JP2011018766A - 撮像ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】透光性部材の接着剤に起因する固体撮像素子の受光部および透光性部材の受光部対向面の汚染を抑制することができる撮像ユニットを提供すること。
【解決手段】撮像ユニット1は、固体撮像素子2と、固体撮像素子2の受光部2aに対応して開口部3aが形成されたプリント配線基板3と、受光部2aと対向する受光部対向面を囲むように溝部5aが形成された透光性部材5とを備える。固体撮像素子2は、受光部2aと開口部3aとを対向させてプリント配線基板3にフリップチップ実装される。透光性部材5は、溝部5a内に接着剤6を閉じ込めるとともに、プリント配線基板3を挟んで実装後の固体撮像素子2の反対側から接着剤6によってプリント配線基板3と接着して開口部3aを閉塞する。
【選択図】 図1
【解決手段】撮像ユニット1は、固体撮像素子2と、固体撮像素子2の受光部2aに対応して開口部3aが形成されたプリント配線基板3と、受光部2aと対向する受光部対向面を囲むように溝部5aが形成された透光性部材5とを備える。固体撮像素子2は、受光部2aと開口部3aとを対向させてプリント配線基板3にフリップチップ実装される。透光性部材5は、溝部5a内に接着剤6を閉じ込めるとともに、プリント配線基板3を挟んで実装後の固体撮像素子2の反対側から接着剤6によってプリント配線基板3と接着して開口部3aを閉塞する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、CCDまたはCMOS等の固体撮像素子を備えた撮像ユニットに関し、特に、撮像ユニットの実装構造に関するものである。
従来から、デジタルカメラおよびデジタルビデオカメラを始め、被検体の臓器内部を観察するための内視鏡、撮像機能を備えた携帯電話機など、各種態様の電子撮像装置が登場している。電子撮像装置は、CCDまたはCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子を備えた撮像ユニットを内蔵し、レンズ等の光学系によって固体撮像素子の受光部に被写体の光学像を結像し、この固体撮像素子の光電変換処理によって被写体の画像データを撮像する。
このような撮像ユニットは、例えば、回路基板に形成された開口部に固体撮像素子の受光部を対向させた態様にして回路基板に固体撮像素子を実装し、その後、この固体撮像素子の実装部位の反対側から回路基板の開口部を塞ぐように、この回路基板に透光性部材を接着剤によって接着して製造される(特許文献1,2参照)。一方、光を透過する光学ガラスの一方の面にTABテープを接着剤によって接着し、このTABテープとCCD素子の電極パッドとを異方性導電膜を介して電気的に接続した光電変換素子もある(特許文献3参照)。
しかしながら、上述した従来技術では、実装後の固体撮像素子の受光部を露呈する回路基板の開口部を透光性部材によって閉塞する際に、この回路基板と透光性部材とを接着する接着剤が回路基板の開口部内に侵入する可能性があり、この侵入した接着剤に起因して固体撮像素子の受光部または透光性部材の受光部対向面が汚染されるという問題点がある。また、かかる回路基板と透光性部材とを接着する接着剤から発生したアウトガスに起因して、この固体撮像素子の受光部および透光性部材の受光部対向面が汚染される可能性もある。
なお、かかる接着剤に起因する固体撮像素子の受光部および透光性部材の受光部対向面の汚染は、固体撮像素子の受光部への被写体光入射を阻害して、被写体画像の画質劣化等の固体撮像素子の撮像機能低下を招来する可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、透光性部材の接着剤に起因する固体撮像素子の受光部および透光性部材の受光部対向面の汚染を抑制することができる撮像ユニットを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる撮像ユニットは、固体撮像素子と、前記固体撮像素子の受光部に対応して開口部が形成され、前記受光部と前記開口部とを対向させて前記固体撮像素子を実装する回路基板と、前記受光部と対向する受光部対向面を囲むように溝部が形成され、前記溝部内に接着剤を閉じ込めるとともに、前記回路基板を挟んで実装後の前記固体撮像素子の反対側から前記接着剤によって前記回路基板と接着して前記開口部を閉塞する透光性部材と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記透光性部材は、前記溝部内に前記接着剤を注入されることを特徴とする。
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記溝部の横断面形状は、円弧形状であることを特徴とする。
