JP2011003627A - 差動信号駆動用レーザアレイ - Google Patents

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慈 金澤
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明 大木
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Abstract

【課題】差動信号駆動ができる差動信号駆動用レーザアレイを実現する。
【解決手段】DFBレーザアレイ102は、複数のDFBレーザを備えており、DFBレーザアレイ102内において各レーザ間は電気的に分離されている。MMIカプラ103は、各レーザから出力された光出力を合波する。DFBレーザアレイ102とMMIカプラ103との間には、電気的絶縁部104が形成されている。このため、DFBレーザアレイ102の各レーザは、導波路部を介して電気的につながってしまうことが阻止され、各レーザが電気的に分離される。この結果、差動信号により各レーザを駆動することができる、差動信号駆動用DFBレーザアレイ101が実現できる。
【選択図】図4(a)

Description

本発明は、大容量光通信網の構成要素である多チャネル用光送信器内のレーザアレイを差動電気信号で駆動可能にする、差動信号駆動用レーザアレイに関するものである。
図1の構成図は、従来の4チャネル光送信器の構成を示している。
従来、多チャネル送信器用光源としては、図1の構成図のように、レーザアレイではなく、チャネル数分の光送信器(単チャネル光送信器)1と、光合波器2とで構成された多チャネル光送信器が一般的であった。
しかし、この構成ではサイズが大きくなる問題があった。
そこで、小型化が可能な、レーザアレイと光合波器までをモノリシック集積したデバイスが必要となってくる。今までに似た構造をもつものとして、波長可変光源であるTunable Laser Array (以下、「TLA」と称する)がある(非特許文献1参照)。
図2は4チャネル分のレーザを持つTLA11の構造を示したものである。このTLA11は、DFBレーザ(分布帰還型レーザ:distributed feedback laser)アレイ12とMMI(多モード干渉型:multi-mode interference)カプラ13をモノリシック集積して形成したデバイスである。
TLA11の従来の使い方では、DFBレーザアレイ12の各チャネルのレーザを別々に動作させて利用するが、各チャネルのレーザを同時に動かすことで多チャネル用光源としても利用可能になると考えられる。
DFBレーザアレイ等のレーザアレイを用いたTLA11等の光送信器では、高速信号駆動する際に、高密度信号配線が必要となるため、電気クロストーク低減のためにも差動信号駆動が必要となる。
しかし、図2に示すような従来のデバイス構造では各チャネル間のp側もしくはn側が導波路部を介して電気的につながってしまうため、p,n両側に電気信号を流す必要のある差動信号駆動には対応不可能であった。
Hiroyuki Ishii, Kazuo Kasaya, Hiromi Oohashi, Yasuo Shibata, Hiroshi Yasaka, Katsunari Okamoto, " Widely Wavelength-Tunable DFB Laser Array Integrated With Funnel Combiner," IEEE Journal of selected topics in quantum electronics, Vol. 13, No. 5, pp. 1089-1094, Sep/Oct 2007.
光導波路集積レーザアレイを多チャネル光送信器用光源とする時、高密度信号配線が必要となる。このとき問題となるのが隣接チャネル間の電気クロストークである。電気クロストークとは、近接するチャネルの信号が他のチャネルの信号線にも雑音としてのってしまい、信号波形が劣化してしまう現象を指す。この電気クロストークを低減する手法として、差動信号配線を用いることがあげられる。
そこで、本発明の目的は、多チャネル用光送信器の小型化が可能となる差動信号駆動可能な光導波路集積レーザアレイ(差動信号駆動用レーザアレイ)を実現することにある。
上記課題を解決する本発明の構成は、差動電気信号を光信号に変換する光機能素子を2個以上有する光機能部と、前記光機能部の各光機能素子から出力される光出力を1本の光導波路に合波する光導波路部と、前記光機能部と前記光導波路部の間に形成した電気的絶縁部とがモノリシック集積して構成されていることを特徴とする。
