JP2011025574A - 濃度補正方法及び濃度補正装置 - Google Patents

濃度補正方法及び濃度補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】誤った濃度補正による画質劣化を防ぎ、高精度な濃度補正を行うことができるようにする。
【解決手段】記録媒体に記録されたテスト画像を読み取る画像読み取り工程と、前記画像読み取り工程により読み取られた前記テスト画像から定常的に発生するノイズを特定するノイズ特定工程と、前記ノイズ特定工程により特定されたノイズに対応する補正データを作成する補正データ作成工程と、前記補正データに基づき画像データを補正する画像補正工程とを設け、再現性の無いノイズが存在していた場合において誤った濃度補正が行われるのを防止する。
【選択図】図16

Description

本発明は濃度補正方法及び濃度補正装置に関し、特に、画像記録装置において定常的に生じる濃度ムラを補正するために用いて好適な技術に関するものである。
画像記録装置において、例えばインクジェットプリンタでは、インクを吐出するためのノズルを複数有する記録ヘッドの主走査方向の移動により記録媒体に対し印刷を行う。そして、搬送ローラーにより記録媒体を副走査方向に搬送し、前述した主走査方向の記録を繰り返すことにより画像を形成する。記録媒体に印刷される際に、紙送り量の誤差など様々な要因により、形成される画像にムラが生じる。
具体例として、搬送ローラーの偏芯により記録媒体の搬送量が変動するために生じる周期的ムラや、縁なし印刷の際に記録媒体の後端領域や先端領域における搬送誤差により生じる濃度ムラなどがある。これらの濃度ムラは定常的に発生するが、突発的に発生する濃度ムラもある。
例えば、ノズルの目詰まりや記録媒体にゴミが存在している場合、また経時変化による記録装置の劣化等がある。また、記録装置の加工精度ばらつきにより、ムラの程度に装置個体差がある。そこで、定常的に発生する周期的な濃度ムラを補正し、画質を向上させるための方法が提案されており、例えばヘッドシェーディング補正がある(特許文献1)。
特許文献1に記載の補正方法では、テストパターンを記録媒体上に印刷し、画像濃度を読み取る。その画像濃度を記録ヘッドのノズル毎に対応するラスタに割り付ける。ラスタ毎に割り付けられた濃度から、ノズル毎に対応する記録濃度の補正値を決定する。具体的には、ノズル毎のγテーブルを変更したり、ノズル毎の駆動テーブルを変更して、インクの吐出量などを変えたりする。
このような補正により、補正なしの状態において濃度が高く記録されるラスタについては、それが低くなるように出力γ補正などの濃度補正がなされる。また、補正がなされないと濃度が低く記録されるラスタについては、それが高くなるように出力γ補正などの濃度補正がなされて、濃度ムラを低減している。
特開平5−69545号公報
特許文献1で行われている濃度補正では、印刷されたテストパターンの画像データに基づき、濃度補正値を算出し、補正を行う。しかしながら、印刷されたテストパターンに再現性の無いノイズが存在していた場合、誤った補正を行ってしまう問題点があった。
本発明は前述の問題点に鑑み、誤った濃度補正による画質劣化を防ぎ、高精度な濃度補正を行うことができるようにすることを目的としている。
本発明の濃度補正方法は、記録媒体に記録されたテスト画像を読み取る画像読み取り工程と、前記画像読み取り工程により読み取られた前記テスト画像から定常的に発生するノイズを特定するノイズ特定工程と、前記ノイズ特定工程により特定されたノイズに対応する補正データを作成する補正データ作成工程と、前記補正データに基づき画像データを補正する画像補正工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、機械的要因により定常的に発生するムラを特定することにより、誤った濃度補正による画質劣化を防ぐことができる。また、ムラの周波数に応じた補正を行うことにより、高精度な濃度補正を行うことが可能となる。これにより、再現性の無いノイズが存在していた場合において誤った濃度補正が行われるのを防止することができる。
