JP2011019198A - 光符号分割多重用送信回路及び光符号分割多重用受信回路 - Google Patents

光符号分割多重用送信回路及び光符号分割多重用受信回路 Download PDF

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Abstract

【課題】符号多重数を3以上に拡大することができる光符号分割多重用送信回路及び光符号分割多重用受信回路を提供することを目的とする。
【解決手段】送信側の2値/多値変換手段における電気段符号拡散に基づいて生成された多値電気信号で、各光周波数成分を多値変調した多値信号光を光周波数多重した多波長信号光を送受信する光CDM伝送システムにおいて、送信回路が、光周波数が異なる複数の光搬送波を、それぞれ、前記多値電気信号の各シンボル値に対応する電気信号と該電気信号の極性を反転させた電気信号とを印加したマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器で多値振幅位相変調し、該変調された各多値APSK信号光を合波して出力する。
【選択図】図4

Description

本発明は、光符号分割多重通信に用いられる光符号分割多重用送信回路及び光符号分割多重用受信回路に関する。
光符号分割多重(CDM: Code Division Multiplexing)方式は、固有符号に応じて符号拡散された光CDM信号を多重伝送する方式である。各々の光CDM送受信回路には、固有符号が割り当てられる。各送信回路は、割り当てられた固有符号に対応した符号化により拡散された光CDM信号を出力する。受信側では、多重された光CDM信号から、受信回路と同じ固有符号を割り当てられた送信回路が出力する光CDM信号のみを復号可能であり、所望の光CDM信号を選択的に受信する。
これまでに、パルス信号光の各光周波数成分の光位相を、送信回路に割り当てられた固有符号に応じて変調することにより、パルス信号光を時間軸上に拡散する方式が提案されている(例えば、非特許文献1及び2を参照。)。また、SSFBG(Superstructured Fiber Bragg Grating)などを用いて、パルス信号光を直接的に時間軸上に拡散する方式も提案されている(例えば、非特許文献3を参照。)。
しかしながら、これらの方式では、光位相の厳密な制御やチップ時間(=ビット時間/符号長)オーダの時間制御を行う光符復号デバイスが必要となる。また、多元接続干渉(MAI: Multiple Access Interference)や、複数の光CDM信号が同時に受信回路へ入力された際に検波時に生じるビート雑音により、符号多重数が制限される。そのため、信号光間での時間同期に基づく時間ゲートや、光媒質の非線形特性を用いた光閾値デバイス、前方誤り訂正(FEC: Forward Error Correction)の適用により、MAIやビート雑音の影響を低減することが必要となり、送受信回路構成の複雑化を招く。
これに対し、図1のように、送信回路内の2値/多値変換手段における電気段符号拡散に基づいて生成された多値電気信号で、各光周波数成分を多値振幅変調(ASK: Amplitude Shift Keying)した多値ASK信号光を光周波数多重した多波長信号光を送受信する方式が提案されている(例えば、非特許文献4を参照。)。
多値振幅変調は、LN(LiNbO)強度変調器などのマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器をSingle−Drive動作させることにより行い、多値ASK信号光の強度は、変調器に印加される多値電気信号の電圧値に対して線形である。受信側では、光周波数ごとに分波した各光周波数成分をそれぞれ直接検波して生成した多値電気信号を、電気復号化手段において、受信回路に割り当てられた固有符号に応じて加減算を行う。ここで、生成される多値電気信号は、各シンボル値に対応する電圧レベルが等間隔であり、電圧レベル間隔は異なる光検波器が生成する多値電気信号同士で一致する。よって、アダマール符号やビットシフトしたM系列符号などの直交符号を固有符号として用いる場合、加減算によりMAIを除去することができる。また、光領域で信号光の多重を行わないため、検波時にビート雑音が生じない。つまり、この方式では、電気段で符復号化を行うために光符復号デバイスが不要である上、MAIやビート雑音低減のために参考文献1〜3で必要であった時間ゲートや光閾値デバイスが不要である。
そのため、送受信回路内の光デバイス構成の大幅なシンプル化が図れる。更には、電気段での符号拡散を空間的に行うため、時間拡散において要求されるチップレート(=ビットレート´符号長)での動作(例えば、非特許文献5を参照。)が不要であり、ビットレートと同等の動作速度を有する電気回路で構成可能である。
V. J. Hernandez, et al., "A 320−Gb/s capacity (32−user ´ 10Gb/s) SPECTS O−CDMA network testbed with enhanced spectral efficiency through forward error correction," J. Lightwave Technol., pp. 79−86, Jan. 2007 P. Toliver, et al., "Demonstration of high spectral efficiency coherent OCDM using DQPSK, FEC, and integrated ring resonator−based spectral phase encoder/decoders," OFC2007, PDP7, 2007 T. Hamanaka, et al., "Compound data rate and data−rate−flexible 622 Mb/s−10 Gb/s OCDMA experiments using 511−chip SSFBG and cascaded SHG−DFG−based PPLN waveguide optical thresholder," IEEE J. Selected Topics in Quantum Electron., pp. 1516−1521, Sep./Oct. 2007) S. Kaneko, et al., "Beat−noise−free OCDM technique employing spectral M−ary ASK based on electrical−domain spatial code spreading," OFC2009, OThI5, 2009 G. C. Gupta, et al., "A simple one−system solution COF−PON for metro/access networks," J. Lightwave Technol., pp. 193−200, Jan. 2007
非特許文献4の方式では、固有符号の符号長に応じて、最大符号多重数および最大多値数が決まる。例えば、固有符号としてアダマール符号を用いる場合、符号長をKとすると、最大多重数はK−1,最大多値数はK/2+1となる。図19は、3符号多重を実現するために、符号長4のアダマール符号{1,1,0,0},{1,0,1,0},{0,1,1,0}を固有符号1〜3とした場合、2値/多値変換手段へ入力される各2値電気信号のシンボル値D(t)〜D(t)と、生成される各多値電気信号のシンボル値D (t)〜D (t)との対応である。この場合、D (t)〜D (t)は、“0”,“1”,“2”の3通りの値をとる。Single−Drive LN強度変調器を用いて強度変調を行う場合に、出力信号光の光電界が、変調器への印加電圧の変化に応じて、図2中の点(a,0)を中心とする半径aの円周上を遷移するとすると、3値ASKでは、各シンボル値に対応する光電界が点A(0 0),A(a,a),A(2a,0)に対応すると見なせる。この3値ASK信号光を直接検波すると、各シンボル値に対応する電圧レベルが、図2における各点と原点との距離の2乗と比例する3値電気信号が生成される。この時、各電圧レベルは、順に、0,2ca,4ca(cは定数)と等間隔となるため、電気段復号化手段における加減算によりMAIが除去される。
固有符号の符号長を拡張することにより、符号多重数を拡大することが可能であるが、これに伴い最大多値数が増加する。例えば、固有符号として符号長が8であるアダマール符号を用いる場合、7符号多重が実現可能であり、この時、多値電気信号は“0”,“1”,“2”,“3”,“4”の5シンボル値をとる。Single−Drive LN強度変調器を用いて強度変調を行う場合に、出力信号光の光電界が、変調器への印加電圧の変化に応じて、図3中の点(a,0)を中心とする半径aの円周上を遷移するとすると、5値ASKでは、各シンボル値に対応する光電界が円周上に45°間隔で配置された点A〜Aに対応すると見なせる。
