JP2011011045A - 超音波診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波プローブと超音波診断装置本体との間でデータ伝送を行う超音波診断装置において、超音波プローブの小型化又は低消費電力化を実現しつつ、データ伝送におけるデータ量を低減して伝送品質を高める。
【解決手段】この超音波診断装置は、複数の素子の第1の部分集合から被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の第1の超音波ビームが送信されるように複数の駆動信号を生成した後に、第1の部分集合から素子1個分よりも多くシフトされた複数の素子の第2の部分集合から第2の超音波ビームが送信されるように複数の駆動信号を生成すると共に、複数の受信信号に基づいて生成された組織のエリアの情報を含むパラレルの生データをシリアルの生データに変換して送信する超音波プローブと、超音波プローブから送信される生データに受信フォーカス処理を施して画像信号を生成する超音波診断装置本体とを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は、超音波を送受信することにより生体内の臓器等の撮像を行って、診断のために用いられる超音波診断画像を生成する超音波診断装置に関する。
医療分野においては、被検体の内部を観察して診断を行うために、様々な撮像技術が開発されている。特に、超音波を送受信することによって被検体の内部情報を取得する超音波撮像は、リアルタイムで画像観察を行うことができる上に、X線写真やRI(radio isotope)シンチレーションカメラ等の他の医用画像技術と異なり、放射線による被曝がない。そのため、超音波撮像は、安全性の高い撮像技術として、産科領域における胎児診断の他、婦人科系、循環器系、消化器系等を含む幅広い領域において利用されている。
超音波撮像の原理は、次のようなものである。超音波は、被検体内における構造物の境界のように、音響インピーダンスが異なる領域の境界において反射される。そこで、超音波ビームを人体等の被検体内に送信し、被検体内において生じた超音波エコーを受信して、超音波エコーが生じた反射位置や反射強度を求めることにより、被検体内に存在する構造物(例えば、内臓や病変組織等)の輪郭を抽出することができる。
一般に、超音波診断装置においては、超音波の送受信機能を有する複数の超音波トランスデューサ(振動子)を含む超音波プローブが用いられる。超音波エコーを受信した振動子から出力される受信信号は、超音波の焦点からそれぞれの振動子までの距離の差に応じた遅延を伴うので、振動子の位置に応じた遅延をそれらの受信信号に与えた後にそれらの受信信号を加算することによって、特定の位置に焦点を結ぶビームフォーミング処理(受信フォーカス処理)が行われる。その際に、複数の受信信号が加算されるまでは、それらの受信信号は並列データとして扱われる。
この受信フォーカス処理は、通常、ディジタル信号処理によって行われる。即ち、A/D変換された受信信号は、メモリに蓄えられた後、読み出し時刻を随時変えながら読み出され、適度に補間処理が施されて加算される。複数の受信信号が加算されると、信号のチャンネル数が1つになるので、無線通信によって信号伝送を行うことも可能となる。従って、受信フォーカス処理を行うための回路を超音波プローブの中に組み込めば、超音波プローブと超音波診断装置本体とを接続する信号線の本数を低減したり、ワイアレス化を図ることができる。
しかしながら、受信フォーカス処理においては、受信信号に与える遅延量が焦点の位置によって異なるので、メモリからの読み出し時刻の制御は極めて複雑となり、大規模な回路が必要になる。そのような回路を超音波プローブの中に組み込むと、もはや片手で容易に操作できるような実用的な大きさではなくなってしまう。また、超音波診断装置本体が、ビームフォーミング後のデータを受信して順次画像化するので、伝送品質が悪い場合には、あるラインについてのデータの受信が遅れる等により、動画がスムーズに再生できないという問題がある。
関連する技術として、特許文献1には、高精細化に伴い振動素子数が増加しても伝送ケーブルの細径化、軽量化が可能であり、操作性の維持及び向上を行うことのできる超音波探触子を有する超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、複数の振動素子を用いて生体に対して超音波パルスの送受波を行う超音波探触子と、当該超音波探触子に伝送ケーブルを介して接続され超音波探触子から超音波パルスを送波するための送波信号の生成及び生体で反射して超音波探触子で受波した超音波パルス(エコー)に基づく受波信号から超音波画像を形成する装置本体とを含み、伝送ケーブルを介して超音波探触子と装置本体との間で受け渡しされる送波信号及び受波信号が、伝送前に各振動素子に対応して時分割的に区切られてチップ化され、各チップが、伝送ケーブル内の共用信号線を利用して順次伝送されることを特徴とする。
しかしながら、特許文献1の超音波診断装置においては、各振動素子から出力される受波信号がそのままの帯域で伝送されるので、データ量を削減することができず、高い伝送レートが必要となる。また、受波信号が時分割によって伝送されるので、伝送後にビームフォーミング処理を確実に行えるという保証がない。
特許文献2には、超音波プローブの操作性向上を始めとして超音波検査者の作業性を向上することを目的とする超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置は、(i)超音波トランスデューサと、超音波トランスデューサを介して被検体との間で超音波信号を送受信する超音波信号送受信手段と、この超音波信号送受信手段の出力から超音波ビームデータを生成する超音波ビーム形成手段と、超音波ビームデータを、画像データを生成するためのデータに変換する信号処理手段と、変換された超音波ビームデータを無線信号により送信する無線通信手段と、超音波信号収集を制御するための操作手段とを有する超音波収集/操作ユニットと、(ii)超音波ビームデータを無線により受信する無線受信手段と、超音波ビームデータから画像データを生成する画像生成手段と、画像データを表示する画像表示手段とを有する超音波画像生成表示ユニットとに物理的に分離可能に構成されていることを特徴とする。
しかしながら、特許文献2の超音波診断装置においては、複数の超音波トランスデューサから出力される受波信号がビームフォーミング後にシリアル化されるので、従来の超音波診断装置におけるフロントエンド回路を超音波収集/操作ユニット内にまるごと収めなければならない。従って、回路規模が膨大となるばかりでなく、シリアル通信のための伝送速度も高速である必要がある。
特許文献3には、超音波プローブと装置本体との間で無線伝送を行うワイアレス超音波診断装置が開示されている。この超音波診断装置においては、超音波プローブが、複数の振動子と、それらの振動子に対応した増幅器及びA/D変換器と、ディジタルビームフォーマと、PS変換部と、制御データ挿入部と、変調器と、電力増幅器とを含んでおり、超音波プローブ内においてディジタルビームフォーミング処理が行われて整相加算データが生成され、さらに、整相加算データがパラレル/シリアル変換される。
しかしながら、特許文献3の超音波診断装置においては、複数の振動子から出力される受波信号がビームフォーミング後にシリアル化されるので、従来の超音波診断装置におけるフロントエンド回路を超音波プローブ内にまるごと収めなければならない。従って、回路規模が膨大となるばかりでなく、シリアル通信のための伝送速度も高速である必要がある。
特許文献4及び5には、超音波トランスデューサアレイから送信される超音波ビームの幅を広げてブロードビームとしながらも、解像度を低減させずに超音波画像を生成する超音波診断装置が開示されている。しかしながら、特許文献4及び5には、超音波プローブから超音波診断装置本体に受信信号を伝送する際に超音波プローブ内部においてデータ量を削減することについての開示はない。
