実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。図2は遊技枠11の前面を示す正面図である。図3は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。また、図2には、遊技枠11の前面のうち打球供給皿(上皿)3部分を拡大した図も示されている。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠11とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠11に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠11は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠12と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1〜図3に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、図3に示すように、遊技枠11の一部を構成するプラ枠(プラスチック枠)がある。プラ枠は、機構板を含み、機構板に電源回路(図示せず)やスピーカ27などの部品が取り付けられている。また、遊技枠11のプラ枠には、遊技枠11と遊技盤6との間の配線を中継する中継基板607が設けられている。また、遊技枠11の前面枠には、図3に示すように、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが演出用の飾り図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む演出表示装置(画像表示装置)9が設けられている。演出表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
演出表示装置9の下方には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば00〜99の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。なお、特別図柄表示器8は、2桁の数字を表示するものに限らず、0〜9など他の桁数の数字を可変表示するように構成されていてもよい。また、演出表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。
特別図柄表示器8の右側には、始動入賞口13,14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。なお、演出表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。また、演出表示装置9の左側には、第2始動入賞口14を形成する可変入賞装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態にされる。
演出表示装置9の右側には、遊技演出に用いられる可動部材としてのトロッコ151が設けられている。トロッコ151は、遊技演出において、演出制御手段の制御に従って、図4に示すように、演出表示装置9の右側から左側方向に飛び出すような演出を行うことができる。
また、演出表示装置9の上部および右側には、遊技演出に用いられる可動部材としての梁152が設けられている。梁152は、遊技演出において、演出制御手段の制御に従って、図5に示すように、演出表示装置9の上部および右側から崩れ落ちるような演出を行うことができる。
さらに、演出表示装置9の下部には、遊技演出に用いられる可動部材としての骸骨153が設けられている。骸骨153は、遊技演出において、演出制御手段の制御に従って、図6に示すように、口の部分が開閉するような演出を行うことができる。また、骸骨153は、特別可変入賞球装置20を備え、大入賞口を形成している。この実施の形態では、骸骨153は、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって特別可変入賞球装置20が開放状態に制御されることによって入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した入賞球はカウントスイッチ23で検出される。
また、パチンコ遊技機1は、遊技の進行中に遊技者が操作可能な操作ボタン81a〜81eを備えている。例えば、操作ボタン81a〜81eが操作(押下)されると、可動部材としてのトロッコ151や梁152、骸骨153が動作する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開放状態になる。普通図柄表示器10の下部には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口(普通入賞口)29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口13,14や大入賞口も、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。また、それぞれの入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球を1つのスイッチで検出するようにしてもよい。
遊技領域7の中央部には、演出表示装置9を囲むように飾り部材154が取り付けられ、飾り部材154の上部には、遊技中に点灯表示したり点滅表示される装飾ランプ(センター飾り用ランプ)が設けられている。なお、この実施の形態では、センター飾り用ランプとして6個のLED125a〜125fが設けられている。また、飾り部材154には、演出表示装置9を囲むように、遊技中に点灯表示したり点滅表示される装飾ランプ(ステージランプ)が設けられている。なお、この実施の形態では、ステージランプとして6個のLED126a〜126fが設けられている。
また、遊技領域7の下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ、左枠ランプおよび右枠ランプが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ、左枠ランプ、右枠ランプおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。この実施の形態では、天枠ランプとして3個のLED281a〜281cが設けられている。また、左枠ランプとして6個のLED282a〜282fが設けられている。また、右枠ランプとして6個のLED283a〜283fが設けられている。また、構造物の周囲の装飾LEDとして、骸骨153に1個のLED127aが、特別可変入賞球装置20に2個のLED127b,127cが、操作ボタン81a〜81eに1個のLED83が、打球供給皿3に4個のLED82a〜82dが設けられている。なお、この実施の形態では、装飾用の「ランプ」は装飾用の「LED」で構成されているものとされているが、各ランプとして、LED以外の発光体(発光手段)を用いてもよい。
この実施の形態では、天枠ランプの各LED281a〜281cは、上下方向および左右方向に駆動可能に構成されている。また、天枠ランプの各LED281a〜281cは、発光する光の中心方向が時計回りまたは半時計回りに回転駆動可能に構成されている。天枠ランプは各LED281a〜281cを駆動するための駆動部品および駆動用モータ(ステッピングモータ)と一体的にユニット化されて構成されており、図3に示すように、遊技枠11の前面枠12の上部に取り付けられている。以下、天枠ランプの各LED281a〜281c、駆動部品および駆動用モータをユニット化した部品を天枠ランプユニット281Aという。なお、ガラス扉枠2のうち、ガラス扉枠2を閉じた状態で天枠ランプユニット281Aが取り付けられている部分に位置する部分は、透明な合成樹脂製の部材で構成されている。したがって、図1に示すように、ガラス扉枠2を閉じた状態で、遊技者は、前面枠12側に取り付けられている天枠ランプの各LED281a〜281cをガラス扉枠2を介して視認することができる。
また、左枠ランプの各LED282a〜282fおよび右枠ランプの各LED283a〜283fは、基板に搭載された状態でガラス扉枠2の裏面側に取り付けられている。なお、ガラス扉枠2を閉じた状態で、ガラス扉枠2のうち左枠ランプや右枠ランプが取り付けられている部分に位置する部分は、スリット状に加工された合成樹脂製(透明または半透明でもよい)の部材で構成されている。したがって、図1に示すように、ガラス扉枠2を閉じた状態で、遊技者は、左枠ランプおよび右枠ランプが発光していることは認識することはできるが、各LED282a〜282f,283a〜283f自体を視認することはできない。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、または遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動入賞口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、特別図柄表示器8において特別図柄が可変表示(変動)を始めるとともに、演出表示装置9において飾り図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示、および演出表示装置9における飾り図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄(停止図柄)が大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、大入賞口が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。
遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開放状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)において、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められるようにしてもよい。
上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(以下、単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図7は、遊技枠11を開いた状態を示す説明図である。図7に示すように、カラス扉枠2側の裏面には、ICなどを搭載するための3つの基板603〜605が取り付けられている。また、遊技枠11の前面枠12に取り付けられている天枠ランプユニット281Aの裏面にも、ICなどを搭載するための1つの基板602(図7では図示されていない)が取り付けられている。なお、以下、ガラス扉枠2および天枠ランプユニット281Aに搭載されている各基板602〜605を枠側IC基板という。
天枠ランプユニット281Aの裏面に取り付けられた枠側IC基板602は、シリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル−パラレル変換IC610〜612が搭載され、シリアル−パラレル変換IC610から、天枠ランプの各LED281a〜281cに制御信号が供給される。また、シリアル−パラレル変換IC611から、天枠ランプの各LED281a〜281cを一体として上下方向に駆動する駆動部品を駆動するためのランプ上下駆動モータ90に制御信号が供給される。また、シリアル−パラレル変換IC612から、天枠ランプの各LED281a〜281cを左右方向に駆動するためのランプ左右駆動モータ91a,91b、および天枠ランプの各LED281a〜281cを回転駆動するためのランプ回転駆動モータ92に制御信号が供給される。
また、ガラス扉枠2の右側(裏面から見て左側)に取り付けられた枠側IC基板603は、シリアル−パラレル変換IC613が搭載され、シリアル−パラレル変換IC613から、右枠ランプの各LED283a〜283fに制御信号が供給される。また、ガラス扉枠2の左側(裏面から見て右側)に取り付けられた枠側IC基板604は、シリアル−パラレル変換IC614が搭載され、シリアル−パラレル変換IC614から、左枠ランプの各LED282a〜282fに制御信号が供給される。
また、ガラス扉枠2の下部に取り付けられた枠側IC基板605は、シリアル−パラレル変換IC615、およびパラレルデータをシリアルデータに変換する入力IC620が搭載され、シリアル−パラレル変換IC615から、操作ボタン81a〜81eに設けられたLED(操作ボタンランプ)83および打球供給皿(上皿)3に設けられた皿ランプの各LED82a〜82dに制御信号が供給される。また、操作ボタン81a〜81eからの検出信号が入力IC620にパラレルに入力される。なお、図7には、枠側IC基板605を横から見た図も示されている。
なお、図7に示すように、この実施の形態では、各枠側IC基板602〜605のうち天枠ランプユニット281Aの裏面に取り付けられた枠側IC基板602は、3つのシリアル−パラレル変換ICを搭載した集合基板(後述する図8、図11、図12参照)として構成されている。そのように構成することによって、シリアル−パラレル変換ICを搭載する基板を集約することができ、遊技機における部品点数を低減することができる。
また、図7に示すように、遊技枠11側には中継基板607が取り付けられ、中継基板607からの配線は、枠側IC基板604に接続され、さらに枠側IC基板604から枠側IC基板603に接続される。また、中継基板607からの配線は、枠側IC基板602に接続される。また、中継基板607からの配線は、枠側IC基板605に接続される。また、各枠側IC基板603,604間の配線や、枠側IC基板604,605と中継基板607との間の配線は、図7に示すように、各基板にコネクタ156a〜156c,156f〜156hを用いて接続される。なお、図7では、基板に垂直方向に接続するタイプのコネクタを用いて配線接続を行う場合を示しているが、例えば、基板に対して水平方向に接続するタイプのコネクタを用いて配線接続を行うようにしてもよい。
図7に示すように、中継基板607のコネクタ156aからの配線は、枠側IC基板604のコネクタ156bに接続される。枠側IC基板604の配線パターンは、コネクタ156bからさらに分岐され、一方がシリアル−パラレル変換IC614に接続され、他の一方がコネクタ156cに接続されるようになっている。また、枠側IC基板604において、コネクタ156cは、ガラス扉枠2の上部の側の端部に配置されている。枠側IC基板604のコネクタ156cからの配線は、図7に示すように、ガラス扉枠2の上部を介してガラス扉枠2の右側(裏面から見て左側)に至り、枠側IC基板603のコネクタ156fに接続される。枠側IC基板603の配線パターンは、シリアル−パラレル変換IC613に接続されるようになっている。
また、中継基板607のコネクタ156gからの配線は、枠側IC基板605のコネクタ156hに接続される。枠側IC基板605の配線パターンは、コネクタ156hからさらに分岐され、一方がシリアル−パラレル変換IC615に接続され、他の一方が入力IC620に接続される。
また、図7に示すように、遊技枠11の開放を検出するためのドア開放センサ155が取り付けられている。
図8は、遊技枠11および遊技盤6の裏面を示す説明図である。図8に示すように、遊技盤6の裏面には、ICなどを搭載するための基盤(盤側IC基板)601が取り付けられている。盤側IC基板601には、シリアルデータをパラレルデータに変換する4つのシリアル−パラレル変換IC616〜619が搭載され、シリアル−パラレル変換IC616から、各可動部材151〜153を駆動するためのモータ151a,152a,153aに制御信号が供給される。また、シリアル−パラレル変換IC617から、センター飾り用ランプの各LED125a〜125fに制御信号が供給される。また、シリアル−パラレル変換IC618から、ステージランプの各LED126a〜126fに制御信号が供給される。また、シリアル−パラレル変換IC619から、可動部材である骸骨153および特別可変入賞球装置20に設けられた各ランプのLED127a〜127bに制御信号が供給される。
なお、図8に示すように、この実施の形態では、盤側IC基板601は、4つのシリアル−パラレル変換ICを搭載した集合基板として構成されている。そのように構成することによって、シリアル−パラレル変換ICを搭載する基板を集約することができ、遊技機における部品点数を低減することができる。
また、盤側IC基板601は、パラレルデータをシリアルデータに変換する入力IC621が搭載され、各可動部材151〜153の位置を検出するための位置センサ151b,152b,153bからの検出信号が入力IC621にパラレルに入力される。
また、図8に示すように、遊技盤6側には中継基板606が取り付けられ、遊技枠11側には中継基板607が設けられている。演出制御手段からの配線は、まず中継基板606に接続され、さらに中継基板607に接続される。そして、中継基板606からの配線は、盤側IC基板601に接続される。また、中継基板607からの配線は、枠側IC基板602に接続される。具体的には、中継基板607からの配線が遊技枠11の上部に導かれ、遊技枠11の上部に設けられている中継基板608のコネクタ157gに接続される。また、遊技枠11の前面枠12裏面側のコネクタ157gからの配線は、中継基板608上で前面枠12を貫通して表面側に突出するように設けられたコネクタ157h(後述する図11、図12参照)に導かれる。そして、中継基板608のコネクタ157と天枠ランプユニット281A裏面の枠側IC基板602に設けられたコネクタ158(後述する図11、図12参照)とを接続することによって、枠側IC基板602に導かれる。
また、盤側IC基板601と中継基板606との間の配線や、枠側IC基板602と中継基板607との間の配線、中継基板606,607,608間の配線、中継基板606と演出制御手段との間の配線は、図8に示すように、各基板にコネクタ157a〜157gを用いて接続される。なお、コネクタ157a〜157gの接続方法は、図7に示すコネクタ156a〜156c,156f〜156hの接続方法と同様である。
また、各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615と、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619とを中継する中継基板を設けるようにしてもよい。この場合、中継基板は、遊技枠11側と遊技盤6側とのいずれに配置されていてもよい。
また、演出制御基板80と各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615とを中継する中継基板を設けるようにしてもよい。この場合、中継基板は、遊技枠11側と遊技盤6側とのいずれに配置されていてもよい。
プラ枠の上皿には遊技球を払い出す穴の上側に開口が形成され、開口に中継基板607が設けられる。中継基板607は表裏のコネクタを介して中継する基板であり、プラ枠表側にコネクタ157a,157fが配置され裏側にコネクタ156a,156gが配置されている。また、中継基板607は、遊技盤6が取り付けられる開口の端部に配置される。また、図7に示すように、中継基板607は、遊技盤6が取り付けられる開口の端部の形状に沿うような形状に形成されている。なお、中継基板607は、表側に配置されるコネクタ157a,157fと裏側に配置されるコネクタ156a,156gとの位置が重ならないようにずれた状態とされている。
遊技盤6の裏側には中継基板606が設けられる。中継基板606は、図8に示すように、遊技盤6の端部に、プラ枠の中継基板607の近傍に位置するように設けられる。中継基板606はコネクタを介して中継する基板であり、コネクタ157b〜157dが配置されている。また、コネクタ157bは、遊技盤6が搭載する演出制御用マイクロコンピュータ100に接続されている。
次に、遊技盤6の裏面の構成について説明する。図9は、遊技盤を裏面から見た背面図である。図9に示すように、遊技盤6の裏面の右側上部に情報端子盤34が設けられている。なお、情報端子盤34の設置位置は任意の位置でよく、例えば遊技盤6の裏側から見た場合の演出制御基板ボックス2000の手前に取付部材を用いて設置するようにしてもよい。また、遊技盤6の裏面の下部には、主基板31を収容した主基板ボックス1000が設けられ、遊技盤6の裏面の中央部には、演出制御基板80を収容した演出制御基板ボックス2000が設けられている。また、遊技盤6の裏面における演出制御基板ボックス2000の奥に(遊技盤6を裏側から見た場合の演出制御基板ボックス2000の奥に)、中継基板77が設けられている。
また、遊技盤6の裏面の左方には、天枠ランプの各LED281a〜281cの左右の駆動方向を切り替えるためのディップスイッチ200が設けられている。
次に、天枠ランプについて説明する。まず、天枠ランプの発光態様について説明する。図10は、天枠ランプの発光態様を示す説明図である。このうち、図10(a)は、天枠ランプの各LED281a〜281cが遊技機に対して正面方向に光を照射している状態(以下、前向き発光状態という)を示している。また、図10(b)は、ランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92を駆動することによって、発光する光の中心方向が時計回りまたは半時計回りに回転する態様で、天枠ランプの各LED281a〜281cを発光している状態(以下、回転発光状態という)を示している。また、図10(c)は、ランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92を駆動することによって、天枠ランプの各LED281a〜281cが斜め下方向に光を照射している状態(以下、下向き発光状態という)を示している。また、図10(d)は、ランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92を駆動することによって、天枠ランプの各LED281a〜281cが遊技機に対して左方向または右方向(図では左方向)に光を照射している状態(以下、横向き発光状態という)を示している。
この実施の形態では、ランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92を駆動することによって、前向き発光状態、回転発光状態、下向き発光状態または横向き発光状態のいずれかの発光状態で、天枠ランプの各LED281a〜281cを発光させる。なお、下向き発光状態で発光させる場合には、ランプ上下駆動モータ90を駆動することによって、後述する駆動部材を駆動させることによって、天枠ランプの各LED281a〜281cを一体として斜め下方向に照射させることもできる。
次に、天枠ランプの構造について説明する。図11および図12は、天枠ランプユニットの構造および天枠ランプユニットの取り付け構造を示す説明図である。図11および図12に示すように、天枠ランプユニット281Aは、天枠ランプの各LED281a〜281c、各駆動モータ90,91a,91b,92、ギアやシャフトなどの各駆動部材が一体構成されたユニット部品である。図11および図12に示すように、天枠ランプユニット281Aは、遊技枠11の前面枠12の上部にビス止めなどにより取り付けられる。また、天枠ランプユニット281Aの裏面には、枠側IC基板602が取り付けられており、枠側IC基板602にはシリアル−パラレル変換IC610〜612およびコネクタ部158が搭載されている。また、天枠ランプユニット281Aが前面枠12に取り付けられた状態で、コネクタ部158は前面枠12の中継基板608に前面枠12を貫通する態様で設けられたコネクタ157hに接続される。
図13は、天枠ランプの各LED281a〜281cを左右方向に駆動したり回転駆動させる構造を示す説明図である。図11および図13に示すように、天枠ランプユニット281A内部において、天枠ランプの各LED281a〜281cは、シャフト93によって相互に連結されている。また、天枠ランプユニット281Aは、2つのランプ左右駆動モータ91a,91bを内蔵しており、ランプ左右駆動モータ91a,91bを駆動することによって、シャフト93が前方方向(各LED281a〜281cが配置されている方向)に押し出されたり、各LED281a〜281cに対して後方方向に引っ張られた状態となる。
図13(a)に示すように、ランプ左右駆動モータ91a,91bを駆動することによって、シャフト93が後方方向に引っ張られた状態となると、シャフト93によって各LED281a〜281cも後方方向に引っ張られる。すると、図13(a)に示すように、各LED281a〜281cを覆う傘部201a〜201cの端部が天枠ランプユニット281Aの壁面に接触した状態(図13(a)に示す接触部202a〜202c参照)となり、各LED281a〜281cが遊技者に対して正面方向を向いた状態(前向き発光状態)となる。
また、図13(b)に示すように、ランプ左右駆動モータ91a,91bを駆動することによって、シャフト93が前方方向に押し出された状態となると、シャフト93による押圧力によって各LED281a〜281cも前方方向に押し出された状態となる。すると、図13(b)に示すように、各LED281a〜281cを覆う傘部201a〜201cの端部が天枠ランプユニット281Aの壁面に接触した状態が解除され、各LED281a〜281cが前向き発光状態である状態(図13(a)参照)から、図13(b)に示すように、各LED281a〜281cが横を向いた横向き発光状態となる。なお、図13(b)に示す例では、ギア95によって各LED281a〜281cが右斜め側面方向に傾くように作用される。また、図13(b)では、各LED281a〜281cが右斜め側面方向を向いた状態を示しているが、さらにランプ回転駆動モータ92を駆動して各LED281a〜281cを回転させることによって、各LED281a〜281cを左斜め側面方向を向いた状態にすることができる。
また、図11および図13に示すように、天枠ランプユニット281Aは、ランプ回転駆動モータ92を内蔵しており、ランプ回転駆動モータ92を駆動することによって、ギア95を介してシャフト93を回転運動させ、天枠ランプの各LED281a〜281cの照射方向を時計方向または反時計方向に回転させることができる。
また、図12に示すように、天枠ランプユニット281Aにおいて、天枠ランプの各LED281a〜281cは、駆動部品96に搭載されている。また、天枠ランプユニット281Aは、ランプ上下駆動モータ90を内蔵しており、ランプ上下駆動モータ90を駆動することによって、ギア98を介して駆動部品96を上下に可動させ、天枠ランプの各LED281a〜281cの照射方向を一体的に上下方向に変更することができる。図14は、天枠ランプユニット281Aの駆動部品96の可動態様を示す説明図である。図14に示すように、前向き発光状態(図14(a)参照)から、ランプ上下駆動モータ90を駆動することによって、ギア98を介して駆動部品96を下方向に可動させる。そして、図14(b)に示すように、駆動部品96を可動させることによって、天枠ランプの各LED281a〜281cの照射方向を一体的に下方向に変更し、下向き発光状態に移行させることができる。
図15は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図15には、球払出装置97を制御する払出制御用マイクロコンピュータが搭載された払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56、I/Oポート部57、およびパラレルデータをシリアルデータに変換して出力するシリアル出力回路を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560には、電源基板(図示せず)からの電源断信号およびクリアスイッチの検出信号(クリア信号)が入力される。電源断信号は、電源基板に搭載されている電源監視回路が所定電圧の低下を検出したときに出力する信号である。クリアスイッチは遊技店員等が操作可能なスイッチあり、RAM55を初期化したいときに操作されるスイッチである。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が搭載するシリアル出力回路78は、シフトレジスタなどによって構成され、CPU56が出力する演出制御コマンドをシリアルデータに変換して、中継基板77を介して演出制御基板80に送信する。また、シリアル出力回路78は、CPU56が出力する制御信号をシリアルデータに変換して、中継基板77を介して特別図柄表示器8や特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄表示器10、普通図柄保留記憶表示器41に出力する。なお、特別図柄表示器8、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄表示器10および普通図柄保留記憶表示器41には、シリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル−パラレル変換ICがそれぞれ設けられ、中継基板77からの制御信号をパラレルデータに変換して、特別図柄表示器8や特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄表示器10、普通図柄保留記憶表示器41に供給される。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、払出制御基板37に搭載された払出制御用マイクロコンピュータが、インタフェース基板66を介してカードユニット50からの球貸し要求信号を受けた場合に、球払出装置97を駆動して球貸しのための遊技球の払い出しを行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドをシリアル信号方式(シリアル通信方式:データを一つの信号線で送出する方式)で受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤6に設けられているセンター飾り用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fの表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプのLED281a〜281c、左枠ランプのLED282a〜282f、および右枠ランプのLED283a〜283fの表示制御を行い、スピーカ27からの音出力の制御を行う。
また、演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100には、演出制御手段が出力する各ランプ125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを表示制御するための制御信号をパラレルデータからシリアルデータに変換するシリアル出力回路353が搭載されている。また、演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100には、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して演出制御手段に出力するシリアル入力回路354が搭載されている。したがって、演出制御手段は、シリアル出力回路353を介して制御信号をシリアル信号方式で出力することによって、各ランプ125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fの表示制御を行う。
また、遊技盤側には、シリアルデータをパラレルデータに変換するためのシリアル−パラレル変換ICが搭載された盤側IC基板601が設けられている。盤側IC基板601は、中継基板606を介して演出制御基板80と接続される。また、ガラス扉枠2側および遊技枠11側には、シリアルデータをパラレルデータに変換するためのシリアル−パラレル変換ICが搭載された各枠側IC基板602,603,604,605が設けられている。各枠側IC基板602,603,604,605は、中継基板606,607を介して演出制御基板80と接続される。
なお、演出制御基板80、中継基板606および中継基板607は、バス型の1系統の配線ルートで接続される。
図16は、中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。なお、図16に示す例では、演出制御に関して演出制御基板80のみを設ける場合を示すが、ランプドライバ基板および音声出力基板を設けてもよい。この場合、ランプドライバ基板および音声出力基板には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、RAM(図示せず)、シリアル出力回路353、シリアル入力回路354、クロック信号出力部356および入力取込信号出力部357を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、シリアル入力回路102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。この場合、シリアル入力回路102は、シリアル信号方式で受信した演出制御コマンドをパラレルデータに変換し出力する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図16には、ダイオードが例示されている。
さらに、演出制御用CPU101は、シリアル出力回路353を介してランプを駆動する信号を出力する。シリアル出力回路は、入力したランプのLEDを駆動する信号(パラレルデータ)をシリアルデータに変換して中継基板606に出力する。また、演出制御用CPU101は、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。
また、クロック信号出力部356は、クロック信号を中継基板606に出力する。クロック信号出力部356からのクロック信号は、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615や入力IC620に供給される。また、クロック信号出力部356からのクロック信号は、中継基板606を介して盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619や入力IC621に供給される。したがって、この実施の形態では、各シリアル−パラレル変換IC610〜619および各入力IC620,621に共通のクロック信号が供給されることになる。
また、入力取込信号出力部357は、演出制御用CPU101の指示に従って、中継基板606,607を介して、盤側IC基板601または枠側IC基板602〜605に入力取込信号(ラッチ信号)を出力する。枠側IC基板605に搭載された入力IC620は、演出制御用マイクロコンピュータ100からの入力取込信号を入力すると、操作ボタン81a〜81eの検出信号をラッチし、シリアル信号方式で中継基板606,607を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。また、盤側IC基板601に搭載された入力IC621は、演出制御用マイクロコンピュータ100からの入力取込信号を入力すると、各位置センサ151b,152b,153bの検出信号をラッチし、シリアル信号方式で中継基板606を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。
音声合成用IC173は、音番号データを入力すると、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
図17は、演出制御基板80、中継基板606,607、盤側IC基板601、枠側IC基板602,603,604,605の構成例を示すブロック図である。演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100は、制御信号としてのシリアルデータとともに、クロック信号を中継基板606に出力する。また、入力IC620,621に入力信号をラッチさせるための入力取込信号を中継基板606に出力する。
中継基板606は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力したシリアルデータおよびクロック信号を、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC616〜619に供給する。そして、各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技盤6に設けられた各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,127a〜127cや、各可動部材のモータ151a〜151cに供給する。なお、シリアル−パラレル変換IC616〜619は、LED125a〜125f,126a〜126f,127a〜127cやモータ151a〜151cを駆動する駆動回路でもある。すなわち、LED125a〜125f,126a〜126f,127a〜127cやモータ151a〜151cに対して、駆動(LEDについては点灯)に必要な電流を供給する能力を有する。
また、中継基板607は、バス型の1系統の配線ルートで中継基板606と接続され、各シリアル−パラレル変換IC616〜619に接続されるシリアルデータ線300およびクロック信号線301は、盤側IC基板601上でバス形式に接続されている。なお、1系統の配線ルートで接続されているとは、1つの配線ルートに複数のシリアル−パラレル変換ICまたは中継基板が接続されていることである。
また、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC616〜619にはそれぞれ固有のIDが割り当てられている。この実施の形態では、図17に示すように、IC616のIDは06であり、IC617のIDは07であり、IC618のIDは08であり、IC619のIDは09である。
また、盤側IC基板601には、遊技盤6上に設けられた各可動部材の位置センサの検出信号を入力する入力IC621が搭載されている。この実施の形態では、盤側IC基板601に搭載された入力IC621と演出制御用マイクロコンピュータ100とは、中継基板606を介して入力信号線302、クロック信号線301および入力取込信号線303が接続され、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のタイミングで、入力取込信号を中継基板606を介して入力IC621に出力する。すると、入力IC621は、入力取込信号(ラッチ信号)にもとづいて各位置センサの検出信号をラッチし、中継基板606を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。この場合、入力IC621は、各位置センサからパラレルに入力した検出信号をシリアルデータに変換して出力する。なお、この実施の形態では、図17に示すように、入力IC621の固有のIDは11である。
中継基板607に入力されたシリアルデータおよびクロック信号は、図17に示すように、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレル変換IC610〜615に供給される。そして、各シリアル−パラレル変換IC610,613〜615は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82d,83に供給する。また、シリアル−パラレル変換IC611は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、ランプ上下駆動モータ90に供給する。また、シリアル−パラレル変換IC612は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、ランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92に供給する。
シリアル−パラレル変換IC610,613〜615は、LED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82d,83を駆動する駆動回路でもある。すなわち、LED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82d,83cに対して、駆動(点灯)に必要な電流を供給する能力を有する。
また、各シリアル−パラレル変換IC610〜612に接続されるシリアルデータ線およびクロック信号線は、枠側IC基板602上でバス形式に接続されている。この実施の形態では、図17に示すように、まず、枠側IC基板602のシリアル−パラレル変換IC610に入力され、シリアル−パラレル変換IC610からシリアル−パラレル変換IC611およびシリアル−パラレル変換IC612の順に入力される。また、各シリアル−パラレル変換IC613,614に接続されるシリアルデータ線およびクロック信号線は、各枠側IC基板603,604上でバス形式に接続されている。この実施の形態では、図17に示すように、まず、枠側IC基板604のシリアル−パラレル変換IC614に入力され、シリアル−パラレル変換IC614から枠側IC基板603のシリアル−パラレル変換IC613に入力される。また、シリアル−パラレル変換IC615に接続されるシリアルデータ線およびクロック信号線は、中継基板607から直接接続される。
また、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレル変換IC610〜615にはそれぞれ固有のIDがある。この実施の形態では、図17に示すように、IC610のIDは00であり、IC611のIDは01であり、IC612のIDは02であり、IC613のIDは03であり、IC614のIDは04であり、IC615のIDは05である。
また、枠側IC基板605には、遊技枠11に設けられた操作ボタン81a〜81eの検出信号を入力する入力IC620が搭載されている。この実施の形態では、枠側IC基板605に搭載された入力IC620と演出制御用マイクロコンピュータ100とは、中継基板606,607を介して入力信号線、クロック信号線および入力取込信号線が接続され、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のタイミングで、入力取込信号を中継基板606,607を介して入力IC620に出力する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入力IC621に入力取込信号を出力するタイミングとは異なるタイミングで、入力取込信号を入力IC620に出力する。すると、入力IC620は、入力取込信号(ラッチ信号)にもとづいて操作ボタン81a〜81eからの検出信号をラッチし、中継基板606,607を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。この場合、入力IC620は、操作ボタン81a〜81eからパラレルに入力した検出信号をシリアルデータに変換して出力する。なお、この実施の形態では、図17に示すように、入力IC620の固有のIDは10である。
盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619と各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615とは、1系統の配線を介して接続されている。1系統の配線を介して接続とは、具体的には、各中継基板606,607がバス型で接続されているとともに、各シリアル−パラレル変換IC610〜619がバス型またはデイジーチェーン型で接続されていることである。なお、この実施の形態では、図17に示すように、各シリアル−パラレル変換IC610〜619はバス型で接続されている。このように、この実施の形態では、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC616〜619と、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレルIC610〜615とが、中継基板606,607を介してコネクタ156a〜156c,156f〜156h,157a〜157eを用いて1系統の配線を介して接続されている。そのため、コネクタの着脱を行うだけで遊技枠11と遊技盤6との配線作業を行うことができ、遊技枠11遊技盤6との着脱作業をさらに容易に行えるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615および入力IC620,621に、演出制御用マイクロコンピュータ100から共通のクロック信号を入力する。そのため、シリアル−パラレル変換IC610〜619へのクロック信号の配線と入力IC620,621へのクロック信号の配線とを共通化することができ、演出制御手段と盤側IC601基板との間の通信、および演出制御手段と枠側IC基板602〜605との間の通信を、それぞれ1チャネルを用いて実現することができ、配線数を低減することができる。また、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615、および入力IC620,621とを容易に同期させることができ、クロック信号用の配線数も低減することができる。
この実施の形態では、各シリアル−パラレル変換IC610〜619には、あらかじめアドレスが付与され、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアルデータに変換した制御信号を出力する際に、シリアルデータにアドレスを付加して出力する。各シリアル−パラレル変換IC610〜619は、シリアルデータを入力すると、入力したシリアルデータに付加されているアドレスが自分のアドレスに合致するか否かを確認し、合致していればパラレルデータに変換して各ランプのLEDに供給する(すなわち、出力する)。アドレスが合致していなければ各ランプのLEDへの供給は行わない。
なお、図17に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤側IC基板601および枠側IC基板602〜605と双方向通信を行う(具体的には、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC610〜619に送信し、入力信号を入力IC620,621から入力する)ものであるので、データ入力端子とデータ出力端子とを備え、1チャネルでデータ入力とデータ出力とを行うことができる。この実施の形態では、図17に示すように、1つのチャネルのデータ入力端子とデータ出力端子とを、それぞれ異なる出力対象機器(この実施の形態では、シリアル−パラレル変換IC610〜619)と入力対象機器(この実施の形態では、入力IC620,621)に接続している。そのように構成することによって、本来、出力対象機器と入力対象機器とが別の機器である場合にはそれぞれ別のチャネルを用いて通信を行うべきところを、1つのチャネルのみを用いて双方向通信を可能にして、演出制御用マイクロコンピュータ100と盤側IC基板601および枠側IC基板602〜605との間のチャネル数を低減している。
この実施の形態において、チャネルとは、データ線(出力データ線)、クロック信号線、入力信号線(入力データ線)、および入力取込信号線(入力データの読出要求の信号線)用の端子をセットにしたものである。なお、1つのチャネルにアース線や電源専用の端子を含んでもよい。また、この実施の形態では、1チャネルを用いてデータ入力とデータ出力の両方を行う場合を示すが、データ線(出力データ線)およびクロック信号線用の端子のみをセットにした出力専用のチャネルを用いてもよい。また、入力信号線(入力データ線)および入力取込信号線(入力データの読出要求の信号線)用の端子のみをセットにした入力専用のチャネルを用いてもよい。
図18および図19は、各シリアル−パラレル変換IC610〜619に付与されるアドレスの例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、あらかじめRAMに設けられた所定のアドレス記憶領域に、図18および図19に示す各シリアル−パラレル変換IC610〜619のアドレスを記憶している。
この実施の形態では、図18および図19に示すように、各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615において、IC610にはアドレス00が付与され、IC611にはアドレス01が付与され、IC612にはアドレス02が付与され、IC613にはアドレス03が付与され、IC614にはアドレス04が付与され、IC615にはアドレス05が付与されている。また、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619において、IC616にはアドレス06が付与され、IC617にはアドレス07が付与され、IC618にはアドレス08が付与され、IC619にはアドレス09が付与されている。
なお、各シリアル−パラレル変換IC610〜619に、アドレスとしてICの固有のIDと同じものを付与してもよく、ICの固有のIDとは異なる数字や文字、記号を含むアドレスを付与してもよい。
また、図18および図19に示すように、アドレスが00であるシリアル−パラレル変換IC610は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技枠11の天枠ランプのLED(この実施の形態では天枠ランプのLED281a〜281c)に供給する。また、アドレスが01であるシリアル−パラレル変換IC611は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、ランプ上下駆動モータ90に供給する。また、アドレスが02であるシリアル−パラレル変換IC612は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、ランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92に供給する。なお、この実施の形態では、シリアル−パラレル変換IC612は、2つのランプ左右駆動モータ91a,91bに同じパラレルデータ(励磁信号)をそれぞれ並行して供給する。
