JP2010535538A - 概日リズムの変化を防止するための方法および機器 - Google Patents

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Abstract

夜間のあいだ特定の波長より短い波長を有する光に対する被検体のレチナール曝露を、選択的に実質的に遮断することを含む、被検体の概日リズムを維持する方法、および特定の波長よりも短い波長を有する光を選択的に少なくとも実質的に遮断する光学フィルタを含む、請求項に記載の方法を実施するための装置。
【選択図】なし

Description

[0001] 本発明は、検体における概日リズムを維持するための方法および機器に関する。本発明はさらに、夜間に光に曝露された被検体において、概日リズムの発現パターンを示す遺伝子の遺伝子発現レベルを正常化することに関する。本発明はさらに、夜間に光に曝露された被検体におけるメラトニンレベルおよびグルココルチコイドレベルを正常化することに関する。
[0002] 北米における総労働力のおよそ25%が、通常の日中時間以外の労働に関与する(1)。以前の研究により、夜間シフト労働、特に交代制シフト労働が、日中シフト労働と比較して、短期的および長期的の両方において、悪影響を有する可能性があることが、示された。短期的には、事故の発生率の増加および敏捷さ(alertness)の低下に伴う仕事能力の低下が存在しており(2〜6)、一方、長期的には、肺癌、前立腺癌、結腸直腸癌を含む様々な形態の癌のリスクが増大する(7〜10)。肥満、心臓疾患、およびストレスに関連する精神身体障害のより高い発生率もまた、これらの慢性的な交代制シフト労働者において注目されてきた(11〜13)。これらの不都合な健康上の影響は、夜間に明光に曝露されることによる概日リズム破壊と強く関連している。概日リズムは、大まかに24時間のパターンを示し、そして睡眠/起床サイクル、摂食時間、気分、敏捷さ(alertness)、細胞増殖および様々な組織型における遺伝子発現さえも含む(しかし、これらには限定されない)、様々な生理学的機能において、観察される(14〜16)。これらのリズムは、交叉上核(SCN)に位置するマスター概日時計により制御される。SCNにより使用される一つの鍵となる制御因子は、神経ホルモンであるメラトニンであり、しばしば暗闇のホルモンとも呼ばれる(17)。
[0003] メラトニン(N-アセチル-5-メトキシトリプタミン)は、松果体の主要なホルモンであり、そして多数の生物学的機能、特に明期間および暗期間により調節される生理学的機能のタイミング、を媒介する。メラトニンは、トリプトファンからセロトニンを介して合成され、それが酵素n-アセチルトランスフェラーゼまたはNATによりN-アセチル化され、そしてその後、ヒドロキシインドール-O-メチルトランスフェラーゼによりメチル化される。酵素NATは、メラトニンの合成に関して速度制御的酵素であり、そして松果体における交感神経末端にて、ノルエピネフリンにより増加される。ノルエピネフリンは、夜間にまたは暗相において、これらの神経末端から放出される。このように、メラトニン分泌は、主として、明相および暗相により調節される。
[0004] メラトニンは、日周期リズムにおいて松果体から分泌され、夜間にピークがあり、そしてその分泌は非常に光感受性である。夜間の光曝露は、メラトニン分泌を顕著に抑制する(18〜20)。興味深いことに、メラトニンに対する光の抑制性作用は、波長が異なるごとに異なり、比較的短い波長(420〜520 nmの間)の光が、最も強力な抑制性作用を有する(21〜27)。メラトニンは、時間生物的な制御、免疫調節、抗酸化作用、季節性繁殖作用や抗癌作用のタイミングの制御などの様々な機能を有することが示された(28〜30)。メラトニンの抗癌作用はin vitroにおいて示され、そして動物実験において、光に対する定常的な曝露により、メラトニン抑制により発癌が顕著に促進されることが示される(29、30)。このように、夜間の明光によるメラトニン抑制は、交代制シフト労働の悪影響の重要なメディエータとして、提示された。
[0005] さらに、夜間における光は、多数のその他の内分泌ネットワーク、最も顕著にはグルココルチコイドのネットワークを破壊する(31)。グルココルチコイドは、副腎皮質において産生されるステロイドホルモンの種類である。コルチゾルは、最も重要なヒトのグルココルチコイドであり、そして様々な心臓血管機能、代謝的機能、免疫学的機能、および恒常性機能と関連している。コルチゾルの上昇したレベルは、ストレス応答と関連する。光は、SCN-交感神経系を介して、副腎において遺伝子発現を誘導し、そしてこの遺伝子発現は、血漿および脳のグルココルチコイドの上昇と関連する。血清中に存在するコルチゾル量は、一般に日周的変化を受け、朝早くに最高レベルとなり、夜間に最低レベルとなる。光によるグルココルチコイド放出の程度もまた、光強度と相関した容量依存性のものである。グルココルチコイドの光誘導性の時計依存性分泌は、適応機能を果たして、夜間環境における光に対して細胞代謝を調節することができるが、夜間の照明に応答したストレスの存在も示す。上昇したグルココルチコイドは、高血圧(32)、精神医学的障害(33)、血糖レベル上昇、そして免疫系の抑制を含む、多数の健康上のリスクを有する。グルココルチコイドレベルの上昇は、様々な癌、最も注目すべきは肺癌の、初期の増殖速度とも関連している(34、35)。妊娠中のコルチゾルレベルの上昇は、子どもの代謝性症候群(メタボリック症候群)とさらに関連する。様々な個体群における疫学的研究により、出生児低体重、およびそれに引き続く高血圧、インスリン耐性、2型糖尿病、および心臓血管疾患の発症との間の関連性が示された(36)。この関連性は、古典的な成人のライフスタイルリスク因子とは無関係であるようである(37)。説明において、成長および発生の重要期間の間の刺激または原因作用が、組織構造や組織機能、“胎児性プログラミング”と呼ばれる現象を、永続的に変化させることが、提唱された。興味深いことに、この現象は第一世代の子どもには限定されず、そしてプログラミングの作用は、その後の世代にも持続される可能性がある、という証拠が存在している。ヒトにおける疫学的研究により、出生児体重、心臓血管リスク因子、および2型糖尿病に対する世代間作用が示唆される。同様に、出生児体重、グルコース耐性、血圧、および視床下部-脳下垂体-副腎軸に対する世代を越えた作用が、動物モデルにおいて報告された。胎児性プログラミングを説明するための一つの主要な仮説は、胎児のグルココルチコイドに対する過剰曝露を引き合いに出している(38)。グルココルチコイドは、長期的な組織化作用を示し、そして器官発生および成熟を制御する(39、40)。事実、グルココルチコイドは、周産期において治療的に使用され、肺などの器官の成熟速度を変化させる(41)。妊娠中のグルココルチコイド治療は、動物およびヒトにおいて、出生児体重を低下させる(42、43)。さらに、コルチゾルレベルは、子宮内成長遅滞を伴うヒト胎児において、または子癇前症を合併する妊娠において増加し、それが胎児におけるストレス応答をもたらす可能性がある(44)。妊娠の最後の1/3のあいだにデキサメタゾン(合成グルココルチコイド)に曝露されたラットは、低出生児体重であり、そして成体時に高血圧およびグルコース不耐症を発症することが示された(45〜48)。
[0006] メラトニンの時間生物的な特性は、総体的な概日リズムと同期させることができる。メラトニンが存在しない場合、生理学的プロセスの相またはタイミングが外的な時間列(time queues)と整列されていないため、生物時計の脱同期化が生じる可能性がある。そのような例は、遅延睡眠期症候群(Delayed Sleep Phase Syndrome、DSPS)を有する患者において、睡眠の開始および消失の時間の顕著な遅れであり、睡眠と活動の習慣的な時間には対応しない。これらの個体は、従来型の行動時間にあわせた場合、敏捷さ(alertness)に乏しく、そして精神運動性行動が貧弱であることが示される。さらに、そのような内在する概日リズムの不整合は、しばしば、亜症候群性うつから大うつの範囲の明白な精神的な障害を明らかに示す場合がある。