しかしながら、図3における各点と原点との距離を2乗した値は等間隔ではないため、5値ASK信号光を直接検波して生成される5値電気信号は、各シンボル値に対応する電圧レベルが等間隔ではない。よって、電気復号化手段における加減算によって、MAIを除去することができなくなる。つまり、非特許文献4の方式では、符号多重数を3以上に拡大することが困難であるという課題がある。
そこで、本発明は、符号多重数を3以上に拡大することができる光符号分割多重用送信回路及び光符号分割多重用受信回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る光符号分割多重用送信回路は、電気段符号拡散に基づいて生成された多値電気信号で、各光周波数成分の振幅と光位相を変調した多値振幅位相変調信号光を光周波数多重した多波長信号光を出力することとした。なお、以下の説明で、光符号分割多重用送信回路及び光符号分割多重用受信回路をそれぞれ光CDM送信回路及び光CDM受信回路と記載する。
具体的には、本発明に係る光CDM送信回路は、複数の2値電気信号が入力される2値/多値変換手段、それぞれ光周波数が異なる光搬送波が入力されるK個(Kは2以上の整数)の光振幅位相変調手段、及び光周波数合波手段を備える光符号分割多重用送信回路であって、前記2値/多値変換手段は、2種の符号要素で構成される固有符号を割り当てられた複数の拡散符号器を有しており、前記固有符号のうち符号長が最長である前記固有符号の符号長Kの個数の多値電気信号を生成し、各々の前記拡散符号器は、割り当てられた前記固有符号の符号長以上の個数の出力端を持ち、前記固有符号を構成する各符号要素を前記出力端へ順に割り当てた際に、前記固有符号の前記符号要素のうちの一方の前記符号要素を割り当てた前記出力端に前記拡散符号器に入力された前記2値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力させ、他の前記出力端に0を出力させ、k番目(k=1,2,・・・,K)の前記多値電気信号のシンボル値は、各々の前記拡散符号器のk番目の出力端からの出力信号のシンボル値の和と一致し、前記光振幅位相変調手段は、前記2値/多値変換手段が出力する前記多値電気信号を用いて前記光搬送波の振幅と光位相を変調して多値振幅位相変調信号光を出力し、前記多値振幅位相変調信号光がとりうる光電界振幅は2通り以上であり、前記光振幅位相変調手段内での入力光の光位相シフト量は前記多値電気信号のシンボル値に応じて差がπである2値のいずれかであり、前記光周波数合波手段は、各々の前記光振幅位相変調手段が出力する前記多値振幅位相変調信号光を合波した多波長信号光を出力することを特徴とする。
本発明に係る光CDM送信回路からの多波長信号光を受信した光CDM受信回路は、光CDM送信回路からの多波長信号光の各光周波数成分を検波して生成される多値電気信号の各シンボル値に対応する各電圧レベルを等間隔にすることができ、電気段復号化手段における加減算により多元接続干渉(MAI)を除去することが可能となる。従って、本発明は、符号多重数を3以上に拡大することができる光CDM送信回路を提供することができる。
本発明に係る光CDM送信回路の光振幅位相変調手段には、次のような形態がある。第1の光振幅位相変調手段は、入力される前記多値電気信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する差動信号生成手段と、前記差動信号生成手段が出力する前記2つの電気信号で前記光搬送波の振幅と光位相を変調して前記多値振幅位相変調信号光を生成するマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器と、を備える。
第2の光振幅位相変調手段は、前記光搬送波の伝搬方向に光振幅変調手段と光位相変調手段が直列に接続されており、前記光振幅変調手段は、入力される前記多値電気信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値との電位差の絶対値である絶対値信号を出力する信号変換回路と、前記信号変換回路が出力する前記絶対値信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する差動信号生成手段と、前記差動信号生成手段が出力する前記2つの電気信号で前記光搬送波の振幅を変調して出力するマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器と、を持つ。前記光位相変調手段は、入力される前記多値電気信号の電圧値が、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合と、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合とで、値が異なる識別信号を出力する識別器と、前記識別器が出力する前記識別信号で前記光搬送波の光位相を変調して出力する光位相変調器と、を持つ。第2の光振幅位相変調手段は、前記光振幅変調手段及び前記光位相変調手段で前記光搬送波から前記多値振幅位相変調信号光を生成することを特徴とする。
第3の光振幅位相変調手段は、前記光搬送波の伝搬方向に光振幅変調手段と光位相変調手段が直列に接続されている。前記光振幅変調手段は、入力される前記多値電気信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値との電位差の絶対値である絶対値信号を出力する信号変換回路と、前記信号変換回路が出力する前記絶対値信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する第1差動信号生成手段と、前記第1差動信号生成手段が出力する前記2つの電気信号で前記光搬送波の振幅を変調して出力するマッハツェンダ干渉計型の第1光強度変調器と、を持つ。前記光位相変調手段は、入力される前記多値電気信号の電圧値が、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合と、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合とで、値が異なる識別信号を出力する識別器と、前記識別器が出力する前記識別信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する第2差動信号生成手段と、前記第2差動信号生成手段が出力する前記2つの電気信号で前記光搬送波の光位相を変調するマッハツェンダ干渉計型の第2光強度変調器と、を持つ。第3の光振幅位相変調手段は、前記光振幅変調手段及び前記光位相変調手段で前記光搬送波から前記多値振幅位相変調信号光を生成することを特徴とする。
本発明に係る光CDM送信回路の前記多値振幅位相変調信号光と光周波数が一致する光周波数成分を含み、且つ前記多値振幅位相変調信号光と光周波数が一致する光周波数成分において前記多値振幅位相変調信号光との光位相差が前記光符号分割多重用送信回路の出力端において0またはπである多波長連続光の各光周波数成分を、前記多値振幅位相変調信号光又は前記多波長信号光に混合して出力する光混合器をさらに備えてもよい。
また、本発明に係る光CDM受信回路は、前記光符号分割多重用送信回路と光ファイバ伝送路を介して接続されている。本発明に係る光CDM受信回路は、入力される前記多波長信号光を光周波数成分ごとに分離して出力する光周波数分波手段と、前記光周波数分波手段の出力光をそれぞれ検波して前記多値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力するK個の光検波手段と、前記光検波手段と1対1に接続され、前記光検波手段の出力信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合に前記光検波手段の出力信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗した変換信号を出力し、前記光検波手段の出力信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合に前記光検波手段の出力信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗し、−1を乗じた変換信号を出力するK個の識別変換回路と、前記識別変換回路からの前記変換信号がそれぞれ入力されるK個の入力端を持ち、前記拡散符号器に割り当てた前記固有符号の1つが割り当てられ、前記固有符号を構成する前記符号要素を前記入力端に順に割り当てた際に、前記固有符号を構成する前記符号要素のうちの一方の前記符号要素を割り当てた前記入力端に入力される前記変換信号を正、他の前記入力端に入力される前記変換信号を負として加える加減算を行う電気復号化手段と、を備える。