なお、ランプ上下駆動モータ90、ランプ左右駆動モータ91a,91b、およびランプ回転駆動モータ92は、具体的には、ステッピングモータによって実現され、供給する励磁信号のパターンを変更するなどにより駆動速度を変更することが可能である。
また、アドレスが03であるシリアル−パラレル変換IC613は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技枠11の右枠ランプのLED(この実施の形態ではLED6個(283a〜283f))に供給する。また、アドレスが04であるシリアル−パラレル変換IC614は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技枠11の左枠ランプのLED(この実施の形態ではLED6個(282a〜282f))に供給する。
また、アドレスが05であるシリアル−パラレル変換IC615は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技枠11の打球供給皿3に設けられた皿ランプ(この実施の形態ではLED4個(82a〜82d))に供給するとともに、操作ボタン81a〜81eに設けられたLED(操作ボタンランプ)83(この実施の形態ではランプ1個)に供給する。
また、アドレスが06であるシリアル−パラレル変換IC616は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技盤6に設けられた各可動部材(この実施の形態では、梁、トロッコおよび骸骨の形状を模した役物)を駆動するための3つのモータ151a,152a,153aのそれぞれ正方向と逆方向)に供給する。また、アドレスが07であるシリアル−パラレル変換IC617は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、遊技盤6中央に設けられた装飾用構造物(センター飾り)の各ランプを構成するLED(この実施の形態ではLED6個(125a〜125f))に供給する。また、アドレスが08であるシリアル−パラレル変換IC618は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、演出表示装置9の周囲に設けられた各ステージランプを構成するLED(この実施の形態ではLED6個(126a〜126f))に供給する。また、アドレスが09であるシリアル−パラレル変換IC619は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、可動部材(この実施の形態では骸骨153)周辺に設けられたランプを構成するLED(この実施の形態ではLED3個(127a〜127c))に供給する。
また、この実施の形態では、各入力IC620,621にも、あらかじめアドレスが付与されている。図20は、各入力IC620,621に付与されるアドレスの例を示す説明図である。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、あらかじめRAMに設けられた所定のアドレス記憶領域に、各入力IC620,621のアドレスを記憶している。この実施の形態では、図20に示すように、枠側IC基板605に搭載された入力IC620にはアドレス10が付与され、盤側IC基板601に搭載された入力IC621にはアドレス11が付与されている。
なお、各入力IC620,621に、アドレスとしてICの固有のIDと同じものを付与してもよく、ICの固有のIDとは異なる数字や文字、記号を含むアドレスを付与してもよい。
また、図20に示すように、アドレスが10である入力IC620は、遊技枠11に設けられた操作ボタン81a〜81eの検出信号(操作ボタン81a〜81e自体がオンされたか否か、操作ボタン81a〜81eの上下左右のいずれの部位がオンされたかを示す信号)をパラレルで入力し、シリアルデータに変換して出力する。また、アドレスが11である入力IC621は、遊技盤6の各可動部材に設けられた位置センサ151b,152b,153b(この実施の形態では3個)の検出信号をパラレルで入力し、シリアルデータに変換して出力する。
図21は、各シリアル−パラレル変換IC610〜619の構成を示すブロック図である。図21に示すように、シリアル−パラレル変換IC610〜619は、データラッチ部651、シフトレジスタ652、ヘッダ/アドレス検出部653、データバッファ655およびシンクドライバ656を含む。
データラッチ部651は、例えばラッチ回路によって構成され、シリアルデータが入力されると、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで入力データを1ビット毎にラッチし、シフトレジスタ652に出力する。シフトレジスタ652は、データラッチ部651から1ビットずつ入力されたデータを順に格納する。また、シフトレジスタ652は、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、格納データを1ビットずつシフトする。そのように繰り返し格納データを1ビットずつシフトしていくことによって、最終的にシフトレジスタ652にシリアルデータとして(すなわち、シリアル信号方式で)入力したデータが格納されることになる。
図22は、演出制御用マイクロコンピュータ100から出力されるシリアルデータのフォーマットの例を示す説明図である。図22(A)は、遊技盤6や遊技枠11に設けられた各ランプのLEDを個別に点灯または消灯させるためのランプ点灯データとして出力されるシリアルデータのデータフォーマットである。また、図22(B)は、遊技盤6や遊技枠11に設けられた各ランプのLEDをリセットして全て消灯させるためのリセットコマンドとして出力されるシリアルデータのフォーマットである。
図22(A)に示すように、ランプ点灯データは、28ビットで構成され、9ビットのヘッダデータ、マークビット(M)、8ビットのアドレス、8ビットのデータおよびエンドビット(E)を含む。
ヘッダデータは、データの先頭を表すものであり、この実施の形態では1FF(h)である。マークビット(M)は、データの区切りを表すビット(この実施の形態では論理値0)であり、ヘッダデータとアドレスとの間、およびアドレスとデータとの間にそれぞれ挿入される。アドレスは、データ出力先のシリアル−パラレル変換ICのアドレスである。なお、アドレスとして、各シリアル−パラレル変換IC610〜619の固有の通し番号であるIDを用いてもよい。
データ(8ビット)は、各ランプのLEDの点灯状態を制御するためのものであり、例えば、点灯対象のランプのLEDに対応するビットとして論理値1を含み、非点灯対象のランプのLEDに対応するビットとして論理値0を含む。エンドビット(E)は、データの終了を示すものであり、この実施の形態では論理値0である。
図22(B)に示すように、リセットコマンドは、19ビットで構成され、9ビットのヘッダデータ、マークビット(M)、8ビットのリセットデータおよびエンドビット(E)を含む。
ヘッダデータは、データの先頭を表すものであり、この実施の形態では1FF(h)である。マークビット(M)は、データの区切りを表すビット(この実施の形態では論理値0)であり、ヘッダデータとリセットデータとの間に挿入される。リセットデータは、各ランプのLEDの点灯状態をリセットして全て消灯させるためのものであり、例えば、全て論路値1を含むデータである。エンドビット(E)は、データの終了を示すものであり、この実施の形態では論理値0である。
この実施の形態では、図22(A)に示すランプ点灯データまたは図22(B)に示すリセットコマンドが入力され、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、ビット単位で繰り返しシフトされてシフトレジスタ652に格納されることになる。
ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652の格納データからヘッダおよびアドレスを検出する。まず、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652からのデータを常時検出し、検出したデータの内容がヘッダデータに相当する1FF(h)と一致するか否かを確認する。ヘッダデータ(1FF(h))と一致すれば、そのヘッダデータと一致した箇所をデータの先頭と判断し、シフトレジスタ652に1セットのランプ点灯データまたはリセットコマンドが格納されたと判断する。次いで、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652からアドレスに相当する先頭から11ビット目〜18ビット目のデータを検出し、そのシリアル−パラレル変換ICにあらかじめ付与されたアドレスと一致するか否かを確認する。盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜605には、例えば、それぞれ搭載するシリアル−パラレル変換ICのアドレスを格納したアドレス格納レジスタ654が設けられ、ヘッダ/アドレス検出部653は、シフトレジスタ652から検出したアドレスが、あらかじめアドレス格納レジスタ654に格納するアドレスと一致するか否かを確認すればよい。アドレスが一致すれば、ヘッダ/アドレス検出653は、そのシリアル−パラレル変換ICを宛先とするデータを入力したと判定し、入力取込信号(ラッチ信号)をデータバッファ655に出力する。アドレスが一致しなければ、ヘッダ/アドレス検出653は、入力取込信号をデータバッファ655に出力しない。すなわち、この場合、そのシリアル−パラレル変換ICを宛先とするデータではないので、シフトレジスタ652に格納したデータをデータバッファ655に出力することなく、そのまま破棄することになる。
なお、図21では、盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜605にあらかじめアドレス格納レジスタ654が設けられている場合を示しているが、アドレス格納レジスタ654に代えて、シリアル−パラレル変換ICに設けられているアドレス端子(8端子(8ビットのアドレスの各ビットにそれぞれ対応する))を介して、外部のハードウェア回路(例えば、演出制御基板80が搭載する回路)からアドレスを入力するようにしてもよい。そして、外部のハードウェア回路側から、各アドレス端子の入力をhigh(ハイレベル)またはlow(ローレベル)に制御することによって、シリアル−パラレル変換ICにアドレスを入力してもよい。この場合、例えば、外部のハードウェア回路は、アドレスのいずれかのビットに対応する端子に電圧をかけることによってその端子に対する入力をhighとし、またはグランドにスイッチングすることによってその端子に対する入力をLowとするように制御する。
データバッファ655は、例えば、ラッチレジスタによって構成され、ヘッダ/アドレス検出部653から入力取込信号を入力すると、シフトレジスタ652からデータ部分に相当する先頭から20ビット目〜27ビット目のデータを取り込んでラッチする。そして、データバッファ655は、取り込んだデータをパラレルデータ(Q0〜Q7)として各ランプのLEDに供給(すなわち、出力)することになる。
なお、シフトレジスタ652が格納したデータがリセットコマンドであった場合には、先頭から11ビット目〜18ビット目が全て論理値1のデータを格納することになる。この場合、データバッファ655は全ての論理値が1であるデータを取り込んだ場合にはリセットコマンドを入力したと判断し、全てのランプのLEDがリセットされ消灯されることになる。
シンクドライバ656は、所定の論理反転設定信号にもとづいて、データバッファ655が出力するパラレルデータの論理値を反転して出力したり、そのまま出力したりする。例えば、所定の論理反転設定信号がHighである場合には、データバッファ655が出力するパラレルデータのビット値が1である(すなわち、ランプ点灯データの対応するビット値が1)ときにオンとなり、各ランプのLEDにオン信号を出力する。この実施の形態では、あらかじめ論理反転設定信号の設定値が盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜605に設けられたレジスタなどに設定され、あらかじめ設定された設定値に従って各ランプのLEDにオン信号が出力され、各ランプのLEDが点灯するものとする。
図23は、シリアル−パラレル変換ICへのシリアルデータおよびクロック信号の入力タイミングと、パラレルデータの出力タイミングとの例を示すタイミング図である。なお、図23では、シリアル信号方式でランプ点灯データを入力する場合を説明する。図23に示すように、シリアルデータは、ヘッダデータ、マークビット、アドレス、マークビット、データ、エンドビットの順に、シリアル−パラレル変換ICのシフトレジスタ652に1ビット単位で入力される。そして、この一連のデータを1セットとする。1セットのシリアルデータ(この実施の形態ではランプ点灯データ)が全て入力され終わるまで、ヘッダ/アドレス検出部653ではヘッダデータが検出されないので、データバッファ655の出力は変化しない。そのため、シリアル−パラレル変換ICからは、前回受信したシリアルデータにもとづく点灯パターンがそのままパラレル信号方式(パラレル通信方式:データを複数の信号線で送出する方式)で出力されている。
1セットのシリアルデータが全て入力され終わると、シフトレジスタ652の格納データからデータ部分がデータバッファ655にラッチされ、新たに受信したシリアルデータにもとづく点灯パターンがパラレル信号方式で出力される。なお、この実施の形態では、図23に示すように、シリアル−パラレル変換ICが出力するパラレルデータのうち、Q0,Q4は、シリアルデータ入力完了後の次のクロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、直ちに新たな点灯パターンのデータに切り替わる。また、Q1,Q5は、Q0,Q4より1クロック分遅れて新たな点灯パターンのデータに切り替わる。また、Q2,Q6は、Q0,Q4より2クロック分遅れて新たな点灯パターンのデータに切り替わる。さらに、Q3,Q7は、Q0,Q4より3クロック分遅れて新たな点灯パターンのデータに切り替わる。
図24は、各入力IC620,621の構成を示すブロック図である。図24に示すように、この実施の形態では、各入力IC620,621は、複数(この実施の形態では8個)のDフリップフロップ661〜668によって構成される。この実施の形態では、操作ボタン81a〜81eまたは各位置センサ151b,152b,153bからの検出信号が各入力IC620,621にパラレルに入力され、検出信号ごとにいずれかのDフリップフロップ661〜668に入力される。また、各Dフリップフロップ661〜668にはクロック信号が入力され、各Dフリップフロップ661〜668は、クロックの立ち上がりで順次シフト動作を行う。そして、パラレル入力された検出信号をシリアルデータに変換して出力することになる。
各Dフリップフロップ661〜668には、演出制御用マイクロコンピュータ100から所定のタイミングで入力取込信号(ラッチ信号)が入力される。入力取込信号が入力されると、操作ボタン81a〜81eまたは各位置センサ151b,152b,153bから検出信号が、各Dフリップフロップ661〜668にラッチされる。そして、ラッチされた検出信号は、クロックの立ち上がりで順次シフトされ、シリアル信号方式で出力される。
次に、遊技機の動作について説明する。図25は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15。S44,S45を含む。)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
さらに、CPU56は、異常報知禁止フラグをセットするとともに(ステップS44)、禁止期間タイマに禁止期間値に相当する値を設定する(ステップS45)。禁止期間値は、後述する異常入賞の報知を禁止する期間を示す値である。また、異常報知禁止フラグは、異常入賞の報知が禁止されていることを示すフラグであり、禁止期間タイマがタイムアウトするまでセット状態に維持される。よって、演出表示装置9において初期化報知が開始されてから所定期間は、異常入賞の報知の開始が禁止される。
また、CPU56は、乱数回路を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路にランダムRの値を更新させるための設定を行う。また、乱数回路設定処理では、CPU56は、乱数回路の状態を確認する乱数回路確認処理も実行する。乱数回路確認処理では、CPU56は、乱数回路が出力する乱数確認信号を所定時間監視する。乱数確認信号は、乱数回路が内蔵するクロック信号発生回路が内部クロック信号を正常に出力している場合にはオン状態であり、そうでなければ(例えば、内部クロック信号のレベルが低下した場合には)オフ状態になる。CPU56は、所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路503に異常が発生したと判定し、主基板31の乱数回路エラーを報知することを指定する乱数回路エラー指定コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する。所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出しなければ、CPU56は、乱数回路503が正常に動作していると判定して、そのままステップS15に移行する。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図26に示すステップS20〜S36のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS34,S35で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、CPU56は、正規の時期以外の時期において大入賞口に遊技球が入賞したことを検出した場合に異常入賞の報知を行わせるための処理を行う(ステップS23:異常入賞報知処理)。
次に、遊技制御に用いられる大当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
図27は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:特別図柄のはずれ図柄(停止図柄)を決定する(はずれ図柄決定用)
(2)ランダム2:大当りを発生させるときの特別図柄の停止図柄を決定する(大当り図柄決定用)
(3)ランダム3:特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)
(4)ランダム4:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図26に示された遊技制御処理におけるステップS24では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2)の大当り図柄決定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路503)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS29)。なお、この実施の形態では、ステップS29において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御コマンドを構成するMODEデータまたはEXTデータ(送信先のシリアル−パラレル変換IC610〜619のアドレスが付加されたMODEデータまたはEXTデータ)に、ヘッダデータやマークビット、エンドビットを付加して送信制御を行う。そして、演出制御コマンドは、シリアル出力回路78によってシリアルデータに変換され、中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。また、賞球処理では賞球エラーが発生したか否かの判定処理も行われる。例えば、賞球個数の設定値と実際の払出数とに食い違いが生じた場合に、CPU56は、賞球エラーが発生したと判定し、演出制御基板80が搭載する演出制御用マイクロコンピュータ100に、賞球エラーの発生を報知することを指定する賞球エラー報知指定コマンドを送信する制御を行う。
また、CPU56は、満タンスイッチや球切れスイッチ、ドア開放センサ155の検出信号にもとづくエラー検出処理を実行する(ステップS32)。具体的には、満タンスイッチの検出信号に応じて、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100に、満タンエラーが発生したことを報知することを指定する満タンエラー報知指定コマンドを送信する。また、球切れスイッチの検出信号に応じて、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100に、球切れエラーが発生したことを報知することを指定する球切れエラー報知指定コマンドを送信する。ドア開放センサ155の検出信号に応じて、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100に、ドア開放エラーが発生したことを報知することを指定するドア開放エラー報知指定コマンドを送信する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS36)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S35(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図28は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブル(図28(A)参照)と、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブル(図28(B)参照)とがある。図28(A),(B)の左欄に記載されている数値が大当り判定値である。CPU56は、ランダムRの値がいずれかの大当り判定値と一致すると、大当りとすることに決定する。CPU56は、所定の時期に、乱数回路のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図27に示す大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。
確変大当りとは、大当り遊技後の遊技状態を、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態に移行させるような大当りである。通常大当りとは、大当り遊技後の遊技状態を確変状態ではない状態に移行させるような大当りである。なお、確変大当りおよび通常大当りの場合には、ラウンド数は、小当りおよび突然確変大当りの場合よりも多く、例えば15ラウンドである。
小当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が2回まで許容される大当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態が確変状態に移行することはない。突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が2回まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、ラウンド数が同じである。
なお、突然確変大当りの大当り遊技では、ラウンド数は、通常大当りおよび確変大当りの場合よりも少なく、かつ、各ラウンドの大入賞口開放許容時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合の29秒に対して、0.5秒)は通常大当りおよび確変大当りの場合よりも短いが、ラウンド数のみを少なくしたり、大入賞口開放許容時間のみを短くするようにしてもよい。
図29は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。後述するように、この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。図29において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「変動時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
「通常変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「通常変動・短縮」は、リーチ態様を伴わない変動パターンであり、かつ、変動時間が「通常変動」よりも短い変動パターンである。「ノーマルリーチ」は、リーチ態様を伴うが表示結果(停止図柄)が大当り図柄にならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間(リーチ演出が行われる期間)で演出表示装置9において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ画像等が現れたり、演出表示装置9における背景図柄が異なることをいう。例えば、「ノーマルリーチ」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。また、「リーチA・短縮」は、「リーチA」に類似したリーチ態様を持つ変動パターンであるが、リーチ変動時間は、「リーチA」に比べて短い。「リーチA・延長」は、「リーチA」に類似したリーチ態様を持つ変動パターンであるが、リーチ変動時間は、「リーチA」に比べて長い。
「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、「リーチB・短縮」は、「リーチB」に類似したリーチ態様を持つ変動パターンであるが、リーチ変動時間は、「リーチB」に比べて短い。「リーチB・延長」は、「リーチB」に類似したリーチ態様を持つ変動パターンであるが、リーチ変動時間は、「リーチB」に比べて長い。「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。「リーチC・短縮」は、「リーチC」に類似したリーチ態様を持つ変動パターンであるが、リーチ変動時間は、「リーチC」に比べて短い。
また、「スーパーリーチA」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンであり、例えば動画像によるリーチ態様を持つ変動パターンである。「スーパーリーチB」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」および「スーパーリーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンであり、例えば動画像によるリーチ態様を持つ変動パターンである。「リーチA・突確」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」、「スーパーリーチA」および「スーパーリーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リーチA・突確」のリーチ態様は、「リーチA」に類似するリーチ態様である。
この実施の形態では、通常大当りの場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、「リーチA・短縮」、「リーチA」、「リーチB・短縮」、「リーチB」、「リーチC・短縮」、「リーチC」、「スーパーリーチA」または「スーパーリーチB」を選択する。また、確変大当りの場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、「リーチA・延長」、「リーチB・延長」、「リーチC・短縮」、「リーチC」、「スーパーリーチA」または「スーパーリーチB」を選択する。突然確変大当りの場合には、「リーチA・突確」を選択する。
また、図29に示すように、通常大当りの場合にのみ選択される変動パターンと、確変大当りの場合にのみ選択される変動パターンと、通常大当りのときにも確変大当りのときにも選択されうる変動パターンとがある。
また、時短状態では、「通常変動・短縮」、「リーチA・短縮」、「リーチB・短縮」、および「リーチC・短縮」の変動パターンが選択される。非時短状態では、それ以外の変動パターンが選択される。ただし、「リーチA・突確」の変動パターンは、時短状態でも非時短状態でも使用される。
なお、この実施の形態では、大当りが発生し、大当り遊技が終了すると、その後、100回の特別図柄の変動(可変表示)の実行が完了するまで、遊技状態は時短状態になる。また、可変表示が終了すると大当り遊技が開始されるときの特別図柄の可変表示を開始するときに、確変状態にすることに決定された場合には、大当り遊技が終了すると遊技状態が確変状態に移行される。なお、そのときの遊技状態が確変状態であれば、確変状態が継続することになる。
確変状態に移行されたら、その後、100回の特別図柄の変動(可変表示)の実行が完了するまでは、確変状態かつ時短状態である。また、大当り遊技が終了した後の非確変状態において、100回の特別図柄の変動(可変表示)の実行が完了すると遊技状態は通常状態(確変状態でなく、かつ、時短状態でない遊技状態)に移行する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。この実施の形態では、演出制御コマンドは、シリアル出力回路78によってパラレルデータからシリアルデータに変換され、主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
図30は、シリアル信号方式で送信される演出制御コマンドのフォーマットの例を示す説明図である。図30に示すように、演出制御コマンドを送信する際、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的にはCPU56)は、まず、MODEデータ(アドレスが付加されたMODEデータ)にヘッダデータやマークビット、エンドビットを付加して送信制御を行う。すると、シリアル出力回路78は、ヘッダデータやアドレス、マークビット、エンドビットが付加されたMODEデータをシリアルデータに変換して、中継基板77を介して演出制御基板80に送信する。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、EXTデータ(アドレスが付加されたEXTデータ)にヘッダデータやマークビット、エンドビットを付加して送信制御を行う。すると、シリアル出力回路78は、ヘッダデータやアドレス、マークビット、エンドビットが付加されたEXTデータをシリアルデータに変換して、中継基板77を介して演出制御基板80に送信する。
図31は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図31に示す例において、コマンド8001(H)〜800E(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8001(H)〜800E(H)のいずれかを受信すると、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。なお、この実施の形態では、特別図柄の可変表示と飾り図柄の可変表示とは同期(可変表示開始時期および可変表示終了時期が同じ。)しているので、飾り図柄の変動パターン(変動時間)を決定することは、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定することも意味する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。なお、導出表示とは、図柄を最終的に停止表示させることである。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。また、コマンド9F55(H)は、メイン処理における乱数回路確認処理において乱数回路の異常発生を検出した場合に、主基板31の乱数回路エラーを報知することを指定する演出制御コマンド(乱数回路エラー指定コマンド)である。
コマンドA001〜A004(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じて、大当り開始1指定〜大当り開始指定4指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。
コマンドD001(H)は、異常入賞の報知を指示する演出制御コマンド(異常入賞報知指定コマンド)である。
コマンドFF02(H)は、下皿(余剰球受皿4)が満タン状態になった場合(すなわち、満タンスイッチがオン状態になった場合)に、満タンエラーが発生したことを報知することを指定する演出制御コマンド(満タンエラー報知指定コマンド)である。また、コマンドFF01(H)は、下皿の満タン状態が解除された場合(すなわち、満タンスイッチがオフ状態になった場合)に、満タンエラーの報知を解除することを指定する演出制御コマンド(満タンエラー解除指定コマンド)である。
コマンドFF04(H)は、遊技枠11が開放状態になった場合(すなわち、ドア開放センサ155の検出信号を検出した場合)に、ドア開放エラーが発生したことを報知することを指定する演出制御コマンド(ドア開放エラー報知指定コマンド)である。また、コマンドFF03(H)は、遊技枠11の開放状態が解除された場合に、ドア開放エラーの報知を解除することを指定する演出制御コマンド(ドア開放エラー解除指定コマンド)である。
コマンドFF06(H)は、球切れ状態になった場合(すなわち、球切れスイッチがオン状態になった場合)に、球切れエラーが発生したことを報知することを指定する演出制御コマンド(球切れエラー報知指定コマンド)である。また、コマンドFF05(H)は、球切れ状態が解除された場合に、球切れエラーの報知を解除することを指定する演出制御コマンド(球切れエラー解除指定コマンド)である。
コマンドFF08(H)は、賞球エラーが発生した場合に、賞球エラーが発生したことを報知することを指定する演出制御コマンド(賞球エラー報知指定コマンド)である。また、コマンドFF07(H)は、賞球エラーが解除された場合に、賞球エラーの報知を解除することを指定する演出制御コマンド(賞球エラー解除指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図31に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
図32は、演出制御コマンドの送信タイミングの一例を示す説明図である。図32に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始時に、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを送信する。そして、可変表示時間が経過すると、図柄確定指定コマンドを送信する。
なお、変動パターンコマンドを送信する前に、遊技状態(例えば、通常状態/時短状態/確変状態)に応じた演出表示装置9における背景画像を指定する背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、表示結果特定コマンドに続いて保留記憶数を示す演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
図33および図34は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8および大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数(始動入賞記憶数)を確認する。保留記憶数は保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。保留記憶数が0でない場合には、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に対応した値(この例では1)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示後の停止図柄を決定する。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果が導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされ、かつ、小当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図35は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、保留記憶数が上限値である4になっているか否か確認する(ステップS211)。保留記憶数が4になっている場合には、処理を終了する。
保留記憶数が4になっていない場合には、保留記憶数を示す保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212)。また、CPU56は、ソフトウェア乱数(大当り図柄決定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS213)。ステップS213では、CPU56は、ソフトウェア乱数としてランダム1〜3(図27参照)の値を抽出し、乱数回路のカウント値を読み出すことによってランダムRを抽出する。また、保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り図柄決定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図36および図37は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
保留記憶数が0であれば、CPU56は、客待ちデモンストレーションを表示中であることを示すデモ表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS54)。デモ表示フラグがセットされていれば、そのまま処理を終了する。デモ表示フラグがセットされていなければ、CPU56は、客待ちデモ指定コマンド(コマンド9F00(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS55)とともに、デモ表示フラグをセットする(ステップS56)。
保留記憶数が0でなければ、CPU56は、RAM55の保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS52)。そして、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の保留記憶数バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図28参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当り(通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当り)または小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。
なお、CPU56は、遊技状態が確変状態であるときには、図28(B)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用し、遊技状態が通常状態(非確変状態)であるときには、図28(A)に示すような大当り判定値が設定されているテーブルにおける大当り判定値を使用する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS81に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
大当りとしないことに決定した場合には、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS64)、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて停止図柄を決定する(ステップS65)。この場合には、はずれ図柄(例えば、偶数図柄のいずれか)を決定する。
さらに、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には(ステップS66)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS67)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、可変表示が終了したときに遊技状態を非時短状態に移行させるために時短終了フラグをセットする(ステップS68,S69)。そして、ステップS90に移行する。
ステップS81では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から大当り図柄決定用乱数を読み出し(ステップS82)、大当り図柄決定用乱数にもとづいて停止図柄としての大当り図柄(例えば、奇数図柄のいずれか)を決定する(ステップS83)。なお、ここでは、確変大当りと通常大当りとを区別せずに停止図柄を決定する。
次いで、CPU56は、確変大当りとすることに決定されている場合には、確変大当りフラグをセットする(ステップS84,S85)。また、突然確変大当りとすることに決定されている場合には、突然確変大当りフラグをセットする(ステップS86,S87)。また、小当りとすることに決定されている場合には、小当りフラグをセットする(ステップS88,S89)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS90)。なお、確変大当りフラグまたは突然確変大当りフラグがセットされた場合には、大当り遊技が終了したときに遊技状態が確変状態に移行される。
なお、この実施の形態では、大当り判定用乱数にもとづいて、大当りとするか否かと大当りの種類とを決定するようにしているが(図28参照)、大当り判定用乱数にもとづいて大当りとするか否かを決定し、大当りとすることに決定された場合に大当り図柄決定用乱数にもとづいて所定の大当り図柄(あらかじめ決められている確変大当り図柄や突然確変大当り図柄)が決定されたときに確変状態に制御するようにしてもよい。
図38は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域から変動パターン決定用乱数を読み出す(ステップS100)。そして、変動パターン決定用乱数にもとづいて変動パターンを決定する(ステップS101)。
ここで、遊技状態が非時短状態であって、はずれとすることに決定されている場合には、「通常変動」または「ノーマルリーチ」を選択する(図29参照)。遊技状態が非時短状態であって、大当りとすることに決定されている場合には、「リーチA」、「リーチA・延長」、「リーチB」、「リーチB・延長」、「リーチC」、「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」または「リーチA・突確」を選択する(図29参照)。大当りのうち確変大当りとすることに決定されている場合に、「リーチA・延長」、「リーチB・延長」、「リーチC」、「スーパーリーチA」または「スーパーリーチB」を選択する。また、突然確変大当りとすることに決定されている場合に、「リーチA・突確」を選択する。大当りのうち通常大当り(小当りとすることに決定されている場合を含む。)とすることに決定されている場合(小当りとすることに決定されている場合を含む。)には、「リーチA」、「リーチB」、「リーチC」または「スーパーリーチA」を選択する。
遊技状態が時短状態であって、はずれとすることに決定されている場合には、「通常変動・短縮」を選択する(図29参照)。遊技状態が時短状態であって、大当りとすることに決定されている場合には、「リーチA・短縮」、「リーチB・短縮」、「リーチC・短縮」または「リーチA・突確」を選択する(図29参照)。大当りのうち確変大当りとすることに決定されている場合に、「リーチC・短縮」を選択する。突然確変大当りとすることに決定されている場合に、「リーチA・突確」を選択する。大当りのうち通常大当りとすることに決定されている場合(小当りとすることに決定されている場合を含む。)には、「リーチA・短縮」、「リーチB・短縮」または「リーチC・短縮」を選択する。
以上のような選択を容易にするために、遊技状態(時短状態か否か)と大当りとするか否かの決定結果(はずれ、および大当りの種類のそれぞれ)とに応じた変動パターンテーブルを用いる。変動パターンテーブルは、ROM54に記憶されるが、遊技状態と大当りとするか否かの決定結果とに応じて用意される。それぞれの変動パターンテーブルには、選択されうる変動パターンを示すデータと、それに対応する数値とが設定される。そして、CPU56は、遊技状態と大当りとするか否かの決定結果とに応じて、変動パターンテーブルを選択し、選択した変動パターンテーブルにおいて、変動パターン決定用乱数の値と一致する数値に対応する変動パターンを選択する。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、既に決定されている大当りとするか否か、および確変大当りとするか否かに応じて、変動パターンを選択することになる。
そして、CPU56は、ステップS101で選択した変動パターンに応じた変動パターンコマンド(図29参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS104)。例えば、ステップS34の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間(図29参照)に応じた値を設定する(ステップS105)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS106)。
図39は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類(小当りを含む。)に応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図31参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグ(小当りに決定されている場合にもセットされている。)がセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111)。大当りフラグがセットされている場合、確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS112,S113)。突然確変大当りフラグがセットされているときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS114,S115)。小当りフラグがセットされているときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS116,S117)。確変大当りフラグ、突然確変大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図40は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS123)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図41は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS34の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、特別図柄表示器8に停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS146に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、確変大当りフラグがセットされている場合には大当り開始3指定コマンドを送信し、突然確変大当りフラグがセットされている場合には大当り開始4指定コマンドを送信し、小当りフラグがセットされている場合には大当り開始2指定コマンドを送信し、そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。そして、小当りフラグがセットされている場合には、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS137,S138)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS139)。なお、小当りフラグがセットされていない場合とは、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りに決定されている場合である。
ステップS146では、CPU56は、時短終了フラグがセットされているか否か確認する。時短終了フラグがセットされていない場合には、ステップS149に移行する。時短終了フラグがセットされている場合には、時短終了フラグをリセットし(ステップS147)、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグをリセットする(ステップS148)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS149)。
なお、時短終了フラグは、特別図柄通常処理におけるステップS69でセットされている。また、時短フラグがリセットされることによって、遊技状態は非時短状態に移行する。この段階で遊技状態が確変状態であれば、遊技状態は、非時短状態の確変状態になる。また、非確変状態であれば、通常状態(確変状態でなく、かつ、時短状態でない状態)に移行する。
大入賞口開放前処理では、CPU56は、大当り表示時間タイマが設定されている場合には、大当り表示時間タイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。突然確変大当りの場合には0.5秒)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。なお、大当り表示時間タイマが設定されている場合とは、第1ラウンドの開始前の場合である。インターバルタイマ(ラウンド間のインターバル時間を決めるためのタイマ)が設定されている場合には、インターバルタイマがタイムアウトしたら、大入賞口を開放する制御を行うとともに、大入賞口開放時間タイマに開放時間(例えば、通常大当りおよび確変大当りの場合には29秒。突然確変大当りの場合には0.5秒)に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する。