本実施形態を示し、インクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。 本実施形態を示し、インクジェット記録装置における記録媒体搬送の仕組みを示す図である。 第1の実施形態を示し、濃度補正処理を行うために印刷するテスト画像の一例を示す図である。 第1の実施形態を示し、図3のテスト画像を読み込んだ濃度分布の結果の一部を模式的に示す図である。 第1の実施形態を示し、図4の2つの濃度分布の差分と平均化した分布を示す図である。 第1の実施形態を示し、濃度補正処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態を示し、濃度補正処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態を示し、図7におけるノイズ解析処理の詳細を示すフローチャートである。 第2の実施形態を示し、テスト画像を微小領域に分割した一例を示す図である。 第2の実施形態を示し、テスト画像のある周波数帯における各微小領域でのノイズ評価値の一例を示した図である。 第2の実施形態を示し、ピーク周波数が異なるときの閾値を超えたノイズ評価値の分布を模式的に示した図である。 第3の実施形態を示し、濃度補正処理の手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態を示し、濃度補正処理を行うために印刷するテスト画像の一例を示す図である。 第3の実施形態を示し、図13のテストパッチ302と306に対するある周波数帯におけるノイズ評価値を示した図である。 第3の実施形態を示し、複数のパッチの組み合わせから特定された再現性のあるノイズが存在する位置を示した模式図である。 濃度補正を実際に行うことが可能な画像記録装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の代表的な実施形態であるインクジェット記録装置の全体構成を説明する外観斜視図である。ここでは、複数の吐出口の内部に取り付けた熱電気変換素子の発熱によって吐出口内のインクに気泡を形成し、この気泡発生圧力でインク滴を吐出する形式の、いわゆるBJ方式の記録ヘッドを例として説明する。しかし、機械的振動エネルギーで液滴を吐出させるいわゆるピエゾ方式の記録ヘッドにおいても、同様の補正方法が適用可能である。
図1に示すように、キャリッジ101には3つのインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)102a〜102cが搭載されており、それぞれの記録ヘッド102a〜102cにはインクを吐出するためのインク吐出口が複数個配列されている。記録ヘッド102a、102b、102cはそれぞれ、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)のインクを吐出する記録ヘッドである。
インクカートリッジ110a、110b、110cはそれぞれ、記録ヘッド102a、102b、102c及びそれらにインクを供給するインクタンクとから構成されている。ここでは、CMYの3色のインクを用いてカラー記録を行う構成を例として説明しているが、これに他のインク、例えばブラック(Bk)のインクを吐出する記録ヘッドとBkインクを収容するインクタンクとを含むインクカートリッジを加える構成としてもよい。
記録ヘッド102への制御信号や画像信号などは、フレキシブルケーブル(不図示)を介して記録装置の制御回路から送られる。普通紙や高品位専用紙、OHPシート、光沢紙、光沢フィルム、ハガキ等の記録媒体108は搬送ローラー201を経て排紙ローラー106に挟持され、搬送モータ107の駆動に伴い矢印方向(副走査方向)に送られる。
図2に示すように、搬送ローラー201には、ローラーの回転角を検出するためのロータリー式エンコーダ(不図示)が付いている。一方、キャリッジ101はガイドシャフト105、及びリニアエンコーダ109により案内支持されている。キャリッジ101は駆動ベルト104を介してキャリッジモータ103の駆動によりガイドシャフト105に沿って往復運動させられる。この移動方向が主走査方向である。
記録ヘッド102のインク吐出口の内部(液路)にはインク吐出用の熱エネルギーを発生する発熱素子(電気熱エネルギー変換体)が設けられている。リニアエンコーダ109の読みとりタイミングに伴い、発熱素子を記録信号に基づいて駆動し、記録ヘッドのインク吐出口からインク液滴を吐出させて、これを記録媒体上に付着させることで画像を形成することができる。
次に、以上の構成の記録装置において実行されるノイズ特定方法及び濃度補正方法について、3つの実施形態を例に図を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図6は、第1の実施形態の濃度補正処理の処理手順を示すフローチャートである。
濃度補正処理を行う場合には、まず、ステップS101において、テストパッチ画像を記録媒体に記録し、そのパッチを光学測定により読み取る(ステップS102)。光学測定としては、スキャナやカメラを用いてもよいし、キャリッジに濃度センサを設置し、記録されたパッチを撮像できる構成としてもよい。
