JP2010540967A - プラズマ蒸着されたミクロ孔質層を含む有機化学センサー、並びに作製及び使用方法 - Google Patents

プラズマ蒸着されたミクロ孔質層を含む有機化学センサー、並びに作製及び使用方法 Download PDF

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Abstract

出願人らは、第1電極及び第2電極、並びに第1及び第2電極に少なくとも近接するミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料を含む、有機化学検体を感知するための感知素子を開示する。検体応答性誘電体材料は、約10nm未満の平均孔径、及び少なくとも約20%の多孔率を含む、非晶質ランダム共有結合網状組織であり得る。キャパシタンスなどの、感知素子の電気的特性が、有機化学検体を感知するために監視され得る。

Description

化学検体、特に有機化学検体を検出する能力は、環境監視などを含む多くの用途において重要である。このような有機分子の検出及び/又は監視は、例えば、レスピレータなどのパーソナル保護具のために所望される、いわゆるサポート終了日表示器に特定の用途を見出し得る。
例えば、光学的、重力測定、微小電気機械など、化学検体の検出のための多くの方法が開発されてきた。特に、キャパシタンス、インピーダンス、レジスタンスなどの、電気特性を監視するセンサーが開発されてきた。多くの場合、このようなセンサーは、材料上への検体の吸着、又は材料中への検体の吸収の際に生じる、材料の電気的特性の変化に依存する。
例えば、特許文献1(スノー(Snow)ら)は、下部電極、下部電極上の誘電体、誘電体上のナノ電極のグリッド、及びグリッドと電気的に接触する上部電極を有する検知装置を開示する。ナノ電極は、カーボンナノチューブの網状組織であり得る。このような構成は、化学検体の存在下における、キャパシタンスの変化を呈することのできるものとして、スノー(Snow)らにより記載される。
特許文献2(パテル(Patel)ら)は、化学感知材料中の検体を吸着又は吸収し、それによって電気的特性(例えば、キャパシタンス、レジスタンスなど)が、化学感知材料によってコーティングされる感知電極対と関連する回路によって検出可能であるような方法で変化することにより、様々な標的検体を検出することができるものとして記載される装置を開示する。
特許文献3(ステッター(Stetter)及びマクレー(Maclay))は、選択される化学物質の蒸気に曝露された際に、そのインピーダンスが変化するセンサーを開示する。センサーは、蒸気によってその物理的構造が変化する(例えば、膨張又は分解によって)ポリマーを含む。センサーは更に、ポリマーが組み込まれている、導電性要素を含む。変化は、インピーダンス測定回路によって測定することができる。
特許文献4(シトラー(Sittler))は、有機液体、気体、又は蒸気の存在下で膨張する材料を含むセンサーを開示する。材料は支持表面に適用され、それによって、膨張の際に、支持が変位して2つのコンデンサプレート間の距離を変化させ、これによってプレート間の静電容量を変化させる。
特許文献5(プログ(Plog)及びMaunz)は、容量型素子、及び誘電体としての通気性感応層を有する、炭化水素の選択的検出のための気体センサーを開示する。感応層は、その直径が検出される気体分子の気体運動論的直径と類似した主要微細孔から作製される規則的な結晶構造を有する、貴金属をドープしたゼオライトである。
米国特許出願公開第2006/0249402号公報 米国特許出願公開第2006/0237310号公報 米国特許第5,512,882号明細書 米国特許第5,482,678号明細書 米国特許第5,965,451号明細書
出願人は、例えば周囲雰囲気などの環境における有機化学検体を検出及び監視するために好適な感知素子を開示する。
このような感知素子は、第1及び第2電極の近位にある検体応答性誘電体材料を含む。これに関連して、検体応答性誘電体材料とは、有機化学検体を吸収することができ、有機検体を材料中に吸収した際に電気的特性の測定可能な変化を呈し得る材料を意味する。一実施形態では、検体応答性誘電体材料は、検体を吸収した際に誘電率の変化を呈し、その結果、感知素子はコンデンサを含み、感知素子のキャパシタンスにおける変化が観察され得る。
一実施形態では、検体応答性誘電体材料は、少なくとも約30%の炭素原子を含み、約10nm未満の平均孔径、及び少なくとも約20%の多孔率を有する、非晶質ランダム共有結合網状組織を含む、ミクロ孔質で疎水性の材料である。このような材料は、低濃度の有機検体への高い感度、有機検体への迅速な反応、水への低い感度という点における利点を提供することがある。このような材料は、低濃度の有機検体に対する高い応答性、有機検体に対する迅速な反応、及び水に対する低い応答性という点において、利点を提供し得る。理論、又は機構によって制限されることなく、このような材料の、検体応答性誘電体材料としての使用に見出される性能は、疎水性、最適な値の多孔率、最適な孔径範囲を包含するミクロ孔質間隙堆積、及び検体応答性誘電体層を形成するための、プラズマ蒸着によって堆積される、非晶質ランダム共有結合網状組織の能力という、いくつかの特性のいずれか、又は全てによる場合がある。
本明細書における一態様では、第1電極及び第2電極、並びに第1及び第2電極の少なくとも近位に配置されるミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料を含む感知素子であって、ミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料は、少なくとも約30%の炭素を含み、約10nm未満の平均孔径、及び少なくとも約20%の多孔率を有する非晶質ランダム共有結合網状組織を含む、感知素子と、第1及び第2電極と電気的に導通する動作回路であって、第1及び第2電極に電圧を印加することができ、感知素子の電気的特性の変化を検出することができる動作回路と、を含む、有機化学検体を感知するためのセンサーが開示される。一実施形態では、非晶質ランダム共有結合網状組織は、少なくとも約30%の炭素を含み、ケイ素、酸素及び水素を更に含む。別の実施形態では、非晶質ランダム共有結合網状組織は、本質的に100%の炭素を含む。
本明細書における別の態様では、第1電極及び第2電極、並びに第1及び第2電極の少なくとも近位に配置されるミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料を含む感知素子であって、ミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料が、少なくとも約30%の炭素を含み、約10nm未満の平均孔径、及び少なくとも約20%の多孔率を有する非晶質ランダム共有結合網状組織を含む、感知素子と、第1及び第2電極と電気的に導通する動作回路であって、第1及び第2電極に電圧を印加することができ、感知素子の電気的特性の変化を検出することができる動作回路を含む、センサーを提供する工程と、感知素子を1つ以上の有機化学検体を潜在的に含む環境に曝露する工程と、第1及び第2電極に電圧を印加する工程と、感知素子の電気的特性を監視する工程と、を含む、有機化学検体を感知する方法が開示される。一実施形態では、非晶質ランダム共有結合網状組織は、少なくとも約30%の炭素を含み、ケイ素、酸素及び水素を更に含む。別の実施形態では、非晶質ランダム共有結合網状組織は、本質的に100%の炭素を含む。
本明細書における別の態様では、有機化学検体感知素子を作製する方法が開示され、前記方法は、導電性層を有する基材を提供する工程と、オルガノシラン、酸素及び炭化水素を含む気体混合物からプラズマを形成する工程と、導電性層をその上に有する基材をプラズマに曝露し、それによって、少なくとも約30%の炭素を含み、ケイ素、水素及び酸素を更に含む非晶質ランダム共有結合網状組織層を導電性層上に形成する工程と、非晶質ランダム共有結合網状組織を加熱して、約10nm未満の平均孔径、及び少なくとも約20%の多孔率を有する、ミクロ孔質で、疎水性の非晶質ランダム共有結合網状組織を含む検体応答性誘電体層を形成する工程と、第2導電性層を検体応答性誘電体層上に堆積する工程と、を含む。
