JP2011000300A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 遊技機が正常な状態にないことを示す警告音を出力する音出力手段23,24,9と、操作により警告音の音量を調節可能なボリュームスイッチ22と、警告音の音量調節が可能な調節モードと不能な禁止モードに操作によって切替えるDIPスイッチ21と、を備え、音出力手段23,24,9は、調節モードで、音量調節中を示す所定の報知音を出力する構成としてある。
【選択図】 図4
Description
遊技機から払出された遊技媒体は、現金などの有価価値を有する景品と交換することができるため、遊技機に不正を働いて、遊技機から遊技媒体を窃取する不正行為が後を絶たない。
そこで、遊技機には、このような不正行為が想定される状態に曝されたときに、外部に警告音を出力する機能が備わっている。
警告音には、例えば、遊技機の扉が開放されたときに出力される扉開放音、遊技媒体を払出す払出装置が強制操作されたときに出力される払出エラー音、スロットマシンにおいて、大当りの設定確率を変更中に出力される設定変更音など、様々なものがある。
このような警告音は、遊技機が遊技可能な正常状態にないことを外部に知らしめるのみならず、不正行為の発生を抑止する効果を発揮している。
例えば、特許文献1には、効果音の種類毎に、その出力される音量を個別に調節する技術が提案されている。これにより、例えば、警告音は、他の効果音に比べ音量を大きく設定することもでき、不正行為者を効果的に撃退することができる。
また、特許文献2には、調節手段により調節した効果音の音量を、遊技機の電源投入時にリセットする技術が提案されている。
これにより、遊技機毎にバラバラに調節された音量を、電源投入とともに一斉に同じ音量に揃えることができる。
上述した警告音は不正行為を行うときに不都合な存在であるため、不正行為者は、まず、警告音の音量を小さくしようとして音量調節を行う。
例えば、不正行為を行うために、遊技機の扉を開放すると、扉開放音が直ちに出力されることから、不正行為者は、音量を小さくしようとしてボリュームを調節する。
ところが、上述の技術では、警告音は他の効果音と同等なレベルの扱いであるため、簡単にボリュームを調節することができ、その結果、不正行為者は、その目的を容易に達成してしまうことになる。
遊技機には、パチンコ機、スロットマシン、アレンジボール、雀球など様々な機類があるが、本実施形態では、メダルを遊技媒体とするスロットマシンに本発明を適用した場合について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す概略正面図、図2は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示す概略斜視図、図3は、本発明の一実施形態に係るスロットマシンの制御構成の一例を示すブロック図である。
さらに、前扉1aには、各リール41a,41b,41cに表示された図柄を視認可能とする表示窓6が、各操作手段の上側に設けられている。また、前扉1a下部には、効果音等が出力されるスピーカ9が設けられている。
また、筐体1bの下部には、メダルの貯留・払出しを行うメダル払出装置7が設けられる。メダル払出装置7には、メダルを貯留するホッパー7aが設けられ、メダル投入口2より投入されたメダルは、メダルセレクタ2aにより検出されるとともに、ホッパー7aに誘導されるようになっている。
ゲーム可能なメダル数となったときに、スタートレバー3が操作されると、制御部10は、ドラムユニット4を駆動して、各リール41a,41b,41cを回転させる制御を行う。
以下に、本実施形態の演出制御部20について、各図を参照して詳述する。
図4は、本実施形態に係る演出制御部の構成を示すブロック図であり、図5は、本実施形態の音量の調節等を行う操作部を示す概略図である。
図4に示すように、演出制御部20は、CPU(中央演算処理装置)23、ROM23a及びRAM23bなどの記憶手段、音源LSI24、音声データROM24a、AMP(アンプ)25、図示しないI/Oインターフェイスなどの電子部品を備えるコンピュータで構成され、制御部10から遊技状態に対応した制御信号が入力されることで、CPU23が、ROM23aに記憶された制御プログラムに従って、各電子部品を制御し、スロットマシン1の遊技状態に応じた所定の演出を行うようになっている。
ランプ制御は、制御部10から遊技状態に対応した制御信号を受信すると、ROM23aに記憶されたLEDの点灯パターンデータに基づき、CPU23が、図示しないトランジスタ等のLEDドライバを制御して、スロットマシン1に配設されたLEDを点灯・点滅制御する。
