JP2010529325A - タイヤコード用ライオセル繊維およびこれを含むタイヤコード - Google Patents

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Abstract

本発明は、120℃の飽和蒸気圧状態での10分間の湿潤処理、およびこれに続く130℃での2時間の乾燥処理を施されたライオセル繊維であって、標準条件で測定した場合に、その強度が、前記処理前の強度より高いことを特徴とするライオセル繊維およびこれを含むタイヤコードに関する。
本発明のライオセル繊維は、紡糸装置の水洗条件を特定することによって、高温、高圧条件での湿潤処理および乾燥処理を実施しても、従来のレーヨンのライオセル繊維より優れた強度、伸度、およびモジュラスを有し、タイヤコードに用いた場合に、その寸法安定性を向上させることができる。

Description

本発明は、タイヤコード用ライオセル繊維およびこれを含むタイヤコードに関し、より詳しくは、高温、高圧条件の湿潤処理および乾燥処理を施しても、従来のレーヨン素材より強度、伸度、およびモジュラスが優れていて、タイヤの高速走行時の苛酷な条件でも寸法安定性が優れているライオセル繊維およびこれを含むタイヤコードに関する。
一般に、タイヤには、形態維持および乗車感向上のための内部骨格としてタイヤコードが使用されており、その素材としてはナイロン、ポリエステル、アラミド、およびレーヨンなどが主に使用されている。
タイヤコード用素材は、強度および初期モジュラスが高く、乾熱および湿熱で劣化せず、形態安定性および耐疲労性が優れていて、ゴムとの接着性が優れていなければならない。
ナイロン繊維は、引張伸度および強度が高いため、高重量の荷重が加わる大型トラックおよび未舗装道路などの屈曲が多い路面で使用されるタイヤに主に使用される。しかし、前記ナイロン繊維は、タイヤの内部に集中的な熱蓄積が発生を許し、モジュラスが低いので、自動車用の、高速走行用タイヤや乗車快適性を求めるタイヤには適していない。
ポリエステル繊維は、ナイロンに比べて形態安定性および価格競争力が優れていて、持続的な研究によって強度および接着性が向上しているので、タイヤコード分野でその使用量が増加する傾向にある。しかし、耐熱性および接着性などにいまだ限界があるため、高速走行用タイヤには適していない。
前記レーヨン素材は、再生セルロース繊維であって、耐熱性および形態安定性が優れていて、高温での弾性係数が高いという長所がある。したがって、ラジアルタイヤ(radial tire)およびランフラットタイヤ(run-flat tire)などの高級タイヤには主にレーヨン素材のタイヤコードが使用されている。しかし、レーヨン繊維は、水分による強度の低下が著しいので、タイヤの製造時に徹底した水分管理が要求され、原糸の製造時の不均一性によって不良品の発生比率が高い。何よりも、他の素材に比べて価格対比性能(価格対比強度)が非常に低いため、主に超高速走行用または高価なタイヤにだけ適用されている。
最近では、前記レーヨン素材の代替素材としてライオセル繊維が使用されているが、ライオセル繊維は、レーヨンに比べて強度およびモジュラスが優れていて、同程度の耐熱性および形態安定性を有し、湿潤処理時に相対的に優れた物性を維持するという長所がある。
このような従来の技術の問題点を解決するために、本発明の目的は、高温、高圧条件の湿潤および乾燥処理を実施しても、従来のレーヨン素材より強度、伸度、およびモジュラスが優れていて、タイヤの高速走行時の苛酷な条件でも寸法安定性が優れているライオセル繊維およびこれを含むタイヤコードを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、120℃の飽和蒸気圧状態で10分間湿潤処理し、130℃で2時間乾燥した後に、標準条件で測定した強度が、前記処理前に標準条件で測定した強度より高いライオセル繊維を提供する。
また、本発明は、前記ライオセル繊維を含むタイヤコードを提供する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、従来のタイヤコード用に使用されるレーヨン繊維の水分による強度の低下および高温、高圧状態におけるタイヤの高速走行時の苛酷な条件での寸法安定性の低下の問題を解決しようと研究した結果、紡糸時に特定の水洗条件で製造されたライオセル繊維が水分湿潤処理後にもライオセル繊維の水分吸収による物性が優れていて、高温、高圧における苛酷な条件でも物性が優れていることを確認して、本発明を完成した。
