JP2011017636A - 検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】実際の光学系を用いてゴーストを検査できる検査装置を提供する。
【解決手段】発光ダイオードLEDと絞りAPをX軸方向及びY軸方向にマトリクス状に移動させ、撮像素子CCDをZ軸方向に移動させながら、ゴーストの検査を行うことで、ゴーストが発生する、光学系OPSに対する、発光ダイオードLED、絞りAP、撮像素子CCDの相対位置がわかる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ゴーストの検査装置に関し、特に撮像光学系や投射光学系において発生するゴーストを検査するのに好適な検査装置に関する。
デジタルカメラやビデオカメラなどの撮像装置は、一般に複数のレンズやプリズムから構成された撮像光学系を有している。ここで、太陽や電球などの明るい光源が含まれているシーンを撮像した場合、その光源の光がレンズ表面や撮像光学系の構造物(ねじ、鏡筒、絞りなど)や撮像素子の表面で反射し、その反射光の像が撮像素子上に結像することがある。この現象は、一般にゴーストと呼ばれる。通常、太陽などの光源を中心に絞りの形状のゴーストが発生したり、構造物の反射がゴーストとなる場合が多い。ゴーストは、高画質な画像を形成する妨げとなることが多い。
これに対し特許文献1には、ゴーストの原因となる光源の方向を推定して画像から除去する画像処理の方法が提案されている。
特開2008−289034号公報
ところで、画像処理により撮像後にゴーストを除去する方法では、オリジナル画像が失われてしまう恐れがあるため、本来的には、撮像時にゴーストが生じないような光学系を設計することが好ましいと言える。特に近年では、シミュレーションソフトの発達に伴い、光学系の設計時に、或る程度ゴーストが生じる可能性について検討できるようになった。しかしながら、光源から出射された光が、光学系のいずれかに反射してゴーストを発生する光路は複数あるため、画像に影響するゴースト発生経路の特定はシミュレーションだけでは難しいという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、実際の光学系を用いてゴーストを検査できる検査装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の検査装置は、光源と、絞りと、撮像素子と、画像形成装置とを有し、前記光源から出射された光線を、前記絞りを介して光学系に入射させ、前記光学系により結像された像を前記撮像素子により検出し、前記画像形成装置により前記撮像素子からの信号に基づいて画像を形成するようになっている検査装置であって、
前記光学系に対して、前記光源と前記絞りと前記撮像素子のうち少なくとも一つを相対的に変位させる変位装置を有することを特徴とする。
本発明によれば、変位装置が、前記光学系に対して、前記光源と前記絞りと前記撮像素子のうち少なくとも一つを相対的に変位させるので、前記少なくとも1つを複数の位置のいずれに変位させたときにゴーストが発生するか否かを検出でき、その検出結果をシミュレーションに盛り込むことで、よりゴーストが低減された光学系を得ることができる。尚、絞りの形状は、円形に限らず多角形状など、入射光を制限する機能があれば形状は問わない。
更に本願発明の別な形態として、絞りを省略することもできる。かかる場合、本願発明の検査装置は、光源と、撮像素子と、画像形成装置とを有し、前記光源から出射された光線を光学系に入射させ、前記光学系により結像された像を前記撮像素子により検出し、前記画像形成装置により前記撮像素子からの信号に基づいて画像を形成するようになっている検査装置であって、前記光学系に対して、前記光源と前記撮像素子のうち少なくとも一つを相対的に変位させる変位装置を有することを特徴とする。
請求項2に記載の検査装置は、請求項1に記載発明において、前記変位装置は、前記光学系に対して、前記光源を光軸直交方向に変位させることを特徴とする。