大入賞口開放中処理では、CPU56は、大入賞口開放時間タイマがタイムアウトするか、または大入賞口への入賞球数が所定数(例えば10個)に達したら、最終ラウンドが終了していない場合には、大入賞口を閉鎖する制御を行うとともに、インターバルタイマにインターバル時間に相当する値を設定し、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了した場合には、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する。
図42は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りフラグまたは突然確変大当フラグがセットされている場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、確変大当りフラグおよび突然確変大当フラグがセットされていない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させ(ステップS156)、時短回数カウンタに100を設定する(ステップS157)。
そして、確変大当りフラグまたは突然確変大当フラグがセットされているか否か確認する(ステップS158)。確変大当りフラグまたは突然確変大当フラグがセットされている場合は、セットされているフラグ(確変大当りフラグまたは突然確変大当フラグ)をリセットし(ステップS159)、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS161)。なお、そのときの遊技状態が確変状態である場合には、既に確変フラグはセットされている。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS162)。
ステップS308の小当り開放前処理では、大入賞口開放前処理(ステップS305)と同様の処理を行う。ただし、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理に対応した値に更新することに代えて、小当り開放中処理に対応した値に更新する。また、ステップS309の小当り開放中処理では、大入賞口開放中処理(ステップS306)と同様の処理を行う。ただし、最終ラウンドでない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新し、最終ラウンド(第2ラウンド)であれば、特別図柄プロセスフラグの値を小当り終了処理(ステップS310)に対応した値に更新する。
図43は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS170)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS174に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグおよび小当りフラグをリセットし(ステップS171A,S171B)、大当り終了1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS172)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を小当り終了表示タイマが設定し(ステップS173)、処理を終了する。
ステップS174では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS175)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS176)。
図44は、ステップS23の異常入賞報知処理を示すフローチャートである。異常入賞報知処理において、CPU56は、異常報知禁止フラグがセットされているか否か確認する(ステップS581)。異常報知禁止フラグは、遊技機への電力供給が開始されたときに実行されるメイン処理でセットされている(図25におけるステップS44参照)。異常報知禁止フラグがセットされていない場合には、ステップS585に移行する。異常報知禁止フラグがセットされている場合には、ステップS45で設定された禁止期間タイマの値を−1する(ステップS582)。そして、禁止期間タイマの値が0になったら、すなわち禁止期間タイマがタイムアウトしたら、異常報知禁止フラグをリセットする(ステップS583,S584)。
次いで、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否か確認する(ステップS585)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上である状態は、大当り遊技中または小当り遊技中である状態である。そのような状態であれば、大入賞口に遊技球が入賞する可能性があるので、大入賞口への異常入賞が生じたことの確認を行わない。すなわち、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば、異常入賞報知処理を終了する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満(大当り遊技も小当り遊技も行われていない状態)であれば、CPU56は、スイッチオンバッファの内容をレジスタにロードする(ステップS586)。そして、ロードしたスイッチオンバッファの内容とカウントスイッチ入力ビット判定値(例えば02(H))との論理積をとる(ステップS587)。スイッチオンバッファの内容が02(H)であったとき、すなわちカウントスイッチ23がオンしているときには、論理積の演算結果は02(H)になる。カウントスイッチ23がオンしていないときには、論理積の演算結果は、0(00(H))になる。
論理積の演算結果が0でない場合には、大入賞口への異常入賞が生じたと判定し、演出制御基板80に、異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS588,S589)。
以上のような処理によって、大当り遊技も小当り遊技も行われていない状態においてカウントスイッチ23がオンした場合には、異常入賞報知指定コマンドが送信される。また、ステップS581〜S583の処理によって、演出制御用マイクロコンピュータ100が初期化報知を行っているときに、異常報知が開始されることが禁止される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化報知を開始してから禁止期間に相当する期間が経過するまで、初期化報知を継続して実行している。
次に、演出制御手段の動作を説明する。
図45は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、1ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
そして、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。また、所定の乱数(例えば、停止図柄を決定するための乱数)を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。また、演出表示装置9等の演出装置を用いて報知を行う報知制御プロセス処理を実行する(ステップS707)。さらに、コマンド解析処理や演出制御プロセス処理、報知制御プロセス処理でセットされたデータをシリアル出力回路353に出力したり、各入力IC620,621から受信したデータをシリアル入力回路354から読み込むシリアル入出力処理を実行する(ステップS708)。その後、ステップS702に移行する。
図46は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図31参照)であるのか解析する。
図47〜図49は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンドを、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。そして、表示結果特定コマンド受信フラグをセットする(ステップS619)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1〜4指定コマンドのいずれかであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、客待ちデモ実行フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632A)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。また、初期報知フラグをセットし(ステップS632B)、RAMクリアフラグをセットする(ステップS632C)。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634)とともに、初期報知フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが乱数回路エラー指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーフラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが満タンエラー解除指定コマンドであれば(ステップS649)、演出制御用CPU101は、後述するステップS652でセットされた満タンエラー報知フラグをリセットするとともに、エラー報知解除フラグをセットする(ステップS650)。
受信した演出制御コマンドが満タンエラー報知指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、満タンエラー報知フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドがドア開放エラー解除指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、後述するステップS656でセットされたドア開放エラー報知フラグをリセットするとともに、エラー報知解除フラグをセットする(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドがドア開放エラー報知指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知フラグをセットする(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが球切れエラー解除指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、後述するステップS660でセットされた球切れエラー報知フラグをリセットするとともに、エラー報知解除フラグをセットする(ステップS658)。
受信した演出制御コマンドが球切れエラー報知指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、球切れエラー報知フラグをセットする(ステップS660)。
受信した演出制御コマンドが賞球エラー解除指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、後述するステップS664でセットされた賞球エラー報知フラグをリセットするとともに、エラー報知解除フラグをセットする(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが賞球エラー報知指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、賞球エラー報知フラグをセットする(ステップS664)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS665)。そして、ステップS611に移行する。
次に、ランプ制御について説明する。まず、天枠ランプの制御について説明する。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、前向き発光状態で天枠ランプの各LED281a〜281cを発光させることがあるとともに、各駆動モータ90〜92を駆動して天枠ランプを所定の可動態様とした状態で、各LED281a〜281cを発光させることがある。図50は、天枠ランプの可動態様の例を示す説明図である。図50に示すように、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、第1可動態様または第2可動態様のいずれかの可動態様とした状態で、天枠ランプの各LED281a〜281cを発光させる。
第1可動態様は、図50(A),(B)に示すように、天枠ランプの各LED281a〜281cを下向き発光状態として遊技者を照射する状態とする可動態様である。なお、この場合、遊技者に必要以上に光が眩しく照射されることを防止するために、例えば、0〜15の16段階の明度において9以下の明度で遊技者を照射するように制御される。この実施の形態では、第1可動態様に制御する場合、演出制御用CPU101は、ランプ上下駆動モータ90を駆動して駆動部品96を下方向に可動させて、各LED281a〜281cを一体として下方向に可動させることにより、下向き発光状態とする。また、演出制御用CPU101は、例えば、ランプ左右駆動モータ91a,91bを駆動して各LED281a〜281cを左方向または右方向に可動させるともに、ランプ回転駆動モータ92を駆動して各LED281a〜281cを回転させて、下向き発光状態としてもよい。
第2可動態様は、図50(C),(D)に示すように、天枠ランプの各LED281a〜281cを横向き発光状態として遊技機に対して斜め側面方向を照射する状態とする可動態様である。なお、この場合、例えば、遊技店内の通路からでも光が視認できるように、16段階の明度において最大の15の明度で照射するように制御される。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、遊技状態に応じて(例えば、大当りが発生した場合や、客待ちデモンストレーション中である場合、リーチ演出実行中である場合、エラー発生時、連続して大当りとなった場合の連続大当り数(連荘数)に応じて)、第1可動態様や第2可動態様に変更して、天枠ランプの各LED281a〜281cを発光するように制御する。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、大当り発生時、客待ちデモンストレーションの実行時、エラー発生時には、第2可動態様に制御して天枠ランプの各LED281a〜281cを発光する制御を行う。そのようにすることによって、大当り発生時や客待ちデモンストレーション中である場合には、遊技機に対して斜め側面方向を照射することによって、遊技を行っていない他の遊技客に対して照射するようにし、遊技を行っていない他の遊技客に注意を向けさせるようにする。また、エラーが発生した場合には、遊技機に対して斜め側面方向を照射することによって、通路を歩いている遊技店員に向けて照射するようにし、遊技店員が通路からでもエラーの発生を認識できるようにする。なお、遊技を行っていない他の遊技客や遊技店員が気付きやすくするために、第2可動態様では、天枠ランプの各LED281a〜281cを遊技機正面に垂直な方向に対して少なくとも30度以上(理想的には45度程度)の角度で遊技機側面側を照射するようにすることが好ましい。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、リーチ演出実行時には、第1可動態様に制御して天枠ランプの各LED281a〜281cを発光する制御を行う。そのようにすることによって、リーチ演出時には遊技者を照射することによって、遊技者の意識を高揚させ興趣を向上させるようにする。
また、図50(C),(D)に示す例では、第2可動態様において、天枠ランプの各LED281a〜281cを遊技機に対して左斜め側面方向を照射するように制御する場合を示したが、遊技盤6裏面に設けられたディップスイッチ200を切り替えることによって、第2可動態様において左斜め側面方向または右斜め側面方向のいずれの方向に照射するかを切り替えることができる。図51は、第2可動態様における照射方向の切り替え例を示す説明図である。図51(A)に示すように、ディップスイッチ200を左斜め側面方向を照射するように設定している場合には、演出制御用CPU101は、天枠ランプの各LED281a〜281cが遊技機に対して左斜め側面方向を照射するように制御する。また、図51(B)に示すように、ディップスイッチ200を右斜め側面方向を照射するように設定している場合には、演出制御用CPU101は、天枠ランプの各LED281a〜281cが遊技機に対して右斜め側面方向を照射するように制御する。
次に、エラー報知や大当り遊技に関するランプ制御を説明する。図52は、各演出制御コマンドを受信した場合にプロセスデータ(エラー報知用プロセスデータを含む)に応じて実行されるランプの制御内容の例を示す説明図である。図52に示すように、演出制御用CPU101は、例えば、大当り終了1指定コマンドを受信し、遊技状態を通常状態とする場合には、遊技盤6上のセンター飾り用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fのみを点灯させるように制御する。そして、遊技状態が通常状態である間、遊技盤6上のセンター飾り用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fのみを点灯させるような演出を行う。
また、演出制御用CPU101は、例えば、大当り終了2指定コマンドを受信し、遊技状態を確変状態とする場合には、遊技盤6上のセンター飾り用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fの点灯に加えて、遊技枠11側の各ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを所定時間間隔(例えば1秒)で点滅させるように制御する。そして、遊技状態が確変状態である間、遊技盤6上のセンター飾り用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fの点灯に加えて、遊技枠11側の各ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを所定時間間隔(例えば1秒)で点滅させるような演出を行う。
また、演出制御用CPU101は、例えば、大当り開始指定コマンドを受信し大当りとなった場合には、遊技盤6上のセンター飾り用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fを点滅させるとともに、遊技枠11側の各ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを確変状態よりも速い時間間隔(例えば0.5秒)で点滅させるような演出を行う。そのような演出を行うことによって、遊技状態が確変状態であるときと比較して、より多くのランプをより速い時間間隔で点滅表示させることによって、大当りの発生時に確変状態であるときと比較してより派手な印象を与える演出を行うことができる。
また、演出制御用CPU101は、例えば、初期化指定コマンドを受信し、初期化報知を行うとともにRAMクリア報知を行う場合には、遊技枠11側の各ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるような演出を行う。また、演出制御用CPU101は、例えば、乱数回路エラー指定コマンドを受信し、乱数回路エラーの報知を行う場合には、遊技枠11側の各ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるような演出を行う。また、演出制御用CPU101は、例えば、異常入賞報知指定コマンドを受信し、異常入賞報知を行う場合には、遊技枠11側の各ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点滅させるような演出を行う。また、演出制御用CPU101は、例えば、満タンエラー報知指定コマンドを受信し、満タンエラー報知を行う場合には、皿ランプを構成するLED82a〜82dを点滅させるような演出を行う。また、演出制御用CPU101は、例えば、ドア開放エラー指定コマンドを受信し、ドア開放エラー報知を行う場合には、遊技枠11側の各ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点滅させるような演出を行う。また、演出制御用CPU101は、例えば、球切れエラー指定コマンドを受信し、球切れエラー報知を行う場合には、遊技枠11側の天枠ランプのLED281a〜281cを点滅させるような演出を行う。また、演出制御用CPU101は、例えば、賞球エラー指定コマンドを受信し、賞球エラー報知を行う場合には、遊技枠11側の天枠ランプのLED281a〜281cを点滅させるような演出を行う。
次に、ランプ(具体的には、ランプを構成するLED)の段階的明度制御について説明する。段階的明度制御とは、ランプの明度の状態を、ある明度の状態(例えば、全消灯状態)から、徐々に、すなわち段階的に、他の明度の状態(例えば、完全点灯状態(全点灯状態))に上昇させたり、ある明度の状態(例えば、全点灯状態)から、段階的に、他の明度の状態(例えば、全消灯状態)に下降させるような制御を意味する。つまり、ランプの明度を直ちに目標明度にするのではなく、制御開始時の明度から徐々に目標明度に近づけるような制御を意味する。制御開始時の明度と目標明度との間での明度は、中間的な明度に制御される。なお、全点灯状態とは、ランプの制御期間内において継続して点灯するような状態を意味する。また、全消灯状態とは、ランプの制御期間内において全く点灯しないような状態を意味する。
この実施の形態では、ランプの段階的明度制御は、飾り図柄の変動が行われるときに実行されるとするが、遊技状態が他の状態であるときに、ランプの段階的明度制御を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、明度として、明度0〜明度15を用いる。明度0は、全消灯状態に対応し、明度15は、全点灯状態に対応する。図53は、明度1〜明度15を実現するための制御例を示す説明図である。図53に示すように、明度制御の基準時間(制御の単位時間)を15msとする。明度n(n=1〜15)を実現するときには、15msのうちnms(nミリ秒)間点灯状態(オン状態)にし、(15−n)ms間消灯状態にする。例えば、明度1を実現するときには、15msのうち1ms間点灯状態(オン状態)にし、14ms間消灯状態にする。つまり、各明度は、単位時間における点灯時間(オン時間)と消灯時間(オフ時間)とを制御することによって実現される。
図54は、ある制御期間に亘る具体的なランプの段階的明度制御を示すデータの一例を示す説明図である。このうち、図54(A)は、リーチ演出を伴わない飾り図柄の変動表示を行う場合の明度制御を示す。また、図54(B)は、リーチ演出を伴う飾り図柄の変動表示を行う場合の明度制御を示す。図54において、(1)〜(11)は、制御期間における各期間を示す。なお、この実施の形態では、天枠ランプの3つのLED281a〜281cについて明度制御を行うものとし、天枠ランプ以外の左枠ランプや右枠ランプのLED282a〜282f,283a〜283fについては明度制御を行わないものとする。
データ1〜3は、ランプ番号(具体的にはLED番号)を示す。すなわち、図54には、天枠ランプの3つのLED281a〜281cを明度制御する例が示されている。ここでは、3つのLEDが例示されているが、例えば、天枠ランプとしての3個のLED281a〜281c、左枠ランプとしての6個のLED282a〜282f、および右枠ランプとしての6個のLED283a〜283fの全てについて段階的明度制御を行う場合には、データ1〜15が用いられる。また、例えば、天枠ランプ、左枠ランプおよび右枠ランプをそれぞれ1つのグループと見なし、それぞれのグループ内のLEDを同様に明度制御する場合には、データ1〜3が用いられる。また、データとして示されている値(この例では、0、6、9またはF)は、各期間における最終の明度(目標明度)を示す。
「明度制御」のON(オン)は、段階的明度制御を実行することを示す。「明度制御」のOFF(オフ)は、段階的明度制御を実行しないことを示す。例えば、期間(2)ではONであるから、期間(2)では、リーチ演出を行わない場合、各ランプを、直前の期間である期間(1)における最終の明度である明度15(16進数のF)から、徐々に目標明度である明度0に移行するように制御することを示す。また、リーチ演出を行う場合、各ランプを、直前の期間である期間(1)における最終の明度である明度9から、徐々に目標明度である明度0に移行するように制御することを示す。また、期間(3)ではOFFであるから、リーチ演出を行わない場合、各ランプを、直前の期間における最終の明度に関わらず、直ちに、明度Fに制御することを示す。また、リーチ演出を行う場合、各ランプを、直前の期間における最終の明度に関わらず、直ちに、明度9に制御することを示す。また、期間(4)ではOFFであるから、リーチ演出を行わない場合およびリーチ演出を行う場合ともに、各ランプを、直前の期間における最終の明度に関わらず、直ちに、明度0に制御することを示す。
図55は、データ2で示されるLED(ランプ番号2のLED)の期間(1)〜(11)の明度変化を模式的に示す説明図である。このうち、図55(A)は、リーチ演出を伴わない飾り図柄の変動表示を行う場合の期間(1)〜(11)の明度変化を模式的に示す。また、図55(B)は、リーチ演出を伴う飾り図柄の変動表示を行う場合の期間(1)〜(11)の明度変化を模式的に示す。図55に示すように期間(1),(2),(5)〜(11)では明度制御はONになっているので、それらの期間において、明度は徐々に変化している。期間(5)、(8)については、目標明度が明度0であり、直前の期間(期間(4))における最終の明度も明度0であるから、明度は変化しない。なお、図54に示す例では、期間(6),(9)において、データ2で示されるLEDは、リーチ演出を伴わない場合には、明度0から明度9に段階的に明度変化するように制御される。また、リーチ演出を伴う場合には、明度0から明度6に段階的に明度変化するように制御される。
図56(A)は、データ2で示されるLEDの期間(1)の明度変化をより詳しく示す説明図である。図56(B)は、データ3で示されるLEDの期間(7)の明度変化をより詳しく示す説明図である。なお、図56では、リーチ演出を伴わない飾り図柄の変動表示中における明度変化を示しているが、リーチ演出を伴う飾り図柄の変動表示中にも、同様の態様で(ただし、期間(1)では明度0から明度9に段階的に変化し、期間(7)では明度6から明度0に段階的に変化する)明度が変化する。
図54に示すように、データ8で示されるLEDの期間(1)の目標明度は明度Fである。また、期間(1)が開始される前の明度は、初期値である明度0であるとする。その場合、明度は、明度0〜明度F(15)に段階的に制御される。また、データ8で示されるLEDの期間(7)の目標明度は明度0である。また、期間(7)が開始される前の明度(期間(6)の最終の明度)は明度9である。よって、明度は、明度9〜明度0に段階的に制御される。
なお、図56に示されている「切替時間」は、ある明度にしてから次の明度に切り替えるまでの時間を示す。「切替回数」は、明度を変化させる回数を示し、最初の明度と目標明度との差の数値に相当する。「上昇/下降」における「上昇」は明度を徐々に上げることを示し、「下降」は明度を徐々に下げることを示す。また、後述するように、「切替時間」、「切替回数」および「上昇/下降」の情報は、演出制御用マイクロコンピュータ100がランプ制御において使用する情報である。
なお、図56には、期間(1),(7)の場合が例示されているが、明度制御がONになっている他の期間でも、期間(1),(7)の場合と同様に、明度が段階的に上昇または下降するように制御される。
図56に示すように、期間において、各明度に制御される時間(すなわち切替時間)は均等に割り当てられ、切替時間は、単位時間である15msの倍数になっている。しかし、期間の長さによっては、各切替時間を均等にし、かつ、切替時間を15msの倍数にできない場合がある。例えば、期間の長さが480msであって、最初の明度が明度9であり目標明度が明度0である場合には、各切替時間を均等にした上で、切替時間を15msの倍数にすることはできない。その場合には、例えば、最初の明度である明度9に制御される時間もしくは目標明度である明度0に制御される時間または中途の任意の時間を長くする。例えば、明度9の時間を(45+30)msとし、他の明度の時間をそれぞれ45msにしたり、明度9の時間および明度0の時間を(45+15)msとし、他の明度の時間をそれぞれ45msにしたりする。
また、期間の長さが490msであって、最初の明度が明度9であり目標明度が明度0である場合には、最初の明度である明度9に制御される時間もしくは目標明度である明度0に制御される時間または中途の任意の時間を長くしても、その長さを15msの倍数にすることはできない。その場合には、例えば、明度9の時間を(45+40)msとし、他の明度の時間をそれぞれ45msにしたり、明度9の時間および明度0の時間を(45+20)msとし、他の明度の時間をそれぞれ45msにしたりする。
明度9の時間を(45+40)msや(45+20)msとする場合には、15ms単位の制御ができない時間が発生する。例えば、(45+40)=15×5+10msであるから、10msの半端な時間が発生する。そのような場合には、10msの時間では、図53に示された明度9の制御とはずれた制御を行うことになる。例えば、10msのうち6ms間点灯状態にしたりする。
なお、図54および図55には、期間(1)〜期間(11)の11期間が例示されているが、期間数である11は例示であって、期間数は任意である。また、明度として明度0〜明度15が例示されているが、明度数すなわち明度の種類数である16は例示であって、明度数は任意である。
図57は、図45に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図58は、図57に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS1812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS1813)。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、客待ちデモ実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1814)。なお、客待ちデモ実行フラグは、コマンド解析処理において、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる。
客待ちデモ実行フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に客待ちデモンストレーション画面を表示する制御を行う(ステップS1815)。この場合、例えば、「デモ中!」などの文字列を演出表示装置9に表示する制御を行う。次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1816)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1817)。そして、演出制御用CPU10は、演出用部品としての各種ランプを制御するためのシリアル設定処理を実行する(ステップS1818)。
図59は、演出制御用CPU101がランプの明度制御を行うときに使用するタイマおよびカウンタを示す説明図である。明度継続タイマは、ある期間(図54に示す例では期間(1)〜(11)のいずれか)においてある明度(図56(A)に示す例では明度0〜15のいずれか、図56(B)に示す例では明度9〜0のいずれか)にする時間を規定するタイマである。明度対応カウンタは、ある期間(図54に示す例では期間(1)〜(11)のいずれか)が終了したことを判定するために使用されるカウンタである。演出制御用CPU101は、明度対応カウンタがカウントアップすると、その期間における目標明度でランプ制御している時間(図56(A)に示す例では明度15で制御されている時間、図56(B)に示す例では明度0で制御されている時間)が経過したと判断する。なお、明度対応カウンタの値は、そのときに制御している明度を表している。
期間カウンタは、最終期間(図54に示す例では期間(11))が経過したか否か判定するために使用されるカウンタである。演出制御用CPU101は、期間カウンタがカウントアップすると、最初の期間(図54に示す例では期間(1))の明度制御を実行する状態に戻る。15msタイマは、ある明度にする時間内で、点灯させるべきか否か決まるためのカウンタである。図53に示す例では、明度n(n=1〜15)の場合には、演出制御用CPU101は、15msタイマの値が1〜nの区間においてランプ(具体的はLED)を点灯させるように制御し、その他の区間ではランプを消灯させるように制御する。
図56(A)に示す例について説明すると、15msタイマは、各々の15msを計測するために使用される。明度継続タイマは、それぞれの明度で制御する時間(切替時間に相当)を計測するために使用される。明度対応カウンタは、期間(1)(480msの期間)において明度の切替がなされる毎に歩進され、切替回数が16になったか否か、すなわち、期間(1)が終了したか否かの判定に用いられる。なお、期間カウンタは、期間(1)〜(11)における期間の切替が生ずる毎に歩進される。
図60は、図57に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS816)。
次いで、表示結果特定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS817)。表示結果特定コマンド受信フラグがセットされていなければ、ステップS820に移行する。表示結果特定コマンド受信フラグがセットされている場合には、表示結果特定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果特定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS818)。
図61は、演出表示装置9における飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図61に示す例では、受信した表示結果特定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として左中右図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った飾り図柄の組合せを決定する。受信した表示結果特定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として左中右図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った飾り図柄の組合せを決定する。受信した表示結果特定コマンドが小当りまたは突然確変大当りを示している場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果3指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄としての左中右の飾り図柄として「135」(小当りまたは突然確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果特定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。なお、演出表示装置9に導出表示される左中右の飾り図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。突然確変大当りを想起させるような停止図柄を突然確変大当り図柄といい、小当りを想起させるような停止図柄を小当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
また、演出制御用CPU101は、表示結果特定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS819)。次いで、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS831A)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
また、変動パターンに応じたランプ制御テーブルを選択する(ステップS831B)。そして、ランプ制御テーブルにおける最初のデータに関して、すなわち期間(1)に関して、切替時間および切替回数を算出する(ステップS832)。なお、ステップS832は、明度制御の対象となる全てのランプについて実行される。ランプ制御テーブルには、明度制御の対象となる全てのランプのそれぞれに対応したテーブルが含まれている。よって、切替時間および切替回数は、全てのランプのそれぞれについて算出される。
演出制御用CPU101は、期間カウンタに初期値としての「1」を設定し、明度対応カウンタに最初の明度値を設定する(ステップS833)。なお、最初の明度値は、例えば明度0に対応する0である。ただし、明度一定の場合には、一定の明度に対応する値である。また、明度対応カウンタは、明度制御の対象となる全てのランプのそれぞれに対応して存在する。そして、ステップS831Aで選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS834A)。また、ステップS832で算出した切替時間に相当する値を明度継続タイマに設定し、15msタイマに初期値である「1」を設定する(ステップS834B)。
図62は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。なお、この実施の形態では、図62に示す通常の遊技演出に用いられるプロセステーブルとは別に、各種エラー報知を行う際に用いられるエラー報知用のプロセステーブル(エラー用報知プロセステーブル)が用意されている。エラー報知用プロセステーブルの詳細については後述する。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。
図62に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。ランプ制御テーブルも、各変動パターンに応じて用意されている。
図63は、ランプ制御テーブルの構成例を示す説明図である。図63に示すランプ制御テーブルは、図55に例示された明度変化を実現するためのテーブルである。図63に示す構成例では、ランプ制御テーブルにおいて、先頭に期間数が設定されている。次いで、期間(1)〜期間(11)の各期間に対応する「明度制御」がONであるのかOFFであるのかを示すデータ、期間の長さ(時間)および期間における目標明度を示す明度値が設定されている。なお、図63において、(H)は16進数であることを示し、(D)は10進数であることを示す。
また、図63には、リーチ演出を含まない場合におけるランプ番号2(図54参照)のランプ(具体的にはLED)に関するテーブルのみが例示されているが、他のランプ番号に対応するランプについてもテーブルが用意されている。また、リーチ演出を含む場合における各ランプ番号のランプについては、目標明度として9以下の明度値が設定されているテーブルが用意されている。
演出制御用CPU101は、異常入賞の報知を行っていることを示す異常報知中フラグやその他のエラーフラグ(RAMクリアフラグ、乱数回路エラーフラグ、満タンエラー報知フラグ、ドア開放エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ)がセットされていないことを条件に、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1および音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、および演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS835A,S835B)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声合成用IC173に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU101は、リーチ演出を実行する場合であるか否かを確認する(ステップS835C)。例えば、演出制御用CPU101は、ステップS816で読み出した変動パターンコマンドで示される変動パターンがリーチ演出を含むものであるか否かを確認する。リーチ演出を実行する場合でなければ、そのままステップS835Eに移行する。リーチ演出を実行する場合であれば、演出制御用CPU101は、第1可動態様に応じたランプ上下駆動モータ90に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS835D)。なお、演出制御用CPU101は、第1可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU101は、明度対応カウンタの値および15msタイマの値に応じてランプ(具体的にはLED)に出力するデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS835E)。そして、演出用部品としての各種ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS835F)。なお、明度対応カウンタの値および15msタイマの値とランプに出力されるデータとの関係については後述する。
例えば、遊技状態が通常状態である場合に選択されるランプ制御テーブルには、センター装飾用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fのみに関して明度制御を行わせるためのデータが設定されている。演出制御用CPU101は、シリアル設定処理において、ステップS835Eの処理でRAMの所定領域に設定したデータを、所定のデータ格納領域にセットする。よって、遊技状態が通常状態である場合には、センター装飾用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fのみについてのデータが所定のデータ格納領域にセットされる。また、遊技状態が確変状態である場合に選択されるランプ制御テーブルには、センター装飾用ランプのLED125a〜125fおよびステージランプのLED126a〜126fを点灯させるとともに、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fに関して明度制御を行わせるためのデータが設定されている。シリアル設定処理で、それらのLEDについてのランプ制御信号が所定のデータ格納領域にセットされる。なお、ステップS835Fの処理でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜604に出力される。
異常報知中フラグまたはその他エラーフラグがセットされている場合には、音番号データ1を除くプロセスデータ1の内容に従って演出装置の制御を実行する(ステップS835A,S835G)。つまり、異常報知中フラグまたはその他エラーフラグがセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知や各種エラー報知(RAMクリア報知、乱数回路エラー報知、満タンエラー報知、ドア開放エラー報知、球切れエラー報知、賞球エラー報知)に応じた音出力が継続される。
また、ステップS835Gの処理を行うときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データ1にもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。つまり、演出表示装置9におけるそのときの表示(異常入賞の報知や満タンエラーの報知、乱数回路エラーの報知がなされている。)と、飾り図柄の可変表示の表示演出の画像とが、同時に演出表示装置9において表示されるように制御する。すなわち、異常報知中フラグやその他エラーフラグがセットされている場合には、飾り図柄の新たな可変表示が開始される場合に、その可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知や各種エラー報知に応じた報知も継続される。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS836)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS837)。
ステップS820では、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンドを受信したか否か確認する。この実施の形態では、図29に示すように、「リーチC・短縮」、「リーチC」および「スーパーリーチA」の変動パターンコマンドが、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンドである。よって、演出制御用CPU101は、それらの変動パターンコマンドを示すデータが変動パターンコマンド格納領域に格納されていた場合に、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンドを受信したと判定する。演出制御用CPU101は、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンドを受信したと判定した場合には、停止図柄を通常大当り図柄に決定する(ステップS822)。また、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンド以外の変動パターンコマンドを受信したと判定した場合には、停止図柄を、受信した変動パターンに応じた飾り図柄の組合せに決定する(ステップS821)。なお、この実施の形態では、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンド以外の変動パターンコマンドは、はずれ時に使用されるか、大当りの種類に応じて使用される(図29参照)。よって、演出制御用CPU101は、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンド以外の変動パターンコマンドを受信した場合には、受信した変動パターンコマンドにもとづいて、はずれに決定されているのか大当り(小当りを含む。)に決定されているのか特定でき、かつ、大当りとすることに決定されている場合には、大当りの種類を特定できる。
このように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンドを受信した場合に、表示結果特定コマンドを受信できなかったときには、飾り図柄の表示結果(停止図柄)を通常大当り図柄に決定するように構成されているので、表示結果特定コマンドを受信できなくても特定遊技状態が発生するか否かを遊技者に認識させることができる。また、変動パターンコマンドに飾り図柄の表示結果を特定可能な情報を含めることによって、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンド以外のコマンドを用いることなく、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示結果特定コマンドを受信できなくても飾り図柄の表示結果を決定できるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信するコマンドの種類は増えず、その結果、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担は増大しない。
図64は、図60におけるステップS832の具体的な処理(切替時間・切替回数算出処理)の例を示すフローチャートである。切替時間・切替回数算出処理において、演出制御用CPU101は、ランプ制御テーブルにおいて、対象としている期間についての「明度制御」がONであることを示す値(この例では「1」)であるか否か確認する(ステップS861)。ONであることを示す値になっていなければ、「明度一定」であることを示す情報をRAMの所定の領域に記憶する(ステップS865)。演出制御用CPU101は、「明度一定」の情報がRAMに記憶されている場合には、ステップS984の処理(図66参照)で、明度対応カウンタの値に関わらず、一定の明度に対応する値(ランプ制御テーブルに設定されている値)に応じて、ランプ(具体的にはLED)への駆動信号を設定する制御を行う。よって、演出制御用CPU101は、「明度制御」がOFFであることを示す値になっている場合には、演算を行うことなく、その期間における単位時間毎の明度レベルを目標明度レベルに決定することになる。
「明度制御」がONであることを示す値であれば、(最大明度−最小明度+1)を計算する。そして、計算結果を「切替回数」とする(ステップS862)。最大明度は目標明度(最終明度)であり、最小明度は直前の期間における目標明度である。ただし、目標明度(最終明度)が直前の期間における目標明度よりも低い場合には、最小明度を目標明度(最終明度)にして、最大明度を直前の期間における目標明度にする。
例えば、図63に示す例では、期間(6)における目標明度は9であり、直前の期間(期間(5))における目標明度は0であるから、最大明度は9であり、最小明度は0である。よって、切替回数は10である。また、期間(7)における目標明度は0であり、直前の期間(期間(6))における目標明度は9であるから、最大明度は9であり、最小明度は0である。よって、切替回数は10である。なお、期間(1)については、直前の期間における目標明度は0であるとする。
また、(期間の時間/切替回数)を計算し、計算結果を切替時間とする(ステップS863)。例えば、図63に示す例では、期間(7)における(期間の時間/切替回数)は、450/10=45であり、切替時間として45msが算出される。