本発明に係る光CDM受信回路は、本発明に係る光CDM送信回路からの多値振幅位相変調信号光を検波した際の各シンボル値に対応する各電圧レベルを等間隔にすることができ、電気段復号化手段における加減算により多元接続干渉(MAI)を除去することが可能となる。従って、本発明は、符号多重数を3以上に拡大することができる光CDM受信回路を提供することができる。
本発明に係る光CDM受信回路の光検波手段には、次のような形態がある。第1の前記光検波手段は、前記多値振幅位相変調信号光の光周波数と所定の周波数差を持つ光周波数の出力光を出力する局発光源と、前記局発光源からの前記出力光と前記多値振幅位相変調信号光との混合光を2乗検波する光検波器と、電気帯域が前記多値振幅位相変調信号光のシンボル速度より狭く、前記光検波器の出力を同期検波する電気位相同期ループ回路と、を有する。
第2の前記光検波手段は、局発光源及び光検波器を含む光位相同期ループを有し、前記光位相同期ループ内では、電気帯域が前記多値振幅位相変調信号光のシンボル速度より狭く、前記局発光源の出力光の光周波数及び光位相が前記多値振幅位相変調信号光と同期するように調整され、前記光検波器は、前記局発光源からの前記出力光と前記値振幅位相変調信号光との混合光を2乗検波する。
本発明に係る光CDM送信回路が前記多波長信号光と前記多波長連続光とを合波して出力する場合、本発明に係る光CDM受信回路は、入力される前記多波長信号光及び前記多波長連続光を光周波数成分ごとに分離して出力する光周波数分波手段と、前記光周波数分波手段の出力をそれぞれ2乗検波して前記多値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力するK個の光検波手段と、前記光検波手段と1対1に接続され、前記光検波手段の出力信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合に前記光検波手段の出力信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗した変換信号を出力し、前記光検波手段の出力信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合に前記光検波手段の出力信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗し、−1を乗じた変換信号を出力するK個の識別変換回路と、前記識別変換回路からの前記変換信号がそれぞれ入力されるK個の入力端を持ち、前記拡散符号器に割り当てた前記固有符号の1つが割り当てられ、前記固有符号を構成する前記符号要素を前記入力端に順に割り当てた際に、前記固有符号を構成する前記符号要素のうちの一方の前記符号要素を割り当てた前記入力端に入力される前記変換信号を正、他の前記入力端に入力される前記変換信号を負として加える加減算を行う電気復号化手段と、を備える。
本発明に係る光CDM受信回路は、本発明に係る光CDM送信回路からの多波長信号光の各光周波数成分を検波して生成される多値電気信号の各シンボル値に対応する各電圧レベルを等間隔にすることができ、電気段復号化手段における加減算により多元接続干渉(MAI)を除去することが可能となる。従って、本発明は、符号多重数を3以上に拡大することができる光CDM受信回路を提供することができる。
本発明は、符号多重数を3以上に拡大することができる光符号分割多重用送信回路及び光符号分割多重用受信回路を提供することができる。
電気段符号拡散と多値振幅変調を用いた従来の光CDM伝送システム構成例を説明する図である。 Single−Drive LN強度変調器を用いて生成した3値ASK信号光の光電界を説明する図である。 Single−Drive LN強度変調器を用いて生成した5値ASK信号光の光電界を説明する図である。 本発明に係る光CDM伝送システムを説明する図である。 本発明に係る光CDM送信回路を説明する図である。 本発明に係る2値/多値変換手段を説明する図である。 本発明に係るヘテロダイン同期検波回路を説明する図である。 本発明に係る識別変換回路を説明する図である。 Dual−Drive LN強度変調器を用いて生成した5値APSK信号光の光電界を説明する図である。 光検波手段が出力する5値電気信号のアイパターンを説明する図である。 識別変換回路が出力する5値電気信号のアイパターンを説明する図である。 本発明に係る光CDM受信回路を説明する図である。 本発明に係る光位相同期ホモダイン検波回路を説明する図である。 本発明に係る光振幅位相変調手段を説明する図である。 本発明に係る光振幅位相変調手段を説明する図である。 本発明に係る光CDM送信回路を説明する図である。 本発明に係る光CDM送信回路を説明する図である。 本発明に係る光CDM送信回路を説明する図である。 2値/多値変換手段への入力2値電気信号と出力多値電気信号の対応を説明する図である。
添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下に説明する実施形態は本発明の実施例であり、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではない。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。また、枝番号を付さずに説明する場合は、その構成要素全てに共通する説明である。
(実施形態1)
図4は、本実施形態の光CDM伝送システム301を説明する図である。光CDM伝送システム301は、光CDM送信回路201と、複数の光CDM受信回路(202−1、202−2、・・・)とを、光ファイバ伝送路203が接続する構造である。
[光CDM送信回路]
光CDM送信回路201は、複数の2値電気信号が入力される2値/多値変換手段11、それぞれ光周波数が異なる光搬送波が入力されるK個(Kは2以上の整数)の光振幅位相変調手段(12−1、12−2、・・・、12−K)、及び光周波数合波手段13を備える。
各々の光振幅位相変調手段12は、それぞれ光周波数が異なる光搬送波が入力され、入力された光搬送波を2値/多値変換手段11が生成する多値電気信号により変調して出力する。
各光振幅位相変調手段12の出力光は、アレイ導波路回折格子(AWG: Arrayed Waveguide Grating)や多層膜フィルタ等の光周波数合波手段13により合波され、光ファイバ伝送路203を介して、各光CDM受信回路202へ伝送される。光周波数合波手段13は、光ファイバやPLC(Planar Lightwave Circuit)により作成された光カプラでもよい。ここで、各光振幅位相変調手段12の出力光の光強度は等しい。
図4では、光周波数が異なる光搬送波を出力する各光源(14−1、14−2、・・・、14−K)と光振幅位相変調手段12が1対1に接続された構成としたが、図5のように、多波長光源15の出力を光周波数分波手段16で光周波数成分ごとに分離して各光振幅位相変調手段12へ入力する構成も可能である。単一モード光の出力を高周波正弦波で変調して多波長化する構成、モード同期レーザ等を多波長光源15として用いることが可能である。光周波数分波手段16は、AWG、多層膜フィルタなどがこれにあたる。
2値/多値変換手段11は、入力されたN個の2値電気信号からK個の多値電気信号を生成する。図6は、2値/多値変換手段11の構成例を説明する図である。2値/多値変換手段11は、2種の符号要素で構成される固有符号を割り当てられたN個の拡散符号器(21−1、21−2、・・・、21−N)と、固有符号のうち符号長が最長である前記固有符号の符号長K以上の個数の加算器(22−1、22−2、・・・、22−K)と、を有している。固有符号としては、光周波数領域において符号化を行う光CDM方式において用いられるアダマール符号等を用いる。
各々の拡散符号器21は、割り当てられた固有符号の符号長以上の個数の出力端(23−11、23−12、・・・)を持ち、固有符号を構成する各符号要素{1},{0}を出力端23へ順に割り当てた際に、固有符号の符号要素のうちの一方の符号要素を割り当てた出力端23に拡散符号器に入力された2値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力させ、他の前記出力端に0を出力させる。例えば、符号要素{1}を割り当てられた各出力端23は、拡散符号器21へ入力された2値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力する。それ以外の出力端23(符号要素{0}を割り当てられた出力端23、及び符号要素が割り当てられていない出力端23)は0を出力する。つまり、固有符号n(n=1,2,・・・,N)のk番目(k=1,2,・・・,K)の符号要素cn,kが割り当てられた拡散符号器nのk番目の出力端の出力信号のシンボル値は、符号要素cn,kの値と拡散符号器nへの入力2値電気信号のシンボル値D(t)の値との積cn,k×D(t)で表せる。
