JP2011024927A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アレイ振動子のグルーピング処理に関する改良技術を提供する。
【解決手段】2Dアレイ振動子10は、複数の振動素子12で構成されて複数のサブアレイ1〜Nに区分けされる。複数のサブアレイ1〜Nの各々に対して、複数の遅延素子22を介して、スイッチング回路30が設けられる。各スイッチング回路30は、対応するサブアレイに含まれる複数の振動素子12を複数の素子グループに纏めるグルーピング処理を行う。各スイッチング回路30は、超音波ビームを形成する際の遅延量が互いに近接する複数の振動素子を同一の素子グループとするようにグルーピング処理を行う。複数の遅延素子22は、同一の素子グループに纏められる複数の振動素子12に関する遅延量のばらつきを補償する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波診断装置に関し、特に、アレイ振動子を利用して超音波ビームを形成する技術に関する。
複数の振動素子を2次元的に配列して構成された2次元アレイ振動子が知られている。2次元アレイ振動子は例えば数千個の振動素子で構成され、これらの振動素子が電子的に制御され、超音波ビームが2次元的に走査されて3次元的にエコーデータが収集される。
2次元アレイ振動子を構成する複数の振動素子を制御するにあたって、各振動素子ごとに独立に信号線を設けると、2次元アレイ振動子の全体で振動素子の総数だけ、例えば数千本もの信号線が必要になる。数千本もの信号線を利用すると、振動素子が収められたプローブと装置本体とを結ぶプローブケーブルが太くなり、また、プローブケーブルと装置本体との接続部のコネクタの端子も多数になる。もちろん、送受信系の回路規模の増大も無視できない。こうした事情から、複数の振動素子と装置本体とを結ぶ信号線の数(チャンネル数)を減らすための技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、2次元アレイ振動子を複数のサブアレイに区分けし、各サブアレイ内において同一の遅延量に対応する複数の振動素子を接続(グルーピング)する旨の技術が記載されている。こうしたグルーピング化により、グルーピングしない場合に比べて、チャンネル数を削減できる。
ところが、同一のグループに纏められる複数の振動素子に関する遅延量が厳密に同一になるとは限らない。例えば、複数の振動素子が2次元的に格子状に配置された振動子面上において、理論的に同一の遅延量となる地点を結んだ理想線を描いたとすると、同一のグループに纏められる複数の振動素子の全てがその理想線上に存在するとは限らず、いくつかの振動素子がその理想線からずれてしまう。この場合に複数の振動素子を単純に同一のグループに纏めて同一の遅延量に対応付けてしまうと、理想的な値から遅延量が微妙にばらついた複数の振動素子を纏めることとなり、例えばグレーティングローブなどを悪化させ、超音波ビームを劣化させる恐れがある。
特開2005−342194号公報
このような状況において、本願の発明者は、アレイ振動子のグルーピング処理について研究開発を重ねてきた。特に、アレイ振動子のグルーピング処理と超音波ビームの精度との関係に注目した。
本発明は、その研究開発の過程において成されたものであり、その目的は、アレイ振動子のグルーピング処理に関する改良技術を提供することにある。
上記目的にかなう好適な超音波診断装置は、複数の振動素子で構成されたアレイ振動子と、超音波ビームを形成する際の遅延量が互いに近接する複数の振動素子を同一の素子グループとするように、前記アレイ振動子に含まれる複数の振動素子を複数の素子グループに纏めるグルーピング処理部と、同一の素子グループに纏められる複数の振動素子に関する遅延量のばらつきを補償する遅延補償部と、複数の素子グループを利用して超音波ビームを形成するビーム形成部と、を有することを特徴とする。
この超音波診断装置によれば、同一の素子グループに纏められる複数の振動素子に関する遅延量のばらつきが補償されるため、例えば、遅延量のばらつきに伴う超音波ビームの劣化を抑えることなどが可能になる。
望ましい具体例として、前記グルーピング処理部は、前記アレイ振動子を複数のサブアレイに区分して、各サブアレイごとにそれに属する複数の振動素子を複数の素子グループに纏め、前記遅延補償部は、各サブアレイごとに、同一の素子グループに纏められる複数の振動素子に関する遅延量のばらつきを補償する、ことを特徴とする。
