JP2010536470A - サスペンション用袋入りバネシステム - Google Patents

Abstract

本発明は、支持体間又は層状体間に柔軟性を提供するためにこれら支持体間又は層状体間に配置され、内部構造システムに用いるために製造される標準袋入りバネ（１０）を製造するステップと、空間（２３）を形成するように短い袋入りバネ（２０）を離間させて接続するステップとを含むサスペンション用袋入りバネシステム、及びその製造方法に関する。
【選択図】図４

Description

本発明は、支持体(platform)間や層状体間に置かれて柔軟性を提供するバネに関する。

特に、本発明は、ベッド内部構造システムの製造に用いるために製造されるサスペンション用袋入りバネシステムに関する。

今日、各種の材料から製作された種々の大きさのバネが様々の分野で使用されている。バネはそれらが設けられている支持体の柔軟性を提供する。支持体は、圧力を受けると、圧縮され、エネルギーが蓄積される。その間、支持体は振動しようとする。加えられた圧力が低下し始めると、支持体は振動を開始する。振動は、圧縮後に蓄積されたエネルギーが全て放出されるまで続く。どのような材料で作られているかに拘らず、バネは、所定回数の振動を繰り返した後では変形し機能を失う。

特許文献１の発明は、フロアカバーやベッドに用いる、２層の間に配置されるスパイラル／らせん形状のバネに関する。このバネは、編みプロセスによって形成された２層の間に置かれ、フロアカバーやベッドに用いられる。上で述べたように、このバネは低抵抗であるため、所定回数の振動後、その機能を失い、変形してしまう。

「袋入りバネと開放バネの両方を備えたマットレス」と題する特許文献２も、布地やその他の材料で作られた密閉パック状の柔軟構造を有する複数の袋入りバネと、この複数の袋入りバネの間に設けられた開放バネとから成るバネユニットに関する。前記袋入り及び開放バネはスパイラルバネによって作られるのが好ましい。前記の発明は前記バネの間に使用される袋入りバネを含む。袋入りバネに使用されるバネ及びそれらの間で使用される他のバネは、同じサイズと強度で製造され使用される。

「各々の保持袋が、径が小さく同じ金属ワイヤで製造された中央コイルを介して接続された２本のらせんバネを含んでいる、寝具用マットレスのバネサスペンションのためのらせんバネ列」と題する特許文献３の発明は、相互接続された２本のらせんバネを含む保持袋を含むバネの実施形態に関する。前記らせんバネは、直径が小さい中央部で相互接続されている。両方のらせんバネは、連続した同一の金属材料によって作成されている。同じ袋内のらせんバネは、同一又は異なる強固な構造を有している。前記発明に係るバネは袋状のバネで構成されている。その実施態様については改善の余地がある。

「多層袋入り寝具又はいす製品」と題する特許文献４の発明は、互いに結合された複数の平行なバネ列から成るバネコアを含むベッド又はいす製品に関する。各バネ列は、相互接続された一列の袋入りコイルバネを含む。これらのコイルバネの各々を取り囲む布製の袋は、布の反対側の少なくとも１本の取り付け線によって少なくとも２個の袋部分に分割される。これらの袋部分の各々は、コイルバネの一部分を含み、これにより多層の製品が得られる。このようにして撓み抵抗性(flexibility resistance)が高められているが、その実施形態の全体が同一特徴の袋から成っており、製造コストの増加を招くだけでなく、より重い材料を製造することになる。また、必要とされる平面均一性も提供されない。

「二重バネマットレス及び製造方法」と題する特許文献５の発明は、カバー内で補強された２層のバネ層を含むバネ平面及びその製造に関する。上側層のバネは、下層内の構造に適した構造を有するバネの上に設けられている。前記構造の撓み抵抗性のために使用されるバネは、袋状の密閉構造内に置かれた２部分からなっている。

「バネユニット」と題する特許文献６の発明は、ベッド、マットレスなどのバネ入りユニットに使用するバネユニットに関し、バネユニットは、少なくとも２個の袋部分を有する、布又はその他の好適な材料から作成された袋を含み、各袋部分は、弾性部材を含んでいる。好ましくは、前記少なくとも２個の袋部分を形成するために、袋は横方向又は斜め方向に横断して分割される。袋部分は同一の長さでも、異なる長さでもよい。前記袋は、布又はその他の便利な材料で分割される。この発明では、前記袋バネは、２個の部品から構成されているが、分離した部分的な構造を有していない。互いに接続された２個のバネ部品から構成される袋入りバネである。