請求項3に記載の検査装置は、請求項1又は2に記載発明において、前記変位装置は、前記光学系に対して、前記絞りを光軸直交方向に変位させることを特徴とする。
請求項4に記載の検査装置は、請求項1〜3のいずれかに記載発明において、前記変位装置は、前記光学系に対して、前記撮像素子を光軸方向に変位させることを特徴とする。
請求項5に記載の検査装置は、光源と、絞りと、撮像素子と、画像形成装置とを有し、前記光源から出射された光線を、前記絞りを介して光学系に入射させ、前記光学系により結像された像を前記撮像素子により検出し、前記画像形成装置により前記撮像素子からの信号に基づいて画像を形成するようになっている検査装置であって、
前記光源は、前記光学系の光軸に直交する方向においてマトリクス状に配列された複数の発光部を有し、前記発光部のいずれかを発光させることを特徴とする。
本発明によれば、前記光源がマトリクス状に配列された複数の発光部を有し、前記発光部のいずれかを発光させるので、前記発光部のいずれかを発光させたとき、ゴーストが発生するか否かを検出でき、その検出結果をシミュレーションに盛り込むことで、よりゴーストが低減された光学系を得ることができる。
請求項6に記載の検査装置は、請求項5に記載発明において、前記光学系に対して、前記絞りと前記撮像素子のうち少なくとも一つを相対的に変位させる変位装置を有することを特徴とする。
請求項7に記載の検査装置は、請求項6に記載発明において、前記変位装置は、前記光学系に対して、前記絞りを光軸直交方向に変位させることを特徴とする。
請求項8に記載の検査装置は、請求項6又は7に記載発明において、前記変位装置は、前記光学系に対して、前記撮像素子を光軸方向に変位させることを特徴とする。
請求項9に記載の検査装置は、請求項1〜8のいずれかに記載発明において、前記光学系は複数の光学素子を含むことを特徴とする。
尚、本明細書中、ゴーストとは、複数のレンズ等を含む光学系において、レンズ表面での反射を介して本来の結像光(有効結像光)が通る光路とは異なる光路を通って像面上に到達した光(不要光)により、視覚的に一定の形状が認められるように形成された光学像である。なお、ゴーストは、一般に、上記と同様の不要光により形成されるが、むらやかぶり等の一定の形状が認められないように発生するフレアと区別される。
本発明によれば、実際の光学系を用いてゴーストを検査できる検査装置を提供することができる。
本実施の形態の検査装置の斜視図である。 複数の圧電セラミックスPEを積み重ねてその間に電極Cを並列接続した構造の積層型圧電アクチュエータPZを示す斜視図である。 圧電アクチュエータPZに印加される電圧パルスの波形を示す図である。 別な実施の形態にかかる検査装置の斜視図である。 像面に形成されたゴースト光源の像とゴーストの出現位置との関係を示す図であり、撮像面を示す(A)〜(C)は、撮像素子CCDの位置に対応する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態の検査装置の斜視図である。検査装置は、光源である発光ダイオードLEDと、発光ダイオードLEDを駆動する光源駆動装置LDRと、絞りAPと、絞りAPを駆動する絞り駆動装置ADRと、撮像素子CCDと、撮像素子CCDを駆動する撮像素子駆動装置CDRとを有している。変位装置を構成する各駆動装置LDR,ADR,CDRは、ベースBS上に取り付けられている。以下、具体的に説明するが、ここでは光学系の光軸方向をZ軸方向とし、光軸直交方向をX軸方向及びY軸方向とする。
まず、光源駆動装置LDRについて説明する。発光ダイオードLEDは、光源ホルダLDHに設けられた孔内に保持され発光部を絞りAP側に向けており、光源ホルダLDHと共に一体的に移動するようになっている。
