JP2010529090A - 常磁性生体分子複合体および器官機能の評価におけるその使用 - Google Patents

常磁性生体分子複合体および器官機能の評価におけるその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2010529090A
JP2010529090A JP2010510818A JP2010510818A JP2010529090A JP 2010529090 A JP2010529090 A JP 2010529090A JP 2010510818 A JP2010510818 A JP 2010510818A JP 2010510818 A JP2010510818 A JP 2010510818A JP 2010529090 A JP2010529090 A JP 2010529090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
kda
complex
biomolecule
marker
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010510818A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010529090A5 (ja
Inventor
テンスタッド,オラフ
Original Assignee
ベルゲン・テクノロジオーヴァーフォリング・アクティーゼルスカブ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ベルゲン・テクノロジオーヴァーフォリング・アクティーゼルスカブ filed Critical ベルゲン・テクノロジオーヴァーフォリング・アクティーゼルスカブ
Publication of JP2010529090A publication Critical patent/JP2010529090A/ja
Publication of JP2010529090A5 publication Critical patent/JP2010529090A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/06Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations
    • A61K49/08Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations characterised by the carrier
    • A61K49/085Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations characterised by the carrier conjugated systems
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/0004Screening or testing of compounds for diagnosis of disorders, assessment of conditions, e.g. renal clearance, gastric emptying, testing for diabetes, allergy, rheuma, pancreas functions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/001Preparation for luminescence or biological staining
    • A61K49/0013Luminescence
    • A61K49/0017Fluorescence in vivo
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K49/00Preparations for testing in vivo
    • A61K49/06Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations
    • A61K49/08Nuclear magnetic resonance [NMR] contrast preparations; Magnetic resonance imaging [MRI] contrast preparations characterised by the carrier
    • A61K49/10Organic compounds
    • A61K49/14Peptides, e.g. proteins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/08Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins
    • A61K51/081Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins the protein being an albumin, e.g. human serum albumin [HSA], bovine serum albumin [BSA], ovalbumin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/08Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins
    • A61K51/088Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins conjugates with carriers being peptides, polyamino acids or proteins

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Endocrinology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】本発明は1以上のマーカーに連結した1以上の生体分子を含む複合体の形状における新規な造影剤に関する。
【解決手段】本発明は1以上のマーカーおよび1以上の生体分子を含む複合体に関する。本発明に記載の複合体はイメージング法、たとえば磁気共鳴イメージングにおける造影剤として有用性のような、多様な有用性を有する。
【選択図】図1

