JP2011007310A - 変速シフト装置およびこれを備える変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフターを回転駆動するモータの小型化を可能にして、装置全体のコンパクト化および軽量化を効率よく実現する。
【解決手段】第1シフトブロック44のNE位置では第2凸部44fの幅方向の中心が、シフター43の回転中心43a1を通りかつ第1シフトブロック44の移動方向δと直交
またはほぼ直交する方向の仮想直線α上に一致している。したがって、第1押圧部43hは仮想直線αに近い位置で第2凸部44fに当接するので、第1シフトブロック44を移動させる移動力F1は、シフター43の回転トルクによる押圧力Fとほぼ同じになる。す
なわち、シフター43の回転トルクによる押圧力Fは第1シフトブロック44にほとんど無駄なく、効率よく第1シフトブロック44の移動力F1として作用する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、変速機の変速段をシフトする変速シフト装置およびこれを備える変速機の技術分野に関し、特に、ダブルクラッチを有する変速機に用いられる変速シフト装置および変速機の技術分野に関するものである。
従来、変速機においては、一対の第1および第2クラッチを用いたいわゆるダブルクラッチ方式の変速機が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。このダブルクラッチ方式の変速機においては、第1および第2クラッチの接続および切断を選択的に切り替えるようにしている、そして、接続されている第1クラッチ側の第1変速ラインの変速段に対して、次にシフトする変速段を接続されていない他方の第2クラッチ側の第2変速ラインの変速段で予め設定準備し、次にシフトする変速段の条件が成立したとき、第1クラッチを切断するとともに、第2クラッチを接続する。これにより、変速段をシフトするために、設定されている変速段をクラッチを切断してニュートラルにし、その後、次にシフトする変速段を設定するとともにクラッチを接続するワンクラッチ方式に比べてクラッチ切断中に生じるトルク抜け現象がなく、スムーズな変速ができる。
特許文献1および2に記載されている変速機は変速シフト装置を備えている。この変速シフト装置では、図9に示すようにシフターaのシフトレバーbに設けられた第1および第2押圧部c,dがシフトブロックeの凹溝f内に配置されている。そして、図9に実線
で示すようにシフターaが反時計回りに回転すると、シフトレバーbの第1押圧部cが凹溝fの図9において右側の側壁である第1被押圧部gに当接してこの第1被押圧部gを右方へ押圧する。すると、シフトブロックeが図9に示すニュートラル(NE)位置から右方へ直線移動し、変速段設定位置となる。これにより、変速機はこの変速段設定位置に対応する変速段に設定される。また、図9に二点鎖線で示すようにシフターaが時計回りに回転すると、同様にしてシフトレバーbの第2押圧部dが凹溝fの左側の側壁である第2被押圧部hに当接してこの第2被押圧部hを左方へ押圧する。これにより、シフトブロックeが左方へ移動し、変速機はシフトブロックeの左方の変速段設定位置に対応する変速段に設定される。
特表2004−518918号公報。 特開2007−120683号公報。
しかしながら、前述の従来の変速シフト装置では、シフトブロックeにシフターaの回転トルクを伝達するために、シフトブロックeに形成された凹溝fを用いている。このように凹溝fを用いると、図9に示すように第1および第2押圧部c,dによる凹溝fの第
1および第2被押圧部g,hの押圧開始点が、シフターaの回転中心a1を通りかつシフトブロックeの移動方向と直交する仮想直線αから大きく離れるようになる。このため、シフトブロックeを移動させる図9に実線で示す移動力F1は、シフターaの回転トルクに
より第1押圧部cが第1被押圧部gを押圧する図9に点線で示す押圧力Fに比べてかなり小さくなる。すなわち、シフターaの回転トルクによる押圧力Fは無駄になる部分が多く、シフトブロックeに効率よく伝達されず、力の伝達効率が良くないという問題がある。
そこで、シフターaを回転駆動するモータの出力を大きくすることが考えられるが、モータが大型となるばかりでなく、装置全体が重量化するという別の問題が生じる。
しかも、シフトブロックeを所望量移動させるためには、シフターaの回転量を大きくしなければならない。そのためには、シフターaのシフトレバーbの長さを長くする必要があり、装置全体が大型化してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、シフターを回転駆動するモータの小型化を可能にして、装置全体のコンパクト化および軽量化を効率よく実現することができる変速シフト装置およびこれを備える変速機を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明の変速シフト装置は、設定されようとする変速段に対応する変速段設定位置とニュートラル位置との間で直線移動可能であるとともに、異なる変速段毎に対応して配設される複数のシフトブロックと、前記シフトブロックの前記ニュートラル位置に回転中心が位置するようにして回転可能に設けられ、前記複数のシフトブロックのうち、設定されようとする変速段に対応するシフトブロックを押圧して移動するシフターとを少なくとも備え、前記シフターが回転することで前記シフトブロックを押圧する押圧部を有し、前記複数のシフトブロックが、それぞれ、前記シフターの前記押圧部が当接して押圧力が加えられる被押圧部を有し、前記複数のシフトブロックの前記被押圧部は、いずれも、各シフトブロックがそれぞれニュートラル位置にあるとき、前記シフターの回転中心を通りかつ前記各シフトブロックの前記直線移動方向と直交またはほぼ直交する仮想直線上で前記シフターの回転中心に向かって突設された凸部から形成されていることを特徴としている。
