JP2011017254A - 送風機 - Google Patents

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勉 伊達
Tadashi Tsunoda
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Abstract

【課題】高圧エアを動力源として回転することにより、それ専用の電源が不要で構成が単純化され、かつ、防爆性に優れる送風機を提供する。
【解決手段】送風機10は、エアインレット28から高圧エアの供給を受けて、管状回転軸14の先端部14bからハブ20の内部に供給される高圧エアが、エアアウトレット22から噴射され、その反力でプロペラファン18が回転する。管状回転軸14がベース12に軸支されることで、管状回転軸14にハブ20が固定されたプロペラファン18は、円滑にかつ安定して回転し、管状回転軸14の軸方向へと送風を行うものとなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、送風機に関するものである。
従来から、高圧エアを動力源として回転する送風機が発案されている。かかる送風機は、それ専用の電源が不要であることから構成が単純化され、かつ、電気配線からの漏電やショートの虞がなく、防爆性にも優れるものである(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−182770号公報(〔0035〕〜〔0039〕、〔図4〕、〔図5〕)
本発明は、上記従来技術に係る送風機の利点をそのまま踏襲しつつ、送風能力の更なる向上と製造の容易さを高め、様々な用途に対応可能な送風機を提供することを目的とするものである。
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。又、各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。よって、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)ベースと、該ベースに軸支される管状回転軸と、該管状回転軸の基端部に高圧エアを供給するエアインレットと、前記管状回転軸の先端部に固定されるプロペラファンとを備え、該プロペラファンは、エアチャンバを構成するハブを備え、該ハブの内部に前記管状回転軸の先端部が開口し、なおかつ、該開口からハブ内に供給される高圧エアを、プロペラファンの回転方向後方へ向けて噴射するエアアウトレットを備える送風機(請求項1)。
本項に記載の送風機は、エアインレットから高圧エアの供給を受けて、管状回転軸の先端部からハブ内部に供給される高圧エアが、エアアウトレットから噴射され、その反力でプロペラファンが回転するものである。管状回転軸がベースに軸支されることで、管状回転軸にハブが固定されたプロペラファンは、円滑にかつ安定して回転し、管状回転軸の軸方向へと送風を行うものである。
(2)上記(1)項において、前記ベースは、前記管状回転軸が挿通されるトンネル部と、該トンネル部の壁面と前記管状回転軸との間に挿入される軸受とを備え、前記ハブは、筒状の外壁に沿って複数の薄翼が放射状に突出する有底円筒部と、該有底円筒部を塞ぐ蓋部とからなり、前記エアアウトレットは、前記ハブから放射方向に突出して回転方向後方に開口する噴射孔を備える管により構成されている送風機(請求項2)。
本項に記載の送風機は、ベースに管状回転軸が挿通されるトンネル部と、該トンネル部の壁面と前記管状回転軸との間に挿入される軸受とを備えることで、管状回転軸にハブが固定されたプロペラファンは、円滑にかつ安定して回転し、管状回転軸の軸方向へと送風を行うものである。又、ベースのトンネル部に軸受を挿入し、該軸受により管状回転軸を軸支することで、プロペラファンの回転支持機構が構成されるものである。又、ハブから放射方向に突出し、回転方向後方に開口する噴射孔を備える管により、エアアウトレットが構成されるものである。
(3)上記(2)項において、前記エアアウトレットは、前記ハブから突出する一端部が閉鎖された直線円筒管であり、その円筒壁面に前記噴射孔が形成されている送風機(請求項3)。
本項に記載の送風機は、一端部が閉鎖され、円筒壁面に噴射孔が形成された直線円筒管により、ハブ内に供給される高圧エアを、プロペラファンの回転方向後方へ向けて噴射するエアアウトレットが構成されるものである。
(4)上記(1)から(3)項において、前記ベースは、中央部に前記トンネル部が形成された円柱状をなし、前記トンネル部と直交する開口が形成され、該開口に前記エアインレットを構成する円筒管が嵌め込まれ、前記トンネル部の一端から前記管状回転軸が突出している送風機(請求項4)。
本項に記載の送風機は、円柱状のベースのトンネル部と直交する開口に嵌め込まれた、エアインレットを構成する円筒管から、管状回転軸へと高圧エアが供給されるものである。又、円柱状のベースの中央部に形成されたトンネル部の一端から管状回転軸が突出し、プロペラファンのハブがその先端に固定され、管状回転軸を介してハブに供給された高圧エアが、エアアウトレットから噴射され、その反力でプロペラファンが回転するものである。
(5)上記(4)項において、前記ベースの前記管状回転軸が突出する一端部とは反対側の端部に、円盤状プレートが固定されている送風機(請求項5)。
本項に記載の送風機は、ベースの管状回転軸が突出する一端部とは反対側の端部に固定された円盤状プレートにより、本送風機の設置対象物に対し、確実かつ強固に固定されるものである。
(6)上記(5)項において、前記円盤状プレートは、前記プロペラファンの最大径又は前記エアアウトレットの突出長さ以上の直径を有している送風機(請求項6)。
本項に記載の送風機は、円盤状プレートが、プロペラファンの最大径(翼の先端部の回転軌跡の径)又は前記エアアウトレットの突出長さ以上の直径を有していることにより、円盤状プレートは、ベースに対して回転するプロペラファン又はエアアウトレットの、保護部材としても機能するものである。
本発明はこのように構成したので、送風機は高圧エアを動力源として回転するものとなり、それ専用の電源が不要であることから構成が単純化され、かつ、防爆性に優れるものである。又、高い送風能力を有し、様々な用途に対応可能な送風機となる。
本発明の実施の形態に係る送風機の平面図である。 本発明の実施の形態に係る送風機の正面図である。 図1のA−A’断面図である。 本発明の実施の形態に係る送風機の立体図である。
以下、本発明を実施するための形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については、同一符号で示し、詳しい説明を省略する。
