JP2011023220A - 接地棒 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、上述した問題に鑑み、接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入することができる接地棒を提供することを課題とする。
【解決手段】 地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための筒状の第二構成部材3を有し、該第二構成部材3は、接地電流を大地に逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を内部に流通可能な第二流路31と、該第二流路31を流通する接地抵抗低減剤を外部に流出させる第一構成部材2の流出孔22と、該流出孔22から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な羽根型貯留部4と、第二構成部材3の一端部に連結される筒状の第二延長部32,33とを有すること特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための筒状の第二構成部材3を有し、該第二構成部材3は、接地電流を大地に逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を内部に流通可能な第二流路31と、該第二流路31を流通する接地抵抗低減剤を外部に流出させる第一構成部材2の流出孔22と、該流出孔22から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な羽根型貯留部4と、第二構成部材3の一端部に連結される筒状の第二延長部32,33とを有すること特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、変圧器、避雷器、高圧機器等、電力設備を接地するために、コンクリート柱や木柱、複合鉄筋コンクリート柱、鋼管柱(以下、単に「電柱」と記す)に近接する場所を掘削し、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための接地棒であって、特に、接地電流を大地に逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を使用して接地抵抗を低減する接地棒に関する。
変圧器、避雷器、高圧機器等、電力設備を架設する電柱には、落雷や漏電による事故を防ぐために、電気設備に関する技術基準を定める省令(以下、「省令」と記す)による接地対策が義務付けられている。この接地対策に伴う接地工事は、電柱に近接する場所を掘削し、地中に接地棒を埋設する工事である。そして、この接地工事では、たとえば、導電性を有する棒状の(単打式)接地棒及び連結式接地棒(特許文献1参照)や、八角形に形成された環状の接地棒(特許文献2参照)などが使用される。
そして、これらの接地棒は、接地電流を大地に逃がしやすくする接地抵抗低減剤を併用することで、接地抵抗をさらに効率よく低減させることができる。したがって、接地抵抗低減剤をバケツなどで水に溶かし、接地棒が埋設された土壌の上から被せ、土壌に染み込ませると、土壌の浅い部分には、接地抵抗低減剤が比較的容易に染み込む。よって、土壌の浅い部分に埋設される接地棒は、接地抵抗が低減される。
しかし、土壌の深い部分には、接地抵抗低減剤が充分染み込まない。よって、土壌の深い部分に埋設される接地棒は、接地抵抗低減剤によって、接地抵抗が低減されにくい。
そこで、本発明は、上述した問題に鑑み、接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入することができる接地棒を提供することを課題とする。
本発明に係る接地棒は、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための筒状の接地棒本体を有し、該接地棒本体は、接地電流を大地に逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を内部に流通可能な流路と、該流路を流通する接地抵抗低減剤を外部に流出させる流出孔と、該流出孔から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な貯留部とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、埋設されている接地棒本体に備えられた流路に接地抵抗低減剤を流入させることができる。そして、流路に流入させた接地抵抗低減剤は、接地棒本体の筒状の内部を流通し、接地棒本体に備えられた流出孔から接地棒本体の外部に流出させることができる。よって、接地棒は、流出孔から流出させた接地抵抗低減剤を埋設された接地棒本体の周囲の土壌に染み込ませることができる。
また、接地棒本体の周囲の土壌に染み込んだ接地抵抗低減剤は、時間が経つにつれて、地下に浸透する。しかし、地下に浸透する接地抵抗低減剤の一部は、接地棒本体に備えられた貯留部に貯留される。そして、これらの接地抵抗低減剤は、地下に浸透せず、接地棒本体の周囲の土壌の接地抵抗を低減させる。このようにして、これらの接地棒は、接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入することができる。