具体的には、音源LSI24は、CPU23の指令により音声データROM24aに記憶された音声データを読込んで再生する。
音声データROM24aに記憶される音声データには、様々なものがあり、主にスロットマシン1が正常な状態にないときに出力される警告音と、スロットマシン遊技の進行に従って出力される効果音とに大別される。
また、効果音には、例えば、大当り中に出力されるファンファーレ音、メダル払出中に出力される払出音、リール41の回転中に出力される回転中音などがある。
これらの音声データは、音源LSI24に読込まれて再生されるとともに、増幅回路であるAMP25に出力され、スピーカ9が駆動制御されることで出力される。
これにより、遊技状態に対応した警告音や効果音が出力されるようになっている。
図5に示すように、操作部20aとして、音量調節モードと禁止モードに切替えるDIPスイッチ21と、音量を調節するボリュームスイッチ22とが設けられ、これらのスイッチは、CPU23と接続されている(図4の結線図参照)。
DIPスイッチ21は、ONとOFFを切替える2値スイッチで構成されている。
DIPスイッチ21は、つまみ21aを備え、このつまみ21aをON又はOFFのいずれかの位置に移動させることで、モードを切替えることができるようになっている。
つまみ21aは、先の尖った物(ペン先など)以外での操作を困難にするために、約1mm×1mmの小さな矩形状に形成され、簡単に切替え操作ができないようにしてある。
具体的には、CPU23は、DIPスイッチ21のONで、ボリュームスイッチ22による警告音の音量調節が可能な調節モードに移行させ、DIPスイッチ21のOFFで、ボリュームスイッチ22による警告音の音量調節が不能な禁止モードに移行させる。
このように、DIPスイッチ21をONにしなければ、ボリュームスイッチ22による警告音の音量調節ができないことから、警告音の音量調節が可能となるまでの過程が複雑になり、不正行為の発生を抑止することができる。
すなわち、DIPスイッチ21がOFFのときには、ボリュームスイッチ22により、効果音の音量を自由に調節することができる。
このように、DIPスイッチ21を介在させることで、一方では、警告音の音量調節を困難とし、他方では、効果音の調節を簡単に行うことができるようにしてある。
つまり、スロットマシン1を通常の営業状態で使用するときには、予めDIPスイッチ21をOFFにセットしておくことで、ボリュームスイッチ22の操作だけで、効果音の音量を簡単に調節することができる。
この報知音は、DIPスイッチ21がOFFからONに切替えられたときに出力が開始され、DIPスイッチ21がOFFに切替えられない限り、継続して出力される本発明に係る報知音である。
この場合の報知音として、例えば、「警告音設定変更中です!警告音設定変更中です!警告音設定変更中です!・・・」のような音声が繰り返し出力される。これにより、スロットマシン1が警告音の音量調節が可能な状態(調節モード)にあることを周囲に知らしめるようになっている。
ボリュームスイッチ22は、後述するように、音量を回転位置に応じて10段階に調節することができ、CPU23は、ボリュームスイッチ22の回転位置を特定し、操作されたときには、その回転位置に対応した音量レベルを音源LSI24の不揮発性ROMに記憶させる。
これにより、警告音の音量を、自由に設定・変更できるようになっている。
すなわち、警告音の音量を変更するには、DIPスイッチ21をONし、さらに、ボリュームスイッチ22を操作し、そのうえ、DIPスイッチ21をOFFに戻す必要がある。
このように、警告音の音量を変更するには、煩雑で複雑な過程を経なければならないことから、不正行為の実行を躊躇させることになり、不正行為の発生を抑止することができる。
すなわち、警告音の音量を前回記憶した音量から変更するには、ボリュームスイッチ22を操作して、前回記憶した音量と異なる回転位置に回転させたうえで、DIPスイッチ21をOFFに戻す必要がある。
このように、警告音の音量を前回記憶した音量から変更するには、ボリュームスイッチ22の操作を必ず行わなければならず、音量調節が簡単にできないようにしてある。
この場合、例えば、「警告音の音量を‘9’に設定しました」というように、設定される警告音の音量を音声で報知する。
これにより、警告音の調節が完了したことを、広く周囲に知らしめることができ、不正行為の抑止力となるとともに、遊技場の店員等が、警告音を調節する際には、視覚に頼ることなく、聴覚のみで調節することができ、音量調節に係る作業の労力を軽減することができる。
これにより、不正行為者を効果的に撃退することができる。