また本発明の構成は、前記光機能部の前記光機能素子が、半導体分布帰還型レーザからなることを特徴する。
また本発明の構成は、前記光機能部の前記光機能素子が、半導体分布帰還型レーザと電界吸収型光変調器からなり、前記半導体分布帰還型レーザと前記電界吸収型光変調器との間には、電気的絶縁部が形成されていることを特徴とする。
また本発明の構成は、前記光導波路部が半導体光合波器からなることを特徴とする。
また本発明の構成は、前記電気的絶縁部が、半絶縁半導体、もしくは高分子ポリマーからなることを特徴とする。
また本発明の構成は、前記半導体分布帰還型レーザ及び前記電界吸収型光変調器が半絶縁基板上にあり、p,n両方の電極が成長面側からとれることを特徴とする。
また本発明の構成は、半導体材料が、SiもしくはAl, Ga, In, As, P, Sbの中の少なくとも2種類以上の元素からなるIII-V族化合物半導体であることを特徴とする。
本発明によれば、光機能部と光導波路部の間に電気的絶縁部を形成したため、光機能部の各チャネル間が導波路部を介して電気的につながってしまうことを阻止することができる。このため光機能部の各チャネル間を電気的に絶縁することが可能となり、多チャネル光送信器の小型化が可能な導波路集積レーザアレイ(差動信号駆動用レーザアレイ)の差動信号動作を実現することができる。
なお、本発明における半絶縁InPとして、ルテニウム、鉄をドープしたInPを用いることができる。
従来型の多チャネル光送信器を示す構成図。 Tunable Laser Arrayを示すデバイス構造図。 本発明の実施の形態に係る差動信号駆動用レーザアレイを示すデバイス構造図。 本発明の実施の形態に係る差動信号駆動用レーザアレイを示す断面図。 本発明の実施例1に係る差動信号駆動用DFBレーザアレイを示すデバイス構造図。 本発明の実施例1に係る差動信号駆動用DFBレーザアレイを示す断面図。 DFBレーザを示す断面図。 本発明の実施例1に係る差動信号駆動用DFBレーザアレイのアイパターン測定のための実験系を示す構成図。 本発明の実施例1に係る差動信号駆動用DFBレーザのBER特性測定のための実験系を示す構成図。 本発明の実施例2に係る差動信号駆動用DFBレーザアレイを示すデバイス構造図。 本発明の実施例2に係る差動信号駆動用DFBレーザアレイを示す断面図。 EA変調器を示す断面図。 本発明の実施例2に係る差動信号駆動用DFBレーザアレイのアイパターン測定のための実験系を示す構成図。 本発明の実施例2に係る差動信号駆動用DFBレーザアレイのBER特性測定のための実験系を示す構成図。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図3(a),図3(b)に、本発明の実施の形態の構成図を示す。図3(a),図3(b)に示すように、本発明の実施の形態に係る差動信号駆動用レーザアレイ21では、光機能部22と光導波路部23の間に電気的絶縁部24を入れることで、光機能部22の各チャネル間の電気的絶縁をとり差動信号駆動を可能にしている。
具体的には、本発明のデバイスにおいては、光機能部22は、少なくとも二つの光機能素子からなり、その光機能素子はDFBレーザ、もしくは半導体DFBレーザと電界吸収型光変調器(以下、EA変調器)から成る。光導波路部23は、光機能素子22から出力される光を1本の導波路に合波する光合波器から成る。電気的絶縁部24は、半絶縁半導体、もしくは高分子ポリマーから構成されている。
本実施の形態では、光機能部22と光導波路部23の間に電気的絶縁部24を形成することにより、光機能部22の各チャネル間が導波路部を介して電気的につながることを阻止できる結果、光機能部22の各チャネル間の電気的絶縁をとることが可能となる。このため、光導波路集積レーザアレイである差動信号駆動用レーザアレイ21の差動信号駆動が可能となり、多チャネル用光送信器の小形化、高性能化が可能となる。
なお、図3(b)において、25はpクラッド層、26は活性層、27はnクラッド層、28はコア層、29は半絶縁基板である。
以下に本発明の具体的な実施形態を例にして説明する。本実施例1は、本発明の効果を示す一つの例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行い得ることは言うまでもない。