望ましい具体例として、前記グルーピング処理部は、前記各サブアレイごとにそれに属する複数の振動素子を複数の素子グループに纏め、さらに、遅延量が互いに近接する複数の素子グループを同一の制御グループとするように、複数のサブアレイに亘って纏められた複数の素子グループを複数の制御グループに纏める、ことを特徴とする。
望ましくは、前記各サブアレイごとに、複数の素子グループの各々に応じた遅延処理を施すことにより、互いに異なる遅延量に対応した複数の素子グループを同一のチャンネルに対応付けるサブアレイ処理部をさらに有する、ことを特徴とする。
また、上記目的にかなう他の好適な超音波診断装置は、複数の振動素子で構成されて複数のサブアレイに区分けされたアレイ振動子と、各サブアレイごとに、そのサブアレイに属する複数の振動素子の各々に応じた遅延処理を施すことにより、互いに異なる遅延量に対応した複数の振動素子を同一のチャンネルに対応付けるサブアレイ処理部と、遅延量が互いに近接する複数のチャンネルを同一の制御グループとするように、複数のサブアレイに対応した複数のチャンネルを複数の制御グループに纏めるグルーピング処理部と、同一の制御グループに纏められる複数のチャンネルに関する遅延量のばらつきを補償する遅延補償部と、を有することを特徴とする。
望ましい具体例として、前記遅延補償部は、超音波ビームを形成する際に同一の遅延量となる地点を結んだ理想的な遅延等量線からのずれに応じて遅延量を微調整して前記ばらつきを補償する、ことを特徴とする。
本発明により、アレイ振動子のグルーピング処理に関する改良技術が提供される。例えば、同一の素子グループに纏められる複数の振動素子に関する遅延量のばらつきを補償することにより、遅延量のばらつきに伴う超音波ビームの劣化を抑えることなどが可能になる。
本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。 複数の振動素子の遅延量のばらつきを説明するための図である。 位相補償回路を示す図である。 本発明の実施において好適な変形例1を示す図である。 本発明の実施において好適な変形例2を示す図である。 本発明の実施において好適な変形例3を示す図である。
以下に本発明の好適な実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施において好適な超音波診断装置の全体構成を示す図である。図1の超音波診断装置は、プローブ100と本体200を有しており、プローブ100と本体200とがケーブルを介して互いに接続される。
プローブ100は、2Dアレイ振動子10を備えている。2Dアレイ振動子10は、複数の振動素子12を2次元的に配列して構成される。例えば、縦方向と横方向に2次元的に複数の振動素子12が配列されて、2Dアレイ振動子10の振動子面が正方形状に形成される。なお、円状に2次元的に複数の振動素子12が配列されて、2Dアレイ振動子10の振動子面が円状に形成されてもよい。
また、2Dアレイ振動子10は、複数のサブアレイ1〜Nに区分けされる。各サブアレイはいくつかの振動素子12で構成される。例えば各サブアレイが9つの振動素子12で正方形状に形成される。もちろん、各サブアレイを構成する振動素子12の個数や各サブアレイの形状は上述した例に限定されない。
さらに、2Dアレイ振動子10を構成する複数の振動素子12の各々に対して遅延素子22が設けられている。複数の遅延素子22は、複数の振動素子12に関する遅延量のばらつきを補償するために設けられている。この遅延量のばらつきの補償については後に詳述する。
そして、複数のサブアレイ1〜Nの各々に対して、複数の遅延素子22を介して、スイッチング回路30が設けられている。各スイッチング回路30は、対応するサブアレイに含まれる複数の振動素子12を複数の素子グループに纏めるグルーピング処理を行う。
各スイッチング回路30は、例えばクロスポイントスイッチであり、各スイッチング回路30内において、複数の振動素子12に対応した複数の素子信号線と、複数の素子グループに対応した複数のグループ信号線が、互いに交差するように配置される。なお、図1においては、各スイッチング回路30ごとに、複数のグループ信号線からなるグループ信号線束32が図示されている。
各スイッチング回路30内において、信号線の交差する各交差位置には、スイッチが設けられており、スイッチのオンオフに応じて、各素子信号線と各グループ信号線が互いに電気的に接続され又は電気的に切り離されてグルーピング処理が実現される。