本明細書における更に別の態様では、その間に間隔を有する交互配置構成の第1及び第2導電性電極を有する基材を提供する工程と、オルガノシラン、酸素及び炭化水素を含む気体混合物からプラズマを形成する工程と、導電性電極をその上に有する基材をプラズマに曝露し、それによって、少なくとも約30%の炭素を含み、ケイ素、水素及び酸素を更に含む非晶質ランダム共有結合網状組織層を少なくとも交互配置電極の間の間隔に形成する工程と、非晶質ランダム共有結合網状組織を加熱して、約10nm未満の平均孔径、及び少なくとも約20%の多孔率を有する、ミクロ孔質で、疎水性の非晶質ランダム共有結合網状組織を含む検体応答性誘電体層を形成する工程と、を含む、有機化学検体感知素子を作製する方法が開示される。
本発明のこれら及び他の態様は、以下の「発明を実施するための形態」から明らかになるであろう。しかし、上記の要約は、決して、請求された主題に関する限定として解釈されるべきではなく、主題は、手続処理の間に補正することができるような付属の特許請求の範囲によってのみ規定される。
平行プレート構成における、代表的な感知素子の側面図。 交互配置構成における代表的な感知素子の平面図。 図2の「2a」と印を付けられた線に沿って取られた、図2の代表的な感知素子の断面図。 交互配置構成における代表的な感知要素の斜視図。 様々な濃度の有機検体への曝露時間の関数としての、平行プレート構成の代表的な感知素子の測定されたキャパシタンスのプロット。 様々な図面において、類似参照記号は類似要素を表す。特に指定されない限り、本文献における全ての図面及び図は、一定の縮尺ではなく、本発明の異なる実施形態を例示する目的で選択される。特に、様々な構成要素の寸法は、例示的な用語としてのみ記述され、様々な構成要素の寸法間の関係が、図面から推測されるべきではない。
「最上部」、「底部」、「上部」、「下部」、「前部」、「後部」、並びに「第1」及び「第2」などの用語が本開示中で使用され得るが、これらの用語は相対的な意味においてのみ使用されることを理解すべきである。
感知素子
図1及び図2に関し本明細書では、少なくとも、第1電極20/120及び第2電極30/130に近接する検体応答性誘電体層10/110を含む感知素子1/101が開示される。これらの構成要素、並びにそれらの特徴及び特性、加えてそれらの他の任意の構成要素並びに特徴及び特性が次に説明される。これらの説明は、平行プレートコンデンサの一般的な構成に基づく代表的な感知素子を表す図1、並びに交互配置コンデンサの一般的な構成に基づく代表的な感知素子を表す図2、図2a、及び図3の双方を参照する。明確にするため、様々な構成要素が、異なる一般的な構成を表す図中において、異なる参照番号(一般的に、100ずつ増える)を付された。しかしながら、特に指定されない限り、様々な構成要素の構造、組成、及び特性が、任意の容量設計の感知素子に適用可能であり得ることが離解されるべきである。
感知素子1/101は、検体応答性誘導体層10/110が第1電極20/120及び第2電極30/130と十分に近接し、それによって層中に存在する検体応答性誘導体材料が、電極によって形成される電界と相互作用することができるように構成される。感知素子1/101の動作中、検体応答性絶縁体層10/110は、1つ以上の検体を吸収した際に電気的特性の変化を呈する。一実施形態において、電気的特性は、キャパシタンス、又は以下に記載されるキャパシタンスに関連する特性である。このような、キャパシタンスに関連する特性の変化は、第1電極20/120及び第2電極30/130の間に電荷の差を付与し(例えば、電極に電圧差を付与することによって)、検体の存在に反応する感知素子の特性を監視することによって測定することができる。本明細書において後に記載されるように、このような監視は、動作回路28/128の使用によって行うことができる。
用語「キャパシタンス」及び「キャパシタンスに関連する特性」とは、あらゆる電気的特性及びその測定値を包含し、これは電荷の付与(一定であっても時間的に変化しても)並びに電荷の付与中、及び/又は付与後の電気的特性の監視と一般的に関連する。このような特性は、キャパシタンスだけではなく、インピーダンス、アドミタンス、抵抗、コンダクタンスなどをもまた含み、当該技術分野において既知の様々な方法で測定され得る。
検体応答性誘電体層
検体応答性誘電体層10/110(用語「層」は、一般的に使用され、あらゆる物理的構成を包含する)は、検体応答性誘電体材料を少なくとも部分的に含む。これに関連して、用語「検体応答性誘電体材料」とは、有機化学検体を吸収することができ、有機検体を材料中に吸収した際に材料の一定の電気的特性の測定可能な変化を呈し得る材料を意味する。
プラズマ蒸着
一実施形態では、検体応答性誘電体材料は、原子の非晶質ランダム共有結合網状組織を含む。このような非晶質ランダム共有結合網状組織は、プラズマ蒸着によって形成され得る。これに関連して、「プラズマ」とは、応答性種(例えば、エレクトロン、イオン、中性分子、フリーラジカル、他の励起状態の原子及び分子など)を含む、少なくとも部分的にイオン化された気体又は流体状の物質を意味する。
様々な実施形態において、非晶質ランダム共有結合網状組織は、少なくとも約20%、少なくとも約30%、又は少なくとも約40%の炭素原子を含む(これらの割合は数平均を表し、例えば、30%の炭素原子を含む網状組織は、平均で、100の合計原子ごとに、30の炭素原子を有する)。
特定の実施形態において、非晶質ランダム共有結合網状組織は、本質的に100%の炭素を含む(ただし、例えば、プラズマ反応器内の微量の他の気体の存在によって生じ得る、微量の他の原子を除く)このような構造体は、例えば、炭化水素非晶質ランダム共有結合網状組織を形成し、次に、以下で説明される熱処理を行うことによって作製され得る。
他の実施系形態では、非晶質ランダム共有結合網状組織の非炭素部分は、ケイ素、酸素、水素及び/又は窒素を含む群から、単独で、又は組み合わせて選択される原子を含むことができる。更なる実施形態では、非晶質ランダム共有結合網状組織の非炭素部分はまた、ハロゲン(フッ素、塩素など)を含む群から選択される原子を含むことができる。
一実施形態では、非晶質ランダム共有結合網状組織は、ケイ素原子、炭素原子、水素原子及び酸素原子を含み、ケイ素、炭素、酸素及び水素の原子又は分子を含むプラズマからの蒸着により、以下で詳細に説明される方法を使用して作製される。特定の実施形態では、プラズマはオルガノシラン、酸素及び炭化水素を供給される。
このような非晶質ランダム共有結合網状組織は、典型的には連続的なマトリックスを含む。このようなマトリックスは、本明細書においては、材料の固体部分が共有結合によって連続的に相互接続されているアセンブリ(例えば、コーティング、層など)として定義される(以下で詳細に説明される多孔率の存在に拘わらず)。即ち、連続的なマトリックスは、粒子の凝集(例えば、ゼオライト、活性炭、カーボンナノチューブなど)を含むアセンブリから区別可能である。例えば、プラズマ蒸着された層又はコーティング(例えば、非晶質ランダム共有結合網状組織)は、コーティングそれ自体がパターンを有する方法で塗布される、及び/又はミクロ孔質の細孔を含むとしても、連続的なマトリックスを含む。
様々な実施形態において、プラズマ蒸着に使用され得るオルガノシランとしては、テトラメチルシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、エチルシラン、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、ジシラノメタン、ビス(メチルシラノ)メタン、1,2−ジシラノエタン、1,2−ビス(メチルシラノ)エタン、2,2−ジシラノプロパン、ジエチルシラン、ジエチルメチルシラン、プロピルシラン、ビニルメチルシラン、ジビニルジメチルシラン、1,1,2,2,−テトラメチルジシラン、ヘキサメチルジシラン、1,1,2,2,3,3−ヘキサメチルトリシラン、1,1,2,3,3−ペンタメチルトリシラン、ジメチルジシラノエタン、ジメチルジシラノプロパン、テトラメチルジシラノエタン、テトラメチルジシラノプロパンなど、又は上記の2つ以上の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
