JP2010527913A - 抗菌性1,4,5置換アミノグリコシド類似体 - Google Patents

抗菌性1,4,5置換アミノグリコシド類似体 Download PDF

Info

Publication number
JP2010527913A
JP2010527913A JP2010503204A JP2010503204A JP2010527913A JP 2010527913 A JP2010527913 A JP 2010527913A JP 2010503204 A JP2010503204 A JP 2010503204A JP 2010503204 A JP2010503204 A JP 2010503204A JP 2010527913 A JP2010527913 A JP 2010527913A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
compound according
amino
atoms
mmol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010503204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010527913A5 (ja
Inventor
マーティン リンゼル,
アダム アーロン ゴールドブルーム,
ジェイムス アッゲン,
ヘインズ モーザー,
スティーブン ハーネシアン,
カンダサミー パシャマス,
エレン クレグラフ,
Original Assignee
アカオジェン インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アカオジェン インコーポレイテッド filed Critical アカオジェン インコーポレイテッド
Publication of JP2010527913A publication Critical patent/JP2010527913A/ja
Publication of JP2010527913A5 publication Critical patent/JP2010527913A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/20Carbocyclic rings
    • C07H15/22Cyclohexane rings, substituted by nitrogen atoms
    • C07H15/222Cyclohexane rings substituted by at least two nitrogen atoms
    • C07H15/226Cyclohexane rings substituted by at least two nitrogen atoms with at least two saccharide radicals directly attached to the cyclohexane rings
    • C07H15/228Cyclohexane rings substituted by at least two nitrogen atoms with at least two saccharide radicals directly attached to the cyclohexane rings attached to adjacent ring-carbon atoms of the cyclohexane rings
    • C07H15/232Cyclohexane rings substituted by at least two nitrogen atoms with at least two saccharide radicals directly attached to the cyclohexane rings attached to adjacent ring-carbon atoms of the cyclohexane rings with at least three saccharide radicals in the molecule, e.g. lividomycin, neomycin, paromomycin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、アミノグリコシド系化合物の類似体ならびにその製剤および微生物感染に対する予防薬または治療薬としての使用に関する。具体的には、本発明は、式I、II、IIIまたはIV(式中の各置換基は、明細書中で定義される)を有する化合物、またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩、ならびにそれらと、薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。別の実施形態においては、本発明は、有効な量の、式I、II、IIIまたはIVを有する化合物、またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩を、哺乳類に投与するステップを含む、哺乳類の細菌感染症を治療する方法を提供する。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2007年4月10日に出願された米国仮特許出願第60/910,909号(この仮出願は、その全体が参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、新規なアミノグリコシド系化合物およびその製剤のための合成方法、およびその治療または予防剤としての使用に関する。
関連技術の説明
現代の薬物発見においては、RNAに結合することにより作用する、新規な経口的に生物利用可能な低分子量薬物の開発に特に関心がよせられる。DNAとタンパク質との間のメッセンジャーとして働くRNAは、大きな構造的複雑性を伴わない、完全に屈曲性の分子であると考えられた。最近の研究により、RNA構造の驚くべき複雑性が明らかになった。RNAは、DNAのような単純なモチーフでなく、タンパク質に匹敵する構造的複雑性を有する。ゲノム配列決定により、タンパク質の配列およびそれらをコードするmRNAの両方が明らかになる。RNAテンプレートを用いてタンパク質が合成されるため、mRNAの翻訳を妨げることで、その産生をまず防止することにより、このようなタンパク質を阻害できる。タンパク質およびRNAsがいずれも、薬物標的部位候補であるため、ゲノム配列決定作業から明らかになる標的の数は効果的に二倍となる。これらの観察により、医薬品工業に、小分子でRNAを標的化する新しい機会がもたらされる。
伝統的な薬物発見は、介入標的としてタンパク質に集中している。タンパク質は、薬物スクリーニングのアッセイに用いるために適切な形で単離および精製するのが極めて困難でありうる。多くのタンパク質は、特定の細胞型だけで特定の条件下で生じる翻訳後修飾を必要とする。タンパク質は、疎水性コアと表面上の親水性および荷電基を伴う球状ドメインに折り畳まれる。複数のサブユニットがしばしば複合体を形成するが、それは有効な薬物スクリーニングのために必要でありうる。膜タンパク質は通常、その適切な形を保持するために膜に埋め込まれていることが必要である。薬物スクリーニングにおいて使用できる、タンパク質の最も小さな実用単位は、球状ドメインである。無傷のタンパク質だけが薬物結合のために適切な三次元形を有しうるため、単一のαヘリックスまたはβシートのターンを除去し、それを薬物スクリーニングにおいて使用する考えは、実際的でない。スクリーニングのための生物学的に活性のタンパク質の調製が、伝統的なハイスループットスクリーニングにおける主な制限である。多くの場合には、ハイスループットスクリーニング努力における限定試薬が、非常に高価なタンパク質の生物学的に活性の形である。
