JP2010530221A - インクジェット遺伝子印刷法 - Google Patents

インクジェット遺伝子印刷法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010530221A
JP2010530221A JP2010511208A JP2010511208A JP2010530221A JP 2010530221 A JP2010530221 A JP 2010530221A JP 2010511208 A JP2010511208 A JP 2010511208A JP 2010511208 A JP2010511208 A JP 2010511208A JP 2010530221 A JP2010530221 A JP 2010530221A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cells
printing
compound
viable
cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2010511208A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5645657B2 (ja
Inventor
シュ,タオ
ヨー,ジェイムズ
アタラ,アンソニー
Original Assignee
ウェイク・フォレスト・ユニヴァーシティ・ヘルス・サイエンシズ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ウェイク・フォレスト・ユニヴァーシティ・ヘルス・サイエンシズ filed Critical ウェイク・フォレスト・ユニヴァーシティ・ヘルス・サイエンシズ
Publication of JP2010530221A publication Critical patent/JP2010530221A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5645657B2 publication Critical patent/JP5645657B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/87Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation
    • C12N15/89Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation using microinjection
    • C12N15/895Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation using microinjection using biolistic methods
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/70Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
    • A61K31/7088Compounds having three or more nucleosides or nucleotides
    • A61K31/713Double-stranded nucleic acids or oligonucleotides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/87Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/87Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation
    • C12N15/89Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation using microinjection

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

本明細書では、例えば剪断応力を用いて、細胞に応力を加えることによって対象となる化合物を用いて細胞をトランスフェクトするための方法および装置が提供される。化合物は、核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子、薬物など、または任意のそれらの組み合わせであってもよい。インクジェット印刷器具を用いて細胞を印刷する方法もまた提供されるが、このとき生存細胞の少なくとも一部(好ましくは少なくとも1%)は化合物を用いてトランスフェクトされる。好ましくは、細胞の少なくとも25%は、印刷する工程後に生存可能である。さらに、生存細胞のアレイを形成する方法が提供されるが、このとき生存細胞の少なくとも一部(好ましくは少なくとも1%)は少なくとも1つの化合物を用いてトランスフェクトされる。

