JP2010529448A - 原子炉心内の出力分布に関連する不確かさ成分を算出する方法 - Google Patents

原子炉心内の出力分布に関連する不確かさ成分を算出する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、問題のシステムに関して運転フィードバックがない測定計装システムを備えるように意図される原子炉を含む任意の原子炉について誤差伝搬の不確かさ成分(R 2p)を得る(206)方法に関する。このために、本発明は、参照計装システム、例えば原子炉計装コアシステムで取得される経験フィードバックが起源であるデータ(200)を使用することを含む。この経験フィードバックを使用して外乱を理論出力分布モデル(201)に加え、乱された理論モデルと計算から直接生じる理論モデルの間で観測される偏差(203)が現実において観測されるものを表すように、上記外乱の空間的な分布および振幅がある。

Description

本発明は、原子炉炉心の出力分布に関連する不確かさ成分を算出する方法に関する。本発明による方法によって算出される不確かさ成分は、全不確かさ成分のうちの1つであり、不確かさ
と呼ばれ、原子炉の運転状態ごとに算出される出力分布の再構成の一般的方法の一部である。
本発明の分野は一般に、原子炉の分野である。加圧水冷却型原子炉などの原子炉は、燃料集合体によって構成される炉心を含み、それぞれの集合体は、具体的には同位体235でわずかに濃縮されたウランの複数の燃料棒を備えており、集合体は、垂直方向に集合体の長手方向軸と並列に配設され、すなわち炉心の高さに沿っている。
したがって、本文献の残りでは、長手方向軸は概して、次元zによって示され、横座標xおよび縦座標yが、水平面内の原子炉の箇所の算出を可能にする。したがって、原子炉炉心は、高さzによって示されるある厚さのスライスまたは軸方向部分に分割され、さらに、原子炉の箇所は、直交3次元座標系(x,y,z)の次元のうちのz軸に対して水平面内で定められる角度に基づくその方位角位置によって、および問題の箇所と次元の軸の間の水平面内の距離によって定められるその半径方向位置によって特定されると考えることができる。
集合体により放たれる出力であって、上記集合体中に存在する燃料によって発生する中性子束に直接相互関連する出力は、原子炉の容積内に均一に分布していない。出力が他のところより高い箇所があり、典型的には周辺に比べて原子炉の中央においてである。それで、ホットスポットと言うことがあり、供給される出力が、原子炉炉心の設計限界に最も近づくのはこれらの箇所においてである。その結果として、原子炉炉心内の出力分布は均一でなく、したがって、3D出力分布と呼ばれる炉心の完全な出力マップの用意は、明らかな安全上の理由のため基本的な作業であるが、複雑な作業である。
したがって、原子炉の運転および安全保護対策は、原子炉の各箇所で、ウラン235の原子核の核分裂によって供給されるエネルギー、すなわち原子力の算出を必要とする。このため測定を行って、原子炉炉心の様々な箇所で出力を評価する。全ての場合において、この出力の評価は、原子炉炉心から放出される放射線、より具体的には中性子束の測定を含む。
中性子束の測定は、中性子/物質相互作用を常に含み、この中性子/物質相互作用は、測定可能な電流を作り出すことができる粒子を生成する。中性子の各吸収の後、センサを構成する感受性物質の原子は変換され、したがって、そのようなものとして感受性物質は徐々に消滅する。この消滅は、中性子束の強度および反応の発生確率の関数である率で起こり、それ自体は有効吸収断面積に直接関係している。この確率がより高くなり、供給される電流がより大きくなるにつれて、一方では感受性物質が急速に消滅し、したがってこれによりセンサの交換がとても早く必要になる。
したがって、感受性物質の消耗の問題は、炉心の内部に恒久的に設置される中性子センサについて重大に起こる。
センサの消耗に関するこの感受性の問題に対処するために、多数の原子炉設計者が、センサが炉心内の測定位置に位置するままにさせないことを選択し、後者を単独で原子炉の中に送って断続的に読取値をとることを選択してきた。したがって、従来から使用されているセンサは、「移動式内部計装」なる語によって呼ばれており、本説明の残りでは、RICシステム(原子炉計装コア(Reactor Instrumentation Core))と呼ぶことにする。RICシステムの機能は、応答時間の観点で比較的わずかな制約で、正確に原子炉炉心内のこの中性子束分布を正確に測定することである。
実際には、RICシステムは、原子炉炉心の外側に配設されると共に、非常によい応答時間であるが、RICシステムより低い程度の測定精度で(軸方向および方位角方向の不均衡などの)出力分布のいくつかのパラメータおよび出力レベルの測定を担うRPN(原子炉保護(nuclear reactor protection))システムとして知られている制御システムと共存もする。RPNシステムは、定期的に較正されるが、これは外部測定と原子炉の実際の出力レベルとの間の比例関係が、出力分布の半径方向成分に依存し、これはそれ自体が燃料の消耗に伴って変動するからである。RICシステムによって与えられるデータを使用してそのような較正を実行することができる。
より一般的には、RICシステムは、以下の2つのはっきりした環境の中で使用される。
第1の場合では、RICシステムは、起動試験期間中または集合体の各再装填後、あるいは個々の試験期間において、以下のために使用される。