RNA標的を結合する化合物を発見するためのスクリーニングでは、タンパク質に使用される伝統的アプローチが、新しいアプローチで代替されうる。全てのRNAsは、その溶解性、合成の容易性、またはアッセイでの使用において、基本的に同等である。RNAsの物理的性質は、それらがコードするタンパク質から独立である。それらは、化学的または酵素的合成により、大量に容易に調製でき、in vivoで広範囲に修飾されない。RNAでは、薬物結合の最も小さな実用単位は、機能的サブドメインである。RNAの機能的サブドメインは、より大きなRNAから除去され、単離下で研究されたときに、その生物学的に関連のある形およびタンパク質またはRNA結合特性を保持するフラグメントである。RNA機能的サブドメインの大きさおよび組成により、それらに酵素的または化学的合成によるアクセスが可能になる。構造生物学界では、NMR分光法等の技術による構造研究を促進するための機能的RNAサブドメインの同定において、大きな経験を進展させている。例えば、16S rRNAの解読領域(A部位)の小類似体が、必須領域のみを含むものとして同定されており、無傷リボソームと同じ様式で抗生物質を結合することが示されている。
RNAの結合部位は親水性であり、タンパク質と比較して比較的オープンである。形状に基づく小分子認識の能力が、RNAの変形可能性により増強される。分子の特異的RNA標的に対する結合は、大局的構造および比較的固定した構造のスカフォードを外れた荷電、芳香族、および水素結合基の分布により決定されうる。静電的長距離相互作用を用いて分子を結合ポケットに妥当な向きで導きうるため、適切に配置された正電荷が重要であると考えられる。核酸塩基が露出する構造においては、芳香族官能基とのスタッキング相互作用が、結合相互作用に寄与しうる。RNAの主溝は、リガンドの特異的水素結合のために多くの部位を提供する。これらには、アデノシンおよびグアノシンの芳香族N7窒素原子、ウリジンおよびグアノシンのO4およびO6酸素原子、およびアデノシンおよびシチジンのアミンが含まれる。RNAの構造的および配列多様性は、標的に対する高親和性および特異性を伴うリガンドが作られうることを示唆する。
RNA構造および折り畳み、ならびにRNAが他のリガンドにより認識される様式に対する理解は、総合的からは遠いが、ここ10年で大きく進歩している(非特許文献1,非特許文献2)。細菌の複製におけるRNAの中心的役割にもかかわらず、これらの病原体のこれらの重要なRNA部位を標的とする薬物は乏しい。細菌の抗生物質耐性の増加の問題により、新規のRNA結合剤の調査が非常に重要となる。
一定の小分子は、RNAに結合し、必須の機能を遮断できる。このような分子の例には、アミノグリコシド抗生物質、および細菌rRNAと結合してペプチジルtRNAおよびmRNAを放出する、エリスロマイシン等の薬物が含まれる。アミノグリコシド抗生物質がRNAを結合することは、長く知られている。それらは、細菌リボソームにおける特異的標的部位に結合することにより、抗菌効果を発揮する。構造的に関連した抗生物質ネアミン、リボスタマイシン、ネオマイシンB、およびパロモマイシンでは、結合部位が、原核生物の16Sリボソーム解読領域RNAのA部位に局所化されている(非特許文献3)。このRNA標的に対するアミノグリコシドの結合は、mRNA翻訳の忠実度を妨げ、ミスコードおよびトランケーションをもたらし、最終的には細菌細胞死につながる(非特許文献4)。
細菌に対して広域スペクトル活性を伴って作用する新規の化学的実体が、当技術分野で必要とされる。おそらく、RNA−結合抗菌薬の発見において最大の挑戦は、小分子薬の結合により不能化されうる、細菌に共通の必須構造を同定することである。小分子によるRNA標的化における挑戦は、RNAの特定の形状を認識する化学的戦略を開発することである。その方法のヒントを提供する三組のデータがある:天然のタンパク質のRNAとの相互作用、RNAに結合する天然産物の抗生物質、およびタンパク質および他の分子に結合する人工RNA(アプタマー)。しかし、各データ組が、問題に対する異なる洞察を提供する。
天然のソースから得られるいくつかのクラスの薬物が、RNAまたはRNA/タンパク質複合体に結合することにより作用することが示されている。これらには、三つの異なる構造的クラスの抗生物質が含まれる:抗生物質のチオストレプトン、アミノグリコシド系ファミリーおよびマクロライド系ファミリーである。これらの例は、小分子および標的が選択される方法に関する強力な手掛かりを提供する。自然は、細菌の最も古い保存された標的の一つであるリボソームのRNA標的を選択している。抗菌薬は強力で、広域スペクトル活性を有することが求められるため、全ての細菌生物にとって基本的なこれらの古いプロセスは、魅力的な標的である。古い保存された機能に近づくほど、広く保存されたRNAの形を見つける可能性が高くなる。細菌がそのRNAsを進化させながら治療係数を考えている可能性は低いため、ヒトにおける同等の構造の形を考えることも重要である。
多数の天然の抗生物質が存在し、これらには、アミノグリコシド、キロマイシン、ネオマイシン、パロモマイシン、チオストレプトン、および他の多くが含まれる。それらは、小さなリボソームサブユニットのRNAを結合する、非常に強力な殺菌化合物である。殺菌作用は、遺伝コードの誤読につながる様式での、細菌RNAに対する結合により媒介される。必須膜タンパク質の翻訳の間のコードの誤読により、細菌膜のバリア性を損なう異常タンパク質が生じると考えられる。
抗生物質は、他の微生物の増殖を抑制し、最終的には破壊できる、様々な種の微生物(細菌、真菌類、放線菌)により作られる化学物質である。しかし、一般的な使用においては、抗生物質という用語は、微生物の産物でないスルホンアミドおよびキノリン等の合成の抗菌剤を含むように延長されることが多い。現在同定されている抗生物質の数は、何百にも達し、これらの多くは、感染症の療法において価値がある段階に開発されている。抗生物質は、物理的、化学的、および薬理学的特性、抗菌スペクトル、および作用機序において顕著に異なる。近年では、細菌、真菌、およびウィルス複製の分子機序についての知識により、これらの微生物のライフサイクルを妨げうる化合物の合理的開発が大きく促進されている。
現在では、全入院患者の少なくとも30%が、抗生物質による一つ以上の療法コースを受け、何百万もの潜在的に致死的な感染が治癒されている。同時に、これらの医薬製剤は、開業医に利用可能なものの中で最も誤用される薬剤ともなっている。抗菌剤の使用の普及の一つの結果は、抗生物質抵抗性病原体の出現であり、これにより新薬の必要性が高まっている。これらの薬剤の多くは、医療費上昇の大きな原因にもなっている。
新薬の抗菌活性が最初に試験されるときには、感受性および耐性のパターンが通常画定される。残念なことにこの活性のスペクトルはその後、微生物が上述のように巧みに変化して抗生物質の存在下で生存できるようになっているため、著しく変化しうる。薬剤耐性の機序は、微生物ごとに、そして薬物ごとに異なる。
抗生物質耐性の発現は通常、安定した遺伝的変化を伴い、代々遺伝しうる。細菌の遺伝組成の変更をもたらす任意の機序が作用しうる。突然変異が原因となることが多いが、形質導入、形質転換または結合による、一つのバクテリアから別のバクテリアへの遺伝物質の伝達により、抗菌剤に対する耐性が獲得されうる。
以上の理由で、抗菌活性をもつ新規の化学的実体が必要である。さらに、薬物発見プロセスを加速するために、治療微生物感染のための新規の薬物候補である化合物のアレイを提供するために、アミノグリコシド抗生物質を合成する新規の方法が必要である。
