JP2011003002A - エンジン作動時排出物質の排出量計算装置及びプログラム - Google Patents

エンジン作動時排出物質の排出量計算装置及びプログラム Download PDF

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将也 石田
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Iwao Tanahashi
巌 棚橋
Eiji Teramoto
英二 寺本
Teruo Hayashida
輝英 林田
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Abstract

【課題】各時刻における各リンクのCO2排出量を精度よく計算することができるようにする。
【解決手段】交通流シミュレーション部30によって、交通情報、車両情報、道路ネットワークデータ、信号データ、及びOD交通量に基づいて、車両モデルを走行させて、時間の経過に伴う道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする。CO2排出量計算部32によって、シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において道路ネットワーク上の各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのCO2排出量を計算する。経路探索部40によって、出発地から目的地までの経路のうち、各リンクの通過時刻におけるCO2排出量の合計値が最小となる経路を探索する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン作動時排出物質の排出量計算装置及びプログラムに係り、特に、交通流をシミュレーションして、車両のエンジン作動時排出物質の排出量を計算するエンジン作動時排出物質の排出量計算装置及びプログラムに関する。
従来より、実際に車両走行した結果であるCO2排出量を、地図上にマッピング(蓄積)し、リンク毎にマッピングされた結果を経路の重みとして経路探索を行い、最短経路を車両に提供する車載端末が知られている(特許文献1)。
また、渋滞状況をVICSから得て経路探索を行い、最も省燃費なルートを発信する燃料使用量予測装置が知られている(特許文献2)。
特開2006−146465号公報 特開2006−58085号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載の技術では、リンク毎に交通状況を静的に扱っているおり、過去の走行履歴から「あるリンクにおけるCO2排出量が多い」と判断された場合には、たとえ閑散としていても同様にCO2排出量が多いと判断されてしまう、という問題がある。また、リンク内の状況を考慮していないため、リンク内での車両の加減速の状況を把握できず、CO2排出量を精度よく計算することができない、という問題がある。
また、上記の特許文献2に記載の技術では、渋滞状況をVICSから得ているため、リンク内での加減速の状況を把握できず、CO2排出量を精度よく計算することができない、という問題がある。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、各時刻における各リンクのエンジン作動時排出物質の排出量を精度よく計算することができるエンジン作動時排出物質の排出量計算装置及びプログラムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明に係るエンジン作動時排出物質の排出量計算装置は、道路ネットワークデータを記憶した道路情報記憶手段と、各車両の出発地、出発時間、及び目的地を示すOD交通量を記憶したOD交通量記憶手段と、前記道路ネットワークデータ、及び前記OD交通量に基づいて、車両をモデル化した車両モデルを走行させて、時間の経過に伴う道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする交通流シミュレーション手段と、前記シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において前記道路ネットワーク上の各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのエンジン作動時排出物質の排出量を計算する排出量計算手段とを含んで構成されている。
本発明に係るプログラムは、道路ネットワークデータを記憶した道路情報記憶手段と、各車両の出発地、出発時間、及び目的地を示すOD交通量を記憶したOD交通量記憶手段とを備えたコンピュータを、前記道路ネットワークデータ、及び前記OD交通量に基づいて、車両をモデル化した車両モデルを走行させて、時間の経過に伴う道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする交通流シミュレーション手段、及び前記シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において前記道路ネットワーク上の各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのエンジン作動時排出物質の排出量を計算する排出量計算手段として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、交通流シミュレーション手段によって、道路ネットワークデータ、及びOD交通量に基づいて、車両をモデル化した車両モデルを走行させて、時間の経過に伴う道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする。そして、排出量計算手段によって、シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において道路ネットワーク上の各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのエンジン作動時排出物質の排出量を計算する。