[0007] DSPS個体群におけるうつの存在は、以前に報告された(49)。DSPSは、睡眠に入ることができるまでに患者が長い時間を過ごす可能性があるという、入眠障害により特徴づけられる。それは、脱同期化された中枢性生物時計により引き起こされる、概日リズム睡眠障害である。DSPS患者は、低い自尊心、神経質、そして感情表出の調節不足などの、感情的な特徴を示すことが報告された。これらの特徴は、社会的ひきこもりを悪化させる可能性があり、それらの概日リズムの同期化に際して、社会的行動様式の喪失が引き起こされる。従って、位相シフトは、より深刻なものとなり、そして悪循環が続く。
[0008] 概日リズム不整合を伴う個体における精神的な障害とは別に、うつの存在が、低メラトニン分泌においても注目された。Wetterberg(50)は、低メラトニン分泌が、内分泌性うつに対する感受性に関する、生物学的マーカーである可能性があると、仮定した。彼の患者において見られた抑鬱気分の臨床的症候には、不眠症、精神運動遅延、記憶力低下および集中力低下、そして自殺念慮が含まれた。最近の数年間に行われたいくつかの研究は、メラトニン分泌の振幅およびリズムの両方ともが、単極性うつを患う患者、ならびに双極性情動障害を患う患者において変化することもまた、示された(51、52)。
[0009] そのようなリズム攪乱および関連する病状は、成人においても、若者においても、大きな関心事である(53)。多面的な社会的要求および睡眠環境不良に伴って常に変わり続けている思春期後のホルモン系を考慮すると、概日リズム攪乱は、彼らの総体的な幸せに対する顕著な脅威として捉えることができる(54)。数は限定的であるものの、若者における睡眠の疫学的研究および臨床的研究により、警告すべき傾向が示される。主要な研究では、若者は、夜に8.5〜9.25時間の睡眠を必要とすることが示された(55)。同じ研究者らは、3,120人の高校生の生徒の調査において、グレードC、グレードDまたはグレードFと分類されることが報告された個体が、グレードAまたはグレードBと報告される個体よりも、1週間の夜に、睡眠が25分間少ないことが見出された(56)。カナダ、オンタリオにおける3,400人の高校生の生徒の調査から、47.3%の生徒が、1週間の夜に、8時間未満の睡眠をとることが示され、そして60〜70%が8〜10 A.M.のあいだしばしば非常に眠気におそわれていることが報告され、学校の開始時刻および学問的スケジューリングに関する関心事を引き起こしている(57)。同一の研究は、日中の“眠気”の増加と、学問的成績およびカリキュラム外の成績の低下との間に、正の直線的関連性を見出した。これらの知見は、潜在的に顕著な健康上の問題を示しており、そして学業成績に対して影響を及ぼす。調査結果から、およそ200万人の14〜18歳のカナダ人のうち、115,000人の若者が未確認の医学的睡眠障害を有し、そして少なくとも975,000人が顕著な睡眠不足を伴う可能性があり;これらの睡眠障害の大部分は、概日リズム攪乱が原因と特定することができることが、示唆される(57)。これらの知見は、若者における概日リズム不整合を修正して、これらの若年個体が彼らの完全な潜在力を達成することを補助する必要があることを強調する。
[0010] 夜間に明光に対して曝露することは、SCN、マスターの体内時計を脱同期化し、様々な生理学的機能のミスタイミングを引き起こし、その結果健康不良を引き起こす可能性がある。
[0011] 通常の明-暗サイクルの破壊に関連する条件を改善するために取られる主要なアプローチの一つには、夜間に敏捷さ(alertness)を増加し、そして朝の時間帯に睡眠を誘導することを期待した、明光での治療を使用した、後退相に対する概日リズムの同調が含まれる(58〜61)。しかしながら、夜間シフトの最後に、明るい昼光に対して曝露することが、強力な同調因子(Zeitgeber)として機能し、明光の介在の潜在的に有益な作用を無効にし、そして概日リズムの同調を無効にする(62)。さらに、夜間に明るい光を与えると、夜間のメラトニン分泌が妨害されることにより、身体の自然の概日性メラトニンプロファイルが破壊される。癌、心臓血管疾患、胃腸障害、および気分障害、およびこれらの関連する罹患率および死亡率のリスクの増加を含む、シフト労働-関連リスク因子の、潜在的な長期的結果との関連性を示す実質的な研究的証拠が出現しつつある。最近の研究では、これらのリスク因子により、メラトニン分泌が破壊されることが示される。
[0012] これらの既知のアプローチの一つの例として、Czeisler et al.に対する米国特許5,304,212は、光の時間制御適用が関連する、内在性概日性ペースメーカーの調節方法を開示する。
[0013] Lewy et al.に対する米国特許6,638,963は、メラトニン、メラトニンアゴニストまたは内在性メラトニン産生を刺激する化合物の投与が関連する、シフト労働-関連脱同期化を含む、概日リズム障害を治療する方法を教示する。このタイプの医薬ベースの治療介入は、コンプライアンスの問題(財政的困難と関連する問題を含む)と、そして副作用リスクとに、必然的に関与する。
[0014] ほとんどのステロイド型のホルモンは、短い半減期を有しており、そのため、被検体における正常な夜間の上昇を模倣するためには、大用量または複数用量が必要とされる。このタイプの医薬的治療介入のための適切な用量は既知のものではなく、使用されるメラトニン産物の精製度に依存して、副作用または未知の毒性の可能性がある。
[0015] Whitcombに対する米国特許6,156,743は、有効量のヒドロコルチゾン(すなわち、医薬的コルチゾル)を投与することにより、覚醒状態の時間をシフトするヒト(例えば、夜間シフト労働者)における疲労を低下させる方法を開示する。ヒドロコルチゾンの投与が、疲労からの短期的な軽減と関連する可能性があるものの、コルチゾルの上昇したレベルが、多数の健康に対する悪影響と関連している。
[0016] Casper et al.に対する米国特許出願公開番号2006/0119954(“Casper et al.”)は、本件出願と共通の発明者が含まれているが、530 nm未満の波長の光を選択的に遮断することにより、メラトニン抑制を阻害するための機器を提供する。本発明は、メラトニン抑制の阻害に関するものではあるが、概日リズム発現パターンを示すその他の遺伝子の発現を緩和することに関するものではない。さらに、一般的に、有用なレベルの色認識が、これらのフィルタを用いて得られるものの、それらにより、“黄色の色相(yellow hue)”の透過画像が得られ、そして特定の色、特に:白/グレイ/黄色の識別、そして青/緑/黒の識別;を、困難にする可能性がある。
[0017] Phelpsによる文献〔Phelps J, Dark therapy for bipolar disorder using amber lenses for blue light blockade, Med Hypotheses(2007)〕では、双極性障害の罹患者に対する可能性のある治療として、夜間に黄色(amber)の安全ゴーグルを使用することを研究する。そのようなゴーグルは、制限した量の光:おそらくは、全ての光の波長の50%未満、を透過する;そして一般的には約530 nm未満の全ての光の波長を遮断する。結果的に、そのようなゴーグルは、Casper et al.に関して記載したように、色と色の間を識別する能力を制限し、そして多くの産業用途に対しては適切ではない。さらに、Phelpsは双極性障害の罹患者の症候は、概日リズム作用の結果として改善される可能性があることを示唆するものの、このことは推測であり、そして当該技術分野における既知の情報およびこの研究に関与する被検体の症候の観察に基づくものである。
[0018] Johansen et al.に対する米国特許4,878,748は、水平に偏光した光および青色光を遮断し、300〜549 nmのあいだの光を遮断するが、全ての波長の光も実質的に遮断するためのサングラスを教示する:“遮断された”範囲以上の波長の光の50%未満を透過する。Johansen et al.は、夜間に光に曝露された個体により罹患される概日リズムの破壊と関連した問題には対処していない。Johansen et al.の発明者らは、強力な昼光に対する曝露により引き起こされる損傷から網膜を保護することに注目している。