画像データとしては、RGBの色成分ごとの階調値で表現したデータである。各パッチの画像データにおける表色系を変換し、輝度もしくは明度を取得する。本実施形態では、画像の輝度情報を用いてノイズを特定することにする。テストパッチ画像、印刷条件は変えずに、ステップS101、ステップS102の工程を複数回(n回)繰り返す。繰り返し回数はステップS103において判定する。
再現性のあるノイズというのは、常に同じ位置に生じるはずなので、ステップS101及びステップS102において、複数回印刷・測定した画像データを解析することにより、再現性のあるノイズを特定することが可能である。ここで、印刷するテストパッチは、全面均一濃度であり、所定明度のグレー画像とする。
グレーは、人間の目にとって色の変化が最もわかりやすく、この意味でノイズを解析する色として好ましい色である。もちろん、テストパッチとして採用する色は、ノイズを検出する上で好ましい色であればよく、グレーに限ったものではない。
ステップS103の回数判定において、n回の印刷・測定を行ったと判定した場合にはステップS104に進む。ステップS104では、測定した複数の画像データから同じ位置で発生するノイズを特定する。例えば、図3のテスト画像のp1−p2のラインにおける実際に印刷した際の濃度分布を示したものが図4である。
図4では、(a)及び(b)に示すように、2回印刷したときの結果を示しており、位置p3から位置p2において大きな濃度変動が見られる。また、印刷1回目の位置p1では、突発的に濃度が高くなっている。再現性のあるノイズと突発的に生じたノイズを区別するには、例えば各画像位置における複数印刷したときのデータの差分を算出する。
印刷1回目と2回目の分布の差分を取ったものが図5(a)の特性図である。差分がある閾値bを超えた場合にその位置に突発的なノイズ801が生じていると判断できる。さらに、図5(b)のように各画像位置における複数印刷したときのデータの平均を算出する。平均を算出するときは、突発ノイズが存在すると判断された801の位置に対応するデータは使用しない。図5の場合は、突発ノイズ801を除いた平均化後の分布から、ノイズ801の位置の周辺濃度の平均をとる。これにより、図5(b)において、位置802に示すように、突発的ノイズの情報を排除することが可能となる。
次に、ステップS105において、ステップS104で算出された突発的ノイズの影響のない平均化されたデータにおいて、ある閾値aを超える箇所があるかを判断する。閾値aを超えた場合に濃度補正を行う。閾値を超えていない箇所は、補正を行わないこととする。
次に、ステップS106に進み、この平均化したデータを用いて補正データを作成する。作成方法は、ヘッドシェーディング補正と同様であり、基本的には濃度が高い部分は濃度が低くなるように設定し、濃度が低い部分は濃度が高くなるように設定する。補正該当箇所の濃度をラスタやノズル毎に割り付ける。あるいは画像上の位置に対応付け、その補正値に基づいて、インクの吐出量の調整や出力γ補正等を行う。
具体的には、例えば図5(b)の平均化した分布から理想的濃度値あるいは平均値を差し引く。差し引いた結果が図5(c)のC(p)である。実際に印刷する位置pに対する濃度分布がD(p)だとすると、補正後の印刷データD'(p)は、D'(p)=D(p)-C(p)となる。補正後の印刷データD'(p)を印刷することにより濃度ムラを低減することができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態は、1回の印刷結果に基づいてノイズを特定し、濃度補正を行う一例である。
図7は第2の実施形態の濃度補正処理の手順を示すフローチャートである。図7において、ステップS201、ステップS202は第1の実施形態と同じである。
ステップS203では、テストパッチの画像データを用いて、パッチに含まれるノイズの解析を行う。ここで印刷するテストパッチは、全面均一濃度であり、所定明度のグレー画像とする。
印刷したテスト画像のノイズに周期性があれば、そのノイズは定常的に発生するものだと考えられる。周期的ノイズには、偏芯ムラや双方向印刷によるスジ等周期の異なるものが混在している。したがって、それぞれの周期のノイズを個別に特定して補正する必要がある。
そこで、まずはノイズを周波数別に分ける。ノイズを周波数別に分ける手法としては、例えば、特許文献(特登録第2839505号)がある。前記文献では、入力画像に対しローパスフィルタ処理とウィンドウ処理を行い、前記ローパス処理、ウィンドウ処理後に画像信号の交流成分を取り出すことにより、特定の周波数帯の信号を取り出す処理を行っている。この他にも、ウェーブレット変換やある周波数でピークを持つ帯域通過型フィルタを用いることにより、ノイズを周波数毎に分けた解析が可能となる。本実施形態では、帯域通過型フィルタを用いることとする。
