JP2011021534A - ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】寒冷地の融雪期に人手による破砕作業を行うことなく、確実に作動させる。
【解決手段】水槽1の底近傍から略垂直方向上向きに延びる揚水管11を有するケーシング10と、ケーシング10内に配設されたインペラ18と、ケーシング10を貫通してインペラ18に連結した回転軸19と、回転軸19のケーシング10の外部に位置する端部に連結され、回転軸19を回転させる駆動手段(水冷式原動機20)と、水槽1の水面近傍に位置するように揚水管11の外周部に配設され、揚水管11の外周部との間に流体通路39を形成するジャケット38と、ジャケット38に接続され、流体通路39内に所定温度の流体を通過させる融解用流体供給手段(水冷機構25)とを備える構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、寒冷地に設置するポンプに関するものである。
雨水などは、排水施設の水槽に集められた後にポンプによって吸い上げられ、下流側の処理場などに排水される。この種のポンプとしては、インペラを回転させる回転軸を略水平方向に配設した横軸ポンプ(特許文献1参照。)や、回転軸を略垂直方向に配設した立軸ポンプがある。これらのポンプは、ケーシングの下端の揚水管が水槽の底近傍から略垂直方向上向きに延びるように設置されている。
寒冷地では、積雪状態が続く冬季には、ポンプ場の水槽に流入する雨水が殆どないので、ポンプを作動させる必要がない。一方、冬季から春季への移行期には、積雪の融解により発生した水(雪解け水)が、比較的多量かつ短期間で排水施設の水槽に流入する。そのため、この融雪期には、ポンプによる排水が可能となっている必要がある。
しかし、融雪期の初期の時点では、水槽内を空にしておいたにも拘わらず、漏水頭により溜まった水槽内の水は、水面から約500mmにもわたって凍っている。しかも、その氷は、揚水管の外部だけでなく、内部でも凍っている。そのため、ポンプを作動させても水槽内の水を排水することはできない。よって、ポンプを作動させる前に、作業員が水槽内に入って氷を破砕する作業が必要である。
特開2002−206494号公報
本発明は、寒冷地の融雪期に人手による破砕作業を行うことなく、確実に作動させることができるポンプを提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明のポンプは、水槽の底近傍から略垂直方向上向きに延びる揚水管を有するケーシングと、前記ケーシング内に配設されたインペラと、前記ケーシングを貫通して前記インペラに連結した回転軸と、前記回転軸の前記ケーシングの外部に位置する端部に連結され、該回転軸を回転させる駆動手段と、前記水槽の水面近傍に位置するように前記揚水管の外周部に配設され、該揚水管の外周部との間に流体通路を形成するジャケットと、前記ジャケットに接続され、前記流体通路内に所定温度の流体を通過させる融解用流体供給手段と、を備える構成としている。
本発明のポンプは、水槽の水面近傍に位置するように揚水管にジャケットを配設し、その内部に形成される流体通路に、融解用流体供給手段によって所定温度の流体を供給するため、揚水管内および揚水管の周囲の氷を融解させることができる。そのため、周囲に雪が残っている融雪期に、作業員が水槽内に入って氷の破砕作業をすることなく、確実にポンプを作動させることができる。また、積雪時に融解用流体供給手段だけを作動させることにより、揚水管内および揚水管の周囲の凍結を防止できる。
このポンプでは、前記駆動手段は水冷式原動機で、前記融解用流体供給手段は前記水冷式原動機の水冷機構であり、この水冷機構を構成する冷却水流動配管に、前記ジャケットに接続するジャケット接続管を分岐接続することが好ましい。このようにすれば、既存の水冷機構にジャケット接続管を分岐接続するだけで、簡単に融解用流体供給手段を構成することができる。
また、前記融解用流体供給手段と前記ジャケットとを接続するジャケット接続管にジャケット切換弁を介設することが好ましい。
この場合、前記ジャケット接続管の前記融解用流体供給手段とジャケット切換弁との間に位置するように、排出用の真空ポンプを接続することが好ましい。