様々な実施形態において、プラズマ蒸着に使用され得る炭化水素としては、2〜10の炭素原子を有する、直鎖又は分岐鎖アルカン、アルケン、アルキン及び環状炭化水素が挙げられるがこれらに限定されない。好適な炭化水素としては、(C1〜C10)アルカン、又は(C1〜C10)アルキン、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、エチレン、プロピレン、アセチレン及びブタジエンが挙げられる。
一実施形態では、酸素分子(O)が、プラズマの生成及び蒸着プロセスにおいて使用される。これは、より大きい分子の部分として(例えば、Si−O基、C−O基など)のみ酸素を提供することに比べ(この場合、酸素原子は、非晶質ランダム共有結合網状組織内で、Si、Cなどの近くに優先的に存在することがある)、非晶質ランダム共有結合網状組織全体にわたり、よりランダムに分布する方法で存在する酸素原子を生じることがある。
本明細書において記載される非晶質共有結合網状組織の薄膜を形成するために、任意の好適なプラズマ反応器が使用され得る。1つの好適なプラズマ反応装置は、無線周波(RF)ソースによって駆動される少なくとも1つの電極と、少なくとも1つの接地電極を備える容量結合型システムを有する反応チャンバを提供する。1つの好適な反応チャンバは排出可能であり、プラズマ処理を行う条件を維持することができる。即ち、チャンバは、なかでも、圧力、様々な不活性及び応答性気体流、駆動電極に供給される電圧、イオンシース全体の電界強度、反応種を含むプラズマの形成、イオン衝撃の強度、並びに反応種からの非晶質共有結合網状組織の蒸着速度の制御を可能にする環境を提供する。1つの装置において、低いスパッタ収率を有するために、アルミニウムがチャンバ材料であり、これは、チャンバ表面には極僅かな汚染しか生じないことを意味する。しかしながら、グラファイト、銅、ガラス又はステンレス鋼などの他の好適な材料が使用されてもよい。
プラズマ蒸着プロセスを使用して、基材の上に非晶質ランダム共有結合網状組織を形成するために、基材は典型的には排出可能な反応チャンバ内に配置されるか、又はこれを通過する。いくつかの実施形態では、多数の非晶質共有結合網状組織膜が、プロセス中に多数の基材の上に同時に形成されてもよい。
チャンバ内の気体からつくられるプラズマは、少なくとも1つの電極に電力(例えば、0.001〜100MHzの範囲の周波数で動作するRF発電機から)を供給することによって生成され、維持される。電極システムは、対称又は非対称であってもよい。いくつかのプラズマ装置では、接地電極と駆動電極との間の電極表面積比は、2:1〜4:1、又は3:1〜4:1である。駆動電極は、例えば、水によって冷却されてもよい。別個の平面的な物品に関しては、プラズマ蒸着は、例えば、非対称の電極構成のより小さい電極と直接接触するように物品を配置することによって達成することができる。これは、駆動電極と物品との間の容量結合により、物品が電極として機能することを可能にする。
RF電源は、0.01〜50MHzの範囲内、又は13.56MHz若しくはその任意の整数倍(例えば、1、2又は3)の、典型的な周波数の電力を提供する。RF電源は、13.56MHzのオシレータなどの、RF発電機であり得る。効率的な電力結合(即ち、反射電力が入射電力のごく一部であるような)を得るために、電源は、同軸送電線を通じてRF電力を効率的に送電するように電源のインピーダンスを(通常、リアクタンス50オームの)送電線のそれと整合させるよう働くネットワークを介して電極に接続されてもよい。2つの可変コンデンサとインダクタを含む整合ネットワークの1つの種類は、フロリダ州、セントピーターズバーグ(St.Petersburg)のプラズマサーム(Plasmatherm)から商標名AMN 3000として入手可能である。従来の電力結合方法は、駆動電極と電源との間のインピーダンス整合ネットワークに阻止コンデンサを使用する。この阻止コンデンサは、直流バイアス電圧が残りの電気回路に分流することを防止する。これに反して、DCバイアス電圧は、接地電極において外に分流される。RF電源から受け入れ可能な周波数範囲は、より小さな電極上に大きな負のDC自己バイアスを形成するために十分高くてもよいが、これが生じるプラズマ中に、プラズマ処理を非効率にする定在波をつくるほど高くてはならない。
熱処理/ミクロ孔質構造体
一実施形態では、プラズマ蒸着された非晶質ランダム共有結合網状組織は、網状組織から水素及び/又は炭化水素を排除して、ミクロ孔質構造体を形成するために、熱処理を受ける。これに関連して、「ミクロ孔質の」は、材料が有意な規模の、内部の相互接続された間隙体積を有し、平均孔径(例えば、吸着等温線手段によって特徴付けられる)は、約100nm未満である。したがって、存在する場合、有機検体の分子が材料の内部間隙体積に浸透し、細孔中に定着することが可能となる。内部細孔中のこのような検体の存在は、材料の誘電特性を変化させることができ、それによって誘電率(又は他の任意の好適な電気的特性)の変化が観察され得る。
理論又は機構によって制限されることなく、出願人は、ミクロ孔質誘電体材料に依存する開示される感知素子1/101は、誘電体材料の電気的特性の測定可能な変化が細孔中の検体分子の存在によって生じ得るという点において、有機検体の感知に関する有利な特性を有することがあるものと考える。したがって、検体分子が、増大及び/又は膨張などの、誘電体材料の特性の変化(ただし、このような現象もまた生じることがあり、やはり測定可能な電気的反応に寄与することがある)を生じるために十分な程度、誘電体材料自体の中で可溶化されることを必要とせずに、検体を検出することが可能であり得る。このような検体応答性誘電体材料のミクロ孔質特性は、誘電体材料の、少量の有機検体への高い応答性に寄与することがある。
様々な実施形態において、検体応答性誘電体材料は、少なくとも約20%、少なくとも約30%、又は少なくとも約40%の多孔率を有する(例えば、フロリダ州、ボーイトン・ビーチ(Boynton Beach)のカンタクロム・インストラメンツ(Quantachrome Instruments)からの商標名オートソーブ(Autosorb)で入手可能な器具を使用するものなどの、吸着等温曲線技術によって特徴付けられる)。このような多孔質は、低濃度の有機化学検体に対する良好な反応を提供することができる。しかしながら、検体応答性誘電体材料は、第1電極20/120と、第2電極30/130との間の短絡又はアーク放電を避けることが困難であるような、高い間隙体積を有するべきではない。しかしながら、様々な実施形態において、検体応答性誘電体材料は、最高で約90%、最高で約70%、又は最高で50%の多孔率を含む。
また、理論又は機構に制限されることなく、内部細孔の寸法及び分布は、細孔の少なくともいくつかの、有機検体分子の少なくともいくつかが、別の方法で存在するよりも(例えば、これらが、検体が監視される環境における場合よりも)高密度の状態(例えば、擬似液体状態)を形成することができるようなものであり得る。これは、監視される環境中に存在するよりも、より多数で、及び/又はより高密度で、内部細孔中に収集される検体分子を生じ得るか、又は代わりに、この状態の検体分子は、低密度の蒸気又は気体状態におけるよりも高い誘電率(比誘電率)を呈し得る。したがって、適切に選択される寸法及び分布の細孔を有する、ミクロ孔質検体応答性誘電体材料に基づく感知素子は、少量の有機検体に対して優れた感度を呈し得る。様々な実施形態において、検体応答性誘電体材料は、約50nm未満、約20nm未満、約10nm未満又は約5nm未満の平均孔径を含む。様々な実施形態において、検体応答性誘電体材料は、約0.3nm超、約0.5nm超又は約1.0nm超の平均孔径を含む。
一実施形態では、検体応答性誘電体材料は、直径が1μm超の細孔を実質的に含まない。
