JP2011030720A - 医療用観察システム - Google Patents

医療用観察システム Download PDF

Info

Publication number
JP2011030720A
JP2011030720A JP2009178956A JP2009178956A JP2011030720A JP 2011030720 A JP2011030720 A JP 2011030720A JP 2009178956 A JP2009178956 A JP 2009178956A JP 2009178956 A JP2009178956 A JP 2009178956A JP 2011030720 A JP2011030720 A JP 2011030720A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
image
direct
view
optical system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2009178956A
Other languages
English (en)
Inventor
Shotaro Kobayashi
将太郎 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP2009178956A priority Critical patent/JP2011030720A/ja
Publication of JP2011030720A publication Critical patent/JP2011030720A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Endoscopes (AREA)
  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)

Abstract

【課題】直視観察画像と斜視観察画像の両方の視点の画像を撮影するのに適した構成の医療用観察システムを提供すること。
【解決手段】光ファイバからの射出光を対象物上に集光させる直視用対物光学系及び斜視用対物光学系と、該射出光を何れか一方の対物光学系に択一的に入射させる手段と、対象物からの反射光のうち直視用対物光学系を介して対象物上に集光された光の反射成分のみを画像化して直視画像を生成する手段と、該反射光のうち斜視用対物光学系を介して対象物上に集光された光の反射成分のみを画像化して斜視画像を生成する手段とを有する医療用観察システムを提供する。
【選択図】図4

Description

この発明は、光源から照射された光を対象物上で走査させる走査型医療用プローブを有する医療用観察システムに関連し、詳しくは、極細径の光ファイバの先端を共振させて対象物を光走査して画像情報を取得する走査型医療用プローブを有する医療用観察システムに関する。
医師が患者の体腔内を観察するときに使用する医療機器として、電子スコープが一般的に知られている。電子スコープを使用する医師は、電子スコープの挿入部を体腔内に挿入して、挿入部の先端に備えられた先端部を観察対象近傍に導く。医師は、先端部に搭載されたCCD(Charge Coupled Device)等の固体撮像素子によって体腔内の生体組織を撮影するため、電子スコープやビデオプロセッサの操作部を必要に応じて操作する。医師は、各種操作を行った結果得られる生体組織の映像をモニタを通じて観察して診断や施術等を行う。
このように電子スコープは、患者の体腔内に挿入されて使用される。そのため、電子スコープに関して、患者の負担を軽減すべく挿入部を細径化させる要望が恒常的にある。電子スコープを細径化させるためには、各種内蔵部品の配置等を工夫する以外に各種内蔵部品自体を小型化させることが望まれる。なお、固体撮像素子や対物光学系は、電子スコープの内蔵部品のなかでも寸法が大きく、電子スコープの先端部内部の部品実装スペースを専有する割合が高い。別の側面によれば、電子スコープの設計上可能な最小外径寸法は、固体撮像素子や対物光学系の寸法によって実質的に規定される。
ところで、電子スコープには、その用途に応じて直視鏡、側視鏡、斜視鏡等の観察視点の異なる種々のタイプが開発され販売されている。また、特許文献1〜4等に示されるように、直視観察画像と側視観察画像の両方の視点の画像を撮影できるように構成されたタイプも存在する。特許文献1〜4等に記載の構成を応用することにより、直視観察画像と斜視観察画像の両方の視点の画像を撮影するタイプの開発も可能と思われる。しかし、特許文献1〜4の各文献によれば、固体撮像素子等が直視用と側視用に別個独立して電子スコープの先端部に配置されているため、電子スコープの大径化が避けられない。直視観察画像と斜視観察画像を観察するタイプを構成した場合も同様の問題が予想される。
ここで、固体撮像素子自体を不要とした構成を採用することによって、従来型の電子スコープ(つまり固体撮像素子を搭載した電子スコープ)よりも細径化させることが可能な走査型医療用プローブが提案されている。この種の走査型医療用プローブを有する医療用観察システムの具体的構成例は、特許文献5に記載されている。特許文献5に記載の走査型医療用プローブは、単一の光ファイバの先端を共振させて所定の走査光により対象物を所定の走査パターンで走査する。かかる走査型医療用プローブは、対象物からの反射光を検出して光電変換しビデオプロセッサに順次出力する。ビデオプロセッサは、光電変換された信号を処理して画像化しモニタに出力する。医師は、このようにして得られた体腔内の映像を、電子スコープを使用した場合と同じくモニタを通じて観察し診断や施術等を行うことができる。
特開平11−137512号公報 特開平11−253401号公報 特開2004−329699号公報 特開2005−455号公報 米国特許第6,563,105号明細書
特許文献1〜4に記載の電子スコープが抱える大径化の問題は、特許文献5に記載の走査型医療用プローブを応用した構成であって、細径でありつつも直視観察画像と斜視観察画像の両方の視点の画像を撮影可能な医療用観察システムを提供することにより解消されると考えられる。しかし、これまでのところ、このような医療用観察システムの構成について何ら言及が無く、また、当該医療用観察システムが持つ問題点について何ら提起されておらず、当該問題点を解決する手段についての検討も一切行われていない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直視観察画像と斜視観察画像の両方の視点の画像を撮影するのに適した構成の医療用観察システムを提供することである。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係る医療用観察システムは、対象物を光走査して画像情報を取得するシステムであり、次のように構成されている。