このようにすれば、ポンプの運転停止時に、ジャケット接続管内の流体を排出した状態に維持できる。その結果、融解用の流体として水を用いる場合に、ジャケット接続管内での凍結を防止できる。そのため、運転開始時には、確実に融解作動させることができる。
なお、前記ケーシングは、前記揚水管の上端に連設され略水平方向に水流を変えるように湾曲された吐出エルボを備えるとともに、該吐出エルボに連設され前記インペラを回転可能に配設するポンプケースを備え、前記真空ポンプは、前記揚水管からポンプケースまで水槽内の水を吸い上げて充満させるためのものである。即ち、揚水管からポンプケースまで水槽内の水を吸い上げて充満させる真空ポンプを、融解用流体の排出手段として兼用することが好ましい。このようにすれば、真空ポンプに接続した吸引管とジャケット接続管とを分岐接続するだけで、簡単に既存設備で排水手段を構成することができる。
本発明のポンプでは、揚水管に配設したジャケットの内部の流体通路に、融解用流体供給手段によって所定温度の流体を供給することにより、揚水管内および揚水管の周囲の氷を融解させることができる。そのため、周囲に雪が残っている融雪期に、作業員が水槽内に入って氷の破砕作業をすることなく、確実にポンプを作動させることができる。また、積雪時に融解用流体供給手段だけを作動させることにより、揚水管内および揚水管の周囲の凍結を防止できる。
本発明に係る実施形態のポンプの構成を示す概略図である。 揚水管に配設したジャケットを示し、(A)は横断面図、(B)は縦断面図である。 揚水管およびジャケットの分解斜視図である。 各状態での部品の作動状態を示す図表である。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るポンプを示す。このポンプは、図示しない流入側管路から排水ポンプ場の水槽1内に流入する雨水などを下流側に排水するものである。このポンプには、水槽1の水面に位置するようにジャケット38が配設され、このジャケット38に水冷式原動機20の水冷機構25を分岐接続することにより、内部および周囲の氷2や雪を融解可能とし、積雪量が多く非作動期間が長い寒冷地に設置できるようにしたものである。
具体的には、本実施形態のポンプは横軸ポンプであり、逆L形状をなすように延びるケーシング10を備えている。このケーシング10は、水槽1の底近傍から垂直方向上向きに延びる直管状の揚水管11を備えている。本実施形態の揚水管11は、上下に2分割(11a,11b)して構成されている。この揚水管11bの下端には、水槽1内の水の吸込口を構成する吸込ベル12が連設されている。この吸込ベル12は、下向きに徐々に直径が広くなった略円錐筒状に形成されている。また、揚水管11aの上端には、揚水管11による垂直上向きの水流を水平方向に水流を変える吐出エルボ13が連設されている。この吐出エルボ13は、円弧状に湾曲した形状をなし、その外周面に回転軸19を水平方向に貫通させるための挿通部14が設けられている。また、この吐出エルボ13には、内部にインペラ18を回転可能に配設するポンプケース15が連設されている。このポンプケース15は、略楕円球状をなすように径方向外向きに膨出した筒状に形成されている。そして、このポンプケース15には、吐出弁16を介して下流側の吐出水槽(図示せず)に排水するための吐出管17が更に連設されている。なお、これらは簡略的に記載したフランジ部によりそれぞれ連結されている。
前記ケーシング10のポンプケース15内には、水槽1内の水を吸い上げるためのインペラ18が配設されている。このインペラ18は、ケーシング10の吐出エルボ13の挿通部14を水平方向に貫通するように配設した回転軸19の先端に連結されている。この回転軸19は、ポンプケース15内で図示しない軸受によって回転可能に支持されている。また、この回転軸19は、ケーシング10から外部に突出した端部が減速機24およびクラッチ22を介して水冷式原動機20に連結されている。
前記水冷式原動機20は、回転軸19を回転させるための駆動手段であり、本実施形態では、軽油や重油などを燃料として駆動する周知のディーゼル(内燃)機関を用いている。この水冷式原動機20の出力軸21はクラッチ22に連結されている。このクラッチ22は、水冷式原動機20の動力の伝達をオン(連結)オフ(分離)するものである。このクラッチ22は、出力側の連結軸23が減速機24に連結されている。この減速機24は、クラッチ22を介して伝達される水冷式原動機20の動力(回転)を減速して出力するもので、その出力側に前記回転軸19が連結されている。