本発明の実施の形態に係る送風機10は、図1〜4に示されるように、中央部にトンネル部12aが形成された円柱状のベース12と、ベース12に軸支される管状回転軸14と、管状回転軸14の基端部14aに高圧エアを供給するエアインレット16と、管状回転軸14の先端部14bに固定されるプロペラファン18とを備えている。プロペラファン18は、エアチャンバを構成するハブ20を備え、ハブの内部に管状回転軸14の先端部14bが開口し、なおかつ、先端部14bの開口からハブ20内に供給される高圧エアを、プロペラファン18の回転方向後方へ向けて噴射するエアアウトレット22を備えている。
又、ベース12の、管状回転軸14が挿通されるトンネル部12aの壁面と、管状回転軸14との間に、軸受24、26が挿入されている。図3に示される軸受24、26は滑り軸受であるが転がり軸受としても良く、軸受24はトンネル部12aの下方から、軸受26はトンネル部12aの上方から、夫々トンネル部12aに圧入される。なお、トンネル部12aの両端部は、軸受24、26の軸方向の位置決めを行うために段付き形状となっている。そして、管状回転軸14aの下端部14a近傍には、軸受24の挿通後に、抜け止めとして留め環34が嵌め込まれている。又、ベース12には、トンネル部12aと直交する開口12bが形成され、開口12bにエアインレット28を構成する円筒管が嵌め込まれており、更に、トンネル部a12の一端から管状回転軸14が突出している。
図示の例では、少なくともベース12の管状回転軸14が突出する一端部に固定される軸受26は、密閉型の軸受が用いられている。一方、トンネル部12aの管状回転軸14が突出する一端部とは反対側の端部は、軸受24が圧入された後に、プラグ30により密閉されている。
又、ベース12の管状回転軸14が突出する一端部とは反対側の端部には、プロペラファン18の最大径、および、エアアウトレット22の突出長さ以上の直径の円盤状プレート32が固定されている。
プロペラファン18のハブ20は、筒状の外壁に沿って複数の薄翼18aが放射状に突出する有底円筒部20aと、有底円筒部を塞ぐ蓋部20bとからなり、両者は密閉状態に固定される。又、図示の例では、有底円筒部20aの内側底面から、蓋部20bに達しない高さまで、管状回転軸14を嵌合させるボス20cが突出している。なお、図中符号20dで示される部分は、ボス20cの補強リブである。
又、エアアウトレット22は、一端部が閉鎖された直線円筒管により構成され、先端部近傍に、ハブから放射方向に突出して回転方向後方に開口する噴射孔22a(図2にのみ示されている。)を備えている。
なお、本発明の実施の形態では、管状回転軸14、軸受24、26、エアインレット28が金属製であり、その他の部品が合成樹脂製となっている。
そして、送風機10を設置する場所に円盤状プレート32を密着させて、円盤状プレート32をねじ止め、接着等することにより設置場所に固定することができる。又、例えば、エアコンの送風管に分岐管を設けてエアインレット28に接続することにより、高圧エアを送風機10に供給し、プロペラファン18を回転させるものである。なお、高圧エアの供給源はこれに限定されるものではなく、適宜選択されるものである。
さて、上記構成をなす、本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。まず、本発明の実施の形態に係る送風機10は、エアインレット28から高圧エアの供給を受けて、管状回転軸14の先端部14bからハブ20の内部に供給される高圧エアが、エアアウトレット22から噴射され、その反力でプロペラファン18が回転するものである。しかも、管状回転軸14がベース12に軸支されることで、管状回転軸14にハブ20が固定されたプロペラファン18は、円滑にかつ安定して回転し、管状回転軸14の軸方向(図2、図3の上方向)へと送風を行うものである。
又、送風機10は、ベース12に管状回転軸14が挿通されるトンネル部12aと、トンネル部12aの壁面と管状回転軸14との間に挿入される軸受24、26とを備えることで、プロペラファン18の回転支持機構が構成され、管状回転軸14にハブ20が固定されたプロペラファン18は、円滑にかつ安定して回転するものとなる。又、ハブ20から放射方向に突出し、回転方向後方に開口する噴射孔22aを備える管により、エアアウトレット22が構成されるものである。
本発明の実施の形態では、ハブ内に供給される高圧エアを、プロペラファンの回転方向後方へ向けて噴射するエアアウトレット22は、一端部が閉鎖され、円筒壁面に噴射孔22aが形成された直線円筒管22により構成されることで、部品形状の単純化が図られている。又、円柱状のベース12のトンネル部12aと直交する開口12bに嵌め込まれた、エアインレット28を構成する円筒管から、管状回転軸14へと高圧エアが供給されるものである。又、円柱状のベース12の中央部に形成されたトンネル部12aの一端から管状回転軸14が突出し、プロペラファン18のハブ20がその先端14bに固定され、管状回転軸14を介してハブ20に供給された高圧エアが、エアアウトレット22から噴射され、その反力でプロペラファン18が回転するものである。
しかも、ベース12の管状回転軸14が突出する一端部とは反対側の端部に固定された円盤状プレート32により、本送風機10は設置対象物に対し確実かつ強固に固定されるものである。又、円盤状プレート32は、プロペラファン18の最大径及びエアアウトレット22の突出長さ以上の直径を有することから、円盤状プレート32は、送風機10の単体時において、ベース12に対し回転するプロペラファン18エアアウトレット22の保護部材としても機能するものとなる。
なお、図示の例では、エアインレット28に関しては、ベース12に対して非回転に固定されるものであることから、エアホース等、高圧エアの供給配管との連結作業の容易性等を優先し、円盤状プレート32の直径よりも突出長さを長くしている。
以上のごとく、本発明の実施の形態に係る送風機10は、各部品の形状、構造が単純で低コストであり、各部品を、接着、圧入等することで、組立も容易である。又、プロペラファン18の形状を適宜変更することで、必要な特性の送風機を構成することが可能である。しかも、高圧エアが得られる環境であれば、使用場所、用途、設置方向は問われない。そして、防爆性が要求される密閉空間での、送風手段や換気手段としての使用にも適したものである。
なお、一例として、プロペラファン18の直径50mm、エアアウトレット22の噴射孔22aの直径1mm、エアアウトレット22の高圧エアの供給圧力0.05〜0.15Mpaとしたとき、プロペラファン18の回転数1500〜2800rpm、風量80〜140m/hが得られた。
10:送風機、12:ベース、12a:トンネル部、12b:開口、14:管状回転軸、 14a:基端部、14b:先端部、18: プロペラファン、18a:薄翼、20:ハブ、20a:有底円筒部、20b:蓋部、22:エアアウトレット、22a:噴射孔、 24、26:軸受、28:エアインレット、30:プラグ、32:円盤状プレート