Description

本出願に引用されたすべての特許および非特許参考文献はそのまま参照として本明細書に援用される。
本発明は1以上のマーカーおよび1以上の生体分子を含む複合体に関する。本発明に記載の複合体は多様な有用性、たとえば磁気共鳴イメージングのようなイメージング法における造影剤としての有用性を有する。
本発明はまた、本発明に記載の1以上の複合体を含む医薬組成物、複合体を含むパーツキット、ならびに本発明に記載の複合体および組成物を作製し、使用するための方法に関する。
腎臓の主要機能は体内の塩および水分量を調節し、それらを尿中に排出することにより、血漿から老廃物を除去することである。これを達成するために、通常120mlの血漿が腎糸球体で毎分濾過される。
多数の腎疾患、たとえばIgA腎炎、糸球体腎炎、慢性腎盂腎炎および尿貯留は腎不全およびその後の減少した糸球体濾過率(GFR)を導きうる。減少したGFRは以下:蛋白尿、炎症、結合組織形成およびネフロン機能損失の1つまたはすべてを伴う可能性がある。
減少したGFRは、今度は体内の老廃物の蓄積、電解質および内分泌物変動ならびに高血圧を導く。高血圧はさらに腎臓に傷害を与え、結果は進行性有害過程であり、そのことが結局すべての器官系に悪影響を与え、死亡率を増す。
GFRが60ml/分以下に低下すると、減少したGFRがいくぶんかは心臓血管疾患にとっての独立した危険因子である[Manjunath ら(2003)ab]という理由で、相対死亡率は著しく増す。世界の人口の5%または約3億人もの多くの人々が危険な状態にある、すなわち60ml/分より低いGFRを有する可能性があると推測される。当然、危険群、たとえば糖尿病、高血圧、家族性腎不全、腎毒性薬物療法および蛋白尿の患者において、腎臓機能の正確で時を得た測定が主要な社会経済的、医学的および科学的利益を表すことになる。
腎臓機能を評価するために最も一般的に利用される方法は、クレアチニンレベルに関する血液試験である。しかし、個体におけるクレアチニンレベルは腎臓機能に依存するだけでなく、年齢、性、および人種によって変化するため、クレアチニンレベルは個体におけるGFRのせいぜい近似にすぎない。
GFRの測定のための別の方法は、典型的には腎臓で支障なく濾過される物質を対象に投与し、その後回収された体液(たとえば尿)試料における該物質のレベルを測定することを含む。イヌリンはこれに関してGFRのマーカーとして使用されてきた。イヌリンの尿クリアランスを測定することは手間が掛かり、時間を浪費し、そして個体の腎臓機能に関する情報を与えない。
この原則に沿った1つの成果は、米国特許第7,048,907号(Groman)に開示される。‘907では、造影剤が対象に投与され、その後体液(たとえば尿)の試料が対象から回収される。この造影剤の体液へ放出は、回収された試料における造影剤のニュートロン活性化によって測定される。この方法は面倒で、侵襲的であり、そして時間を浪費するという点において、イヌリンの尿クリアランスに対して述べられた方法の不都合な点を共有する。
ウログラフィー(一連のX線画像を使用して尿道を可視化する)およびシンチグラフィー(放射性物質の静脈内注射およびその後の放射されたガンマ線のイメージング)は腎臓機能を可視化するために有用な2種の付加的な方法である。これらの方法は共に対象を電離放射線に曝す。さらに、これらの方法では局部的糸球体濾過率を計算することができない。
磁気共鳴イメージング(MRイメージング)は、感度が高く、ただ1種の非電離放射線だけを使用するという利点を有する用途の多いイメージング技術である。MRイメージングを利用する方法は、生体の組織および器官の動的画像を提供する。MRイメージングでは、器官または組織の画像を鮮明にするために造影剤が日常的に対象に投与される。
MRイメージングが機能的イメージングのために使用される器官の一例としては腎臓が挙げられる。腎臓の機能的MRイメージングは、現在のところ低分子量造影剤に頼っている。これらの薬剤は腎臓において支障なく濾過され、そうして糸球体濾過率のマーカーとして役立っている。そのようなマーカーの例としてはイヌリンおよびガドリニウムジエチレントリアミン五酢酸(Gd−DPTA)が挙げられる。これらの造影剤は短い半減期を有し、蛋白尿の源に関する情報を全く提供しない[Choykeら(2006)]。
腎臓の機能的MRイメージングにおける特定の腎実質疾患の評価のための高分子造影剤は当該技術分野で公知である。高分子造影剤は高分解能血管造影法を実施する場合に好ましい[Choykeら(2006)]ため、当初は使用される造影剤の半減期を増すために開発された。
超微小酸化鉄粒子(USPIO)は腎臓で濾過されず、従ってそのような粒子は腎臓機能を評価する場合に通常観察されない。しかし、単球およびマクロファージはUSPIOを取り込み、そしてこれらはその後炎症部位に局在するため、腎臓におけるそのような炎症部位が可視化される可能性がある。この方法はしかし、腎臓に対するこの損傷が炎症を伴う場合だけ腎臓がどこに損傷を受けたかに関する情報を提供することになる。しかし、GFRの低下または炎症を伴わない蛋白尿の源に関する情報は全く得ることができないことになる[Choykeら(2006)]。
デンドリマーは重合して的確なサイズのナノ粒子を形成する有機分子である。異なる大きさのデンドリマーは、とりわけ腎臓における濾過/保持に関して異なる特性を有する。Kobayashiらは2005に、動的マイクロ磁気共鳴リンパ管造影法(マイクロ−MRL)を実施するために、造血器悪性腫瘍に注射するためのGd標識デンドリマーナノ粒子の使用を開示する。
Gd−MS−325は静脈内に注射されるガドリニウムキレート化合物である。いったん注射されると、それは循環するアルブミンに結合する。しばらくして、ガドリニウム塩はアルブミンから解離し、尿と共に濾過されて取り除かれる[Choykeら(2006)]。
ラット腎皮質における取り込みの測定のためのヨード化アプロチニンの使用は公知である[Tenstadら,1994ab,1996;Wangら,1995,1996,1997ab;Treeckら,1997,2002;Roaldら,2000,2004ab,Baranら,2003ab,2006を参照されたい]。しかし、MRI法の使用は開示されていない。
本発明は1以上のマーカーに連結した1以上の生体分子を含む複合体の形状における新規な造影剤に関する。
本発明に記載の複合体は、好ましくは標的コンパートメントに特異的に蓄積される。従って、造影剤は個体における標的コンパートメントを可視化するためのイメージング技術において有用である。
複合体を作製する方法は、特定の標的コンパートメントを可視化することにおける使用に複合体を適合させることを可能にする。
可視化技術の例としては、磁気共鳴イメージングおよびX線写真を基礎にしたイメージング法、たとえばコンピュータートモグラフィーを基礎にしたイメージング法が挙げられる。
本発明の複合体が有用である例としては、腎臓の機能的評価のための使用、小腸の機能的評価のための使用、および血管系の評価のための使用が挙げられる。
腎臓の例では、腎臓における蓄積が、腎臓の感度の高い高分解能スキャンを実施することを可能にする。このことは今度は糸球体濾過率の定量的評価を可能にする。その上、蛋白尿が見られる腎臓は蛋白尿の源に依存して特徴的なMRIスキャンを提示するため、本発明の方法はまた、減少したGFRの基礎をなす原因に関する詳細な情報を集めることを可能にする。さらに、単一の腎臓からの情報を得ることができる。
以下に記載された図面のデータを得るために使用したMRIハードウェアは、Pharmascan 7T小動物MRスキャナー(Bruker Biospin MRI GmbH,Ettlingen,Germany製)である。ソフトウェアはParavision4版(Bruker Biospin MR GmbH製)である。動的イメージングは、2mmスライス厚さ、256x256マトリックス、視野(FOV)6cm、TR15.576ms、TE3.7ms、250エボルーションサイクル(evolution cycles)、スキャン時間12分27秒のFlashシーケンスを使用して実施された。T1強調イメージングは、2mmスライス厚さ、256x256マトリックス,FOV6cm、TR15.57ms、TE3.7ms、10平均、スキャン時間30秒のFlash T1シーケンスを使用して実施された。T2強調イメージングは、2mmスライス厚さ、256x256マトリックス、FOV6cm、TR4200ms、TE36ms、3平均、スキャン時間6分47秒のTurbo RARE T2シーケンスを使用して実施された。
Gd−DTPA−アプロチニンが、取り込まれたGd−DTPAの量に対応して減少するpIを持つプローブのいくつかのサブポピュレーションを生じることを説明する。右のピークは取り込まれないままの画分を示し(ネイティブのアプロチニンとの同時溶出物)、左のピークはGd−DTPAとともに最も多く取り込まれた画分を表す。アニオン性Gd−DTPA−アプロチニンは部分的に近位尿細管細胞によって再吸収され、部分的に尿に排出される。カチオン性Gd−DTPA−アプロチニンは糸球体で濾過され、ネイティブのアプロチニンと同じ様式で近位尿細管細胞に定量的に蓄積される。Gd−DTPA−アプロチニン複合体は従って単一腎臓機能/糸球体濾過率の評価のためのMRイメージング造影剤として使用することができる。 6.5kDaポリペプチドであるアプロチニンは支障なく糸球体で濾過され、吸着エンドサイトーシスにより、その親糸球体に近い近位尿細管に定量的に取り込まれることを例証する。濾過されたアプロチニンはその後、リソソームで消化され、分解産物は標識されたアプロチニン(アプロチニン)のi.v.注射20分後に血漿中で検出することができる。腎皮質の異なる層におけるアプロチニンの取り込みを記録することによって、単一の腎臓機能の詳細で正確な情報を得ることができる。 左パネル:125I−アプロチニンおよび153Gd−アプロチニンのi.v.注射後の初期活性に比較した血漿中濃度±1SEM。 153Gd−アプロチニンは右腎動脈にクランプを付けた麻酔ラットにi.v.注射された。ラットはその20分後に屠殺され、切除した腎臓のMRIが実施された。左:機能に依存しない解剖学的詳細を提供するT2強調記録。中央:正常GFRを持つ腎臓のT1強調記録であって、右のクランプを付けた腎臓の同じプロトコルによる記録に比較して顕著なコントラスト強化を示す。表:i.v.注射20分後の種々の器官におけるGd−アプロチニンの相対蓄積。n=3。 TosoHaasのSW3000XL HPLCカラムを使用したアプロチニン(参照分子)とGd−アプロチニンのサイズ排除クロマトグラム。分子量標準(IgM、BSA、オボアルブミン、キモトリプシノーゲンAおよびアプロチニン)の溶出量は矢印で示した。 1.ネイティブのリゾチーム(Ly)、2.標準プロトコルを使用したGd−DTPA−リゾチーム(Gd−Ly−1)、3.1/4量のDTPAを使用したGd−DTPA−リゾチーム(Gd−Ly−2)および4.ネイティブのオボアルブミン(ovalb)のサイズ排除高速クロマトグラフィー(Toso Haas super SW3000、直径4.6mmx高さ60cm、0.1mol/Lリン酸バッファー+0.1mol/L Na2SO4、pH6.4、0.2ml/分で溶出)。 0.2mg Gd−Lyを添加した(A)、および添加しない(B)1mlリンゲル液の5分間i.v.注入後20分のラット腎臓のex vivo(結腸切断面)でのT1強調MRI記録を例証する。パネルCはGd−Lyを含まない(中央の大きな12ml試験管および左の小さな0.8ml試験管)、0.02mg Gd−Ly(真ん中の2つの小さな試験管)を含む、および0.04mgGd−Ly(右の小さな試験管)を含むリンゲル液の入った試験管の横断面を示す。パネルAに提示された腎臓に蓄積されたGd−Lyの総量は注射量の約10%(〜0.02mg)であった。 1.30〜150kDaの範囲の分子量を持つ別個の複合体(a〜d)および約200kDa〜900kDaより多い範囲の分子量を持つ、より大きな連続複合体を形成するGd−DTPA−キモトリプシノーゲンA(Gd−Chym)、2.ネイティブのキモトリプシノーゲンA(Chym)、3.血漿のサイズ排除高速クロマトグラフィー(Toso Haas super SW3000、直径4.6mmx高さ60cm、0.1mol/Lリン酸バッファー+0.1mol/L Na2SO4、pH6.4、0.2ml/分で溶出)を例証する。血漿アルブミン、血漿IgG、血漿IgMおよびネイティブのキモトリプシノーゲンAの分子量が示される。 A.3匹の麻酔ラットにおける、125I−アプロチニンとカチオン性153Gd−DTPA−アプロチニンのi.v.注射後の初期活性に比較した血漿中濃度±1SEM。B.麻酔ラットにおけるi.v.注射後20分の種々の器官におけるカチオン性153Gd−DTPA−アプロチニンの相対蓄積。 A.外部皮質(OC)におけるカチオン性153Gd−DTPA−アプロチニンの20分間蓄積クリアランスと比較した、4個のホルマリン固定腎臓における20分間蓄積クリアランス。組織試料は、パネルBに示すように、5個の皮質セクター(sector)と内部髄質から得た。外部皮質(OC);中央皮質(MC);内部皮質(IC)。エラーバー;SEM。B.解剖学的詳細を示す、ラット腎臓の冠状T2−強調磁気共鳴画像。皮質セクターおよび組織試料採取部位とのオーバーレイ。C.ホルマリンで固定した腎臓における微小繊維注射糸球体および近位尿細管。Gd−DTPA−アプロチニンを含む蛋白質は糸球体で濾過され、エンドサイトーシスによって近位尿細管内腔から取り込まれ、従って腎臓皮質だけに蓄積される。内部皮質1グラム毎の153Gd−DTPA−アプロチニンの2カ所の外部帯における低い活性は、近位尿細管を含まない外部髄質に由来する組織を一部包含することにより主に引き起こされる。黒い内腔は微小繊維充填がない糸球体を表す。Baranら 2003aを若干改変。 (A)Gd−DTPA−アプロチニン約1mg、(B)造影剤無し、および(C)Gd−DTPA−リゾチーム約1mgを含む800μlリンゲル液の30秒in vivo注入後20分のラット腎臓冠状断片(ex vivo)のT1強調MRI記録。複合体は両方とも、腎皮質における対比を選択的に高め、局所糸球体濾過を反映した。パネルD:機能に依存しない解剖学的詳細を提供する(B)と同じ部分のT2強調MRIスキャン。パネルE:10時から時計回りに以下のものを含む、外縁を構成する9個の小さな0.8mlの試験管の横断面:1;B(造影剤無し)で注射されたものと同種の溶液、2〜7;(C)で注射されたものと同種の溶液10μl、50μl、100μl、200μl、300μlおよび400μl、8;B(造影剤無し)に由来する血漿、9:Gd−DTPA−Ly注入後20分に集められたCに由来する血漿。中央の大きな12ml試験管はリンゲル液で満たした。 0.8mlリンゲル液中の1mg Gd−DTPA−Lyの30秒i.v.注入前(A)および注入20分後(B)の同じ麻酔ラットにおけるin vivoT1強調冠状MRIスキャン。パネルC.(A)および(B)と同じラットの死後スキャン(呼吸運動が全くないため画像の質が改善される)。パネルD.によって示された関心のある領域(AOI)の局所シグナル強度の増加は、5、10、20および30度のフリップアングルを持つフラッシュプラス−配列を使用することによって計算し、voxelベース(逆緩和時間、1/T1)に対するR1を推定した。定量的情報を含む変換された画像の例は、グラフの左(初期条件)および右(コントラスト強化20分後)に示す。異なる皮質領域における局所糸球体濾過は、原則として全身血漿中の時間積分したシグナル強度で割った時間積分した局所シグナル強度を計算することにより導いてもよい。 メガリンおよびキュブリンを含む器官(Christensen & Birn 2002)。
定義
特記しない限り、本明細書で使用するすべての技術的および科学的用語は本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本発明のために、以下の用語が定義される。
DPTAはジエチレントリアミン五酢酸である。
USPIOは酸化鉄の超微小粒子である。
本明細書で使用する“アプロチニン”という用語は、少なくともウシ種の肺組織から得ることができる1本鎖ポリペプチドを表す。本明細書で使用する該用語は50〜70アミノ酸、たとえば約58アミノ酸からなるポリペプチドに関する。それはある種の蛋白分解酵素の阻害剤である。
本明細書で使用する“リゾチーム”という用語はクラスEC3.2.1.17に属し、そして約120〜140アミノ酸、たとえば約129アミノ酸の1本鎖ポリペプチドからなる10〜20kDa,たとえば約14.4キロダルトンの酵素を表す。該酵素は4個のジスルフィドブリッジを有する。
本明細書で使用する“キモトリプシノーゲンA”という用語は、消化酵素キモトリプシンの前駆体を表し、該前駆体は約20,000kDa〜30,000kDa、たとえば約25,000kDaの分子量、および8.7〜9.5の等電点、たとえば約9.1のpIを有する。
“オボアルブミン”という用語は、卵白の主要成分を表す。ニワトリのオボアルブミン蛋白質は約385アミノ酸からなり、約45kDの相対分子量を有する。ニワトリ以外の源に由来するオボアルブミンも意味の範囲内に含まれる。
本明細書で使用する“生体分子”という用語は、天然の化合物、または合成された生体適合性化合物、たとえば生体分子が生み出される手段にかかわらず、生存する生物に本来存在するポリペプチドまたはいずれか他の化合物を表し、該化合物のすべての変異体を含む。たとえば、アプロチニン、アプロチニンフラグメント、アプロチニンと第2の蛋白質のキメラ、およびグリコシル化アプロチニンはすべて本明細書で使用される意味の範囲内の生体分子である。
本明細書で使用する“リンカー”という用語は、少なくとも2つの化学種、たとえば生体分子とマーカーを分ける残基または化学結合を表す。化学種は本質的に固定された距離で保持されていてもよく、あるいはリンカーがフレキシブルで、化学種にお互いに関してある程度の運動の自由を許してもよい。連結は共有結合または非共有結合でありうる。連結された化学種には、たとえば相補要素と基本成分の機能的実体、鋳型の隣り合うコーディング要素、相補鋳型の隣り合う相補要素、および鋳型となる分子の隣り合う官能基が挙げられる。
本明細書の“複合体”という用語を使用して、B−X−Mと(B−X−M)の両方の形状を表し、式中nは正の整数である。
超複合体という用語を使用して(B−X−M)を意味し、式中nは正の整数である。
本明細書では“造影剤”という用語を使用して、イメージング技術、たとえば磁気共鳴イメージング、またはコンピュータートモグラフィーのようなX線写真を基礎にした方法における身体構造の可視性を改善することが可能な化合物または複合体を表す。本明細書で使用する用語は“標識剤”と同義語である。本発明の複合体は式B−X−Mを有するか、または一緒に連結して超複合体(B−X−M)を形成することができ、式中nは正の整数である。造影剤という用語は両方の形状を含む。本明細書では造影剤という用語は複合体という用語と相互に交換可能に使用される。
本明細書で使用する“高分子造影剤”という用語は、好ましくは1kDaより大きい、そして好ましくは1500kDaより大きい分子量を持つ化合物を表す。
本明細書では“工学的に改変された”という用語を使用して、天然の分子を誘導体化するために合成されるか、またはいずれかの方法で改変される分子を表す。
本明細書では“磁気共鳴イメージング”という用語を使用して、とりわけ生体の画像を捕らえるための磁気共鳴の使用を表す。該用語は技術の結果として受け取った動的および静的画像の両方を含むと理解すべきである。
本明細書では“コンピュータートモグラフィー”という用語を使用してトモグラフィーを利用する医用イメージング法を表し、該方法ではデジタル幾何学処理を使用して、回転の単一軸の周りから撮影された大量の一連の2次元X線画像から物体内部の3次元画像を生み出す。本明細書で使用する用語は限定的でなく、CTを基礎にした方法および組み合わせ法、たとえばPET/CT(ポジトロンエミッショントモグラフィー)を含む。
本明細書で使用する“標的コンパートメント”という用語は、個体におけるいずれの位置を表してもよい。標的コンパートメントの例としては、以下のものが挙げられる:
−器官、たとえば、心臓、
−組織(たとえば、腎臓の皮質)、
−コンパートメント(たとえば、動脈の内腔)。
本明細書で使用する“個体”という用語は、生死にかかわらず、いずれかの動物種のいずれかの身体を表す。
本明細書で使用する“正常”という用語は、一般的基準によって正常であると評価される個体を表す。
本明細書では“差別的蓄積”という用語を使用して、たとえば、腎臓皮質における複合体の蓄積のように、周辺と比較して標的コンパートメント中のマーカーの量に差がある状況を説明し、あるいは正常な状況では複合体が保持される漏出性血管系の場合、複合体の損失は異常な状況を表す。
本明細書では“放射性”という用語を使用して、原子核の自然崩壊によって粒子(アルファまたはベータ放射)または放射線(ガンマ放射)の形状で放射エネルギーを放つか、放つことが可能な物質を説明する。元素の放射性同位体は原子核崩壊のプロセスを通して粒子およびエネルギーを失う。元素は異なる原子または同じ原子の異なる状態に崩壊してもよい。
本明細書では“糸球体濾過率(GFR)”という用語を使用して、支障なく濾過可能な溶質を含む血漿水が個体の糸球体を通って濾過される割合を表す。
本明細書では“蛋白尿”という用語を使用して、蛋白質が尿中に見出される臨床状態を表す。
複合体を作製する方法
本明細書に記載の複合体は一般式B−X−Mによって例証されてもよく、式中Bは1以上の生体分子を表し、Xは付加的なリンカー部分、たとえばキレート剤であり、そしてMはマーカー部分である。マーカー部分であるMは、たとえば常磁性部分、放射性ラベルまたは蛍光ラベルであってもよい。
本発明の複合体は以下のステップを含む、新規な独創的な方法によって合成される:
所望する標的コンパートメントを基礎にした生体分子を提供すること、
マーカー部分を提供すること、
リンカーを介して生体分子をマーカーに連結すること、
pI、サイズおよび特異性に基づいて複合体を選択すること。
生体分子部分
複合体の生体分子部分は標的コンパートメント中、またはその近傍における複合体の差別的蓄積を達成するために選択されてもよい。差別的蓄積は、正常な場合に比較して標的コンパートメント中またはその近傍に存在する複合体の増大した量であってもよい。差別的蓄積はまた、正常な場合に比較して標的コンパートメント中またはその近傍に存在する複合体の減少した量であってもよい。
他の態様では、差別的蓄積は受動力の結果である。通常、大きなアニオン性複合体は血管系の内腔に保持される。漏出性血管系の場合、そのような複合体は周辺の組織に漏出する。従って、これらの複合体の漏出を可視化することは、たとえば血管が新規に形成されるといったような該血管系における特有の状況を表すか、または何らかの病変を表す。
ある態様では、差別的蓄積は標的コンパートメントの成分と特に相互作用し、その後保持されるか、または除去される生体分子を選択することによって達成される。
別の特有の態様は、標的器官に蓄積する能力を複合体に授けるか、そのようにするため必要な生体分子の能力を高めるように工学的に改変された生体分子を含む。