ボリュームスイッチ22は、音量を10段階に調節可能なロータリースイッチで構成され、指でつまんで回転操作を行うボリューム22aを備えている。
また、このボリューム22aには、回転位置を示す切欠部22bが形成され、この切欠部22bを0〜9の数字が表記された10段階の音量を示す音量レベル22cのいずれかに合わせて調節することで、切欠部22bが位置する音量レベル22cに対応する音量で、警告音と効果音が出力されるようになっている。この場合、表記される数字が大きくなるほど、音量は大きくなるように設定されている。
具体的には、CPU23と各音量レベル22cとは、内部で接続(I/Oポート接続)され(図4参照)、CPU23は、切欠部22bの回転位置を示す音量レベル22cが特定可能な位置信号に基づいて、音源LSI24を制御すると、これに伴い音源LSI24がAMP25に印加される電流値を増減させる。これにより、切欠部22bが位置する音量レベル22cに対応した音量で、警告音と効果音が出力される。
これにより、不正行為者が、音量を小さくしようとしてボリューム22aを無造作に数周回転させた場合には、逆に大音量の音量レベルに調節されることもあり、不正行為の抑止力として作用する。
なお、DIPスイッチ21をOFFからONにしたときには、そのときのボリューム22aの回転位置にかかわらず、報知音が、前回記憶した警告音の音量に相当する音量で出力される。
すなわち、DIPスイッチ21をONにし、切欠部22bを音量が最小となる音量レベル22cに合わせて変更するとともに、DIPスイッチ21をOFFにすることで記憶される警告音の音量は、ゼロではなく、警告音が出力されるタイミングでは、最小音量の警告音が出力される。
このように、いかなる音量に調節しても警告音を必ず出力するようにすることで、不正行為を抑止する効果を維持できる。
言い換えると、DIPスイッチ21がOFFの状態では、警告音は、ボリューム22aの回転位置にかかわらず、前回記憶した音量で出力され、効果音は、ボリューム22aの回転位置に応じた音量で出力される。
一方、DIPスイッチ21がONの状態では、警告音は、ボリューム22aが操作されない限り、前回記憶した音量で出力されるとともに、その後、ボリューム22aが操作されると、その回転位置に応じた音量で出力される。
本実施形態の初期化手段とは、スロットマシンマシン1の電源ON時において、演出制御部20に備える図示しないリセットボタンを長押し操作することで、CPU23が演出制御部20を初期化するために実行する処理である。
この初期化処理では、音源LSI24内蔵のROMに記憶された警告音量の初期値が、音源LSI24の不揮発性ROMに転送されるとともに、この不揮発性ROMに前回記憶されていた警告音の音量が、初期値に上書きされて初期化される。
そして、この初期値は、最大音量(例えば、音量‘9’)に設定されている。
これにより、スロットマシン1毎にバラバラに調節された音量を同一の音量に戻すことができ、店員による音量を揃える作業が軽減されるとともに、DIPスイッチ21がONにしたときに出力される報知音も最大音量となるため、不正行為者を撃退する効果も奏することになる。
図6は、演出制御部20において実行される音量調節に関する処理を示すフローチャートであり、図7は、演出制御部20において実行される音の出力処理を示すフローチャートである。
ROM23aには、これらのフローチャートに基づいて作成されたプログラムが記憶され、CPU23がこのプログラムを実行することで、演出制御部20が、音出力手段として動作するようになっている。
CPU23は、DIPスイッチ21のON/OFFを常時監視している(S10)。
そして、OFFが検出されているときには(S10−No)、禁止モードとし、ボリュームスイッチ22による警告音の音量調節を禁止するとともに、ボリュームスイッチ22による効果音の音量調節を可能にする(S11)。
これにより、効果音は、ボリューム22aの回転位置に応じた音量で出力され、警告音は、記憶した音量で出力される。
この報知音の出力により、スロットマシン1が調節モードにあることを周囲に知らしめることができ、不正行為を抑止するように作用する。
そして、この状態において、ボリューム22aの回転位置を調節すると、これに応じて報知音の音量が変化する(S14)。これにより、この報知音を聞きながら、記憶・設定しようとする警告音の音量を調節できる。
一方、ボリュームスイッチ22による警告音の音量調節が終了し、DIPスイッチ21のOFFを検出すると(S15−Yes)、CPU23は、報知音の出力を停止する(S16)。また、このタイミングにおいて、切欠部22bが位置する音量レベル22cを記憶し(S17)、この記憶した音量レベル22cを音声にて報知する。