特開2003−299648号公報(第3頁、図1) 特開2002−85405号公報(第5頁、図3) 特開2008−18107号公報(第4−5頁、図1) 米国特許第6,251,073号明細書(特表2003−507114号公報(第13−18頁、図4)) 米国特許第6,773,399号明細書(特許第4282303号公報(第12−13頁、図5))
そこで、上記の点に鑑み、本発明は、超音波プローブと超音波診断装置本体との間でデータ伝送を行う超音波診断装置において、超音波プローブの小型化又は低消費電力化を実現しつつ、データ伝送におけるデータ量を低減して伝送品質を高めることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の1つの観点に係る超音波診断装置は、(i)複数の駆動信号に従って超音波ビームを送信すると共に、超音波エコーを受信して複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサと、複数の超音波トランスデューサの第1の部分集合から被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の第1の超音波ビームが送信されるように複数の駆動信号を生成した後に、第1の部分集合から超音波トランスデューサ1個分よりも多くシフトされた複数の超音波トランスデューサの第2の部分集合から被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の第2の超音波ビームが送信されるように複数の駆動信号を生成することにより、超音波ビームを形成するために使用される超音波トランスデューサの組をシフトさせる駆動信号生成手段と、複数の超音波トランスデューサから出力される複数の受信信号に基づいて、組織のエリアの情報を含むパラレルの生データを生成する受信信号処理手段と、受信信号処理手段によって生成されたパラレルの生データをシリアルの生データに変換するパラレル/シリアル変換手段と、パラレル/シリアル変換手段によって変換されたシリアルの生データを送信する通信手段とを含む超音波プローブと、(ii)超音波プローブから送信される生データに受信フォーカス処理を施して画像信号を生成する画像形成手段を含む超音波診断装置本体とを具備する。
本発明の1つの観点によれば、超音波プローブ内で受信フォーカス処理を行わないので超音波プローブの小型化又は低消費電力化が実現されると共に、超音波ビームを形成するために使用される超音波トランスデューサの組を超音波トランスデューサ1個分よりも多くシフトさせることにより、超音波を送受信する回数を削減できるので、データ伝送におけるデータ量を低減して伝送品質を高めることが可能である。
本発明の一実施形態に係る超音波診断装置における超音波プローブの構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る超音波診断装置における超音波診断装置本体の構成を示すブロック図である。 超音波ビームを形成するために使用される超音波トランスデューサの組のシフトを示す図である。 図1に示す受信信号処理部の第1の構成例を示す図である。 図4に示すADCによるサンプリングを示す波形図である。 図4に示すサンプリング部によるサンプリングを示す波形図である。 図1に示す受信信号処理部の第2の構成例を示す図である。 図1に示す受信信号処理部の第3の構成例を示す図である。 図7に示す直交サンプリング部の動作を説明するための波形図である。 従来の超音波送受信方法を示す図である。 従来の超音波送受信方法における送信タイミング及びデータ処理を示すタイミングチャートである。 従来の超音波送受信方法を実施するための超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る超音波診断装置において用いられる超音波送受信方法を示す図である。 本発明の一実施形態に係る超音波診断装置において用いられる超音波送受信方法における送信タイミング及びデータ処理を示すタイミングチャートである。 本発明の一実施形態に係る超音波診断装置の構成の一部を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る超音波診断装置において用いられる超音波送受信方法の変形例を示す図である。 隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量がフレーム間で異なる例を示す図である。 隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量がフレーム間で異なる例を示す図である。 隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量が1フレーム内で異なる例を示す図である。 図1に示す超音波プローブの第1の変形例を示すブロック図である。 図13に示す超音波プローブにおけるブロックスイッチングの例を示す図である。 図1に示す超音波プローブの第2の変形例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。なお、同一の構成要素には同一の参照符号を付して、説明を省略する。
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置における超音波プローブの構成を示すブロック図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置における超音波診断装置本体の構成を示すブロック図である。本発明の一実施形態に係る超音波診断装置は、図1に示す超音波プローブ1と、図2に示す超音波診断装置本体2とによって構成される。超音波プローブ1は、リニアスキャン方式、コンベックススキャン方式、セクタスキャン方式等の体外式プローブでも良いし、ラジアルスキャン方式等の超音波内視鏡用プローブでも良い。
図1に示すように、超音波プローブ1は、1次元又は2次元のトランスデューサアレイを構成する複数の超音波トランスデューサ10と、送信遅延パターン記憶部11と、送信制御部12と、駆動信号生成部13と、受信制御部14と、複数チャンネルの受信信号処理部15と、パラレル/シリアル変換部16と、メモリ17と、無線通信部18と、通信制御部19と、操作スイッチ21と、制御部22と、格納部23と、バッテリ制御部24と、電源スイッチ25と、バッテリ26と、受電手段27とを有している。ここで、送信遅延パターン記憶部11〜駆動信号生成部13は、複数の超音波トランスデューサ10に供給される複数の駆動信号を生成する駆動信号生成手段を構成している。
複数の超音波トランスデューサ10は、印加される複数の駆動信号に従って超音波を送信すると共に、伝搬する超音波エコーを受信して複数の受信信号を出力する。各超音波トランスデューサ10は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(lead) zirconate titanate)に代表される圧電セラミックや、PVDF(ポリフッ化ビニリデン:polyvinylidene difluoride)に代表される高分子圧電素子等の圧電性を有する材料(圧電体)の両端に電極を形成した振動子によって構成される。
そのような振動子の電極に、パルス状又は連続波の電圧を印加すると、圧電体が伸縮する。この伸縮により、それぞれの振動子からパルス状又は連続波の超音波が発生し、それらの超音波の合成によって超音波ビームが形成される。また、それぞれの振動子は、伝搬する超音波を受信することによって伸縮し、電気信号を発生する。それらの電気信号は、超音波の受信信号として出力される。
送信遅延パターン記憶部11は、複数の超音波トランスデューサ10から送信される超音波によって超音波ビームを形成する際に用いられる複数の送信遅延パターンを記憶している。送信制御部12は、制御部22において設定された送信方向に応じて、送信遅延パターン記憶部11に記憶されている複数の送信遅延パターンの中から1つの送信遅延パターンを選択し、選択された送信遅延パターンに基づいて、複数の超音波トランスデューサ10の駆動信号にそれぞれ与えられる遅延時間を設定する。