Chow,C.S.;Bogdan,F.M.,Chem.Rev.(1997)97,1489 Wallis,M.G.;Schroeder,R.,Prog.Biophys.Molec.Biol.(1997)67,141 Moazed,D.;Noller,H.F.,Nature(1987)327,389 Alper,P.B.;Hendrix,M.;Sears,P.;Wong,C.,J.Am.Chem.Soc.(1998)120,1965
一実施形態においては、本発明は、以下の式を有する化合物またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2010527913
式中:
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
は、
Figure 2010527913
であり;
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
各RおよびRは独立して、Hまたはアミノ保護基であり;
各Rは独立して、Hまたはヒドロキシル保護基であり;
各R、RおよびRは独立して、HまたはC−Cアルキルであり、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成し得;
nは、1〜3の整数であり;
各ZおよびZは独立して、H、−OHまたは保護されたヒドロキシルであり、
(i)ZおよびZの少なくとも一つが、Hであり、(ii) Qが−OHまたは保護されたヒドロキシルであるときには、ZはHであり、(iii)ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、必要に応じて二重結合を形成し得、(iv)ZおよびZがともにHであり、ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、二重結合を形成しないときには、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成する。
別の実施形態においては、本発明は、以下の式IIを有する化合物またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2010527913
式中:
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
は、
Figure 2010527913
であり;
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
各RおよびRは独立して、Hまたはアミノ保護基であり;
各Rは独立して、Hまたはヒドロキシル保護基であり;
各R、RおよびRは独立して、HまたはC−Cアルキルであり、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成し得;
nは、1〜3の整数であり;
各ZおよびZは独立して、H、−OHまたは保護されたヒドロキシルであり、
(i)ZおよびZの少なくとも一つが、Hであり、(ii) Qが−OHまたは保護されたヒドロキシルであるときには、ZはHである。
別の実施形態においては、本発明は、以下の式IIIを有する化合物またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2010527913
式中:
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
は、
Figure 2010527913
であり;
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
各RおよびRは独立して、Hまたはアミノ保護基であり;
各Rは独立して、Hまたはヒドロキシル保護基であり;
各R、RおよびRは独立して、HまたはC−Cアルキルであり、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成し得;
nは、1〜3の整数であり;
各ZおよびZは独立して、H、−OHまたは保護されたヒドロキシルであり、
(i)ZおよびZの一つがHであり、(ii) Qが−OHまたは保護されたヒドロキシルであるときには、ZはHである。
別の実施形態においては、本発明は、以下の式IVを有する化合物またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2010527913
式中:
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
は、
Figure 2010527913
であり;
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
各RおよびRは独立して、Hまたはアミノ保護基であり;
各Rは独立して、Hまたはヒドロキシル保護基であり;
各R、RおよびRは独立して、HまたはC−Cアルキルであり、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成し;
nは、1〜3の整数である。
別の実施形態においては、本発明は、式I、II、IIIまたはIVを有する化合物、またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩と、薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤とを含む医薬組成物を提供する。
別の実施形態においては、本発明は、式I、II、IIIまたはIVを有する化合物を、療法において使用する方法を提供する。特に、本発明は、有効な量の、式I、II、IIIまたはIVを有する化合物、またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩を、哺乳類に投与するステップを含む、哺乳類の細菌感染症を治療する方法を提供する。
以下の記載では、本発明の様々な実施形態の完全な理解を提供するために、一定の具体的な詳細が記載される。しかし、当業者には当然のことながら、本発明はこれらの詳細なしで実施されうる。
文脈が特に要求しない限り、本明細書および請求項の全体にわたり、「含む」という用語、および「含む(三人称単数)」、「含んでいる」等の変化形は、「含むがこれに限定されない」という、オープンな広い意味で解釈されるものとする。
本明細書の全体における「一実施形態」または「実施形態」への言及は、実施形態と関連して説明される特定の特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体の様々な箇所での「一実施形態において」または「実施形態において」という語句は、必ずしも全て同じ実施形態をさすわけではない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、一つ以上の実施形態において、任意の適切な様式で組み合わせられうる。
上述のように、一実施形態においては、本発明は、以下の式Iを有する化合物またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2010527913
式中:
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
は、
Figure 2010527913
であり;
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
各RおよびRは独立して、Hまたはアミノ保護基であり;
