昨今の消費生活の多様化に伴って、物流の面では多種の荷物の運搬が行われるようになり、野菜、魚介類等の生鮮食料品、加工食品又は冷凍食品など、運搬中の温度管理が厳しく要求される荷物の扱いも増加している。
また、宅配便の普及やコンビニエンスストアへの商品の供給に見られるように、小口の荷物の配送あるいは食品の加工後直ちに配送する即時配送等の需要が高まっている。
このような荷物を輸送するため、冷凍装置を装備し荷物室の温度を低温に保つ冷凍車が多用されている。
図6は、従来の冷凍車の構成の一例を概略的に示す図である。
この冷凍車101は、トラック102と、トラック102に搭載された荷物室103と、荷物室103内を、所定の温度にする、冷凍装置104とを備える。
また、図7は、冷凍車101の冷凍装置104の構成を概略的に示す構成図である。
冷凍装置104は、トラック102の走行用エンジン105で駆動される第1のコンプレッサ106と、コンデンサ107と、エバポレータ108とを備える。
第1のコンプレッサ106とエバポレータ108との間には、第1の吸入管111が接続されており、第1のコンプレッサ106とコンデンサ107との間には、第1の吐出管112が接続されており、また、コンデンサ107とエバポレータ108との間には、管113が接続されている。
そして、この冷凍装置104では,第1の吸入管111、第1の吐出管112及び管113により、第1のコンプレッサ106、コンデンサ107及びエバポレータ108間を、冷媒が、流通循環するようにされている。
また、この冷凍装置104は、更に、商用電源(図8に示す商用電源PSを参照。)により駆動するモータ109と、モータ109により駆動される第2のコンプレッサ110とを備える。
図7中、114で示す部材は、第2の吸入管を示しており、第2の吸入管114は、第1の吸入管111の途中の位置p101に接続されている。
図7中、115で示す部材は、第2の吐出管を示しており、第2の吐出管115は、第1の吐出管112の途中の位置p102に接続されている。
第1の吸入管111には、第2の吸入管114と第1の吸入管111との接続部p101と、第1のコンプレッサ106との間の位置に、冷媒を、エバポレータ108から第1のコンプレッサ106方向に流通させるための逆止弁116が設けられている。
第1の吐出管112には、第2の吐出管115と第1の吐出管112との接続部p102と、第2のコンプレッサ110との間の位置に、冷媒を、第1のコンプレッサ106からコンデンサ107方向に流通させるための逆止弁117が設けられている。
第2の吸入管114には、第2の吸入管114と第1の吸入管111との接続部p101と、第1のコンプレッサ106との間の位置に、冷媒を、エバポレータ108から第2のコンプレッサ110方向に流通させるための逆止弁118が設けられている。
第2の吐出管115には、第2の吐出管115と第1の吐出管112との接続部p102と、第2のコンプレッサ110との間の位置に、冷媒を、第2のコンプレッサ110からコンデンサ107方向に流通させるための逆止弁119が設けられている。
第2の吸入管114と第1の吸入管111との接続部p101には、冷媒を、エバポレータ108から第1のコンプレッサ106への流通と、エバポレータ108から第2のコンプレッサ110への流通とを切り換えるための切換弁120が設けられている。
また、第2の吐出管115と第1の吐出管112との接続部p102には、冷媒を、第1のコンプレッサ106からコンデンサ107への流通と、第2のコンプレッサ110からコンデンサ107への流通とを切り換えるための切換弁121が設けられている。
尚、図7中、122で示す部材は、クランクプーリーを、123で示す部材は、第1のコンプレッサ106の回転軸に設けられたクラッチ手段(電磁式クラッチ手段)123を、また、124で示す部材は、クランクプーリー122とクラッチ手段(電磁式クラッチ手段)123との間に設けられ、走行用エンジン105の動力を、第1のコンプレッサ106に伝達するベルト手段を示している。
また、図7中、S101で示す部材装置は、温度センサを示している。温度センサSt01は、荷物室103の室内に設けられており、荷物室103内の温度を測定するようになっている。
また、CLで示す部材は、制御ボックスを示しており、また、SW101は、クラッチ手段(電磁式クラッチ手段)123を開閉するためのスイッチ手段(電磁式スイッチ手段)を示している。
制御ボックスCLと、スイッチ手段(電磁式スイッチ手段)SW101との間は、信号線L102により接続されており、制御ボックスCLからの信号(通電信号)により、スイッチ手段SW101がオンにされると、クラッチ手段(電磁式クラッチ手段)123が閉じた状態(接続状態)になり、走行用エンジン105が駆動している場合、ベルト手段124及びクラッチ手段(電磁式クラッチ手段)123を介して、第1のコンプレッサ106が駆動し、また、制御ボックスCLからの信号(通電信号)により、スイッチ手段SW101がオフにされると開いた状態(非接続状態)になり、走行用エンジン105が駆動している場合であっても、第1のコンプレッサ106は停止した状態になるようにされている。
また、制御ボックスCLと、温度センサSt01との間は、信号線L101により接続されており、温度センサSt01が検出した荷物室103内の温度情報が制御ボックスCLへ送られるようになっている。
また、図7中、SW102で示す部材装置は、モータ109への電源の供給又は停止をするためのスイッチ手段を示している。
制御ボックスCLと、スイッチ手段SW102との間は、信号線L103により接続され、スイッチ手段(電磁式スイッチ手段)SW102は、制御ボックスCLからの信号により、オンオフするようになっている。
次に、冷凍装置104の概略的な電気回路の構成を説明する。
図8は、冷凍装置104を動作させるための概略的な電気回路の構成を中心にして概略的に示す電気回路図である。
図8中、125で示す部材装置は、主電池(車両のバッテリ)を、126で示す部材装置は、ベルト手段を示している。
また、127で示す部材装置は、ベルト手段126を介して駆動され、主電池(車両のバッテリ)125を充電するための直流オルタネータを示している。
また、図8中、128で示す部材装置は、イグニッションスイッチを示している。
イグニッションスイッチ128は、電源(主電池、車両用バッテリ)125をオンにする電源スイッチ128aと、始動電動機(スタータモータ(セルモータ)105aを所定時間駆動する始動電動機駆動スイッチ128bとを備える。
この冷凍・冷蔵車101では、電源スイッチ128aをオンにすると、冷凍・冷蔵車101の電気系統Ea、制御ボックスCLがオンにされるようになっている。
また、この冷凍・冷蔵車101では、電源スイッチ128aと、始動電動機駆動スイッチ128bとをオンにすると、始動電動機(スタータモータ(セルモータ))125aが、所定時間、駆動し、走行用エンジン105が駆動するようにされている。
また、129で示す部材装置は、誘導コイルを示している。
また、図8中、SW103で示す部材装置は、冷凍装置104の運転を動作状態・停止状態に切り換えるスイッチ手段を示している。
即ち、スイッチ手段SW103をオンにすると、SW103は、端子gと端子hとの間、且つ、端子iと端子jとの間が、電気的に通電状態になるようにされており、また、スイッチ手段SW103をオフにすると、SW103は、端子gと端子hとの間、且つ、端子iと端子jとの間が、電気的に断絶状態になるようにされている。
また、図8中、pa及びpbで示す部材装置の各々はプラグを示している。
プラグpaと、商用電源PSのプラグpbとを接続すると、プラグpaとプラグpbとは電気的接続をするようになっている。
また、図8中、Rで示す部材装置は、走行エンジン105の停止時に、主電池(車両のバッテリ)と、商用電源PS及びモータ109への電気的な接続を切り換える切換えリレーを示している。
この冷凍・冷蔵車101では、イグニッションスイッチ128の電源スイッチ128aと、始動電動機駆動スイッチ128bとをオンにすると、所定の期間、所定期間、始動電動機(スタータモータ(セルモータ))125aを駆動することで、走行用エンジン105が駆動するようにされている。
また、この冷凍・冷蔵車101では、イグニッションスイッチ128の電源スイッチ128aをオンの状態に維持すると、冷凍・冷蔵車104の電気系統Ea及び制御ボックスCLが動作状態になるようにされている。
これにより、制御ボックスCLにより、荷物室103内の設定温度(Tth)を設定できるようになっている。
また、この冷凍・冷蔵車101では、イグニッションスイッチ128の電源スイッチ128aをオンにした後に、スイッチ手段SW103をオンにすると、走行エンジン105に駆動される直流オルタネータ126から誘導コイル128への送電により誘導コイル128が通電状態になり、切換えリレーRの接片Raが、端子aと端子bとの間のみが接触した状態になるようにされており、これにより、冷凍装置104の電気系統Ebが通電状態になるとともに、温度センサSt01が動作状態になるようにされている。
そして、この冷凍装置104では、冷凍・冷蔵車101が走行中であって、走行エンジン105が駆動し、スイッチ手段SW103がオンの状態になっている場合には、制御ボックスCLに、信号線L101を介して、温度センサSt01により測定された荷物室103内の温度信号(T)が送信され、制御ボックスCLは、温度センサSt01により測定された荷物室103内の温度信号(T)と、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)とを比較し、温度センサSt01が測定した荷物室103内の温度(T)が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)以上の場合(T≧Tth)には、スイッチ手段SW101によりクラッチ手段(電磁式クラッチ手段)(図7に示すクラッチ手段(電磁式クラッチ手段)123を参照。)を接続状態にして、第1のコンプレッサ106、コンデンサ107及びエバポレータ108を駆動して、荷物室103内の温度が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)となるようにされている。
また、この冷凍装置104では、冷凍・冷蔵車101が走行中であって、走行エンジン105が駆動し、スイッチ手段SW103がオンの状態になっている場合には、制御ボックスCLに、信号線L101を介して、温度センサSt01により測定された荷物室103内の温度信号(T)が送信され、制御ボックスCLは、温度センサSt01により測定された荷物室103内の温度信号(T)と、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)とを比較し、温度センサSt01が測定した荷物室103内の温度(T)が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)未満になった場合(T<Tth)には、アクチュエータSW101によりクラッチ手段(電磁式クラッチ手段)(図7に示すクラッチ手段(電磁式クラッチ手段)123を参照。)を切った状態にして、第1のコンプレッサ106を停止することで、コンデンサ107及びエバポレータ108を停止状態となるようにされている。
この冷凍・冷蔵車101では、以上のようにして、冷凍・冷蔵車101を走行し、且つ、冷凍装置104を駆動させている場合には、荷物室103内の温度(T)が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)に、実質的に維持されるようになっている。
一方、この冷凍・冷蔵車101が停車又は駐車状態になっており、走行エンジン105が停止している場合には、直流オルタネータ126から誘導コイル128への送電が停止される。
この場合、切換えリレーRは、切換えリレーRの切片Raが、端子aと、端子bとの間が、電気的に非接触の状態になり、端子cと端子dとの間 及び、端子eと端子fとの間が、接触した状態になる。
この冷凍・冷蔵車101では、この状態で、イグニッションスイッチ128の電源スイッチ128aをオンにすると、冷凍・冷蔵車104の電気系統E及び制御ボックスCLが動作状態になるようにされている。
これにより、制御ボックスCLにより、荷物室103内の設定温度(Tth)を設定できるようになっている。