Claims (6)

  1. ベースと、該ベースに軸支される管状回転軸と、該管状回転軸の基端部に高圧エアを供給するエアインレットと、前記管状回転軸の先端部に固定されるプロペラファンとを備え、
    該プロペラファンは、エアチャンバを構成するハブを備え、該ハブの内部に前記管状回転軸の先端部が開口し、なおかつ、該開口からハブ内に供給される高圧エアを、プロペラファンの回転方向後方へ向けて噴射するエアアウトレットを備えることを特徴とする送風機。
  2. 前記ベースは、前記管状回転軸が挿通されるトンネル部と、該トンネル部の壁面と前記管状回転軸との間に挿入される軸受とを備え、
    前記ハブは、筒状の外壁に沿って複数の薄翼が放射状に突出する有底円筒部と、該有底円筒部を塞ぐ蓋部とからなり、
    前記エアアウトレットは、前記ハブから放射方向に突出して回転方向後方に開口する噴射孔を備える管により構成されていることを特徴とする請求項1記載の送風機。
  3. 前記エアアウトレットは、前記ハブから突出する一端部が閉鎖された直線円筒管であり、その円筒壁面に前記噴射孔が形成されていることを特徴とする請求項2記載の送風機。
  4. 前記ベースは、中央部に前記トンネル部が形成された円柱状をなし、前記トンネル部と直交する開口が形成され、該開口に前記エアインレットを構成する円筒管が嵌め込まれ、前記トンネル部の一端から前記管状回転軸が突出していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の送風機。
  5. 前記ベースの前記管状回転軸が突出する一端部とは反対側の端部に、円盤状プレートが固定されていることを特徴とする請求項4記載の送風機。
  6. 前記円盤状プレートは、前記プロペラファンの最大径又は前記エアアウトレットの突出長さ以上の直径を有していることを特徴とする請求項5記載の送風機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013032861A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Daikin Industries Ltd 空気調和装置の室外機
CN105674406A (zh) * 2016-03-28 2016-06-15 美的集团武汉制冷设备有限公司 送风部件和空调室内机

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