光源ホルダLDHには、四角柱状のX軸駆動軸LXDSと対応する形状を有し且つそれに接する角溝LDHbが設けられ、また角溝LDHbとの間にX軸駆動軸LXDSを挟むようにして板ばねLXSGが取り付けられている。光源ホルダLDHと板ばねLXSGとの間で挟持された駆動部材であるX軸駆動軸LXDSは、図でX軸方向に延在しており、板ばねLXSGの付勢力で適度に押圧されている。X軸駆動軸LXDSの一端は自由端であり、その他端は、電気機械変換素子であるX軸圧電アクチュエータLXPZに連結されている。X軸圧電アクチュエータLXPZは、連結部LPZaを有している。
連結部LPZaには、四角柱状のY軸駆動軸LYDSと対応する形状を有し且つそれに接する角溝LPZbが設けられ、また角溝LPZbとの間にY軸駆動軸LYDSを挟むようにして板ばねLYSGが取り付けられている。連結部LPZaと板ばねLYSGとの間で挟持された駆動部材であるY軸駆動軸LYDSは、X軸方向に直交するY軸方向に延在しており、板ばねLYSGの付勢力で適度に押圧されている。Y軸駆動軸LYDSの一端は自由端であり、その他端は、電気機械変換素子であるY軸圧電アクチュエータLYPZに連結されている。Y軸圧電アクチュエータLYPZは、ベースBSに取り付けられている。圧電アクチュエータLXPZ、LYPZと、駆動軸LXDS、LYDSと、連結部LPZaと、板ばねLXSG、LYSGとで光源駆動装置LDRを構成する。
圧電アクチュエータLXPZ、LYPZは、PZT(ジルコン・チタン酸鉛)などで形成された圧電セラミックスを積層してなる。圧電セラミックスは、その結晶格子内の正電荷の重心と負電荷の重心とが一致しておらず、それ自体分極していて、その分極方向に電圧を印加すると伸びる性質を有している。しかし、圧電セラミックスのこの方向への歪みは微小であり、この歪み量により被駆動部材を駆動することは困難であるため、図2に示すように、複数の圧電セラミックスPEを積み重ねてその間に電極Cを並列接続した構造の積層型圧電アクチュエータが実用可能なものとして提供されている。本実施の形態では、この積層型圧電アクチュエータを駆動源として用いている。
次に、発光ダイオードLEDの駆動方法について説明する。一般に、積層型圧電アクチュエータは、電圧印加時の変位量は小さいが、発生力は大でその応答性も鋭い。したがって、圧電アクチュエータLXPZに、図3(a)に示すように立ち上がりが鋭く立ち下がりがゆっくりとした略鋸歯状波形のパルス電圧を印加すると、圧電アクチュエータLXPZは、パルスの立ち上がり時に急激に伸び、立ち下がり時にそれよりもゆっくりと縮む。したがって、圧電アクチュエータLXPZの伸長時には、その衝撃力でX軸駆動軸XDSが図1の手前側へ押し出されるが、発光ダイオードLEDを保持した光源ホルダLDHと板ばねLXSGは、その慣性により、X軸駆動軸LXDSと一緒には移動せず、X軸駆動軸LXDSとの間で滑りを生じてその位置に留まる(わずかに移動する場合もある)。一方、パルスの立ち下がり時には立ち上がり時に比較してX軸駆動軸LXDSがゆっくりと戻るので、光源ホルダLDHと板ばねLXSGがX軸駆動軸LXDSに対して滑らずに、X軸駆動軸LXDSと一体的に図1の奥側へ移動する。即ち、周波数が数百から数万ヘルツに設定されたパルスを印加することにより、発光ダイオードLEDを保持した光源ホルダLDHを、X軸方向に所望の速度で連続的に移動させることができる。尚、以上より明らかであるが、図3(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、光源ホルダLDHを逆の方向へ移動させることができる。パルスの印加を中止すると、板ばねLXSGの付勢力により光源ホルダLDHはその位置に静止する。本実施の形態では、X軸駆動軸LXDSを四角柱状(回り止め機構)としているので、光源ホルダLDHの回り止め機能が発揮され、発光ダイオードLEDのチルトが抑制されるので、別個にガイド軸を設ける必要はない。