本発明にかかる撮像ユニットでは、前記固体撮像素子の受光部に対応して開口部が形成された回路基板に、前記受光部と前記開口部とを対向させて前記固体撮像素子を実装し、前記受光部と対向する透光性部材の受光部対向面を囲むように前記透光性部材に形成した溝部内に接着剤を閉じ込めるとともに、前記回路基板を挟んで実装後の前記固体撮像素子の反対側から前記接着剤によって前記回路基板と前記透光性部材とを接着して前記開口部を閉塞するので、透光性部材を接着するための接着剤に起因する固体撮像素子の受光部および透光性部材の受光部対向面の汚染を抑制可能な撮像ユニットを実現できるという効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明にかかる撮像ユニットの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像ユニットの一構成例を示す断面模式図である。図1に示すように、この実施の形態1にかかる撮像ユニット1は、被写体の画像を撮像する固体撮像素子2と、固体撮像素子2をフリップチップ実装するプリント配線基板3と、この固体撮像素子2とプリント配線基板3とを固定する接着剤4と、プリント配線基板3にフリップチップ実装された固体撮像素子2の受光部2aを保護する透光性部材5と、この透光性部材5とプリント配線基板3とを固定する接着剤6とを備える。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像ユニットの一構成例を示す断面模式図である。図1に示すように、この実施の形態1にかかる撮像ユニット1は、被写体の画像を撮像する固体撮像素子2と、固体撮像素子2をフリップチップ実装するプリント配線基板3と、この固体撮像素子2とプリント配線基板3とを固定する接着剤4と、プリント配線基板3にフリップチップ実装された固体撮像素子2の受光部2aを保護する透光性部材5と、この透光性部材5とプリント配線基板3とを固定する接着剤6とを備える。
固体撮像素子2は、CCDまたはCMOSイメージセンサ等に例示されるベアチップ状の半導体素子であり、被写体からの光を受光してこの被写体の画像を撮像する撮像機能を有する。具体的には、固体撮像素子2は、サブストレート等のチップ基板上に、被写体からの光を受光する受光部2aと、撮像動作を実行するための駆動回路が形成された駆動回路部2bと、駆動回路部2bと電気的に接続された複数の突起電極2cとを備える。
受光部2aは、格子形状等の所定の形状に配置される画素群およびマイクロレンズ等を用いて実現され、固体撮像素子2のチップ基板上に形成される。駆動回路部2bは、かかる受光部2aの周辺に形成される。複数の突起電極2cの各々は、固体撮像素子2のチップ基板に形成された配線(図示せず)を介して駆動回路部2bと電気的に接続された複数の電極パッドの各々に形成される。かかる複数の突起電極2cを接続する複数の電極パッドは、駆動回路部2bの周辺(例えば対向する2辺)に形成される。
なお、かかる突起電極2cは、ワイヤボンディング方式によって形成された金または銅等のスタッドバンプであってもよいし、めっき方式によって形成された金、銀、銅、インジウムまたは半田等の金属バンプであってもよい。また、かかる突起電極2cは、金属ボールまたは表面に金属めっきを施した樹脂ボールであってもよいし、印刷等によってパターン形成された導電性接着剤であってもよい。
かかる構成を有する固体撮像素子2は、図1に示すように、プリント配線基板3の開口部3aと受光部2aとを対向させてプリント配線基板3上にフリップチップ実装される。このフリップチップ実装によって、固体撮像素子2の複数の突起電極2cは、プリント配線基板3の回路配線と電気的に接続される。このようにプリント配線基板3に実装された固体撮像素子2において、受光部2aは、後述する透光性部材5等を介して被写体からの光を受光し、この受光した光を光電変換処理する。駆動回路部2bは、かかる受光部2aによって光電変換処理された信号をもとに被写体の画像信号を生成し、この生成した画像信号を複数の突起電極2cを介してプリント配線基板3側に出力する。
プリント配線基板3は、上述した固体撮像素子2の撮像機能を実現するための回路および配線がパターン形成された単層構造または多層構造の回路基板である。プリント配線基板3は、かかるパターン形成された配線を介して回路と電気的に接続された複数の電極パッド(図示せず)を有する。また、プリント配線基板3には、図1に示すように、固体撮像素子2の受光部2aに対応して開口部3aが形成される。開口部3aは、固体撮像素子2の受光部2aに対応して設計された開口寸法を有し、この受光部2aに対する被写体からの光の入射を可能にする。かかるプリント配線基板3には、上述した固体撮像素子2の受光部2aに開口部3aを対向させた態様で固体撮像素子2がフリップチップ実装される。かかる固体撮像素子2のフリップチップ実装において、プリント配線基板3の複数の電極パッドには、熱圧着技術または超音波接続技術等によって固体撮像素子2の各突起電極2cが各々接続される。