このように、シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのエンジン作動時排出物質の排出量を精度よく計算することができる。
本発明に係るエンジン作動時排出物質の排出量計算装置は、排出量計算手段によって計算されたエンジン作動時排出物質の排出量に基づいて、出発地から目的地までの経路のうち、各リンクの通過時刻におけるエンジン作動時排出物質の排出量の合計値が最小となる経路を探索する経路探索手段を更に含むことができる。これによって、エンジン作動時排出物質の排出量が最小となる目的地までの経路を探索することができる。
本発明のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置は、排出量計算手段によって計算されたエンジン作動時排出物質の排出量に基づいて、道路ネットワーク上の対象地域を走行する複数の車両の各々について、該車両の出発地から目的地までの経路のうち、対象地域における車両のエンジン作動時排出物質の排出量の合計値が最小となる経路を各々探索する経路探索手段を更に含むことができる。これによって、対象地域における車両のエンジン作動時排出物質の排出量が最小となる目的地までの経路を各車両について探索することができる。
上記のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置は、道路ネットワーク上の実際の突発事象の発生を含む交通状態を示す交通情報を取得する交通情報取得手段を更に含み、交通流シミュレーション手段は、道路ネットワークデータ、OD交通量、及び交通情報に基づいて、道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションすることができる。これによって、実際に発生している突発事象を考慮して、エンジン作動時排出物質の排出量を計算することができる。
上記のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置は、道路ネットワーク上の実際の車両の走行状態を示す車両情報を取得する車両情報取得手段を更に含み、交通流シミュレーション手段は、道路ネットワークデータ、OD交通量、及び車両情報に基づいて、道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションすることができる。これによって、実際の車両の走行状態を考慮して、エンジン作動時排出物質の排出量を計算することができる。
上記のエンジン作動時排出物質をCO2とすることができる。
上記の道路情報記憶手段は、道路ネットワーク上の信号データを更に記憶し、交通流シミュレーション手段は、道路ネットワークデータ、信号データ、及びOD交通量に基づいて、車両モデルを走行させるようにすることができる。
また、本発明のプログラムは、記憶媒体に格納して提供することも可能である。
以上説明したように、本発明のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置及びプログラムによれば、シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのエンジン作動時排出物質の排出量を精度よく計算することができる、という効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態に係る経路案内システムを示すブロック図である。 交通流及びCO2排出量を計算する様子を示すイメージ図である。 シミュレーションを説明するための図である。 旅行速度と二酸化炭素排出量との関係を示すグラフである。 (A)信号なしの道路区間を走行する様子を示すイメージ図、及び(B)信号ありの道路区間を走行する様子を示すイメージ図である。 (A)信号なしと信号ありの場合の平均速度及びCO2排出量を示す表、及び(B)信号なしと信号ありの場合における速度の変化及びCO2排出量の変化を示すグラフである。 時間帯毎の旅行時間の変化を示すグラフである。 (A)時刻に応じた通過交通量の変化を示すグラフ、及び(B)異なる地点における時刻に応じた通過交通量の変化を示すグラフである。 CO2排出量マップを示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係るセンター側装置におけるCO2排出量計算処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るセンター側装置におけるシミュレーション処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 シミュレーション部の他の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る経路案内システムを示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係るセンター側装置におけるCO2排出量計算処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るセンター側装置におけるシミュレーション処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係るセンター側装置における排出量計算処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る車載装置における経路案内処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る経路案内システムを示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。車両のドライバに対して目的地までの経路を案内する経路案内システムに本発明を適用した場合を例に説明する。