各Rは独立して、Hまたはヒドロキシル保護基であり;
各R、RおよびRは独立して、HまたはC−Cアルキルであり、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成し得;
nは、1〜3の整数であり;
各ZおよびZは独立して、H、−OHまたは保護されたヒドロキシルであり、
(i)ZおよびZの少なくとも一つが、Hであり、(ii) Qが−OHまたは保護されたヒドロキシルであるときには、ZはHであり、(iii)ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、必要に応じて二重結合を形成し得、(iv)ZおよびZがともにHであり、ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、二重結合を形成しないときには、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成する。
式Iの化合物のさらなる実施形態においては、ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が二重結合を形成し、化合物は、上記の式IIを有する。
前述のさらなる実施形態においては、各R、RおよびRは、Hである。
前述のさらなる実施形態においては、Qは、アミノである。
前述のより具体的な実施形態においては、Qは、アミノである。前述のさらなる、より具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。さらなる、より具体的な実施形態においては、ZおよびZがHであり、ZはHでZは−OHであり、またはZが−OHでZがHである。
前述の他のより具体的な実施形態においては、Qは、−OHである。前述のさらなる具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。さらなる、より具体的な実施形態においては、ZおよびZがHであり、ZはHでZは−OHである。
前述の他のさらなる実施形態においては、Qは、−OHである。
前述のより具体的な実施形態においては、Qは、アミノである。前述のさらなる、より具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。さらなる、より具体的な実施形態においては、ZおよびZがHであり、ZはHでZは−OHであり、またはZが−OHでZがHである。
前述の他のより具体的な実施形態においては、Qは、−OHである。前述のさらなる具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
である。さらなる、より具体的な実施形態においては、ZおよびZがHであり、ZはHでZは−OHである。
式Iの化合物の他のさらなる実施形態においては、ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基は、二重結合を形成しない。
前述のさらなる実施形態においては、ZおよびZの一つがHであり、化合物は上記の式IIIを有する。
前述のさらなる実施形態においては、各R、RおよびRは、Hである。
前述のさらなる実施形態においては、Qは、アミノである。
前述のより具体的な実施形態においては、Qは、アミノである。前述のさらなる、より具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。さらなる、より具体的な実施形態においては、ZはHでZは−OHであり、またはZが−OHでZがHである。
前述の他のより具体的な実施形態においては、Qは、−OHである。前述のさらなる具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。さらなる、より具体的な実施形態においては、ZはHでZは−OHである。
前述の他のさらなる実施形態においては、Qは、−OHである。
前述のより具体的な実施形態においては、Qは、アミノである。前述のさらなる、より具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。さらなる、より具体的な実施形態においては、ZはHでZは−OHであり、またはZが−OHでZがHである。
前述の他のより具体的な実施形態においては、Qは、−OHである。前述のさらなる具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。さらなる、より具体的な実施形態においては、ZはHでZは−OHである。
前述の他のさらなる実施形態においては、ZおよびZはいずれもHであり、化合物は、上記の式IVを有する。
前述のさらなる実施形態においてが、各R、RおよびRは、Hである。
前述のさらなる実施形態においては、Qは、アミノである。
前述のより具体的な実施形態においては、Qは、アミノである。前述のさらなる、より具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。
前述の他のより具体的な実施形態においては、Qは、−OHである。前述のさらなる具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
である。
前述の他のさらなる実施形態においては、Qは、−OHである。
前述のより具体的な実施形態においては、Qは、アミノである。前述のさらなる、より具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
である。
前述の他のより具体的な実施形態においては、Qは、−OHである。前述のさらなる具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。
他のさらなる実施形態においては、前述の式Iの化合物は、以下の立体配置を有する:
Figure 2010527913
他のさらなる実施形態においては、前述の式IIの化合物は、以下の立体配置を有する:
Figure 2010527913
他のさらなる実施形態においては、前述の式IIIの化合物は、以下の立体配置を有する:
Figure 2010527913
他のさらなる実施形態においては、前述の式IVの化合物は、以下の立体配置を有する:
Figure 2010527913
別の実施形態においては、本発明は、以下の式Vを有するアミノグリコシド系化合物またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩を提供する:
Figure 2010527913
式中:
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
各RおよびRは独立して、Hまたはアミノ保護基であり;
各Rは独立して、Hまたはヒドロキシル保護基であり;
各ZおよびZは独立して、H、−OHまたは保護されたヒドロキシルであり、
(i)ZおよびZの少なくとも一つが、Hであり、(ii) Qが−OHまたは保護されたヒドロキシルであるときには、ZはHであり、(iii)ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、必要に応じて二重結合を形成し得、(iv)ZおよびZがともにHであり、ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、二重結合を形成しないときには、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成する。
以下の式Iを有する化合物のさらなる実施形態においては:
Figure 2010527913
式中、各R、RおよびRは、Hである。