なお、プリント配線基板3は、外力の印加によって容易に変形可能である柔軟なフレキシブル回路基板であってもよいし、フレキシブル回路基板に比して変形し難いリジッド回路基板であってもよい。また、プリント配線基板3の材質は、ガラス繊維強化エポキシまたはポリイミド等の樹脂であってもよいし、金属であってもよい。また、図1には、この実施の形態1にかかる撮像ユニット1の一部分、具体的には固体撮像素子2およびその近傍が図示されている。すなわち、上述したプリント配線基板3の外形は、プレート状または帯状等の所望の外形に設計される。
接着剤4は、上述した固体撮像素子2とプリント配線基板3とを確実に固定するためのものである。具体的には、接着剤4は、エポキシ系、フェノール系、シリコン系、ウレタン系またはアクリル系等の絶縁性接着剤である。接着剤4は、図1に示すように、固体撮像素子2の受光部2aとプリント配線基板3の開口部3aとの間の空隙に進入しないように、フリップチップ実装後の固体撮像素子2とプリント配線基板3との間隙に充填される。また、接着剤4は、このプリント配線基板3上の固体撮像素子2の周囲に沿って裾野形状を形成する状態になるまで塗布され、これによって、この固体撮像素子2とプリント配線基板3との間隙を閉塞する。このように充填および塗布された接着剤4は、加熱処理または紫外線照射処理等によって硬化する。この結果、接着剤4は、固体撮像素子2とプリント配線基板3とを接着して固体撮像素子2とプリント配線基板3との実装強度、すなわち固体撮像素子2の各突起電極2cとプリント配線基板3の各電極パッドとの接合強度を補強する。さらに、接着剤4は、かかる固体撮像素子2とプリント配線基板3との間隙を介しての受光部2aへの異物混入および不要光の入射を防止する。
なお、接着剤4は、上述した絶縁性接着剤に限定されず、異方導電性接着剤であってもよい。この場合、接着剤4は、上述した固体撮像素子2のフリップチップ実装において、固体撮像素子2とプリント配線基板3とを接着するとともに、このフリップチップ実装された固体撮像素子2の各突起電極2cとプリント配線基板3の各電極パッドとを各々電気的に接続する。
透光性部材5は、固体撮像素子2の受光部2aへの光透過性を損なうことなく受光部2aを封止する。図2は、本発明の実施の形態1にかかる撮像ユニットの透光性部材の一構成例を示す模式図である。図3は、図2に示す透光性部材のA−A線断面模式図である。透光性部材5は、ガラス、アクリル等の樹脂、ローパスフィルタ、IRカットフィルタ、レンズまたはプリズム等の板状光学部材であり、被写体からの光、すなわち固体撮像素子2の受光部2aが受光すべき光に対して透明である。また、透光性部材5は、図2,3に示すように、接着剤6の注入溝である溝部5aを有する。溝部5aは、図1に示したようにフリップチップ実装された固体撮像素子2の受光部2aと対向する受光部対向面5b(図2に示す斜線部参照)を囲むように、透光性部材5の外形に沿って無端状(例えば矩形状)に形成される。また、この溝部5aの横断面形状は、図3に示すように方形状である。かかる溝部5aの内部には、上述したプリント配線基板3と透光性部材5とを接着するための接着剤6が注入される。
かかる溝部5a内に接着剤6を含んだ状態の透光性部材5は、図1に示すように、溝部5a内に接着剤6を閉じ込めるとともに、プリント配線基板3を挟んでフリップチップ実装後の固体撮像素子2の反対側から接着剤6によってプリント配線基板3と接着して、このプリント配線基板3の開口部3aを閉塞する。この場合、かかる溝部5a内に閉じ込められた状態の接着剤6は、この溝部5aの内壁面とプリント配線基板3の基板面とを接着し、これによって、プリント配線基板3と透光性部材5とを固定する。このようにプリント配線基板3上に固定された透光性部材5は、このフリップチップ実装後の固体撮像素子2の受光部2aを内部に気密封止し、この結果、この受光部2aへの光透過性を損なうことなく、このプリント配線基板3の開口部3a側からの異物混入を防止する。
なお、かかる透光性部材5の溝部5a内に注入される接着剤6は、エポキシ系、フェノール系、シリコン系、ウレタン系またはアクリル系等の熱硬化型接着剤であってもよいし、紫外線硬化型接着剤であってもよい。