図1に示すように、第1の実施の形態に係る経路案内システム10は、交通情報センターに設置され、かつ、交通流をシミュレーションすると共に、各時刻における各リンクのCO2排出量を計算して送信するセンター側装置12と、各車両に搭載され、かつ、センター側装置12から計算結果を受信して経路探索を行う車載装置14とを備えている。なお、本実施の形態では、センター側装置12が、本発明のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置の一例である。
センター側装置12は、ネットワーク(図示省略)を介して、道路管理者の交通情報管理装置16及び路上センサ18に接続されている。
交通情報管理装置16は、道路を管理して、道路上の突発事象(事故や道路工事などによる道路規制)の発生の有無を含む交通状態を検出し、検出された交通状態を示す交通情報をセンター側装置12に送信する。
路上センサ18は、例えば、車両感知器又はビーコンで構成され、走行している車両の有無を検出して、検出結果をセンター側装置12に送信する。なお、路上センサ18からの情報に基づいて、車両の交通量や密度、速度などの車両情報が求められる。
センター側装置12は、コンピュータで構成され、CPUと、RAMと、後述するCO2排出量計算処理ルーチンを実行するためのプログラムを記憶したROMとを備え、機能的には次に示すように構成されている。センター側装置12は、交通情報管理装置16からの交通情報を収集すると共に、路上センサ18からの検出結果を取得して各リンクにおける車両の交通量、密度、及び速度を含む走行状態を算出し、算出された車両の走行状態を示す車両情報を収集する交通情報収集部20と、道路ネットワークデータや道路ネットワーク上の信号データを記憶した走行環境データベース22と、時間帯別のOD交流量を記憶したOD交通量データベース24と、所定の計算対象範囲の道路ネットワークデータ及び信号データを取得する走行環境取得部26と、計算対象範囲及び計算対象期間のOD交通量を取得するOD交通量取得部28と、交通情報収集部20、走行環境取得部26、及びOD交通量取得部28からの各種情報に基づいてシミュレーションを行ってCO2排出量を計算するシミュレーション部29と、を備えている。シミュレーション部29は、交通情報収集部20、走行環境取得部26、及びOD交通量取得部28からの各種情報に基づいて交通流をシミュレーションする交通流シミュレーション部30と、交通流のシミュレーション結果に基づいて、各時刻における各リンクのCO2排出量を計算するCO2排出量計算部32とを備えている。なお、CO2排出量は、エンジン作動時排出物質の一例である。
なお、走行環境データベース22が、本発明の道路情報記憶手段の一例であり、OD交通量データベース24が、OD交通量記憶手段の一例である。また、交通情報収集部20が、交通情報取得手段及び車両情報取得手段の一例である。
交通情報収集部20は、交通情報管理装置16から送信された、計算対象範囲における現在の突発事象の発生の有無を示す交通情報を収集すると共に、路上センサ18から送信された検出結果に基づいて、計算対象範囲の各リンクにおける現在の車両情報を収集する。
走行環境データベース22は、道路地図や道路環境を示す道路ネットワークデータ、及び道路ネットワーク上の各信号の周期情報を含む信号データを記憶している。
OD交通量データベース24は、各車両の出発地、出発時間、及び目的地を示すOD交通量を時間帯別に記憶している。
シミュレーション部29の交通流シミュレーション部30は、計算対象範囲、または計算対象範囲及び計算対象期間(例えば、現時点より5分後〜1時間後までの期間)に応じて取得された、車両情報、交通情報、道路ネットワークデータ、及び信号データに基づいて、車両をモデル化した車両モデルを走行させて、計算対象範囲及び計算対象期間における、時間の経過に伴う道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする。
また、シミュレーション部29のCO2排出量計算部32は、シミュレーションされた交通流に基づいて、各リンクについてCO2排出量を算出する。
交通流シミュレーション部30では、図2に示すように、時間帯別のOD交通量データ、道路ネットワークデータや信号データなどの走行環境データ、及び突発事象の発生情報を示す交通情報データに基づいて、各車両モデルを出発地から目的地まで走行させるように、時間の経過に伴う道路ネットワーク上の交通流をスキャニングインターバル毎に計算すると共に、各道路区間(リンク)の交通量および渋滞長を算出する。また、CO2排出量計算部32は、スキャニングインターバル毎に、計算された交通流に基づいて、各道路区間(リンク)のCO2排出量を計算する。
本実施の形態におけるシミュレーションは、図3に示すように、スキャニングインターバル(例えば、100msec)毎に車両を移動させる交通流モデルと、スキャニングインターバル毎にCO2排出量を算出するCO2排出算出モデルと、個々の車両の経路選択を行う経路選択モデルとに基づいて行われる。交通流モデルは、経路選択モデルで確率的に選択された各車両の経路に従って、車両モデルを道路ネットワーク上で移動させると共に、各リンクの旅行時間を計算し出力する。その車両モデルの移動は、スキャニングインターバル毎に、先行車モデルとの距離、及び車両モデル(先行車モデル及び追従車モデル)の速度を用いて車両モデルの加速度を計算することにより、決定されるため、渋滞の延伸や消滅や、個々の車両モデルの加減速度を表現することができる。
なお、車両モデルの加速度は、先行車モデルとの距離、当該車両モデルの速度、及び先行車モデルの速度から、以下の(1)式に従って算出することができる。