演出制御用CPU101は、切替時間および切替回数をRAMに記憶し、「明度上昇」または「明度下降」であることを示す情報をRAMの所定の領域に記憶する(ステップS864)。ステップS864では、目標明度が直前の期間における目標明度よりも高い場合には「明度上昇」を記憶し、目標明度が直前の期間における目標明度よりも低い場合には「明度下降」を記憶する。
この実施の形態では、演出制御用CPU101が、期間(1)〜期間(11)における単位時間(この例では15ms)毎の明度レベルを演算によって決定する。例えば、図56(A)に例示された期間(1)では、期間全体の長さは480msであるから、その中に、15msの単位時間が30含まれている。そして、それぞれの単位時間毎の明度が決定される。例えば、480msにおける最初の2つの単位時間に対して明度0が決定され、最後の2つの単位時間に対して明度15(F)が決定される。この実施の形態では、明度制御のために図63に例示されたようなランプ制御テーブルが用いられるが、期間(1)〜期間(11)の各期間内での細かな明度制御のためのデータが設定されたテーブルは必要とされない。よって、各期間内での細かな明度制御のためのデータが設定されたテーブルを使用する場合に比べて、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROM容量を節減できる。
図65は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、明度制御処理を実行する(ステップS840)。また、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS844)。
また、異常報知中フラグやその他のエラーフラグ(RAMクリアフラグ、乱数回路エラーフラグ、満タンエラー報知フラグ、ドア開放エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ)がセットされていないことを条件に、その次に設定されている表示制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS845A,S845B)。
ステップS845Bにおいて、演出制御用CPU101は、例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声合成用IC173に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
異常報知中フラグまたはその他エラーフラグがセットされている場合には、プロセスデータi(iは2〜nのいずれか)の内容(ただし、音番号データiを除く。)に従って演出装置の制御を実行する(ステップS845A,S845D)。よって、異常報知中フラグまたはその他エラーフラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた音演出が実行されるのではなく、異常入賞の報知や各種エラー報知(RAMクリア報知、乱数回路エラー報知、満タンエラー報知、ドア開放エラー報知、球切れエラー報知、賞球エラー報知)に応じた音出力が継続される。
また、ステップS845Dの処理が行われるときに、演出制御用CPU101は、単に表示制御実行データiにもとづく指令をVDP109に出力するのではなく、「重畳表示」を行うための指令もVDP109に出力する。よって、異常報知中フラグやその他エラーフラグがセットされている場合には、飾り図柄の可変表示に応じた表示演出のみが実行されるのではなく、異常入賞の報知や各種エラー報知に応じた報知も継続される。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図66は、ステップS840の明度制御処理を示すフローチャートである。明度制御処理において、演出制御用CPU101は、15msタイマの値を+1する(ステップS981)。15msタイマの値が16になったら15msタイマの値を1に戻す(ステップS982,S983)。
次いで、演出制御用CPU101は、リーチ演出を実行する場合であるか否かを確認する(ステップS983A)。例えば、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドで示される変動パターンがリーチ演出を含むものであるか否かを確認する。リーチ演出を実行する場合でなければ、そのままステップS984に移行する。リーチ演出を実行する場合であれば、演出制御用CPU101は、第1可動態様に応じたランプ上下駆動モータ90に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS983B)。なお、演出制御用CPU101は、第1可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定するようにしてもよい。
そして、明度対応カウンタの値および15msタイマの値に応じてランプ(具体的にはLED)に出力するデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS984)。
図67は、明度対応カウンタの値および15msタイマの値に応じてランプ出力されるデータの一例を示す説明図である。図67には、明度対応カウンタの値が9である(すなわち明度9である)場合が例示されている。明度対応カウンタの値が9である場合には、15msタイマの値が1〜9のいずれかであるときに、点灯を示す「1」がRAMに設定される。また、15msタイマの値が10〜15のいずれかであるときに、消灯を示す「0」がRAMに設定される。
なお、RAMの所定領域に設定されたデータに応じてランプに駆動信号が与えられるので、図67には、データについて「駆動信号」と表記されている。また、図67には明度9の場合が例示されているが、明度n(n=1〜14のいずれか)に関して、15msタイマの値が1〜nのいずれかであるときに、点灯を示す「1」がRAMに設定される。また、15msタイマの値が(n+1)〜15のいずれかであるときに、消灯を示す「0」がRAMに設定される。また、明度0の場合には、15msタイマの値がいずれであっても消灯を示す「0」がRAMに設定される。明度15(F)の場合には、15msタイマの値がいずれであっても点灯を示す「1」がRAMに設定される。
また、演出制御用CPU101は、「明度一定」の情報がRAMに記憶されている場合には、ステップS984の処理で、明度対応カウンタの値に関わらず、一定の明度に対応する値と15msタイマの値とに応じて、ランプ(具体的にはLED)に出力するデータをRAMの所定領域に設定する。例えば、一定の明度が明度9である場合には、明度対応カウンタの値に関わらず、15msタイマの値が1〜9のいずれかであるときに、点灯を示す「1」をRAMに設定し、15msタイマの値が10〜15のいずれかであるときに、消灯を示す「0」をRAMに設定する。
次いで、演出制御用CPU101は、明度継続タイマの値を−1する(ステップS985)。なお、明度継続タイマには初期値として切替時間が設定されている(ステップS834B参照)。切替時間は、図56(A)に示された例では30msであり、図56(B)に示された例では45msである。
演出制御用CPU101は、明度継続タイマの値を確認し(ステップS986)、明度継続タイマの値が0になっている場合には、すなわちタイムアウトしている場合には、ステップS995に移行する。
明度継続タイマの値がタイムアウトしていない場合には、すなわちある明度に制御する時間が経過した場合には、明度対応カウンタの値を+1または−1する(ステップS987)。ステップS987では、演出制御用CPU101は、「明度上昇」であることを示す情報がRAMに記憶されていたときには+1し、「明度下降」であることを示す情報がRAMに記憶されていたときには−1する。
明度対応カウンタの値が最終明度値(目標明度の値)を越えた場合には、期間(例えば、期間(1)〜期間(11)のいずれか)が終了したことになる。その場合には、ステップS989に移行する(ステップS988)。明度対応カウンタの値が最終明度値を越えていない場合には、ステップS995に移行する。ステップS989では、演出制御用CPU101は、「明度上昇」であることを示す情報がRAMに記憶されていたときには明度対応カウンタの値が[最終明度値(目標明度の値)+1]になっているか否か確認し、「明度下降」であることを示す情報がRAMに記憶されていたときには明度対応カウンタの値が[最終明度値(目標明度の値)−1]になっているか否か確認する。
さらに、演出制御用CPU101は、期間(1)〜期間(11)のいずれであるのかを示す期間カウンタの値を+1する(ステップS989)。期間カウンタの値が期間数(この例では11)を越えた場合には、期間カウンタの値を1に戻す(ステップS990,S991)。そして、新たな期間について切替時間と切替回数とを設定するために切替時間・切替回数算出処理(図64参照)を実行する(ステップS992)。また、明度対応カウンタに、期間カウンタの値が示す期間における最初の明度値(具体的には、直前の期間における目標明度値)を設定する(ステップS993)。
また、切替時間を明度継続タイマに設定するとともに、15msタイマの値を1に初期化する(ステップS994)。そして、異常入賞の報知を行っていることを示す異常報知中フラグやその他のエラーフラグ(RAMクリアフラグ、乱数回路エラーフラグ、満タンエラー報知フラグ、ドア開放エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ)がセットされていないことを条件に、シリアル設定処理を実行する(ステップS995,S996)。演出制御用CPU101は、シリアル設定処理において、ステップS984の処理でRAMの所定領域に設定したデータを、所定のデータ格納領域にセットする。シリアル処理でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜604に出力される。
図68は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、決定されている停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。そして、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS854)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に格納されている表示結果特定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。
大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS855)。
大当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、時短状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS856)。時短状態フラグは、遊技状態が時短状態である場合にセットされている(後述するステップS886参照)。時短状態フラグがセットされている場合には、時短変動回数カウンタの値を+1する(ステップS857)。
そして、演出制御用CPU101は、時短変動回数カウンタの値が100になっているか否か確認する(ステップS858)。時短変動回数カウンタの値が100になっている場合には、時短状態フラグをリセットする(ステップS859)。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS860)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、飾り図柄の変動(可変表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、飾り図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図69は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り表示を行なっていることを示す大当り表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1870)。なお、大当り表示フラグは、大当り表示を開始したことにもとづいて、ステップS1876でセットされる。大当り表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大当り開始1〜4指定コマンドのいずれかを受信したことを示す大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1871)。大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグのいずれかがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS1872)。
ステップS1872では、演出制御用CPU101は、大当り開始2指定コマンドを受信している場合には、小当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。また、大当り開始4指定コマンドを受信している場合には、突然確変大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。そして、大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始3指定コマンドを受信している場合には、大当り遊技の開始を報知する画面(小当り遊技の開始を報知する画面および突然確変大当り遊技の開始を報知する画面とは異なる。)を演出表示装置9に表示する制御を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1873)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1874)。そして、演出制御用CPU10は、演出用部品としての各種ランプを制御するためのシリアル設定処理を実行する(ステップS1875)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り表示期間を計測するための大当り表示期間計測タイマをスタートする(ステップS1876)。そして、演出制御用CPU101は、大当り表示フラグをセットする(ステップS1877)。
ステップS1870で大当り表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大当り表示期間計測タイマを1減算する(ステップS1878)とともに、大当り表示期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS1879)。大当り表示期間計測タイマがタイムアウトしていなければ、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS1880)。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1881)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1882)。そして、演出制御用CPU10は、演出用部品としての各種ランプを制御するためのシリアル設定処理を実行する(ステップS1883)。
ステップS1879で大当り表示期間計測タイマがタイムアウトしていれば、演出制御用CPU101は、セットされているフラグ(大当り開始1〜4指定コマンド受信フラグのいずれか)をリセットする(ステップS1884)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS1885)。
図70は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
なお、この実施の形態では、大当りの種類が異なっても、同じ大当り終了画面が演出表示装置9に表示される。例えば、大当り終了表示と小当り終了表示とは同じである。しかし、大当り終了表示(小当り終了表示を含む。)を、大当りの種類に応じて分けるようにしてもよい。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、時短状態フラグをセットし(ステップS887)、時短回数カウンタに0を設定する(ステップS888)。また、大当り終了1指定コマンドを受信している場合には、確変状態フラグをリセットする(ステップS889,S891)。大当り終了1指定コマンドを受信していない場合(大当り終了2指定コマンドを受信している場合)には、確変状態フラグをセットする(ステップS889,S890)。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
確変状態フラグおよび時短状態フラグは、例えば、演出制御用CPU101が、確変状態および時短状態を、演出表示装置9における背景や装飾発光体(ランプ・LED)によって報知する場合に使用される。
図71は、演出表示装置9に表示される報知画面の例を示す説明図である。図71(A)には、演出制御用CPU101が、初期化指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する初期画面の例が示されている。図71(B)には、演出制御用CPU101が、停電復旧指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する停電復旧画面の例が示されている。図71(C)には、演出制御用CPU101が、異常入賞報知指定コマンドの受信に応じて演出表示装置9に表示する異常報知画面の例が示され、かつ、飾り図柄の変動が開始されても、異常報知画面の表示が継続されることが示されている(図71(C)の右側参照)。
次に、ステップS707の報知制御プロセス処理について説明する。まず、報知制御プロセス処理において実行される各種エラー報知の態様について説明する。図72は、報知制御プロセス処理において実行される各種エラー報知の態様の例を示す説明図である。図72に示すように、RAMクリア報知は、遊技機の電源投入から所定期間(例えば31秒間)実行される。演出制御用CPU101は、RAMクリア報知を行う場合、遊技枠11側の全ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるとともに、スピーカ27に所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行う。
また、ドア開放エラー報知は、遊技枠11が開放されている間(例えば、ドア開放センサ155の検出信号が入力されている間)実行される。演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知を行う場合、遊技枠11側の全ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点滅させる制御を行う。また、スピーカ27に「扉が開いています」という音声とともに所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行う。
また、球切れエラー報知は、球切れ発生から球切れ状態が解除されるまで(例えば、球切れスイッチの検出信号が入力されている間)実行される。演出制御用CPU101は、球切れエラー報知を行う場合、遊技枠11側の天枠ランプのLED281a〜281cを点滅させる制御を行う。また、満タンエラー報知は、下皿の満タン状態の発生から満タン状態が解除されるまで(例えば、満タンスイッチの検出信号が入力されている間)実行される。演出制御用CPU101は、満タンエラー報知を行う場合、遊技枠11側の下皿ランプのLED82a〜82dを点滅させるとともに、「下皿が満タンです」という音声を出力させる制御を行う。また、演出表示装置9に「下皿が満タンです」と表示させる制御を行う。この場合、演出表示装置9において遊技演出による表示(例えば、飾り図柄の可変表示)が行われている場合には、演出表示装置9に「下皿が満タンです」という文字列を重畳表示させる。
また、賞球エラー報知は、賞球異常発生から賞球異常状態が解除されるまで実行される。演出制御用CPU101は、賞球エラー報知を行う場合、遊技枠11側の天枠ランプのLED281a〜281cを点滅させる制御を行う。また、乱数回路エラー報知は、遊技機の電源投入の際に乱数回路エラーを検出してから電源がオフされるまで実行される。演出制御用CPU101は、乱数回路エラー報知を行う場合、遊技枠11側の全ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるとともに、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行う。また、演出表示装置9に「エラー」と表示させる制御を行う。この場合、演出表示装置9において遊技演出による表示(例えば、飾り図柄の可変表示)が行われている場合には、演出表示装置9に「エラー」という文字列を重畳表示させる。
また、異常入賞エラー報知は、異常入賞の発生から所定期間(例えば30秒間)実行される。演出制御用CPU101は、異常入賞報知を行う場合、遊技枠11側の全ランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点滅させるとともに、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる制御を行う。
図73は、図45に示されたメイン処理における報知制御プロセス処理(ステップS707)を示すフローチャートである。報知制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、報知制御プロセスフラグの値に応じてステップS1900,S1901のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
報知開始処理(ステップS1900)は、コマンド解析処理でセットされる各エラーフラグ(初期報知フラグ、乱数回路エラーフラグ、異常入賞報知指定コマンド受信フラグ、RAMクリアフラグ、満タンエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ)にもとづいて、エラーの報知を開始する処理である。エラーの報知を開始すると、報知制御プロセスフラグの値を報知中処理(ステップS1901)に対応した値に変更する。
報知中処理(ステップS1901)は、各エラーフラグ(初期報知フラグ、乱数回路エラーフラグ、異常報知中フラグ、RAMクリアフラグ、満タンエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグ)にもとづいて、エラーの報知を継続する処理である。また、エラーの報知期間(初期報知期間、RAMクリア報知期間)を経過したこと、またはコマンド解析処理でセットされるエラー報知解除フラグにもとづいて、エラーの報知を終了する。エラーの報知を終了すると、報知制御プロセスフラグの値を報知開始処理(ステップS1901)に対応した値に変更する。
図74〜図77は、図73に示された報知制御プロセス処理における報知開始処理(ステップS1900)を示すフローチャートである。報知開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、初期報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1911)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、期間タイマ1に、初期報知期間値に相当する値を設定する(ステップS1912)。初期報知期間は、初期化指定コマンドの受信に応じて初期化報知を行っている期間である。演出制御用CPU101は、初期報知期間が経過すると、初期化報知を終了させる。なお、初期報知期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560がステップS45の処理で設定する禁止期間と同じである。よって、初期化報知が行われているときに、異常報知指定コマンドを受信することはない。
次いで、演出制御用CPU101は、初期報知フラグをリセットするとともに、初期報知を行っていることを示す初期報知中フラグをセットする(ステップS1912A)。そして、ステップS1950に移行する。
初期報知フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1913)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、ドア開放エラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1914)。この実施の形態では、各種エラー報知を行う際にスピーカ27および各ランプ281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dを制御するためのエラー用のプロセスデータ(エラー用プロセスデータ)があらかじめ用意されている。なお、エラー用プロセスデータの詳細については後述する。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1915)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1916)。例えば、演出制御用CPU101は、「扉が開いています」などの音声とともに所定のエラー音(例えばビープ音)を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1916A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1916B)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理(図87参照)を実行する(ステップS1917)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1917でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知フラグをリセットするとともに、ドア開放エラー報知を行っていることを示すドア開放エラー報知中フラグをセットする(ステップS1917A)。そして、ステップS1950に移行する。
ドア開放エラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1918)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーであることを示す乱数回路エラー表示画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS1919)。次いで、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1920)。次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1921)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1922)。例えば、演出制御用CPU101は、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1922A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1922B)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1923)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1923でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、乱数回路エラーフラグをリセットするとともに、乱数回路エラー報知を行っていることを示す乱数回路エラー報知中フラグをセットする(ステップS1923A)。そして、ステップS1950に移行する。
ドア開放エラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1924)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、異常入賞報知に応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1925)。次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1926)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1927)。例えば、演出制御用CPU101は、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1927A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1927B)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1928)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1928でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。
よって、以後、異常入賞の報知に応じた音出力(異常報知音の出力)およびランプの表示(異常報知の点滅)が行われる。そして、演出制御用CPU101は、異常入賞報知指定コマンド受信フラグをリセットするとともに、異常報知を行っていることを示す異常報知中フラグをセットする(ステップS1929)。そして、ステップS1950に移行する。
異常入賞報知指定コマンド受信フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1930)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、RAMクリア報知に応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1931)。RAMクリア報知とは、初期化処理が実行されRAMがクリアされたことを報知する処理である。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1932)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1933)。例えば、演出制御用CPU101は、所定のエラー音(例えばビープ音)を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1933A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1933B)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1934)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1934でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。そして、ステップS1950に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、期間タイマ2に、RAMクリア報知期間値に相当する値を設定する(ステップS1935)。RAMクリア報知期間は、RAMクリア報知の報知を行っている期間である。演出制御用CPU101は、RAMクリア報知期間が経過すると、RAMクリア報知を終了させる。なお、初期報知期間とRAMクリア報知期間とは同じ期間であってもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、RAMクリアフラグをリセットするとともに、RAMクリア報知を行っていることを示すRAMクリア報知中フラグをセットする(ステップS1935A)。そして、ステップS1950に移行する。
RAMクリアフラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、満タンエラー報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1936)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、満タンエラーであることを示す満タンエラー表示画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS1937)。次いで、演出制御用CPU101は、満タンエラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1938)。次いで、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1939)とともに、エラー用プロセスデータ1の内容に従ってスピーカ27を制御する(ステップS1940)。例えば、演出制御用CPU101は、「下皿が満タンです」などの音声を出力するようにスピーカ27を制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1941)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた皿ランプのLED82a〜82dを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1941でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して枠側IC基板605に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、満タンエラー報知フラグをリセットするとともに、満タンエラー報知を行っていることを示す満タンエラー報知中フラグをセットする(ステップS1941A)。そして、ステップS1950に移行する。
満タンエラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、賞球エラー報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1942)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、賞球エラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1943)とともに、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1944)。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1944A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1944B)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1945)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1945でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、賞球エラー報知フラグをリセットするとともに、賞球エラー報知を行っていることを示す賞球エラー報知中フラグをセットする(ステップS1945A)。そして、ステップS1950に移行する。
なお、この実施の形態では、賞球エラーを報知する場合にランプを用いた報知処理のみを行いスピーカ27を用いた音による報知処理を行わない場合を説明するが、ランプに加えてスピーカ27を用いた報知を行うようにしてもよい。
賞球エラー報知フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、球切れエラー報知フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1946)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、球切れエラーに応じたエラー用プロセスデータを選択する(ステップS1947)とともに、エラー用プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1948)。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1948A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1948B)。
次いで、演出制御用CPU101は、各ランプ281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dを制御するために、ランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットするシリアル設定処理を実行する(ステップS1949)。例えば、演出制御用CPU101は、遊技枠11に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1949でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、球切れエラー報知フラグをリセットするとともに、球切れエラー報知を行っていることを示す球切れエラー報知中フラグをセットする(ステップS1949A)。そして、ステップS1950に移行する。
なお、この実施の形態では、球切れエラーを報知する場合にランプを用いた報知処理のみを行いスピーカ27を用いた音による報知処理を行わない場合を説明するが、ランプに加えてスピーカ27を用いた報知を行うようにしてもよい。
ステップS1950では、演出制御用CPU101は、報知制御プロセスフラグの値を報知中処理(ステップS1901)に対応した値に変更し、処理を終了する。
図78〜図80は、図73に示された報知制御プロセス処理における報知中処理(ステップS1901)を示すフローチャートである。報知中処理において、演出制御用CPU101は、まず、初期報知中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1960)。初期報知中フラグがセットされていない場合には、ステップS1965に移行する。初期報知中フラグがセットされている場合には、ステップS1912で設定された期間タイマ1の値を−1する(ステップS1961)。そして、期間タイマ1の値が0になったら、すなわち初期報知期間が経過したら、初期報知中フラグをリセットする(ステップS1962,S1963)。なお、期間タイマ1の値が0でなければ、そのまま処理を終了する。
さらに、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において初期画面または停電復旧画面を消去させるための指令をVDP109に出力する(ステップS1964)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9から初期画面または停電復旧画面を消去する。そして、ステップS2010に移行する。
初期報知中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、ドア開放エラー報知中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1965)。セットされていなければ、ステップS1971に移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS1966)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1967)、エラー報知用プロセスデータの切替を行う。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS1968)。
図81は、エラー報知用プロセステーブルの構成例を示す説明図である。エラー報知用プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行して各種エラー報知を行う際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、エラー報知用プロセステーブルに設定されているデータに従ってスピーカ27および各ランプの制御を行ってエラー報知を行う。エラー報知用プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と、エラー用ランプ制御実行データおよびエラー用音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。プロセスタイマ設定値には、その音出力状態およびランプの表示状態での継続時間が設定されている。演出制御用CPU101は、エラー報知用プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ表示制御実行データに設定されている態様で各ランプの点灯、非点灯状態を制御するとともに、スピーカ27を用いた音出力を制御する。
図81に示すエラー報知用プロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、エラー報知用プロセステーブルは、エラー種類(RAMクリア報知、乱数回路エラー、満タンエラー、ドア開放エラー、球切れエラー、賞球エラー)に応じて用意されている。また、この実施の形態では、エラー用プロセスタイマがタイムアウトする毎に、パターンAの点灯とパターンBの点灯とを切り替えて、点灯または点滅するように制御される。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データにもとづいてスピーカ27を制御する(ステップS1969)。ステップS1969において、演出制御用CPU101は、対応するエラー報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に「扉が開いています」との音声と所定のエラー音(例えばビープ音)とを出力させる。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1969A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1969B)。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1970)。例えば、ステップS1970において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1970でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
ドア開放エラー報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、乱数回路エラー報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS1972)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1973)、エラー報知用プロセスデータの切替を行う。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS1974)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データにもとづいてスピーカ27を制御する(ステップS1975)。ステップS1975において、演出制御用CPU101は、対応するエラー報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1975A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1975B)。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1976)。例えば、ステップS1976において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1976でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
乱数回路エラー報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、異常報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1977)。セットされていなければ、ステップS1984に移行する。セットされていれば、演出表示装置9において、そのときに表示されている画面に対して、異常報知画面を重畳表示する指令をVDP109に出力する(ステップS1978)。VDP109は、指令に応じて、演出表示装置9に異常報知画面を重畳表示する(図90(C)参照)。
さらに、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS1979)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1980)、エラー報知用プロセスデータの切替を行う。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS1981)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データにもとづいてスピーカ27を制御する(ステップS1982)。ステップS1982において、演出制御用CPU101は、異常入賞の報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1982A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1982B)。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、異常入賞の報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1983)。ステップS1983において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1983でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
異常報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、RAMクリア報知中フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1984)。RAMクリア報知中フラグがセットされていない場合には、ステップS1993に移行する。RAMクリア報知中フラグがセットされている場合には、プロセスタイマを−1する(ステップS1985)とともに、ステップS1935で設定された期間タイマ2の値を−1する(ステップS1986)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1987)、エラー報知用プロセスデータの切替を行う。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS1988)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データにもとづいてスピーカ27を制御する(ステップS1989)。ステップS1989において、演出制御用CPU101は、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声合成用IC173に対して制御信号(音番号データ)を出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に所定のエラー音(例えばビープ音)を出力させる。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1989A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS1989B)。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、演出用部品としての各種ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1990)。ステップS1990において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1990でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して各枠側IC基板602〜604に出力される。
次いで、演出制御用CPU101は、期間タイマ2の値が0になったか否かを確認する(ステップS1991)。そして、期間タイマ2の値が0になったら、すなわち、RAMクリア報知期間が経過したら、RAMクリア報知中フラグをリセットし(ステップS1992)、ステップS2010に移行する。なお、期間タイマ2の値がタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。
RAMクリア報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、満タンエラー報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1993)。セットされていなければ、ステップS1999に移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS1994)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS1995)、エラー報知用プロセスデータの切替を行う。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS1996)。