つぎに、本発明の実施の形態1にかかる撮像ユニット1の製造方法について説明する。図4は、本発明の実施の形態1にかかる撮像ユニットの製造方法の一例を示すフローチャートである。図5は、透光性部材の溝部に注入された接着剤によってプリント配線基板に透光性部材を接着する状態を示す模式図である。
本発明の実施の形態1にかかる撮像ユニット1は、上述した固体撮像素子2とプリント配線基板3と透光性部材5とを撮像ユニット1の構成部品として予め準備し、接着剤4,6等を用いてこれらの各構成部品を組み合わせることによって製造される。
すなわち、図4に示すように、まず、プリント配線基板3に固体撮像素子2を実装する(ステップS101)。このステップS101において、固体撮像素子2は、プリント配線基板3の開口部3aに固体撮像素子2の受光部2aを対向させるとともに、このプリント配線基板3の各電極パッド(図示せず)と固体撮像素子2の各突起電極2cとを各々合わせた状態にして、プリント配線基板3上にフリップチップ実装される。このフリップチップ実装において、固体撮像素子2の各突起電極2cは、プリント配線基板3の各電極パッドに熱圧着処理または超音波処理等によって接合される。この結果、固体撮像素子2は、プリント配線基板3の開口部3aと受光部2aとを対向させた状態でプリント配線基板3と電気的に接続される。
つぎに、このステップS101の実装工程後のプリント配線基板3と固体撮像素子2との間に接着剤4を充填する(ステップS102)。このステップS102において、接着剤4は、固体撮像素子2の受光部2aとプリント配線基板3の開口部3aとの間の空隙に進入しないように、フリップチップ実装後の固体撮像素子2とプリント配線基板3との間隙に充填される。その後、接着剤4は、この固体撮像素子2とプリント配線基板3との間隙を閉塞するまで、このプリント配線基板3上の固体撮像素子2の周囲に沿って裾野形状に塗布される(図1参照)。この結果、かかる固体撮像素子2の各突起電極2cとプリント配線基板3の各電極パッドとの接合強度は、接着剤4によって補強される。なお、かかる接着剤4は、UV照射等によって常温硬化してもよいし、加熱処理によって熱硬化してもよい。
その後、透光性部材5の溝部5a内に接着剤6を注入し(ステップS103)、この溝部5a内に接着剤6を注入した透光性部材5をプリント配線基板3に取り付けて固体撮像素子2を封止する(ステップS104)。
このステップS103において、接着剤6は、上述した図2,3に示した透光性部材5の溝部5a内に注入される。この場合、接着剤6は、溝部5a全体に行き渡り且つ溝部5aから溢れ出ない程度に注入される。
また、このステップS104において、溝部5a内に接着剤6を満たした状態の透光性部材5は、図5に示すように、プリント配線基板3を挟んで固体撮像素子2の反対側からプリント配線基板3の基板部位3bに取り付けられる。なお、この基板部位3bは、プリント配線基板3の開口部3aを取り囲む縁部位である。このようにプリント配線基板3に取り付けられた透光性部材5は、溝部5a内に接着剤6を閉じ込めた状態を維持しつつプリント配線基板3の開口部3aを閉塞し、この結果、固体撮像素子2の受光部2aへの光入射を可能にしつつ、内部に受光部2aを封止する。なお、かかるプリント配線基板3および透光性部材5は、図1に示したように溝部5a内に閉じ込めた接着剤6によって固定される。この場合、かかる溝部5a内の接着剤6は、固体撮像素子2と透光性部材5との上下位置を反転させる等の手法によって、プリント配線基板3の基板部位3bに確実に接触させるようにしてもよい。かかる接着剤6は、UV照射等によって常温硬化し、あるいは加熱処理によって熱硬化して、この透光性部材5の溝部5a内壁面とプリント配線基板3の基板部位3bとを接着する。
上述したステップS101〜S104の各製造工程を順次行うことによって、図1に示した構成を有する撮像ユニット1を製造することができる。このように製造された撮像ユニット1は、デジタルカメラおよびデジタルビデオカメラを始め、被検体の臓器内部を観察するための内視鏡、撮像機能を備えた携帯電話機等、各種態様の電子撮像装置に内蔵することができる。
ここで、上述したように透光性部材5の溝部5a内に注入された接着剤6は、図1に示したように、この溝部5a内に閉じ込められてプリント配線基板3と透光性部材5とを接着する。このため、接着剤6は、プリント配線基板3と透光性部材5とを接着する際に、この透光性部材5の受光部対向面5b側(図2参照)に流出することがない。さらに、接着剤6の加熱処理によって発生するアウトガスは、硬化状態の接着剤6とともに透光性部材5の溝部5a内に閉じ込められるため、かかるアウトガスの漏洩が抑制される。これによって、気密封止後の固体撮像素子2の受光部2aおよび透光性部材5の受光部対向面5bには、接着剤6および接着剤6からのアウトガスのいずれも付着することがない。この結果、かかるアウトガスを含む接着剤6に起因する受光部2aおよび透光性部材5の受光部対向面5bの汚染が抑制される。