Description

[関連出願]
本出願は、2007年6月7日に出願された米国特許仮出願第60/942,549号の恩典を主張し、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[発明の分野]
本発明は、当該の化合物の生きている細胞内への送達に関する。
組織工学の学際的分野では、組織工学材料として生きている細胞を利用することによりヒトの健康の構造的および機能的障害を取り扱うための強力な新規療法が開発中である。nsf.govから入手できる、the National Science Foundation,October 14,2003のために記載された、Violaet et al.「The Emergence of Tissue Engineering as a Research Field」を参照されたい。組織工学の一部の領域では、研究者らは、罹患もしくは損傷した組織を治療または置換するために、二次元および三次元の組織および器官を細胞の組み合わせから作り出している。
入手可能な細胞を用いて正常組織を技術工学によって作り出せない場合、または増強された細胞機能が必要とされる場合には、所望の機能性を達成するために、成長因子の補給、高分子処理もしくは遺伝子組換えなどの代替アプローチが必要になることがある。さらに組織工学では、遺伝子、タンパク質、分子、ナノ粒子、薬物などのトランスフェクションもしくは送達は、機能的な組織および器官の形成を促進するために不可欠になりつつある。
遺伝子トランスフェクション技術は、細胞および組織の機能を改善するために様々な研究分野において使用されてきた。当分野には遺伝子を細胞内へ送達するための確立された方法が存在するが、組織工学への現行技術の適用は理想的ではない。遺伝子トランスフェクションにおける重要な目標は、細胞生存性を維持しながら標的細胞集団への効率的な遺伝子送達を達成することである。現在、遺伝子トランスフェクションのために最も広汎に使用されている方法は、ウイルストランスフェクション法、マイクロインジェクション法、エレクトロポレーション法、および遺伝子銃法である。
ウイルスベクターを用いるトランスフェクション法は、送達対象の核酸がウイルス内に挿入される技術である。核酸は、ウイルス担体がドッキング機構によって標的細胞に進入した後に核内へ運ばれる。ウイルストランスフェクション法は、高い効率を有しているが、例えば挿入突然変異後の残留病原性、宿主免疫応答、および腫瘍性増殖の潜在的誘導などの多数の欠点もまた有している。これらの懸念は、医学および生物医学の分野、特に臨床的遺伝子療法における適用を制限してきた。
マイクロインジェクション法は、また別の利用可能な技術である。遺伝物質は、マイクロインジェクションニードルによって培養細胞もしくは核内へ直接的に注入できる。マイクロインジェクション法は、特定の遺伝物質を細胞内へ移植する際に極めて有効であり、幹細胞核移植用途において広汎に使用されてきた。しかし、マイクロインジェクション法は、相当に多数の細胞がトランスフェクトされることを必要とする試験および用途のためには効率的でなく、適切でもない。
エレクトロポレーション法は、細胞透過化を促進するための制御された電場の適用であり、細胞内への遺伝子取込みを強化するためにも使用される。進入のためのメカニズムは、DNAの通過を許容する孔を形成する、電気パルスによる細胞膜の摂動に基づいている。この技術は、使用される細胞の各タイプに対してパルスの持続時間および強度についての最適化を必要とし、さらに効率的送達を許容することと細胞を死滅させることの臨界的平衡を必要とする。低い細胞生存率は、エレクトロポレーション法によるトランスフェクションの大きな限界である。
最後に、遺伝子銃法は、DNAで被覆された金粒子を細胞へ発射することによって組織もしくは細胞内への直接的な遺伝子送達を達成することができる。この技術は、エンドソーム区画を迂回して、細胞膜を通して細胞の細胞質内および核内にさえの直接貫通を可能にする。しかしこの方法は、低いトランスフェクション効率によって制限される。
このため、細胞の生存性を保護しながら、核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子、薬物などを用いて細胞を効果的かつ効率的にトランスフェクトするための新規な方法に対する必要がある。さらに、組織工学用途における効率的かつ効果的トランスフェクションのために、トランスフェクション法を細胞送達法と結合する、およびさらにこれらの技術を1つのプラットフォームまたは器具に結合する必要がある。
本発明の1つの態様では、対象となる化合物を用いて細胞をトランスフェクトするための方法であって、1)液体担体中に上記対象となる化合物および細胞を含む組成物を提供する工程と、2)上記細胞に対象となる化合物の存在下で応力が加えられるように、上記組成物をオリフィスに通して推し進める工程とを含む方法が提供される。一部の実施形態では、少なくとも1%の生存細胞がトランスフェクトされる(例えば、計数によって、トランスフェクトされた生存細胞の数を(トランスフェクトされた、およびトランスフェクトされていない)生存細胞の総数と比較する)。一部の実施形態では、オリフィス通過工程は、1〜100マイクロ秒間にわたって実施される。一部の実施形態では、細胞は真核もしくは原核細胞であり、対象となる化合物は核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子および薬物からなる群から選択される。また別の実施形態では、オリフィス通過工程は、インクジェット印刷器具を用いる上記細胞のインクジェット印刷によって実施される。
本発明のまた別の態様では、細胞を印刷する方法であって、上記細胞の少なくとも一部分は対象となる化合物を用いてトランスフェクトされ、1)少なくとも1つのインクジェットプリンタカートリッジを含むインクジェット印刷器具を提供する工程と、2)印刷対象の組成物を上記プリンタカートリッジ内へ装填する工程であって、結果として装填された後の上記組成物は対象となる化合物の存在下で上記細胞を含む工程と、3)上記装填された組成物を基質上へ印刷する工程とを含む方法が提供される。一部の実施形態では、基質は、例えば寒天またはコラーゲンで被覆される。他の実施形態では、本組成物は、インビボ(生体内)で組織基質上に印刷される。好ましくは、印刷された生存細胞の少なくとも1%がトランスフェクトされる(例えば、計数によって、トランスフェクトされた生存細胞の数を(トランスフェクトされた、およびトランスフェクトされていない)生存細胞の総数と比較する)、および印刷された細胞の少なくとも25%が印刷する工程後に生存している(例えば、印刷する工程前の生存細胞の総数を印刷後の生存細胞の総数と比較する)。印刷できる細胞には真核および原核細胞が含まれ、対象となる化合物には、核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子および薬物が含まれる。
本発明のまた別の態様は、一連の生存細胞を形成する方法であって、1)少なくとも1つのインクジェットプリンタカートリッジを含むインクジェット印刷器具を提供する工程と、2)ある組成物を上記プリンタカートリッジ内へ装填する工程であって、上記組成物は対象となる化合物の存在下で細胞を含む工程と、3)上記組成物を組織化されたパターンで基質上へ印刷する工程とを含む方法である。一部の実施形態では、上記基質は、例えば寒天またはコラーゲンで被覆される。他の実施形態では、上記組成物は、インビボで組織基質上に印刷される。好ましくは、印刷された生存細胞の少なくとも1%がトランスフェクトされる(例えば、計数によって、トランスフェクトされた生存細胞の数を(トランスフェクトされた、およびトランスフェクトされていない)生存細胞の総数と比較する)、および印刷された細胞の少なくとも25%が上記印刷する工程後に生存している(例えば、印刷する工程前の生存細胞の総数を印刷する工程後の生存細胞の総数と比較する)。印刷できる細胞には真核および原核細胞が含まれ、対象となる化合物には、核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子および薬物が含まれる。
さらに、細胞を印刷するための装置であって、少なくとも1つのインクジェットプリンタカートリッジおよび上記プリンタカートリッジ内に装填される印刷対象の組成物を有するインクジェット印刷器具を含み、上記組成物は少なくとも1つの対象となる化合物の存在下で細胞を含む器具が提供される。
本発明のまた別の態様は、本明細書に記載した治療法において使用するため、もしくは上記治療法を実施するための組成物もしくは医薬品を調製するための方法、または本明細書に記載した製造品を製造するための方法の使用である。
同時印刷による遺伝子トランスフェクションの潜在的機構の略図である。細胞およびプラスミドベクターが印刷プロセス中にプリントヘッドのインクチャネルを通過すると、ノズルが発射されて高い剪断応力および熱が発生し、細胞膜の一時的微細崩壊が誘発され、プラスミドを細胞内へ運搬することが可能になる。 変更された市販インクジェットプリンタを用いた同時印刷によるpmaxGFPプラスミドを用いる、細胞のインビトロ(試験管内)インクジェットトランスフェクション。(a)〜(c)は、トランスフェクトされた細胞の形態である。(a)PAEC細胞は、印刷する工程の2日後にコラーゲンゲル上で正常な形態を示した。(b)GFP発現は、GFP蛍光顕微鏡下で特にこれらの印刷された細胞で所見された。(c)印刷された細胞の核(より明るい斑点)およびトランスフェクトされた細胞の遺伝子発現(より輝いている斑点)は、どちらもDAPIおよびGFP蛍光顕微鏡下で所見された。(d)〜(e)インクジェットトランスフェクション法とリポソームをベースとする方法およびエレクトロポレーション法との比較。(d)リポソーム化学薬品(Lipofectamine(商標)2000試薬)またはエレクトロポレーション(Nucleofection)法と比較すると、インクジェットトランスフェクション法は、トランスフェクション後により高い細胞生存率を有していた。(e)インクジェット法の総トランスフェクション効率はNucleofection法より低いが、Lipofectamine(商標)試薬法より高い。(f)〜(h)印刷パラメータおよび条件が遺伝子トランスフェクションに及ぼす作用。(f)プラスミドは、高濃度であるほど高いトランスフェクション効率を示した。(g)HP51629a(「HP29」)インクカートリッジ(小さなノズル径)は、HP51626a(「HP26」)カートリッジ(大きなノズル径)より高い遺伝子発現率を示した。lacZおよびGFP−VEGFを含有する大きなpIRESプラスミドと比較して、小さなpmaxGFP(商標)プラスミドはより高いトランスフェクション効率を示した。 pmaxGFP(商標)プラスミドを用いて印刷された1群の細胞についての第1日における蛍光顕微鏡および位相差顕微鏡画像(HP695Cプリンタ)。対照群では、細胞およびプラスミドの混合物は手動で配置された。 pmaxGFP(商標)プラスミドを用いて印刷された2群の細胞についての第2日における蛍光顕微鏡および位相差顕微鏡画像(HP550Cプリンタ)。対照群では、細胞およびプラスミドの混合物は手動で配置された。 pmaxGFP(商標)プラスミドを用いて印刷された2群の細胞についての第4日における蛍光顕微鏡および位相差顕微鏡画像(HP550Cプリンタ)。対照群では、細胞およびプラスミドの混合物は手動で配置された。 GPFおよびVEGFを用いて印刷された2群の細胞についての第2日における蛍光顕微鏡および位相差顕微鏡画像(HP550Cプリンタ)。対照群では、細胞およびプラスミドの混合物は手動で配置された。 インサイチュー直接印刷法およびインビボインクジェット遺伝子トランスフェクション法を示す図である。(a)移植1週間後のヌードマウス皮下組織からのインプラントの回収。インサイチューで作製されたフィブリンシートがマウスの皮下組織内で所見され、フィブリンシート内では血管構造が見いだされた。(b)培養皿中の回収されたフィブリンシートの肉眼観察。フィブリンゲルは、インサイチュー直接印刷法のために事前に設計されたパターンと適合する四角形の形状を示した。(c)〜(d)フィブリンシート内の細胞についての蛍光顕微鏡検査。フィブリンシート内の細胞の核がDAPI青色内で所見され(より明るい斑点)たのみならず、フィブリンシート内に捕捉された細胞ではGFP発現(より輝いている斑点)もまた見いだされた。(d)トランスフェクトされた細胞もまた赤色蛍光を示したが(パネル(d)内のより輝いている斑点)、これはトランスフェクトされた細胞がインビボ直接インクジェット印刷法から移植された細胞であったことを示している。
本発明は、対象となる化合物を生存細胞内へトランスフェクトする方法を対象としている。本明細書で言及するすべての米国特許参考文献の開示は、それらが本明細書の開示と一致する範囲で参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の明細書および特許請求項において使用する単数形「1つの」および「その」は、明らかに状況が他のことを示すのではない限り、複数形も同様に含むことが意図されている。さらに、本明細書で例えば化合物の量、用量、時間、温度などの測定可能な数値を言及する場合に使用する用語「約」および「およそ」は、規定された量の20%、10%、5%、1%、0.5%または0.1%の変化量さえも含むことが意図されている。さらに、本明細書で使用する「および/または」は、関連する列挙した項目の1つ以上の任意および全ての考えられる組み合わせ、ならびにまた別の意味で解釈される場合は組み合わせの欠如(「または」)を意味しており、それらを含む。