k番目(k=1,2,・・・,K)の加算器22−kは、各々の拡散符号器21−kのk番目の出力端23からの出力を加算して多値電気信号を生成する。加算器22は、各拡散符号器21の出力端23のうち、同一番目の符号要素を割り当てられたすべての出力端23の出力を加算し、多値電気信号を生成する。k番目の加算器22−kが、各拡散符号器21のk番目の出力端23−kの出力を加算し、シンボル値がD (t)である多値電気信号を生成するとすると、D (t)は、式(1)で表される。
Figure 2011019198
ここで、2値/多値変換手段11に入力されるN個の2値電気信号は、必ずしも信号間でビット同期していなくてもよく、信号速度が異なっていてもよい。また、拡散符号器21と加算器22の代わりに、式(1)で表される演算を予め記憶させたメモリとD/Aコンバータを用いることもできる。
図6は、N=3, K=4の場合の、2値/多値変換手段11の構成例である。2値/多値変換手段11は、3個の拡散符号器21と4個の加算器22により構成されている。拡散符号器21は、K=4個のスイッチ(SW)を備える。入力された電気信号は分岐され、各SWを介して出力端23より出力される。ここで、符号要素{1}を割り当てられた出力端23に接続するSWのみをONとすることにより、各出力端23の出力信号のシンボル値は、各符号要素の値と拡散符号器21への入力電気信号のシンボル値との積と一致する。例えば、固有符号1{1,1,0,0}が割り当てられた拡散符号器21−1の出力端23−11〜14の出力シンボル値は、D(t)=1の場合、順に1,1,0,0となり、D(t)=0の場合はすべて0となる。
光振幅位相変調手段12は、2値/多値変換手段11が出力する多値電気信号を用いて光搬送波の振幅と光位相を変調し、多値振幅位相変調(APSK: Amplitude Phase Shift Keying)信号光を出力する。出力される多値振幅位相変調信号光がとりうる光電界振幅は2通り以上であり、光振幅位相変調手段12内での入力光の光位相シフト量は、多値電気信号のシンボル値に応じて差がπである2値のいずれかとなる。
例えば、光振幅位相変調手段12は、入力される多値電気信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する差動信号生成手段25と、差動信号生成手段25が出力する2つの電気信号で光搬送波の振幅と光位相を変調して多値振幅位相変調信号光を生成するマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器26と、を備える。以下、多値振幅位相変調信号光を多値APSK信号光と記載することがある。
差動信号生成手段25は、2値/多値変換手段11が生成した多値電気信号が入力され、極性が反転関係にある2つの信号を出力する。差動信号生成手段25は、例えば、差動アンプである。
差動信号生成手段25の2出力は、光強度変調器26を構成する各アーム内の光位相変調部に印加される。ここで、光強度変調器26へのバイアス電圧を、光強度変調器26の透過率が差動信号生成手段25の出力信号の中間電圧値が印加された時に最小となるように設定し、差動信号生成手段25の出力信号のピーク・トゥー・ピーク電圧を、各アーム内の光位相変調部における光位相シフト量が最大電圧時と最小電圧時でπだけ異なるように調整することにより、所望の多値APSK信号光が生成される。光強度変調器26は、例えば、Dual−Drive LN強度変調器である。
[光CDM受信回路]
光CDM受信回路202は、光周波数分波手段42、K個の光検波手段(43−1、42−2、・・・、43−K)、K個の識別変換回路(44−1、44−2、・・・、44−K)、電気復号化手段45を備える。光周波数分波手段42は、光CDM受信回路202へ入力された多波長信号光を光周波数成分ごとに分離して出力する。光検波手段43は、光周波数分波手段の出力光をそれぞれ検波して光CDM送信回路内の2値/多値変換手段において生成された多値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力する。生成される多値電気信号は、各電圧レベルが中間電圧値を中心として対称であり、各電圧レベルと中間電圧値との電位差は、多値APSK信号光の光電界振幅に比例する。
図7は、光検波手段43の1の構成例である。光検波手段43は、局発光源51、偏波調整手段52、光検波器(PD:Photo−Detector)53、バンドパスフィルタ(BPF:Bandpass Filter)54、電気位相同期ループ(PLL: Phase Locked Loop)回路55、ローパスフィルタ(LPF:Lowpass Filter)56を備えるヘテロダイン同期検波回路である。局発光源51は、多値振幅位相変調信号光の光周波数と所定の周波数差を持つ光周波数の出力光を出力する。光検波器53は、局発光源51からの出力光と多値振幅位相変調信号光との混合光を2乗検波する。電気位相同期ループ回路55は、電気帯域が多値振幅位相変調信号光のシンボル速度より狭く、光検波器53の出力を同期検波する。
局発光源51は、出力光の光周波数を光検波手段43への多値APSK信号光とfIFだけ異なるように調整する。つまり、光周波数がfである多値APSK信号光が入力されるk番目の光検波手段43−k内で、局発光源51からの光周波数はf―fIFとなるように調整され、その光電界Eは、
Figure 2011019198
と表せる。ここで、P(t),φ(t)は、それぞれ、局発光の光強度および位相雑音である。
一方、光検波手段43−kに入力される多値APSK信号光の光電界E(t)は、
Figure 2011019198
と表せる。P(t),φ(t)は、それぞれ、多値APSK信号光の光強度および位相雑音であり、θ(t)は、光CDM送信回路内の2値/多値変換回路11で生成される多値電気信号のシンボル値D (t)に応じて、0またはπをとる。ここで、局発光および信号光の位相雑音の時間変動は、多値APSK信号のシンボル速度と比べて、十分に緩やかである。
光検出器53は、局発光と多値APSK信号光との混合光を2乗検波し、その出力P(t)は、
Figure 2011019198
と表せる。ここで、
Figure 2011019198
とした。
偏波調整手段52は、局発光と多値APSK信号光の少なくとも一方の偏波状態を調整し、局発光と多値APSK信号光の偏波状態を一致させる。なお、光CDM送信回路201が、多波長信号光の偏波状態を時間ごとに変化させる偏波スクランブルの構成や、直交する偏波状態を足し合わせた多波長信号光を送信する構成であること、又は光検波手段43が偏波ダイバーシティの構成であることで、偏波調整手段52を省くことも可能である。
BPF54は、fIF近傍に透過帯域を有し、式(4)中の第1項及び第2項にあたる直接検波成分を除去し、式(6)で表されるfIFを中心周波数とする中間周波信号Q(t)を出力する。
Figure 2011019198
電気位相同期ループ回路55は、電圧制御発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator)61、ミキサー62、ループフィルタ63を備え、中間周波信号Q(t)を同期検波する。
ループフィルタ63は、VCO61の発振周波数および位相が中間周波信号Q(t)と同期するように調整する。ここで、電気位相同期ループ回路55の電気帯域が、多値APSK信号光のシンボルレートよりも十分に狭いとすると、ループフィルタ63はθ(t)の変動によるシンボル速度の電圧変動を感じないため、VCO61の位相はΔφ(t)と同期し、電気位相同期ループ回路55からの出力R(t)は、
Figure 2011019198
と表せる。
電気位相同期ループ回路55の出力は、LPF56にて低域濾波され、式(7)の右辺第2項が出力される。θ(t)は、光CDM送信回路内の2値/多値変換回路11で生成される多値電気信号のシンボル値D (t)に応じて、0またはπをとるため、光検波手段43が生成する多値電気信号の各電圧レベルは、中間電圧値を中心として対称で、中間電圧値との電位差は多値APSK信号光の光電界振幅√(P(t))に比例する。