前記水冷式原動機20には、図示しない内部の冷却通路に冷却水を循環させるための水冷機構25が接続されている。この水冷機構25は、過熱した冷却水を空気との熱交換で冷却(放熱)するための熱交換器26を備えている。この熱交換器26の出口は、冷却水流動配管27Aによって水冷式原動機20の入口に接続され、熱交換器26の入口は、冷却水流動配管27Bによって水冷式原動機20の出口に接続されている。冷却水は、冷却水流動配管27Bに介設したウォーターポンプ28によって水冷式原動機20の出口から熱交換器26の入口、そして、熱交換器26の出口から水冷式原動機20の入口へと循環される。これら冷却水流動配管27A,27Bには、熱交換器26の出入口近傍に位置するように、開閉状態を切り換える水冷機構切換弁29A,29Bが介設されている。なお、熱交換器26の代わりに自然の井戸水を循環させる構成としてもよい。
本実施形態のポンプは横軸ポンプであるため、始動時に水槽1内の水を揚水管11からポンプケース15まで吸い上げて、該ポンプケース15内を水で充満させるための吸引機構30を備えている。この吸引機構30は、ケーシング10のポンプケース15に吸引孔31を形成し、この吸引孔31に真空ポンプ32を吸引管33によって接続したものである。この真空ポンプ32は、水の流入が可能な液封式のものである。この真空ポンプ32の下流側には、開閉状態を切り換える排気用の吸引機構切換弁34が設けられ、この吸引機構切換弁34の下流側が大気開放されている。また、真空ポンプ32の上流側には、真空ポンプ32からポンプケース15に向かう流体移動を防止する逆止弁35が介設されている。さらに、この逆止弁35の上流側には、開閉状態を切り換える電動式の排気弁36が介設されている。そして、この排気弁36と吸引孔31との間には、ポンプケース15内が水で充満したか否かを検出する周知の満水検知器37が介設されている。
そして、本実施形態では、水槽1の水面近傍に位置するように、ケーシング10の揚水管11bの外周部にジャケット38が配設されている。このジャケット38は、揚水管11bの外周部との間に流体通路39を形成するものである。そして、この流体通路39には、水冷式原動機20の冷却水を通水することにより、揚水管11bの内部およびジャケット38の外部に位置する氷2や雪を融解できるように構成している。即ち、本実施形態では、水冷式原動機20の水冷機構25を、流体通路39内に所定温度の流体を通過させる融解用流体供給手段として兼用可能に構成している。
具体的には、ジャケット38は、図2(A),(B)および図3に示すように、一対の半円筒部材40A,40Bからなる。各半円筒部材40A,40Bは、揚水管11bの外径より大きい内径のものである。これら半円筒部材40A,40Bの上下端には、揚水管11bの外径と略同一の内径となるように縮径部41が設けられている。また、半円筒部材40A,40Bの外周部には、軸方向に沿って延びるとともに径方向外向きに突出するフィン42が設けられている。このフィン42は、図2(A)に示すように、組付状態で周方向に所定間隔をもって放射状に突出する。そのうち、一方の半円筒部材40Aには、その一部にフィン42の非形成領域が設けられ、この非形成領域に一対の接続部43A,43Bが軸方向に所定間隔をもって位置するように設けられている。なお、これら接続部43A,43Bには、図示しないネジ止穴が設けられている。上下に位置する接続部43A,43Bは、いずれか一方が入口を構成し、他方が出口を構成するもので、その流動方向に特に制限はない。しかし、氷2を融解する目的では、図1のように下側に位置する接続部43Bを入口とし、上側に位置する接続部43Aを出口とすることが好ましい。また、図3に示すように、各半円筒部材40A,40Bの両側縁に位置するフィン42a,42aには、軸方向に沿って所定間隔をもってネジ挿通孔44が設けられ、図示しないネジで締め付けることにより、揚水管11bの外周部に装着する構成としている。なお、気密性を確保するには、各縮径部41と揚水管11bとの間にシール部材を配設することが好ましい。さらに、半円筒部材40A,40Bの内周部には、径方向内向きに突出するように一対の邪魔板45,45が設けられている。この邪魔板45の内周縁は、揚水管11bの外周面との間に所定の隙間が形成されるように内径が設定されている。そして、本実施形態では、この一対の邪魔板45,45の間に位置するように、揚水管11bに更に邪魔板46が設けられている。この邪魔板46の外周縁は、半円筒部材40A,40Bの内周面との間に所定の隙間が形成されるように外径が設定されている。