次に、スイッチ手段SW103をオンの状態にし、プラグpaを、商用電源PSのプラグpbを接
続させると、モータ109が駆動し、第2のコンプレッサ110が駆動するとともに、冷凍装置104の電気系統Ebが通電状態になるとともに、温度センサSt01が動作状態になる。
そして、この冷凍装置104では、冷凍・冷蔵車101が停車又は駐車中であっても、イグニッションスイッチ128の電源スイッチ128aをオンの状態にし、プラグpaを、商用電源PSのプラグpbを接続し、スイッチ手段SW103がオンの状態にすれば、制御ボックスCLに、信号線L101を介して、温度センサSt01により測定された荷物室103内の温度信号(T)が送信され、制御ボックスCLは、温度センサSt01により測定された荷物室103内の温度信号(T)と、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)とを比較し、温度センサSt01が測定した荷物室103内の温度(T)が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)以上の場合(T≧Tth)には、スイッチ手段SW102をオンの状態にして、第2のコンプレッサ106、コンデンサ107及びエバポレータ108を駆動して、荷物室103内の温度が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)となるようにする。
また、この冷凍装置104では、冷凍・冷蔵車101が停車又は駐車中であっても、イグニッションスイッチ128の電源スイッチ128aをオンの状態にし、プラグpaを、商用電源PSのプラグpbを接続し、スイッチ手段SW103がオンの状態にした場合には、制御ボックスCLに、信号線L101を介して、温度センサSt01により測定された荷物室103内の温度信号(T)が送信され、制御ボックスCLは、温度センサSt01により測定された荷物室103内の温度信号(T)と、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)とを比較し、温度センサSt01が測定した荷物室103内の温度(T)が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)未満になった場合(T<Tth)には、スイッチ手段SW102をオフの状態にして、第2のコンプレッサ106、コンデンサ107及びエバポレータ108を停止して、荷物室103内の温度が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)となるようにする。
この冷凍・冷蔵車101では、以上のようにして、冷凍・冷蔵車101が停車又は駐車中であっても、荷物室103内の温度(T)が、制御ボックスCLにより設定した設定温度(Tth)に、実質的に維持されるようになっている。
尚、冷凍・冷蔵車101が停車又は駐車中(走行エンジン105が停止中)に、冷凍装置を停止させたいときは、プラグpaを、商用電源PSのプラグpbから切り離せば、商用電源PSからの冷凍装置104及びモータ108への送電が断たれるので、冷凍装置104は停止する。
また、冷凍・冷蔵車101が停車又は駐車中(走行エンジン105が停止中)に、冷凍装置を停止させたいときは、スイッチ手段SW103をオフにすると、プラグpaが、商用電源PSのプラグpbに接続されている場合であっても、商用電源PSからの冷凍装置104及びモータ108への送電が断たれるので、冷凍装置104は停止する。
図9は、従来の冷凍・冷蔵車の構成の他の一例を概略的に示す図である。
この冷凍車201は、トラック102と、トラック102に搭載された荷物室103と、荷物室103内を、所定の温度にする、冷凍装置204とを備える。
また、図10は、冷凍車201の冷凍装置204の構成を概略的に示す構成図である。
また、図11は、冷凍装置204を動作させるための概略的な電気回路の構成を概略的に示す電気回路図である。
尚、図10及び図11の各々中、冷凍車201の冷凍装置204の構成部材装置中、冷凍車101の冷凍装置104の構成部材装置に相当する構成部材装置には、冷凍車101の冷凍装置104の構成部材装置に付した参照符号と同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
この冷凍車201の冷凍装置204は、冷凍車101の冷凍装置104とは、以下の構成が相違している。
即ち、この冷凍車201の冷凍装置204は、プラグpaの代わりに副電池130を備える。
副電池130は、走行用エンジン105が駆動している際には、直流オルタネータ127から充電されるようになっている。
そして、この冷凍・冷蔵車201では、冷凍・冷蔵車101が停車又は駐車中(走行用エンジン105が停止中)、及び/又は、交差点等で短時間の間、走行用エンジン105を停止(アイドルストップ)している間は、副電池130、第2のコンプレッサ110及びータ109により、冷凍装置204を駆動して、荷物室103内を所定の温度に制御できるようにしている。
以下に、本発明に係る冷凍・冷蔵車の一例を、ディーゼルエンジン車であって、ミッション車、FR(front engine rear wheel drive)車を例にとって説明する。
図1は、本発明に係る冷凍・冷蔵車の構成の一例を概略的に示す図である。
また、図2は、図1に示す冷凍・冷蔵車1の冷却装置4及びアイドルアップ装置を中心にして概略的に示す構成図である。
図1及び図2を参照しながら説明すると、この冷凍・冷蔵車1は、車両2に搭載された荷物室3と、荷物室3を冷却する冷凍装置4とを備える。
また、この冷凍・冷蔵車1は、電源(主電池、車両のバッテリ)5と、走行用エンジン6と、走行用エンジン6が自ら回転し始めるまで走行用エンジン6を回転させるための始動電動機(スタータモータ(セルモータ)7と、イグニッションスイッチ8とを備える。
イグニッションスイッチ8は、電源(主電池、車両のバッテリ)5をオンにする電源スイッチ8aと、始動電動機(スタータモータ(セルモータ))7を所定時間駆動する始動電動機駆動スイッチ8bとを備える。
電源(主電池、車両のバッテリ)5と、電源スイッチ8aとは、電源供給線Lp1により接続されており、また、電源スイッチ8aをオンにすると、冷凍・冷蔵車1の電機・電子機器に電力が供給されるようになっている。
この冷凍・冷蔵車1の電源5をオンにする際には、ドライバー等は、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにする。
また、この冷凍・冷蔵車1の走行用エンジン6を駆動する際には、ドライバー等は、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにした後に、始動電動機駆動スイッチ8bを、走行用エンジン6が駆動するまで、所定時間、オンの状態にする。
この冷凍・冷蔵車1では、始動電動機駆動スイッチ8bとして、電磁スイッチを採用している。
始動電動機駆動スイッチ8bは、信号線L1を介して、荷物室内温度制御手段(CPU)15に接続されている。
そして、始動電動機駆動スイッチ8bは、常時、オフ型の電磁スイッチになっており、キー(図示せず。)操作がされている時間、オンにされる他、荷物室内温度制御手段(CPU)15から通電信号が送出されると、荷物室内温度制御手段(CPU)15からの通電信号が送出されている間、オンにされるようになっている。
冷凍装置4は、コンプレッサ9と、コンプレッサ9の回転軸に設けられた電磁式クラッチ手段10と、冷媒を圧縮するコンデンサ11と、エバポレータ12と、電磁式クラッチ手段10を開閉する電磁式スイッチ手段14と、荷物室3内に設けられ、荷物室3内の温度を測定する温度センサStと、荷物室内温度制御手段(CPU)15とを備える。
温度センサStと荷物室内温度制御手段(CPU)15とは、信号線L2により接続されており、温度センサStが検出した荷物室3内の温度情報が、信号線L2を介して、荷物室内温度制御手段15に送信されるようになっている。
尚、13で示す部材装置は、デフロスタを示している。
コンプレッサ9とコンデンサ11との間には、吐出管P1が接続されている。
また、図2中、J1で示す部材及びJ2で示す部材の各々は、T継手を示している。
また、コンデンサ11は、T継手J1の第1の接続口に接続されている。
T継手J1の第2の接続口とエバポレータ12の一方の接続口との間には、管P2が接続されている。
管P2の途中の位置には、電磁バルブv1が設けられている。
電磁バルブv1と荷物室内温度制御手段(CPU)15とは、信号線L3により接続されており、電磁バルブv1は、荷物室内温度制御手段(CPU)15からの信号により、開閉できるようになっている。
T継手J1の第3の接続口とデフロスタ13の一方の接続口との間には、管P3が接続されている。
管P3の途中の位置には、電磁バルブv2が設けられている。
電磁バルブv2と荷物室内温度制御手段(CPU)15とは、信号線L4により接続されており、電磁バルブv2は、荷物室内温度制御手段(CPU)15からの信号により、開閉できるようになっている。
エバポレータ12の他方の接続口は、T継手J2の第1の接続口に接続されている。
デフロスタ13の他方の接続口は、T継手J2の第2の接続口に接続されている。
T継手J2の第3の接続口と、コンプレッサ9との間には、管P4が接続されている。
電磁式クラッチ手段10は、常時、オフ型であって、電磁式スイッチ手段14に通電されたときに、閉る(接続する)ようにされている。
電磁式スイッチ手段14は、常時、オフ型であって、電磁式スイッチ手段14と荷物室内温度制御手段(CPU)15とは、信号線L5により接続されており、荷物室内温度制御手段(CPU)15から信号が送出されると、荷物室内温度制御手段(CPU)15からの信号が送出されている間、オンになるようにされている。
コンプレッサ9は、ベルト手段B及び電磁式クラッチ手段10を介して、走行用エンジン6により駆動するようにされている。
尚、fで示す部材装置は、送風ファンを示している。
送風ファンfは、電源スイッチ8a、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1を介して、電源(主電池、車両のバッテリ)5に接続されており、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1がオンにされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15からの信号により、電磁式スイッチ手段14がオンにされると、電磁式スイッチ手段14がオンにされている間、電源(主電池、車両のバッテリ)5から電源の供給を受け、回転駆動するようにされている。
図3は、荷物室内温度制御手段15の操作パネル部15Aの外観を中心にして概略的に示す正面図である。
図2及び図3を参照しながら説明すると、図3中、部材装置SW1は、荷物室内温度制御手段(CPU)15の走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段を示している。
また、図3中、部材装置15aは、荷物室3内の温度を設定する温度設定手段を示している。
荷物室内温度制御手段(CPU)16は、温度設定手段15aにより設定された設定温度Tthと、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度とを比較する比較手段(図示せず。)を備える。
また、15a1で示す部材は、温度設定手段15により設定する荷物室3内の設定温度を上昇する際に用いる温度設定操作部を示しており、また、15a2で示す部材は、温度設定手段15aにより設定する荷物室3内の設定温度を下降する際に用いる温度設定操作部を示している。
この温度設定手段15aでは、温度設定操作部15a1を、1回、押し操作する毎に、設定温度が、0.5℃ずつ上昇することができるようにされており、また、温度設定操作部15a1を、連続に、押し操作し続けると、温度設定操作部15a1の押し操作を維持している間、設定温度を、連続的に上昇することができるようにされている。
また、この温度設定手段15aでは、温度設定操作部15a2を、1回、押し操作する毎に、設定温度が、0.5℃ずつ下降させることができるようにされており、また、温度設定操作部15a2を、連続に、押し操作し続けると、温度設定操作部15a2の押し操作を維持している間、設定温度を、連続的に下降させることができるようにされている。