ここで、V(t)のドットは、時刻tにおける当該車両(追従車)モデルの加速度[m/s]であり、V(t)は、時刻tにおける追従車モデルの速度[m/s]であり、V(t)は、時刻tにおける先行車モデルの速度[m/s]である。また、Tは、予め定められた反応遅れ時間[s]であり、αは予め定められたモデルパラメータである。また、d(t)は、時刻tにおける追従車モデルの先行車モデルとの車頭距離[m]であり、l、mは、予め定められたモデルパラメータである。
一方、経路選択モデルは交通流モデルで求めたリンク旅行時間を基に各車両モデルの経路選択率を決定し、車両発生時に個々の車両モデルに走行経路を与える。
CO2排出量算出モデルは、交通流モデルで求めたリンク内の車両モデルの速度及び加速度に基づいて、CO2排出量を計算する。以下に、CO2排出量を計算する原理について説明する。
CO2排出量は、図4に示すように、交通渋滞しているか否かによって、すなわち車両の速度によって、大きな影響を受ける。さらに、図5(A)、(B)及び図6(A)、(B)に示すように、同じ道路区間で同じ平均速度であっても、加減速が行われることによってCO2排出量がかなり多くなる。
また、渋滞するかどうかといった交通状況は、時々刻々と変化するものであり、時間、季節、また事故や交通規制によって影響を受ける。例えば、図7に示す混雑路線のように、1時間の差でもかなり旅行時間が異なるため、走行する車両の速度及び加速度も異なってくる。
また、図8(A)に示す地点のように、日によって交通量のピークが夕方に存在したり、夜に存在したりするため、日に応じて、その地点を走行する車両の速度及び加速度も変化する。さらに、図8(B)に示すように、突発事象などが起きた場合は、過去にない交通状況の変化が起きるため、車両の速度及び加速度も過去にない変化が起きる。
そこで、本実施の形態では、CO2排出量計算部32によって、以下に説明するように、スキャニングインターバル毎に、各リンクについて、リンク内の車両モデルの速度及び加速度に基づいて、CO2排出量を計算する。
まず、シミュレーションされた交通流から、スキャニングインターバル毎の対象時刻における対象リンク上の各車両モデルについて、速度及び加速度を取得する。
速度及び加速度を取得すると、図9に示すCO2排出量マップを用いて、CO2排出量を計算する。本実施の形態で用いるCO2排出量マップは、車両の駆動力及び車速に対応してCO2排出量が定められており、車両の駆動力Fは、以下の(2)式に従って計算される。
ここで、Aは、車両前面投影面積であり、Vは車両速度であり、aは車両加速度である。gは重力加速度であり、mは車両重量であり、γは回転部分相当慣性重量比率である。また、θは道路縦断勾配であり、γは空気抵抗係数であり、μは転がり抵抗係数である。
従って、当該車両モデルについて取得した速度及び加速度から、上記(2)式に従って、車両モデルの駆動力を計算し、計算された車両モデルの駆動力と取得した速度とに基づいて、CO2排出量マップに従って、当該車両モデルのCO2排出量が計算される。
対象リンク上に存在する車両モデル(対象リンクに入ってから出るまでの車両モデル)の各々について、スキャニングインターバル毎にCO2排出量が計算される。
そして、スキャニングインターバル毎の対象時刻に対象リンク上に存在する各車両モデルのCO2排出量の合計値の平均値が、スキャニングインターバル毎の対象時刻における対象リンクのCO2排出量として算出される。
CO2排出量計算部32は、計算対象期間のスキャニングインターバル毎の各時刻に対して、各リンクについて上記の処理を行うことにより、CO2排出量を計算する。
また、センター側装置12は、更に、車載装置14から送信された自車情報を受信する情報受信部33と、受信した自車情報を収集する自車情報収集部38と、自車情報収集部38によって収集された各自車情報に含まれる出発地及び目的地、並びCO2排出量計算部32により計算されたCO2排出量に基づいて、経路探索を各々行なう経路探索部40と、経路探索部40によって探索された経路を示す経路情報を、対応する車載装置14へ送信する情報送信部34とを備えている。
経路探索部40は、走行環境データベース22に記憶された道路ネットワークデータ、計算されたスキャニングインターバル毎の各リンクにおけるCO2排出量、及び受信して収集された出発地(対象車両の現在地)及び目的地の各ペアに基づいて、各車両について、対象車両の現在地から目的地までの経路のうち、各リンクの通過予想時刻におけるCO2排出量の合計値が最小となる経路を各々探索する。このとき、経路候補のCO2排出量の合計値は、経路候補上にある各リンクについて、通過予想時刻のCO2排出量を、計算されたスキャニングインターバル毎の各リンクにおけるCO2排出量から取得し、取得したCO2排出量を合計することにより計算される。また、経路探索手法として、従来既知の手法を用いればよいため、詳細な説明を省略する。
また、車載装置14は、センター側装置12から送信された経路情報を受信する情報受信部36と、自車両の現在地及び目的地を含む自車情報を収集する自車情報収集部37と、自車情報収集部37によって収集された自車情報をセンター側装置12へ送信する情報送信部39と、受信された経路情報が示す経路をドライバに対して案内する経路案内部42とを備えている。
自車情報収集部38は、車両に搭載されたGPSから得られる自車両の現在地、及びナビゲーションシステムの操作部(図示省略)を介して入力された目的地を、自車情報として収集する。
経路案内部42は、ナビゲーションシステムのディスプレイ(図示省略)に表示される道路地図上に、受信された経路情報が示す経路を表示すると共に、音声案内によって経路情報が示す経路を案内する。
次に、第1の実施の形態に係る経路案内システム10の動作について説明する。
まず、交通情報管理装置16において、管理している道路上の突発事象の発生の有無を随時検出し、センター側装置12へ交通情報を随時送信する。また、路上センサ18によって、走行している車両の有無を随時検出し、センター側装置12へ検出結果を随時送信する。
また、車載装置14において、車両に搭載されたGPSから出発地として現在地を取得すると共に、ナビゲーションシステムの操作部から入力された目的地を取得すると、出発地及び目的地を含む自車情報をセンター側装置12に対して送信する。