駆動信号生成部13は、例えば、複数の送信回路として複数のパルサを含んでおり、送信制御部12によって選択された送信遅延パターンに基づいて、複数の超音波トランスデューサ10から送信される超音波が被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の超音波ビームを形成するように複数の駆動信号の遅延量を調節して複数の超音波トランスデューサ(以下、「素子」ともいう)10に供給する。
ここで、駆動信号生成部13は、複数の素子の第1の部分集合から被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の第1の超音波ビームが送信されるように複数の駆動信号を生成した後に、第1の部分集合から素子1個分よりも多くシフトされた複数の素子の第2の部分集合から被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の第2の超音波ビームが送信されるように複数の駆動信号を生成することにより、超音波ビームを形成するために使用される素子の組をシフトさせるブロックスイッチングを行う。例えば、第2の部分集合は、第1の部分集合から、第2の部分集合に含まれている素子数の少なくとも50%の素子数分だけシフトされるようにしても良い。
このように、超音波ビームを形成するために使用される素子の組を素子1個分よりも多くシフトすることにより、超音波を送受信する回数を削減して、超音波プローブから超音波診断装置本体に送信するデータ量を削減することができる。従って、伝送ビットレートを低減して伝送品質を高めることが可能である。また、超音波プローブと超音波診断装置本体との間における伝送品質が悪い場合に、データを再送することが容易になる。
図3は、超音波ビームを形成するために使用される超音波トランスデューサの組のシフトを示す図である。図3においては、超音波を送信する超音波トランスデューサが、ハッチングで示されている。また、超音波トランスデューサの番号は、図中左端から付されるものとする。
第1回目の送信時において、図3の(a)に示すように、第1〜第5の素子によって構成される第1の部分集合10aが、第1の超音波ビームを形成するために使用される。第2回目の送信時において、図3の(b)に示すように、第3〜第7の素子によって構成される第2の部分集合10bが、第2の超音波ビームを形成するために使用される。この例においては、超音波ビームを形成するために使用される素子の組の中心が、素子2個分だけシフトされたことになる。
図3の(b)の替わりに、図3の(c)のように超音波トランスデューサの組をシフトしても良い。第2回目の送信時において、図3の(c)に示すように、第2〜第7の素子によって構成される第2の部分集合10cが、第2の超音波ビームを形成するために使用される。この例においては、超音波ビームを形成するために使用される素子の組の中心が、素子1.5個分だけシフトされたことになる。
あるいは、図3の(b)の替わりに、図3の(d)のように超音波トランスデューサの組をシフトしても良い。第2回目の送信時において、図3の(d)に示すように、第3〜第6の素子によって構成される第2の部分集合10dが、第2の超音波ビームを形成するために使用される。この例においては、超音波ビームを形成するために使用される素子の組の中心が、素子1.5個分だけシフトされたことになる。
図3の(b)の後に、第3回目の送信時において、図3の(e)に示すように、第5〜第9の素子によって構成される第3の部分集合10eが、第3の超音波ビームを形成するために使用される。この例においては、超音波ビームを形成するために使用される素子の組の中心が、素子2個分だけシフトされたことになる。
さらに、超音波ビームの幅を通常よりも広く設定することにより、1本の超音波ビームが、1本のラインではなく被検体内の組織のエリアをカバーすることができる。複数の素子から順次送信される超音波ビームによってカバーされる隣接する2つのエリアは、互いにオーバーラップしても良いし、オーバーラップしなくても良い。
隣接する2つのエリアが互いにオーバーラップする場合には、オーバーラップ量は、例えば、13%よりも小さく設定され(8素子中1素子)、又は、34%よりも小さく設定され(3素子中1素子)、又は、88%よりも小さく設定される(8素子中7素子)。このように、幅の広い超音波ビームが互いにオーバーラップすることにより、1つのサンプリングポイントについて受信信号が複数回得られるので、超音波ビームを形成するために使用される素子の組を素子1個分よりも多くシフトさせても、良好な解像度を維持することができる。
再び図1を参照すると、受信制御部14は、複数チャンネルの受信信号処理部15の動作を制御する。各チャンネルの受信信号処理部15は、対応する超音波トランスデューサ10から出力される受信信号に対して直交検波処理又は直交サンプリング処理を施すことにより複素ベースバンド信号を生成し、複素ベースバンド信号をサンプリングすることにより、被検体内の組織のエリアの情報を含む生データ(サンプルデータ)を生成して、生データをパラレル/シリアル変換部16に供給する。さらに、受信信号処理部15は、複素ベースバンド信号をサンプリングして得られるデータに高能率符号化のためのデータ圧縮処理を施すことにより生データを生成しても良い。データ圧縮処理としては、ランレングス圧縮やハフマン符号化等を用いることができる。
図4は、図1に示す受信信号処理部の第1の構成例を示す図である。図4に示すように、各チャンネルの受信信号処理部15は、プリアンプ151と、ローパスフィルタ(LPF)152と、アナログ/ディジタル変換器(ADC)153と、直交検波処理部154と、サンプリング部155a及び155bと、メモリ156a及び156bとを含んでいる。ここで、プリアンプ151〜直交検波処理部154は、各超音波トランスデューサから出力される受信信号に対して直交検波処理を施すことにより複素ベースバンド信号を生成する信号前処理手段を構成している。
プリアンプ151は、超音波トランスデューサ10から出力される受信信号(RF信号)を増幅し、LPF152は、プリアンプ151から出力される受信信号の帯域を制限することにより、A/D変換におけるエリアジングを防止する。ADC153は、LPF152から出力されるアナログの受信信号をディジタルの受信信号に変換する。
例えば、超音波の周波数が5MHz程度であるとすれば、40MHzのサンプリング周波数が用いられる。その場合に、1サンプルに相当する生体内距離は約0.038mmとなるので、4096サンプルで約15.7cmの深度までのデータが得られることになる。受信開口における超音波トランスデューサの数を64個とし、超音波診断画像の1フレームについて100本の超音波受信ライン(音線)が必要であるとすれば、1フレームの画像を表示するために必要なデータ量は、4096×64×100≒26×10個となり、毎秒10フレームの画像を表示するためには、約260×10個/秒のデータ転送が必要となる。ここで、超音波診断画像に必要な分解能は、通常、1個のデータについて12ビット程度であるから、上記のデータを伝送するためには、約3120Mbpsの伝送ビットレートが必要となる。
このように、RF信号のままでデータの直列化を行うと、伝送ビットレートが極めて高くなり、通信速度やメモリの動作速度がそれに追いつかない。一方、背景技術の説明において述べたように、受信フォーカス処理の後でデータの直列化を行うと、伝送ビットレートを低減することができる。しかしながら、受信フォーカス処理のための回路は、規模が大きく、超音波プローブの中に組み込むことは困難である。そこで、本実施形態においては、受信信号に対して直交検波処理等を施して受信信号の周波数帯域をベースバンド周波数帯域に落としてからデータの直列化を行うことにより、伝送ビットレートを低減させている。
直交検波処理部154は、受信信号に対して直交検波処理を施し、複素ベースバンド信号(I信号及びQ信号)を生成する。図4に示すように、直交検波処理部154は、ミキサ(掛算回路)154a及び154bと、ローパスフィルタ(LPF)154c及び154dとを含んでいる。ミキサ154aが、局部発振信号cosωtを受信信号に掛け合わせて、LPF154cが、ミキサ25aから出力される信号にローパスフィルタ処理を施すことにより、実数成分を表すI信号が生成される。一方、ミキサ154bが、局部発振信号cosωtの位相をπ/2だけ回転させた局部発振信号sinωtを受信信号に掛け合わせて、LPF154dが、ミキサ25bから出力される信号にローパスフィルタ処理を施すことにより、虚数成分を表すQ信号が生成される。
