JP2011033356A - モータの状況検査方法及びモータ特性検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 モータが外力で動いたときに発生する逆起電力波形の周波数と振幅値とを測定する測定部11と、周波数と振幅値とに基づいて逆起電力定数を演算する演算部19と、逆起電力定数の演算結果または予想される演算結果に対して予め用意した判定結果を表示する結果表示部21とを備えたモータ特性検査装置1を用意する。設備に組み込まれたモータから給電線を外した状態で、モータの電機子巻線とモータ特性検査装置1とを電気的に接続し、モータの可動部3bに外力を加えて電機子巻線に逆起電力を発生させ、モータ特性検査装置1の結果表示部21に表示された演算結果に基づいて、モータの状況を判定する。
【選択図】 図2
Description
Keφ=C×(Ke/f)
(但し、Ke:逆起電圧のピーク値[V]、f:逆起電圧周波数[Hz]、C:定数)
で求まる。したがって、逆起電圧のピーク値及び周波数が測定できれば、逆起電力定数Keφが測定できる。そこで本発明によるモータ特性検査装置は、設備に取り付けた状態のモータを検査対象としており、モータが静止した状態で可動子に対して手動などで外力を加えて、強制的にモータを動かし、逆起電力を発生させる。このようにして発生する逆起電力は、外力が一定ではないため、得られる逆起電力波形も一定ではない可変速時の周波数である。このような波形から周波数を取得する方法は様々なものが考えられるが、本発明の測定部では、例えば、ゼロクロス検出回路を利用し、逆起電力波形がゼロ点をクロスしたある点から次のゼロ点をクロスした点までを1周期として、周波数を測定する。そして、該周波数を測定した波形の振幅値(逆起電圧のピーク値)を用いて、逆起電力定数Keφを求める。
(但し、Ke:逆起電圧のピーク値[V]、f:逆起電圧周波数[Hz]、C:定数)
なお、(1)式は、次のとおり導出されたものである。
Keφ=Ke/v ・・・(2)
(但し、Ke:逆起電圧のピーク値[V]、v:速度[m/s])
で求められる。ここで、
v=2τ×f ・・・(3)
(但し、τ:マグネット−マグネット間の距離である極ピッチ[m]、f:逆起電圧周波数[Hz])
であるから、(2)式に(3)式を代入して、
Keφ=Ke/(2τ×f)=(1/2τ)×(Ke/f)
となる。ここで、1/2τ=C1と置くと、
Keφ=C1×(Ke/f) ・・・(4)
となる。すなわち、モータがリニアモータの場合には、(1)式の定数Cは、C=C1=1/2τである。
Keφ=Ke/N ・・・(5)
(但し、Ke:逆起電圧のピーク値[V]、N:回転数[rpm])
で求められる。ここで、
N=(120×f)/P ・・・(6)
(但し、f:逆起電圧周波数[Hz]、P:極数)
であるから、(5)式に(6)式を代入して、
Keφ=Ke/(120×f)/P=(P/120)×(Ke/f)
となる。ここで、P/120=C2と置くと、
Keφ=C2×(Ke/f) ・・・(7)
となる。すなわち、モータが回転型モータの場合には、(1)式の定数Cは、C=C2=P/120である。
3 リニアモータ
3a 固定子
3b 可動子
5 給電線
7 ケーブル
9 信号受信部
11 測定部
13 ゼロクロス検出回路
15 周波数検出部
17 ピーク値検出部
19 演算部
21 結果表示部
23 記憶部
25 設置状況判定部
Claims (7)
- 設備に組み込まれたモータの状況を前記設備から前記モータを取り外すことなく検査するモータの状況検査方法であって、
前記モータが外力で動いたときに発生する逆起電力波形の周波数と振幅値とを測定する測定部と、前記周波数と前記振幅値とに基づいて逆起電力定数を演算する演算部と、前記逆起電力定数の演算結果または予想される演算結果に対して予め用意した判定結果を表示する結果表示部とを備えたモータ特性検査装置を用意し、
前記設備に組み込まれた前記モータから給電線を外した状態で、前記モータの電機子巻線と前記モータ特性検査装置とを電気的に接続し、
前記モータの可動部に外力を加えて前記電機子巻線に逆起電力を発生させ、