上記のミクロ孔質構造体を形成するために、非晶質ランダム共有結合網状組織を含む、検体応答性誘電体材料は熱処理され得る。材料の他の特性を変性するために、特定の加熱条件が選択され得る。例えば、不活性(又は還元性)雰囲気中の、及び/又は雰囲気よりも低い圧力における、非晶質ランダム共有結合網状組織を加熱することにより、より疎水性の構造体が形成され得る。このような疎水性材料は、典型的には材料が有意に増大するか、ないしは別の方法で物理的特性の有意な変化を呈するほどに、液体水を吸収せず、水の存在に対して比較的感度の低い有機検体感知素子を提供するために有用であり得る。好適な疎水性でミクロ孔質の検体応答性誘電体材料を生成するために使用され得る典型的な加熱方法としては、例えば、真空炉内で、真空下において、450℃で1時間にわたって材料を加熱することが挙げられる。
炭素及び炭化水素のみを含む非晶質ランダム共有結合網状組織の蒸着という特定の場合(例えば、炭化水素を含むプラズマから作製される)においては、本質的に100%の炭素を含むミクロ孔質の材料を形成するために、実質的に全ての水素を排除するために、好適な熱処理が使用され得る。
プラズマ蒸着されたミクロ孔質の検体応答性誘電体材料を含む、検体応答性誘電体層10/110は、任意の望ましい全体厚さを有することができる。様々な実施形態において、層10/110は、約2000nm未満又は約1000nm未満の全体厚さを有する。他の実施形態では、層10/110は、約50nm超、約100nm超又は約200nm超の全体厚さを有する。一実施形態では、層10/110は、層の長さ及び幅にわたって実質的に同じである厚さを有する。
一実施形態では、プラズマ蒸着された層は、(以下で詳細に記載される)容量製感知素子の1つの電極として機能するために好適な導電性材料の層上に堆積される。様々な実施形態において、検体応答性誘電体材料でない材料の追加の層(1つ又は複数)が、検体応答性誘電体層の近位に提供されてもよい。このような層(1つ又は複数)は、例えば、保護層として、接着を向上するための結合層としてなど、様々な理由のいずれかのために提供されてもよい。追加の実施形態では、プラズマ蒸着された材料は、パターンを有してもよい。パターンを有する構成の材料を形成するための好適な方法としては、材料の堆積条件を空間的に制御して、材料の厚さ又は密度を変化させることが挙げられるが、これに限定されない。例えば、堆積源と基材との間にマスクが配置され、それによって堆積される材料の厚さが、上面の第1位置から第2位置にかけて変化してもよい。
いくつかの実施形態では、検体応答性誘電体材料の複数の個別の層が使用され得る。例えば、プラズマ蒸着された検体応答性誘電体材料の複数の個別の層が使用され得る。あるいは、プラズマ蒸着された検体応答性誘電体材料の層に加えて、一定の他の検体応答性誘電体材料の1つ以上の層が使用され得る。検体応答性誘電体材料の様々な層が、互いに直接接する場合があり、又はこれらは、一定の他の目的のために存在する層(1つ又は複数)(例えば、本明細書において記載されるように、不動態層、結合層など)によって隔離される場合がある。
電極
図1及び図2に関連し、第1電極20/120及び第2電極30/130は、任意の好適な導電性材料を含むことができる。十分な全体導電性がもたらされる限り(例えば、電極材料は約10−2オーム/メートルの一定抵抗率を含む)、異なる材料(導電性、及び/又は非導電性)の組み合わせが、異なる層又は混合物として使用され得る。第1電極及び/又は第2電極を作製するために使用され得る材料の例としては、有機材料、無機材料、金属、合金、及び様々な混合物、並びにこれらの材料のいずれか、又は全てを含む複合材料が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、コーティング(例えば、蒸気コーティング、スパッタコーティングなど)された金属、若しくは酸化金属、又はこれらの組み合わせが使用され得る。好適な導電性金属としては、例えば、アルミニウム、スズ、酸化インジウムスズ、金、銀、プラチナ、パラジウム、銅、ニッケル、チタン、クロムなどが挙げられる。一実施形態では、両方の電極が同じ金属を含み、別の実施形態では、第1及び第2電極が異なる材料を含む。
様々な実施形態において、電極のいずれか、又は両方が有機検体に対して透過性であり得る。このような電極の透過性は、図1に示される平行プレートコンデンサの一般的な方法で構成される感知素子の場合において特に有用であり得る。このような場合、第2電極30が透過性であると、有機検体は、縁部15を経由して(これは、より遅いプロセスであり得る)検体応答性誘電体層10に入らなくてはならないわけではなく、主表面13を通って検体応答性誘電体層10に入ることができる。同様に、第1電極20が透過性である場合、有機検体は主表面11を通って検体応答性誘電体層10に入ることができる場合がある(しかしながら、支持体40が検体に対して透過性でない場合、第1電極20を透過性構成で提供することは有益でないことがある)。
様々な実施形態において、電極は非連続的であることによって検体透過性であることができる。これに関連して、用語非連続的とは、電極が互いに電気的に接触しないユニット(スポット、アイランドなど)を含むことを意味しない。むしろ、非連続的とは、電極の全体的な境界の内部において、いくつかの領域が導電性の材料を含まないことを意味する。このような非連続的な電極は微視的に非連続的であり得る。例えば、電極は、導電性材料の粒子(例えば、ナノ粒子)を含むゾルの堆積(例えば、コーティング、インクジェット印刷などによる)によって形成され得る。(典型的なゾルは、銀、金、プラチナ、パラジウム又は他の金属性材料を含み得る)このような場合、電極は、電極が導電性であることを確実にするために、十分に接触する導電性粒子を含み得るが、電極を有機検体に対して透過性とするために粒子間に十分な空間を有する。いくつかの実施形態において、導電性材料の加熱(例えば、焼結)(例えば、約100℃〜約250℃の温度で、約10分〜2時間の時間にわたり)が粒子間の接触を向上し、導電性を改善すると同時に、依然として蒸気透過性を維持することがある。他の実施形態では、電極は巨視的に非連続的な構造を含み得る。例えば、導電性材料が蒸気コーティングされた金属(これは典型的には不透過性である)を含む場合、導電性金属は、連続的な層としてではなく、あるパターン(例えば、格子パターンで、又は実施例1に開示される「櫛形」パターンで)で堆積され得る。
図1及び図2に関連し、第1電極20/120の電気的にアクセス可能な領域25/125、及び第2電極30/130の電気的にアクセス可能な領域35/135が提供され、それにより、これらの領域を通じて動作回路28/128を感知素子に接続することが可能である。このような電気的にアクセス可能な領域は、任意の便利な位置に提供され得る。例えば、このような電気的にアクセス可能な領域は、図1及び図2の代表的な図の電極の縁部に図示され、図3の代表的な図の電極の主表面(123及び133)に図示される。一実施形態では、接続装置(例えば、接触パッド、又はタブ)22/122が、第1電極20のアクセス可能な領域と接触するように(例えば、取り付けられる)位置付けられ、それによって感知素子1/101と動作回路28/128との間に電気的接続をつくることができる(例えば、ワイヤー24/124を取り付けることによって)。同様の接続装置32/132を、第2電極30のアクセス可能な領域と接触するように、同様に位置付けることができる。
代表的な感知素子と、平行プレート構成を作製する方法
一実施形態では、図1の断面図の代表的な方法に示される、平行プレートコンデンサの一般的な方法で構成される、感知素子1が製造され得る。このような構成では、感知素子は2つのほぼ平面的な、平行な、対向する電極を含み、検体応答性誘電体層が電極の間に存在して、2つの電極の間の直接的な電気的接触を防ぐ。