すなわち、かかる医療用観察システムは、光源と、該光源からの光を伝送して射出端から射出する光ファイバと、該光ファイバの射出端から射出された光を対象物上に集光させる対物光学系であって、第一の方向に向いた直視用対物光学系、及び該第一の方向と鋭角をなす第二の方向に向いた斜視用対物光学系と、前記射出端から射出された光が直視用対物光学系又は斜視用対物光学系に択一的に入射するように射出端近傍を振動させる振動手段と、該対象物からの反射光のうち直視用対物光学系を介して該対象物上に集光された光の反射成分のみを透過させる第一のフィルタ手段と、該第一のフィルタ手段を透過した反射成分を受光して画像信号を検出する第一の画像信号検出手段と、対象物からの反射光のうち斜視用対物光学系を介して該対象物上に集光された光の反射成分のみを透過させる第二のフィルタ手段と、該第二のフィルタ手段を透過した反射成分を受光して画像信号を検出する第二の画像信号検出手段と、第一の画像信号検出手段により検出された各画像信号に対して検出タイミングに応じた直視画像の画素アドレスを割当てると共に、第二の画像信号検出手段により検出された各画像信号に対して検出タイミングに応じた斜視画像の画素アドレスを割当てて、該画像信号により表現される画像情報の画素配置を決定する画素配置決定手段と、該決定された画素配置に従って各画像情報を空間的に配列して直視画像及び斜視画像を作成する画像作成手段とを有することを特徴としている。
第一、第二の画像信号検出手段の各々には、本来意図しない対物光学系を介して対象物上に集光された光の散乱光成分が受光されない。そのため、直視画像を構成する散乱光成分が斜視画像にノイズとして現れることが無く、また、斜視画像を構成する散乱光成分が直視画像にノイズとして現れることが無い。術者は、ノイズの少ない鮮明な二画像を用いた高度な診断をすることができる。
第一及び第二のフィルタ手段は共に液晶フィルタとしてもよい。かかる場合、医療用観察システムは、第一及び第二のフィルタ手段の配向を制御する配向制御手段を更に有する構成としてもよい。この配向制御手段は、直視用対物光学系を介して対象物上に集光された光の反射成分が検出される期間中、該反射成分が第一のフィルタ手段を透過すると共に第二のフィルタ手段で遮断されるように該第一及び該第二のフィルタ手段の配向を制御する。斜視用対物光学系を介して対象物上に集光された光の反射成分が検出される期間中には、該反射成分が第一のフィルタ手段で遮断されると共に第二のフィルタ手段を透過するように該第一及び該第二のフィルタ手段の配向を制御する。
第一、第二のフィルタ手段はそれぞれ、互いに異なる第一、第二の透過帯域を持つバンドパスフィルタとしてもよい。このとき光源は、光ファイバの射出端が直視用対物光学系の光路に進入するタイミングに合わせて第一の透過帯域内の光を射出する。光ファイバの射出端が斜視用対物光学系の光路に進入するタイミングには、第二の透過帯域内の光を射出する。
本発明に係る医療用観察システムは、画像作成手段により作成された直視画像と斜視画像を複数の領域に分割して各分割領域の相関度を検出する相関度検出手段と、相関度の最も高い分割領域同士が重なるように、直視画像と斜視画像とを合成する合成画像作成手段とを更に有する構成としてもよい。
ここで、振動手段は、光ファイバの射出端から光が射出される光射出期間中、該射出端を所定の回転基準位置を中心に回転させる構成であってもよい。或いは、光ファイバの射出端から光が射出される光射出期間中、該射出端を所定の回転基準位置をシフトさせつつ該回転基準位置中心で回転させる構成としてもよい。
本発明によれば、直視観察画像と斜視観察画像の両方の視点の画像を撮影するのに適した構成の医療用観察システムが提供される。
本発明の第一実施形態の走査型医療用プローブの内部構成及びプロセッサの一部の構成を模式的に示す構成図である。 本発明の第一実施形態のプロセッサ及びモニタの構成を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態の走査型医療用プローブの挿入部先端の構成を模式的に示す正面図である。 本発明の第一実施形態の走査型医療用プローブの挿入部先端の内部構成を模式的に示す図である。 本発明の第一実施形態の走査型医療用プローブの圧電アクチュエータ駆動時における各結合パルス光の射出位置を示す図である。 本発明の第一実施形態において観察対象上に形成されるスポットを説明するための図である。 本発明の第一実施形態のプロセッサが有する直視用受光ユニットの構成を模式的に示す側面図である。 本発明の第一実施形態の直視用受光ユニットが有する第一ダイクロイックミラーの分光特性を示す図である。 本発明の第一実施形態の直視用受光ユニットが有する第二ダイクロイックミラーの分光特性を示す図である。 本発明の第一実施形態のプロセッサが有するDSPの構成を示すブロック図である。 本発明の第一実施形態においてモニタに表示される直視画像及び斜視画像の一例を示す図である。 本発明の第二実施形態のプロセッサが有する直視用受光ユニットの構成を模式的に示す側面図である。 本発明の第二実施形態の直視用受光ユニットが有する各種バンドパスフィルタの透過スペクトルを示す図である。 本発明の第二実施形態の直視用受光ユニットが有する各種バンドパスフィルタの透過スペクトルを示す図である。 本発明の第三実施形態の走査型医療用プローブが有する圧電アクチュエータの各電極の位置関係を説明するための図である。 本発明の第三実施形態において、XY近似面上におけるシングルモードファイバの射出端の回転軌跡と画素配置との関係を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態の医療用観察システムについて説明する。
図1は、本発明の第一実施形態の走査型医療用プローブ100の内部構成及びプロセッサ200の一部の構成を模式的に示す構成図である。図2は、第一実施形態のプロセッサ200及びモニタ300の構成を示すブロック図である。なお、図2においては、走査型医療用プローブ100とプロセッサ200との接続関係等を明確にするため、走査型医療用プローブ100の一部の構成も模式的に示している。また、モニタ300は周知の構成を有した受像装置であるため、図2においてモニタ300の詳細な構成は図示省略している。これらの図面に示されるように、第一実施形態の医療用観察システム1は、走査型医療用プローブ100、プロセッサ200、及びモニタ300を有している。
プロセッサ200は、走査型医療用プローブ100を駆動制御するとともに走査型医療用プローブ100により取得される観察光に基づき画像信号を生成する信号処理装置と、自然光の届かない体腔内に走査型医療用プローブ100を通じて走査光を照射する光源装置とを内蔵した一体型のプロセッサである。なお、別の実施形態では信号処理装置と光源装置とを別体で構成してもよい。
図2に示されるように、走査型医療用プローブ100は、基端部に光学コネクタ部110及び電気コネクタ部120を有している。また、プロセッサ200は、光学コネクタ部210及び電気コネクタ部220を有している。光学コネクタ部110が光学コネクタ部210に差し込まれることにより、走査型医療用プローブ100とプロセッサ200が光学的に接続される。同じく、電気コネクタ部120が電気コネクタ部220に差し込まれることにより、走査型医療用プローブ100とプロセッサ200が電気的に接続される。プロセッサ200とモニタ300は、所定のケーブルを介して電気的に接続される。なお、図1においては、走査型医療用プローブ100とプロセッサ200の接続関係等を分かり易くするため、光学コネクタ部110と210との接続部分を敢えて二つに分けて図示している。
