JP2011012239A - 難燃化助剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スメクタイト系粘土粒子からなる難燃化助剤において、前記スメクタイト系粘土粒子は、レーザー回折法で測定したエタノール中での体積基準平均粒径(D50)が5.0μm以下であり、ナトリウム含有率がNa2O換算で1.5乃至3.5重量%の範囲にあり、粉末X線回折法で回折角2θが8.5乃至9.5度の領域に、スメクタイトの[001]面由来の回折ピークを示し、且つ150℃乾燥基準での水分含有率が4.0重量%以下であることを特徴とする。
【選択図】無し
Description
本発明の他の目的は、公知の難燃剤、特に金属水酸化物との併用により、熱可塑性樹脂、特にオレフィン系樹脂の難燃性を大きく向上させることができるか、またはこれ等の難燃剤の添加量を大幅に減量して使用できることにより、樹脂製品の高価格化、機械物性の低下、若しくは難燃剤自体の有害性や燃焼時発生ガスの有害性などの安全性に関わるデメリットを大幅に削減することが可能な難燃化助剤を提供することにある。
前記スメクタイト系粘土粒子は、レーザー回折法で測定したエタノール中での体積基準平均粒径(D50)が5.0μm以下であり、ナトリウム含有率がNa2O換算で1.5乃至3.5重量%の範囲にあり、粉末X線回折法で測定して、回折角2θが8.5乃至9.5度の領域に、スメクタイトの[001]面由来の回折ピークを示し、且つ150℃乾燥基準での水分含有率が4.0重量%以下であることを特徴とする難燃化助剤が提供される。
(1)前記スメクタイト系粘土粒子は、粉末X線回折法で測定して、回折角2θが21.5乃至22.5度の領域にピークを有するオパール成分を含有していること、
(2)前記スメクタイト系粘土粒子が、疎水性表面処理剤によって表面処理されていること、
(3)前記疎水性表面処理剤を、スメクタイト系粘土粒子100重量部当り1乃至10重量部の量で含むこと、
(4)前記疎水性表面処理剤が、高級脂肪酸もしくはその誘導体、樹脂酸、パラフィンワックス、またはシランカップリング剤であること、
が好適である。
かかる難燃剤においては、前記難燃剤粒子(B)が水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウムであることが好適である。
ナトリウム含有率がNa2O換算で0.3乃至2.5重量%の範囲にあるベントナイトをスメクタイト系粘土原料として用意し、
前記ベントナイトを水中に投入してベントナイト水性懸濁液を調製し、
前記水性懸濁液を遠心分離に付し、その上澄みのスラリーを取り出し、必要に応じて炭酸ナトリウム等の添加によりナトリウム分を補充し、
前記スラリーを加熱乾燥処理して、粉末X線回折で回折角2θが8.5乃至9.5度の領域に、スメクタイトの[001]面由来の回折ピークを有する固形分を得、
前記固形分を粉砕し、レーザー回折法で測定したエタノール中での体積基準平均粒径(D50)が5.0μm以下となる様に分級すること、
を特徴とする難燃化助剤の製造法が提供される。
上記の製造方法においては、前記スラリーの加熱乾燥に先立って、疎水性表面処理剤を混合することが好適である。
特にこの難燃化助剤は、難燃剤として従来公知の各種化合物に比してかなり安価であり、しかも、公知の難燃剤との併用により難燃性を大きく向上させ得ることから、オレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂中への難燃剤の配合量を少なくしてコストダウンを図ることができる。
更にこの難燃化助剤は、極めて安全性の高い天然のベントナイトからなることより、例えば臭素系難燃剤、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛など安全性においてやや問題がある従来公知の難燃剤の配合量を減じて安全性の向上も図ることができる。