また、本発明に係る接地棒の貯留部は、流出孔から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な凹部を有することが好ましい。
かかる構成によれば、接地棒本体の周囲の土壌に染み込んだ接地抵抗低減剤は、時間が経つにつれて、地下に浸透する。しかし、地下に浸透する接地抵抗低減剤の一部は、接地棒本体に備えられた凹部に向かって浸透し、貯留される。よって、これらの接地抵抗低減剤は、地下に浸透せず、接地棒本体の周囲の土壌の接地抵抗を低減させる。このようにして、これらの接地棒は、接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入することができる。
また、本発明に係る接地棒の貯留部は、接地棒本体を地中に打ち込むときの抵抗を低減すべく、接地棒本体に接近する第一姿勢と、接地棒本体が地中に打ち込まれたときに、流出孔から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な第二姿勢とに変更可能に構成されることが好ましい。
かかる構成によれば、第一姿勢に変更された貯留部は、接地棒本体を地中に打ち込むときの抵抗を低減することができる。また、第二姿勢に変更された貯留部は、地下に浸透する接地抵抗低減剤の一部を接地棒本体に備えられた凹部に向かって浸透し、貯留される。よって、これらの接地抵抗低減剤は、地下に浸透せず、接地棒本体の周囲の土壌の接地抵抗を低減させる。このようにして、これらの接地棒は、接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入することができる。
また、本発明に係る接地棒の貯留部は、接地棒本体の筒心方向に沿って外周まわりに螺旋状に形成されると共に、流出孔から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な凹部を有することが好ましい。
かかる構成によれば、接地抵抗低減剤の一部は、接地棒本体の筒心方向に沿って形成された凹部に向かって浸透し、貯留される。よって、これらの接地抵抗低減剤は、地下に浸透せず、接地棒本体の周囲の土壌の接地抵抗を低減させる。このようにして、これらの接地棒は、接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入することができる。
また、本発明に係る接地棒は、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための筒状の接地棒であって、接地電流を大地に逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を内部に流通可能な流路と、該流路を流通する接地抵抗低減剤を外部に流出させる流出孔とを有する筒状の接地棒本体と、該接地棒本体の一端部に連結される筒状の延長部とを有すること特徴とする。
かかる構成によれば、埋設されている接地棒本体に備えられた流路に接地抵抗低減剤を流入させることができる。そして、流路に流入させた接地抵抗低減剤は、接地棒本体の筒状の内部を流通し、接地棒本体に備えられた流出孔から接地棒本体の外部に流出させることができる。よって、接地棒は、流出孔から流出させた接地抵抗低減剤を埋設された接地棒本体の周囲の土壌に染み込ませることができる。
また、接地棒本体の一端部に連結される延長部は、接地棒本体の流路を流通する接地抵抗低減剤を延長部を介して流通させることができる。そして、接地棒本体は、延長部が連結されることより、より深くまで打ち込まれることができる。さらに、延長部が連結された接地棒本体に接地抵抗低減剤を注入することによって、接地棒は、接地抵抗低減剤を深くまで打ち込まれた接地棒本体の周囲の土壌に染み込ませることができる。このようにして、これらの接地棒は、接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入することができる。
以上の如く、本発明に係る接地棒によれば、接地抵抗低減剤を土壌に効果的に注入することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明に係る接地棒における第一実施形態について、図1〜4を参酌しつつ、説明する。
<第一実施形態>
まず、同実施形態に係る接地棒の構成について、図1〜3を参酌しつつ、説明する。同実施形態に係る接地棒1は、連結式接地棒である。そして、該(連結式)接地棒1は、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすために導電性を有する筒状の接地棒本体を備えている。該接地棒本体は、第一構成部材2、第二構成部材3、第三構成部材5、及び、第四構成部材6の4つの構成部材からなる。
まず、同実施形態に係る接地棒の構成について、図1〜3を参酌しつつ、説明する。同実施形態に係る接地棒1は、連結式接地棒である。そして、該(連結式)接地棒1は、地中に埋設して接地電流を大地に逃がすために導電性を有する筒状の接地棒本体を備えている。該接地棒本体は、第一構成部材2、第二構成部材3、第三構成部材5、及び、第四構成部材6の4つの構成部材からなる。
まず、第一構成部材2は、円筒形状の第一筒体20と、接地電流を大地に逃がしやすくするための接地抵抗低減剤(以下、「低減剤」と記す)を内部に流通可能な第一流路21とを備えている。該第一流路21は、第一筒体20の筒心方向の一端から他端まで連続して形成されている。