次いで、演出制御用CPU101は、エラー用音番号データにもとづいてスピーカ27を制御する(ステップS1997)。ステップS1997において、演出制御用CPU101は、対応するエラー報知に応じた音出力を示す音データを音声合成用IC173に出力する。音声合成用IC173は、入力された音データに対応したデータを音声データROM174から読み出し、読み出したデータに従って音声信号をスピーカ27側に出力する。例えば、演出制御用CPU101は、スピーカ27に「下皿が満タンです」との音声を出力させる。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS1998)。例えば、ステップS1998において、演出制御用CPU101は、皿ランプのLED82a〜82dを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS1998でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
満タンエラー報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、賞球エラー報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1999)。セットされていなければ、ステップS2005に移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS2000)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS2001)、エラー報知用プロセスデータの切替を行う。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS2002)。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS2002A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS2002B)。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS2003)。例えば、ステップS2003において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS2003でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
賞球エラー報知中フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、球切れエラー報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2004)。セットされていなければ、ステップS2010に移行する。セットされていれば、演出制御用CPU101は、エラー用プロセスタイマを−1する(ステップS2005)とともに、エラー用プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS2006)、エラー報知用プロセスデータの切替を行う。すなわち、エラー用プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をエラー用プロセスタイマに設定する(ステップS2007)。
次いで、演出制御用CPU101は、第2可動態様に応じたランプ左右駆動モータ91a,91bおおびランプ回転駆動モータ92に出力する励磁信号のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS2007A)。また、演出制御用CPU101は、明度15に応じた明度値のデータをRAMの所定領域に設定する(ステップS2007B)。
また、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データに従って、対応するエラー報知に応じた各ランプを制御するためにシリアル設定処理を実行する(ステップS2008)。例えば、ステップS2008において、演出制御用CPU101は、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cを点滅させるためのランプ制御信号を所定のデータ格納領域にセットする。なお、ステップS2008でセットされたランプ制御信号は、メイン処理におけるシリアル入出力処理(ステップS708)でシリアル出力回路353に出力され、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換されて、中継基板606,607を介して盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に出力される。
なお、この実施の形態では、図80に示すように、球切れエラーまたは賞球エラーを報知する場合には、スピーカ27からの音出力を行わないが、球切れエラーや賞球エラーを報知する場合にも、スピーカ27を用いた音出力制御を行うようにしてもよい。
ステップS2009では、演出制御用CPU101は、エラー報知解除フラグがセットされているか否かを確認する。セットされていれば、ステップS2010に移行する。セットされていなければ、そのまま処理を終了する。ステップS2010では、演出制御用CPU101は、報知制御プロセスフラグの値を報知開始処理(ステップS1900)に対応した値に変更し、処理を終了する。
以上のような処理が実行されることによって、各種エラーの報知が実行される。また、初期報知、ドア開放エラー報知、乱数回路エラー報知、異常入賞報知、RAMクリア報知、満タンエラー報知、賞球エラー報知および球切れエラー報知の順に優先してエラーの報知が実行される。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS1960,S1965,S1971,S1977,S1984,S1993,S1999,S2004でYと判定した後に、初期報知フラグ、ドア開放エラー報知フラグ、乱数回路エラーフラグ、異常入賞報知指定コマンド受信フラグ、RAMクリアフラグ、満タンエラー報知フラグ、賞球エラー報知フラグ、球切れエラー報知フラグのいずれか1つまたは複数がセットされているか否かを判定するようにしてもよい。そして、セットされている場合には、報知制御プロセスフラグの値を報知開始処理(ステップS1900)に対応した値に変更し、報知開始処理からやりなおすようにしてもよい。
次に、エラー用ランプ制御実行データに従って所定のデータ格納領域にセットされるランプ制御信号について説明する。図82は、報知制御プロセス処理においてシリアルデータ方式として出力されるランプ制御信号の例を示す説明図である。図82に示すように、この実施の形態では、エラー種類ごとに2パターン(パターンAとパターンB)のエラー用ランプ制御実行データが用いられる。この実施の形態では、パターンAとパターンBのエラー用ランプ制御実行データを切り替えて用いることにより、ランプの点滅表示が制御される。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図82に示すランプ制御信号を、エラー用ランプ制御実行データに対応付けて、あらかじめROMに設けられた所定のランプ制御信号格納領域に記憶している。そして、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データにもとづいて、所定のランプ制御信号格納領域からランプ制御信号を抽出し、シリアル出力回路353に出力する。
また、各ランプ制御信号は、図82に示すように、出力先のシリアル−パラレル変換IC610,613〜615のアドレスが付加された状態で所定のランプ制御信号格納領域に記憶されている。例えば、天枠ランプのLED281a〜281cに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC610のアドレスは「00」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0000」が付加された状態で格納されている。また、右枠ランプのLED283a〜283fに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC613のアドレスは「03」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0011」が付加された状態で格納されている。また、左枠ランプのLED282a〜282fに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC614のアドレスは「04」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0100」が付加された状態で格納されている。
RAMクリア報知する場合には、図82に示すように、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に、制御データ本体が「00000111」であるランプ制御信号が送信され、アドレスが「03」および「04」である各シリアル−パラレル変換IC613,614に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが点灯される。また、RAMクリア報知する場合、エラー用ランプ制御実行データがパターンAである場合とパターンBである場合とで同じ内容のランプ制御信号が出力されるので、エラー報知の実行中、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが継続して点灯される状態となる。
なお、シリアル−パラレル変換IC610に出力されるランプ制御信号において、1ビット目はLED281aへの入力信号、2ビット目はLED281bへの入力信号、3ビット目はLED281cへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC613に出力されるランプ制御信号において、1ビット目はLED283aへの入力信号、2ビット目はLED283bへの入力信号、3ビット目はLED283cへの入力信号、4ビット目はLED283dへの入力信号、5ビット目はLED283eへの入力信号、6ビット目はLED283fへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC614に出力されるランプ制御信号において、1ビット目はLED282aへの入力信号、2ビット目はLED282bへの入力信号、3ビット目はLED282cへの入力信号、4ビット目はLED282dへの入力信号、5ビット目はLED282eへの入力信号、6ビット目はLED282fへの入力信号に対応している。
ドア開放エラーを報知する場合には、図82に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に、制御データ本体が「00000111」であるランプ制御信号が送信され、アドレスが「03」および「04」である各シリアル−パラレル変換IC610,613,614に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「00」、「03」および「04」である各シリアル−パラレル変換IC610,613,614に、制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが消灯される。そのような制御が繰り返し行われることによって、ドア開放エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた全てのランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
球切れエラーを報知する場合には、図82に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に、制御データ本体が「00000111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に、制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cが消灯される。そのような制御が繰り返し行われることによって、球切れエラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cのみを所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
満タンエラーを報知する場合には、図82に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「05」であるシリアル−パラレル変換IC615に、制御データ本体が「00001111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、皿ランプのLED82a〜82dに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、皿ランプのLED82a〜82dが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「05」であるシリアル−パラレル変換IC615に、制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、皿ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、皿ランプのLED82a〜82dが消灯される。そのような制御が繰り返し行われることによって、満タンエラーを報知する場合、皿ランプのLED82a〜82dのみを所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
なお、シリアル−パラレル変換IC615に出力されるランプ制御信号において、1ビット目はLED82aへの入力信号、2ビット目はLED82bへの入力信号、3ビット目はLED82cへの入力信号、4ビット目はLED82dへの入力信号、5ビット目はLED83への入力信号に対応している。
賞球エラーを報知する場合には、図82に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に制御データ本体が「00000111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cのみが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。そのような制御が繰り返し行われることによって、賞球エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cのみを所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
乱数回路エラーを報知する場合には、図82に示すように、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に、制御データ本体が「00000111」であるランプ制御信号が送信され、アドレスが「03」および「04」である各シリアル−パラレル変換IC613,614に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが点灯される。また、乱数回路エラーを報知する場合、エラー用ランプ制御実行データがパターンAである場合とパターンBである場合とで同じ内容のランプ制御信号が出力されるので、エラー報知の実行中、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが継続して点灯される状態となる。
異常入賞エラーを報知する場合には、図82に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に、制御データ本体が「00000010」であるランプ制御信号が送信され、アドレスが「03」および「04」である各シリアル−パラレル変換IC613,614に制御データ本体が「00101010」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、遊技枠11側に設けられたランプの一部のLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた各ランプの一部のLED281b,282b,d,f,283b,d,fのみが点灯される。なお、前述したように、シリアル−パラレル変換IC610に出力される制御信号において、2ビット目の1がLED281bへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC613に出力される制御信号において、2ビット目の1がLED283bへの入力信号、4ビット目の1がLED283dへの入力信号、6ビット目の1がLED283fへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC614に出力される制御信号において、2ビット目の1がLED282bへの入力信号、4ビット目の1がLED282dへの入力信号、6ビット目の1がLED282fへの入力信号に対応している。
また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に、制御データ本体が「00000101」であるランプ制御信号が送信され、アドレスが「03」および「04」である各シリアル−パラレル変換IC613,614に制御データ本体が「00010101」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、遊技枠11側に設けられた各天枠ランプの他の一部のLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた各ランプの他の一部のLED281a,c,282a,c,e,283a,c,eのみが点灯される。なお、前述したように、シリアル−パラレル変換IC610に出力される制御信号において、1ビット目の1がLED281aへの入力信号、3ビット目の1がLED281cへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC613に出力される制御信号において、1ビット目の1がLED283aへの入力信号、3ビット目の1がLED283cへの入力信号、5ビット目の1がLED283eへの入力信号に対応している。また、シリアル−パラレル変換IC614に出力される制御信号において、1ビット目の1がLED282aへの入力信号、3ビット目の1がLED282cへの入力信号、5ビット目の1がLED282eへの入力信号に対応している。
上記のような制御が繰り返し行われることによって、異常入賞エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが互い違いに交互に所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
なお、図82に示す例では、エラー報知を行う際に、表示制御対象となっていないランプのシリアル−パラレル変換IC610,613〜615にもランプ制御信号が供給される。例えば、RAMクリア報知する場合には、皿ランプの点灯または点滅制御を行う必要はないが、図82に示す例では、アドレスが「05」であるシリアル−パラレル変換IC615に対しても、対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力される。そのようにすることによって、エラー報知の際の制御対象ではないLEDを確実に消灯させた状態にすることができる。
なお、エラー報知を行う際に、表示制御対象となっていないランプのシリアル−パラレル変換IC610,613〜615にはランプ制御信号を出力(送信)しないようにしてもよい。図83は、報知制御プロセス処理においてシリアルデータ方式として出力されるランプ制御信号の他の例を示す説明図である。
RAMクリア報知やドア開放エラー報知、乱数エラー報知、異常入賞エラー報知を行う場合には、皿ランプは表示制御対象となっていないので、図83に示すように、アドレスが「05」であるシリアル−パラレル変換IC615にはランプ制御信号を出力しないようにする。また、球切れエラー報知や賞球エラー報知を行う場合には、皿ランプに加えて左枠ランプおよび右枠ランプも表示制御対象となっていないので、図83に示すように、アドレスが「03」〜「05」であるシリアル−パラレル変換IC613〜615にはランプ制御信号を出力しないようにする。また、満タンエラー報知を行う場合には、皿ランプのみが表示制御対象となっているので、図83に示すように、アドレス「00」、「03」および「04」であるシリアル−パラレル変換IC610,613,614にはランプ制御信号を出力しないようにする。そのようにすることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100から各枠側IC基板602〜605に出力するランプ制御信号を低減することができる。
なお、図82および図83に示す例では、遊技枠11側に設けられたランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82dのみを用いて各種エラー報知を行う場合を説明したが、これらに加えて遊技盤6側に設けられたセンター飾り用ランプやステージランプのLED125a〜125f,126a〜126fを用いて各種エラー報知を行うようにしてもよい。
次に、飾り図柄の変動表示を行なう場合に所定のデータ格納領域にセットされるランプ制御信号について説明する。図84は、飾り図柄の変動表示を行なう場合にデータ格納領域に格納されたランプ制御信号の一例を示す説明図である。図84には、天枠ランプ、右枠ランプおよび左枠ランプを駆動するためのランプ制御信号が例示されている。ランプ制御信号は、図84に示すように、出力先のシリアル−パラレル変換IC610,613,614のアドレスが付加された状態で所定のランプ制御信号格納領域に記憶されている。例えば、天枠ランプのLED281a〜281cに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC610のアドレスは「00」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0000」が付加された状態で格納されている。また、右枠ランプのLED283a〜283fに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC613のアドレスは「03」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0011」が付加された状態で格納されている。また、左枠ランプのLED282a〜282fに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC614のアドレスは「04」であるので、ランプを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0100」が付加された状態で格納されている。
この例では、飾り図柄の変動表示を行なう場合、アドレスが「00」であるシリアル−パラレル変換IC610に、制御データ本体が「00000111」であるランプ制御信号が送信され、アドレスが「03」および「04」である各シリアル−パラレル変換IC613,614に、制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが点灯される。そして、図54〜図56に示した態様で明度制御される。
なお、ここでは、天枠ランプ、右枠ランプおよび左枠ランプを駆動する場合を例示したが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技盤6に設けられたランプを制御するための制御信号を出力するときには、盤側IC基板に搭載されている盤側シリアル−パラレル変換回路(図17参照)を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力し、遊技枠11に設けられたランプを制御するための制御信号を出力するときには、枠側IC基板に搭載されている枠側シリアル−パラレル変換回路(図17参照)を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する。
次に、遊技演出において可動部材151〜153を動作させるときに出力されるモータ制御信号について説明する。図85は、遊技演出においてシリアルデータ方式として出力されるモータ制御信号の例を示す説明図である。なお、図85に示す例では、各可動部材151〜153を駆動するためのモータ151a,152a,153aがDCモータである場合を説明する。なお、各可動部材151〜153を駆動するためのモータ151a,152a,153aとしてステッピングモータを用いるようにしてもよい。
図85に示すモータ制御信号は、例えば、図65に示す飾り図柄変動中処理において、可動部材151〜153を用いた予告演出を含む可変表示が実行される際に、シリアル設定処理において所定のデータ格納領域にセットされる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図85に示すモータ制御信号を、例えば、表示制御実行データに対応付けて、あらかじめROMに設けられた所定のモータ制御信号格納領域に記憶している。そして、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづいて、所定のモータ制御信号格納領域からモータ制御信号を抽出し、シリアル出力回路353に出力する。
また、各モータ制御信号は、図85に示すように、出力先のシリアル−パラレル変換IC616のアドレスが付加された状態で所定のランプ制御信号格納領域に記憶されている。この実施の形態では、各モータ151a,152a,153aに制御信号を供給するシリアル−パラレル変換IC616のアドレスは「06」であるので、モータを制御するための8桁のデータ本体にアドレス「0110」が付加された状態で格納されている。
可動部材としてトロッコ151を正方向に動作させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000001」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、トロッコ151を駆動するためのモータ151aの正方向動作に対応するビット(制御データの1ビット目)の論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ151aが駆動することによってトロッコ151が動作される。また、トロッコ151の動作を停止させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、モータ151aの正方向動作に対応するビット(制御データの1ビット目)の論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ151aの駆動が停止されることによってトロッコ151の動作が停止される。なお、この実施の形態では、トロッコ151を正方向に動作させた場合、位置センサ151bでトロッコ151が検出されるとともに、所定時間(例えば1秒)モータ151aの駆動時間を経過したことを条件として、モータ151aの駆動が停止される。
可動部材としてトロッコ151を逆方向に動作させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000010」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、トロッコ151を駆動するためのモータ151aの逆方向動作に対応するビット(制御データの2ビット目)の論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ151aが駆動することによってトロッコ151が動作される。また、トロッコ151の動作を停止させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、モータ151aの逆方向動作に対応するビット(制御データの2ビット目)の論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ151aの駆動が停止されることによってトロッコ151の動作が停止される。なお、この実施の形態では、トロッコ151を逆方向に動作させた場合、位置センサ151bでトロッコ151が検出されるなくなるとともに、所定時間(例えば1秒)モータ151aの駆動時間を経過したことを条件として、モータ151aの駆動が停止される。
可動部材として梁152を正方向に動作させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000100」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、梁152を駆動するためのモータ152aの正方向動作に対応するビット(制御データの3ビット目)の論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ152aが駆動することによって梁152が動作される。また、梁152の動作を停止させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、モータ152aの正方向動作に対応するビット(制御データの3ビット目)の論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ152aの駆動が停止されることによって梁152の動作が停止される。なお、この実施の形態では、梁152を正方向に動作させた場合、位置センサ152bで梁152が検出されるとともに、所定時間(例えば1秒)モータ152aの駆動時間を経過したことを条件として、モータ152aの駆動が停止される。
可動部材として梁152を逆方向に動作させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00001000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、梁152を駆動するためのモータ152aの逆方向動作に対応するビット(制御データの4ビット目)の論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ152aが駆動することによって梁152が動作される。また、梁152の動作を停止させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、モータ152aの逆方向動作に対応するビット(制御データの4ビット目)の論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ152aの駆動が停止されることによって梁152の動作が停止される。なお、この実施の形態では、梁152を逆方向に動作させた場合、位置センサ152bで梁152が検出されるなくなるとともに、所定時間(例えば1秒)モータ152aの駆動時間を経過したことを条件として、モータ152aの駆動が停止される。
可動部材として骸骨153を正方向に動作させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00010000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、骸骨153を駆動するためのモータ153aの正方向動作に対応するビット(制御データの5ビット目)の論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ153aが駆動することによって骸骨153が動作される。また、骸骨153の動作を停止させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、モータ153aの正方向動作に対応するビット(制御データの5ビット目)の論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ153aの駆動が停止されることによって骸骨153の動作が停止される。なお、この実施の形態では、骸骨153を正方向に動作させた場合、位置センサ153bで骸骨153が検出されるとともに、所定時間(例えば1秒)モータ153aの駆動時間を経過したことを条件として、モータ153aの駆動が停止される。
可動部材として骸骨153を逆方向に動作させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00100000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、骸骨153を駆動するためのモータ153aの逆方向動作に対応するビット(制御データの6ビット目)の論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ153aが駆動することによって骸骨153が動作される。また、骸骨153の動作を停止させる場合には、アドレスが「06」であるシリアル−パラレル変換IC616に、制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号が送信される。すなわち、モータ153aの逆方向動作に対応するビット(制御データの6ビット目)の論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ153aの駆動が停止されることによって骸骨153の動作が停止される。なお、この実施の形態では、骸骨153を逆方向に動作させた場合、位置センサ153bで骸骨153が検出されるなくなるとともに、所定時間(例えば1秒)モータ153aの駆動時間を経過したことを条件として、モータ153aの駆動が停止される。
次に、天枠ランプの各LED281a〜281cを可動するときに出力されるモータ制御信号(励磁信号)について説明する。図86は、ランプ左右駆動モータ91a,91bやランプ回転駆動モータ92(ステッピングモータ)を励磁するために用いられる励磁パターンを示す説明図である。図86に示すように、この実施の形態では、ランプ左右駆動モータ91a,91bやランプ回転駆動モータ92は、1−2相励磁によって駆動される。そして、図86(a)のステップ番号1〜16または図86(b)のステップ番号1〜8の各励磁パターンデータに従って順に磁気パルスがランプ左右駆動モータ91a,91bおよびランプ回転駆動モータ92に出力されることによって、天枠ランプの各LED281a〜821cが可動される。
また、この実施の形態では、客待ちデモンストレーション表示や大当り表示を行なう場合には、ランプ左右駆動モータ91a,91bやランプ回転駆動モータ92を励磁するために、図86(a)に示す励磁パターンが用いられる。また、各種エラー表示を行なう場合には、ランプ左右駆動モータ91a,91bやランプ回転駆動モータ92を励磁するために、図86(b)に示す励磁パターンが用いられる。図86に示すように、各種エラー表示を行なう場合には、客待ちデモンストレーション表示や大当り表示を行なう場合と比較して、2倍の速度でランプ左右駆動モータ91a,91bやランプ回転駆動モータ92が励磁されることによって、天枠ランプの各LED281a〜821cが2倍の速度で可動される。そのようにすることによって、各種エラー表示を行なう場合には、遊技店員などにエラーの発生をより認識しやすくさせることができる。
なお、図86では、ランプ左右駆動モータ91a,91bやランプ回転駆動モータ92を駆動する場合のモータ制御信号について示したが、例えば、リーチ演出を行なう場合にランプ上下駆動モータ90に出力されるモータ制御信号についても同様である。
次に、シリアル設定処理について説明する。図87は、シリアル設定処理の一例を示すフローチャートである。シリアル設定処理は、例えば、演出制御プロセス処理において、客待ちデモンストレーション表示を行なうとき(ステップS1818参照)や、飾り図柄の可変表示を行うとき(ステップS835F,S996参照)、大当り表示を行なうとき(ステップS1875,S1883参照)、各種エラー報知を行うとき(ステップS1917,S1923,S1928、S1934,S1941,S1945,S1949,S1970,S1976,S1983,S1990,S1998,S2003,S2008)に実行される。
シリアル設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、ROMからランプ制御実行データ(変動パターンに伴うランプの点灯パターンのデータや、モータ制御用データなど)を読み出す(ステップS950)。この場合、演出制御用CPU101は、例えば、飾り図柄の可変表示の実行中にシリアル設定処理を行う場合には、図59に示したプロセステーブルのランプ制御実行データを読み出すことになる。また、報知制御プロセス処理においてシリアル設定処理を行う場合には、図81に示したエラー報知用プロセステーブルのエラー用ランプ制御実行データを読み出すことになる。
次いで、演出制御用CPU101は、読み出したランプ制御実行データにもとづいて、各ランプの表示状態に変更があるか否かを確認する(ステップS951)。各ランプの表示状態に変更があれば、演出制御用CPU101は、表示制御対象のランプのシリアル−パラレル変換ICのアドレスが付加されたランプ制御信号を、所定のランプ制御信号格納領域から抽出する(ステップS952)。次いで、抽出したランプ制御信号に、図22に示すヘッダデータ(1FFh)やマークビット、エンドビットを付加して、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップS953)。そして、ランプ制御信号出力要求フラグをセットする(ステップS954)。
例えば、報知制御プロセス処理におけるステップS1917,S1923,S1928、S1934,S1941,S1945,S1949,S1970,S1976,S1983,S1990,S1998,S2003,S2008でシリアル設定処理が実行された場合には、ステップS952で図82に示すいずれかのアドレス付きのランプ制御信号が読み出され、ステップS953でデータ格納領域に設定されることになる。
次いで、演出制御用CPU101は、ROMから表示制御実行データを読み出す(ステップS955)。この場合、演出制御用CPU101は、例えば、飾り図柄の可変表示の実行中にシリアル設定処理を行う場合には、図59に示したプロセステーブルの表示制御実行データを読み出すことになる。一方、報知制御プロセス処理においてシリアル設定処理を行う場合には、図81に示したエラー報知用プロセステーブルには表示制御実行データは含まれないので、次のステップS956でそのままNと判定されることになる。
次いで、演出制御用CPU101は、読み出した表示制御実行データにもとづいて、いずれかの可動部材151〜153の可動が遊技演出に含まれるか否かを確認する(ステップS956)。可動部材151〜153の可動がある場合には、演出制御用CPU101は、可動対象の可動部材151〜153のシリアル−パラレル変換ICのアドレス(本例では「06」)が付加されたモータ制御信号を、所定のモータ制御信号格納領域から抽出する(ステップS957)。次いで、抽出したモータ制御信号に、図22に示すヘッダデータ(1FFh)やマークビット、エンドビットを付加して、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップS958)。そして、モータ制御信号出力要求フラグをセットする(ステップS959)。
例えば、飾り図柄の可変表示に予告演出などが含まれ、いずれかの可動部材151〜153が可動されシリアル設定処理が実行されるときには、ステップS957で図85に示すいずれかのアドレス付きのモータ制御信号が読み出され、ステップS958でデータ格納領域に設定されることになる。
次いで、演出制御用CPU101は、読み出したランプ制御実行データにもとづいて、天枠ランプの可動があるか否かを確認する(ステップS960)。天枠ランプの可動を行なう場合であれば、演出制御用CPU101は、ランプ上下駆動モータ90やランプ左右駆動モータ91a,91b、ランプ回転駆動モータ92のシリアル−パラレル変換ICのアドレスが付加されたモータ制御信号を、所定のランプ制御信号格納領域から抽出する(ステップS961)。次いで、抽出したモータ制御信号に、図22に示すヘッダデータ(1FFh)やマークビット、エンドビットを付加して、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップS962)。そして、モータ制御信号出力要求フラグをセットする(ステップS963)。
例えば、客待ちデモンストレーション表示や大当り表示を行なう場合には、ステップS961で図86(a)に示す励磁信号がアドレス付きの状態で読み出され、ステップS962でデータ格納領域に設定されることになる。また、例えば、各種エラー表示を行なう場合には、、ステップS961で図86(b)に示す励磁信号がアドレス付きの状態で読み出され、ステップS962でデータ格納領域に設定されることになる。
図88は、出力対象のランプ制御信号やモータ制御信号が設定されるデータ格納領域の一構成例を示す説明図である。この例では、ランプ制御信号またはモータ制御信号を格納するデータ格納領域が9個用意されており、盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜605に出力される順に、ランプ制御信号やモータ制御信号がステップS952,S957,S961で順次格納される。
図89は、シリアル入出力処理(ステップS708)の具体例を示すフローチャートである。シリアル入出力処理において、演出制御用CPU101は、まず、ランプ制御信号出力要求フラグまたはモータ制御信号出力要求フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS970)。セットされていれば、それらのランプ制御信号出力要求フラグまたはモータ制御信号出力要求フラグをリセットし(ステップS971)、データ格納領域に格納されているランプ制御信号やモータ制御信号をシリアル出力回路353に出力する(ステップS972)。この場合、演出制御用CPU101は、複数のランプ制御信号がデータ格納領域にセットされている場合には、ステップS972において各ランプ制御信号を順に読み出し、シリアル出力回路353に出力する。そして、出力されたランプ制御信号やモータ制御信号は、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換され、中継基板606,607を介して、盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜605にシリアルデータ方式として出力されることになる。
次いで、演出制御用CPU101は、入力取込信号出力部357に、盤側IC基板601に対して中継基板606,607を介して入力取込信号(ラッチ信号)を出力させる(ステップS973)。盤側IC基板601に搭載された入力IC621は、入力取込信号が入力されたことにもとづいて、各位置センサ151b,152b,153bの検出信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板606,607を介して演出制御基板80に出力することになる。そして、演出制御用CPU101は、シリアル入力回路354から入力データを読み込んでRAMの所定の格納領域に格納する(ステップS974)。なお、ステップS974では、演出制御用CPU101は、シリアル入力回路354が入力IC621から入力データを受信する時間分遅延させてからシリアル入力回路354から入力データを読み込むように制御する。
次いで、演出制御用CPU101は、入力取込信号出力部357に、枠側IC基板605に対して中継基板607を介して入力取込信号(ラッチ信号)を出力させる(ステップS975)。盤側IC基板605に搭載された入力IC620は、入力取込信号が入力されたことにもとづいて、各操作ボタン81a〜81eの検出信号をラッチし、シリアルデータ方式として中継基板607を介して演出制御基板80に出力することになる。そして、演出制御用CPU101は、シリアル入力回路354から入力データを読み込んでRAMの所定の格納領域に格納する(ステップS976)。なお、ステップS976では、演出制御用CPU101は、シリアル入力回路354が入力IC620から入力データを受信する時間分遅延させてからシリアル入力回路354から入力データを読み込むように制御する。
図90は、演出表示装置9における表示演出、スピーカ27による音演出および各ランプによる表示演出の状況の例を示す説明図である。図90(A)には、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が行われているときの例が示されている。
図90(B)には、演出表示装置9において初期化報知が行われている場合の例が示されている。図90(B)に示すように、初期化指定コマンドを受信して演出表示装置9において初期化報知が行われる場合には、初期化指定コマンドを受信してから所定期間(例えば31秒間)、遊技枠11に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを点灯させるとともに、スピーカ27から所定のエラー音を出力させ、RAMクリアが行われたことを報知する。
図90(C)には、演出表示装置9において異常報知が行われ、スピーカ27によって異常報知音の出力がなされ、各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fによって異常報知表示(例えば点滅表示)がなされている場合の例が示されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドを受信すると、演出表示装置9に異常報知画面を表示する制御を行うとともに、スピーカ27から異常報知音を出力させ、各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fに異常報知表示させる制御を行う。また、変動パターンコマンドの受信に応じて飾り図柄の可変表示が開始されても、演出表示装置9における異常報知画面の表示、スピーカ27からの異常報知音の出力、および各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fの異常報知表示を継続させる。また、飾り図柄の可変表示が終了しても、演出表示装置9における異常報知画面の表示、スピーカ27からの異常報知音の出力、および各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fの異常報知表示を継続させる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は異常報知画面を消去する制御、異常報知音の出力を停止する制御、および異常報知表示を停止する制御を実行しないので、演出表示装置9における異常報知画面の表示、スピーカ27からの異常報知音の出力、および各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fの異常報知表示は、遊技機に対する電力供給が停止するまで継続する。ただし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常報知画面の表示、異常報知音の出力および異常報知表示が開始されてから所定時間が経過すると、異常報知画面の表示、異常報知音の出力および異常報知表示を停止するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間(初期化報知が実行されている期間)、異常入賞の検出を行わず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から異常入賞報知指定コマンドが送信されることはない。しかし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値が所定値(この実施の形態では5)未満のときには常時異常入賞の検出を行うようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に対する電力供給が開始されてから所定期間の間に異常入賞報知指定コマンドを受信した場合には、異常入賞の報知を行わないようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技状態でないときに1個の遊技球が大入賞口に入賞したことを検出すると、異常入賞報知指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信したが、大当り遊技状態でないときに大入賞口に所定個(複数)の遊技球が入賞したことを検出すると、異常入賞報知指定コマンドを送信するように制御してもよい。さらに、大当り遊技状態でないときに、所定の時間内に、所定個(複数)の遊技球が入賞したことを検出すると、異常入賞報知指定コマンドを送信するように制御してもよい。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、異常入賞報知指定コマンドを受信すると、上述したように、異常報知画面の表示、異常報知音の出力および異常報知表示を行う。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドにもとづいて各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する。また、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619と、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615とが、1系統の配線を介して接続されるとともに、あらかじめ相互に異なるアドレス情報が割り当てられ、自己のアドレス情報が付加された制御信号のみをパラレルデータに変換して出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技盤6に設けられたシリアル−パラレル変換IC616〜619を制御するための制御信号を出力するときには、シリアル−パラレル変換IC616〜619を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技枠11に設けられたシリアル−パラレル変換IC610〜615を制御するための制御信号を出力するときには、シリアル−パラレル変換IC610〜615を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する。そのため、遊技盤6と遊技枠11との間の配線数を低減することができる。従って、遊技枠11と遊技盤6とが着脱自在に構成された遊技機において、遊技枠11と遊技盤6との着脱作業を容易に行えるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技枠11に設けられた天枠ランプユニット281Aが、天枠ランプとして発光可能な3つのLED281a〜281cと、各LED281a〜281cを可動させるための駆動部品(ランプ上下駆動モータ90、ランプ左右駆動モータ91a,91b、ランプ回転駆動モータ92、シャフト93、各ギア95,98、駆動部品96)とを含むように構成されている。そのため、遊技枠11に設けられた可動可能な天枠ランプの各LED281a〜281cを用いた演出を行うことによって、遊技性のさらなる向上を図ることができる。