− サイクルの開始時の出力分布が設計計算に従っていること、具体的にはホットスポットの値が設計仮定に適合することを検証する。
− RPNシステムの検出器を較正する。
− 任意の荷重誤差(loading error)を検出する。
− データ処理コードの能力に関与する中性子束の分布および原子炉炉心についての設計計算に用いられる方法に基づいてデータを供給する。
次に、サイクル中および通常運転中、RICシステムは、具体的に以下のために使用される。
− 出力分布、具体的にはホットスポット因子が、設計計算においてそれらのために与えられたように時間の関数として展開することを検証する。
− RPNシステムの検出器を検証および/または較正する。
従来、精度の観点で、数多くの集合体の出力を測定する要求と、器機を取り付けた位置ごとに原子炉容器の底部に穴を作製することが必要であることにある実際の状況との間で妥協が選ばれてきた。この妥協は、限られた数の器機を取り付けた集合体が選択されたということの不利になり、経済的および技術的に有利であるが、その結果としてこの中性子束分布測定の精度を制限し、マージンの存在を必要とする解決策が、具体的にはホットスポットでの3D出力分布の不完全な実験的知識をカバーするために、以下に詳述する不確かさの計算によって与えられる。
実際には、6つの移動式中性子検出器の使用がなされる。移動式検出器は、核分裂チャンバタイプである。このタイプの中性子センサは、従来の電離箱を備え、ウランを中性子−感受性物質として用いる。移動式検出器によって供給される電流は、検出器における核分裂反応率に比例しており、出力に直接比例しないものであり、したがって好ましくはアクティビティと言い、出力と言わない者もしばしばおり、その後、アクティビティ測定を出力算出へ移行するためのフェーズが、行われた測定の評価に導入される。この移行は、
によって示される、ある特定の不確かさ成分を生じさせる。
移動式検出器は、このために選択された60本の燃料集合体の計装管の中に配置された、グローブフィンガと呼ばれるきつい管の中にスイッチングデバイスによって送られる。選択した燃料集合体は、器機を取り付けた集合体と呼ばれる。このように、各検出器は、10本の集合体を調査するためのものである。機構は、一方の集合体から他方へ検出器の移送を確かにするために、グループセレクタを活動させる。
ここでは、取得プロセスは、1つまたは複数の追加のいわゆる相互較正段階を含むことが述べられ得る。
実際には、中性子との相互作用を受ける感受性物質の量は、検出器の照射期間、より正確には後者によって受け取られるフルエンスと共に減少する。感度、すなわち放出される電流と検出器が受ける中性子束との間の割合は、経時的に変化し、したがってこの変動を考慮に入れるために、評価において補正が必要である。各移動式プローブは、各移動式プローブがそれに特有の、各移動式プローブが調査している集合体の出力の関数であるフルエンスを受けるので、他のものとは異なって展開する。したがって、相互較正段階の機能は、相対感度の測定を可能にすることである。この感度の算出は、それぞれの中性子束マップの完成前に行われなければならず、この算出は必須である。したがって、検出器の較正は、消耗するにつれてセンサによって供給される電流の減衰を補償し指示値を一定に保つために、測定系の電気利得に作用することにある操作である。この操作は、各検出器がそれ自体の電子式取得システムを有することにより現れ得る検出器同士の間の差を補正することを可能にもする。実際には、この操作は、以下のやり方で行われる。
全てのグループセレクタは、いわゆる待機位置の方へ向けられ、この待機位置は、各プローブが、(円の配列により通常1本のプローブに割り当てられる集合体を調査する、6本のプローブを除く)直上の列のプローブによって通常測定される集合体を調査することを可能にする。したがって、プローブの相対感度を算出し、測定の評価においてそれを考慮に入れるために、相互較正段階中に得られる測定を比較することが可能である。
中性子束マップは、このために選択された60本の集合体の検査中に移動式内部計装システムによって行われる測定の評価の結果、すなわち、行われる測定によって算出される炉心の3次元の反応の部分的な分布に与えられる名である。
したがって、移動式内部計装システムは、かなりの数の燃料集合体(器機を取り付けた集合体の約30%)においてこの中性子束分布を測定するが、RICシステムは、半径方向に炉心全体をカバーしない。ホットスポット因子が器機を取り付けていない集合体の中に位置する場合は、そのホットスポットは、その測定から漏れる。したがって、移動式検出器によって供給される情報を補足することが必要である。追加の情報は、理論計算によって与えられる。したがって、以下に詳述する原子炉炉心の3D出力分布の確定は、実験データと計算データの組み合わせを常に要求する。
RIC以外の計装システムは、工業用炉に装備できる。ここでは、例えば、バナジウムなどの感受性同位体(sensitive isotope)1.5%を含有する鋼球の列によって構成される可動部を活動させる計装システムであり、管内で圧縮窒素によって動かされ循環し、カバーを介して容器に貫入するエアロボール(Aeroball)システムの言及がなされ得る。中性子束測定は、鋼球が中性子束中に配置されるときの球の放射化に基づき、後者のアクティビティの計数は、容器の外側であるが原子炉建屋内に位置しているラック上に配置された固定式検出器によって行われる。電子の収集を意味する自己出力型検出器タイプのシステムの言及もなされており、このシステムは、以下の物理的原理に従うものであり、すなわち、中性子束中に配置され、本体は電子を放出することができる。自己出力型検出器の斬新さは、寸法が非常に縮小された状態で、供給される電流ができるだけ高く、放出された電子が、外部の分極電圧なしで連続プロセスにおいて収集および測定されるということにある。