[0019] 疲労を過度に増加させずに、また敏捷さ(alertness)を低下させずに、夜間の光曝露の様々な健康上の悪影響を予防するための、単純で、効果的で、安価な方法が必要とされている。
米国特許6,638,963 米国特許6,156,743 米国特許出願公開番号2006/0119954 米国特許4,878,748
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[0020] 一側面において、本発明は、夜間のあいだ約490 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む被検体の概日リズムを維持する方法を提供する。
[0021] 別の側面において、本発明は、夜間のあいだ約480 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む被検体の概日リズムを維持する方法を提供する。
[0022] さらに別の側面において、本発明は、夜間のあいだ約470 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む被検体の概日リズムを維持する方法を提供する。
[0023] さらに別の側面において、本発明は、夜間のあいだ約460 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む被検体の概日リズムを維持する方法を提供する。
[0024] さらに別の側面において、本発明は、夜間のあいだ約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;約440 nm〜約460 nm;からなる群から選択される波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む、被検体におけるメラトニンレベルおよび少なくとも1つのグルココルチコイドレベルを正常化する方法を提供する。
[0025] さらに別の側面において、本発明は、約490 nm未満の波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器を提供する。
[0026] さらに別の側面において、本発明は、約480 nm未満の波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器を提供する。
[0027] さらに別の側面において、本発明は、約470 nm未満の波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器を提供する。
[0028] さらに別の側面において、本発明は、約460 nm未満の波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器を提供する。
[0029] さらに別の側面において、本発明は、約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;約440 nm〜約460 nmからなる群から選択される波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器を提供する。
[0030] 図1は、本発明の一態様の眼鏡のレンズの透過曲線を示す。 [0031] 図2は、本発明の別の態様の眼鏡のレンズの透過曲線を示す。 [0032] 図3は、暗環境中、光環境中、および本発明のフィルタを用いた照明条件中での、8 pm〜8 amまでの12時間にわたる、動物モデルにおけるメラトニンプロファイルを示す。 [0033] 図4は、フィルタなし、457.9 nmノッチフィルタ、476.5 nmノッチフィルタ、および両方のフィルタによる、照明条件下での動物モデルにおける、8 pmおよび12 amでのメラトニンレベルを示す。 [0034] 図5は、フィルタなし、457.9 nmノッチフィルタ、476.5 nmノッチフィルタを用いた場合の照明条件下、および暗環境下での、動物モデルにおける、8 pm〜8 amまでの12時間にわたるメラトニンプロファイルを示す。 [0035] 図6は、暗環境下、光環境下、および本発明のフィルタを用いた照明条件下での、動物モデルにおける、8 pm〜8 amまでの12時間にわたるコルチコステロンプロファイルを示す。 [0036] 図7は、フィルタなし、457.9 nmノッチフィルタ、476.5 nmノッチフィルタ、および両方のフィルタを用いた場合の、照明条件下での動物モデルにおける、8 pmおよび12 amでのコルチコステロンレベルを示す。 [0037] 図8は、フィルタなし、457.9 nmノッチフィルタ、476.5 nmノッチフィルタ照明条件下、および暗環境下での、動物モデルにおける、8 pm〜8 amまでの12時間にわたるコルチコステロンプロファイルを示す。 [0038] 図9は、暗環境中、光環境中、および本発明のフィルタを用いた照明環境中での、8 pm〜8 amまでの12時間にわたる、動物モデル中でのPer2時計遺伝子の発現を示す。 [0039] 図10は、暗環境中、光環境中、および本発明のフィルタを用いた照明環境中での、8 pm〜8 amまでの12時間にわたる、動物モデル中でのBmall時計遺伝子の発現を示す。 [0040] 図11は、フィルタなしの照明条件、457.9 nmノッチフィルタありの照明条件、476.5 nmノッチフィルタありの照明条件、そして暗環境における、8 pm〜8 amまでの12時間にわたる、動物モデルの視床下部でのPer2時計遺伝子の発現を示す。 [0041] 図12は、フィルタなしの照明条件、457.9 nmノッチフィルタありの照明条件、476.5 nmノッチフィルタありの照明条件、そして暗環境における、8 pm〜8 amまでの12時間にわたる、動物モデルの副腎でのPer2時計遺伝子の発現を示す。 [0042] 図13は、暗環境、光環境、および本発明のフィルタありの照明環境中での、8 pm〜8 amまでの12時間にわたる、動物モデルの視床下部でのPer 2時計遺伝子の発現を示す。 [0043] 図14は、暗環境、光環境、および本発明のフィルタありの照明環境中での、8 pm〜8 amまでの12時間にわたる、動物モデルの副腎でのBmall時計遺伝子の発現を示す。 [0044] 図15は、フィルタなしの照明条件、460 nm以下の波長を実質的に遮断するフィルタありの照明条件、490 nm以下の波長を実質的に遮断するフィルタありの照明条件、および光なし条件の下での、動物モデルでの12 amにおけるコルチコステロンレベルを示す。 [0045] 図16は、フィルタなしの照明条件、460 nm以下の波長を実質的に遮断するフィルタありの照明条件、490 nm以下の波長を実質的に遮断するフィルタありの照明条件、および光なし条件の下での、動物モデルでの12 amにおけるメラトニンレベルを示す。 [0046] 図17は、457.9 nmノッチフィルタおよび476.5 nmノッチフィルタを用いた場合の、8 pm〜8 amまでの12時間にわたる、動物モデルでのメラトニンプロファイルを示す。
発明の詳細な説明
[0047] 本発明は、様々な手段により達成することができる。以下において、本願明細書中で使用される用語のいくつかについての定義を提示する:
[0048] “概日リズム”は、生物の生理学的プロセスにおける、およそ24時間のサイクルのことをいう。上記において検討したように、哺乳動物におけるマスターの概日時計は、視交叉上核(SCN)に位置し、視床下部に位置する細胞群である。SCNは、目を通じて、照明についての情報を受信する。それぞれの目の網膜は、伝統的な光応答性の桿体視細胞および錐体視細胞とともに、専門的な光応答性網膜神経節細胞(RGC)を含有する。これらのRGCは、メラノプシンと呼ばれる光色素を含有し、そして網膜視床下部路と呼ばれる経路を通り、SCNに導かれる。最近、概日リズムが、SCNマスター時計外部の体内細胞において見出されるという証拠、言いかえると、身体全体の様々な組織における遺伝子の発現もまた、概日リズムパターンに従うという証拠が、示された。本発明の文脈において、“時計遺伝子”は、そのような発現パターンに従い、そして特定の細胞生理学における概日性振動を維持することに関与するいずれかの遺伝子のことをいう。約25%のヒトゲノムが、そのような発現の周期性を示すと推定されている。