センター側装置12において、車載装置14から出発地及び目的地を含む自車情報が受信されると、図10に示すCO2排出量計算処理ルーチンが実行される。
まず、ステップ100において、交通情報管理装置16からの現在の交通情報を収集し、また、路上センサ18からの検出結果を収集すると共に、検出結果から車両の交通量、密度、及び車速を含む走行状態を示す車両情報を計算して取得する。
そして、ステップ102において、走行環境データベース22から、受信した自車情報の出発地及び目的地を含む計算対象範囲の道路ネットデータを取得すると共に、計算対象範囲及び計算対象期間に該当する信号データを取得する。
次のステップ104では、計算対象範囲及び計算対象期間に該当する時間帯別のOD交通量からなるOD交通量データを取得し、ステップ106において、上記ステップ100で収集した交通情報及び車両情報と、上記ステップ102で取得した道路ネットワークデータ及び信号データと、上記ステップ104で取得したOD交通量データとに基づいて、交通流をシミュレーションすると共に、各時刻における各リンクのCO2排出量を計算する。
そして、ステップ107において、上記ステップ106で計算されたCO2排出量と、取得した道路ネットワークデータとに基づいて、車載装置14から受信した出発地から目的地までの経路のうち、各リンクに通過予測時刻におけるCO2排出量の合計値が最小となる経路を探索する。
次のステップ108では、探索された経路を示す経路情報を車載装置14に送信して、CO2排出量計算処理ルーチンを終了する。
上記ステップ106は、図11に示すシミュレーション処理ルーチンによって実現される。
まず、ステップ120において、時刻tに、計算対象期間の開始時刻Tstartを設定し、ステップ122において、道路ネットワーク上で各車両モデルを移動させて、時刻tにおける交通流をシミュレーションする。また、シミュレーションされた時刻tにおける交通流から、各リンクについて、当該リンク上に存在する車両モデル1台毎の速度及び加速度を取得し、取得された速度及び加速度に基づいて、車両モデル1台毎にCO2排出量を計算し、計算されたCO2排出量の平均値を、当該リンクにおける時刻tのCO2排出量として算出する。
そして、ステップ124において、時刻tが、計算対象期間の終了時刻Tendになったか否かを判定し、まだ終了時刻Tendになっていない場合には、ステップ126において、時刻tを、スキャニングインターバル分Δtだけ進めて、ステップ122へ戻る。一方、終了時刻Tendになった場合には、シミュレーション処理ルーチンを終了する。
以上のようにシミュレーション処理ルーチンが実行されると、計算対象期間内のスキャニングインターバル毎の各時刻における各リンクのCO2排出量が計算される。
そして、車載装置14において、経路情報を受信すると、経路情報が示す経路と、GPSから随時得られる現在地とに基づいて、目的地までの経路をドライバに対して案内する処理を行う。
以上説明したように、第1の実施の形態に係る経路案内システムによれば、経路案内システムのセンター側装置において、シミュレーションされた交通流から得られる、スキャニングインターバル毎の各時刻において各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、スキャニングインターバル毎の各時刻において各リンクを車両が走行したときのCO2排出量を精度よく計算することができる。また、センター側装置において、計算されたCO2排出量に基づいて、目的地までの経路探索を行なうことにより、CO2排出量を最小にする経路を精度よく探索することができ、地球温暖化の防止および個々の車両のCO2排出量の減少を実現することができる。
また、交通流シミュレーションを用いることにより、日常の交通状況だけでなく、過去に起きたことのない突発的な事象発生による交通状況の変化や、道路内の詳細な加減速の状況も予測することができ、また、時々刻々と変化する渋滞等の交通状況を予測することができる。
なお、上記の実施の形態では、シミュレーション部は、交通流シミュレーション部とCO2排出量計算部とを備え、交通流のシミュレーションとCO2排出量の計算とを並行して行う場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図12に示すように、シミュレーション部が、交通流シミュレーション部とCO2排出量計算部と経路探索部とを備え、交通流のシミュレーションとCO2排出量の計算と経路探索とを並行して行うようにしてもよい。この場合には、交通流シミュレーションでの経路選択モデルは、経路探索部による探索結果を基に、車両モデルの経路選択を行い、個々の車両モデルに走行経路を与えればよい。例えば、経路探索部によって、各車両モデルについて、1時刻前に計算された各リンクのCO2排出量に基づいて、CO2排出量を最小にする経路を探索し、探索結果に基づいて、各車両モデルについて、次の時刻の経路が選択される。そして、この経路選択モデルに従って、次の時刻の交通流シミュレーションを行う。
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態では、交通情報センター側で、CO2排出量の計算までを行なっている点が、第1の実施の形態と主に異なっている。
図13に示すように、第2の実施の形態に係る経路案内システム210のセンター側装置212は、交通情報収集部20と、走行環境データベース22と、OD交通量データベース24と、走行環境取得部26と、OD交通量取得部28と、交通流シミュレーション部30と、交通流のシミュレーション結果に基づいて、各時刻における各リンクのCO2排出量を計算するCO2排出量計算部232と、情報送信部34とを備えている。
情報送信部34は、CO2排出量の計算結果を車載装置214に送信する。
次に、第2の実施の形態におけるCO2排出量を計算する原理について説明する。