本明細書で使用する「トランスフェクション」または「形質転換」は、細胞内への対象となる化合物の送達を意味している。単純にするために、用語「トランスフェクション」は、本明細書では真核および原核細胞の両方に関して使用される。「対象となる化合物」は、生存細胞内へ送達すべき核酸(例、遺伝子、プラスミド、siRNAなど)、タンパク質、小分子、ナノ粒子(すなわち、少なくとも1つの200nm未満の寸法を備える顕微鏡的粒子)、薬物、または他の化合物を含むが、それらに限定されない。一部の実施形態では、対象となる化合物は、さらにトランスフェクト対象の細胞も含む組成物中に含まれている。組成物中の対象となる化合物の理想的な濃度は、経験によって決定できよう。一部の実施形態によって使用される組成物中の対象となる化合物の濃度は、0.01〜50μg/μL、0.05〜10、15もしくは20μg/μL、0.1〜5μg/μL、0.1〜2.0μg/μL、および1〜2μg/μLの組成物を含むが、それらに限定されない。細胞の理想的な濃度もまた、様々な細胞タイプの相対サイズを考慮に入れて、やはり経験的に決定することができる。一部の実施形態による組成物中の細胞の濃度は、およそ10、10、10、10、または10cells/mLを含むが、それらに限定されない。
一部の実施形態では、対象となる化合物は、ベクター(すなわち、送達用のビヒクル)内で提供される。任意の、核酸ベクター、例えば第4級アンモニウム系洗剤、コレステロールおよびジアシルグリセロールのカチオン性誘導体、ならびにポリアミンの脂質誘導体などのリポソームをベースとする(例、カチオン性脂質)ベクター、例えばCys−Trp−Lysなどのペプチドをベースとするベクター、例えばポリエチレンイミン(PEI)、生分解性ポリマー(例えば、ポリ[a−(4−アミノブチル)−L−グリコール酸])、感熱性ポリマー(例、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド(IPAAm)−co−2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート(DMAEMA)−co−ブチルメタクリレート(BMA))、PEG−ポリ(D,L乳酸−co−グリコール酸))などのポリマー媒介性ベクター、ジエチルアミノエチル(DEAE)−デキストラン、リン酸カルシウム、活性化デンドリマー、非リポソーム脂質、ならびに例えば、量子ドットナノ粒子、金ナノ粒子、シリカナノ粒子、磁気ナノ粒子、脂質ナノ粒子、ポリカチオン性ナノ粒子、ポリマーナノ粒子などの機能的ナノ粒子を含むがそれらに限定されない適切なベクターを使用できる。
一般的核酸ベクターの例には、それらの全部が細胞内で異種核酸を発現させるために公知であるプラスミド、コスミド、バクテリオファージ、DNAウイルス、RNAウイルスおよびレトロウイルスが含まれるが、それらに限定されない。例えば、米国特許第6,392,118号、第6,309,883号、第6,258,354号および第4,959,313号を参照されたい。ベクターは、細胞内で1つ以上のコーディング領域を発現するために核酸と機能可能に関連している適切なプロモーター(例、SV40プロモーター、レトロウイルスLTR−プロモーター、またはサイトメガロウイルス(CMV)プロモーター)を含んでいなければならない。一部の実施形態によって使用できるプラスミドの例には、pmaxGFP(商標)(Amaxa Biosystems社、メリーランド州ゲーサーズバーグ)、pIRES−VEGF−GFP(BD Biosciences社、メリーランド州ベッドフォード)、pIRES−lacZ(BCCM/LMBP社、ベルギー国)、およびpMACSKII−PDX(Miltenyi Biotec社、ドイツ国)が含まれるが、それらに限定されない。一部の実施形態では、コーディング領域には、緑色蛍光タンパク質(GFP)などのレポーター遺伝子および/または例えば成長因子(例、血管内皮成長因子(VEGF))もしくは分化因子などの機能的遺伝子が含まれる。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007/0031384号を参照されたい。核酸は、さらにまた裸で提供されてもよく、またはカチオン性脂質へ複合体形成させられてもよい。例えば、米国特許第5,676,954号、第5,589,466号、第5,693,622号、第5,580,859号、第5,703,055号および第6,413,942号を参照されたい。
核酸の発現は、選択された特定の系に依存して、安定性発現または一過性発現であってもよい。核酸コーディング配列の用語「発現する」または「発現」は、その配列が転写される、および任意で翻訳されることを意味している。典型的には、本発明によると、コーディング領域の発現は、コードされたポリペプチドの産生を生じさせる。
対象となる化合物は、一部の実施形態では液体担体中で提供されてもよい。液体担体の例には、水、水溶液(例、リン酸緩衝食塩液(PBS))、例えばNucleofector(商標)溶液(Amaxa Biosystems社、メリーランド州ゲーサーズバーグ)などのトランスフェクション溶液などが含まれるがそれらに限定されず、さらに所望の追加の成分を含むことができる。
細胞は、対象となる化合物の「存在下」で提供することができる。本明細書で使用するように、細胞は、細胞および対象となる化合物が同一組成物中に含有されていて、対象となる化合物は細胞の物理的に外側にあるが、例えばトランスフェクション前に拡散もしくは他の方法で細胞と相互作用できる場合は、対象となる化合物の「存在下」にある。対象となる化合物の存在下にある細胞は、本明細書に開示した方法を用いたトランスフェクションの前に対象となる化合物と同一または相違する化合物を用いて事前にトランスフェクトされていてもされていなくてもよい。一部の実施形態では、化合物および/または組成物は、対象となる化合物および細胞の両方を含む組成物を形成するためにプレミックスされていてもよい。他の実施形態では、対象となる化合物は、対象となる化合物および細胞の両方を含む組成物を形成するために、トランスフェクションの直前に細胞を含有する組成物に加えることができる。
本明細書で使用する「細胞」は、制限なく、任意のタイプの真核または原核細胞であってもよい。哺乳動物細胞(マウス、ラット、イヌ、ネコ、サルおよびヒトの細胞を含む)は、一部の実施形態では、例えば組織工学用途のために好ましい。本明細書のプロセスによって生成される組織が被験者に移植される用途では、一部の実施形態では、細胞は組織が移植される被験者と同一種の細胞である。一部の実施形態では、細胞は、自家(すなわち、治療される被験者由来)、同系(すなわち、遺伝的には同一であるが異なる被験者、例えば一卵性双生児由来)、同種(すなわち、同一種であるが遺伝的には同一ではないメンバー由来)または異種(すなわち、相違する種のメンバー由来)である細胞を含む。一部の実施形態では、真核細胞は、ドナー(生体または死体いずれか)から、または株化細胞系から入手されてもよい。ドナー(例、バイオスカフォールドグラフトの潜在的レシピエント)から細胞を入手するためには、当技術分野において公知の標準生検技術を使用できる。
本明細書の方法を用いてトランスフェクトできる真核細胞の例には、制限なく、幹細胞、前駆細胞および分化細胞を含む哺乳動物細胞が含まれるが、それらに限定されない。幹細胞は、多数の集団倍加(例、少なくとも60〜80回)を通して複製する能力を有しており、一部の場合には本質的に明確に、さらに複数の細胞タイプへ分化する能力(例えば、多能性または多分化能性)も有している。さらにまた、不死化になる細胞を生じさせる(すなわち、50回以上倍加できる)対象となる化合物を用いて細胞をトランスフェクトすることもまた可能である。例えば、テロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)を用いた哺乳動物細胞のトランスフェクションは神経前駆細胞を不死化できることが報告されている(例えば、Goldmanet et al.米国特許第7,150,989号を参照されたい)。
一部の細胞タイプは、エレクトロポレーションまたはリポソームをベースとするトランスフェクションなどの過酷なトランスフェクション技術に極めて感受性である。例えば、本発明者らは近年、ヒト羊水幹細胞(AFS)がエレクトロポレーションまたはリポソームをベースとする物質を用いたトランスフェクション後に、典型的には成長を停止し、アポトーシスを経験することを見いだした。本発明の一部の実施形態によると、本明細書に教示するトランスフェクションは、AFS細胞などのより感受性の細胞の生存性、増殖、および基本的機能に有意な作用を及ぼさない。
一部の実施形態では、細胞は液体担体中で提供される。液体担体は、懸濁液、溶液の形態、または任意の適切な形態にあってもよい。液体担体の例には、水、水溶液(例、リン酸緩衝食塩液、クエン酸緩衝液など)、液体培地(例、例えば改質イーグル培地(「MEM])、ハンクス(Hanks)平衡食塩液など)、ゲルなどが含まれるがそれらに限定されず、さらに必要に応じて追加の成分を含むことができる。一部の実施形態では、細胞組成物中での液体担体の使用は、適正な水化を保証し、印刷後の蒸発を最小限に抑えることができる。しかし、一部の実施形態では、任意の所定の印刷された液滴中で生存細胞を入手する確率もまた、細胞濃度の減少に伴って低下する。例えば、Bolandet et al.米国特許第7,051,654号を参照されたい。
一部の実施形態では、トランスフェクションは、例えば引張もしくは剪断応力、または圧縮もしくは慣性負荷もしくは流体運動を用いて細胞に「応力を加える工程」によって実施できる。一部の実施形態では、応力は、垂直応力または剪断応力であってもよい。垂直応力では、応力は物質の面に垂直である。剪断応力(「τ」)は、応力(例えば、摩擦)が物質(例えば、細胞膜)の面に対して実質的に平行または接線方向にある応力状態を意味する。一部の実施形態では、細胞は、細胞が剪断応力を受けるようにオリフィスに通して推し進められる。一部の実施形態では、剪断応力は、0.5〜500ms−1、または1〜100ms−1、または5〜15ms−1である。一部の実施形態では、細胞は、例えば10−5〜10−7秒間の限定された時間にわたって応力が加えられる。一部の実施形態では、限定された時間は0.5〜10マイクロ秒間である。
オリフィスの理想的なサイズは、トランスフェクト対象の細胞のタイプに依存する。一般的指針として、真核動物細胞および植物細胞は、典型的には直径が10〜100μmであり、原核細胞は典型的には直径が0.1〜10μmである。印刷する工程の前に、一部の実施形態では、細胞は、例えば培養プレートもしくは外植組織から酵素的に解離させることができる。酵素処理後には、細胞は、典型的にはより小さな球に収縮する。一般的指針として、酵素的処理後には、動物細胞は、典型的には数μm(マイクロメーター)〜30μmである。例えば、トリプシン処理後には、ブタ大動脈内皮細胞系の細胞(PAEC細胞)は、約10〜20μmである。
一部の実施形態では、オリフィスの直径は10〜200μm、または20〜100μm、または30〜70μmである。さらにまた別の実施形態では、オリフィスの直径は、約40または50μmである。同一または相違する直径を備える複数のオリフィスが提供されてもよい。一部の実施形態では、オリフィスは環状オリフィスを有しているが、本発明の精神から逸脱せずに、例えば楕円形、正方形、長方形などの他の適切な形状を使用できる。
別の言い方をすれば、一部の実施形態では、オリフィスは、トランスフェクト対象の細胞の平均径の1、1.5、2、3、5、8、10または12倍以下である。他の実施形態では、オリフィスは、トトランスフェクト対象の細胞の平均径と同一サイズまたはそれ以下、例えばトランスフェクト対象の細胞の平均径の1/8、1/4、1/2、3/4、または7/8のサイズである。一部の実施形態は、トランスフェクト対象の細胞の平均径の1/8〜12倍、または1/4〜10倍、または1/2〜8倍のサイズ範囲を含む。
さらに別の実施形態では、細胞は、例えば50、80、または100℃を超える高熱へ曝露させることができる。他の実施形態では、細胞は、120、150、180、または200℃を超える熱へ曝露させられる。さらに他の実施形態では、細胞は、220、250、280、または300℃を超える熱へ曝露させられる。例えば、細胞および/または細胞が含まれる組成物は、下記で考察するように、細胞/組成物の液滴を噴霧するために加熱されるプリンタヘッドの加熱プレートと接触させることができる。一部の実施形態では、細胞は、例えば10−5〜10−7秒間の限定された時間にわたって熱に曝露させられる。一部の実施形態では、限定された時間は、0.5〜10マイクロ秒間である。
一部の実施形態によると、細胞の少なくとも一部分は、対象となる化合物の存在下で細胞に応力を加えると、および/または加熱するとトランスフェクトされる。トランスフェクトされた生存細胞の部分は、生存もしくは付着細胞のトランスフェクションのパーセンテージもしくは割合を計算すること(例、GFP陽性もしくはlacZ陽性細胞とDAPI陽性細胞との関連から各々計算される)によって決定できる。本明細書で使用する「生存性」は、培養皿もしくはその他の基質に付着する、および/または生残できる(例、増殖)細胞を含む。一部の実施形態では、生存細胞の少なくとも0.5、1、または2%がトランスフェクトされる。他の実施形態では、生存細胞の少なくとも3、4、または5%がトランスフェクトされる。さらに他の実施形態では、生存細胞の少なくとも6、7、8、10または12%がトランスフェクトされる。また別の実施形態では、生存細胞の少なくとも15、20、または30%以上がトランスフェクトされる。