また、第一構成部材2は、第一流路21を流通する低減剤を外部に流出させる複数の流出孔22を側面に備えている。また、この複数の流出孔22は、第一筒体20の周面に筒心方向の一端から他端まで、略等間隔で設けられている。よって、第一構成部材2は、第一流路21を流通する低減剤を流出孔22から周囲の土壌の深さ方向に略均等に流出させることができる。
また、第一構成部材2の一端(以下、「上端」と記す)には、第一流路21の内周面にねじ溝が形成される第一凹型連結部23が備えられている。また、第一構成部材2の他端(以下、「下端」と記す)には、外径より径が小さく、第一流路21の内径より径が大きく形成された第一凸型連結部24が備えられている。そして、該第一凸型連結部24は、その外周面にねじ山が形成されている。さらに、第一凸型連結部24は、その中心部を第一筒体20の筒心方向に貫通した流通口25を備えている。そして、該流通口25は、第一流路21の下端を筒心方向に延長させ、第一凸型連結部24を貫通させるように形成されている。
よって、第一構成部材2は、第一連結部23,24を別の第一構成部材2及び他の構成部材3,5,6のいずれかの一端部に連結することで、連結された別の第一構成部材2及び他の構成部材3,5,6の長さに相当する長さを筒心方向に延長することができる筒状の延長部を備えている。また、第一連結部23,24が別の第一構成部材2及び他の構成部材3,5,6に連結されることで、第一流路21は、第一構成部材2と同様に流路を有し、第一連結部23,24に連結される別の第一構成部材2及び他の構成部材3,5,6の流路に延長されるようになっている。なお、図1に示す流通口25は、第一流路21の内径と略同じ径を維持するように形成された例である。しかし、これに限定されるものではなく、流通口25の径の拡大及び縮小は、自由に変更することができる。
次に、第二構成部材3は、第一構成部材2と同様に、円筒形状の第二筒体30と、低減剤を筒状の内部に流通可能な第二流路31と、第二筒体30の一端(以下、「上端」と記す)に備えられる第二凹型連結部32、第二筒体30の他端(以下、「下端」と記す)に備えられる第二凸型連結部33とを備え、さらに、貯留部とを備えている。該第二凹型連結部32は、第一構成部材2の第一凸型連結部24に捩じ込むことで、第一構成部材2に連結することができる。このようにして、第二構成部材3は、第一構成部材2に延長される。
また、貯留部は、前記第一構成部材2の流出孔22から流出させた低減剤の一部を貯留することができる。そして、本実施形態に係る貯留部は、図2に示すように、第一構成部材2及び第二構成部材3を地中に打ち込むときの抵抗を低減するべく、第二筒体30に接近する第一姿勢Aと、図3に示すように、第一構成部材2及び第二構成部材3を地中に打ち込まれたときに、第一構成部材2の流出孔22から流出させた低減剤の一部を貯留可能な第二姿勢Bとに変更可能な羽根型貯留部4である。
該羽根型貯留部4は、第二筒体30の下端に固定される支持部41と、第二筒体30に姿勢変更可能に取り付けられた羽根部材42を備えている。該支持部41は、第二筒体30の筒心方向と略直交する支持面41aを備えている。また、該支持部41は、第二筒体30の周面から突出しているため、第二構成部材3を打ち込むときに抵抗となる。したがって、支持部41は、第二筒体30の筒心方向に対して所定角度に傾斜する第一傾斜面41bを有する。そして、該第一傾斜面41bは、第二筒体30の外径が下端部から上方に向かって拡大するように形成されている。そして、支持部41は、第二筒体30の全周に渡って形成されており、略円錐台のような外形になっている。よって、このように構成される支持部41は、第二構成部材3を地中に打ち込むときの抵抗を低減することができる(第一打ち込み抵抗低減部41)。すなわち、第一傾斜面41bが筒心中心に向かって傾斜する方向を先端にして第二構成部材3を地中に打ち込むことで、接地棒1は、打ち込むときの抵抗を低減することができる。
また、羽根部材42は、流出孔22から流出され、地下に浸透する低減剤を受けるための第一凹部43と、第一姿勢Aと第二姿勢Bとを変更可能に取り付けられるヒンジ部44と、該ヒンジ部44の回動範囲を制限し、第二姿勢Bで回動を停止させるための当接部48と、第一姿勢Aから第二姿勢Bに姿勢変更させる姿勢変更手段49とを備えている。
該第一凹部43は、地下に浸透する低減剤をより多く受けるために、長尺状に形成されている。また、第一凹部43は、すべての縁を略鉛直方向に折り曲げられた形状であるため、受けた低減剤を貯留することができるようになっている。
また、ヒンジ部44は、羽根部材42を第二筒体30に固定される保持部34に回動可能に取り付ける。該保持部34は、第二筒体30から羽根部材42ごとに1つづつ、周方向に等間隔に4箇所設けられている。そして、保持部34は、第二構成部材3から支持部41に、すなわち、斜め下方に突出させるように形成されている。また、保持部34の先端部は、略平行に左右に形成された第一突起部35,35を有している。該第一突起部35は、略中心に第一挿通孔36,36を有している。
そして、羽根部材42は、第一凹部43の短辺側に略直角方向に突出させて形成された第二突起部45を有している。該第二突起部45は、略中心に第二挿通孔46を有している。したがって、羽根部材42は、保持部34の第一突起部35に第二突起部45を挿入し、それぞれに形成されている第一挿通孔36、第二挿通孔46,46に棒状の固定軸47を挿通させることで保持部34に取り付けられている。これによって、羽根部材42は、固定軸47を回転中心に回動させることができる。