本発明の難燃化助剤は、スメクタイト系粘土粒子からなるものであるが、このスメクタイト系粘土は、AlO6八面体層が二つのSiO4四面体層でサンドイッチされた三層構造を基本層単位とし、この基本層単位がc軸方向に積層された積層構造を有している。また、上記のAlO6八面体層のAlは、その一部がMgやFe(II)で同形置換され、SiO4四面体層のSiの一部はAlで同形置換され、c軸方向に積層されている基本層単位間の層間には、同形置換による電荷の不足を補う形で金属カチオン(例えばNaイオン)が存在している。このようなジオクタヘドラル型スメクタイトは、火山灰や溶岩等が海水の影響下に変性されることにより生成したものと考えられており、粘土鉱物分類上、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイトなどがある。天然に産する所謂酸性白土やベントナイトは、これらのスメクタイトを主要成分として含有している粘土である。
SiO2;50乃至75重量%
Al2O2;11乃至25重量%
Fe2O3;1乃至10重量%
MgO;1乃至6重量%
CaO;0.1乃至3重量%
Na2O;0.1乃至3重量%
K2O;0.1乃至3重量%
その他の酸化物(TiO2など);2重量%以下
また、上記以外にも、樹脂酸(ロジン)やパラフィンワックスを疎水性表面処理剤として使用することができ、さらには、トリ、ジまたはモノアルキルアルコキシシラン等のシランカップリング剤なども疎水性表面処理剤として好適に使用することができる。
上述した難燃化助剤として使用するスメクタイト系粘土粒子を製造するには、例えば、スメクタイト当りのナトリウム含有率が前述した範囲にあるベントナイトを原料粘土として使用するのがよい。この原料粘土は、天然産であってもよいし、またアルカリ処理されたものであってもよい。
例えば、上記の原料粘土を水中に投入してベントナイト水性懸濁液を調製し、この水性懸濁液を遠心分離に供し、沈澱固化部(即ち、不純物)を除去する。このときの水性懸濁液のベントナイト濃度は、遠心分離が効果的に行われるように適宜の濃度とすればよい。尚、原料ベントナイトに前述したオパール成分が含まれている場合、このオパール成分は、ベントナイトと複合一体化しているため、遠心分離によっては除去されないが、先にも述べたように、このようなオパール成分を含有するベントナイトは、好適に使用できるので、これを除去する必要はない。
また、乾燥処理に先立って、適宜、水溶性のナトリウム塩、例えば炭酸ナトリウムを遠心分離後に回収された上澄み液のスラリーに添加することにより、Na含量を調整することも可能である。
上記のようにして得られる本発明の難燃化助剤は、それ単独で各種の樹脂に配合されて難燃性を向上させることができるが、特に、難燃剤と併用して難燃剤組成物として使用することが最適である。
上述した難燃剤組成物は、種々の樹脂、特に熱可塑性樹脂に配合されてその難燃性を著しく高めることができる。
このような熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン重合体;エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同志のランダムあるいはブロック共重合体;α−オレフィンと環状オレフィンとの共重合体;エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のα−オレフィンと不飽和モノマーとの共重合体;などのオレフィン系樹脂が最も好適である。また、このようなオレフィン系樹脂以外の熱可塑性樹脂も使用することができ、例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフエニレンオキサイド等や、ポリ乳酸など生分解性樹脂に、前述した難燃剤組成物を配合することもできる。