ステップS203で行われる処理の詳細な内容を示したフローチャートが図8である。
まず、ステップS231において、ピーク周波数を設定する。次に、ステップS232に進み、図9のように取得したテストパッチ画像を均等な微小領域に分割する。微小領域に対応する帯域通過型フィルタを用いて、各微小領域に対してフィルタ処理を行う。ただし、ここで用いる帯域通過型フィルタのピーク周波数は、微小領域の大きさに応じて設定される。例えば、微小領域の半分の大きさをxとすると、1/xをピーク周波数とする帯域通過型フィルタとする。もちろん、ピーク周波数の決め方は、1/xに限られたものではなく、微小領域に存在し得る最大周波数以下をピーク周波数とすればよい。
逆に言えば、ピーク周波数を決めることにより、微小領域の大きさも決定される。このフィルタ処理により各微小領域の画像データには、ピーク周波数を中心とした周波数帯成分のみが残る。各微小領域における画像データの分散値を図10のように算出する。ただし、図10に示した各微小領域に対する分散値は0〜1に正規化されている。
本実施形態では、この分散値を微小領域におけるノイズ評価値として算出する(ステップS233)。濃度ムラが存在する場合には、濃度変化が生じている位置に相当する微小領域でのノイズ評価値が大きくなる。つまり、記録媒体上の位置に対応したノイズ量が算出されることになる。
次に、ステップS234において、処理が終了であるか否かを判断する。この判断の結果、終了でない場合にはステップS235に進み、ピーク周波数を変更する。ピーク周波数を変えて繰り返すことにより、ノイズを周波数帯ごとに分けたことに相当する処理を行うことができる。
異なる周期のムラやスジが混在していた場合、図11のようにピーク周波数(微小領域の大きさ)を変更することによりムラやスジを検出することが可能となる。ピーク周波数の取り方としては、偏芯ムラやスジのように想定される周波数に応じて設定してもよい。また、記録媒体の大きさに対応する周波数からドット間隔に対応する周波数のように考えられるノイズの周波数範囲を帯域の幅を考慮して全てを網羅するように設定してもよい。また、フィルタとして視覚の周波数応答特性を考慮してもよい。
ステップS204〜S207の処理は、ステップS203で設定された周波数帯それぞれに対して行われるため、以降は1つの周波数帯に着目して説明する。
ステップS204では、ステップS203での解析結果に基づき、再現性のあるノイズを特定する。図10に示した各微小領域におけるノイズ評価値の分布データを2次元画像として取り扱い、その周期性を調べる。
例えば、図10の分布を2次元画像としてフーリエ解析すればよい。フーリエ解析の結果、周期性があれば、ある周波数でピークが立つはずである。図10の場合、列502、列504、列506におけるノイズ評価値が高くなっており、周期的なムラが存在していることが分かる。この場合、ステップS205において「ノイズあり」と判断してステップS206に進む。
ステップS206では、再現性のあるノイズが存在すると判断された場合に、補正データを作成する。ステップS202で取得されたパッチの画像データに対し、ステップS203で用いた帯域通過型フィルタを用いてフィルタ処理を行う。フィルタ処理後の画像には、補正を行う周波数帯のノイズのみが存在するため、この画像データを用いて、補正データを作成する。補正方法は、第1の実施形態と同じである。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態では、複数のパッチの組み合わせにより再現性のあるノイズを特定する手法を説明する。
図12に第3の実施形態の濃度補正処理を示すフローチャートを示す。第1の実施形態と同様に、まず、ステップS301において、複数のテストパッチを記録媒体に印刷して記録し、そのパッチを光学測定により読み取る(ステップS302)。
図13に本実施形態で採用したテストパッチを示す。301〜308の各テストパッチは、第1の実施形態と同様に、濃度が均一であり、所定の明度のグレー画像を用いる。また、記録媒体上におけるパッチの構成としては、主走査方向及び副走査方向に複数配置されている。パッチ位置は、再現性のないノイズを特定する為に規則的に配置されている。
パッチ301とパッチ305、パッチ302とパッチ306、パッチ304とパッチ308はそれぞれ副走査方向に同じ位置、主走査方向に異なる位置に配置されている。また、パッチ302とパッチ303、パッチ306とパッチ307は主走査方向に同じ位置、副走査方向に異なる位置に配置されている。ただし、パッチ数は図13では8つであるが、これに限ったものではない。ローラーの偏芯による濃度ムラを特定したい場合には、パッチ302とパッチ306を用いる。パッチの大きさは、搬送ローラーの外周以上であればよい。