また、部材装置15cは、荷物室3内へ外気を流入する外気流入モードと、荷物室3内において空気を循環する荷物室3内循環モードとの切り替えスイッチを示している。
また、部材装置15dは、温度設定手段15により設定した、荷物室3内の設定温度Tthを決定する設定温度決定スイッチを示しており、ドライバー等が、温度設定手段15aの温度設定操作部15a1、15a2を適宜操作して、荷物室3の設定温度Tthを入力後、設定温度決定スイッチ15dを押し操作すると、ドライバー等が、温度設定手段15aの温度設定操作部15a1、15a2を適宜操作して入力した、荷物室3の設定温度Tthが、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されるようになっている。
尚、図3中、15eで示す部材装置は、温度設定手段15aにより設定された設定温度Tthを表示する表示手段(例えば、液晶表示手段)を示している。
また、図2及び図3の各々中に示す、PL1で示す部材装置は、パイロットランプ(表示灯(例えば、発光ダイオード)を示しており、パイロットランプ(表示灯(例えば、発光ダイオード)PL1は、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1がオンにされると、点灯し、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1がオフにされると、消灯するようになっている。
この荷物室内温度制御手段(CPU)15では、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにすると、パイロットランプ(表示灯(例えば、発光ダイオード)PL1が点灯するとともに、表示手段(例えば、液晶表示手段)15eに、温度設定手段15aにより設定した、荷物室3内の設定温度が表示されるようになっている。
尚、図3中、15fで示す部材装置は、ドライバー等が、荷物室3内の霜取りや、荷物室3の温度を所定の温度に上昇させる際に、適宜、押し操作することで、デフロスタ13を駆動させる、デフロスタオンオフスイッチ手段を示している。
また、図2中、17で示す部材装置は、アイドルストップ装置(CPU)を示している。
また、図2及び図3の各々中に示す、SW2で示す部材装置は、アイドルストップ装置(CPU)17のアイドルストップ装置オンオフスイッチ手段を示しており、PL2で示す部材装置は、パイロットランプ(表示灯(例えば、発光ダイオード)を示しており、パイロットランプ(表示灯(例えば、発光ダイオード)PL2は、アイドルストップ装置のアイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2がオンにされると、点灯し、アイドルストップ装置のアイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2がオフにされると、消灯するようになっている。
また、図2及び図3の各々中に示す、SW3で示す部材装置は、荷物室内温度制御手段15の停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段を示しており、PL3で示す部材装置は、パイロットランプ(表示灯(例えば、発光ダイオード)を示しており、パイロットランプ(表示灯(例えば、発光ダイオード)PL3は、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3がオンにされると、点灯し、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3がオフにされると、消灯するようになっている。
また、図2中、16で示す部材装置は、走行エンジン6、トランスミッションなどの各種電子制御装置をコントロールするエンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))を示している。
また、図2中、18で示す部材装置は、シフトレバーを示している。シフトレバー18には、ギアが、ニュートラル、バック、1速、2速、3速、4速等のいずれに入っているかを検出するギア位置検出センサ19が設けられている。
ギア位置検出センサ19と、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16とは、信号線L6により接続されている。
また、図2中、20で示す部材装置は、アクセルペダルを示している。アクセルペダル20には、アクセルの踏み込み量を検出するアクセルペダル踏み込み量検出センサ21が設けられている。
アクセルペダル踏み込み量検出センサ21と、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16とは、信号線L7により接続されている。
また、図2中、22で示す部材装置は、ブレーキペダルを示しており、23で示す部材装置は、ブレーキランプを示している。ブレーキランプ23は、電源(主電池、車両のバッテリ)5に、スイッチ手段24を介して接続されている。
スイッチ手段24は、常時、オフ型で、ブレーキペダル23が踏み込まれた時に、オンするようにされている。
そして、ブレーキランプ23は、ブレーキペダル21が踏まれると、スイッチ手段24がオンすることで、点灯するようにされている。
また、図2中、25で示す部材装置は、クラッチペダルを示している。
また、図2中、26で示す部材装置は、ハンドブレーキを示しており、27で示す部材装置は、パーキングランプを示している。
パーキングランプ27は、電源(主電池、車両のバッテリ)5に、スイッチ手段28を介して接続されている。
スイッチ手段28は、常時、オフ型で、ハンドブレーキ26が引かれた状態になると、オンするようにされている。
そして、パーキングランプ27は、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aがオンにされている際に、ハンドブレーキ26が引かれた状態にされると、点灯するようにされている。
また、図2中、29で示す部材装置は、プロペラシャフトを示している。
プロペラシャフト29には、車速センサ30が設けられている。
車速センサ30と、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16とは、信号線L8により接続されている。
また、図2中、31で示す部材装置は、スピードメータを示している。
スピードメータ31と、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16とは、信号線L9により接続されている。
信号線L9の途中の位置には、データ変換装置32が設けられている。
そして、この冷凍・冷蔵車1では、車速センサ30が検出した車速度情報が、信号線L8を介して、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に入力された後、信号線L9を介して、データ変換装置32により、速度信号に変えられた後、スピードメータ31に表示されるようになっている。
また、図2中、33で示す部材装置は、燃料タンク(図示せず。)に蓄えられ、フュエルポンプ(図示せず。)が駆動することにより、走行用エンジン6へ供給される燃料の供給・停止を制御する、燃料供給停止バルブ(電磁弁)を示している。
燃料供給停止バルブ(電磁弁)33と、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16とは、信号線L10により接続されており、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16からの信号により、開閉できるようになっている。
尚、図2中、34で示す部材装置は、オルタネータを示しており、また、35で示す部材装置は、トランスミッションを示している。
尚、実際には、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16には、実際には、走行用エンジン6のインジェクタ(図示せず。)、電源(主電池、車両のバッテリ)5に設けられ、電源(主電池、車両のバッテリ)5の電圧を検出するセンサ(図示せず。)、バキューム・センサ(図示せず。)、走行エンジン6への吸入空気量を検出するエア・フロー・メータ(図示せず。)、走行エンジン6の冷却水温を検出し、燃料噴射量を増減させる制御を行うための、水温センサ(図示せず。)、排気管内の酸素濃度を検出し、燃料噴射量を制御するために設けられた、O2センサ(図示せず。)、冷却水温の低いときにオンとなり、始動時コールド・スタート・インジェクタを作動させるために設けられた、サーモ・タイム・スイッチ(図示せず。)、燃料タンク(図示せず。)内の燃料を走行用エンジン6へ供給するフュエルポンプ作動用短絡端子(図示せず。)等の冷凍・冷蔵車1を制御するための信号線が接続されているが、ここでの説明は、省略する。
また、図2を参照しながら説明すると、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16と、荷物室内温度制御手段(CPU)15とは、信号線L11により接続されている。
そして、荷物室内温度制御手段(CPU)15には、ギア位置検出センサ19が検出した、ギア位置情報が、信号線L6、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16及び信号線L11を介して、送信されるようになっている。
また、アイドルストップ装置(CPU)17と、スイッチ手段24とブレーキランプ23との間を接続している電源供給線Lp2の途中の位置の接点p1とは、信号線L12により接続されており、ブレーキペダル22が踏み込まれたか踏み込まれていないかの情報が、アイドルストップ装置(CPU)17に送信されるようになっている。
また、荷物室内温度制御手段(CPU)15と、スイッチ手段28とパーキングランプ27との間を接続している電源供給線Lp3の途中の位置の接点p2とは、信号線L13により接続されており、ハンドブレーキ26が引かれた状態になっているか否かの情報が、荷物室内温度制御手段(CPU)15に送信されるようになっている。
また、この冷凍・冷蔵車1は、クラッチペダル25に、クラッチペダル25にドライバー等の足が載せられたか否かの情報を検出するスイッチ手段(クラッチセンサ)36が設けられている。
このスイッチ手段(クラッチセンサ)36は、常時、オフ型になっている。
スイッチ手段(クラッチセンサ)36の一方のスイッチ部36aと、アイドルストップ装置(CPU)17とは、信号線L14により接続されており、スイッチ部36aには、アイドルストップ装置(CPU)17から所定の電圧が印加されるようになっている。
一方、スイッチ手段(クラッチセンサ)36に他方のスイッチ部36bは、アースに接続されている。
そして、クラッチペダル25にドライバー等の足が載せられ、スイッチ手段(クラッチセンサ)36が、オンすると、アイドルストップ装置(CPU)17からスイッチ部36aに印加されている電圧が、基準値(0V)になることで、アイドルストップ装置(CPU)17は、クラッチペダル25にドライバー等の足が載せられたか否かを判断できるようになっている(アース制御)。
また、荷物室内温度制御手段(CPU)15と、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16と燃料供給停止バルブ(電磁弁)33とを接続している信号線L10の途中の位置の接点p3とは、信号線L15により接続されている。
この冷凍・冷蔵車1では、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1が、オンにされている場合には、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に格納されている運転プログラムに優先して、荷物室内温度制御手段(CPU)15に格納されている走行モード荷物室内温度制御プログラムが動作するようになっている。