このような本発明のライオセル繊維は、タイヤコード用に使用されるライオセル繊維を水分溶液(好ましくは水)で湿潤処理する工程、および湿潤処理されたライオセル繊維の水分を除去する工程によって得られる。
ライオセル繊維の非結晶領域の構造は、乾燥状態のライオセル繊維の鎖結合が水分を吸収し、ライオセル繊維の鎖間の水素結合が弱くなると、変化する。その後、再び乾燥処理により乾燥すると、標準条件で測定した場合、当該ライオセル繊維の物性は、前記湿潤処理および乾燥処理前の物性に比べて改善される。
本発明のライオセル繊維の湿潤処理は、120℃の高温下、飽和蒸気圧状態で10分間の浸漬(dipping)によって実施すればよい。また、オートクレーブを利用して強制湿潤してもよい。
前記湿潤処理を経たライオセル繊維の乾燥処理は、熱風乾燥機を利用して130℃の高温で2時間実施すればよい。
ライオセル繊維は、このような苛酷な処理(すなわち、120℃の飽和蒸気圧状態で10分間の浸漬により湿潤処理し、その後130℃で2時間乾燥する。)を経ると、その強度が、非処理のライオセル繊維の強度より高くなる。
具体的には、前記ライオセル繊維を、120℃の飽和蒸気圧状態で10分間の浸漬により湿潤処理し、続いて、130℃で2時間乾燥した場合、その強度が、非処理のライオセル繊維の強度の101ないし120%(好ましくは101ないし110%)になる。
また、前記ライオセル繊維は、120℃の飽和蒸気圧状態で10分間の浸漬により湿潤処理し、続いて、130℃で2時間乾燥した場合、その伸度が、非処理のライオセル繊維の伸度の80%以上に維持される。
前記ライオセル繊維は、120℃の飽和蒸気圧状態で10分間の浸漬により湿潤処理し、続いて、130℃で2時間乾燥した場合、その伸度が、非処理のライオセル繊維の伸度の80ないし99%である。
前記ライオセル繊維は、120℃の飽和蒸気圧状態で10分間の浸漬により湿潤処理し、続いて、130℃で2時間乾燥した場合、そのモジュラスが、非処理のライオセル繊維のモジュラスの80%以上を維持する。
前記ライオセル繊維は、120℃の飽和蒸気圧状態で10分間の浸漬により湿潤処理し、130℃で2時間乾燥した場合、そのモジュラスが、非処理のライオセル繊維のモジュラスの80ないし110%である。
本発明において、強度、伸度、およびモジュラスは、慣用の標準条件(すなわち、25℃、65%RH)下で測定される。
また、水分溶液における強制湿潤に使用する本発明のライオセル繊維の製造方法は、セルロースを、紡糸溶液としてのN−メチルモルホリン−N−オキシド(以下、NMMO)、水、またはこれらの混合溶剤に溶解させて紡糸ドープを製造する工程、ノズルが装着された紡糸装置を利用して前記紡糸溶液からセルロース系繊維を紡糸する工程、および前記セルロース系繊維を水洗、乾燥、および油剤処理した後、得られたライオセル繊維を巻取る工程を含む。この時、本発明では、図1に示した紡糸装置を利用してライオセル繊維を製造するのでライオセル繊維は、湿潤処理後に前記のような物性を得る。
本発明を、図面を考慮して下記の詳細な説明を参照することにより、本発明がより理解されるに伴い、本発明のより完全な理解、および付随する特徴、ならびにその利点は、容易に明らかになる。
本発明によるライオセル繊維を製造するための紡糸装置の一例を簡略に示した構成図である。 図1の紡糸装置における水洗装置部分を拡大して示した構成図である。
以下、図面を参考にして、本発明のライオセル繊維の製造方法について、より詳しく説明する。
図1は、本発明のライオセル繊維の製造に使用される紡糸装置の構成を簡略に示したものであり、図2は、図1に示した紡糸装置における水洗装置部分を拡大して示したものである。
図1に示したように、本発明は、セルロースシートをスクリーンフィルターが装着された粉砕機に入れて粉末状態に形成し、パルプ粉末貯蔵槽に貯蔵し、次いで二軸押出機のフィーディング部(feeding part)に前記セルロース粉末と液状紡糸溶液との混合物を注入する。この時、液状紡糸溶液としては、NMMOを使用することができる。
その後、前記混合物は、混練部および溶解部を経て均一な溶液になり、次いで紡糸ノズルが装着された紡糸パックによって垂直凝固浴10に紡糸される。垂直凝固浴10で凝固したフィラメントは、これに含まれるNMOが水で除去され、NMMO成分が残らないように水洗装置20を通される。
次に、水洗装置20を通過したフィラメントは、乾燥装置30で乾燥された後、ワインディングされて最終のライオセルフィラメントを得ることができる。
