JP2010540488A - 糖タンパク質及びグリコシル化細胞及びそれらの調製方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、新規な糖タンパク質、及び糖ペプチド(特に糖タンパク質及びグリコシル化細胞)の調製に適切な関連するグリコシルカルバモイル化法だけでなく、その糖タンパク質の、例えば薬剤及び診断用剤として、又は診断用キットにおける、医薬品における使用を提供する。糖−ペプチド複合体の調製方法は、環状カルバメート(1)(ここで、R及びRは、ヒドロキシル、アセトアミド、又は糖質部分であり;及び、Rは水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、又はX−(CH−であり、ここでXは糖質部分であり、rは0、1、2及び3から選択される整数である。)を、少なくとも1つの1級アミノ基を含むペプチドと反応させることを含む。

Description

本発明は、新規な糖タンパク質及び糖ペプチド(特に糖タンパク質及びグリコシル化細胞)の調製に適切な関連するグリコシルカルバモイル化法だけでなく、例えば薬剤及び診断用剤として又は診断用キットにおける、かかる糖タンパク質の医薬品における使用を提供する。
例えば糖ペプチド、糖タンパク質、糖脂質、グリコシル化細胞表面、グリコシル化細胞膜、及び他のグリコシル化された非生物学的表面のような複合糖質の調製に適切な技術は、薬物開発及び糖生物学に非常に重要である。かかることを可能にする技術は、免疫原性及び非免疫原性の糖質部分を化学的及び/又は生物学的物質と接合することにより、糖医薬品の開発に必須の役割を果たす。最も進んだ技術は、通常ライゲーション化学の使用に基づくものであり、ここでライゲーション化学においては、ライゲーションプローブを標的の化学的及び生物学的物質と接合する際には保護基による補助は、用いられない。
いくつかのライゲーション方法論が、科学論文において、所望の糖質部分を導入するために、ペプチド及びタンパク質のN端及びリジン側鎖の置換に焦点を置いて記載されている。1級アミノ官能基は、すべての臓器、皮膚、毛皮、絹、細胞表面のようなあらゆる生物学的サンプルにおいて豊富であり、また、簡単に合成ポリマーに発現させることができることは、よく知られている。それゆえ、1級アミン選択的ライゲーション方法論は、多数の産業において多くの種類の製品を提供する最も大きな可能性を持つ。
1級アミンライゲーション化学は、主要な副生成物の生成を抑えつつ、適切な反応性、化学選択性、しばしば満足な位置選択性を、水又は他の水性溶液中で提供しなければならない。1級アミン特異的ライゲーションにおける副生成物の形成は、ライゲーションプローブ及び標的の多機能分子/生物学的物質の両方に存在する、アミノ基、アルコール及びフェノール性水酸基、カルボキシル基等のような多数の求核官能基における望まない反応のために起こる。
いくつかの1級アミン特異的ライゲーション方法論が、過去に紹介されてきた。これらのライゲーションプロセスは、なされた置換の程度及び選択性において重大な欠点を有した。
上述の1級アミンライゲーション技術は、非常に反応性の高いライゲーションプローブ、例えば、混合酸無水物の使用のために、しばしば、低い程度の置換又は低い程度の化学選択性を生じることになる。また、いくつかの場合には活性化剤の使用により、複雑な精製プロセスを要し、生成物の純度を落とす(混合酸無水物法、還元的アミノ化)。さらに、いくつかのライゲーション方法論においては、毒性を有する、又は除去することが困難な濃縮副生成物が、反応性の高い生物学的物質の誘導体化に深刻な問題を生じる(2−イミノメトキシメチルチオライゲーション、アシルアジドライゲーション、スクアレン酸ライゲーション)。ほとんどの場合には、開発された方法論では、不必要な結合部分の導入によるライゲーションの範囲を限定する人工的及び/又は毒性のある残基を含むリンカーシステムを用いている(アリール−イソチオシアナートとのカップリング、スクアレン酸ライゲーション)。
それゆえ、限定的な現在の方法論を考慮し、糖質をタンパク質に接合する新たな適切なライゲーション方法論の開発が必要である。新しい方法論は、以下の基準を満たさなければならない:
−ライゲーション反応は、好ましくは水性の溶液中で起こり、好ましくは水中である。
−人工的なリンカーを用いずに、好ましくは接合部分の直接の結合を形成する。
−天然の無毒性リンカー部分が許容される。
−カップリング試薬は、ライゲーション反応中には、用いてはならない。
−濃縮副生成物の形成は、避けられなければならない。
−ライゲーション化学は、広いpHの幅において働かなければならない。
−ライゲーションプローブの反応性は、速い接合を達成しながら、化学選択性及び位置選択性の両方をサポートするものでなければならない。
欧州特許出願公開第441192A2号明細書は、レトロイソスタージペプチド及びそれらのレニン阻害剤としての使用を開示する。
国際公開第88/02756A2号パンフレットは、作用持続性の拡張された生物学的に活性なペプチドの糖誘導体を開示する。
本発明は、水中で、広いpHの範囲中で、及びいかなるカップリング試薬も用いることなく、無保護の糖質を直接ペプチド/タンパク質/生物学的物質に結合する所望の理想的なライゲーション方法を提供する。さらに、新たに開発された方法は、良好な化学、及び位置選択性を有する。
このように、本発明の1つの態様は、請求項1に参照される糖質−ペプチド複合体の調製方法に関する。
本発明の他の態様は、請求項7、8、及び10に参照される、糖質−ペプチド複合体に関する。
本発明の3つ目の態様は、請求項15に参照される、そのような糖質−ペプチド複合体の医薬品としての使用に関する。
本発明の4つ目の態様は、請求項17に参照される、薬剤、診断用剤として、又は診断用キットにおける糖質−ペプチド複合体の使用に関する。
本発明の5つ目の態様は、オリゴ糖の新規な環状カルバメートに関する。
二糖ライゲーションプローブを用いた糖質環状カルバメートのライゲーションの特異的反応のスキーム。 ヒトインスリンのグリコシル化のための二糖ライゲーションプローブを用いた糖質環状カルバメートのライゲーションの特異的反応のスキーム。 二糖ライゲーションプローブを用いた糖質環状カルバメートの腫瘍細胞へのライゲーションの特異的反応のスキーム。 三糖の腫瘍細胞への一般的な接合。 乳糖の糖質環状カルバメートの調製。 ホスフィンイミン中間体を用いた糖質N、O−環状カルバメートの調製。 免疫原性糖質の糖質N、O−環状カルバメートの調製。 非環状カルバメートの分子内環化反応を介した糖質N、O−環状カルバメートの調製。 誘導糖質N、O−環状カルバメートの調製。 糖質N、O−環状カルバメートを用いた放射能標識化三糖の調製。 図11及び図12 FITC標識されたGS1B4による細胞塗抹標本の染色。 図11及び図12 FITC標識されたGS1B4による細胞塗抹標本の染色。
上述したように、本発明は、該方法が、環状カルバメート(4)
Figure 2010540488
(ここで、R及びRは、独立して、ヒドロキシル、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択され;及びRは、水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、及びX−(CH−からなる群から選択され、ここでXは糖質部分であり、rが0、1、2、及び3から選択される整数である;)
と、少なくとも1つの1級アミノ基を含むペプチドとを反応させるステップを含む、とりわけ糖質−ペプチド複合体の調製方法に関する。
生物学的及び化学的物質の化学修飾は、新たな物理学的、化学的、生物学的、及び生理学的性質により特徴づけられる製品を提供できる最も重要な反応である。生体ポリマー及び生物学的物質の最も望ましい構造的修飾の1つは、グリコシル化である。
複合糖質は、ペプチド/タンパク質、及び生体細胞表面の新たな性質を提供する天然の構造である。例えば、糖質−ペプチド複合体は、検討中のペプチド(例えばタンパク質)を最適なコンホメーションで安定化し、そのことにより所望の機能を維持することができる。糖質−ペプチド複合体は、また、半減期を増加、水溶性、及びタンパク質の安定性を促進することができる。共有結合した糖質はまた、ウイルス表面、原核細胞及び真核細胞において免疫決定基となりうる。いくつかの糖質部分は、微生物の接着を阻害することが知られており、一方その他は、それらの結合のための受容体として作用する。それゆえ、複合糖質は、ウイルス及びバクテリア感染における重要な役割を果たし、特定の誘導体は抗感染薬として用いられうるであろう。