ガラス電極式pHメーターを用いて、JIS K 5101−17−2:2004に準拠して調製した5重量%濃度懸濁液のpH値/25±1℃を測定した。
蛍光X線分析装置((株)リガク製、ZSX−Primus−II)を用いて測定した。
レーザー回折式粒度分布測定装置(マルバーン社製、マスターサイザー2000)を用いて測定した。
粉末試料をエタノールに分散し、体積基準粒度分布曲線より50%体積平均径d(0.5)(μm)を求め、体積基準平均粒径(D50)とした。
X線回折装置((株)リガク製、MultiFlex、Cu−Kα)を使用して、以下の条件で測定した。
管電圧:40kV、管電流:30mA、発散スリット:0.15mm、散乱スリット:1°、受光スリット:0.3mm。
40×40mmの秤量瓶に試料約2gを入れて精秤し、次に150℃のオーブンに入れて2時間乾燥する。2時間後、秤量瓶をオーブンから取り出して蓋をしてからデシケーター中で放冷後、重量を精秤する。最初の試料重量と乾燥後の試料重量の差から、計算により水分(%)を求めた。
窒素ガスの吸着等温線から、BET法により測定した。
ハンター白色度計を使用し、常法により測定した。
JIS K 7201(酸素指数による燃焼性の試験方法)に準拠して測定した。
UL94垂直試験
UL燃焼試験(試験片厚:3.0mm)によって測定した。
新潟県新発田市小戸N地区産の原料粘土(含水物)50kgをφ10mmの造粒板を装着したスクリュー式一軸押出成型機を用いて粗砕する。次いで、100Lのステンレス鋼製タンクに水56.5Lを張り込み、攪拌下に上記粗砕した原料粘土23.5kgをパラパラと加え、加え終わったら攪拌機の回転を高速にして24時間攪拌し、スラリー状(固形分濃度:20%)となす。
次に、スクリューデカンター(高速遠心分離機:G=3000)で湿式分級を行い、水分散液中の平均粒径が0.51μmであるスラリー(固型分濃度:5.2%)を65kg得た。この微粒子スラリーに水を加えて80Lとした後、攪拌下、徐々に加熱して80℃で安定させる。
一方、1Lのステンレス鋼製容器に水600gを秤取り、Na2CO3(試薬1級、和光純薬(株)製)104gを加えて攪拌溶解後80℃に加熱し、さらにステアリン酸(試薬特級)51gを加えて加熱溶解する。
このステアリン酸溶解液を湿式分級スラリーに添加し80℃で1時間攪拌反応させた後、フラッシュドライヤー(入口温度:380℃)で乾燥した。
この乾燥品を0.3mmのスクリーンを装着した小型ハンマーミル(東京アトマイザー(株)製)で粉砕後、風力分級機を用いて粗粒部分をカットし、本発明のベントナイト微粒子粉末(=スメクタイト系粘土粒子)からなる難燃化助剤を得た。
この微粒子粉末のpH、Na2O含有量(%、無水物基準)、エタノール分散液中の平均粒径、X線回折パターン(図1)から求めた(001)面のピーク位置、オパールCTのピーク位置、水分、BET法による比表面積、白色度についての測定値を表1に示した。
調製例1で得られるベントナイト微粒子粉末3kgに脂肪酸系表面処理剤ロキシオールG21を120g(4部)添加し、ポリ袋中で軽く混合後、スーパーミキサーに移し、140℃の温度下、撹拌混合(回転数:800rpm×処理時間:2時間)により表面処理を行い、本発明のスメクタイト系粘土粒子からなる難燃化助剤を調製した。
この微粒子粉末の前記一連の項目についての測定値を表1に示した。