このように走査型医療用プローブ100、プロセッサ200、モニタ300がそれぞれ接続されて電源が投入されると、術者は、医療用観察システム1を使用して患者の体腔内を診断、施術等できるようになる。具体的には、術者は、走査型医療用プローブ100の挿入部130を体腔内に挿入して挿入部130の挿入部先端130aを観察対象近傍に導きつつ、プロセッサ200の操作パネル260を必要に応じて操作する。術者は、このような操作を行った結果得られる体腔内の生体組織の映像をモニタ300を通じて観察し診断や施術等を行う。
なお、第一実施形態においては、体腔内の生体組織を観察するために走査型医療用プローブ100単体が体腔内に直接挿入される。別の実施形態においては、例えば挿入部先端130aを観察対象近傍にスムーズに導くため、挿入部130にガイドワイヤ等を添えて挿入するようにしてもよい。また、例えば電子スコープ等が有する鉗子チャンネルに挿入部130を挿入し通して、挿入部先端130aを観察対象近傍に近接させるようにしてもよい。
プロセッサ200は、観察対象を走査するための光源としてR、G、Bの各波長に対応した光を発振するレーザ光源230R、230G、230Bを有している。なお、これら3つのレーザ光源は、例えば広帯域であるスーパーコンティニューム光等を発振する単一のファイバレーザに置き換えてもよい。また、光源は、レーザ光源に限らず例えばLED(Light Emitting Diode)等の他の形態の光源としてもよい。
プロセッサ200は、該プロセッサ200の各回路の信号処理タイミング等を統括的に制御するシステムコントローラ240を有している。システムコントローラ240は、ドライバ232R、232G、232Bの各ドライバ回路に所定の変調制御信号を出力する。ドライバ232R、232G、232Bはそれぞれ、入力された変調制御信号に基づきレーザ光源230R、230G、230Bを直接変調する。具体的には、各ドライバ回路は、変調制御信号に基づき、同一振幅かつ同位相の電流を、対応するレーザ光源に流す。これにより、レーザ光源230R、230G、230Bは、R、G、Bの各波長に対応する同一強度のパルス光(以下、「Rパルス光」、「Gパルス光」、「Bパルス光」と記す。)を同期したタイミングで発振する。
各レーザ光源から発振されたRパルス光、Gパルス光、Bパルス光は、光結合器234に入射する。光結合器234は、入射した各パルス光を位相を揃えた状態で結合して射出する。以下、説明の便宜上、光結合器234により結合されたパルス光を「結合パルス光」と記す。
光源が単一のファイバレーザである場合には、各波長のパルス光を同期させるためのタイミング制御が不要である。そのため、レーザ光源周辺の回路構成等を簡素化できるメリットがある。また、既に結合された状態のパルス光が発振されるため、光結合器234が不要になるメリットもある。
光結合器234から射出された結合パルス光は、走査型医療用プローブ100が有するシングルモードファイバ112の入射端112aに入射する。シングルモードファイバ112は、光学コネクタ部110から挿入部先端130aに亘って、走査型医療用プローブ100の外皮部材(後述の図3に示されるシース132)に収容されている。入射端112aに入射した結合パルス光は、シングルモードファイバ112内部を全反射を繰り返すことにより伝搬される。伝搬された結合パルス光は、挿入部先端130a内部に配置されたシングルモードファイバ112の射出端112bから射出される。
図3は、第一実施形態の挿入部先端130aの構成を模式的に示す正面図である。図4(a)は、図3中矢印A方向から挿入部先端130aを臨んだときの挿入部先端130aの内部構成を模式的に示す側面図である。図4(b)は、図3中矢印B方向から挿入部先端130aを臨んだときの挿入部先端130aの内部構成を模式的に示す上面図である。なお、以降においては、走査型医療用プローブ100の構成を説明するにあたり、便宜上、走査型医療用プローブ100の長手方向をZ方向、Z方向に直交しかつ互いに直交する二方向をX方向、Y方向と定義する。また、走査型医療用プローブ100の中心軸に符号「AX」を付す。
図3又は図4に示されるシース132は、可撓性を有する走査型医療用プローブ100の保護チューブである。シース132は、挿入部先端130aから光学コネクタ部110にまで延びた形状を有し、走査型医療用プローブ100が有する各種内蔵部品を保護している。シース132の外径寸法は、走査型医療用プローブ100が固体撮像素子等を搭載しない構成であるため、従来型の電子スコープの外径に比べて格段に細い。そのため、走査型医療用プローブ100は、従来型の電子スコープに比べてより一層の低浸襲性が達成されている。
走査型医療用プローブ100は、鉗子起上台160を有している。鉗子起上台160は、シース132内部の図示省略された鉗子チャンネルに挿入され通された処置具を患部等に向けて起上する。
図4(a)又は図4(b)に示されるように、シース132内部には、支持体134が設けられている。支持体134は、圧電アクチュエータ136を支持している。圧電アクチュエータ136には、シングルモードファイバ112が貫通されている。シングルモードファイバ112は、その先端部112cが圧電アクチュエータ136の先端から所定量突出されて、圧電アクチュエータ136に片持ち梁の状態で支持されている。圧電アクチュエータ136の後端近傍には、電極136X、136X、136Y、136Yが設けられている。各電極は、例えば同一サイズかつ同一形状である。電極136Xと電極136Xは、シングルモードファイバ112の中心軸を通るY方向の直線を挟んで対称に配置されている。電極136Yと電極136Yは、シングルモードファイバ112の中心軸を通るX方向の直線を挟んで対称に配置されている。各電極は、終端が電気コネクタ部120内部に収容された電線(不図示)と接続されている。電極136X及び136Xは、電気コネクタ部120と電気コネクタ部220とを接続させたときに、プロセッサ200が有するX軸ドライバ236Xに接続される。電極136Y及び136Yは、電気コネクタ部120と電気コネクタ部220とを接続させたときに、プロセッサ200が有するY軸ドライバ236Yに接続される。
システムコントローラ240は、X軸ドライバ236X、Y軸ドライバ236Yの各ドライバ回路に所定の駆動制御信号を出力する。X軸ドライバ236Xは、駆動制御信号に基づいて交流電圧Vxを電極136X、136X間に印加して、圧電アクチュエータ136をX方向に共振させる。Y軸ドライバ236Yは、駆動制御信号に基づいて交流電圧Vxと同一周波数であって位相が直交する交流電圧Vyを電極136Y、136Y間に印加して、圧電アクチュエータ136をY方向に共振させる。交流電圧Vx、Vyはそれぞれ、振幅がリニアに増加して、時間(Vx)、(Vy)かけて実効値(Vx)、(Vy)に達する電圧として定義される。