このように、本文脈においては、用語「糖質−ペプチド複合体(carbohydrate−peptide conjugate)」は、糖質及びペプチド、例えば、以下に概略する一般式1及び2の複合体を意味することを意図する(以下を参照)。複合体は、1つ以上の糖質部分及びペプチド部分を含むと理解されるはずである。そのような糖質部分は、それ自体でモノ−、ジ−、又はオリゴ糖が含まれうる。
実際、用語「糖質部分」(また、グリコシル部分とも呼ばれる)は、−本明細書において用いられる場合には−(しかし、それに限定されないが)誘導体及び非誘導体のモノ−、ジ−、オリゴ−糖、N−、S−、及びC−グリコシドを包括することを意図する。糖質部分は、単糖ユニットからなる直線又は分岐した(しばしば高度に分岐した)構造を表しうる。いくつかのより多く用いられる単糖ユニットには、グルコース、N−アセチル−グルコサミン、マンノース、ガラクトース、ノイラミン酸、N−アセチル−ノイラミン酸等が含まれる。
用語「ペプチド」は−本明細書において用いられる場合には−、例えば5以上のアミノ酸ユニットを有するオリゴペプチドのような小さいペプチドから、30以上のアミノ酸ユニットを有するポリペプチド及びタンパク質まで包括することを意図する。典型的には、ペプチド/ペプチド部分は、合計少なくとも30アミノ酸ユニットを含み、典型的には、αアミノ酸がアミド結合(ペプチド結合)により結合している。より興味深いことに、例えば、合計のアミノ酸ユニットは、より興味深い態様としては、典型的には少なくとも60、例えば少なくとも100、又はさらには少なくとも150からなる。より大きいペプチド/ペプチド部分は、例えば酵素、治療的に関連するタンパク質等、生物学的ペプチド/タンパク質の形成に関連する2つ以上のドメインからなるものでありうる。
環状カルバメート(4)は、糖質−ペプチド複合体形成における鍵反応剤である。
環状カルバメートにおいては、R及びRは、独立して、ヒドロキシル、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択される。さらに、Rは、水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、及びX−(CH−からなる群から選択され、ここで、Xは糖質部分であり、rは、0、1、2、及び3から選択される整数である。
環状カルバメートが、ジ−、トリ−又はオリゴ糖、すなわち少なくとも1つのR、R、及びXが糖質部分であることは理解されるはずである。
環状カルバメートの興味深い変化体の例としては、ジ−及びオリゴ糖(4a)、(4b)、及び(4c):
Figure 2010540488
(ここで、R及びRは、上述のR及びRにおいて定義された通りであり、Rは、上述のRにおいて定義された通りであり、及びR及びR10は独立して、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ、C2−20−アシルオキシ、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択される。)
において、1、2−N、O−位の還元末端に環状カルバメート部分を有する化合物である。
用語「C1−6−アルコキシ」は、「C1−6−アルキル−オキシ」、ここで「C1−6−アルキル」は、1ないし6炭素原子の、例えばメトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソ−プロピルオキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、及びヘキシルオキシである、直鎖の又は分岐した炭化水素基を意味することを意図する。
用語「C2−20−アシルオキシ」は、「C1−19−アルキル−C(=O)−O−」、ここで「C1−19−アルキル」は、1ないし19炭素原子の、例えばアセチルオキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソ−プロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ等だけでなく、それらの不飽和種、例えば「C2−20−アシルオキシ」は、「C1−19−アルキレン−C(=O)−O−」、「C1−19−アルキル−ジ−エン−C(=O)−O−」、「C1−19−アルキル−トリ−エン−C(=O)−O−」、「C1−19−アルキル−テトラ−エン−C(=O)−O−」、「C1−19−アルキニル−C(=O)−O−」等である、直鎖の又は分岐した炭化水素基を意味する。
環状カルバメートとペプチドの反応
本文脈におけるペプチド関連体は、環状カルバメートとの反応を受ける少なくとも1つの1級アミン基を有する。あるペプチドは、例えばリジンアミノ酸ユニットを起源とする側鎖1級アミン及び種々のアミノ酸(ただし、プロリンを除く)を起源とするN端1級アミンのようないくつかの1級アミンを含むことが理解されるであろう。
環状カルバメート(4)とペプチドとの反応のステップは、1つ以上の1級アミノ基及び対応する数の環状カルバメート分子との反応を促進する条件下、化学種を作用させることを伴う。
ライゲーション反応は、以下の反応スキーム(ここで、(4)は1、2−N、O−環状カルバメート(R、R及びRは上述において定義された通りである。)であり、(2)はペプチド(E)の1つの1級アミノ基(HN)であり、生成した糖質−ペプチド複合体は(3)で示される):
Figure 2010540488
により説明される。
ペプチド/タンパク質、生物学的物質等において見られる、糖質環状カルバメート(4)の1級アミンのN−求核種による開環反応において、(2)は新規なライゲーションプロセスの鍵化学物質である。環状カルバメート(4)が、トランス−トランス縮合した2環系であることにより特徴づけられる場合には、ライゲーションは、強力な手法となる。そのような極端にひずんだ環系は、開環プロセスを経て安定化されることを好む。環状カルバメート、例えば(4)の調製は後述する。
対応する糖質環状カルバメートと、1級アミノ基を有する、化学的及び生物学的物質との化学選択的及び部位選択的新規ライゲーション反応は、典型的には、0−40℃、酸性、中性、又は塩基性反応条件下、有機又は水溶性溶液中のいずれでも行われる。溶媒は、メタノール、水、エタノール、アセトン、トルエン、ベンゼン、1、4−ジオキサン、DMF、ピリジン等及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されないものが化学変換に用いられる。塩基性物質、例えば無機/有機塩基−特にN、N−ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン等−及びそれらの塩が、置換反応中、pH、触媒反応、及び位置選択性を制御するためには好ましいであろう。酸性物質、例えば無機/有機酸−好ましくは、塩酸、酢酸、ギ酸等−及びそれらの塩、例えば、NaHPOが用いられうる。置換反応の反応時間は、典型的には、3−24時間であるが、基質の構造、設定温度及び糖質である環状カルバメートに依存する。複合糖質の接合生成物は、典型的には、80ないし95%の範囲の収率で得られる。
pH適合化及び適切な反応条件を設定することにより、N端及びリジン側鎖の間の置換における位置選択性が、容易に維持されることを強調することは重要である。それゆえ、ライゲーション反応は、pH4−7で通常良好なN端選択性を示す。高いpH8−10での接合では、ほとんどのリジン側鎖修飾体が得られる。新規ライゲーションは、追加のいかなる塩基/酸又はあらゆる他の活性化剤なしで、水中、pH7で有効である。さらに、生成物はグリコシルウレア結合を有し、これは生体にとって有毒又は有害とはなり得ないと考えられている。
このようにして、本発明の1つの態様は、反応は、例えば水のような極性溶媒中で行われうる。
ある態様では、本発明の方法では、反応のpHが6.5−10.5の範囲で行われる。あるいは、反応はN末端での選択的ライゲーションを促進するためpHが4.0−7.0の範囲で、又はリジン側鎖での選択的ライゲーションを促進するためpHが8.0−10.0の範囲で行われる。
この方法はあらゆる型のペプチドに適用でき、例えば、一本鎖ペプチド、複数鎖ペプチド、折りたたまれたペプチド、凝集したペプチド、細胞表面結合タンパク質、細胞膜結合タンパク質等である。
