JP2011017268A - 冷媒循環動力変換方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱された高圧超臨界冷媒エネルギを無動力循環方式で回転動力に変換する低コスト、低騒音、安全性及び汎用性の高い冷媒循環動力変換方法及びシステムを提供する。
【解決手段】 本発明は、高圧超臨界冷媒を排出する複数の加熱炉1a〜1dからなる超臨界冷媒発生部1と、超臨界冷媒から膨張タービン31により回転動力に変換する動力変換機構3と、膨張機からの冷媒ガスを液化するコンデンサ4と、液化冷媒を貯留する貯留タンク2と、前記各機器間を連結し冷媒を循環する循環流路とを備え、各加熱炉を冷却し冷媒を流入する冷間サイクル及び冷媒を加熱し超臨界冷媒を排出する熱間サイクルの順次切替えを繰返し、膨張機に超臨界冷媒を略連続的に供給することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CO、その他の冷媒を媒体とする動力変換に関し、特に冷媒が熱源で加熱されて形成される超臨界冷媒の高圧エネルギを他の外部動力を用いない閉ループで電気エネルギなどに変換する冷媒循環動力変換方法及びシステムに関する。
近年、地球温暖化防止など地球環境問題が世界的にクローズアップされ、工場や家庭などから排出される低熱源の有効利用、余剰夜間電力の有効利用、あるいはCOガスの大気排出量の削減、回収等が重要視されている。
特に、省エネルギ化を図ることや火力発電所などCO排出量の大きい施設から排出されるCOガスを回収して大気への排出を防止するなどによりCO排出量を削減することが人類の一つの大きな課題となっている。
さらに、オゾン層保護の要求も高まり、フロン等の人為的に合成された冷媒ではなく、CO、水、空気、アンモニア、ハイドロカーボン等の自然界に存在する自然冷媒を用いた熱システムが注目されている。
自然冷媒は、自然界に元々存在する物質で冷媒としての性質を持つもので、上記の他、炭化水素単体もしくは混合ガスで、主にアンモニアやイソブタン、イゾブタンとプロパンの混合物のほか、プロパンやプロピレン等があり、自然界に大量に存在する物質である。オゾン破壊係数がゼロであるのはもちろん、代替フロンと違って地球温暖化係数も低いため、最近ではオゾン層破壊問題、地球温暖化問題から再び見直されている。炭化水素ガスは、可燃性のため安全性を懸念する声もあったが、近年の技術の進歩により、ドイツなどヨーロッパの冷蔵庫メーカーが製品の実用化、拡販に成功しており、日本でも入手可能となっている。
自然冷媒を用いた熱システムの一例として、冷媒の超臨界COを相変化を伴わずに、冷媒を高温にする必要がなく、温度の低い熱エネルギを動力に変換することを狙いとしたもので、図4に示すように、熱を受熱する受熱部202と、熱を放熱する放熱部203と、受熱部202と放熱部203と結んで閉ループを形成し、冷媒(CO)を封入した循環パイプ201と、循環パイプ201に設けられ、冷媒を超臨界領域で使用したときに発生する冷媒の対流を動力に変換する変換部205とを備える熱エネルギ変換装置が提案されている(特許文献1参照)。
また、最近、自然冷媒を使用した家庭用や業務用の自然冷媒ヒートポンプシステム、例えば自然冷媒ヒートポンプ給湯器が、多くの企業で商品化されている。
経済性や運用性を改善した自然冷媒ヒートポンプシステムの一例として、図5に示すように、蒸発器311で気化されたCO等の自然冷媒を、コンプレッサー312で超臨界状態として熱交換器314に送り、熱交換器314を経て低温高圧状態となった自然冷媒を膨張させるサイクルを有する自然冷媒ヒートポンプにおいて、自然冷媒を膨張させる機構として膨張タービン351を用い、膨張タービン351へ低温高圧状態の自然冷媒を導入して断熱膨張させることでそのロータを高速回転させ、この回転力で発電機352を駆動して高周波電力を発電し、この発電電力をインバータ316で商用周波数の電力に変換し、コンプレッサー312の動力源である電動機313へ給電する構成が提案されている(特許文献2参照)。
また、設備コストを低コストに抑えるとともに、省エネルギ性の高い高収率のドライアイス製造方法及び装置の一例として、図6及び7に示すように、工場排熱を利用して回収される高濃度COガスを冷媒として使用し、圧縮機412、COガス冷却器426、427、428により過冷却状超臨界COを形成させ、過冷却状超臨界COを第1の気液分離減圧手段である高段二相流膨張機431により液化COとCOガスに分離させ、COガスを圧縮機412に還流させて液化CO2サイクル411を形成し、液化COを、第2の気液分離減圧手段である低段二相流膨張機433によりドライアイスの形成とともにCOガスを分離させ、COガスを液化CO2サイクル411に還流させ、高段二相流膨張機431の上流側に液化COを貯める高圧液化COタンク429を配置し、高段二相流膨張機431の下流側であって低段二相流膨張機433の上流側に液化COを貯める低圧液化CO2タンク437を配置し、低圧液化CO2タンク437では三重点圧力(5.28Kg/cmabs)以上の圧力でCO液が溜められる構成であって、液化CO2サイクル411は、圧縮機412とガス冷却器413と二相流膨張機414と気液分離器515とから構成され、二相流膨張機414、高段及び低段二相流膨張機431、433にはそれぞれ発電機Gを直結して動力回収が可能な構成が提案されている(特許文献3参照)。