[0049] 本発明の文脈において、被検体の“概日リズムを維持する”こととは、地球物理学的明/暗サイクルに曝露された被検体において存在する可能性がある、メラトニンおよびコルチゾルの分泌および時計遺伝子発現を含む(しかし、これらには限定されない)、生理学的プロセスにおいて観察される概日性振動の振幅および周期性を維持することをいう。
[0050] 時計遺伝子の発現産物の“レベルを正常化する”とは、発現レベルを増加または減少させて、それにより、通常の地球物理学的明/暗サイクルに曝露された同一の被検体において見出すことができる、産物レベルとより緊密に対応させることをいう。より具体的には、メラトニンに関して、それは、暗条件中で維持される同一の個体におけるレベルの少なくとも50%を維持することをいう。
[0051] 本発明において、メラトニンレベルを正常化することは、夜間に光に曝露された被検体中において、そうしなければ存在していたであろうレベルと比較して、メラトニンレベルを増加させることと関連する。コルチゾルの文脈において、夜間に光に曝露された被検体中において、そうしなければ存在していたであろうレベルと比較して、コルチゾルレベルを減少させることと関連する。
[0052] 本発明の方法において、“被検体”は哺乳動物であり、好ましくはヒトである。被検体は雌性ヒト被検体である場合に特に利点がもたらされる可能性があり、そして被検体が妊娠している場合にさらなる利点がもたらされる可能性がある。
[0053] 光の波長に関して使用される場合、“実質的に遮断する”または“実質的な遮断”は、入射光波長の40%未満;入射光波長の30%未満;入射光波長の20%未満;そして入射光波長の10%未満;を透過することとして定義される。“選択的に遮断”とは、被検体の環境におけるその他の光の波長の実質的な透過(すなわち、40%より多くの透過;50%より多くの透過;60%より多くの透過;70%より多くの透過;80%より多くの透過;90%より多くの透過;または100%の透過)を可能にしつつ、特定の光の波長のみを実質的に遮断することをいう。波長範囲の文脈における“約”は、±5 nmのことをいう。本発明の文脈において、“光学フィルタ”は、(この用語が上述の通り定義されるように)非-透過光の波長の範囲を実質的に遮断する機器のことである。当業者により理解されるものであるが、この文脈において、用語、光学フィルタは、カラーフィルタと同等とは理解すべきではなく、これは特定の視感色彩を有する光を透過させつつ、透過される視感色彩の波長の外側の光の波長は“実質的に遮断”しなくてもよいものである。
[0054] “レチナール曝露”は、被検体の網膜上に光衝突することをいう。
[0055] “夜間”は、自然の暗時間、およびより具体的には、地球物理学的明/暗サイクルの暗相のことをいう。夏には、赤道周囲地域において、これは、おおまかに約2100時(9 pm)〜約0600時(6 am)に相当し、メラトニン産生のピーク時間である。“夜間の間”とは、この期間のいずれかの時間のことをいい;好ましくは、本発明の方法が、夜間を通じて実施される。
[0056] “アイウェア”は、有害物質(例えば、ゴーグルの文脈においては化学物質など)から眼を隠蔽し/保護するか、または使用者の視力を高めるため(例えば、コンタクトレンズ)、使用者の眼と関連して使用される、眼鏡、ゴーグル、コンタクトレンズなどの品目を含む、幅広い用語として使用される。用語“アイウェア”は、上記の例には限定されず、そして表示窓(viewing window of sorts)を含有する眼と関連して使用されるいずれかの機器を記述することが理解される。適切には、本発明のアイウェアは、フィルタリングをかけていない光が、使用者の網膜上に衝突することを実質的に予防するように設計される。
[0057] 一態様において、本発明は、夜間のあいだ約490 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を、選択的に実質的に遮断することによる、被検体の概日リズムを維持する方法である。別の態様において、本発明は、約480 nm未満の光;約470 nm未満の光;および約460 nm未満の光;に対する夜間の被検体のレチナール曝露を、選択的に実質的に遮断することによる、被検体の概日リズムを維持する方法である。最適には、この方法を、夜間を通じて実施する。
[0058] “青色領域”のより短い光の波長が、敏捷さ(alertness)の上昇に関連する可能性があるといういくつかの証拠が存在する(63、64)。本発明の発明者らは、530 nm以下の全ての波長を実質的に遮断することと関連した敏捷さ(alertness)の顕著な低下は見出さなかったが、本発明にはまた、光遮断のより制限された範囲が関連する方法、そしてより具体的には、本発明の発明者らにより特定された概日リズムの維持のために重要な範囲の外側の、特定のより低い光の波長、の透過を可能にする範囲が関連する方法が含まれる。
[0059] 従って、別の態様において、本発明は、夜間のあいだ約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;および約440 nm〜460 nm;の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することにより、被検体の概日リズムを維持する方法である。最適には、この方法を、夜間を通じて実施する。別の態様において、これらの具体的な範囲を、UVフィルタと組み合わせて、紫外光の波長をさらに排除することができる。
[0060] 一態様において、遅延睡眠期症候群(Delayed Sleep Phase Syndrome、DSPS)を有する被検体の睡眠・起床サイクルを、補正しそして維持することができる。具体的には、DSPSを有するヒトは、入眠障害を患っており、そして夜間の全てまたは大半を通常は起きた状態で、そして人工照明環境下において、すごす。夜の初期に、フィルタリングをかけていない人工光に対して曝露することは、位相後退を引き起こす低波長に対して被検体を曝露することであり、睡眠開始をずっと遅くの時刻にずらす。上記で特定した波長に対する被検体のレチナール曝露を遮断することにより、位相後退を弱めることができ、そして被検体の概日リズムを維持することができ、それにより夜間に起きていることそして人工照明環境中にいることの健康への悪影響を軽減し、そして睡眠パターンを潜在的に改善する。
[0061] 別の態様において、本発明は、夜間のあいだ約490 nm未満;約480 nm未満;約470 nm未満;および約460 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することにより、被検体におけるメラトニンレベルおよびコルチゾルレベルを含む少なくとも1つのグルココルチコイドレベルを正常化する方法である。最適には、この方法を、夜間を通じて実施する。
[0062] 別の態様において、本発明は、夜間のあいだ約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;および約440 nm〜約460 nm;の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することにより、被検体におけるメラトニンレベルおよびコルチゾルレベルを含む少なくとも1つのグルココルチコイドレベルを正常化する方法である。最適には、この方法を、夜間を通じて実施する。
[0063] 一態様において、本発明は、被検体の概日リズムを維持するための機器である。この機器には、約490 nm未満の波長の光;約480 nm未満の波長の光;約470 nm未満の波長の光;および約460 nm未満の波長の光;を選択的に実質的に遮断するための光学フィルタが含まれる。これらの光学フィルタは、良好な色認識を可能にし、そして顕著に黄色の色相(yellow hue)を知らせない。それらにより、平均的な使用者は、白/グレイ/黄色のほとんどの色調、および青/緑/黒のほとんどの色調を識別することができる。