前述のさらなる実施形態においては、Qは、アミノである。より具体的な実施形態においては、Qは、アミノまたは−OHでありうる。前述のさらなる、より具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
である。前述のさらなる、より具体的な実施形態では、ZおよびZがHであり、ZはHでZは−OHであり、またはZが−OHでZがHである(Qが−OHであるときにはZはHであるという条件で)。前述のさらなる、より具体的な実施形態では、ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、二重結合を形成する。
前述の他のさらなる実施形態においては、Qは、−OHである。より具体的な実施形態においては、Qは、アミノまたは−OHでありうる。前述のさらなる、より具体的な実施形態においては、Qは:
Figure 2010527913
Figure 2010527913
である。前述のさらなる、より具体的な実施形態では、ZおよびZがHであり、ZはHでZは−OHであり、またはZが−OHでZがHである(Qが−OHであるときにはZはHであるという条件で)。前述のさらなる、より具体的な実施形態では、ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、二重結合を形成する。
当然のことながら、上記の化合物I、II、III、IVまたはVの任意の実施形態、および、上記の化合物I、II、III、IVまたはVにおける置換基として本明細書に記載される任意の具体的な置換基は、独立して、化合物I、II、III、IVまたはVの他の実施形態および/または置換基と組み合わせられて、上に具体的に記載されない実施形態を形成しうる。さらに、置換基(substitutents)のリストが特定の実施形態および/または請求項における任意の特定の置換基としてリストされる場合には、当然のことながら、個々の置換基を、特定の実施形態および/または請求項から削除でき、また、残りの置換基のリストが本発明の範囲内と考えられる。
本明細書で用いられるところの「アルキル」という用語は、最高二十四の炭素原子を含む、飽和直鎖または分枝鎖炭化水素ラジカルをいう。アルキル基の例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、n−ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等が含まれるがこれに限定されない。1〜6の炭素原子を含むアルキル基は、C−Cアルキルと呼ばれる。
本明細書で用いられるところの「炭素環式」または「炭素環式環」という用語は、飽和または不飽和の、炭素および水素原子だけからなる非芳香族単環式または多環式炭化水素ラジカルをさす。単環式ラジカルには、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が含まれる。多環式ラジカルには、例えば、アダマンチン、ノルボルナン、デカリニル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル等が含まれる。
本明細書で用いられるところの「複素環」または「複素環式環」という用語は、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される、少なくとも一つのヘテロ原子を含む、非芳香族単環式または多環式ラジカルをさす。複素環または複素環式環は、単環式、二環式、三環式または四環式環系であり得、融合または架橋環系を含みうる;複素環または複素環式環の窒素、炭素または硫黄原子は、必要に応じて酸化されうる;窒素原子は、必要に応じて四級化されうる;複素環または複素環式環は、部分的または完全に飽和されうる。複素環および複素環式環は、例えば、ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリチアニル、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1−オキソ−チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル等を含む。
本明細書で用いられるところの「保護基」という用語は、合成手順の間に、ヒドロキシルおよびアミノ基を含むがこれに限定されない反応基を不適切な反応から保護することが当技術分野において知られる不安定な化学部分をいう。保護基により保護されるヒドロキシルおよびアミノ基は、本明細書において、それぞれ「保護されたヒドロキシル基」および「保護されたアミノ基」と称される。保護基は典型的に、他の反応部位での反応の間に部位を保護するために選択的および/または直交的に使用され、その後、非保護基をそのまま、またはさらなる反応のために利用可能に残して除去されうる。従来技術で周知の保護基は、Greene and Wuts,Protective Groups in Organic Synthesis,3rd edition,John Wiley & Sons,New York(1999)に一般的に説明される。
本発明のアミノグリコシドに、前駆体として基が必要に応じて組み込まれうる。例えば、アミノ基が、合成の所望のポイントでアミノ基に化学的に転換されうるアジド基として、本発明の化合物中に配置されうる。一般に、基は保護され、または親分子の他のエリアを修飾する反応に不活性である前駆体として存在し、適切な時点でその最終基に変換される。さらなる代表的な保護または前駆体基は、Agrawal,等、Protocols for Oligonucleotide Conjugates,Eds,Humana Press;New Jersey,1994;Vol.26 pp.1−72に記載される。
「ヒドロキシル保護基」の例には、t−ブチル、t−ブトキシメチル、メトキシメチル、テトラヒドロピラニル、1−エトキシエチル、1−(2−クロロエトキシ)エチル、2−トリメチルシリルエチル、p−クロロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、ベンジル、2,6−ジクロロベンジル、ジフェニルメチル、p−ニトロベンジル、トリフェニルメチル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、トリフェニルシリル、ベンゾイルホルメート、アセテート、クロロアセテート、トリクロロアセテート、トリフルオロアセテート、ピバロエート、ベンゾエート、p−フェニルベンゾエート、9−フルオレニルメチルカルボネート、メシレートおよびトシレートが含まれるがこれに限定されない。
「アミノ保護基」の例には、2−トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、1−メチル−1−(4−ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)、t−ブトキシカルボニル(BOC)、アリルオキシカルボニル(Alloc)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、およびベンジルオキシカルボニル(Cbz)等のカルバメート保護基; ホルミル、アセチル、トリハロアセチル、ベンゾイルおよびニトロフェニルアセチル等のアミド保護基;2−ニトロベンゼンスルホニル等のスルホンアミド保護基;およびフタルイミドおよびジチアスクシノイル等のイミンおよび環状イミド保護基が含まれるがこれに限定されない。