サンプリング部155a及び155bは、直交検波処理部154によって生成された複素ベースバンド信号(I信号及びQ信号)をサンプリング(再サンプリング)することにより、2チャンネルの生データをそれぞれ生成する。生成された2チャンネルの生データは、メモリ156a及び156bにそれぞれ格納される。
ここで、ベースバンド信号を、ベースバンド周波数帯域の2倍の周波数でサンプリングすれば、信号情報は保持される。従って、サンプリング周波数は、5MHzであれば十分である。これにより、RF信号のままでデータの直列化を行う場合と比較して、サンプリング周波数が40MHzから5MHzに低下するので、データ量は1/8となり、約15.7cmの深度までのサンプル数が512個となる。ただし、包絡線検波によって信号情報を維持するためには、位相情報を保持しなければならないので、直交検波処理等によって複素ベースバンド信号(I信号及びQ信号)を生成する必要があり、データのチャンネル数が2倍となる。
従って、1フレームの画像を表示するために必要なデータ量は、512×64×100×2≒約6.6×10個となり、毎秒10フレームの画像を表示するためには、分解能を12ビットとして、約792Mbpsの伝送ビットレートが必要となる。また、サンプリング周波数を2.5MHzとすれば、約15.7cmの深度までのサンプル数が256個となり、データ量をさらに半分に低減することができるので、伝送ビットレートを約396Mbpsにすることができる。
図5A及び図5Bは、図4に示すADCによるサンプリングとサンプリング部によるサンプリングとを比較して示す波形図である。図5Aは、3つのチャンネルCh.1〜Ch.3について、ADC153によるサンプリングを示しており、図5Bは、3つのチャンネルCh.1〜Ch.3について、サンプリング部155aによるサンプリングを示している。図5Aに示すようにRF信号をサンプリングして生データを伝送する場合と比較して、図5Bに示すようにベースバンド信号をサンプリングして生データを伝送することにより、伝送ビットレートを大幅に低減することができる。
図6は、図1に示す受信信号処理部の第2の構成例を示す図である。図6に示す第2の構成例においては、図4に示す第1の構成例におけるサンプリング部155a及び155bの替わりに時分割サンプリング部155cが設けられており、メモリ156a及び156bの替わりにメモリ156cが設けられている。
時分割サンプリング部155cは、直交検波処理部154によって生成されるI信号及びQ信号を交互に時分割でサンプリング(再サンプリング)することにより、2系列の生データを生成する。例えば、時分割サンプリング部155cは、I信号を局部発振信号cosωtの位相に同期してサンプリングし、Q信号を局部発振信号sinωtの位相に同期してサンプリングする。生成された2系列の生データは、メモリ156cに格納される。これにより、メモリ回路を1系統にすることができる。
図7は、図1に示す受信信号処理部の第3の構成例を示す図である。図7に示す第3の構成例においては、図6に示す第2の構成例におけるミキサ154a及び154bの替わりに直交サンプリング部154eが設けられている。ここで、プリアンプ151〜LPF154c及び154dは、各超音波トランスデューサから出力される受信信号に対して直交サンプリング処理を施すことにより複素ベースバンド信号を生成する信号前処理手段を構成している。
図8は、図7に示す直交サンプリング部の動作を説明するための波形図である。直交サンプリング部154eは、ADC153によってディジタル信号に変換された受信信号を局部発振信号cosωtの位相に同期してサンプリングして第1の信号系列を生成すると共に、受信信号を局部発振信号sinωtの位相に同期してサンプリングして第2の信号系列を生成する。
さらに、LPF154cが、直交サンプリング部154eから出力される第1の信号系列にローパスフィルタ処理を施すことにより、実数成分を表すI信号が生成され、LPF154dが、直交サンプリング部154eから出力される第2の信号系列にローパスフィルタ処理を施すことにより、虚数成分を表すQ信号が生成される。これにより、図6に示すミキサ154a及び154bを省略することができる。
再び図1を参照すると、パラレル/シリアル変換部16は、複数チャンネルの受信信号処理部15によって生成されたパラレルの生データを、シリアルの生データに変換する。例えば、パラレル/シリアル変換部16は、64個の超音波トランスデューサから出力される64個の受信信号に基づいて得られる128チャンネルのパラレルの生データを、1つ又は複数のチャンネルのシリアルの生データに変換する。これにより、超音波トランスデューサの数と比較して、伝送チャンネルの数が大幅に低減される。メモリ17は、パラレル/シリアル変換部16によって変換されたシリアルの生データを一時的に格納する。
無線通信部18は、シリアルの生データに基づいてキャリアを変調して伝送信号を生成し、伝送信号をアンテナに供給してアンテナから電波を送信することにより、シリアルの生データを送信する。変調方式としては、例えば、ASK(Amplitude Shift Keying)、PSK(Phase Shift Keying)、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)等が用いられる。ASK又はPSKを用いる場合には、1系統で1チャンネルのシリアルデータを伝送することが可能であり、QPSKを用いる場合には、1系統で2チャンネルのシリアルデータを伝送することが可能であり、16QAMを用いる場合には、1系統で4チャンネルのシリアルデータを伝送することが可能である。
無線通信部18は、超音波診断装置本体2(図2)との間で無線通信を行うことにより、生データを超音波診断装置本体2に送信すると共に、超音波診断装置本体2から各種の制御信号を受信して、受信された制御信号を通信制御部19に出力する。通信制御部19は、制御部22によって設定された送信電波強度で生データの送信が行われるように無線通信部18を制御すると共に、無線通信部18が受信した各種の制御信号を制御部22に出力する。制御部22は、超音波診断装置本体2から送信される各種の制御信号に基づいて、超音波プローブ1の各部を制御する。
操作スイッチ21は、超音波診断装置をライブモードやフリーズモードに設定するためのスイッチを含んでいる。ライブモード又はフリーズモードの設定信号は、生データと共に伝送信号に含まれて、超音波診断装置本体2に送信される。なお、ライブモードとフリーズモードとの切換は、超音波診断装置本体2において行われるようにしても良い。
バッテリ26は、電力を必要とする駆動信号生成部13や受信信号処理部15等の各部に電力を供給する。超音波プローブ1には電源スイッチ25が設けられており、バッテリ制御部24は、電源スイッチ25の状態に基づいて、バッテリ26から各部に電力を供給するか否かを制御する。バッテリ26は、受電手段27を用いて充電が可能となっている。
以上において、送信制御部12、受信制御部14、直交検波処理部154(図4)、サンプリング部155a及び155b(図4)、パラレル/シリアル変換部16、通信制御部19、制御部22、及び、バッテリ制御部24等は、FPGA(Field Programmable Gate Array:現場でプログラミング可能なゲートアレイ)等のディジタル回路によって構成しても良いし、中央演算装置(CPU)と、CPUに各種の処理を行わせるためのソフトウェア(プログラム)とによって構成しても良い。上記のソフトウェア(プログラム)は、格納部23に格納される。
汎用回路であるFPGAを用いる場合には、回路規模を縮小しても、内蔵される電子部品の数にはあまり影響しない。しかしながら、回路規模が小さくなるとFPGAの容量が小さくて済むので、より小さな電子部品を使用することが可能となり、実装面積に大きく影響する。あるいは、直交検波処理部154をアナログ回路によって構成しても良い。その場合には、ADC153が省略され、サンプリング部155a及び155bによって複素ベースバンド信号のA/D変換が行われる。