識別変換回路44は、光検波手段43と1対1に接続される。光検波手段43が出力する多値電気信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合に多値電気信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗した変換信号を出力し、光検波手段43が出力する多値電気信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合に多値電気信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗し、−1を乗じた変換信号を出力する。
識別変換回路44は、入力信号の電圧値が光検波手段の出力する多値電気信号の中間電圧値V以上の場合に入力信号の電圧値とVの電位差の2乗を出力する。一方、識別変換回路44は、V以下の場合に入力信号の電圧値とVの電位差の2乗に−1を乗じて出力する。光検波手段43の出力である多値電気信号は、各電圧レベルが中間電圧値を中心として対称で、各電圧レベル間隔が等しい変換信号に変換される。
識別変換回路44は、例えば、図8のように、Vを閾値電圧とし、入力信号の電圧値が閾値電圧以上の場合に1を、閾値電圧以下の場合に−1を出力する識別器65と、入力信号の電圧値からVを引いた差信号を出力する減算器66と、入力信号の電圧値の2乗を出力する2乗器67と、識別器65と2乗器67の出力の積を出力する乗算器68と、を持つ。光検波手段43が出力する多値電気信号は、各シンボルに対応する電圧レベルが中間電圧値Vを中心として対称であるため、減算器66をDCブロックで代用することも可能である。光検波手段43の出力端がAC結合である場合は、DCブロックを省くこともできる。ここで、AC結合とは、直流を遮断した電気的接続をいう。
電気復号化手段45は、識別変換回路44からの変換信号がそれぞれ入力されるK個の入力端71を持ち、拡散符号器21に割り当てた固有符号の1つが割り当てられ、固有符号を構成する符号要素を入力端71に順に割り当てた際に、固有符号を構成する符号要素のうちの一方の符号要素を割り当てた入力端71に入力される変換信号を正、他の入力端71に入力される変換信号を負として加える加減算を行う。
電気復号化手段45は、割り当てられた固有符号を構成する各要素{1},{0}を各入力端71に順に割り当てた際に、{1}に対応する入力端71と接続した識別変換回路の出力を正、{0}に対応する入力端71と接続した識別変換回路の出力を負として加える加減算を行う。識別変換回路44が出力する変換信号は、各電圧レベルが等間隔であり、電圧レベル間隔は異なる識別変換回路44が出力する変換信号同士で一致するため、アダマール符号やビットシフトしたM系列符号などを固有符号として用いる場合、符号の直交性によりMAIを除去することができる。よって、光CDM受信回路202は、電気復号化手段45と同じ固有符号を割り当てられた光CDM送信回路201内の拡散符号器21に入力された2値電気信号を選択的に受信することが可能である。
例えば、符号長8のアダマール符号を用いて7符号多重を実現する場合、光CDM送信回路201では、2値/多値変換手段11で生成される5値電気信号が、光振幅位相変調手段12へ印加され、5値APSK信号光が生成される。ここで、光強度変調器26に印加される5値電気信号のシンボル値の変化に応じて、図9中の原点を中心とする半径aの円周上に45°間隔で配置された点B〜Bを、光強度変調器26の一方のアームの出力光の光電界がB→B→B→B→Bの順に遷移し、他方のアームの出力光の光電界がB→B→B→B→Bの順に遷移するとする。この時、光強度変調器26の出力である5値APSK信号光の光電界は、両アームの出力光の光電界のベクトル合成で表せ、各シンボル値“0”〜“4”に対応する光電界が点A(−2a,0),A(−√(2a),0),A(0,0),A(√(2a),0),A(2a,0)に順に対応すると見なせる。
光CDM受信回路202では、上記のような光電界を有する5値APSK信号光が、各光検波手段43に入力される。光検波手段43は、各シンボル値“0”〜“4”に対応する電圧レベルV〜Vが、シンボル値“2”に対応する中間電圧値Vを中心として対称で、各電圧レベルと中間電圧値との電位差が、図9の光電界における原点と各シンボル値に対応する点A〜Aとの距離に比例する、図10のような5値電気信号を生成する。
識別変換回路44内の減算器66にてV=Vとすると、識別変換回路44の出力は、各シンボル値に対応する電圧レベルV’〜V’が等間隔である図11のような5値電気信号となる。よって、電気復号化手段45における加減算により、MAIを除去し、所望の2値電気信号を選択的に復調できる。つまり、本実施形態により符号多重数7を実現でき、従来技術では困難であった符号多重数3以上が可能となる。
図4では、各光CDM受信回路202が1個の電気復号化手段45を備えるとしたが、図12のように、1つの光CDM受信回路202’がそれぞれ異なる固有符号を割り当てられた複数の電気復号化手段(45’−1、45’−2、・・・、45’−N’)を備えることも可能である。識別変換回路44の出力は分岐され、各電気復号化手段45’へ入力される。固有符号を割り当てられた各電気復号化手段45’は、割り当てられた固有符号と同じ符号を割り当てられた拡散符号器21へ入力された2値電気信号を出力する。
一方、符号を割り当てられない電気符号化手段45’が0を出力するとすると、各ユーザが所望する情報量の大小に応じて、光CDM受信回路202内の電気復号化手段45’への固有符号の割り当てを動的に変化させることにより、伝送効率を向上させることが可能となる。つまり、大きな情報量を所望するユーザの電気復号化手段45’へ固有符号を割り当てることにより、複数の信号を同時に受信し、一定時間に受信できる情報量を増大することが可能となる。
(実施形態2)
図13は、光検波手段43の他の構成例である。光検波手段43は、局発光源51、ループフィルタ63、光検波器(PD)53を備え、これらが光PLLを構成する光位相同期ホモダイン検波回路である。
光検波器53は、局発光と多値APSK信号光との混合光を2乗検波する。偏波調整手段52は、図7で説明したように、局発光と多値APSK信号光の偏波状態を一致させる。また、図7で説明したように、所定の構成の光CDM送信回路201や光CDM受信回路202とすることで偏波調整手段52を省くことも可能である。
ループフィルタ63は、局発光源51の出力光の光周波数および光位相が多値APSK信号光と同期するように調整を行う。ここで、ループフィルタ63の電気帯域が、多値APSK信号光のシンボルレートよりも十分に狭いとすると、ループフィルタ63はθ(t)の変動によるシンボル速度の電圧変動を感じないため、局発光の光位相はφ(t)と同期し、その光電界E’は、
Figure 2011019198
と表せる。
一方、多値APSK信号の光電界は、第1の実施形態中の式(3)で表せるため、PDの出力P’(t)は、
Figure 2011019198
となる。
局発光源51の出力光の光強度Pを、光検波手段43へ入力される多値APSK信号の光強度P(t)よりも十分に大きくなるように設定すると、多値APSK信号光の直接検波成分である式(9)の右辺第2項は、局発光とのビート成分である右辺第3項と比べて無視できる。また、θ(t)は、光CDM送信回路201内の2値/多値変換回路11で生成される多値電気信号のシンボル値D (t)に応じて、0またはπをとる。よって、図13の光検波手段43は、図7の光検波手段43と同様に、各シンボル値に対応する電圧レベルが中間電圧値を中心として対称で、中間電圧値との電位差が多値APSK信号光の光電界振幅√(P(t))に比例する多値電気信号を生成する。
各光検波手段43の出力する多値電気信号は、識別変換回路44を経て電気復号化手段45に入力され、電気復号化手段45に割り当てられた固有符号に応じて加減算される。多値電気信号は、識別変換回路44にて各電圧レベルが等間隔である変換信号に変換され、電圧レベル間隔は異なる識別変換回路44が出力する変換信号同士で一致するため、アダマール符号やビットシフトしたM系列符号などを固有符号として用いる場合、符号の直交性によりMAIを除去することができる。よって、光CDM受信回路202は、電気復号化手段45と同じ固有符号を割り当てられた光CDM送信回路201内の拡散符号器21に入力された2値電気信号を選択的に受信することが可能である。
図13の光検波手段43が出力する多値電気信号は、図7の光検波手段43の出力と同様であるため、本実施形態の光CDM伝送システムは、符号多重数7を実現でき、従来技術では困難であった符号多重数3以上が可能となる。
(実施形態3)
第3の実施形態は、光CDM送信回路201内の光振幅位相変調手段12が、光振幅変調手段75と光位相変調手段76が直列に接続された構成からなる光CDM伝送システムである。光振幅変調手段75は、振幅が一定である光搬送波の振幅を変調し、2通り以上の振幅状態を有する信号光を出力する。光位相変調手段76は、光位相がシンボル時間オーダで一定である光搬送波の光位相を変調する。ここで、光位相変調手段内での入力光の光位相シフト量は差がπである2値のいずれかであり、光振幅位相変調手段からの出力は、第1の実施形態と同様の多値APSK信号光となる。光振幅変調手段と光位相変調手段は、どちらが前に配置されてもよい。
