JP2011022330A - 露光装置、画像形成装置及びホログラム記録装置 - Google Patents

露光装置、画像形成装置及びホログラム記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板上に形成された複数の発光素子からの射出光をホログラムにより集光させて被露光面に集光点列を形成する露光装置において、複数の発光素子の一部に欠陥があっても、被露光面において所望の個数の集光点列を得ることができる露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置は、複数の発光素子が一次元状又は二次元状に配列された基板と、基板上に配置され、複数の発光素子から発光点として選択された一部の発光素子に対応して、発光点を通過する拡散光の光路を通る第1の光波と第1の光波の光路の外側に予め定めた距離で収束する収束光の光路を通る第2の光波との干渉により、第2の光波の収束により形成される集光点が予め定めた配列方向に且つ予め定めた個数だけ並ぶように、複数のホログラムが記録されたホログラム記録層と、を含む。
【選択図】図7

Description

本発明は、露光装置、画像形成装置及びホログラム記録装置に関する。
特許文献1には、レーザ光源からのレーザ光をスポット状のビームに変換するスイッチング素子と、そのビームを収束させるホログラム素子とを、1対1に対応して複数個存在させたことを特徴とする印字装置が記載されている。
特許文献2には、光源基板上に配列された複数の発光素子と、透過する光を回折させることにより当該光の光線束を収束させて像を結ぶ複数の回折正レンズを有する第1レンズアレイと、複数のレンズを有し、前記複数の発光素子の各々との間に前記第1レンズアレイを挟む第2レンズアレイとを備え、前記複数の回折正レンズの各々は、前記光源基板に垂直な方向において前記複数の発光素子の各々に重なっている、ことを特徴とする露光装置が記載されている。
特許文献3には、画像を多数の微小な画素に分割し、一つもしくは複数の光源から各画素の濃度に対応した強度の光束を射出し、当該光束による輝点を、閾値以上の光量密度の光が照射されることにより、感光して表面電位変化や化学的変化等の潜像が形成される、又は感光して濃度変化を持つ画像が形成される画像記録媒体の上に走査して、各画素領域を順次感光させることにより画像を書込む光書込み装置において、前記光源と前記画像記録媒体との間であって光源側から順に、光束を集束させる光集束素子部と、光束が集束する位置に設けられた微小な光学的開口部と、該光学的開口部より射出した光束をおおむね平行な光束とするコリメータ部と、光束を複数の方向へ分解して放射すると共に複数の光束をおおむね同一の平面上に集束させるホログラム素子と、を配列された一つのユニットを、主走査方向に画素数と同数のアレイ状に配置したことを特徴とする光書込み装置が記載されている。
特開平4−201270号公報 特開2007−237576号公報 特開2000−330058号公報
本発明の目的は、基板上に形成された複数の発光素子からの射出光をホログラムにより集光させて被露光面に集光点列を形成する露光装置において、複数の発光素子の一部に欠陥があっても、被露光面において所望の個数の集光点列を得ることができる露光装置を提供することにある。また、本発明の目的は、当該露光装置を用いた画像形成装置、及び当該露光装置の製造工程においてホログラム記録層にホログラムを記録するホログラム記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために各請求項に記載の発明は、下記構成を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明は、複数の発光素子が一次元状又は二次元状に配列された基板と、前記基板上に配置され、前記複数の発光素子から発光点として選択された一部の発光素子に対応して、前記発光点に対応する位置からホログラム記録層を通過する拡散光の光路を通る第1の光波と前記第1の光波の光路の外側に予め定めた距離で収束する収束光の光路を通る第2の光波との干渉により、前記第2の光波の収束により形成される集光点が予め定めた配列方向に且つ予め定めた個数だけ並ぶように、複数のホログラムが記録された、ホログラム記録層と、を含む露光装置である。
請求項2に記載の発明は、前記複数の発光素子は、隣り合う2つの発光素子の前記基板の長さ方向に沿った間隔が予め定めた第1の間隔となるように配列されると共に、前記複数のホログラムの各々は、前記基板の長さ方向の直径が前記第1の間隔より大きい請求項1に記載の露光装置である。
請求項3に記載の発明は、前記複数の発光素子の各々から検出された発光強度に基づいて、前記発光点が前記集光点について予め定めた個数となるように、発光強度の高い順に、前記一部の発光素子が前記複数の発光素子から発光点として選択された請求項1又は2に記載の露光装置である。
請求項4に記載の発明は、発光強度の下限値が予め定められ、前記複数の発光素子の各々から検出された発光強度に基づいて、前記発光点が前記集光点について予め定めた個数となるように、前記下限値以上の発光強度を有する発光素子の中から前記一部の発光素子が発光点として選択された請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の露光装置である。
請求項5に記載の発明は、発光強度の下限値及び上限値が予め定められ、前記複数の発光素子の各々から検出された発光強度に基づいて、前記発光点が前記集光点について予め定めた個数となるように、前記下限値以上で且つ前記上限値以下の発光強度を有する発光素子の中から前記一部の発光素子が発光点として選択された、請求項4に記載の露光装置である。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の露光装置と、前記露光装置による露光により画像が記録される感光性の画像記録媒体と、前記画像記録媒体を前記露光装置に対して相対移動させる移動手段と、前記複数の発光素子の各々を点灯又は消灯するように駆動する駆動手段と、画像情報に基づいて、前記発光点として選択された一部の発光素子の各々が駆動されると共に、前記画像記録媒体が前記基板の長さ方向と交差する方向に副走査されるように、前記駆動手段及び前記移動手段を制御する制御手段と、を備えた画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の露光装置の製造工程においてホログラム記録層に複数のホログラムを記録するホログラム記録装置であって、基板上に形成されたホログラム記録層にホログラムを記録するための第1の光波及び第2の光波を照射する光照射手段と、前記ホログラム記録層が形成された基板を移動させる移動手段と、前記複数の発光素子の各々を点灯又は消灯するように駆動する駆動手段と、前記複数の発光素子の各々の発光強度及び位置を計測する計測手段と、前記ホログラム記録層にホログラムを記録する前に、前記複数の発光素子の全部を点灯させた状態で、前記複数の発光素子の各々の発光強度及び位置を計測するように、前記駆動手段及び前記計測手段を制御する第1制御手段と、前記計測手段で計測された発光強度及び位置に基づいて、前記発光点の個数が前記集光点について予め定めた個数となるように、前記複数の発光素子から前記一部の発光素子を選択する選択手段と、選択された前記一部の発光素子と前記予め定めた個数の集光点とを一対一に対応付ける対応付け手段と、前記一部の発光素子の1つから射出された光が対応する集光点に収束するように、前記発光強度、前記発光点の位置及び前記集光点の位置に基づいて、前記一部の発光素子の各々に対応する複数のホログラムの各々を記録するために必要な、前記第1の光波及び前記第2の光波の照射強度、照射角度、照射位置及び照射時間を含む記録条件を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された記録条件に基づいて、前記ホログラム記録層に前記一部の発光素子の各々に対応する複数のホログラムの各々を順次記録するように、前記光照射手段及び前記移動手段を制御する第2制御手段と、を備えたホログラム記録装置である。
本発明の各請求項に記載の発明によれば、以下の効果がある。
請求項1に記載の発明によれば、基板上に形成された複数の発光素子からの射出光をホログラムにより集光させて被露光面に集光点列を形成する露光装置において、複数の発光素子の一部に欠陥があっても、被露光面において所望の個数の集光点列を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ロッドレンズを用いた従来のLEDアレイ方式の露光装置に比べて、作動距離が長くなる。