また、本発明の変速シフト装置は、前記シフターがロッキングレバーを有し、前記各シフトブロックの凸部が、それぞれ、前記ロッキングレバーが係合する被ロック部を有し、前記シフターの押圧部により1つのシフトブロックが前記変速段設定位置に設定されたとき、前記ロッキングレバーが他の少なくとも1つのシフトブロックの前記被ロック部に係合することにより、前記他の少なくとも1つのシフトブロックが前記ニュートラル位置に保持されることを特徴としている。
一方、本発明の変速機は、複数の変速段にそれぞれ対応して設けられるとともに、対応する変速段に設定する複数のシフトフォークと、前記シフトフォークを作動制御する変速シフト装置とを少なくとも備え、前記変速シフト装置が、本発明の変速シフト装置であることを特徴としている。
また、本発明の変速機は、エンジンの動力が第1クラッチを介して伝達される第1変速ラインと、前記エンジンの動力が第2クラッチを介して伝達される第2変速ラインと、前記複数のシフトブロックは4つの第1ないし第4シフトブロックからなり、前記第1変速ラインに第1および第3シフトブロックが配設されるとともに前記第2変速ラインに第2および第4シフトブロックが配設され、前記シフターの押圧部により前記第1および第3シフトブロックのいずれか一方が前記変速段設定位置に設定されたとき、前記ロッキングレバーが前記第1および第3シフトブロックのいずれか他方の前記被ロック部に係合することにより、前記第1および第3シフトブロックのいずれか他方のシフトブロックが前記ニュートラル位置に保持されるとともに、前記シフターの押圧部により前記第2および第4シフトブロックのいずれか一方が前記変速段設定位置に設定されたとき、前記ロッキングレバーが前記第2および第4シフトブロックのいずれか他方の前記被ロック部に係合することにより、前記第2および第4シフトブロックのいずれか他方のシフトブロックが前記ニュートラル位置に保持されることを特徴としている。
このように構成された本発明の変速シフト装置によれば、複数のシフトブロックが、それぞれ被押圧部を有する。これらの被押圧部は、シフターの押圧部が当接してこの押圧部から押圧力が加えられる。これにより、押圧力が加えられたシフトブロックは直線移動して変速段設定位置となり、変速機はこの変速段設定位置に対応する変速段に設定される。このとき、シフトブロックの被押圧部は、シフトブロックがニュートラル位置にあるとき、シフターの回転中心を通りかつシフトブロックの直線移動方向と直交またはほぼ直交する仮想直線上でシフターの回転中心に向かって突設された凸部から形成されている。したがって、シフターの押圧部がニュートラル位置にあるシフトブロックの凸部に当接して、押圧力がこの押圧部から凸部に加えられる。したがって、押圧部を凸部に、従来例に比べて仮想直線に、より近い位置で当接させ、押圧部により凸部を押圧することができる。これにより、シフターの回転トルクによる押圧力をシフトブロックにほとんど無駄なく、効率よくシフトブロックの移動力として作用させることができる。すなわち、シフターの回転トルクによる力をシフトブロックに伝達する力伝達効率を向上することができる。
また、シフターの回転トルクによる力の伝達効率を向上できることから、シフターを回転駆動するモータの出力を小さくでき、モータの小型化が可能であるとともに、装置全体のコンパクト化および軽量化を図ることが可能となる。
更に、シフトブロックを所望量移動させるために、シフターの回転量を大きくしなくても済むようになる。したがって、シフターの回転中心から押圧部までの長さを短くすることが可能となる。これにより、装置全体を更に一層小型コンパクトにすることができる。
一方、本発明の変速機によれば、シフトブロックのいずれか1つのシフトブロックで変速段を設定したときには、この設定された変速段と同じ変速ラインの他のシフトブロックをシフターのロッキングレバーでニュートラル位置にロックするようにしている。したがって、同じ変速ラインの2つの変速段が同時に設定されることを確実に防止することができる。これにより、ダブルクラッチによる2つの変速ラインを採用しても、異なる2つの変速段による変速が同時に行われるトラブルを回避することが確実に可能となる。