図1に示すように、融解用流体供給手段を構成するために、本実施形態の水冷機構25の冷却水流動配管27A,27Bには、それぞれジャケット接続管47A,47Bが分岐接続されている。具体的には、熱交換器26の出口と水冷式原動機20の入口とを接続した冷却水流動配管27Aにジャケット接続管47Aが分岐接続され、このジャケット接続管47Aがジャケット38の出口を構成する接続部43Aに接続されている。また、水冷式原動機20の出口と熱交換器26の入口とを接続した冷却水流動配管27Bにジャケット接続管47Bが分岐接続され、このジャケット接続管47Bがジャケット38の入口を構成する接続部43Bに接続されている。これにより、冷却水は、ウォーターポンプ28によって水冷式原動機20の出口からジャケット38の入口(接続部43B)へ、そして、ジャケット38の出口(接続部43A)から水冷式原動機20の入口へと循環可能に構成されている。なお、ジャケット接続管47A,47Bには、冷却水流動配管27A,27Bとの分岐接続部近傍に位置するように、開閉状態を切り換えるジャケット切換弁48A,48Bが介設されている。
また、本実施形態では、吸引機構30の真空ポンプ32を、ジャケット接続管47A,47B内の冷却水を排出するための排出手段として兼用する構成としている。具体的には、冷却水流動配管27Aと吸引管33とを連通する排出管49が設けられている。この排出管49の一端は、冷却水流動配管27Aにおいて、ジャケット接続管47Aとの分岐接続部の下流側(水冷式原動機20側)に位置するように接続されている。また、排出管49の他端は、吸引管33において、逆止弁35と排気弁36の間に位置するように接続されている。そして、この排出管49には、開閉状態を切り換える電動式の排出切換弁50が介設されている。なお、本実施形態では、吸引管33とジャケット接続管47Aとを冷却水流動配管27Aを介して接続したが、吸引管33とジャケット接続管47Aとを直接接続する構成としてもよい。但し、この場合には、排出管49は、ジャケット切換弁48A,48Bに対して分岐接続部の側、即ち、融解用流体供給手段を構成する水冷機構25の側に接続する。
次に、このように構成したポンプの作動について説明する。
図1に示すように、寒冷地では、春先になっても水槽1の水面が凍結により凍っており、揚水管11の内部も凍っている。そのため、ポンプの運転を開始する際には、まず氷2の融解作動を実行する。
図4に示すように、融解作動では、吐出弁16、吸引機構切換弁34、排気弁36および排出切換弁50を閉状態とし、ジャケット切換弁48A,48Bを開状態とする。また、真空ポンプ32は停止したオフ状態とする。さらに、クラッチ22はオフ状態とし、回転軸19への動力の伝達を遮断する。この状態で、水冷式原動機20を動作させるとともに、ウォーターポンプ28を動作させる。また、水冷機構切換弁29A,29Bは、ジャケット接続管47A,47Bおよびジャケット38内の流体通路39が冷却水で充満するまでの所定時間、開状態とした後に閉状態とする。
これにより、ポンプは、水冷式原動機20は動作しているが、インペラ18は回転しない。また、ウォーターポンプ28の動作により、水冷式原動機20の冷却により過熱された冷却水が、冷却水流動配管27B、ジャケット接続管47B、流体通路39、ジャケット接続管47Aおよび冷却水流動配管27Aを経て循環供給される。この際、本実施形態では流体通路39内に邪魔板45,46を設けているため、過熱された冷却水が揚水管11およびジャケット38に衝突するように蛇行する。そのため、通水(熱交換)時間を確保できる。その結果、揚水管11内の氷2、および、ジャケット38の周囲の氷2を、冷却水の熱で融解することができる。そして、この融解作動により水槽1内の水の排水が可能になると、運転始動を行う。なお、この融解作動は、水槽1の表面が凍結していない場合には実行されず、直接以下の運転始動が実行される。