また、この冷凍・冷蔵車1では、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1が、オンにされ、且つ、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3がオンにされると、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に格納されている運転プログラムに優先して、荷物室内温度制御手段(CPU)15に格納されている停車モード荷物室内温度制御プログラムが動作するようになっている。
また、アイドルストップ装置(CPU)17と、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16と燃料供給停止バルブ(電磁弁)33とを接続している信号線L10の途中の位置の接点p4とは、信号線L16により接続されている。
また、アイドルストップ装置(CPU)17と、荷物室内温度制御手段(CPU)15とは、信号線L17により接続されている。
アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオンにすると、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に格納されている運転プログラムに優先して、アイドルストップ装置(CPU)17に格納されている、アイドルストップ運転プログラムが動作するようになっている。
即ち、この冷凍・冷蔵車1では、ギアをニュートラルにし、ハンドブレーキ26を引いた状態にし、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオフにし、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3をオンにし、ドライバー等が、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにした状態にすると、荷物室内温度制御手段(CPU)15に格納されている停車モード荷物室内温度制御プログラムに従って、冷凍・冷蔵車1を停車(駐車)した状態で、走行用エンジン6の駆動・停止により、冷凍装置4を駆動することができるようになっている(以下、「停車モード荷物室内温度制御モード」という。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオフにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオフにし、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3をオフにし、ドライバー等が、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにした後に、始動電動機駆動スイッチ8bを、走行用エンジン6が駆動するまで、所定時間、オンの状態にして、この冷凍・冷蔵車1を走行させると、冷凍装置4を停止した状態で、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16の記憶手段(図示せず。)に格納されている運転プログラムに従って、冷凍・冷蔵車1を走行させることができるようになっている(以下、「冷凍装置停止モード・通常運転モード」という。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオフにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオンにし、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3をオフにし、ドライバー等が、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにした後に、始動電動機駆動スイッチ8bを、走行用エンジン6が駆動するまで、所定時間、オンの状態にして、この冷凍・冷蔵車1を走行させると、冷凍装置4を停止した状態で、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に格納されている運転プログラムに優先して、アイドルストップ装置(CPU)17に格納されている、アイドルストップ運転プログラムに従って、冷凍・冷蔵車1を走行させることができるようになっている(以下、「冷凍装置停止モード・アイドルストップ運転モード」という)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオフにし、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3をオフにし、ドライバー等が、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにした後に、始動電動機駆動スイッチ8bを、走行用エンジン6が駆動するまで、所定時間、オンの状態にして、この冷凍・冷蔵車1を走行させると、冷凍装置4を駆動した状態で、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に格納されている運転プログラムに優先して、荷物室内温度制御手段(CPU)15に格納されている走行モード荷物室内温度制御プログラムに従って、冷凍・冷蔵車1を走行させることができるようになっている(以下、「冷凍装置通常運転モード」、という。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオンにし、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3をオフにし、ドライバー等が、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにした後に、始動電動機駆動スイッチ8bを、走行用エンジン6が駆動するまで、所定時間、オンの状態にして、この冷凍・冷蔵車1を走行させると、冷凍装置4を駆動した状態で、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に格納されている運転プログラムに優先して、荷物室内温度制御手段(CPU)15に格納されている走行モード荷物室内温度制御プログラム及びアイドルストップ装置(CPU)17に格納されている、アイドルストップ運転プログラムに従って、冷凍・冷蔵車1を走行させることができるようになっている(以下、「冷凍装置駆動アイドルストップ運転モード」という。)。
次に、この冷凍・冷蔵車1の動作について説明する。
A.「停車モード荷物室内温度制御モード」
まず、「停車モード荷物室内温度制御モード」について説明する。
図4は、この冷凍・冷蔵車1の停車モード荷物室内温度制御モードの動作を概略的に説明する、フローチャートである。
この冷凍・冷蔵車1の停車モード荷物室内温度制御モードプログラムは、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている。
冷凍・冷蔵車1の停車モード荷物室内温度制御モードプログラムを読み出して、冷凍・冷蔵車1が停車(又は駐車)中に、冷凍装置4を駆動させる際には、まず、ドライバー等は、冷凍・冷蔵車1のギア18をニュートラルに入れる(又は、ギア18がニュートラルになっていることを確認する。)。また、ドライバー等は、ハンドブレーキ26を引く(または、ハンドブレーキ26が引かれた状態になっていることを確認する。)。また、ドライバー等は、知覚により又はスピードメータ31等により、冷凍・冷蔵車1が停車(又は停止)していることを確認する。
次に、ステップS1において、ドライバー等は、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにする(又は、既に、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込まれている場合には、キー(図示せず。)を操作することで、電源スイッチ8aをオンにする。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、ステップS1において、ドライバー等は、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにし、且つ、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3をオンにする。この時、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2は、オフにしておく。
ステップS1において、電源スイッチ8aをオンにされ、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにされ、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3をオンにされ、且つ、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2がオフにされた場合、荷物室内温度制御手段(CPU)15は、ステップS2において、ハンドブレーキ26が引かれた状態になっているか否か、ギア18がニュートラルになっているか否か、及び、車速は、0km/hになっているか否かの診断を行う。
この冷凍・冷蔵車1では、ハンドブレーキ26が引かれた状態になっている場合は、スイッチ手段28がオンすることで、荷物室内温度制御手段(CPU)15には、信号線L13を介して、所定の電圧信号(又は所定の電流信号)が送られてくるので、荷物室内温度制御手段(CPU)15には、信号線L13を介して、所定の電圧信号(又は所定の電流信号)が送られてきている場合を、ハンドブレーキ26が引かれた状態になっていると判断し、荷物室内温度制御手段(CPU)15には、信号線L13を介して、所定の電圧信号(又は所定の電流信号)が送られてきていない場合を、ハンドブレーキ26が引かれた状態になっていない、と判断するようにしている。
また、この冷凍・冷蔵車1では、ギア18がニュートラルになっているか否かは、ギア位置検出センサ19が検出したギア位置情報が、信号線L6、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16及び信号線L11を介して、荷物室内温度制御手段(CPU)15に送信されてくるので、荷物室内温度制御手段(CPU)15は、ギア位置検出センサ19が検出したギア位置情報が、ニュートラルの信号になっている場合を、ギア18がニュートラルになっていると判断し、ギア位置検出センサ19が検出したギア位置情報が、ニュートラルの信号以外の信号になっている場合を、ギア18がニュートラルになっていない、と判断するようにしている。
また、この冷凍・冷蔵車1では、冷凍・冷蔵車1の車速が、0km/hか否かは、車速センサ30が検出した、車速度信号に基づいて、判断している。
即ち、この冷凍・冷蔵車1では、車速センサ30が検出した、車速度信号は、信号線L8を介して、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に送信された後、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16から、信号線L9、データ変換装置32を介して、速度信号に変えられた後、スピードメータ31に表示されるようになっている。そして、この冷凍・冷蔵車1では、スピードメータ31に表示される車速度(km/h)は、信号線L17を介して、荷物室内温度制御手段(CPU)15に送信されてくるので、荷物室内温度制御手段(CPU)15は、スピードメータ31に表示される車速度Sp(km/h)が、0km/hの場合(Sp=0km/h)の場合を、冷凍・冷蔵車1が停車(又は駐車)中であると判断し、車速度Sp(km/h)が、0km/hより大きい値の場合(Sp>0km/h)の場合を、冷凍・冷蔵車1が動いている、と判断するようにしている。
この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15が、ステップS2において、ハンドブレーキ26が引かれた状態になっていると判断し、ギア18がニュートラルになっていると判断し、且つ、冷凍・冷蔵車1の車速が、0km/hと判断した場合には、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている停車モード荷物室内温度制御モードプログラムを読み出され、冷凍・冷蔵車1が、停車(又は駐車)に、荷物室3内の温度制御ができるようにされている。