そして、羽根部材42は、固定軸47を回転中心に第二筒体30に向かう方向に回動させ、第二筒体30に略当接した状態にすることで、第一姿勢Aに変更される。また、固定軸47を回転中心に第二筒体30から離れる方向に所定角度まで回動させた状態にすることで、第二姿勢Bに変更される。なお、このときの所定角度とは、第二筒体30を筒心方向から第二姿勢Bに変更された羽根部材42を見た面積が最も広くなるような角度である。具体的には、所定角度とは、羽根部材42が第二筒体30の筒心方向から60度〜90度程度であることが好ましい。
すなわち、羽根部材42は、第一姿勢Aに変更するために、図2(a)に示すように、第一凹部43の第二突起部45を有する側の短辺の面が底面から略垂直になるように形成されているため、該短辺の面を支持部41に当接させることで第一姿勢Aとすることができる。しかし、羽根部材42を第一筒体20または第二筒体30に当接させることで第一姿勢Aにするようにしてもよい。
また、第一凹部43は、羽根部材42を第一姿勢Aから所定角度まで回動させるために、第二突起部45を有する短辺側の面及び底面が支持部41に当接しないように、該短辺側の面と底面との接続部分を円弧状に形成し、角を取った状態となっている。
そして、羽根部材42は、筒心方向から所定角度で停止させ、第二姿勢Bに変更するために、羽根部材42には、凹部43の低減剤を貯留する面と反対側の面である裏面(以下、「裏面」と記す)に当接部48を備えている。該当接部48は、羽根部材42が所定角度で、支持部41と第一凹部43の裏面とが当接するように、第一凹部43の裏面を突出させた部分である。したがって、当接部48は、図3(a)に示すように、羽根部材42が第二姿勢Bとなると、支持部41と当接する。このようにして、羽根部材42は、第二姿勢Bに変更される。
また、第二構成部材3は、第一構成部材2の第一凸型連結部24に連結され、第一構成部材2より下端側に取り付けられる。よって、羽根型貯留部4は、第一構成部材2のすべての流出孔22より下方に位置することになる。したがって、第一構成部材2の流出孔22から流出させた低減剤の一部は、第二姿勢の羽根部材42に貯留することができる。
また、羽根部材42は、地中に打ち込まれた第二構成部材3を所定量引き上げることで、第一姿勢Aから第二姿勢Bに変更されるように構成されている。そして、羽根部材42は、第一凹部43が裏面に向かって反り返った姿勢変更手段49を備えている。よって、第一凹部43は、第一姿勢Aにあるときに、姿勢変更手段49が第二筒体30の筒心方向と垂直な方向に向かって反り返った状態となる。
具体的には、姿勢変更手段49は、羽根部材42が第一姿勢Aにある第二構成部材3を筒心方向の上方に向かって引き上げるときに、第二構成部材3の周囲の土壌に引っ掛かるように、第二筒体30から突出するように形成されている。よって、姿勢変更手段49は、羽根部材42が第一姿勢Aにある状態で、第二構成部材3を筒心方向から10度から90度までの間の角度で形成されることが好ましい。
このようにした第二構成部材3は、羽根部材42を第一姿勢Aにして、下端部を先端に地中に打ち込まれる。つぎに、第二構成部材3を所定量引き上げることで、姿勢変更手段49に土壌が引っ掛かり、固定軸47を回動中心として、第二構成部材3から離れる方向に回動する。そして、羽根部材42は、第二姿勢Bとなる。なお、第二姿勢Bとなった第二構成部材3は、引き上げ方向に対する抵抗となり、容易にこれ以上引き上げられないようにもなっている。ゆえに、第二構成部材3を引き上げ方向に対する抵抗を感じるまで引き上げると、羽根部材42が第一姿勢Aから第二姿勢Bに変更される。
次に、第三構成部材5は、第一構成部材2もしくは第二構成部材3のいずれかに取り付けられる接地棒本体の先端部である。該第三構成部材5は、略円錐状の先端部51と、第一構成部材2もしくは第二構成部材3のいずれかの凸型連結部24,33とを捩じ込み可能なねじ溝を有する第三凹型連結部52とを備えている。よって、第三構成部材5を連結した接地棒は、打ち込みに伴う抵抗を低減することができる。
最後に、第四構成部材6は、第一構成部材2の第一凹型連結部23に取り付けられる基端部である。該第四構成部材6は、導電性を有する略円柱形の蓋部材61と、該蓋部材61の下端から側部を貫通して形成されるL字状の第三流路62と、該第三流路62の一方(下端側)の開口部に外周面にねじ山が形成された第三凸型連結部63と、第三流路62の他方(側部)の開口部に、外周面に凹凸形状が形成された第四凸型連結部64とを備えている。該蓋部材61は、接地棒本体を打ち込む際にハンマーなどを打ち付ける部分であり、流路21,31,62に土壌などが混入しないように閉塞する部分でもある。
また、第四構成部材6は、第四凸型連結部64に連結され、第一構成部材2及び第二構成部材3に低減剤を供給する低減剤供給手段65を備えている。該低減剤供給手段65は、絶縁性を有する合成樹脂等のパイプ66と、該パイプ66の第四凸型連結部64と連結される一端部と反対の他端部に設けられるキャップ67とを備えている。該パイプ66が絶縁性を有するのは、接地電流が該パイプ66に流れることを防止するためである。
また、第四構成部材6は、蓋部材61に電気的に取り付けられる接地電流を流すためのリード線68を備えている。該リード線68は、電柱の中継端子に接続するために、接続端子69が取り付けられている。