特開2001−147086号公報 特開2005−172336号公報 特開2008−214190号公報
しかしながら、特許文献1に記載の熱エネルギ変換装置は、循環パイプ201内に封入されたCOが、圧力が7.3MPa以上でかつ温度が約31℃以上となると超臨界冷媒となり、流体の粘度が低下し、対流が発生し易い状態となる。そこで、循環パイプ201内の超臨界冷媒に温度差が生じると超臨界冷媒内で密度差が生じ、この密度差により駆動力なしに対流が発生して循環パイプ201内の循環を開始する。したがって、受熱部2から放熱部3に熱を搬送して循環パイプ201内を循環する超臨界冷媒が、変換部205に設けられた軸流ファン又はファンに当接してファンを回転させる。
この熱エネルギ変換装置は、一種のヒートパイプである循環パイプ201内の超臨界冷媒の対流が動力となる変換部205のファンの回転力に変換されることから、例えばパソコンのマザーボードのようなプリント基板上に設けられ、発熱部品の発熱により受熱部2の熱を放熱部3に搬送して変換部205に取り付けたファンを回し、このファンにより強制的に風の流れを形成して、放熱フィンから放熱効果を促進させるという小規模の動力変換に限定され、大規模な動力変換システムには効率的に適用できない等の問題点がある。
また、特許文献2に記載の自然冷媒ヒートポンプシステム及び特許文献3に記載のドライアイス製造方法/装置における膨張タービン351、二相流膨張機414、高段及び低段二相流膨張機431、433駆動による発電方式は、いずれも超臨界COの相変化を利用し、電動式のコンプレッサー312、圧縮機412で高温高圧化して熱交換器314、COガス冷却器426、427、428に送り、これらの熱交換器を経て低温高圧状態となった超臨界COを膨張タービン351、二相流膨張機414、高段及び低段二相流膨張機431、433により膨張させ回転して熱エネルギを回転力に変換する、いわば従来一般的なランキンサイクル方式によるものである。
したがって、このような従来のランキンサイクルによる発電方式は、コンプレッサー312、圧縮機412あるいは図示しないポンプを駆動するために電力が必要となり、その分トータルエネルギ効率も低下するとともに騒音発生の問題や、これらを含む設備コストも嵩む等々の問題点がある。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、工場、一般家庭、温泉あるいは各種車両や航空機などから排出される排熱さらには太陽熱や地熱などによる低熱源やその他広範な熱源を利用し、冷媒が加熱されて形成される超臨界冷媒の高圧エネルギを他の外部動力を用いない閉ループで電気エネルギなどに変換する低コスト、低騒音で、安全性及び汎用性の高い冷媒循環動力変換方法及びシステムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明の冷媒循環動力変換システムは、外部動力を用いずに閉ループ内を循環する冷媒が熱源により加熱されて形成される超臨界冷媒の高圧エネルギを動力に変換する冷媒循環動力変換システムであって、前記冷媒が熱源により加熱されて超臨界冷媒が排出される複数の加熱炉が並列状に連結された超臨界冷媒発生部と、前記加熱炉からの高圧状態の超臨界冷媒を膨張させる膨張機を介して前記超臨界冷媒の高圧エネルギを回転動力に変換する動力変換機構と、前記膨張機で超臨界冷媒が膨張して気化した冷媒ガスを冷却して液化するコンデンサと、該コンデンサで液化した冷媒を貯留する貯留タンクと、前記加熱炉、膨張機、コンデンサ及び貯留タンクの各機器間に連結されて閉ループを形成し、前記冷媒を封入して循環させる循環流路と、を備え、前記超臨界冷媒発生部において、各加熱炉の、内部が冷却されて冷媒が所定量流入される冷間サイクルと、前記内封された冷媒が加熱されて超臨界冷媒が形成され排出される熱間サイクルとの順次切替え操作が繰返し行われることにより、前記膨張機に超臨界冷媒が略連続的に供給されることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の冷媒循環動力変換システムであって、前記各加熱炉は、冷媒流入側及び超臨界冷媒排出側の循環流路にそれぞれ電磁制御により開閉する流入電磁弁及び排出電磁弁が設けられ、前記冷間サイクル時に、先ず排出電磁弁が閉、流入電磁弁が開の状態で内部に冷媒が所定量流入された後に流入電磁弁が閉となり、前記熱間サイクル時に、前記内封された冷媒が加熱されて超臨界冷媒が形成された時点で排出電磁弁が開となって超臨界冷媒が排出し終える時点で排出電磁弁が閉となり、前記膨張機に超臨界冷媒が略連続的に供給されるように順次電磁制御により前記各流入電磁弁及び排出電磁弁の切替え操作が繰返し行われることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の冷媒循環動力変換システムであって、前記各加熱炉には、熱間サイクル時の加熱用熱源と冷間サイクル時の冷却用冷却媒体とを交互に切替えて供給する電磁切替弁を備えた加熱及び冷却媒体供給路が設けられ、前記熱間サイクル終了時点で加熱炉への熱源を遮断すると同時に前記冷間サイクル時に冷却媒体が供給され、冷却された加熱炉内に冷媒が所定量流入された時点で冷却媒体を遮断すると同時に再度前記熱間サイクルに切り替えられるように順次電磁制御により前記各電磁切替弁の切替え操作が繰返し行われることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の冷媒循環動力変換システムであって、前記膨張機の出力軸に発電機が連結されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1記載の冷媒循環動力変換システムであって、前記コンデンサは、前記冷媒ガスをファンレスの自然空冷により冷却して液化することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1記載の冷媒循環動力変換システムであって、前記貯留タンクには、チェック弁を介して冷媒を初期充填及び中間補充する冷媒充填流路が設けられていることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の冷媒循環動力変換システムであって、前記冷媒は二酸化炭素(CO)であることを特徴とする。
請求項8の発明の冷媒循環動力変換方法は、外部動力を用いずに閉ループ内を循環する冷媒を熱源により加熱して形成した超臨界冷媒の高圧エネルギを動力に変換する冷媒循環動力変換方法であって、並列状に連結して超臨界冷媒発生部を構成する複数の加熱炉内に前記冷媒を封入し、熱源により加熱して超臨界冷媒を形成する超臨界冷媒発生段階と、前記加熱炉から高圧状態となって排出する超臨界冷媒を膨張する膨張機を備えた動力変換機構により前記超臨界冷媒の高圧エネルギを回転動力に変換する回転動力変換段階と、前記膨張機で超臨界冷媒を膨張して気化した冷媒ガスをコンデンサにより冷却して液化する冷媒液化段階と、前記コンデンサで液化した冷媒を貯留タンクに貯留する冷媒貯留段階と、前記加熱炉、膨張機、コンデンサ及び貯留タンクの各機器間に連結した循環流路により形成した閉ループ内に前記冷媒を封入して循環させる冷媒循環段階と、を有し、前記超臨界冷媒発生部において、各加熱炉の、内部を冷却して冷媒を所定量流入する冷間サイクルと、前記内封した冷媒を加熱して超臨界冷媒を形成し排出する熱間サイクルとの順次切替え操作を繰返し行うことにより、前記膨張機に超臨界冷媒を略連続的に供給することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8記載の冷媒循環動力変換方法であって、前記各加熱炉は、冷媒流入側及び超臨界冷媒排出側の循環流路にそれぞれ電磁制御により開閉する流入電磁弁及び排出電磁弁を設け、前記冷間サイクル時に、先ず排出電磁弁を閉、流入電磁弁を開の状態で内部に冷媒を所定量流入した後に流入電磁弁を閉とし、前記熱間サイクル時に、前記内封された冷媒を加熱して超臨界冷媒を形成した時点で排出電磁弁を開として超臨界冷媒を排出し終える時点で排出電磁弁を閉とし、前記膨張機に超臨界冷媒を略連続的に供給するように順次電磁制御により前記各流入電磁弁及び排出電磁弁の切替え操作を繰返し行うことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項8又は請求項9記載の冷媒循環動力変換方法であって、前記各加熱炉には、熱間サイクル時に加熱する熱源と冷間サイクル時に冷却する冷却媒体とを交互に切替えて供給する電磁切替弁を備えた加熱及び冷却媒体供給路を設け、前記熱間サイクル終了時点で加熱炉への熱源を遮断すると同時に、前記冷間サイクル時に冷却媒体を供給して冷却した加熱炉内に冷媒を所定量流入した時点で冷却媒体を遮断すると同時に、再度前記熱間サイクルに切り替えるように順次電磁制御により前記各電磁切替弁の切替え操作を繰返し行うことを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項8乃至請求項10のいずれか1項記載の冷媒循環動力変換方法であって、前記膨張機の出力軸に発電機を連結したことを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項8記載の冷媒循環動力変換方法であって、前記コンデンサで、前記冷媒ガスをファンレスの自然空冷により冷却して液化することを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項8記載の冷媒循環動力変換方法であって、前記貯留タンクに、チェック弁を介して冷媒を初期充填及び中間補充する冷媒充填流路を設けることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項8乃至請求項13のいずれか1項記載の冷媒循環動力変換方法であって、前記冷媒として二酸化炭素(CO)を用いることを特徴とする。