本発明の1以上の生体分子は好ましくは、核酸、ポリペプチド(この下に、グリコシル化された、および他の方法で翻訳後修飾されたポリペプチド)、多糖および/または脂質および/またはその混合物から選択される。
一態様では、生体分子は1核酸〜5,000核酸、たとえば1核酸〜5核酸、たとえば5〜10核酸、たとえば10核酸〜15核酸、たとえば15〜20核酸、たとえば20核酸〜25核酸、たとえば25〜30核酸、たとえば30核酸〜35核酸、たとえば35〜40核酸、たとえば40核酸〜45核酸、たとえば45〜50核酸、たとえば50核酸〜75核酸、たとえば75〜100核酸、たとえば100核酸〜150核酸、たとえば150〜200核酸、たとえば200核酸〜250核酸、たとえば250〜300核酸、たとえば300核酸〜350核酸、たとえば350〜400核酸、たとえば400核酸〜450核酸、たとえば450〜500核酸、たとえば500核酸〜600核酸、たとえば600〜700核酸、たとえば700核酸〜800核酸、たとえば800〜900核酸、たとえば900核酸〜1000核酸、たとえば1000〜1500核酸、たとえば1500核酸〜2000核酸、たとえば2000〜2500核酸、たとえば2500核酸〜3000核酸、たとえば3000〜3500核酸、たとえば3500核酸〜4000核酸、たとえば4000〜4500核酸、たとえば4500〜5000核酸の長さを持つ核酸である。
一態様では、生体分子は1アミノ酸〜2,000アミノ酸、たとえば1〜5アミノ酸、たとえば5〜10アミノ酸、たとえば10〜15アミノ酸、たとえば15〜20アミノ酸、たとえば20〜25アミノ酸、たとえば25〜30アミノ酸、たとえば30〜35アミノ酸、たとえば35〜40アミノ酸、たとえば40〜45アミノ酸、たとえば45〜50アミノ酸、たとえば50〜75アミノ酸、たとえば75〜100アミノ酸、たとえば100〜150アミノ酸、たとえば150〜200アミノ酸、たとえば200〜250アミノ酸、たとえば250〜300アミノ酸、たとえば300〜400アミノ酸、たとえば400〜500アミノ酸、たとえば500〜600アミノ酸、たとえば600〜700アミノ酸、たとえば700〜800アミノ酸、たとえば800〜900アミノ酸、たとえば900〜1000核酸、たとえば1000〜1200アミノ酸、たとえば1200〜1400アミノ酸、たとえば1400〜1600アミノ酸、たとえば1600〜1800アミノ酸、たとえば1800〜2000アミノ酸の長さを持つポリペプチドである。
一態様では、1以上の多糖は1以上の分枝したポリマーを含む。本発明はホモ多糖およびヘテロ多糖、ならびにその混合物に関する。多糖はグルコースおよび/またはマンノースおよび/またはガラクトースおよび/またはフルクトースおよび/またはマルトースおよび/またはスクロースおよび/またはラクトースおよび/またはセルロースを含んでいてもよい。
多糖はC(HO)n−1の一般式を有し、式中nは通常200〜2500の大きな数である。ポリマー骨格の反復ユニットがしばしば6炭素単糖であることを考慮すると、一般式はまた(C10として表すことができ、式中n={40...3000}である。
一態様では、生体分子はC(HO)n−1の式を持つ多糖であり、式中nは200〜2500、たとえば200〜300、たとえば300〜400、たとえば400〜500、たとえば500〜600、たとえば600〜700、たとえば700〜800、たとえば800〜900、たとえば900〜1000、たとえば1000〜1100、たとえば1100〜1200、たとえば1200〜1300、たとえば1300〜1400、たとえば1400〜1500、たとえば1500〜1600、たとえば1600〜1700、たとえば1700〜1800、たとえば1800〜1900、たとえば1900〜2000、たとえば2000〜2100、たとえば2100〜2200、たとえば2200〜2300、たとえば2300〜2400、たとえば2400〜2500の数である。
別の態様では、生体分子は式(C10を持つ多糖であり、式中nは40〜3000、たとえば40〜100、たとえば100〜200、たとえば200〜300、たとえば300〜400、たとえば400〜500、たとえば500〜600、たとえば600〜700、たとえば700〜800、たとえば800〜1000、たとえば1000〜1200、たとえば1200〜1400、たとえば1400〜1600、たとえば1600〜1800、たとえば1800〜2000、たとえば2000〜2200、たとえば2200〜2400、たとえば2400〜2600、たとえば2600〜2800、たとえば2800〜3000である。
一態様では、生体分子は脂質である。一態様では、脂質はいずれか脂溶性(親油性)の、天然に存在する分子、たとえば脂肪、油脂、ステロール、脂溶性ビタミン類(たとえば、ビタミンA、D、EおよびK)、リン脂質、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、脂肪酸、脂肪酸誘導体、コレステロールのようなステロール含有代謝産物からなる群から選択することができる。
脂質はおおまかに疎水性または両親媒性低分子として定義されてもよく、それらは完全に、または部分的に2種の異なる型の生化学的サブユニットまたは“基本成分”:ケトアシルおよびイソプレン基から生じる。このアプローチを使用して、脂質は8種のカテゴリー:脂肪酸アシル(fatty acyl)、グリセロ脂質、グリセロリン脂質、スフィンゴ脂質、サッカロ脂質(saccharolipid)およびポリケチド(ケトアシルサブユニットの縮合に由来する):ならびにステロール脂質およびプレノール脂質(イソプレンサブユニットの縮合に由来する)に分割されてもよい。脂肪酸アシル(脂肪酸を含む)は、マロニル−CoAまたはメチルマロニル−CoA基によるアセチル−CoAプライマーの鎖−伸長によって合成される多様な分子群である。炭素鎖は飽和されていても、飽和されていなくてもよく、そして酸素、ハロゲン、窒素およびイオウを含む官能基がついていてもよい。生物学的に興味のある脂肪酸アシルの例としてはエイコサノイドが挙げられ、それらは、今度はプロスタグランジン、ロイコトリエン、およびトロンボキサンを含むアラキドン酸から誘導される。脂肪酸アシルのカテゴリー中の他の主要な脂質クラスは脂肪酸エステルおよび脂肪酸アミドである。脂肪酸エステルには、重要な生化学的中間体、たとえばワックスエステル(wax ester)、脂肪酸アシルチオエステルコエンザイムA誘導体、脂肪酸アシルチオエステルACP誘導体および脂肪酸アシルカルニチンが挙げられる。脂肪酸アミドには、N−アシルエタノールアミン、たとえばアナンダミドが挙げられる。
糖脂質は主に、モノ−、ジ−、およびトリ−置換グルセロールからなり、最もよく知られたものは、グリセロールの脂肪酸エステル(トリアシルグリセロール)であり、それらはトリグリセリドとしても知られる。付加的なサブクラスはグリコシルグリセロールによって表され、それらはグリコシド結合によってグリセロールに連結する1以上の糖残基の存在によって特徴付けられる。このカテゴリーにおける構造の例としては、ジガラクトシルジアシルグリセロールおよびセミノリピドが挙げられる。
グリセロリン脂質はまたリン脂質とも呼ばれる。グリセロリン脂質は真核生物および真正細菌のグリセロール骨格のsn−3位、または古細菌の場合のsn−1位における極性頭部の性質に基づいて異なったクラスに細分割されてもよい。生体膜に見出されるグリセロリン脂質の例としてはホスファチジルコリン(PCまたはGPCho、およびレシチンとしても公知)、ホスファチジルエタノールアミン(PEまたはGPEtn)およびホスファチジルセリン(PSまたはGPSer)が挙げられる。真核細胞における一部のグリセロリン脂質、たとえばホスファチジルイノシトールおよびホスファチジン酸は、膜に由来するセカンドメッセンジャーの前駆体か、またはそれら自体がそのようなセカンドメッセンジャーである。典型的にはこれらのヒドロキシル基の1つまたは両方は長鎖脂肪酸によりアシル化されているが、アルキル−連結および1Z−アルケニル−連結(プラスマローゲン)グリセロリン脂質、ならびに原核生物におけるジアルキルエーテル変異体も存在する。
スフィンゴ脂質は化合物の複合ファミリーであり、それらはセリンおよび長鎖脂肪酸アシルCoAから新規に合成され、その後セラミド、ホスホスフィンゴ脂質、グリコスフィンゴ脂質および他の化学種に変換される共通の構造的特徴、スフィンゴイド塩基骨格を共有する。哺乳類の主要なスフィンゴイド塩基は一般にスフィンゴシンと呼ばれる。セラミド(N−アシル−スフィンゴイド塩基)はアミドに連結した脂肪酸を持つスフィンゴイド塩基誘導体の主要なサブクラスである。脂肪酸は典型的には飽和されているか、またはモノ−不飽和で、14〜26炭素原子の鎖長を持つ。哺乳類の主要なホスホスフィンゴ脂質はスフィンゴミエリン(セラミドホスホコリン)であるが、昆虫は主にセラミドホスホエタノールアミンを含み、そして真菌はフィトセラミドホスホイノシトールおよびマンノースを含む頭部を有する。グリコスフィンゴ脂質はグリコシド結合を介してスフィンゴイド塩基に連結した1以上の糖残基からなる多様な分子ファミリーである。これらの例としては、セレブロシドおよびガングリオシドのような単純、および複合グリコスフィンゴ脂質が挙げられる。
ステロール脂質、たとえばコレステロールおよびその誘導体は、グリセロリン脂質およびスフィンゴミエリンと共に膜脂質の重要な成分である。同じ融合した4環コア構造を同様に含むステロイドは、ホルモンおよびシグナリング分子としての異なる生物学的役割を有する。C18ステロイドはエストロゲンファミリーを含むが、C19ステロイドはテストステロンやアンドロステロンのようなアンドロゲンを含む。C21サブクラスはプロゲステロンならびにグルココルチコイドおよびミネラロコルチコイドを含む。種々の形状のビタミンDを含むセコステロイドはコア構造のBリングの開裂によって特徴付けられる。ステロールの他の例としては胆汁酸およびそれらのコンジュゲートが挙げられる。
プレノール脂質は、主にメバロン酸(MIVA)経路を介して生み出される5−炭素前駆体イソペンテニルジホスフェートおよびジメチルアリルジホスフェートから合成される。単純なステロイド(線状アルコール、ジホスフェートなど)はC5ユニットの連続した付加によって形成され、これらのテルペンユニットの数に従って分類される。40より多い炭素を含む構造はポリテルペンとして知られる。カロテノイドは重要な単純イソプレノイドであり、抗酸化剤として、およびビタミンAの前駆体として機能する。別の生物学的に重要な分子のクラスはキノンおよびハイドロキノンが例として挙げられ、それらは非イソプレノイド起源のキノノイドコアについたイソプレノイド尾部を含む。ビタミンEおよびビタミンK、ならびにユビキノンはこのクラスの例である。細菌は酸素についた末端イソプレノイドユニットが不飽和のままであるポリプレノール(バクトプレノールと呼ばれる)を合成するが、動物ポリプレノール(ドリコール)では末端イソプレノイドが還元されている。
サッカロ脂質は、脂肪酸が糖骨格に直接連結し、膜二重層に適合する構造を形成する化合物を説明する。サッカロ脂質では、糖はグリセロ脂質およびグリセロリン脂質に存在するグリセロール骨格の代わりとなる。最もよく知られたサッカロ脂質はグラム陰性菌におけるリポ多糖のリピドA成分のアシル化されたグルコサミン前駆体である。典型的なリピドA分子はグルコサミンの二糖であり、それらは7個もの脂肪酸アシル鎖によって誘導体化されている。大腸菌の増殖に必要な最小リポ多糖は、2つの3−デオキシ−D−マンノ−オクツロソン酸(Kdo)残基によりグリコシル化されているグルコサミンのヘキサアシル化された二糖であるKdo−リピドAである。
ポリケチドは脂肪酸シンターゼと機構的特徴を共有する古典的酵素ならびに反復型および多モジュール型酵素によるアセチルおよびプロピオニルサブユニットの重合により合成される。それらは動物、植物、細菌、真菌および海洋生物に由来する非常に多くの二次代謝産物および天然産物を含み、著しい構造多様性を有する。多くのポリケチドは環状分子であり、それらの骨格はしばしばグリコシル化、メチル化、ヒドロキシル化、酸化、および/または他のプロセスによりさらに改変されている。一般に使用される多くの抗微生物剤、抗寄生虫剤、および抗癌剤は、ポリケチド、またはポリケチド誘導体、たとえばエリスロマイシン、テトラサイクリン、アベルメクチン、および抗腫瘍エポチロンである。
本発明の生体分子は先に述べた脂質でありうるが、それらに限定されない。
その上、本発明は1より多い生体分子を持つ常磁性生体分子複合体に関する。一態様では、1より多い生体分子は本明細書で述べた生体分子のいずれの組み合わせでもあり得る。
造影剤の生体分子部分は生体分子のフラグメントであってもよい。そのようなフラグメントは加水分解、酵素消化および組換え体法を含む、いずれの方法によって生み出されてもよい。
本発明の1以上の生体分子、またはそのフラグメントはいずれかの手段によってさらに改変されてもよい。改変の1例としては、たとえばポリペプチドのグリコシル化のような翻訳後修飾が挙げられる。
本発明に記載の生体分子を説明する、限定的でない例としては、1kDaから好ましくは1500kDa未満までの球状蛋白質、たとえばアプロチニン、キモトリプシノーゲンA,リゾチーム、オボアルブミン、リボヌクレアーゼおよびシトクロムC、ならびにそのフラグメントおよび/または変異体を含むか、またはそれらからなるポリペプチドが挙げられる。
さらに別の態様では、本発明は生体分子または複数の生体分子が遺伝子工学的に改変されている複合体を含む。そのようなエンジニアリングには生体分子、または生体分子のフラグメントもしくは変異体の組換え体生産を挙げることができる。
さらなる態様は、標的コンパートメント中で蓄積するための能力を複合体に授けるか、またはそのようにするために生体分子にとって不可欠な能力を高めるように工学的に改変された生体分子を含む。そのような工学的改変の例としてはメガリンおよび/またはキュブリンの結合部位を生体分子に導入することを含む。改変の付加的な例としては生体分子の電荷を変化させるように生体分子を工学的に改変することが挙げられる。
たとえば、生体分子部分は、腎臓の近位尿細管に存在するメガリン/キュブリン複合体と特定の相互作用をすることが可能な蛋白質を含む群から選択されてもよい。そのような蛋白質、またはそのフラグメントを含み、それゆえ腎臓において保持される複合体は腎臓を可視化することにおける使用、および腎臓におけるプロセスに有用である。
メガリンおよびキュブリンはまた、腎臓の近くの他の器官/組織に位置する(Christensen & Birn 2002の図13を参照されたい)。本発明はまた、これらの器官/組織に蓄積するように工学的に改変された生体分子に関する。
本発明の一態様では、本発明の1以上の生体分子はアプロチニンポリペプチドを含むか、またはそれからなる。
本発明の付加的な態様では、本発明の1以上の生体分子はキモトリプシノーゲンAポリペプチドを含むか、またはそれからなる。
本発明の別の態様では、本発明の1以上の生体分子はリゾチームポリペプチドを含むか、またはそれからなる。
本発明の付加的な態様では、本発明の1以上の生体分子はオボアルブミンポリペプチドを含むか、またはそれからなる。
新規造影剤の生体分子部分は、ポリペプチド、たとえば球状ポリペプチドのような生体分子のフラグメント、たとえばアプロチニン、キモトリプシノーゲンA、リゾチームまたはオボアルブミンの1以上のフラグメントをさらに含んでいてもよい。
生体分子のサイズは標的コンパートメントにおける蓄積に影響を与えることができる。本発明の生体分子は好ましくは1500kDa未満の分子量を有する。
好ましい態様は、1kDa〜50kDa、たとえば1kDa〜45kDa、たとえば1kDa〜40kDa、たとえば1kDa〜35kDa、たとえば1kDa〜30kDa、たとえば1kDa〜25kDa、たとえば1kDa〜24kDa、たとえば1kDa〜23kDa、たとえば1kDa〜22kDa、たとえば1kDa〜21kDa、たとえば1kDa〜20kDa、たとえば1kDa〜19kDa、たとえば1kDa〜18kDa、たとえば1kDa〜17kDa、たとえば1kDa〜16kDa、たとえば1kDa〜15kDa、たとえば1kDa〜14kDa、たとえば1kDa〜13kDa、たとえば1kDa〜12kDa、たとえば1kDa〜11kDa、たとえば1kDa〜10kDa、たとえば1kDa〜9kDa、たとえば1kDa〜8kDa、たとえば1kDa〜7kDa、たとえば1kDa〜6kDa、たとえば1kDa〜5kDa、たとえば1kDa〜5kDa、たとえば2kDa〜45kDa、たとえば2kDa〜40kDa、たとえば2kDa〜35kDa、たとえば2kDa〜30kDa、たとえば2kDa〜25kDa、2kDa〜24kDa、2kDa〜23kDa、2kDa〜22kDa、2kDa〜21kDa、たとえば2kDa〜20kDa、たとえば2kDa〜19kDa、たとえば2kDa〜18kDa、たとえば2kDa〜17kDa、たとえば2kDa〜16kDa、たとえば2kDa〜15kDa、たとえば2kDa〜14kDa、たとえば2kDa〜13kDa、たとえば2kDa〜12kDa、たとえば2kDa〜11kDa、たとえば2kDa〜10kDa、たとえば2kDa〜9kDa、たとえば2kDa〜8kDa、たとえば2kDa〜7kDa、たとえば2kDa〜6kDa、たとえば2kDa〜5kDa、たとえば5kDa〜45kDa、たとえば5kDa〜40kDa、たとえば5kDa〜35kDa、たとえば5kDa〜30kDa、たとえば5kDa〜25kDa、たとえば5kDa〜24kDa、たとえば5kDa〜23kDa、たとえば5kDa〜22kDa、たとえば5kDa〜21kDa、たとえば5kDa〜20kDa、たとえば5kDa〜19kDa、たとえば5kDa〜18kDa、たとえば5kDa〜17kDa、たとえば5kDa〜16kDa、たとえば5kDa〜15kDa、たとえば5kDa〜14kDa、たとえば5kDa〜13kDa、たとえば5kDa〜12kDa、たとえば5kDa〜11kDa、たとえば5kDa〜10kDa、たとえば5kDa〜9kDa、たとえば5kDa〜8kDa、たとえば5kDa〜7kDa、たとえば5kDa〜6kDa、たとえば10kDa〜45kDa、たとえば10kDa〜40kDa、たとえば10kDa〜35kDa、たとえば10kDa〜30kDa、たとえば10kDa〜25kDa、たとえば10kDa〜24kDa、たとえば10kDa〜23kDa、たとえば10kDa〜22kDa、たとえば10kDa〜21kDa、たとえば10kDa〜20kDa、たとえば10kDa〜19kDa、たとえば10kDa〜18kDa、たとえば10kDa〜17kDa、たとえば10kDa〜16kDa、たとえば10kDa〜15kDa、たとえば10kDa〜14kDa、たとえば10kDa〜13kDa、たとえば10kDa〜12kDa、たとえば15kDa〜45kDa、たとえば15kDa〜40kDa、たとえば15kDa〜35kDa、たとえば15kDa〜30kDa、たとえば15kDa〜25kDa、たとえば15kDa〜24kDa、たとえば15kDa〜23kDa、たとえば15kDa〜22kDa、たとえば15kDa〜21kDa、たとえば15kDa〜20kDa、たとえば15kDa〜19kDa、たとえば15kDa〜18kDa、たとえば15kDa〜17kDaの範囲の分子量のようなMWを有する。
一態様では、生体分子は1kDa〜50kDa、たとえば1kDa〜2kDa、たとえば2kDa〜3kDa、たとえば3kDa〜4kDa、たとえば4kDa〜5kDa、たとえば5kDa〜6kDa、たとえば6kDa〜7kDa、たとえば7kDa〜8kDa、たとえば8kDa〜9kDa、たとえば9kDa〜10kDa、たとえば10kDa〜11kDa、たとえば11kDa〜12kDa、たとえば12kDa〜13kDa、たとえば13kDa〜14kDa、たとえば14kDa〜15kDa、たとえば15kDa〜16kDa、たとえば16kDa〜17kDa、たとえば17kDa〜18kDa、たとえば18kDa〜19kDa、たとえば19kDa〜20kDa、たとえば20kDa〜21kDa、たとえば21kDa〜22kDa、たとえば22kDa〜23kDa、たとえば23kDa〜24kDa、たとえば24kDa〜25kDa、たとえば25kDa〜26kDa、たとえば26kDa〜27kDa、たとえば27kDa〜28kDa、たとえば28kDa〜29kDa、たとえば29kDa〜30kDa、たとえば30kDa〜31kDa、たとえば31kDa〜32kDa、たとえば32kDa〜33kDa、たとえば33kDa〜34kDa、たとえば34kDa〜35kDa、たとえば35kDa〜36kDa、たとえば36kDa〜37kDa、たとえば37kDa〜38kDa、たとえば38kDa〜39kDa、たとえば39kDa〜40kDa、たとえば40kDa〜41kDa、たとえば41kDa〜42kDa、たとえば42kDa〜43kDa、たとえば43kDa〜44kDa、たとえば44kDa〜45kDa、たとえば45kDa〜46kDa、たとえば46kDa〜47kDa、たとえば47kDa〜48kDa、たとえば48kDa〜49kDa、たとえば49kDa〜50kDaの範囲の分子量を有する。
本発明の生体分子はpIによって限定されない。本発明の1以上の生体分子は好ましくは4.5〜11.5、たとえば4.5〜11、たとえば4.5〜10.5、たとえば4.5〜10、たとえば4.5〜9.5、たとえば4.5〜9、たとえば4.5〜8.5、たとえば4.5〜8、たとえば4.5〜7.5、たとえば4.5〜7、たとえば4.5〜6.5、たとえば4.5〜6、たとえば4.5〜5.5、たとえば4.5〜5;たとえば5〜11.5、たとえば5〜11、たとえば5〜10.5、たとえば5〜10、たとえば5〜9.5、たとえば5〜9、たとえば5〜8.5、たとえば5〜8、たとえば5〜7.5、たとえば5〜7、たとえば5〜6.5、たとえば5〜6、たとえば5〜5.5;たとえば5.5〜11.5、たとえば5.5〜11、たとえば5.5〜10.5、たとえば5.5〜10、たとえば5.5〜9.5、たとえば5.5〜9、たとえば5.5〜8.5、たとえば5.5〜8、たとえば5.5〜7.5、たとえば5.5〜7、たとえば5.5〜6.5、たとえば5.5〜6;6〜11.5、たとえば6〜11、たとえば6〜10.5、たとえば6〜10、たとえば6〜9.5、たとえば6〜9、たとえば6〜8.5、たとえば6〜8、たとえば6〜7.5、たとえば6〜7、たとえば6〜6.5;6.5〜11.5、たとえば6.5〜11、たとえば6.5〜10.5、たとえば6.5〜10、たとえば6.5〜9.5、たとえば6.5〜9、たとえば6.5〜8.5、たとえば6.5〜8、たとえば6.5〜7.5、たとえば6.5〜7;たとえば7〜11.5、たとえば7〜11、たとえば7〜10.5、たとえば7〜10、たとえば7〜9.5、たとえば7〜9、たとえば7〜8.5、たとえば7〜8、たとえば7〜7.5;たとえば7.5〜11.5、たとえば7.5〜11、たとえば7.5〜10.5、たとえば7.5〜10、たとえば7.5〜9.5、たとえば7.5〜9、たとえば7.5〜8.5、たとえば7.5〜8;8〜11.5、たとえば8〜11、たとえば8〜10.5、たとえば8〜10、たとえば8〜9.5、たとえば8〜9、たとえば8〜8.5;8.5〜11.5、たとえば8.5〜11、たとえば8.5〜10.5、たとえば8.5〜10、たとえば8.5〜9.5、たとえば8.5〜9;たとえば9〜11.5、たとえば9〜11、たとえば9〜10.5、たとえば9〜10、たとえば9〜9.5;たとえば9.5〜11.5、たとえば9.5〜11、たとえば9.5〜10.5、たとえば9.5〜10;たとえば10〜11.5、たとえば10〜11、たとえば10〜10.5;たとえば10.5〜11.5、たとえば10.5〜11、たとえば11〜11.5の範囲の等電点を有する。
