JP2011021268A - 不溶性金属電極の回収方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チタン基体表面に酸化イリジウム及び/又は酸化ルテニウムを含む電極物質を被覆してなる不溶性金属電極からの電極物質及びチタン基体の分離回収方法であって、(1)不溶性金属電極表面を清浄化する工程と、(2)塩化アルカリ水溶液を塗布する工程と、(3)前記塩化アルカリを塗布した不溶性金属電極を500℃から700℃で加熱処理する工程と、(4)更に該電極表面に、苛性アルカリ溶液を塗布する工程と、(5)加熱して該苛性アルカリの融点以上に保持して反応させる工程と、(6)酸に浸漬する工程とを有する不溶性金属電極の被覆と基体を分離して回収する回収方法。
【選択図】なし
Description
これらについての回収技術について多くの提案がなされているが、以下に代表的な特許技術を示す。
これらに示すように多くの検討がなされているが電極物質と基材金属を同時に回収する適当な方法は見いだせず、実質的に基体チタンまたはチタン合金をそのまま基体として回収し、電極物質を合わせて回収することは全く行われていないのが現状である。
このような剥離溶解は、通常一回の処理で十分であるが、必要に応じて塩化アルカリ塗布から加熱焼成までを繰り返すことによってあるいはアルカリ塗布から加熱焼成処理を繰り返すことによって、分離をより完全にすることが出来る。この処理によっては基体金属であるチタン又はチタン合金はほとんど消耗しない。
イオン交換膜法食塩水電解で5年間使用した、厚さ1mmのチタン製エクスパンドメッシュを基体とする不溶性金属電極からチタン基体と電極被覆物質の回収を行った。イオン交換膜電解に使用された電極であるので表面付着物はほとんどなかったがより清浄化を図るために中性洗剤を用いて洗浄した後水洗した。このものを飽和食塩水に15分間浸漬して十分に電極物質にしみこませた後、食塩水から取り出し、15分間放置して過剰な食塩水を除いた。次いで、600℃に保持したマッフル炉に入れて炉内で40分間保持した。炉から取り出した後室温で放冷した。これにより電極表面がわずかにでこぼこになるとともに食塩と思われる白色の固まりが電極表面に付いていた。白色の固まりは水洗により除去し乾燥した。このようにして処理を行った電極について、表面に70%の苛性ソーダ(NaOH)水溶液を刷毛にて十分になじむように塗布した後、40℃に保持した乾燥器に入れて30分間乾燥した。更に、400℃に保持したマッフル炉に入れて30分間加熱反応させた。加熱後は炉から取り出し、室温で冷却した後、5%硫酸水溶液中に浸漬した。浸漬時間は30分であった。浸漬後電極を取り出したところ、電極被覆物質は電極基体であるチタンエクスパンドメッシュから完全に剥離して基体チタンのみとなっており、灰白色になっていた。また硫酸水溶液は黒色に変化しておりわずかに黒色の沈殿が見られた。取り出したチタンエクスパンドメッシュの表面を実体顕微鏡で観察したところ、被覆の残留は見えず、また表面は、電極製造時の前処理であるエッチング表面が露出していた。これにより、チタン基体の減耗はほとんどないことがわかった。また硫酸水溶液を10%苛性ソーダ水溶液で中和沈殿を行ないNo.2濾紙で濾過を行ったところ黒色の沈殿が得られ、濾液は無色透明となった。このようにして、電極被覆は沈殿としてほぼ完全に回収することが出来た。
塩化アルカリ液として塩化ナトリウムと塩化カリウムをモル比で1:1となるように混合した飽和食塩水を使用した以外実施例1と同様にして処理を行なった。この結果実施例1の食塩水処理に比較して電極被覆の剥離にわずかに長時間かかった以外はほぼ同様な良好な電極基体と被覆の分離が出来、回収が出来た。
