JP2011026761A - プレスフェルト及びその使用 - Google Patents

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【課題】抄紙機での紙ウェブの機械的な脱水をいっそう改善することができるプレスフェルトを提供する。
【解決手段】前面1a、裏面1b及び複数の繊維2を備え、これらの繊維2が、それぞれの第1の端部11と第2の端部12との間に延びる通路を繊維表面に有するプレスフェルト1であって、前記第1の端部11は前記前面1aの方向に向くとともに前記第2の端部12は前記裏面1bの方向に向いているプレスフェルトによって解決される。
【選択図】図1a

Description

本発明は、前面、裏面及び複数の繊維を備えるプレスフェルトであって、それぞれの繊維の第1の端部と第2の端部との間に延びる通路を繊維表面に有するプレスフェルトに関する。更に本発明は、抄紙機で紙ウェブを機械的に脱水するための、このような種類のプレスフェルトの使用に関する。
プレスフェルトは、例えば抄紙機のウェットパートにおける上張り材として用いられており、数多くの形態のものが知られている。このような種類のプレスフェルト上張り材は、通常、機械幅全体に亘って延び、抄紙機のプレスセクションで紙ウェブを脱水する役目をする、エンドレスに循環運動するベルトである。紙ウェブが筋目のない平滑な表面を得るようにするために、通常、平滑な表面と均等に撓む構造とを有するプレスフェルトが用いられる。それと同時にプレスフェルトは、湿った紙ウェブから除去されるべき水を吸収するために、十分に高く開いた多孔性を必要とする。
プレスフェルトは、紙ウェブを機械的に脱水するために、紙ウェブから押し出された水を排出するための表面プロフィルを通常有するローラによって、紙ウェブに押しつけられる。このとき、紙ウェブに含まれる水がプレスフェルトに入り、理想的な場合、プレスフェルトによってローラの方向へ完全に運び出される。
抄紙機のプレスセクションにおける上張り材に関する1つの基本的な要求事項は、プレスセクションに後続する紙ウェブの乾燥のためのエネルギーコストを最低限に抑えるために、紙ウェブをできるだけ強力に脱水することにある。再吸湿、即ち、紙ウェブから既に押し出された水の一部が、紙ウェブに対するプレスフェルトの圧着力が弱まった後に、プレスフェルトから紙ウェブへ吸い戻されること、は、できる限り回避されるのが望ましい。
しかし、抄紙機のプレスセクションの出口部で最大限実現可能な乾燥割合は、紙ウェブ内部の水と紙ウェブ表面の水とを結合する吸着力と毛管力とによって制約される。このとき、理論上では、72〜76%の紙ウェブの乾燥割合を実現可能である。しかしながら、実際には、現在、最大で50〜52%の乾燥割合しか実現されていない。
冒頭に述べた種類のプレスフェルトは、例えば、特許文献1で公知となっている。同文献に記載されているプレスフェルトは、互いに平行でプレスフェルトの平面に延びるマット繊維を備える繊維マットの少なくとも1つの層を有し、繊維マトリクスに埋め込まれた支持体を有している。このときマット繊維は、外方に向かって突起する繊維を備えており、脱水特性を改善するために、各マット繊維の第1の端部と第2の端部との間に延びる通路を表面に備えている。
ドイツ特許公告第10204357B4号明細書
本発明の課題は、抄紙機での紙ウェブの機械的な脱水をいっそう改善することができるプレスフェルトを提供することにある。
この課題は、前面、裏面及び複数の繊維を備え、それぞれの繊維の第1の端部と第2の端部との間に延びる通路を繊維表面に有するプレスフェルトであって、第1の端部がプレスフェルトの前面の方向に向くとともに第2の端部が裏面の方向に向いているプレスフェルトによって解決される。
即ち、通路を含んでいるこれらの繊維は、まさしく又はほぼ水排出の方向に向いており、即ち、抄紙機においてローラの方向に向いており、それにより、湿った紙ウェブにプレスフェルトが圧着されたときに通路へ押し出された水は、そこでも作用している毛管力に基づいて繊維の中に留められる。このとき、通路の中で作用する毛管力は、紙ウェブで作用する吸着力及び毛管力と反対に作用するので、紙ウェブにかかる負荷が取り除かれたときに紙ウェブの再吸湿が低減され、理想的な場合には、全面的に防止される。
その結果として、実現可能な紙ウェブの乾燥割合が向上し、ひいてはそのような乾燥割合は、続いて行われる熱による脱水工程において、少ないエネルギー消費量及び水蒸気量の発生の減少という形で現れる。紙ウェブの機械的な脱水のための機械工学的コスト及びエネルギーコストは、熱による脱水に比べて大幅に低い。プレスセクションの出口部で約1%高い紙ウェブの乾燥割合が実現されれば、後続する熱による脱水で蒸発すべき水量は約4%少なくなり、このことは4%の水蒸気削減に相当する。それに応じて、抄紙機の調達及び運転のためのコストも削減される。