なお、各LED281a〜281cを可動させるための駆動部品を備えるのではなく、各LED281a〜281cが発光する光の照射方向を変更する変更部材を備え、それら変更部材を可動させるための駆動部材を備えるように構成してもよい。図91は、各LED281a〜281cが発光する光の照射方向を変更する変更部材を備える場合の天枠ランプユニットの構造および天枠ランプユニットの取り付け構造を示す説明図である。また、図92は、各LED281a〜281cが発光する光の照射方向を変更する変更部材を備える場合の天枠ランプの各LED281a〜281cを左右方向に駆動したり回転駆動させる構造を示す説明図である。
図91および図92に示す例では、天枠ランプユニット281Aは、シャフト93やギア95に代えて、光の照射方向を変更可能な9つの光学ミラー85a〜85iを含む。また、天枠ランプユニット281Aは、ランプ左右駆動モータ91a,91bやランプ回転駆動モータ92に代えて、各光学ミラー85a〜85iを駆動するための9つのミラー駆動モータを含む。なお、図91および図92では、LED281bの周囲に配置された光学ミラー85d,85e,85fを駆動する3つのミラー駆動モータ86a,86b,86cのみが図示されているが、天枠ランプユニット281Aは、LED281aの周囲に配置された光学ミラー85a,85b,85cを駆動する3つのミラー駆動モータを含んでいるとともに、LED281aの周囲に配置された光学ミラー85g,85h,85iを駆動する3つのミラー駆動モータを含んでいる
例えば、LED281bを可動する場合を例に説明する。なお、LED281a,281cを可動する場合についても同様の制御が行なわれる。LED281bを下向き発光状態とする場合には、図92(a)に示すように、ミラー駆動モータ86bを駆動することによって、光学ミラー85eが前方方向に押し出される。すると、LED281bから発光した光は、光学ミラー85eによって反射され、遊技機に対して下方向を照射する下向き発光状態となる。また、LED281bを左向きの横向き発光状態とする場合には、図92(b)に示すように、ミラー駆動モータ86cを駆動することによって、光学ミラー85fが前方方向に押し出される。すると、LED281bから発光した光は、光学ミラー85fによって反射され、遊技機に対して左側面方向を照射する横向き発光状態となる。また、LED281bを右向きの横向き発光状態とする場合には、図92(c)に示すように、ミラー駆動モータ86aを駆動することによって、光学ミラー85dが前方方向に押し出される。すると、LED281bから発光した光は、光学ミラー85dによって反射され、遊技機に対して右側面方向を照射する横向き発光状態となる。
以上のように、図91および図92に示すように構成すれば、遊技枠11に設けられた天枠ランプユニット281Aが、天枠ランプとして発光可能な3つのLED281a〜281cと、各LED281a〜281cが発光する光の照射方向を変更する変更部材(光学ミラー85a〜85i)を可動させるための駆動部材(ミラー駆動モータ86a〜86cを含む9つのミラー駆動モータ)とを含むように構成されている。そのため、遊技枠11に設けられた可動可能な天枠ランプの各LED281a〜281cを用いた演出を行うことによって、遊技性のさらなる向上を図ることができる。
図93は、遊技枠11に設けられた可動可能な天枠ランプを用いた遊技機1の遊技店内における設置状況を示す説明図である。例えば、遊技中にリーチ演出を含まない飾り図柄の変動表示が行なわれている場合などには、天枠ランプの各LED281a〜281cは、遊技機1に対して前方方向を照射するように前向き発光状態で発光される(図93に示す400参照)。これに対して、飾り図柄の変動表示中にリーチ演出が行なわれる場合には、枠ランプの各LED281a〜281cは、遊技者を照射するように下向き発光状態で発光される(図93に示す402参照)。そのようにすることによって、リーチ演出に対する興奮度をあおり、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、客待ちデモンストレーション表示や大当り表示、各種エラー表示を行なう場合には、枠ランプの各LED281a〜281cは、遊技を行っていない他の遊技客や遊技店員が認識できるように横向き発光状態で発光される(図93に示す401参照)。そのようにすることによって、客待ちデモンストレーション中であることや大当りの発生を他の遊技客に気付かせたり、各種エラーの発生を遊技店員に気付かせやすくすることができる。
また、この実施の形態によれば、中継基板606,607によって、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619と、各枠側IC基板602〜604に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615との接続が中継される。また、中継基板607によって、各枠側IC基板602〜604に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615と演出制御用マイクロコンピュータ100との接続が中継される。そのため、中継基板606,607への接続作業や取り外し作業を行うだけで遊技枠11と遊技盤6との脱着作業を容易に行うことができる。
また、この実施の形態によれば、遊技枠11側に3つのシリアル−パラレル変換610〜612を搭載した集合基板としての枠側IC基板602が設けられている。また、遊技盤6側に4つのシリアル−パラレル変換IC616〜619を搭載した集合基板としての盤側IC基板601が設けられている。そのため、シリアル−パラレル変換ICを搭載する基板を集約することができ、遊技機における部品点数を低減することができる。
また、この実施の形態によれば、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619と、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615とが、コネクタを用いて1系統の配線を介して接続されている。そのため、コネクタの着脱を行うだけで遊技枠11と遊技盤6との配線作業を行うことができ、遊技枠11と遊技盤6との着脱作業をさらに容易に行えるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御コマンドを、シリアル出力回路78を用いて、シリアル信号方式で演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100との間の配線数も低減することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615、および入力IC620,621に共通に用いるクロック信号を出力する。そのため、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615、および入力IC620,621とを容易に同期させることができ、クロック信号用の配線数も低減することができる。
また、この実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル−パラレル変換IC610〜619のデバイスIDをアドレスとしてあらかじめRAMの所定のアドレス記憶領域に記憶するようにしてもよい。そのように構成すれば、シリアル−パラレル変換IC610〜619に固有のID情報をアドレス情報として利用して各ランプ125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御することができる。
なお、この実施の形態では、天枠ランプの可動態様として、第1可動態様または第2可動態様のいずれかの可動態様に制御して各LED281a〜281cを発光させ、第2可動態様では左斜め側面方向または右斜め側面方向への横向き発光状態とする場合を示したが、第2可動態様において左斜め側面方向から右斜め側面方向にかけて広がりをもって光を照射するように構成してもよい。図94は、天枠ランプの可動態様の他の例を示す説明図である。図94に示すように、第2可動態様において、図94(C),(D)に示すように、天枠ランプの3つのLED281a〜281cのうち、左側に位置するLED281aを左斜め側面方向を照射する状態とし、右側に位置するLED281cを右斜め側面方向を照射することによって、第1可動態様よりも光の照射範囲が広くなるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図11〜図14に示すように、天枠ランプユニット281Aは、天枠ランプの各LED281a〜281c、各駆動モータ90,91a,91b,92、ギア95,98やシャフト93などの各駆動部材が一体構成されたユニット部品として構成されている。そして、遊技枠11の前面枠12から取り外し可能に構成されている。そのため、例えば、遊技機1の機種変更が行われた場合などに天枠ランプユニット281Aを入れ替えることによって、天枠ランプの形状や色などを容易に変更することができる。また、遊技枠11の前面枠12に取り付けた上をガラス扉枠2で被せる態様で天枠ランプユニット281Aを取り付けるので、ガラス扉枠2を開放しなければ天枠ランプユニット281Aを取り外せないようにすることができる。そのため、天枠ランプユニット281Aが不正に取り外されてしまうような事態を防止することができる。
また、この実施の形態では、天枠ランプユニット281Aを遊技枠11の前面枠12に取り付ける場合を示したが、天枠ランプユニット281Aをガラス扉枠2側に取り付けるように構成してもよい。図95は、ガラス扉枠側に取り付ける場合の天枠ランプユニットの構造および天枠ランプユニットの取り付け構造を示す説明図である。この場合、図95に示すように、天枠ランプユニット281Aは、ガラス扉枠2の上部にビス止めなどにより取り付けられる。また、図96は、天枠ランプユニットをガラス扉枠側に取り付ける場合のパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。また、図97は、天枠ランプユニットをガラス扉枠側に取り付ける場合の遊技盤の前面を示す正面図である。なお、天枠ランプユニット281Aの構造については、図11〜図14に示した場合と同様である。ただし、ガラス扉枠2側に取り付ける場合、天枠ランプユニット281Aは、2つのコネクタ部158a,185bを含む。
図98は、天枠ランプユニットをガラス扉枠側に取り付ける場合の遊技枠11を開いた状態を示す説明図である。また、図99は、天枠ランプユニットをガラス扉枠側に取り付ける場合の遊技盤11および遊技盤6の裏面を示す説明図である。天枠ランプユニット281Aをガラス扉枠2側に取り付ける場合、各枠側IC基板603,604間の配線や、枠側IC基板604,605と中継基板607との間の配線は、図98に示すように、各基板にコネクタ156a〜156hを用いて接続される。なお、コネクタ156dは天枠ランプユニット281Aのコネクタ部158aに嵌め込まれ、コネクタ156eは天枠ランプユニット281Aのコネクタ部158bに嵌め込まれる。
図98に示す例では、中継基板607のコネクタ156aからの配線は、枠側IC基板604のコネクタ156bに接続される。枠側IC基板604の配線パターンは、コネクタ156bからさらに分岐され、一方がシリアル−パラレル変換IC614に接続され、他の一方がコネクタ156cに接続されるようになっている。枠側IC基板604のコネクタ156cからの配線は、図98に示すように、コネクタ156dに接続され、天枠ランプユニット281Aの裏面に設けられた枠側IC基板602を経由して、コネクタ156eから枠側IC基板603のコネクタ156fに接続される。枠側IC基板603の配線パターンは、シリアル−パラレル変換IC613に接続されるようになっている。
天枠ランプユニット281Aを図95〜図98のように構成した場合であっても、例えば、遊技機1の機種変更が行われた場合などに天枠ランプユニット281Aを入れ替えることによって、天枠ランプの形状や色などを容易に変更することができる。また、ガラス扉枠2を開放しなければ天枠ランプユニット281Aを取り外せないようにすることができ、天枠ランプユニット281Aが不正に取り外されてしまうような事態を防止することができる。
また、遊技枠11側やガラス扉枠2側に枠用の制御基板を設けるようにしてもよい。そして、遊技盤6に設けられた基板(例えば、演出制御基板80)からモータなどの可動部材の制御用データを取り込み、可動部材を制御するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、リーチ演出などを実行するときに遊技者を照射するように天枠ランプの各LED281a〜281cを可動する場合を示したが、打球供給皿(上皿)3を照射するように天枠ランプの各LED281a〜281cを真下方向に可動するようにしてもよい。そして、例えば、打球供給皿(上皿)3上に蛍光塗料などで文字列を印刷しておくことによって、予告などを示す文字列が打球供給皿(上皿)3上に浮かび上がるようにすることによって、予告演出を行なうように構成してもよい。
また、遊技枠11側に遊技領域の外側から遊技領域側に重なるように可動する可動物(例えば、竜などの形状を模した可動役物)を設けるようにし、可動可能な天枠ランプの各LED281a〜281cとともに演出に用いることによって、遊技の興趣を向上させるようにしてもよい。
また、遊技枠11側に(例えば、打球供給皿(上皿)3の前などに)、ELバックライトなどを用いた表示装置を備えるようにしてもよい。また、遊技枠11側に設けた表示装置を可動可能に構成するようにしてもよい。
また、遊技者が操作可能な押圧ボタンやジョグダイヤルなどの操作部を設けるようにし、操作部の操作にしたがって天枠ランプの各LED281a〜281cを可動するように構成してもよい。この場合、例えば、演出表示装置9において「チャンス!」などの文字列を表示したときに、遊技者が操作部を操作したことにもとづいて、天枠ランプの各LED281a〜281cを下向き発光状態に稼動して遊技者を照射するように制御してもよい。
また、天枠ランプの各LED281a〜281cの前方に各LED281a〜281cを遮蔽可能な遮蔽部材を設けるようにし、遊技状態に応じて各LED281a〜281cを遮蔽して発光状態を弱めるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、天枠ランプの各LED281a〜281cを可動可能な発光部品として構成する場合を示したが、左枠ランプや右枠ランプの各LED282a〜282f,283a〜283fを可動可能に構成するようにしてもよい。また、例えば、遊技機の下方(例えば、打球供給皿(上皿)3付近)に可動可能なランプを設けるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出制御基板80、盤側IC基板601、各枠側IC基板602〜605および各中継基板606,607の接続形態として、演出制御基板80、中継基板606および中継基板607がバス型の1系統の配線ルートで接続され、盤側IC基板601および各枠側IC基板602〜604に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜619がバス型の1系統の配線ルートで接続される場合を説明したが、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC616〜619を直列接続(以下、デイジーチェーン型の接続ともいう)したり、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレル変換IC610〜615を直列接続(デイジーチェーン型の接続)することによって、配線数を低減してもよい。
図100は、演出制御基板80、中継基板606,607、盤側IC基板601、枠側IC基板602,603,604,605の他の構成例を示すブロック図である。図100に示す例では、演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100は、制御信号としてのシリアルデータとともに、クロック信号を中継基板607に出力する。中継基板607は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力したシリアルデータおよびクロック信号を、さらに中継基板606を介して盤側IC基板601に供給する。
盤側IC基板601に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC619に入力される。図100に示すように、盤側IC基板601に搭載される各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC619から、盤側IC基板601に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC616,618,617に順に転送される。例えば、図21に示すシフトレジスタ652の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部651に入力するように構成することによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC616〜619に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技盤6に設けられた各ランプのLEDに供給する。また、盤側IC基板601に入力されたクロック信号は、盤側IC基板601上で分岐され、各シリアル−パラレル変換IC616〜619および入力IC621に入力される。
中継基板607は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力したシリアルデータおよびクロック信号を枠側IC基板604および枠側IC基板605に供給する。枠側IC基板604に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC614に入力される。図100に示すように、枠側IC基板602に搭載される各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC610から、枠側IC基板602に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC611,612に順に転送される。例えば、図21に示すシフトレジスタ652の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部651に入力するように構成することによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC610〜612に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLEDや駆動モータに供給する。
また、各枠側IC基板603,604に搭載される各シリアル−パラレル変換IC613,614は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC614から、各枠側IC基板603に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC613に順に転送される。例えば、図21に示すシフトレジスタ652の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部651に入力するように構成することによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC613,614に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC613,614は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLEDに供給する。
また、枠側IC基板602に入力されたクロック信号は、枠側IC基板602上で分岐され、各シリアル−パラレル変換IC610〜612に入力される。また、枠側IC基板604に入力されたクロック信号は、枠側IC基板604上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC614に入力されるとともに、枠側IC基板603に入力される。枠側IC基板603に入力されたクロック信号は、枠側IC基板603上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC613に入力される。枠側IC基板605に入力されたクロック信号は、枠側IC基板605上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC615および入力IC620に入力される。
また、この実施の形態では、演出制御手段は、変動パターンコマンドを受信したが表示結果特定コマンドを受信できなかった場合に、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンドを受信したと判定した場合には、停止図柄を通常大当り図柄に決定し、通常大当りのときにも確変大当りのときにも使用されうる変動パターンコマンド以外の変動パターンコマンドを受信したと判定したときには、停止図柄を、受信した変動パターンに応じた飾り図柄の組合せに決定するので、ノイズ等によって表示結果特定コマンドを受信できなくても、大当りが発生することを演出表示装置9によって報知できる。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、アドレス付きのランプ制御信号をシリアル−パラレル変換IC610〜619に出力することによって、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御する場合を説明したが、複数のシリアル−パラレル変換ICを同一系統の配線で直列に接続し、その同一系統の配線で接続された全てのランプを制御するためのランプ制御信号を含む固定長さのデータを出力するようにしてもよい。以下、同一系統の配線で接続された全てのランプを制御するためのランプ制御信号を含む固定長さのデータを出力することによって、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御する第2の実施の形態を説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図101は、第2の実施の形態における中継基板77および演出制御基板80の回路構成例を示すブロック図である。なお、図101に示す例では、演出制御に関して演出制御基板80のみを設ける場合を示すが、ランプドライバ基板および音声出力基板を設けてもよい。この場合、ランプドライバ基板および音声出力基板には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、RAM(図示せず)、シリアル出力回路353、シリアル入力回路354、ラッチ信号出力部355、クロック信号出力部356および入力取込信号出力部357を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、シリアル入力回路102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。この場合、シリアル入力回路102は、シリアル信号方式で受信した演出制御コマンドをパラレルデータに変換し出力する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御用CPU101は、シリアル出力回路353を介してランプを駆動する信号を出力する。シリアル出力回路は、入力したランプのLEDを駆動する信号(パラレルデータ)をシリアルデータに変換して中継基板606に出力する。
この実施の形態では、後述するように、遊技枠11側に設けられたシリアル−パラレル変換IC610〜615のうち3つのIC610〜612が同一系統の配線で直列に接続されている。天枠ランプを制御する場合には、演出制御用CPU101は、その同一系統の配線で接続された全てのシリアル−パラレル変換IC610〜612用のランプ制御信号やモータ制御信号を含む固定長さのデータ(制御信号列)を、シリアル出力回路353を介してシリアル信号方式で出力する。そして、演出制御用CPU101は、固定長さの制御信号列を出力し終えると、各シリアル−パラレル変換IC610〜612にランプ制御信号やモータ制御信号を取り込ませるためのラッチ信号を、ラッチ信号出力部355に出力させる。
また、この実施の形態では、遊技枠11側に設けられたシリアル−パラレル変換IC610〜615のうち2つのIC613,614が同一系統の配線で直列に接続されている。左枠ランプや右枠ランプを制御する場合には、演出制御用CPU101は、その同一系統の配線で接続された全てのシリアル−パラレル変換IC613,614用のランプ制御信号を含む固定長さのデータ(制御信号列)を、シリアル出力回路353を介してシリアル信号方式で出力する。そして、演出制御用CPU101は、固定長さの制御信号列を出力し終えると、各シリアル−パラレル変換IC613,614にランプ制御信号を取り込ませるためのラッチ信号を、ラッチ信号出力部355に出力させる。
また、この実施の形態では、後述するように、遊技盤6側に設けられたシリアル−パラレル変換IC616〜619が同一系統の配線で直列に接続されている。センター飾り用ランプやステージランプ、可動部材である骸骨153周辺に設けられたランプを制御する場合には、演出制御用CPU101は、その同一系統の配線で接続された全てのシリアル−パラレル変換IC616〜619用のランプ制御信号を含む固定長さのデータ(制御信号列)を、シリアル出力回路353を介してシリアル信号方式で出力する。そして、演出制御用CPU101は、固定長さの制御信号列を出力し終えると、各シリアル−パラレル変換IC616〜619にランプ制御信号を取り込ませるためのラッチ信号を、ラッチ信号出力部355に出力させる。
なお、遊技枠11側に設けられたシリアル−パラレル変換IC610〜615のうちIC615については単独の配線で接続されている。皿ランプや操作ボタンランプを制御する場合には、演出制御用CPU101は、その単独の配線で接続されたシリアル−パラレル変換IC615用のランプ制御信号を、シリアル出力回路353を介してシリアル信号方式で出力する。そして、演出制御用CPU101は、ランプ制御信号を出力し終えると、シリアル−パラレル変換IC615にランプ制御信号を取り込ませるためのラッチ信号を、ラッチ信号出力部355に出力させる。
図102は、第2の実施の形態における演出制御基板80、中継基板606,607、盤側IC基板601、枠側IC基板602,603,604,605の構成例を示すブロック図である。演出制御基板80の演出制御用マイクロコンピュータ100は、制御信号としてのシリアルデータとともに、クロック信号を中継基板606に出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、シリアルデータを出力し終えたタイミングで、ラッチ信号を中継基板606に出力する。中継基板606は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力したシリアルデータ、クロック信号およびラッチ信号を盤側IC基板601に供給する。また、中継基板606は、シリアルデータ、クロック信号およびラッチ信号を、さらに中継基板607を介して各枠側IC基板602〜605に供給する。
盤側IC基板601に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC619に入力される。図102に示すように、盤側IC基板601に搭載される各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、同一系統の配線で直列に接続されている。同一系統の配線で接続とは、複数のシリアル−パラレル変換ICがいわゆる数珠つなぎ配線で直列に接続されていることである。例えば、各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC619から、盤側IC基板601に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC616,618,617に順に転送される。この実施の形態では、後述するように、各シリアル−パラレル変換ICが搭載するシフトレジスタ682の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部681に入力するように構成する(図103参照)ことによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC616〜619に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、ラッチ信号を入力したタイミングでシリアルデータをラッチし、ラッチしたシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技盤6に設けられた各ランプのLEDに供給する。また、盤側IC基板601に入力されたクロック信号は、盤側IC基板601上で分岐され、各シリアル−パラレル変換IC616〜619および入力IC621に入力される。
中継基板607は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力したシリアルデータ、クロック信号およびラッチ信号を枠側IC基板602、枠側IC基板604および枠側IC基板605に供給する。枠側IC基板604に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC610に入力される。図102に示すように、枠側IC基板602に搭載される各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、同一系統の配線で直列に接続されている。例えば、各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている(いわゆる数珠つなぎ配線で接続されている)。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC610から、枠側IC基板602に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC611,612に順に転送される。この実施の形態では、後述するように、各シリアル−パラレル変換ICが搭載するシフトレジスタ682の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部681に入力するように構成する(図103参照)ことによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC610〜612に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、ラッチ信号を入力したタイミングでシリアルデータをラッチし、ラッチした入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLEDに供給する。
また、枠側IC基板604に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC614に入力される。図102に示すように、各枠側IC基板603,604に搭載される各シリアル−パラレル変換IC613,614は、同一系統の配線で直列に接続されている。例えば、各シリアル−パラレル変換IC613,614は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている(いわゆる数珠つなぎ配線で接続されている)。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC614から、枠側IC基板603に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC613に順に転送される。この実施の形態では、後述するように、各シリアル−パラレル変換ICが搭載するシフトレジスタ682の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部681に入力するように構成する(図103参照)ことによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC613,614に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC613,614は、ラッチ信号を入力したタイミングでシリアルデータをラッチし、ラッチした入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLEDに供給する。
また、枠側IC基板602に入力されたクロック信号は、枠側IC基板602上で分岐され、各シリアル−パラレル変換IC610〜612に入力される。また、枠側IC基板604に入力されたクロック信号は、枠側IC基板604上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC614に入力されるとともに、枠側IC基板603に入力される。枠側IC基板603に入力されたクロック信号は、枠側IC基板603上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC613に入力される。枠側IC基板605に入力されたクロック信号は、枠側IC基板605上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC615および入力IC620に入力される。
枠側IC基板605に入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC615に入力される。そして、各シリアル−パラレル変換IC615は、ラッチ信号を入力したタイミングでシリアルデータをラッチし、ラッチした入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた皿ランプおよび操作ボタンランプのLED82a〜82d,83に供給する。また、枠側IC基板605に入力されたクロック信号は、枠側IC基板605上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC615および入力IC620に入力される。
次に、第2の実施の形態におけるシリアル−パラレル変換ICの構成について説明する。図103は、第2の実施の形態における各シリアル−パラレル変換ICの構成を示すブロック図である。なお、図103では、一例として、遊技枠11側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC610〜612の構成を示しているが、遊技盤6側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC616〜619、遊技枠11側に設けられたシリアル−パラレル変換IC613,614および遊技枠11側に設けられたもう1つのシリアル−パラレル変換IC5615の構成も同様である。
図103に示すように、各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、データラッチ部681、シフトレジスタ682およびデータバッファ683を含む。また、図103に示すように、各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、IC610、IC611およびIC612の順に同一系統の配線で直列に接続されている。
データラッチ部681は、例えばラッチ回路によって構成され、シリアルデータが入力されると、所定周期、例えばクロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで入力データを1ビット毎にラッチし、シフトレジスタ682に出力する。シフトレジスタ682は、単位データ、例えばデータラッチ部681から1ビットずつ入力されたデータを順に格納する。また、シフトレジスタ682は、クロック信号のパルスの立ち上がりのタイミングで、格納データを1ビットずつシフトする。そのように繰り返し格納データを1ビットずつシフトしていくことによって、シフトレジスタ682は8ビット全てにデータが格納された状態になる。そして、さらに、入力データおよびクロック信号が入力されると、シフトレジスタ682の最終ビットのデータが、そのシリアル−パラレル変換ICの後段(以下、下位側(シリアル−パラレル変換ICの入力側を上位とした場合の下位側)ともいう)に接続されているシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部681に入力される。例えば、図103に示す例では、IC610のシフトレジスタ682の最終ビットのデータが、下位側のIC611のデータラッチ部681に入力され、IC611のシフトレジスタ682の最終ビットのデータが、下位側のIC612のデータラッチ部681に入力される。そのようにすることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100から出力されたシリアルデータが、IC610、IC611およびIC612の順に転送されることになる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、4つのシリアル−パラレルIC610〜612用の全てのランプ制御信号を含む制御信号列をシリアル信号方式で出力する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、下位側のIC用のランプ制御信号から順に(すなわち、IC612用のランプ制御信号、IC611のランプ制御信号およびIC610用のランプ制御信号の順に)含む制御信号列を出力する。そして、上記のように、IC610、IC611およびIC612の順にデータが転送されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100によって一連の制御信号列の出力が完了された状態となると、IC612のシフトレジスタ682にIC612用のモータ制御信号が格納され、IC611のシフトレジスタ682にIC611用のモータ制御信号が格納され、IC610のシフトレジスタ682にIC610用のランプ制御信号が格納された状態となる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100によってラッチ信号が出力されるタイミングで、各シリアル−パラレル変換IC610〜612によってデータが取り込まれる。
データバッファ683は、例えば、ラッチレジスタによって構成され、演出制御用マイクロコンピュータ100からのラッチ信号を入力すると、シフトレジスタ682が格納するデータを取り込んでラッチする。そして、データバッファ683は、取り込んだデータをパラレルデータ(Q0〜Q7)として各ランプのLEDに供給することになる。なお、ラッチ信号を入力するタイミング(所定のタイミング)は、下位側のICまでデータを送るのにかかる時間よりも長いスパンでおとずれるタイミングとする。
次に、エラー用ランプ制御実行データに従って所定のデータ格納領域にセットされるランプ制御信号を含む制御信号列について説明する。図104は、第2の実施の形態における報知制御処理においてシリアルデータ方式として出力されるランプ制御信号およびモータ制御信号を含む制御信号列の例を示す説明図である。図104に示すように、この実施の形態では、エラー種類ごとに2パターン(パターンAとパターンB)のエラー用ランプ制御実行データが用いられる。この実施の形態では、パターンAとパターンBのエラー用ランプ制御実行データを切り替えて用いることにより、ランプの点滅表示が制御される。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図104に示すランプ制御信号およびモータ制御信号を含む制御信号列(またはランプ制御信号)を、エラー用ランプ制御実行データに対応付けて、あらかじめROMに設けられた所定のランプ制御信号格納領域に記憶している。そして、演出制御用CPU101は、エラー用ランプ制御実行データにもとづいて、所定のランプ制御信号格納領域からランプ制御信号およびモータ制御信号を含む制御信号列(またはランプ制御信号)を抽出し、シリアル出力回路353に出力する。
RAMクリア報知する場合には、図104に示すように、遊技枠11側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000111」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。また、613,614に対応する制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが点灯される。また、RAMクリア報知する場合、エラー用ランプ制御実行データがパターンAである場合とパターンBである場合とで同じ内容のランプ制御信号を含む制御信号列が出力されるので、エラー報知の実行中、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが継続して点灯される状態となる。
ドア開放エラーを報知する場合には、図104に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、遊技枠11側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000111」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。また、613,614に対応する制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、遊技枠11側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000000」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。また、613,614に対応する制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが消灯される。そのような制御が繰り返し行われることによって、ドア開放エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた全てのランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
球切れエラーを報知する場合には、図104に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、各シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000111」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、各シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000000」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cが消灯される。そのような制御が繰り返し行われることによって、球切れエラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cのみを所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
満タンエラーを報知する場合には、図104に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、シリアル−パラレル変換IC615に、制御データ本体が「00001111」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、皿ランプのLED82a〜82dに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、皿ランプのLED82a〜82dが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、シリアル−パラレル変換IC615に、制御データ本体が「00000000」であるランプ制御信号が送信される。すなわち、皿ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、皿ランプのLED82a〜82dが消灯される。そのような制御が繰り返し行われることによって、満タンエラーを報知する場合、皿ランプのLED82a〜82dのみを所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
賞球エラーを報知する場合には、図104に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000111」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cのみが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000000」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。すなわち、天枠ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て0であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281g〜281cが消灯される。そのような制御が繰り返し行われることによって、賞球エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた天枠ランプのLED281a〜281cが所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
乱数回路エラーを報知する場合には、図104に示すように、遊技枠11側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000111」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。また、各シリアル−パラレル変換IC613,614に対応する制御データ本体が「00111111」であるランプ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、各ランプのLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが点灯される。また、乱数回路エラーを報知する場合、エラー用ランプ制御実行データがパターンAである場合とパターンBである場合とで同じ内容のランプ制御信号が出力されるので、エラー報知の実行中、遊技枠11側に設けられた全てのランプ(皿ランプを除く)のLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが継続して点灯される状態となる。
異常入賞エラーを報知する場合には、図104に示すように、まず、パターンAのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、遊技枠11側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000010」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。また、各シリアル−パラレル変換IC613,614に対応する制御データ本体が「00101010」であるランプ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、遊技枠11側に設けられたランプの一部のLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた各ランプの一部のLED281b,282b,d,f,283b,d,fのみが点灯される。また、プロセスデータ切替時に、パターンBのエラー用ランプ制御実行データにもとづいて、遊技枠11側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC610に対応する制御データ本体が「00000101」であり、各シリアル−パラレル変換IC611,612に対応する制御データ本体としてモータ制御信号のデータ列を含む制御信号列が送信される。また、各シリアル−パラレル変換IC613,614に対応する制御データ本体が「00010101」であるランプ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、遊技枠11側に設けられた各天枠ランプの他の一部のLEDに対応するビットの論理値が全て1であるランプ制御信号が出力され、遊技枠11側に設けられた各ランプの他の一部のLED281a,c,282a,c,e,283a,c,eのみが点灯される。
上記のような制御が繰り返し行われることによって、異常入賞エラーを報知する場合、遊技枠11側に設けられた各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fが互い違いに交互に所定時間間隔で点滅させるような制御が行われる。