出力分布計算、理論計算から生じるデータは、中性子束マップの作成中に観測される運転条件を再現するモデルに基づいて計算される出力分布に概して対応する。この計算は、設計事務所内で行われる。これは、以下の原理に従う。
核分裂検出器による測定から生じる信号は、検出器の感受部における核分裂率、すなわち、有効核分裂断面積と中性子束の間の積に比例している。したがって、検出器の活性化率に達することを可能にするために、有効核分裂断面積を計算することが必要である。用いられる理論モデルは、可能な限り最良のやり方で測定の正確な条件に近づくために、グローブフィンガおよび計装管を明示的に表す。有効核分裂断面積は、計装管の周りの局所的な条件を考慮に入れることによって、および中性子束の計算についてグローブフィンガおよび計装管を明示的に表すことによって計算される。この計算は、セルコード、例えばAPOLLO 2Fという名で当業者に知られているコードによって器機を取り付けた集合体ごとになされる。次いで、この中性子束分布は、拡散コード、例えば「SMART 3次元ノーダルコード(nodal code)」という名で当業者によって知られているコードによって計算される。ここで、計算データは、以下の通りである。
− 集合体当たりの平均出力の3D分布。この出力分布PM CAL(x,y,z)は、移行フェーズに関わる。
− 炉心の有効高さにわたって積分された棒最大出力の合計。集合体ごとに、ただ1本の棒だけがとられ、最も高い積分出力を伝えること。P CAL DH(x,y)によって示されるこの合計は、FDHによって示される炉心のエンタルピー上昇因子の計算を可能にするいわゆる重ね合わせフェーズで使用される。
− 局所的な最大出力の合計。z次元に位置している平面ごと、および集合体ごとに、ただ1本の棒だけがとられ、局所的な最大出力を伝えること。P CAL(x,y,z)によって示されるこの合計は、炉心FQのホットスポット因子FXY(z)の計算において重ね合わせフェーズに関わる。
一方で、測定した出力分布の再構成のプロセスは、主に3つの項を含む。
第1の項は、アクティビティとも呼ばれる検出器の核分裂反応率である。
第2の項は、器機を取り付けた集合体の平均出力とこの集合体のグローブフィンガ中を循環する検出器が受けるアクティビティとの間の割合を含む。すでに述べた通り、測定されるのは出力ではなく、アクティビティであり、したがって、アクティビティを出力へ伝えることを可能にする方法であって、以下に与えられる一般的原理、すなわち検出器の感受性物質による中性子吸収の反応が、後者の特性エネルギーバンド中で行われることを有する方法を有することが必要である。中性子の総数に比べてこのエネルギーバンドに属する中性子の量を知ることは、中性子スペクトルの問題である。出力/アクティビティ割合は、全ての集合体について3Dで行われる炉心計算から生じるパラメータである。これらの計算は、中性子カウンタ・応答システムを通じての局所的なスペクトル効果と、この中性子束分布との両方を考慮に入れる。これらの割合は、集合体の内部の同位体濃度の傾向を考慮に入れるために、燃料の消耗の関数として更新される。これに関連して、計算値と実験的に取得したものに基づいて再構成された値との間の割合が、アクティビティおよび出力の2つの変数について等しいと述べることに存する仮定がなされる。
第3の項は、微細構造項(fine structure term)と呼ばれており、この微細構造項は、あるものが集合体の平均出力からこの集合体の任意の棒の出力へ進行することを可能にする。これをするために、所与の集合体について、棒の出力とこの棒が属する集合体の平均出力との間の比が、この出力の起源から独立しており、再構成され、または計算されると仮定される。また、補正は、集合体の周りで観測される計算/測定偏差の関数として適用されることになる。この補正により平面タイプの2次元線形補間の実行がもたらされる。この補間は、集合体ごと、および各z次元で行われる。
また、原子炉の器機を取り付けていない全ての箇所で再構成された出力を計算するために、方法は、計算/測定偏差が、実際に測定の対象であった炉心の箇所以外の炉心の箇所で評価されることを可能にする。このことは、以下の段落で説明する誤差伝搬法の目的である。
以下に説明する誤差伝搬法は、まず、計装システムによって器機を取り付けた集合体ごとに実測値と計算値の間の偏差を計算することにある操作から始まる。理論計算および前述の測定方法の存在を考慮に入れると、器機を取り付けた集合体のそれぞれについて、検出器によって測定されるアクティビティの値と実験条件にできる限り近い条件の下で計算される対応する値の両方が知られており、これは、軸方向部分のそれぞれに関するものである。
大筋において、誤差伝搬法の実行は、以下の通りである。すなわち、誤差伝搬法の目的は、次元zの平面ごとに炉心全体にわたって、計算したアクティビティと測定したアクティビティの間の偏差の分布を表すことができる、完全なマップについての(x,y)において3次から選択される表面Sz算出することである。この次数の選択は、利用可能な計装の密度に依存することに留意されたい。この方法は、「誤差伝搬法SFG(一般化表面)」の表現によって呼ばれている。