従って、抄紙機で紙ウェブを機械的に脱水するためには、本発明によるプレスフェルトを使用するのが理想的であり、このときプレスフェルトは、表面プロフィルを備えるローラによって、その前面で紙ウェブに対して押圧される。抄紙機のプレスセクションの変更、特に設計上の構成やプレスフェルトの圧着力の観点からの変更、は、本発明によるプレスフェルトの使用に際して、必要ではない。平滑さ、厚み、印刷インキ受理能力、不透明度等の、完成した紙ウェブの品質は、本発明によるプレスフェルトの使用によって全く変化しないか乃至ほとんど変化しない。
次に、本発明によるプレスフェルトの好ましい実施形態について説明する。
このプレスフェルトは、以下のように構成されるのが特別に好ましい。
a)それぞれの繊維の繊維断面積が第1の端部を起点として第2の端部の方向に減少する。又は、
b)プレスフェルトが少なくとも2つのフェルト層を有しており、プレスフェルトの前面からのフェルト層の距離が増すにつれて、それぞれのフェルト層に含まれる繊維の繊維断面積が減少していく。
これにより、紙ウェブから押し出された水のローラの方向への搬出がいっそう改善され、また、通路を有する繊維で作用する毛管力がいっそう高くなる。これにより、プレスセクションの出口部で実現可能な紙ウェブの乾燥割合をいっそう高めることができる。
a)の場合、繊維はプレスフェルトの前面から裏面へと延びているのが好ましい。これにより、プレスフェルトの厚み全体を通じて、連続的で均等な水の搬出が実現可能となる。
更に、a)の場合、それぞれの繊維が通路の本数及び/又は配置に関してそれぞれ相違していると好ましい。これにより、例えば紙ウェブの縁部の領域で、プレスフェルト中で作用する毛管力を位置的に的確に調整することができる。
b)の場合については、繊維がフェルト層の厚み全体に亘って延びるのがよいことが判明している。これにより、フェルト層の厚み全体を通じて、連続的で均等な水の搬出が実現可能となる。
更に、b)の場合、少なくとも2つのフェルト層が、その中に含まれる繊維が、その本数に関して並びに/又は通路の本数及び/若しくは配置に関して、相違しているという意味で、更に相違していると好ましい。これにより、例えば紙ウェブの縁部の領域において、プレスフェルトで作用する毛管力を位置的に的確に調整することができる。
プレスフェルトにおける、通路を有している繊維の割合は、好ましくは少なくとも1体積%、特に少なくとも5体積%である。特に、この割合は25体積%以上であってよい。繊維の割合が高いほど、紙ウェブの再吸湿と反対に作用する、プレスフェルトにおける毛管力が強くなる。
繊維は、1つの好ましい実施形態では、マイクロ繊維によって形成されている。マイクロ繊維という用語は、1dtexよりも細い繊維を指す集合名詞である。多くのマイクロ繊維は、0.5〜0.7dtexである。これよりも細い0.3dtex以下の繊維はスーパーマイクロ繊維と呼ばれ、同様に使用することができる。
使用する繊維は、星形又は十字形の繊維断面を有しているのが好ましい。繊維の長手方向に通路が形成されるこれ以外の断面、例えばクローバの葉等の形状、も適用可能である。
このとき、脱水特性をいっそう改善するために、これらの通路が、それぞれの繊維の第1の端部から第2の端部の方向へ、螺旋状に延びているとよいことが判明している。
通路を有している繊維は、別の好ましい実施形態では、繊維束として配置されている。
このとき繊維又は繊維束は、プレスフェルトの前面に対して直交するように配置されているのが好ましい。これにより、紙ウェブから押し出された水のプレスフェルトにおける経路が短くなる。或いは、プレスフェルトの前面に対して繊維の長軸を斜めに配置することも可能である。
繊維が支持構造物と接着されていると、好都合であることが判明している。この支持構造物は、編物及び/又は織物及び/又は繊維マットであるのが好ましい。
図1a〜図12は、本発明を一例として説明するためのものである。
プレスフェルトを模式的に示す断面図である。 図1aのプレスフェルトを示す模式的な三次元の図である。 別のプレスフェルトを模式的に示す断面図である。 図2aのプレスフェルトを示す模式的な三次元の図である。 2つのフェルト層を備えるプレスフェルトを模式的に示す断面図である。 2つのフェルト層を備える別のプレスフェルトを模式的に示す断面図である。 2つのフェルト層を備える別のプレスフェルトを模式的に示す断面図である。 2つのフェルト層を備えるプレスフェルトを模式的に示す断面図である。 通路を備える繊維のさまざまな断面を示す図である。 通路を備える繊維のさまざまな断面を示す図である。 通路を備える繊維のさまざまな断面を示す図である。 通路を備える繊維のさまざまな断面を示す図である。 通路を備える繊維のさまざまな断面を示す図である。 通路を備える繊維のさまざまな断面を示す図である。 通路を備える繊維のさまざまな断面を示す図である。 紙ウェブの脱水の推移を示す模式的な概略図である。