このように、報知音の音量調節を複雑にすることで、不正行為に際して警告音の調節を困難にさせることになるため、不正行為の抑止力となる。
CPU23は、制御部10からの遊技状態に応じた制御信号に基づき、音の出力タイミングを監視する(S20)。制御信号が入力されないときは、そのとき状態を継続させる(S20−No)。
音の出力タイミングと判定したときは(S20−Yes)、この制御信号に基づき、出力する音の種別を判定する(S21)。そして、警告音を出力すると判定したときには(S21−Yes)、CPU23は、音源LSI24を制御して、制御信号に基づく警告音の種類に応じた警告音データと、不揮発性ROMに記憶した音量データを音源LSI24のワークエリアに設定させるとともに(S22)、AMP25を駆動させてこの音量データに対応した音量で所定の警告音をスピーカ9から出力させる(S24)。
これにより、例えば、制御部10から大当り確率の設定変更状態に対応した制御信号が演出制御部20に入力されたときには、「設定確率変更中です!設定確率変更中です!設定確率変更中です!・・・」というような警告音が、不揮発性ROMに記憶した音量データに対応する音量で出力される。
また、調節モードでは、警告音の音量調節中を示す報知音を出力したが、この出力とともに、他の遊技演出時の態様と異なる特殊な点灯パターンで、LED等のランプを点滅制御(例えば、高速点滅制御)したり、遊技機に備える所定の出力端子板から外部信号として、音量調節中信号を遊技機外部に出力し、この出力を、例えば、ホールコンピュータや、ホールコンピュータを介して、店員が所持するインカムなどに入力させることで、音量を調節中であることを広く報知することもできる。
例えば、不揮発性メモリ等にそのときのモードや音量レベルを記憶させれば、切替手段と音量調節手段をそれぞれ押しボタンとすることもできる。
この場合、音量レベルは、一押し毎にインクリメントすることで切替えることができる。
また、DIPスイッチは、2値スイッチに限らす、3値以上のスイッチでもよい。この場合、残る切替え位置を全て禁止モードとすれば、調節モードの切替え位置が紛らわしくなり、さらに音量調節を複雑にすることができる。
また、さらに複雑にするために、DIPスイッチを複数設け、切替え位置の組合せが特定の組合せのときのみ、調節モードとしてもよい。
9 スピーカ(音出力手段)
10 制御部
20 演出制御部(音出力手段)
21 DIPスイッチ(切替手段)
22 ボリュームスイッチ(音量調節手段)
Claims (9)
- 遊技機が正常な状態にないことを示す所定の警告音を出力する音出力手段と、
操作により前記警告音の音量を調節可能な音量調節手段と、
前記音量調節手段による前記警告音の音量調節が可能な調節モードと不能な禁止モードに操作によって切替える切替手段と、を備え、
前記音出力手段は、前記調節モードで、音量調節中を示す所定の報知音を出力することを特徴とする遊技機。 - 前記音量調節手段により調節した前記警告音の音量を記憶する音量記憶手段を備え、
前記音出力手段は、前記禁止モードから前記調節モードに切替えられたときに、記憶した前記警告音の音量で前記報知音を出力する請求項1記載の遊技機。 - 前記音出力手段は、前記音量記憶手段が記憶する前記音量の程度を音声で出力する請求項2記載の遊技機。
- 前記音出力手段は、前記調節モードに切替えてから前記禁止モードに切替えるまで、前記報知音を継続して出力する請求項1〜3のいずれか一項に記載の遊技機。
- 前記音出力手段は、遊技状態に応じて所定の効果音を出力し、
前記音量調節手段は、前記効果音の音量を調節可能とし、
前記切替手段は、前記音量調節手段による前記効果音の音量調節を、前記禁止モードで可能とした請求項1〜4のいずれか一項に記載の遊技機。 - 前記報知音は、前記音量調節手段による音量調節に応じて音量が変化する請求項1〜5のいずれか一項に記載の遊技機。
- 前記音量調節手段は、回転位置に対応して音量が変化するボリューム部を備え、
前記音出力部は、前記ボリューム部の周回数にかかわらず、その回転位置に対応した音量で音を出力する請求項1〜6のいずれか一項に記載の遊技機。 - 前記音出力部は、前記ボリューム部が音量最小となる回転位置において、音量をゼロとすることなく出力する請求項7記載の遊技機。
- 前記音量記憶手段が記憶する前記警告音の音量を初期値にリセットする初期化手段を備え、
前記初期値を、最大音量とした請求項2〜8のいずれか一項に記載の遊技機。
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