装置本体200は、送受信部40を備えている。送信時において、送受信部40は、複数のスイッチング回路30の各々に対して、グループ信号線束32に含まれる複数のグループ信号線を介して、各グループごとに遅延処理された送信信号を出力する。そして、各スイッチング回路30が、各グループごとにそれに属する複数の振動素子12に対して送信信号を出力する。さらに、各振動素子12に対応した送信信号の遅延量が各遅延素子22によって微調整され、2Dアレイ振動子10を構成する複数の振動素子12に対して、遅延処理された送信信号が供給されて送信ビームが形成される。
一方、受信時においては、複数の振動素子12の各々から得られる受信信号の遅延量が各遅延素子22によって微調整され、各スイッチング回路30が、複数の振動素子12の各々から得られる受信信号を各グループごとに纏めてグループ信号を形成し、グループ信号線束32に含まれる複数のグループ信号線を介して、送受信部40へ出力する。送受信部40は、各スイッチング回路30から得られる各グループごとのグループ信号に対して、そのグループに応じた遅延処理を施し、複数のスイッチング回路30から得られる遅延処理後の複数のグループ信号を加算する。こうして、2Dアレイ振動子10を構成する複数の振動素子12から得られる受信信号が纏められ、受信ビームに沿ったエコーデータが得られる。
画像形成部50は、複数の受信ビームに沿って得られるエコーデータに基づいて画像データを形成する。そして、その画像データに対応した超音波画像が表示部60に表示される。例えば、超音波ビームが2次元的に走査されて3次元的にエコーデータが収集され、3次元の超音波画像が形成される。もちろん、2次元の超音波画像が形成されてもよい。
制御部70は、図1の超音波診断装置内の各部を集中的に制御する。例えば、制御部70は、複数のスイッチング回路30に対して、グルーピングパターンを設定するための制御データを出力する。また、制御部70は、複数の遅延素子22の遅延量を制御する。そして、本実施形態においては、複数の遅延素子22により、同一の素子グループに纏められる複数の振動素子12に関する遅延量のばらつきが補償される。
図2は、複数の振動素子の遅延量のばらつきを説明するための図である。図2(A)には、正方形状のサブアレイが示されており、サブアレイ内に含まれる複数の丸印が複数の振動素子を示している。図2の例においては、縦方向と横方向にそれぞれ8個の振動素子が配列され、64個の振動素子によりサブアレイが構成されている。
また、サブアレイに対して、破線と一点鎖線で示される遅延等量線が設定されている。遅延等量線は、超音波ビームを形成する際に理論的に同一の遅延量となる地点を結んだ理想線であり、遅延等量線に沿って複数の振動素子が同一の素子グループに纏められる。例えば、破線の遅延等量線に沿って複数の振動素子が一つの素子グループに纏められ、一点鎖線の遅延等量線に沿って複数の振動素子が別の一つの素子グループに纏められる。
ところが、例えば破線の遅延等量線に沿って一つの素子グループに纏められる複数の振動素子の中には、破線の遅延等量線上に位置する素子もあれば、破線の遅延等量線からずれた素子もある。遅延等量線は、理論的に同一の遅延量となる地点を結んだ線である。したがって、その遅延等量線からのずれが互いに異なる振動素子同士は、理論的には互いに遅延量が異なる。
図2(B)は、各素子グループ内の遅延量のばらつきを示しており、図2(B)には、横軸を振動素子として縦軸に各振動素子の理論的な遅延時間(遅延量)が示されている。図2(B)の破線で示す波形は、図2(A)に示した破線の遅延等量線に沿って矢印の順に辿った複数の振動素子に対応している。また、図2(B)の一点鎖線で示す波形は、図2(A)に示した一点鎖線の遅延等量線に沿って矢印の順に辿った複数の振動素子に対応している。
図2(B)の破線で示す波形の最大値と最小値の差、つまり複数の振動素子の遅延量のばらつきのレンジは43ns(ナノ秒)であり、同様に一点鎖線で示す波形に対応したレンジは50ns(ナノ秒)である。これらのばらつきのレンジは、例えば超音波ビームのグレーティングローブに関しては無視できない大きさである。つまり、これらのばらつきのレンジを無視して、複数の振動素子に対して単純に同一の遅延量を与えてしまうと、それにより形成される超音波ビームのグレーティングローブを悪化させ、超音波ビームを劣化させる恐れがある。
そこで、本実施形態においては、複数の遅延素子(図1の符号22)により、同一の素子グループに纏められる複数の振動素子に関する遅延量が微調整されてばらつきが補償される。例えば、各素子グループ内において理論的な遅延量が最小となる振動素子の遅延量を基準遅延量とし、その素子グループ内の各振動素子に関する理論的な遅延量と基準遅延量との差を各振動素子の補償値(遅延量の微調整値)とする。これにより、遅延量のばらつきが補償され、超音波ビームの劣化、例えばグレーティングローブを抑えることが可能になる。