調製例1で得られるベントナイト微粒子粉末3kgをスーパーミキサーに充填し、低速回転(150rpm)下、エタノール希釈ロジン樹脂溶液(エタノール:ロジン樹脂=1:1)240gをゆっくり加え、注加終了後徐々に回転を上げ、800rpmに到達した時点から加熱を開始する。140℃に到達したらそのままの温度で2時間表面処理をし、本発明のスメクタイト系粘土粒子からなる難燃化助剤を調製した。
この微粒子粉末の前記一連の項目についての測定値を表1に示した。
新潟県新発田市小戸N地区産の原土粘土(含水物)20kgを10mmの波目型を有する造粒板を装着したスクリュー式一軸押出成型機を用いて粗砕後、5mmφの造粒板に交換し、1回の造粒工程を経て粒状化する。
次いで、固形分換算でNa2CO3分が3.5%になるようにNa2CO3(試薬1級、和光純薬(株)製)粉末をふりかけ、十分混合後、前記同様の一軸押出成型機(5mmφの造粒板装着)で3回の繰り返し操作により混練・造粒し、粒状成型物を調製する。
この混練成型物を150℃に設定した恒温電気乾燥機(オーブン)で5時間乾燥し、乾燥後に2mmのスクリーンを装着したスピードミルで粗粉砕を行い、次いで0.3mmのスクリーンを装着した小型ハンマーミルで2回粉砕してから、小型風力遠心分級機を使用して粗粉部分をカットし、本発明のベントナイト微粒子粉末(=スメクタイト系粘土粒子)からなる難燃化助剤を得た。
この微粒子粉末の前記一連の項目についての測定値を表1に示した。
調製例4で得られるベントナイト微粒子粉末3kgに脂肪酸系表面処理剤ロキシオールG21を120g(4部)添加しポリ袋で軽く混合した後、スーパーミキサーに移し、140℃の温度下、撹拌混合(回転数:800rpm×処理時間:2時間)により表面処理を行い、本発明のスメクタイト系粘土粒子からなる難燃化助剤を調製した。
この微粒子粉末の前記一連の項目についての測定値を表1に示した。
調製例4で得られるベントナイト微粒子粉末を、超音速ジェットミルを用いてエタノール分散中の平均粒径が2.5μmになるように調製した。次にこの超微粉末ベントナイトを使用して調製例5と同様の表面処理を行ない、本発明のスメクタイト系粘土粒子からなる難燃化助剤を調製した。
この微粒子粉末の前記一連の項目についての測定値を表1に示した。
調製例4で得られるベントナイト微粒子粉末3kgをスーパーミキサーに充填し、低速回転(150rpm)下、エタノール希釈シランカップリング剤(KBE−502信越シリコーン社製:エタノール=1:1)180gをゆっくり加え、注加終了後徐々に回転を上げ、800rpmに到達した時点から加熱を開始する。140℃に到達したらそのままの温度で2時間表面処理をし、本発明のスメクタイト系粘土粒子からなる難燃化助剤を調製した。
この微粒子粉末の前記一連の項目についての測定値を表1に示した。
<比較調製例1>
市販の酸性白土粉末を風力遠心分級機で分級して粗粉部分をカット後、150℃のオーブンで2時間乾燥し、酸性白土の微粉末を得た。
この酸性白土微粉末の前記一連の項目についての測定値も表1に示した。
市販のベントナイト粉末を購入し、小型風力遠心分級機を使用して粗粉部分をカットし、ベントナイトの微粉末を得た。
このベントナイト微粉末の前記一連の項目についての測定値も表1に示した。
比較調製例1で得られた酸性白土微粉末3kgに脂肪酸系表面処理剤ロキシオールG21を120g(4部)添加しポリ袋で軽く混合した後、スーパーミキサーに移し、140℃の温度下、撹拌混合(回転数:800rpm×処理時間:2時間)により表面処理を行った。
この表面処理された酸性白土微粉末の前記一連の項目についての測定値も表1に示した。
市販の有機ベントナイト(層間にジアルキルジメチルアンモニウムイオンを含有)を比較試料として用意した。
この粉末の前記一連の項目についての測定値も表1に示した。