前述のように、器機を取り付けた各位置で、測定したアクティビティと理論的なアクティビティの間の偏差を計算することを可能にする。次いで、全ての集合体について、理論的なアクティビティと測定したアクティビティの間の次元zにおける偏差の分布(x,y)が、表面Sz(x,y)によってアプローチされ、2次元のk次多項式によって解析的に表され、完全なマップについて3つの値の選択によって固定され得ると仮定する。この応答表面を特徴付ける多項式の係数は、各変数がこの多項式の係数のうちの1つとする、いくつかの変数を有する誤差関数Fを最小にすることによって算出される。最小化の方法は、各軸方向次元で行われ、前に得た偏差と器機を取り付けた集合体全てに基づく多項式を用いて計算した偏差との間の差を最小値に減じる最小二乗誤差の従来の方法である。
実際には、RICシステムについては、このように拡張方法は、60個の器機を取り付けた位置にわたっておよび軸方向の次元ごとに、当初の偏差C/Mと応答表面によって与えられる値の間の偏差を最小にする従来の方法を用いる。したがって、あるものは、計算/測定偏差を原子炉炉心の全ての箇所で計算することを可能にする(x,y,z)の解析関数を有する。次いで、これら偏差を用いて、全ての箇所で理論値を補正する。炉心の全体にわたって標準化した後、原子炉の全容積にわたって再構成された出力分布が得られる。最後に、それは全て、計算が最良のアプローチである60個の測定箇所に強いられるかのように行われ、再構成された出力分布は、この強制から生じる出力分布以外の何ものでもない。
本発明の技術的背景
したがって、誤差伝搬法は、
によって示されるある特定の不確かさ成分と関係があり、この不確かさ成分は、問題の原子炉の全体にわたって検討されるべきマージンのトータルバランスシート(total balance−sheet of margins)の一部となる全体の不確かさの計算の一部となる。
全不確かさ
は一般に、以下の関係によって定められ、従来の正方形の再集合体に対応する。
関係1の一部となる様々な成分は、以下のものである。
− 各集合体における局所的な3D棒出力分布は、実験条件をシミュレートする理論モデルから推定するしかない。したがって、この微細構造にわたっての不確かさの計算
が、第1の成分である。
− 前述したように、検出器の応答は、出力タイプではなく、反応率またはアクティビティタイプであるので、アクティビティタイプの計算/測定偏差は、出力パラメータに置き換えることができると仮定されなければならない。不確かさ成分
は、この移行の仮定と関係がある。
− 検出器によってカバーされる部分的な幾何学的領域内で観測される計算/測定偏差は、炉心のあらゆる箇所で伝搬されるものであり、不確かさ成分
いわゆる誤差伝搬の不確かさ成分は、対応するアルゴリズムと関係がある。
− 最後の成分は、信号の物理的側面および取得プロセスの全体の物理的側面から、検出器、または複数の検出器の組み合わせを特徴付ける。したがって、これら異なる側面は、不確かさ成分
によってカバーされる。
従来技術で用いられるような誤差伝搬の不確かさ成分を計算する方法を、図1を参照することにより概略的に示す。
この図では、そのような計算については、実際の状態100から進行することが示されており、定義によれば実際の状態100は、知られておらず、算出されることになる出力分布を表す。前述したように、測定101のセットが、RICシステムの場合は60回、原子炉炉心の全体で行われる。やはりすでに説明したように、並行して、原子炉炉心の内部の出力分布の完全なマップを与える、設計事務所で用意される出力分布の理論モデル102の使用がなされる。
次いで、ステップ103へ進行し、この期間、実測値と理論計算による予測値の間のC/Mによって示される偏差すなわち差が計算され、これは、測定が利用可能な原子炉の全ての箇所についてなされる。
前述の誤差伝搬法によれば、次いでステップ104において、(C/M)*によって示される偏差が、得られた偏差に基づいて原子炉の全ての箇所について算出される。したがって、誤差伝搬法から生じる一般化または拡張された偏差が得られ、この偏差は、原子炉の各箇所について評価されたアクティビティ値を得るために、計算された各アクティビティ値に適用されることになる。
一方で、ステップ105では、拡張不確かさ成分
が、この箇所に対応する拡張された偏差(C/M)*と当初のC/M偏差の間の差によって、例えばこれら剰余の二乗平均平方根をとることによって、実験の測定の対象であった箇所ごとに構成される剰余から直接計算される。
最後に、ステップ106では、前に言及したアクティビティ/出力移行ステップに引き続き、評価した出力Pestが、原子炉炉心のあらゆる箇所で算出され、値Pestは、原子炉炉心の各箇所に特有である。
ちょうど詳細に説明した誤差伝搬の不確かさ成分
の算出のための解決策は、具体的にはRICシステムによって、測定が有効に行われ得る任意の原子炉炉心に適用できる。しかし、そのような解決策は、ちょうど装着され、中性子束分布測定がまだ行われておらず、既存の原子炉炉心用でもあるが、新しい計装システムを装着することが考えられる原子炉炉心には適用できない。
現在、そのような変化が現れている。実際に、近年のデータ処理の進歩は、設計事務所においてだけでなく、オンラインにおいても3D炉心計算モデルの一般化を可能にしたのであり、ここでこれらのモデルは、問題の部分の運転パラメータで、リアルタイムで供給される。センサに関係している技術動向が、炉心内の定位置に配置された検出器によって送出される信号が恒久的に利用可能であることを可能にもした。