なお、複数の遅延素子(図1の符号22)は、遅延量を微調整するだけでよいため、複数の遅延素子による遅延補償回路は比較的小規模となる。また、複数の遅延素子による遅延補償回路に換えて、次のような位相補償回路を利用してもよい。
図3は、位相補償回路を示す図である。図3に示す位相補償回路は、各振動素子12(図1参照)ごとに設けられ、各振動素子12からの受信信号が2つの利得増幅器A,Bに送られる。そして、利得増幅器Aの後段には小型の固定遅延素子24が設けられており、利得増幅器Aと固定遅延素子24から得られる信号と、利得増幅器Bから得られる信号が加算され、スイッチング回路30(図1参照)へ送られる。2つの利得増幅器A,Bの各々は利得を変化させることが可能であり、2つの利得増幅器A,Bの利得設定に応じて、スイッチング回路30へ送られる出力信号の位相が調整される。図1に示した各遅延素子22に換えて、図3に示した位相補償回路を利用してもよい。
次に、本発明の実施において好適な超音波診断装置の変形例について説明する。図4から図6には、図1の超音波診断装置からの変形例が図示されている。
図4は、本発明の実施において好適な変形例1を示す図である。図4に示す変形例1においても、2Dアレイ振動子が複数のサブアレイ1〜Nに区分けされ、各サブアレイはいくつかの振動素子12で構成される。そして、各サブアレイごとに、遅延補償回路20が設けられている。遅延補償回路20は、図1に示した複数の遅延素子22または図3に示した位相補償回路である。
また、図4の変形例1においても、複数のサブアレイ1〜Nの各々に対して、各遅延補償回路20を介して、スイッチング回路30が設けられている。各スイッチング回路30は、対応するサブアレイに含まれる複数の振動素子12を複数の素子グループに纏めるグルーピング処理を行う。
図4の変形例1においては、複数のスイッチング回路30に対して、第2スイッチング回路34が接続されている。つまり、第2スイッチング回路34には、各スイッチング回路30の複数のグループ信号線、例えば、各スイッチング回路30ごとにmグループの信号線が接続されている。
第2スイッチング回路34は、複数のスイッチング回路30においてグルーピングされた複数(m×N)の素子グループについて、遅延量が互いに近接する複数の素子グループを同一の制御グループとするように、さらにグルーピング処理を実施する。これにより、複数のスイッチング回路30に亘って纏められた複数(m×N)の素子グループが複数(M)の制御グループに纏められ、チャンネル数が減らされる。そして、各遅延補償回路20は、同一の制御グループに纏められる複数の振動素子12に関する遅延量のばらつきを補償する。なお、送受信部40(図1)が複数(M)の制御グループを利用して送信と受信の制御を行う。
図5は、本発明の実施において好適な変形例2を示す図である。図4の変形例1と同様に、図5の変形例2においても、2Dアレイ振動子が複数のサブアレイ1〜Nに区分けされ、各サブアレイはいくつかの振動素子12で構成される。そして、各サブアレイごとに遅延補償回路20が設けられ、複数のサブアレイ1〜Nの各々に対して、各遅延補償回路20を介して、スイッチング回路30が設けられている。
図5の変形例2においては、各スイッチング回路30に対してサブアレイ処理部36が接続されている。各サブアレイ処理部36は、それに対応する各スイッチング回路30の複数(m)の素子グループの各々に応じた遅延処理を施すことにより、互いに異なる遅延量に対応した複数(m)の素子グループを一つのチャンネルに対応付けている。
例えば、送信時において、送受信部40(図1)は、複数のサブアレイ処理部36の各々に対して、各サブアレイごとの個別のメイン遅延量だけ遅延処理された送信信号を出力する。そして、各サブアレイ処理部36が各素子グループに応じたサブ遅延量だけ送信信号を遅延処理し、1〜mの素子グループの各々に対して送信信号を出力する。
一方、受信時において、各サブアレイ処理部36は、各素子グループから得られる受信信号に対して遅延処理を施し、1〜mの素子グループから得られる遅延処理後の受信信号を加算して一つのチャンネルに纏める。そして、各サブアレイ処理部36ごとに加算処理された受信信号が送受信部40(図1)に送られる。
図6は、本発明の実施において好適な変形例3を示す図である。図6に示す変形例3においても、2Dアレイ振動子が複数のサブアレイ1〜Nに区分けされ、各サブアレイはいくつかの振動素子12で構成される。図6に示す変形例3においては、各サブアレイごとに、サブアレイ処理部36と遅延補償回路20が設けられている。