本実施例1の構成を図4(a),図4(b)に示す。図4(a),図4(b)に示すように、実施例1の差動信号駆動用DFBレーザアレイ101では、光機能部であるDFBレーザアレイ102と、光導波路部であるマルチモード干渉型合波器(以下、「MMIカプラ」と称する)103の間に、電気的絶縁部104を形成している。
このようにして電気的絶縁部104を、DFBレーザアレイ102とMMIカプラ103との間に配置することにより、DFBレーザアレイ102とMMIカプラ103は電気的に絶縁される。よって、DFBレーザアレイ102の各チャネル間が導波路部を介して電気的につながることを阻止できる。
また詳細構造は後述するが、DFBレーザアレイ102において、各レーザ(各チャネル)間は、電気的に分離されている。
本実施例1では図4(a),図4(b)に示すように、DFBレーザアレイ102は4チャネルアレイの構成となっている。この実施例1では各レーザのチャネル間隔を250μmとし、合波器としてマルチモード干渉型合波器(MMIカプラ)103を使っている。また、電気的絶縁部104はイオンインプランテーション技術を使って形成している。
なお、図4(b)において、105はp−InPクラッド層、106は活性層、107はn−InPクラッド層、108はコア層、109は半絶縁基板である。
(動作原理)
DFBレーザアレイ102の各レーザが差動信号駆動可能となる原理について説明する。各レーザが同時に差動信号駆動可能となるためにはp,n両側の電気的分離をとる必要がある。そこで、光機能部(DFBレーザアレイ102)内での各レーザの電気的分離の取り方と、光機能部(DFBレーザアレイ102)と光導波路部(MMIカプラ103)間での電気的分離の取り方に分けて説明する。
まず、光機能部にあたるDFBレーザアレイ102内での各レーザの電気的分離の方法を、図5のDFBレーザの断面構造図を使って説明する。図面左側の、半絶縁性InP基板109まで掘られた電気的絶縁溝115があるがこの構造を有するため、p-InPクラッド層105、n-InPクラッド層107の両方とも隣接するレーザと完全に電気的分離がとれることが分かる。
次に、光機能部(DFBレーザアレイ102)と光導波路部(MMIカプラ103)の間での電気的分離の取り方について図4(a)図4(b)を使って説明する。
本実施例では光機能部102と光導波路部103を作製した後、光機能部102のp−InPクラッド層105,活性層106,n−InPクラッド層107と、光導波路部103のp−InPクラッド層105,コア層108,n−InPクラッド層107とが電気的に分離されるようイオンインプランテーションを行う。これによって光機能部であるDFBレーザアレイ102と、光導波路部であるMMIカプラ103は、電気的絶縁部(イオンインプランテーション部)104により、完全に電気的分離がとれる。
以上の方法で、光機能部であるDFBレーザアレイ102の各レーザ間のp,n両方とも電気的に絶縁がとれるため、本実施例に示したデバイス構造によって差動信号駆動可能となることが示せた。
(レーザアレイ作成工程)
では、実際にこのデバイス構造をモノリシック集積して作製するための手順を示す。このとき、図5を使って説明する。
まず、半絶縁InP基板109上に有機金属気相成長法を用いる半導体結晶装置(以下、MOCVD装置)を用いてn-InPクラッド層107、n-GaInAsPコンタクト層110、n-InPクラッド層107、活性層106、p-InPクラッド層105、ガイド層112を成長する。
次に、ガイド層112に電子ビーム露光装置(以下、EB露光装置)と半導体エッチング技術で回折格子を形成する。そして、ステッパ露光装置とドライエッチング技術により、メサ形状を形成して、その後、半絶縁InP層111をMOCVD装置を使って埋め込み再成長する。さらに、MOCVD装置を使ってp-InPクラッド層105とpコンタクト層113を成長する。
次に、図4(a),図4(b)を使って説明する。まず、ステッパ露光装置と半導体エッチング技術を使い、光機能部102を除いてp−InPクラッド層105及び活性層106をエッチングする。次に、MOCVD装置を使って、コア層108、p-InPクラッド層105を成長する。そして、光導波路部103と光機能部102の上部をステッパ露光装置を使ってカバーした後、イオンインプランテーションにより、電気的絶縁部104を形成する。
ここからの工程はまた、図5を使って説明する。次にステッパ露光装置と半導体エッチング技術を用いて、nコンタクト層110までエッチングし、nコンタクト溝114を形成する。さらに、ステッパ露光装置と半導体エッチング技術を用いて、半絶縁性InP基板109までエッチングし、電気的分離溝115を形成する。