上に挙げた例及び図１から理解されるように、関連技術における製品態様では、単一タイプのバネが使用されるか、或いは、袋入りバネが単一タイプのバネの間に設けられている。前記袋入りバネは、単一のバネ又は部品として具現化されたバネから構成されている。どちらも過剰な材料が使用され、人体動作工学（body ergonomics）の要求に応えるものではない。そのため、製品は、使用する人の体重や身長に応じた均一な分布を提供しないことにより、動作工学に適わず、また、快適性を提供できない。

その結果、ベッドの内部構造システムの製造に用いるための分離構造を有するサスペンション用袋入りバネシステムに対するニーズがあり、また従来の解決策は不十分であるため、当該技術分野における進展が必要であった。

英国特許出願公開第７３４９４９号明細書 英国特許出願公開第２４０３９０２号明細書 仏国特許出願公開第２８６１２７０号明細書 米国特許出願公開第６２５６８２０号明細書 米国特許６３９７４１８号明細書 米国特許出願公開第６５２３８１２号明細書

本技術分野における技術の現状に鑑み、本発明の目的は、関連技術の欠点をなくすために人体動作工学に適切に対応することである。

本発明の他の目的は、ユーザ間で異なる体重や身長に対し、同一の感度を提供することである。
本発明の更なる目的は、抵抗構造の助けによって寿命を長くすることである。
本発明の他の目的は、部分構造に適用する場合と比較して、製品の両側において等しい分布を提供することにより、人体動作工学に悪影響を及ぼさないことである。
本発明の更なる目的は、製造技術の助けによってコストを低減することである。
本発明の他の目的は、抵抗構造の助けによって、使用される材料の寿命を長くし、抵抗を提供することである。
本発明の他の目的は、寿命を長くすることで使用コストを低減することである。
本発明の更なる目的は、抵抗と長寿命により使用される材料のより高い性能を提供することである。

本発明の構造的及び特性的特徴並びに全ての利点は、次の図面及びそれらを参照して述べる詳細な説明からよりよく理解できるであろう。従って、評価はこれらの図面と詳細な説明を考慮してなされるべきである。

関連技術におけるバネシステムの斜視図。 本発明による袋入りバネシステムの実施形態の斜視図。 本発明の袋入りバネシステム（標準袋入りバネ）の図。 本発明の袋入りバネシステム（短い袋入りバネ）の図。 本発明の袋入りバネシステムの第１結合段階の図。 本発明の袋入りバネシステムの第２結合段階の図。 本発明の袋入りバネシステムの結合後の側方斜視図。 本発明による製造後の最終的な形態と用途の図。

本発明は、支持体間又は層状体間に柔軟性を提供するためにこれら支持体間又は層状体間に置かれて用いられ、ベッドの内部構造システムに使用するために製造される分離構造を有するサスペンション用袋入りバネシステム、及び製造方法である。

図２は本発明による袋入りバネシステムの斜視図を示す。図からわかるように、標準袋入りバネ（１０）及び抵抗と柔軟性を増加させるためにそれらの間に設けられた短い袋入りバネ（２０）が見られる。前記短い袋入りバネ（２０）は、互いに離間した状態で、標準袋入りバネ（１０）に連結されて取付けられ、バネシステムを形成している。

図２ａは、本発明の袋入りバネシステム（標準袋入りバネ（１０））の図を示す。前記標準袋入りバネ（１０）は、製造機において細長い形状に製造され、要求された寸法で切断され、接着剤によって互いに結合される。これにより、図１に示す関連技術の標準バネシステムが得られる。前記標準袋入りバネ（１０）は、布やその他の便利な材料から作られ、その中にバネ（Ｙ）が設けられている。

図２ｂは、本発明の袋入りバネシステム（短い袋入りバネ（２０））の図を示す。図に示すように、前記短い標準バネ（２０）は、製造後要求された寸法に切断される。上側及び下側の短い袋入りバネ（２１、２２）が標準袋入りバネ（１０）の間に配置される。

図３ａは、本発明の袋入りバネシステムの第１結合段階の図を示す。上側の短い袋入りバネ（２１）は、標準袋入りバネ（１０）の側面（１１）の上部に側面（２１．２）で接着されている。

図３ｂは、本発明の袋入りバネシステムの第２結合段階の図を示す。図面によれば、接着により、上側の短い袋入りバネ（２１）が標準袋入りバネ（１０）に連結され、次いで、下側の短い袋入りバネ（２２）が前記標準バネ（１０）に連結される。前記下側の短い袋入りバネ（２２）は、標準袋入りバネの側面（１１）に側面（２２．２）で連結されている。図に示すように、前記短い袋入りバネ（２１、２２）に接着によって連結された標準袋入りバネ（１０）は、横並びに互いに接着されている。