さらに、総トランスフェクション率は、生存もしくは付着細胞のトランスフェクション率に各培養サンプルの生存率(すなわち、トランスフェクション工程後に生存可能である、装填された全細胞のパーセンテージ)を掛けることによって決定できる。一部の実施形態では、装填された全細胞の少なくとも15、20または25%は、細胞の少なくとも一部分をトランスフェクトした後に生存可能である。他の実施形態では、提供された全細胞の少なくとも30、40または50%、およびまた別の実施形態では、提供された全細胞の少なくとも60、70、80、または90%以上は、細胞の少なくとも一部分をトランスフェクトした後に生存可能である。細胞生存率は、例えばMTSアッセイなどの任意の従来型手段によって測定できる。一部の実施形態による総トランスフェクション率は、少なくとも1、2、4、もしくは8%、または少なくとも10、15、20、もしくは30%以上である。
一部の実施形態では、対象となる化合物を用いてトランスフェクトされた細胞は、3Dスカフォールドを含む基質内に送達することができ、遺伝子組み換えされた組織および器官の形成および機能化を促進できる。他の用途の例には、少なくとも1つの対象となる化合物を用いてトランスフェクトされた細胞の二次元もしくは三次元アレイが含まれるが、それらに限定されない。
(インクジェット印刷法によるトランスフェクション)
一部の実施形態では、細胞は、対象となる化合物を用いた同時印刷によってトランスフェクトされる。生存細胞のインクジェット印刷法のための方法および組成物は、公知であり、例えば、Bolandet et al.米国特許第7,051,654号、Wilsonet et al.(2003)The Anatomical Record Part A 212 A:491−496に記載されている。細胞は、例えばWarrenet et al.米国特許第6,986,739号に記載された生存細胞の沈着によって三次元構造を形成するための方法および組成物などの他の手段によって印刷することもできる。
任意の特定の理論で拘束することを望まなくても、細胞がインクジェット印刷法によってトランスフェクトされる有力なメカニズムは、高剪断応力(一部の実施形態では、10ms−1まで)、および/またはインクジェット印刷プロセス中に発生しうる高熱(一部の実施形態では300℃まで)を含んでおり、これらは細胞内への対象となる化合物の移植を促進する細胞の細胞膜の物理的機械的変化を生じさせるという仮説が立てられている(図1)。
インクジェット印刷法によってトランスフェクトできる細胞の例には、上述したように、制限なく、真核および原核細胞の両方が含まれる。本明細書の方法を用いてトランスフェクトできる真核細胞の例には、幹細胞、前駆細胞および分化細胞を含む哺乳動物細胞が含まれるが、それらに限定されない。一部の実施形態では、インクジェット印刷法によるトランスフェクションは、比較的穏やかなトランスフェクション条件である。例示したように、一部の実施形態では、印刷する工程後に相当に高いパーセンテージ(例、70、80、または90%以上)の細胞が生存可能である。これは特に、幹細胞および前駆細胞などのより感受性の細胞をトランスフェクトするために重要な場合がある。前駆細胞は、高い増殖能力、自己再生能力、および多分化のための潜在能力を備える未分化細胞と呼ばれている。遺伝子トランスフェクションにおける前駆細胞についての重大な懸念は、これらの細胞が、トランスフェクトされた後に依然としてそれらの幹細胞または未分化状態を維持できるかどうかである。穏やかなインクジェット印刷法によるトランスフェクションは、前駆細胞のためにこの重要な状態を維持できよう。
また別の例として、本発明者らは、ヒト羊水幹細胞(AFS)がエレクトロポレーションまたはリポソームをベースとする物質を用いたトランスフェクション後に、成長を停止すること、またはそれらの大多数がアポトーシスを経験することを見いだした。これとは対照的に、本発明の一部の実施形態によるインクジェット印刷法は、AFS幹細胞の生存性、増殖、および基本的機能に有意な影響を及ぼさない。
一部の実施形態では、細胞および/または対象となる化合物は、上述したように、液体担体中で提供することができる。一部の実施形態によって使用される対象となる化合物の濃度は、上述したように、0.01〜50μg/μL、0.05〜10、15もしくは20μg/μL、0.1〜5μg/μL、0.1〜2.0μg/μL、および1〜2μg/μLの組成物を含むが、それらに限定されない。一部の実施形態による組成物中の細胞の濃度は、およそ10、10、10、10、または10cells/mLを含むが、それらに限定されない。
トランスフェクションは、例えばインクジェット印刷法中に発生する圧縮もしくは慣性負荷もしくは流体運動を含む、例えば引張もしくは剪断応力を用いて細胞に応力を加える工程によって実施できる。一部の実施形態では、剪断応力は、0.5〜500ms−1、または1〜100ms−1、または5〜15ms−1である。Okamotoet et al.(2000)Nature Biotechnology 18:438−441を参照されたい。
一部の実施形態では、細胞は、例えば50、80、または100℃を超える高熱へ曝露させられる。他の実施形態では、細胞は、120、150、180、または200℃を超える熱へ曝露させられる。さらに他の実施形態では、細胞は、220、250、280、または300℃を超える熱へ曝露させられる。インクジェット印刷法を含む所定の実施形態では、プリンタカートリッジの加熱プレートによって熱が作り出される。一部の実施形態では、細胞は、例えば10−5〜10−7秒間の限定された時間にわたって熱に曝露させられる。さらに別の実施形態では、限定された時間は0.5〜10マイクロ秒間である。Calvert(2001)Chem.Mater.13:3299−3305を参照されたい。
一部の実施形態では、対象となる化合物は、変更されたインクジェットプリンタを用いるインクジェット印刷法によってトランスフェクトされる。変更には、例えばプリンタドライバソフトウエアおよび/またはプリンタの物理的構成の変更による、温度、湿度、剪断力、印刷速度、および発射頻度を制御するための手段が含まれるが、それらに限定されない。例えば、Pardoet et al.(2003)Langmuir 19:1462−1466、Bolandet et al.米国特許第7,051,654号を参照されたい。当業者には明白であるように、これらの文献で提案されたすべての変更が、所定の用途に適合するわけではない。例えば、一部の実施形態では、プリンタは、水平サポートを加える、回路内のトランジスタをより高増幅を備えるトランジスタに変更する、および水平位置エンコーダを再び加えることによる精密公差を備える新規のギア取り付けピラーを用いる変更を行わなかった。さらに、一部の実施形態では、プリンタソフトウエアは、37℃を超える溶液の加熱を回避するために抵抗性電圧を低下させる変更を行わなかった。
一部の実施形態では、プリンタ(例、市販プリンタであるHP695CおよびHP550C)は、以下のように変更できる。プリンタの上カバーを取り外し、カバーのセンサを無効にすることができる。用紙送り機構は、固体基質(例、ガラス製カバースリップ)上への細胞の印刷を許容するために無効にすることができる。インク吸収パッド(HP695CおよびHP550Cプリンタの右側上)は、(例えば、印刷プロセス中に印刷カートリッジの底部をパッドが汚すことを回避するために)取り外すことができる。プリンタの3D構築体を印刷する能力を提供するために、制御されたエレベータチャンバを備える特注のz軸モジュールを変更されたプリンタへ付加することができる。
プリントヘッドにおけるノズル発射中に、対象となる化合物を生きている細胞内へ移植することができる。「プリントヘッド」は、液滴(例、インク)を噴霧するインクジェットプリンタ内の器具である。一部の実施形態では、対象となる化合物は、トランスフェクトすることが予定される細胞と一緒にインクカートリッジ内に装填される。他の実施形態では、細胞は、装填する工程の前に対象となる化合物とプレミックスされる。さらにまた別の実施形態では、細胞および/または対象となる化合物は、装填された組成物が細胞および対象となる化合物の両方を含有するように、連続的に装填される。
一部の実施形態では、インクジェット印刷器具は、熱気泡インクジェットプリンタである。一般に熱気泡インクジェットプリンタでは、レジスタがプリントヘッド内で熱を作り出し、インクを蒸発させて気泡を作り出す。気泡が拡大すると、インクの一部はノズルから紙の上に押し出される。気泡がつぶれると真空が作り出され、これはさらにインクをカートリッジからプリントヘッド内へ吸引する。本発明では、インクは、例えば細胞および/または対象となる化合物(例、液体担体中)と取り替えられ、紙は適切な基質、例えば寒天もしくはコラーゲン被覆基質と取り替えられる。例えば、Niklasenet et al.米国特許第6,537,567号を参照されたい。
一部の実施形態では、対象となる化合物は、インクジェットプリントヘッド(例、51626aまたは51629a、Hewlett Packard社、カリフォルニア州パロアルト)を用いて基質(例、組織もしくはスカフォールド)上に印刷することによってトランスフェクトされる。一部の実施形態では、プリントヘッドは、複数の列を備えるフェイスプレートおよび/またはノズルを有する。所定の実施形態では、フェイスプレートは、2列の25個のオリフィスもしくはノズルを有する。
一部の実施形態では、ノズルの直径は0.05〜200μm、または0.5〜100μm、または10〜70μm、または20〜60μmである。また別の実施形態では、ノズルの直径は、約40または50μmである。同一または相違する直径を備える複数のノズルが提供されてもよい。一部の実施形態では、ノズルは環状オリフィスを有しているが、トランスフェクトすることが予定される細胞の相対サイズを考慮に入れて、例えば楕円形、正方形、長方形などの他の適切な形状を本発明の精神から逸脱せずに使用できる。一般的指針として、真核動物細胞および植物細胞は、典型的には直径が10〜100μmであり、原核細胞は典型的には直径が0.1〜10μmである。印刷する工程の前に、一部の実施形態では、細胞は、例えば培養プレートもしくは外植組織から酵素によって解離させることができる。酵素処理後には、細胞は、典型的にはより小さな球に収縮する。一般的指針として、酵素的処理後には、動物細胞は、典型的には数μm〜30μmである。例えば、トリプシン処理後には、ブタ大動脈内皮細胞系の細胞(PAEC細胞)は、約10〜20μmである。
別の言い方をすれば、一部の実施形態では、オリフィスは、トランスフェクト対象の細胞の平均径の1.5、2、3、5、7、10、15または20倍を超えない。1つの例として、HP51629aおよびHP51626aカートリッジのノズルは、各々約40および50μmである(例えば、Xuet et al.(2006)Biomaterials 27(19):3580−88を参照されたい)。このため、一部の実施形態では、相対ノズルサイズは、トランスフェクト対象の細胞の直径の1.3〜10倍である。また別の実施形態では、相対ノズルサイズは、トランスフェクト対象の細胞の直径の0.8〜20倍である。
他の実施形態では、オリフィスは、トランスフェクト対象の細胞の平均径と同一サイズまたはそれ以下、例えばトランスフェクト対象の細胞の平均径の1/8、1/4、1/2、3/4、または7/8のサイズである。一部の実施形態は、トランスフェクト対象の細胞の平均径の1/8〜12倍、または1/4〜10倍、または1/2〜8倍のサイズ範囲を含む。
一部の実施形態では、各オリフィスは、プリントヘッド内の個別チャンバと連結している。一部の実施形態によると、印刷プロセス中には、個々の細胞は装填された対象となる化合物とともに複数のノズルおよびチャンバのうちの1つだけを通過することができ、トランスフェクションはノズルの任意の1つ内で実施されてもよい。一部の実施形態では、プリントヘッドは、250,000滴/秒以上を印刷することができ、高スループット遺伝子トランスフェクションを行うための方法を提供する。
他の実施形態では、対象となる化合物は、圧電結晶振動プリントヘッドを用いて印刷する工程によってトランスフェクトされる。一般に、圧電結晶は電荷を受け入れ、それが振動し、インクをノズルから強制的に押出し、より多くのインクをリザーバ内へ吸引することを引き起こす。本発明では、インクは、例えば水溶液中の細胞および/または対象となる化合物と取り替えられる。熱インクジェット印刷法と比較すると、圧電をベースとするインクジェット印刷法は、通常はより多くの電力およびより高い振動周波数を必要とする。典型的な市販の圧電プリンタは、30kHzまでの周波数および12〜100Wの範囲内の電源を使用する。細胞膜を分裂させるためには、15〜25kHzの範囲内の振動周波数および10〜375Wの電源が使用されることが多い(Xuet et al.(2005)Biomaterials 26:93−99を参照されたい)。このため、一部の実施形態では、圧電結晶振動プリントヘッドは、1、5、10もしくは15から20、25、30、もしくは35kHz以上の振動周波数、および5、10、20、50、100、120、もしくは150から200、250、300、350、もしくは375ワット以上の電源を用いて使用される。