次に、第一実施形態に係る接地棒1の施工方法について、図4を参酌しつつ、説明する。まず、接地棒1を埋設するための埋設穴Hを掘削する(掘削工程S1)。この埋設穴Hは、省令で定められた75cmに加え、第二構成部材3の羽根部材42を第一姿勢Aから第二姿勢Bに変更するために必要な深さを考慮して掘削する。具体的には、接地棒1を引き上げ、羽根部材42を第一姿勢Aから第二姿勢Bに変更するために必要な深さは、羽根部材42が第一姿勢Aのときの第二構成部材3の筒心方向の有効長さと第二姿勢Bのときの第二構成部材3の筒心方向の有効長さとの差によって求めることができる。
次に、埋設穴Hの底部に第一〜第四構成部材2a,2b,3,5,6をそれぞれ連結する。まず、第一構成部材2aの下端に備えられる第一凸型連結部24aに第三構成部材5の上端に備えられる第三凹型連結部52を捩じ込むことで連結する。次に、第一構成部材2aの上端に備えられる第一凹型連結部23aに第二構成部材3の下端に備えられる第二凸型連結部33を捩じ込むことで連結する。同様に、第二構成部材3及び第一構成部材2b、そして、第一構成部材2b及び第四構成部材6をそれぞれ連結する。
そして、このとき、第一構成部材2a及び第二構成部材3を連結することで、第一流路21aの上端である第一凹型連結部23に第二流路31の下端である第二凸型連結部33が連結される。よって、第一流路21aは、第一凹型連結部23aを介して、第二流路31まで連結することができる。なお、第二構成部材3及び第一構成部材2b、そして、及び、第一構成部材2b及び第四構成部材6との間も同様である。
そして、一体化した第一〜第四構成部材2a,2b,3,5,6は、第三構成部材5を先端にして、埋設穴Hの底部に打ち込まれる(打ち込み工程S2)。なお、埋設穴Hに打ち込まれる前に羽根部材42を第一姿勢Aとする必要はない。第二構成部材3に備えられた羽根部材42は、打ち込まれる前は、第三構成部材5を先端にして立てることによって、自重により第二姿勢Bとなる。しかし、羽根部材42は、埋設穴Hに打ち込まれると、打ち込み抵抗が低い第一姿勢Bに変更されて、打ち込まれることになる。
また、第二構成部材3の第一打ち込み抵抗低減手段41は、傾斜面41bが埋設穴Hの底部に面しているため、第二構成部材3を地中に打ち込むときの抵抗が低減している。そして、第一姿勢Aにある羽根部材42は、姿勢変更手段49を除いて、略第一打ち込み抵抗低減手段41よりも筒心方向側に寄っているため、第二構成部材3を地中に打ち込むときの抵抗とならないようになっている。また、姿勢変更手段49は、先端側から基端側に向かって、第二構成部材3から反れるようになっているため、第二構成部材3を地中に打ち込むときの抵抗が低減している。
次に、接地棒1に低減剤を注入する(低減剤注入工程S3)。なお、低減剤は、低減剤供給手段65から接地棒1に注入される。なお、第四構成部材6を接地棒1から取り外して、第一構成部材2の第一凹型連結部23から接地棒1に注入されてもよい。
そして、低減剤Lは、パイプ66の内部、第四流路62、第二流路321a、第三流路31b、そして、第二流路21aの順で流通される。そして、第一構成部材2a,2bの流出孔22a,22bに達した低減剤Lは、流出孔22a,22bから外部に流出する。よって、接地棒1は、流出孔22a,22bから流出させた低減剤Lを埋設された第一構成部材2a,2bの周囲の土壌に染み込ませることができる。
次に、埋設した接地棒1で所定の接地抵抗が確保できれば、第二構成部材3を第一姿勢Aから第二姿勢Bに変更すべく、接地棒1を引き上げる(引き上げ工程S4)。このとき、第一姿勢Aのまま埋設されている羽根部材42は、姿勢変更手段49が土壌に引っ掛かり、第二構成部材3から離れる方向に回動する。そして、羽根部材42は、第二姿勢Bとなる。なお、第二姿勢Bとなった第二構成部材3は、引き上げ方向に対する抵抗となり、容易にこれ以上引き上げられなくなる。よって、第二構成部材3を引き上げ方向に対する抵抗を感じると、引き上げるのを止める。
次に、接地電流を流す接地線とリード線68を接続し、低減剤供給手段65を設置する(接続・設置工程S5)。リード線68は、電柱Pの接地端子P1に接続される。なお、リード線68は、地表から所望の深さ以上から地表から所定高さまでを合成樹脂管で保護し、それ以外では、直接埋設される。低減剤供給手段65は、電柱Pの傍にキャップ67を付けて設置される。
次に、埋設穴Hを掘削した土壌などで埋め戻し、整地する(埋め戻し工程S6)。なお、埋設した接地棒1の接地抵抗の測定(測定工程SX)は、必要に応じて行われる。
なお、接地棒本体の周囲の土壌に染み込んだ低減剤Lは、時間が経つにつれて、地下に浸透する。しかし、地下に浸透する低減剤Lの一部は、第二構成部材3に備えられた羽根部材42の第一凹部43で受けることができ、低減剤Lが貯留される。よって、これらの接地抵抗低減剤は、地下に浸透せず、接地棒本体の周囲の土壌の接地抵抗を低減させ、この羽根部材42の貯留される低減剤Lにより、羽根部材42の周囲の土壌の導電性は、維持される。このようにして、これらの接地棒は、低減剤を土壌に効果的に注入することができる。
また、構成部材2a,2b,3の連結部23a,23b,24a,24b,32,33は、構成部材2a,2b,3の流路21a,21b,31を流通する低減剤Lを連結部23a,23b,24a,24b,32,33を介して流通させることができる。よって、連結部23a,23b,24a,24b,32,33によって延長された第一構成部材2aの流出孔22aからも低減剤Lを流出させることができる。そして、流出孔22aから流出された低減剤Lを染み込ませることができる土壌をさらに深くすることができる。このようにして、これらの接地棒1は、低減剤Lを土壌に効果的に注入することができる。