このような感知素子を作製するための代表的なプロセスでは、支持体40(これは材料の連続的なスラブ、層、又はフィルムであり得る)が提供され、これは、電極の少なくとも一方の近位にあり、完成した感知素子に物理的強度、及び一体性を提供するように機能し得る。ガラス、セラミック、プラスチックなどを含む、任意の好適な材料が使用されてよい。大規模生産では、ポリマーフィルム(例えば、ポリエステル、ポリイミドなど)が使用されてよい。いくつかの実施形態では、支持体は検体透過性材料(例えば、シリコーンゴム、多孔質膜など)である。
一実施形態では、第1電極20として機能する導電性層が、支持体40上に提供される。導電性層は、導電性及び非導電性材料のブレンド又は混合物を含む、上記の材料のいずれかを含んでもよく、スピンコーティング、ディップコーティング、溶液ダイコーティング、スクリーン印刷、トランスファーコーティング、スパッタコーティング、物理蒸着、化学蒸着、又はこれらの方法の2つ以上の組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない任意の好適な方法によって堆積され得る。別の実施形態では、導電性層は、支持体40の上に予め作製されたフィルム(例えば、金属フォイル、導電性テープなど)を配置することによって提供され得る。この第1電極20は、既述のように、連続的な層として、又は非連続的な層として提供され得る。
一実施形態では、電極20の第1表面21が、支持体40の第1表面41の少なくとも一部の近位にあるように、及び/又はこれに接触するように、導電性層が提供される。別の実施形態では、電極20の第1表面21の少なくとも一部と、支持体40の第1表面41との間に任意の層が存在する。このような任意の層は、この層が感知素子1の機能に干渉しない限りにおいて、任意の目的(第1電極20と支持体40との間の結合の向上など)で使用され得る。
感知素子1の製造において、検体応答性誘電体層10がまた提供される。一実施形態では、検体応答性誘電体層10は、層10の第1主表面11が、第1電極20の第2表面23の少なくとも一部と直接接触するように(動作回路への接続のために、第1電極20の少なくとも一部をアクセス可能なままにしておく)、提供される。
一実施形態では、検体応答性誘電体材料は、先に詳述されたものなどの、プラズマ蒸着プロセスによって、第1電極の近位に配置される。この場合、基材及び第1電極(この上に検体応答性誘電体材料が堆積される)は、プラズマの適用される条件に耐えるようなものでなくてはならない。
別の実施形態では、検体応答性誘電体層は、検体応答性誘電体材料をキャリア基材にプラズマ蒸着することによって提供することができ、これは次に第1電極上に配置される。別の実施形態では、検体応答性誘電体材料を、一時的なキャリアの上にプラズマ蒸着することができ、その後検体応答性誘電体材料をキャリアから取り除いて、粉末へと形成することができ、これをその後、第1電極へと堆積することができる。
様々な実施形態において、第2電極30は、第2導電性層を、検体応答性誘電体層10の近位に配置することによって形成することができる。第2電極30は、上記の導電性材料を含んでもよく、上記の方法で堆積されてもよい。いくつかの実施形態では、(特に、支持体40が検体に対して不透過性である場合)、第2電極30は、有機検体に対して透過性となるように、非連続的な構造(やはり前記のように)を含んでもよい。
図1に関連し、任意の保護カバー、又は障壁50が、電極の少なくとも一方の近位に提供され得る。一実施形態では、カバー層50は、第2電極30の上に配置される(第2電極30の一領域を電気的接触のために、アクセス可能なままにしておく)。いかなるこのようなカバー層50も、感知素子1の機能に有意に干渉するべきではない。例えば、感知素子が、対象の検体が検体応答性誘電体層10に到達するために、カバー層50を通過しなくてはならないように構成されている場合、カバー層は検体に対して十分に透過性であるべきである。
カバー層50は、コーティング(例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、溶媒コーティング、蒸気コーティング、トランスファーコーティング、スクリーン印刷、フレキソ印刷など)を含む、当該技術分野において既知の任意の方法で堆積されてよい。別の実施形態では、カバー層50は、予め作製した層(例えば、フィルム又はテープ)を含むことができ、これは第2電極30上に配置される。一実施形態では、カバー層50は、カバー層50の第1表面51が、第2電極30の第2表面33の少なくとも一部と直接接するように提供される。カバー層の第2表面は、感知素子の最も外側の表面であってもよく、又はそれ自体が所望により追加のコーティング又は層を受けてもよい。
一実施形態では、検体応答性誘電体層は、多孔率を増加するため、及び/又は非晶質ランダム共有結合網状組織の疎水性を増加するために、上記のプロセスの任意の好適な点で熱処理される(例えば、450℃の温度に1時間にわたって曝露される)。例えば、基材/第1電極/検体応答性誘電体層の組み合わせが熱処理されてもよく、その後第2電極(及びいずれかの任意のカバー層)が形成される。又は、基材/第1電極/検体応答性誘電体層/第2電極の組み合わせ全体が形成され、その後熱処理されてもよい。熱処理の間に存在するあらゆる構成要素(例えば、基材、電極、任意の結合層、任意のカバー層、電気的接続装置など)が、熱処理に耐え、かつ依然として感知素子における望ましい機能を果たすことができるように選択されなくてはならない。
一実施形態では、第1電極20の第2表面23と、検体応答性誘電体層10の第1主表面11は直接接触し、その間に介在する層(1つ又は複数)は存在しない。同様に一実施形態では、第2電極30の第1表面31と、検体応答性誘電体層10の第2主表面13が、直接接触し、その間に介在する層(1つ又は複数)は存在しない。このような実施形態が図1に図示される。しかしながら、他の任意の層が、第1電極20と検体応答性誘電体層10との間、及び/又は第2電極30と検体応答性誘電体層10との間に存在し得ることもまた考察される。このような場合、電極のいずれか、又は両方が検体応答性誘電体材料のいくらか、又は全てと直接接していなくてもよい。例えば、電極と検体応答性誘電体層との間の結合を向上するために、結合層(1つ又は複数)が使用されてもよい。又は、電極間のアーク放電の可能性を極小化するために、不動態層(1つ又は複数)(例えば、二酸化ケイ素の層)が、検体応答性誘電体層の表面と電極表面との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、複数のこのような任意の層が使用され得る、あるいは、単一の層が複数の機能を果たし得る。いずれかのこのような任意の層(1つ又は複数)、例えば上記の結合層、不動態層、保護層、カバー層などが、これらが感知素子の望ましい機能に有意に干渉しない限りにおいて、あらゆる目的のために使用され得る。例えば、感知素子が、検体が検体応答性誘電体層10に到達するために、任意の層を通過しなくてはならないように構成されている場合、任意の層は、対象の検体に対して十分に透過性であるべきである。
一般的に、様々な層の縁部が互いにぴったり重なるように位置合わせされ得る(図1の代表的な実施形態に表されるように)。あるいは、様々な相が他の層と重なり合い、及び/又はいくつかの層の縁部が他の層に対して奥にあってもよい。
第1電極20上の検体応答性誘電体材料の堆積において、電気的にアクセス可能な領域25が第1電極20上に提供されて、電極と動作回路との間の電気的接触を可能にするべきである。同様に、カバー層が第2電極30の上に配置される場合、電気的にアクセス可能な領域35が同様に提供されるべきである。このような電気的にアクセス可能な領域は、任意の便利な位置に提供され得る。一実施形態では、接続装置(例えば、接触パッド、タブなど)22を、第1電極20のアクセス可能な領域25と電気的に接触させてもよい。同様に、接続装置32を、第2電極30のアクセス可能な領域35と同様に接触させてもよい。
交互配置構成