また、この冷凍・冷蔵車1では、ステップS3において、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにすると、荷物室内温度制御手段(CPU)15の操作パネル部15Aの表示手段(例えば、液晶表示手段)15eがオンするようにされており、荷物室3内の設定温度Tthが、デフォルト値の場合には、ステップS4において、ドライバー等は、表示手段(例えば、液晶表示手段)15eに表示される設定温度Tthを参照しながら、温度設定手段15の温度設定操作部15a1、15a2を、適宜、操作して、荷物室3内の設定温度Tth(図3では、設定温度Tthの例示として、設定温度Tthを、−5.0℃にした場合が、図示されているが、これは、単なる例示に過ぎない。)を入力し、次いで、設定温度決定スイッチ15dを押し操作することで、温度設定手段15aの温度設定操作部15a1、15a2を適宜操作して入力した、荷物室3の設定温度Tthが、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されるようになっている。
荷物室内温度制御手段(CPU)15は、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納された荷物室3の設定温度Tthに基づいて、2つのしきい値(荷物室3内の上限しきい値温度(Tth+β)と、下限しきい値温度(Tth−α)を設定するようになっている。
この上限しきい値温度(Tth+β)は、特に、以下の場合に限定されることはないが、例えば、Tth+1(℃)に設定される。
また、下限しきい値温度(Tth−α)は、特に、以下の場合に限定されることはないが、例えば、Tth−1(℃)に設定される。
一方、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室3内の設定温度Tthが、既に、設定されており、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている場合であって、温度設定手段15の温度設定操作部15a1、15a2を、適宜、操作しない場合には、ステップS3において、既に、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている設定温度Tthに基づいて、荷物室3内の温度制御をするようになっており、一方、荷物室3内の設定温度Tthが、既に、設定されており、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている場合であって、ステップS4において、温度設定手段15の温度設定操作部15a1、15a2を、適宜、操作し、次いで、設定温度決定スイッチ15dを押し操作すれば、新たに設定した設定温度Tth(n)に基づいて、荷物室3内の温度制御をするようになっている。
この冷凍・冷蔵車1では、ステップS5において、荷物室内温度制御手段(CPU)15の、温度設定手段15により設定された設定温度Tthと、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度とを比較する比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定された設定温度Tthと、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとが比較される。
この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、下限しきい値温度(Tth−α)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとが比較されるようになっている(ステップS6及びステップS7を参照。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、上限しきい値温度(Tth+β)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとが比較されるようになっている(ステップS7及びステップS8を参照。)。
そして、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、下限しきい値温度(Tth−α)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tが、下限しきい値温度(Tth−α)未満(T<Tth−α)の場合(ステップS6を参照。)には、ステップS9において、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L3を介して、電磁バルブv1をオン(開)にする信号が送出され、電磁バルブv1がオン(開)にされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L4を介して、電磁バルブv2をオフ(閉)にする信号が送出され、電磁バルブv2がオフ(閉)にされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L1を介して、始動電動機駆動スイッチ8bをオンにする信号が所定時間送出され、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L10を介して、フュエルポンプ(図示せず。)を駆動させるとともに、燃料供給停止バルブ(電磁弁)をオン(開)にする信号が送出され、且つ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L5を介して、電磁式スイッチ手段14をオンにする信号が送出される。
この冷凍・冷蔵車1では、ステップS9に示す動作により、走行用エンジン5が駆動し(ステップS10を参照。)、電磁式クラッチ手段10が接続状態となり、ベルト手段B及び電磁式クラッチ手段10を介して、走行用エンジン5の動力が、コンプレッサ9に伝達され、コンプレッサ9が駆動し(ステップS11を参照)、デフロスタ13が駆動することで(ステップS12を参照。)、荷物室3内の温度が、下限しきい値温度(Tth−α)以上の温度(T≧Tth−α)になるように制御される。
また、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、下限しきい値温度(Tth−α)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、上限しきい値温度(Tth+β)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tが、下限しきい値温度(Tth−α)以上(T≧Tth−α)、且つ、荷物室3内の温度Tが、上限しきい値温度(Tth+β)以下の範囲にある場合(Tth−α≦T≦Tth+β)には、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、始動電動機駆動スイッチ8bへ電動機駆動スイッチ8bをオンにする信号や、電磁バルブv1をオンにする信号やオフにする信号や、電磁バルブv2をオンにする信号やオフにする信号や、フュエルポンプ(図示せず。)を駆動させるとともに、燃料供給停止バルブ(電磁弁)をオン(開)にする信号や、電磁式スイッチ手段14をオンにする信号は送出されない。
この結果、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、下限しきい値温度(Tth−α)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、上限しきい値温度(Tth+β)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tが、下限しきい値温度(Tth−α)以上(T≧Tth−α)、且つ、荷物室3内の温度Tが、上限しきい値温度(Tth+β)以下の範囲にある場合(Tth−α≦T≦Tth+β)には、走行用エンジン6が停止している場合には、走行用エンジン6が停止した状態を継続し、走行用エンジン6が駆動している場合には、走行用エンジン6を停止することで(この場合、フュエルポンプ(図示せず。)が駆動し、燃料供給停止バルブ(電磁弁)をオン(開)にされている場合には、フュエルポンプ(図示せず。)が停止し、燃料供給停止バルブ(電磁弁)をオフ(閉)にされ、結果として、冷却装置4も停止した状態になる。
また、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、上限しきい値温度(Tth+β)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tが、上限しきい値温度(Tth+β)を超え(T>Tth+β)の場合(ステップS8を参照。)には、ステップ14において、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L3を介して、電磁バルブv1をオフ(閉)にする信号が送出され、電磁バルブv1がオフ(閉)にされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L4を介して、電磁バルブv2をオン(開)にする信号が送出され、電磁バルブv2がオン(開)にされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L1を介して、始動電動機駆動スイッチ8bをオンにする信号が所定時間送出され、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L10を介して、フュエルポンプ(図示せず。)を駆動させるとともに、燃料供給停止バルブ(電磁弁)をオン(開)にする信号が送出され、且つ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L5を介して、電磁式スイッチ手段14をオンにする信号が送出される。
この冷凍・冷蔵車1では、ステップS14に示す動作により、走行用エンジン5が駆動し(ステップS15を参照。)、電磁式クラッチ手段10が接続状態となり、ベルト手段B及び電磁式クラッチ手段10を介して、走行用エンジン5の動力が、コンプレッサ9に伝達され、コンプレッサ9が駆動し(ステップS16を参照)、エバポレータ12が駆動することで(ステップS17を参照。)、荷物室3内の温度が、上限しきい値温度(Tth+β)以下の温度(T≦Tth+β)になるように制御される。
この冷凍・冷蔵車1では、停車又は駐車中であっても、ドライバー等が、停車モード荷物室内温度制御モードを選択した場合には、以上のような動作が、ドライバー等が、電源スイッチ8aをオフにしない限り、繰り返して、行われる結果、荷物室3内の温度Tを、下限しきい値温度(Tth−α)以上(T≧Tth−α)、且つ、荷物室3内の温度Tが、上限しきい値温度(Tth+β)以下の範囲にある場合(Tth−α≦T≦Tth+β)に制御することができる。