運転始動では、水冷機構切換弁29A,29B、吸引機構切換弁34および排気弁36を開状態とし、吐出弁16、ジャケット切換弁48A,48Bおよび排出切換弁50を閉状態とする。また、クラッチ22はオン状態として回転軸19に動力を伝達可能な状態とするが、水冷式原動機20およびウォーターポンプ28は動作を停止する。この状態で、真空ポンプ32を動作させる。
これにより、ポンプは、水冷式原動機20は動作していないため、インペラ18は回転しない。しかし、真空ポンプ32の動作によりケーシング10内の空気が吸引され、負圧により水槽1内の水が揚水管11から吸い上げられる。そして、ポンプケース15内が水で充満したことを満水検知器37で検出すると、吸引機構切換弁34および排気弁36を閉状態とするとともに、真空ポンプ32の動作を停止し、ケーシング10内の負圧状態を維持する。その後、通常の排水運転を開始する。
排水運転では、吐出弁16および水冷機構切換弁29A,29Bを開状態とし、吸引機構切換弁34、排気弁36、ジャケット切換弁48A,48Bおよび排出切換弁50を閉状態とする。また、真空ポンプ32は停止状態とする。さらに、クラッチ22をオン状態として減速機24を介して回転軸19に動力を伝達可能とし、水冷式原動機20を動作させるとともに、ウォーターポンプ28を動作させる。
これにより、ポンプは、水冷式原動機20の動力でインペラ18が回転する。その結果、ポンプケース15内に充満している水が吐出管17を介して下流側に排水される。また、この排水により揚水管11内には吸引力が作用し、水槽1内の水が連続的に吸引および排水される。また、冷却水は、冷却水流動配管27A,27Bだけにより、水冷式原動機20および熱交換器26の間で循環され、水冷式原動機20を効率的に冷却できる。
このようにして、融雪期になると融解作動および運転始動を経て通常の排水運転を行う。そして、雪が降る冬季に近づくと、ポンプの排水運転を停止する。そして、本実施形態では、融解用流体供給手段によって供給する流体を、水冷式原動機20を冷却する冷却水を用いる構成としており、この冷却水は周知の不凍液を混入したものであるが、万が一の凍結を防ぐために、ジャケット接続管47A,47B内の冷却水の排出作業を行う。
この運転停止時の排出作業では、吸引機構切換弁34、ジャケット切換弁48A,48Bおよび排出切換弁50を開状態とし、吐出弁16、水冷機構切換弁29A,29Bおよび排気弁36を閉状態とする。また、クラッチ22をオフ状態とし、水冷式原動機20は運転を停止した状態とするとともに、ウォーターポンプ28も動作を停止した状態とする。そして、真空ポンプ32を動作させる。
これにより、ポンプは、真空ポンプ32の動作により、吸引管33から排出管49を経て、冷却水流動配管27A,27Bおよび流体通路39を含むジャケット接続管47A,47B内の冷却水が吸引され、外部へ排出される。そして、流体通路39およびジャケット接続管47A,47B内の冷却水の排出が完了すると、ポンプを全く動作させない非作動期間に移行する。
なお、この運転停止中には、吐出弁16、水冷機構切換弁29A,29B、吸引機構切換弁34、排気弁36、ジャケット切換弁48A,48Bおよび排出切換弁50の全てを閉状態とする。また、クラッチ22は、凍結防止のためオフ状態とし、水冷式原動機20、ウォーターポンプ28および真空ポンプ32は、全て動作を停止する。また、次にポンプを作動させる時には、排出した冷却水の補充を行う。
このように、本発明のポンプは、水槽1の水面近傍に位置するように揚水管11にジャケット38を配設し、その内部に形成される流体通路39に、水冷式原動機20によって過熱された冷却水を供給可能に構成しているため、揚水管11内および揚水管11(ジャケット38)の周囲の氷2を融解することができる。そのため、周囲に雪が残っている融雪期に、作業員が水槽1内に入って氷の破砕作業をすることなく、確実にポンプを作動させることができる。
また、本実施形態では、融解用流体供給手段として、既存の水冷式原動機20の水冷機構25を利用しているため、ジャケット接続管47A,47Bを分岐接続するだけで、簡単に実施できる。しかも、冬季の非作動期間には、真空ポンプ32によって流体通路39内およびジャケット接続管47A,47B内の冷却水を排出するため、これらの内部での凍結を防止できる。そのため、運転開始時には、確実に融解作動させることができる。しかも、真空ポンプ32は、ポンプケース15の内部に水を充満させる既存のものを利用する構成としているため、吸引管33とジャケット接続管47A,47Bとの間に排出管49を分岐接続するだけで、簡単に実施できる。言い換えれば、既設ポンプにもジャケット38、ジャケット接続管47A,47Bおよび排出管49を追加施工するだけで実施できる。