最後に、プラズマCVD装置を用いて絶縁膜118を形成したのち、n電極117及びp電極116を形成して完成となる。
このようにしてp電極116及びn電極117は、成長面側からとれるようになっている。
(レーザアレイの変調特性)
実験系を図6に示す。パルスパターン発生器(以下、PPG)121からはデータ信号と反転データ信号が出力され、それぞれの端子は差動信号駆動用DFBレーザアレイ101の各チャネルのp、nに接続されている。また、差動信号駆動用DFBレーザアレイ101から出力された光はシングルモードファイバを介して、分波器122に入る。分波された光は、それぞれフォトダイオード123に入り、このフォトダイオード123で電気信号に変換されることにより、サンプリングオシロスコープ124で波形を確認することができる。
PPG121の出力は4チャネルすべてデータ信号、データ反転信号それぞれ1Vの振幅として、データレートは25Gbps、Non Return to ZERO (以下NRZ)とし、疑似ランダム信号(以下PRBS)は231-1を用いた。このとき、サンプリングオシロスコープ124で観測された波形は消光比4dBであった。また、他のチャネルでも消光比は同様に4dBの値が得られた。
次に、図7の実験系を用いて符号誤り率特性(以下、BER特性)を測定した。本実験では図6のサンプリングオシロスコープ124をエラーディテクタ126に変え、DFBレーザアレイ101と分波器122の間に可変光減衰器125を入れた以外は、図6と同様の系であり、振幅信号も同じとした。
このとき、各チャネルの光出力は0dBmとした。結果は、各チャネルを同時に動かした状態で、各チャネルのエラーフリー動作を確認することができた。このとき、最小受光感度は-5dBmであった。また、1チャネルのみ振幅信号を出力してBER特性を測定したときの最小受光感度も-5dBmであり、隣接チャネル間クロストークによる信号波形の劣化は少なくともパワーペナルティとなって現れない程度まで抑えられていることが確認できた。
以上より、本実施例1の差動信号駆動用DFBレーザアレイ101は差動駆動が可能であることが明らかである。
なお実施例1の差動信号駆動用DFBレーザアレイ101に用いる半導体材料としては、SiもしくはAl, Ga, In, As, P, Sbの中の少なくとも2種類以上の元素からなるIII-V族化合物半導体を用いることができる。
以下に本発明の具体的な実施形態を例にして説明する。本実施例2は、本発明の効果を示す一つの例示であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行い得ることは言うまでもない。
本実施例2の構成を図8(a),図8(b)に示す。図8(a),図8(b)に示すように、実施例2の差動信号駆動用DFBレーザアレイ201では、光機能部は、電界吸収変調器アレイ205とDFBレーザアレイ202を有している。そして、この光機能部と、光導波路部(MMIカプラ)203により、差動信号駆動用DFBレーザアレイ201が構成されている。
しかも、DFBレーザアレイ202と電界吸収変調器アレイ205の間に、電気的絶縁部204aが形成され、電界吸収変調器アレイ205と光導波路部203の間に、電気的絶縁部204bが形成されている。
このようにして電気的絶縁部204aを、DFBレーザアレイ202と電界吸収変調器アレイ205との間に配置することにより、DFBレーザアレイ202と電界吸収変調器アレイ205は電気的に絶縁される。これにより、DFBレーザアレイ202の各チャネル間が導波路部を介して電気的につながることを阻止できる。
また詳細構造は後述するが、DFBレーザアレイ202において、各レーザ(各チャネル)間は、電気的に分離されている。
また、電気的絶縁部204bを、電界吸収変調器アレイ205と光導波路部203の間に配置することにより、電界吸収変調器アレイ205と光導波路部203は電気的に絶縁される。また前述したように、電界吸収変調器アレイ205とDFBレーザアレイ202は、電気的絶縁部204aにより電気的に絶縁される。
この結果、電界吸収変調器アレイ205の各チャネル間が導波路部を介して電気的につながることを阻止できる。
また詳細構造は後述するが、電界吸収変調器アレイ205の各変調器(各チャネル)間は、電気的に分離されている。