次に、遊技演出において可動部材151〜153を動作させるときに出力されるモータ制御信号を含む制御信号列について説明する。図105は、第2の実施の形態における遊技演出においてシリアルデータ方式として出力されるモータ制御信号を含む制御信号列の例を示す説明図である。図105に示すモータ制御信号を含む制御信号列は、例えば、飾り図柄変動中処理において、可動部材151〜153を用いた予告演出を含む可変表示が実行される際にシリアル設定処理において所定のデータ格納領域にセットされる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図105に示すモータ制御信号を含む制御信号列を、例えば、表示制御実行データに対応付けて、あらかじめROMに設けられた所定の制御信号格納領域に記憶している。そして、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづいて、所定のモータ制御信号格納領域からモータ制御信号を含む制御信号列を抽出し、シリアル出力回路353に出力する。
なお、図105に示すように、モータ制御信号を含む制御信号列には、遊技演出に応じてセンター飾り用ランプやステージランプ、可動部材である骸骨153周辺のランプを制御するための各ランプ制御信号も含む。
可動部材としてトロッコ151を正方向に動作させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000001」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、トロッコ151を駆動するためのモータ151aの正方向動作に対応するビットの論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ151aが駆動することによってトロッコ151が動作される。また、トロッコ151の動作を停止させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、モータ151aの正方向動作に対応するビットの論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ151aの駆動が停止されることによってトロッコ151の動作が停止される。
可動部材としてトロッコ151を逆方向に動作させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000010」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、トロッコ151を駆動するためのモータ151aの逆方向動作に対応するビットの論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ151aが駆動することによってトロッコ151が動作される。また、トロッコ151の動作を停止させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、モータ151aの逆方向動作に対応するビットの論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ151aの駆動が停止されることによってトロッコ151の動作が停止される。
可動部材として梁152を正方向に動作させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000100」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、梁152を駆動するためのモータ152aの正方向動作に対応するビットの論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ152aが駆動することによって梁152が動作される。また、梁152の動作を停止させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、モータ152aの正方向動作に対応するビットの論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ152aの駆動が停止されることによって梁152の動作が停止される。
可動部材として梁152を逆方向に動作させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00001000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、梁152を駆動するためのモータ152aの逆方向動作に対応するビットの論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ152aが駆動することによって梁152が動作される。また、梁152の動作を停止させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、モータ152aの逆方向動作に対応するビットの論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ152aの駆動が停止されることによって梁152の動作が停止される。
可動部材として骸骨153を正方向に動作させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00010000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、骸骨153を駆動するためのモータ153aの正方向動作に対応するビットの論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ153aが駆動することによって骸骨153が動作される。また、骸骨153の動作を停止させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、モータ153aの正方向動作に対応するビットの論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ153aの駆動が停止されることによって骸骨153の動作が停止される。
可動部材として骸骨153を逆方向に動作させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00100000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、骸骨153を駆動するためのモータ153aの逆方向動作に対応するビットの論理値が1であるモータ制御信号が出力され、モータ153aが駆動することによって骸骨153が動作される。また、骸骨153の動作を停止させる場合には、シリアル−パラレル変換IC616に対応する制御データ本体が「00000000」であるモータ制御信号を含む制御信号列が送信される。すなわち、モータ153aの逆方向動作に対応するビットの論理値が0であるモータ制御信号が出力され、モータ153aの駆動が停止されることによって骸骨153の動作が停止される。
次に、シリアル設定処理について説明する。図106は、第2の実施の形態におけるシリアル設定処理の例を示すフローチャートである。シリアル設定処理は、例えば、演出制御プロセス処理において、客待ちデモンストレーション表示を行なうとき(ステップS1818参照)や、飾り図柄の可変表示を行うとき(ステップS835F,S996参照)、大当り表示を行なうとき(ステップS1875,S1883参照)、各種エラー報知を行うとき(ステップS1917,S1923,S1928、S1934,S1941,S1945,S1949,S1970,S1976,S1983,S1990,S1998,S2003,S2008)に実行される。
図106において、ステップS950,S951の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。ステップS951で各ランプの表示状態に変更があれば、演出制御用CPU101は、表示制御対象のランプのシリアル−パラレル変換IC用のランプ制御信号を含む制御信号列を、所定のランプ制御信号格納領域から抽出する(ステップS952A)。次いで、演出制御用CPU101は、抽出したランプ制御信号を含む制御信号列を、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップS953A)。そして、ランプ制御信号出力要求フラグをセットする(ステップS954)。
図106において、ステップS955,S956の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。ステップS956で可動部材151〜153の可動がある場合には、演出制御用CPU101は、可動対象の可動部材151〜153のシリアル−パラレル変換IC用のモータ制御信号を含む制御信号列を、所定の制御信号格納領域から抽出する(ステップS957A)。次いで、演出制御用CPU101は、抽出したモータ制御信号を含む制御信号列を、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップS958A)。そして、モータ制御信号出力要求フラグをセットする(ステップS959)。
図106において、ステップS960の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。ステップS960で天枠ランプの可動を行なう場合であれば、演出制御用CPU101は、駆動対象のランプ上下駆動モータ90やランプ左右駆動モータ91a,91b、ランプ回転駆動モータ92のシリアル−パラレル変換IC用のモータ制御信号を含む制御信号列を、所定の制御信号格納領域から抽出する(ステップS961A)。次いで、演出制御用CPU101は、抽出したモータ制御信号を含む制御信号列を、RAMに設けられた所定のデータ格納領域に設定する(ステップS962A)。そして、モータ制御信号出力要求フラグをセットする(ステップS963)。
図107は、第2の実施の形態における出力対象のランプ制御信号やモータ制御信号を含む制御信号列が設定されるデータ格納領域の一構成例を示す説明図である。この実施の形態では、ランプ制御信号やモータ制御信号を含む制御信号列を格納するデータ格納領域が個別に3個用意されている。すなわち、同一系統の配線で接続された遊技盤6側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC616〜619に出力される制御信号列を格納する盤側出力データ格納領域と、同一系統の配線で接続された遊技枠11側に設けられた各シリアル−パラレル変換IC610〜614に出力される制御信号列を格納する枠側出力データ格納領域と、遊技枠11側に設けられたシリアル−パラレル変換IC615に出力される制御信号列を格納する皿側出力データ格納領域とが設けられている。
例えば、演出制御用CPU101は、RAMクリア報知、ドア開放エラー、球切れエラー、賞球エラー、乱数回路エラーまたは異常入賞エラーを報知する場合に、シリアル設定処理のステップS952Aにおいて、図104に示すRAMクリア報知、ドア開放エラー、球切れエラー、賞球エラー、乱数回路エラーまたは異常入賞エラーに対応するランプ制御信号を含む制御信号列を抽出し、図107に示す枠側出力データ格納領域に格納する。また、例えば、演出制御用CPU101は、満タンエラーを報知する場合に、シリアル設定処理のステップS952Aにおいて、図104に示す満タンエラーに対応するランプ制御信号を抽出し、図107に示す皿側出力データ格納領域に格納する。また、例えば、演出制御用CPU101は、遊技演出において可動部材151〜153を可動する場合に、シリアル設定処理のステップS957Aにおいて、図105に示すいずれかのモータ制御信号を含む制御信号列を抽出し、図107に示す盤側出力データ格納領域に格納する。
図108は、第2の実施の形態におけるシリアル入出力処理(ステップS708)の具体例を示すフローチャートである。図108において、ステップS970,S971の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。ランプ制御信号出力要求フラグまたはモータ制御信号出力要求フラグをリセットすると、演出制御用CPU101は、データ格納領域に格納されているランプ制御信号やモータ制御信号を含む制御信号列をシリアル出力回路353に出力する(ステップS972A)。すると、出力されたランプ制御信号やモータ制御信号を含む制御信号列は、シリアル出力回路353によってシリアルデータに変換され、中継基板606,607を介して、盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜605にシリアルデータ方式として出力されることになる。次いで、演出制御用CPU101は、所定時間(制御信号列がシリアル出力回路353に出力されてから、盤側IC基板601や各枠側IC基板602〜605にシリアルデータ方式として出力され終わるまでに要する時間)経過後に、ラッチ信号出力部355に、各枠側IC基板602〜605に対してラッチ信号を出力させる(ステップS972B)。
なお、図107に示す3つのデータ格納領域のいずれか複数の領域に制御信号列が格納されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS972A,S972Bの処理を複数回繰り返し実行する。例えば、図107に示す3つのデータ格納領域の全てに制御信号列が格納されている場合には、演出制御用CPU101は、まず、盤側出力データ格納領域から制御信号列を抽出し、シリアル出力回路353に出力する(ステップS972A参照)。そして、所定時間経過後に、ラッチ信号出力部355に、盤側IC基板601に対してラッチ信号を出力させる(ステップS972B参照)。次いで、演出制御用CPU101は、枠側出力データ格納領域から制御信号列を抽出し、シリアル出力回路353に出力する(ステップS972A参照)。そして、所定時間経過後に、ラッチ信号出力部355に、枠側IC基板602〜604に対してラッチ信号を出力させる(ステップS972B参照)。次いで、演出制御用CPU101は、皿側出力データ格納領域からランプ制御信号を抽出し、シリアル出力回路353に出力する(ステップS972A参照)。そして、所定時間経過後に、ラッチ信号出力部355に、枠側IC基板605に対してラッチ信号を出力させる(ステップS972B参照)。
なお、ステップS973〜S976の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
以上のように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドにもとづいて各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する。また、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619と、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615とが、1系統の配線を介して接続される。そのため、遊技盤6と遊技枠11との間の配線数を低減することができる。従って、遊技枠11と遊技盤6とが着脱自在に構成された遊技機において、遊技枠11と遊技盤6との着脱作業を容易に行えるようにすることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、同一の系統の配線に直列に接続された全ての演出用の電気部品(ランプやモータ)の制御信号の情報を含む固定長さのデータを単位データづつ所定周期ごとにシリアル信号方式で出力する。そのため、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619と枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615とにあらかじめ相互に異なるアドレスを割り当てる必要をなくすことができる。
なお、この実施の形態では、盤側IC基板601に搭載される各シリアル−パラレル変換IC616〜619が同一系統の配線で接続されるとともに、枠側IC基板602〜604に搭載される各シリアル−パラレル変換IC610〜614が同一系統の配線で接続される場合を説明したが、盤側IC基板601に搭載される各シリアル−パラレル変換IC616〜619および各枠側IC基板602〜605に搭載される各シリアル−パラレル変換IC610〜615の全てが同一系統の配線で接続されるようにしてもよい。
図109は、第2の実施の形態における演出制御基板80、中継基板606,607、盤側IC基板601、枠側IC基板602,603,604,605の他の構成例を示すブロック図である。図109では、盤側IC基板601に搭載される各シリアル−パラレル変換IC616〜619および各枠側IC基板602〜605に搭載される各シリアル−パラレル変換IC610〜615の全てが同一系統の配線で接続される。
図109に示す例では、演出制御用マイクロコンピュータ100が出力するシリアルデータは、中継基板606を介して、まず盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC619に入力される。そして、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC619から、盤側IC基板601に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC616,618,617に順に転送される。
また、盤側IC基板601が搭載する最も下位側のシリアル−パラレル変換IC617は、シリアルデータをさらに中継基板606に出力する。そして、シリアルデータは、中継基板606からさらに中継基板607を介して、枠側IC基板604に搭載されたシリアル−パラレル変換IC614に入力される。そして、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC614から、各枠側IC基板602〜605に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC610,611,612,613,615に順に転送される。
実施の形態3.
第1の実施の形態では、演出制御基板80を用いて全ての演出手段(演出表示装置9、音出力装置(スピーカ)27および各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f)を制御する場合を説明したが、別々の制御基板を用いて各演出手段を制御してもよい。以下、音出力装置27および各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御する音/ランプ制御基板と、演出表示装置9を制御する図柄制御基板とを備えた第3の実施の形態を説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図110は、第3の実施の形態における中継基板77、音/ランプ制御基板80bおよび図柄制御基板80aの回路構成例を示すブロック図である。この実施の形態では、音/ランプ制御基板80bは、音出力装置27の音出力制御、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fの表示制御を行う。また、図柄制御基板80aは、演出表示装置9の表示制御を行う。また、この実施の形態では、「演出制御」とは、演出表示装置9の表示制御や、スピーカ27の音出力制御、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fの表示制御を行うことによって、遊技演出などの演出を行うことをいう。また、この実施の形態では、演出制御手段は、演出表示装置9の表示制御を行う図柄制御用マイクロコンピュータ100aと、スピーカ27の音出力制御、および各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fの表示制御を行う音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bとによって実現される。
音/ランプ制御基板80bは、音/ランプ制御用CPU101b、RAM、シリアル出力回路353、シリアル入力回路354、クロック信号出力部356および入力取込信号出力部357を含む音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。音/ランプ制御基板80bにおいて、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作する。
さらに、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bはシリアル出力回路353を介してランプを駆動する信号を出力する。シリアル出力回路は、入力したランプのLEDを駆動する信号(パラレルデータ)をシリアルデータに変換して中継基板606に出力する。
また、クロック信号出力部356は、クロック信号を中継基板606に出力する。クロック信号出力部356からのクロック信号は、中継基板606を介して各枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615や入力IC620に供給される。また、クロック信号出力部356からのクロック信号は、中継基板606を介して盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619や入力IC621に供給される。したがって、この実施の形態では、各シリアル−パラレル変換IC610〜619および各入力IC620,621に共通のクロック信号が供給されることになる。
また、入力取込信号出力部357は、演出制御用CPU101の指示に従って、中継基板606,607を介して、盤側IC基板601または枠側IC基板602〜605に入力取込信号(ラッチ信号)を出力する。枠側IC基板605に搭載された入力IC620は、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bからの入力取込信号を入力すると、操作ボタン81a〜81eの検出信号をラッチし、シリアル信号方式で中継基板606,607を介して音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに出力する。また、盤側IC基板601に搭載された入力IC621は、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bからの入力取込信号を入力すると、各位置センサ151b,152b,153bの検出信号をラッチし、シリアル信号方式で中継基板606を介して音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに出力する。
また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、音声合成用IC173に対して音番号データを出力する。音声合成用IC173は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路175に出力する。増幅回路175は、音声合成用IC173の出力レベルを、ボリューム176で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM174には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bとランプドライバ352および音声合成IC173との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
図柄制御基板80aは、図柄制御用CPU101aおよびRAMを含む図柄制御用マイクロコンピュータ100aを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。図柄制御基板80aにおいて、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作する。また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、主基板31から中継基板77を介して受信した演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた演出表示装置9の表示制御を行わせる。
図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから入力されたデータにもとづいて演出表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が図柄制御基板80aに搭載されている。VDP109は、図柄制御用マイクロコンピュータ100aとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を図柄制御基板80aに向かう方向にしか通過させない(図柄制御基板80aから中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図110には、ダイオードが例示されている。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、主基板31からの演出制御コマンド(変動パターンコマンドや表示結果指定コマンド)を、入出力ポート104を介して音/ランプ制御基板80bに送信(転送)する。
図111は、第3の実施の形態における図柄制御基板80a、音/ランプ制御基板80b、中継基板606,607、盤側IC基板601、枠側IC基板602,603,604,605の構成例を示すブロック図である。音/ランプ制御基板80bの音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b(具体的には、音/ランプ制御用CPU101b)は、制御信号としてのシリアルデータとともに、クロック信号を中継基板607に出力する。また、入力IC620,621に入力信号をラッチさせるための入力取込信号を中継基板606に出力する。
中継基板606は、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから入力したシリアルデータおよびクロック信号を、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC616〜619に供給する。そして、各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技盤6に設けられた各ランプのLEDLED125a〜125f,126a〜126f,127a〜127cや、各可動部材のモータ151a〜151cに供給する。
また、中継基板607は、バス型の1系統の配線ルートで中継基板606と接続され、各シリアル−パラレル変換IC616〜619に接続されるシリアルデータ線300およびクロック信号線301は、盤側IC基板601上でバス形式に接続されている。
また、盤側IC基板601には、遊技盤6上に設けられた各可動部材の位置センサの検出信号を入力する入力IC621が搭載されている。この実施の形態では、盤側IC基板601に搭載された入力IC621と音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bとは、中継基板606を介して入力信号線、クロック信号線301および入力取込信号線303が接続され、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、所定のタイミングで、入力取込信号を中継基板606を介して入力IC621に出力する。すると、入力IC621は、入力取込信号(ラッチ信号)にもとづいて各位置センサの検出信号をラッチし、中継基板606を介して音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに出力する。この場合、入力IC621は、各位置センサからパラレルに入力した検出信号をシリアルデータに変換して出力する。
中継基板607に入力されたシリアルデータおよびクロック信号は、図111に示すように、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレル変換IC610〜615に供給される。そして、各シリアル−パラレル変換IC610〜615は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82d,83に供給する。
また、各シリアル−パラレル変換IC610〜614に接続されるシリアルデータ線およびクロック信号線は、各枠側IC基板602〜604上でバス形式に接続されている。この実施の形態では、図111に示すように、まず、枠側IC基板602のシリアル−パラレル変換IC610に入力され、シリアル−パラレル変換IC610からシリアル−パラレル変換IC611に入力され、さらにシリアル−パラレル変換IC612の順に入力される。また、枠側IC基板604のシリアル−パラレル変換IC614に入力され、シリアル−パラレル変換IC614から、枠側IC基板603のシリアル−パラレル変換IC613に入力される。また、シリアル−パラレル変換IC615に接続されるシリアルデータ線300およびクロック信号線301は、中継基板607から直接接続される。
また、枠側IC基板605には、遊技枠11に設けられた操作ボタン81a〜81eの検出信号を入力する入力IC620が搭載されている。この実施の形態では、枠側IC基板605に搭載された入力IC620と音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bとは、中継基板607を介して入力信号線302、クロック信号線301および入力取込信号線303が接続され、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、所定のタイミングで、入力取込信号を中継基板606,607を介して入力IC620に出力する。この場合、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、入力IC621に入力取込信号を出力するタイミングとは異なるタイミングで、入力取込信号を入力IC620に出力する。すると、入力IC620は、入力取込信号(ラッチ信号)にもとづいて操作ボタン81a〜81eからの検出信号をラッチし、中継基板606,607を介して音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに出力する。この場合、入力IC620は、操作ボタン81a〜81eからパラレルに入力した検出信号をシリアルデータに変換して出力する。
この実施の形態では、各シリアル−パラレル変換IC610〜619には、あらかじめアドレスが付与され、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、シリアルデータに変換した制御信号を出力する際に、アドレスが付加されたシリアルデータを出力する。各シリアル−パラレル変換IC610〜619は、シリアルデータを入力すると、入力したシリアルデータに付加されているアドレスが自分のアドレスに合致するか否かを確認し、合致していればパラレルデータに変換して各ランプのLEDに供給する。アドレスが合致していなければ各ランプのLEDへの供給は行わない。
次に、図柄制御用マイクロコンピュータ100aの動作を説明する。図112は、第3の実施の形態における図柄制御用マイクロコンピュータ100aが実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対する電力供給が開始され、リセット信号がハイレベルになると、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、メイン処理を開始する。メイン処理では、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS781)。その後、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、タイマ割込フラグの監視(ステップS782)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、そのフラグをクリアし(ステップS783)、以下の図柄制御処理を実行する。
タイマ割込は例えば33ms毎にかかる。すなわち、図柄制御処理は、例えば33ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な図柄制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で図柄制御処理を実行してもよい。
図柄制御処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS784)。なお、この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1の実施の形態で示したコマンド解析処理(図47〜図49に示す演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理)と同様の処理に従って、演出制御コマンドを解析する。
次いで、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、図柄制御プロセス処理を行う(ステップS785)。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1の実施の形態で示した演出制御プロセス処理(図57に示す演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出制御プロセス処理)と同様の処理に従って処理(ただし、演出表示装置9の制御に関する部分のみ)を実行する。
そして、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS786)。さらに、演出表示装置9を用いて報知を行う報知制御プロセス処理を実行する(ステップS787)。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、第1の実施の形態で示した報知制御プロセス処理のうち演出表示装置9を用いた報知処理と同様の処理を実行する。
また、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、主基板31から受信した演出制御コマンドを音/ランプ制御基板80bに送出(転送)する処理を行う(コマンド制御処理:ステップS788)。その後、ステップS782のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
なお、ステップS788のコマンド制御処理において、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドをそのまま音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信してもよく、受信した演出制御コマンドを加工した上で音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信するようにしてもよい。例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、変動パターンコマンドと表示結果コマンドとを1つの演出制御コマンドに作りなおして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信してもよい。この場合、図柄制御用マイクロコンピュータ100aは、例えば、変動パターンコマンドと表示結果コマンドとにもとづいて、飾り図柄の変動中に実行すべき演出の種類と演出時間のみ特定可能な演出制御コマンドと新たに生成し、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信する。そのように構成すれば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bに送信するコマンド数を低減することができる。
次に、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bの動作を説明する。図113は、第3の実施の形態における音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bが実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対する電力供給が開始され、リセット信号がハイレベルになると、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、メイン処理を開始する。メイン処理では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS881)。その後、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、タイマ割込フラグの監視(ステップS882)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、そのフラグをクリアし(ステップS883)、以下の音/ランプ制御処理を実行する。
タイマ割込は例えば33ms毎にかかる。すなわち、音/ランプ制御処理は、例えば33ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な音/ランプ制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で音/ランプ制御処理を実行してもよい。
音/ランプ制御処理において、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、まず、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS884)。なお、この場合、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、第1の実施の形態で示したコマンド解析処理(図47〜図49に示す演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理)と同様の処理に従って、演出制御コマンドを解析する。
次いで、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、音/ランプ制御プロセス処理を行う(ステップS885)。この場合、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、第1の実施の形態で示した演出制御プロセス処理(図57に示す演出制御用マイクロコンピュータ100が実行する演出制御プロセス処理)と同様の処理に従って処理(ただし、スピーカ27および各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fの制御に関する部分のみ)を実行する。
そして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS886)。さらに、スピーカ27および各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを用いて報知を行う報知制御プロセス処理を実行する(ステップS887)。この場合、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、第1の実施の形態で示した報知制御プロセス処理のうちスピーカ27および各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを用いた報知処理と同様の処理を実行する。さらに、コマンド解析処理や音/ランプ制御プロセス処理、報知制御プロセス処理でセットされたデータをシリアル出力回路353に出力したり、各入力IC620,621から受信したデータをシリアル入力回路354から読み込むシリアル入出力処理を実行する(ステップS888)。その後、ステップS882に移行する。
以上のように、この実施の形態によれば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから転送された演出制御コマンドにもとづいて各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する。また、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619と、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615とが、1系統の配線を介して接続されるとともに、あらかじめ相互に異なるアドレス情報が割り当てられ、自己のアドレス情報が付加された制御信号のみをパラレルデータに変換して出力する。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技盤6に設けられたシリアル−パラレル変換IC616〜619を制御するための制御信号を出力するときには、シリアル−パラレル変換IC616〜619を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、遊技枠11に設けられたシリアル−パラレル変換IC610〜615を制御するための制御信号を出力するときには、シリアル−パラレル変換IC610〜615を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する。そのため、第1の実施の形態と同様に、遊技盤6と遊技枠11との間の配線数を低減することができる。従って、遊技枠11と遊技盤6とが着脱自在に構成された遊技機において、遊技枠11と遊技盤6との着脱作業を容易に行えるようにすることができる。
なお、この実施の形態では、図柄制御基板80a、音/ランプ制御基板80b、盤側IC基板601、各枠側IC基板602〜605および各中継基板606,607の接続形態として、音/ランプ制御基板80b、中継基板606および中継基板607がバス型の1系統の配線ルートで接続される場合を説明したが、盤側IC基板601に搭載された各シリアル−パラレル変換IC616〜619を直列接続(デイジーチェーン型の接続)したり、各枠側IC基板602〜605に搭載された各シリアル−パラレル変換IC610〜615を直列接続(例えば、デイジーチェーン型の接続)することによって、配線数を低減してもよい。
図114は、第3の実施の形態における図柄制御基板80a、音/ランプ制御基板80b、中継基板606,607、盤側IC基板601、枠側IC基板602,603,604,605の他の構成例を示すブロック図である。図114に示す例では、音/ランプ制御基板80bの音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b(具体的には、音/ランプ制御用CPU101b)は、制御信号としてのシリアルデータとともに、クロック信号を中継基板606にそれぞれ出力する。中継基板606は、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから入力したシリアルデータおよびクロック信号を、中継基板607および盤側IC基板601に供給する。
盤側IC基板601に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC619に入力される。図114に示すように、盤側IC基板601に搭載される各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC619から、盤側IC基板601に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC616,618,617に順に転送される。例えば、図21に示すシフトレジスタ652の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部651に入力するように構成することによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC616〜619に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技盤6に設けられた各ランプのLEDに供給する。また、盤側IC基板601に入力されたクロック信号は、盤側IC基板601上で分岐され、各シリアル−パラレル変換IC616〜619および入力IC621に入力される。
中継基板607は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力したシリアルデータおよびクロック信号を枠側IC基板604および枠側IC基板605に供給する。枠側IC基板602に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC610に入力される。図114に示すように、枠側IC基板602に搭載される各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC610から、枠側IC基板602に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC611,612に順に転送される。例えば、図21に示すシフトレジスタ652の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部651に入力するように構成することによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC610〜612に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLEDや各駆動モータに供給する。
また、枠側IC基板604に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC614に入力される。図114に示すように、各枠側IC基板603,604に搭載される各シリアル−パラレル変換IC613,614は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC614から、枠側IC基板603に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC613に順に転送される。例えば、図21に示すシフトレジスタ652の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部651に入力するように構成することによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC613,614に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC613,614は、入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLEDに供給する。
また、枠側IC基板602に入力されたクロック信号は、枠側IC基板602上で分岐され、それぞれシリアル−パラレル変換IC610,611,612に入力される。また、枠側IC基板604に入力されたクロック信号は、枠側IC基板604上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC614に入力されるとともに、枠側IC基板603に入力される。枠側IC基板603に入力されたクロック信号は、シリアル−パラレル変換IC613に入力される。枠側IC基板605に入力されたクロック信号は、枠側IC基板605上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC615および入力IC620に入力される。
また、この実施の形態では、アドレス付きのランプ制御信号をシリアル−パラレル変換IC610〜619に出力することによって、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御する場合を説明したが、第2の実施の形態と同様に、複数のシリアル−パラレル変換ICを同一系統の配線で直列に接続し、その同一系統の配線で接続された全てのランプを制御するためのランプ制御信号を含む固定長さのデータを出力するようにしてもよい。
図115は、第3の実施の形態における中継基板77、音/ランプ制御基板80bおよび図柄制御基板80aの他の回路構成例を示すブロック図である。図115に示す例では、音/ランプ制御基板80bは、音/ランプ制御用CPU101b、RAM、シリアル出力回路353、シリアル入力回路354、ラッチ信号出力部355、クロック信号出力部356および入力取込信号出力部357を含む音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。音/ランプ制御基板80bにおいて、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作する。
音/ランプ制御用CPU101bは、シリアル出力回路353を介してランプを駆動する信号を出力する。シリアル出力回路353は、入力したランプのLEDを駆動する信号(パラレルデータ)をシリアルデータに変換して中継基板606に出力する。
図115に示す例では、第2の実施の形態と同様に、遊技枠11側に設けられたシリアル−パラレル変換IC610〜615のうち4つのIC610〜614が同一系統の配線で直列に接続されている。天枠ランプや左枠ランプ、右枠ランプを制御する場合には、音/ランプ制御用CPU101bは、その同一系統の配線で接続された全てのシリアル−パラレル変換IC610〜614用のランプ制御信号を含む固定長さのデータ(制御信号列)を、シリアル出力回路353を介してシリアル信号方式で出力する。そして、音/ランプ制御用CPU101bは、固定長さの制御信号列を出力し終えると、各シリアル−パラレル変換IC610〜614にランプ制御信号を取り込ませるためのラッチ信号を、ラッチ信号出力部355に出力させる。