一方、図2を参照すると、超音波診断装置本体2は、無線通信部31と、通信制御部32と、受信状態検出部33と、シリアル/パラレル変換部34と、データ格納部35と、画像形成部36と、表示制御部37と、表示部38と、操作部41と、制御部42と、格納部43と、電源制御部44と、電源スイッチ45と、電源部46と、給電手段47とを有している。
無線通信部31は、超音波プローブ1(図1)との間で無線通信を行うことにより、各種の制御信号を超音波プローブ1に送信する。また、無線通信部31は、アンテナによって受信される信号を復調することにより、シリアルの生データを出力する。
通信制御部32は、制御部42によって設定された送信電波強度で各種の制御信号の送信が行われるように無線通信部31を制御する。また、受信状態検出部33は、超音波プローブ1から送信される生データの受信状態を検出して、検出結果を制御部42に出力する。受信状態の検出は、無線通信部31によって受信されるキャリアのレベルに基づいて行っても良い。あるいは、超音波プローブ1の無線通信部18によって生データにエラー訂正コードを付加しておき、無線通信部31が生データのエラー検出及びエラー訂正を行い、受信状態検出部33が、無線通信部31において得られるエラーレートに基づいて受信状態の検出を行っても良い。
制御部42は、受信状態検出部33によって検出された受信状態が所定のレベル以下であるときに、超音波プローブ1に再送要求を送信するように、通信制御部32を介して無線通信部31を制御する。図1に示す超音波プローブ1の制御部22は、超音波診断装置本体2からの再送要求に応じて、メモリ17から読み出される生データを無線通信部18に送信させる。これにより、伝送品質が悪い場合でも、エラーなく超音波診断画像を表示することが可能となる。
シリアル/パラレル変換部34は、無線通信部31から出力されるシリアルの生データを、例えば、64個の超音波トランスデューサから出力される受信信号に基づいて得られる64個の複素ベースバンド信号を表す128チャンネルのパラレルの生データに変換する。データ格納部35は、メモリ又はハードディスク等によって構成され、シリアル/パラレル変換部34によって変換された少なくとも1フレーム分の生データを格納する。
画像形成部36は、データ格納部35から読み出される1フレーム毎の生データに受信フォーカス処理を施して、超音波診断画像を表す画像信号を生成する。このように、1フレーム毎の生データを取得してから画像信号を生成して動画を表示することにより、フレーム内における画像欠損や送信遅れの影響を防止することができる。画像形成部36は、受信遅延パターン記憶部361と、整相加算部362と、画像処理部363と、表示タイミング制御部364とを含んでいる。
受信遅延パターン記憶部361は、受信フォーカス処理を行う際に用いられる複数の受信遅延パターンを記憶している。整相加算部362は、制御部42において設定された受信方向に応じて、受信遅延パターン記憶部361に記憶されている複数の受信遅延パターンの中から1つの受信遅延パターンを選択し、選択された受信遅延パターンに基づいて、生データによって表される複数の複素ベースバンド信号にそれぞれの遅延を与えて加算することにより、受信フォーカス処理を行う。この受信フォーカス処理により、超音波エコーの焦点が絞り込まれたベースバンド信号(音線信号)が生成される。
図9Aは、従来の超音波送受信方法を示す図である。図9Aに示す超音波送受信方法においては、超音波プローブ5に含まれている複数の超音波トランスデューサ(単に、「素子」ともいう)から1本のラインに沿った超音波ビームが送信され、被検体から反射される超音波エコーの受信信号が、そのライン上における複数のサンプリングポイントでサンプリングされる。
ここで、複数の超音波トランスデューサの第1の部分集合から第1の超音波ビームが送信された後に、第1の部分集合から素子1個分以内でシフトされた複数の超音波トランスデューサの第2の部分集合から第2の超音波ビームが送信される。このようにして、ラインの方向を変えながら超音波の送受信を繰り返すことにより、1フレーム分の受信信号が得られる。1フレーム期間において、超音波ビームの送信回数は、ラインの数に等しく、超音波エコーの受信回数は、ラインの数と各ライン上のサンプリングポイントの数との積に等しい。この例においては、128個の素子を用いて、超音波の送信に用いる素子を0.5素子ずつずらしながら、1フレーム当り256回の送信を行うものとする。また、1回の受信における受信素子数としては、例えば、64素子が設定される。1フレーム分の受信信号の数は、受信回数と受信素子数との積となる。
図9Bは、従来の超音波送受信方法における送信タイミング及びデータ処理を示すタイミングチャートである。深さ15cmの領域までの撮像を行う場合には、1本の超音波ビームを送信してから超音波エコーを受信するまでに要する時間は最大で0.2m秒であるから、1フレーム期間(画像表示間隔)は、1フレーム分の超音波エコーを受信する時間と同じく51.2m秒となり、画像表示レートは19.5フレーム/秒となる。
1フレーム期間において、超音波プローブから超音波ビームが0.2m秒間隔で256の方向に順次送信され、超音波エコーを受信して得られる受信信号に基づいてラインデータが生成される。生成されたラインデータは、超音波プローブから超音波診断装置本体に伝送され、超音波診断装置本体において処理されて、画像信号が生成される。
図9Cは、従来の超音波送受信方法を実施するための超音波診断装置の構成例を示すブロック図である。この超音波診断装置は、超音波プローブ5と超音波診断装置本体6とによって構成される。超音波プローブ5は、複数の超音波トランスデューサ51と、複数の超音波トランスデューサ51に複数の駆動信号を供給する駆動信号生成部52と、複数の超音波トランスデューサ51から出力される複数の受信信号に対して受信フォーカス処理を施すことによりRFデータを生成するビームフォーマ53と、RFデータに包絡線検波処理を施すことによりラインデータを生成して、生成されたラインデータを超音波診断装置本体6に送信する中間処理部54とを含んでいる。超音波診断装置本体6は、超音波プローブ5から受信したラインデータに基づいて画像信号を生成する画像処理部61と、画像信号に基づいて超音波診断画像を表示する表示部62とを含んでいる。
従来の超音波送受信方法においては、1フレーム当りの超音波エコー収集時間が画像表示間隔と等しいので、ラインデータの伝送においてエラーが生じてもラインデータの再送等のための余裕時間が全くない。このように、表示部62における超音波診断画像の表示レートは超音波エコー収集時間により決定されてしまうので、超音波プローブ5と超音波診断装置本体6との間の通信状態が悪くて通信に時間がかかる場合には、超音波診断装置本体6におけるラインデータの取得時間が一時的に遅れて、1フレーム内における画像表示が、あるラインで一時的に止まったり、さらには、表示フレームレートまで影響を受けて、一定のフレームレートでの動画表示ができず、フレームレートが一時的に変化する不自然な動画再生となる恐れがある。
図10Aは、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置において用いられる超音波送受信方法を示す図である。図10Aに示す超音波送受信方法においては、超音波ビームの幅を通常よりも広く設定することにより、超音波プローブ1に含まれている複数の超音波トランスデューサから被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の超音波ビームが送信され、被検体内の組織のエリアから反射される超音波エコーの受信信号が、そのエリア内における複数のサンプリングポイントでサンプリングされて、エリアフォーミングが行われる。なお、本願において、超音波ビームの幅は、超音波ビームの進行方向に直交する線上において、超音波ビームの正面におけるピーク音圧の90%以上の音圧が得られる領域によって定義される。