本発明に係る変速シフト装置の実施の形態の一例を備える変速機の一例を模式的に示すスケルトン図である。 (a)は変速シフト装置を模式的に示す平面図、(b)は(a)におけるIIB−IIB線に沿う断面図である。 (a)は図2におけるシフターを模式的に示す平面図、(b)はこのシフターの正面図である。 (a)は図2におけるシフトブロックを模式的に示す平面図、(b)は(a)におけるIVB−IVB線に沿う断面図、(c))は4枚のシフトブロックの配設状態を示す図である。 (a)ないし(e)は、シフターによるシフトブロックの作動工程を説明する図である。 (a)および(b)は、シフターの回転トルクによる力のシフトブロックへの伝達を説明する図である。 (a)ないし(d)は、シフターのロック部の作動を説明する図、(e)は(d)におけるVIID−VIID線に沿う断面図である。 I(a)ないし(d)は、シフトブロックのNE位置から変速段設定位置への移動を説明し、II(a)ないし(d)は、シフトブロックの変速段設定位置への移動における、このシフトブロックと同じ変速ラインの他のシフトブロックのロック作動とを説明する図である。 従来の変速シフト装置におけるシフターの回転トルクによる力のシフトブロックへの伝達を説明する図である。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明に係る変速シフト装置の実施の形態の一例を備える変速機の一例を模式的に示すスケルトン図である。
図1に示すように、この例の変速機1は、前述の特許文献1および2に記載の変速機と同様に、エンジン2の出力軸(不図示)に連結された一つの第1および第2クラッチ3,
4を備えたダブルクラッチ方式の変速機である。すなわち、変速機1は、エンジン2の動力が第1クラッチ3を介して伝達される第1変速ラインAと、エンジン2の動力が第2クラッチ4を介して伝達される第2変速ラインBとを有する。そして、この変速機1は、第1および第2変速ラインA,Bを合わせて第1ないし第7変速段からなる前進7段および
後進段の変速機として構成されている。
図1に示すように、この例の変速機1は、第1クラッチ3の出力側に接続される第1入力軸5と第2クラッチ4の出力側に接続される第2入力軸6とを有している。第1入力軸5に第1駆動ギア7が設けられているとともに、第2入力軸6に第2駆動ギア8が設けられている。
第1駆動ギア7には、第1変速ラインAの第1従動ギア9が常時噛合されている。この第1従動ギア9の第1回転軸10には、第1変速段の第1変速駆動側ギア11、第3変速段の第3変速駆動側ギア12、第5変速段の第5変速駆動側ギア13、および第7変速段の第7変速駆動側ギア14が、それぞれ第1回転軸10の軸方向に位置決めされかつ第1回転軸10と相対回転可能に設けられている。
一方、第2駆動ギア8には、第2変速ラインBの第2従動ギア15が常時噛合されている。この第2従動ギア15の第2回転軸16には、第2変速段の第2変速駆動側ギア17、第4変速段の第4変速駆動側ギア18、第6変速段の第6変速駆動側ギア19、および後進変速段の後進変速駆動側ギア20が、それぞれ第2回転軸16の軸方向に位置決めされかつ第2回転軸16と相対回転可能に設けられている。
また、出力軸21には、第1変速駆動側ギア11に常時噛合する第1変速従動側ギア22、第2変速駆動側ギア17に常時噛合する第2変速従動側ギア23、第3変速駆動側ギア12に常時噛合する第3変速従動側ギア24、第4変速駆動側ギア18に常時噛合する第4変速従動側ギア25、第5変速駆動側ギア13に常時噛合する第5変速従動側ギア26、第6変速駆動側ギア19に常時噛合する第6変速従動側ギア27、第7変速駆動側ギア14に常時噛合する第7変速従動側ギア28、および後進変速駆動側ギア20に中間ギア29を介して常時噛合する後進変速従動側ギア30が、それぞれ出力軸21に軸方向に位置決めされかつ出力軸21と一体回転可能に設けられている。なお、出力軸21は差動装置31を介して駆動輪32,33に連結されている。
更に、第1変速ラインAの第1回転軸10には、第1駆動連結ギア34が第1変速駆動側ギア11と第3変速駆動側ギア12との間に位置して、第1回転軸10の軸方向に相対移動可能にかつ第1回転軸10と一体回転可能に設けられているとともに、第3駆動連結ギア35が、第5変速駆動側ギア13と第7変速駆動側ギア14との間に位置して、第1回転軸10の軸方向に相対移動可能にかつ第1回転軸10と一体回転可能に設けられている。
従来周知のように、これらの第1駆動連結ギア34および第3駆動連結ギア35の外周
カップリングスリーブ(不図示)に、それぞれ第1シフトフォーク36および第3シフトフォーク37が係合される。そして、第1シフトフォーク36が作動することで、第1駆動連結ギア34が軸方向で第1変速駆動側ギア11側に移動して第1回転軸10と第1変速駆動側ギア11とを回転連結し、また、第1駆動連結ギア34が軸方向で第3変速駆動側ギア12側に移動して第1回転軸10と第3変速駆動側ギア12とを回転連結する。このように第1シフトフォーク36の作動で、第1駆動連結ギア34により第1および第3変速駆動側ギア11,12が第1回転軸10に選択的に回転連結される。また、同様にし
て第3シフトフォーク37が作動することで、第3駆動連結ギア35により第5および第7変速駆動側ギア13,14が第1回転軸10に選択的に回転連結される。