図1aは、プレスフェルト1の断面図を模式的に示している。このプレスフェルト1は、前面1aと、裏面1bと、複数の繊維2とを有しており、これらの繊維は、それぞれの繊維表面に、各繊維2の第1の端部11と第2の端部12との間に延びる通路20(図7a〜図11b参照)を有している。このとき、第1の端部11はプレスフェルト1の前面1aの方向に向いており、第2の端部12は裏面1bの方向に向いており、本例では、前面1aないし裏面1bに対する繊維2の直交配置が選択されている。繊維2は、例えば織物、編物、繊維マット等(ここでは図面を見やすくするために詳しくは図示しない)により形成される支持構造物3によって支持される。繊維2に代えて、複数の繊維2が同じ向きでプレスフェルト1に存在する繊維束が設けられていてもよい。前面1aは、抄紙機においては、紙ウェブ100(図12参照)の方を向くように配置される。
図1bは、図1aのプレスフェルト1を模式的な三次元の図で示している。
図2aは、別のプレスフェルト1の断面図を模式的に示している。このプレスフェルト1は、前面1a、裏面1b及び複数の繊維2とを有しており、これらの繊維は、それぞれの繊維表面に、各繊維2の第1の端部11と第2の端部12との間に延びる通路20(図7a〜図11参照)を有している。このとき、第1の端部11は、プレスフェルト1の前面1aの方向に向いており、第2の端部12は、裏面1bの方向に向いており、本例では、前面1aないし裏面1bに対する繊維2の斜めの配置が選択されている。繊維2は、例えば織物、編物、繊維マット等(ここでは図面を見やすくするために詳しくは図示しない)により形成される支持構造物3によって支持される。繊維2に代えて、複数の繊維2が同じ向きでプレスフェルト1に存在する繊維束が設けられていてもよい。前面1aは、抄紙機においては、紙ウェブ100(図12参照)の方を向くように配置される。
図2bは、図2aのプレスフェルト1を模式的な三次元の図で示している。
図3は、前面1aと裏面1bとを有する2つのフェルト層10a,10bを備えるプレスフェルト1の断面図を模式的に示している。各々のフェルト層10a,10bは、各繊維2a,2bの第1の端部11a,11bと第2の端部12a,12bとの間に延びる通路20(図7a〜図11b参照)をそれぞれの繊維表面に有する繊維2a,2bを含んでいる。このとき、第1の端部11a,11bは、プレスフェルトの前面1aの方向に向いており、第2の端部12a,12bは、裏面1bの方向に向いており、本例では、前面1aないし裏面1bに対する繊維2a,2bの直交配置が選択されている。更に、繊維2a,2bは、フェルト層10a,10bの中で、できるだけ各々の繊維2aの後に繊維2bが続くように相上下して配置されている。繊維2a,2bは、例えば織物、編物、繊維マット等(ここでは図面を見やすくするために詳しくは図示しない)により形成される支持構造物3a,3bによって支持される。前面1aは、抄紙機においては、紙ウェブ100(図12参照)の方を向くように配置される。
図4は、図3と類似する別のプレスフェルト1の断面図を模式的に示している。同じ符号は同じ構成部品を表している。但し、図3とは異なり、ここでは、繊維2a,2bは、繊維2bが繊維2aに対してオフセットされた状態で配置されるように相上下して配置されている。
図5は、図3と類似する構成をもつ、2つのフェルト層10a,10bを備える別のプレスフェルト1の断面図を模式的に示している。同じ符号は同じ構成部品を表している。但し、図3とは異なり、ここでは、繊維2a,2bは、プレスフェルト1の前面1aないし裏面1bに対して斜めに配置されている。
図6は、図4と類似する構成をもつ、2つのフェルト層10a,10bを備える別のプレスフェルト1の断面図を模式的に示している。同じ符号は同じ構成部品を表している。但し、図4とは異なり、ここでは、互いにオフセットされて配置された繊維2a,2bが、プレスフェルト1の前面1aないし裏面1bに対して斜めに配置されている。
当然ながら、単なる一例として図3〜図6に図示されているように、プレスフェルト1には、2つを超えるフェルト層10a,10bが存在していてもよい。
プレスフェルト1が少なくとも2つのフェルト層10a,10bを有している実施形態については、前面1aに接するフェルト層10aにある繊維2aは、前面から間隔をおいたフェルト層10bに配置された繊維2bよりも広い断面積を有しているのが好ましい。このとき、フェルト層ごとに用いられる繊維の断面積は、前面1aからのフェルト層の距離が増すにつれて減少していくのが好ましい。例えば、前面1aに接するフェルト層10aには、等しい直径d1の繊維が含まれていてよく、裏面1bに接するフェルト層10bには、等しい直径d2の繊維が含まれていてよく、このときd1>d2が成り立つ。或いは、この場合、フェルト層は、それぞれ直径の異なる繊維を各フェルト層の内部に有することもできる。このときには、1つのフェルト層に含まれる繊維の平均直径が、前面1aからのフェルト層の距離が増すにつれて減少していくと特別に好ましい。
図7aは、繊維表面に6つの通路20を有する繊維2cの断面を拡大図として示している。図7bは、繊維2cの三次元の図を拡大図として示しており、第1の端部11から第2の端部12の方向へ、繊維2cに沿った通路20の螺旋状の形状を見ることができる。