ここで、複数の超音波トランスデューサの第1の部分集合から第1の超音波ビームが送信された後に、第1の部分集合から素子1個分よりも多くシフトされた複数の超音波トランスデューサの第2の部分集合から第2の超音波ビームが送信されて、ブロックスイッチングが行われる。このようにして、エリアの方向を変えながら超音波の送受信を繰り返すことにより、1フレーム分の受信信号が得られる。1フレーム期間において、超音波ビームの送信回数は、エリアの数に等しく、超音波エコーの受信回数は、エリアの数と半径上のサンプリングポイントの数との積に等しい。この例においては、128個の超音波トランスデューサを用いて、64素子から構成される部分集合を8素子ずつずらしながら、1フレーム当り9回の送信を行うものとする。また、1回の受信における受信素子数としては、例えば、64素子が設定される。1フレーム分の受信信号の数は、受信回数と受信素子数との積となる。なお、超音波ビームの送信回数は、8回以上かつ64回以下であることが望ましい。
図10Bは、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置において用いられる超音波送受信方法における送信タイミング及びデータ処理を示すタイミングチャートである。深さ15cmの領域までの撮像を行う場合には、1本の超音波ビームを送信してから超音波エコーを受信するまでに要する時間は最大で0.2m秒である。ここでは、従来の超音波送受信方法におけるのと同様に、1フレーム期間(画像表示間隔)を51.2m秒とし、画像表示レートを19.5フレーム/秒とする。
1フレーム期間において、超音波プローブから超音波ビームが0.2m秒間隔で9つの方向(エリア)に順次送信され、超音波エコーを受信して得られる受信信号に基づいて生データが生成される。1フレーム当りの超音波の送受信に要する時間は1.8m秒であるから、1フレーム期間(51.2m秒)の内で49.4m秒間は超音波の送信を休止することができる。生成された生データは、超音波プローブから超音波診断装置本体に伝送され、超音波診断装置本体において処理されて、画像信号が生成される。
図10Cは、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置の構成の一部を示すブロック図である。図10Cにおいては、図1及び図2に示す超音波診断装置の構成要素の一部が抜粋して示されている。このように、少なくとも1フレーム分の生データを格納するデータ格納部35と、データ格納部35から読み出される1フレーム毎の生データに受信フォーカス処理を施して画像信号を生成する画像形成部36とを設けることによって、超音波プローブ1と超音波診断装置本体2との間の通信状態によらず、一定のフレームレートで高品質の画像表示を行うことが可能となる。さらに、幅の広い超音波ビームを用いてブロックスイッチング及びエリアフォーミングを行うことにより、超音波を送受信する回数を削減して、超音波プローブ1から超音波診断装置本体2に送信するデータ量を削減することができる。従って、伝送ビットレートを低減して伝送品質を高めることが可能である。また、超音波プローブ1と超音波診断装置本体2との間における伝送品質が悪い場合に、生データを再送することが容易になる。
この超音波送受信方法においては、複数の超音波トランスデューサ10から出力される受信信号に基づいて得られる少なくとも1フレーム分の生データを超音波診断装置本体2のデータ格納部35に格納した後に、画像形成部36が画像信号を生成して、表示部38に超音波診断画像を表示するので、表示タイミングは、超音波診断装置本体2側で自由に決定することができる。また、生データの通信処理と、生データに基づく画像信号生成処理とを、フレーム毎に独立して行うことができるので、通信処理と画像信号生成処理とのライン毎の同期制御等の複雑な制御動作が不要となり、シンプルな回路構成及び制御動作でワイヤレスシステムを実現することが可能となる。
さらに、この超音波送受信方法においては、上述のように超音波ビームの幅を通常よりも広く設定することにより、送信休止期間に対応して49.4m秒の余裕時間が生じるので、その間に超音波診断装置本体において1フレーム分の画像信号を生成し、表示タイミング制御部364(図2)によって設定される表示レートに従って、超音波診断画像を表示することができる。また、生データの伝送においてエラーが生じた場合には、超音波診断装置本体2から超音波プローブ1にデータ再送要求信号を送信することにより、超音波プローブ1から超音波診断装置本体2に生データを再送することができる。
図10Dは、本発明の一実施形態に係る超音波診断装置において用いられる超音波送受信方法の変形例を示す図である。図10Dに示す例においては、1つのエリアが、半径方向(図中のR方向)において6つのサンプリングポイントを含んでおり、偏角方向(図中のθ方向)において5つのサンプリングポイントを含んでいる。ここで、複数の超音波トランスデューサ10から出力される受信信号に基づいて得られる少なくとも1フレーム分の生データがデータ格納部35に格納されるので、1つの音線信号を生成するために、複数回の送信によって得られる生データを利用することができる。
図10Dに示すように、隣接する2つのエリアが互いにオーバーラップするように超音波ビームが送信される場合には、隣接する2つのエリアが互いにオーバーラップする領域内の1つのサンプリングポイントについて、複数回の送信によって得られる生データを利用して信号処理を行うことにより、1つの音線信号を生成することが可能となる。例えば、複数回の送信によって得られる生データに受信フォーカス処理を施して1つの音線信号を計算すると、SN比や、開口が広がったことにより低下した解像度を改善することができる。あるいは、複数回の送信によって得られる生データに基づいて、1つのサンプリングポイントについて複数の音線信号をそれぞれ生成した後に、それらの音線信号の平均値を求めることにより、SN比や、開口が広がったことにより低下した解像度が改善された1つの音線信号を得ることができる。
以上においては、1フレームの画像信号が1つの断面画像を表すものとして説明したが、3次元画像を形成する場合には、1フレームの画像信号が1つの立体画像を表すものとしても良い。
再び図2を参照すると、超音波診断装置本体2の制御部42は、超音波ビームを形成するために使用される超音波トランスデューサの組のシフト量を変更するように図1に示す超音波プローブ1の制御部22を介して送信制御部12を制御することにより、超音波プローブ1から送信されるデータ量を変更することが可能である。
例えば、制御部42は、図11A及び図11Bに示すように、隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量(例えば、サンプリングポイントの数)がフレーム間で異なるように、超音波トランスデューサの組のシフト量を制御しても良い。図11Aは、初期状態のフレームにおいて、隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量が50%である状態を示している。一方、図11Bは、所定数目のフレーム以降において、隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量が75%である状態を示している。シフト量は、オペレータが超音波診断装置本体2の操作部41を用いて設定しても良いし、制御部42が自動的に設定しても良い。このような制御を行うことにより、所望のフレームにおけるSN比や解像度を改善することができる。
あるいは、制御部42は、図12に示すように、隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量(例えば、サンプリングポイントの数)が1フレーム内で異なるように、超音波トランスデューサの組のシフト量を制御しても良い。図12において、参照符号Zで示す範囲は、関心ゾーンを表している。関心ゾーンZは、オペレータが超音波診断装置本体2の操作部41を用いて設定しても良いし、超音波診断装置2内における画像解析部(図示せず)が画像の特徴量を抽出して自動的に設定しても良い。