各サブアレイ処理部36は、それに対応する各サブアレイに属する複数の振動素子12の各々に応じた遅延処理を施すことにより、互いに異なる遅延量に対応した複数の振動素子12を一つのチャンネルに対応付けている。各サブアレイ処理部36は、遅延補償回路20を介して、第2スイッチング回路34に接続されている。
第2スイッチング回路34は、遅延量が互いに近接する複数のチャンネルを同一の制御グループとするように、複数のサブアレイ処理部36に対応した複数(N)のチャンネルを複数(M)の制御グループに纏める。その際、複数の遅延補償回路20は、同一の制御グループに纏められる複数のチャンネルに関する遅延量のばらつきを補償する。そして、送受信部40(図1)が複数(M)の制御グループを利用して送信と受信の制御を行う。
なお、図6に示す各サブアレイ処理部36と各遅延補償回路20の配置を入れ替えても良い。つまり、各サブアレイに属する複数の振動素子12と各サブアレイ処理部36との間に各遅延補償回路20を配置し、各遅延補償回路20が複数の振動素子12の遅延量を微調整するようにしてもよい。この場合においても、複数の遅延補償回路20は、第2スイッチング回路34において同一の制御グループに纏められる複数のチャンネルに関する遅延量のばらつきを補償する。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、上述した実施形態は、あらゆる点で単なる例示にすぎず、本発明の範囲を限定するものではない。本発明は、その本質を逸脱しない範囲で各種の変形形態を包含する。
10 2Dアレイ振動子、12 振動素子、20 遅延補償回路、22 遅延素子、30 スイッチング回路、40 送受信部、50 画像形成部、60 表示部、70 制御部。

Claims (6)

  1. 複数の振動素子で構成されたアレイ振動子と、
    超音波ビームを形成する際の遅延量が互いに近接する複数の振動素子を同一の素子グループとするように、前記アレイ振動子に含まれる複数の振動素子を複数の素子グループに纏めるグルーピング処理部と、
    同一の素子グループに纏められる複数の振動素子に関する遅延量のばらつきを補償する遅延補償部と、
    複数の素子グループを利用して超音波ビームを形成するビーム形成部と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記グルーピング処理部は、前記アレイ振動子を複数のサブアレイに区分して、各サブアレイごとにそれに属する複数の振動素子を複数の素子グループに纏め、
    前記遅延補償部は、各サブアレイごとに、同一の素子グループに纏められる複数の振動素子に関する遅延量のばらつきを補償する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記グルーピング処理部は、前記各サブアレイごとにそれに属する複数の振動素子を複数の素子グループに纏め、さらに、遅延量が互いに近接する複数の素子グループを同一の制御グループとするように、複数のサブアレイに亘って纏められた複数の素子グループを複数の制御グループに纏める、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記各サブアレイごとに、複数の素子グループの各々に応じた遅延処理を施すことにより、互いに異なる遅延量に対応した複数の素子グループを同一のチャンネルに対応付けるサブアレイ処理部、
    をさらに有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  5. 複数の振動素子で構成されて複数のサブアレイに区分けされたアレイ振動子と、
    各サブアレイごとに、そのサブアレイに属する複数の振動素子の各々に応じた遅延処理を施すことにより、互いに異なる遅延量に対応した複数の振動素子を同一のチャンネルに対応付けるサブアレイ処理部と、
    遅延量が互いに近接する複数のチャンネルを同一の制御グループとするように、複数のサブアレイに対応した複数のチャンネルを複数の制御グループに纏めるグルーピング処理部と、
    同一の制御グループに纏められる複数のチャンネルに関する遅延量のばらつきを補償する遅延補償部と、
    を有する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の超音波診断装置において、
    前記遅延補償部は、超音波ビームを形成する際に同一の遅延量となる地点を結んだ理想的な遅延等量線からのずれに応じて遅延量を微調整して前記ばらつきを補償する、
    ことを特徴とする超音波診断装置。
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