別の実施形態では、交互配置コンデンサの一般的な方法で構成される、感知素子が製造され得る。交互配置感知素子の代表的な実施形態が、図2の平面図、図2aの断面図(図2の「2a」と印を付けられた線に沿って取られた)、及び図3の斜視図に図示される。これに関連して、用語「交互配置の」は交互配置構成で存在する少なくとも2つの電極を含む、任意の構成を包含する。このような構成は、交互配置櫛形パターン(図2、図2a、及び図3に表される)に加えて、当該技術分野において既知の交互配置の螺旋状、又はS字状パターンを含む。これらの設計は全て、(少なくとも)2つの電極が、電極の近位に存在する検体応答性誘電体層と、概して同一平面上の交互配置構成にあるように提供されるという共通の特徴を有し、それによって、電極の間に電界が形成されたときに、層中に含まれる検体応答性誘電体材料が電界と相互作用することができる。検体応答性誘電体層/材料は、電極の間(即ち、2つの電極の平面内、及び第1及び第2電極の接近部の任意の最も近い2点の間の線状通路に介在する)に提供され得る。あるいは、検体応答性誘電体層/材料は、電極と同一平面上ではないが、検体応答性誘電体材料が、少なくとも、2つの電極の近接する区分の間に形成される周辺電界に曝露されるように提供され得る。更に別の代替的実施形態では、検体応答性誘電体層が、両方の位置に提供され得る。
交互配置電極は、材料のパターン化された堆積のための既知の方法(例えば、マスク蒸着、スクリーン印刷、インクジェット印刷)のいずれかによって、2つの交互配置パターンで導電性材料を堆積することによって提供され得る。電極のパターンの、特定の幾何学的/寸法的特性(間隔、高さ、長さなど)は、所望により設計されてもよい。
一実施形態では、交互配置電極は、上記の材料からなり得る支持体140上に提供される。第1電極120及び第2電極130は、典型的には、同じ支持体140上に提供される。一実施形態(図2、図2a及び図3に図示される)では、第1電極120の第1表面121、第2電極130の第1表面131は両方とも、支持体140の第1表面141の少なくともいくらかの部分と直接的に接する。別の実施形態では(図示されない)、任意の層(1つ又は複数)が、上記の任意の層と同様に、電極120及び/又は130と、支持体140との間に存在し、同じ問題及び制約を受ける場合がある。
図2、図2a、及び図3の代表的な実施形態に例示されるように、第1電極120及び第2電極130のパターン化された堆積は、支持体140の表面141の(又はその上の任意の層の表面の)領域を曝露されたままにすることがある。検体応答性誘電体層は、次に、平行プレート型の感知素子に関して先に記載されたものと同様の方法により、支持体140上にプラズマ蒸着され得る。(やはり、基材及び/又は電極は、これらがプラズマ蒸着プロセスに耐えるように選択及び設計される)堆積された検体応答性誘電体材料はしたがって、2つの電極の間の空間(例えば、図2、図2a、及び図3に表される空間117)を埋める。したがって、この実施形態では、検体応答性誘電体層110の第1表面111は、支持体140の表面141の少なくとも一部と直接接する。図2a及び図3に表されるように、堆積プロセスによってまた、検体応答性誘電体層110が、第1電極の第2表面123、及び第2電極の第2表面133を覆い、これと接触することがある(例えば、電極の一方又は両方がマスクされるなどして、堆積が選択的に行われない限り)。したがって、様々な実施形態において、検体応答性誘電体層110の第1表面111は、第1電極120の第2表面123と、及び/又は第2電極130の第2表面133と、直接接触する。
別の実施形態では、任意の層(図2、図2a、又は図3に図示されない)が、第1電極120の第2表面123の上及び/又は第1電極130の第2表面133の上に提供され得るこの実施形態では、検体応答性誘電体層110の第1表面111と、第1電極120の第2表面123及び/又は第2電極130の第2表面133との間の直接的な接触は生じないことがある。このような任意の層は、上記のものと同様の目的(保護など)を果たすことがある。しかしながら、交互配置型の感知素子では、電極の一方又は両方の上の任意の層は、検体が、検体応答性誘電体層110の領域117に到達するために任意の層を通過する必要がない場合があるため、検体に対して必ずしも透過性である必要はない場合がある。
一実施形態では、任意のカバー層150(これは、保護層、絶縁層、装飾層などとして機能し得る)は、検体応答性誘電体層110の第2表面113の上に堆積され得る。任意のこのようなカバー層は、感知層の機能に有意に干渉するべきではない(例えば、これは対象の検体に対して十分に透過性であるべきである)。このカバー層は、任意の既知のコーティングプロセスによって堆積されるコーティングを含み得る(例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、溶媒コーティング、蒸気コーティング、トランスファーコーティング、スクリーン印刷、フレキソ印刷など)。別の実施形態では、カバー層150は、層110の第2表面113の上に配置される予め作製された層(例えば、フィルム又はテープ)を含み得る。
一実施形態では、検体応答性誘電体層は、多孔率を増加するため、及び/又は非晶質ランダム共有結合網状組織の疎水性を増加するために熱処理される。熱処理の間に存在するあらゆる構成要素(例えば、基材、電極、任意の結合層、任意のカバー層、電気的接続装置など)が、熱処理に耐え、かつ依然として感知素子における望ましい機能を果たすことができるように選択されるべきである。
検体応答性誘電体材料(及びいずれかの任意のカバー層の)の堆積において、各電極と動作回路との間の電気的接触を可能にするために、電気的にアクセス可能な領域125が第1電極120上に、及びアクセス可能な領域135が第2電極130上に提供されるべきである。このような電気的にアクセス可能な領域は、任意の便利な位置に提供され得る。例えば、このような電気的にアクセス可能な領域125及び135は、図2の代表的な図の電極の縁部上に図示され、かつ図3の代表的な図の電極の表面123及び133上で図示される。
一実施形態では、接続装置(例えば、接触パッド、タブなど)122を、第1電極120のアクセス可能な領域125と電気的に接触させてもよい。同様に、接続装置132を、第2電極130のアクセス可能な領域135と同様に接触させてもよい。
動作回路
検体応答性誘電体層によって十分な検体が吸収された際に、感知素子に関連する電気的特性(キャパシタンス、インピーダンス、アドミタンス、電流、又は抵抗などが挙げられるがこれらに限定されない)の測定可能な変化が生じ得る。このような検出可能な変化は、第1及び第2電極と電気的に導通する動作回路28/128によって検出され得る。これに関連して「動作回路」とは一般的に、第1電極及び第2電極に電圧を印加する(したがって、電極に電荷の差を付与する)、及び/又は感知素子の電気的特性(電気的特性は有機検体の存在に反応して変化し得る)を監視するために使用され得る電気装置を指す。様々な実施形態において、動作回路は、インダクタンス、キャパシタンス、電圧、抵抗、コンダクタンス、電流、インピーダンス、位相角、損失率、又は散逸のいずれか、又は組み合わせを監視してもよい。
このような動作回路は、電極に電圧を印加し、かつ電気的特性を監視することの両方を行う、単一の装置を含み得る。別の実施形態では、このような動作回路は、電圧を提供するものと、信号を監視するものとの2つの別個の装置を含んでもよい。動作回路は、ワイヤー24/124及び34/134により、第1電極20/120、及び第2電極30/130に接続されてもよい。別の実施形態では、動作回路は、接続装置22/122及び32/132によって、又は動作回路の一定の部分を各電極の電気的にアクセス可能な領域へ直接的に接触させることによって、のいずれかで第1及び/又は第2電極と直接接触するように提供され得る。例えば、動作回路は、回路基板上、又はフレキシブル回路上(これらのいずれかは、また、支持体40/140として機能し得る)に存在する動作回路が提供され得る。第1電極は次に、回路基盤/支持体40上に直接堆積され得、それによって、これは、動作回路の一部と直接的に接触する。