請求項1及び請求項8の発明によれば、工場、一般家庭、温泉あるいは各種車両や航空機などから排出される排熱さらには太陽熱や地熱などの低熱源やその他広範な熱源を利用して、超臨界冷媒発生部における各加熱炉の、内部が冷却されて冷媒が所定量流入される冷間サイクルと、内封された冷媒が加熱されて超臨界冷媒が形成され排出される熱間サイクルとの順次切替え操作が繰返し行われることにより、前記膨張機に超臨界冷媒が略連続的に供給されることから、従来の電動式圧縮機を用いた一般的なランキンサイクル方式による冷媒循環動力変換方法に対して、電動式圧縮機あるいはポンプを用いずに閉ループ内を循環する冷媒が熱源により加熱されて形成される超臨界冷媒の高圧エネルギを動力に変換することができるため、騒音を最小限に止め、低コストで安全性及び汎用性の高い画期的な冷媒循環動力変換方法及びシステムを提供することが可能となる効果がある。
請求項2及び請求項9の発明によれば、請求項1及び請求項8の発明と同様な効果を有するのに加えて、各加熱炉の冷媒流入側及び超臨界冷媒排出側の循環流路にそれぞれ流入電磁弁及び排出電磁弁が設けられたことから、膨張機に超臨界冷媒が略連続的に供給されるように冷間サイクルと熱間サイクルとの切替え操作が電磁制御により順次適切に繰返し行われる操作性及び信頼性が向上する効果がある。
請求項3及び請求項10の発明によれば、請求項1又は請求項2、請求項8又は請求項9の発明と同様な効果を有するのに加えて、熱間サイクル終了時点で加熱炉への熱源を遮断すると同時に冷間サイクル時に冷却媒体が供給されて加熱炉内が冷却され減圧されることから、加熱炉内に冷媒が流入されるまでの時間、すなわち複数の加熱炉への冷媒流入と加熱による超臨界冷媒形成との切替えサイクル時間が短縮されることから、最小限数量の加熱炉により動力変換機構に超臨界冷媒を略連続的に供給することができ、経済性を向上させるとともに、冷間サイクルと熱間サイクルとの切替え操作が電磁制御により電磁切替弁を介して順次適切に繰返し行われることができるので操作性及び信頼性を向上させる効果がある。
請求項4及び請求項11の発明によれば、請求項1乃至請求項3、請求項8乃至請求項10のいずれか1項の発明と同様な効果を有するのに加えて、膨張機の出力軸に発電機が連結され、低熱源やその他広範な熱源を利用して超臨界冷媒の高圧エネルギが電気エネルギに変換されるため、一層汎用性を向上させる効果がある。
請求項5及び請求項12の発明によれば、請求項1及び請求項8の発明と同様な効果を有するのに加えて、コンデンサが自然空冷方式で電動式ファンを用いないことから、一層低騒音、低コストで、安全性も向上させる効果がある。
請求項6及び請求項13の発明によれば、請求項1及び請求項8の発明と同様な効果を有するのに加えて、貯留タンクにチェック弁付き冷媒充填流路を設けることにより、貯留タンクへの冷媒の初期充填及び中間補充時の外部への冷媒流出又は内部への空気流入防止等の操作性を向上させる効果がある。
請求項7及び請求項14の発明によれば、請求項1乃至請求項6、請求項8乃至請求項13のいずれか1項の発明と同様な効果を有するのに加えて、冷媒として二酸化炭素(CO2)を用いることにより、30数℃から60℃程度の工場、一般家庭、温泉あるいは各種車両や航空機などから排出される排熱さらには太陽熱や地熱など幅広い低熱源を利用して低コストで安全性及び汎用性の高い画期的な冷媒循環動力変換方法及びシステムを提供することが可能となる効果がある。
本発明の一実施形態の冷媒循環動力変換システムの概念構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態の冷媒循環動力変換システムの作動状態を概念的に示すモリエル(P−h)線図である。 本発明の一実施形態の冷媒循環動力変換方法を概念的に示すブロック図である。 従来の熱エネルギ変換装置の概念構成の一例を示すブロック図である。 従来の自然冷媒ヒートポンプシステムの概念構成の一例を示すブロック図である。 従来の工場排熱利用液化CO・ドライアイス・水素の製造・貯蔵・利用システムの概念構成の一例を示すブロック図である。 図6のドライアイス製造装置の概念構成を示すブロック図である。
以下、本発明の冷媒循環動力変換方法及びシステムを最良に実施するための形態の具体例を、添付図面を参照しながら説明する。
本発明の冷媒循環動力変換システムは、従来の一般的なランキンサイクル方式の動力変換システムに用いられる外部動力駆動式の圧縮機あるいはポンプを用いずに、閉ループ内を循環する冷媒が熱源により加熱されて形成される超臨界冷媒の高圧エネルギを動力に変換する画期的な動力変換システムである。