一方、第2変速ラインBの第2回転軸16には、第2駆動連結ギア38が第2変速駆動側ギア17と第4変速駆動側ギア18との間に位置して、第2回転軸16の軸方向に相対移動可能にかつ第2回転軸16と一体回転可能に設けられているとともに、第4駆動連結ギア39が、第6変速駆動側ギア19と後進変速駆動側ギア20との間に位置して、第2回転軸16の軸方向に相対移動可能にかつ第2回転軸16と一体回転可能に設けられている。
前述の第1変速ラインAの場合と同様にして、これらの第2駆動連結ギア38および第4駆動連結ギア39の外周カップリングスリーブ(不図示)に、それぞれ第2シフトフォーク40および第4シフトフォーク41が係合される。そして、第2シフトフォーク40の作動で、第2駆動連結ギア38が軸方向に移動することにより第2および第4変速駆動側ギア17,18が第2回転軸16に選択的に回転連結される。また、同様にして第4シ
フトフォーク41が作動することで、第4駆動連結ギア39が軸方向に移動することにより第6および後進変速駆動側ギア19,20が第2回転軸16に選択的に回転連結される
第1ないし第4シフトフォーク36,37,40,41は、図2(a)および(b)に示
す変速シフト装置42によって作動制御される。この変速シフト装置42は、シフター43および4枚の第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47を有している。
図2(a),(b)および図3(a),(b)に示すように、シフター43は、回転軸43aと、この回転軸43aの軸方向中央部に互いに対称的にかつほぼ逆V字状に連結された一対の第1および第2シフトレバー43b,43cと、回転軸43aの一端部(図2(
b)において上端部)に互いに180度対称的に1直線状に連結された一対の第3および第4シフトレバー43d,43eと、回転軸43aの他端部(図2(b)において下端部
)に同じく互いに180度対称的に1直線状に連結された一対の第5および第6シフトレバー43f,43gとを有している。
第1および第2シフトレバー43b,43cの先端には、それぞれ円弧状に形成された
第1および第2押圧部43h,43iが形成されている。また、第3シフトレバー43d
の先端には、第1および第2ロッキングレバー43j,43kがそれぞれ設けられている
。その場合、第1および第2ロッキングレバー43j,43kは、いずれも回転軸43a
と同心円でかつ同径の円弧からなるとともに、第3シフトレバー43dとともにほぼT字状に形成されている。同様に、第4シフトレバー43eの先端には、第3および第4ロッキングレバー43m,43nがそれぞれ設けられている。その場合、第3および第4ロッ
キングレバー43m,43nは、いずれも回転軸43aと同心円でかつ第1および第2ロ
ッキングレバー43j,43kと同径の円弧からなるとともに、第4シフトレバー43e
とともにほぼT字状に形成されている。
更に、第5および第6シフトレバー43f,43gの先端にも、それぞれ、第1ないし
第4ロッキングレバー43j,43k,43m,43nとまったく同形状でかつ同じ大きさ
の同径第5ないし第8ロッキングレバー43o,43p,43q,43rが第1ないし第4
ロッキングレバー43j,43k,43m,43nと同様にして設けられている。そして、
回転軸43a、第1ないし第6シフトレバー43b,43c,43d,43e,43f,43
g、第1および第2押圧部43h,43i、第1ないし第8ロッキングレバー43j,43k,43m,43n,43o,43p,43q,43rは、単一部材で一体的に形成されている。
図2(a)および(b)に示すように、シフター43は、その回転軸43aの中心43a1が、仮想直線αで示される第1シフトブロック44のニュートラル(NE)位置に一
致するように配設される。すなわち、回転軸43aの中心43a1は仮想直線α上に位置
している。そして、シフター43は、図2(a)に両矢印で示す方向βに回転軸43aの中心43a1を中心として回転可能となっているとともに、図2(b)に両矢印で示す回
転軸43aの軸方向γに直線移動可能となっている。その場合、シフター43は図示しないモータによって回転駆動される。
図4(a)および(b)に示すように、第1シフトブロック44は、左右対称に配置された一対の半円弧状部44a,44bを一対の直線状連結部44c,44dで一体に連結されて、平板状の単一部材から長円環状に形成されている。一方の直線状連結部44cの長手方向中心には、内側(図4(a)において下側)に突出する第1凸部44eが一体に形成されているとともに、他方の直線状連結部44dの長手方向中心には、内側(図4(a)において上側)に突出する第2凸部44f(本発明の被押圧部に相当)が一体に形成されている。更に、第1凸部44eの先端には、一側に折曲した第1被ロック部44gが形成されており、第1凸部44eはほぼL字状に形成されている。また、第2凸部44fの先端には、一側に突出した第2被ロック部44hが形成されており、第2凸部44fはほぼT字状に形成されている。
図2(a)および(b)に示すように、第1シフトブロック44は、同図に実線で示すNE位置、このNE位置より図2(b)において右方の一点鎖線で示す第1変速段(1st)設定位置、およびNE位置より図2(b)において左方の二点鎖線で示す第3変速段(3rd)設定位置の間で、両矢印で示すように左右方向の移動方向δに直線移動可能となっている。また、第1および第2凸部44e,44fは、いずれも第1シフトブロック