図14は、光振幅位相変調手段12’の1の構成例である。図中には、符号長8のアダマール符号を用いて7符号多重を実現する場合に、2値/多値変換手段11で生成される5値電気信号を光振幅位相変調手段12’へ入力した際、光振幅位相変調手段12’内の各点における光電界も示す。
光振幅位相変調手段12’は、光搬送波の伝搬方向に光振幅変調手段75と光位相変調手段76が直列に接続されている。光振幅変調手段75は、入力される多値電気信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値との電位差の絶対値である絶対値信号を出力する信号変換回路81と、信号変換回路81が出力する絶対値信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する差動信号生成手段82と、差動信号生成手段82が出力する2つの電気信号で光搬送波の振幅を変調して出力するマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器83と、を持つ。
光位相変調手段76は、入力される多値電気信号のシンボルの電圧値が、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合と、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合とで、値が異なる識別信号を出力する識別器84と、識別器84が出力する識別信号で光搬送波の光位相を変調して出力する光位相変調器85と、を持つ。光振幅位相変調手段12’は、光振幅変調手段75及び光位相変調手段76で光搬送波から多値振幅位相変調信号光を生成する。
信号変換回路81は、2値/多値変換手段11が生成した多値電気信号が入力され、多値電気信号の電圧値から該多値電気信号の中間電圧値Vを引いた電位差の絶対値を出力する。信号変換回路81は、図14のように、入力信号からVを引いた差信号を出力する減算器101と、Vを閾値電圧とし、入力信号の電圧値が閾値電圧以上の場合に1を、閾値電圧以下の場合に−1を出力する識別器102と、減算器101と識別器102の出力の積を出力する乗算器103を持つ。
多値電気信号は、各シンボルに対応する電圧レベルが中間電圧値Vを中心として対称であるため、減算器の代わりにDCブロックを配置することも可能である。2値/多値変換手段11の出力端がAC結合である場合は、DCブロックを省くこともできる。
ここで、符号長8のアダマール符号を用いて7符号多重を実現する場合、信号変換回路81は、入力された5値電気信号のシンボル値“0”,“1”,“2”,“3”,“4”が、それぞれ“2”,“1”,“0”,“1”,“2”に対応する3値電気信号を出力する。
差動信号生成手段82へは、乗算器103の出力する絶対値信号が入力され、極性が反転関係にある2つの信号が出力される。差動信号生成手段82は、例えば、差動アンプ等である。
差動信号生成手段82の2出力は、光強度変調器83を構成する各アーム内の位相変調部に印加される。ここで、光強度変調器83へのバイアス電圧を、変調器の透過率が差動信号生成手段82の出力信号の中間電圧値が印加された時に透過曲線のクワドラチャポイント(Quadrature Point)となるように設定し、差動信号生成手段の出力信号のピーク・トゥー・ピーク電圧を、各アーム内の光位相変調部における光位相シフト量が最大電圧時と最小電圧時でπ/2だけ異なるように調整することにより、多値ASK信号光が生成できる。光強度変調器83は、例えば、Dual−Drive LN強度変調器である。
符号長8のアダマール符号を用いて7符号多重を実現する場合、光強度変調器83に印加される3値電気信号のシンボル値の変化に応じて、原点を中心とする半径aの円周上に45°間隔で配置された点B〜Bを、光強度変調器83の一方のアームの出力光の光電界がB→B→Bの順に遷移し、他方のアームの出力光の光電界がB→B→Bの順に遷移する。この時、光強度変調器83の出力である3値APSK信号光の光電界は、両アームの出力光の光電界のベクトル合成で表せ、信号変換回路へ入力される5値電気信号の各シンボル値“0”〜“4”が点A(2a,0),A(√(2a),0),A(0,0),A(√(2a),0),A(2a,0)に順に対応する。
光位相変調手段76は、識別器84と光位相変調器85を持つ。識別器84は、2値/多値変換手段11が生成した多値電気信号が入力され、入力信号の電圧値が、閾値電圧値以上の場合と、閾値電圧値以下の場合とで、値が異なる識別信号を出力する。閾値電圧値は、2値/多値変換手段11が生成した多値電気信号の中間電圧値Vと等しくなるように設定する。
識別器84の出力は、光位相変調器85に印加される。ここで、識別器84の出力信号のピーク・トゥー・ピーク電圧で、光位相変調器85の各アーム内の光位相変調部における光位相シフト量が最大電圧時と最小電圧時でπだけ異なるように調整する。従って、光位相変調手段76は、光強度変調手段75が出力する多値ASK信号光を2値位相変調し、所望の多値APSK信号を生成する。
図15は、光振幅位相変調手段12’の他の構成例である。図15の光振幅位相変調手段12’と図14の光振幅位相変調手段12’との違いは、図15の光振幅位相変調手段12’が光位相変調手段76の代替として光位相変調手段76’を持っていることである。光位相変調手段76’は、識別器86、差動信号生成手段87、及びマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器88を持つ。
光位相変調手段76’は、入力される多値電気信号のシンボルの電圧値が、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合と、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合とで、値が異なる識別信号を出力する識別器86と、識別器86が出力する識別信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する差動信号生成手段87と、差動信号生成手段87が出力する2つの電気信号で光搬送波の光位相を変調する光強度変調器88と、を持つ。光振幅位相変調手段12’は、光振幅変調手段75及び光位相変調手段76’で光搬送波から多値振幅位相変調信号光を生成する。
差動信号生成手段87の2出力は、光強度変調器88を構成する各アーム内の位相変調部に印加される。ここで、光強度変調器88へのバイアス電圧を、変調器の透過率が差動信号生成手段82の出力信号の中間電圧値が印加された時に最小となるように設定し、差動信号生成手段82の出力信号のピーク・トゥー・ピーク電圧を、各アーム内の光位相変調部における光位相シフト量が最大電圧時と最小電圧時でπだけ異なるように調整することにより、2値位相変調を実現できる。従って、光位相変調手段76’は、光強度変調手段75が出力する多値ASK信号光を2値位相変調した所望の多値APSK信号を生成する。
(実施形態4)
[光CDM送信回路]
実施形態4の光CDM送信回路201’は、各光周波数成分が多値振幅位相変調された多波長信号光に加え、多波長信号光と光周波数が一致する光周波数成分を含む多波長連続光を出力する。多波長信号光と多波長連続光は、光CDM送信回路の出力端において、光周波数が同じである光周波数成分同士の光位相差が0またはπである。
光CDM送信回路201’は、図4で説明した光CDM送信回路201に、多値振幅位相変調信号光と光周波数が一致する光周波数成分を含み、且つ多値振幅位相変調信号光と光周波数が一致する光周波数成分において多値振幅位相変調信号光との光位相差が光CDM送信回路201’の出力端において0またはπである多波長連続光を、多値振幅位相変調信号光又は多波長信号光に混合して出力する光混合器91をさらに備える。
図16は、光CDM送信回路201’の構成例である。各光源14の出力する光搬送波は、光振幅位相変調手段12の前で分岐される。一方の経路を通過した光搬送波は変調されずに連続光となる。他方の光搬送波は経路内の光振幅位相変調手段12にて振幅と光位相が変調され多値APSK信号光となる。その後、連続光と多値APSK信号光は光合波器91で合波される。