本発明の一実施形態の冷媒循環動力変換システムは、図1に示すように、冷媒として例えば二酸化炭素(CO)が用いられ、低熱源により加熱されて超臨界CO2が形成される複数(図示では4セット)の加熱炉1a、1b、1c、1dが並列状態で連結される超臨界CO発生部1と、加熱炉1a、1b、1c、1dから高圧状態となって排出される超臨界COを膨張させる膨張タービン31を介して超臨界COの高圧エネルギを回転動力に変換する動力変換機構3と、膨張タービン31で超臨界COが膨張して減圧されたCOガスを冷却して液化するコンデンサ4と、コンデンサ4で液化したCOを貯留する貯留タンク2と、加熱炉1a、1b、1c、1d、膨張タービン31、コンデンサ4及び貯留タンク2の各機器間に連結されて閉ループを形成し、前記COを封入して循環させる流路21、22、23、24からなる循環流路20と、を備える。
各加熱炉1a、1b、1c、1dの冷媒(CO)流入流路21a、21b、21c、21d及び超臨界冷媒(CO)排出流路22a、22b、22c、22dには、電磁制御により開閉する流入電磁弁12a、12b、12c、12d(総称して、流入電磁弁12)及び排出電磁弁13a、13b、13c、13d(総称して、排出電磁弁13)がそれぞれ設けられている。
CO流入流路21a、21b、21cは貯留タンク2からの流路21に、超臨界CO排出流路22a、22b、22c、22dは膨張タービン31への流路22にそれぞれ並列状に分岐し連結されている。
ここで、加熱炉1b、1c、1dは、加熱炉1aと同様の構成であるため、内部構成を省略して図示されている。
この実施形態の加熱炉1aは、図1に示すように、熱源として例えば60℃以上の排温泉水が電磁切替弁101を介して供給される加熱媒体供給路100と冷却媒体として例えば冷却水が電磁切替弁111を介して供給される冷却媒体供給路110とが連結された加熱及び冷却媒体供給路102が、炉体11の例えば外周面に螺旋状に回巻されて加熱及び冷却媒体が外部に排出される排水路103に連通されている。
また、炉体11には内部の圧力及び温度を監視する圧力計P1、温度計T1が設けられ、加熱媒体供給路100、冷却媒体供給路110及び排水路103には温度を監視する温度計Tがそれぞれ設けられている。
さらに、炉体11と排出電磁弁13aとの間の超臨界CO排出流路22aから分岐して設けられた流路14は、炉体11内圧力が所定値を超える高圧になった場合に過大圧を防止するための安全弁14aが設けられており、過大圧のCOが安全弁14aから外気に放出されるように開放されている。
この実施形態の動力変換機構3は、膨張機である膨張タービン31、膨張タービン31の出力軸に電力周波数に一致させるための増速機又は減速機などの変速機32を介して例えばAC3相誘導式などの発電機33からなり、加熱炉1a等からの例えば95kg/cm程度の超臨界COを断熱膨張させその高圧エネルギを回転エネルギに変換して回転出力を生成することにより定格出力例えば10KWの電力に変換する。発電機33の回転軸には回転計Rを備える。ここで、超臨界COは、臨界点(臨界温度は31.1℃、臨界圧力は7.38MPa=75.3kg/cm)以上に加熱されたガス状であるが、充分に加熱され高圧化された超臨界COとすることが望ましい。
膨張タービン31は、例えばラジアルタービン、その他のブレード回転型タービンあるいはガスエンジンのようなピストンが往復動するレシプロ型タービンなど公知の各種形態の小型タービンを適用することができる。膨張タービン31のケーシングには、圧力計Pが適宜設けられる。
この実施形態のコンデンサ4は、例えばファンレスのプレートフィン型構造であり、高圧の超臨界COが膨張タービン31により断熱膨張され減圧されて排出されたCOガスが外気の自然対流及び放熱による自然空冷により冷却されて液化する。
貯留タンク2は、コンデンサ4で液化されたCOを貯留する容器で、チェック弁5を介してCOを初期充填及び中間補充するCO充填流路25、圧力計P4及び温度計T4が設けられている。
貯留タンク2と加熱炉1a、1b、1c、1dとの間の流路21には圧力計P4a、温度計T4a、加熱炉1a、1b、1c、1dと膨張タービン31との間の流路22には圧力計P1a、温度計T1a、膨張タービン31とコンデンサ4との間の流路23には圧力計P2、温度計T2、コンデンサ4と貯留タンク2との間の流路24には圧力計P3、温度計T3がそれぞれ設けられている。
なお、流路21から分岐して設けられた流路26及び27はそれぞれ加熱炉1a、1b、1c、1d及び貯留タンク2からのドレン抜き用で、初期準備段階における前記閉ループ内真空置換のためのエア抜き用としてもよい。
以上のように構成された本発明の一実施形態の冷媒循環動力変換システムの作動及び冷媒循環動力変換方法について、図1、2及び3を参照し以下に説明する。