同様に、圧電アクチュエータLYPZに、図3(a)に示すように立ち上がりが鋭く立ち下がりがゆっくりとした略鋸歯状波形のパルス電圧を印加すると、圧電アクチュエータLYPZは、パルスの立ち上がり時に急激に伸び、立ち下がり時にそれよりもゆっくりと縮む。したがって、圧電アクチュエータLYPZの伸長時には、その衝撃力でY軸駆動軸LYDSが図1の上側へ押し出されるが、圧電アクチュエータLXPZの連結部LPZaと板ばねLYSGは、その慣性により、Y軸駆動軸LYDSと一緒には移動せず、Y軸駆動軸LYDSとの間で滑りを生じてその位置に留まる(わずかに移動する場合もある)。一方、パルスの立ち下がり時には立ち上がり時に比較してY軸駆動軸LYDSがゆっくりと戻るので、連結部LPZaと板ばねLYSGがY軸駆動軸LYDSに対して滑らずに、Y軸駆動軸LYDSと一体的に図1の下側へ移動する。即ち、周波数が数百から数万ヘルツに設定されたパルスを印加することにより、圧電アクチュエータLXPZを光源ホルダLDHと共に、Y軸方向に所望の速度で連続的に移動させることができる。尚、以上より明らかであるが、図3(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、圧電アクチュエータLXPZを光源ホルダLDHと共に逆の方向へ移動させることができる。パルスの印加を中止すると、板ばねLYSGの付勢力により連結部LPZaはその位置に静止する。本実施の形態では、Y軸駆動軸LYDSを四角柱状(回り止め機構)としているので、圧電アクチュエータLXPZの回り止め機能が発揮され、発光ダイオードLEDのチルトが抑制されるので、別個にガイド軸を設ける必要はない。
次に、絞り駆動装置ADRについて説明する。中央に小開口APaを有する薄板状の絞りAPは、連結部ADHに連結されて一体的に移動するようになっている。
連結部ADHには、四角柱状のX軸駆動軸AXDSと対応する形状を有し且つそれに接する角溝ADHbが設けられ、また角溝ADHbとの間にX軸駆動軸AXDSを挟むようにして板ばねAXSGが取り付けられている。連結部ADHと板ばねAXSGとの間で挟持された駆動部材であるX軸駆動軸AXDSは、図でX軸方向に延在しており、板ばねAXSGの付勢力で適度に押圧されている。X軸駆動軸AXDSの一端は自由端であり、その他端は、電気機械変換素子であるX軸圧電アクチュエータAXPZに連結されている。X軸圧電アクチュエータAXPZは、連結部APZaを有している。
連結部APZaには、四角柱状のY軸駆動軸AYDSと対応する形状を有し且つそれに接する角溝APZbが設けられ、また角溝APZbとの間にY軸駆動軸AYDSを挟むようにして板ばねAYSGが取り付けられている。連結部APZaと板ばねAYSGとの間で挟持された駆動部材であるY軸駆動軸AYDSは、X軸方向に直交するY軸方向に延在しており、板ばねAYSGの付勢力で適度に押圧されている。Y軸駆動軸AYDSの一端は自由端であり、その他端は、電気機械変換素子であるY軸圧電アクチュエータAYPZに連結されている。Y軸圧電アクチュエータAYPZは、ベースBSに取り付けられている。圧電アクチュエータAXPZ、AYPZと、駆動軸AXDS、AYDSと、連結部APZaと、板ばねAXSG、AYSGとで絞り駆動装置ADRを構成する。
圧電アクチュエータAXPZ、AYPZは、上述した圧電アクチュエータLXPZ、LYPZと同様に、PZT(ジルコン・チタン酸鉛)などで形成された圧電セラミックスを積層してなる。
次に、絞りAPの駆動方法について説明する。圧電アクチュエータAXPZに、図3(a)に示すように立ち上がりが鋭く立ち下がりがゆっくりとした略鋸歯状波形のパルス電圧を印加すると、上述したように圧電アクチュエータAXPZが伸縮し、絞りAPと連結部ADHが図1の奥側へ移動する。一方、図3(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、絞りAPを手前側へ移動させることができる。パルスの印加を中止すると、板ばねAXSGの付勢力により連結部ADHはその位置に静止する。