図8は、繊維表面に6つの通路20を有する繊維2dの別の断面図を拡大図として示している。
図9は、繊維表面に3つの通路20を有する繊維2eの別の断面図を拡大図として示している。
図10は、繊維表面に4つの通路20を有する繊維2fの別の断面図を拡大図として示している。
図11aは、繊維表面に6つの通路20を有する繊維2gの別の断面図を拡大図として示している。図11bは、繊維2gの三次元の図を拡大図として示しており、第1の端部11から第2の端部12の方向へ、繊維2gに沿った通路20の直線状の形状を見ることができる。ここでは、繊維2gは第1の端部11のところで、第2の端部12よりも広い断面積を有している。
繊維の太い方の第1の端部がプレスフェルト1の前面1aの方向を向くように、特に前面に直接的に接するように、プレスフェルト1又はフィルタ層10a,10bで直径が減少していく繊維が用いられると特別に好ましい。
当然ながら、図7a〜図11bには図示されていない、様々に異なる繊維断面を有する通路を備えたその他多くの繊維が利用可能である。
図12は、抄紙機における紙ウェブ100の脱水の典型的な進行状況の模式的な概略図を、時間tないしプレスニップ幅BPSに対して側面図で示している。図12の上側部分には、反対方向へ駆動される2つのローラ200,300の間のプレスニップBPSが示されている。湿った紙ウェブ100は、プレスフェルト1の上でプレスニップへと運ばれ、ローラ200,300により圧力が印加されて、プレスフェルト1がその前面1aで紙ウェブ100に向かって押圧されることによって、脱水される。このとき、水輸送機構は、圧縮、毛管力及び二相流に基づいて、行われる。紙ウェブ100から押し出された水は、プレスフェルト1を介して、水を良く吸収できるように表面プロフィル300’を有するローラ300の方向へと排出される。表面プロフィル300’は、例えばローラ300に載置されたスクリーンウェブ、ローラ300に刻設された穴、溝等によって、提供される。プレスニップでプレスニップ幅全体を通じて順次行われるプレス工程PPの各段階が符号PP1〜PP4で示されている。図面を見やすくするために、図12の下側領域で再度拡大図として、そのつど生じる紙ウェブ100の厚みHと相関づけて、また、圧力分布曲線KP1〜KP4と相関づけて、図示されている。ここで、KP1はプレスゾーン圧力分布曲線を、KP2は紙ウェブ100とプレスフェルト1についての圧力分布曲線を、KP3は流体力学上の圧力の圧力分布曲線を、KP4はプレスフェルト1の最大の流体力学上の圧力の圧力分布曲線を、それぞれ、表している。プレスフェルト1及び紙ウェブ100がプレスニップに入る前、紙ウェブは厚みHeinを有している。プレス工程の第1段階PP1では、飽和厚みHSに達するまで、紙ウェブ100が圧縮される。プレス工程の第2段階PP2及び第3段階PP3では、紙ウェブが更に圧縮されて水が押し出され、遂には第3段階PP3の最後で、紙ウェブ100が最小厚みHminとなる最大の乾燥割合の点に達する。このとき第2段階PP2と第3段階PP3との間の移行部は、ローラ200,300のそれぞれの回転中心を結んだ線によって形成される。第4段階PP4では、プレスフェルト1及び脱水された紙ウェブ100の連続的な負荷軽減が行われ、負の流体力学上の圧力に基づき、脱水された紙ウェブ100への水の吸い戻しが生じる。それにより、紙ウェブ100の厚みは、値Hausまで再び増加する。第4段階PP4から出るときに、プレスフェルト1及び脱水された紙ウェブ100は、互いに分離される。紙ウェブ100は、引き続きローラ200からも外され、次いで、まだ含まれている残留水分が熱処理によって除去されるのが普通である。
本発明によるプレスフェルトの使用は、従来のプレスフェルトに比べたとき、プレスフェルトから紙ウェブ100へ水が吸い戻されるのを防止し、又は少なくとも低減することを可能にする。従って、第4段階PP4を出たときの紙ウェブの厚みHausは、最大の乾燥割合の点における紙ウェブの厚みHminに近似している。
1 プレスフェルト
1a 前面
1b 裏面
2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g 繊維
3,3a,3b 支持構造物
10a,10b フェルト層
11 第1の端部
12 第2の端部
20 通路
100 紙ウェブ
200 ローラ
300 ローラ
300’ 表面プロフィル

Claims (15)

  1. 前面(1a)、裏面(1b)及び複数の繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)を備え、これらの繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)が、それぞれの第1の端部(11)と第2の端部(12)との間に延びる通路(20)を繊維表面に有するプレスフェルト(1)であって、前記第1の端部(11)は前記前面(1a)の方向に向くとともに前記第2の端部(12)は前記裏面(1b)の方向に向いているプレスフェルト。