図5は、圧電アクチュエータ136の駆動時における各結合パルス光の射出位置Pi(i=0〜n)を示す図である。射出端112bは、圧電アクチュエータ136によるX方向及びY方向への運動エネルギーが合成されることにより、X−Y平面に近似する面(以下、「XY近似面」と記す。)上において初期位置P(圧電アクチュエータ136の非駆動時における位置)を中心に渦巻状のパターンSPを描くように回転する。射出端112bの回転軌跡は、印加される電圧に比例して大きくなり、実効値(Vx)、(Vy)の交流電圧が印加された時点で最も大きい径を有する円の軌跡を描く。シングルモードファイバ112の入射端112aに入射した結合パルス光は、圧電アクチュエータ136への交流電圧の印加開始直後から印加停止までの期間(つまり、時間(Vx)又は(Vy)に相当する期間であり、以下、「サンプリング期間」と記す。)、射出端112bから射出され続ける。各結合パルス光は、サンプリング期間中、射出位置P、P、P、・・・、Pn−2、Pn−1、Pに位置するタイミングで射出端112bから順に射出される。
シングルモードファイバ112の先端部112cの振動は、サンプリング期間の経過後、圧電アクチュエータ136への交流電圧の印加が停止されるため、徐々に減衰されていく。かかる減衰に伴って、XY近似面上におけるシングルモードファイバ112の射出端112bの円運動は徐々に減衰して、所定時間後に初期位置Pで停止する。以下、説明の便宜上、サンプリング期間が終了してから射出端112bが初期位置Pに停止するまでの期間を「制動期間」と記す。一フレーム(又は一フィールド)に対応する期間は、サンプリング期間と制動期間で構成される。なお、制動期間を短縮するため、制動期間の初期段階に圧電アクチュエータ136に逆相電圧を印加して、制動トルクを積極的に加えるようにしてもよい。
図4(a)に示されるように、シングルモードファイバ112の前方には、壁部150により区切られた2つのスペースの各々に、直視用対物光学系138、斜視用対物光学系140の別個独立した対物光学系が配置されている。直視用対物光学系138は、光軸が走査型医療用プローブ100の長軸方向(中心軸AX方向)と平行であるように配置されている。斜視用対物光学系140は、物体(観察対象)側に最も近いレンズの光軸が直視用対物光学系138の光軸に対して所定の角度(0度よりは大きく90度未満、例えば本実施形態では30度程度を想定する。)をなす光学構成を有している。直視用対物光学系138と斜視用対物光学系140は共に広視野角を達成するため、広角光学系である。
シングルモードファイバ112の射出端112bから射出された結合パルス光は、シングルモードファイバ112の先端部112cの振れ角に応じて直視用対物光学系138又は斜視用対物光学系140の何れかに入射して、観察対象上にスポットSiを形成する。具体的には、結合パルス光は、射出端112bが図5中Y座標の正の領域に位置(X軸上の位置も含む)する期間に射出されたとき、側視用対物光学系140に入射して、斜視用対物光学系140のパワーにより挿入部先端130aの斜め前方に位置する観察対象上にスポットSiを形成する。結合パルス光は、射出端112bが図5中Y座標の負の領域に位置する期間に射出されたときには、直視用対物光学系138に入射して、直視用対物光学系138のパワーにより挿入部先端130aの前方に位置する観察対象上にスポットSiを形成する。
図6(a)、図6(b)は、観察対象上に形成されるスポットSiを説明するための図である。図6(a)又は図6(b)において、図5の射出位置Piに対応するスポットSiには、当該射出位置Piと同一のサブスクリプトを付している。図6(a)、図6(b)はそれぞれ、一サンプリング期間中、斜視用対物光学系140、直視用対物光学系138を介して観察対象上に形成されるスポットSiを示す。図6(a)、図6(b)の各図において、スポットSiが形成される範囲をそれぞれ、観察視野R、Rと定義する。なお、図6(a)又は図6(b)中の渦巻状の実線は、観察対象上にパルス光で無く連続光を走査した場合を想定して描かれた仮想的な走査軌跡である。
サンプリング期間中の各結合パルス光の射出位置Piと、該射出位置Piに対応するスポットSiの観察視野中の形成位置との関係は、実験等を重ねた結果予め求められている。また、各スポットSiの形成位置と、該形成位置からの反射パルス光を検出して画像化する際の画素位置との関係も予め計算されている。システムコントローラ240は、これらの既知情報に基づいて、X軸ドライバ236X、Y軸ドライバ236Yに対する制御(つまり、各圧電アクチュエータに印加される交流電圧の制御)、及びドライバ232R、232G、232Bに対する制御(つまり、サンプリング期間中における各レーザ光源の変調制御)のそれぞれをフレームレートに応じた周期で繰り返す。
図4に示されるように、走査型医療用プローブ100は、直視用受光ファイババンドル142A及び斜視用受光ファイババンドル142Bを有している。直視用受光ファイババンドル142Aは、入射端が挿入部先端130aの前方(直視用対物光学系138と同じく中心軸AX方向)を向くようにシース132に支持されている。斜視用受光ファイババンドル142Bは、入射端が挿入部先端130aの斜め前方(斜視用対物光学系140のうち物体(観察対象)側に最も近いレンズの光軸と同じ方向)を向くようにシース132に支持されている。直視用対物光学系138を介して観察対象上に形成されたスポットSiは、該観察対象上で散乱されて直視用受光ファイババンドル142Aに入射する。斜視用対物光学系140を介して観察対象上に形成されたスポットSiは、該観察対象上で散乱されて斜視用受光ファイババンドル142Bに入射する。なお、各受光ファイババンドルは、数十本程度(例えば80本)の光ファイバを束ねたものに過ぎない。そのため、各受光ファイババンドルは、従来型の電子スコープやファイバスコープの光ファイババンドル(例えば数百〜千本の光ファイバを束ねた光ファイババンドル)と比べて遙かに径が細い。
直視用受光ファイババンドル142A、斜視用受光ファイババンドル142Bに入射した反射パルス光は、各受光ファイババンドル内部を終端に向かって伝搬される。直視用受光ファイババンドル142A、斜視用受光ファイババンドル142Bの終端は共に光学コネクタ部110に収容されており、光学コネクタ部110と光学コネクタ部210との連結部分を介して、それぞれ、プロセッサ200の直視用受光ユニット238A、斜視用受光ユニット238Bと結合されている。
図7は、直視用受光ユニット238Aの構成を模式的に示す側面図である。なお、斜視用受光ユニット238Bは、直視用受光ユニット238Aと実質的に同じ構成を有している。よって、斜視用受光ユニット238Bの詳細な説明は、直視用受光ユニット238Aの説明をもって省略する。斜視用受光ユニット238Bの構成要素を説明する際には、直視用受光ユニット238Aのうち対応する構成要素に付した符号「A」を符号「B」に換えることとする。
図7に示されるように、直視用受光ユニット238Aは、液晶フィルタ144Aを有している。液晶フィルタ144Aは、直視用受光ファイババンドル142Aからの反射パルス光をシステムコントロール240による配向制御に従って透過させ又は遮断する。液晶フィルタ144Aを透過した反射パルス光は、集光レンズ146Aを介して第一ダイクロイックミラー148Aに入射する。