先ず、電磁切替弁101が閉で排温泉水が遮断され、排出電磁弁13a及び流入電磁弁12aが閉の状態で電磁切替弁111が開き冷却水が加熱炉1aの内部を冷却し(冷間サイクル段階)、加熱炉1a内のCOが図2のA点(T1≒25℃、P1≒6.6MPa近辺)相当に冷却されると、流入電磁弁12aが開き貯留タンク2からの例えばT4a≒25℃、P4a≒6.6MPa近辺の液体CO(図2のA点)を加熱炉1a内に所定量流入させて流入電磁弁12aを閉じ液体COを封入するとともに及び電磁切替弁111を閉じ冷却水を遮断する。これと同時に、電磁切替弁101を開き例えば60℃の排温泉水により加熱炉1a内の液体CO(図2のA点)を加熱し(熱間サイクル段階)、図2のA点から臨界点Bを経てC点の超臨界COを形成する(超臨界冷媒発生段階S1)。
ここで、A点の液体CO(T1≒T4a≒25℃、P1≒P4a≒6.6MPa近辺)は、B点の臨界点(31.1℃、7.38MPa)を経て、C点の超臨界CO(P1≒60℃、T1≒9.5MPa近辺)まで加熱及び高圧化される。
加熱炉1a内のCOがC点の超臨界COガス状態まで加熱された時点で、排出電磁弁13aを開き加熱炉1aから排出された例えばP1a≒9.5MPaの高圧状態の超臨界COガスが膨張タービン31に供給されて断熱膨張され(図2のC点→D点)、その高圧エネルギが回転エネルギに変換されて回転出力が生成され(回転動力変換段階S2)、発電機33を介して出力例えば10KWの電力に変換される。
このD点では、例えばP2≒6.6MPaまで減圧され、T2≒25℃近辺のCOガス状態となる。
膨張タービン31から排出されたD点のCOガスは、コンデンサ4に流入し、例えば自然空冷によりA点まで冷却されて液化する(冷媒液化段階S3)。このA点では、例えばP3≒6.6MPa、T3≒25℃近辺の液体CO状態となる。
コンデンサ4で冷却され液化されたCOは、貯留タンク2内に流入し貯留される(冷媒貯留段階S4)。
上記したように、COは、加熱炉1a、膨張タービン31、コンデンサ4及び貯留タンク2の各機器間に連結した循環流路21、22、23、24により形成した閉ループ内に封入されて循環される(冷媒循環段階S0)。
この場合、コンデンサ4出口、貯留タンク2内及び冷間サイクル時の加熱炉1a内の液体COはいずれもA点すなわち略同一圧力P3≒P4a≒P1≒6.6MPa近辺の状態にあるので、循環をスムースに行わせるよう、加熱炉1a等の超臨界CO発生部1より貯留タンク2を高く、さらに貯留タンク2よりコンデンサ4を高い位置に配置することが望ましい。これら機器間の重力による落差を利用してコンデンサ4→貯留タンク2→加熱炉1a等の超臨界冷媒発生部1への液体COの流動を順調に行わせることができる。
ところで、前記加熱炉1a内の超臨界COが排出し終わる時点で、加熱炉1a内圧力P1が低下し始めるのを感知して、電磁切替弁101、排出電磁弁13a及び流入電磁弁12aを閉じて排温泉水の供給を遮断すると同時に、電磁切替弁111を開き冷却水を供給して加熱炉1aの内部を冷却する。すなわち、前記冷間サイクル、熱間サイクルを経て超臨界冷媒発生段階S1を再度繰り返す。
一方、他の複数の加熱炉1b、1c、1d等も前記加熱炉1aと全く同様に、冷間サイクル、熱間サイクルを経て超臨界冷媒発生段階S1を行うよう、電磁制御により各電磁切替弁101、111、排出電磁弁13a、13b、13c、13d等及び流入電磁弁12a、12b、12c、12d等の順次切替え操作を繰返し行うことにより、膨張タービン31に超臨界COが略連続的に供給される。
上記したように、この実施形態によれば、工場、一般家庭、温泉あるいは各種車両や航空機などから排出される排熱さらには太陽熱や地熱などの低熱源やその他広範な熱源を利用して、超臨界CO発生部1における各加熱炉1a、1b、1c、1d等の、内部が冷却されてCOが所定量流入される冷間サイクルと、内封されたCOが加熱されて超臨界COが形成され排出される熱間サイクルとの順次切替え操作が繰返し行われることにより、膨張タービン31に超臨界COが略連続的に供給されることから、従来の電動式の圧縮機あるいはポンプを用いた一般的なランキンサイクル方式による冷媒循環動力変換方法に対して、電動式の圧縮機やポンプを用いずに閉ループ内を循環するCOが熱源により加熱されて形成される超臨界COの高圧エネルギを動力に変換することができるため、騒音を最小限に止め、低コストで安全性及び汎用性の高い画期的な冷媒循環動力変換方法及びシステムを実現することができる。
以上に記した実施形態の他に、各部材の構成は任意に変更することができる。例えば、加熱炉1a等は、図示しないが、加熱及び冷却媒体供給路102が炉体11内に例えば螺旋状に回巻されたフィン付き管状体に連結された構成とすることもできる。また、この場合の管状体として、平滑管に螺旋状の溝を設け、内外面に波形のスパイラル構造を有する高性能伝熱管であるコルゲート管を採用することが望ましい。
また、比較的小容量の膨張タービン31としては、例えば、効率、構造、サイズ、トルク変動など基本性能面で優れるスクロール型タービンとすることもできる。スクロール型タービンは、いずれも図示しない渦巻型の固定スクロールと、固定スクロールと同形状の可動スクロールにより構成される。可動スクロールが同じ姿勢を保ちながら公転するため、両スクロールで仕切られる空間の容積が変化し、作動流体の吸入、膨張、吐出を行う。