1つの特に興味深い態様としては、ペプチドは、細胞表面又は細胞膜結合タンパク質である。
この方法は、多量の新規糖質−ペプチド複合体、好ましくは、以下に定義され、記述されているものを含む(「新規糖質−ペプチド複合体」参照)。
新規糖質−ペプチド複合体
新規糖質−ペプチド複合体の1つのクラスは、一般式1に定義され、ここで、1つ以上の糖質部分が、そのグリコシド部位において、ペプチド/タンパク質のリジン残基のε−アミノ官能基の、カルボニルリンカーを介して結合している。
このように、本発明はまた、一般式1:
Figure 2010540488
(ここで、
及びRは、間に存在するリジン部分と一緒になって、ペプチド部分を表し;
及びRは、独立して、ヒドロキシル、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択され;
は、水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、及びX−(CH−からなる群から選択され、ここで、Xは糖質部分であり、rは0、1、2、及び3から選択される整数である;)
の1つ以上の部分を含む糖質−ペプチド複合体、及び、それらの薬学的に許容される塩に関する。
ここに示す例は、一般式1a、1b、及び1c
Figure 2010540488
(ここで、R及びRは、上述のR及びRにおいて定義された通りであり、及びRは上述のRにおいて定義された通りであり、及びRは、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ、C2−20−アシルオキシ、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択される。)
のいずれか1つ以上の部分を含む糖質−ペプチド複合体である。
新規糖質−ペプチド複合体の異なるクラスは、一般式2により定義され、ここで、糖質部分は、ペプチド/タンパク質のN末端アミノ官能基とグリコシド部位において、カルボニルリンカーを介して結合している。
このように本発明は、また一般式2:
Figure 2010540488
(ここで、
11はアミノ酸側鎖;
は−NH−CHR11−C(=O)−と一緒になって、合計のアミノ酸が少なくとも30のペプチド部分を表し;
及びRは、独立して、ヒドロキシル、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択され;
は、水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、及びX−(CH−からなる群から選択され、ここでXは糖質部分であり、rは0、1、2及び3から選択される整数である;)
の1つ以上の部分を含む糖質−ペプチド複合体、及び、それらの薬学的に許容される塩に関する。
ここに示す例は、一般式2a、2b、及び2c
Figure 2010540488
(ここで、R及びRは、上述のR及びRにおいて定義された通りであり、Rは上述のRにおいて定義された通りであり、及びRは、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ、C2−20−アシルオキシ、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択される。)
のいずれか1つ以上の部分を含む糖質−ペプチド複合体である。
上述の一般式1及び一般式2で示される糖質−ペプチド複合体のクラスは、部分的に重複しており、1つ以上の糖質部分が、グリコシド部位においてペプチドのリジン残基のε−アミノ官能基と、カルボニルリンカーを介して結合しており、及び、−同一ペプチド内において−糖質部分は、グリコシド部位においてN末端アミノ官能基と、カルボニルリンカーを介して結合していると容易に予想されることが理解されるであろう。ペプチドは、−2本鎖以上からなる場合には−2つ以上のN末端結合した糖質部分を含みうる。
ある興味深い態様としては、ペプチドは、細胞表面又は細胞膜結合タンパク質である。
用語「アミノ酸側鎖」は、典型的にはペプチド(合成ペプチドを含む)における、アミノ酸の側鎖の基を言い、20の必須アミノ酸に制限されないことを意図する。アミノ酸側鎖の例は、水素(グリシンを表す)、メチル(アラニン)、2−プロピル(バリン)、2−メチル−1−プロピル(ロイシン)、2−ブチル(イソロイシン)、メチルチオエチル(メチオニン)、ベンジル(フェニルアラニン)、3−インドリルメチル(トリプトファン)、ヒドロキシメチル(セリン)、1−ヒドロキシエチル(スレオニン)、メルカプトメチル(システイン)、4−ヒドロキシベンジル(チロシン)、アミノカルボニルメチル(アスパラギン)、2−アミノカルボニルエチル(グルタミン)、カルボキシメチル(アスパラギン酸)、2−カルボキシエチル(グルタミン酸)、4−アミノ−1−ブチル(リジン)、3−グルタチオン−1−プロピル(アルギニン)、及び4−イミダゾリルメチル(ヒスチジン)がある。
用語「薬学的に許容される塩」は、酸付加塩及び塩基性塩を含むことを意図する。実例としては、酸付加塩は、無毒性の酸により形成される薬学的に許容される塩である。そのような有機塩の例は、それらのマレイン酸、フマル酸、安息香酸、アスコルビン酸、コハク酸、シュウ酸、ビス−メチレンサリチル酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、桂皮酸、シトラコン酸、アスパラギン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、イタコン酸、グリコール酸、p−アミノ安息香酸、グルタミン酸、ベンゼンスルホン酸、及びテオフィリン酢酸だけでなく、8−ハロテオフィリン酢酸、例えば、8−ブロモテオフィリン酢酸の塩がある。そのような無機酸塩の例は、それらの塩酸、臭化水素、硫酸、スルファミン酸、リン酸、及び硝酸の塩がある。塩基性塩は、(残留している)カウンターイオンが、アルカリ金属、例えば、ナトリウム及びカリウム、アルカリ土類金属、例えば、カルシウム及びアンモニウムイオン(N(R)R’、ここでR及びR’は、独立して、任意に置換されたC1−6−アルキル、任意に置換されたC2−20−アルケニル、任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリール)から選択される塩である。薬学的に許容される塩は、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 17. Ed. Alfonso R. Gennaro (Ed.), Mack Publishing Company, Easton, PA, U.S.A., 1985、及び、よりその最新の版、及び、Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されたものが挙げられる。それゆえ、用語「それらの酸付加塩及び塩基性塩」は、本明細書中、そのような塩を含むことを意図する。さらに、化合物だけでなく、あらゆる中間体、又は出発物質は、水和物の形態で存在しうる。
さらに、化合物は、ラセミ混合物又は個々の立体異性体、例えばエナンチオマー又はジアステレオマーの形態で存在しうることが理解できるであろう。本発明は、可能な立体異性体(例えば、エナンチオマー及びジアスレテレオマー)だけでなく、ラセミ体及び可能な立体異性体の1つを増加させた混合物を包括する。
環状カルバメートの調製
環状カルバメート誘導体(4)(及び(4a)、(4b)及び(4c))の調製は、グリコシルアジド又は対応する他のアジド−デオキシ−オリゴ糖誘導体を、トリアルキル/アリールホスフィン存在下、二酸化炭素により処置することに基づいて行われる。典型的には、反応は中性の反応条件下、0−40℃の範囲で、無水の有機溶液中で行われる。溶媒は、アセトン、トルエン、ベンゼン、1、4−ジオキサン、DMF、テトラヒドロフラン等及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されないものが化学変換に用いられる。環状カルバメート形成のための反応時間は、基質の構造、設定温度、及び用いるトリアルキル/アリールホスフィンの性質により、典型的には3−24時間である。環状カルバメート生成物は、典型的には80ないし95%の高収率で得られる。