ここで、少なくとも一方の経路内に配置された光位相調整手段92により、多値APSK信号光と連続光の光位相は、合波した際に光位相差が0またはπとなるように調整される。多値APSK信号光と連続光の光強度は、連続光の光強度が多値APSK信号光よりも十分に大きくなるように、少なくとも一方の経路内に配置された光強度調整手段93により調整される。多値APSK信号光と連続光の偏波状態は、合波した際に一致するように、少なくとも一方の経路内に配置された偏波調整手段94により調整される。両経路内で偏波状態が保持される場合は、偏波調整手段94を省くこともできる。
例えば、符号長8のアダマール符号を用いて7符号多重を実現する場合、2値/多値変換手段11で生成される5値電気信号に基づいて光振幅位相変調手段12が出力する5値APSK信号光と連続光の光電界を図16中に示す。5値APSK信号光のシンボル値“0”,“1”に対応する点A,Aと、連続光に対応する点Bの光位相差はπである。一方、シンボル値“3”,“4”に対応する点A,Aと、点Bの光位相差は0である。
光周波数合波手段13は、光周波数がfである多値APSK信号光及び連続光と、光周波数がf,・・・,fである多値APSK信号光及び連続光と、を合波して多波長信号光及び多波長連続光を出力する。多波長信号光と多波長連続光は、上記のように、f成分同士、f成分同士、・・・、f成分同士の光位相差が0またはπであればよく、f,f,・・・,f成分間の光位相関係は任意である。また、多波長信号光と多波長連続光は、f成分同士、f成分同士、・・・、f成分同士の偏波状態が一致しているが、f,f,・・・,f成分間の偏波状態は必ずしも一致していなくてよい。図16では、光位相調整手段92の出力を偏波調整手段94に入力する構成としたが、偏波調整手段94は、光位相調整手段92の前に配置してもよい。同様に、光強度調整手段93を光振幅位相変調手段12の前に配置することも可能である。
図16では、光周波数が異なる光搬送波を出力する各光源14と光振幅位相変調手段12とが1対1に接続された構成としたが、図17のように、多波長光源15の出力を光周波数分波手段16で光周波数成分ごとに分離して各光振幅位相変調手段12へ入力する構成も可能である。また、図18のように、多波長光源15の出力を光周波数分波手段16の前で分岐して、一方の経路を通過した多波長連続光を、光周波数合波手段13の後段で多波長信号光と合波する構成も可能である。
[光CDM受信回路]
図16から図18で説明した光CDM送信回路201’からの多波長信号光と多波長連続光の混合光を受信する場合は、図4の光CDM受信回路202内の光検波手段43は2乗検波する。
図4の光CDM受信回路202は、光検波手段43としてPD等の光検波器が配置され、光周波数が同じである連続光と多値APSK信号光の混合光が2乗検波される。ここで、光周波数が同じである連続光と多値APSK信号光の光位相は、光CDM送信回路201’内において、光位相差が多値APSK信号のシンボル値に応じて0またはπとなるように調整されている。更に、これらの光の光ファイバ伝送中における位相変移量は等しいため、光CDM受信回路202内における光位相差も0またはπとなる。よって、連続光の光電界ECW(t)と多値APSK信号光の光電界E(t)の和である光検波器への入力光電界ETotal(t)は、式(10)で表せる。
Figure 2011019198
ここで、PCW(t)は、連続光の光強度である。
光検波器の出力P’’(t)は、
Figure 2011019198
となる。光CDM送信回路内において、連続光の光強度PCWが、多値APSK信号の光強度P(t)よりも十分に大きくなるように調整されているため、多値APSK信号光の直接検波成分である式(11)の右辺第2項は、連続光とのビート成分である右辺第3項と比べて無視できる。
また、θ(t)は、光CDM送信回路201’内の光振幅位相変調手段12に印加された多値電気信号のシンボル値に応じて、0またはπをとる。よって、第1,2の実施形態における光検波手段43と同様に、各シンボル値に対応する電圧レベルが、中間電圧値を中心として対称で、中間電圧値との電位差は多値APSK信号光の光電界振幅√(P(t))に比例する多値電気信号が生成される。
光周波数が同じである多値APSK信号光と連続光は、光CDM送信回路201’内において偏波状態が一致するように調整される。また、光ファイバ伝送中の偏波変移も一様であるため、光検波手段43の入力端においても偏波状態は揃っている。よって、第4の実施形態における光CDM受信回路202内では、通常のコヒーレント検波手段内で必要となる偏波状態の調整が不要である。
各光検波手段43の出力する多値電気信号は、識別変換回路44を経て電気復号化手段45に入力される。電気復号化手段45は割り当てられた固有符号に応じて識別変換回路44の出力する変換信号を加減算する。識別変換回路44の出力する変換信号は、各シンボルに対応する電圧レベルが等間隔であり、電圧レベル間隔は異なる識別変換回路44が出力する変換信号同士で一致するため、アダマール符号やビットシフトしたM系列符号などを固有符号として用いる場合、符号の直交性によりMAIを除去することができる。よって、実施形態4の光CDM受信回路202は、電気復号化手段45と同じ固有符号を割り当てられた光CDM送信回路201内の拡散符号器21に入力された2値電気信号を選択的に受信することが可能である。
各光検波手段43が出力する多値電気信号は、第1の実施形態で説明したヘテロダイン同期検波回路の出力と同様であるため、本実施形態により符号多重数7を実現でき、従来技術では困難であった符号多重数3以上が可能となる。
11:2値/多値変換手段
12、12’12−1、12−2、・・・、12−K:光振幅位相変調手段
13:光周波数合波手段
14、14−1、14−2、・・・、14−K:光源
15:多波長光源
16:光周波数分波手段
21、21−1、21−2、・・・、21−N:拡散符号器
22、22−1、22−2、・・・、22−K:加算器
23、23−11、23−12、・・・:出力端
25:差動信号生成手段
26:光強度変調器
42:光周波数分波手段
43、43−1、43−2、・・・、43−K:光検波手段
44、44−1、44−2、・・・、44−K:識別変換回路
45、45’、45’−1、45’−2、・・・、45’−N’:電気復号化手段
51:局発光源
52:偏波調整手段
53:光検波器
54:BPF
55:電気位相同期ループ回路
56:LPF
61:VCO
62:ミキサー
63:ループフィルタ
65:識別器
66:減算器
67:2乗器
68:乗算器
71:入力端
75:光振幅変調手段
76、76’:光位相変調手段
81:信号変換回路
82、87:差動信号生成手段
83、88:光強度変調器
84、86:識別器
85:光位相変調器
91:光混合器
92、92−1、92−2、・・・、92−K:光位相調整手段
93、93−1、93−2、・・・、93−K:光強度調整手段
94、94−1、94−2、・・・、94−K:偏波調整手段
101:減算器
102:識別器
103:乗算器
201:光CDM送信回路
202、202−1、202−2、・・・、202−N:光CDM受信回路
203:光ファイバ伝送路
301:光CDM伝送システム

Claims (9)

  1. 複数の2値電気信号が入力される2値/多値変換手段、それぞれ光周波数が異なる光搬送波が入力されるK個(Kは2以上の整数)の光振幅位相変調手段、及び光周波数合波手段を備える光符号分割多重用送信回路であって、
    前記2値/多値変換手段は、2種の符号要素で構成される固有符号を割り当てられた複数の拡散符号器を有しており、前記固有符号のうち符号長が最長である前記固有符号の符号長Kの個数の多値電気信号を生成し、
    各々の前記拡散符号器は、割り当てられた前記固有符号の符号長以上の個数の出力端を持ち、前記固有符号を構成する各符号要素を前記出力端へ順に割り当てた際に、前記固有符号の前記符号要素のうちの一方の前記符号要素を割り当てた前記出力端に前記拡散符号器に入力された前記2値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力させ、他の前記出力端に0を出力させ、
    k番目(k=1,2,・・・,K)の前記多値電気信号のシンボル値は、各々の前記拡散符号器のk番目の出力端からの出力信号のシンボル値の和と一致し、
    前記光振幅位相変調手段は、前記2値/多値変換手段が出力する前記多値電気信号を用いて前記光搬送波の振幅と光位相を変調して多値振幅位相変調信号光を出力し、
    前記多値振幅位相変調信号光がとりうる光電界振幅は2通り以上であり、前記光振幅位相変調手段内での入力光の光位相シフト量は前記多値電気信号のシンボル値に応じて差がπである2値のいずれかであり、
    前記光周波数合波手段は、各々の前記光振幅位相変調手段が出力する前記多値振幅位相変調信号光を合波した多波長信号光を出力することを特徴とする光符号分割多重用送信回路。
  2. 前記光振幅位相変調手段は、