尚、この冷凍・冷蔵車1では、冷凍・冷蔵車1を停車・駐車中に、ドライバー等が、停車モード荷物室内温度制御モードを選択した場合であっても、停車モード荷物室内温度制御プログラムの動作中に、荷物室内温度制御手段(CPU)15が、ハンドブレーキ28が引かれていないと判断した場合、荷物室内温度制御手段(CPU)15が、ギア18がニュートラルになっていないと判断した場合、又は、荷物室内温度制御手段(CPU)15が、車速が、0km/hになっていないと判断した場合には、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、直ちに、電源スイッチ8aに対し、電源スイッチ8aをオフにする信号を送出し、停車モード荷物室内温度制御プログラムを停止するようにしてある(ステップS2及びステップS18を参照。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、冷凍・冷蔵車1を停車・駐車中に、ドライバー等が、停車モード荷物室内温度制御モードを選択し、停車モード荷物室内温度制御プログラムを駆動させている場合に、ドライバー等が、キー(図示せず。)により、電源スイッチ8aをオフにすれば、停車モード荷物室内温度制御プログラムを停止するようにしてある(ステップS18を参照。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、冷凍・冷蔵車1を停車・駐車中に、ドライバー等が、停車モード荷物室内温度制御モードを選択し、停車モード荷物室内温度制御プログラムを駆動させている場合に、荷物室内温度制御手段(CPU)15が、ハンドブレーキ28が引かれていないと判断した場合、荷物室内温度制御手段(CPU)15が、ギア18がニュートラルになっていないと判断した場合、又は、荷物室内温度制御手段(CPU)15が、車速が、0km/hになっていないと判断した場合には、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、直ちに、電源スイッチ8aに対し、電源スイッチ8aをオフにする信号を送出し、停車モード荷物室内温度制御プログラムを停止した場合や、ドライバー等が、キー(図示せず。)により、電源スイッチ8aをオフにした場合には、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L18を介して、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW2をオフにするようにしている。
冷凍・冷蔵車1を停車又は駐車する場合には、キー(図示せず。)操作により、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aをオフにし、始動電動機駆動スイッチ8bをオフにして、走行用エンジン6を停止させるとともに、冷凍・冷蔵車1の電装品への電源の供給を停止する。
また、ハンドブレーキ26を引いた状態にし、ギア18をバックに入れる。
以上、詳細に説明した通り、この冷凍・冷蔵車1は、走行用エンジン6により冷凍装置4を駆動する冷凍・冷蔵車であるにも係らず、冷凍・冷蔵車1を停車、駐車している場合(走行用エンジン6を停止している場合)であっても、停止モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW2をオンにし、荷物室内温度制御手段(CPU)15を駆動させている場合にあっては、荷物室内の温度(T)が、荷物室内温度制御手段の温度設定手段で設定した所定の温度の範囲外の場合には、走行用エンジン6を駆動して、走行エンジン6により冷凍装置4を、荷物室3内の温度が、荷物室内温度制御手段(CPU)15の温度設定手段15Aで設定した所定の温度の範囲内にできるようにしているので、この冷凍・冷蔵車1は、この冷凍・冷蔵車1を停車又は駐車している場所(駐車場等)に、商用電源が設置されていない場合であっても、荷物室3内の温度を、所定の温度の範囲内に維持することができる。
この結果、この冷凍・冷蔵車1を用いれば、商用電源が設置されていない場所(駐車場等)に、冷凍・冷蔵車1を停車、駐車している場合(走行用エンジン6を停止している場合)であっても、荷物室3内の温度を、所定の温度の範囲内に制御できるので、荷物室3内に積み込んだ商品が傷むことが無い。
また、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室3内の温度が、荷物室内温度制御手段(CPU)15の温度設定手段15aで設定した所定の温度の範囲外の場合には、冷凍・冷蔵車1を停車、駐車している場合(走行用エンジン6を停止している場合)であっても、走行用エンジン6を駆動することにより、冷却装置4を駆動することで、荷物室3内を所定の温度に維持できるようにしているので、副電池を用いる必要がなく、且つ、副電池を駆動して冷却装置を駆動させる方式の冷凍・冷蔵車に見られるような、副電池のいわゆるバッテリー上がりといったような問題が生じない。
また、この冷凍・冷蔵車1では、この冷凍・冷蔵車1を停車又は駐車している場合(走行用エンジン6を停止している場合)であって、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aがオンにされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15の停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3がオンにされ、且つ、車両のギア18がニュートラルにされている場合に、走行用エンジン6を駆動させるようにしているので、走行用エンジン6が、駆動しても、車両が動くことがない。
また、この冷凍・冷蔵車1では、この冷凍・冷蔵車1を停車、駐車している場合(走行用エンジン6を停止している場合)であって、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aがオンにされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15の停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3がオンにされ、且つ、車両のギア18がニュートラルにされ、ハンドブレーキ26が引かれている場合のみに、走行用エンジン6を駆動させるようにしているので、走行用エンジン6が、駆動しても、車両が動くことがない。
B.「冷凍装置駆動アイドルストップ運転モード」
次に、「冷凍装置駆動アイドルストップ運転モード」について説明する。
図5は、この冷凍・冷蔵車1の冷凍装置駆動アイドルストップ運転モードモードの動作を概略的に説明する、フローチャートである。
この冷凍・冷蔵車1の冷凍装置駆動アイドルストップ運転モードの制御プログラムは、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている。
この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている、冷凍装置駆動アイドルストップ運転モードの制御モードプログラムを読み出して、冷凍・冷蔵車1を走行させると、冷凍装置4を駆動させた状態で、冷凍・冷蔵車1を走行させることができ、例えば、信号により、冷凍・冷蔵車1が、停車した場合に、冷凍装置4を駆動している場合には、冷凍装置4を駆動を優先させ、冷凍装置4を駆動信号が送出されている間は、走行用エンジン6の駆動を継続して行い、冷凍・冷蔵車1が、停車した場合に、冷凍装置4が停止している場合には、冷凍・冷蔵車1が、停車した後、所定の時間(tth秒)が経過した時点で、走行用エンジン6を停止(アイドルストップ)することができるようになっている。
冷凍・冷蔵車1を、冷凍装置駆動アイドルストップ運転モードに従って、運転制御する際には、まず、ドライバー等は、ステップS21において、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込んで、電源スイッチ8aをオンにする(又は、既に、イグニッションスイッチ8にキー(図示せず。)を差し込まれている場合には、キー(図示せず。)を操作することで、電源スイッチ8aをオンにする。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、ステップS22において、ドライバー等は、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにし、且つ、ステップS23において、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオンにする。尚、この時、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW3がオフにされていることを確認する。
ステップS21において、電源スイッチ8aをオンにされ、ステップS22において、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにすると、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の操作パネル部15Aの表示手段(例えば、液晶表示手段)15eがオンするようにされており、荷物室3内の設定温度Tthが、デフォルト値の場合には、ステップS24において、ドライバー等は、表示手段(例えば、液晶表示手段)15eに表示される設定温度Tthを参照しながら、温度設定手段15の温度設定操作部15a1、15a2を、適宜、操作して、荷物室3内の設定温度Tth(図3では、設定温度Tthの例示として、設定温度Tthを、−5.0℃にした場合が、図示されているが、これは、単なる例示に過ぎない。)を入力し、次いで、設定温度決定スイッチ15dを押し操作することで、温度設定手段15aの温度設定操作部15a1、15a2を適宜操作して入力した、荷物室3の設定温度Tthが、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されるようになっている。
荷物室内温度制御手段(CPU)15は、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納された荷物室3の設定温度Tthに基づいて、2つのしきい値(荷物室3内の上限しきい値温度(Tth+β)と、下限しきい値温度(Tth−α)を設定するようになっている。
この上限しきい値温度(Tth+β)は、特に、以下の場合に限定されることはないが、例えば、Tth+1(℃)に設定される。
また、下限しきい値温度(Tth−α)は、特に、以下の場合に限定されることはないが、例えば、Tth−1(℃)に設定される。
一方、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室3内の設定温度Tthが、既に、設定されており、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている場合であって、温度設定手段15の温度設定操作部15a1、15a2を、適宜、操作しない場合には、ステップS3において、既に、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている設定温度Tthに基づいて、荷物室3内の温度制御をするようになっており、一方、荷物室3内の設定温度Tthが、既に、設定されており、荷物室内温度制御手段(CPU)15の記憶手段(図示せず。)に格納されている場合であって、ステップS4において、温度設定手段15の温度設定操作部15a1、15a2を、適宜、操作し、次いで、設定温度決定スイッチ15dを押し操作すれば、新たに設定した設定温度Tth(n)に基づいて、荷物室3内の温度制御をするようになっている。
この冷凍・冷蔵車1では、ステップS25において、荷物室内温度制御手段(CPU)15の、温度設定手段15により設定された設定温度Tthと、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度とを比較する比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定された設定温度Tthと、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとが比較される。
また、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15は、ステップS26において、冷凍・冷蔵車1が、走行中であること、即ち、走行用エンジン6が駆動している(燃料供給停止バルブ33が開になっている、又は、スピードメータ31により、冷凍・冷蔵車1が、走行中である)ことを確認するようになっている。
そして、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、下限しきい値温度(Tth−α)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとが比較されるようになっている(ステップS27及びステップS28を参照。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、上限しきい値温度(Tth+β)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとが比較されるようになっている(ステップS28及びステップS29を参照。)。