あるいは、環状カルバメート誘導体(4)(及び(4a)、(4b)及び(4c))の調製は、ホスフィンイミン誘導体の単離を含む、グリコシルアジド又は対応する他のアジド−デオキシ−オリゴ糖誘導体を、トリアルキル/アリールホスフィンで処置することに基づいて行われる。第2のステップにおいては、ホスフィンイミン誘導体を、二酸化炭素と反応させ、所望のオリゴ糖の環状カルバメートを得る。典型的には、反応は中性条件下、0−40℃の範囲で行われる。溶媒は、アセトン、トルエン、ベンゼン、1、4−ジオキサン、DMF、テトラヒドロフラン等及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されないものが化学変換に用いられる。ホスフィン形成のための反応時間は、用いるトリアルキル/アリールホスフィンの性質により3−10時間である。環状カルバメート形成は、基質の構造、設定温度により、典型的には3−24時間である。環状カルバメート生成物は、典型的には80ないし95%の高収率で得られる。
あるいは、環状カルバメート誘導体(4)(及び(4a)、(4b)及び(4c))の調製は、グリコシルアミン又は、他のアミノ−デオキシ−オリゴ糖をホスゲン又は他の適切なホスゲン誘導体、例えばジホスゲン又はトリホスゲンで処置することを伴う。典型的には、反応は中性又は塩基性反応条件下0−40℃の範囲で、有機又は水の溶液中で行われる。溶媒は、アセトン、トルエン、ベンゼン、1、4−ジオキサン、DMF、テトラヒドロフラン、ピリジン等及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されないものが化学変換に用いられる。環状カルバメート形成のための反応時間は、基質の構造及び設定温度の性質により、典型的には3−24時間である。環状カルバメート生成物は、典型的には80ないし95%の高収率で得られる。
あるいは、環状カルバメート誘導体の調製(4)(及び(4a)、(4b)及び(4c))は、非環状カルバメート誘導体を塩基、例えば、水素化ナトリウム又はDBUで処置することにより、分子内閉環反応を開始することに基づいて行われる。典型的には、反応は塩基性条件下0−40℃の範囲で、無水有機溶液中で行われる。溶媒は、アセトン、トルエン、ベンゼン、1、4−ジオキサン、DMF、テトラヒドロフラン等及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されないものが化学変換に用いられる。環状カルバメート形成のための反応時間は、基質の構造及び設定温度により、3−24時間である。環状カルバメート生成物は、典型的には80ないし95%の高収率で得られる。
環状カルバメート誘導体(4)(及び(4a)、(4b)及び(4c))は、複数の反応条件下で、例えば、O−アシル化、O−アルキル化、環状アセタール、環状ケタール形成、無保護誘導体の加水分解のような広い化学誘導において、良好な安定性を有することを強調することは重要である。そのような固有のオプションは、環状カルバメートライゲーションプローブの使用の幅を広げ、多数の誘導物質をペプチド/タンパク質、生物学的及び複雑な化学物質にライゲーションすることを可能としうる。
オリゴ糖の環状カルバメート(4a)、(4b)及び(4c)、すなわち
Figure 2010540488
(ここで、R及びRは、上述のR及びRにおいて定義された通りであり、及びRは上述のRにおいて定義された通りである。R及びR10は、独立して、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アシルオキシ、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択される。)
は、そのような新規なものであり、それゆえ本発明はそのような物質に関わり、ここで、これらは、とりわけ一般式2a、2b、2c、3a、3b、及び3cの化合物の調製の中間体として有用であると信じられている。
糖質−ペプチド複合体の用途
一般に、本明細書中に定義される糖質−ペプチド複合体の用途は、薬剤、診断用剤として、又は診断用キットにおいてである。
特に、本明細書中に定義され記述された方法に従い調製されたものを含み、本明細書中に定義され記述されている糖質−ペプチド複合体は、医薬品において多くの可能性を提供すると信じられている。
1つの変化体として、糖質−ペプチド複合体のグリコシル部分(moiety/moieties)(糖質部分)は、非免疫原性糖質を表す。
1つの好ましい態様としては、いくつかの非免疫原性糖質、例えばデキストラン、マルトデキストリン、マルトース、O−メチル化されたオリゴ糖であるセロビオース、チオ結合したオリゴ糖が、半減期を増加させるため、及び有益な物理学、生物学、及び生理学的性質、例えば、溶解性、熱及び酵素安定性等の向上を提供するため、治療用ペプチド/タンパク質に結合しうる。
他の変化体としては、糖質−ペプチド複合体のグリコシル部分(糖質部分)は、免疫原性糖質を表す。
変化体中において、いくつかの免疫原性糖質、例えばABO血液抗原、ルイス抗原、腫瘍特異的抗原、α−Gal−エピトープ、α−マンノシル−エピトープ、ポリシアル酸は以下に結合しうる:
−活性化ワクチンによる、ペプチド/タンパク質を下方制御するためのペプチド/タンパク質。
−感染に対抗するためのワクチンを製造するためのHIV、B型肝炎、ヘルペス、インフルエンザ、鳥インフルエンザ等のウイルス(生ワクチン、不活性化ワクチン、又はウイルス粒子)。
−抗バクテリアワクチンのためのマイコバクテリウム、ヘリコバクター等の調製のためのバクテリア。
−免疫学的性質を修飾し、自家癌ワクチンによる強い免疫反応を生成するための腫瘍細胞。
−自家癌ワクチンを調製するための腫瘍細胞膜。
さらなる態様としては、脂溶性オリゴ糖は、アルブミンに接着することによりペプチド/タンパク質の安定性の向上に用いられうる。
第1部:ライゲーション
マルトシル環状カルバメート1(40mg)及びBSA(ウシ血清アルブミン、50mg)2を水(5mL)に溶解した(図1参照)。トリエチルアミン及び酢酸を加えてpHを約9.44に合わせた。混合物は、4時間室温で維持し、その後、反応混合物を透析膜に移し、2日間蒸留水に対して透析し、その後、凍結乾燥した生成物3を白色粉末として得た。
質量分析:MALDI−TOF:グリコシル化BSA68333、BSA標準物質:66134。
マルトシル環状カルバメート1(40mg)及びBSA(ウシ血清アルブミン、50mg)2を水(5mL)に溶解した(図1参照)。トリエチルアミン及び酢酸を加えてpHを約8.57に合わせた。混合物は、4時間室温で維持し、その後、反応混合物を透析膜に移し、2日間蒸留水に対して透析し、その後、凍結乾燥した生成物3を白色粉末として得た。
質量分析:MALDI−TOF:グリコシル化BSA69099、BSA標準物質:66134。
マルトシル環状カルバメート1(40mg)及びBSA(ウシ血清アルブミン、50mg)2を水(5mL)に溶解した(図1参照)。トリエチルアミン及び酢酸を加えてpHを約8.10に合わせた。混合物は、4時間室温で維持した。その後、反応混合物を透析膜に移し、2日間蒸留水に対して透析し、その後、凍結乾燥した生成物3を白色粉末として得た。
質量分析:MALDI−TOF:グリコシル化BSA68329、BSA標準物質:66134。
マルトシル環状カルバメート1(40mg)及びBSA(ウシ血清アルブミン、50mg)2を水(5mL)に溶解した(図1参照)。トリエチルアミン及び酢酸を加えてpHを約7.45に合わせた。混合物は、4時間室温で維持した。その後、反応混合物を透析膜に移し、2日間蒸留水に対して透析し、その後、凍結乾燥した生成物3を白色粉末として得た。
質量分析:MALDI−TOF:グリコシル化BSA67679、BSA標準物質:66134。
マルトシル環状カルバメート1(10mg)及びヒトインスリン4(50mg)を水(13mL)に溶解させた(図2参照)。ジイソプロピルエチルアミン及びNaHPO水溶液を加えて、pHを約10.00に合わせた。混合物を2.5時間室温で維持し、反応混合物を凍結乾燥し、B29グリコシル化インスリン5を、90%を超える位置選択性で得た。
質量分析:MALDI−TOF:B−29−グリコシル化ヒトインスリン:6171、ヒトインスリン:5805。
マルトシル環状カルバメート1(10mg)及びヒトインスリン4(50mg)を水(13mL)に溶解させた(図2参照)。ジイソプロピルエチルアミン及びNaHPO水溶液を加えて、pHを約8.00に合わせた。混合物を2.5時間室温で維持し、反応混合物を凍結乾燥し、修飾インスリン5を得た。