同様に、圧電アクチュエータAYPZに、図3(a)に示すように立ち上がりが鋭く立ち下がりがゆっくりとした略鋸歯状波形のパルス電圧を印加すると、圧電アクチュエータAYPZが伸縮し、絞りAPと連結部ADHが図1の下側へ移動する。一方、図3(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、絞りAPを上側へ移動させることができる。パルスの印加を中止すると、板ばねAYSGの付勢力により連結部APZaはその位置に静止する。
次に、撮像素子駆動装置CDRについて説明する。撮像素子CCDは、撮像面を絞りAP側に向けた状態で、撮像素子ホルダCDHに保持されている。撮像素子ホルダCDHは、その側縁に連結部CDHaが連結されている。尚、撮像素子ホルダCDHは、ベースBS上に設置され、図1でZ方向に延在するガイドレールGSに係合する切欠CDHcを有しており、ガイドレールGSに沿って移動可能となっている。
連結部CDHaには、四角柱状のZ軸駆動軸CZDSと対応する形状を有し且つそれに接する角溝CDHbが設けられ、また角溝CDHbとの間にZ軸駆動軸CZDSを挟むようにして板ばねCZSGが取り付けられている。連結部CDHaと板ばねCZSGとの間で挟持された駆動部材であるZ軸駆動軸CZDSは、図でZ軸方向に延在しており、板ばねCZSGの付勢力で適度に押圧されている。Z軸駆動軸CZDSの一端は自由端であり、その他端は、電気機械変換素子であるZ軸圧電アクチュエータCZPZに連結されている。Z軸圧電アクチュエータCZPZは、その末端がベースBS上に形成されたポストPTに固定されている。圧電アクチュエータCZPZと、Z軸駆動軸CZDSと、連結部CDHaと、板ばねCZSGとで撮像素子駆動装置CDRを構成する。
圧電アクチュエータCZPZは、上述した圧電アクチュエータLXPZ、LYPZと同様に、PZT(ジルコン・チタン酸鉛)などで形成された圧電セラミックスを積層してなる。
次に、撮像素子CCDの駆動方法について説明する。圧電アクチュエータCZPZに、図3(a)に示すように立ち上がりが鋭く立ち下がりがゆっくりとした略鋸歯状波形のパルス電圧を印加すると、上述したように圧電アクチュエータCZPZが伸縮し、撮像素子CCDと連結部CDHaが図1の手前側へ移動する。一方、図3(b)に示すように電圧の立ち上がりがゆっくりで、立ち下がりが鋭いパルスを印加すれば、撮像素子CCDを奥側へ移動させることができる。パルスの印加を中止すると、板ばねCZSGの付勢力により連結部CDHaはその位置に静止する。
撮像素子CCDは、配線Hを介して画像処理回路を含む制御装置CONTに信号を出力するようになっており、即ち制御装置CONTは、撮像素子CCDからの信号に基づき画像を形成する画像形成装置として機能する。また制御装置CONTは、不図示のセンサから発光ダイオードLED、絞りAP、撮像素子CCDの位置情報を読み出して、ゴーストの有無と共に、メモリMRYに記憶可能となっている。
ベースBS上において、絞りAPと撮像素子CCDとの間には、光学系OPSを保持固定する保持台LDHが配置されている。尚、ベースBSの周囲は、不図示の筐体で覆われ、発光ダイオードLED以外の光が撮像素子CCDに入射しないようになっている。
次に、検査装置の動作について説明する。検査対象である複数のレンズからなる光学系OPSを保持台LDHに保持固定した後、絞りAPと撮像素子CCDとを原点に固定した状態で、制御装置CONTは、光源駆動装置LDRを駆動して、発光した発光ダイオードLEDをX軸方向に1単位量ずつ移動させ、絞りAPを介して入射した光線を、光学系OPSを介して撮像素子CCDの撮像面に受光させ、画像処理によりゴーストの有無を判定する。制御装置CONTは、ゴーストが生じたと判定したときは、その際の光学系OPSに対する、発光ダイオードLED、絞りAP、撮像素子CCDの相対位置をメモリMRYに記憶する。ここで、移動した発光ダイオードLEDがX軸方向の末端に到達した場合、発光ダイオードLEDをX軸方向の原点に戻し、Y軸方向に1単位量だけ移動させ、更に発光ダイオードLEDをX軸方向に1単位量ずつ移動させて(光源走査ステップという)、同様な検査を行う。