44の移動方向δと直交またはほぼ直交する方向で互いに対向する方向(つまり、仮想直線α方向)に突設されている。その場合、第1シフトブロック44のNE位置では、第1および第2凸部44e,44fの幅方向(図2(a)において左右方向)の中心が仮想直
線αと一致するようにされている。
他の第2ないし第4シフトブロック45,46,47も、第1シフトブロック44とまったく同じ形状で同じ大きさに形成されている。したがって、図4(c)に示すように第1シフトブロック44の構成要素と対応する第2ないし第4シフトブロック45,46,47の構成要素には、それぞれ、対応する符号45,46,47に、第1シフトブロック44のアルファベットの符号を付すことで、それらの詳細な説明は省略する。また、第2ないし第4シフトブロック45,46,47の動作も、第1シフトブロック44の動作と同様に直線移動するようになっている。そして、これらの第1ないし第4シフトブロック44,4
5,46,47は所定間隔を置いて重ねられて配設されるとともに、それぞれ互いに独立して作動するようになっている。
その場合、図2(b)に示すように、第2シフトブロック45は第1シフトブロック44に隣接して配設されるとともに、第1シフトブロック44のNE位置と同じ仮想直線α上の位置に設定されたNE位置、第1シフトブロック44の1st設定位置と図2(b)
において左右方向で同側に設定された第2変速段(2nd)設定位置、および第1シフトブロック44の3rd設定位置と図2(b)において左右方向で同じ側に設定された第4変速段(4th)設定位置の間で直線移動可能となっている。
また、第3シフトブロック46は第2シフトブロック45に隣接して配設されるとともに、第1シフトブロック44のNE位置と同じ仮想直線α上の位置に設定されたNE位置、第1シフトブロック44の1st設定位置と図2(b)において左右方向で同じ側に設定された第5変速段(5th)設定位置、および第1シフトブロック44の3rd設定位置と図2(b)において左右方向で同じ側に設定された第7変速段(7th)設定位置の間で直線移動可能となっている。
更に、第4シフトブロック47は第3シフトブロック46に隣接して配設されるとともに、第1シフトブロック44のNE位置と同じ仮想直線α上の位置に設定されたNE位置、第1シフトブロック44の1st設定位置と図2(b)において左右方向で同じ側に設定された第6変速段(6th)設定位置、および第1シフトブロック44の3rd設定位置と図2(b)において左右方向で同じ側に設定された後進段(Rev)設定位置の間で直線移動可能となっている。
したがって、第1および第3シフトブロック44,46は第1変速ラインAに対応する
とともに、第2および第4シフトブロック45,47は第2変速ラインBに対応する。
第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47は、シフター43によって作動制
御される。その場合、設定しようとする変速段に対応するシフトブロックに、シフター43の第1および第2押圧部43h,43iが対応するとともに、このシフトブロックと同
じ変速ラインの他のシフトブロックに、第1ないし第8ロッキングレバー43j,43k,43m,43n,43o,43p,43q,43rのいずれかが対応する。例えば、図2(b
)に示す例では、設定しようとする変速段に対応するシフトブロックが第3シフトブロック46である。したがって、シフター43の第1および第2押圧部43h,43iは第3
シフトブロック46に対応している。このとき、第1ないし第4ロッキングレバー43j,43k,43m,43nが第3シフトブロック46と同じ第1変速ラインAの他の第1シ
フトブロック44に対応している。
シフター43による第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47の作動制御に
ついて説明する。なお、第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47の作動制御
はいずれもまったく同じであるので、説明の便宜上、第1シフトブロック44について説明し、第2ないし第4シフトブロック45,46,47については、それらの説明は省略する。
まず、図5(a)に示すように第1シフトブロック44が図5に実線で示すと同様のNE位置に設定されているとする。この第1シフトブロック44のNE位置では、前述のように第1シフトブロック44の第1および第2凸部44e,44fの幅方向の中心が、仮
想直線αで示すNE位置に一致している。また、シフター43の第1および第2押圧部43h,43iがNE位置の直線に関して対称の位置となっている。したがって、第1およ
び第2押圧部43h,43iは第2凸部44fから等距離離間している。
シフター43がこの状態から図5(a)において回転軸43aを中心に反時計回りに回転すると、図5(b)に示すように第1押圧部43hが第2凸部44fに当接するとともにこの第2凸部44fを図5(b)において右方へ押圧する。すると、第1シフトブロック44が図5(c)に矢印で示す右方に移動して、図5(c)に示すように第1シフトブロック44が1st設定位置となる。これにより、変速機はこの第1シフトブロック44の1st設定位置で設定される前進第1速段(1st)に設定される。
また、シフター43が図5(a)に示す状態から同図において回転軸43aを中心に時計回りに回転すると、図5(d)に示すように第2押圧部43iが第2凸部44fに当接するとともにこの第2凸部44fを図5(d)において左方へ押圧する。すると、第1シフトブロック44が図5(e)に矢印で示す左方に移動して、図5(e)に示すように第1シフトブロック44が3rd設定位置となる。これにより、変速機はこの第1シフトブロック44の3rd設定位置で設定される前進3rdに設定される。
ところで、この例の変速シフト装置42では、前述のようにシフター43が反時計回りに回転して図5(b)に示す位置になると、第1押圧部43hが第2凸部44fに当接してこの第2凸部44fを押圧する。図6(a)は、この図5(b)に示すシフター43および第1シフトブロック44の位置を拡大して示す部分図である。図6(a)に示すように、第1シフトブロック44のNE位置では第2凸部44fの幅方向の中心が仮想直線α上に一致している。すなわち、第1シフトブロック44の第2凸部44fは、この第1シフトブロック44がNE位置にあるとき、シフター43の回転中心43a1を通りかつ第
1シフトブロック44の移動方向δと直交またはほぼ直交する仮想直線α上でシフター43の回転中心43a1に向かって突設されている。したがって、第1押圧部43hは前述
の図9に示す従来例より仮想直線αに近い位置で第2凸部44fに当接する。つまり、第1押圧部43hは前述の図9に示す従来例より第1シフトブロック44の移動方向δと直交する側で第2凸部44fに当接する。これにより、シフター43の回転トルクによる押圧力Fが第1押圧部43hから第2凸部44fに加えられる。この押圧力Fは図6(a)に点線で示されている。
したがって、第1シフトブロック44を移動させる図6(a)に実線で示す第1シフトブロック44の移動方向δの移動力F1は、シフター43の回転トルクにより第1押圧部
43hが第2凸部44fを押圧する図6(a)に点線で示す押圧力Fとほぼ同じになる。すなわち、シフター43の回転トルクによる押圧力Fは第1シフトブロック44にほとんど無駄なく、効率よく第1シフトブロック44の移動力F1として作用するようになる。
また、図6(b)は、この図5(d)に示すシフター43および第1シフトブロック44の位置を拡大して示す部分図である。図6(b)に示すようにシフター43が時計回りに回転する場合にも、同様にシフター43のトルクによる押圧力Fは第1シフトブロック44に、効率よく第1シフトブロック44の移動力F1として作用するようになる。
図7(a)ないし(d)は、シフターの第1ないし第4ロック部の作動を説明する図、(e)は(d)におけるVIIE−VIIE線に沿う断面図である。なお、第1ないし第4シフトブロックに対する第1ないし第4ロック部の作動はいずれもまったく同じであるので、説明の便宜上、第1シフトブロック44に対する第1ないし第4ロック部の作動について説明し、第2ないし第4シフトブロック45,46,47に対する第1ないし第4ロック部の作動については、それらの説明は省略する。
図7(a)に示すように、いま、第1シフトブロック44が3rd設定位置に位置しているとする。このとき、第1ロッキングレバー43jが第1凸部44eに接近しているとともに第2ロッキングレバー43kが第2凸部44fに接近している。また、第3ロッキングレバー43mが第1凸部44eから大きく離間しているとともに第4ロッキングレバー43nが第2凸部44fから大きく離間している。
シフター43がこの状態から図7(a)において反時計回りに回転すると、図7(b)に示すように第2ロッキングレバー43kが第2凸部44fの第2被ロック部44hに当接してこの第2凸部44fをNE位置の方(図7(b)において右方)へ押圧する。すると、図7(c)に示すように第1シフトブロック44がNE位置の方へ移動してNE位置
となる。このとき、第2ロッキングレバー43kが第2被ロック部44hの位置から外れる。また、第3ロッキングレバー43mが第1被ロック部44gに接近する。その場合、第3ロッキングレバー43mが第1被ロック部44gの位置から外れた位置となる。図7(d)および(e)に示すように、シフター43が更に反時計回りに回転すると、第2ロッキングレバー43kが第2被ロック部44hの外側(回転軸43aと反対側)に位置するとともに、第3ロッキングレバー43mが第1被ロック部44gの外側(回転軸43aと反対側)に位置する。そして、シフター43はこの状態で停止する。
シフター43が図7(d)に示す位置に停止した状態では、第2および第3ロッキングレバー43k,43mが第2および第1被ロック部44h,44gを挟むようにして係合する。したがって、第1シフトブロック44が1st設定位置の方に向かって右方へ移動しようとすると、第1被ロック部44gが第3ロッキングレバー43mと第4シフトレバー43eとの連結部に当接し、第1シフトブロック44は右方へ移動不能となる。また、第1シフトブロック44が逆に3rd設定位置の方に向かって左方へ移動しようとすると、第2被ロック部44hが第2ロッキングレバー43kと第3シフトレバー43dとの連結部に当接し、第1シフトブロック44は左方へ移動不能となる。こうして、第2および第3ロッキングレバー43k,43mが図7(d)に示す位置に設定されることにより、第
1シフトブロック44がNE位置にロックされる。
また、図示しないが第1シフトブロック44が1st設定位置に位置している状態から、シフター43が逆に時計回りに回転すると、前述と同様にして第1シフトブロック44がNE位置に設定されてこのNE位置にロックされる。更に、第1ないし第4シフトブロック45,46,47が、それぞれ、前述と同様にして各変速段設定位置からNE位置に設定されてそれらのNE位置にロックされる。したがって、第1シフトブロック44による変速段の設定は行われない。
図8I(a)ないし(d)は、シフトブロックのNE位置から変速段設定位置への移動
を説明し、図8II(a)ないし(d)は、シフトブロックの変速段設定位置への移動における、このシフトブロックと同じ変速ラインの他のシフトブロックのロック作動とを説明する図である。
例えば、第4シフトブロック47を6th設定位置に設定する場合について説明する。
いま、図8I(a)に示すように第4シフトブロック47がNE位置にあり、また図8II(a)に示すように同じ変速ラインBの第2シフトブロック45が4th設定位置にあ
るとする。したがって、シフター43は軸方向に移動して、第1および第2押圧部43h,43iが第4シフトブロック47に対応する位置に設定されるとともに、第1ないし第
4ロッキングレバー43j,43k,43m,43nが第2シフトブロック45に対応する
位置に設定される。
この状態から、シフター43を図8I(a)において反時計回りに回転する。すると、
図8I(b)に示すように第1および第2押圧部43h,43iが同方向に回転するとともに、図8II(b)に示すように第1ないし第4ロッキングレバー43j,43k,43m,
43nが同方向
に回転する。そして、第2ロッキングレバー43kが第2シフトブロック45の第2被ロック部45hに当接してこの第2被ロック部45hをNE側に押圧する。すると、図8II(c)に示すように第2シフトブロック45が移動してNE位置となる。この間、第1押圧部43hは第4シフトブロック47の第2凸部47fに当接しないので、第4シフトブロック47はNE位置に保持される。
第2シフトブロック45がNE位置となるまでシフター43が反時計回りに回転すると
、図8II(c)に示すように第2ロッキングレバー43kが第2被ロック部45hから外側に外れるとともに、図8I(c)に示すように第1押圧部43hが第4シフトブロック
47の第2凸部47fに当接してこの第2凸部47fを6th側に押圧する。すると、図8I(d)に示すように第4シフトブロック47が移動して6th設定位置となるととも
に、第2ロッキングレバー43kが第2被ロック部45hの外側に回り込むとともに、第3ロッキングレバー43mが第1被ロック部45gの外側に回り込む。こうして、第4シフトブロック47が6th設定位置となって変速機が前進6thに設定されるとともに、同じ変速ラインBの第2シフトブロック45がNE位置にロックされて移動が阻止される。こうして、同じ第2変速ラインBの第2および第4シフトブロック45,47が同時に
変速段設定位置に設定されることが防止される。
この例の変速シフト装置および変速機の他の構成および他の作用効果は、例えば前述の特許文献1等に記載の従来の変速シフト装置および変速機と同じである。
このように構成されたこの例の変速シフト装置42によれば、回転するシフター43の第1および第2押圧部43h,43iが当接して押圧する第2凸部44f,45f,46f,47fが、それぞれ、変速機の変速段を設定するための第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47に、これらの第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47がNE位置にあるとき、シフター43の回転中心を通りかつ第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47の移動方向δと直交する仮想直線α上に突設される。したがって、第
1および第2押圧部43h,43iを第2凸部44f,45f,46f,47fに、従来例に比べて仮想直線αにより近い位置で当接させ、これらの第1および第2押圧部43h,4
3iにより第2凸部44f,45f,46f,47fを押圧することができる。これにより
、シフター43の回転トルクによる押圧力Fを第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47にほとんど無駄なく、効率よく第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47の移動力F1として作用させることができる。すなわち、シフター43の回転トルク
による力Fを第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47に伝達する力伝達効率
を向上することができる。
また、シフター43の回転トルクによる力の伝達効率を向上できることから、シフター43を回転駆動するモータの出力を小さくでき、モータの小型化が可能であるとともに、装置全体のコンパクト化および軽量化を図ることが可能となる。
更に、第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47を所望量移動させるために
は、シフター43の回転量を大きくしなくても済むようになるので、シフター43の第1および第2シフトレバー43b,43cの長さを短くすることが可能となる。これにより
、装置全体を更に一層小型コンパクトにすることができる。
更に、第1ないし第4シフトブロック44,45,46,47のいずれか1つのシフトブ
ロックで変速段を設定したときには、この設定された変速段と同じ変速ラインの他のシフトブロックをシフター43のロッキングレバーでNE位置にロックするようにしているので、同じ変速ラインの2つの変速段が同時に設定されることを確実に防止することができる。これにより、ダブルクラッチによる2つの変速ラインを採用しても、異なる2つの変速段による変速が同時に行われるトラブルを回避することが確実に可能となる。
なお、本発明は、前述の例に限定されることはなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で、種々の設計変更が可能である。
本発明に係る変速シフト装置およびこれを備える変速機は、変速機の変速段をシフトする変速シフト装置および変速機に好適に利用可能であり、特に、ダブルクラッチ方式の変速機に用いられる変速シフト装置および変速機に好適に利用することができる。
1…変速機、2…エンジン、3,4…クラッチ、42…変速シフト装置、43…シフター
、43a…回転軸、43a1…回転軸の中心、44,45,46,47…シフトブロック、43b,43c,43d,43e,43f,43g…シフトレバー、43h,43i…押圧部、43j,43k,43m,43n,43o,43p,43q,43r…ロッキングレバー、44e,44f…凸部、44g,44h…被ロック部

Claims (4)

  1. 設定されようとする変速段に対応する変速段設定位置とニュートラル位置との間で直線移動可能であるとともに、異なる変速段毎に対応して配設される複数のシフトブロックと、前記シフトブロックの前記ニュートラル位置に回転中心が位置するようにして回転可能に設けられ、前記複数のシフトブロックのうち、設定されようとする変速段に対応するシフトブロックを押圧して移動するシフターとを少なくとも備え、
    前記シフターは回転することで前記シフトブロックを押圧する押圧部を有し、
    前記複数のシフトブロックは、それぞれ、前記シフターの前記押圧部が当接して押圧力が加えられる被押圧部を有し、
    前記複数のシフトブロックの前記被押圧部は、いずれも、各シフトブロックがそれぞれニュートラル位置にあるとき、前記シフターの回転中心を通りかつ前記各シフトブロックの前記直線移動方向と直交またはほぼ直交する仮想直線上で前記シフターの回転中心に向かって突設された凸部から形成されていることを特徴とする変速シフト装置。
  2. 前記シフターはロッキングレバーを有し、
    前記各シフトブロックの凸部は、それぞれ、前記ロッキングレバーが係合する被ロック部を有し、
    前記シフターの押圧部により1つのシフトブロックが前記変速段設定位置に設定されたとき、前記ロッキングレバーが他の少なくとも1つのシフトブロックの前記被ロック部に係合することにより、前記他の少なくとも1つのシフトブロックが前記ニュートラル位置に保持されることを特徴とする請求項1に記載の変速シフト装置。
  3. 複数の変速段にそれぞれ対応して設けられるとともに、対応する変速段に設定する複数のシフトフォークと、
    前記シフトフォークを作動制御する変速シフト装置と、
    を少なくとも備え、
    前記変速シフト装置は、請求項2に記載された変速シフト装置であることを特徴とする変速機。
  4. エンジンの動力が第1クラッチを介して伝達される第1変速ラインと、
    前記エンジンの動力が第2クラッチを介して伝達される第2変速ラインと、
    前記複数のシフトブロックは4つの第1ないし第4シフトブロックからなり、
    前記第1変速ラインに第1および第3シフトブロックが配設されるとともに前記第2変速ラインに第2および第4シフトブロックが配設され、
    前記シフターの押圧部により前記第1および第3シフトブロックのいずれか一方が前記変速段設定位置に設定されたとき、前記ロッキングレバーが前記第1および第3シフトブロックのいずれか他方の前記被ロック部に係合することにより、前記第1および第3シフトブロックのいずれか他方のシフトブロックが前記ニュートラル位置に保持されるとともに、前記シフターの押圧部により前記第2および第4シフトブロックのいずれか一方が前記変速段設定位置に設定されたとき、前記ロッキングレバーが前記第2および第4シフトブロックのいずれか他方の前記被ロック部に係合することにより、前記第2および第4シフトブロックのいずれか他方のシフトブロックが前記ニュートラル位置に保持されることを特徴とする請求項3に記載の変速機。
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