また、コンデンサ4としては、例えば、コルゲート高性能伝熱管を使用し、作動流体分配性及び耐圧性がよく、かつ市場実績の有る多管式熱交換器構造とすることもできる。この実施形態の冷媒循環動力変換システム全体が例えば6.6MPa近辺以上の比較的高圧の状態にあるので、むしろ、コンデンサ4は前記プレートフィン型構造よりも多管式熱交換器構造の方が耐圧性、安全性の面で優れているといえる。
また、排温泉水及び冷却水用の各電磁切替弁101及び111に換えて、加熱媒体供給路100と冷却媒体供給路110との交叉する連結部102aに図示しない3方向切替え電磁弁を設けてもよい。
さらに、変速機32を省いて発電機33を膨張タービン31の出力軸に直結する構成とすることもできる。この場合、発電機33は膨張タービン31により駆動されて交流電力を発電するが、この交流電力は、発電機33の回転子回転数により様々な周波数となり、そのままでは一般用電源として用いることが困難であることから、発電機33の出力端に図示しないインバータが接続される。このインバータにより、発電機33で発電された交流電力が60Hz若しくは50Hzの良質な商用周波数電力に変換される。
本発明は、工場、一般家庭、温泉あるいは各種車両や航空機などから排出される排熱さらには太陽熱や地熱などの低熱源やその他広範な熱源を利用して、超臨界冷媒発生部における複数の各加熱炉の、内部が冷却されてCOなどの冷媒が所定量流入される冷間サイクルと、内封された冷媒が加熱されて超臨界冷媒が形成され排出される熱間サイクルとの順次切替え操作が繰返し行われることにより、膨張機に超臨界冷媒が略連続的に供給されることから、従来の電動式の圧縮機あるいはポンプを用いた一般的なランキンサイクル方式による冷媒循環動力変換方法に対して、電動式の圧縮機やポンプを用いずに閉ループ内を循環する冷媒が熱源により加熱されて形成される超臨界冷媒の高圧エネルギを動力に変換することができるため、騒音を最小限に止め、低コストで安全性の高い画期的な冷媒循環動力変換方法及びシステムとして各種熱源を伴う各種産業分野や一般家庭などに広く汎用的に適用することができる。
1 超臨界冷媒(CO)発生部
1a、1b、1c、1d 加熱炉
2 貯留タンク
3 動力変換機構
4 コンデンサ
5 チェック弁
11 炉体
12、12a、12b、12c、12d 流入電磁弁
13、13a、13b、13c、13d 排出電磁弁
14、21、22、23、24、26、27 流路
14a 安全弁
20 循環流路
21a、21b、21c 冷媒(CO)流入流路
22a、22b、22c、22d 超臨界冷媒(CO)排出流路
25 冷媒(CO)充填流路
31 膨張機(膨張タービン)
32 変速機
33 発電機
100 加熱媒体供給路
101、111 電磁切替弁
102 加熱及び冷却媒体供給路
102a 連結部
103 排水路
110 冷却媒体供給路
P、P1、P1a、P2、P3、P4、P4a 圧力又は圧力計
S0 冷媒循環段階
S1 超臨界冷媒発生段階
S2 回転動力変換段階
S3 冷媒液化段階
S4 冷媒貯留段階
T、T1、T1a、T2、T3、T4、T4a 温度又は温度計

Claims (14)

  1. 外部動力を用いずに閉ループ内を循環する冷媒が熱源により加熱されて形成される超臨界冷媒の高圧エネルギを動力に変換する冷媒循環動力変換システムであって、
    前記冷媒が熱源により加熱されて超臨界冷媒が排出される複数の加熱炉が並列状に連結された超臨界冷媒発生部と、
    前記加熱炉からの高圧状態の超臨界冷媒を膨張させる膨張機を介して前記超臨界冷媒の高圧エネルギを回転動力に変換する動力変換機構と、
    前記膨張機で超臨界冷媒が膨張して気化した冷媒ガスを冷却して液化するコンデンサと、
    該コンデンサで液化した冷媒を貯留する貯留タンクと、
    前記加熱炉、膨張機、コンデンサ及び貯留タンクの各機器間に連結されて閉ループを形成し、前記冷媒を封入して循環させる循環流路と、を備え、
    前記超臨界冷媒発生部において、各加熱炉の、内部が冷却されて冷媒が所定量流入される冷間サイクルと、前記内封された冷媒が加熱されて超臨界冷媒が形成され排出される熱間サイクルとの順次切替え操作が繰返し行われることにより、前記膨張機に超臨界冷媒が略連続的に供給されることを特徴とする冷媒循環動力変換システム。
  2. 前記各加熱炉は、冷媒流入側及び超臨界冷媒排出側の循環流路にそれぞれ電磁制御により開閉する流入電磁弁及び排出電磁弁が設けられ、
    前記冷間サイクル時に、先ず排出電磁弁が閉、流入電磁弁が開の状態で内部に冷媒が所定量流入された後に流入電磁弁が閉となり、
    前記熱間サイクル時に、前記内封された冷媒が加熱されて超臨界冷媒が形成された時点で排出電磁弁が開となって超臨界冷媒が排出し終える時点で排出電磁弁が閉となり、