対象リンク上に存在する車両モデル(対象リンクに入ってから出るまでの車両モデル)の各々について、スキャニングインターバル毎にCO2排出量を計算し、各車両モデルについてCO2排出量の合計値を計算する。
そして、対象時刻の間(次の時刻までの間)に計算された各車両モデルのCO2排出量の合計値の平均値が、対象時刻における対象リンクのCO2排出量として、各リンクにおける各時刻のCO2排出量が格納される排出量データテーブルに、格納する。
CO2排出量計算部232は、計算対象期間の時刻毎(例えば、1分毎)に、各リンクについて上記の処理を行うことにより、排出量データテーブルを生成し、情報送信部34によって、車載装置214に送信する。
また、車載装置214は、情報受信部36と、自車情報収集部37と、受信した排出量データテーブル及び自車情報に基づいて、各リンクの通過予想時刻におけるCO2排出量の合計値が最小となる経路を探索する経路探索部240と、経路案内部42とを備えている。情報受信部36は、センター側装置212から排出量データテーブルを受信する。
経路探索部240は、メモリ(図示省略)に記憶された道路ネットワークデータ、受信された排出量データテーブル、及び収集された現在地(出発地)及び目的地に基づいて、自車両の現在地から目的地までの経路のうち、各リンクの通過予想時刻におけるCO2排出量の合計値が最小となる経路を探索する。このとき、経路候補のCO2排出量の合計値は、経路候補上にある各リンクについて、通過予想時刻のCO2排出量を排出量データテーブルから取得し、取得したCO2排出量を合計することにより計算される。また、経路探索手法として、従来既知の手法を用いればよいため、詳細な説明を省略する。
次に、第2の実施の形態に係る経路案内システム210の動作について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の処理については同一符号を付して説明を省略する。
まず、交通情報管理装置16において、管理している道路上の突発事象の発生の有無を随時検出し、センター側装置212へ交通情報を随時送信する。また、路上センサ18によって、走行している車両の有無を随時検出し、センター側装置212へ検出結果を随時送信する。
このとき、センター側装置212において、図14に示すCO2排出量計算処理ルーチンが実行される。
まず、ステップ100において、交通情報管理装置16からの現在の交通情報を収集し、また、路上センサ18からの検出結果を収集すると共に、検出結果から車両の交通量、密度、及び車速を含む走行状態を示す車両情報を計算して取得する。
そして、ステップ102において、走行環境データベース22から、所定の計算対象範囲の道路ネットデータを取得すると共に計算対象範囲及び所定の計算対象期間に該当する信号データを取得する。
次のステップ104では、計算対象範囲及び計算対象期間に該当する時間帯別のOD交通量からなるOD交通量データを取得し、ステップ250において、上記ステップ100で収集した交通情報及び車両情報と、上記ステップ102で取得した道路ネットワークデータ及び信号データと、上記ステップ104で取得したOD交通量データとに基づいて、交通流をシミュレーションすると共に、各時刻における各リンクのCO2排出量を計算し、排出量データテーブルを生成する。
そして、ステップ252において、上記ステップ250で生成された排出量データテーブルを車載装置214に送信して、CO2排出量計算処理ルーチンを終了する。
上記ステップ250は、図15に示すシミュレーション処理ルーチンと、図16に示す排出量計算処理ルーチンとによって実現される。
シミュレーション処理ルーチンは以下のように実行される。まず、ステップ120において、時刻tに、計算対象期間の開始時刻Tstartを設定し、ステップ254において、道路ネットワーク上で各車両モデルを移動させて、時刻tにおける交通流をシミュレーションする。
そして、ステップ124において、時刻tが、計算対象期間の終了時刻Tendになったか否かを判定し、まだ終了時刻Tendになっていない場合には、ステップ126において、時刻tを、スキャニングインターバル分Δtだけ進めて、ステップ254へ戻る。一方、終了時刻Tendになった場合には、シミュレーション処理ルーチンを終了する。
また、上記のシミュレーション処理ルーチンと並行して、対象時刻毎(例えば1分毎)に、対象リンクの各々について、図16に示す排出量計算処理ルーチンが実行される。
まず、ステップ260において、時刻tに、対象時刻t0を設定し、ステップ262において、上述したシミュレーション処理ルーチンでシミュレーションされた時刻tにおける交通流から、対象リンク上に存在する車両モデル1台毎の速度及び加速度を取得する。
そして、ステップ264において、上記ステップ262で取得された速度及び加速度に基づいて、車両モデル1台毎にCO2排出量を計算し、次のステップ266で、車両モデル1台毎に、対象時刻t0からのCO2排出量の合計値を算出する。
ステップ268では、時刻tが、対象時刻t0から時刻間隔(1分)後の終了時刻tendになったか否かを判定し、終了時刻tendになっていない場合には、ステップ270において、時刻tを、スキャニングインターバル分Δtだけ進めて、ステップ262へ戻る。一方、上記ステップ268で、時刻tが終了時刻tendになったと判定された場合には、ステップ272へ進み、上記ステップ266で算出された車両モデル1台毎のCO2排出量の合計値の平均値を、対象時刻における対象リンクのCO2排出量として排出量データテーブルに格納して、排出量計算処理ルーチンを終了する。
以上のように排出量計算処理ルーチンが、対象時刻毎に、対象リンクの各々について実行されると、計算対象期間内の各時刻における各リンクのCO2排出量が格納された排出量データテーブルが生成される。
また、車載装置214において、センター側装置212から排出量データテーブルを受信すると共に、ナビゲーションシステムの操作部から目的地が入力設定されると、図17に示す経路案内処理ルーチンが実行される。