このようにして、その目的が運転マージンのオンラインモニタリングである新しい計装システムを定めることができる。しかし、これら新しいシステムと関係がある対応する不確かさは、産業用に装着される前に、すなわちこれらシステムについて何ら運転フィードバックがないときに評価を受けなければならないことは明らかである。
本発明による方法が興味深いのは、この文脈においてであり、本発明は、新しい計装システムを利用できる原子炉についての誤差伝搬の不確かさ成分
の算出に本質的に関する。このような場合、主要な問題は、不確かさ成分
の算出について起こり、これは装着されることになる測定システムの新しさによるものであり、この不確かさ成分を算出する運転中の測定はない。
本発明は、まさに説明してきた課題に対する解決策を提供する。本発明では、問題のシステムに関して運転フィードバックがない測定計装システムを備えるように意図されるものでも、任意の原子炉について誤差伝搬の不確かさ成分を得ることを可能にする方法が提供される。このために、参照計装システム、例えばRICシステムで取得される経験フィードバックが起源であるデータを使用することが本発明において提案されている。次いで、この利用可能な経験フィードバックを使用して外乱を理論出力分布モデルに加え、乱された理論モデルと計算から直接生じる理論モデルの間で観測される偏差が現実において観測されるものを表すように、外乱の空間的な振幅および分布がある。
したがって、新しい測定システムと共に運転フィードバックがないこのことがもたらす課題は、参照計装ですでに取得された多大な経験フィードバックによって克服され得る。この経験フィードバックは、3D計算/測定偏差ベースという形を本質的にとるので、したがって、理論モデルの外乱に適用することが本発明では提案されており、この理論モデルの外乱の振幅およぶ分布は、当初のモデルとの関連で以下詳細に説明することになる計算/擬似測定偏差によって示される3D偏差が、本発明による方法が使用される原子炉の炉心中に実際に存在するものを表すようなものになる。
したがって、例えば、想定される応用例に必要な特性を有する経験フィードバックが不十分と考えられ得る、自己出力型検出器タイプの測定システムを備えるように意図される原子炉炉心については、乱された理論モデルが、RICシステムによって行われる測定に基づいて確立されることになり、これは、非常に多大な経験フィードバックを提供する利点を有し、純理論モデルに加えられる外乱を正確に定めることを可能にする。
したがって、本発明は、原子炉炉心の出力分布と関係がある全体の不確かさの計算の一部となる不確かさ成分、いわゆる誤差伝搬の不確かさ成分を算出する方法に本質的に関する。この方法は、以下にある様々なステップを含むことを特徴とする。
− 問題の原子炉炉心の理論的な出力分布の3次元マップを確立するステップ。有利には、3次元の理論的な出力分布マップは、原子炉炉心の様々な構成に利用可能である。
− 原子炉炉心の乱された表示を確立するステップであって、乱された表示は、適用される物理的外乱パラメータが同等の設計の原子炉炉心で行われる測定から生じる値と仮定すると、原子炉炉心の少なくとも複数の箇所について少なくとも1つの物理的外乱パラメータを理論的な出力分布に適用することにあるステップ。
− 原子炉炉心の乱された表示において、擬似−測定と呼ばれるアクティビティ値または反応率のセットを選択するステップ。
− 擬似−測定と関係がある原子炉の各箇所について、原子炉炉心の理論的な3次元マップから生じる理論的なアクティビティと、乱されたモデルから推定される、問題の箇所と関係がある擬似−測定との間の当初の偏差を算出するステップ。
− 算出した当初の偏差に基づいて、拡張された補正値と原子炉炉心の各箇所を関係付けるために、原子炉炉心の全体で誤差伝搬法の操作を行うステップ。
− 原子炉の各箇所について評価した出力を算出するステップであって、拡張された補正値が、パラメータとして、評価した出力の上記算出の一部となるステップ。
− 原子炉炉心のこの同じ複数の箇所について、問題の箇所ごとに評価した出力とこの出力の乱された表示の間の差を算定することによって複数の剰余を計算するステップ。
− このように評価した剰余に基づいて誤差伝搬の不確かさ成分を算出するステップ。
「原子炉炉心の箇所」なる表現は、3D出力分布、出力値、またはこの出力と相互関係する物理的パラメータ値を用意する文脈において、帰属が求められる1つの原子炉を示すように意図される。したがって、原子炉炉心の各箇所は、ある固有のそのような値と関係がある。したがって、本発明による方法は、具体的には、理論的な出力分布に適用される物理的外乱パラメータの値が得られることを可能にする測定ステップを含む。
前段落でちょうど述べた主な特色とは別に、本発明による方法は、以下の中の1つまたは複数の追加の特色を有し得る。
− 物理的外乱パラメータは、以下のパラメータの中にある。
− 少なくとも1つの制御クラスタが、問題の原子炉炉心の他の制御クラスタに対して調整不良であること。
− 制御クラスタの位置の精度の欠如。
− 減速材の許容温度の精度の欠如。「減速材」なる用語は、一般的なように、中性子を減速させる軽い原子核によって形成される材料を示す。減速材は、中性子を無駄にしないためにほんのわずかな捕獲能力を有するべきであり、有効な減速度を確かにするために十分に濃いものであるべきである。