一態様では、生体分子は4.5〜11.5、たとえば4.5〜4.6、たとえば4.6〜4.8、たとえば4.8〜5.0、たとえば5.0〜5.2、たとえば5.2〜5.4、たとえば5.4〜5.6、たとえば5.6〜5.8、たとえば5.8〜6.0、たとえば6.0〜6.2、たとえば6.2〜6.4、たとえば6.4〜6.6、たとえば6.6〜6.8、たとえば6.8〜7.0、たとえば7.0〜7.2、たとえば7.2〜7.4、たとえば7.4〜7.6、たとえば7.6〜7.8、たとえば7.8〜8.0、たとえば8.0〜8.2、たとえば8.2〜8.4、たとえば8.4〜8.6、たとえば8.6〜8.8、たとえば8.8〜9.0、たとえば9.0〜9.2、たとえば9.2〜9.4、たとえば9.4〜9.6、たとえば9.6〜9.8、たとえば9.8〜10.0、たとえば10.0〜10.2、たとえば10.2〜10.4、たとえば10.4〜10.6、たとえば10.6〜10.8、たとえば10.8〜11.0、たとえば11.0〜11.2、たとえば11.2〜11.4、たとえば11.4〜11.5の範囲の等電点を有する。
複合体自体、および複合体の使用は以下にさらに説明され、例示される。
マーカー部分
複合体のマーカー部分は標的コンパートメントを可視化するために有用ないずれのマーカーであってもよい。マーカーはたとえば蛍光、常磁性または放射性であってもよい。好ましくは、マーカーは常磁性マーカーおよび放射性マーカーを含む群から選択される。常磁性マーカーはイメージング法において有用な常磁性シグナルを提供するいずれかの化合物または物質である。放射性マーカーは原子核の自然崩壊によって粒子(アルファまたはベータ放射)または放射線(ガンマ放射)の形状で放射エネルギーを放つか、放つことができる物質を含むか、またはそのような物質からなる。
一態様では、本発明は1以上の常磁性マーカーを含む複合体に関する。常磁性マーカーはたとえば、アルミニウム、バリウム、カルシウム、ジスプロシウム、ガドリニウム、マグネシウム、マンガン、酸素、プラチナ、ナトリウム、ストロンチウム、テクネチウムおよびウランからなる、1以上の常磁性同位体、またはいずれかその変異体および/またはその混合物であってもよい。
常磁性マーカーは好ましくは6より大きい、より好ましくは約7の磁気モーメントである。そのような常磁性マーカーの一例としてはガドリニウムが挙げられる。
複合体のマーカー部分はまた、放射性マーカーからなる群、より好ましくは、生存する個体が許容できる放射性マーカーからなる群から選択されてもよい。放射性マーカーは、たとえば、放射性テクネチウム、放射性ヨウ化種、または炭素の放射性同位体を含む物質であってもよい。
一態様では、マーカー分子は1kDa〜50kDa、たとえば1kDa〜2kDa、たとえば2kDa〜3kDa、たとえば3kDa〜4kDa、たとえば4kDa〜5kDa、たとえば5kDa〜6kDa、たとえば6kDa〜7kDa、たとえば7kDa〜8kDa、たとえば8kDa〜9kDa、たとえば9kDa〜10kDa、たとえば10kDa〜11kDa、たとえば11kDa〜12kDa、たとえば12kDa〜13kDa、たとえば13kDa〜14kDa、たとえば14kDa〜15kDa、たとえば15kDa〜16kDa、たとえば16kDa〜17kDa、たとえば17kDa〜18kDa、たとえば18kDa〜19kDa、たとえば19kDa〜20kDa、たとえば20kDa〜21kDa、たとえば21kDa〜22kDa、たとえば22kDa〜23kDa、たとえば23kDa〜24kDa、たとえば24kDa〜25kDa、たとえば25kDa〜26kDa、たとえば26kDa〜27kDa、たとえば27kDa〜28kDa、たとえば28kDa〜29kDa、たとえば29kDa〜30kDa、たとえば30kDa〜31kDa、たとえば31kDa〜32kDa、たとえば32kDa〜33kDa、たとえば33kDa〜34kDa、たとえば34kDa〜35kDa、たとえば35kDa〜36kDa、たとえば36kDa〜37kDa、たとえば37kDa〜38kDa、たとえば38kDa〜39kDa、たとえば39kDa〜40kDa、たとえば40kDa〜41kDa、たとえば41kDa〜42kDa、たとえば42kDa〜43kDa、たとえば43kDa〜44kDa、たとえば44kDa〜45kDa、たとえば45kDa〜46kDa、たとえば46kDa〜47kDa、たとえば47kDa〜48kDa、たとえば48kDa〜49kDa、たとえば49kDa〜50kDaの範囲の分子量を有する。
一態様では、マーカー分子は4.5〜11.5、たとえば4.5〜4.6、たとえば4.6〜4.8、たとえば4.8〜5.0、たとえば5.0〜5.2、たとえば5.2〜5.4、たとえば5.4〜5.6、たとえば5.6〜5.8、たとえば5.8〜6.0、たとえば6.0〜6.2、たとえば6.2〜6.4、たとえば6.4〜6.6、たとえば6.6〜6.8、たとえば6.8〜7.0、たとえば7.0〜7.2、たとえば7.2〜7.4、たとえば7.4〜7.6、たとえば7.6〜7.8、たとえば7.8〜8.0、たとえば8.0〜8.2、たとえば8.2〜8.4、たとえば8.4〜8.6、たとえば8.6〜8.8、たとえば8.8〜9.0、たとえば9.0〜9.2、たとえば9.2〜9.4、たとえば9.4〜9.6、たとえば9.6〜9.8、たとえば9.8〜10.0、たとえば10.0〜10.2、たとえば10.2〜10.4、たとえば10.4〜10.6、たとえば10.6〜10.8、たとえば10.8〜11.0、たとえば11.0〜11.2、たとえば11.2〜11.4、たとえば11.4〜11.5の範囲の等電点を有する。
一態様では、マーカー分子は蛍光マーカー分子である。蛍光マーカー分子は、以下のものからなる群から選択することができる:5−(および6)−カルボキシフルオレセイン、5−または6−カルボキシフルオレセイン、6−(フルオレセイン)−5−(および6)−カルボキサミドヘキサン酸、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、ローダミン、テトラメチルローダミン、AMCAを含む場合により置換されたクマリン、PerCP、R−フィコエリトリン(RPE)およびアロフィコエリトリン(APC)を含むフィコビリン蛋白質(phycobiliprotein)、テキサスレッド(Texas Red)、プリンセストンレッド(Princeston Red)、緑色蛍光蛋白質(GFP)およびその類似体、およびR−フィコエリトリンまたはアロフィコエリトリンまたはテキサスレッドのコンジュゲート、および半導体ナノ結晶を基礎にした無機蛍光ラベル(たとえば量子ドットおよびQdot(登録商標)ナノ結晶)、およびEu3+およびSm3+のようなランタニドを基礎にした時間分解蛍光ラベル、蛍光色素、Pacific Blue(登録商標)、Pacific Orange(登録商標)、Cascade Yellow(登録商標)、AlexaFluor(登録商標)(AF)、AF405、AF488、AF500、AF514、AF532、AF546、AF555、AF568、AF594、AF610、AF633、AF635、AF647、AF680、AF700、AF710、AF750、AF800、量子ドットを基礎にした色素、QDot(登録商標)ナノ結晶(Invitrogen,MolecularProbs)、Qdot(登録商標)525、Qdot(登録商標)565、Qdot(登録商標)585、Qdot(登録商標)605、Qdot(登録商標)655、Qdot(登録商標)705、Qdot(登録商標)800、DyLight(登録商標)色素(Pierce)(DL)、DL549、DL649、DL680、DL800、フルオレセイン(Flu)またはいずれかその誘導体、Cy−色素、Cy2、Cy3、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、Cy7、蛍光蛋白質、RPE、PerCp、APC、緑色蛍光蛋白質;GFPおよびGFP由来変異体蛋白質;BFP、CFP、YFP、DsRed、T1、Dimer2、mRFP1、MBanana、mOrange、dTomato、tdTomato、mTangerine、mStrawberry、mCherry、タンデム色素、RPE−Cy5、RPE−Cy5.5、RPE−Cy7、RPE−AlexaFluor(登録商標)タンデムコンジュゲート;RPE−Alexa610、RPE−TxRed、APC−Aleca600、APC−Alexa610、APC−Alexa750、APC−Cy5、APC−Cy5.5、イオノフォア;イオンキレーティング蛍光プロップ(props)。
以下の表はマーカー分子の付加的な例を挙げる。
Figure 2010529090
Figure 2010529090
連結
第3のステップは、場合によりリンカーを介して生体分子をマーカー部分に連結することを含む。
生体分子とマーカー間の連結は直接でも間接でもよい。間接または直接連結の性質は、単一の性質からなっていてもよく、またはいくつかの結合の種、たとえば共有結合およびイオン相互作用の両方を含んでいてもよい。
間接連結を含む一態様では、生体分子は金属イオンキレート剤に連結し、そしてマーカーは該キレート剤によってキレートを形成してもよい。
キレート剤の例としては以下のものが挙げられる:ジエチレントリアミン五酢酸(DPTA)、ジエチレントリアミン−ペンタメチレン亜リン酸(DTPMP)、テトラアザシクロドデカン四酢酸(DOTA)またはDOTAの誘導体、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、テトラアザシクロドデカンテトラキス(メチレン亜リン酸)(DOTP)、ヒドロキシプロピルテトラアザシクロドデカン三酢酸(HP−DO3A)、ジエチレントリアミン三酢酸ビスメチルアミド(DTPA−BMA)およびMS−325。
カップリング反応の条件に依存して、単一のキレート剤は2以上の生体分子複合体と一緒に連結(B−X−M)して超複合体を形成することができ、それらは偏見なしに(B−X−M)、n=正の整数として本明細書に提示される。造影剤という用語は、両方の複合体の組みを含む。別の態様では、生体分子複合体はB−X−Mを含むことができ、式中nは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10などのような正の整数である。
本発明の一態様では、1以上の生体分子を伴った1以上の常磁性マーカーは、1以上の常磁性マーカーおよび1以上の生体分子を伴っている(associating)またはそれらに結合している(binding)リンカーを含む複合体を形成する。
カップリング反応の条件は、サイズおよび電荷(pI)が亜集団間で変化することになる、複合体の異なる亜集団を生ずるように操作することができる。
本発明はまた、1より多い異なる生体分子およびマーカーを含む複合体を包含する。これらは同じ反応混合物中で同時に合成されるか、または別個に合成され、その後のいずれかの段階で混合されてもよい。
本発明はたとえば、キレート剤およびキレートを形成した球状蛋白質を含んでいてもよい。たとえば、キレート剤はDTPAであってもよく、そして球状蛋白質は以下のものを含む群の1つであってもよい。
アプロチニンとGd−DTPA間の化学反応は例証のための1例として役立つ。適切な反応条件は取り込まれたGd−DTPAの量に対応して減少するpIを持つGd−DTPA−アプロチニン複合体のいくつかの亜集団を生ずる。この例では、右の非常に小さな画分は取り込まれないままであり、ネイティブのアプロチニンといっしょに溶出する。gdApのアニオン性複合体はまた、この反応において生み出され、塩グラジエントの前のフロースルー中に見られる。これらは亜集団のGd−DTPAと共に最も多く取り込まれる。
マーカー分子と生体分子間の非共有結合相互作用を提供することが可能な、適切な分子には以下の分子対および分子類が挙げられる:ストレプトアビジン/ビオチン、アビジン/ビオチン、抗体/抗原、DNA/DNA、DNA/PNA、DNA/RNA、PNA/PNA、LNA/DNA、たとえばFos/Junのようなロイシンジッパー、IgG二量体蛋白質、IgM多価蛋白質、酸/塩基コイルドコイルへリックス、キレート化合物/金属イオン結合キレート化合物、ストレプトアビジン(SA)とビオチンおよびその誘導体、ビオチン、免疫グロブリン、抗体(モノクローナル、ポリクローナルおよび組換え体)、抗体フラグメントおよびその誘導体、AP−1のロイシンジッパードメイン(junおよびfos)、hexa−his(金属キレート化合物部分)、hexa−hat GST(グルタチオンS−トランスフェラーゼ)グルタチオン親和性、カルモジュリン結合ペプチド(CBP)、Strep−tag、セルロース結合ドメイン、マルトース結合蛋白質、S−ペプチドタグ、キチン結合タグ、免疫反応性エピトープ、エピトープタグ、E2タグ、HAエピトープタグ、Mycエピトープ、FLAGエピトープ、AU1およびAU5エピトープ、Glu−Gluエピトープ、KT3エピトープ、IRSエピトープ、Btagエピトープ、蛋白質キナーゼ−Cエピトープ、VSVエピトープ、炭水化物、脂肪および蛋白質を含む多様な化合物への結合を媒介するレクチン、たとえばCon A(カナバリアエンシホルミス(Canavalia ensiformis))またはWGA(小麦胚芽凝集素)およびテトラネクチンまたはプロテインAもしくはG(抗体親和性)。そのような結合実体の組み合わせも含まれる。
複合体の選択
所望する電荷および大きさの分子は精製され、イメージング法における造影剤として使用される。
分離の方法は当該技術分野で公知である。好ましい分離の方法には、大きさおよび電荷による分離が挙げられる。選択はたとえばゲルクロマトグラフィーまたはイオン交換クロマトグラフィーによって実施されてもよい。
本発明の複合体
本発明は先に記載の方法により得ることが可能な造影剤を含む、1以上のマーカーに連結した1以上の生体分子を含む複合体の形状における新規な造影剤に関する。
本発明に記載の複合体は一般式B−X−Mによって例証されてもよく、式中Bは1以上の生体分子を示し、Xは付加的なリンカー部分、たとえばキレート剤であり、そしてMはマーカー部分である。Mは、たとえば常磁性部分、放射性ラベルまたは蛍光ラベルであってもよい。
複合体の一部である1以上の生体分子および1以上のマーカーは先にいっそう詳細に論じられている。
複合体の一部である1以上のマーカーは先にいっそう詳細に論じられている。
本発明に記載の複合体は好ましくは標的コンパートメント中に差別的に蓄積される。造影剤は個体中の標的コンパートメントを可視化するためのイメージング技術に有用である。
複合体を作製する方法は、特定の標的コンパートメントを可視化する使用に複合体を適応させることを可能にする(上記を参照されたい)。
一態様では、本発明に記載の複合体は少なくとも1種の常磁性マーカーとしてガドリニウムを含む。付加的な態様では、本発明に記載の複合体はガドリニウムに連結したアプロチニンを含む。本発明に記載の別の態様はガドリニウムに連結したキモトリプシノーゲンAを含む複合体に関する。本発明のさらに付加的な態様はガドリニウムに連結したリゾチームを含む複合体に関する。さらに別の態様では、本発明はガドリニウムに連結したオボアルブミンを含む複合体に関する。
複合体を使用する方法
複合体は静的および動的イメージングプロセスの両方に有用である。動的イメージングプロセスの一例としては腎臓における糸球体濾過率を可視化することが挙げられる。静的イメージングの一例としては、悪性腫瘍の存在を突き止めるためのCT−スキャンにおける複合体の使用である。
付加的な態様では、本発明は、本発明に記載の複合体、またはそのような複合体を含む造影剤が使用される磁気共鳴イメージング(MRI)を基礎にした方法に関する。とりわけ、個体における腎臓の糸球体濾過率の測定のための磁気共鳴イメージング法が提供され、該方法は本発明に記載の複合体を対象に投与し、該対象の腎臓の画像を捕らえ、そして捕らえられた画像を基礎にして糸球体濾過率を計算するステップを含む。
可視化技術の例としては、磁気共鳴イメージングおよびコンピュータートモグラフィーを基礎にしたイメージング法のような、X線写真法が挙げられる。
本発明の複合体は、器官の機能的評価、たとえばヒトのような個体における腎臓の機能的評価、ヒトのような個体における小腸の機能的評価、およびヒトのような個体における血管系の評価のために使用することができる。
腎臓の例では、腎臓における蓄積は実施されることになる腎臓の感度の高い高分解能スキャンを可能にする。このことは、今度はGFRの定量的評価を可能にする。その上、蛋白尿の腎臓は、蛋白尿の源に依存した特徴的なMRIスキャンを提示するため、本発明の方法はまた、減少したGFRの根底にある原因に関する詳細な情報を集めることを可能にする。その上、単一の腎臓に由来する情報を得ることができる。
別の態様では、本発明は異なる特徴を持つ複合体を使用して対象の連続したMRイメージングスキャンを実施することによる、腎臓の機能的評価のための方法を提供する。本発明の異なる複合体によるスキャンから獲得されたデータの組み合わせは、腎臓の障害/機能の型および範囲に関する詳細な情報を与える。
本発明はまた、MRイメージングスキャンを実施するための方法に関する。1より多い複合体の使用は、好ましくは単一の複合体の単一のスキャンによって得ることができる情報より多くの情報を与える。
先に述べたMRイメージングを基礎にした方法は診断的および非診断的適用の両方に使用することができる。従って、本発明の一側面では、腎臓の異常な糸球体濾過率を患う個体を診断するための方法が提供される。
別の態様では、腎臓の糸球体濾過率の評価が必要な個体における、そのような評価のための非診断的なMRイメージングを基礎にした方法が提供される。
複合体は同時に投与されてもよく、たとえば、1つより多い複合体が造影剤としての使用のために組成物中に存在してもよい。複合体はまた、いずれの順番で連続して投与されてもよく、その場合1つの複合体が始めに投与され、そして第2の複合体がある期間後に投与される。この時間間隔は5分間から約48時間までの間であってもよい。
本発明の生体分子複合体は以下に述べたものを含むいずれのMRI分析にも使用することができる。
−脳イメージング:脳卒中および腫瘍評価、血管イメージング、外科手術計画作成、MRI血管造影法または静脈造影法研究、MRI拡散および潅流イメージング、機能的MRI、MRI脳スペクトロスコピー。
−心臓イメージング:RV異形成、先天性、腫瘍、大きさ(Mass)など。
−血管イメージング:MRI血管造影法による血管のイメージングおよび強調(enhancing)。
−脊椎イメージング:先天性異常、脊髄圧迫、腫瘍、HNP、座骨神経痛などに対する頸椎、胸椎、腰椎および脊椎イメージング。
−腹部/骨盤イメージング:癌診断/ステージング、MRIまたはMRV血管造影研究、腎臓ドナー評価、移植片および動脈瘤評価
−整形外科イメージング:軟部組織、筋肉靱帯および骨のイメージング
腎臓のMRIイメージングにおける使用のための複合体
本発明の複合体の使用の一例は、腎臓の糸球体濾過率を可視化するための使用に関する。
本発明に記載の生体分子の例証となる、限定的でない例としては、1kDa〜好ましくは500kDa未満の球状蛋白質、たとえばアプロチニン、キモトリプシノーゲンA、リゾチーム、オボアルブミン、リボヌクレアーゼおよびシトクロムC、ならびにそのフラグメントおよび/または変異体を含むか、それらからなるポリペプチドが挙げられる。
本発明の一側面では、本発明の1以上の生体分子はアプロチニンポリペプチドを含むか、またはそれからなる。
本発明の付加的な態様では、本発明の1以上の生体分子はキモトリプシノーゲンAポリペプチドを含むか、またはそれからなる。
本発明の別の態様では、本発明の1以上の生体分子はリゾチームポリペプチドを含むか、またはそれからなる。
本発明の付加的な態様では、本発明の1以上の生体分子はオボアルブミンポリペプチドを含むか、またはそれからなる。
新規な造影剤の生体分子部分はさらに生体分子、たとえば球状ポリペプチドのようなポリペプチドのフラグメント、たとえばアプロチニン、キモトリプシノーゲンA、リゾチームまたはオボアルブミンの1以上のフラグメントを含んでいてもよい。
さらに別の態様では、本発明は生体分子または複数の生体分子が遺伝子工学的に改変されている複合体を含む。そのような工学的改変には、生体分子または生体分子のフラグメントもしくは変異体の組換え体産生を含むことができる。
付加的な特有の態様は、腎臓において蓄積する能力を複合体に授けるか、またはそのようにするために不可欠な生体分子の能力を高めるように工学的に改変された生体分子を含む。そのような工学的改変の例としては、生体分子にメガリンおよび/またはキュブリンに対する結合部位を導入することが挙げられる。改変の付加的な例としては、生体分子の電荷を変化させるように生体分子を工学的に改変することが挙げられる。
特有の一態様では、複合体は生体分子としてアプロチニンを含む。アプロチニンはメガリン/キュブリン複合体と明確に相互作用し、近位尿細管によって明確に再吸収される。複合体はさらにリンカー部分としてDPTAを含む。複合体はマーカー部分としてのガドリニウムによって特徴付けられる。
一例では、例証するためであって限定しないという条件で、ガドリニウムに連結したアプロチニンが患者に静脈内投与され、MRイメージングが実施される。イメージングは該患者の糸球体濾過率を可視化する。その後、ガドリニウムに連結したリゾチーム誘導体を含む複合体は同じ患者に静脈内投与され、MRイメージングが実施される。2つのスキャンにおいて獲得された画像は比較される。アプロチニンを含む複合体(損傷された尿細管によってさえ吸収される)の不足がない状態での、リゾチーム誘導体を含む複合体(尿細管損傷はこの複合体の吸収を阻止する)の取り込みの不足は、糸球体濾過率が現在のところ低下していない尿細管の局所的な障害(たとえば、急性虚血後)を示唆する。
投与
本発明の複合体、または複合体を含む医薬組成物の投与様式は、経腸または非経口、たとえば経口、舌下、経鼻、吸入、注射、静脈内、皮下、直腸内、膣内、皮膚または経皮であってもよい。好ましい態様では、複合体は経口的に、または静脈内に投与される。複合体を含むか、または複合体からなる組成物はまた、注腸によって投与されてもよい。
本発明の複合体、または複合体を含む医薬組成物を投与する好ましい一様式は、静脈内である。静脈内投与の例としては、注射または点滴によるものが挙げられるが、それらに限定されない。投与はたとえばボーラス注射であってもよい。投与様式の別の例は、たとえば1分間、たとえば2〜3分間、たとえば4分間、たとえば約5分間、たとえば約6分間、たとえば約7分間、たとえば約8分間、たとえば約9分間、たとえば約10分間、たとえば約12分間、たとえば約15分間、たとえば約16分間、たとえば約17分間、たとえば約18分間、たとえば約19分間、たとえば約20分間の短時間注入であってもよい。
本発明に記載の複合体および組成物の個体への別の好ましい投与様式は、経口である。好ましい剤形は、液剤、トニック(tonic)、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、チュワブル剤などでありうる。