下側の短い袋入りバネ（２２）の上面（２２．１）と上側の短い袋入りバネの下面（２１．１）が互いに接触しないように結合されるとそれらの間に空間（２３）ができる。この空間（２３）の助けにより、撓み抵抗性(flexibility resistance)が増加する。容易に体に沿った形をとることができるので、動作工学に適うものとなる。

図３ｃは、本発明の袋入りバネシステムの連結後の側方斜視図を示す。図からわかるように、標準袋入りバネ（１０）とそれらの上側及び下側に連結された短い袋入りバネ（２０）が見られる。更に、前記短い袋入りバネ（２０）間に空間（２３）が見られる。

図４は、本発明による製造後の最終的な形態と使用の図を示す。図に示すように、使用時に人体の形で圧力が加えられると、袋入りバネシステムは体に沿った形になる。前記袋入りバネシステムを構成する短い袋入りバネ（２０）及びそれらの間に形成された空間（２３）は、動作工学上の利点を提供する。

本特許出願の保護範囲は請求の範囲に記載され、例示として提供された記載には決して限定されるものではない。本技術分野における当業者であれば、本発明で請求された革新技術を類似の実施形態で使用することができ、及び／又は本実施形態を、関連技術分野におけるものと類似した目的のために他の技術分野にも適用できることは明らかである。従って、そのような実施形態は革新性がなく、特に、本技術分野における背景技術を超えるものでないことは明らかである。

Ｙ バネ
１０ 標準袋入りバネ
１１ 標準袋入りバネの側面
２０ 短い袋入りバネ
２１ 上側の短い袋入りバネ
２１．１ 上側の袋の下面
２１．２ 上側の袋の側面
２２ 下側の短い袋入りバネ
２２．１ 下側の袋の上面
２２．２ 下側の袋の側面
２３ 空間

Claims (9)

1. 支持体間又は層状体間に柔軟性を提供するためにこれら支持体間又は層状体間に配置され、内部構造システムに用いるために製造される標準袋入りバネ（１０）を製造するステップを含むサスペンション用袋入りバネシステムの製造方法であって、短い袋入りバネ（２０）同士をそれらの間に空間（２３）が形成されるように互いに離間させて標準袋入りバネ（１０）に連結するステップを含むことを特徴とする方法。
2. 上側の短い袋入りバネ（２１）が標準袋入りバネ（１０）の側面（１１）の上側部分に側面（２１．２）で接着されていることを特徴とする、請求項１記載の方法。
3. 下側の短い袋入りバネ（２２）が標準袋入りバネ（１０）の側面（１１）の下側部分に側面（２２．２）で連結されていることを特徴とする、請求項１記載の方法。
4. 前記上側及び下側の短い袋入りバネ（２１、２２）を結合することで連結された標準バネ（１０）が、同様にして連結された他の標準バネ（１０）と短い袋入りバネ（２１、２２）を接着することによって組み合わされていることを特徴とする、請求項１記載の方法。
5. 前記下側の短い袋入りバネ（２２）の上側表面（２２．１）と前記上側の短い袋入りバネの下側表面（２１．１）を互いに対向させて空間（２３）が形成されていることを特徴とする、請求項１記載の方法。
6. 支持体間又は層状体間に柔軟性を提供するためにこれら支持体間又は層状体間に配置され、内部構造システムに用いるために製造される標準袋入りバネ（１０）を含むサスペンション用袋入りバネシステムであって、前記標準袋入りバネ（１０）に接続する短い袋入りバネ（２０）が、前記短い袋入りバネの連結後に形成される空間（２３）を含んでいることを特徴とするサスペンション用袋入りバネシステム。
7. 前記短い袋入りバネ（２０）は、上側の短い袋入りバネ（２１）と下側の短い袋入りバネ（２２）とを包含することを特徴とする、請求項６に記載のサスペンション用袋入りバネシステム。
8. 前記上側の短い袋入りバネ（２１）は下側表面（２１．１）を有し、前記下側の短い袋入りバネ（２２）は上側表面（２２．１）を有していることを特徴とする、請求項６に記載のサスペンション用袋入りバネシステム。
9. 前記上側及び下側の袋入りバネ（２１、２２）は、前記標準袋入りバネ（１０）に接続された側面（２１．２、２２．２）を有していることを特徴とする、請求項６に記載のサスペンション用袋入りバネシステム。

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