− 減速材中のホウ素濃度の不均質性。
− 燃料集合体の照射の不均質性。
− 原子炉炉心の公称出力の精度の欠如。
− 原子炉炉心の複数の四分円の間の原子力の分布における方位角方向または半径方向の不均衡。
− 評価した出力を算出するステップが、問題の箇所ごとに理論的な出力Pcal:Pest=Pcal/(1+(C/PM)*)の値を含む上記式に適合し、ここで(C/PM)*は、拡張された補正値を表す。
− 選択した擬似−測定は、測定計装が装着されるように意図される原子炉炉心の箇所についてそのように選択される。
− 複数の剰余が、原子炉炉心の箇所の全てについて計算される。
− 拡張された補正値と原子炉炉心の各箇所を関係付けるように実行される誤差伝搬法は、計装の密度に従って3次または2次のSFG拡張法タイプであり、SFG伝搬モードが外部モードであり、その主な利点は単純さおよび頑強さである。実施の他の例では、別の伝搬モード、具体的には計算/測定偏差が中性子計算の内部ループの内部のパラメータを補正するモードが選択され、したがって、修正されるパラメータは、例えば、有効断面、および局所的な密度であってよい。
− 前もって行われる測定が、RICタイプのシステムを用いて得られている。
「同等の設計の原子炉炉心」なる表現は、具体的には燃料集合体の一般的配列の観点で、本発明による方法が適用される原子炉炉心の要素と類似の重要要素を有するアーキテクチャを有する原子炉炉心を意味するように意図される。つまり、この方法は、2ループ(121個の集合体)、3ループ(157個の集合体)、4ループ(193個の集合体)、4ループN4(205個の集合体)およびEPR(241個の集合体)の炉心を区別することなく適用することができる。EPRの原子炉炉心以外の原子炉炉心について器機を取り付けた集合体の個数と集合体の総数の間の割合は、30%に近い(30/121=0.25、50/157=0.32、58/193=0.30、および60/205=0.29)。EPRの場合、この割合は、40/241=0.17である。本発明による方法は、同じ計装を用いて拡張因子のこの割合の有意な減少の効果を定量化するために特に使用される。したがって、この定量化は、(16本の自己出力型検出器の棒を、移動式プローブによって通常モニタリングされていた案内管の中に導入することから生じる相補的RIC方式の文脈において、42/193=0.22および42/58=0.72)58個の器機を取り付けたチャンネルから42個へ、および(前述の自己出力型検出器方式の文脈において)58個から16個への移り変わりについて行われた。
本発明およびその様々な応用例は、以下の説明を読むことおよび添付図面を検討することによりよく理解されよう。
これらは案内として表されているに過ぎず、本発明を限定するものでは決してない。各図は、以下のことを示している。
原子炉炉心内で観測されるC/M偏差の拡張の方法を示す、すでに説明した、従来技術の方法の様々なステップの概略図である。 本発明によるC/M誤差伝搬法の実施の例、およびしたがって原子炉炉心内の部分的な領域内で観測されるC/M偏差の炉心のあらゆる箇所での拡張の様々なステップの概略図である。
図2は、誤差伝搬の不確かさ成分を計算する本発明による方法の実施の例を概略的に示す。この不確かさ成分の算出においては、従来技術の方法と本発明による方法の間の差を示すために、後者は、それが本発明による方法から生じるときは、
によって示される。
この図では、本発明による方法は、いわゆる乱された状態200から進行していることが示されており、いわゆる乱された状態200は理論的な出力外乱モデル201に対応し、そこに原子炉炉心の各箇所で少なくとも1つの物理的外乱パラメータが加えられている。本発明による方法の具体的な実施モードでは、それは、そのような外乱が加えられる原子炉炉心の箇所全体である。
例えば、適用される物理的外乱は、以下の中の1つまたは複数の物理的パラメータに対応する。
− 少なくとも1つの制御クラスタが、問題の原子炉炉心の他の制御クラスタに対して調整不良であること。
− 制御クラスタの位置の精度の欠如。これらの第1の2つの物理的パラメータは、従来は原子炉炉心の上部を介して導入されると共に、原子炉炉心の出力を制御する(または重大な故障の場合は後者を完全に停止さえもする)ように意図される制御クラスタが、複雑な機構システムによって動かされること、これら制御クラスタの変位の精度、およびなおさら相対変位に関係している。
− 減速材の許容温度の精度の欠如
− ホウ素濃度の不均質性
− 燃料集合体の照射の不均質性
− 原子炉炉心の公称出力の精度の欠如
− 原子炉炉心の複数の四分円の間の原子力の分布における方位角方向または半径方向の不均衡。
有利には、加えられる外乱の値は、本発明による方法が適用される原子炉炉心との類似性を示す原子炉炉心で得られた実験データから生じるデータベースに由来する。提示される類似性は、例えば観測される分布の対称性に類似性がある、原子炉炉心の内部の燃料集合体の空間的な構成に本質的に関する。一方、本発明による方法が適用される原子炉炉心が、同じタイプの測定計装を有することは、不可欠でない。したがって、RICシステムによって収集される実験結果を使用して、異なるタイプ、例えばエアロボールまたは自己出力型検出器タイプの測定計装システムを備えることになる原子炉炉心の箇所に加えられる外乱を算出することが可能である。