一部の実施形態によると、生存細胞の少なくとも一部分は、対象となる化合物を用いた同時印刷後にトランスフェクトされる。トランスフェクトされた生存細胞の部分は、生存もしくは付着細胞のトランスフェクションのパーセンテージもしくは割合を計算すること(例、GFP陽性もしくはlacZ陽性細胞とDAPI陽性細胞との関連から各々計算される)によって決定できる。「生存細胞」は、培養皿もしくはその他の基質に付着する、および/または生残(例、増殖)できる細胞を含む。一部の実施形態では、生存細胞の少なくとも0.5、1、または2%がトランスフェクトされる。他の実施形態では、生存細胞の少なくとも3、4、または5%がトランスフェクトされる。さらに他の実施形態では、生存細胞の少なくとも6、7、8、10または12%がトランスフェクトされる。また別の実施形態では、生存細胞の少なくとも15、20、または30%以上がトランスフェクトされる。さらに、総トランスフェクション率は、生存もしくは付着細胞のトランスフェクション率に上述したように各培養サンプルの生存率を掛けることによって決定できる。一部の実施形態では、装填された全細胞の少なくとも15、20または25%が、細胞の少なくとも一部分をトランスフェクトした後に生存可能である。他の実施形態では、装填された全細胞の少なくとも30、40または50%が、およびまた別の実施形態では、装填された全細胞の少なくとも60、70、80、または90%以上が細胞の少なくとも一部分をトランスフェクトした後に生存可能である。細胞生存率は、例えばMTSアッセイなどの任意の従来型手段によって測定できる。一部の実施形態による総トランスフェクション率は、少なくとも1、2、4、もしくは8%、または少なくとも10、15、20、30%以上である。
印刷する工程中および/または後の細胞の生存を促進するために、様々な機構を使用できる。具体的には、水化、栄養素、および/または構造的支持体を提供することによって印刷された細胞を支持する化合物を利用できる。これらの化合物は、例えば手動で、洗浄もしくは浴中で、蒸着(例、物理的または化学的気相成長)などの従来型技術を使用して基質に適用することができる。これらの化合物は、さらにまた印刷する工程の前および/または印刷する工程中に細胞組成物と結合することができ、または印刷し、もしくは他に細胞層の下方、上方、および/または中間の個別層として基質へ適用することができる。例えば、1つのそのような支持体化合物は、印刷条件下でプリントヘッドのノズルを通過するために十分に低い、および印刷する工程中および/または後に安定性形状へ具体化できる粘度を有するゲルである。そのような粘度は、典型的には約0.5〜約50センチポアズ、一部の実施形態では約1〜約20センチポアズ、および一部の実施形態では約1〜約10センチポアズの範囲内にある。本発明において使用できる適切なゲルの一部の例には、寒天、コラーゲン、ヒドロゲルなどが含まれるが、それらに限定されない。
ゲルの他に、本発明においては他の支持体化合物もまた利用できる。細胞外マトリックスアナログは、例えば、ゲルを最適化もしくは機能化するための支持体ゲルと結合することができる。一部の実施形態では、1つ以上の成長因子もまた印刷されたアレイ内に導入することができる。例えば、様々な濃度および配列にある1つ以上の成長因子を含有する徐放性マイクロスフェアは、細胞融合プロセスを加速および指示するために細胞組成物および/または対象となる化合物の組成物と結合することができる。その他の適切な支持体化合物は、発達中の構造のアポトーシスおよび壊死を回避することに役立つ化合物を含むことができる。例えば、生残因子(例、塩基性線維芽細胞成長因子)を加えることができる。さらに、印刷される組成物中には、抗アポトーシス(例、bcl−2およびテロメラーゼ)および/またはブロッキング経路を有する細胞の一過性遺伝子組換えを含めることができる。印刷する工程後の細胞の生残に役立たせるための接着剤もまた利用できる。例えば、シアノアクリレートエステル、フィブリンシーラント、および/またはゼラチン−レゾルシノール−ホルムアルデヒド糊などの軟組織接着剤は、層を印刷する工程後に新生構築体が洗い流される、または移動させられることを阻害するために利用できる。さらに、アルギニン−グリシン−アスパラギン酸(RGD)リガンドなどの接着剤は、細胞のゲル化ポリマーもしくは他の支持体化合物への接着を強化することができる。さらに、細胞外タンパク質、細胞外タンパク質アナログなどもまた利用できる。
本明細書で使用する「成長因子」は、印刷される特定組織もしくはアレイのために適合する任意の天然型もしくは合成成長因子であってもよく、それらの組み合わせも含まれる。多数の成長因子は、当業者には公知である。例には、インスリン様成長因子(例、IGF−1)、トランスフォーミング成長因子−ベータ(TGF−β)、骨形態形成タンパク質、線維芽細胞成長因子、血小板由来成長因子(PDGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、結合組織成長因子(CTGF)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、表皮成長因子、線維芽細胞成長因子(FGF)(1、2および3)、オステオポンチン、骨形態形成タンパク質−2、ソマトトロピンなどの成長ホルモン、細胞誘引物質および付着剤など、ならびにそれらの混合物が含まれるがこれに限定されない。例えば、米国特許第7,019,192号、第6,995,013号、および第6,923,833号を参照されたい。例えば、成長因子タンパク質は、印刷された組成物中で提供されてもよい、および/または印刷された細胞中へトランスフェクトされたプラスミドによってコードされてもよい。
一部の実施形態では、対象となる化合物、細胞、支持体化合物、および/または成長因子は、形成される特定の組織(または組織置換体)に依存して、一般組成物中で別個のノズルから、または同一ノズルを通して印刷することができる。印刷する工程は、同時、連続的、またはそれらの組み合わせであってもよい。成分の一部は第1パターンの形態(例えば、浸食性もしくは分解性支持体物質)で印刷されてもよく、成分の一部は第2パターンの形態(例、支持体とは相違するパターンにある細胞、または相違するパターンにある2つの相違する細胞タイプ)で印刷されてもよい。印刷する工程の特定の組み合わせおよび方法は、印刷される特定組織に依存する。
本発明によってトランスフェクトされた細胞は、例えば組織工学用途のために使用できる。一部の実施形態では、細胞および対象となる化合物は、例えば、引き続いてそれを必要とする被験者の体内に移植できる生体適合性スカフォールドなどの基質上に印刷される。他の実施形態では、細胞および対象となる化合物は、それに細胞が付着できる事前の基質適用(例、フィブリン層)を行って、または行わずに、身体内の生きている組織上へインビボで直接印刷される。
以下の非限定的実施例では、本発明をより詳細に説明する。
本明細書では、インクジェット印刷法を使用することによって、生きている哺乳動物細胞の遺伝子トランスフェクションの新規かつ用途の広い方法について報告する。本発明者らは、当該の遺伝子は、それらをインクジェット発射ノズルを通して同時印刷すると生きている細胞内へ効果的に送達することができ、導入された遺伝子は、インビトロおよびインビボの両方で発現させることができると仮説を立てている。さらに、これらの細胞は、トランスフェクションプロセス中にインクジェットプリンタによって事前に割り付けられた標的部位へ送達することができる。
トランスフェクションの有力なメカニズムは、図1に示されている。任意の特定理論によって拘束しなくても、細胞およびプラスミドベクターが印刷プロセス中にプリントヘッドのインクチャネルを通過すると、ノズルが発射されて高い剪断応力および熱が発生し、細胞膜の一時的微細崩壊が誘発され、プラスミドを細胞内へ運搬することが可能になると考えられている。
(同時印刷によるインビトロトランスフェクション法)
本発明者らの研究所において成体ブタ大動脈の酵素的拡散によって以前に確立されたブタ大動脈内皮細胞系(PAEC)を使用し、さらに遺伝子トランスフェクションのために第15、16および17継代の細胞系を使用した。PAEC細胞は、10%ウシ胎児血清(GIBCO)、ならびに100IUのペニシリンおよび100mg/mLのストレプトマイシンが補給されたF12培地(GIBCO、Invitrogen社、カリフォルニア州カールスバッド)中において37℃の加湿5% CO(95%空気)雰囲気下で維持した。
cDNAをコードするサイトメガロウイルス(CMV)前初期プロモーター駆動プラスミドを使用した。pmaxGFP(商標)(Amaxa GmbH社、ドイツ国、およびメリーランド州ゲーサーズバーグ)、pIRES−VEGF−GFP(BD Biosciences社、メリーランド州ベッドフォード)、およびpIRES−lacZ(BCCM/LMBP社、ベルギー国)は各々大腸菌(Escherichia coli)のDH5α菌株中で増幅させ、アルカリ溶菌法によって単離し、イオン交換カラムクロマトグラフィ(Qiagen社、カリフォルニア州バレンシア)によって精製した。pmaxGFP(商標)プラスミドは、カイアシ類のPotellina p由来の緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードする。
遺伝子トランスフェクションのために、本発明者らは、変更された市販HPデスクトップ(695Cおよび550C)プリンタおよびインクカートリッジ(HP51629aまたは51626a)を使用した。手短には、プリンタの上カバーを取り外し、カバー用センサを無効にした。例えばガラス製カバースリップなどの固体基質上への細胞の印刷を可能にするために、用紙送り機構もまた無効にした。プリンタの右側にあるインク吸収パッドは、印刷する工程中にパッドがプリントカートリッジの底部を汚すのを回避するために取り外した。プリンタが3D構築体を印刷する能力を提供するために、制御されたエレベータチャンバを備える特注z軸モジュールを変更されたプリンタに付け加えた。プリンタは、印刷される溶液の様々な粘度を許容するためのプリンタドライバを使用した。プリンタドライバは、適切な量の溶液を分注することを可能にするために、溶液の様々なインピーダンスを考慮に入れるためにノズルへの電圧を常に調整した。例えば、Pardoet et al.(2003)Langmuir 19:1462−1466)、Bolandet et al.米国特許第7,051,654号もさらに参照されたい(PardoらおよびBolandらの参考文献に見いだされた変更の全部が使用された訳ではないことに留意されたい。例えば、プリンタは、水平位置エンコーダを加えることによってより精密な許容差を備える新規ギア取り付け歯車を使用するという変更を行わず、溶液の37℃より上方へ加熱することを回避するために抵抗電圧を低下させることもしなかった)。
カートリッジは、細胞印刷懸濁液を導入する前に、エタノールおよび無菌水を用いて完全にすすぎ洗いした。正方形のパターンは、プリンタをプログラミングするためにMicrosoft PowerPointを使用して設計した。基質は、以前に報告したプロトコールを用いてラット尾I型コラーゲンゲルから調製した(Sheaet et al.(1999)Nat Biotechnol 17,551−554)。トリプシン処理後に、PAEC細胞ペレットを収集し、1.5〜2×10cells/mLの濃度でNucleofector(商標)溶液(Amaxa社)中に再懸濁させた。プラスミドは、0.1μg/μL〜2μg/μLの範囲内の濃度で細胞懸濁液中に加えた。
PAEC細胞およびプラスミド遺伝子を含有する印刷懸濁液をインクカートリッジ内に装填した。ノズルが発射すると、細胞およびプラスミド混合物は、コラーゲンゲル被覆基質上に印刷された。加湿5% CO(95%空気)中において37℃で30分間のインキュベーション後に、印刷された細胞パターンを妨害することを回避するために、培養培地を培養皿へ注意深く加えた。対照として、PAEC細胞およびプラスミドを一緒に混合し、手作業によりコラーゲンゲル被覆基質上に播種した。それらはプラスミド遺伝子の印刷群と同一細胞密度および濃度を保持した。遺伝子トランスフェクションおよび細胞の増殖は、光学および蛍光顕微鏡によって1日1回監視した。
本発明者らは、5〜7時間後に、印刷された細胞がGFPを発現し始めることを見いだした。緑色蛍光は培養中で明白に観察され、強度のGPF発現は10日間という期間にわたり継続的に所見された(図2a〜c)。しかし、非印刷対照群では、GFP遺伝子発現は、全く、またはあったとしてもほとんど見られなかった。
(一般的トランスフェクション法との比較)
本発明者らはさらに、インクジェット印刷法の細胞生存率およびトランスフェクション効率を組織工学において一般に使用される他の化学的および物理的トランスフェクション法と比較した。このために、一般的なリポソームをベースとする物質およびエレクトロポレーションアプローチを実施した。一般的なリポソームをベースとする物質であるLipofectamine(商標)2000(Invitrogen社)、およびエレクトロポレーションアプローチであるNucleofectionを、PAEC細胞培養を用いる印刷法と比較した。
Lipofectamine(商標)試薬を用いたトランスフェクションのために、PAEC細胞はトランスフェクションの前日に2×10cells/ウエルの密度で24ウエルプレート内に播種した。トランスフェクションは、製造業者のプロトコールにしたがって実施した。手短には、0.8μgのpmaxGFP(商標)(Amaxa社)および当量のLipofectamine(商標)2000試薬を各々50μLの無血清F12培地へ加えた。室温(RT)での5分間のインキュベーション後に、それらを混合し、室温(RT)でさらに20分間にわたりインキュベートした。DNA/リポソーム複合体を24ウエルプレート内に加え、48時間まで維持した。