複合体の服用量は安全で十分な量の複合体を含み、それは好ましくは服用量ごとに約0.01mg〜約200mgの範囲である。服用量は、たとえば1mg〜10mg、たとえば1mg〜9mg、たとえば1mg〜8mg、たとえば1mg〜7mg、たとえば1mg〜6mg、たとえば1mg〜5mg、たとえば1mg〜4mg、たとえば1mg〜3mg、たとえば1mg〜2mg、たとえば2mg〜10mg、たとえば2mg〜9mg、たとえば2mg〜8mg、たとえば2mg〜7mg、たとえば2mg〜6mg、たとえば2mg〜5mg、たとえば2mg〜4mg、たとえば2mg〜3mg、たとえば3mg〜10mg、またはたとえば3mg〜9mg、たとえば3mg〜8mg、たとえば3mg〜7mg、たとえば3mg〜6mg、たとえば3mg〜5mg、たとえば3mg〜4mg、たとえば4mg〜10mg、たとえば4mg〜9mg、たとえば4mg〜8mg、たとえば4mg〜7mg、たとえば4mg〜6mg、たとえば4mg〜5mg、たとえば5mg〜10mg、たとえば5mg〜9mg、たとえば5mg〜8mg、たとえば5mg〜7mg、たとえば5mg〜6mg、たとえば6mg〜10mg、たとえば6mg〜9mg、たとえば6mg〜8mg、たとえば6mg〜7mg、たとえば7mg〜10mg、たとえば7mg〜9mg、たとえば7mg〜8mg、たとえば8mg〜10mg、たとえば8mg〜9mg、たとえば9mg〜10mg、または10mg〜200mg、たとえば10mg〜190mg、たとえば10mg〜180mg、たとえば10mg〜170mg、たとえば10mg〜160mg、たとえば10mg〜150mg、たとえば10mg〜140mg、たとえば10mg〜130mg、たとえば10mg〜120mg、たとえば10mg〜110mg、たとえば10mg〜100mg、たとえば10mg〜90mg、たとえば10mg〜80mg、たとえば10mg〜70mg、たとえば10mg〜60mg、たとえば10mg50mg、たとえば10mg〜40mg、たとえば10mg〜30mg、たとえば10mg〜20mg、たとえば20mg〜200mg、たとえば20mg〜190mg、たとえば20mg〜180mg、たとえば20〜170mg、たとえば20〜160mg、たとえば20mg〜150mg、たとえば20mg〜140mg、たとえば20mg〜130mg、たとえば20mg〜120mg、たとえば20mg〜110mg、たとえば20mg〜100mg、たとえば20mg〜90mg、たとえば20mg〜80mg、たとえば20mg〜70mg、たとえば20mg〜60mg、たとえば20mg〜50mg、たとえば20mg〜40mg、たとえば20mg〜30mg、たとえば30mg〜200mg、たとえば30mg〜190mg、たとえば30mg〜180mg、たとえば30〜170mg、たとえば30〜160mg、たとえば30mg〜150mg、たとえば30mg〜140mg、たとえば30mg〜130mg、たとえば30mg〜120mg、たとえば30mg〜110mg、たとえば30mg〜100mg、たとえば30mg〜90mg、たとえば30mg〜80mg、たとえば30mg〜70mg、たとえば30mg〜60mg、たとえば30mg〜50mg、たとえば30mg〜40mg、たとえば40mg〜200mg、たとえば40mg〜190mg、たとえば40mg〜180mg、たとえば40〜170mg、たとえば40〜160mg、たとえば40mg〜150mg、たとえば40mg〜140mg、たとえば40mg〜130mg、たとえば40mg〜120mg、たとえば40mg〜110mg、たとえば40mg〜100mg、たとえば40mg〜90mg、たとえば40mg〜80mg、たとえば40mg〜70mg、たとえば40mg〜60mg、たとえば40mg〜50mg、たとえば50mg〜200mg、たとえば50mg〜190mg、たとえば50mg〜180mg、たとえば50〜170mg、たとえば50〜160mg、たとえば50mg〜150mg、たとえば50mg〜140mg、たとえば50mg〜130mg、たとえば50mg〜120mg、たとえば50mg〜110mg、たとえば50mg〜100mg、たとえば50mg〜90mg、たとえば50mg〜80mg、たとえば50mg〜70mg、たとえば50mg〜60mg、たとえば60mg〜200mg、たとえば60mg〜190mg、たとえば60mg〜180mg、たとえば60〜170mg、たとえば60〜160mg、たとえば60mg〜150mg、たとえば60mg〜140mg、たとえば60mg〜130mg、たとえば60mg〜120mg、たとえば60mg〜110mg、たとえば60mg〜100mg、たとえば60mg〜90mg、たとえば60mg〜80mg、たとえば60mg〜70mg、たとえば70mg〜200mg、たとえば70mg〜190mg、たとえば70mg〜180mg、たとえば70〜170mg、たとえば70〜160mg、たとえば70mg〜150mg、たとえば70mg〜140mg、たとえば70mg〜130mg、たとえば70mg〜120mg、たとえば70mg〜110mg、たとえば70mg〜100mg、たとえば70mg〜90mg、たとえば70mg〜80mg、たとえば80mg〜200mg、たとえば80mg〜190mg、たとえば80mg〜180mg、たとえば80〜170mg、たとえば80〜160mg、たとえば80mg〜150mg、たとえば80mg〜140mg、たとえば80mg〜130mg、たとえば80mg〜120mg、たとえば80mg〜110mg、たとえば80mg〜100mg、たとえば80mg〜90mg、たとえば90mg〜200mg、たとえば90mg〜190mg、たとえば90mg〜180mg、たとえば90〜170mg、たとえば90〜160mg、たとえば90mg〜150mg、たとえば90mg〜140mg、たとえば90mg〜130mg、たとえば90mg〜120mg、たとえば90mg〜110mg、たとえば90mg〜100mg、たとえば100mg〜200mg、たとえば100mg〜190mg、たとえば100mg〜180mg、たとえば100〜170mg、たとえば100〜160mg、たとえば100mg〜150mg、たとえば100mg〜140mg、たとえば100mg〜130mg、たとえば100mg〜120mg、たとえば100mg〜110mg、たとえば110mg〜200mg、たとえば110mg〜190mg、たとえば110mg〜180mg、たとえば110〜170mg、たとえば110〜160mg、たとえば110mg〜150mg、たとえば110mg〜140mg、たとえば110mg〜130mg、たとえば110mg〜120mg、たとえば120mg〜200mg、たとえば120mg〜190mg、たとえば120mg〜180mg、たとえば120〜170mg、たとえば120〜160mg、たとえば120mg〜150mg、たとえば120mg〜140mg、たとえば120mg〜130mg、たとえば130mg〜200mg、たとえば130mg〜190mg、たとえば130mg〜180mg、たとえば130〜170mg、たとえば130〜160mg、たとえば130mg〜150mg、たとえば130mg〜140mg、たとえば140mg〜200mg、たとえば140mg〜190mg、たとえば140mg〜180mg、たとえば140〜170mg、たとえば140〜160mg、たとえば140mg〜150mg、たとえば150mg〜200mg、たとえば150mg〜190mg、たとえば150mg〜180mg、たとえば150〜170mg、たとえば150〜160mg、たとえば160mg〜200mg、たとえば160mg〜190mg、たとえば160mg〜180mg、たとえば160〜170mg、たとえば170mg〜200mg、たとえば170mg〜190mg、たとえば170mg〜180mg、たとえば180mg〜200mg、たとえば180mg〜190mg、たとえば190mg〜200mgであってもよい。
経口投与のための単位剤形の調製に適したキャリアは当該技術分野で公知である。
経口組成物にはさらに、液剤、乳剤、懸濁剤などが挙げられる。そのような組成物の調製に適したキャリアは当該技術分野で公知である。液体経口組成物は好ましくは約0.001%〜約5%の対象化合物を含む。
複合体の全身送達を達成するために有用な他の組成物には舌下および口腔剤形が挙げられる。そのような組成物には、典型的には可溶性賦形剤物質;および結合剤が挙げられ、その上付加的な流動促進剤、潤沢剤、甘味剤、着色剤、酸化防止剤および香味剤がさらに含まれていてもよい。
方法の組み合わせ
本発明の生体分子複合体はさらに本明細書の以下に記載の1以上のイメージング分析またはそのいずれかの組み合わせに使用することができる。本発明はまた、方法の組み合わせ、たとえばCT−PETに関する。
ポジトロンエミッショントモグラフィー−コンピュータートモグラフィー(PET−CTとしても公知)は単一架台システムにおいて、ポジトロンエミッショントモグラフィー(PET)とX線コンピュータートモグラフィーの両方を組み合わせる医用イメージングデバイスであるため、両方のデバイスから獲得された画像が同じ期間に連続して患者から撮影され、単一の重ね合わせ(同時に記録された)画像に組み合わせることができる。従って、PETによって得られた体内の代謝的および生化学的活性の空間的分布を表す機能的イメージングはCTスキャンニングによって得られた解剖学的イメージングといっそう正確に一致させるか、または相関させることができる。二次元および三次元画像復元物が一般的ソフトウェアおよびコントロールシステムの相関的要素として与えられてもよい。
本発明に記載の生体分子複合体は、たとえば腫瘍学、外科手術計画作成、放射線療法および癌のステージングにおけるPET−CT分析に使用することができる。
USG(超音波診断法)、CTおよびMRIはたとえば、腫瘍の形態および大きさの優れたマッピングを提供する。CT/MR潅流、MRスペクトロスコピー、機能的MRにおける最近の進歩は、代謝活性にさえ、ある程度の情報を追加する。FDGと共に行われるPETは質的および量的両方の代謝情報を与え、それは初期の診断およびフォローアップに非常に有用である。歴史的にUS/CT/MRIは放射線医の分野であり、PETは核医学専門医によって操作される。
MRスペクトロスコピーは、高いコリンピークが細胞異形成において見られるため、たとえば、腫瘍検出において感度が高く、特殊性がある。ピルベートおよびラクテートは共に容易にMRSで検出され、腫瘍の進行度を決め、腫瘍活性を評価することに役立つ。
MRおよびCT潅流研究は共に、通常増大した潅流を示す生存可能な腫瘍組織を評価することにおいて有用である。CT潅流は、血液量、血流および腫瘍通過時間を直接定量することができるため、さらに有益である。これは、異なる投薬計画を受けている腫瘍のフォローアップに非常に役立つ。
PETでは解剖学的な詳細は得られず、病巣を正確に突き止め、正常なトレーサー取り込みを異常なものと識別するためにはCTのような他のイメージング手段と相関させる必要がある。一態様では、所望する器官の高分解能CTは、基礎を成す解剖学的データにPET画像を重ね合わせることにより得られ、優れたイメージング獲得を導く。
CT−PETは、たとえば直腸結腸癌、食道悪性腫瘍、リンパ腫、肺癌、メラノーマ、乳房悪性腫瘍、頭部および頸部腫瘍の診断、ステージングおよびフォローアップにおいて、ならびに肺結節の性状決定において十分に確立されている。その上CT−PETは痕跡活性が増加した、かなり小さな部分の正確な位置を突き止めることにおいて非常に役立つことが見出されている。
参考文献
Manjunath G, Tighiouart H, Coresh J, et al.: Level of kidney function as a risk factorfor cardiovascular outcomes in the elderly. Kidney Int 63:1121-1129, 2003a
US 7,048,097 4. US 7,048,907 B2 (Groman) Synthesis, compositions and methods for the measurement of the concentration of stable-isotope labeled compounds in life forms and life form excretory products.
Kobayashi et al: Detection of lymph node involvement in hematologic malignances using micromagnetic resonance lymphangiography with a gadolinium labelled dendrimer nanoparticles” Neoplasia. 2005 Nov, 7(11):984-91)
Choyke PL, Kobayashi H “Functional magnetic resonance imaging of the kidney using macromolecular contract agents” Abdom Imaging. 2006 Mar-Apr, 31(2): 224-31.
Manjunath G, Tighiouart H, Ibrahim H, et al.: Level of kidney function as a risk factorfor atherosclerotic cardiovascular outcomes in the community. J Am Coll Cardiol 41:47-55, 2003b
Baran D, Tenstad O, Aukland K: Aprotinin uptake in the proximal tubules in the rat kidney. II. Uptake site relative to glomerulus. J Struct Biol 142:409-415, 2003a
Baran D, Tenstad O, Aukland K: Aprotinin uptake in the proximal tubules in the rat kidney I. Length of proximal tubular uptake segment. J Struct Biol 142:402-408, 2003b
Baran D, Tenstad O, Aukland K: Localization of tubular uptake segment of filtered Cystatin C and Aprotinin in the rat kidney. Acta Physiol (Oxf) 186:209-221, 2006
Roald AB, Aukland K, Tenstad O: Tubular absorption of filtered cystatin-C in the rat kidney. Exp Physiol 89:701-707, 2004a
Roald AB, Tenstad O, Aukland K: The effect of AVP-V2 receptor stimulation on local GFR in the rat kidney. Acta Physiol Scand 168:351-359, 2000
Roald AB, Tenstad O, Aukland K: The effect of AVP-V receptor stimulation on local GFR in the rat kidney. Acta Physiol Scand 182:197-204, 2004b
Tenstad O, Roald AB, Grubb A, et al.: Renal handling of radiolabelled human cystatin C in the rat. Scand J Clin Lab Invest 56:409-414, 1996
Tenstad O, Williamson HE, Aukland K: Repeatable measurement of local and zonal GFR in the rat kidney with aprotinin. Acta Physiol Scand 152:21-31, 1994a
Tenstad O, Williamson HE, Clausen G, et al.: Glomerular filtration and tubular absorption of the basic polypeptide aprotinin. Acta Physiol Scand 152:33-50, 1994b
Treeck B, Aukland K: Effect of L-NAME on glomerular filtration rate in deep and superficial layers of rat kidneys. Am J Physiol 272:F312-318, 1997
Treeck B, Roald AB, Tenstad O, et al.: Effect of exogenous and endogenous angiotensin II on intrarenal distribution of glomerular filtration rate in rats. J Physiol541:1049-1057, 2002
Christiansen RE, Roald AB, Gjerstad C, et al.: Renal hemodynamics in young and old spontaneously hypertensive rats during intrarenal infusion of arginine vasopressin.Kidney Blood Press Res 24:176-184, 2001
Christiansen RE, Roald AB, Tenstad O, et al.: Renal hemodynamics during development of hypertension in young spontaneously hypertensive rats. Kidney Blood Press Res 25:322-328, 2002
Christiansen RE, Tenstad O, Leh S, et al.: Glomerular charge selectivity is impaired in hypertensive nephropathy. Nephrol Dial Transplant 19:1083-1091, 2004
Wang X, Aukland K, Bostad L, et al.: Autoregulation of total and zonal glomerular filtration rate in spontaneously hypertensive rats with mesangiolysis. Kidney Blood Press Res 20:11-17, 1997a
Wang X, Aukland K, Iversen BM: Autoregulation of total and zonal glomerular filtration rate in spontaneously hypertensive rats during antihypertensive therapy. J Cardiovasc Pharmacol 28:833-841, 1996
Wang X, Aukland K, Iversen BM: Acute effects of angiotensin II receptor antagonist on autoregulation of zonal glomerular filtration rate in renovascular hypertensive rats. Kidney Blood Press Res 20:225-232, 1997b
Wang X, Aukland K, Ofstad J, et al.: Autoregulation of zonal glomerular filtration rate and renal blood flow in spontaneously hypertensive rats. Am J Physiol 269:F515-521,1995
AUKLAND, K., TENSTAD, O. & WIIG, H. (2001). Distribution spaces for hyaluronan andalbumin in rat tail tendons. Am J Physiol Heart Circ Physiol 281, H1589-1597.
BAKOUSH, O., TENCER, J., TORFFVIT, O., TENSTAD, O., SKOGVALL, I. & RIPPE, B. (2004).Increased glomerular albumin permeability in old spontaneously hypertensive rats. Nephrol Dial Transplant 19, 1724-1731.
BLETSA, A., BERGGREEN, E., FRISTAD, I., TENSTAD, O. & WIIG, H. (2006). Cytokine signalling in rat pulp interstitial fluid and transcapillary fluid exchange during lipopolysaccharide-induced acute inflammation. J Physiol 573, 225-236.
ERGA, K. S., PEEN, E., TENSTAD, O. & REED, R. K. (2000). Lactoferrin and antilactoferrinantibodies: effects of ironloading of lactoferrin on albumin extravasation in different tissues in rats. Acta Physiol Scand 170, 11-19.
GYENGE, C. C., TENSTAD, O. & WIIG, H. (2003). In vivo determination of steric and electrostatic exclusion of albumin in rat skin and skeletal muscle. J Physiol 552, 907-916.
KVEINE, M., TENSTAD, E., DOSEN, G., FUNDERUD, S. & RIAN, E. (2002). Characterization of the novel human transmembrane protein 9 (TMEM9) that localizes to lysosomes and late endosomes. Biochem Biophys Res Commun 297, 912-917.
LUND, U., RIPPE, A., VENTUROLI, D., TENSTAD, O., GRUBB, A. & RIPPE, B. (2003). Glomerular filtration rate dependence of sieving of albumin and some neutral proteins in rat kidneys. Am J Physiol Renal Physiol 284, F1226-1234.