質量分析:MALDI−TOF:グリコシル化ヒトインスリン:6171、ヒトインスリン:5804。
マルトシル環状カルバメート1(10mg)及びヒトインスリン4(50mg)を水(13mL)に溶解させた(図2参照)。ジイソプロピルエチルアミン及びNaHPO水溶液を加えて、pHを約7.00に合わせた。混合物を2.5時間室温で維持し、反応混合物を凍結乾燥し、B−1−グリコシル化インスリン5を、90%を超える位置選択性で得た。
質量分析:MALDI−TOF:B−1−グリコシル化ヒトインスリン:6171、ヒトインスリン:5804。
α−Galエピトープ−環状カルバメート6(二糖)(25mg)及びヒト乳癌細胞株7(細胞数2×10)をPBS緩衝液(5mL)中で混合した(図3参照)。反応混合物は、37℃で3時間維持した後、混合物を培地から細胞を分離するために遠心分離した。
修飾細胞を蛍光標識−レクチンで処置し、修飾はフローサイトメトリーによって証明された。
α−Galエピトープ−カルバメート6(二糖)(25mg)及びヒト乳癌細胞株7(細胞数1×10)をPBS緩衝液(5mL)中で混合した(図3参照)。反応混合物は、37℃で3時間維持した後、混合物を培地から細胞を分離するために遠心分離した。
修飾細胞を蛍光標識−レクチンで処置し、修飾はフローサイトメトリーによって証明された。
α−Galエピトープ−カルバメート6(二糖)(25mg)及びヒト乳癌細胞株7(細胞数5×10)をPBS緩衝液(5mL)中で混合した(図3参照)。反応混合物は、37℃で3時間維持した後、混合物を培地から細胞を分離するために遠心分離した。
修飾細胞を蛍光標識−レクチンで処置し、修飾はフローサイトメトリーによって証明された。
実施例11ないし15においては、化合物9は「三糖プローブ」と呼ぶ。図4を参照。実施例14及び15において、印をつけた炭素原子はC13で標識した。
三糖プローブのB16BL16細胞株への接合
細胞の調製
37.5℃、5%CO下、10%仔ウシ胎児血清(P/Sなし)含有DMEM中でコンフルエントとしたB16.BL6メラノーマ細胞の2つのフラスコ(300cm)(TPP社、Trasadingen Switzerland)を本実験で用いた。成長培地を細胞から除き、25mLのPBS(Mg2+及びCa2+なし)(Gibco Invitrogen社、Taastrup Denmark)を細胞に加え、即時に再び取り除いた。別のPBS10mLを加えて除き、細胞剥離溶液C5914(Sigma−aldrich社、Saint Louis Missouri)(3mL/フラスコ)で細胞を収穫し、10mLチューブに移した(TPP社、Trasadingen Switzerland)。細胞は20℃において5分間300Gで遠心分離し、上清を捨てた。続いて、細胞をPBS(Mg2+及びCa2+なし)で洗浄し、上述の通り遠心分離し、PBS(Mg2+及びCa2+なし)中に再懸濁させた。細胞懸濁液の濃度を決定した。
α−galエピトープのB16.BL6メラノーマ細胞への接合
500mgのα−Gal三糖−カルバメート(9)をPBS(Mg2+及びCa2+なし)(Gibco Invitrogen、Taastrup Denmark)に溶解し、無菌フィルターで濾過した(Sartorius Minisart(商標登録)、0.20my)(Sartorius社、Goettingen Germany)。8つの異なる濃度の複合体を調製した。2mLのPBS(Mg2+及びCa2+なし)及び10のB16.BL6細胞を含む細胞懸濁液600μLの入ったフラスコに、それぞれの複合体の希釈液2mLを加えた。フラスコの最終容量は、4.6mLであった。フラスコは、1ないし10とナンバリングした。フラスコ1及び10は、複合体を含有せず、コントロールとして用いた。細胞は、複合体と37℃、5%CO下、3時間25分間培養した。
接合後、細胞剥離溶液C5914(Sigma−Aldrich社、Saint Louis Missouri)10mLで、接合反応1、2、4、6、及び8からの細胞(非接合細胞)を収穫し、10mLチューブ(TPP社、Trasadingen Switzerland)に移した。細胞は20℃において5分間300Gで遠心分離し、PBS(Mg2+及びCa2+なし)中に再懸濁させた。最後に、細胞は前述の通り遠心分離し、1%BSA含有TBS100μL中に再懸濁させた。細胞濃度及び生存率を、トリパンブルー染色細胞サンプルを用いて顕微鏡検査により決定した。接合反応3、5、7、9、及び10(非接合細胞)からの細胞は、翌日に、上述の通りに収穫した。細胞は20℃において5分間300Gで遠心分離し、1%BSA含有TBS100μL中に再懸濁させた。細胞濃度及び生存率を、トリパンブルー染色細胞サンプルを用いて顕微鏡検査により決定した。
FITC−標識されたGS1B4による細胞塗抹標本の染色
接合反応1(非接合細胞)、2、4、6、及び8からの細胞塗抹標本を、室温で1時間FITC−標識GS1B4のTBS1:200希釈体と室温で1時間培養した。TBSで洗浄後、Fluorescent Mounting Medium(DAKO社)1滴を各細胞標本に加え、カバーガラスを上に乗せた。FITC−標識GS1B4のGalα1、3Galへの結合は、蛍光顕微鏡によって評価した。
フローサイトメトリー分析
接合反応1(非接合細胞)、2、4、6、及び8からのB16.BL6細胞をフローサイトメトリーにより分析した。1×10細胞を含有する細胞懸濁液100μLを、1%BSAをTBS中に含有する10μg/mL(1:100希釈)FITC−標識GS1B4と、4℃下15分培養した。細胞染色の割合、平均及びメジアン細胞蛍光強度をフローサイトメトリーにより分析した。その後、細胞をPBSで1回洗浄し、測定を繰り返した。〜2×10 Galα1、3Galエピトープ/細胞を発現することが知られているウサギ赤血球(RRBC)を比較のために用いた。B16.BL6細胞の接合及びRRBCの分析は、異なる日に行った。
接合後の細胞濃度及び生存率
接合プロセスの終わりには、細胞数及び生存率をトリパンブルー染色により評価したが、全ての接合反応において、有意に減少していた。しかし、異なる接合反応間においては、かなりの多様性が見られた。各接合反応からは100μLないし130μLの容量の細胞懸濁液を採取した。
表1 細胞濃度及び接合後の生存率
Figure 2010540488
*)細胞濃度及び生存率は、接合プロセスを行った1日後に測定した。
表2 接合後の細胞生存率
Figure 2010540488
FITC−標識されたGS1B4による細胞塗抹標本の染色
FITC−標識されたGS1B4との結合により検出されるGalα1、3Galエピトープは、試験した全ての接合反応の細胞において見られた(接合反応2、4、6、及び8)。非接合細胞(接合反応1)はいずれも染色されなかった。
図11及び12を参照。
フローサイトメトリー
FITC−標識されたGS1B4との結合により検出されるGalα1、3Galエピトープは、試験した全ての接合反応の細胞において見られた(接合反応2、4、6、及び8)。非接合細胞(接合反応1)はいずれも染色されなかった。検出可能な量のGalα1、3Gal−エピトープの細胞の割合を、それぞれの接合反応において決定した。
表3 検出可能なGalα1、3Gal−エピトープの細胞
Figure 2010540488
検出可能な量の細胞表面Galα1、3Gal−エピトープを有する、細胞の蛍光強度を測定した。結果は、接合細胞におけるGalα1、3Gal−エピトープの数は、ウサギ赤血球細胞において発現されることで知られる、〜2×10 Galα1、3Galエピトープよりもかなり多かった。洗浄及び非洗浄細胞の細胞蛍光強度の平均及びメジアン値を、以下に示す。
表4 蛍光強度、非洗浄細胞
Figure 2010540488
*)ウサギ赤血球は、〜2×10 Galα1、3Galエピトープ/細胞を発現することが知られている。
接合反応2からのB16.BL6メラノーマ細胞に接合したGalα1、3Galエピトープの視覚化。FITC−標識されたGS1B4が結合した細胞表面におけるGalα1、3Galエピトープの細胞膜をしっかりと染色した。
表5 蛍光強度、洗浄細胞
Figure 2010540488
表6 蛍光強度、非洗浄細胞
Figure 2010540488
α−Gal三糖−カルバメートプローブのB16.BL6細胞株への接合。
接合時間の減少:
細胞の調製
実施例11を参照。
α−galエピトープのB16.BL6メラノーマ細胞への接合