Nucleofection実験では、一次哺乳動物内皮細胞のためのBasic Nucleofector(商標)キット(Amaxa社)を使用した。顧客がBasic Nucleofector(商標)キットの生成物をより効果的に使用することを支援するために、製造供給元(Amaxa社)は細胞を試験し、トランスフェクションキットの使用に役立つようにプログラムを含有するデータベースをセットアップした。W−023およびY−022のプログラムはデータベース内に含まれており、一次哺乳動物内皮細胞のために特別設計されている。これらの実験におけるインクジェット印刷法のために使用される細胞もまた哺乳動物内皮細胞である。これらのプログラムはどちらも、ブタ大動脈由来の一次内皮細胞をトランスフェクションするために設計された。
プログラムW−023は、PAEC細胞について生存率およびトランスフェクション効率におけるより良好な結果を示したので、その後の実験のために使用した。トランスフェクションは、内皮細胞についての製造業者のプロトコールにしたがって実施した。トリプシン処理後に、分離された細胞を培養培地中で5×10の容量へ調整した。その後、細胞を遠心分離し、培地を除去した。細胞は、3μgのプラスミドDNAを含む100μLのNucleofector(商標)溶液中に再懸濁させた。電気パルスをかけた後、Nucleofector(商標)溶液を中和するために、10% FBSを含有する500μLのF12培地(Gibco社)を直ちに加えた。細胞は、事前に加温した培養培地を含む6cm培養皿上に播種し、24時間にわたり加湿した37℃/5% COインキュベータ(95%空気)内でインキュベートした。
各遺伝子トランスフェクション法のために、製造業者のプロトコールにしたがってテトラゾリウム化合物(MTS)アッセイ(Sigma−Aldrich社)を使用するトランスフェクション後に細胞生存率を評価した。手短には、培地1mLに付き500mLの試薬をトランスフェクトされたサンプルおよびトランスフェクトされていないサンプル中に加えた。個別トランスフェクション実験において、トランスフェクトされたサンプルは上述したトランスフェクション法を用いて調製し、総細胞数を推定するために、トランスフェクトされていないサンプルは、それらがトランスフェクションプロセスを経験しなかったことを除き、トランスフェクトされたサンプルと同一条件を用いて調製した。サンプルを室温の暗所で2時間にわたりインキュベートした後、分光光度計を用いて540nmでの吸光度を測定した。3種の相違するトランスフェクション法で溶解させた細胞のパーセンテージは、トランスフェクトされたサンプルの吸光度とトランスフェクトされていないサンプルの吸光度との関係として推定した。
24〜48時間の培養後、トランスフェクトされたサンプルは、溶解した、もしくは付着性ではない細胞を除去するためにPBSを用いて完全に洗浄し、次に4%パラホルムアルデヒド溶液を用いて固定した。DAPI染色(10mg/mL)を使用して培養中の生存細胞の総数を評価した。pmaxGFP(商標)およびVEGF−GFPプラスミドを含むGFPを用いたトランスフェクションについては、トランスフェクション率を測定するために、GFP陽性緑色蛍光細胞を計数した。lacZを用いたトランスフェクションについては、細胞β−ガラクトシダーゼ活性は、X−gal染色(Boehringer Mannheim社、インディアナ州インディアナポリス)によって評価し、lacZ遺伝子を発現する細胞は青色で染色した。トランスフェクション率を推定するために、lacZ陽性青色染色細胞を計数した。細胞は、Zeiss製倒立蛍光顕微鏡(Carl Zeiss社、ニューヨーク州ソーンウッド)を用いて倍率10倍で計数した。各ウエル内で4つの視野を無作為に選択し、各サンプルについて少なくとも4〜6ウエルを計数した。生存細胞のトランスフェクション率は、GFP陽性もしくはlacZ陽性細胞およびDAPI陽性細胞間の関係から計算した。総トランスフェクション率は、生存細胞のトランスフェクション率に各培養サンプルの生存率を掛けることによって推定した。
2つの一般的化学的および物理的方法と比較して、インクジェット法は、生きている細胞の印刷およびトランスフェクション後に有意に高い細胞生存率を示した(図2d)。印刷およびトランスフェクションプロセス中には、90%を超える多数の細胞が溶解されなかった。これは、以前に報告された生存率の結果(Xuet et al.(2005)Biomaterials 26,93−99、Nakamuraet et al.(2005)Tissue Eng 11,1658−1666を参照されたい)を伴って発生し、さらにインクジェット印刷法は印刷された細胞の損傷をほんのわずかしか引き起こさない穏やかな処理であることも再確証している(Xuet et al.(2006)Biomaterials 27,3580−3588)。
1日間の培養後、HP695Cプリンタを用いて印刷された生きている細胞+pmaxGFP(商標)は、蛍光顕微鏡下で緑色を示し、これは印刷する工程中にGFPは印刷された細胞内で効果的に発現することを示している(図3)。HP550Cプリンタを用いて印刷された細胞+pmaxGFP(商標)プラスミド(Amaxa Biosystems社、メリーランド州ゲーサーズバーグ)もまた、第2日(図4)および第4日(図5)にGFP発現を示した。HP550Cプリンタを用いて印刷された細胞+GFPおよびVEGFをコードするプラスミドは、第2日(図6)にGFP発現を示した。
トランスフェクションプロセスでは、一部の細胞は溶解(死滅)するが、これらの死滅細胞の大多数は培養プレートに付着しないので、培養プレートから洗い流すことができる。トランスフェクション率を評価するために、トランスフェクトされたサンプルは、溶解細胞を除去するためにPBSを用いて完全に洗浄した。所定のプレート内では、洗浄方法後の全細胞の数はN(この数は生存細胞の数に近くなければならないが、等しくてはならず、これは死滅細胞を100%洗い流すことはできず、小数の生きている細胞が洗い流される可能性があるためである)として計数した。トランスフェクトされた細胞(例えば、GFPに対して陽性)の数は、Nとして計数した。生存細胞のトランスフェクション率は、プレート内でのトランスフェクトされた細胞対生存細胞のパーセンテージを意味する。生存細胞のトランスフェクション率=N/Nである。総トランスフェクション率は、トランスフェクトされた細胞対最初に基質(プレート)上に印刷される全細胞のパーセンテージを意味する。総トランスフェクション率=生存細胞のトランスフェクション率×生存率(%)。
本発明者らは、12%もの印刷された細胞がプラスミド遺伝子を用いてトランスフェクトされていたことを見いだした。インクジェット遺伝子トランスフェクションデータは、熱および剪断衝撃を含むインクジェット印刷プロセスが印刷された細胞内へのプラスミドの進入を促進することを示唆している。しかし、インクジェットトランスフェクション法に関連する正確なメカニズムについては、詳細な研究を必要とする。図2eに示したように、pmaxGFP(商標)を用いてトランスフェクトするためのインクジェットトランスフェクション法の全効率は、エレクトロポレーションをベースとする方法より有意に低かったが、リポソームをベースとする方法よりは高かった。
(インクカートリッジ、プラスミドの濃度およびサイズの比較)
相違するHPカートリッジについても、インクジェット遺伝子トランスフェクションについて試験した。図2gに示したように、HP51629aカートリッジは、HP51626aカートリッジより高い遺伝子トランスフェクション効率を示した。HP51629aおよびHP51626aカートリッジは、多数の類似の印刷パラメータおよびメカニズムを共有するが、ノズルサイズが相違する。HP51629aカートリッジは、HP51626aカートリッジより比較的小さなノズル径を有し、これはより高い応力を引き起こし、したがってより高いトランスフェクション効率をもたらすことができる。トリプシン処理後に、PAEC細胞は、約10〜20μmである。HP51629aおよびHP51626aカートリッジのノズルは、各々約40および50μmである(例Xuet et al.(2006)Biomaterials 27(19):3580−88を参照されたい)。
他の幾つかの要素がトランスフェクションに影響を及ぼす可能性があることも見いだされた。印刷懸濁液中の様々な濃度のプラスミドについて試験した。図2fに示したように、高い濃度(1.0μg/μLおよび2.0μg/μL)にあるpmaxGFPの遺伝子発現レベルは、低い濃度(0.1μg/μLおよび0.5μg/μL)におけるより有意に高かった。これは、ノズル発射中のインクチャネル内の遺伝子プラスミドの比率が高いほど、プラスミドが細胞膜へ近付く、および細胞内へ進入する可能性が高くなる結果として生じる可能性がある。
さらに、様々なサイズのプラスミドについても試験した。比較的小さなサイズ(3.2kb)を備えるpmaxGFP(商標)プラスミドは、比較的サイズの大きい他の2つのプラスミド(pIRES−VEGF−GFPおよびpIRES−lacZ)より高いトランスフェクション効率を有することが所見された(図1h)。考えられる理由は、本試験において比較的低電力を用いるインクジェット印刷条件は細胞膜内でより小さな微細孔しか開くことがないので、より大きな遺伝子プラスミドが細胞内に進入するのは困難であることにある。より大きな遺伝子プラスミドを用いてトランスフェクトするためには、例えば温度、発射頻度、およびカートリッジインクチャネルの構造的設計などの特定の印刷パラメータおよび条件をさらに最適化することが必要になる。
(インビボインクジェット遺伝子トランスフェクション法)
インクジェット遺伝子トランスフェクションをインビボで実施できるかどうかを評価するために、フィブリンゲルをヌードマウスの皮下組織内へ直接的に印刷し、次にPAEC細胞をpmaxGFP(商標)プラスミドと一緒に事前に形成したフィブリンゲル上へ直接的に印刷した。宿主動物内で移植細胞を天然細胞から識別するために、PAEC細胞はPKH67赤色蛍光色素(Sigma−Aldrich社、ミズーリ州セントルイス)を用いて標識した。全動物実験は、Wake Forest大学保健科学学科のACUCプロトコールにしたがって実施した。
PAEC細胞はトリプシン処理し、無血清DMEMを用いて洗浄した。細胞は、1×10cells/mLの濃度で希釈Cの2×10−6mM PKH67溶液(Sigma−Aldrich社、ミズーリ州セントルイス)中に懸濁させ、室温で4分間にわたりインキュベートした。染色反応を10% FBSが補給された等量のDMEMを添加してクエンチし、洗浄した。培地下で一晩培養した後には、PKH67で標識したPAEC細胞は、以下で記載するインビボ直接印刷法の準備が整っている。
インクジェット印刷法により誘導されるインビボ遺伝子トランスフェクション法の能力は、無胸腺マウスの皮下組織内へプラスミドdNAを用いたPAEC細胞の直接印刷法によって評価した。印刷する工程の前に、細胞は、宿主内の移植(印刷)された細胞の位置を決定するために上述したようにPKH67蛍光色素で標識した。フィブリノーゲン(PBS中に溶解させた20mg/mL)(Sigma社)およびトロンビン(40mM CaCl中で20IU/mL)(Sigma社)は、フィブリンゲルスカフォールドを生成するためにマウス皮下組織内に交互に印刷し、次にPAEC細胞およびpmaxGFP(商標)プラスミドをフィブリンゲル上に同時印刷した。この方法を2回繰り返すと、トランスフェクトされた細胞を含有する所定構造を備える3Dフィブリンシートが生じた。移植1週間後に、インビボ印刷されたフィブリンシートを回収し、直ちに蛍光顕微鏡下で試験した。
インビボ直接印刷後に、所定構造を備える3Dフィブリンゲルは、図7a〜bに示すように、マウス皮下組織下で直接的にインサイチューで形成した。GFPを発現した印刷された細胞は、蛍光緑色蛍光顕微鏡下のフィブリンゲル内で明白に所見された(励起488nm、発光515〜545nm)(図7c)。さらに、細胞は、赤色蛍光顕微鏡下において赤色でも所見され(励起560nm、発光583nm)(図7d)、GFPトランスフェクトされた細胞が天然組織由来ではなく、インクジェットプリンタによって送達された移植細胞由来であることが確認された。
本試験は、組織工学用途のためのトランスフェクションを遂行するためにインクジェット技術の刺激的な順応を証明している。細胞集団をそれらの標的部位へ正確に送達する能力を有することに加えて、インクジェット印刷法は、さらにまた生きている細胞の特定機能および作用を支援することもできる。当該の遺伝子を細胞内へ送達することができ、上記細胞はインビトロおよびインビボの両方で上記遺伝子を発現することができる。さらに、インクジェット法を用いることによるインサイチュー作製および本試験で証明したインビボ直接印刷法は、トランスフェクトされた細胞が正確な空間的登録を用いて局在定位される特定の細胞リザーバを身体内で作製する能力を提供し、そして組織形成および再生のために必要とされる連続的な制御された成長因子を生成することができる。
上記は、本発明の具体例であり、本発明を限定するものであると見なされるべきではない。以下では、その中に含まれる特許請求項の同等物と共に、下記の特許請求項によって本発明を規定する。