また、さらに、第一構成部材2a,2bの周囲の土壌に染み込んだ低減剤Lが地下に浸透して、必要な接地抵抗を上回る場合、低減剤供給手段65から低減剤Lを接地棒1に補給することができる(低減剤補充工程Sy)。よって、接地棒1を掘り起こして、接地棒1の打ちなおしをしたり、新たに接地棒を打つ必要がない。
また、1回の接地棒1の打ち込みによって、必要な接地抵抗を確保することができなかった場合、打ち込まれた接地棒1の第四構成部材6を取り外し、第一構成部材2もしくは第一構成部材2及び第二構成部材3の両方を連結して打ち増ししてもよい(打ち増し工程Sz)。
また、羽根型貯留部4は、羽根部材42の一端を回動可能に固定した例に説明したが、これに限定されるものではなく、羽根部材が少なくとも第二構成部材3に取り付けられる一端側が弾力性を有する材質で構成されていてもよい。たとえば、羽根部材が第二筒体30に接近させた第一姿勢Aで第二筒体30に固定した板ばねなどであってもよい。このような構成の羽根部材は、第二筒体30に接近させた第一姿勢Aのまま地中に打ち込まれる。よって、羽根部材は、接地棒の打ち込み抵抗とならないようになっている。一方、接地棒を引き上げるときは、他端に設けられた姿勢変更手段が接地棒を引き上げる際の抵抗となり、さらに、羽根部材と第二筒体30との間に土壌が入り込むため、羽根部材は、第二筒体30から離間する第二姿勢Bとなる。よって、羽根部材は、流出孔22から流出された低減剤Lを貯留可能とすることができる。
次に、本発明に係る接地棒における第二実施形態について、図5〜6を参酌しつつ、説明する。なお、第一実施形態に係る接地棒1と同様の部分については、同一の符号を使用する。そして、その部分についての説明は、省略する。
<第二実施形態>
まず、同実施形態に係る接地棒101の構成について、図5を参酌しつつ、説明する。該接地棒101は、第一構成部材102に備えられる流出孔22のそれぞれに貯留部が備えられている。該貯留部は、第一構成部材102を地中に打ち込むときの抵抗を低減すべく、第一構成部材102の筒心方向に対して所定角度に傾斜する傾斜面である第二打ち込み抵抗低減手段127を有すると共に、流出孔22から流出させた低減剤の一部を貯留可能な第二凹部128を有する第一凹型貯留部126である。
まず、同実施形態に係る接地棒101の構成について、図5を参酌しつつ、説明する。該接地棒101は、第一構成部材102に備えられる流出孔22のそれぞれに貯留部が備えられている。該貯留部は、第一構成部材102を地中に打ち込むときの抵抗を低減すべく、第一構成部材102の筒心方向に対して所定角度に傾斜する傾斜面である第二打ち込み抵抗低減手段127を有すると共に、流出孔22から流出させた低減剤の一部を貯留可能な第二凹部128を有する第一凹型貯留部126である。
該第二打ち込み抵抗低減手段127は、第一構成部材102の周面から第一構成部材102の下端側を頂点とする略半円錐形状の外形を有している。また、第二凹部128は、第一構成部材102の上端側に形成されている。すなわち、第二凹部128は、前記第二打ち込み抵抗低減手段127の略半円錐形状の底面に当たる部分に形成されている。そして、該第二凹部128は、第一構成部材102が打ち込まれる先端側と反対側の基端側に向いている。
また、該貯留部は、第二構成部材103を地中に打ち込むときの抵抗を低減すべく、第二構成部材103の筒心方向に対して所定角度に傾斜する傾斜面である第三打ち込み抵抗低減手段141を有すると共に、第一構成部材102の流出孔22から流出させた低減剤の一部を貯留可能な第三凹部142を有する第二凹型貯留部104である。
該第三打ち込み抵抗低減手段141は、第二構成部材103の外径が下端部から略上端部に向かって拡大されている。また、第三打ち込み抵抗低減手段141は、第二構成部材103の全周に渡って形成されており、略円錐台のような外形になっている。また、第三凹部142は、前記第三打ち込み抵抗低減手段141の略円錐形状の底面に当たる部分に形成されている。そして、該第三凹部142は、第二構成部材103が打ち込まれる先端側と反対側の基端側に向いている。
次に、第三実施形態に係る接地棒101の施工方法について、図6を参酌しつつ、説明する。まず、接地棒101を埋設するための埋設穴Hを掘削する(掘削工程S101)。この埋設穴Hは、省令で定められた75cm以上掘削する。
次に、埋設穴Hの底部に第一〜第四構成部材102a,102b,103,105,106をそれぞれ連結した接地棒101の先端部(第三構成部材5)を下方に向けて打ち込む(打ち込み工程S102)。一体化した第一〜第四構成部材102a,102b,103,105,106は、第三構成部材5を先端にして、埋設穴Hの底部に打ち込まれる。また、第一構成部材102の第二打ち込み抵抗低減手段127a,127b、及び、第二構成部材103の第三打ち込み抵抗低減手段141は、傾斜面が埋設穴Hの底部に面しているため、第一構成部材101a,101b,103を地中に打ち込むときの抵抗を低減している。
次に、接地棒101に低減剤を注入する(低減剤注入工程S103)。なお、低減剤Lは、低減剤供給手段65から接地棒101に注入される。そして、低減剤Lは、構成部材の流路を流通し、第一構成部材102a,102bの流出孔22a,22bに達した低減剤Lは、流出孔22a,22bから外部に流出する。よって、接地棒101は、流出孔22a,22bから流出させた低減剤Lを埋設された第一構成部材102a,102bの周囲の土壌に染み込ませることができる。