[0064] 別の態様において、本発明は、夜間のあいだ約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;および約440 nm〜約460 nm;の光の波長を選択的に遮断するための光学フィルタが含まれる、被検体の概日リズムを維持するための機器である。これらの光学フィルタは、良好な色認識を可能にし、そして顕著に黄色の色相(yellow hue)を知らせない。それらにより、平均的な使用者は、白/グレイ/黄色のほとんどの色調、および青/緑/黒のほとんどの色調を識別することもできる。
[0065] 本発明の別の態様において、上述したものなどの光学フィルタを、白熱灯バルブまたは蛍光バルブを含む、光源の表面に対して適用することができる。一態様において、光学フィルタは、コーティングの形態である。
[0066] 別の態様において、上述したものなどの光学フィルタを含む透明カバーまたは半透明カバーを、光源に対して取り外し可能に取り付けて、カバーを通して光源から放射される光を導くことができる。光源には、本来の機能ではないものの、例えば、テレビ画面またはコンピュータモニタなどの光を放射する装置が含まれていてもよい。それとともに使用される光源をカバーするために機能可能である限り、カバーはどの様な形状または形態のものであってもよいことが、当業者により理解される。代わりの態様において、光カバーを、光源に対して恒久的に取り付けることができる。
[0067] 別の態様において、本発明は、約490 nm未満;約480 nm未満;約470 nm未満;または約460 nm未満;約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;および約440 nm〜約460 nm;の光の波長を排除する光源である。
[0068] 別の態様において、本発明は、約490 nm未満;約480 nm未満;約470 nm未満;約460 nm未満;約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;約440 nm〜約460 nm;の波長の光を遮断するための光学フィルタを含むアイウェアである。一態様において、光学フィルタは、コーティングの形状である。
[0069] 以下の表1において、本発明に従って作製された光学フィルタにより真空コーティングされたポリカーボネートレンズを組み込む眼鏡(pair of glasses)の透過値が、示される。約460 nmまたはそれ以下の光の波長は、実質的に遮断される。これらの透過値は、図1において透過曲線として示される。以下の表2において、本発明に従って作製された光学フィルタにより真空コーティングされたポリカーボネートレンズを組み込む別の眼鏡(pair of glasses)の透過値が示される。ここで、約490 nmまたはそれ以下の光の波長は、実質的に遮断される。両方の眼鏡のセットは、夜間に光に曝露された個体に対して本発明の健康上の利益をもたらしつつ、良好な色彩認識を可能にする。これらのレンズは、検眼の処方箋に従って研磨して、視力調整を行うこともできる。以下の表3は、それに対して適用される抗-反射性コーティングにより、490 nmまたはそれ以下の波長の光を実質的に遮断する、眼鏡(pair of glasses)の透過値を示す。
[0070] 本発明の一態様において、ポリカーボネートレンズは、複数の光学フィルタ層で真空コーティングし、それにより累積的に、本発明の選択的波長遮断を提供する。一態様において、10またはそれ以上の光学フィルタコーティング層が、本発明のレンズを形成するために適切に適用される。
Figure 2010535538
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[0071] 実施例1
[0072] 全ての実験のために使用した動物は、10週齢(350グラム)の成体非繁殖オスSprague Dawleyラット(Charles River, Montreal, Canada)であった。これらの動物は、頑強なメラトニンプロファイルを示すことが示され、そしてメラトニン分泌がエストロゲンにより調節されることから、雌性動物を排除して、混乱を生じる因子を減少した。全ての実験を行う前に、動物を、12:12の明:暗(LD)サイクル(7 pm消灯、7 am点灯、明相のあいだ動物飼育室中に475 Luxで白熱照明)の条件下、標準的なラット餌および水の自由摂取をさせながら、環境順化のために2週間飼育し、そして概日同調を確実に行った。その後、実験を3相において行った。
[0073] 第1相
[0074] 第1相において、正常の12:12 LDサイクル条件下でのメラトニンプロファイルおよびコルチコステロンプロファイルのベースラインを決定した。ラットにおいて、コルチゾルではなくコルチコステロンが、副腎により産生される主要なグルココルチコイドである。コルチコステロンならびにメラトニン濃度を測定して、様々な光条件のあいだに動物へ曝露されたストレスの程度を測定し、そして過剰なストレスが結果に影響を与えなかったことを確認した。この目的のため、8 pmから始めて8 amまで、安全用赤色光ランプを使用した暗条件下(<5 Luxの明度)で、そして暗視ゴーグルの補助のもと、血液サンプル回収および組織サンプル回収のために、それぞれの4つの時間に、4頭の動物を使用した。動物をイソフルレンガスを用いて麻酔した(5%誘導;3%維持)。5 mlの血液を、ツベルクリン注射器(20ゲージ、1インチ針)中で心穿刺により吸引し、そして予め冷却したヘパリンコーティングしたチューブ(BD, Canada)中で保存した。血液採取の直後、動物を断頭により安楽死させた。脳を詳細な分析用に採取して、視床下部を採取した。脳を成体ラット脳マトリクス(Ted Pella, USA)を用いて、2 mm切片に薄切し、そして続いて視床下部領域を切り出した。さらに、肝臓および腎臓もまた採取した。全ての組織を液体窒素中で瞬間凍結し、そして後日のRNA抽出のために、-80℃で保存した。全ての血液サンプリングを終了した後、血液を1000 gにて15分間遠心して、血漿を抽出し、これを続いて後日のメラトニンアッセイおよびコルチコステロンホルモンアッセイのために、-80℃にて保存した。
[0075] 第2相
[0076] この実験の第2相において、12:12 LLサイクルに曝露したラットまたは連続明条件に曝露されたラットにおける、メラトニン分泌およびコルチコステロン分泌のプロファイルを調べた。この目的のため、4頭の動物を特別に設計したボックス中で飼育した。ボックスは、24”×24”×14”であり、そして2つの規定サイズのラットケージを保持した。ラットケージを改変して、各プラスチック面の80%以上を亜鉛メッキスチールメッシュワイヤで置換した。使用したサイズおよび床敷き(bedding)は、同調のあいだ動物を飼育するもとのケージと全く同一であった。改変は、規定の飼育条件(regulation holding conditions)の下で動物を依然として飼育しつつ、光が自由に内部に入り、そしてもとのプラスチック側面により反射されたりフィルタリングされないことを確実にするためであった。それぞれの改変されたケージに、2匹の非繁殖オス動物を入れた。動物を、同調期間の開始からペアで収容し、そして新たな動物に対する曝露により引き起こされるストレスの影響を無視するため、同一のペアをその改変飼育ケージに移した。ボックスは、外光が入ってこないようにし、あるいは飼育条件内での光強度のいずれかの潜在的な変化を防止しながら、内部光が漏れないようにする。動物は、7 pm〜8 amのあいだ光に曝露させた。動物の眼高で500 Luxの光強度を発生する183ワットのタングステンハロゲン電球を備えた光ファイバー光源から走行する光ファイバーケーブルを使用して、光をボックス全体に均等に供給した。血液および組織のサンプリングのため、第1相の場合と同様に動物を犠死させた。ボックスは、わずか4匹の動物を飼育するように設計されたため、一晩あたり1つの時点を試験し、そして実験を4夜連続で行った。
[0077] 第3相