NEGRINI, D., TENSTAD, O., PASSI, A. & WIIG, H. (2006). Differential degradation of matrix proteoglycans and edema development in rabbit lung. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 290, L470-477.
NEGRINI, D., TENSTAD, O. & WIIG, H. (2003). Interstitial exclusion of albumin in rabbit lung during development of pulmonary oedema. J Physiol 548, 907-917.
NEGRINI, D., TENSTAD, O. & WIIG, H. (2003). Interstitial exclusion of albumin in rabbit lung measured with the continuous infusion method in combination with the wick technique. Microcirculation 10, 153-165.
ROSENGREN, B. I., RIPPE, B., TENSTAD, O. & WIIG, H. (2004). Acute peritoneal dialysis in rats results in a marked reduction of interstitial colloid osmotic pressure. J Am Soc Nephrol 15, 3111-3116.
TENSTAD, O., HEYERAAS, K. J., WIIG, H. & AUKLAND, K. (2001). Drainage of plasma proteins from the renal medullary interstitium in rats. J Physiol 536, 533-539.
TORLAKOVIC, E., TENSTAD, E., FUNDERUD, S. & RIAN, E. (2005). CD10+ stromal cells form B-lymphocyte maturation niches in the human bone marrow. J Pathol 205, 311-317.
WIIG, H., AUKLAND, K. & TENSTAD, O. (2003). Isolation of interstitial fluid from rat mammary tumors by a centrifugation method. Am J Physiol Heart Circ Physiol 284, H416-424.
WIIG, H., GYENGE, C. C. & TENSTAD, O. (2005). The interstitial distribution of macromolecules in rat tumours is influenced by the negatively charged matrix components. J Physiol 567, 557-567.
WIIG, H., KOLMANNSKOG, O., TENSTAD, O. & BERT, J. L. (2003). Effect of charge on interstitial distribution of albumin in rat dermis in vitro. J Physiol 550, 505-514.
WIIG, H., REED, R. K. & TENSTAD, O. (2000). Interstitial fluid pressure, composition of interstitium, and interstitial exclusion of albumin in hypothyroid rats. Am J Physiol Heart Circ Physiol 278, H1627-1639.
WIIG, H. & TENSTAD, O. (2001). Interstitial exclusion of positively and negatively charged IgG in rat skin and muscle. Am J Physiol Heart Circ Physiol 280, H1505-1512.
WIIG, H., TENSTAD, O. & BERT, J. L. (2005). Effect of hydration on interstitial distribution of charged albumin in rat dermis in vitro. J Physiol 569, 631-641.
SvarstadE, Hultstroffi,D.,Jensen,D.,Jenssen,G.,Iversen,B.M. Renal artery thrombosis with acute failure after withdrawal of angiotensin converting enzyme inhibitor: a case report. Nephology Dialysis Transplantation 1 7: | -2, 2002.
Asarod,K, Iversen B.M, Hammerstrsm J, and Bostad, L and Jsrstad, S. Clinical outcome inpatientsw ith Wegnersg raulomatosistr eatedw ith plasmapheresis Blood Purification 20:167-173.2002
Roald, A, Ofstad, J and Iversen B.M. Attenuated buffering of renal pressure variation in juxtamedullaryc ortex in the spontaneouslyh ypertensiver at. Am. J.Physiol Renal Physiol282: F506-F511 . 2002.
Vikse, B E, Bostad, L, Aasarod,K, Dag Einar Lysebo, D E, and Iversen, BM. Prognostic factor in mesangioprqliferative glomerulonephritis. Nephrology Dialysis and transplantation 18: 17-23,2002.
SvarstadE, , Myking O, OfstadJ , and IversenB . M. Effect of light excersiseo n renal hemodynamicsin patientsw ith hjpertension and chronic renal disease.Scan J Urology Nephrology.3 6: 6, 464-473,2002
Christiansen, R F, Roald, A, Tenstad O and Iversen B M. Renal hemodynamics in young rats with genetich ypertdnsion.K idney and Blood PressureR eserarch2. 5: 322-328,2002.
Vikse, B E, Aasarod K, Bostad L and Iversen BM. Prognostic factors in.biopsy proven benign nephrosclerosisN. ephrology Dialysis and Transplantation:2 003: 18: 5I7-23
Svarstad, E and Iversen B.M. Renal artery thombosis and acute renal failure after ACE inhibition. Nephrology Dialysis and Transplation 2004: 5 65.
ChristiansenR .E, TenstadO , Leh S and IversenB M. Glomerularc harges electivity impaired in hypertensiven ephropathy.N ephrol Dialysis Transplantation:1 9: I 083-109I, 2004
Vagnes O, HansenF H, ChristiansenR E, Gjerstad,C and IversenB M: Age regulationo f the Vla receptori n rats with genetich ypertension. Amer. J. Physiol 286:F997-Fl003, 2004.
Svarstad,E, IversenB M and Bostad,L . Bedsides tereomicroscopyo f renal biopsiesm ay leadt o a rapidd iagnosiso f Fabry'sd isease. Nephrol.Dial.Transplant.;1 9: 3202 - 3203,2004.
Vikse BE, Vollset SE, Tell GS, Refsum H, Iversen BM. (2004). Distribution and determinants of serum creatinine in the general population: the Hordaland Health Study. Scand J Clin LabInvest, 64, l-14,2004.
Ersver, E, Bertelsen,L -T, Espenes,L.CB, redholt,T,BAe, SO, Iversen,B M, Bruserud,O,Ulvestad,E , Gjerts-enB, T. Characterizationo f ribosomalP autoantibodiesin relation to cell destruction and autoimmune diseaqe. Scand. Jour. Immunology 60,189-198,2004.
Strommen, K., Stormark ,TA., Iversen, BM. and Matre K. Volume estimation of small phantoms and rat kidneys using three-dimensional ultrasonography and position sensor.30(9), 2004
SvarstadE , IversenB M, BostadL . Bedsides tereomicroscopyo f renal biopsiesm ay lead to a rapid diagnosis of Fabry's disease.Nephrol Dial Transp lant. 2004 Dec ; 1 9( 1 2) :3202-3 .
HansenF H, VagnesO B, IversenB M.Enhancedr esponseto argininev asopressin( AVP) in the interlobular artery (ILA) from the spontaneously hypertensive rat (SHR). Am J Physiol RenalPhysiol 288 (6) :F ]oa9 - 5 6,2005 .
Bivol LM, VagnesO B, IversenB M.The renal vascularr esponseto ANG II injection isreduced in the non-clipped kidney of two-kidney, one clip hypertension.Am J Physiol Renal Physiol. Am J Physiol Renal Physiol. A;289(2):F393-400, 2005
VagnesO , HansenF H, Feng JJ, IversenB M, ArendshorstW J.Enhance d Ca2+responset oAVP in preglomerular vessels from rats with genetic hypertension during different hydrationStates Am J Physiol R enal Physiol. 88(5):F1023-31, 2005.
Svarstad,E ., BostadL .,Kaabae, A,Houge,G., Tsndel,C.,L yngdal,P.T.a nd Iversen,B.M:Focal and segmental glomerular sclerosis (FSGS) in a man and a woman with Fabry'sDisease Clinical nephrology 63: 394-400, 2005
Svarstad,E , Urheim L and B.M.Iversen:C ritical renal artery stenosism ay causeaspectrum of cardiorenal failure and associated thromboembolic events. Clinical Nephrology63, 487-492, 2005.
Leh S, Vaagnes O, Margolin SB, Iversen BM, Forslund T.Pirfenidone and candesartanameliorate morphological damage in mild chronic anti-GBM nephritis in rats.Nephrol DialTransplant 20(1:)7 l -82, 2005 .
Ofstad J, Iversen BM. Glomerular and tubular damage in normotensive and hypertensive rats.Am J Physiol Renal Physiol. ;288(a) :F665- 7 2, 2005.
Svarstad,E ., BostadL .,Kaabae,6,HougqG., Tondel,C.,L yngdal,P.T.a nd Iversen,B.M:Focal and segmental glomerular sclerosis (FSGS) in a man and a woman with Fabry'sDisease Clinical Nephrology 63: 394-401, 2005
Vikse, B.E., Irgens,L., Bostad, L. and Iversen B.M.. Adverse perinatal outcome and latekidney diseasein the mother. J. Amer. Soc Nephrology. 2006
Helle , F, Vagnes O and Iversen BM: Angiotensin II indiced calcium- signalling in-twokidney -one clip hypertension Amer J. Physiolol, Renal, 2006
Erik Ilso Christensen & Henrik Birn, Nature Reviews Molecular Cell Biology 3, 258-268, April 2002
実施例1:Gd−DTPA−アプロチニンプロトコル
材料
・DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸二無水物、Sigma D−6148、C1419、分子量357.32)。
・ウシ肺由来アプロチニン、Sigma A4529凍結乾燥粉末、3−7 TIU/mg固体、分子量6511.44)。
・HEPES(Sigma、H7523、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸、C18S、分子量238.30)。
・クエン酸(Sigma C0759、HOC(COOH)(CHCOOH) 分子量192.12)。
・クエン酸三ナトリウム二水和物(Sigma S4641、HOC(COONa)(CHCOONa)・2HO、分子量294.10)。
・DMSO(Sigma ジメチルスルホキシド、D8418、(CHSO、分子量78.13)。
・透析膜(Spectra/Por3チューブ:3.5k MWCO 再生セルロース Cat.No.:132720)。
・NTA(Sigma、N0128、ニトリロ三酢酸二ナトリウム塩、CNONa、分子量235.10
・GdCl(MP Biomedicals Cat.No.:203712、ガドリニウムクロリド、ClGdH12、分子量:371.7)。
・0.5N HCl中のガドリニウム−153 放射性核種(PerkinElmer NEZ142001MC)
1日目:DTPA−アプロチニンの生産
250μlの0.1M HEPESバッファー、pH8.8に11mg アプロチニンを溶解する。
1ml DMSOに0.48g DTPAを溶解する。
25μlのDMSO/DTPA溶液をアプロチニン溶液に添加し、1%クエン酸を使用してpH6.5に調整した0.1Mクエン酸バッファー1000mlに対して一晩透析する。
2日目:透析2回目
新鮮なクエン酸バッファーに交換する。
3日目:透析3回目
新鮮なクエン酸バッファーに交換する。
4日目:Gd−DTPA−アプロチニンの生産
4mlのpH1.0 HClに260mg GdClを溶解することによりGd(NTA)を作製する。ガンマ検出を使用する生物学的スクリーニングを所望する場合、100μCi ガドリニウム−153を添加する。
494mg NTAを添加する(白色沈殿を得る)。pH4.9になるまで3M NaOHを滴下して加える。
透析したDTPA−アプロチニン溶液に20μlのGd(NTA)を攪拌しながら添加する。
攪拌を3時間継続し、先に記載のように、0.1Mクエン酸バッファー1000mlに対して一晩透析する。
5日目:透析2回目
新鮮なクエン酸バッファーに交換する。
6日目:透析3回目
新鮮なクエン酸バッファーに交換する。
Gd−DTPA−アプロチニンは少なくとも3ヶ月間、4〜8℃においてクエン酸バッファー中で安定である。
実施例2:Gd−DTPA−リゾチームプロトコル
材料
・DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸二無水物、Sigma D−6148、C14H19N3O8、分子量357.32)。
・ニワトリ卵白由来リゾチーム、Sigma L6876、凍結乾燥粉末、分子量14.7kDa。
・HEPES(Sigma、H7523、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸、C8H18N2O4S、分子量238.30)。
・クエン酸(Sigma C0759、HOC(COOH)(CH2COOH)2 分子量192.12)。
・クエン酸三ナトリウム二水和物(Sigma S4641、HOC(COONa)(CH2COONa)2・2H2O、分子量294.10)。
・DMSO(Sigma ジメチルスルホキシド、D8418、(CH3)2SO、分子量78.13)。
・透析膜(Spectra/Por3チューブ:3.5k MWCO 再生セルロース Cat.No.:132720)。
・NTA(Sigma、N0128、ニトリロ三酢酸二ナトリウム塩、C6H7NO6Na2、分子量235.10
・GdCl3(MP Biomedicals Cat.No.:203712ガドリニウムクロリド、Cl3GdH12O6、分子量:371.7)。
・0.5N HCl中のガドリニウム−153 放射性核種(PerkinElmer NEZ142001MC)
1日目:DTPA−リゾチームの生産
5mlの0.1M HEPESバッファー、pH8.8に220mg リゾチームを溶解する。
1ml DMSOに0.48g DTPAを溶解する。
100μlのDMSO/DTPA溶液をリゾチーム溶液に添加し、pHを8.8に調整する。全部で500μlのDSMO/DTPAが添加されるように、このステップを5回繰り返す。1%クエン酸を使用することによりpH6.5に調整した0.1Mクエン酸バッファー1000mlに対して一晩透析する。
2日目:透析2回目
新鮮なクエン酸バッファーに交換する。
3日目:透析3回目
新鮮なクエン酸バッファーに交換する。
4日目:Gd−DTPA−アプロチニンの生産
4mlのpH1.0 HClにGdCl3を260mg溶解することによりGd(NTA)2を作製する。ガンマ検出を使用する生物学的スクリーニングを所望する場合、100μCi ガドリニウム−153を添加する。
494mg NTAを添加する(白色沈殿を得る)。pH4.9になるまで3M NaOHを滴下して加える。
透析したDTPA−リゾチーム溶液に400μlのGd(NTA)2を攪拌しながら添加する。
攪拌を3時間継続し、先に記載のように、1000mlの0.1Mクエン酸バッファーに対して一晩透析する。
5日目:透析2回目
新鮮なクエン酸バッファーに交換する。
6日目:透析3回目
新鮮なクエン酸バッファーに交換する。
Gd−DTPA−リゾチームは少なくとも3ヶ月間、4〜8℃においてクエン酸バッファー中で安定である。
実施例3:患者における糸球体濾過率の研究
一例では、例証するためであって限定しないという条件で、ガドリニウムに連結したアプロチニンが患者に静脈内投与され、MRイメージングが実施される。イメージングは該患者の糸球体濾過率を可視化する。その後、ガドリニウムに連結したリゾチームを含む複合体が同じ患者に静脈内投与され、MRイメージングが実施される。2つのスキャンによって獲得された画像が比較される。アプロチニンを含む複合体(損傷した尿細管によってさえ吸収される)の不足がない状態での、リゾチーム誘導体を含む複合体(尿細管損傷はこの複合体の吸収を阻止する)の取り込みの不足は、糸球体濾過率が現在のところ低下していない尿細管の局所的な障害(たとえば、急性虚血後)を示唆する。
実施例4:患者のGFRの腎臓内分布の変化の研究
別の実例では、2つの腎臓における糸球体濾過率の皮質内分布を測定するために、ガドリニウムに連結したアプロチニンが片側腎動脈狭窄を患う患者に対して静脈内投与される。片側腎動脈狭窄は、狭窄した腎臓の外側皮質相においてネフロンの初期の混乱状態を生ずることが知られている。高血圧に曝された反対側の腎臓の内部皮質ネフロンは他方で、最初に糸球体硬化症を発症する。従って、2つの腎臓における局所糸球体濾過率の内部皮質対外部皮質の比は健康な対象では類似し、片側腎動脈狭窄では逆の傾向に変化するものであり、そのような比は非常に初期の機能的異常の検出を可能にし、臨床医が外科的処置の好ましい時期を決定することに役立つ。