ここで、直視用観察系と側視用観察系とを備える従来型の電子スコープでは、互いの観察視野が直交する位置関係にあるため、一方の観察系を介して照明された観察対象からの散乱光成分が他方の観察系の撮像素子に実質的に受光されることがなかった。しかし、直視用観察系と斜視用観察系の場合、互いの観察視野が近接する位置関係にある。加えて、直視用対物光学系138と斜視用対物光学系140は共に広角光学系である。その結果として、直視用対物光学系138と斜視用対物光学系140の互いの観察視野には、重複する領域(図6(a)、図6(b)の各図に示される斜線領域R11、R21周辺の領域)が存在している。
このように、観察視野の一部が互いに重複するため、直視用対物光学系138を介して照射された生体からの散乱光成分は、その一部が斜視用受光ファイババンドル142Bに入射する。一方、斜視用対物光学系140を介して照射された生体からの散乱光成分は、その一部が直視用受光ファイババンドル142Aに入射する。以降に説明されるように、直視用受光ファイババンドル142Aに入射した散乱光成分は、直視画像を構成する光情報として利用される。また、斜視用受光ファイババンドル142Bに入射した散乱光成分は、斜視画像を構成する光情報として利用される。従って、上記のように、本来意図しない受光ファイバに入射した散乱光成分は、電気信号に変換して画像化する際にノイズとなって現れることが予想される。
そこで、システムコントロール240は、上記ノイズの発生を有効に避けるべく、直視用受光ユニット238Aの液晶フィルタ144Aと斜視用受光ユニット238Bの液晶フィルタ144Bの配向制御を行う。具体的には、システムコントロール240は、シングルモードファイバ112の射出端112bが図5中Y座標の正の領域に位置(X軸上の位置も含む)する期間、液晶フィルタ144Aへの電圧印加を停止して液晶フィルタ144Aを光遮断状態にすると同時に、液晶フィルタ144Bに電圧印加して液晶フィルタ144Bを光透過状態にする。更に、射出端112bが図5中Y座標の負の領域に位置する期間、液晶フィルタ144Bへの電圧印加を停止して液晶フィルタ144Bを光遮断状態にすると同時に、液晶フィルタ144Aに電圧印加して液晶フィルタ144Aを光透過状態にする。かかる配向制御により、本来意図しない受光ファイバに入射した散乱光成分は、液晶フィルタ144A又は144Bにより遮断されて画像情報として利用されないため、画像化した際にノイズとして現れることがない。
図8は、第一ダイクロイックミラー148Aの分光特性を示す図である。図8の縦軸は反射率(単位:%)を、横軸は波長(単位:nm)を、それぞれ示す。第一ダイクロイックミラー148Aは、直視用受光ファイババンドル142Aからの反射パルス光のうちBの波長の反射パルス光(以下、「反射Bパルス光」と記す。)を反射すると共に、残りの反射パルス光、つまりR、Gの各波長の反射パルス光(以下、「反射Rパルス光」、「反射Gパルス光」と記す。)を透過させる。反射Bパルス光は、光検出器152BAにより受光される。反射Rパルス光、反射Gパルス光は、第一ダイクロイックミラー148Aの後段に配置された第二ダイクロイックミラー150Aに入射する。
図9は、第二ダイクロイックミラー150Aの分光特性を示す、図8と同様の図である。第二ダイクロイックミラー150Aは、第一ダイクロイックミラー148Aを透過した反射パルス光のうち反射Gパルス光を反射すると共に、残りの反射パルス光、つまり反射Rパルス光を透過させる。反射Gパルス光は、光検出器152GAにより受光される。反射Rパルス光は、光検出器152RAにより受光される。
前述したように、結合パルス光は、単一のシングルモードファイバ112により導光されて観察対象を照射する。そのため、観察対象上で反射される反射パルス光の光量は非常に少ない。このような微弱な光を確実にかつ低ノイズで検出するため、光検出器152RA、光検出器152GA、光検出器152BAの各光検出器には光電子増倍管等の高感度光検出器が採用されている。
光検出器152RA、光検出器152GA、光検出器152BAは、受光された各波長の反射パルス光を光電変換してアナログ信号を生成し後段の回路に出力する。各光検出器により検出された各波長の反射パルス光に応じたアナログ信号は、サンプリング及びホールドされて、A/Dコンバータ252RA、252GA、252BAによりデジタル信号列に変換される。一方、斜視用受光ユニット238Bに入射した結合パルス光も、反射Rパルス光、反射Gパルス光、反射Bパルス光の各反射パルス光に分離、検出されて、A/Dコンバータ252RB、252GB、252BBによりデジタル信号列に変換される。変換された各デジタル信号列は、DSP(Digital Signal Processor)254に入力する。
図10は、第一実施形態のDSP254の構成を示すブロック図である。DSP254は、図10に示されるように、R、G、Bの各波長に対応するデジタル信号列用に物理的に又は論理的に分離された領域254aR、254aG、254aBを持つ波形蓄積回路254aを有している。波形蓄積回路254aは、A/Dコンバータ252RA、252GA、252BAからの各デジタル信号列を各対応領域にラッチする。なお、各対応領域にラッチされたデジタル信号列は、波形蓄積回路254aの容量を考慮して一定時間経過後順次破棄される。
DSP254は、図10に示されるように、波形蓄積回路254aと同様に構成された波形蓄積回路254bを有している。波形蓄積回路254bは、領域254bR、254bG、254bBを持つ。波形蓄積回路254bは、A/Dコンバータ252RB、252GB、252BBからの各デジタル信号列を各対応領域にラッチする。各対応領域にラッチされたデジタル信号列は、波形蓄積回路254bの容量を考慮して一定時間経過後順次破棄される。
波形蓄積回路254a、254bは、上記の既知情報に基づいて作成された、各結合パルス光のスポットSiが形成される観察視野中の位置(別の側面によれば画像を構成する画素のアドレス)と、各スポットSiからの反射パルス光が検出されるタイミングTとを関連付けたテーブルを保持している。波形蓄積回路254a、254bはそれぞれ、上記テーブルを参照しつつ各対応領域にラッチされたデジタル信号列を監視して、各タイミングTの各波長に対応する信号を画像情報(すなわち、領域254aR(又は254bR)の信号をR色の輝度値、領域254aG(又は254bG)の信号をG色の輝度値、領域254aB(又は254bB)の信号をB色の輝度値)として検出し、検出された信号に、当該タイミングTに対応する画素アドレスを割り当てて、直視画像用メモリ254c、斜視画像用メモリ254dに順次書き込む。本明細書中、信号検出のタイミングTに基づいて、該信号により表現される画像情報の画素配置を決定する処理(画素アドレスの割当て処理)を「画素マッピング処理」と記す。かかる画素マッピング処理により、空間的に離散した画素を適正な順序で配列して、直視画像又は斜視画像が得られることとなる。