次に、接地電流を流す接地線とリード線68を接続し、供給手段65を設置する(接続・設置工程S104)。次に、埋設穴Hを掘削した土壌などで埋め戻し、整地する(埋め戻し工程S105)。なお、埋設した接地棒1の接地抵抗の測定(測定工程SX)は、必要に応じて行われる。
また、第一構成部材102の周囲の土壌に染み込んだ低減剤Lは、時間が経つにつれて、地下に浸透する。しかし、地下に浸透する低減剤Lの一部は、第一構成部材102に備えられた第二凹部128及び第二構成部材103に備えられた第三凹部142で受けることができる。なお、主に、接地棒本体の近くを浸透する低減剤Lは、第二凹部128に貯留され、接地棒本体から離れて浸透する低減剤Lは、第三凹部142に貯留される。この第二凹部128及び第三凹部142に貯留される低減剤Lにより、第二凹部128及び第三凹部142の周囲の土壌の導電性は、維持される。このようにして、これらの接地棒は、低減剤を土壌に効果的に注入することができる。
また、第二凹部128は、第一構成部材102に周面に略等間隔に設けられているため、第一構成部材102の筒心方向に略等間隔に低減剤が貯留させることができる。よって、第一構成部材102の一端から他端に至る周囲の土壌の導電性は、略均等に維持される。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまな変更が可能である。
たとえば、上記実施形態に係る接地棒1,101は、第二構成部材3に羽根型貯留部4もしくは第二構成部材103に第二凹型貯留部104を備える例を説明したが、これに限定されない。そなわち、第二構成部材3,103は、筒心方向に沿って外周まわりに螺旋状に形成されると共に、第一構成部材2,102の流出孔22から流出させた低減剤の一部を貯留可能な第四凹部242を有する螺旋型貯留部204を備えるものであってもよい。
そこで、該螺旋型貯留部204について、図7を参酌しつつ、説明する。なお、第一実施形態に係る接地棒1と同様の部分については、同一の符号を使用する。そして、その部分についての説明は、省略する。
螺旋型貯留部204は、第二構成部材203を地中に打ち込むときの抵抗を低減すべく、第二構成部材203の筒心方向に対して所定角度に傾斜する傾斜面である(第一)打ち込み抵抗低減手段41と、螺旋型貯留部204は、打ち込み抵抗低減手段41の上端から第二構成部材203の上端まで形成された前記第四凹部242とを有する。そして、該第四凹部242は、円筒周面に略直角方向に形成された複数の仕切りによって、上端から下端までが複数の凹部に区画されている。
また、第4凹部242は、第二構成部材203を地中に打ち込むときの抵抗を低減すべく、第二構成部材203の筒心方向に対して所定角度に傾斜する傾斜面である第四打ち込み抵抗低減手段241を有する。
よって、第一構成部材203の流出孔22から流出させた低減剤の一部は、螺旋状に形成された第四凹部242に貯留される。このように第四凹部242が第二構成部材203に螺旋状に形成されているため、低減剤は、第二構成部材203の筒心方向に略等間隔に分布させることができる。よって、第四凹部242に貯留される低減剤により、第四凹部242の周囲の土壌の導電性は、維持される。このようにして、これらの接地棒201は、低減剤を土壌に効果的に注入することができる。
また、上記実施形態に係る接地棒1,101は、それぞれ、第一構成部材2,102、第二構成部材3,103、第三構成部材5、及び、第四構成部材6の4つの構成部材からなる例を説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、第二実施形態に係る第二凹型貯留部126を備える第一構成部材102、第三構成部材5、及び、第四構成部材6からなる3つの構成部材からなる接地棒であってもよい。このように第二構成部材を備えていない場合であっても、第一構成部材102の流出孔22から流出される低減剤の一部は、第二凹型貯留部126に貯留することができる。また、第一構成部材2,102、第二構成部材3,103を複数備えることで、4つ以上の構成部材からなる接地棒であってもよい。
また、上記実施形態に係る接地棒1,101,201は、第一構成部材2,102の第一凸型連結部24に他の第一構成部材2,102の第一凹型連結部23もしくは第二構成部材3,103,203を連結する連結式接地棒である例を説明したが、これに限定されるものではない。他の接地棒の例として、第二実施形態に係る第一構成部材102の第一凸型連結部24に第三構成部材5の第三凸型連結部52を固定し、第一凹型連結部23に第四構成部材6の第三凸型連結部63を固定する、いわゆる、単打式接地棒であってもよい。このとき、第一実施形態に係る第一構成部材2では、流出孔22から流出される低減剤を貯留することができないため、第二実施形態に係る第一構成部材102、もしくは、該第一構成部材102と同様に流出孔22の略真下に貯留部を備えた第一構成部材が選択される。
また、上記実施形態に係る接地棒1,102は、第一構成部材102、第二構成部材3,103に備えられる貯留部4,126,104が導電性を有する例を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、貯留部4,126,104は、導電性を有さない材質、たとえば、合成樹脂などであってもよい。そして、この導電性を有さない貯留部は、大地に接地電流を逃がすための導電体として機能しなくなる。しかし、該貯留部は、低減剤を貯留することができるため、接地抵抗を下げるために貢献する。
また、上記本実施形態に係る第二構成部材3,103は、流通孔22が形成されていない例を説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、第二構成部材3,103に、第一構成部材2のように、周面に流通孔22を複数備えるようにしてもよい。
また、上記実施形態に係る接地棒は、構成部材2,102,3,103,5,6のそれぞれに形成された凹型連結部23,32,52と凸型連結部24,33,63とを捩じ込むことで他の構成部材2,102,3,103,5,6と連結する例を説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、一方の構成部材に他方の構成部材を差し込むことで、延長するようにしてもよい。具体的には、第一構成部材2の一端に形成される連結部は、第一流路21を外径よりも若干広く拡大させる。一方、第一構成部材2の他端に形成される連結部は、構成部材のままとする。また、これらの連結部は、ねじ溝もしくはねじ山を形成しない。これらの連結部によれば、一方の構成部材の一端に形成される連結部を他方の構成部材の他端に形成された連結部に差し込むことで、連結することができる。また、構成部材の一端に形成される連結部は、構成部材の外径を第一流路21の内径よりも若干狭く縮小させていてもよい。このような連結部であっても、一方の構成部材の一端に形成される連結部を他方の構成部材の他端に形成された連結部に差し込むことで、連結することができる。
また、上記実施形態に係る接地棒は、流出孔22の下方に貯留部4を備える例を説明したが、これに限定されるものではなく、流出孔が流出される範囲に貯留部が設けられておればよい。このように構成されることにより、貯留部によって、低減剤がそこに留めることができ、効果を引き伸ばすことができる。
1…(連結式)接地棒、2…第一構成部材(接地棒本体)、20…第一筒体、21…第一流路、22…流出孔、23…第一凹型連結部、24…第一凸型連結部、25…貫通口、3…第二構成部材(接地棒本体)、30…第二筒体、31…第二流路、32…第二凹型連結部、33…第二凸型連結部、34…保持部、35…第一突起部、36…第一挿通孔、4…羽根型貯留部(貯留部)、41…支持部(第一打ち込み抵抗低減手段)、42…羽根部材、43…第一凹部、44…ヒンジ部、45…第二突起部、46…第二挿通孔、47…固定軸、48…当接部、49…姿勢変更手段、5…第三構成部材(接地棒本体)、51…先端部、52…第三凹型連結部、6…第四構成部材(接地棒本体)、61…蓋部材、62…第三流路、63…第三凸型連結部、64…第四凸型連結部、65…低減剤供給手段、66…パイプ、67…キャップ、68…リード線、69…接続端子、101…(連結式)接地棒、102…第一構成部材(接地棒本体)、126…第二凹型貯留部(貯留部)、127…第二打ち込み抵抗低減手段、128…第二凹部、103…第二構成部材(接地棒本体)、104…第三凹型貯留部(貯留部)、141…第三打ち込み抵抗低減手段、142…第三凹部、201…(連結式)接地棒、203…第二構成部材(接地棒本体)、204…螺旋型貯留部(貯留部)、241…第四打ち込み抵抗低減手段、242…第四凹部、A…第一姿勢、B…第二姿勢、P…電柱、P1…接地端子、L…接地抵抗低減剤、S1…掘削工程、S2…打ち込み工程、S3…低減剤注入工程、S4…接続・設置工程、S5…埋め戻し工程、Sx…測定工程、Sy…低減剤補充工程、Sz…打ち増し工程。
Claims (5)
- 地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための筒状の接地棒本体を有し、
該接地棒本体は、接地電流を大地に逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を内部に流通可能な流路と、該流路を流通する接地抵抗低減剤を外部に流出させる流出孔と、該流出孔から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な貯留部とを備えることを特徴とする接地棒。 - 前記貯留部は、流出孔から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な凹部を有する請求項1に記載の接地棒。
- 前記貯留部は、接地棒本体を地中に打ち込むときの抵抗を低減すべく、接地棒本体に接近する第一姿勢と、接地棒本体が地中に打ち込まれたときに、流出孔から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な第二姿勢とに変更可能に構成される請求項1又は2に記載の接地棒。
- 前記貯留部は、接地棒本体の筒心方向に沿って外周まわりに螺旋状に形成されると共に、流出孔から流出させた接地抵抗低減剤の一部を貯留可能な凹部を有する請求項1〜3のいずれかに記載の接地棒。
- 地中に埋設して接地電流を大地に逃がすための筒状の接地棒であって、
接地電流を大地に逃がしやすくするための接地抵抗低減剤を内部に流通可能な流路と、該流路を流通する接地抵抗低減剤を外部に流出させる流出孔とを有する筒状の接地棒本体と、該接地棒本体の一端部に連結される筒状の延長部とを有すること特徴とする接地棒。
Priority Applications (1)
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2009
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