  2. a)それぞれの前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)の繊維断面積が前記第1の端部(11)を起点として前記第2の端部(12)の方向に減少するか、又は、
    b)前記プレスフェルト(1)が少なくとも2つのフェルト層(10a,10b)を有しており、前記プレスフェルト(1)の前記前面(1a)からの前記フェルト層(10a,10b)の距離が増すにつれてそれぞれの前記フェルト層(10a,10b)に含まれる前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)の繊維断面積が減少していく、
    請求項1に記載のプレスフェルト。
  3. 前記a)の場合、前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)が前記プレスフェルト(1)の前記前面(1a)から前記裏面(1b)へと延びている、請求項2に記載のプレスフェルト。
  4. 前記a)の場合、前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)が、前記通路(20)の本数及び/又は配置に関して、それぞれ相違している、請求項2又は3に記載のプレスフェルト。
  5. 前記b)の場合、前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)が前記フェルト層(10a,10b)の厚み全体に亘って延びている、請求項2に記載のプレスフェルト。
  6. 前記b)の場合、少なくとも2つの前記フェルト層(10a,10b)が、その中に含まれる前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)が、その本数に関して並びに/又は前記通路(20)の本数及び/若しくは配置に関して、相違しているという意味で、更に相違している、請求項2又は5に記載のプレスフェルト。
  7. 前記プレスフェルト(1)における前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)の割合が少なくとも1体積%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプレスフェルト。
  8. 前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)がマイクロ繊維によって構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のプレスフェルト。
  9. 前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)が繊維束として配置されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載のプレスフェルト。
  10. 前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)が星形又は十字形の繊維断面を有している、請求項1〜9のいずれか1項に記載のプレスフェルト。
  11. 前記通路(20)が、それぞれの前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)の前記第1の端部(11)から前記第2の端部(12)の方向へ、螺旋状に延びている、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプレスフェルト。
  12. 前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)又は前記繊維束が、前記プレスフェルト(1)の前記前面(1a)に対して直交するように、配置されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載のプレスフェルト。
  13. 前記繊維(2,2a,2b,2c,2d,2e,2f,2g)が支持構造物(3,3a,3b)と接着されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載のプレスフェルト。
  14. 前記支持構造物(3,3a,3b)が編物及び/又は織物及び/又は繊維マットによって構成されている、請求項13に記載のプレスフェルト。
  15. 抄紙機で紙ウェブ(100)を機械的に脱水するための、請求項1〜14のいずれか1項に記載のプレスフェルト(1)の使用において、前記プレスフェルト(1)が表面プロフィル(300’)を備えるローラ(300)によってその前面(1a)で紙ウェブ(100)に対して押圧される使用。
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