本実施例2では図8(a),図8(b)に示すように、差動信号駆動用DFBレーザアレイ201は、4チャネル電界吸収型光変調器集積DFBレーザアレイ(以下、「EADFBレーザアレイ」と称する)の構成となっている。この実施例2では各レーザのチャネル間隔を250μmとし、合波器としてマルチモード干渉型合波器(以下、MMIカプラ)203を使っている。また、電気的絶縁部204a,204bはイオンインプランテーション技術を使って形成している。
なお、図8(b)において、206はpクラッド層、207は活性層、208はnクラッド層、209はコア層、210は半絶縁基板である。
(動作原理)
電界吸収変調器アレイ205の各電界吸収型光変調器(以下、EA変調器)が差動信号駆動可能となる原理について説明する。電界吸収変調器アレイ205の各EA変調器が同時に差動信号駆動可能となるためにはp,n両側の電気的分離をとる必要がある。そこで、各EA変調器の電気的分離の取り方と、電界吸収変調器アレイ205とDFBレーザアレイ202、光導波路部203間での電気的分離の取り方に分けて説明する。
まず、電界吸収変調器アレイ205の各EA変調器の電気的分離の方法であるが、実施例1で説明したと同様に、半絶縁基板210まで掘った分離溝を形成することでp,n両方の隣接チャネル間の電気的分離がとれる。
次に、電界吸収変調器アレイ205とDFBレーザアレイ202、光導波路部203の間での電気的分離の取り方について図8(a),図8(b)を使って説明する。
本実施例では光機能部と光導波路部を作製した後、電界吸収変調器アレイ205のpクラッド層206,活性層207,nクラッド層208と、DFBレーザアレイ202のpクラッド層206,活性層207,nクラッド層208と、光導波路部203のpクラッド層206,コア層209,nクラッド層208が電気的に分離されるようイオンインプランテーションを行う。
これによって電界吸収変調器アレイ205と光導波路部203は、電気的絶縁部204bにより完全に電気的分離がとれ、また、電界吸収変調器アレイ205とDFBレーザアレイ202は、電気的絶縁部204aにより完全に電気的分離がとれる。
以上の方法で、電界吸収変調器アレイ205の各EA変調器間のp,n両方とも電気的に絶縁がとれるため本実施例に示したデバイス構造によって差動信号駆動可能となることが示せた。
(レーザアレイ作成工程)
では、実際にこのデバイス構造をモノリシック集積して作製するための手順を示す。このとき、図9を使って説明する。まず、半絶縁InP基板210上に有機金属気相成長法を用いる半導体結晶装置(以下、MOCVD装置)を用いてn-InPクラッド層208、n-GaInAsPコンタクト層212、n-InPクラッド層208、活性層207、p-InPクラッド層206、回折格子層を成長する。
そして、ステッパ露光装置とドライエッチング技術により、メサ形状を形成して、その後、半絶縁InP層211をMOCVD装置を使って埋め込み再成長する。さらに、MOCVD装置を使ってp-InPクラッド層206とpコンタクト層213を成長する。
次に、図8(a),図8(b)を使って説明する。まず、ステッパ露光装置と半導体エッチング技術を使い、DFBレーザアレイ202を除いてpクラッド層206及び活性層2076層をエッチングする。次に、MOCVD装置を使って、EA変調器アレイ205の活性層207、p-InPクラッド層206を成長する。そして、ステッパ露光装置と半導体エッチング技術を使い、DFBレーザアレイ202とEA変調器アレイ205を除いてクラッド層206,208をエッチングする。エッチング後、MOCVD装置を使って、光導波路部203のコア層209、p-InPクラッド層206を成長する。そして、DFBレーザアレイ202とEA変調器アレイ205、光導波路部203の上部をステッパ露光装置を使ってカバーした後、イオンインプランテーションにより、電気的絶縁部204a,204bを形成する。
ここからの工程はまた、図9を使って説明する。なお、以下の工程はDFBレーザアレイ202とEA変調器アレイ205について行う。まず、ステッパ露光装置と半導体エッチング技術を用いて、nコンタクト層212までエッチングし、nコンタクト溝214を形成する。さらに、ステッパ露光装置と半導体エッチング技術を用いて、nコンタクト層212までエッチングし、電気的分離溝215を形成する。最後に、プラズマCVD装置を用いて絶縁膜218を形成したのち、p電極216及びn電極217を形成して完成となる。
DFBレーザアレイ202では、各レーザ間に電気的分離溝215があるため、隣接するレーザ間で完全に電気的分離がとれることがわかる。