    入力される前記多値電気信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する差動信号生成手段と、
    前記差動信号生成手段が出力する前記2つの電気信号で前記光搬送波の振幅と光位相を変調して前記多値振幅位相変調信号光を生成するマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の光符号分割多重用送信回路。
  3. 前記光振幅位相変調手段は、
    前記光搬送波の伝搬方向に光振幅変調手段と光位相変調手段が直列に接続されており、
    前記光振幅変調手段は、
    入力される前記多値電気信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値との電位差の絶対値である絶対値信号を出力する信号変換回路と、
    前記信号変換回路が出力する前記絶対値信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する差動信号生成手段と、
    前記差動信号生成手段が出力する前記2つの電気信号で前記光搬送波の振幅を変調して出力するマッハツェンダ干渉計型の光強度変調器と、
    を持ち、
    前記光位相変調手段は、
    入力される前記多値電気信号の電圧値が、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合と、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合とで、値が異なる識別信号を出力する識別器と、
    前記識別器が出力する前記識別信号で前記光搬送波の光位相を変調して出力する光位相変調器と、
    を持ち、
    前記光振幅変調手段及び前記光位相変調手段で前記光搬送波から前記多値振幅位相変調信号光を生成することを特徴とする請求項1に記載の光符号分割多重用送信回路。
  4. 前記光振幅位相変調手段は、
    前記光搬送波の伝搬方向に光振幅変調手段と光位相変調手段が直列に接続されており、
    前記光振幅変調手段は、
    入力される前記多値電気信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値との電位差の絶対値である絶対値信号を出力する信号変換回路と、
    前記信号変換回路が出力する前記絶対値信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する第1差動信号生成手段と、
    前記第1差動信号生成手段が出力する前記2つの電気信号で前記光搬送波の振幅を変調して出力するマッハツェンダ干渉計型の第1光強度変調器と、
    を持ち、
    前記光位相変調手段は、
    入力される前記多値電気信号の電圧値が、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合と、該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合とで、値が異なる識別信号を出力する識別器と、
    前記識別器が出力する前記識別信号から極性が反転関係にある2つの電気信号を生成する第2差動信号生成手段と、
    前記第2差動信号生成手段が出力する前記2つの電気信号で前記光搬送波の光位相を変調するマッハツェンダ干渉計型の第2光強度変調器と、
    を持ち、
    前記光振幅変調手段及び前記光位相変調手段で前記光搬送波から前記多値振幅位相変調信号光を生成することを特徴とする請求項1に記載の光符号分割多重用送信回路。
  5. 前記多値振幅位相変調信号光と光周波数が一致する光周波数成分を含み、且つ前記多値振幅位相変調信号光と光周波数が一致する光周波数成分において前記多値振幅位相変調信号光との光位相差が前記光符号分割多重用送信回路の出力端において0またはπである多波長連続光の各光周波数成分を、前記多値振幅位相変調信号光又は前記多波長信号光に混合して出力する光混合器をさらに備えることを特徴とする請求項1から4に記載の光符号分割多重用送信回路。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の光符号分割多重用送信回路が光ファイバ伝送路を介して接続された光符号分割多重用受信回路であって、
    入力される前記多波長信号光を光周波数成分ごとに分離して出力する光周波数分波手段と、
    前記光周波数分波手段の出力光をそれぞれ検波して前記多値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力するK個の光検波手段と、
    前記光検波手段と1対1に接続され、
    前記光検波手段の出力信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合に前記光検波手段の出力信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗した変換信号を出力し、前記光検波手段の出力信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合に前記光検波手段の出力信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗し、−1を乗じた変換信号を出力するK個の識別変換回路と、
    前記識別変換回路からの前記変換信号がそれぞれ入力されるK個の入力端を持ち、
    前記拡散符号器に割り当てた前記固有符号の1つが割り当てられ、前記固有符号を構成する前記符号要素を前記入力端に順に割り当てた際に、前記固有符号を構成する前記符号要素のうちの一方の前記符号要素を割り当てた前記入力端に入力される前記変換信号を正、他の前記入力端に入力される前記変換信号を負として加える加減算を行う電気復号化手段と、
    を備えることを特徴とする光符号分割多重用受信回路。
  7. 前記光検波手段は、
    前記多値振幅位相変調信号光の光周波数と所定の周波数差を持つ光周波数の出力光を出力する局発光源と、
    前記局発光源からの前記出力光と前記多値振幅位相変調信号光との混合光を2乗検波する光検波器と、
    電気帯域が前記多値振幅位相変調信号光のシンボル速度より狭く、前記光検波器の出力を同期検波する電気位相同期ループ回路と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の光符号分割多重用受信回路。
  8. 前記光検波手段は、
    局発光源及び光検波器を含む光位相同期ループを有し、
    前記光位相同期ループ内では、電気帯域が前記多値振幅位相変調信号光のシンボル速度より狭く、前記局発光源の出力光の光周波数及び光位相が前記多値振幅位相変調信号光と同期するように調整され、
    前記光検波器は、前記局発光源からの前記出力光と前記値振幅位相変調信号光との混合光を2乗検波することを特徴とする請求項6に記載の光符号分割多重用受信回路。
  9. 請求項5に記載の光符号分割多重用送信回路が光ファイバ伝送路を介して接続された光符号分割多重用受信回路であって、
    入力される前記多波長信号光及び前記多波長連続光を光周波数成分ごとに分離して出力する光周波数分波手段と、
    前記光周波数分波手段の出力をそれぞれ2乗検波して前記多値電気信号とシンボル値が一致する信号を出力するK個の光検波手段と、
    前記光検波手段と1対1に接続され、
    前記光検波手段の出力信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以上の場合に前記光検波手段の出力信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗した変換信号を出力し、前記光検波手段の出力信号の電圧値が該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値以下の場合に前記光検波手段の出力信号の電圧値と該電圧値がとりうる最大値と最小値の中間値の電位差を2乗し、−1を乗じた変換信号を出力するK個の識別変換回路と、
    前記識別変換回路からの前記変換信号がそれぞれ入力されるK個の入力端を持ち、
    前記拡散符号器に割り当てた前記固有符号の1つが割り当てられ、前記固有符号を構成する前記符号要素を前記入力端に順に割り当てた際に、前記固有符号を構成する前記符号要素のうちの一方の前記符号要素を割り当てた前記入力端に入力される前記変換信号を正、他の前記入力端に入力される前記変換信号を負として加える加減算を行う電気復号化手段と、
    を備えることを特徴とする光符号分割多重用受信回路。
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