動作回路28/128は、例えば、電源を含んでもよい(これは電池又はハードワイヤード電源を含んでもよく、あるいは、電力が例えば動作回路内に組み込まれたBFID回路の充電によって間接的に提供されてもよい)。動作回路28/128はまた、電極の充電を制御する、及び/又は充電された感知電極対の1つ以上の電気的特性の変化を監視するように構成された1つ以上のマイクロプロセッサを含んでもよい。アナログデジタル変換機、感知素子から得られるデータを保存するための記憶装置、感知素子を操作するためのソフトウェア、データロギング及び/又は一方向若しくは双方向のテレメトリ機能を提供する構成要素などもまた存在し得る。
検体
例えば、本明細書において開示される感知素子は、有機検体(1つ又は複数)の存在を検出及び/又は監視(定性的であっても、定量的であっても)するために使用され得る。このような検体としては、炭化水素、フッ化炭素、アルカン類、シクロアルカン類、芳香族化合物類、アルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、ハロカーボン類、アミン類、有機酸類、シアン酸類、ニトレート類、及び二トリル類、例えば、n−オクタン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、アセトン、エチルアセテート、二硫化炭素、四塩化炭素、ベンゼン、スチレン、トルエン、キシレン、メチルクロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、2−エトキシエタノール、酢酸、2−アミノピリジン、エチレングリコールモノメチルエーテル、トルエン−2,4−ジイソシアネート、ニトロメタン及びアセトニトリルなどが挙げられるがこれらに限定されない。検体は、比較的無極性の有機分子、又は比較的極性の有機分子であり得る。検体はいわゆる蒸気、即ち、検体が経験している周囲条件の温度及び圧力において、固体又は液体を形成することができる分子である場合がある(例えば、トルエン、アセトン、ヘプタンなど)。検体はいわゆる気体;即ち、通常、周囲条件において液体又は固体を形成することができない分子である場合がある(ただし、このような分子は、上記の検体応答性誘電体材料の内部細孔中のより高密度の状態を更に含み得る)。このような気体は、メタン、エタンなどを含み得る。いくつかの環境において、有機検体分子の混合が検出され得る。
本発明は以下の実施例によって更に例示される。
プラズマ反応器
非晶質ランダム共有結合網状組織層は、平面無線周波(RF)プラズマシステムの使用によって堆積された。システムは、乾燥ポンプ装置(dry pumping station)(EH1200ルーツポンプEH1200、エドワーズ(Edwards)とiQDP80乾燥機械式ポンプ、エドワーズ(Edwards))でバックアップされる、ターボ分子ポンプ(モデルTPH2000、ブレーザー(Balzers)社)でポンプ輸送された。気体流率は、デジタル流量調節器(MKS社)によって制御された。RF電力は、モデルAMN3000インピーダンス整合ネットワーク(フロリダ州、セントピーターズバーグ(St.Petersburg)のプラズマサーム(Plasmatherm)から入手可能)によって動作する、モデルRF50S電源(ニュージャージー州、ブーリー(Voorhees)の、RFパワー・プロダクツ(RF Power Products)から入手可能)を使用して供給された。
サンプル1の調製
清浄化されたガラスの断片(2.5cm×2.5cm)が、1.3mPa(1×10−5トール)の基本圧力で動作するCHAインダストリーズ(CHA Industries)マーク−50蒸発器、及びA−2049号アルミニウムペレット(99.995%純度、6×6mm、セラック(Cerac)社から)を使用して、アルミニウムの連続的な(パターンを有さない)コーティングでコーティングされた。アルミニウムコーティングは、およそ15オングストローム/秒の割合で、堆積された。最終的な厚さは、およそ100nmであった。ダイヤモンドチップペンを使用して、一方の縁部からおよそ5mmでアルミニウム処理したガラスに切り目を入れ、それによって、互いに電気的に接触しない2つのアルミニウムコーティングされた領域が提供された。以下に記載されるように、より大きな領域は、したがって第1電極を形成し、より小さい(縁部)領域はしたがって第2電極に電気的に接触し得る(実質的に適用される)領域を形成した。切り目を入れたアルミニウム処理されたガラスは、取り扱いを容易にするために、5cm×5cmのガラスの断片にテープで留められた。マスキング材料は、より小さいアルミニウムコーティングされた領域の縁部上に位置付けられた。マスキング材料はまた、より大きいアルミニウムコーティングされた領域の縁部上に位置付けられた。
ガラスの断片は、上記のプラズマ反応器システム内で、平面電極上へと取り付けられた(ポリイミドテープでの取り付けによる)。チャンバは閉じられ、およそ0.07Paの圧力まで、ポンプで減圧された。テトラメチシラン、1,3−ブタジエン、及び酸素を含む混合気体が、以下の流量で真空チャンバに送達された。プラズマは、以下に記載される条件下で維持された。
Figure 2010540967
このプロセスは、非晶質ランダム共有結合網状組織材料を含む、およそ0.77μm厚さの層を生じた。マスキング材料が次に、サンプルから取り除かれた。サンプルは次に、およそ450℃で、1時間にわたり、排気した真空炉内で、熱処理された。
パターンを有する第2電極が、プラズマ蒸着された材料の上にインクジェット印刷されて、このサンプルの作製を完了した。第2電極をインクジェット印刷するために、ビットマップイメージ(17.8m(インチ当たり702ドット))が、アドビ・フォトショップ(Adobe Photoshop)内に作製され、次にXY堆積システム(XY deposition system)にダウンロードされた。銀を堆積するために使用されるプリントヘッドは、10pLの液滴容積、及び128ジェット/開口部を有するディマティックス(Dimatix)SX3−128印刷ヘッドであり、プリントヘッドアセンブリはおよそ6.5cm長さであり、ジェットとジェットの間隔は約508マイクロメートルであった。この電極を作製するために使用される銀ナノ粒子ゾルが、カボット(Cabot)から、商標名AG−ID−G−100−S1から得られた。サンプルは、多孔質アルミニウム真空プラテンの使用により、インクジェット印刷プロセスの間、しっかりと固定された。印刷を完成した際に、サンプルが多孔質アルミニウム真空プラテンから取り除かれ、サーモライン(Thermolyne)熱版上に125℃で10分間にわたって配置された。
インクジェット印刷された銀電極は櫛上のパターンを含み、これは、一方の縁部から線が延びる中実の矩形からなっていた。印刷された電極の矩形部分は、矩形の一部がより小さいアルミニウムコーティングされた領域の一部の上にあるように(ワイヤーをより小さいアルミニウムコーティングされた領域に取り付けることによって、上部電極との電気的接触が達成され得るように)位置付けられ、第2の印刷された電極の残部がプラズマ蒸着された材料の上にあった。電極上の線は、およそ8.3mm長さ、及びおよそ250マイクロメートル幅であるように設計された。線の間の空隙は、およそ250マイクロメートルであるように設計された(これらの寸法は全て、ビットマップイメージの公称直径であり、実際の「印刷された」寸法ではないことに留意するべきである)。
この手順は、連続的なアルミニウムを含む第1電極を有するガラス支持層を提供した。プラズマ蒸着された材料を含む検体応答性誘電体層がアルミニウム電極の上にあり、櫛状パターンの、銀層を含む第2電極がプラズマ蒸着された層の上に存在した。
サンプル1の試験