EVA樹脂(住友化学工業(株)製、スミエート KA30)に、難燃剤として水酸化マグネシウム、本発明の難燃化助剤として調製例1〜7で調製したスメクタイト系粘土粒子を、それぞれ表2に記載の配合部数で添加し、二軸押出成型機にかけて混練後、射出成型し、燃焼試験により酸素指数(OI)を求めて難燃性評価を行なった。
その結果については表2にまとめて示した。
尚、B1,B2は、従来一般使用の難燃剤のみを添加して難燃化助剤は無添加の場合の対照試験(Blank Test)の例である。
EVA樹脂(住友化学工業(株)製、スミエート KA30)に、難燃剤として水酸化マグネシウム、本発明との比較の為の比較調製例1〜4で調製したスメクタイト系粘土粒子を、それぞれ表3に記載の配合部数で添加し、二軸押出成型機にかけて混練後、射出成型し、燃焼試験により酸素指数(OI)を求めて難燃性評価を行なった。
その結果については表3にまとめて示した。
PP樹脂(日本ポリケム(株)製、ノバテックBC3)に、難燃剤として水酸化マグネシウム、本発明の難燃化助剤として調製例1〜7で調製したスメクタイト系粘土粒子を、それぞれ表4に記載の配合部数で添加し、二軸押出成型機にかけて混練後、射出成型し、燃焼試験により酸素指数(OI)を求めて難燃性評価を行なった。
その結果については表4にまとめて示した。
尚、B3,B4は、従来一般使用の難燃剤のみを添加して難燃化助剤は無添加の場合の対照試験(Blank Test)の例である。
PP樹脂(日本ポリケム(株)製、ノバテックBC3)に、難燃剤として水酸化マグネシウム、本発明との比較の為の比較調製例1〜4で調製したスメクタイト系粘土粒子を、それぞれ表5に記載の配合部数で添加し、二軸押出成型機にかけて混練後、射出成型し、燃焼試験により酸素指数(OI)を求めて難燃性評価を行なった。
その結果については表5にまとめて示した。
PVC-Cp(塩化ビニルコンパウンド、PVC/DOP/安定剤=100:50:2)に、難燃剤として三酸化アンチモン((株)鈴裕化学製、FCP-AT-3CN)または水酸化アルミニウム(日本軽金属(株)製、BF-013)、本発明の難燃化助剤として調製例2,4,6で調製したスメクタイト系粘土粒子を、それぞれ表6に記載の配合部数で添加し、ロール混練後、手動式油圧プレスで成型し、燃焼試験により酸素指数(OI)を求めて難燃性評価を行なった。
その結果については表6に示した。
尚、B5,B6は、従来一般使用の難燃剤のみを添加して難燃化助剤は無添加の場合の対照試験(Blank Test)の例である。
PP樹脂(日本ポリケム(株)製、ノバテックBC3)またはABS樹脂(テクノポリマー (株)製、テクノABS350)に、難燃剤として臭素系難燃剤((株)鈴裕化学製、FCP-801)または三酸化アンチモン((株)鈴裕化学製、FCP-AT-3CN)、本発明の難燃化助剤として調製例1,5,6で調製したスメクタイト系粘土粒子を、それぞれ表7に記載の配合部数で添加し、二軸押出成型機にかけて混練後、射出成型し、燃焼試験により酸素指数(OI)を求めて難燃性評価を行なった。
その結果については表7にまとめて示した。
尚、B7,B8は、従来一般使用の難燃剤のみを添加し、難燃化助剤は無添加の場合の対照試験(Blank Test)の例である。
また、R1〜R6は、従来一般使用の難燃剤の添加量は減量せずに、難燃化助剤を追加添加し、その追加添加の分だけ樹脂分を減量して参考例としたものであり、以下の比較例(12〜15)に対応する組成にしたものである。
PP樹脂(日本ポリケム(株)製、ノバテックBC3)またはABS樹脂(テクノポリマー(株)製、テクノABS350)に、難燃剤として臭素系難燃剤((株)鈴裕化学製、FCP-801)および三酸化アンチモン((株)鈴裕化学製、FCP-AT-3CN)、本発明との比較の為の比較調製例3,4で調製したスメクタイト系粘土粒子を、それぞれ表8に記載の配合部数で添加し、二軸押出成型機にかけて混練後、射出成型し、燃焼試験により酸素指数(OI)を求めて難燃性評価を行なった。