またp電極216及びn電極217は、成長面側からとれるようになっている。
(レーザアレイの変調特性)
実験系を図10に示す。4Chパルスパターン発生器(以下、4Ch-PPG)221からはデータ信号と反転データ信号が出力され、それぞれの端子は差動信号駆動EADFBレーザアレイ201の各EA変調器のチャネルのp、nに接続されている。また、4Chレーザ駆動電源225は差動信号駆動EADFBレーザアレイ201の各DFBレーザのチャネルのp、nに接続されている。差動信号駆動EADFBレーザアレイ201から出力された光はシングルモードファイバを介して、分波器222に入る。分波された光は、それぞれフォトダイオード223で電気信号に変換されることにより、サンプリングオシロスコープ224で波形を確認することができる。
4Ch-PPG221の出力は4チャネルすべてデータ信号、データ反転信号それぞれ1Vの振幅として、データレートは25Gbps、Non Return to ZERO (以下NRZ)とし、疑似ランダム信号(以下PRBS)は231-1を用いた。このとき、サンプリングオシロスコープ224で観測された波形は消光比7.5dBであった。また、他のチャネルでも消光比は同様に7.5dBの値が得られた。
次に、図11の実験系を用いて符号誤り率特性(以下、BER特性)を測定した。本実験では図6のサンプリングオシロスコープ224をエラーディテクタ227に変え、EADFBレーザアレイ201と分波器222の間に可変光減衰器226を入れた以外は、図10と同様の系であり、振幅信号も同じとした。
このとき、各チャネルの光出力は-2dBmとした。結果は、各チャネルを同時に動かした状態で、各チャネルのエラーフリー動作を確認することができた。このとき、最小受光感度は-8dBmであった。また、1チャネルのみ振幅信号を出力してBER特性を測定したときの最小受光感度も-8dBmであり、隣接チャネル間クロストークによる信号波形の劣化は少なくともパワーペナルティとなって現れない程度まで抑えられていることが確認できた。
以上より、本実施例2のEADFBレーザアレイ201は差動駆動が可能であることが明らかである。
なお実施例2のEADFBレーザアレイ201に用いる半導体材料としては、SiもしくはAl, Ga, In, As, P, Sbの中の少なくとも2種類以上の元素からなるIII-V族化合物半導体を用いることができる。
21 差動信号駆動用レーザアレイ
22 光機能部
23 光導波路部
24 電気的絶縁部
101 差動信号駆動用DFBレーザアレイ
102 DFBレーザアレイ(光機能部)
103 MMIカプラ(光導波路部)
104 電気的絶縁部
201 差動信号駆動用DFBレーザアレイ
202 DFBレーザアレイ(光機能部)
203 光導波路部(MMIカプラ)
204a,204b 電気的絶縁部

Claims (7)

  1. 差動電気信号を光信号に変換する光機能素子を2個以上有する光機能部と、前記光機能部の各光機能素子から出力される光出力を1本の光導波路に合波する光導波路部と、前記光機能部と前記光導波路部の間に形成した電気的絶縁部とがモノリシック集積して構成されていることを特徴とする差動信号駆動用レーザアレイ。
  2. 請求項1において、前記光機能部の前記光機能素子が、半導体分布帰還型レーザからなることを特徴とする差動信号駆動用レーザアレイ。
  3. 請求項1において、前記光機能部の前記光機能素子が、半導体分布帰還型レーザと電界吸収型光変調器からなり、
    前記半導体分布帰還型レーザと前記電界吸収型光変調器との間には、電気的絶縁部が形成されていることを特徴とする差動信号駆動用レーザアレイ。
  4. 請求項1において、前記光導波路部が半導体光合波器からなることを特徴とする差動信号駆動用レーザアレイ。
  5. 請求項1において、前記電気的絶縁部が、半絶縁半導体、もしくは高分子ポリマーからなることを特徴とする差動信号駆動用レーザアレイ。
  6. 請求項2または請求項3において、前記半導体分布帰還型レーザ及び前記電界吸収型光変調器が半絶縁基板上にあり、p,n両方の電極が成長面側からとれることを特徴とする差動信号駆動用レーザアレイ。
  7. 請求項2乃至請求項5の何れか一項にいて、半導体材料が、SiもしくはAl, Ga, In, As, P, Sbの中の少なくとも2種類以上の元素からなるIII-V族化合物半導体であることを特徴とする差動信号駆動用レーザアレイ。
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