直視画像用メモリ254c及び斜視画像用メモリ254dはフレームバッファであり、所定の情報量(例えば一フレーム(又は一フィールド)分の画像情報)をバッファリングする。画像情報読み出し回路254eは、システムコントローラ240によるタイミング制御に従い、直視画像用メモリ254c又は斜視画像用メモリ254dにバッファリングされた画像情報を所定の規格(例えばNTSC(National Television System Committee)等)に適合した順序で読み出して、マスク生成回路254fに出力する。マスク生成回路254fは、直視又は斜視の画像情報を有さない画素アドレスに対して所定のマスキングデータを生成して付加して、映像信号出力回路256に出力する。
映像信号出力回路256は、入力された画像情報を所定の規格に準拠した映像信号に変換してモニタ300に出力する。これにより、モニタ300に、R色、G色、B色からなる観察対象のカラー画像が表示される。ここで、図11(a)〜図11(c)に、モニタ300に表示される直視画像400及び斜視画像500を示す。スポットS〜Sに対応する全ての画像情報を用いて画像を構成した場合、モニタ300には、図11(a)に示されるように、観察領域が半月状の直視画像400及び斜視画像500が表示される。図6(a)中破線で示される領域R12内(斜線領域R11を含む)、及び図6(b)中破線で示される領域R22内(斜線領域R21を含む)のスポットSiに対応する画素情報だけを用いて画像を構成した場合には、図11(b)に示されるように、観察領域が矩形の直視画像400及び斜視画像500が表示される。この種の観察画像は、一般に、周辺部より中央部に注目領域が存在することが多い。そのため、領域R12又はR22に対応するトリミングを行って周辺部の画像情報を表示しない場合であっても、診断、処置等に実質的に影響は及ばない。観察領域のサイズ、形状、表示位置等は、画素マッピング処理における画素アドレスの割当てによって適宜設定を変更することができる。また、光学的要因で生じた画像の歪みは、画素マッピング処理における画素アドレスの割当てによって適宜補正することができる。
観察対象上の結合パルス光の走査軌跡も適宜設定変更することができる。具体的には、第一実施形態においては走査軌跡がほぼ円状であるが、楕円状とすることもできる。走査軌跡を楕円状とするためには、交流電圧Vxと交流電圧Vyとの振幅のバランスを第一実施形態に対して変更すればよい。例えば画像のアスペクト比に合わせて楕円状に走査をする場合には、円状に走査する場合と比べて、走査軌跡の内周側と外周側との間で生じる走査速度差を軽減することができる。例えば観察対象上を比較的一様な速度で走査できるため、スポットSiを観察対象上に均一な間隔で形成(別の表現によれば均一な画素配置)できるようになる。
斜線領域R11、R21の各領域に対応する画像は視差があるものの、実質的に同一である。そこで、別の実施形態において、画像情報読み出し回路254eは、斜線領域R11、R21をそれぞれ複数の領域に分割し、輝度や色相等をパラメータとして互いの分割領域の画像情報の相関度を検出する。画像情報読み出し回路254eは、検出された相関度が最も高い分割領域同士が重なるように、直視画像400と斜視画像500とを合成する。かかる場合、モニタ300には、図11(c)に示されるように、直視画像400と斜視画像500とが合成された一枚の合成画像600が表示される。合成画像600は、視野角が元々広い2枚の画像を組み合わせたものであるため、例えば180度を超える広視野角画像である。
図12は、本発明の第二実施形態のプロセッサ200zが有する直視用受光ユニット238Azの構成を模式的に示す、図7と同様の側面図である。なお、プロセッサ200zが有する斜視用受光ユニット238Bzは、直視用受光ユニット238Azと実質的に同じ構成を有している。よって、斜視用受光ユニット238Bzの詳細な説明は、直視用受光ユニット238Azの説明をもって省略する。また、第二実施形態以降の各実施形態において、第一実施形態の構成と同一の又は同様の構成には同一の又は同様の符号を付して説明を省略する。
図12に示されるように、直視用受光ユニット238Azは、第一実施形態の液晶フィルタ144Aの代替として、B用バンドパスフィルタ154BA、G用バンドパスフィルタ154GA、及びR用バンドパスフィルタ154RAを有している。B用バンドパスフィルタ154BA、G用バンドパスフィルタ154GA、R用バンドパスフィルタ154RAはそれぞれ、光検出器152BA、152GA、152RAの受光面前面に配置されている。また、斜視用受光ユニット238Bzは、第一実施形態の液晶フィルタ144Bの代替として、B用バンドパスフィルタ154BB、G用バンドパスフィルタ154GB、及びR用バンドパスフィルタ154RBを有している。
図13、14はそれぞれ、直視用受光ユニット238Az、斜視用受光ユニット238Bzが有する各種バンドパスフィルタの透過スペクトルを示す図である。図13、14の各図中、縦軸は透過率(単位:%)を、横軸は波長(単位:nm)を、それぞれ示す。また、各図中の各種バンドパスフィルタの透過スペクトルには、説明の便宜上、バンドパスフィルタに付した符号と同一の符号を付して示している。図13、14に示されるように、B用バンドパスフィルタ154BAと154BBは、透過スペクトルが相違しており、透過帯域が互いに重複しない。G用バンドパスフィルタ154GAと154GB、R用バンドパスフィルタ154RAと154RBも同じく、透過スペクトルが相違しており、透過帯域が互いに重複しない。
第二実施形態においてレーザ光源230R、230G、230Bは、波長可変レーザ光源である。システムコントロール240は、シングルモードファイバ112の射出端112bが図5中Y座標の正の領域に位置(X軸上の位置も含む)する期間中、レーザ光源230R、230G、230Bをそれぞれ駆動制御して、R用バンドパスフィルタ154RB、G用バンドパスフィルタ154GB、B用バンドパスフィルタ154BBの透過帯域内の光を発振させる。よって、当該期間に斜視用受光ファイババンドル142Bに入射したR、G、Bの各波長の反射パルス光は、対応するバンドパスフィルタを透過して光検出器に受光され、斜視画像の生成に利用される。一方、当該期間に直視用受光ファイババンドル142A(つまり本体意図しない受光ファイバ)に入射した各波長の散乱光成分は、対応するバンドパスフィルタで遮断されて、光検出器に受光されない。そのため、直視画像を生成する際のノイズ成分とならない。
また、システムコントロール240は、シングルモードファイバ112の射出端112bが図5中Y座標の負の領域に位置する期間中には、レーザ光源230R、230G、230Bをそれぞれ駆動制御して、R用バンドパスフィルタ154RA、G用バンドパスフィルタ154GA、B用バンドパスフィルタ154BAの透過帯域内の光を発振させる。よって、当該期間に直視用受光ファイババンドル142Aに入射したR、G、Bの各波長の反射パルス光は、対応するバンドパスフィルタを透過して光検出器に受光されて、直視画像の生成に利用される。一方、当該期間に斜視用受光ファイババンドル142B(つまり本体意図しない受光ファイバ)に入射した各波長の散乱光成分は、対応するバンドパスフィルタによって遮断されて、光検出器に受光されない。そのため、斜視画像を生成する際のノイズ成分にならない。なお、第二実施形態のプロセッサ200zには、レーザ光源230R、230G、230Bの3つの光源に代替して、互いに異なる波長の光であって、各種バンドパスフィルタの透過帯域内の光を発振する6つの波長固定レーザ光源が備えられていてもよい。