その結果については表8にまとめて示した。
PVC-Cp(塩化ビニルコンパウンド、PVC/DOP/安定剤=100:75:2)に、難燃剤として三酸化アンチモン((株)鈴裕化学製、FCP-AT-3CN)およびホウ酸亜鉛(BORAX社製、Firebrake ZB2335)、本発明の難燃化助剤として調製例1,4で調製したスメクタイト系粘土粒子を、それぞれ表9に記載の配合部数添加し、150〜160℃でロール混練後、手動式油圧プレス(200℃)で成型し、燃焼試験により酸素指数(OI)を求めて難燃性評価を行なった。さらに、ホウ酸亜鉛の配合部数を順次減量し、その分置き換えて難燃化助剤(調製例4)の配合量を順次増量した実施例33〜36についてはUL94燃焼試験(垂直試験)も行なった。
その結果については表9に示した。
尚、B9は、従来一般使用の難燃剤のみを添加して難燃化助剤は無添加の場合の対照試験(Blank Test)の例である。
Claims (11)
- スメクタイト系粘土粒子からなる難燃化助剤において、
前記スメクタイト系粘土粒子は、レーザー回折法で測定したエタノール中での体積基準平均粒径(D50)が5.0μm以下であり、ナトリウム含有率がNa2O換算で1.5乃至3.5重量%の範囲にあり、粉末X線回折法で測定して、回折角2θが8.5乃至9.5度の領域に、スメクタイトの[001]面由来の回折ピークを示し、且つ150℃乾燥基準での水分含有率が4.0重量%以下であることを特徴とする難燃化助剤。 - 前記スメクタイト系粘土粒子は、粉末X線回折法で測定して、回折角2θが21.5乃至22.5度の領域にピークを有するオパール成分を含有している請求項1に記載の難燃化助剤。
- 前記スメクタイト系粘土粒子が、疎水性表面処理剤によって表面処理されている請求項1に記載の難燃化助剤。
- 前記疎水性表面処理剤を、スメクタイト系粘土粒子100重量部当り1乃至10重量部の量で含む請求項3に記載の難燃化助剤。
- 前記疎水性表面処理剤が、高級脂肪酸もしくはその誘導体、樹脂酸、パラフィンワックス、またはシランカップリング剤である請求項3に記載の難燃化助剤。
- 請求項1に記載の難燃化助剤(A)と難燃剤粒子(B)とをA:B=15:85乃至65:35の重量比で含むことを特徴とする難燃剤組成物。
- 前記難燃剤粒子(B)が水酸化マグネシウムまたは水酸化アルミニウムである請求項6に記載の難燃剤組成物。
- 請求項6に記載の難燃剤組成物と熱可塑性樹脂とを含み、該難燃剤組成物が、該熱可塑性樹脂100重量部当り前記スメクタイト系粘土粒子を5乃至80重量部の量で含むように配合されていることを特徴とする難燃性樹脂組成物。
- 前記熱可塑性樹脂がオレフィン系樹脂である請求項8に記載の難燃性樹脂組成物。
- ナトリウム含有率がNa2O換算で0.3乃至2.5重量%の範囲にあるベントナイトをスメクタイト系粘土原料として用意し、
前記ベントナイトを水中に投入してベントナイト水性懸濁液を調製し、
前記水性懸濁液を遠心分離に付し、その上澄みのスラリーを取り出し、
前記スラリーを加熱乾燥処理して、粉末X線回折で回折角2θが8.5乃至9.5度の領域に、スメクタイトの[001]面由来の回折ピークを有する固形分を得、
前記固形分を粉砕し、レーザー回折法で測定したエタノール中での体積基準平均粒径(D50)が5.0μm以下となる様に分級すること、
を特徴とする難燃化助剤の製造法。 - 前記スラリーの加熱乾燥に先立って、疎水性表面処理剤を混合する請求項10に記載の難燃化助剤の製造法。
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