そして、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、下限しきい値温度(Tth−α)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tが、下限しきい値温度(Tth−α)未満(T<Tth−α)の場合(ステップS27を参照。)には、ステップS30において、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L3を介して、電磁バルブv1をオン(開)にする信号が送出され、電磁バルブv1がオン(開)にされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L4を介して、電磁バルブv2をオフ(閉)にする信号が送出され、電磁バルブv2がオフ(閉)にされ、且つ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L5を介して、電磁式スイッチ手段14をオンにする信号が送出される。
この冷凍・冷蔵車1では、ステップS30に示す動作により、電磁式クラッチ手段10がオン(接続状態)となり、ベルト手段B及び電磁式クラッチ手段10を介して、走行用エンジン5の動力が、コンプレッサ9に伝達され、コンプレッサ9が駆動し(ステップS31を参照)、デフロスタ13が駆動することで(ステップS32を参照。)、荷物室3内の温度が、下限しきい値温度(Tth−α)以上の温度(T≧Tth−α)になるように制御される。
また、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、下限しきい値温度(Tth−α)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、上限しきい値温度(Tth+β)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tが、下限しきい値温度(Tth−α)以上(T≧Tth−α)、且つ、荷物室3内の温度Tが、上限しきい値温度(Tth+β)以下の範囲にある場合(Tth−α≦T≦Tth+β)には、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、電磁式スイッチ手段14をオンにする信号は送出されない。
この結果、この冷凍・冷蔵車1では、走行用エンジン6が駆動していても、電磁式クラッチ手段10がオフ(非接続状態)になっているので、走行用エンジン6の動力が、コンプレッサ9に伝わらないため、コンプレッサ9は、停止した状態になっている。
この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、下限しきい値温度(Tth−α)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、上限しきい値温度(Tth+β)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tが、下限しきい値温度(Tth−α)以上(T≧Tth−α)、且つ、荷物室3内の温度Tが、上限しきい値温度(Tth+β)以下の範囲にある場合(Tth−α≦T≦Tth+β)には、走行用エンジン6が駆動している場合であっても、結果として、冷却装置4も停止した状態になる(ステップS33を参照。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、荷物室内温度制御手段(CPU)15の比較手段(図示せず。)により、温度設定手段15により設定され、温度設定手段15により設定された設定温度Tthに基づいて、荷物室内温度制御手段(CPU)15により設定された、上限しきい値温度(Tth+β)と、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tとを比較した結果、温度センサStが計測した、荷物室3内の温度Tが、上限しきい値温度(Tth+β)を超え(T>Tth+β)の場合(ステップS8を参照。)には、ステップS34において、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L3を介して、電磁バルブv1をオフ(閉)にする信号が送出され、電磁バルブv1がオフ(閉)にされ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L4を介して、電磁バルブv2をオン(開)にする信号が送出され、電磁バルブv2がオン(開)にされ、且つ、荷物室内温度制御手段(CPU)15から、信号線L5を介して、電磁式スイッチ手段14をオンにする信号が送出される。
この冷凍・冷蔵車1では、ステップS34に示す動作により、電磁式クラッチ手段10がオン(接続状態)となり、ベルト手段B及び電磁式クラッチ手段10を介して、走行用エンジン5の動力が、コンプレッサ9に伝達され、コンプレッサ9が駆動し(ステップS35を参照)、エバポレータ12が駆動することで(ステップS36を参照。)、荷物室3内の温度が、上限しきい値温度(Tth+β)以下の温度(T≦Tth+β)になるように制御される。
また、この冷凍・冷蔵車1では、ドライバー等が、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオンにし、キー(図示せず。)操作により、始動電動機駆動スイッチ8bをオンにすると、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16の記憶手段(図示せず。)に格納された運転プログラムに優位して、アイドルストップ装置(CPU)17の記憶手段(図示せず。)に格納されたアイドルストップ制御プログラムが動作するようにされている。
即ち、この冷凍・冷蔵車1では、ドライバー等が、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオンにし、キー(図示せず。)操作により、始動電動機駆動スイッチ8bをオンにすると、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16から、信号線L10を介して、フュエルポンプ(図示せず。)を駆動させる信号及び燃料供給停止バルブ33を開にする信号に優位して、アイドルストップ装置(CPU)17から、信号線L10を介して、フュエルポンプ(図示せず。)を駆動させる信号及び燃料供給停止バルブ33を開にする信号が送出されるようになっている(ステップS37、ステップS38及びステップS39を参照。)。
この冷凍・冷蔵車1では、走行中に、車速(Spkm/h)が、しきい値速度(Spthkm/h)を超えると、アイドルアップ制御が行われるようになっている(ステップS40を参照。)。
しきい値速度(Spthkm/h)としては、以下の場合に限定されることはないが、例えば、20km/h(Spthkm/h=20km/h)のように設定される。
尚、この冷凍・冷蔵車1では、走行中に、車速(Spkm/h)が、しきい値速度(Spthkm/h)を超えたことは、スピードメータ31の車速(Spkm/h)が、信号線L17を介して、アイドルストップ装置(CPU)17に送出されるようになっている。
この冷凍・冷蔵車1では、走行中に、車速(Spkm/h)が、しきい値速度(Spthkm/h)を超えた後、ドライバー等が、ブレーキ22をオン(踏み込む)と、スイッチ手段24がオンすることで、アイドルストップ装置(CPU)17には、信号線L12を介して、ブレーキ22がオンされた信号(ブレーキ22が踏み込まれた信号)が送出される(ステップS41を参照。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、ドライバー等が、クラッチペダル25をオフする(切る)と、アイドルストップ装置(CPU)17には、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオンされた信号が、信号線L14を介して送出される(ステップS42を参照。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、冷凍・冷蔵車1が停車すると、アイドルストップ装置(CPU)17には、信号線L10、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16及び信号線L17を介して、スピードメータ31が示す車速が、0km/hであるという信号が送出されるようになっている(ステップS43を参照。)。
この冷凍・冷蔵車1では、アイドルストップ装置(CPU)17は、ステップS41に示す動作、ステップS42に示す動作の後に、車速が、0km/hであるという信号を受信する(ステップS43を参照。)と、冷凍・冷蔵車1が、例えば、信号等により、停車したと判断するようになっている。
ステップS43の後、ドライバー等が、クラッチペダル25から足をはずすと、アイドルストップ装置(CPU)17には、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオフされた信号が、信号線L14を介して送出される(ステップS44を参照。)。
アイドルストップ装置(CPU)17は、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオフされた信号を受信すると、アイドルストップ装置(CPU)17に内蔵されているタイマ(図示せず。)をスタートさせる(ステップS45を参照)。
そして、アイドルストップ装置(CPU)17は、タイマ(図示せず。)がスタートしてから、所定の時間(tth秒)経過しても、タイマ(図示せず。)がスタートしてから、所定の時間(tth秒)内に、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオンされた信号、又は、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオンされた信号を受信しない場合(ステップS46及びステップS47を参照。)には、所定の時間(tth秒)経過後、信号線L10を介して、フュエルポンプ(図示せず。)を停止させる信号、及び、燃料供給停止バルブ33に対し、燃料供給停止バルブ33をオフ(閉)にする信号を送出する(ステップS49を参照。)。
この冷凍・冷蔵車1では、ステップS49の動作により、燃料供給停止バルブ33をオフ(閉)にされると、走行エンジン6には、燃料が供給されなくなるので、走行用エンジン6が停止する(アイドルストップ)(ステップS51を参照。)。
その後、ドライバー等が、クラッチペダル25に足を載せると、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオンになり、アイドルストップ装置(CPU)17には、信号線L14を介して、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオンにされた信号が、送出される(ステップS51を参照。)。
アイドルストップ装置(CPU)17は、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオンにされた信号を受信すると、信号線L19及び信号線L1を介して、始動電動機駆動スイッチ8bをオンにする信号を送信する。また、アイドルストップ装置(CPU)17は、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオンにされた信号を受信すると、信号線L16及び信号線L10を介して、フュエルポンプ(図示せず。)及び燃料供給停止バルブ33の各々に対し、フュエルポンプ(図示せず。)を駆動する信号、及び、燃料供給停止バルブ33を開にする信号を送信する。
この冷凍・冷蔵車1では、以上の動作により、走行用エンジン6が停止した後(アイドルストップ後)、ドライバー等が、クラッチペダル25に足を載せると、スイッチ手段(クラッチセンサ)36がオンになると、再び、走行用エンジン6が駆動するようにされている(ステップS51及びステップS37を参照。)。