関心ゾーンZにおいては、隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量を大きくして(図12においては75%)、各サンプリングポイントについて、より多数回の送信によって得られる生データを利用して信号処理を行うことが可能となるように、シフト量が設定される。一方、関心ゾーンZ以外においては、隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量を小さくするように(図12においては50%)、シフト量が設定される。このような制御を行うことにより、必要最小限の送信回数で、関心ゾーンZにおけるSN比や解像度が改善された音線信号を得ることができる。あるいは、関心ゾーンZ以外において、隣接する2つのエリアが互いにオーバーラップしないようにシフト量を設定しても良い。
また、制御部42は、超音波エコーの受信に用いられる超音波トランスデューサの数を変更するように、図1に示す超音波プローブ1の制御部22を介してパラレル/シリアル変換部16を制御することにより、超音波プローブ1から送信されるデータ量を変更することが可能である。従って、同一の超音波プローブを様々な超音波診断装置本体と組み合わせて、目的とする画質、システム規模、及び、コストに応じた超音波診断装置を構築することができる。
例えば、専用ハードウエアを有して処理能力が高い超音波診断装置本体に超音波プローブを組み合わせる場合には、送信回数を128回として、受信に用いられる素子の数を128素子としても良い。また、小型化及びコストを優先し、汎用コンピュータ及び小形表示部を有する超音波診断装置本体に超音波プローブを組み合わせる場合には、送信回数を32回として、受信に用いられる素子の数を24素子としても良い。それらの中間として、送信回数を64回として、受信に用いられる素子の数を64素子としても良い。
画像処理部363は、整相加算部362によって生成される音線信号に基づいて、被検体内の組織に関する断層画像情報であるBモード画像信号を生成する。画像処理部363は、STC(sensitivity time control)部と、DSC(digital scan converter:ディジタル・スキャン・コンバータ)とを含んでいる。STC部は、音線信号に対して、超音波の反射位置の深度に応じて、距離による減衰の補正を施す。DSCは、STC部によって補正された音線信号を通常のテレビジョン信号の走査方式に従う画像信号に変換(ラスター変換)し、階調処理等の必要な画像処理を施すことにより、Bモード画像信号を生成する。
表示タイミング制御部364は、画像処理部363によってフレーム毎に生成される画像信号を表示制御部37に供給するタイミングを制御することにより、適切なフレームレートで超音波診断画像が表示されるようにする。表示制御部37は、画像形成部34によって生成される画像信号に基づいて、表示部38に超音波診断画像を表示させる。表示部38は、例えば、LCD等のディスプレイ装置を含んでおり、表示制御部37の制御の下で、超音波診断画像を表示する。
制御部42は、操作部41を用いたオペレータの操作に従って、超音波診断装置の各部を制御する。超音波診断装置本体2には電源スイッチ45が設けられており、電源制御部44は、電源スイッチ45の状態に基づいて、電源部46のオン/オフを制御する。プローブホルダに設けられた給電手段47は、電磁誘導作用によって、超音波プローブ1の受電手段27(図1)に電力を供給する。
以上において、通信制御部32、シリアル/パラレル変換部34、画像形成部36、表示制御部37、制御部42、及び、電源制御部44は、中央演算装置(CPU)と、CPUに各種の処理を行わせるためのソフトウェア(プログラム)とによって構成されるが、それらをディジタル回路で構成しても良い。上記のソフトウェア(プログラム)は、格納部43に格納される。格納部43における記録媒体としては、内蔵のハードディスクの他に、フレキシブルディスク、MO、MT、RAM、CD−ROM、又は、DVD−ROM等を用いることができる。
図13は、図1に示す超音波プローブの第1の変形例を示すブロック図である。図13に示す第1の変形例においては、図1に示す超音波プローブに対し、超音波プローブに設けられている複数の超音波トランスデューサ10と送受信回路(駆動信号生成部13内のM個の送信回路、及び、M個の受信信号処理部15)との間の接続関係を切り換える切換回路28が追加されている。その他の点に関しては、図1に示す超音波プローブと同様である。
一般に、リニアスキャン方式やコンベックススキャン方式の超音波プローブにおいては、送受信における開口が順次切り換えられながら被検体の走査が行われる。超音波プローブに設けられている超音波トランスデューサの数をNとし、同時に使用される超音波トランスデューサの数をMとすると(M<N)、切換回路28は、N個の超音波トランスデューサの内からM個の超音波トランスデューサを選択し、選択されたM個の超音波トランスデューサをM個の送受信回路にそれぞれ接続する。これにより、図1に示す超音波プローブと比較して、送受信回路の数を低減することができる。
図14は、図13に示す超音波プローブにおけるブロックスイッチングの例を示す図である。図14においては、超音波を送信する超音波トランスデューサが、ハッチングで示されている。
第1回目の送信時において、図14の(a)に示すように、第1の部分集合10aを構成する超音波トランスデューサに接続された切換回路28aがオンし、その他の切換回路がオフする。これにより、第1の部分集合10aを構成する超音波トランスデューサが複数の送受信回路にそれぞれ接続され、それらの超音波トランスデューサから超音波ビームが送信される。
第2回目の送信時において、図14の(b)に示すように、第2の部分集合10bを構成する超音波トランスデューサに接続された切換回路28bがオンし、その他の切換回路がオフする。これにより、第2の部分集合10bを構成する超音波トランスデューサが複数の送受信回路にそれぞれ接続され、それらの超音波トランスデューサから超音波ビームが送信される。
第3回目の送信時において、図14の(c)に示すように、第3の部分集合10cを構成する超音波トランスデューサに接続された切換回路28cがオンし、その他の切換回路がオフする。これにより、第3の部分集合10cを構成する超音波トランスデューサが複数の送受信回路にそれぞれ接続され、それらの超音波トランスデューサから超音波ビームが送信される。
図15は、図1に示す超音波プローブの第2の変形例を示すブロック図である。図15に示す第2の変形例においては、図13に示す第1の変形例に対し、超音波受信時において2個の超音波トランスデューサ10から出力される受信信号を加算する加算回路29が追加されている。超音波送信時においては、駆動信号生成部13に含まれている各送信回路が、1つの駆動信号を2個の超音波トランスデューサ10に並列的に供給する。その他の点に関しては、図1に示す超音波プローブと同様である。
一般に、リニアスキャン方式やコンベックススキャン方式の超音波プローブにおいては、送受信方向が超音波トランスデューサの配列面に対して垂直とされるので、送受信における遅延量は、超音波ビームに対して対称となる。従って、M個の超音波トランスデューサによって形成される送受信開口において、第1番目の超音波トランスデューサと第M番目の超音波トランスデューサとについては遅延量が等しいので、受信信号Rと受信信号Rとを加算し、又は、駆動信号を共通にすることができる。同様に、第2番目の超音波トランスデューサと第(M−1)番目の超音波トランスデューサとについては遅延量が等しいので、受信信号Rと受信信号R(M−1)とを加算し、又は、駆動信号を共通にすることができる。これにより、図13に示す第1の変形例と比較して、受信信号処理部15の数を半分にすることができ、また、超音波プローブと超音波診断装置本体との間の伝送ビットレートを半分にすることができる。
以上の実施形態においては、超音波プローブと超音波診断装置本体との間で無線通信を行う場合について説明したが、超音波プローブと超音波診断装置本体との間で有線で通信を行うようにしても良い。その場合には、超音波プローブと超音波診断装置とを接続する信号線の本数を低減することができる。また、超音波プローブの電源電圧は、超音波診断装置本体から供給されるようにしても良い。