示した本発明による方法では、ステップ202において、擬似−測定と呼ばれるアクティビティまたは反応率の値のセットが、原子炉炉心の乱された状態を定める値内で選択される。次いで、ステップ203では、理論反応率と対応する擬似−測定の間の(C/PM)によって示される当初の偏差が、選択した擬似−測定と関係がある原子炉の各箇所について算出される。
ステップ204では、次いで、誤差伝搬法の操作が、算出した当初の偏差に基づいて、(C/PM)*によって示される拡張された補正値と原子炉炉心の各箇所を関係付けるために、原子炉炉心の全体について行われる。
ステップ205では、次いで、評価した出力が原子炉の各箇所について算出され、拡張された補正の値は、パラメータとして、評価した出力の上記算出の一部となる。
本発明の方法によれば、次いで、ステップ206において、原子炉炉心の少なくとも複数の箇所について、問題の箇所ごとに評価した出力とこの出力の乱された表示の間の差を算定することによって複数の剰余を計算することが可能であり、次いで、誤差伝搬の不確かさ成分
が、評価した剰余に基づいて、例えばそれらの二乗平均平方根値を算定することによって確立される。有利には、剰余が原子炉の全ての箇所について計算される。
このようにして、3つ組(実際の炉心構成、シミュレートした理論的な構成、C/M偏差)に適用しているプロセスから生じる再構成の不確かさ
の最終的な再集合体を定める関係1は、次いで、新しい3つ組(乱された理論的な構成、当初の理論的な構成、C/PM偏差)に基づいて同じ再集合体を定める式2に置き換えられる。
そこで、関係1は、以下のようになる。
この関係の添え字Pは、最も重要であり、添え字Pは、最終的な再集合体の上流にある3つ組との明確な区別を付けることに本質的に関する。
関係2の項
は、関係1の不確かさ
と同じ有意性を有する。したがって、それは、同じ項からなる。計装システムの変更によってまず割り当てられる2つの因子は、使用される検出器を特徴付ける成分
と、炉心のあらゆる箇所で部分的な領域にわたっての実験データから最大の局所的な3D出力への移り変わりをカバーする成分
とであることは明らかである。
成分
は、計装システムに変化の影響を常に受けることになる。その従来の評価は、採用した誤差伝搬アルゴリズムによって利用可能な計装によりモニタされる箇所での拡張された偏差(C/M)*と、実際に器機を取り付けた箇所での当初のC/M偏差と間の比較に基づいている。したがって、この比較は、実験に基づく参照(experimental reference)の存在を伴い、この参照は、全ての場合において部分的である。
この部分的な性質を低減するために、本発明による方法は、この比較が完全な全体でなされることを可能にする。次に、成分
が、炉心のあらゆる箇所で再構成された局所的な3D出力分布と、本発明による方法の範囲内で算出される等価な参照分布との比較によって評価される。
加えて、C/PM偏差の分布が、機能している原子炉をモニタリングしている間に実際に観測されるC/M偏差を表すものであるために、一般的モデルに加えられる外乱のタイプおよび振幅が正しく定義されることが必要であるということが述べられ得る。
この定義は、運転中の原子炉内に装荷された集合体のタイプと、原子炉内でこれらの集合体が過ごす時間の管理方法との2重の観点から、最大の構成をカバーする現実の参照ベースの構築によって行われる。
擬似−測定のセットの定義は、参照モデルに割り当てられる目標のうちの1つである。したがって、これらのセットが、解析される各計装システムについて現場で実際に観測されるものにできる限り近いことが必須である。
したがって、これらシステムの全特性およびRIC参照システムの応答に関係するこれらの特性の効果を一緒に考慮に入れることが必要である。これら効果は以下のものと関係がある。
a) 器機を取り付けたチャンネルの半径方向密度の変化(従来の4ループ炉心の相補的RIC方式の場合、58個のチャンネル→42個のチャンネル、および本タイプの炉心の自己出力型検出器方式の場合、58個→16個)。
b) 検出器のタイプ(RICの場合はウラン235、および自己出力型検出器の場合はロジウム103)。
c) 自己出力型検出器タイプの検出器の場合は測定箇所の軸方向分布の変化(65個の連続的な軸方向部分→8個の不連続の軸方向部分)、したがって軸方向断面変換(axial−section conversion)の必要性。
d) 実験的不確かさ
の特性。
・RICタイプの信号の場合は、この不確かさは、時間に依存しない局所的な3D部分だけを含む。
・自己出力型検出器の場合は、この不確かさの(棒ごとの)3D成分および2D成分、およびその消耗の過程での変動性を考慮に入れることが大切である。
一方、構築される乱された構成の数を最小にし、一方、現実の実験的ベースとの結び付きをさらに強化するために、本発明による方法の実施についての第1の実際の応用例は、参照計装に関係するディファレンシャルアプローチを使用することが選ばれた。
CFM(移動式核分裂電離箱)タイプの内部計装は、以下の理由によって実際に参照計装として考えられる。
1.その軸方向分解能(1取得/mm)
2.その自己較正(複数の検出器が、同じチャンネルをモニタできる)
3.その時間に依存しない精度(検出器は、毎月約1時間、放射線を照射されるに過ぎないので消耗を無視できる)
4.現在の3ループ炉心および4ループ炉心の場合、四分円ごとのほぼ完全なカバー
5.よく制御され、多大な実験的ベースに依存する最終的な不確かさ