図15は、本発明の第三実施形態の走査型医療用プローブ100yが有する圧電アクチュエータ136yの各電極の位置関係を説明するための図である。図16(a)〜(c)は、第三実施形態において、XY近似面上におけるシングルモードファイバ112の射出端112bの回転軌跡と画素配置との関係を説明するための図である。
図15に示されるように、電極136Xと電極136Xは、第一実施形態と同じく、図15中X’軸を挟んで対称に配置されている。一方、電極136Yと電極136Yは、第一実施形態と異なり、図15中Y’軸を挟んで非対称の位置に配置されている。圧電アクチュエータ136yは、交流電圧Vx及びVyが印加されたとき、電極配置の非対称性に応じた分極ベクトルの発生により、回転中心がY方向に偏芯移動されつつ楕円状の軌跡を描くように共振する。かかる共振動作により、シングルモードファイバ112の射出端112bは、サンプリング期間中矢印C方向に回転して楕円を描きながら、図16(a)中矢印D方向(Y方向に対応する方向)に徐々にシフトする。
図16(b)には、直視用対物光学系138を介して観察対象上に連続光を走査した場合を想定して描かれた仮想的な走査軌跡(実線)と、直視用の矩形観察領域500との関係が示される。図16(c)には、斜視用対物光学系140を介して観察対象上に連続光を走査した場合を想定して描かれた仮想的な走査軌跡(実線)と、斜視用の矩形観察領域400との関係が示される。図16(b)及び図16(c)に示されるように、結合パルス光は、直視側及び斜視側の各観察対象を一水平走査ライン毎に順次走査する。そのため、DSP254には水平走査ライン毎の画像情報が順次入力されることとなる。そのため、画像情報読み出し回路254eは、他の実施形態のように、各画素アドレスの画像情報をNTSC等の所定の規格に準拠した順序に組み替える必要が無く、入力された順序そのままで後段の回路に出力することができる。そのため、DSP254の処理負荷や処理速度が向上する。また、直視画像用メモリ254c又は斜視画像用メモリ254dに蓄積すべき画像情報量を削減することができ、メモリ利用効率が向上する。
以上のように、本発明の各実施形態によれば、細径でありつつも直視観察画像と斜視観察画像の両方の視点の画像を撮影可能な走査型医療用プローブ、及び該走査型医療用プローブを有する医療用観察システムが提供される。
以上が本発明の実施形態の説明である。本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば第二実施形態の変形例として、直視用受光ファイババンドル142Aと斜視用受光ファイババンドル142Bを支持体134の後方で束ねて、単一の光ファイババンドルとして構成してもよい。かかる場合、直視用受光ユニット238Az、斜視用受光ユニット238Bzの2つの受光ユニットも単一ユニットとして構成される。単一の受光ユニットは、6つの光検出器を有し、各光検出器の受光面前面にB用バンドパスフィルタ154BA、154BB、G用バンドパスフィルタ154GA、154GB、R用バンドパスフィルタ154RA、154RBをそれぞれ備えている。単一の受光ユニットは、単一の光ファイババンドルから入射した、各種バンドパスフィルタの透過帯域の反射パルス光を検出する。当該変形例においては、走査型医療用プローブ100が更に細径化し、また、プロセッサ200が小型化することとなる。
1 医療用観察システム
100 走査型医療用プローブ
136 圧電アクチュエータ
138 直視用対物光学系
140 斜視用対物光学系
200 プロセッサ
240 システムコントローラ
254 DSP
300 モニタ

Claims (6)

  1. 光源と、
    前記光源からの光を伝送して射出端から射出する光ファイバと、
    前記光ファイバの射出端から射出された光を対象物上に集光させる対物光学系であって、第一の方向に向いた直視用対物光学系、及び該第一の方向と鋭角をなす第二の方向に向いた斜視用対物光学系と、
    前記射出端から射出された光が前記直視用対物光学系又は前記斜視用対物光学系に択一的に入射するように該射出端近傍を振動させる振動手段と、
    前記対象物からの反射光のうち前記直視用対物光学系を介して該対象物上に集光された光の反射成分のみを透過させる第一のフィルタ手段と、
    前記第一のフィルタ手段を透過した反射成分を受光して画像信号を検出する第一の画像信号検出手段と、
    前記対象物からの反射光のうち前記斜視用対物光学系を介して該対象物上に集光された光の反射成分のみを透過させる第二のフィルタ手段と、
    前記第二のフィルタ手段を透過した反射成分を受光して画像信号を検出する第二の画像信号検出手段と、
    前記第一の画像信号検出手段により検出された各画像信号に対して検出タイミングに応じた直視画像の画素アドレスを割当てると共に、前記第二の画像信号検出手段により検出された各画像信号に対して検出タイミングに応じた斜視画像の画素アドレスを割当てて、該画像信号により表現される画像情報の画素配置を決定する画素配置決定手段と、
    前記決定された画素配置に従って各前記画像情報を空間的に配列して直視画像及び斜視画像を作成する画像作成手段と、
    を有することを特徴とする医療用観察システム。
  2. 前記第一及び前記第二のフィルタ手段は液晶フィルタであり、
    前記第一及び前記第二のフィルタ手段の配向を制御する配向制御手段を更に有し、
    前記配向制御手段は、
    前記直視用対物光学系を介して前記対象物上に集光された光の反射成分が検出される期間中、該反射成分が前記第一のフィルタ手段を透過すると共に前記第二のフィルタ手段で遮断されるように該第一及び該第二のフィルタ手段の配向を制御し、
    前記斜視用対物光学系を介して前記対象物上に集光された光の反射成分が検出される期間中、該反射成分が前記第一のフィルタ手段で遮断されると共に前記第二のフィルタ手段を透過するように該第一及び該第二のフィルタ手段の配向を制御することを特徴とする、請求項1に記載の医療用観察システム。
  3. 前記第一、前記第二のフィルタ手段はそれぞれ、互いに異なる第一、第二の透過帯域を持つバンドパスフィルタであり、
    前記光源は、
    前記光ファイバの射出端が前記直視用対物光学系の光路に進入するタイミングに合わせて前記第一の透過帯域内の光を射出し、
    前記光ファイバの射出端が前記斜視用対物光学系の光路に進入するタイミングに合わせて前記第二の透過帯域内の光を射出することを特徴とする、請求項1に記載の医療用観察システム。
  4. 前記画像作成手段により作成された直視画像と斜視画像を複数の領域に分割して各分割領域の相関度を検出する相関度検出手段と、
    前記相関度の最も高い分割領域同士が重なるように、前記直視画像と前記斜視画像とを合成する合成画像作成手段と、
    を更に有することを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の医療用観察システム。