まず、ステップ280において、車両に搭載されたGPSから自車両の出発地として現在地を取得すると共に、ナビゲーションシステムの操作部から入力された目的地を取得する。そして、ステップ282において、道路ネットワークデータから得られる出発地から目的地までの経路候補の各々について、受信した排出量データテーブルから、各リンクの通過予想時刻のCO2排出量の合計値を計算し、計算された各経路候補のCO2排出量に基づいて、CO2排出量が最小となる経路を探索する。
そして、ステップ284において、上記ステップ282で探索された経路と、GPSから随時得られる現在地とに基づいて、探索された目的地までの経路をドライバに対して案内する処理を行い、経路案内処理ルーチンを終了する。
以上説明したように、第2の実施の形態に係る経路案内システムによれば、シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのCO2排出量を精度よく計算することができる。また、計算されたCO2排出量に基づいて、目的地までの経路探索を行なうことにより、CO2排出量を最小にする経路を精度よく探索でき、地球温暖化の防止および個々の車両のCO2排出量の減少を実現することができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態に係る経路案内システムは、第1の実施の形態と同様の構成であるため、同一符号を付して説明を省略する。
第3の実施の形態では、所定の対象地域におけるCO2排出量を最小とする経路を探索している点が、第1の実施の形態と主に異なっている。
第3の実施の形態に係る経路案内システムでは、センター側装置12の自車情報収集部38によって、対象地域を走行する車両からの自車情報を収集する。
経路探索部40は、収集された自車情報の各車両について、車両の出発地から目的地までの経路のうち、対象地域で複数の車両から発生するCO2排出量の合計値を最小にする経路を探索する。例えば、各車両について出発地から目的地までの経路候補を求め、計算されたCO2排出量から、求められた各経路候補について、対象地域内の各リンクの通過予想時刻におけるCO2排出量の合計値を計算する。そして、対象地域の各車両のCO2排出量の合計値が小さくなる方向に、各経路候補上のリンクを変更していく。対象地域の各車両のCO2排出量の合計値が最小となるまで各経路候補上のリンクを変更することにより、対象地域内のCO2排出量の合計値を最小にする経路を各車両について探索する。
情報送信部34は、探索された経路を示す経路情報を、対応する車両の車載装置14に対して各々送信する。
なお、第3の実施の形態に係る経路案内システムの他の構成及び作用は、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
このように、計算された各時刻における各リンクのCO2排出量に基づいて、対象地域の複数の車両のCO2排出量を最小にする経路を、各車両について探索することができる。
次に、第4の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となっている部分については、同一符号を付して説明を省略する。
第4の実施の形態では、車載装置側で、交通流シミュレーションから経路探索まで行なっている点が、第1の実施の形態と異なっている。
図18に示すように、第4の実施の形態に係る経路案内システム410のセンター側装置412は、交通情報収集部20と、情報送信部34とを備えている。
情報送信部34は、交通情報収集部20によって収集された交通情報及び車両情報を、車載装置414に送信する。
車載装置414は、走行環境データベース22と、OD交通量データベース24と、走行環境取得部26と、OD交通量取得部28と、シミュレーション部29と、情報受信部36と、自車情報収集部37と、経路探索部40と、経路案内部42とを備えている。なお、本実施の形態では、車載装置414が、本発明のCO2排出量計算装置の一例である。
情報受信部36は、センター側装置412から交通情報及び車両情報を受信する。
経路探索部40は、CO2排出量計算部32によって計算されたCO2排出量と、自車情報収集部38により収集された自車情報の現在地及び目的地とに基づいて、CO2排出量を最小にする目的地までの経路を探索する。
次に、第4の実施の形態に係る経路案内システム410の動作について説明する。
まず、センター側装置412において、交通情報管理装置16からの現在の交通情報を収集し、また、路上センサ18からの検出結果を収集すると共に、検出結果から車両情報を計算して取得する。そして、収集された交通情報及び車両情報が、車載装置414へ送信される。
車載装置414において、センター側装置412から交通情報及び車両情報が受信されると共に、ナビゲーションシステムの操作部から目的地が入力設定されると、以下のように、CO2排出量計算処理及び経路案内処理が実行される。
まず、受信された現在の交通情報及び車両情報から、自車両の現在地及び目的地を含む計算対象範囲の交通情報及び車両情報を取得する。そして、走行環境データベース22から計算対象範囲の道路ネットデータを取得すると共に、計算対象範囲及び計算対象期間に該当する信号データを取得する。
次に、計算対象範囲及び計算対象期間に該当する時間帯別のOD交通量からなるOD交通量データを取得し、収集した交通情報及び車両情報と、取得した道路ネットワークデータ及び信号データと、取得したOD交通量データとに基づいて、交通流をシミュレーションすると共に、スキャニングインターバル毎の各時刻における各リンクのCO2排出量を計算する。
そして、計算されたCO2排出量と、取得した道路ネットワークデータとに基づいて、自車両の現在地(出発地)から目的地までの経路のうち、CO2排出量が最小となる経路を探索する。次に、探索された経路と、GPSから随時得られる現在地とに基づいて、目的地までの経路をドライバに対して案内する処理を行う。