以上、説明したように、本発明の実施の形態1では、回路基板の開口部を通して固体撮像素子の受光部と対向する透光性部材の受光部対向面を囲むように、この透光性部材に無端状の溝部を形成し、この開口部と受光部とを対向させた状態で固体撮像素子をフリップチップ実装した回路基板に、この透光性部材の溝部内に閉じ込めた接着剤によって、このフリップチップ実装後の固体撮像素子の反対側からこの透光性部材を接着して、この回路基板の開口部を閉塞するように構成した。このため、かかる回路基板と透光性部材とを接着する接着剤が透光性部材の受光部対向面側および回路基板の開口部側に流出することを防止するとともに、この接着剤から発生するアウトガスが透光性部材の受光部対向面側および回路基板の開口部側に漏洩することを抑制することができる。これによって、固体撮像素子の受光部および透光性部材の受光部対向面のいずれにも接着剤および接着剤からのアウトガスを付着させることなく、この固体撮像素子を気密封止することができる。この結果、透光性部材の接着剤に起因する固体撮像素子の受光部および透光性部材の受光部対向面の汚染を抑制することが可能な撮像ユニットを実現することができる。
この実施の形態1にかかる撮像ユニットを用いることによって、かかる固体撮像素子の受光部および透光性部材の受光部対向面の汚染に起因する被写体画像の画質劣化等の固体撮像素子の撮像機能低下を防止することができる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、透光性部材5に形成した溝部5aの横断面形状が方形状であったが、この実施の形態2では、透光性部材に形成する無端状の溝部の横断面形状を円弧形状にしている。
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、透光性部材5に形成した溝部5aの横断面形状が方形状であったが、この実施の形態2では、透光性部材に形成する無端状の溝部の横断面形状を円弧形状にしている。
図6は、本発明の実施の形態2にかかる撮像ユニットの一構成例を示す断面模式図である。図6に示すように、この実施の形態2にかかる撮像ユニット21は、上述した実施の形態1にかかる撮像ユニット1の透光性部材5に代えて透光性部材25を備える。この透光性部材25は、上述した溝部5aに代えて横断面形状が円弧形状である無端状の溝部25aを有する。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
透光性部材25は、上述した接着剤6の注入溝である溝部25aを有する。溝部25aは、図6に示したようにフリップチップ実装された固体撮像素子2の受光部2aと対向する透光性部材25の受光部対向面(図2に示す受光部対向面5bと同様の面)を囲むように、透光性部材25の外形に沿って無端状(例えば矩形状)に形成される。また、この溝部5aの横断面形状は、図6に示すように円弧形状(例えば半円形状)である。かかる溝部25aの内部には、プリント配線基板3と透光性部材25とを接着するための接着剤6が注入される。なお、透光性部材25は、かかる溝部25aの横断面形状以外、上述した実施の形態1にかかる撮像ユニット1の透光性部材5と同様である。
なお、本発明の実施の形態2にかかる撮像ユニット21の製造方法は、上述した実施の形態1にかかる撮像ユニット1の製造方法と同じである。すなわち、この実施の形態2にかかる撮像ユニット21は、図4に示したステップS101〜S104の各工程を実行することによって製造することができる。
ここで、上述した撮像ユニット21の透光性部材25には、図6に示したように、横断面形状が円弧形状である溝部25aが形成される。すなわち、かかる円弧形状の溝部25aの内壁面は、上述した実施の形態1における方形状断面の溝部5aに比して円滑である。このため、かかる溝部25a内には、この実施の形態1における溝部5aの場合に比して接着剤6を円滑に注入することができ、この結果、接着剤6内部への気泡等の混入を抑制しつつ接着剤6を過密充填することができる。さらに、かかる円弧形状断面の溝部25aを有する透光性部材25は、プリント配線基板3と透光性部材25とを接着する際に溝部25aに発生する応力を緩和することができるため、かかる応力に起因する透光性部材25の割れおよびクラック等の発生を防止することができる。