尚、この冷凍・冷蔵車1では、ドライバー等が、キー(図示せず。)操作により、始動電動機駆動スイッチ8bをオフにすると、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16から、信号線L10を介して、フュエルポンプ(図示せず。)及び燃料供給停止バルブ33の各々に対し、フュエルポンプ(図示せず。)を停止させる信号及び燃料供給停止バルブ33を閉にする信号が送出されるようになっている。
この冷凍・冷蔵車1では、以上の操作によって、走行用エンジン6を停止できるようになっている(ステップS52及びステップS53を参照。)。
また、この冷凍・冷蔵車1では、ドライバー等が、キー(図示せず。)操作により、始動電動機駆動スイッチ8bをオフにした後、電源スイッチ8aをオフにすると、冷凍・冷蔵車1の電装部品への電源の供給が停止されるようになっている。
冷凍・冷蔵車1を停車又は駐車する場合には、キー(図示せず。)操作により、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aをオフにし、始動電動機駆動スイッチ8bをオフにして、走行用エンジン6を停止させるとともに、冷凍・冷蔵車1の電装品への電源の供給を停止する。
また、冷凍・冷蔵車1を停車又は駐車する場合には、安全を考慮して、ハンドブレーキ26を引いた状態にし、ギア18をバック又はニュートラルに入れる。
以上、詳細に説明した通り、この冷凍・冷蔵車1では、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオンにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオンにし、荷物室内温度制御手段15を駆動させている場合にあっては、交差点等で短時間停止する場合、荷物室内の温度が、荷物室内温度制御手段15の温度設定手段15a、15bで設定した所定の温度範囲外の場合には、いわゆるアイドルストップよりも、荷物室3の室内温度を所定の温度に維持させる操作を優先させるようにしたので、荷物室3内の温度を、所定の温度の範囲内に制御できるので、荷物室3内に積み込んだ商品が傷むことがない。
C.「冷凍装置停止モード・通常運転モード」
この場合は、ドライバー等は、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオフにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオフにし、且つ、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオフにし、キー(図示せず。)操作により、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aをオンにし、始動電動機駆動スイッチ8bをオンにして、走行用エンジン6を駆動させる。
この場合、冷凍・冷蔵車1は、冷却装置4を停止した状態で、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16の記憶手段(図示せず。)に格納されている運転プログラムに従って、冷凍・冷蔵車1を走行させることができる。
また、冷凍・冷蔵車1を停車又は駐車する場合には、安全を考慮して、キー(図示せず。)操作により、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aをオフにし、始動電動機駆動スイッチ8bをオフにして、走行用エンジン6を停止させるとともに、冷凍・冷蔵車1の電装品への電源の供給を停止する。
また、ハンドブレーキ26を引いた状態にし、ギア18をバック又はニュートラルに入れる。
D.「冷凍装置停止モード・アイドルストップ運転モード」
この場合は、ドライバー等は、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオフにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオンにし、且つ、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオフにし、キー(図示せず。)操作により、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aをオンにし、始動電動機駆動スイッチ8bをオンにして、走行用エンジン6を駆動させる。
この場合、冷凍・冷蔵車1は、冷却装置4を停止した状態で、アイドルストップ装置17の記憶手段(図示せず。)に格納されている運転プログラムに従って、冷凍・冷蔵車1を走行させることができる。
具体的には、この冷凍・冷蔵車1では、冷凍・冷蔵車1を運転中に、冷凍・冷蔵車1が、所定の速度を超えた後、信号等により、冷凍・冷蔵車1を停車した場合、スイッチ手段38がオフにされ、タイマ(図示せず。)をスタートさせてから、所定時間(tth秒)経過しても、スイッチ手段38がオンされることが無ければ、走行用エンジン6を停止し(アイドルストップ)、その後、スイッチ手段38がオンされると、走行用エンジン6を駆動するようにして、冷凍・冷蔵車1を走行させることができるようになっている。
冷凍・冷蔵車1を停車又は駐車する場合には、安全を考慮して、キー(図示せず。)操作により、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aをオフにし、始動電動機駆動スイッチ8bをオフにして、走行用エンジン6を停止させるとともに、冷凍・冷蔵車1の電装品への電源の供給を停止する。
また、ハンドブレーキ26を引いた状態にし、ギア18をバック又はニュートラルに入れる。
E.「冷凍装置駆動アイドルストップ運転モード」
この場合は、ドライバー等は、走行モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオフにし、アイドルストップ装置オンオフスイッチ手段SW2をオフにし、且つ、停車モード荷物室内温度制御手段オンオフスイッチ手段SW1をオフにし、キー(図示せず。)操作により、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aをオンにし、始動電動機駆動スイッチ8bをオンにして、走行用エンジン6を駆動させる。
この場合、冷凍・冷蔵車1は、冷却装置4を駆動した状態で、エンジンコントロールユニット(ECU(electronic control unit))16に格納されている運転プログラムに従って、冷凍・冷蔵車1を走行させることができる。
具体的には、この冷凍・冷蔵車1では、冷凍装置駆動アイドルストップ運転モードにすると、冷凍・冷蔵車1を運転中に、冷凍・冷蔵車1が、所定の速度を超えた後、信号等により、冷凍・冷蔵車1を停車した場合、スイッチ手段38がオフにされ、タイマ(図示せず。)をスタートさせてから、所定時間(tth秒)経過しても、スイッチ手段38がオンされることが無ければ、走行用エンジン6を停止し(アイドルストップ)、その後、スイッチ手段38がオンされると、走行用エンジン6を駆動するようにして、冷凍・冷蔵車1を走行させることができるようになっている。冷凍装置駆動アイドルストップ運転モードを選択した場合、この冷凍・冷蔵車1では、信号等により、走行用エンジン6が停止(アイドルストップ)すると、冷却装置4が駆動している場合(電磁式スイッチ手段14がオンにされ、電磁式クラッチ手段10が、閉(接続状態)の場合)であっても、走行用エンジン6が停止(アイドルストップ)すると、コンプレッサ9が停止するので、冷却装置4が、走行用エンジン6が停止(アイドルストップ)している間、停止する。
冷凍・冷蔵車1を停車又は駐車する場合には、安全を考慮して、キー(図示せず。)操作により、イグニッションスイッチ8の電源スイッチ8aをオフにし、始動電動機駆動スイッチ8bをオフにして、走行用エンジン6を停止させるとともに、冷凍・冷蔵車1の電装品への電源の供給を停止する。
また、ハンドブレーキ26を引いた状態にし、ギア18をバック又はニュートラルに入れる。
尚、上記した発明の実施の形態では、本発明に係る冷凍・冷蔵車として、荷物室3内の温度センサStを設け、冷却装置4により、荷物室3内を、設定温度(Tth)に制御するようにした、冷凍・冷蔵車1について、例示的に、説明したが、本発明に係る冷凍・冷蔵車は、荷物室3内の温度センサStを設け、冷却装置1により、荷物室3内を、設定温度(Tth)に制御するようにした、冷凍・冷蔵車に限定されることはない。
本発明に係る冷凍・冷蔵車は、例えば、荷物室3内を2つの領域(部屋)に分け、2つの領域(部屋)の各々に第1の温度センサ及び第2の温度センサを設け、2台の冷却装置を、2つの領域(部屋)の各々に対応するように設けても良い。
2台の冷却装置4を独立に設けた場合には、第1の冷却装置に、ある温度(Tth1)を設定し、第2の冷却装置に、ある温度(Tth2)を設定する。
この冷凍・冷蔵車にあっては、上記した冷凍・冷蔵車1とは、荷物室3内の2つの領域(部屋)の各々の設定温度(Tth1、Tth2)を設定する以外は、上記した冷凍・冷蔵車1の停車モード荷物室内温度制御モードと同じ設定をすれば、この冷凍・冷蔵車を停車又は駐車に、荷物室3内の2つの領域(部屋)いずれか少なくとも一方の部屋の温度が、設定温度の範囲外になると、走行用エンジン6を駆動することで、荷物室3内の2つの領域(部屋)いずれか少なくとも一方の部屋の温度が、設定温度の範囲内に、制御することができる。
また、この冷凍・冷蔵車を、冷凍装置駆動アイドルストップ運転モードにて運転した場合には、アイドルストップのタイマがスタートした後、所定の時間内に、スイッチ手段36がオンされた場合、第1の冷却装置又は第2の冷却装置の少なくとも一方が駆動している、という信号があった場合には、アイドルストップよりも、走行用エンジン6を駆動を継続し、荷物室の室内温度を所定の温度に維持させる操作を優先させるようにし、アイドルストップのタイマがスタートした後、所定の時間内に、スイッチ手段36がオンされず、第1の冷却装置及び第2の冷却装置のいずれもが停止している場合に、アイドルストップのタイマがスタートした後、所定の時間経過した時点で、走行用エンジン6を止める(アイドリストップ)させる。
また、本発明に係る冷凍・冷蔵車には、例えば、荷物室3内を2つの領域(部屋)に分け、2つの領域(部屋)の各々に第1の温度センサ及び第2の温度センサを設け、1台のコンプレッサにより、2つの領域(部屋)の各々に設けた2台の冷却装置を制御するようにした冷凍・冷蔵車も含まれる。
この場合は、図2を参照しながら説明すると、コンプレッサ9とコンデンサ11との間の吐出管P1に分岐管を接続し、この分岐管に、図2と同様の構成の、第2の冷却装置のコンデンサ、エバポレータ、デフロスタ、電磁バルブv1、v2を設け、第2の冷却装置のエバポレータ側の管と、デフロスタの管を連結した、共通の管を管P4に接続する。
このようにして、荷物室3内を2つの領域(部屋)に分け、2つの領域(部屋)の各々に第1の温度センサ及び第2の温度センサを設け、コンデンサ9を共通にして、2つの領域(部屋)の各々に、第1の冷却装置及び第2の冷却装置を設けた、冷凍・冷蔵車にあっては、上記した冷凍・冷蔵車1とは、荷物室3内の2つの領域(部屋)の各々の設定温度(Tth1、Tth2)を設定する以外は、上記した冷凍・冷蔵車1の停車モード荷物室内温度制御モードと同じ設定をすれば、この冷凍・冷蔵車を停車又は駐車に、荷物室3内の2つの領域(部屋)いずれか少なくとも一方の部屋の温度が、設定温度の範囲外になると、コンデンサ9に接続されている電磁式クラッチ手段10を開閉する電磁式スイッチ手段14をオンにし、走行用エンジン6を駆動することで、荷物室3内の2つの領域(部屋)いずれか少なくとも一方の部屋の温度を、設定温度の範囲内に、制御することができる。
また、この冷凍・冷蔵車を、冷凍装置駆動アイドルストップ運転モードにて運転した場合には、アイドルストップのタイマがスタートした後、所定の時間内に、スイッチ手段36がオンされた場合、電磁式クラッチ手段10を開閉する電磁式スイッチ手段14をオンにされているという信号があった場合には、アイドルストップよりも、走行用エンジン6を駆動を継続し、荷物室の室内温度を所定の温度に維持させる操作を優先させるようにし、アイドルストップのタイマがスタートした後、所定の時間内に、スイッチ手段36がオンされず、第1の冷却装置及び第2の冷却装置のいずれもが停止している場合に、アイドルストップのタイマがスタートした後、所定の時間経過した時点で、走行用エンジン6を止める(アイドリストップ)させる。