[0078] 実験の第3相において、第2相の場合と同様に12:12 LLサイクルで、しかし光学的にフィルタリングされた光に曝露されたラットにおけるメラトニン分泌プロファイルおよびコルチコステロン分泌プロファイルを、決定した。本研究の第2相の場合と同様の条件下で動物を飼育したが、しかしこの場合、およそ10〜15 nmの波長帯域幅を除去するように特に設計されたホログラフィックノッチフィルタ(Kaiser Optical Systems, Ann Arbor, MI)を使用して、光をフィルタリングした。それぞれがおよそ440〜530 nmの範囲をカバーする10〜15 nm帯域幅を除去するように設計された、4つのノッチフィルタを購入した。ノッチフィルタを、ボックスの光源に対して取り付け、それにより、全ての光ファイバー束が同一強度および同一波長の光を送達することを確実にするため、光が光ファイバーケーブルにはいる前に、光をフィルタリングした。光学的にフィルタリングをかけられた光強度は、加減抵抗器(rheostat)を使用して調整し、動物の眼高にて500 Luxを維持した。ボックスは、わずか4匹の動物を飼育するように設計されたため、一晩あたりフィルタごとにまたはフィルタの組合せごとに1つの時点を試験し、そして第2相の場合と同様に各フィルタについて実験を4夜連続で行った。全ての血液回収および組織回収は、上述したように行った。さらに、動物を3つの相のそれぞれのあいだ同一条件に対して曝露することを確実にするため、第1相における動物を、特別に設計したが光に対する曝露なしのボックス中においても飼育した。457.9 nmおよび476.5 nmのホログラフィックノッチフィルタを、単独でそして組み合わせて、最初に試験した。実験の各相からのサンプル回収の完了時に、血液を使用して、血漿からのメラトニンおよびコルチコステロンを解析した。以前に確認された、市販されているELISAキットを用いて、ホルモン解析を行った。リアルタイムRT-PCRによるPer2時計遺伝子およびBmall時計遺伝子の発現の研究のために、脳組織を使用した。得られた結果から、両方のメラトニン抑制を防止することができ、そしてコルチコステロンレベルは、およそ452〜462 nmの帯域幅および470〜480 nmの帯域幅を遮断するノッチフィルタの組合せにより、低く維持されたことが示された。
[0079] ホルモン解析からの予備的データは、457.9 nmのノッチフィルタが、光によるメラトニン抑制を防止できなかったのに対して、476.5 nmのフィルタは、メラトニン抑制を防止したことを示した。457.9 nmのフィルタと476.5 nmのフィルタとの組合せもまた、真夜中の光によるメラトニン抑制を防止する際に優れていた。対照的に、457.9 nmのフィルタは、真夜中の光曝露によるコルチコステロン分泌の上昇を防止する際に有効であることが見出されたが、しかし476.5 nmのフィルタは、それほど有効ではなかった。457.9 nmのフィルタと476.5 nmのフィルタとの組合せもまた、真夜中の光によるコルチコステロン分泌の上昇を防止する際に優れていた。従って、メラトニン分泌およびコルチコステロン分泌に対する457.9 nmのフィルタと476.5 nmのフィルタとの組合せは、8 pm、12 am、4 am、および8 amに犠死させたラット(各時点ごとに4匹の動物)において試験した。およそ452〜462 nmの波長範囲および470〜480 nmの波長範囲をカバーする2種類のフィルタの組合せは、ラットを暗条件下で飼育した場合に見られたプロファイルと同一である定常的光曝露のもとで、コルチコステロン分泌プロファイルおよびメラトニン分泌プロファイルを維持した。
[0080] 遺伝子発現研究からのデータは、2種類のフィルタの組合せが、ラットを暗条件化で飼育した場合に見られたプロファアイルと同一の定常的光曝露のもとで、視床下部中でのPer2時計遺伝子およびBmall時計遺伝子の発現プロファイルを維持したことが示された。Per2発現およびBmall発現は、異なる種間でも一貫した概日リズムを示す。Per2発現は、日中にピークを迎え、そして暗条件下では夜間の経過を通じて徐々に減少する一方、Bmall発現は、Per2発現の逆位相である。Bmallは、暗条件の開始とともに増加し始め、そして4 am頃にピークを迎え、そして夜の終わりまでに基底レベルに減少する。しかしながら、Per2発現は、光に対して非常に感受性であり、そして夜間に光に対してわずかに曝露されるだけで、視床下部において強力なPer2発現が誘導される可能性がある。使用されるフィルタはこの光誘導性のPer2 発現の増加を遮断することができたことから、フィルタが、光が概日性同調に関与する視床下部の重要な中枢を活性化しない様にすることができたことを示唆する。この反応は、それぞれのノッチフィルタを単独で使用することによっては、予測することができなかった。
[0081] 動物実験に由来するこのデータから、この狭い範囲の低波長の光(すなわち、およそ450 nm〜480 nm)をフィルタリングすることにより、夜間に連続して12時間の光曝露を行った後であっても、メラトニン分泌を正常化すること(図3および図4を参照)、グルココルチコイド分泌を生理学的レベルにまで低下すること(図6および図7を参照)、そして視床下部におけるPer 2遺伝子発現およびBmall遺伝子発現を正常化することにより反映されるように総体的な概日リズムを回復させること(図9および図10を参照)ができることが、示される。図5および図8に示されるように、メラトニン分泌は、476.5ノッチフィルタを単独で使用することにより正常化されたが、457.9フィルタを単独で使用した場合には正常化されず、一方コルチコステロン分泌は両フィルタにより正常化された。遺伝子発現研究において、図11および図12において示されるように、Per2遺伝子発現は、視床下部および副腎の両方において、476.5 nmのフィルタのみを使用して正常化されたが、一方457.9 nmのフィルタは、副腎におけるPer2発現のみを正常化する際に有効であった(図5、図8、図11および図12において、**は、光曝露により得られたレベルと比較した場合に有意差があることを示し、†は、457.9 nmをフィルタリングした光曝露と476.5 nmをフィルタリングした光曝露とのあいだで遺伝子発現レベルに有意差があることを示す)。図13および図14に示されるように、457.9 nmのフィルタと476.5 nmのフィルタとの組合せを使用して、およそ450 nm〜480 nmの波長をフィルタリングすることは、副腎におけるPer2遺伝子発現およびBmall遺伝子発現を、夜間の光曝露により誘導された破壊から正常化させた(**は、光曝露を用いて得られたレベルと比較して、統計的な有意差が存在することを示す)。
[0082] 530 nm以下の全ての光の波長を遮断する光学フィルタを含有する特注のゴーグルは、73%の光透過率を有し、明光条件(800 Lux)に曝露されるシフト労働者におけるメラトニンプロファイルを回復させるために十分に機能したことが、示された。メラトニン分泌を維持するためのフィルタ光に対する曝露の夜間帯のあいだ、敏捷さ(alertness)および仕事能力についてのいくつかの試験を、客観的尺度および主観的尺度の両方を使用して行った(65)。これらの試験により、夜間に労働している間の明光のため、メラトニンプロファイルが抑制された被検体と比較して、正常化されたメラトニンリズムが敏捷さ(alertness)または眠気に影響を及ぼさないことが示された。この証拠は、メラトニンが睡眠薬として作用し、そして眠気(sleepinessおよびdrowsiness)を誘導するという懸念を緩和する。
実施例2〜3
[0083] 実施例1の結果に基づいて、より狭い範囲の低波長の光、具体的には440 nm〜480 nmのあいだの光を遮断する光学フィルタを、開発した。これらのフィルタは、光透過率を増加させ、そして色認識を改善し、そして視力を総体的に改善した。実施例1に記載されるように、動物実験に由来するデータから、この狭い範囲の低波長の光をフィルタリングすることにより、夜間に連続して12時間の光曝露を行った後であっても、メラトニン分泌を正常化すること(図3および図4)、グルココルチコイド分泌を生理学的レベルにまで低下させること(図5および図6)、そして視床下部におけるPer2遺伝子発現およびSmall遺伝子発現を正常化することにより反映されるように総体的な概日リズムを回復すること(図7および図8)、ができることが、示された。