以上、説明したように、本発明の実施の形態2では、透光性部材の受光部対向面を囲むように形成する無端状の溝部の横断面形状を円弧形状にし、この透光性部材における円弧形状断面の溝部内に、回路基板と透光性部材とを接着する接着剤を閉じ込めるようにし、その他を実施の形態1と同様に構成した。このため、上述した実施の形態1の場合と同様の作用効果を享受するとともに、透光性部材の溝部内に接着剤を過密充填でき、さらに、回路基板と透光性部材とを接着する際に溝部に発生する応力に起因する透光性部材の割れおよびクラック等の発生を防止可能な撮像ユニットを実現することができる。また、このような透光性部材の割れおよびクラック等の発生を防止可能な撮像ユニットを用いることによって、かかる撮像ユニットを内蔵する電子撮像装置の光学特性を向上することができる。
なお、上述した実施の形態1,2では、透光性部材の外形に沿って矩形状の溝部(例えば図2に示す溝部5a参照)を形成していたが、これに限らず、かかる透光性部材に形成する無端状の溝部(すなわち接着剤6の注入溝)は、上述した固体撮像素子の受光部と対向する透光性部材の受光部対向面を囲むように形成されていればよい。すなわち、かかる透光性部材の溝部の形状は、上述したように矩形状であってもよいし、環形状であってもよいし、辺部分が直線形状であり且つコーナー部分が円弧形状である疑似方形状であってもよい。かかる透光性部材の溝部の形状を円弧形状または疑似方形状にすることによって、回路基板と透光性部材とを接着する際に溝部に発生する応力を一層緩和でき、かかる応力に起因する透光性部材の割れおよびクラック等の発生を一層防止することができる。
また、上述した実施の形態1,2では、回路基板に固体撮像素子をフリップチップ実装した場合を例示したが、これに限らず、本発明にかかる撮像ユニットの固体撮像素子は、フリップチップ実装以外の実装技術によって回路基板に実装されてもよい。例えば、ダイボンディング技術によって回路基板に固体撮像素子を実装してもよいし、ワイヤボンディング技術またはTABボンディング技術によって固体撮像素子と回路基板とを電気的に接続してもよいし、これらの実装技術を適宜組み合わせてもよい。
さらに、上述した実施の形態1,2では、ステップS101の工程において熱圧着技術または超音波接続技術等によって固体撮像素子の各突起電極と回路基板の各電極パッドとを接続する製造方法を例示したが、これに限らず、ステップS101において固体撮像素子と回路基板との間隙に異方導電性接着剤を充填し、この充填した異方導電性接着剤によって、固体撮像素子の各突起電極と回路基板の各電極パッドとを電気的に接続するとともに固体撮像素子と回路基板とを固定してもよい。この場合、上述したステップS102の工程は省略してもよい。
1,21 撮像ユニット
2 固体撮像素子
2a 受光部
2b 駆動回路部
2c 突起電極
3 プリント配線基板
3a 開口部
3b 基板部位
4,6 接着剤
5,25 透光性部材
5a,25a 溝部
5b 受光部対向面
2 固体撮像素子
2a 受光部
2b 駆動回路部
2c 突起電極
3 プリント配線基板
3a 開口部
3b 基板部位
4,6 接着剤
5,25 透光性部材
5a,25a 溝部
5b 受光部対向面
Claims (3)
- 固体撮像素子と、
前記固体撮像素子の受光部に対応して開口部が形成され、前記受光部と前記開口部とを対向させて前記固体撮像素子を実装する回路基板と、
前記受光部と対向する受光部対向面を囲むように溝部が形成され、前記溝部内に接着剤を閉じ込めるとともに、前記回路基板を挟んで実装後の前記固体撮像素子の反対側から前記接着剤によって前記回路基板と接着して前記開口部を閉塞する透光性部材と、
を備えたことを特徴とする撮像ユニット。 - 前記透光性部材は、前記溝部内に前記接着剤を注入されることを特徴とする請求項1に記載の撮像ユニット。
- 前記溝部の横断面形状は、円弧形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像ユニット。
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JP2009162256A JP2011018766A (ja) | 2009-07-08 | 2009-07-08 | 撮像ユニット |
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JP2009162256A Withdrawn JP2011018766A (ja) | 2009-07-08 | 2009-07-08 | 撮像ユニット |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2009
- 2009-07-08 JP JP2009162256A patent/JP2011018766A/ja not_active Withdrawn
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