以下に、図2を参照して、前記水洗装置をより詳しく説明する。好ましくは、本発明の水洗装置20は、水平ロールが上下部に構成され、水洗液受けが下部水平ロールの下に構成されて、一つの水洗段をなす。従って、水洗装置20は、複数の水洗段を有する多段水洗装置として用いることができる。前記水洗段の数は、好ましくは3ないし10個である。フィラメントが水洗装置を通過する時間は紡糸速度と関係するが、例えば、30秒ないし90秒である。
また、NMMO成分のない水は最後の水洗段に投入されるが、この水は、ローラを通過するフィラメント束に噴霧されて、フィラメントに含まれているNMMOを除去する。続いて、水は、最後から2番目の水洗段に移動し、最後の水洗段と同様な方式で通過するフィラメントに含まれているNMMOを除去して、最後の水洗段の2段前の水洗段に移動する。しかし、前記水洗工程は噴霧方式にだけ限定されるものではなく、ローラを通過するフィラメント束を水洗槽内の水洗液に浸漬させる方法、その他の様々な水洗方法を適用することができる。
このような一連の作業によって、1段目の水洗段に集まった水洗液は相当な量のNMMOを含むようになり、再び凝固浴または回収装置に移動して、NMMOは再使用される。前記1段目の水洗段に集まった水洗液のNMMO含有量は、最後の水洗段に投入された水の量によって異なり、結果的に製造される繊維の物性にも影響を与える。
本発明の一態様では、1段目の水洗段に集まった水洗液のNMMO含有量が3ないし25重量%になるように調節できる。
また、前記水洗装置の最後の水洗段のNMMOの濃度は、200ppm以下であるのが望ましい。
このようにして得られたライオセル原糸は、大気圧下、100℃ないし200℃の乾燥装置30を通して乾燥するのが望ましい。
また、前記紡糸溶液は、N-メチルモルホリン-N-オキシド(NMMO):水を90:10ないし50:50の重量比で含む混合溶媒にセルロースを膨潤させた後、N-メチルモルホリン-N-オキシド(NMMO):水の重量比が93:7ないし85:15、セルロースの最終含有量が7ないし18重量%になるように水を除去することによって製造できる。但し、前記混合溶媒の含有量比およびセルロースの含有量は、単なる例示であり、これに限定されるのではない。
以上のように、本願のライオセル繊維は、S撚り(時計回り撚り)およびZ撚り(反時計回り撚り)とコード用接着剤付与工程とを経て、タイヤコードの形態に製造することができる。この時、S撚りおよびZ撚りの撚数は、それぞれ、例えば、200ないし600TPMである。本発明のライオセル繊維に付与される接着剤溶液は、通常のタイヤコード用接着剤を利用することができ、例えば、RFL溶液を利用することができる。前記接着剤溶液の乾燥温度および熱処理条件は、通常の工程条件に準ずる。また、本発明のタイヤコードの製造方法は、必要に応じて変更が可能であり、本発明は、上記の方法に限定されるものではない。
以下、本発明の実施例を記載する。しかし、これらの実施例は開示を完全にし、本発明の概念を当業者に完全に伝えようとして記載されているに過ぎず、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[比較例1]
総デニールが1666であるレーヨン繊維(SUPPER III、CORDENKA社製品)に対してオートクレーブで120℃の飽和蒸気圧状態で10分間浸漬(dipping)により湿潤処理を行った。前記湿潤処理前のレーヨン、および前記湿潤処理後に130℃の常圧で2時間乾燥させ、標準条件(25℃、65% RH)状態で2時間放置した後のレーヨンを得て、5回反復実験して、物性の平均値を求めた。その結果を表1に示す。
[実施例1ないし8]
図1の紡糸装置を利用して、ライオセル繊維を製造した。
セルロース(アルファ-セルロース含有量96%以上;V-81、Buckeye社)シートをスクリーンフィルターが装着された粉砕機に入れて粉末にし、パルプ粉末貯蔵槽に貯蔵し、次いで二軸押出機(スクリュー直径(D)=48mm、L/D=52)に前記セルロース粉末(供給速度=561g/h)および液状NMMO(89℃、水分含有量13%、供給速度=6、000g/h)をスクリュー回転速度が120rpmであって温度が80℃である二軸押出機のフィーディング部に注入した。前記混合物は、混練部および溶解部を経て均一な溶液になり、次いで紡糸ノズル(直径0.2mm、オリフィス1,000個)が装着された紡糸パックによって垂直凝固浴10に紡糸した。垂直凝固浴10で凝固したフィラメントは、水洗装置20でNMMO成分を有さない水によってNMMOが除去されるが、水洗装置20は、図2のように、水平ロールが上下部に構成され、水洗液受けが下部水平ロールの下に構成されて、一つの水洗段をなす。本発明の実施例では、このような水洗段が10個に構成された水洗装置を使用した。本発明の実施例では、1段目の水洗段に集まった水洗液のNMMO含有量が3、6、10、12、15、17、20、および25(順に実施例1、2、3、4、5、6、7、および8)重量%になるように、投入される水洗液の量を調節し、次いで乾燥装置30で乾燥することにより繊維を得て、ワインディングして、ライオセル繊維を得た。