発光ダイオードLEDがX軸方向及びY軸方向の末端に到達した場合、発光ダイオードLEDをX軸方向及びY軸方向の原点に戻した上で、更に絞りAPをX軸方向に1単位量だけ移動させ、同様に発光ダイオードLEDをX軸方向及びY軸方向に2次元的に移動させながら、同様な検査を行う。絞りAPがX軸方向の末端に到達した場合、絞りAPをX軸方向の原点に戻し、Y軸方向に1単位量だけ移動させ(絞り走査ステップという)、更に発光ダイオードLEDをX軸方向及びY軸方向の原点に戻した上で、X軸方向及びY軸方向に2次元的に移動させながら、同様な検査を行う。
絞りAPがX軸方向及びY軸方向の末端に到達した場合、発光ダイオードLED及び絞りAPをX軸方向及びY軸方向の原点に戻した上で、次に撮像素子CCDをZ軸方向に1単位量だけ移動させ(撮像素子走査ステップという)、同様に発光ダイオードLEDをX軸方向及びY軸方向に2次元的に移動させつつ、それぞれ絞りAPをX軸方向及びY軸方向に2次元的に移動させながら、同様な検査を行う。このようにして検査を行うことで、ゴーストが発生する、光学系OPSに対する発光ダイオードLED、絞りAP、撮像素子CCDの相対位置がわかるので、ゴーストが発生しない相対位置を、シミュレーションソフトでは無視することによって、設計の手間を大きく省くことができる。尚、以上の実施の形態に対し、光源を固定して、光学系と撮像素子とを一体的に回転させることで、同様の効果を得ることができる。
又、特に光学系OPSに対して撮像素子CCDを光軸方向に相対変位させると、光学系OPSにより撮像面に結像される像がデフォーカス状態になるが、そのデフォーカス状態の像の重心位置を解析してゴーストの発生方向を予想することによって、逆投影方向の効率の良いゴーストシミュレーションが可能となる。一例を示すと、図5を参照して、光学系OPSに対して撮像素子CCDの相対位置を、光軸方向に沿って光源側よりA〜Cに示すように変更すると、それに対応して(A)〜(C)に示すように撮像面上には光源の像IとゴーストGが現れる。撮像素子CCDが位置Bにあるときにフォーカス状態になる。ここで、ゴーストGは、光源の像Iの重心位置に応じて位置と大きさが変化する。より具体的には、光源の像Iの重心位置は、撮像素子CCDの相対位置が光源から離れるに連れて、撮像面の中点Oから離れてゆく。このときゴーストGも、光源の像Iと撮像面の中点Oとを結ぶ線上であって、撮像素子CCDから離れるに連れて、撮像面の中点Oから離れるように出現し且つ大きくなる。つまり、撮像素子CCDが光源に近い位置Aにある場合、位置Bにある場合よりもゴーストGは中点Oに近く且つ小さくなり、一方、撮像素子CCDが光源から遠い位置Cにある場合、位置Bにある場合よりもゴーストGは中点Oから遠く且つ大きくなる。尚、最初にゴーストのシミュレーションを行った上で、試作品としての光学系OPSを実際に製作し、本実施の形態の検査装置を用いて、ゴーストが発生しないかを確認することもできる。
図4は、別な実施の形態にかかる検査装置の斜視図である。本実施の形態においては、光源駆動回路の代わりに、発光ダイオードLEDをX軸方向及びY軸方向に2次元マトリクス状に配置した光源ユニットLUを用いている。各発光ダイオードLEDが点灯したときには、その位置を制御装置CONTが認識できるようになっている。それ以外の構成については、上述した実施の形態と同様である。
光源ユニットLUの発光ダイオードLEDを1つずつ点灯させ、また絞りAPをX軸方向及びY軸方向に2次元的に移動させ、且つ撮像素子CCDをZ軸方向に移動させながら、上述と同様なゴースト検査を行うことができる。尚、発光波長が異なる複数の発光ダイオードを組み合わせて1単位とし、複数単位の発光ダイオード群をマトリクス状に並べて、波長毎に発光を行えば、波長依存性を有するゴーストの検査も行うこともできる。