  5. 前記振動手段は、前記光ファイバの射出端から前記光が射出される光射出期間中、該射出端を所定の回転基準位置を中心に回転させることを特徴とする、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の医療用観察システム。
  6. 前記振動手段は、前記光ファイバの射出端から前記光が射出される光射出期間中、該射出端を所定の回転基準位置をシフトさせつつ該回転基準位置中心で回転させることを特徴とする、請求項1から請求項4の何れか一項に記載の医療用観察システム。
JP2009178956A 2009-07-31 2009-07-31 医療用観察システム Withdrawn JP2011030720A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009178956A JP2011030720A (ja) 2009-07-31 2009-07-31 医療用観察システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009178956A JP2011030720A (ja) 2009-07-31 2009-07-31 医療用観察システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011030720A true JP2011030720A (ja) 2011-02-17

Family

ID=43760400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009178956A Withdrawn JP2011030720A (ja) 2009-07-31 2009-07-31 医療用観察システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011030720A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012132754A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 走査型内視鏡装置
WO2013129204A1 (ja) * 2012-03-02 2013-09-06 Hoya株式会社 光走査型内視鏡
JP2013244045A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Olympus Corp 走査型内視鏡装置
WO2015198981A1 (ja) * 2014-06-27 2015-12-30 オリンパス株式会社 内視鏡システム
CN106662742A (zh) * 2014-06-25 2017-05-10 奥林巴斯株式会社 光扫描用致动器和光扫描装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012132754A1 (ja) * 2011-03-31 2012-10-04 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 走査型内視鏡装置
JPWO2012132754A1 (ja) * 2011-03-31 2014-07-28 オリンパスメディカルシステムズ株式会社 走査型内視鏡装置
WO2013129204A1 (ja) * 2012-03-02 2013-09-06 Hoya株式会社 光走査型内視鏡
JP2013180078A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Hoya Corp 光走査型内視鏡
US9285582B2 (en) 2012-03-02 2016-03-15 Hoya Corporation Optical scanning endoscope
JP2013244045A (ja) * 2012-05-23 2013-12-09 Olympus Corp 走査型内視鏡装置
CN106662742A (zh) * 2014-06-25 2017-05-10 奥林巴斯株式会社 光扫描用致动器和光扫描装置
WO2015198981A1 (ja) * 2014-06-27 2015-12-30 オリンパス株式会社 内視鏡システム
JP6017729B2 (ja) * 2014-06-27 2016-11-02 オリンパス株式会社 内視鏡システム
JPWO2015198981A1 (ja) * 2014-06-27 2017-04-20 オリンパス株式会社 内視鏡システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8537203B2 (en) Scanning beam with variable sequential framing using interrupted scanning resonance
US6294775B1 (en) Miniature image acquistion system using a scanning resonant waveguide
US7232071B2 (en) Scanned beam imager
US6975898B2 (en) Medical imaging, diagnosis, and therapy using a scanning single optical fiber system
JP2011036462A (ja) 医療用観察システム
KR20060036059A (ko) 주사식 내시경
JP5498728B2 (ja) 医療用観察システム
JP2010268961A (ja) 医療用観察システム
JP2011104239A (ja) 走査型医療用プローブ、及び医療用観察システム
WO2005102147A1 (ja) 内視鏡及び内視鏡システム
JP2011115252A (ja) 医療用プローブ、および医療用観察システム
JP2010113312A (ja) 内視鏡装置および内視鏡プロセッサ
JP2011030720A (ja) 医療用観察システム
JP2017131559A (ja) 医療用撮像装置、医療用画像取得システム及び内視鏡装置
US20160143515A1 (en) Optical scanning device and light beam scanning method
JP2011045461A (ja) 光走査型内視鏡プロセッサ
JP5317893B2 (ja) 内視鏡システム
CN104271025B (zh) 内窥镜装置
JP2014198089A (ja) 走査型内視鏡
JP5439032B2 (ja) 医療用観察システムおよびプロセッサ
JP2010268838A (ja) 医療用観察システム
JP5342889B2 (ja) 医療用プローブ、および医療用観察システム
JP2010042128A (ja) 医療用プローブ、および医療用観察システム
JP5366718B2 (ja) 走査型医療用プローブ、及び医療用観察システム
JP2011036460A (ja) 医療用観察システム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20121002