本発明の一態様では、式Iを有するアミノグリコシド化合物が、薬力学(pharmakodynamic)、薬物動態、結合、吸収、細胞分布、細胞取込み、電荷およびクリアランスを含むがこれに限定されない化合物の一つ以上の特性を修飾する一つ以上の複合基の共有結合により修飾される。複合基は、従来の化学技術においてルーチン的に使用され、好ましいリストには、インターカレータ、リポーター分子、ポリアミン、ポリアミド、ポリエチレングリコール、チオエーテル、ポリエーテル、コレステロール、チオコレステロール、コール酸部分、葉酸塩、脂質、ホスホリピド、ビオチン、フェナジン、フェナントリジン、アントラキノン、アダマンタン、アクリジン、フルオレセイン、ローダミン、クマリン、および色素が含まれるがこれに限定されない。複合基として適切なレポーター基には、例えば分光学的手段により検出されうる任意の部分が含まれる。レポーター基の例には、色素、フルオロフォア、リン光体、放射標識等が含まれる。いくつかの実施形態においては、レポーター基は、ビオチン、フロウレセイン(flourescein)、ローダミン、クマリンまたは関連の化合物である。レポーター基は、他の接合部分に結合されてもよい。接合部分は、本発明の化合物に直接結合され、または、リンカー基または二機能性連結部分(リンカーまたはテザー)を介して結合されうる。
本発明のアミノグリコシド系化合物は、確立された有機合成方法に従って調製されうる。特定の方法においては、下の実施例に記載されるように、一位が必要に応じて官能化されうるように保護された、パロモマイシン(またはSigma−Aldrich Co.を含む様々なソースから市販されるパロモマイシン塩)が選択される。
本発明の合成アミノグリコシド化合物は、反応混合物から分離され、カラムクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィおよび再結晶化を含むがこれに限定されない方法により、さらに精製されうる。本明細書の式の化合物のさらなる合成方法は、当業者に明らかである。さらに、様々な合成ステップを、代替的順番または順序で実行して、所望の化合物を得ることができる。本明細書に記載の化合物を合成するのに有用な、合成化学的変換および保護基の方法論(保護および脱保護)は、従来技術において周知であり、例えば、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers(1989);L.Fieser and M.Fieser,Fieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1994);AND L.Paquette,ed.,Encyclopedia of Reagents for Organic Synthesis,John Wiley and Sons(1995)およびその続版に記載されるもの等を含む。
本明細書に記載される化合物は、一つ以上の不斉中心を含み、したがって、絶体立体化学に関して(R)−、(S)−、αまたはβ、またはアミノ酸等の(D)−または(L)−として定義されうる、鏡像体、ジアステレオマーおよび他の立体異性形を生じる。本発明は、このような可能な異性体の全て、ならびにそのラセミおよび光学的に純粋な形を含むものとする。光学異性体は、各自の光学活性前駆体から、上記の方法により、またはラセミ混合物を分割することにより、調製されうる。分割は、分割剤の存在下で、クロマトグラフィにより、または反復結晶化により、または当業者に公知のこれらの技術の組み合わせにより、行われうる。分割に関するさらなる詳細は、Jacques,等、Enantiomers,Racemates,and Resolutions(John Wiley & Sons,1981)にみられる。本明細書に記載の化合物がオレフィン二重結合、他の不飽和、または他の幾何学的不斉中心を含む場合、特に明記しない限り、化合物はEおよびZ幾何異性体の両者またはシス−およびトランス−異性体を含むものである。同様に、全ての互変異性型も含まれる。本明細書に登場する任意の炭素−炭素二重結合の形態は、便宜のためのみに選択され、そのような記載がない限り特定の形態を指定するものではない。したがって、本明細書にトランスとして任意に示される炭素−炭素二重結合または炭素−ヘテロ原子二重結合は、シス、トランス、または任意の比率の二つの混合でありうる。
本発明の化合物は、広いスペクトルのグラム陽性およびグラム陰性菌、ならびに腸内細菌および嫌気性菌に対して抗菌活性を持つことが分かっている。化合物は、そのin vitro活性のため、表面の細菌増殖防止、例えばガラスウェアの殺菌のための洗浄溶液や、ファブリック洗浄組成物の添加剤として使用されうる。代表的な感受性生物には、一般に、本発明の化合物により成長が阻害されうるグラム陽性およびグラム陰性、好気性および嫌気性生物、例えばStaphylococcus、Lactobacillus、Streptococcus、Sarcina、Escherichia、Enterobacter、Klebsiella、Pseudomonas、Acinetobacter、Proteus、Campylobacter、Citrobacter、Nisseria、Baccillus、Bacteroides、Peptococcus、Clostridium、Salmonella、Shigella、Serratia、Haemophilus、Brucella、および他の生物が含まれる。
さらに、本明細書の実施例21に記載されるように、一定のアミノグリコシド耐性Pseudomonas aeruginosa株、特に流出ベースの耐性を単独で、またはアミノグリコシド修飾酵素(AMEs)と組み合わせて発現するものに対する、驚くほど向上した活性が、式IIを有する化合物と関係している(特にZおよびZがいずれも水素であるもの)。
したがって、有効な量の本発明の化合物を、哺乳類、例えばヒトに投与するステップを含む、哺乳類の細菌感染症を治療する方法が提供される。「有効な量」とは、投与後に細菌増殖を減少または防止し、または、細菌感染症と関係する症状を減少または防止することが可能である化合物の量を意味する。投与される化合物の実際の量および投与経路は、特定の疾患または細菌、ならびに、治療される個体の大きさ、年齢、性別および民族等の他のファクターに依存し、ルーチン分析により決定される。本発明の化合物は、非経口的注射、固体または液体形の経口投与、直腸投与等のために、薬学的に許容可能な担体と共に組成物に調製されることもできる。本発明の方法においては、化合物は、経口(頬側、舌下、吸入を含む)、経鼻、直腸、経膣、静脈内、皮内、皮下、および局所投与されうる。化合物は、製剤技術において通常のように、例えば適切な担体、希釈剤、増粘剤、補助剤等とともに、投与に適切な組成物に調製される。本発明の組成物は、追加的な活性成分も含みうる。剤形には、溶液、粉末、テーブル(tables)、カプセル、ゲルカプセル、坐薬、局所用軟膏およびクリームおよび吸入用エアゾールが含まれる。
非経口投与のための製剤には、バッファー、希釈剤および他の適切な添加物も含みうる、滅菌水溶液が含まれうる。本発明の化合物と有害に反応しない、非経口投与に適切な薬学的に許容可能な有機または無機の担体物質が使用されうる。適切な薬学的に許容可能な担持には、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ゼラチン、ラクトース、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、珪酸、粘稠性パラフィン、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等を含むがこれに限定されない。製剤は滅菌されればよく、必要に応じて、本発明の化合物と有害に反応しない助剤、例えば潤滑剤、保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、浸透圧に影響する塩類、バッファー、着色剤香味剤および/または芳香剤等と混合されうる。水性懸濁液は、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールおよび/またはデキストランを含む、懸濁液の粘性を増加させる物質を含みうる。必要に応じて、懸濁液は、安定剤も含みうる。