また、図115に示す例では、第2の実施の形態と同様に、遊技盤6側に設けられたシリアル−パラレル変換IC616〜619が同一系統の配線で直列に接続されている。センター飾り用ランプやステージランプ、可動部材である骸骨153周辺に設けられたランプを制御する場合には、音/ランプ制御用CPU101bは、その同一系統の配線で接続された全てのシリアル−パラレル変換IC616〜619用のランプ制御信号を含む固定長さのデータ(制御信号列)を、シリアル出力回路353を介してシリアル信号方式で出力する。そして、音/ランプ制御用CPU101bは、固定長さの制御信号列を出力し終えると、各シリアル−パラレル変換IC616〜619にランプ制御信号を取り込ませるためのラッチ信号を、ラッチ信号出力部355に出力させる。
なお、第2の実施の形態と同様に、遊技枠11側に設けられたシリアル−パラレル変換IC610〜615のうち4つのIC615については単独の配線で接続されている。皿ランプや操作ボタンランプを制御する場合には、音/ランプ制御用CPU101bは、その単独の配線で接続されたシリアル−パラレル変換IC615用のランプ制御信号を、シリアル出力回路353を介してシリアル信号方式で出力する。そして、音/ランプ制御用CPU101bは、ランプ制御信号を出力し終えると、シリアル−パラレル変換IC615にランプ制御信号を取り込ませるためのラッチ信号を、ラッチ信号出力部355に出力させる。
図116は、第3の実施の形態における図柄制御基板80a、音/ランプ制御基板80b、中継基板606,607、盤側IC基板601、枠側IC基板602,603,604,605のさらに他の構成例を示すブロック図である。音/ランプ制御基板80の音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、制御信号としてのシリアルデータとともに、クロック信号を中継基板606に出力する。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、シリアルデータを出力し終えたタイミングで、ラッチ信号を中継基板607に出力する。中継基板606は、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから入力したシリアルデータ、クロック信号およびラッチ信号を盤側IC基板601に供給する。また、中継基板606は、シリアルデータ、クロック信号およびラッチ信号を、さらに中継基板607を介して各枠側IC基板602〜605に供給する。
盤側IC基板601に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC619に入力される。図116に示すように、盤側IC基板601に搭載される各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、同一系統の配線で直列に接続されている。例えば、各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC619から、盤側IC基板601に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC616,618,617に順に転送される。図116に示す例では、第2の実施の形態と同様に、各シリアル−パラレル変換ICが搭載するシフトレジスタ682の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部681に入力するように構成する(図103参照)ことによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC616〜619に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC616〜619は、ラッチ信号を入力したタイミングでシリアルデータをラッチし、ラッチしたシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技盤6に設けられた各ランプのLEDに供給する。また、盤側IC基板601に入力されたクロック信号は、盤側IC基板601上で分岐され、各シリアル−パラレル変換IC616〜619および入力IC621に入力される。
中継基板607は、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bから入力したシリアルデータ、クロック信号およびラッチ信号を枠側IC基板604および枠側IC基板605に供給する。枠側IC基板602に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC610に入力される。図116に示すように、枠側IC基板602に搭載される各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、同一系統の配線で直列に接続されている。例えば、各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC610から、枠側IC基板602に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC611,612に順に転送される。図116に示す例では、第2の実施の形態と同様に、各シリアル−パラレル変換ICが搭載するシフトレジスタ682の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部681に入力するように構成する(図103参照)ことによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC610〜612に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC610〜612は、ラッチ信号を入力したタイミングでシリアルデータをラッチし、ラッチした入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLEDや各駆動モータに供給する。
また、枠側IC基板604に入力されたシリアルデータは、まず、シリアル−パラレル変換IC614に入力される。図116に示すように、各枠側IC基板603,604に搭載される各シリアル−パラレル変換IC613,614は、同一系統の配線で直列に接続されている。例えば、各シリアル−パラレル変換IC613,614は、シリアルデータ用の信号線がデイジーチェーン型に接続されている。したがって、入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC614から、枠側IC基板603に搭載される他のシリアル−パラレル変換IC613に順に転送される。図116に示す例では、第2の実施の形態と同様に、各シリアル−パラレル変換ICが搭載するシフトレジスタ682の最終ビットの出力を次のシリアル−パラレル変換ICのデータラッチ部681に入力するように構成する(図103参照)ことによって、シリアルデータを各シリアル−パラレル変換IC613,614に順に転送するようにすればよい。そして、各シリアル−パラレル変換IC613,614は、ラッチ信号を入力したタイミングでシリアルデータをラッチし、ラッチした入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた各ランプのLEDに供給する。
また、枠側IC基板602に入力されたクロック信号は、枠側IC基板602上で分岐され、それぞれシリアル−パラレル変換IC610,611,612に入力される。また、枠側IC基板604に入力されたクロック信号は、枠側IC基板604上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC614に入力されるとともに、枠側IC基板603に入力される。枠側IC基板603に入力されたクロック信号は、シリアル−パラレル変換IC613に入力される。枠側IC基板605に入力されたクロック信号は、枠側IC基板605上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC615および入力IC620に入力される。
枠側IC基板605に入力されたシリアルデータは、シリアル−パラレル変換IC615に入力される。そして、各シリアル−パラレル変換IC615は、ラッチ信号を入力したタイミングでシリアルデータをラッチし、ラッチした入力したシリアルデータをパラレルデータに変換して、遊技枠11に設けられた皿ランプおよび操作ボタンランプのLED82a〜82d,83に供給する。また、枠側IC基板605に入力されたクロック信号は、枠側IC基板605上で分岐され、シリアル−パラレル変換IC615および入力IC620に入力される。
図115および図116に示す例では、各シリアル−パラレル変換ICは、第2の実施の形態で示した構成と同様に構成される(図103参照)。また、図115および図116に示す例では、第2の実施の形態におけるランプ制御信号を含む制御信号列が用いられる。また、図115および図116に示す例では、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b(具体的には、音/ランプ制御用CPU101b)は、第2の実施の形態で示した演出制御用マイクロコンピュータ100と同様の処理に従って、シリアル設定処理やシリアル入出力処理を実行する(図116〜図104参照)。
図115および図116に示すように構成すれば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、図柄制御用マイクロコンピュータ100aから転送された演出制御コマンドにもとづいて各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する。また、盤側IC基板601に搭載されたシリアル−パラレル変換IC616〜619と、枠側IC基板602〜605に搭載されたシリアル−パラレル変換IC610〜615とが、1系統の配線を介して接続される。そのため、第2の実施の形態と同様に、遊技盤6と遊技枠11との間の配線数を低減することができる。従って、遊技枠11と遊技盤6とが着脱自在に構成された遊技機において、遊技枠11と遊技盤6との着脱作業を容易に行えるようにすることができる。
また、この実施の形態では、別々の制御基板を用いて各演出手段を制御する例として、遊技機が図柄制御基板80aと音/ランプ制御基板80bとを備える場合を説明したが、他の種類の制御基板を複数備えるものであってもよい。例えば、遊技機は、演出表示装置9とスピーカ27とを制御する図柄/音制御基板と、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御するランプ制御基板とを備えていてもよい。この場合、例えば、図柄/音制御基板が搭載する図柄/音制御用マイクロコンピュータが、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信し、ランプ制御基板に転送(送信)する。そして、ランプ制御基板が搭載するランプ制御用マイクロコンピュータは、転送された演出制御コマンドにもとづいて、制御信号をシリアル信号方式で出力することによって、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御する。
また、例えば、遊技機は、演出表示装置9と各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fとを制御する図柄/ランプ制御基板と、スピーカ27を制御する音制御基板とを備えていてもよい。この場合、例えば、音制御基板が搭載する音制御用マイクロコンピュータが、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御コマンドを受信し、図柄/ランプ制御基板に転送(送信)する。そして、図柄/ランプ制御基板が搭載する図柄/ランプ制御用マイクロコンピュータは、転送された演出制御コマンドにもとづいて、制御信号をシリアル信号方式で出力することによって、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283fを制御する。
以上に説明したように、上記の実施の形態では、遊技機は、遊技機に設けられているランプを、ランプに対して駆動信号を出力することによって制御するランプ制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)を備え、ランプ制御手段が、単位時間における駆動信号出力のオン期間の長さを制御することによってランプの明度レベルを制御する明度変化制御手段を含み、明度変化制御手段が、ランプの明度を変化させる制御を開始するときの明度レベルと所定時間経過後の目標明度レベルとにもとづいて、所定時間における単位時間毎の明度レベルを演算によって決定する明度レベル演算手段と、明度レベル演算手段が演算によって得た各明度レベルに応じて駆動信号出力のオン期間の長さを制御する明度変化実行手段とを含むように構成されているので、ランプを制御する制御手段(例えば、演出制御手段)におけるデータ記憶容量を増大させないようにすることができる。また、明度レベル数や明度変化のパターンの種類数が異なる他の機種に、容易に明度変化制御手段を流用することができる。
また、所定時間において明度を変更しない場合には、演算を行うことなく所定時間における所定単位時間毎の明度レベルを目標明度レベルに決定するので、所定時間において明度を変更しない場合には、ランプを制御する制御手段の負担が軽減される。つまり、プログラム容量の増大を抑制することができる。
なお、上記の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、現在(明度制御開始時)の明度レベルと目標明度レベルともとづいて、所定時間(現在から目標明度レベルとするまでの間の時間)における単位時間毎の単一色の明度レベルを演算によって決定したが、色調(色彩の強弱)や色そのものを徐々に変化させる場合にも、本発明を適用することができる。その場合には、LEDとして、3色LED(例えば、赤色LED、緑色LED、および青色LEDを含む。)を用いる。
例えば、現在の発光色が青色(青色LEDのみが発光)で目標発光色が赤色である(赤色LEDのみを発光させる)場合に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演算によって、単位時間毎の青色LEDの明度レベル(徐々に低下する)と単位時間毎の赤色LEDの明度レベル(徐々に上昇する)とを算出し、算出結果に従って、図54に示された場合と同様に明度制御を行う。なお、現在と所定時間経過時との間では、青色と赤色の中間色が遊技者に視認される。
また、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。
なお、上記に示した各実施の形態では、以下の(1)〜(12)に示すような遊技機の特徴的構成も示されている。
(1)遊技機は、外枠に対して開閉自在に設置される遊技枠(例えば、遊技枠11)と、遊技枠に取り付けられ、所定の板状体および板状体に取り付けられる各種部品を含む遊技盤(例えば、遊技盤6)とを備え、遊技盤を交換可能な遊技機であって、遊技の進行を制御し、演出用の電気部品を制御させるための演出制御コマンドを送信する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信した演出制御コマンドに応じて演出用の電気部品(例えば、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f、モータ151a,152a,153a)を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御手段は、演出制御コマンドを演出制御手段に送信するコマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS29を実行する部分)を含み、演出制御手段は、遊技制御手段から受信した演出制御コマンドにもとづいて、演出用の電気部品を制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する出力手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS708を実行する部分)を含み、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品は、発光可能な発光部品(例えば、天枠ランプのLED281a〜281c)と、発光部品が発光する光の照射方向を変更する変更部材(例えば、光学ミラー85a〜85i)を可動させるための駆動部材(例えば、ミラー駆動モータ86a,86b,86cを含む9つのミラー駆動モータ)とを含み、演出制御手段の出力手段から入力された制御信号をシリアル信号方式からパラレル信号方式に変換して演出用の電気部品に出力する、遊技盤に設けられた盤側シリアル−パラレル変換回路(例えば、シリアル−パラレル変換IC616〜619)および遊技枠に設けられた枠側シリアル−パラレル変換回路(例えば、シリアル−パラレル変換IC610〜615)をさらに備え、盤側シリアル−パラレル変換回路は、パラレル信号方式に変換した制御信号を、演出用の電気部品のうち遊技盤に設けられた電気部品(例えば、ランプのLED125a〜125f,126a〜126f、モータ151a〜151c)に出力し、枠側シリアル−パラレル変換回路は、パラレル信号方式に変換した制御信号を、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品(例えば、ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82d,83)に出力するものであり、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路とは、1系統の配線を介して接続される(例えば、中継基板606,607がバス型に接続されることによって1系統の配線を介して接続される。各シリアル−パラレル変換IC610〜619がバス形式またはデイジーチェーン型に接続されることによって1系統に接続される)とともに、あらかじめ相互に異なるアドレス情報が割り当てられ(例えば、図18および図19に示すアドレス「00」〜「09」が割り当てられる)、自己のアドレス情報が付加された制御信号のみをパラレル信号方式に変換して出力する(例えば、ヘッダ/アドレス検出部653がアドレス格納部654に格納するアドレスと一致すると判定すると、データバッファ655に入力取込信号を出力してラッチさせる)ものであり、出力手段は、遊技盤に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、盤側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS953,S958で、図19に示すアドレス「06」〜「09」のいずれかが付加されたシリアルデータをシリアル出力回路353を用いて送信する)、遊技枠に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、枠側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS953,S962で、図18に示すアドレス「00」〜「05」のいずれかが付加されたシリアルデータをシリアル出力回路353を用いて送信する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、演出制御手段が、遊技制御手段から受信した演出制御コマンドにもとづいて、演出用の電気部品を制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する出力手段を含み、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路とが、1系統の配線を介して接続されるとともに、あらかじめ相互に異なるアドレス情報が割り当てられ、自己のアドレス情報が付加された制御信号のみをパラレル信号方式に変換して出力するものであり、出力手段が、遊技盤に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、盤側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力し、遊技枠に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、枠側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力するように構成されているので、遊技盤と遊技枠との間の配線数を低減することができる。従って、遊技枠と遊技盤とが着脱自在に構成された遊技機において、遊技枠と遊技盤との着脱作業を容易に行えるようにすることができる。また、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品が、発光可能な発光部品と、発光部品が発光する光の照射方向を変更する変更部材を可動させるための駆動部材とを含むように構成されているので、遊技枠に設けられた可動可能な発光部品を用いた演出を行うことによって、遊技性のさらなる向上を図ることができる。
(2)遊技機は、外枠に対して開閉自在に設置される遊技枠(例えば、遊技枠11)と、遊技枠に取り付けられ、所定の板状体および板状体に取り付けられる各種部品を含む遊技盤(例えば、遊技盤6)とを備え、遊技盤を交換可能な遊技機であって、遊技の進行を制御し、演出用の電気部品を制御させるための演出制御コマンドを送信する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信した演出制御コマンドに応じて演出用の電気部品(例えば、演出表示装置9、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f、モータ151a,152a,153a)を制御する演出制御手段(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100a、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b)とを備え、演出制御手段は、演出用の電気部品のうちの少なくとも1つの電気部品(例えば、演出表示装置9)を制御する第1の演出制御手段(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100a)と、演出用の電気部品のうち第1の演出制御手段が制御する電気部品以外の電気部品(例えば、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f、モータ151a,152a,153a)を制御する第2の演出制御手段(例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b)とを含み、遊技制御手段は、第1の演出制御コマンドを第1の演出制御手段に送信する第1コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS29を実行する部分)を含み、第1の演出制御手段は、第1の演出制御コマンドを受信したことにもとづいて、第1の演出制御コマンドの内容を特定可能な第2の演出制御コマンドを第2の演出制御手段に送信する第2コマンド送信手段(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aにおけるステップS788を実行する部分)を含み、第2の演出制御手段は、第1の演出制御手段から受信した第2の演出制御コマンドにもとづいて、演出用の電気部品を制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する出力手段(例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bにおけるステップS888を実行する部分)を含み、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品(例えば、天枠ランプのLED281a〜281c)は、発光可能な発光部品と、発光部品を可動させるための駆動部品(例えば、ランプ上下駆動モータ90、ランプ左右駆動モータ91a,91b、ランプ回転駆動モータ92、シャフト93、ギア95,98、駆動部品96)とを含み、第2の演出制御手段の出力手段から入力された制御信号をシリアル信号方式からパラレル信号方式に変換して演出用の電気部品に出力する、遊技盤に設けられた盤側シリアル−パラレル変換回路(例えば、シリアル−パラレル変換IC616〜619)および遊技枠に設けられた枠側シリアル−パラレル変換回路(例えば、シリアル−パラレル変換IC610〜615)をさらに備え、盤側シリアル−パラレル変換回路は、パラレル信号方式に変換した制御信号を、演出用の電気部品のうち遊技盤に設けられた電気部品(例えば、ランプのLED125a〜125f,126a〜126f、モータ151a〜151c)に出力し、枠側シリアル−パラレル変換回路は、パラレル信号方式に変換した制御信号を、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品(例えば、ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82d,83)に出力するものであり、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路とは、1系統の配線を介して接続される(例えば、中継基板606,607がバス型に接続されることによって1系統の配線を介して接続される。各シリアル−パラレル変換IC610〜619がバス形式またはデイジーチェーン型に接続されることによって1系統に接続される)とともに、あらかじめ相互に異なるアドレス情報が割り当てられ(例えば、図18および図19に示すアドレス「00」〜「09」が割り当てられる)、自己のアドレス情報が付加された制御信号のみをパラレル信号方式に変換して出力する(例えば、ヘッダ/アドレス検出部653がアドレス格納部654に格納するアドレスと一致すると判定すると、データバッファ655に入力取込信号を出力してラッチさせる)ものであり、出力手段は、遊技盤に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、盤側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力し(例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ステップS953,S958と同様の処理で、図19に示すアドレス「06」〜「09」のいずれかが付加されたシリアルデータをシリアル出力回路353を用いて送信する)、遊技枠に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、枠側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する(例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ステップS953,S962と同様の処理で、図18に示すアドレス「00」〜「05」のいずれかが付加されたシリアルデータをシリアル出力回路353を用いて送信する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、第2の演出制御手段が、第1の演出制御手段から受信した第2の演出制御コマンドにもとづいて、演出用の電気部品を制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する出力手段を含み、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路とが、1系統の配線を介して接続されるとともに、あらかじめ相互に異なるアドレス情報が割り当てられ、自己のアドレス情報が付加された制御信号のみをパラレル信号方式に変換して出力するものであり、出力手段が、遊技盤に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、盤側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力し、遊技枠に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、枠側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力するように構成されているので、遊技盤と遊技枠との間の配線数を低減することができる。従って、遊技枠と遊技盤とが着脱自在に構成された遊技機において、遊技枠と遊技盤との着脱作業を容易に行えるようにすることができる。また、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品が、発光可能な発光部品と、発光部品を可動させるための駆動部品とを含むように構成されているので、遊技枠に設けられた可動可能な発光部品を用いた演出を行うことによって、遊技性のさらなる向上を図ることができる。
(3)遊技機は、外枠に対して開閉自在に設置される遊技枠(例えば、遊技枠11)と、遊技枠に取り付けられ、所定の板状体および板状体に取り付けられる各種部品を含む遊技盤(例えば、遊技盤6)とを備え、遊技盤を交換可能な遊技機であって、遊技の進行を制御し、演出用の電気部品を制御させるための演出制御コマンドを送信する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御手段が送信した演出制御コマンドに応じて演出用の電気部品(例えば、演出表示装置9、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f、モータ151a,152a,153a)を制御する演出制御手段(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100a、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b)とを備え、演出制御手段は、演出用の電気部品のうちの少なくとも1つの電気部品(例えば、演出表示装置9)を制御する第1の演出制御手段(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100a)と、演出用の電気部品のうち第1の演出制御手段が制御する電気部品以外の電気部品(例えば、各ランプのLED125a〜125f,126a〜126f,281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f、モータ151a,152a,153a)を制御する第2の演出制御手段(例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100b)とを含み、遊技制御手段は、第1の演出制御コマンドを第1の演出制御手段に送信する第1コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS29を実行する部分)を含み、第1の演出制御手段は、第1の演出制御コマンドを受信したことにもとづいて、第1の演出制御コマンドの内容を特定可能な第2の演出制御コマンドを第2の演出制御手段に送信する第2コマンド送信手段(例えば、図柄制御用マイクロコンピュータ100aにおけるステップS788を実行する部分)を含み、第2の演出制御手段は、第1の演出制御手段から受信した第2の演出制御コマンドにもとづいて、演出用の電気部品を制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する出力手段(例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bにおけるステップS888を実行する部分)を含み、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品は、発光可能な発光部品(例えば、天枠ランプのLED281a〜281c)と、発光部品が発光する光の照射方向を変更する変更部材(例えば、光学ミラー85a〜85i)を可動させるための駆動部材(例えば、ミラー駆動モータ86a,86b,86cを含む9つのミラー駆動モータ)とを含み、第2の演出制御手段の出力手段から入力された制御信号をシリアル信号方式からパラレル信号方式に変換して演出用の電気部品に出力する、遊技盤に設けられた盤側シリアル−パラレル変換回路(例えば、シリアル−パラレル変換IC616〜619)および遊技枠に設けられた枠側シリアル−パラレル変換回路(例えば、シリアル−パラレル変換IC610〜615)をさらに備え、盤側シリアル−パラレル変換回路は、パラレル信号方式に変換した制御信号を、演出用の電気部品のうち遊技盤に設けられた電気部品(例えば、ランプのLED125a〜125f,126a〜126f、モータ151a〜151c)に出力し、枠側シリアル−パラレル変換回路は、パラレル信号方式に変換した制御信号を、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品(例えば、ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f,82a〜82d,83)に出力するものであり、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路とは、1系統の配線を介して接続される(例えば、中継基板606,607がバス型に接続されることによって1系統の配線を介して接続される。各シリアル−パラレル変換IC610〜619がバス形式またはデイジーチェーン型に接続されることによって1系統に接続される)とともに、あらかじめ相互に異なるアドレス情報が割り当てられ(例えば、図18および図19に示すアドレス「00」〜「09」が割り当てられる)、自己のアドレス情報が付加された制御信号のみをパラレル信号方式に変換して出力する(例えば、ヘッダ/アドレス検出部653がアドレス格納部654に格納するアドレスと一致すると判定すると、データバッファ655に入力取込信号を出力してラッチさせる)ものであり、出力手段は、遊技盤に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、盤側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力し(例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ステップS953,S958と同様の処理で、図19に示すアドレス「06」〜「09」のいずれかが付加されたシリアルデータをシリアル出力回路353を用いて送信する)、遊技枠に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、枠側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する(例えば、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ステップS953,S962と同様の処理で、図18に示すアドレス「00」〜「05」のいずれかが付加されたシリアルデータをシリアル出力回路353を用いて送信する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、第2の演出制御手段が、第1の演出制御手段から受信した第2の演出制御コマンドにもとづいて、演出用の電気部品を制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する出力手段を含み、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路とが、1系統の配線を介して接続されるとともに、あらかじめ相互に異なるアドレス情報が割り当てられ、自己のアドレス情報が付加された制御信号のみをパラレル信号方式に変換して出力するものであり、出力手段が、遊技盤に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、盤側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力し、遊技枠に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、枠側シリアル−パラレル変換回路を特定可能なアドレス情報を付加した制御信号をシリアル信号方式で出力するように構成されているので、遊技盤と遊技枠との間の配線数を低減することができる。従って、遊技枠と遊技盤とが着脱自在に構成された遊技機において、遊技枠と遊技盤との着脱作業を容易に行えるようにすることができる。また、演出用の電気部品のうち遊技枠に設けられた電気部品が、発光可能な発光部品と、発光部品が発光する光の照射方向を変更する変更部材を可動させるための駆動部材とを含むように構成されているので、遊技枠に設けられた可動可能な発光部品を用いた演出を行うことによって、遊技性のさらなる向上を図ることができる。
(4)遊技機は、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路との接続を中継する中継基板(例えば、中継基板606,607)、または枠側シリアル−パラレル変換回路と演出制御手段との接続を中継する中継基板(例えば、中継基板607)が設けられているように構成されていてもよい。そのような構成によれば、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路との接続を中継する中継基板、または枠側シリアル−パラレル変換回路と演出制御手段との接続を中継する中継基板が設けられているので、中継基板への接続作業や取り外し作業を行うだけで遊技枠と遊技盤との脱着作業を容易に行うことができる。
(5)遊技機は、枠側シリアル−パラレル変換回路または盤側シリアル−パラレル変換回路を複数搭載した集合基板(例えば、複数のシリアル−パラレル変換IC616〜619を搭載した盤側IC基板601、複数のシリアル−パラレル変換IC610〜612を搭載した枠側IC基板602)が設けられているように構成されていてもよい。そのような構成によれば、枠側シリアル−パラレル変換回路または盤側シリアル−パラレル変換回路を複数搭載した集合基板が設けられているので、遊技機における部品点数を低減することができる。
(6)盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路とは、コネクタを用いて1系統の配線を介して接続されている(例えば、各シリアル−パラレル変換IC610〜619からの配線が各中継基板606,607にコネクタ156a〜156c,156f〜156h,157a〜157eを用いて接続されている)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、盤側シリアル−パラレル変換回路と枠側シリアル−パラレル変換回路とが、コネクタを用いて1系統の配線を介して接続されているように構成されているので、コネクタの着脱を行うだけで遊技枠と遊技盤との配線作業を行うことができ、遊技枠と遊技盤との着脱作業をさらに容易に行えるようにすることができる。
(7)遊技制御手段は、演出制御コマンドをシリアル信号方式で演出制御手段に送信するシリアル送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS29でシリアル出力回路78を用いてシリアルデータを送信する部分)を含むように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技制御手段が、演出制御コマンドをシリアル信号方式で演出制御手段に送信するシリアル送信手段を含むように構成されているので、遊技制御手段と演出制御手段との間の配線数も低減することができる。
(8)遊技機は、入力用の電気部品(例えば、操作ボタン81a〜81e,位置センサ151b,152b,153b)と、該電気部品から入力された入力信号をラッチしてパラレル信号方式で出力するラッチ手段(例えば、入力IC620,621を構成する各Dフリップフロップ661〜668)と、ラッチ手段が出力した入力信号をシリアル信号方式に変換して出力するパラレル−シリアル変換回路(例えば、入力IC620,621)と、盤側シリアル−パラレル変換回路、枠側シリアル−パラレル変換回路およびパラレルーシリアル変換回路に共通に用いるクロック信号を出力するクロック信号出力手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100または音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bが搭載するクロック信号出力部356)とを備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、盤側シリアル−パラレル変換回路、枠側シリアル−パラレル変換回路およびパラレルーシリアル変換回路に共通に用いるクロック信号を出力するクロック信号出力手段を備えるように構成されているので、盤側シリアル−パラレル変換回路、枠側シリアル−パラレル変換回路および入力用のパラレル−シリアル変換回路とを容易に同期させることができ、クロック信号用の配線数も低減することができる。
(9)遊技機は、演出用の電気部品として発光部品(例えば、各ランプのLED281a〜281c,282a〜282f,283a〜283f)を備え、出力手段は、発光部品の発光状態を制御する制御信号として、発光部品を発光させるときの輝度に応じて、パルス量を変化させた信号を出力する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図53に示す明度に応じてパルスのオン時間を変化させた信号を出力する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、出力手段が、発光部品の発光状態を制御する制御信号として、発光部品を発光させるときの輝度に応じて、パルス量を変化させた信号を出力するように構成されているので、発光部品の輝度を調整する諧調制御を行えるようにすることができる。
(10)遊技機は、遊技盤または遊技枠の少なくとも一方に、演出用の電気部品として、輝度を調整する発光部品(例えば、明度制御を行う天枠ランプの各LED281a〜281c)と輝度を調整しない発光部品(例えば、明度制御を行わない左枠ランプおよび右枠ランプの各LED282a〜282f,283a〜283f)とを備え、輝度を調整する発光部品に制御信号を出力する盤側シリアル−パラレル変換回路または枠側シリアル−パラレル変換回路(例えば、シリアル−パラレル変換IC610)と、輝度を調整しない発光部品に制御信号を出力する盤側シリアル−パラレル変換回路または枠側シリアル−パラレル変換回路(例えば、シリアル−パラレル変換IC613,614)とを異ならせるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、輝度を調整する発光部品に制御信号を出力する盤側シリアル−パラレル変換回路または枠側シリアル−パラレル変換回路と、輝度を調整しない発光部品に制御信号を出力する盤側シリアル−パラレル変換回路または枠側シリアル−パラレル変換回路とを異ならせるように構成されているので、輝度を調整しない発光部品に対するデータ転送回数を低減することができる。
(11)遊技機は、遊技球を用いて所定の遊技を行うことが可能であり、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄や飾り図柄)の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示装置(例えば、特別図柄表示器8や可変表示装置9)を備え、該可変表示装置に特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させる遊技機であって、特定遊技状態において開放状態に変化可能な可変入賞球装置(例えば、特別可変入賞球装置20)と、可変入賞球装置に入賞した遊技球を検出して検出信号を出力する検出手段(例えば、カウントスイッチ23)とを備え、遊技制御手段は、特定遊技状態に移行させるか否かを表示結果の導出表示以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS62,S63の処理を実行する部分)と、事前決定手段の決定にもとづいて、可変表示装置における識別情報の可変表示の開始と可変表示時間とを特定可能な可変表示コマンド(例えば、変動パターンコマンド)を送信する可変表示コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS103の処理を実行する部分)と、検出手段からの検出信号を入力したか否かを判定する入賞判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS587,S588の処理を実行する部分)と、特定遊技状態以外の遊技状態において入賞判定手段が検出信号を入力したことにもとづいて、異常報知の実行を指示するための異常報知コマンドを送信する異常報知コマンド送信手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS585,S587〜S589の処理を実行する部分)とを含み、演出制御手段は、可変表示コマンド送信手段が送信した可変表示コマンドにもとづいて可変表示装置において識別情報の可変表示を開始し、可変表示時間が経過したときに可変表示装置に表示結果を導出表示する可変表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS800〜S803の処理を実行する部分、図柄制御用マイクロコンピュータ100aにおいて、ステップS800〜S803と同様の処理を実行する部分)と、異常報知コマンド送信手段が送信した異常報知コマンドにもとづいて、演出装置により異常報知を実行する異常報知手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1924〜S1929,S1977〜S1983の処理を実行する部分、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bにおいて、ステップS1924〜S1929,S1977〜S1983と同様の処理を実行する部分)とを含み、該異常報知手段は、可変表示制御手段が可変表示装置において識別情報の可変表示を実行しているときにも異常報知を実行可能であり(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS835AでYのときステップS835Gを実行し、ステップS845AでYのときステップS845Dを実行する、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ステップS835Aと同様の処理でYのときステップS835Gと同様の処理を実行し、ステップS845Aと同様の処理でYのときステップS845Dと同様の処理を実行する)、出力手段は、異常報知手段による異常報知の実行時に、異常報知コマンド送信手段が送信した異常報知コマンドにもとづいて、演出用の電気部品を制御するための制御信号をシリアル信号方式で出力する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS1928,S1983の設定結果にもとづいてステップS708を実行する部分、音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bにおいて、ステップS1928,S1983と同様の処理の設定結果にもとづいてステップS888を実行する部分)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、遊技制御手段が、特定遊技状態以外の遊技状態において入賞判定手段が検出信号を入力したことにもとづいて、異常報知の実行を指示するための異常報知コマンドを送信する異常報知コマンド送信手段を含み、演出制御手段が、異常報知コマンド送信手段が送信した異常報知コマンドにもとづいて、演出装置により異常報知を実行する異常報知手段を含み、異常報知手段が、可変表示制御手段が可変表示装置において識別情報の可変表示を実行しているときにも異常報知を実行可能であるので、異常入賞が生じたことを報知することができるとともに、遊技を継続することが可能であって遊技者が不利益を被らないようにすることができる。
(12)遊技機は、シリアル−パラレル変換回路を識別可能なID情報(例えば、シリアル−パラレル変換IC610〜619のデバイスID)をあらかじめ記憶するID情報記憶手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100または音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bが備えるRAMに設けられたアドレス記憶領域)を備え、出力手段は、遊技盤に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、盤側シリアル−パラレル変換回路を識別可能なID情報をID情報記憶手段から抽出し、抽出したID情報をアドレス情報として付加した制御信号をシリアル信号方式で出力し(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100または音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ステップS953,S958で、アドレスとしてシリアル−パラレル変換IC616〜619のいずれかのデバイスIDが付加されたシリアルデータをシリアル出力回路353を用いて送信する)、遊技枠に設けられた電気部品を制御するための制御信号を出力するときには、枠側シリアル−パラレル変換回路を識別可能なID情報をID情報記憶手段から抽出し、抽出したID情報をアドレス情報として付加した制御信号をシリアル信号方式で出力する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100または音/ランプ制御用マイクロコンピュータ100bは、ステップS953,S962で、アドレスとしてシリアル−パラレル変換IC611〜615のいずれかのデバイスIDが付加されたシリアルデータをシリアル出力回路353を用いて送信する)ように構成されていてもよい。
そのような構成によれば、シリアル−パラレル変換回路を識別可能なID情報をあらかじめ記憶するID情報記憶手段を備えるように構成されているので、シリアル−パラレル変換回路に固有のID情報をアドレス情報として利用して各電子部品を制御することができる。