Claims (61)

  1. 対象となる化合物を用いて細胞をトランスフェクトする方法であって、前記細胞の少なくとも一部が前記化合物を用いてトランスフェクトされ、前記方法は、
    液体担体中に前記化合物の存在下で前記細胞を含む組成物を調製する工程と、
    前記組成物をオリフィスへ通過させて、前記化合物の存在下で前記細胞に応力を加える工程とを含み、
    それにより前記化合物を用いて前記細胞の少なくとも一部をトランスフェクトする方法。
  2. 前記細胞の少なくとも一部が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である細胞の少なくとも1%である請求項1に記載の方法。
  3. 前記細胞の少なくとも一部分が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である細胞の少なくとも5%である請求項1に記載の方法。
  4. 前記細胞の少なくとも一部分が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である細胞の少なくとも10%である請求項1に記載の方法。
  5. 前記調製工程における前記細胞の少なくとも25%が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記調製工程における前記細胞の少なくとも50%が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記調製工程における前記細胞の少なくとも75%が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記調製工程における前記細胞の少なくとも90%が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記オリフィス通過工程が、1〜100マイクロ秒間の時間で実施される請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記オリフィスが0.01〜300μmの直径を有し、前記細胞が0.01〜200μmの直径を有する請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記調製工程における前記細胞が、真核細胞である請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記調製工程における前記細胞が、原核細胞である請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記化合物が、核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子および薬物からなる群から選択される請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記化合物が、核酸を含む請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記オリフィス通過工程が、前記細胞に1〜100ms−1の剪断応力が加えられるように実施される請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記調製工程の前記組成物が、プレミックスされる請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記オリフィス通過工程が、インクジェット印刷器具を用いた前記細胞のインクジェット印刷法によって実施される請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記インクジェット印刷器具が、熱インクジェットプリンタおよび圧電インクジェットプリンタからなる群から選択される請求項17に記載の方法。
  19. 前記インクジェット印刷器具が、少なくとも1つのインクジェットカートリッジを含み、前記インクジェットカートリッジが、熱インクジェットプリンタカートリッジおよび圧電インクジェットプリンタカートリッジからなる群から選択される請求項17に記載の方法。
  20. 細胞を印刷する方法であって、前記細胞の少なくとも一部が対象となる化合物を用いてトランスフェクトされ、前記方法は、
    少なくとも1つのインクジェットプリンタカートリッジを含むインクジェット印刷器具を用意する工程と、
    印刷対象の組成物を前記プリンタカートリッジ内へ装填する工程であって、装填後の前記組成物が前記化合物の存在下で前記細胞を含む工程と、
    前記組成物を基質上に印刷する工程とを含み、
    それにより前記化合物を用いて前記細胞の少なくとも一部をトランスフェクトする方法。
  21. 前記印刷工程の前記基質が、コラーゲンを用いて被覆される請求項20に記載の方法。
  22. 前記印刷工程が、インビボで組織基質上に前記組成物を印刷する工程によって実施される請求項20に記載の方法。
  23. 前記細胞の前記少なくとも一部が、前記印刷工程後に生存可能である細胞の少なくとも1%である請求項20〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記細胞の前記少なくとも一部が、前記印刷工程後に生存可能である細胞の少なくとも5%である請求項20〜22のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記細胞の前記少なくとも一部が、前記印刷工程後に生存可能である細胞の少なくとも10%である請求項20〜22のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記装填工程における前記細胞の少なくとも25%が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記装填工程における前記細胞の少なくとも50%が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記装填工程における前記細胞の少なくとも75%が、前記オリフィス通過工程後に生存可能である請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記用意する工程において前記プリンタカートリッジが複数のノズルを含み、前記ノズルが、0.01〜100μmの直径を有する請求項20〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記装填工程における前記細胞が、真核細胞である請求項20〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記装填工程における前記細胞が、原核細胞である請求項20〜29のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記装填工程における前記化合物が、核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子および薬物からなる群から選択される請求項20〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記装填工程における前記化合物が、核酸を含む請求項20〜31のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記装填工程における前記組成物が、プレミックスされる請求項20〜33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記用意する工程における前記インクジェット印刷器具が、熱インクジェットプリンタおよび圧電インクジェットプリンタからなる群から選択される請求項20〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記用意する工程における前記インクジェットプリンタカートリッジが、熱インクジェットプリンタカートリッジおよび圧電インクジェットプリンタカートリッジからなる群から選択される請求項20〜34のいずれか一項に記載の方法。
  37. 生存細胞のアレイを形成する方法であって、前記細胞の少なくとも一部が少なくとも1つの対象となる化合物を用いてトランスフェクトされ、前記方法は、
    少なくとも1つのインクジェットプリンタカートリッジを含むインクジェット印刷器具を用意する工程と、
    印刷対象の組成物を前記プリンタカートリッジ内へ装填する工程であって、装填された前記組成物が前記化合物の存在下で前記細胞を含む工程と、
    前記組成物を組織化されたパターンで基質上に印刷する工程とを含み、
    それにより生存細胞のアレイが形成され、前記細胞の少なくとも一部は前記少なくとも1つの化合物を用いてトランスフェクトされる方法。
  38. 前記印刷工程の前記基質が、コラーゲンを用いて被覆される請求項37に記載の方法。
  39. 前記印刷工程が、インビボで組織基質上に前記組成物を印刷することにより実施される請求項37に記載の方法。
  40. 前記細胞の前記少なくとも一部が、前記印刷工程後に生存可能である細胞の少なくとも1%である請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記細胞の前記少なくとも一部が、前記印刷工程後に生存可能である細胞の少なくとも5%である請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記細胞の前記少なくとも一部が、前記印刷工程後に生存可能である細胞の少なくとも10%である請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記装填工程における前記細胞の少なくとも25%が、前記印刷工程後に生存可能である請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記装填工程における前記細胞の少なくとも50%が、前記印刷工程後に生存可能である請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記装填工程における前記細胞の少なくとも75%が、前記印刷工程後に生存可能である請求項37〜39のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記用意する工程の前記プリンタカートリッジが複数のノズルを含み、前記ノズルが、0.01〜100μmの直径を有する請求項37〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記装填工程の前記細胞が、真核細胞である請求項37〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記装填工程の前記細胞が、原核細胞である請求項37〜46のいずれか一項に記載の方法。
  49. 前記装填工程の前記化合物が、核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子および薬物からなる群から選択される請求項37〜48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記装填工程の前記化合物が、核酸を含む請求項37〜48のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記装填工程の前記組成物が、プレミックスされる請求項37〜50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記用意する工程における前記インクジェット印刷器具が、熱インクジェットプリンタおよび圧電インクジェットプリンタからなる群から選択される請求項37〜51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記用意する工程における前記インクジェットプリンタカートリッジが、熱インクジェットプリンタカートリッジおよび圧電インクジェットプリンタカートリッジからなる群から選択される請求項37〜51のいずれか一項に記載の方法。
  54. 細胞を印刷するための装置であって、
    少なくとも1つのインクジェットプリンタカートリッジを含むインクジェット印刷器具と、
    前記プリンタカートリッジ内へ装填される印刷対象の組成物であって、少なくとも1つの対象となる化合物の存在下で細胞を含む組成物とを含む装置。
  55. 前記細胞が、真核細胞である請求項54に記載の装置。
  56. 前記細胞が、原核細胞である請求項54に記載の装置。
  57. 前記化合物が、核酸、タンパク質、分子、ナノ粒子および薬物からなる群から選択される請求項54〜56のいずれか一項に記載の装置。
  58. 前記化合物が、核酸を含む請求項54〜56のいずれか一項に記載の装置。
  59. 前記化合物が、プラスミドを含む請求項54〜56のいずれか一項に記載の装置。
  60. 前記インクジェット印刷器具が、熱インクジェットプリンタおよび圧電インクジェットプリンタからなる群から選択される請求項54〜58のいずれか一項に記載の方法。
  61. 前記インクジェット印刷器具が、少なくとも1つのインクジェットカートリッジを含み、前記インクジェットカートリッジが、熱インクジェットプリンタカートリッジおよび圧電インクジェットプリンタカートリッジからなる群から選択される請求項54〜58のいずれか一項に記載の方法。
JP2010511208A 2007-06-07 2008-06-06 インクジェット遺伝子印刷法 Expired - Fee Related JP5645657B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US94254907P 2007-06-07 2007-06-07
US60/942,549 2007-06-07
PCT/US2008/007158 WO2008153968A2 (en) 2007-06-07 2008-06-06 Inkjet gene printing