例えば、搬送ローラーの外周が40mmの場合、パッチ302の副走査方向への大きさは、c>40mmとする。また後端(先端)領域における濃度ムラを特定するためには、パッチ304とパッチ308のように縁なし印刷を想定したパッチを形成する。通常の紙送りは、図2のように搬送ローラー201とピンチローラー202、排紙ローラー106と拍車203の2組のローラーによってなされるが記録媒体の先端と後端では、一方のローラーから記録媒体が外れてしまい、濃度ムラが発生する。
したがって、パッチ304、パッチ308の副走査方向への大きさbは、少なくとも記録ヘッド102とピンチローラー202(拍車203)との距離以上である必要がある。また、副走査方向に周期的に生じるムラを特定する場合には、例えばパッチ302とパッチ303を用いる。
ステップS303では、各パッチの画像データを用いて、パッチに含まれるノイズの周波数解析を行う。解析方法は、第2の実施形態と同じである。1つのパッチ画像に対し、複数の周波数帯におけるノイズ解析結果が算出される。
次に、ステップS304において、全てのパッチのノイズ解析を終了したか否かを判断する。この判断の結果、終了していない場合にはステップS305に進み、パッチ変更処理を行い、その後、ステップS303において周波数別にノイズ解析を行う。
一方、ステップS304の判断の結果、全てのパッチのノイズ解析を終了した場合にはステップS306に進む。ステップS306では、印刷された複数のパッチの組み合わせと、各パッチに対するステップS303による解析結果に基づいて、再現性のあるノイズを特定する。
記録媒体上で主走査方向の周期的なノイズ(例えば、横スジや偏芯ムラ)を特定するには、例えばパッチ302とパッチ306の解析結果を組み合わせる。ある周波数帯において、算出された微小領域におけるノイズ評価値がパッチ302とパッチ306の両方において設定した閾値2を超える領域を抽出する。ここで設定した閾値2は、周期的かつ再現性のあるノイズを検出するためのものであり、ノイズを知覚する限界値である閾値1を設定してもよいし、再現性のあるノイズが検出できる値であれば閾値2よりも小さい値でもよい。
例として、図14(a)にパッチ302、(b)にパッチ306のある周波数帯の解析結果を示す。閾値2を0.5とすると、図15に示すように、列702と列704においてノイズ評価値が閾値2を超えている。もし、微小領域601や602のように局所的にノイズ評価値が高かったとしても、異なった位置のパッチを組み合わせることにより、微小領域706や707においてはノイズ評価値が閾値2を超えているとは判断されない。これにより得られたノイズ評価値の分布において、さらに周期性があると判断されたものに関して再現性のあるノイズとする。
次に、ステップS307では、ステップS303において閾値2を閾値1と設定しなかった場合、ノイズ評価値が閾値1を超えているかを判断し、閾値1を超えているものに対して補正処理を行うためにステップS308に進む。ステップS308において行われる処理は第2の実施形態と同様である。
前述の手法ではパッチから特定された周期的に生じるノイズに対する補正データを作成する。実際に補正データとしては、ノイズの1周期に相当するデータを持てばよい。偏芯ムラを補正する場合、搬送ローラーの位相と前記補正データを対応させてもよいし、印刷時に搬送ローラーの回転開始位置を常に同じになるよう設定すれば、同じ印刷位置にムラが発生するので補正データに基づいて画像データを補正すればよい。ただし、後端(先端)領域における濃度ムラ補正の場合には、副走査方向の後端(先端)位置に対応した補正データを持つ。以上の処理により再現性のあるノイズの補正を行うことが可能となる。
図16に、濃度補正を実際に行うことが可能な画像記録装置の構成例を示すブロック図を示す。
図16において、401は画像記録装置、402は画像データ入力部、403は画像補正部、404は画像記録部、405は補正データ作成部、406はノイズ特定部である。また、407は所定のテストパッチ(テスト画像)を有するテスト画像、408は光学読み取り装置を示している。
図16のような構成を有する画像記録装置401においては、記録媒体に記録されたテスト画像として、テスト画像407が光学読み取り装置408により読み取る画像読み取りが行われる。
ノイズ特定部406は、光学読み取り装置408により読み取られたテスト画像から定常的に発生するノイズを特定するノイズ特定処理を行う。補正データ作成部405は、ノイズ特定部406により特定されたノイズに対応する補正データを作成する補正データ作成処理を行う。補正データ作成部405により作成された補正データは、画像補正部403に与えられる。