α−Gal三糖−カルバメート(9)をPBS(Mg2+及びCa2+なし)(Gibco Invitrogen、Taastrup Denmark)及びHBSS(D−グルコース含有)の両方に溶解し、無菌フィルターで濾過した(Sartorius Minisart(商標登録)、0.20my)(Sartorius社、Goettingen Germany)。3つの異なる濃度の三糖プローブをPBS及びHBSSの両方の溶液中で調製した。
それぞれに10のB16.BL6細胞を含む8つの小フラスコ(25cm)(TPP社、Trasadingen Switzerland)を調製し、三糖プローブを加えた。フラスコの合計容量は、4.6mLであった。細胞は、37℃、5%CO下、複合体と1時間培養した。
表7 接合反応
Figure 2010540488
接合後、それぞれのフラスコからの上清を別々の10mLチューブ(TPP社、Trasadingen Switzerland)に移した。細胞剥離溶液C5914(2mL/フラスコ)(Sigma−Aldrich社、Saint Louis、Missouri)で細胞(非接合細胞)を収穫し、10mLチューブに移した。細胞は20℃において5分間300Gで遠心分離し、0.5mLのPBS又はHBSS中に再懸濁させた。細胞濃度及び生存率を、トリパンブルー染色細胞サンプルを用いて顕微鏡検査により決定した。
三糖プローブと1時間培養後、ほとんどの細胞は生存しており、フラスコの底の表面に接着していた。しかし、これらの細胞を収穫することは困難であり、ほとんどは処置中に失われた。
表8 細胞生存率
Figure 2010540488
表9 細胞生存率
Figure 2010540488
α−Gal三糖−カルバメートプローブ(9)のB16.BL6細胞株への接合
接合時間の減少:
細胞の調製
実施例11を参照。
α−GalエピトープのB16.BL6メラノーマ細胞への接合
α−Gal三糖プローブ(9)をHBSS(Gibco Invitrogen社、Taastrup Denmark)に溶解し、無菌フィルターで濾過した(0.2μm Supor(商標登録) Acrodisc(商標登録)13、Gelman Sciences社、Ann Arbor Michigan)。3つの異なる濃度のα−Gal三糖−カルバメート(9)を作製した。4mLの接合溶液を、合計10のB16.BL6細胞を含む細胞懸濁液606μLに加えた、5つの小フラスコを調製した。それぞれのフラスコは、合計容量4.6mLであった。細胞は、「グリコムコンジュゲート」と37℃において3又は1.5時間培養した。
表10 接合反応
Figure 2010540488
接合後、それぞれのフラスコからの上清を別々の10mLチューブ(TPP社、Trasadingen Switzerland)に移した。細胞は、フラスコにPBSを加えて2回洗浄し、即時に除いた。細胞は、細胞剥離溶液(2mL/フラスコ)(Sigma−Aldrich社、Saint LouisMissouri)で、収穫した。5分後、細胞を10mLの試験チューブに移した。細胞は20℃において5分間300Gで遠心分離し、0.5mLのPBS中に再懸濁させた。細胞濃度及び生存率を、トリパンブルー染色細胞サンプルを用いて顕微鏡検査により決定した。
フローサイトメトリー分析
接合反応1からの細胞:
1×10細胞を含有する各細胞懸濁液100μLを、10μg/mL(1:100希釈)のFITC−標識GS1B4のPBS溶液において、4℃下15分間培養した。ウサギ赤血球細胞(A)を比較のために用いた。
接合反応2、3、4、及び5からの細胞:
フローサイトメトリー分析に使用可能な細胞がほとんどなかったために、正確な細胞濃度は決定されなかった。代わりに、細胞の数は0.4×10であると見積もった。細胞は、4μg/mLのFITC−標識GS1B4のPBS溶液において、4℃下15分間培養した。ウサギ赤血球(B)を比較のために用いた。
平均及びメジアン細胞蛍光強度をフローサイトメトリーにより決定した。
フローサイトメトリー分析
FITC−標識されたGS1B4との結合により検出されるGalα1、3Galエピトープは、試験した全ての接合反応の細胞において見られた。接合反応2及び4からの細胞の分析は、異なる蛍光強度の細胞の2つの集団があることを示した。非接合細胞(接合反応5)の蛍光強度により示された比較的高いバックグラウンドの染色は、使用細胞数の過大評価によるFITC−標識GS1B4の大過剰量の使用の結果であると考えられる。
表11 蛍光強度、接合反応1からの細胞
Figure 2010540488
*)ウサギ赤血球は、〜2×10 Galα1、3Galエピトープ/細胞を発現することが知られている。
表12 蛍光強度、接合反応2、3、4、及び5からの細胞
Figure 2010540488
*)ウサギ赤血球は、〜2×10 Galα1、3Galエピトープ/細胞を発現することが知られている。
**)接合反応2及び4においては、蛍光強度の異なる2つの細胞群が見られたため、両群について値を出した。
放射性プローブのB16.BL6細胞株への接合
この試験の目的は、Galα1、3GalエピトープのB16.BL6メラノーマ細胞への接合の数を見積り、シンチレーション及びフローサイトメトリーにより得られた結果を比較することにある。
細胞の調製
37.5℃、5%CO下、10%仔ウシ胎児血清(P/Sなし)含有DMEM中でコンフルエントとしたB16.BL6メラノーマ細胞の9のフラスコ(300cm)(TPP社、Trasadingen Switzerland)を本実験で用いた。成長培地を細胞から除き、20mLのD−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)(Gibco Invitrogen社、Taastrup Denmark)を細胞に加え、即時に再び取り除いた。別の10mLのD−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)を加えて除去し、細胞剥離溶液C5914(Sigma−aldrich社、Saint Louis Missouri)(10mL/フラスコ)で細胞を収穫し、50mLチューブに移した(TPP社、Trasadingen Switzerland)。細胞は20℃において5分間300Gで遠心分離し、上清を捨てた。続いて、細胞をD−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)で洗浄し、上述の通り遠心分離し、D−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)中に再懸濁させた。細胞懸濁液の濃度を決定した。
Galα1、3GalエピトープのB16.BL6メラノーマ細胞への接合
放射能標識体及び通常の三糖プローブをD−グルコース含有(Mg2+及びCa2+なし)HBSS(Gibco Invitrogen社、Taastrup Denmark)に溶解し、無菌フィルターで濾過した(0.2μm Supor(商標登録) Acrodisc(商標登録)13、Gelman Sciences社、Ann Arbor Michigan)。4つの異なる濃度の「グリコムコンジュゲート」を作製した(25mg、5mg、1mg、及び0.1mg)。それぞれ合計10×10のB16.BL6細胞を含有する12のフラスコ(150cm)(TPP社、Trasadingen Switzerland)を調製した。D−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)を、三糖プローブに加え、それぞれのフラスコの合計容量を20mLとした。細胞は、「グリコムコンジュゲート」と37℃において1.5時間培養した。接合後、各フラスコからの上清を、異なる50mLチューブ(TPP社、Trasadingen Switzerland)に移した。細胞剥離溶液C5914(5mL/フラスコ)(Sigma−aldrich社、Saint Louis Missouri)で細胞を収穫し、上清ごと50mLチューブに移した(TPP社、Trasadingen Switzerland)。細胞は20℃において3分間300Gで遠心分離し、5mLのPBS(Mg2+及びCa2+なし)中に再懸濁させた。これを、トリパンブルー染色サンプルの顕微鏡検査による細胞濃度及び生存率決定までに3回行った。
シンチレーション