したがって、再集合は、以下の関係に従って行われる。
SchXなる用語は、「方式(scheme)X」なる表現に言及しており、(REFなる用語によって示される)参照計装システムと異なる任意の計装システムに適用される。したがって、このディファレンシャル再集合体(differential reassembly)を定義する関係2aの補正項
は、以下の
および
を用いて適用できる。
この補正項は、差
だけでなく、検出器または検出器同士の組み合わせの変更から生じるもの、したがって例えば変動
および/または
も含み、Xは、構成SchXについてのみ存在する不確かさ因子を示す。
再構成された出力分布の観点から、成分
は、任意の計装システムの特性インジケータのままである。したがって、差
は、不確かさ
の次元の算出パラメータであり、その差は、外乱ベースの構成全てについて解析されている。
で観測される変動性は、大部分、擬似−測定の3Dノイズプロセスによる因子
の結果である。実際には、この差は、統計的手法によって最終的な再集合体の上流で定められる。
有利には、本発明においては、新しい測定システムによって得られる現実の測定が利用可能であると、誤差伝搬の不確かさ成分を算出する本発明による方法によって得られる結果と、得られた現実の測定に基づいて不確かさ成分を算出する従来の方法に従って得られる結果とを比較することが行われる。したがって、本発明による方法によって評価される不確かさは、問題にならないことが立証される。
100 実際の状態
101 測定
102 理論モデル
200 乱された状態
201 理論的な出力外乱モデル

Claims (7)

  1. 原子炉炉心の出力分布と関係がある全体の不確かさ
    の前記計算の一部となる不確かさ成分
    、いわゆる誤差伝搬の不確かさ成分を算出する方法において、
    − 問題の前記原子炉炉心の理論的な出力分布の3次元マップを確立するステップ(201)と、
    − 前記原子炉炉心の乱された表示を確立するステップ(200)であって、前記乱された表示は、適用される物理的外乱パラメータが同等の設計の原子炉炉心について行われる測定から生じる値と仮定すると、前記原子炉炉心の少なくとも複数の箇所について少なくとも1つの前記物理的外乱パラメータを前記理論的な出力分布に適用することにあるステップ(200)と、
    − 前記原子炉炉心の前記乱された表示において擬似−測定と呼ばれるアクティビティ値または反応率のセットを選択するステップ(202)と、
    − 擬似−測定と関係がある原子炉の各箇所について、前記原子炉炉心の前記理論的な3次元マップから生じる理論的なアクティビティと問題の箇所と関係がある前記擬似−測定との間の当初の偏差を算出するステップ(203)と、
    − 算出した前記当初の偏差に基づいて、拡張された補正値と前記原子炉炉心の各箇所を関係付けるために、前記原子炉炉心の全体で誤差伝搬法の操作を行うステップ(204)と、
    − 前記原子炉の各箇所について評価した出力を算出するステップ(205)であって、前記拡張された補正値が、パラメータとして、評価した出力の前記算出の一部となるステップ(205)と、
    − 前記原子炉炉心のこの同じ複数の箇所について、問題の箇所ごとに前記評価した出力とこの出力の前記乱された表示の間の差を算定することによって複数の剰余を計算するステップと、
    − 計算した前記剰余に基づいて前記誤差伝搬の不確かさ成分を算出するステップ(206)と
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記物理的外乱パラメータが、以下のパラメータ、すなわち
    − 少なくとも1つの制御クラスタが、問題の前記原子炉炉心の他の制御クラスタに対して調整不良であること、
    − 前記制御クラスタの位置の精度の欠如、
    − 減速材の許容温度の精度の欠如、
    − ホウ素濃度の不均質性、
    − 燃料集合体の照射の不均質性、
    − 前記原子炉炉心の公称出力の精度の欠如、
    − 前記原子炉炉心の複数の四分円の間の原子力の分布における方位角方向または半径方向の不均衡
    の中にあることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記評価した出力を算出する前記ステップが、問題の箇所ごとに理論的な出力Pcal:Pest=Pcal/(1+(C/PM)*)の値を含むこの式に適合し、ここで(C/PM)*は、前記拡張された補正値を表すことを特徴とする、請求項1または2の少なくとも一項に記載の方法。
  4. 選択した前記擬似−測定が、測定計装が装着されるように意図される前記原子炉炉心の箇所についてそのように選択されることを特徴とする、請求項1から3の少なくとも一項に記載の方法。
  5. 前記剰余が、前記原子炉炉心の全ての箇所について計算されることを特徴とする、請求項1から4の少なくとも一項に記載の方法。
  6. 拡張された補正値と前記原子炉炉心の各箇所を関係付けるように実行される前記誤差伝搬法が、計装の密度に従って3次または2次のSFG拡張法タイプであることを特徴とする、請求項1から5の少なくとも一項に記載の方法。
  7. 前もって行われる前記測定が、RICタイプの計装システムを用いて得られていることを特徴とする、請求項1から6の少なくとも一項に記載の方法。
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