請求項3に記載の発明によれば、発光強度の高い一部の発光素子を発光点として選択することができる。
請求項4に記載の発明によれば、下限値未満の発光強度を有する発光素子を発光点から排除することができる。
請求項5に記載の発明によれば、下限値以上で且つ上限値以下の発光強度を有する発光素子を発光点として選択することで、光量ばらつきを低減できる。
請求項6に記載の発明によれば、本発明の露光装置を備えた画像形成装置において、露光装置の基板上に形成された複数の発光素子の一部に欠陥があっても、被露光面において所望の個数の集光点列を得ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、基板上に形成された複数の発光素子の一部に欠陥があっても、被露光面において所望の個数の集光点列を形成するように、露光装置のホログラム記録層に複数のホログラムを記録することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。 本実施の形態に係る露光装置としてのLEDプリントヘッドの構成の一例を示す概略斜視図である。 (A)はホログラム素子の概略形状を示す斜視図であり、(B)はLEDプリントヘッドの副走査方向の断面図であり、(C)はLEDプリントヘッドの主走査方向に延びる第1の直線に沿った断面図である。 (A)及び(B)はホログラム記録層にホログラム素子が形成される様子を示す図である。 (A)及び(B)は、ホログラム素子から回折光が生成される様子を示す図である。 (A)〜(E)はLEDプリントヘッドの製造工程を示す工程図である。 選択された一部のLEDに対応してホログラムが形成されたLEDプリントヘッドの部分的構成の一例を示す分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置の構成の一例を示す概略図である。 図8に示すホログラム記録装置の駆動制御系の構成を示すブロック図である。 ホログラム選択形成プログラムの処理ルーチンを示すフローチャートである。 スキャナの計測結果を示す図である。 発光強度の高低を表す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
<画像形成装置>
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置の構成の一例を示す概略図である。この画像形成装置は、所謂タンデム型のデジタルカラープリンタであり、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成部としての画像形成プロセス部10、画像形成装置の動作を制御する制御部30、及び画像読取装置3と例えばパーソナルコンピュータ(PC)2等の外部装置とに接続され、これらの装置から受信された画像データに対して所定の画像処理を施す画像処理部40を備えている。
画像形成プロセス部10は、一定の間隔で並列に配置される4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kを備えている。画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kの各々は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。なお、画像形成ユニット11Y、11M、11C、11Kを、適宜「画像形成ユニット11」と総称する。
各画像形成ユニット11は、静電潜像を形成してトナー像を担持する像担持体としての感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を所定電位で一様に帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を露光する露光装置としてのLEDプリントヘッド(LPH)14、LPH14によって得られた静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するクリーナ16を備えている。
LPH14は、感光体ドラム12の軸線方向の長さと略同じ長さの長尺状のプリントヘッドである。LPH14には、長さ方向に沿って複数のLEDがアレイ状(列状)に配列されている。LPH14は、その長さ方向が感光体ドラム12の軸線方向を向くように、感光体ドラム12の周囲に配置されている。また、本実施の形態では、LPH14の作動距離は長く、感光体ドラム12の表面から数cm離間して配置されている。このため、感光体ドラム12の周方向における占有幅が小さく、感光体ドラム12の周囲の混雑が緩和されている。
また、画像形成プロセス部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色のトナー像が多重転写される中間転写ベルト21、各画像形成ユニット11の各色トナー像を中間転写ベルト21に順次転写(一次転写)させる一次転写ロール22、中間転写ベルト21上に転写された重畳トナー像を記録媒体である用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写ロール23、及び二次転写された画像を用紙P上に定着させる定着器25を備えている。
次に上記画像形成装置の動作について説明する。
まず、画像形成プロセス部10は、制御部30から供給された同期信号等の制御信号に基づいて画像形成動作を行う。その際に、画像読取装置3やPC2から入力された画像データは、画像処理部40によって画像処理が施され、インターフェースを介して各画像形成ユニット11に供給される。
例えば、イエローの画像形成ユニット11Yでは、帯電器13により所定電位で一様に帯電された感光体ドラム12の表面が、画像処理部40から得られた画像データに基づいて発光するLPH14により露光されて、感光体ドラム12上に静電潜像が形成される。即ち、LPH14の各LEDが画像データに基づいて発光することで、感光体ドラム12の表面が主走査されると共に、感光体ドラム12が回転することで副走査されて、感光体ドラム12上に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上にはイエローのトナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11M,11C,11Kにおいて、マゼンタ、シアン、黒の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11で形成された各色トナー像は、図1の矢印A方向に回動する中間転写ベルト21上に、一次転写ロール22により順次静電吸引されて転写される(一次転写)。中間転写ベルト21上には、重畳されたトナー像が形成される。重畳トナー像は、中間転写ベルト21の移動に伴って二次転写ロール23が配設された領域(二次転写部)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部に搬送されると、トナー像が二次転写部に搬送されるタイミングに合わせて用紙Pが二次転写部に供給される。
そして、二次転写部にて二次転写ロール23により形成される転写電界により、重畳トナー像は搬送されてきた用紙P上に一括して静電転写される(二次転写)。重畳トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写ベルト21から剥離され、搬送ベルト24により定着器25まで搬送される。定着器25に搬送された用紙P上の未定着トナー像は、定着器25によって熱および圧力による定着処理を受けることで用紙P上に定着される。そして定着画像が形成された用紙Pは、画像形成装置の排出部に設けられた排紙トレー(不図示)に排出される。
なお、LPHの作動距離が長い方が、感光体ドラムの周囲が混み合わず、全体として画像形成装置が小型化される。ロッドレンズを用いた従来のLPHでは、ロッドレンズのレンズアレイ端面から結像点までの光路長(作動距離)は数mm程度と短く、感光体ドラムの周囲における露光装置の占有割合が大きくなる。また、一般に、インコヒーレント光(非干渉性の光)を射出するLEDを用いるLPHでは、コヒーレンス性が低下してスポットぼけ(いわゆる色収差)が生じ、微小スポットを形成することは容易ではない。
<LEDプリントヘッド(LPH)>
図2は本実施の形態に係る露光装置としてのLEDプリントヘッドの構成の一例を示す概略斜視図である。図3(A)はホログラム素子の概略形状を示す斜視図であり、図3(B)はLEDプリントヘッドの副走査方向の断面図であり、図3(C)はLEDプリントヘッドの主走査方向に延びる第1の直線に沿った断面図である。
図2に示すように、LEDプリントヘッド(LPH14)は、複数のLED50を備えたLEDアレイ52と、複数のLED50の各々に対応して設けられた複数のホログラム素子54を備えたホログラム素子アレイ56と、を備えている。図2に示す例では、LEDアレイ52は6個のLED50〜50を備え、ホログラム素子アレイ56は6個のホログラム素子54〜54を備えている。なお、各々を区別する必要がない場合には、LED50〜50を「LED50」と総称し、ホログラム素子54〜54を「ホログラム素子54」と総称する。
複数のLED50の各々は、LED50の各々を駆動する駆動回路(図示せず)と共に、長尺状のLED基板58上に実装されている。上述した通り、LED50の各々は、感光体ドラム12の軸線方向と平行な方向に沿って配列されている。LED50の配列方向が「主走査方向」である。また、LED50の各々は、互いに隣接する2つのLED50の主走査方向の間隔が一定間隔となるように配列されている。なお、感光体ドラム12の回転により副走査が行われるが、「主走査方向」と直交する方向を「副走査方向」として図示している。
LEDアレイ52としては、複数のLEDがチップ単位で基板上に実装されたLEDアレイ等、種々の形態のLEDアレイを用いてもよい。複数のLEDが配列されたLEDチップを複数個配列する場合には、複数のLEDチップは、直列に配置してもよく、千鳥状に配置してもよい。また、副走査方向に2個以上配置してもよい。
図2に示すように、本実施の形態では、LPH14は、3個のLED50、LED50及びLED50が配列されたLEDチップ53と、3個のLED50、LED50及びLED50が配列されたLEDチップ53と、がLED基板58上に実装されている。LEDチップ53とLEDチップ53とは、主走査方向に並ぶように配置されると共に、副走査方向に一定間隔ずらして配置されている。
LEDチップ53とLEDチップ53とに分けられていても、複数のLED50の各々は、互いに隣接する2つのLED50の主走査方向の間隔が、一定間隔となるように配列されている。例えば、LED50及びLED50の主走査方向の間隔は、LED50及びLED50の主走査方向の間隔と等しい。
3個のLED50、LED50及びLED50が主走査方向に沿った第1の直線上に配列されて、LEDアレイ52が構成されている。また、3個のLED50、LED50及びLED50が主走査方向に沿った第2の直線上に配列されて、LEDアレイ52が構成されている。第1の直線と第2の直線とは、副走査方向に一定間隔で離間されている。第1の直線と第2の直線との間隔は、LED50の主走査方向の間隔と略同じ間隔である。
上記のLEDチップ53及びLEDチップ53を覆うように、LED基板58上には、ホログラム記録層60が形成されている。ホログラム記録層60には、複数のLED50〜50の各々に対応して、主走査方向に沿って複数のホログラム素子54〜54が形成されている。ホログラム素子54の各々は、互いに隣接する2つのホログラム素子54の主走査方向の間隔が、上記のLED50の主走査方向の間隔と同じ間隔となるように配列されている。
なお、図2では簡略化して、複数のLED50の全部に対応して複数のホログラム素子54が形成されている例を図示するが、後述する通り、本実施の形態では、複数のLED50は余剰の個数配列されており、複数のLED50の一部に対応して複数のホログラム素子54が形成されている(図7参照)。この「ホログラムの選択形成」については、後で詳しく説明する。また、図2では簡略化して、ホログラム素子54が重なり合わないように図示されているが、後述する通り、互いに隣接する2つのホログラム素子54が互いに重なり合うように、径の大きいホログラム素子54が形成されている。
ホログラム素子アレイ56は、LED基板58上に形成されたホログラム記録層60内に形成されている。ホログラム記録層60は、ホログラムを永続的に記録保持することが可能な高分子材料から構成されている。このような高分子材料としては、いわゆるフォトポリマーを用いてもよい。フォトポリマーは、光重合性モノマーのポリマー化による屈折率変化を利用してホログラムを記録する。
後述する通り、LED基板58とホログラム記録層60とは密着している必要はなく、図3(B)及び図3(C)に例示した通り、LED基板58とホログラム記録層60とは、空気層や透明樹脂層などを介して所定距離だけ離間されていてもよい。例えば、ホログラム記録層60は、LED基板58から所定高さだけ離間された位置に、図示しない保持部材によって保持されていてもよい。
図3(A)及び図3(B)に示すように、ホログラム素子54の各々は、ホログラム記録層60の表面側を底面とし、LED50側に向かって収束する円錐台状に形成されている。この例では円錐台状のホログラム素子について説明するが、ホログラム素子の形状はこれには限定されない。例えば、円錐、楕円錐、楕円錐台等の形状としてもよい。円錐台状のホログラム素子54の直径は、底面で最も大きくなる。この円形の底面の直径を「ホログラム径r」とする。
ホログラム素子54の各々は、LED50の主走査方向の間隔よりも大きな「ホログラム径r」を有している。例えば、LED50の主走査方向の間隔は30μmであり、ホログラム径rは2mm、ホログラム厚さhは250μmである。従って、図2及び図3(C)に示すように、互いに隣接する2つのホログラム素子54は、互いに大幅に重なり合うように形成されている。
複数のLED50の各々は、対応するホログラム素子54側に光を射出するように、発光面をホログラム記録層60の表面側に向けて、LED基板58上に配置されている。LED50の「発光光軸」は、対応するホログラム素子54の中心(円錐台の対称軸)付近を通り、LED基板58と直交する方向を向いている。図示した通り、発光光軸は、上記の主走査方向及び副走査方向の各々とも直交する。
LEDアレイ52としては、種々の形態のLEDアレイを用いてもよい。本実施の形態では、複数の自己走査型LED(SLED:Self-scanning LED)が一次元状に配列された複数のSLEDチップ(図示せず)が、2列の千鳥状に配置されたSLEDアレイを用いることを想定している。SLEDアレイは、スイッチのオン・オフを二本の信号線によって行い、各SLEDを選択的に発光させて、データ線を共通化している。このSLEDアレイを用いることで、基板上での配線数が少なくて済む。なお、「LED」に代えて「SLED」を用いる場合には、LED50と同じ符号を付して「SLED50」と称する。また、SLEDチップにも同じ符号を付して「SLEDチップ53」と称する。
また、図示は省略するが、LPH14は、ホログラム素子54で生成された回折光が感光体ドラム12の方向に射出されるように、ハウジングやホルダー等の保持部材により保持されて、画像形成ユニット11内の所定位置に取り付けられている。なお、LPH14は、調整ネジ(図示せず)等の調整手段により、回折光の光軸方向に移動するように構成されていてもよい。ホログラム素子54による結像位置(焦点面)が、感光体ドラム12表面上に位置するように、上記の調整手段により調整する。また、ホログラム記録層60上に、カバーガラスや透明樹脂等で保護層が形成されていてもよい。保護層によりゴミの付着を防止する。
<ホログラム素子の記録・再生>
次に、ホログラム素子54の記録・再生の原理について簡単に説明する。図4(A)は、ホログラム記録層にホログラム素子が形成される様子を示す図である。感光体ドラム12の図示は省略し、結像面である表面12Aだけを図示する。また、ホログラム記録層60Aは、ホログラム素子54が形成される前の記録層であり、符号Aを付して、ホログラム素子54が形成されたホログラム記録層60と区別する。
図4(A)に示すように、表面12Aに結像される回折光の光路を通るコヒーレント光が、信号光としてホログラム記録層60Aに照射される。同時に、ホログラム記録層60Aを通過する際に、発光点から所望のホログラム径rまで拡がる拡散光の光路を通るコヒーレント光が、参照光としてホログラム記録層60Aに照射される。コヒーレント光の照射には、半導体レーザ等のレーザ光源が用いられる。
信号光と参照光とは、ホログラム記録層60Aに対し、同じ側(LED基板58が配置される側)から照射される。信号光と参照光との干渉により得られる干渉縞(強度分布)が、ホログラム記録層60Aの厚さ方向にわたって記録される。これにより、透過型のホログラム素子54が形成されたホログラム記録層60が得られる。ホログラム素子54は、面方向及び厚さ方向に干渉縞の強度分布が記録された体積ホログラムである。このホログラム記録層60を、LEDアレイ52が実装されたLED基板58上に取り付けることで、LPH14が作製される。
なお、図4(A)では、表面12Aが概略的に図示されているが、ホログラム径rは数mm、作動距離Lは数cmであるから、表面12Aはかなり離れた位置にある。このため、ホログラム素子54は、図示されたような円錐状ではなく、図3(A)に示すように、円錐台状に形成される。
また、図4(B)は、図4(A)と同様に、ホログラム素子が形成される様子を示す図である。図4(A)の形成方法とは異なり、信号光と参照光とが、ホログラム記録層60Aの表面側から照射される。即ち、位相共役波によりホログラムが記録される。本実施の形態では、LED基板58上に形成されたホログラム記録層60に、位相共役波によってホログラムが記録される。従って、図4(B)に示す形成方法については、後で詳しく説明する。
<スポット列の形成>
図5(A)及び図5(B)は、ホログラム素子から回折光が生成される様子を示す図である。LED50を発光させると、LED50から射出された光は、発光点からホログラム径rまで拡がる拡散光の光路を通る。LED50の発光により、ホログラム素子54に参照光が照射されたのと略同じ状況となる。参照光の照射により、ホログラム素子54から信号光と同じ光が再生され、回折光として射出される。射出された回折光は収束して、数cmの作動距離で感光体ドラム12の表面12Aに結像される。表面12Aにはスポット62が形成される。特に、体積ホログラムは入射角選択性及び波長選択性が高く、高い回折効率が得られる。このためバックグラウンドノイズ(背景雑音)が低減され、信号光が精度よく再生されて、表面12Aに輪郭の鮮明な微小スポット(集光点)が形成される。
LED50に代表される第1の直線上に在るLED50から射出された光は、発光光軸と角度θを成す方向に回折され、LED50に代表される第2の直線上に在るLED50から射出された光は、発光光軸と角度θを成す方向に回折される。また、感光体ドラム12が、LED50からホログラム径rまで拡がる拡散光の光路の外側に位置するように、発光光軸と回折光光軸とが成す角度θ、角度θが設定されている。従って、ホログラムで回折されずに透過する拡散光があったとしても、この透過拡散光は感光体ドラム12にバックグラウンド光として照射されない。
図2に示すように、射出された各回折光は、感光体ドラム12の方向に収束して、数cm先の焦点面に配置された感光体ドラム12の表面で結像される。感光体ドラム12の表面12Aには、ホログラム素子54〜54に対応して、スポット62〜62が形成される。複数のLEDチップ53、53は千鳥状に配列されて、複数のLED50は副走査方向に分布して配置されているが、副走査方向の位置に応じて角度θ、角度θを適切に設定することで、LEDチップ毎に複数のLEDの各々を異なるタイミングで発光させなくても、スポット62〜62が主走査方向に一列に形成される。なお、各々を区別する必要がない場合には、スポット62〜62を「スポット62」と総称する。
なお、図2に示す例では、各々3個のLED50を実装した2個のLEDチップ53により、合計6個のLED50〜50が配列されている例を図示したが、より多くのLED50を実装したLEDチップ53を用いてもよく、より多くのLEDチップ53を配列してもよい。実際の画像形成装置では、主走査方向の解像度に応じて数千個のLEDが配列されている。
例えば、上記のSLEDアレイを例に説明すると、128個のSLEDが1200spi(spots per inch)間隔で配列されたSLEDチップが、SLEDが主走査方向に沿って並ぶように、58個直列に配列されてSLEDアレイが構成されていると仮定する。この仮定の下で換算すると、1200dpiの解像度の画像形成装置では、7424個のSLEDが21μmの間隔で配列されることになる。全部のSLEDが発光点として使用されると仮定すると、これら7424個のSLEDに対応して、感光体ドラム12上には7424個のスポット62が主走査方向に一列に並ぶように形成される。
また、図2では簡略化して、複数のLED50が2列に配列されている例を図示したが、本実施の形態では、後述する通り、各LED50の位置及び発光強度を計測し、この計測値に基づいて一部のLED50が「発光点」として選択される。ここで「発光点」とは、光源として使用するために選択された発光素子である。選択された一部のLED50の計測値に基づいて、予め設計された位置にホログラム素子54が形成される。このように、使用する発光点の位置に応じてホログラムを記録するので、LEDアレイ52は一次元状及び二次元状の何れの配列でもよく、LED50又はLEDチップ53の位置ずれも補償される。
<ホログラム素子の大きさ>
上記の例においては、1200dpiの解像度の画像形成装置では、7424個のSLEDが21μmの間隔で配列されることになる。集光レンズより集光してスポットを形成する場合には、スポット微小化の限界は光の回折現象に由来して決まる。集光レンズで形成されるスポットは、下記関係式から、エアリーディスクと称される。エアリーディスクの直径(スポットサイズ)φは、波長λと集光レンズの開口数NAとを用いて、φ=1.22λ/NA(=2.44λF)で表される。従って、作動距離(≒焦点距離)をfとすると、f=rφ/2.44λとなる。
NA=sinθ=r/2f
F(Fナンバー)=f/r
f:焦点距離
f=rφ/2.44λ
従来のホログラム素子アレイを用いたLPHでは、複数のホログラム素子の各々は、複数のレンズをLEDの各々に対応させて配列する場合と同様に、互いに重ならないように、LEDのピッチ間隔(発光素子ピッチ)以下の直径で作製されている。発光素子ピッチは、感光体ドラム上に形成される微小スポットの間隔(画素ピッチ)と略同じ長さであり、数十μmである。直径が数十μmのホログラム素子では、回折によるビームの広がり(回折限界)によって、ロッドレンズと同様に数mmオーダの作動距離しか得ることができない。これに対して、本実施の形態では、発光素子ピッチよりもホログラム素子の直径を大きくすることで、cmオーダの作動距離が実現される。
例えば、従来通り、ホログラム素子の直径を発光素子ピッチ以下とすると、1200dpiの解像度では、ホログラムサイズrを約20μm以下にしなければならない。このとき、波長を780nmとすると、スポットサイズφを約40μmまで許容したとしても、作動距離は高々420μmが限界である。このように、従来技術では作動距離をcmオーダまで長くすることができない。
一方、本実施の形態のように、ホログラム素子の直径を発光素子ピッチよりも大きくすると、作動距離がcmオーダまで長くなる。例えば、集光レンズとして機能するホログラム素子54の直径(ホログラム径r)を1mm以上にすれば、作動距離が1cm以上になる。例えば、ホログラム径r=2mm、ホログラム厚さh=250μmにおいては、4cmの作動距離で、約40μm(半値幅で約30μm)のスポットサイズφとなる。
また、ホログラム素子の直径が10mmを超えると、ホログラム素子の多重度が極めて高くなるため、材料のダイナミックレンジで制限される回折効率が低下する。従って、例えば、材料のダイナミックレンジに応じて、ホログラム素子の直径を10mm以下としてもよい。
<LPHの製造方法の概略>
次に、LPH14の製造方法の一例について説明する。なお、アライメント検査工程、ホログラムを記録する記録工程については、ホログラム記録装置の構成と共に、後で「ホログラム選択形成プログラム」の手順として更に詳しく説明する。図6(A)〜(E)はLEDプリントヘッドの製造工程を示す工程図である。概要はホログラム素子54の記録・再生の原理として説明した通りである。ここでは、副走査方向の断面図を図示するので、LED50及びホログラム素子54は1個ずつしか図示されていないが、LEDアレイ52とホログラム素子アレイ56とを備えたLPH14の製造工程として説明する。
まず、図6(A)に示すように、複数のLED50が配列された複数のLEDチップ53が、LED基板58上に実装されたLEDアレイ52を用意する。LED基板58表面の周辺部に、フォトポリマーを堰き止めるための土手部64を枠状に形成する。土手部64は、例えば、硬化性ポリマーをホログラム記録層60と略同じ厚さで塗布した後に、加熱や光照射により硬化させて形成する。薄い体積ホログラムを記録する場合には、ホログラム記録層60の厚さは数百μm程度であり、同様に、厚さ数百μmの土手部64を形成する。厚い体積ホログラムを記録する場合には、ホログラム記録層60の厚さは1mm〜10mmの範囲であり、同様に、厚さ1mm〜10mmの土手部64を形成する。
次に、図6(B)に示すように、周辺部に枠状の土手部64が形成されたLED基板58上に、土手部64から溢れない程度にディスペンサからフォトポリマーを流し込んで、ホログラム記録層60Aを形成する。次いで、ホログラム記録層60Aの表面に、記録光及び再生光に対し透明な薄板状のカバーガラスを装着する等して、ホログラム記録層60A上に保護層66を形成する。この後に、チップアライメント検査を行い、複数のLED50の位置及び発光強度を計測する。
次に、図6(C)に示すように、フォトポリマーからなるホログラム記録層60Aに、保護層66側から信号光と参照光とを同時に照射して、ホログラム記録層60Aに複数のホログラム素子54を形成する。所望の回折光の光路を逆向きに通過するレーザ光を、信号光として照射する。また、ホログラム記録層60Aを通過する際に、所望のホログラム径rから発光点まで収束する収束光の光路を通過するレーザ光を、参照光として照射する。即ち、図4(B)に示したように、位相共役波によりホログラムを記録する。信号光及び参照光用のレーザ光には、例えば、半導体レーザから発振される波長780nmのレーザ光を用いる。
まず、上記のチップアライメント検査で得られた計測データから、発光点として使用するLED50が選択される。また、上記の計測データとホログラム素子54の設計値(ホログラム径r、ホログラム厚さh)とから、選択されたLED50毎に、レーザ光の照射位置、照射角度、拡がり角度、収束角度等、信号光及び参照光が設計される。ここで、ホログラム素子54で生成された回折光(再生された信号光)により、感光体ドラム12上にスポット62が所定間隔で一列に並んで形成されるように、選択されたLED50毎に信号光が設計される。そして、選択されたLED50毎に、設計された信号光及び参照光を照射するための書き込み光学系を配置する。
ホログラム記録層60Aが形成されたLED基板58を、参照光を照射するための光学系に対して移動させる。選択されたLED50の各々に、参照光が順次収束するように、LED基板58を所定位置に移動させる。各位置において、再生された信号光が感光体ドラム12表面の所望の位置にスポット62を形成するように、信号光を照射するための光学系を配置する。各位置でLED50に応じて信号光及び参照光を照射することで、ホログラム記録層60Aには、球面波シフト多重により複数のホログラム素子54が多重記録される。
次に、図6(D)に示すように、紫外線照射によりホログラム記録層60Aを全面露光して、光重合性モノマーを全部ポリマー化する。この定着処理によりホログラム記録層60Aに屈折率分布が固定される。例えば、フォトポリマーは、光重合性モノマーと別の非重合性化合物との混合物として提供される。この場合、フォトポリマーに干渉縞が照射されると、明部では光重合性モノマーがポリマー化し、光重合性モノマーに濃度勾配が生ずる。その結果、明部に光重合性モノマーが拡散して、明部と暗部とで屈折率分布が発生する。
更に全面露光して、暗部に残存する光重合性モノマーをポリマー化して重合反応を完結させ、追記や消去ができない状態とする。なお、ホログラム記録材料としては、様々な記録メカニズムに基づく方式が提案されている。例えば、光強度分布に応じた屈折率変調が記録される材料が用いられる。
最後に、図6(E)に示すように、複数のLED50を順次発光させて、各LED50に対応して形成されたホログラム素子54により、所望の回折光が得られるか否かを検査する。この検査工程により全部の製造工程が終了する。
なお、上記の製造工程では、LED50とホログラム記録層60が接している例について説明したが、図3(B)及び図3(C)に示したように、空気層や透明樹脂層等を介してホログラム記録層60をLED50と離して形成してもよい。このとき保護層で挟まれた未記録のホログラム記録層60Aからなるシートを別途作製し、発光素子アレイ上に配置してもよい。
<ホログラムの選択形成>
次に、選択された一部のLED50に対応して、ホログラム素子54が形成される「ホログラムの選択形成」について説明する。図7は選択された一部のLEDに対応してホログラムが形成されたLPHの部分的構成の一例を示す分解斜視図である。図7の分解斜視図は、図2に概略的に図示したLPHの構成をより具体的に図示したものであり、実際の画像形成装置に使用される構成に近い。
本実施の形態では、LPH14は、LEDアレイ52が実装されたLED基板58と、複数のホログラム素子54が形成されたホログラム記録層60と、を備えている。LEDアレイ52は、複数のSLEDチップ53が2列の千鳥状に配置されたSLEDアレイである。上述した通り、実際の画像形成装置のLPH14には、主走査方向の解像度に応じて数千個のLEDが配列されている。
図7に示す分解斜視図では、実際の構成に近いLPH14の一部として、4個のSLEDチップ5311〜5322が2列の千鳥状に配置されている様子を示す。ここで、SLEDチップ53mnとは、m行n列目に配列されたSLEDチップ53を表す。4個のSLEDチップ5311〜5322の各々には、9個のSLED50が所定間隔で一次元状に配列されている。そして、4個のSLEDチップ5311〜5322の各々は、SLED50の配列方向が主走査方向を向くように配置されている。
即ち、LEDアレイ52の1行目には、SLEDチップ5311とSLEDチップ5312とが互いに隣接するように配置され、LEDアレイ52の2行目には、SLEDチップ5321とSLEDチップ5322とが互いに隣接するように配置されている。ここで、SLED50mnとは、m行n列目に配列されたSLEDを表す。従って、図7に示す例では、2行18列で配列された合計36個のSLED50(SLED5011〜50218)が図示されている。
この例では、1行目のSLEDチップ5311と2行目のSLEDチップ5321とは、1行目のSLEDチップ5311の3列目のSLED5013と、2行目のSLEDチップ5321の1列目のSLED5021とが副走査方向に並ぶように、1行目のSLEDチップ53と2行目のSLEDチップ53とは、主走査方向に2列ずらして(即ち、千鳥状に)配置されている。
本実施の形態では、LPH14の製造方法で説明した通り、SLED50の各々の位置及び発光強度が計測され、この計測値に基づいて一部のSLED50が発光点として選択される。例えば、図7に示す例では、黒(●)で図示したSLED50が欠陥素子であるとすると、この欠陥素子を避けるように他のSLED50が発光点として選択される。発光点の選択方法の具体例については後述する。
実際の画像形成装置のLPH14では、感光体ドラム12の表面12Aには、主走査方向の解像度に応じて、数千個のスポット62が所定間隔で配列される。この例では、表面12Aには、18個のスポット62〜6218が所定間隔で形成されている。従って、36個のSLED50から、18個のスポット62の各々に対応付けて、18個のSLED50が選択される。この例では、SLEDアレイの36個のSLED50の内、18個のSLED50しか使用されていない。換言すれば、欠陥率が高い(この例では50%)光源アレイを使用してもよい。
そして、選択された18個のSLED50の各々に対応して、18個のスポット62〜6218が形成されるように、予め設計された位置及び形状の18個のホログラム素子54〜5418が形成されている。即ち、LEDアレイ52は余剰のSLED50を有しており、LEDアレイ52を構成する全部のSLED50に対応してホログラム素子54が形成されるのではなく、選択された一部のSLED50に対応して、複数のホログラム素子54が選択的に形成されている。
<ホログラム記録装置>
図8は本発明の実施の形態に係るホログラム記録装置の構成の一例を示す概略図である。図8に示すように、このホログラム記録装置には、コヒーレント光であるレーザ光を発振するレーザ光源100が設けられている。
レーザ光源100の光出射側には、開閉可能に構成されたシャッタ102、互いに直交する直線偏光成分に1/2波長の位相差を付与する1/2波長板104、所定方向の偏光だけを透過すると共にそれ以外の偏光を反射する偏光ビームスプリッタ106が、この順序でレーザ光の光路上に配置されている。シャッタ102は、後述するシャッタ駆動部に接続されている。シャッタ102は、シャッタ駆動部により矢印B方向に駆動されて、レーザ光の光路に挿入された状態(閉状態)又は光路から退避させられた状態(開状態)となる。
偏光ビームスプリッタ106の光反射側には、反射されたレーザ光を吸収する光吸収体(図示せず)が配置されている。一方、偏光ビームスプリッタ106の光透過側には、一対のレンズ108、110が、この順序でレーザ光の光路上に配置されている。一対のレンズ108、110は、2枚のレンズを焦点位置が一致するように組み合わせたものであり、レーザ光のビーム径を拡大するビームエキスパンダとして機能する。レンズ108、110の焦点面には、ピンホール(微小開口)112aを備えた空間フィルタ112が配置されている。
レンズ110の光出射側には、透過したレーザ光を反射して光路を所定角度だけ折り曲げるミラー114が配置されている。この例では、入射光の光路は、ミラー114により90°だけ折り曲げられる。ミラー114の光反射側には、1/2波長板116、レーザ光を二光波に分岐するための偏光ビームスプリッタ118が、この順序でレーザ光の光路上に配置されている。レーザ光の光路は、偏光ビームスプリッタ118により、信号光光路と参照光光路とに分岐される。
偏光ビームスプリッタ118の光透過側(即ち、信号光光路側)には、1/2波長板120、ミラー122、レーザ光が通過する所定径の開口を備えた遮光板であるアパーチャ124が、この順序でレーザ光の光路上に配置されている。この例では、1/2波長板120を透過したレーザ光の光路は、ミラー122により90°だけ折り曲げられて、アパーチャ124に入射する。
アパーチャ124の光透過側には、一対のレンズ126、128、レーザ光を反射して光路を任意の角度だけ折り曲げる回転ミラー130、記録時に信号光をLPH14(の未記録のホログラム記録層60A)に照射するレンズ134、LPH14を所定位置に保持するステージ136が、この順序でレーザ光の光路上に配置されている。なお、ステージ136は、後述する通り、ホログラムの記録時には実線で図示した記録位置にLPH14を保持し、計測時には点線で図示した計測位置にLPH14を保持する。
回転ミラー130は、後述するミラー駆動部に接続されている。回転ミラー130は、ミラー駆動部により駆動されて、矢印Cで図示したように回転軸132の回りに回転し、光路を任意の角度だけ折り曲げる。レンズ134は、後述するレンズ駆動部に接続されている。レンズ134は、レンズ駆動部により駆動されて矢印D方向に移動され、スポット62の形成位置に相当する焦点位置が変更される。ステージ136は、後述するステージ駆動部に接続されている。ステージ136は、ステージ駆動部により駆動されて、矢印E方向及び矢印F方向に移動する。
偏光ビームスプリッタ118の光反射側には、一対のレンズ140、142が、この順序でレーザ光の光路上に配置されている。一対のレンズ140、142は、2枚のレンズを焦点位置が一致するように組み合わせたものである。レンズ140、142の焦点面には、ピンホール(微小開口)144aを備えた空間フィルタ144が配置されている。レンズ142の光出射側には、参照光をLPH14に照射するレンズ146が配置されている。ステージ136がステージ駆動部により駆動されて、参照光がLED50に向って集光するように、ステージ136に保持されたLPH14を矢印E方向及び矢印F方向に移動する。
なお、計測時には点線で図示した計測位置にLPH14が保持される。計測位置のLPH14の被計測面側には、LPH14のLEDアレイ52を構成する各LED50の位置及び発光強度を計測するスキャナ148が配置されている。スキャナ148としては、例えば、CCDスキャナ等の読み取り装置を用いてもよい。スキャナ148は、スキャナ駆動部により駆動されて、図面の奥行き方向(矢印G方向)に延びたLED基板58の長さ方向に移動しながら、LPH14の長さ方向に沿って配列された複数のLED50の位置及び発光強度を順次計測する。
次に、上記装置の電気的構成について説明する。図9はホログラム記録装置の駆動制御系の構成を示すブロック図である。ホログラム記録装置は、図9に示すように、装置全体を制御する制御部200を備えている。制御部200には、制御信号に応じて、レーザ光源100を駆動するレーザ駆動部(駆動回路)202が接続されている。制御部200には、制御信号に応じて、シャッタ102を開閉駆動するシャッタ駆動部204が接続されている。
制御部200には、制御信号に応じて、ステージ136を駆動するステージ駆動部206が接続されている。また、ステージ136に保持されるLPH14のLED基板58には、駆動回路(図示せず)が実装されている。ステージ駆動部206は、また、この駆動回路に接続されて、LED基板58上に形成された各LED50を駆動する。
制御部200には、制御信号に応じて、レンズ134を移動させるレンズ駆動部208が接続されている。制御部200には、制御信号に応じて、スキャナ148を駆動するスキャナ駆動部210が接続されている。また、制御部200は、スキャナ148から計測信号を取得する。更に、制御部200には、制御信号に応じて、回転ミラー130を回転駆動するミラー駆動部212が接続されている。
制御部200は、装置各部の制御及び各種演算を行うCPU(中央処理装置)、OS等の各種プログラムを記憶したROM、及びプログラムの実行時にワークエリアとして使用されるRAMを備えている。また、制御部200は、ハードディスク等の各種情報を記憶する外部記憶装置、入出力ポート、通信インターフェース、及び各種ドライブを備えていてもよい。制御部200を構成する各部は、バスにより相互に接続されている。CPUは、プログラムをROM又は外部記憶装置等の記憶装置から読み出し、RAMにロードする。そしてRAMをワークエリアとして使用し、ロードされたプログラムを実行する。
なお、後述する「ホログラム選択形成プログラム」は、ROM又は外部記憶装置に記憶されている。また、スポット62の位置座標等も、予めROM又は外部記憶装置等の記憶装置に予め設計値として記憶されている。
<ホログラムの記録動作の概略>
次に、図8及び図9を参照して、上記ホログラム記録装置の記録動作について説明する。なお、アライメント検査等、ホログラムの記録前に実施される動作については、次に詳しく説明する。ホログラムの記録時には、シャッタ102は、シャッタ駆動部204により駆動されて「開状態」とされている。レーザ駆動部202により駆動されて、レーザ光源100から所定波長のレーザ光が発振する。レーザ光源100から発振されたレーザ光は、1/2波長板104を通過して互いに直交する直線偏光成分に1/2波長の位相差が付与され、偏光ビームスプリッタ106に入射する。偏光ビームスプリッタ106は、例えば、P偏光及びS偏光の一方を透過し、他方を反射する。
偏光ビームスプリッタ106を透過した所定方向の偏光は、ビームエキスパンダとして機能する一対のレンズ108、110によりビーム径が拡大される。レンズ108、110の焦点面に配置された空間フィルタ112は、ピンホール112aを通過できない一部のレーザ光を遮断する。ピンホール112aを通過したレーザ光は、レンズ110で平行光化され、ミラー114で反射されてレーザ光の光路が90°折り曲げられる。
ミラー114で反射されたレーザ光は、1/2波長板116を通過して、偏光ビームスプリッタ118に入射する。偏光ビームスプリッタ118を透過したレーザ光は、1/2波長板120を通過して、ミラー122で反射され、アパーチャ124により開口径に応じた所定のビーム径とされる。ステージ駆動部206によりステージ136が駆動されて、LPH14はステージ136によって所定の記録位置に保持されている。アパーチャ124を通過したレーザ光は、一対のレンズ126、128でリレーされ、回転ミラー130で所定方向に反射される。回転ミラー130で反射されたレーザ光は、レンズ134で集光されて、LPH14に信号光として照射される。
一方、偏光ビームスプリッタ118で反射されたレーザ光は、一対のレンズ140、142によりリレーされる。レンズ140、142の焦点面に配置された空間フィルタ144は、ピンホール144aを通過できない一部のレーザ光を遮断する。ピンホール144aを通過したレーザ光は、レンズ142で平行光化され、レンズ146で集光されて、LPH14に参照光として照射される。
上記の通り、信号光と参照光とは、同じレーザ光源100から発振されたレーザ光を分岐して生成される。これら信号光と参照光とは、LPH14の同じ位置に同時に且つ同じ側から照射される。これによって、LPH14のホログラム記録層60A内で信号光と参照光とが干渉して、干渉パターンがホログラムとして記録される。なお、LPH14の同じ位置とは、1つのホログラム(干渉縞)を記録するのに必要な範囲で同じ位置という意味である。
<ホログラム選択形成プログラム>
本実施の形態では、SLED50の各々の位置及び発光強度を計測し、この計測値に基づいて一部のSLED50が発光点として選択される。そして、選択されたSLED50の各々に対応して、スポット62の列が形成されるように、複数のホログラム素子54が選択的に形成される。次に、制御部200により実行される「ホログラム選択形成プログラム」の処理手順について説明する。図10はホログラム選択形成プログラムの処理ルーチンを示すフローチャートである。この処理ルーチンの実行により、ホログラムの選択形成が行われる。