放射能標識化三糖プローブと結合した細胞を20℃において1000Gで5分間遠心分離した。上清を捨て、残ったペレットを乾燥させた。続いて、ペレットをミリQ水400μLに溶解し、1.5mLのシンチレーション溶液を加えた。3つのコントロール細胞に関し、シンチレーションのための標準物質を500pCi、0.5pCi、及び0pCi加えた。サンプルは、細胞懸濁液をシンチレーションバイアルに移し、計測するまで、室温で3日間保存した。
フローサイトメトリー分析
通常の三糖プローブと接合した細胞は、フローサイトメトリーにより分析した。2×10細胞を含有する各細胞懸濁液400μLを、10μg/mLのFITC−標識GS1B4と4℃下15分培養した。GS1B4により染色した細胞の平均蛍光強度をフローサイトメトリーにより測定した。
細胞濃度及び接合後の生存率
収穫プロセスにおいて、放射能標識化三糖プローブによる2つの異なるフラクションの細胞を誤って合わせてしまったため、これらを捨てなければならなかった。従って、これらの接合反応から得られた結果は、他と比較することができなかった。加えて、0.1mg放射能標識化三糖プローブと接合させた細胞を含有する懸濁液は、異常な容量となった。予備試験において見られたように、収穫細胞の量及び細胞生存率は、異なる複合体の濃度間で、及び通常複合体及び放射能標識化複合体の間で異なる。
表13 通常の複合体と接合した細胞
Figure 2010540488
*)α−gal接合後の評価
表14 放射能標識化複合体と接合させた細胞
Figure 2010540488
*)α−gal接合後の評価
**)付着した細胞のみ
***)上清からの細胞のみ
フローサイトメトリー
予備試験において見られたように、FITC−標識されたGS1B4の検出可能量の接合細胞は1フラクションのみであった。1mgの接合における、細胞の平均蛍光強度は予想に反して低く、それに対して、残りの接合反応においては複合体の用量及び平均蛍光強度の間には正の相関が見られた。
表15 平均蛍光強度
Figure 2010540488
*)GS1B4で標識した細胞の平均蛍光強度
シンチレーション
正の相関が、シンチレーション計数及び接合用量において見られた。しかし、収穫プロセスにおける上述した過誤により、フローサイトメトリー分析から得られた結果は比較できず、それゆえ2つの定量法の間における関係は、決定することができなかった。
表16 エピトープ/細胞の推定値
Figure 2010540488
*)付着した細胞のみ
**)上清からの細胞のみ
表17接合量の関数としてのエピトープ/細胞
Figure 2010540488
放射性プローブとB16.BL6細胞株の接合
この試験の目的は、Galα1、3GalエピトープのB16.BL6メラノーマ細胞への接合の数を見積り、シンチレーション及びフローサイトメトリーにより得られた結果を比較することにある。
細胞の調製
37.5℃、5%CO下、10%仔ウシ胎児血清(P/Sなし)含有DMEM中で、コンフルエントとしたB16.BL6メラノーマ細胞の12のフラスコ(300cm)(TPP社、Trasadingen Switzerland)を本実験で用いた。
成長培地を細胞から除き、20mLのD−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)(Gibco Invitrogen社、Taastrup Denmark)を細胞に加え、即時に再び取り除いた。別の10mLのD−グルコース含有(Mg2+及びCa2+なし)HBSSを加えて除去し、細胞剥離溶液C5914(Sigma−aldrich社、Saint Louis Missouri)(10mL/フラスコ)で細胞を収穫し、50mLチューブに移した(TPP社、Trasadingen Switzerland)。細胞は20℃において5分間300Gで遠心分離し、上清を捨てた。続いて、細胞をD−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)で洗浄し、上述の通り遠心分離し、D−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)中に再懸濁させた。細胞懸濁液の濃度を決定した。
α−galエピトープのB16.BL6メラノーマ細胞への接合
放射能標識体及び通常のα−Gal三糖−カルバメート(9)プローブ(環状カルバメート炭素において標識されている)をD−グルコース含有(Mg2+及びCa2+なし)HBSS(Gibco Invitrogen社、Taastrup Denmark)に溶解し、無菌フィルターで濾過した(0.2μm Supor(商標登録) Acrodisc(商標登録)13、Gelman Sciences社、Ann Arbor Michigan)。8つの異なる濃度の放射能標識化α−Gal三糖−カルバメート(9)(1μg、10μg、100μg、1mg、5mg、10mg、15mg、及び20mg)、及び6つの異なる濃度の「グリコムコンジュゲート」(10μg、100μg、1mg、5mg、10mg、15mg、及び20mg)を用いた。それぞれ合計10×10のB16.BL6細胞を含有する12のフラスコ(300cm)(TPP社、Trasadingen Switzerland)を放射能標識化三糖プローブとの接合のため、及びそれぞれ合計5×10のB16.BL6細胞を含有する8つのフラスコ(150cm)(TPP社、Trasadingen Switzerland)を非放射性複合体との接合のため調製した。グリコムコンジュゲートに、D−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)を加え、それぞれの大フラスコ(300cm)を最終容量20mLとし、D−グルコース含有HBSS(Mg2+及びCa2+なし)を加え、それぞれの中フラスコ(150cm)を最終容量10mLとした。細胞は、「グリコムコンジュゲート」と37℃において1.5時間培養した。接合後、各フラスコからの上清を、異なる50mLチューブ(TPP社、Trasadingen Switzerland)に移した。細胞剥離溶液(10mL/大フラスコ及び5mL/中フラスコ)(Sigma−aldrich社、Saint Louis Missouri)で細胞を収穫し、上清ごと50mLチューブに移した(TPP社、Trasadingen Switzerland)。細胞は20℃において3分間300Gで遠心分離し、PBS(Mg2+及びCa2+なし)5mL中で再懸濁させた。これを、トリパンブルー染色サンプルの顕微鏡検査による細胞濃度及び生存率決定までに3回行った。
シンチレーション
放射能標識化三糖プローブと結合した細胞を20℃において1000Gで5分間遠心分離した。上清を捨て、残ったペレットを乾燥させた。続いて、ペレットをミリQ水450μLに溶解し、1.5mLのシンチレーション溶液を加えた。シンチレーションのための標準物質は、3つのコントロール細胞に、500pCi、0.5pCi、及び0pCi加えて調製した。サンプルは、細胞懸濁液をシンチレーションバイアルに移し、計測するまで、室温で3日間保存した。
フローサイトメトリー分析
通常の三糖プローブと接合した細胞は、フローサイトメトリーにより分析した。2×10細胞を含有する各細胞懸濁液400μLを、FITC−標識GS1B4と、4℃下15分培養した。GS1B4により染色した細胞の平均蛍光強度をフローサイトメトリーにより測定した。
表18 通常の複合体と接合させた細胞
Figure 2010540488
*)α−gal接合し、細胞を1回洗浄した後に決定した。
表19 放射能標識化複合体と接合させた細胞
Figure 2010540488
*)α−gal接合し、細胞を4回洗浄した後に決定した。
フローサイトメトリー
予想に反し、いずれの接合反応においても、FITC−標識GS1B4と細胞に結合させたものは、上述のバックグラウンドを上回らなかった。追加のFITC−標識GS1B4を細胞に加え、測定を繰り返した。しかし、再び染色は見られず、それゆえ、フローサイトメトリー分析によって、α−gal接合は成功しなかったことがわかった。
シンチレーション
1mgの放射能標識化複合体と接合した細胞の数に疑いがあったため、これらの細胞によって得られた結果は含めなかった。残りの接合反応においては、シンチレーション計数及び複合体の用量の間に正の相関が見られた。上述の通り、フローサイトメトリーによるα−gal接合の確認ができなかったため、2つの定量法の関係は、見いだせなかった。
表20 放射能標識化複合体と接合した細胞
Figure 2010540488