    前記膨張機に超臨界冷媒が略連続的に供給されるように順次電磁制御により前記各流入電磁弁及び排出電磁弁の切替え操作が繰返し行われることを特徴とする請求項1記載の冷媒循環動力変換システム。
  3. 前記各加熱炉には、熱間サイクル時の加熱用熱源と冷間サイクル時の冷却用冷却媒体とを交互に切替えて供給する電磁切替弁を備えた加熱及び冷却媒体供給路が設けられ、
    前記熱間サイクル終了時点で加熱炉への熱源を遮断すると同時に前記冷間サイクル時に冷却媒体が供給され、冷却された加熱炉内に冷媒が所定量流入された時点で冷却媒体を遮断すると同時に再度前記熱間サイクルに切り替えられるように順次電磁制御により前記各電磁切替弁の切替え操作が繰返し行われることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の冷媒循環動力変換システム。
  4. 前記膨張機の出力軸に発電機が連結されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の冷媒循環動力変換システム。
  5. 前記コンデンサは、前記冷媒ガスをファンレスの自然空冷により冷却して液化することを特徴とする請求項1記載の冷媒循環動力変換システム。
  6. 前記貯留タンクには、チェック弁を介して前記冷媒を初期充填及び中間補充する冷媒充填流路が設けられていることを特徴とする請求項1記載の冷媒循環動力変換システム。
  7. 前記冷媒は、二酸化炭素(CO)であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の冷媒循環動力変換システム。
  8. 外部動力を用いずに閉ループ内を循環する冷媒を熱源により加熱して形成した超臨界冷媒の高圧エネルギを動力に変換する冷媒循環動力変換方法であって、
    並列状に連結して超臨界冷媒発生部を構成する複数の加熱炉内に前記冷媒を封入し、熱源により加熱して超臨界冷媒を形成する超臨界冷媒発生段階と、
    前記加熱炉から高圧状態となって排出する超臨界冷媒を膨張する膨張機を備えた動力変換機構により前記超臨界冷媒の高圧エネルギを回転動力に変換する回転動力変換段階と、
    前記膨張機で超臨界冷媒を膨張して気化した冷媒ガスをコンデンサにより冷却して液化する冷媒液化段階と、
    前記コンデンサで液化した冷媒を貯留タンクに貯留する冷媒貯留段階と、
    前記加熱炉、膨張機、コンデンサ及び貯留タンクの各機器間に連結した循環流路により形成した閉ループ内に前記冷媒を封入して循環させる冷媒循環段階と、を有し、
    前記超臨界冷媒発生部において、各加熱炉の、内部を冷却して冷媒を所定量流入する冷間サイクルと、前記内封した冷媒を加熱して超臨界冷媒を形成し排出する熱間サイクルとの順次切替え操作を繰返し行うことにより、前記膨張機に超臨界冷媒を略連続的に供給することを特徴とする冷媒循環動力変換方法。
  9. 前記各加熱炉は、冷媒流入側及び超臨界冷媒排出側の循環流路にそれぞれ電磁制御により開閉する流入電磁弁及び排出電磁弁を設け、
    前記冷間サイクル時に、先ず排出電磁弁を閉、流入電磁弁を開の状態で内部に冷媒を所定量流入した後に流入電磁弁を閉とし、
    前記熱間サイクル時に、前記内封された冷媒を加熱して超臨界冷媒を形成した時点で排出電磁弁を開として超臨界冷媒を排出し終える時点で排出電磁弁を閉とし、
    前記膨張機に超臨界冷媒を略連続的に供給するように順次電磁制御により前記各流入電磁弁及び排出電磁弁の切替え操作を繰返し行うことを特徴とする請求項8記載の冷媒循環動力変換方法。
  10. 前記各加熱炉には、熱間サイクル時の加熱用熱源と冷間サイクル時の冷却用冷却媒体とを交互に切替えて供給する電磁切替弁を備えた加熱及び冷却媒体供給路を設け、
    前記熱間サイクル終了時点で加熱炉への熱源を遮断すると同時に、前記冷間サイクル時に冷却媒体を供給して冷却した加熱炉内に冷媒を所定量流入した時点で冷却媒体を遮断すると同時に、再度前記熱間サイクルに切り替えるように順次電磁制御により前記各電磁切替弁の切替え操作を繰返し行うことを特徴とする請求項8又は請求項9記載の冷媒循環動力変換方法。
  11. 前記膨張機の出力軸に発電機を連結したことを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれか1項記載の冷媒循環動力変換方法。
  12. 前記コンデンサで、前記冷媒ガスをファンレスの自然空冷により冷却して液化することを特徴とする請求項8記載の冷媒循環動力変換方法。
  13. 前記貯留タンクに、チェック弁を介して冷媒を初期充填及び中間補充する冷媒充填流路を設けることを特徴とする請求項8記載の冷媒循環動力変換方法。
  14. 前記冷媒として、二酸化炭素(CO)を用いることを特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれか1項記載の冷媒循環動力変換方法。
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