光学系OPSは、単一のレンズでも良いし、複数のレンズでも良い。光学系OPSと撮像素子CCDに代わりに、カメラ自体を検査装置に設置するようにしても良い。光学系OPSがズーム機能を有する場合、複数のレンズ群同士を相対的に変位させながらゴーストの検査を行っても良い。更に本発明の検査装置によれば、撮像レンズ、投射用レンズの他、光ピックアップ装置の対物レンズ等の検査も可能である。
ADH 連結部
ADHb 角溝
ADR 絞り駆動装置
AP 絞り
APZa 連結部
APZb 角溝
APa 小開口
AXDS X軸駆動軸
AXPZ X軸圧電アクチュエータ
AYDS Y軸駆動軸
AYPZ Y軸圧電アクチュエータ
BS ベース
CCD 撮像素子
CDH 撮像素子ホルダ
CDHa 連結部
CDHb 角溝
CDHc 切欠
CDR 撮像素子駆動装置
CONT 制御装置
CZDS Z軸駆動軸
CZPZ Z軸圧電アクチュエータ
GS ガイドレール
H 配線
LDH 保持台
LDH 光源ホルダ
LDHb 角溝
LDR 光源駆動装置
LED 発光ダイオード
LPZa 連結部
LPZb 角溝
LU 光源ユニット
LXDS X軸駆動軸
LXPZ X軸圧電アクチュエータ
LYDS Y軸駆動軸
LYPZ Y軸圧電アクチュエータ
MRY メモリ
OPS 光学系
PE 圧電セラミックス
PT ポスト

Claims (9)

  1. 光源と、絞りと、撮像素子と、画像形成装置とを有し、前記光源から出射された光線を、前記絞りを介して光学系に入射させ、前記光学系により結像された像を前記撮像素子により検出し、前記画像形成装置により前記撮像素子からの信号に基づいて画像を形成するようになっている検査装置であって、
    前記光学系に対して、前記光源と前記絞りと前記撮像素子のうち少なくとも一つを相対的に変位させる変位装置を有することを特徴とする検査装置。
  2. 前記変位装置は、前記光学系に対して、前記光源を光軸直交方向に変位させることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
  3. 前記変位装置は、前記光学系に対して、前記絞りを光軸直交方向に変位させることを特徴とする請求項1又は2に記載の検査装置。
  4. 前記変位装置は、前記光学系に対して、前記撮像素子を光軸方向に変位させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の検査装置。
  5. 光源と、絞りと、撮像素子と、画像形成装置とを有し、前記光源から出射された光線を、前記絞りを介して光学系に入射させ、前記光学系により結像された像を前記撮像素子により検出し、前記画像形成装置により前記撮像素子からの信号に基づいて画像を形成するようになっている検査装置であって、
    前記光源は、前記光学系の光軸に直交する方向においてマトリクス状に配列された複数の発光部を有し、前記発光部のいずれかを発光させることを特徴とする検査装置。
  6. 前記光学系に対して、前記絞りと前記撮像素子のうち少なくとも一つを相対的に変位させる変位装置を有することを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
  7. 前記変位装置は、前記光学系に対して、前記絞りを光軸直交方向に変位させることを特徴とする請求項6に記載の検査装置。
  8. 前記変位装置は、前記光学系に対して、前記撮像素子を光軸方向に変位させることを特徴とする請求項6又は7に記載の検査装置。
  9. 前記光学系は複数の光学素子を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102252830A (zh) * 2011-04-29 2011-11-23 中国科学院上海光学精密机械研究所 光学鬼像的检测装置及其检测方法
CN105067224A (zh) * 2015-09-24 2015-11-18 哈尔滨工业大学 终端光学元件损伤在线检测中孪生像尺寸的定量检测方法

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