*)α−gal接合し、細胞を4回洗浄した後に決定した。
表21 接合用量の関数としてのエピトープ/細胞
Figure 2010540488
第2部:糖質含有環状カルバメートの調製
ラクトシルアジド12(1.5g)をCOで飽和させた無水DMF(40mL)に溶かし、続いてトリフェニルホスフィン(1.1当量)の無水DMF(5mL)溶液を20分以上かけて混合物に加えた(図5参照)。COを混合物に5時間吹き込み、混合物は8時間攪拌した。生成した白色沈殿を濾過し、冷アセトンで洗浄し、目的物13(1g)を得た。
ラクトシルアジド12(1.8g)を無水DCM(15mL)に溶解し、続いてトリフェニルホスフィン(1.1当量)を混合物に加え、3時間攪拌した(図6参照)。ジエチルエーテル(50mL)を加え、生成した白色沈殿を濾過し、冷ジエチルエーテルで洗浄し、ホスフィンイミン16(1.9g)を得た。
ホスフィンイミン誘導体(1.9g)の無水アセトン(40mL)溶液にCOを吹き込み、室温で6時間攪拌した。続いて、生成した白色結晶を収集し目的物13を得た。
0℃において、トリホスゲン(1.1当量)をα−gal三糖エピトープ18(1g)のEtOAc及び飽和NaHCO溶液に加え、混合物を30分間激しく攪拌した(図7参照)。続いて、層を分離し、有機層を集めて濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにかけて生成物19を得た。
DIPEA(1.3当量)存在下、Z−CL(1.2当量)をラクトシルアミン20(1g)のDMF溶液に加え、混合物を、TLCで化合物21への変換が終了するまで攪拌した(図8参照)。続いてNaOMe(1.3当量)を加え、室温で攪拌した。反応混合物は、Amberlite IR 120(H)で中和し、濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにかけて目的物13を得た。
塩化アシル(4当量)を、グルコシルカルバメート22(100mg)のDCM(3mL)及びピリジン(4mL)溶液に加え、混合物を終夜攪拌し、続いて混合物を濃縮し、残渣をクロマトグラフィーにかけ、生成物23を得た(図9参照)。
PPh(31.4mg)のアブソリュートDMF(0.2mL)溶液に、三糖−アジド24(50mg)のアブソリュートDMF(0.3mL)溶液を加えた。混合物は、不活性雰囲気下で2時間攪拌した(図10参照)。続いて、濃HSO5mLを(C13標識された)BaCO(39.4mg)に加え、発生させたCOを糖質混合物に通した。混合物を8時間、室温で攪拌した。続いて混合物を攪拌し、DCM(50mL)でトリチュレートし、生成物25を白色固形物として単離した。

Claims (18)

  1. 糖質−ペプチド複合体の調製方法であって、該方法が、環状カルバメート(1)
    Figure 2010540488
    (ここで、R及びRが、独立して、ヒドロキシル、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択され;及び、Rが、水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、及びX−(CH−からなる群から選択されここで、Xは糖質部分であり、rは0、1、2及び3から選択される整数である;)
    を、少なくとも1つの1級アミノ基を含むペプチドと、反応させるステップを含む方法。
  2. 反応が、例えば水のような極性溶媒中において行われる請求項1記載の方法。
  3. 反応が、pH6.5−10.5の範囲において行われる、前述の請求項いずれか記載の方法。
  4. ペプチドが、少なくとも30のアミノ酸ユニットを含む、前述の請求項いずれか記載の方法。
  5. ペプチドが、細胞表面又は細胞膜結合タンパク質である、前述の請求項いずれか記載の方法。
  6. 糖質−ペプチド複合体が、請求項7−14のいずれかにおいて定義される化合物である、前述の請求項いずれか記載の方法。
  7. 請求項1−6のいずれか記載の方法により得られる糖質−ペプチド複合体。
  8. 一般式1:
    Figure 2010540488
    (ここで、
    及びRは、間に存在するリジン部分と一緒になって、ペプチド部分を表し;
    及びRは、独立して、ヒドロキシル、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択され;
    は、水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、及びX−(CH−からなる群から選択され、ここで、Xは糖質部分であり、rは0及び1から選択される整数である;)
    の1つ以上の部分を含む糖質−ペプチド複合体、及びそれらの薬学的に許容される塩。
  9. 一般式1a、1b、及び1c
    Figure 2010540488
    (ここで、R及びRは請求項1のR及びRにおいて定義された通りであり、Rは請求項1のRにおいて定義された通りであり、Rはヒドロキシル、C1−6−アルコキシ、C2−20−アシルオキシ、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択される。)
    のいずれか1つ以上の部分を含む、請求項8記載の糖質−ペプチド複合体。
  10. 一般式2:
    Figure 2010540488
    (ここで、
    11はアミノ酸側鎖;
    は−NH−CHR11−C(=O)−と一緒になって、合計のアミノ酸が少なくとも30のペプチド部分を表し;
    及びRは、独立して、ヒドロキシル、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択され;
    は、水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、及びX−(CH−からなる群から選択され、ここでXは糖質部分であり、rは0、1、2及び3から選択される整数である;)
    の1つ以上の部分を含む糖質−ペプチド複合体、及びそれらの薬学的に許容される塩。
  11. 一般式2a、2b、及び2c
    Figure 2010540488
    (ここで、R及びRは、請求項3のR及びRにおいて定義された通りであり、Rは請求項11のRにおいて定義された通りであり、及びRは、ヒドロキシル、C1−6−アルコキシ、C2−20−アシルオキシ、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択される。)
    の1つ以上の部分を含む請求項10記載の糖質−ペプチド複合体。
  12. グリコシル部分(糖質部分)が、非免疫原性糖質を表す請求項7−11のいずれか記載の糖質−ペプチド複合体。
  13. グリコシル部分(糖質部分)が、免疫原性糖質を表す請求項7−11のいずれか記載の糖質−ペプチド複合体。
  14. 糖質−ペプチド複合体が、細胞表面又は細胞膜結合タンパク質である請求項7−13のいずれか記載の糖質−ペプチド複合体。
  15. ペプチド部分のアミノ酸ユニットの合計数が少なくとも30、特に少なくとも100である請求項7−14のいずれかにおいて定義される糖質−ペプチド複合体。
  16. 医薬品において使用するための請求項7−15のいずれかにおいて定義される糖質−ペプチド複合体。
  17. 薬剤、診断用剤として、又は診断用キットにおける請求項7−15のいずれか記載の糖質−ペプチド複合体の使用。
  18. (4a)、(4b)及び(4c)
    Figure 2010540488
    (ここで、R、R、R及びRは、独立してヒドロキシル、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択され;
    及びRは、独立して水素、メチル、ヒドロキシメチル、アセトアミドメチル、カルボキシル、及びX−(CH−からなる群から選択され、ここでXは糖質部分であり、rは0、1、2及び3から選択される整数であり;及び
    及びR10は、独立してヒドロキシル、C1−6−アルコキシ、C1−6−アシルオキシ、アセトアミド、及び糖質部分からなる群から選択される;)
    から選択されるオリゴ糖の環状カルバメート、及びそれらの薬学的に許容される塩。
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