なお、本発明のポンプは、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、運転停止中は、ウォーターポンプ28および真空ポンプ32の動作を停止する構成としたが、融解作動時の状態で動作させ続ける構成としてもよい。このようにすれば、揚水管11内および揚水管11の周囲の凍結を常に防止できる。
また、前記実施形態では、流体通路39内およびジャケット接続管47A,47B内の冷却水を排水する真空ポンプ32を、ケーシング10内に水を充満させる既存のものを兼用する構成としたが、専用に設けてもよい。
さらに、前記実施形態では、水冷式原動機20の水冷機構25を氷2の融解用流体として利用したが、自然の井戸水を供給する構成としてもよい。この場合、ボイラー等の加熱手段を介して加熱した液体を供給することが好ましい。また、氷2の融解用流体は液体に限られず、気体または気液混合の流体であってもよい。なお、気体の場合には、専用の加熱手段により加熱した温風や、原動機の排気ガスを供給することが好ましい。また、融解用流体として気体を供給する場合には、真空ポンプ32を用いた排気手段やジャケット接続管47A,47Bのジャケット切換弁48A,48Bは不要である。
そして、前記実施形態では、本発明の融解用流体供給手段を設ける構成を、回転軸19を水平方向に延びるように配設した横軸ポンプに適用したが、回転軸19を垂直方向に延びるように配設した立軸ポンプでも同様に適用可能である。
1…水槽
10…ケーシング
11(11a,11b)…揚水管
13…吐出エルボ
15…ポンプケース
17…吐出管
18…インペラ
19…回転軸
20…水冷式原動機(駆動手段)
25…水冷機構(融解用流体供給手段)
26…熱交換器
27A,27B…冷却水流動配管
28…ウォーターポンプ
29A,29B…水冷機構切換弁
30…吸引機構
32…真空ポンプ
38…ジャケット
39…流体通路
43A,43B…接続部
47A,47B…ジャケット接続管
48A,48B…ジャケット切換弁
49…排出管
50…排出切換弁

Claims (5)

  1. 水槽の底近傍から略垂直方向上向きに延びる揚水管を有するケーシングと、
    前記ケーシング内に配設されたインペラと、
    前記ケーシングを貫通して前記インペラに連結した回転軸と、
    前記回転軸の前記ケーシングの外部に位置する端部に連結され、該回転軸を回転させる駆動手段と、
    前記水槽の水面近傍に位置するように前記揚水管の外周部に配設され、該揚水管の外周部との間に流体通路を形成するジャケットと、
    前記ジャケットに接続され、前記流体通路内に所定温度の流体を通過させる融解用流体供給手段と、
    を備えることを特徴とするポンプ。
  2. 前記駆動手段は水冷式原動機で、前記融解用流体供給手段は前記水冷式原動機の水冷機構であり、この水冷機構を構成する冷却水流動配管に、前記ジャケットに接続するジャケット接続管を分岐接続したことを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記融解用流体供給手段と前記ジャケットとを接続するジャケット接続管にジャケット切換弁を介設したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポンプ。
  4. 前記ジャケット接続管の前記融解用流体供給手段とジャケット切換弁との間に位置するように、排出用の真空ポンプを接続したことを特徴とする請求項3に記載のポンプ。
  5. 前記ケーシングは、前記揚水管の上端に連設され略水平方向に水流を変えるように湾曲された吐出エルボを備えるとともに、該吐出エルボに連設され前記インペラを回転可能に配設するポンプケースを備え、
    前記真空ポンプは、前記揚水管からポンプケースまで水槽内の水を吸い上げて充満させるためのものであることを特徴とする請求項4に記載のポンプ。
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