実施例1と同様にして不溶性電極の電極基体と電極被覆を分離し、回収する試験を行った。 ここでは、飽和食塩水浸漬後の加熱温度を振って、電極被覆の剥離溶解の状態を調べた。なおここでは効果をよりはっきり確認するために被回収電極として未使用のイオン交換膜法食塩水電解用の不溶性金属電極を使用した。電極被覆はイリジウム、ルテニウム及びチタンの複合酸化物からなり、厚み1.2mmのチタン製エクスパンドメッシュ基体上に被覆されていた。被覆量は投影面あたりイリジウムとルテニウムの合量で15〜18g/m2であった。なお食塩水浸漬・加熱後の処理は50質量%の苛性ソーダ水溶液に15分浸漬した後30分間過剰な苛性ソーダ水溶液を除くと共に乾燥し、その後420℃のマッフル炉内で加熱処理を行った。加熱処理後の浸漬酸としては5質量%の硫酸を使用した。
結果を表1に示した。表1の結果からわかるように加熱温度が500℃未満では剥離が必ずしも完全には行かず、また750℃では剥離はより完全にはなるが、食塩処理のみで一部の電極被覆の剥離が起こってしまうとともに、チタン基体表面の酸化剥離が進んでしまい基体に悪影響のあることが認められた。
(2):飽和食塩水処理、加熱後の被覆表面状態を示す。
(3):アルカリ処理・420℃加熱処理・酸浸漬処理後の基体の状態である。
(4):アルカリ処理・420℃加熱処理・酸浸漬処理後の酸液の状態である。
No.1、2及び7は比較例である。
実施例1と同様にして、塩素酸製造用に使用したチタン板上にルテニウムとチタンを主成分とする複合酸化物を被覆した不溶性金属電極から被覆とチタン基体を分離し、基体と被覆の回収試験を行った。塩化アルカリとしては飽和食塩水と飽和塩化カリウム水溶液を体積で1:1に混合した液を用い、15分間浸漬した後650℃で45分間加熱した。水洗した後、60質量%の苛性ソーダ水溶液を被覆表面に塗布した。なお被覆表面はわずかに凹凸を生じており親水性であったので苛性ソーダ水溶液は被覆とすぐになじみ、しみこんだ。15分乾燥した後に450℃に保持したマッフル炉で30分間処理し、冷却後、10質量%塩酸水溶液に浸漬した。15分後に電極を引き上げたところ、チタン板となっており、表面には被覆時のブラスト・エッチング処理のあとが見えており、そのまま再使用が可能であった。又塩酸液には沈殿はほとんど無く黒色となっていたので苛性ソーダ水溶液で中和し、沈殿をさせた。液はわずかに着色が見られたので、これに少量の過酸化水素水を加えた後1時間ほど保持してNo.2濾紙で濾過を行った。黒色沈殿が得られ、炉液は無色透明であった。黒色沈殿の組成はほぼ30%の酸化ルテニウムと70%の酸化チタンからなっており、元の電極物質の組成比に近いことが分かり、ほぼ完全に回収できていることが分かった。
Claims (7)
- チタン基体表面に酸化イリジウム及び/又は酸化ルテニウムを含む電極物質を被覆してなる不溶性金属電極からの電極物質及びチタン基体の分離回収方法であって、(1)不溶性金属電極表面を清浄化する工程と、(2)塩化アルカリ水溶液を塗布する工程と(3)前記塩化アルカリを塗布した不溶性金属電極を550℃から700℃で加熱処理する工程と(4)更に該電極表面に、苛性アルカリ溶液を塗布する工程と、(5)加熱して該苛性アルカリの融点以上に保持して反応させる工程と、(6)酸に浸漬する工程とを有する不溶性金属電極の被覆と基体を分離して回収する回収方法。
- 前記不溶性電極のチタン基体がチタン合金基体であることを特徴とする請求項1の回収方法。
- 前記塩化アルカリの水溶液が食塩の飽和水溶液であることを特徴とする請求項1または2のいずれかの回収方法
- 前記苛性アルカリが苛性ソーダであり、苛性ソーダ水溶液を塗布しなじませた後、350から500℃で10分から60分反応させることを特徴とする請求項1から3のいずれかの回収方法。
- 前記酸が無機酸であることを特徴とする請求項1から4のいずれかの回収方法。
- 前記無機酸が希硫酸であることを特徴とする請求項5の回収方法
- 前記苛性アルカリの塗布、加熱反応、並びに酸浸漬処理を複数回繰り返すことを特徴とする請求項1から6のいずれかの回収方法
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