前記モータ特性検査装置の結果表示部に表示された前記演算結果に基づいて、前記モータの前記設備への設置状況の良否を判定し、
前記モータは前記設備の固定部に固定された固定子と前記設備の可動部に設けられた可動子とを備えたリニアモータであり、
前記モータ検査装置は、前記演算結果に基づいて前記固定子の固定子側磁極と前記可動子の前記可動子側磁極との間のギャップの大きさを判定し、判定結果から前記設置状況の良否を判定する設置状況判定部を更に備え、
前記設置状況判定部は、前記逆起電力定数が予め定めた閾値範囲よりも小さいときには、前記ギャップが適正範囲よりも広いと判定し、前記前記逆起電力定数が予め定めた閾値範囲よりも大きいときには、前記ギャップが適正範囲よりも狭いと判定し、いずれの判定の場合も前記設置状態が悪いと判定するように構成されていることを特徴とするモータの状況検査方法。 - 設備に組み込まれたモータの状況を前記設備から前記モータを取り外すことなく検査するモータの状況検査方法であって、
前記モータが外力で動いたときに発生する逆起電力波形の周波数と振幅値とを測定する測定部と、前記周波数と前記振幅値とに基づいて逆起電力定数を演算する演算部と、前記逆起電力定数の演算結果または予想される演算結果に対して予め用意した判定結果を表示する結果表示部とを備えたモータ特性検査装置を用意し、
前記設備に組み込まれた前記モータから給電線を外した状態で、前記モータの電機子巻線と前記モータ特性検査装置とを電気的に接続し、
前記モータの可動部に外力を加えて前記電機子巻線に逆起電力を発生させ、
前記モータ特性検査装置の結果表示部に表示された前記演算結果に基づいて、前記モータの状況を判定することを特徴とするモータの状況検査方法。 - 前記モータは前記設備の固定部に固定された固定子と前記設備の可動部に設けられた可動子とを備えたリニアモータであり、
前記モータ検査装置は、前記演算結果に基づいて前記固定子の固定子側磁極と前記可動子の前記可動子側磁極との間のギャップの大きさを判定し、判定結果から前記設置状況の良否を判定する設置状況判定部を更に備えていることを特徴とする請求項2に記載のモータの状況検査方法。 - 前記設置状況判定部は、前記逆起電力定数が予め定めた閾値範囲よりも小さいときには、前記ギャップが適正範囲よりも広いと判定し、前記逆起電力定数が予め定めた閾値範囲よりも大きいときには、前記ギャップが適正範囲よりも狭いと判定し、いずれの判定の場合も前記設置状態が悪いと判定するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のモータの状況検査方法。
- 設備に組み込まれたモータの状況を前記設備から前記モータを取り外すことなく検査するためのモータ特性検査装置であって、
前記モータに接続されて、前記モータが外力で動いたときに発生する逆起電力波形の周波数と振幅値とを測定する測定部と、前記周波数と前記振幅値とに基づいて逆起電力定数を演算する演算部と、前記逆起電力定数の演算結果または予想される演算結果に対して予め用意した判定結果を表示する結果表示部とを備えたモータ特性検査装置。 - 前記モータは前記設備の固定部に固定された固定子と前記設備の可動部に設けられた可動子とを備えたリニアモータであり、
前記モータ検査装置は、前記演算結果に基づいて前記固定子の固定子側磁極と前記可動子の前記可動子側磁極との間のギャップの大きさを判定し、判定結果から前記設置状況の良否を判定する設置状況判定部を更に備えていることを特徴とする請求項5に記載のモータ特性検査装置。 - 前記設置状況判定部は、前記逆起電力定数が予め定めた閾値範囲よりも小さいときには、前記ギャップが適正範囲よりも広いと判定し、前記逆起電力定数が予め定めた閾値範囲よりも大きいときには、前記ギャップが適正範囲よりも狭いと判定し、いずれの判定の場合も前記設置状態が悪いと判定するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のモータ特性検査装置。
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