測定のために、単純な貫流特注デリバリーシステムを使用して既知の濃度のアセトンをサンプルに供給した。デリバリーシステム全体にわたって、テフロンチューブを使用した。液体形態のアセトンを含む容器にわたって窒素が散布され、アセトンで飽和した窒素気流を提供するために、低温に維持された。液体アセトンが、フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)社からの冷却装置を使用して低温に維持され、アセトンの飽和気流をつくるために、冷却装置を維持するべき温度は、蒸気圧のハンドブック(Handbook of Vapor Pressure)(ヨーズ(Yaws)C.I.ガルフ出版(Gulf Publishing)、ヒューストン(Houston)、1994年)を使用して算出された。飽和した気体アセトン流は、一連の流量制御装置を使用して、追加の窒素で希釈された。気流中のアセトンの濃度は、赤外線分光計(マサチューセッツ州、ウォルサム(Waltham)の、サーモエレクトロン(ThermoElectron)から、商標名ミランサファイア(Miran Sapphire)で入手可能)の使用によって検量された。気体アセトン流が、サンプル1を含むサンプルチャンバ(制御された温度に維持される)内に導入された。サンプルの第1及び第2電極が、ワニ口クリップを使用して、LCRメーター(カリフォルニア州、チノ(Chino)のインステック・アメリカ(Instek America)社から、商標名インステック(Insted)モデル821 LCRメーターで入手可能)を含む動作回路に接続された。サンプルのキャパシタンス(ピコファラッドで)の変化は、蒸気試験(図4に示される)の経過全体において、特定の時間間隔で、1キロヘルツの周波数で監視された。
サンプルがまず、周囲条件(室内空気)におけるサンプルの初期キャパシタンスを測定するために、密閉されていない試験チャンバ内に配置された。サンプルは次に乾燥窒素(およそ8%相対湿度、及び20℃)に曝露された(図12には図示されない)(時間=0から開始)。試験チャンバは次に、密閉され、およそ200ppmのアセトンを含む気体窒素流が、第1の時間にわたって試験チャンバ内に導入された。この後サンプルは、一定時間にわたり、およそ370ppmのアセトンを含む気体乾燥窒素流に曝露された。次に試験チャンバが、乾燥窒素環境に戻された。この後、サンプルはおよそ90ppmアセトン、およそ90ppmアセトン(再び)、次におよそ50ppmアセトンへと連続的に曝露され、これらの曝露の間にサンプルは、アセトンを含まない気体乾燥窒素流へと曝露された。およそ50ppmアセトンへの曝露の後、サンプルはおよそ730ppmアセトンに曝露され、その後サンプルは再びアセトンを含まない乾燥窒素の気流に曝露された。
本発明の多数の実施形態を記載してきた。いずれにしても、本発明から逸脱することなく様々な修正を行ってもよいことが理解されるであろう。したがって、その他の実施形態も、以下の特許請求の範囲の範疇にある。

Claims (20)

  1. 有機化学検体を感知するためのセンサーであって、
    第1電極及び第2電極、並びに前記第1及び第2電極の少なくとも近位に配置される、ミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料を含む感知素子であって、前記ミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料は、少なくとも約30%の炭素を含み、約10nm未満の平均孔径及び少なくとも約20%の多孔率を有する非晶質ランダム共有結合網状組織を含む、感知素子と、
    前記第1及び第2電極と電気的に導通する動作回路であって、前記第1及び第2電極に電圧を印加することができ、前記感知素子の電気的特性の変化を検出することができる動作回路と、
    を含む、センサー。
  2. 前記非晶質ランダム共有結合網状組織がまた、ケイ素、酸素及び水素を含む、請求項1に記載のセンサー。
  3. 前記非晶質ランダム共有結合網状組織が、本質的に100%の炭素を含む、請求項1に記載のセンサー。
  4. 前記非晶質ランダム共有結合網状組織は、少なくとも約30%の多孔率を含む、請求項1に記載のセンサー。
  5. 前記電極の少なくとも一方が、有機化学検体に対して透過性である、請求項1に記載のセンサー。
  6. 前記透過性の電極が、導電性材料の非連続的な層を含む、請求項5に記載のセンサー。
  7. 前記感知素子が、平行プレートコンデンサ構成を含む、請求項1に記載のセンサー。
  8. 前記感知素子が、交互配置コンデンサ構成を含む、請求項1に記載のセンサー。
  9. 前記感知素子が、前記電極の少なくとも一方の近位にあるカバー層を含み、前記カバー層は有機化学検体に対して透過性である、請求項1に記載のセンサー。
  10. 導電性層を有する基材を提供する工程と、
    オルガノシラン、酸素及び炭化水素を含む気体混合物からプラズマを形成する工程と、
    導電性層をその上に有する前記基材を前記プラズマに曝露し、それによって、少なくとも約30%の炭素を含み、ケイ素、水素及び酸素を更に含む非晶質ランダム共有結合網状組織層を前記導電性層上に形成する工程と、
    前記非晶質ランダム共有結合網状組織を加熱して、約10nm未満の平均孔径、及び少なくとも約20%の多孔率を有する、ミクロ孔質で、疎水性の非晶質ランダム共有結合網状組織を含む検体応答性誘電体層を形成する工程と、
    第2導電性層を前記検体応答性誘電体層上に堆積する工程と、
    を含む、有機化学検体感知素子を作製する方法。
  11. 前記検体応答性誘電体層は、少なくとも約30%の多孔率を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第2導電性層は、関心の有機化学検体に対して透過性である、請求項10に記載の方法。
  13. その間に間隔を有する交互配置構成の第1及び第2導電性電極を有する基材を提供する工程と、
    オルガノシラン、酸素及び炭化水素を含む気体混合物からプラズマを形成する工程と、
    導電性電極をその上に有する前記基材を前記プラズマに曝露し、それによって、少なくとも約30%の炭素を含み、ケイ素、水素及び酸素を更に含む非晶質ランダム共有結合網状組織層を少なくとも前記交互配置電極の間の前記間隔に形成する工程と、
    前記非晶質ランダム共有結合網状組織を加熱して、約10nm未満の平均孔径、及び少なくとも約20%の多孔率を有する、ミクロ孔質で、疎水性の非晶質ランダム共有結合網状組織を含む検体応答性誘電体層を形成する工程と、
    を含む有機化学検体感知素子を作製する方法。
  14. 前記検体応答性誘電体層が、少なくとも約30%の多孔率を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 有機化学検体を感知する方法であって、
    第1電極及び第2電極、並びに前記第1及び第2電極の少なくとも近位に配置される、ミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料を含む感知素子であって、前記ミクロ孔質で疎水性の検体応答性誘電体材料は、少なくとも約30%の炭素を含み、約10nm未満の平均孔径及び少なくとも約20%の多孔率を有する、非晶質ランダム共有結合網状組織を含む、感知素子と、
    前記第1及び第2電極と電気的に導通する動作回路であって、前記第1及び第2電極に電圧を印加することができ、前記感知素子の電気的特性の変化を検出することができる動作回路と、
    を含むセンサーを提供する工程と、
    前記感知素子を1つ以上の有機化学検体を潜在的に含む環境に曝露する工程と、
    電圧を前記第1及び第2電極に印加する工程と、
    前記感知素子の電気的特性を監視する工程と、
    を含む、方法。
  16. 前記非晶質ランダム共有結合網状組織が、ケイ素、酸素及び水素をも含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記非晶質ランダム共有結合網状組織が、本質的に100%の炭素を含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記検体応答性誘電体層は、少なくとも約30%の多孔率を含む、請求項15に記載の方法。
  19. 前記感知素子がコンデンサを含み、監視される前記電気的特性が前記感知素子の容量特性である、請求項15に記載の方法。
  20. 測定される前記特性が、前記感知素子のキャパシタンスである、請求項15に記載の方法。
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