[0084] 実施例2〜3は、模擬的な夜間シフト労働環境においてこれらのフィルタをゴーグルとして使用することの実現可能性を試験し、そしてこれらのフィルタを使用することにより、メラトニン分泌およびグルココルチコイドレベルが回復されると仮定される。これは、彼ら自身の対照として機能する被検体による無作為化交叉研究である。主観的疲労、眠気および敏捷さ(alertness)を評価する自己-報告装置は、メラトニンおよびコルチゾルの生理学的測定を補完する。被検体は、以下の交叉研究条件の一つを無作為に割り当てられる:(1)夜間に光曝露なし;(2)夜間に12時間の明光(500 Lux)曝露;(3)夜間に12時間のフィルタリングされた明光(500 Lux)曝露;(4)夜間に“模擬的”にフィルタリングされた(メラトニン-感受性光フィルタリング特性を持たない黄色の薄い色が付いたレンズ)明光(500 Lux)曝露。
[0085] 同数の健康な男性被検体および雌性被検体を採用し、そして引き続いて全体で30人の被検体を登録した。5人までの被検体(17%の中断率)が、完了までに取りやめる可能性があると予想される。本研究を完了するためには、25人の被検体が必要である(以下の出力計算を参照)。メラトニン分泌における何らかの年齢-関連性変化を回避するため、45歳以上の被検体は、含まれない。睡眠障害または大うつ/小うつの事前診断を受けた被検体は、そのような病態がメラトニンリズムおよび総体的な概日リズムの破壊と関連したため、含まれない(66、67)。活動的な交替制シフト労働者または顕著に後退した習慣的な睡眠時間を有する個体は、研究には含まれない。
[0086] 実施例2:光なしの基準条件下、および夜間の明るい環境光の条件下での、夜間のメラトニンレベルおよびコルチゾルレベルの測定
[0087] 被検体を、交叉研究条件の一つに無作為に割り当てる。‘模擬的な’フィルタ手段をこの研究に追加することにより、研究デザインを強化する働きをし、これを、より厳格で真のプラセボ対照化された試行とする。被検体は、全ての条件下で無作為に試験をされ、そして同一の手順を各条件について実行する。全ての研究条件は、1つの研究条件についての試験の最終日と、次の条件についての試験の最初の夜との間が、少なくとも5日の回復期間、隔てられている。各研究条件には、試験の一晩が関与する。試験の夜のあいだ、被検体は、1900 h〜0700 hの12時間の夜間シフトを模倣する12時間のあいだ、起き続けていることを要請される。1900 hから始めて、1時間おきに0700 hまで、唾液サンプルを被検体から回収し、被検体あたり実験条件あたりで総数13サンプルを得た。試験期間のあいだ、被検体には、試験開始後4時間(2300 h)および8時間(0300 h)に、2回の軽食休憩が与えられるが、食物残渣が唾液サンプルに混入する可能性があるため、残りの時間を通じて食べたり飲んだり(水以外のもの)することを控えるよう、要請される。唾液サンプルを、メラトニンについての市販のELISAキット(ALPCO, USA)およびコルチゾルについての市販のELISAキット(Cayman Chemical, USA)を使用して、ホルモン解析のために使用する。
[0088] 基準条件を確立するため暗条件下で一晩ずっと起き続けていることは、難しいことがわかる場合があり、結果として、暗赤色灯(<5 Lux)を全ての時間に使用する。5 Lux未満の強度での暗赤色灯は、メラトニン分泌を抑制しないことが示された(65)。さらに、被検体は、心理アンケートを2時間ごとに完了し続け、それにより非活動期間を少なくする。
[0089] 実験的フィルタが、メラトニン抑制を防止する際に、そして本発明者らの予備的in vivo研究において見出されたように夜間の明光曝露により誘導されるストレスレベルを低下させる際に、有効であることが予測される。さらに、模擬的フィルタは、生理学的メラトニンレベルを維持せず、または夜間の明光曝露に応答したストレスレベルを低下させない。
[0090] 実施例3:光なしの基準条件下、および夜間の明るい環境光下での、主観的疲労、眠気および敏捷さ(alertness)の評価
[0091] 実施例2の場合と同様に、被検体を、交叉研究条件の一つに無作為に割り当てる。これらの試験は、実施例2と同一の試験の夜に行う。被検体は、試験の開始後30分後に状況アンケートを完了するよう要請され、そしてその後2時間おきに夜間を通じて眠気および疲労の変化を評価するよう、要請される。被検体は、暗赤色灯(<5 Lux)の補助のもと、フォームを完了し、そして暗光条件下で読む際の補助のために、フォームは大きなフォントで印刷する。主観的眠気は、スタンフォード眠気スケール(Stanford Sleepiness Scale;SSS)を使用して評価し(68)、主観的疲労は、疲労重度スケール(Fatigue Severity Scale;FSS)を使用して測定し(69)、そして敏捷さ(alertness)は、敏捷さスケール(Alertness Scale;AS)を使用して測定する(70)。SSSに関して、被検体は、完全に目が覚めた状態からほとんど夢想の状態までの範囲の、眠気の現状を最もよく記述するいくつかの表現(SSS)のうちの一つを選択するよう要請される。ASに関して、被検体は、極めて明瞭な状態から、非常に低い敏捷さ(alertness)の状態まで、から選択する。FSSにおいて、被検体は、1(強く否定)〜7(強く肯定)までの範囲の7-点リッカート尺度(likert scale)について、主観的疲労レベルに関する見解とともに、肯定または否定のレベルを順位付けするように要請される。SSS、FSSおよびASは、全体を完了するのに約10分間かかり、そしてアンケートのそれぞれは、複数の質問または事項を有しており、それを客観的に使用して、状態測定を評価することができる。全てのアンケートは、別個独立の研究により以前に確認されたものである。
[0092] あるヒトは、他のヒトに比べて非常に睡眠傾向である場合があり、そのために睡眠障害の人々を、エプワース眠気尺度(Epworth Sleepiness Scale;ESS)を使用することにより、迅速にスクリーニングすることができる(71)。ESSは、特性眠気を決定し、そしていくつかの催眠性条件において、寝付きの被検体の主観的見込みを評価する8-項目の特性尺度である。この尺度は、最近の被検体の通常の生活様式を参照する。ESSは、初期スクリーニングプロセスのあいだ適用される。
[0093] フィルタリングをかけていない明光に対して曝露された被検体の場合と同様に、実験フィルタを使用した被検体において、同一レベルの敏捷さ(alertness)、主観的眠気および疲労が予想される。しかしながら、模擬的フィルタを使用する被検体もまた、模擬的ゴーグルのフィルタリング特性が存在しないため、フィルタリングをかけていない照明に対して曝露された被検体と同一レベルの敏捷さ(alertness)、眠気および疲労を示す。暗条件下において維持された被検体は、最高レベルの眠気、疲労および最低レベルの敏捷さ(alertness)を示すことができる。
[0094] 研究の終了時に、フィルタは、夜間の明光曝露に応答したメラトニン抑制を防止しそしてストレスレベルを減少させる際に有効であることが見出されると予想される。フィルタは、メラトニンレベルおよびコルチゾルレベルを生理学的レベルの少なくとも60%まで、そしておそらくは生理学的レベルの80%またはそれ以上まで、正常化すると予想される。これらの分類の達成に際して、臨床的試験を活動的な交替制シフト労働者によりおこなう。明光曝露により観察される位相シフトを防止する際のこれらのフィルタの長期的な有効性が調べられ、そして交替制夜間シフト労働者における日中の睡眠生理学および夜間の認知機能および精神運動機能の客観的な評価を行う。
[0095] この研究には侵襲的な手順が存在しないため、関連する潜在的リスクは、大幅に低下される。唯一の可能性のあるリスク因子は、睡眠欠乏であり、そして睡眠欠乏と運転の問題を回避するため、被検体には、家に帰るタクシーを取るための金銭的補償が提供される。さらに、研究は、各研究期間のあいだに、少なくとも2晩、正常の睡眠を可能にするため、連夜には行わない。
[0096] 主要評価項目に関して、25人の被検体のサンプルサイズでのα=0.05のレベルにおける両側性対立仮説から、0.50の標準化差異を検出するために70.5%の検出力が得られ、そして0.60の標準化差異を検出するために84%の検出力が得られる。“標準化差異”は、Δ/σと定義され、ここで目的とする差異はΔであり、そして差異の標準偏差はσである。サンプルは、最小の中断率17%に適合するように増加される。従って、30人の患者を本研究のために採用する。