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010530221A true JP2010530221A (ja) 2010-09-09
JP5645657B2 JP5645657B2 (ja) 2014-12-24

Family

ID=40130409

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010511208A Expired - Fee Related JP5645657B2 (ja) 2007-06-07 2008-06-06 インクジェット遺伝子印刷法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US9045757B2 (ja)
EP (1) EP2171054B1 (ja)
JP (1) JP5645657B2 (ja)
CN (1) CN101796186B (ja)
AU (1) AU2008262331B2 (ja)
CA (1) CA2688055C (ja)
WO (1) WO2008153968A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140023300A (ko) * 2011-03-07 2014-02-26 웨이크 포리스트 유니버시티 헬스 사이언시즈 전달 시스템
KR20180083575A (ko) * 2017-01-13 2018-07-23 서울대학교산학협력단 잉크젯 프린팅에 기반한 정량적 약효평가 방법
WO2023106335A1 (ja) * 2021-12-09 2023-06-15 キヤノン株式会社 細胞加工方法および細胞加工装置

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005081970A2 (en) 2004-02-24 2005-09-09 The Curators Of The University Of Missouri Self-assembling cell aggregates and methods of making engineered tissue using the same
US20090208466A1 (en) * 2006-04-21 2009-08-20 James Yoo Ink-jet printing of tissues
KR20170020942A (ko) 2008-06-24 2017-02-24 더 큐레이터스 오브 더 유니버시티 오브 미주리 자가-조립가능 다세포체 및 이들을 이용하여 3차원 생물학적 구조체를 생산하는 방법
WO2011085225A1 (en) * 2010-01-08 2011-07-14 Wake Forest University Health Sciences Delivery system
US20120089238A1 (en) 2010-10-06 2012-04-12 Hyun-Wook Kang Integrated organ and tissue printing methods, system and apparatus
CN105496601A (zh) 2010-10-21 2016-04-20 奥加诺沃公司 用于制造组织的装置、系统和方法
US9499779B2 (en) 2012-04-20 2016-11-22 Organovo, Inc. Devices, systems, and methods for the fabrication of tissue utilizing UV cross-linking
US20140234974A1 (en) * 2013-02-15 2014-08-21 California Institute Of Technology Use of gene regulatory network logic for transformation of cells
US9725709B2 (en) * 2013-03-12 2017-08-08 OpenCell Technologies, Inc. Intracellular delivery and transfection methods and devices
US9442105B2 (en) 2013-03-15 2016-09-13 Organovo, Inc. Engineered liver tissues, arrays thereof, and methods of making the same
US20150037445A1 (en) 2013-07-31 2015-02-05 Organovo, Inc. Automated devices, systems, and methods for the fabrication of tissue
CN106536720B (zh) 2014-04-04 2021-04-30 奥加诺沃公司 工程化的三维乳腺组织,脂肪组织和肿瘤疾病模型
CN107002033B (zh) 2014-10-06 2021-08-10 奥加诺沃公司 工程化肾组织、其阵列及其制备方法
JP2017537654A (ja) 2014-11-05 2017-12-21 オルガノボ インコーポレイテッド 人工三次元皮膚組織、そのアレイ、およびその製造方法
RU2597786C2 (ru) * 2015-02-10 2016-09-20 Общество с ограниченной ответственностью "НекстГен" Способ создания персонализированного ген-активированного имплантата для регенерации костной ткани
US10046091B2 (en) 2015-03-20 2018-08-14 Elwha Llc Printing systems and related methods
CN105664248B (zh) * 2016-01-18 2018-07-20 西北工业大学 一种基于压电喷印方式的蛋白质支架制备方法
CN109070076B (zh) 2016-04-22 2021-10-08 惠普发展公司,有限责任合伙企业 细胞裂解
CN108251268A (zh) * 2016-12-29 2018-07-06 上海新微技术研发中心有限公司 一种基因转染器及基因转染方法
TWI638890B (zh) 2017-07-19 2018-10-21 國立臺灣大學 原位轉殖之方法及其應用
CN107462703A (zh) * 2017-09-15 2017-12-12 如皋福大工程技术研究院有限公司 一种点样方法
CN109772485A (zh) * 2017-11-10 2019-05-21 上海新微技术研发中心有限公司 一种基于微液滴的检测系统
WO2021015778A1 (en) * 2019-07-25 2021-01-28 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Cell poration and transfection apparatuses
CN112574851B (zh) * 2019-09-30 2022-10-11 上海傲睿科技有限公司 一种单细胞筛选器、筛选组件、筛选方法及应用
US11970003B2 (en) 2021-03-18 2024-04-30 Canon Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus, liquid ejection method, dispensing apparatus, and compound introduction apparatus

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4945050A (en) 1984-11-13 1990-07-31 Cornell Research Foundation, Inc. Method for transporting substances into living cells and tissues and apparatus therefor
US4959313A (en) 1987-06-22 1990-09-25 The Jackson Laboratory Cellular enhancer for expressing genes in undifferentiated stem cells
US5693622A (en) 1989-03-21 1997-12-02 Vical Incorporated Expression of exogenous polynucleotide sequences cardiac muscle of a mammal
US5703055A (en) 1989-03-21 1997-12-30 Wisconsin Alumni Research Foundation Generation of antibodies through lipid mediated DNA delivery
US6673776B1 (en) 1989-03-21 2004-01-06 Vical Incorporated Expression of exogenous polynucleotide sequences in a vertebrate, mammal, fish, bird or human
US5122466A (en) 1989-06-13 1992-06-16 North Carolina State University Ballistic transformation of conifers
US6258354B1 (en) 1989-09-29 2001-07-10 Joel S. Greenberger Method for homing hematopoietic stem cells to bone marrow stromal cells
US5676954A (en) 1989-11-03 1997-10-14 Vanderbilt University Method of in vivo delivery of functioning foreign genes
US6309883B1 (en) 1994-02-17 2001-10-30 Maxygen, Inc. Methods and compositions for cellular and metabolic engineering
US5858747A (en) 1994-07-20 1999-01-12 Cytotherapeutics, Inc. Control of cell growth in a bioartificial organ with extracellular matrix coated microcarriers
US5518909A (en) 1994-11-18 1996-05-21 Banes; Albert J. Flexion enhanced transfection of genetic material
EP1019492A1 (en) 1997-07-03 2000-07-19 Massachusetts Institute Of Technology Tissue-engineered constructs
US7019192B2 (en) 1998-02-27 2006-03-28 Musculoskeletal Transplant Foundation Composition for filling bone defects
US6995013B2 (en) 2002-07-08 2006-02-07 Biomed Solutions, Llc Cell-scaffold composition containing five layers
WO2003014320A2 (en) 2001-08-10 2003-02-20 Cornell Research Foundation, Inc. Telomerase immortalized human neutral stem cells and phenotypically-restricted progenitor cells
US6986739B2 (en) 2001-08-23 2006-01-17 Sciperio, Inc. Architecture tool and methods of use
US6670129B2 (en) 2001-09-24 2003-12-30 Corning Incorporated Cell transfection apparatus and methods for making and using the cell transfection apparatus
US6923833B2 (en) 2002-04-09 2005-08-02 Ray C. Wasielewski Biologically reabsorbable acetabular constraining components and materials for use with a hip replacement prosthesis and bioreabsorbable materials to augment hip replacement stability and function
US7105347B2 (en) 2002-07-30 2006-09-12 Corning Incorporated Method and device for protein delivery into cells
US7051654B2 (en) * 2003-05-30 2006-05-30 Clemson University Ink-jet printing of viable cells
US9056093B2 (en) 2005-01-07 2015-06-16 Wake Forest University Health Sciences Regeneration of pancreatic islets by amniotic fluid stem cell therapy

Non-Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6013038701; Biomaterials Vol. 26, 2005, p. 93-99 *
JPN6013038703; Adv. Drug. Deliv. Rev. Vol. 57, 2005, p. 733-753 *
JPN6013038705; Proc. Natl. Acad. Sci. USA. Vol. 96, 1999, p. 6411-6416 *
JPN6013038706; Molekulyarnaya Biologiya (Moscow) Vol. 30, No. 2, 1996, p. 426-431 *
JPN6013038707; Gene Therapy Vol. 11, 2004, p. 1363-1369 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140023300A (ko) * 2011-03-07 2014-02-26 웨이크 포리스트 유니버시티 헬스 사이언시즈 전달 시스템
KR101983402B1 (ko) 2011-03-07 2019-05-28 웨이크 포리스트 유니버시티 헬스 사이언시즈 전달 시스템
KR20180083575A (ko) * 2017-01-13 2018-07-23 서울대학교산학협력단 잉크젯 프린팅에 기반한 정량적 약효평가 방법
KR101959612B1 (ko) 2017-01-13 2019-03-18 서울대학교산학협력단 잉크젯 프린팅에 기반한 정량적 약효평가 방법
WO2023106335A1 (ja) * 2021-12-09 2023-06-15 キヤノン株式会社 細胞加工方法および細胞加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN101796186A (zh) 2010-08-04
US20100160183A1 (en) 2010-06-24
WO2008153968A2 (en) 2008-12-18
EP2171054A2 (en) 2010-04-07
US9598704B2 (en) 2017-03-21
CN101796186B (zh) 2013-05-22
CA2688055A1 (en) 2008-12-18
WO2008153968A3 (en) 2009-02-26
EP2171054B1 (en) 2014-08-20
AU2008262331A1 (en) 2008-12-18
US9045757B2 (en) 2015-06-02
JP5645657B2 (ja) 2014-12-24
AU2008262331B2 (en) 2013-10-17
CA2688055C (en) 2018-02-06
US20150299730A1 (en) 2015-10-22
EP2171054A4 (en) 2010-09-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5645657B2 (ja) インクジェット遺伝子印刷法
Xu et al. Inkjet-mediated gene transfection into living cells combined with targeted delivery
Oggu et al. Gene delivery approaches for mesenchymal stem cell therapy: strategies to increase efficiency and specificity
Mellott et al. Physical non-viral gene delivery methods for tissue engineering
US9301925B2 (en) Inkjet printing of tissues and cells
Ringeisen et al. Jet‐based methods to print living cells
André et al. Nano and microcarriers to improve stem cell behaviour for neuroregenerative medicine strategies: Application to Huntington's disease
Mehier-Humbert et al. Ultrasound-mediated gene delivery: kinetics of plasmid internalization and gene expression
Laurencin et al. Nanotechnology and tissue engineering: the scaffold
West-Livingston et al. The role of the microenvironment in controlling the fate of bioprinted stem cells
US20130302872A1 (en) Production of cell tissue having three-dimensional structure using electrostatic ink jet phenomenon
Ding et al. Bioprinting of stem cells: Interplay of bioprinting process, bioinks, and stem cell properties
CA2508850A1 (en) Engineering three-dimensional tissue structures using differentiating embryonic stem cells
JP2014151524A (ja) 中空部を有する三次元構造体およびその製造方法
US20140147419A1 (en) Compositions and methods for formation of bone tissue
Baek et al. Gene transfection for stem cell therapy
Thakor et al. Nontoxic genetic engineering of mesenchymal stem cells using serum-compatible pullulan-spermine/DNA anioplexes
Leberfinger et al. 3D printing for cell therapy applications
Wang et al. Engineered stem cells by emerging biomedical stratagems
Xu et al. Inkjet gene printing: A novel approach to achieve gene modified cells for tissue engineering
Sabetkish et al. Recent Trends in 3D Bioprinting Technology for Skeletal Muscle Regeneration
Paquian Jr Stem cell induction via inkjet-mediated gene transfection
Chang et al. Nonviral Transfection Methods of Efficient Gene Delivery: Micro-/Nano-Technology for Electroporation
Mellott Approaching Inner Ear Hair Cell Regeneration Through Non-Viral Gene Delivery
Alhasan Design and Development of miRNA and stem cell based micro/nano systems as lung disease therapy

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20131106

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20131113

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140328

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141007

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20141104

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5645657

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees