JP2011005720A - セット本の貸出ケース - Google Patents

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純一 伊藤
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Abstract

【課題】レンタルショップにおいて複数巻のコミックスを一度にまとめて運べると共に、カウンターでの処理がスムーズに行える、セット本の貸出ケースを提供する。
【解決手段】複数巻のセット本17をまとめて収納し陳列して貸し出す貸出ケース11であって、この貸出ケース11は、箱形状で正面に開口部12を有し該開口部12から本17を出し入れするケース本体部13と、該ケース本体部13の側面に連設されて開口部12を施蓋する透明な蓋部材14と、該施蓋した状態の蓋部材14を覆うためのカバー部材15とから成り、蓋部材14の縁部と開口部12の縁部とを係合するスライドファスナー20が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、セット本の貸出ケースに関するものであり、更に詳しくは、コミックス等の本を複数巻まとめて陳列し、貸出及び返却手続をスムーズに行い、なおかつ、当該本が不正に持ち出されないように収納する、セット本の貸出ケースに関するものである。
従来、レンタルショップ等においてコミックス等の本を収納して陳列するケースとしては、図4示すコミックス用の陳列ケース1が知られている。この陳列ケース1は、コミックス2を収納するケース本体部3と、このケース本体部3の外周面に巻き付けた状態で取り付ける透明なフィルム材4とから成り、底部5は上げ底構造に形成されており、フィルム材4の内側にコミックス2のジャケット6を挟持して使用する(特許文献1参照)。
このような構成の陳列ケース1は、コミックス2が収納されて陳列されており、このコミックス2を取り出してお客が自らカウンターに持って行く。カウンターでは店員がコミックス2の貸出手続を行うと共に、そのコミックス2を貸出専用の収納袋に入れてお客に渡している。
特開2005−138354号公報
この従来例の陳列ケース1においては、コミックスを1冊しか収納できない。しかし、コミックスはシリーズものであることが多く、例えば5〜10巻程度を一度に貸し出す傾向が強い。この場合は、お客はそれぞれの陳列ケースから1冊ずつコミックスを抜き取り、それら沢山のコミックスをかかえてカウンターに持って行かなくてはならず、誠に厄介であるという欠点を有している。
また、カウンターでは、沢山のコミックスを1冊ずつ手に取って、バーコードを読み取って貸出手続を行ってから、それらのコミックスを貸出専用の収納袋に入れてお客に渡すので、商品のスムーズな処理ができないという欠点がある。同様に、返却時においても、1冊ずつ返却手続を行うので、スムーズな処理ができない。
更には、陳列ケース1はコミックスを1冊しか収納できないので、仮に防犯タグを取り付けるとすれば、1冊に1個の防犯タグが必要であり、セキュリティーのコストが高くなるという欠点もある。
従って、従来例における陳列ケース1においては、お客が沢山のコミックスを一度にまとめて借りられるようにすることと、カウンターでの貸出及び返却手続をスムーズに行えるようにすることと、セキュリティーのコストを下げることとに解決しなければならない課題を有している。
前記従来例の課題を解決するための本発明の要旨は、複数巻のセット本をまとめて収納し陳列して貸し出す貸出ケースであって、該貸出ケースは、箱形状で正面が透明に形成され、且つ前記正面又は少なくとも1つの面に開口部を有して該開口部から本を出し入れするケース本体部と、該ケース本体部に連設されて前記開口部を施蓋する透明又は不透明な蓋部材と、前記透明な正面を覆うためのカバー部材と、から成り、前記蓋部材の縁部と前記開口部の縁部とを係合するスライドファスナーが設けられていることである。
また、前記スライドファスナーは、開閉不能に固定する防犯タグが設けられていること、;
前記スライドファスナーは、一対のスライダーが設けられ、該スライダー同士を離隔不可能な状態にロック付きの防犯タグで係止すること、;
前記ケース本体部の上部には、把手が設けられること、;
前記蓋部材の一部には、本のタイトル等を表示する表示部が設けられること、;
前記カバー部材は、一端部が前記ケース本体部の一方の側面に連設され、他端部が他方の側面に係止手段によって係止自在であること、;
を含むものである。
本発明に係るセット本の貸出ケースによれば、コミックス等の複数巻のセット本がまとめて収納されているので、お客がコミックスをまとめて借りる場合に、貸出ケースごとカウンターに持って行けばよい。また、正面は透明なのでお客は貸出ケースの外からコミックスのタイトル等を見ることができる。
更に、カウンターでの貸出手続きが終わった後には、貸出ケースごと持ち帰れるので便利であると共に、従来例のように別途の貸出専用の収納袋に入れる必要がなく、カウンターでの処理をスムーズに行えるという種々の優れた効果を奏する。
また、スライドファスナーは、開閉不能に固定する防犯タグが設けられており、更には、スライドファスナーは、一対のスライダーが設けられ、該スライダー同士を離隔不可能な状態にロック付きの防犯タグで係止することによって、お客が勝手にスライドファスナーを開けることができないので、貸出ケース内の本の盗難防止に有効である。
また、カウンターでロックを解除しなくては防犯タグを取り外せないので、お客が勝手に貸出ケースを店外に持ち出そうとすれば、店の防犯センサーが警戒音を発することとなり、貸出ケースの盗難防止に有効である。
更には、多数冊のコミックスに対して1個の防犯タグを設ければよいので、セキュリティーのコストが低いというという種々の優れた効果を奏する。
そして、ケース本体部の上部には、把手が設けられることによって、貸出手続きが終わった後に、お客が把手を持って貸出ケースごと持ち帰れるので便利であるという優れた効果を奏する。
更に、蓋部材の一部には、本のタイトル等を表示する表示部が設けられることによって、コミックスの陳列時にお客が種々の表示を読めるので便利であるという優れた効果を奏する。
また、カバー部材は、一端部が前記ケース本体部の一方の側面に連設され、他端部が他方の側面に係止手段によって係止自在であることによって、カウンターにおいてカバー部材で蓋部材を覆って係止手段で係止させれば、貸出手続きが終わった貸出ケースであることが一目で判別できるという優れた効果を奏する。
本発明に係るセット本の貸出ケース11の斜視図である。 スライダー21の引手22に取り付けたロック付きの防犯タグ24を示す斜視図である。 展示ケース26の斜視図である。 従来例に係る防犯ケース1を開いた状態の斜視図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。まず、図1において、符号11はセット本の貸出ケースを示し、このセット本の貸出ケース11は、箱形状で正面に開口部12を有するケース本体部13と、開口部12を施蓋する蓋部材14と、この蓋部材14を覆うためのカバー部材15とから構成される。
ケース本体部13は、例えば合成樹脂材、布材、又は不織布材等のシート状材料で箱形状に形成されており、正面に開口部12を有する。この開口部12から本17を出し入れすると共に、コミックス等のセット本17、17…を複数巻をまとめて収納できる。
ケース本体部13の上部には、把手18が設けられている。この把手18を持って、貸出ケース11をカウンターまで運ぶことができるものであり、あるいは貸出手続きが終わった後に持ち帰ることができる。
開口部12の上部近傍には、引出片16が設けられている。図示しない陳列棚に陳列された貸出ケース11を手前に引き出して持ち出すときには、この引出片16を摘んで手前に引っ張り出せばよい。
蓋部材14は、ケース本体部13の側面に連設されており、開口部12を施蓋できる大きさであり、また、透明な合成樹脂シート材等で形成されている。従って、ケース本体部13に収納されている本17のタイトルや巻数等を外部から見ることができる。
蓋部材14の下部には、表示部19が設けられている。この表示部19は、例えば長方形状の透明な合成樹脂板の両端部19a、19aと下端部19bとを蓋部材14に溶着等して、上端部19cからカード19dが挿入できるようにポケット状に形成されている。このカード19dには、本17のタイトルや作品の宣伝文等の情報が表示され、お客は種々の情報を外部から読むことができる。なお、図1中の符号19eは、上端部19cに形成された切欠部を示す。
蓋部材14の縁部と開口部12の縁部とには、両者を係合するスライドファスナー20が、コ字状に配設されている。このスライドファスナー20を全開すると、蓋部材14を横方向に手前に開くことができる。
このスライドファスナー20は、図2に示すように、一対のスライダー21、21が設けられている。このスライダー21、21には、それぞれ引手22、22が設けられており、引手22、22の孔部23、23同士を挿通した状態でロック24a付きの防犯タグ24が係止している。
従って、ロック24a付きの防犯タグ24によって、お客が勝手にスライドファスナー20を開けることができないので、貸出ケース11内の本17の盗難防止に有効である。また、カウンターでロック24aを解除しなくては防犯タグ24を取り外せない。従って、お客が勝手に貸出ケース11を店外に持ち出そうとすれば、店の防犯センサーが警戒音を発することとなり、貸出ケース11の盗難防止に有効である。
カバー部材15は、一端部がケース本体部13の一方の側面に連設される。また、カバー部材15の他端部と、ケース本体部13の他方の側面には、それぞれ対応する位置に係止手段25が設けられており、両者は係止自在に形成される。
貸出手続き(精算)が終わった貸出ケース11は、カウンターにおいて、カバー部材15で蓋部材14を覆って目隠し状態にして、係止手段25で係止する。このように処理することで、貸出手続きが終わった貸出ケース11と、未精算の貸出ケース11とが一目で判別できる。なお、係止手段25の具体的な一例としては、面状テープ、スナップボタン、又は磁石等である。
次に、このような構成の貸出ケース11の使用方法について説明する。まず、図示しない陳列棚の上に、図3に示す展示ケース26を設置する。
展示ケース26は、底面板27と、背面板28と、両方の側面板29、29とから成り、これらは透明な合成樹脂板で形成される。背面板28は、上部28aからタイトルカード30を差し込めるポケット構造に形成されており、その下部には、「貸出中」の表示カード31が収納されている。
底面板27は、その下部に磁石シート32が設けられており、陳列棚の上に貼着させて固定状態に維持してズレや落下を防止している。
貸出ケース11は、カバー部材15をケース本体部13の側面に沿って折り込んでから、展示ケース26に載置する。ケース本体部13にはコミックス等のセット本17、17…が複数巻まとめて収納されており、蓋部材14は透明なのでお客は外部からタイトル等を見ることができる。このとき、「貸出中」の表示カード31はケース本体部13の後ろに隠れた状態である。
貸出ケース11のスライドファスナー20は、一対のスライダー21同士を離隔不可能な状態にロック24a付きの防犯タグ24で係止しているので、お客が勝手にスライドファスナー20を開けることができない。
また、カウンターでロック24aを解除しなくては防犯タグ24を取り外せないので、お客が勝手に貸出ケース11を店外に持ち出そうとすれば、店の防犯センサーが警戒音を発することとなる。
お客は、好みのコミックスが収納された貸出ケース11を展示ケース26から取り出して、把手18を持ってカウンターまで運ぶ。このとき、展示ケース26は「貸出中」の表示カード31が現れることとなる。
カウンターでの貸出手続きが終わった後には、貸出ケース11ごと持ち帰れるので便利であり、カウンターでの処理がスムーズに行える。また、カウンターにおいて、カバー部材15で蓋部材14を覆って目隠し状態にして、係止手段25で係止すれば、貸出手続き(精算)が終わった貸出ケース11であることが一目で判別できる。
1 コミックス用の陳列ケース
2 コミックス
3 ケース本体部
4 フィルム材
5 底部
6 ジャケット
11 セット本の貸出ケース
12 開口部
13 ケース本体部
14 蓋部材
15 カバー部材
16 引出片
17 本
18 把手
19 表示部
19a 端部
19b 下端部
19c 上端部
19d カード
19e 切欠部
20 スライドファスナー
21 スライダー
22 引手
23 孔部
24 防犯タグ
24a ロック
25 係止手段
26 展示ケース
27 底面板
28 背面板
28a 上部
29 側面板
30 タイトルカード
31 表示カード
32 磁石シート

Claims (6)

  1. 複数巻のセット本をまとめて収納し陳列して貸し出す貸出ケースであって、
    該貸出ケースは、
    箱形状で正面が透明に形成され、且つ前記正面又は少なくとも1つの面に開口部を有して該開口部から本を出し入れするケース本体部と、
    該ケース本体部に連設されて前記開口部を施蓋する透明又は不透明な蓋部材と、
    前記透明な正面を覆うためのカバー部材と、から成り、
    前記蓋部材の縁部と前記開口部の縁部とを係合するスライドファスナーが設けられていること
    を特徴とするセット本の貸出ケース。
  2. 前記スライドファスナーは、開閉不能に固定する防犯タグが設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載のセット本の貸出ケース。
  3. 前記スライドファスナーは、一対のスライダーが設けられ、
    該スライダー同士を離隔不可能な状態にロック付きの防犯タグで係止すること
    を特徴とする請求項1に記載のセット本の貸出ケース。
  4. 前記ケース本体部の上部には、把手が設けられること
    を特徴とする請求項1に記載のセット本の貸出ケース。
  5. 前記蓋部材の一部には、本のタイトル等を表示する表示部が設けられること
    を特徴とする請求項1に記載のセット本の貸出ケース。
  6. 前記カバー部材は、一端部が前記ケース本体部の一方の側面に連設され、他端部が他方の側面に係止手段によって係止自在であること
    を特徴とする請求項1に記載のセット本の貸出ケース。
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