Claims (64)

  1. 生体分子およびマーカーを含む、造影剤としての使用に適した複合体。
  2. 生体分子がリンカーを介してマーカーに連結する、請求項1に記載の複合体。
  3. マーカーに連結した生体分子が超複合体を形成する、請求項1に記載の複合体。
  4. マーカーが常磁性マーカーである、請求項1〜3のいずれかに記載の複合体。
  5. マーカーが放射性マーカーである、請求項1〜3のいずれかに記載の複合体。
  6. マーカーが常磁性マーカーであり、常磁性マーカーの磁気モーメントが約6〜約9の範囲にある、請求項1〜4のいずれかに記載の複合体。
  7. マーカーが常磁性マーカーであり、前記常磁性物質の磁気モーメントが7より大きい、請求項1〜4のいずれかに記載の複合体。
  8. 常磁性マーカーがアルミニウム、バリウム、カルシウム、ジスプロシウム、ガドリニウム、マグネシウム、マンガン、酸素、プラチナ、ナトリウム、ストロンチウム、テクネチウムおよびウランからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の複合体。
  9. 常磁性マーカーがガドリニウムを含むか、またはガドリニウムからなる、請求項1〜4および6〜8のいずれかに記載の複合体。
  10. 生体分子が核酸、グリコシル化および他の方法で翻訳後修飾されたポリペプチドを含む、ポリペプチド、多糖ならびに脂質を含む群から選択される、請求項1〜9のいずれかに記載の複合体。
  11. 生体分子が改変されている、請求項10に記載の複合体。
  12. 生体分子がポリペプチドである、請求項1〜11のいずれかに記載の複合体。
  13. ポリペプチドが球状ポリペプチドである、請求項12に記載の複合体。
  14. 複合体がアニオン性である、請求項1〜13のいずれかに記載の複合体。
  15. 複合体がカチオン性である、請求項1〜13のいずれかに記載の複合体。
  16. 複合体が腎臓のイメージングに適している、請求項1〜13に記載の複合体。
  17. 複合体が腎皮質において蓄積することが可能である、請求項16に記載の複合体。
  18. 生体分子がメガリンおよび/またはキュブリンに結合することが可能である、請求項16または17に記載の複合体。
  19. 生体分子が1kDa〜50kDaの分子量を有する、請求項1〜18のいずれかに記載の複合体。
  20. 生体分子が2kDa〜45kDaの分子量を有する、請求項1〜18のいずれかに記載の複合体。
  21. 生体分子が5kDa〜40kDaの分子量を有する、請求項1〜18のいずれかに記載の複合体。
  22. 生体分子が7.5〜11.5の等電点を有する、請求項1〜21のいずれかに記載の複合体。
  23. 生体分子が8〜10.5の等電点を有する、請求項1〜21のいずれかに記載の複合体。
  24. 生体分子がアプロチニン、またはそのフラグメントもしくは誘導体を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜23のいずれかに記載の複合体。
  25. 生体分子がキモトリプシノーゲンA、またはそのフラグメントもしくは誘導体を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜23のいずれかに記載の複合体。
  26. 生体分子がリゾチーム、またはそのフラグメントもしくは誘導体を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜23のいずれかに記載の複合体。
  27. 生体分子がオボアルブミン、またはそのフラグメントもしくは誘導体を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜23のいずれかに記載の複合体。
  28. 生体分子がリボヌクレアーゼ、またはそのフラグメントもしくは誘導体を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜23のいずれかに記載の複合体。
  29. 生体分子がシトクロムc、またはそのフラグメントもしくは誘導体を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜23のいずれかに記載の複合体。
  30. 生体分子がシスタチンc、またはそのフラグメントもしくは誘導体を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜23のいずれかに記載の複合体。
  31. 生体分子がアンジオテンシン、またはそのフラグメントもしくは誘導体を含むか、あるいはそれらからなる、請求項1〜23のいずれかに記載の複合体。
  32. 以下のステップ:
    a.生体分子を提供すること、
    b.マーカーを提供すること、および
    c.a)およびb)で提供されるような生体分子とマーカーを連結し、それによって複合体を生み出すことを含む、請求項1〜31のいずれかに記載の複合体を生み出すための方法。
  33. 以下のステップ:
    a.生体分子を提供すること、
    b.マーカーを提供すること、
    c.生体分子をマーカーに連結すること、および
    d.複合体を選択することを含む、請求項1〜31のいずれかに記載の複合体を生み出すための方法。
  34. マーカーが常磁性である、請求項32または33に記載の方法。
  35. マーカーが放射性である、請求項32または33に記載の方法。
  36. 以下のステップ:
    a.適切な溶媒中にある量の生体分子を溶解すること、
    b.適切な溶媒中にある量のリンカーを溶解すること、
    c.ある量の上記溶液を合わせ、溶液の混合物のpHを調整すること、
    d.適切な溶媒中に常磁性マーカーを溶解することを含む、請求項32または33に記載の方法。
  37. 請求項1〜31のいずれかに記載の1以上の複合体およびキャリアを含む、造影剤としての使用のための組成物。
  38. 組成物が1種より多い複合体を含む、請求項37に記載の組成物。
  39. 組成物が少なくとも2種の異なる複合体を含む、請求項37に記載の組成物。
  40. 異なる複合体が異なる生体分子を含む、請求項37に記載の組成物。
  41. 生体分子がアプロチニンおよびリゾチームから選択される、請求項37に記載の組成物。
  42. 異なる複合体が異なる常磁性マーカーを含む、請求項37に記載の組成物。
  43. 少なくとも前記複合体の1種がアプロチニンを含む、請求項37〜42のいずれかに記載の組成物。
  44. 少なくとも前記複合体の1種がガドリニウムを含む、請求項37〜42のいずれかに記載の組成物。
  45. 少なくとも前記複合体の1種がガドリニウムとアプロチニンを含む、請求項42および43のいずれかに記載の組成物。
  46. 少なくとも1種の前記複合体がガドリニウムとリゾチームを含む、請求項42および43のいずれかに記載の組成物。
  47. 組織または器官の画像を生み出すための方法であって、以下のステップ:
    a.請求項1〜31のいずれかに記載の複合体または請求項37〜46のいずれかに記載の組成物を対象に投与すること、
    b.複合体または組成物をある方法によって可視化すること、および
    c.前記コンパートメントの画像を捕らえることを含む、前記方法。
  48. 方法がMRIまたはMRIを基礎にする、請求項47に記載の方法。
  49. 方法がコンピュータートモグラフィーのようなX線撮影法に基づいている、請求項47のいずれかに記載の方法。
  50. 腎臓組織の磁気共鳴画像を生み出すための方法であって、以下のステップ:
    a.請求項1〜31のいずれかに記載の複合体、または請求項37〜46のいずれかに記載の組成物を対象に投与すること、
    b.磁気共鳴イメージングまたは磁気共鳴イメージングを基礎にした方法によって複合体または組成物を可視化すること、および
    c.前記腎臓組織の画像を捕らえることを含む、前記方法。
  51. 小腸の磁気共鳴画像を生み出すための方法であって、以下のステップ:
    a.請求項1〜31のいずれかに記載の複合体、または請求項37〜46のいずれかに記載の組成物を対象に投与すること、
    b.磁気共鳴イメージングまたは磁気共鳴イメージングを基礎にした方法によって複合体または組成物を可視化すること、および
    c.前記小腸の画像を捕らえることを含む、前記方法。
  52. 標的コンパートメント機能の評価のための方法であって、請求項48または49の方法を実施し、それによって前記コンパートメントの画像を生み出し、画像を分析し、そしてコンパートメントの機能を評価するステップを含む、前記方法。
  53. 腎臓機能の評価のための方法であって、請求項48または49の方法を実施し、それによって該腎臓組織の画像を生み出し、画像を分析し、そして腎臓組織の機能を評価するステップを含む、前記方法。
  54. 2種の異なる複合体の画像が評価され、該複合体が同時に、または任意の順で連続して投与される、請求項52および53のいずれかに記載の方法。
  55. 少なくとも部分的に画像から得られる情報を基礎にして糸球体濾過率を計算する付加的なステップを含む、請求項52〜54のいずれかに記載の方法。
  56. 小腸機能評価のための方法であって、請求項48または49の方法を実施し、それによって該小腸組織の画像を生み出し、画像を分析し、そして小腸の機能を評価するステップを含む、前記方法。
  57. 2種の異なる複合体の画像が評価され、該複合体が同時に、または任意の順で連続して投与される、請求項52のいずれかに記載の方法。
  58. 異なる常磁性マーカーを有する複合体、および異なる生体分子を有する複合体からなる群から選択される異なる複合体を使用して1回より多く請求項52に記載の方法を実施し、そしてそれぞれの複合体から得られる情報を合わせることによってコンパートメント機能をプロファイリングするステップを含む、コンパートメント機能をプロファイリングするための方法。
  59. コンパートメントが腎臓である、請求項58に記載の方法。
  60. コンパートメントが小腸である、請求項58に記載の方法。
  61. 個体における腎臓機能をプロファイリングするための方法であって、以下のステップ:
    a.ガドリニウムに連結したアプロチニンを含む複合体または組成物を対象に投与すること、
    b.磁気共鳴イメージングまたは磁気共鳴イメージングを基礎にした方法によって、ステップaにおいて投与された複合体または組成物を可視化すること、
    c.該個体の腎臓の画像を捕らえること、
    d.ガドリニウムに連結したリゾチームを含む複合体または組成物を対象に投与すること、
    e.磁気共鳴イメージングまたは磁気共鳴イメージングを基礎にした方法によって、ステップdにおいて投与された複合体または組成物を可視化すること、および
    f.該個体の腎臓の画像を捕らえることを含む、前記方法。
  62. 複合体または組成物が静脈内投与される、請求項47〜61のいずれかに記載の方法。
  63. 複合体または組成物が経口投与される、請求項47〜61のいずれかに記載の方法。
  64. 本発明に記載の1以上の複合体または1以上の組成物、および本発明の方法におけるその使用のための説明書を含むパーツキット。
JP2010510818A 2007-06-08 2008-06-06 常磁性生体分子複合体および器官機能の評価におけるその使用 Pending JP2010529090A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US93375807P 2007-06-08 2007-06-08
DKPA200700832 2007-06-08
PCT/EP2008/057093 WO2008148877A2 (en) 2007-06-08 2008-06-06 Paramagnetic biomolecule complexes and uses thereof in the assessment of organ function

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010529090A true JP2010529090A (ja) 2010-08-26
JP2010529090A5 JP2010529090A5 (ja) 2011-07-21

Family

ID=39865499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010510818A Pending JP2010529090A (ja) 2007-06-08 2008-06-06 常磁性生体分子複合体および器官機能の評価におけるその使用

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20100191096A1 (ja)
EP (1) EP2164523A2 (ja)
JP (1) JP2010529090A (ja)
CN (1) CN102176924A (ja)
AU (1) AU2008258496A1 (ja)
CA (1) CA2721401A1 (ja)
WO (1) WO2008148877A2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2429593A2 (en) * 2008-12-10 2012-03-21 Bergen Teknologioverføring AS Biomolecule complexes as contrast agents in positron emission tomography (pet) based methods for the assessment of organ function

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10509424A (ja) * 1994-10-03 1998-09-14 ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティー オブ ペンシルバニア 磁気共鳴イメージングで顕著な効果を示すキレート錯体
JP2004535375A (ja) * 2001-04-03 2004-11-25 テセウス イメージング コーポレーション 生体内における細胞死の検出および随伴する症状の治療のためのアネキシンの使用方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4999445A (en) * 1988-06-10 1991-03-12 The Regents Of The University Of California Contrast agents for magnetic resonance imaging of the small intestine and hepatobiliary system
EP0421697A3 (en) * 1989-09-29 1991-04-17 Smithkline Beecham Corporation Contrast agents and methods for enhancing magnetic resonance imaging

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10509424A (ja) * 1994-10-03 1998-09-14 ザ トラスティーズ オブ ザ ユニバーシティー オブ ペンシルバニア 磁気共鳴イメージングで顕著な効果を示すキレート錯体
JP2004535375A (ja) * 2001-04-03 2004-11-25 テセウス イメージング コーポレーション 生体内における細胞死の検出および随伴する症状の治療のためのアネキシンの使用方法

Non-Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6013005903; Biochim Biophys Acta Vol.1764, No.5,, 2006, p.856-62 *
JPN6013005912; DALY,P.F. et al: 'MR image time-intensity relations in spleen and kidney: a comparative study of GdDTPA, albumin-(GdDT' Am J Physiol Imaging Vol.5, No.3, 1990, p.119-24 *
JPN7013000456; MARINETTI,T.D. et al: 'Nitrotyrosine chelation of nuclear magnetic resonance shift probes in proteins: application to bovin' Biochemistry Vol.16, No.4, 1977, p.647-53 *
JPN7013000457; FEBS LETTERS Vol.79, No.1, 1977, p.64-68 *
JPN7013000458; JOURNAL OF NUCLEAR MEDICINE Vol.39, No.1, 1998, p.56-64 *
JPN7013000459; BIANCHI,C. et al: '99mTc-aprotinin: a new tracer for kidney morphology and function' Eur J Nucl Med Vol.9, No.6, 1984, p.257-60 *
JPN7013000460; ROALD,A.B. et al: 'Tubular absorption of filtered cystatin-C in the rat kidney' Exp Physiol Vol.89, No.6, 2004, p.701-7 *
JPN7013000461; TENSTAD,O. et al: 'Glomerular filtration and tubular absorption of the basic polypeptide aprotinin' Acta Physiol Scand Vol.152, No.1, 1994, p.33-50 *

Also Published As

Publication number Publication date
CN102176924A (zh) 2011-09-07
US20100191096A1 (en) 2010-07-29
AU2008258496A1 (en) 2008-12-11
WO2008148877A3 (en) 2009-09-03
WO2008148877A2 (en) 2008-12-11
CA2721401A1 (en) 2008-12-11
EP2164523A2 (en) 2010-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11020493B2 (en) Double-labeled probe for molecular imaging and use thereof
Mease et al. PET imaging in prostate cancer: focus on prostate-specific membrane antigen
Powles et al. Molecular positron emission tomography and PET/CT imaging in urological malignancies
Macholl et al. In vivo pH imaging with 99m Tc-pHLIP
KR20160063398A (ko) 전립선 특이적 막 항원(psma)의 표지된 억제제, 조영제로서의 이의 용도 및 전립선암 치료용 약제
CZ20032564A3 (cs) Značené antagonisty receptoru makrofágového lapače pro zobrazování atherosklerosy a citlivých plaků
HU230437B1 (hu) Etilén-dicisztein(EC)-drog-konjugátumok, készítmények és eljárások betegség szövet-specifikus leképzésére
Zheng et al. Molecular imaging of fibrosis using a novel collagen-binding peptide labelled with 99m Tc on SPECT/CT
Pellico et al. Unambiguous detection of atherosclerosis using bioorthogonal nanomaterials
Li et al. Radiofluorinated GPC3-binding peptides for PET imaging of hepatocellular carcinoma
Chandrasekharan et al. Gadolinium chelate with DO3A conjugated 2-(diphenylphosphoryl)-ethyldiphenylphosphonium cation as potential tumor-selective MRI contrast agent
US20110300070A1 (en) Biomolecule complexes as contrast agents in positron emission tomography (pet) based methods for the assessment of organ function
KR101896145B1 (ko) 암 림프절 전이의 조기 진단용 펩타이드-기반된 이중-형광 고분자 나노프로브 및 이의 용도
JP2010529090A (ja) 常磁性生体分子複合体および器官機能の評価におけるその使用
AU2022270890A1 (en) Precursor and radiotracer for neuroendocrine theranostics
EP3108901B1 (en) Composition for imaging atherosclerosis and method for diagnosing atherosclerosis by using same
Panwar Hazari et al. LAT1 targeted delivery of methionine based imaging probe derived from M (III) metal ions for early diagnosis of proliferating tumours using molecular imaging modalities
Valentiner et al. [18F] FDG and [18F] FLT PET-CT and MR imaging of human neuroblastomas in a SCID mouse xenograft model
EP4382137A1 (en) Novel compound comprising ester group and uses thereof
Müller et al. Folate Receptor-Targeted Radionuclide Imaging Agents
KR20120045690A (ko) 최적의 글루콘산 도입으로 향상된 생체 적용능을 확보한 글루콘산과 비고분자 생체 존재물질이 표면개질제로 도입된 산화철 나노입자 및 이를 포함한 암 진단 및 치료용 조성물
CN117159752A (zh) 一种核医学造影剂及其制备方法与应用
Konopka Targeting the receptor for advanced glycation end products with a quantitative multimodal imaging method for precision medicine
CN114870037A (zh) 一种叶酸受体靶向的大分子钆肿瘤磁共振造影剂及其制备方法与应用
Palestro et al. 99mTc‐Fanolesomab (NeutroSpec)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110602

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130628