実施例1ないし8の1750デニールのライオセル繊維を、それぞれオートクレーブ中で120℃の飽和蒸気圧状態で10分間浸漬することにより湿潤処理を行った。前記湿潤処理前のレーヨン、および前記湿潤処理後に130℃の常圧で2時間乾燥させた後に、標準条件(25℃、65% RH)状態で2時間放置した後のレーヨンを得て、5回反復実験して、物性の平均値を求めた。その結果を表1に示す。
[比較例2および3]
1段目の水洗段に集まった水洗液のNMMO含有量がそれぞれ1重量%(比較例2)および30重量%(比較例3)になるように投入される(水洗液の)量を調節したことを除いては、実施例1と同様な方法で行った。
比較例2および3の1750デニールのライオセル繊維を、それぞれオートクレーブで120℃の飽和蒸気圧状態で10分間浸漬することにより湿潤処理を行った。前記湿潤処理前のレーヨン、および前記湿潤処理後に130℃の常圧で2時間乾燥させた後に、標準条件(25℃、65% RH)状態で2時間放置した後のレーヨンを5回反復実験して、物性の平均値を求めた。その結果を表1に表した。
Figure 2010529325
表1に示される通り、NMMO含有量の範囲が3−25重量%である実施例1-8のライオセル繊維は、浸漬による湿潤処理後にも強度が同等または上昇し、伸度およびモジュラスが湿潤処理前の80%以上を維持した。
これに対して、表1に示される通り、比較例1のレーヨン繊維は、湿潤処理前の物性に比べて、湿潤処理後の物性が急激に低下した。したがって、レーヨン繊維の水分による強度の低下が著しいことが分かり、必要以上に高い伸度により、寸法安定性が顕著に低下すると言える。また、比較例2、3の場合、NMMO含有量が本願発明の範囲を逸脱して、高温、高圧条件の湿潤および乾燥処理を実施する場合に、強度、伸度、およびモジュラス値が不良であることが分かる。
本発明によれば、ライオセル繊維は、紡糸時に特定の水洗条件で製造されて、高温、高圧条件の湿潤処理および乾燥処理を施しても、従来のレーヨン素材より強度が優れていて、標準条件で測定した場合、伸度およびモジュラスは非処理のライオセル繊維の80%以上を維持しているので、タイヤの高速走行時の苛酷な条件でも、寸法安定性が優れている。

Claims (8)

  1. 120℃の飽和蒸気圧状態での10分間の湿潤処理、およびこれに続く130℃での2時間の乾燥処理を施されたライオセル繊維であって、標準条件で測定した場合に、その強度が、前記処理前の強度より高いことを特徴とする、ライオセル繊維。
  2. 標準条件で測定した場合に、その強度が、前記処理前の強度の101ないし120%であることを特徴とする、請求項1に記載のライオセル繊維。
  3. 標準条件で測定した場合に、その強度が、前記処理前の強度の101ないし110%であることを特徴とする、請求項2に記載のライオセル繊維。
  4. 標準条件で測定した場合に、その伸度が、前記処理前の伸度の80%以上に維持されていることを特徴とする、請求項1に記載のライオセル繊維。
  5. 標準条件で測定した場合に、その伸度が、前記処理前の伸度の80ないし99%に維持されていることを特徴とする、請求項4に記載のライオセル繊維。
  6. 標準条件で測定した場合に、そのモジュラスが、前記処理前のモジュラスの80%以上に維持されていることを特徴とする、請求項1に記載のライオセル繊維。
  7. 標準条件で測定した場合に、そのモジュラスが、前記処理前のモジュラスの80ないし110%に維持されていることを特徴とする、請求項6に記載のライオセル繊維。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のライオセル繊維を含むことを特徴とする、タイヤコード。
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