まず、ステップ100で、LPH14を計測位置に移動するための制御信号を、ステージ駆動部206、スキャナ駆動部210の各々に入力する。この制御信号に応じて、ステージ駆動部206によりステージ136が駆動され、LPH14が点線で図示した計測位置に保持される。また、スキャナ駆動部210により、スキャナ148が初期位置に移動される。
次に、ステップ102で、全部のLED50を点灯させるための制御信号を、ステージ駆動部206に入力する。この制御信号に応じて、ステージ駆動部206に接続されたLED基板58の駆動回路(図示せず)により駆動されて、LPH14のLED基板58上に実装された各LED50が、計測のために一斉に点灯する。
次に、ステップ104で、各LED50の位置及び発光強度を計測するための制御信号を、スキャナ駆動部210に入力する。この制御信号に応じて、スキャナ駆動部210により駆動されたスキャナ148は、LED基板58の長さ方向に移動しながら、LPH14の長さ方向に沿って配列された複数のLED50の位置及び発光強度を順次計測する。スキャナ148により計測された計測値は、制御部200に入力されて所定の記憶装置に記憶される。記憶された計測値は、後述する工程で適宜読み出して使用される。
次に、ステップ106で、スキャナ148の計測値に基づいて、一部のSLED50を発光点として選択する。必要なスポット62(集光点)の個数と、同じ個数のSLED50が選択される。ここで、発光点の選択方法の例について説明する。図11はスキャナの計測結果を示す図である。発光素子であるLED50の位置は、XYZの三次元(空間)座標系中の座標(X,Y,Z)で表される。
なお、X軸方向は主走査方向と一致し、Y軸方向は副走査方向と一致し、Z軸方向はLED50の光軸方向と一致する。また、LED基板58の一角が原点(0,0,0)と一致する。LPH14が計測位置に保持された状態(Z=0の状態)は、空間座標系においては、LPH14が感光体ドラム12の周りに、露光装置として配置された状態に相当する(図1参照)。
図12は発光強度の高低を表す図である。SLED50の発光強度は、具体的な測定値として取得される。ここでは、説明の便宜上、SLED50の発光強度を、高い方からA,B,C,Dの4段階にランク付けして図示している。白(○)は発光強度が最も高いAランクを表し、黒(●)は発光強度が最も低い又は無発光のDランクを表す。中間にあるBランクとCランクとは、中間調の濃淡で表している。
AランクとDランクとの間に、好適な発光強度の範囲を設けてもよい。例えば、好適な発光強度の範囲の上限値はAランクとBランクとの間にあり、下限値はCランクとDランクとの間にあると仮定する。この場合は、BランクとCランクとが下限値以上で且つ上限値以下の範囲、即ち、好適な発光強度の範囲内となり、光量ばらつきが低減する。
図7に示す分解斜視図では、LED基板58上には、9個のSLED50が配列されたて4個のSLEDチップ5311〜5322が千鳥状に配置され、36個のSLED5011〜50218が2行18列で配列されている。図11はこのLEDアレイを計測した結果を示している。スキャナ148によりSLED50毎に計測された計測値は、例えば、下記表1に示すようなテーブルで所定の記憶装置に記憶される。
Figure 2011022330
発光点の選択方法としては、例えば、上記の好適な発光強度の範囲内にあるBランクとCランクのSLED50を選択する方法がある。図7に示す例では、この方法で選択された18個のSLED50に対応して、18個のホログラム素子54が形成されている。また、別の選択方法としては、発光強度の高い順に、所望の個数のSLED50を選択する方法がある。更に、別の選択方法としては、下限値以上の発光強度を有するSLED50の中から、所望の個数のSLED50を選択する方法がある。図12のように下限値を定めると、欠陥のあるDランクのSLED50が排除されることになる。
例えば、図11に図示した例で、原則としては1行目のSLED5011〜50118から選択することとし、1行目のSLED50に欠陥がある場合に、2行目のSLED5021〜50218から選択することにしてもよい。この例の場合は、DランクのSLED5017、SLED50110、SLED50116に代えて、A〜CランクのSLED5027、SLED50210、SLED50216が選択される。
次に、ステップ108で、発光点として選択された一部のSLED50を、集光点である複数のスポット62の各々に対応付ける。図7に示したように、スポット62に対しSLED5011、スポット62に対しSLED5013、スポット6218に対しSLED50217というように、18個のスポット62〜6218の各々に対し18個のSLED50が対応付けられる。スポット62(集光点)とSLED50(発光点)との対応関係は、例えば、下記表2に示すようなテーブルで所定の記憶装置に記憶される。
Figure 2011022330
或いは、表3に示すように、スポット62の位置座標(XS1,YS1,ZS1)に対しSLED5011の位置座標(X11,Y11,0)というように、スポット62(集光点)の位置座標とSLED50(発光点)の位置座標との対応関係を、テーブルで記憶しておいてもよい。なお、スポット62の位置座標は、所定の記憶装置に予め設計値として記憶されている。
Figure 2011022330
次に、ステップ110で、発光点として選択された一部のSLED50に対応する複数のホログラム素子54の各々について、そのホログラムを記録するための記録条件を取得する。表3に示したように、スポット62の位置座標とSLED50の位置座標との対応関係が決まると、スポット62に対応するSLED50の位置座標に応じて、ホログラム素子54を形成する位置が特定される。また、スポット62及びSLED50の位置座標、SLED50の発光強度、及びホログラム素子54の設計値(ホログラム径r、ホログラム厚さh)から、選択されたSLED50毎に、レーザ光の照射位置、照射角度、拡がり角度、収束角度等、信号光及び参照光が設計される。即ち、ホログラムの記録条件が取得される。
次に、ステップ112で、LPH14を最初のホログラムを記録する位置に移動するための制御信号を、ステージ駆動部206に入力する。この制御信号に応じて、ステージ駆動部206によりステージ136が駆動され、LPH14が実線で図示した記録位置に保持される。ここでの記録位置は、最初のホログラムに対応したSLED50に、設計された参照光が集光する位置である。
次に、ステップ114で、最初のホログラムを記録するための制御信号を、レンズ駆動部208、ミラー駆動部212、レーザ駆動部202及びシャッタ駆動部204に入力する。この制御信号に応じて、回転ミラー130が回転軸132の回りに回転され、レンズ134が移動されて、LPH14に設計された信号光を照射するように光学系が配置される。
そして、シャッタ102がシャッタ駆動部204により駆動されて「開状態」とされ、レーザ駆動部202により駆動されて、レーザ光源100が点灯してレーザ光が発振する。レーザ光源100からレーザ光が発振されると、上述した通り、ホログラムの記録動作が実施されて、設計された信号光及び参照光で最初のホログラムが記録される。なお、ホログラムの記録終了後には、シャッタ102がシャッタ駆動部204により駆動されて「閉状態」とされ、レーザ駆動部202により駆動されてレーザ光源100が消灯する。
次に、ステップ116で、LPH14を次のホログラムを記録する位置に移動するための制御信号を、ステージ駆動部206に入力する。この制御信号に応じて、ステージ駆動部206によりステージ136が駆動され、LPH14が実線で図示した記録位置に保持される。ここでの記録位置は、次のホログラムに対応したSLED50に、設計された参照光が集光する位置である。
次に、ステップ118で、次のホログラムを記録するための制御信号を、レンズ駆動部208、ミラー駆動部212、レーザ駆動部202及びシャッタ駆動部204に入力する。この制御信号に応じて各部が駆動され、ホログラムの記録動作が実施されて、設計された信号光及び参照光で次のホログラムが記録される。なお、ホログラムの記録終了後には、シャッタ102が「閉状態」とされ、レーザ光源100が消灯する。
次に、ステップ120で、次に記録するホログラムがあるか否かを判断する。ここで肯定判定の場合には、ステップ116に戻って次のホログラムを記録する。一方、ここで否定判定の場合には、全部のホログラムが記録されたものとして処理ルーチンを終了する。
(他の実施の形態)
なお、上記の実施の形態では、複数のLED(SLEDを含む)を備えたLEDプリントヘッドについて説明したが、LEDに代えて電界発光素子(EL)やレーザダイオード(LD)等、他の発光素子を用いてもよい。コヒーレント光源であるLDを備えた露光装置は、インコヒーレント光源を用いた露光装置よりも、エネルギー利用効率が高くなる。発光素子の特性に応じてホログラム素子を設計すると共に、インコヒーレント光による不要露光を防止することで、インコヒーレント光を射出するLEDやELを発光素子として用いた場合でも、コヒーレント光を射出するLDを発光素子として用いた場合と同様に、輪郭が鮮明な微小スポットが形成される。
また、上記の実施の形態では、複数のLEDが長さ方向に沿って配列されたLEDアレイについて説明したが、LEDアレイ等の発光素子アレイ(アレイ光源)は、一次元アレイで構成されていてもよく、二次元アレイで構成されていてもよい。例えば、垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL)を一次元状又は二次元状に配列した面発光レーザアレイを用いてもよい。上記の実施の形態で説明したように、アレイ光源は余剰の発光素子を備えており、複数の発光素子の各々の位置及び発光強度を計測し、この計測値に基づいて一部の発光素子を選択し発光点として使用する。このため、アレイ光源に欠陥、光量ばらつき、位置ずれ等の不備があっても、発光点の選択によりこれらの不備は補償される。
また、上記の実施の形態では、球面波シフト多重により複数のホログラム素子を多重記録する例について説明したが、所望の回折光が得られる多重方式であれば、他の多重方式で複数のホログラム素子を多重記録してもよい。また、複数種類の多重方式を併用しても良い。他の多重方式としては、参照光の入射角度を変えながら記録する角度多重記録、参照光の波長を変えながら記録する波長多重記録、参照光の位相を変えながら記録する位相多重記録等が挙げられる。多重記録が可能であれば、多重記録された複数のホログラムからは、別々の回折光がクロストークなく再生される。
また、上記の実施の形態では、画像形成装置がタンデム型のデジタルカラープリンタであり、その各画像形成ユニットの感光体ドラムを露光する露光装置としてのLEDプリントヘッドについて説明したが、露光装置により感光性の画像記録媒体を露光することで画像が形成される画像形成装置であればよく、上記の実施の形態の例には限定されない。例えば、画像形成装置は、電子写真方式のデジタルカラープリンタには限定されない。銀塩方式の画像形成装置や光書込み型電子ペーパ等の書き込み装置等にも本発明の露光装置を搭載してもよい。また、感光性の画像記録媒体は、感光体ドラムには限定されない。シート状の感光体や写真感光材料、フォトレジスト、フォトポリマー等の露光にも本発明の露光装置を適用してもよい。
2 PC
3 画像読取装置
10 画像形成プロセス部
11 画像形成ユニット
12 感光体ドラム
12A 表面
13 帯電器
14 LEDプリントヘッド
15 現像器
16 クリーナ
21 中間転写ベルト
22 一次転写ロール
23 二次転写ロール
24 搬送ベルト
25 定着器
30 制御部
40 画像処理部
50 LED
52 LEDアレイ
53 LEDチップ
54 ホログラム素子
56 ホログラム素子アレイ
58 LED基板
59 中間層
59a 斜面
60 ホログラム記録層
61 中間層
62 スポット
64 土手部
66 保護層
100 レーザ光源
102 シャッタ
104 1/2波長板
106 偏光ビームスプリッタ
108 レンズ
110 レンズ
112a ピンホール
112 空間フィルタ
114 ミラー
116 1/2波長板
118 偏光ビームスプリッタ
120 1/2波長板
122 ミラー
124 アパーチャ
126 レンズ
130 回転ミラー
132 回転軸
134 レンズ
136 ステージ
140 レンズ
142 レンズ
144a ピンホール
144 空間フィルタ
146 レンズ
148 スキャナ
200 制御部
202 レーザ駆動部
204 シャッタ駆動部
206 ステージ駆動部
208 レンズ駆動部
210 スキャナ駆動部
212 ミラー駆動部

Claims (7)

  1. 複数の発光素子が一次元状又は二次元状に配列された基板と、
    前記基板上に配置され、前記複数の発光素子から発光点として選択された一部の発光素子に対応して、前記発光点に対応する位置からホログラム記録層を通過する拡散光の光路を通る第1の光波と前記第1の光波の光路の外側に予め定めた距離で収束する収束光の光路を通る第2の光波との干渉により、前記第2の光波の収束により形成される集光点が予め定めた配列方向に且つ予め定めた個数だけ並ぶように、複数のホログラムが記録された、ホログラム記録層と、
    を含む露光装置。
  2. 前記複数の発光素子は、隣り合う2つの発光素子の前記基板の長さ方向に沿った間隔が予め定めた第1の間隔となるように配列されると共に、前記複数のホログラムの各々は、前記基板の長さ方向の直径が前記第1の間隔より大きい請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記複数の発光素子の各々から検出された発光強度に基づいて、前記発光点が前記集光点について予め定めた個数となるように、発光強度の高い順に、前記一部の発光素子が前記複数の発光素子から発光点として選択された、請求項1又は2に記載の露光装置。
  4. 発光強度の下限値が予め定められ、前記複数の発光素子の各々から検出された発光強度に基づいて、前記発光点が前記集光点について予め定めた個数となるように、前記下限値以上の発光強度を有する発光素子の中から前記一部の発光素子が発光点として選択された、請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の露光装置。
  5. 発光強度の下限値及び上限値が予め定められ、前記複数の発光素子の各々から検出された発光強度に基づいて、前記発光点が前記集光点について予め定めた個数となるように、前記下限値以上で且つ前記上限値以下の発光強度を有する発光素子の中から前記一部の発光素子が発光点として選択された、請求項4に記載の露光装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の露光装置と、
    前記露光装置による露光により画像が記録される感光性の画像記録媒体と、
    前記画像記録媒体を前記露光装置に対して相対移動させる移動手段と、
    前記複数の発光素子の各々を点灯又は消灯するように駆動する駆動手段と、
    画像情報に基づいて、前記発光点として選択された一部の発光素子の各々が駆動されると共に、前記画像記録媒体が前記基板の長さ方向と交差する方向に副走査されるように、前記駆動手段及び前記移動手段を制御する制御手段と、
    を備えた画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項5までの何れか1項に記載の露光装置の製造工程においてホログラム記録層に複数のホログラムを記録するホログラム記録装置であって、
    基板上に形成されたホログラム記録層にホログラムを記録するための第1の光波及び第2の光波を照射する光照射手段と、
    前記ホログラム記録層が形成された基板を移動させる移動手段と、
    前記複数の発光素子の各々を点灯又は消灯するように駆動する駆動手段と、
    前記複数の発光素子の各々の発光強度及び位置を計測する計測手段と、
    前記ホログラム記録層にホログラムを記録する前に、前記複数の発光素子の全部を点灯させた状態で、前記複数の発光素子の各々の発光強度及び位置を計測するように、前記駆動手段及び前記計測手段を制御する第1制御手段と、
    前記計測手段で計測された発光強度及び位置に基づいて、前記発光点の個数が前記集光点について予め定めた個数となるように、前記複数の発光素子から前記一部の発光素子を選択する選択手段と、
    選択された前記一部の発光素子と前記予め定めた個数の集光点とを一対一に対応付ける対応付け手段と、
    前記一部の発光素子の1つから射出された光が対応する集光点に収束するように、前記発光強度、前記発光点の位置及び前記集光点の位置に基づいて、前記一部の発光素子の各々に対応する複数のホログラムの各々を記録するために必要な、前記第1の光波及び前記第2の光波の照射強度、照射角度、照射位置及び照射時間を含む記録条件を取得する取得手段と、
    前記取得手段で取得された記録条件に基づいて、前記ホログラム記録層に前記一部の発光素子の各々に対応する複数のホログラムの各々を順次記録するように、前記光照射手段及び前記移動手段を制御する第2制御手段と、
    を備えたホログラム記録装置。
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