好ましい実施形態においては、本発明の化合物が、経口送達により投与される。経口投与のための組成物には、粉末または顆粒剤、水または非水系媒体中懸濁液または溶液、カプセル、サシェ、トローチ剤、錠剤またはSECs(軟カプセル剤またはカプレット)が含まれる。増粘剤、香味剤、希釈剤、乳化剤、分散補助剤、結合剤の担体物質が、このような製剤に加えられても好ましい。このような製剤の使用は、核酸を消化管に送達して、その粘膜に曝露する効果を有する。したがって、製剤は、特定の粘膜部位へのこれらの送達を最適化するために、化合物を胃の強いpHから保護するのに有効な材料、または化合物を時間とともに放出するのに有効な材料から成りうる。酸抵抗性の錠剤、カプセル及びカプレットの腸溶コーティング剤は、当技術分野で知られており、典型的には、酢酸フタレート、プロピレングリコールおよびソルビタンモノオレアートを含む。
消化器官送達用製剤を製造する様々な方法が、公知技術である。例えば、一般的に、Nairn,Chapter 83;Block,Chapter 87;Rudnic等、Chapter 89;およびLonger等、Chapter 91 Remington’s Pharmaceutical Sciences,18th Ed.,Gennaro,ed.,Mack Publishing Co.,Easton,Pa,1990を参照。本発明の製剤は、公知の様式で、不活性の、無毒性の医薬的に適切な賦形剤または溶媒を用いて、錠剤、コート錠、ピル、顆粒剤、エアゾール、シロップ剤、エマルション、懸濁液および溶液等の慣例の製剤に転換されうる。治療的に活性な化合物は、各場合に、全混合物の約0.5重量%〜約95重量%の濃度、すなわち所望の用量範囲を達成するために十分な量で存在しなければならない。製剤は、例えば、適切な場合には乳化剤および/または分散剤を使用して、溶媒および/または賦形剤により活性化合物を伸ばすことにより調製され、例えば、水が希釈剤として使用される場合には、適切であれば有機溶媒が補助的溶媒として使用されうる。
組成物は、追加的な薬学的に許容可能な担体または賦形剤を適宜用いて、従来方式により調製されうる。したがって、組成物は、結合剤(例えばプレゼラチン化トウモロコシ澱粉、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);フィルタ(例えばラクトース、微結晶性セルロースまたはリン酸カルシウム);潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊する(例えばデンプンまたは澱粉グリコール酸ナトリウム);または湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)等の追加的な担体または賦形剤を伴って、従来の手段により調製されうる。錠剤は、公知技術の方法によりコートされうる。製剤は、香味剤、着色剤および/または甘味剤を適宜含んでもよい。
単位剤形において都合よく提示されうる医薬組成物は、医薬品工業で周知の従来技術に従って調製されうる。このような技術には、活性成分を薬剤担体(s)または賦形剤(s)とあわせるステップが含まれる。一般に、製剤は、活性成分を液体担体または微細に分割された底をつけた(soled)担体、または両者と均等および密接に合わせてから、必要に応じて産物を成形することにより、調製される。
経口投与に適切な本発明の製剤は、所定の量の活性成分を各々が含むカプセル、カシェ剤またはテーブル(tables)等の不連続な単位として;粉末または顆粒剤として;水性液体または非水性液体中の溶液または懸濁液として;または水中油型乳剤または油中水型乳剤として、提示されうる。錠剤は、必要に応じて一つ以上の副成分を伴って、圧縮または成形により作られうる。圧縮錠剤は、結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、表面活性または分散剤と必要に応じて混合された、粉末または顆粒等の流動形態の活性成分を、適切な機械において圧縮することにより調製されうる。湿製錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末状化合物の混合物を、適切な機械において成形することにより、作られうる。錠剤は、必要に応じてコートまたは分割され、中の活性成分の除放または制御放出を提供するように調製されうる。
前述の化合物の薬学的に許容可能な塩類が、本発明の範囲内に含まれる。本明細書で使用されるところの「薬学的に許容可能な塩類」という用語は、本発明の化合物の無毒性酸付加塩類およびアルカリ土類金属塩類を指す。塩類は、in situで、本発明の化合物の最終的単離および精製の間に、または、別に遊離塩基または酸性基を適切な有機酸または塩基と反応させることにより、調製されうる。代表的な酸付加塩には、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、吉草酸、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、硼酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシレート、メシレート、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、琥珀酸塩、酒石酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩等が含まれる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、カルシウム、カリウムおよびマグネシウム塩が含まれる。
前述の化合物のプロドラッグが、本発明の範囲内に含まれる。本明細書で使用されるところの「プロドラッグ」という用語は、生理学的条件下で、または、加溶媒分解により、本発明の生物学的に活性な化合物に転換されうる化合物をさす。したがって、「プロドラッグ」という用語は、薬理学上許容可能である、本発明の化合物の代謝前駆体をさす。プロドラッグは、これを必要とする対象に投与されたときには不活性でありうるが、in vivoで活性化合物に転換される。プロドラッグは通常、例えば血液中の加水分解により、in vivoで速やかに転換されて、活性化合物を生じる。プロドラッグ化合物は、多くの場合に、哺乳類生物において、溶解性、組織適合性または遅延放出の利点を提供する(例えば、Bundgard,H.,Design of Prodrugs(1985),pp.7−9,21−24(Elsevier,Amsterdam))を参照。プロドラッグの記載は、Higuchi,T.,等、“Pro−drugs as Novel Delivery Systems,”A.C.S.Symposium Series,Vol.14、およびBioreversible Carriers in Drug Design,Ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987にも提供され、いずれも参照により全体として本明細書に組み込まれる。