画像補正部403は、補正データ作成部405から与えられた補正データ基づき、画像データ入力部402から入力される画像データ402aを補正する。そして、補正結果が画像記録部404に記録される。
前述のようにして画像補正を行う画像記録装置401において、ノイズ特定部406は、光学読み取り装置408から入力されるテスト画像を複数回印刷することによりノイズを特定する。また、テスト画像に含まれるノイズを異なる周波数帯ごとに分けて特定する。
また、補正データ作成部405は、ノイズ特定部406により特定されたノイズの周波数帯を、画像データから抽出する処理を行い、抽出されたデータに基づき補正データを作成する。補正データ作成部405により作成された補正データは、前述したように画像補正部403に与えられ、画像データ402aの補正に用いられる。
前述した実施形態では、インクジェット記録装置を例に挙げたが、本発明はインクジェット記録装置に限らず、電子写真方式や昇華型等の他の記録装置においても適用可能である。電子写真では、感光体ドラムの感度ムラによる帯電の不均一性、感光ドラムと中間転写体の周期的な変動によるバンディングにより印刷画像にムラが生じた場合に、本濃度補正方法が適用可能である。本発明は、記録装置に依らずあらゆる再現性のある濃度ムラを検出し、補正することが可能である。その他の装置への適用については、言うまでも無い。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給する。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
401 画像記録装置、402 画像データ入力部、403 画像データ補正部、404 画像記録部、405 画像補正データ作成部、406 ノイズ特定部、407 テスト画像、408 光学読み取り装置

Claims (10)

  1. 記録媒体に記録されたテスト画像を読み取る画像読み取り工程と、
    前記画像読み取り工程により読み取られた前記テスト画像から定常的に発生するノイズを特定するノイズ特定工程と、
    前記ノイズ特定工程により特定されたノイズに対応する補正データを作成する補正データ作成工程と、
    前記補正データに基づき画像データを補正する画像補正工程とを有することを特徴とする濃度補正方法。
  2. 前記ノイズ特定工程は、前記テスト画像を複数回印刷することによりノイズを特定することを特徴とする請求項1に記載の濃度補正方法。
  3. 前記ノイズ特定工程は、前記テスト画像に含まれるノイズを異なる周波数帯ごとに分けて特定することを特徴とする請求項1に記載の濃度補正方法。
  4. 前記補正データ作成工程では、前記ノイズ特定工程において特定されたノイズの周波数帯を前記画像データから抽出する処理を行い、前記抽出されたデータに基づき補正データを作成することを特徴とする請求項3に記載の濃度補正方法。
  5. 記録媒体に記録されたテスト画像を読み取る画像読み取り手段と、
    前記画像読み取り手段により読み取られた前記テスト画像から定常的に発生するノイズを特定するノイズ特定手段と、
    前記ノイズ特定手段により特定されたノイズに対応する補正データを作成する補正データ作成手段と、
    前記補正データに基づき画像データを補正する画像補正手段とを有することを特徴とする濃度補正装置。
  6. 前記ノイズ特定手段は、前記テスト画像を複数回印刷することによりノイズを特定することを特徴とする請求項5に記載の濃度補正装置。
  7. 前記ノイズ特定手段は、前記テスト画像に含まれるノイズを異なる周波数帯ごとに分けて特定することを特徴とする請求項5に記載の濃度補正装置。
  8. 前記補正データ作成手段は、前記ノイズ特定手段において特定されたノイズの周波数帯を前記画像データから抽出する処理を行い、前記抽出されたデータに基づき補正データを作成することを特徴とする請求項7に記載の濃度補正装置。
  9. 記録媒体に記録されたテスト画像を読み取る画像読み取り工程と、
    前記画像読み取り工程により読み取られた前記テスト画像から定常的に発生するノイズを特定するノイズ特定工程と、
    前記ノイズ特定工程により特定されたノイズに対応する補正データを作成する補正データ作成工程と、
    前記補正データに基づき画像データを補正する画像補正工程とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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