[0097] 4種の異なる条件に由来する結果は、General Linear Model ProcedureおよびMultifactor Analysis of Variance(MANOVA)を用いて解析し、ホルモンレベルの統計的有意差を検出する。さらなる解析には、Tukeyの事後的一対比較が含まれる。非-パラメータMann-WhitneyのU-テストを、主観的スケールの評価のために使用する。メラトニンレベルと主観的眠気、疲労および敏捷さ(alertness)との間の関連は、補正を使用して解析する。統計的解析は、Windows(登録商標)用のSPSSソフトウェアを使用して行う。
[0098] 実施例4
[0099] 実施例1と同一の方法を利用したが、しかしノッチフィルタを、透過プロファイルが上記の表1および表2に示されるフィルタ、すなわち、約460 nm以下の光の波長を実質的に遮断するフィルタ、および約490 nm以下の光の波長を実質的に遮断するフィルタ、と置換した。図9に示されるように、これらの光の波長をフィルタリングすることにより、グルココルチコイド分泌を生理学的レベルにまで正常化する。図10に示されるように、12 amには、両レンズともメラトニンレベルを正常化した。490 nm以下の光の波長を遮断するレンズがメラトニンレベルを暗対照の場合のレベルにより緊密に近づけるという結果となるのに対して、460 nmフィルタは、暗対照値の53%までを維持する。
[00100] 実施例1に由来するノッチフィルタデータは、比較のために、図11に示される。示されるように、表1の460 nmフィルタは有効であるが、452〜462 nmのノッチフィルタは、メラトニンレベルを上昇させるためには有効ではない。このことはおそらく、460 nmフィルタがより幅広い範囲のものであるためであり、これは470 nmにおいても顕著な割合の波長を遮断する。
[00101] 本発明を、具体的態様および事例を参照して説明したが、この記載は、限定的な意味で解釈されることを意図していない。このように、この記載を参照した際に、様々な修飾が当業者に明らかである。
[00102] さらに、一具体例と関連して説明または記載される要素を、特徴またはその他の態様と組合せることができる。そのような修飾および変化は、本発明の範囲内に包含されることが意図される。
[00103] 本明細書中で参照される全ての刊行物、特許および特許出願は、それぞれの個別の刊行物、特許または特許出願がその全体を援用するように具体的にそして個別に示された場合と同一の程度に、その全体が援用される。

Claims (34)

  1. 約490 nm未満の波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器。
  2. 約480 nm未満の波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器。
  3. 約470 nm未満の波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器。
  4. 約460 nm未満の波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器。
  5. 約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;約440 nm〜約460 nmからなる群から選択される波長の光を選択的に実質的に遮断する光学フィルタを含む、夜間に光に曝露される被検体の概日リズムを維持するための機器。
  6. 光学フィルタが、アイウェア;光カバー;光源用のコーティング;および光源;から選択される機器中に組み込まれる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の機器。。
  7. 夜間に光に曝露された被検体の概日リズムを維持するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の機器の使用。
  8. 夜間に光に曝露された被検体におけるメラトニンレベルおよび少なくとも1つのグルココルチコイドレベルを正常化するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の機器の使用。
  9. 少なくとも1つのグルココルチコイドがコルチゾルである、請求項8に記載の使用。
  10. 被検体が目覚めており、そして人工照明環境中にいる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の使用。
  11. 機器を夜間のあいだずっと使用する、請求項10に記載の使用。
  12. 被検体が遅延睡眠期症候群を有する、請求項10に記載の使用。
  13. 被検体が若年者である、請求項11に記載の使用。
  14. 被検体が雌性である、請求項10に記載の使用。
  15. 被検体が妊娠している、請求項14に記載の使用。
  16. 夜間のあいだ約490 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む、被検体の概日リズムを維持する方法。
  17. 夜間のあいだ約480 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む、被検体の概日リズムを維持する方法。
  18. 夜間のあいだ約470 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む、被検体の概日リズムを維持する方法。
  19. 夜間のあいだ約460 nm未満の波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む、被検体の概日リズムを維持する方法。
  20. 概日リズムを維持する方法が、検体におけるメラトニンレベルおよび少なくとも1つのグルココルチコイドレベルを正常化することを含む、請求項16〜19のいずれか1項に記載の方法。。
  21. 夜間のあいだ約420 nm〜約490 nm;約430 nm〜約490 nm;約440 nm〜約490 nm;約420 nm〜約480 nm;約430 nm〜約480 nm;約440 nm〜約480 nm;約420 nm〜約470 nm;約430 nm〜約470 nm;約440 nm〜約470 nm;約420 nm〜約460 nm;約430 nm〜約460 nm;約440 nm〜約460 nm;からなる群から選択される波長の光への被検体のレチナール曝露を選択的に実質的に遮断することを含む、被検体におけるメラトニンレベルおよび少なくとも1つのグルココルチコイドレベルを正常化する方法。
  22. 被検体におけるメラトニンレベルおよびコルチゾルレベルを正常化することを含む、請求項16〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 被検体が目覚めており、そして人工照明環境中にいる、請求項16〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 被検体が遅延睡眠期症候群を有する、請求項23に記載の方法。
  25. 被検体が若年者である、請求項24に記載の方法。
  26. この方法を夜間の間ずっと実施する、請求項23に記載の方法。
  27. 被検体が雌性である、請求項23に記載の方法。
  28. 被検体が妊娠している、請求項27に記載の方法。
  29. 光の波長の実質的な遮断を、光学フィルタにより行う、請求項16〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 光学フィルタが、アイウェア中に組み込まれる、請求項29に記載の方法。
  31. 光学フィルタが、光カバー中に組み込まれる、請求項29に記載の方法。
  32. 光学フィルタが、光源用のコーティング中に組み込まれる、請求項29に記載の方法。
  33. 光学フィルタが、光源中に組み込まれる、請求項29に記載の方法。
  34. 光源が、遮断される光の波長を排除する、請求項23に記載の方法。
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