このように、経路案内システムの車載装置において、シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、スキャニングインターバル毎の各時刻において各リンクを車両が走行したときのCO2排出量を精度よく計算することができる。また、車載装置において、計算されたCO2排出量に基づいて、車両のCO2排出量を最小にする経路を精度よく探索でき、経路案内することができる。
なお、上記の第1の実施の形態〜第4の実施の形態では、速度及び加速度に応じてCO2排出量を計算する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、車種も更に考慮してCO2排出量を計算するようにしてもよい。また、例えば発進時のアクセル量などのドライバの運転特性によってCO2排出量が異なるので、ドライバの運転特性も更に考慮して、CO2排出量を計算するようにしてもよい。
また、CO2排出量だけでなく、CO排出量、NOX排出量、HC排出量、PM排出量も同様に指標として用いることができる。
また、車載装置を、PC又は携帯端末で構成するようにしてもよい。
10、210、410 経路案内システム
12、212、412 センター側装置
14、212、412 車載装置
16 交通情報管理装置
18 路上センサ
20 交通情報収集部
22 走行環境データベース
24 交通量データベース
26 走行環境取得部
28 OD交通量取得部
29 シミュレーション部
30 交通流シミュレーション部
32、232 CO2排出量計算部
37、38 自車情報収集部
40、240 経路探索部
42 経路案内部

Claims (8)

  1. 道路ネットワークデータを記憶した道路情報記憶手段と、
    各車両の出発地、出発時間、及び目的地を示すOD交通量を記憶したOD交通量記憶手段と、
    前記道路ネットワークデータ、及び前記OD交通量に基づいて、車両をモデル化した車両モデルを走行させて、時間の経過に伴う道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする交通流シミュレーション手段と、
    前記シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において前記道路ネットワーク上の各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのエンジン作動時排出物質の排出量を計算する排出量計算手段と、
    を含むエンジン作動時排出物質の排出量計算装置。
  2. 前記排出量計算手段によって計算されたエンジン作動時排出物質の排出量に基づいて、出発地から目的地までの経路のうち、各リンクの通過時刻におけるエンジン作動時排出物質の排出量の合計値が最小となる経路を探索する経路探索手段を更に含む請求項1記載のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置。
  3. 前記排出量計算手段によって計算されたエンジン作動時排出物質の排出量に基づいて、前記道路ネットワーク上の対象地域を走行する複数の車両の各々について、該車両の出発地から目的地までの経路のうち、前記対象地域における車両のエンジン作動時排出物質の排出量の合計値が最小となる経路を各々探索する経路探索手段を更に含む請求項1記載のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置。
  4. 前記道路ネットワーク上の実際の突発事象の発生を含む交通状態を示す交通情報を取得する交通情報取得手段を更に含み、
    前記交通流シミュレーション手段は、前記道路ネットワークデータ、前記OD交通量、及び前記交通情報に基づいて、前記道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする請求項1〜請求項3の何れか1項記載のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置。
  5. 前記道路ネットワーク上の実際の車両の走行状態を示す車両情報を取得する車両情報取得手段を更に含み、
    前記交通流シミュレーション手段は、前記道路ネットワークデータ、前記OD交通量、及び前記車両情報に基づいて、前記道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする請求項1〜請求項4の何れか1項記載のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置。
  6. 前記エンジン作動時排出物質をCO2とした請求項1〜請求項3の何れか1項記載のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置。
  7. 前記道路情報記憶手段は、道路ネットワーク上の信号データを更に記憶し、
    前記交通流シミュレーション手段は、前記道路ネットワークデータ、前記信号データ、及び前記OD交通量に基づいて、車両モデルを走行させる請求項1〜請求項3の何れか1項記載のエンジン作動時排出物質の排出量計算装置。
  8. 道路ネットワークデータを記憶した道路情報記憶手段と、各車両の出発地、出発時間、及び目的地を示すOD交通量を記憶したOD交通量記憶手段とを備えたコンピュータを、
    前記道路ネットワークデータ、及び前記OD交通量に基づいて、車両をモデル化した車両モデルを走行させて、時間の経過に伴う道路ネットワーク上の交通流をシミュレーションする交通流シミュレーション手段、及び
    前記シミュレーションされた交通流から得られる、各時刻において前記道路ネットワーク上の各リンクに存在する車両モデルの車速及び加速度に基づいて、各時刻において各リンクを車両が走行したときのエンジン作動時排出物質の排出量を計算する排出量計算手段
    として機能させるためのプログラム。
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