本発明は、超音波を送受信することにより生体内の臓器等の撮像を行って、診断のために用いられる超音波診断画像を生成する超音波診断装置において利用することが可能である。
1 超音波プローブ
2 超音波診断装置本体
10 超音波トランスデューサ
11 送信遅延パターン記憶部
12 送信制御部
13 駆動信号生成部
14 受信制御部
15 受信信号処理部
16 パラレル/シリアル変換部
17 メモリ
18 無線通信部
19 通信制御部
21 操作スイッチ
22 制御部
23 格納部
24 バッテリ制御部
25 電源スイッチ
26 バッテリ
27 受電手段
28 切換回路
29 加算回路
31 無線通信部
32 通信制御部
33 受信状態検出部
34 シリアル/パラレル変換部
35 データ格納部
36 画像形成部
37 表示制御部
38 表示部
41 操作部
42 制御部
43 格納部
44 電源制御部
45 電源スイッチ
46 電源部
47 給電手段
151 プリアンプ
152 ローパスフィルタ(LPF)
153 アナログ/ディジタル変換器(ADC)
154 直交検波処理部
154a、154b ミキサ(掛算回路)
154c、154d ローパスフィルタ(LPF)
154e 直交サンプリング部
155a、155b サンプリング部
155c 時分割サンプリング部
156a、156b、156c メモリ
361 受信遅延パターン記憶部
362 整相加算部
363 画像処理部
364 表示タイミング制御部

Claims (15)

  1. 複数の駆動信号に従って超音波ビームを送信すると共に、超音波エコーを受信して複数の受信信号を出力する複数の超音波トランスデューサと、前記複数の超音波トランスデューサの第1の部分集合から被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の第1の超音波ビームが送信されるように複数の駆動信号を生成した後に、前記第1の部分集合から超音波トランスデューサ1個分よりも多くシフトされた前記複数の超音波トランスデューサの第2の部分集合から被検体内の組織のエリアをカバーする幅広の第2の超音波ビームが送信されるように複数の駆動信号を生成することにより、超音波ビームを形成するために使用される超音波トランスデューサの組をシフトさせる駆動信号生成手段と、前記複数の超音波トランスデューサから出力される複数の受信信号に基づいて、組織のエリアの情報を含むパラレルの生データを生成する受信信号処理手段と、前記受信信号処理手段によって生成されたパラレルの生データをシリアルの生データに変換するパラレル/シリアル変換手段と、前記パラレル/シリアル変換手段によって変換されたシリアルの生データを送信する通信手段とを含む超音波プローブと、
    前記超音波プローブから送信される生データに受信フォーカス処理を施して画像信号を生成する画像形成手段を含む超音波診断装置本体と、
    を具備する超音波診断装置。
  2. 前記超音波診断装置本体が、前記超音波プローブから送信される生データを格納する格納手段をさらに含む、請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記格納手段が、少なくとも1フレーム分の生データを格納し、前記画像形成手段が、前記格納手段から読み出される1フレーム毎の生データに受信フォーカス処理を施して画像信号を生成する、請求項2記載の超音波診断装置。
  4. 前記超音波診断装置本体が、超音波ビームを形成するために使用される超音波トランスデューサの組のシフト量を変更するように前記駆動信号生成手段を制御することにより、前記超音波プローブから送信されるデータ量を変更することが可能な制御手段をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の超音波診断装置。
  5. 前記制御手段が、隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量がフレーム間で異なるように前記超音波トランスデューサの組のシフト量を制御する、請求項4記載の超音波診断装置。
  6. 前記制御手段が、隣接する2つのエリア間で互いにオーバーラップする量が1フレーム内で異なるように前記超音波トランスデューサの組のシフト量を制御する、請求項4記載の超音波診断装置。
  7. 前記超音波診断装置本体が、超音波エコーの受信に用いられる超音波トランスデューサの数を変更するように前記パラレル/シリアル変換手段を制御することにより、前記超音波プローブから送信されるデータ量を変更することが可能な制御手段をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の超音波診断装置。
  8. 前記受信信号処理手段が、
    各超音波トランスデューサから出力される受信信号に対して直交検波処理又は直交サンプリング処理を施すことにより複素ベースバンド信号を生成する信号前処理手段と、
    前記信号前処理手段によって生成される複素ベースバンド信号をサンプリングすることにより生データを生成するサンプリング手段と、
    を含む、請求項1〜7のいずれか1項記載の超音波診断装置。
  9. 前記超音波プローブが、前記複数の超音波トランスデューサと前記信号前処理手段との間の接続関係を切り換える切換回路をさらに含む、請求項8記載の超音波診断装置。
  10. 前記信号前処理手段が、
    各超音波トランスデューサから出力される受信信号を増幅するプリアンプと、
    前記プリアンプから出力される受信信号の帯域を制限するローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタから出力されるアナログの受信信号をディジタルの受信信号に変換するアナログ/ディジタル変換器と、
    前記アナログ/ディジタル変換器によって変換されたディジタルの受信信号に対して直交検波処理を施すことにより複素ベースバンド信号を生成する直交検波処理手段と、
    を含む、請求項8又は9記載の超音波診断装置。
  11. 前記信号前処理手段が、
    各超音波トランスデューサから出力される受信信号を増幅するプリアンプと、
    前記プリアンプから出力される受信信号の帯域を制限するローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタから出力されるアナログの受信信号をディジタルの受信信号に変換するアナログ/ディジタル変換器と、
    前記アナログ/ディジタル変換器によって変換されたディジタルの受信信号に対して直交サンプリング処理を施すことにより第1の信号系列及び第2の信号系列を生成する直交サンプリング手段と、
    前記直交サンプリング手段によって生成される第1及び第2の信号系列の帯域を制限することにより複素ベースバンド信号を生成するローパスフィルタ手段と、
    を含む、請求項8又は9記載の超音波診断装置。
  12. 前記サンプリング手段が、前記信号前処理手段によって生成される複素ベースバンド信号に含まれている2つの信号を交互に時分割でサンプリングする、請求項8〜11のいずれか1項記載の超音波診断装置。
  13. 前記通信手段が、前記複数の超音波トランスデューサから出力される複数の受信信号に基づいて得られる生データを無線で送信する、請求項1〜3のいずれか1項記載の超音波診断装置。
  14. 前記超音波プローブが、
    前記複数の超音波トランスデューサから出力される複数の受信信号に基づいて得られる生データを一時的に格納するメモリと、
    前記超音波診断装置本体からの再送要求に応じて、前記メモリから読み出される生データを前記通信手段に送信させる制御手段と、
    をさらに含む、請求項13記載の超音波診断装置。
  15. 前記超音波診断装置本体が、
    前記超音波プローブから送信される生データの受信状態を検出する受信状態検出手段と、
    前記受信状態検出手段によって検出された受信状態が所定のレベル以下であるときに、前記超音波プローブに再送要求を送信する第2の通信手段と、
    をさらに含む、請求項14記載の超音波診断装置。
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