「プロドラッグ」という用語は、このようなプロドラッグが哺乳類対象に投与されたときに、in vivoで本発明の活性化合物を放出する、任意の共有結合された担体を含む意味でもある。プロドラッグは、通常の操作により、またはin vivoで、修飾が切断されて親化合物を生じるような態様で、官能基を修飾することにより、一般に調製される。プロドラッグは、例えば、ヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基が、哺乳類対象に投与されたときに切断されてヒドロキシ、アミンまたはスルフヒドリル基を形成する、任意の基に結合される、本発明の化合物を含む。したがって、プロドラッグの代表例には、本発明の化合物のアルコールおよびアミン官能基のアセテート、ホルメートおよびベンゾアート誘導体が含まれる(がこれに限定されない)。さらに、カルボン酸(−COOH)の場合には、メチルエステル、エチルエステル等のエステルが用いられうる。
本明細書に開示される本発明は、開示の化合物のin vivo代謝産物も含む意味である。このような産物は、例えば、主に酵素的プロセスによる投与された化合物の酸化、還元(reducation)、加水分解、アミド化、エステル化等から生じうる。したがって本発明は、本発明の化合物を、その代謝産物を生じるために十分な時間、哺乳類と接触させるステップを含むプロセスにより生成される、化合物を含む。このような産物は、典型的には、ラット、マウス、モルモット、サル等の動物、またはヒトに、検出可能な用量の放射性同位元素でラベルされた本発明の化合物を投与し、代謝が生じるために十分な時間を与え、そのコバージョン(coversion)産物を、尿、血液または他の生体試料から単離することにより、同定される。
以下の実施例は、制限のためでなく、例示のために提供される。
(実施例1)
化合物2の合成(4’,6’−O−ベンジリデン−ペンタ−N−ベンジルオキシカルボニルパロモマイシン)
Figure 2010527913
炭酸ナトリウム(55.0g、0.523mol)およびCbz−Cl(20.00mL、0.139mol)が、水(500mL)中の硫酸パラモマイシン(30.00g、0.0271mol)に加えられた。35時間よく撹拌した後、水がデカントされ、白色沈殿物が水で二回洗浄された。メタノール(600mL)中トリエチルアミン(97.00mL、0.697mol)の溶液、続いてCbz−Cl(25.00mL、0.174mol)が加えられた。24時間後に、残りのCbz−Clを急冷するためにジメチルアミン(40%水溶液100mL)が加えられた。溶媒が蒸発され、油がエーテル中3%メタノールおよび水により二回洗浄された。得られた粘着性固体が、ピリジン(200mL)と三回共蒸留され、三回目の共蒸留の体積の1/2で、トルエン(200mL)が加えられ、溶媒を蒸発させて乾燥させた。トルエン(300mL)との別の共蒸留を行った後、フラスコが、60℃で、10mmHg減圧下で12時間加熱された。新たに精製されたベンズアルデヒド(400mL)が、得られた白色固体に加えられ、音波処理を用いて溶液が形成された。撹拌混合物に、4オングストロームモレキュラーシーブ(15g)および蟻酸(20.00mL、0.530mol)が加えられた。室温で12時間撹拌後、混合物が、撹拌氷冷飽和NaCO溶液に滴下され、酢酸エチルで(3回)抽出され、有機層が水、塩水で洗浄され、NaCO上で乾燥された。溶媒が蒸発乾燥され、余剰のベンズアルデヒドが減圧下で除去されて、粗製固体が産出され、これがシリカゲルによるフラッシュカラムクロマトグラフィ(3%MeOH/CHCl)で精製されて、純粋化合物2(23.89g、63%)が得られた。
得られた材料の分光分析は、同一材料につき文献で報告されるデータと整合した(Hanessian S.,Takamoto T.,Masse R.,Patil G.;Aminoglycoside antibiotics:Chemical conversion of neomycin B,paromomycin,and lividomycin B into bioactive pseudosaccharides;Can.J.Chem.,1978,56,1482)。
(実施例2)
化合物3の合成
化合物3aの合成
Figure 2010527913
乾燥ジクロロメタン(20mL)中の化合物2の撹拌溶液(1.35g、0.98mmol)に、2,4,6−コリジン(1.07g、8.82mmol)およびTBSOTf(1.811g、6.86mmol)が0℃で加えられた。反応混合物が、ゆっくり室温にされ、12時間撹拌された。余剰TBSOTfを急冷するために数滴の水が加えられた後、ジクロロメタンで抽出された。有機層が塩水で洗浄され、無水NaSO上で乾燥された後、溶媒が濃縮されて対応する粗生成物が得られた。粗生成物が、フラッシュカラムクロマトグラフィにより精製されて、化合物3a(1.048g、55%)が得られた。
[α]=+16°(c0.6,CHCl).ESI/MS C10014924Si(M+H)の計算値1944.94;実測値 1946。
化合物3bの合成
Figure 2010527913
乾燥DMF(6mL)中の化合物3a(330mg、0.17mmol)の撹拌溶液に、鉱油(8mg)中60%NaHが0℃で加えられ、撹拌が0℃でさらに6時間続けられた。飽和塩化アンモニウム溶液が数滴加えられた後、酢酸エチルで抽出された。有機層が塩水で洗浄されて、無水NaSO上で乾燥された後、溶媒が濃縮されて対応する粗生成物が得られた。粗生成物が、フラッシュカラムクロマトグラフィにより精製されて、化合物3b(180mg、58%)が得られた。
[α]=+18°(c0.5,CHCl).ESI/MS C9314123Si(M+H)の計算値1836.89;実測値 1837.6。
化合物3cの合成
Figure 2010527913
DMF(6mL)中の化合物3b(190mg、0.1mmol)の撹拌溶液に、0.7mLの水性LiOH(9mg、0.21mmol)が加えられ、撹拌が室温でさらに3時間続けられた。飽和塩化アンモニウム溶液が数滴加えられた後、酢酸エチルで抽出された。有機層が塩水で洗浄されて、無水NaSO上で乾燥された後、溶媒が濃縮されて対応する粗生成物が得られた。粗生成物が、フラッシュカラムクロマトグラフィにより精製されて、化合物3c(100mg、53%)が得られた。
[α]=+13°(c0.3,CHCl).ESI/MS C9214322Si(M+H)の計算値1810.91;実測値 1811.3。
化合物3dの合成
Figure 2010527913
乾燥THF(2mL)中のベンジルオキシ4−ヒドロキシアミノブトル酸(aminobutric acid)(27mg、0.11mmol)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(12mg、0.11mmol)の撹拌溶液に、DCC(22mg、0.11mmol)が加えられ、撹拌が室温でさらに1時間続けられた。この反応混合物に遊離アミン、乾燥THF(2mL)中の化合物3c(95mg、0.053mmol)およびトリエチルアミン(15μL、0.11mmol)が加えられ、室温で12時撹拌された。溶媒の蒸発後、フラッシュカラムクロマトグラフィによる精製により、化合物3d(80mg、74%)が得られた。
[α]=+19°(c0.4,CHCl)。
化合物3eの合成
Figure 2010527913
化合物3d(90mg、0.044mmol)が、乾燥ピリジン(2mL)に溶解され、HF−Py(2mL)が0℃で加えられ、反応物がゆっくり室温にされ、2日間撹拌された。水が加えられ、反応混合物が酢酸エチルで抽出された後、塩水で洗浄された。有機層が、無水NaSO上で乾燥された後、蒸発されて粗生成物が得られた。粗生成物が、カラムクロマトグラフィにより精製されて、化合物3e(50mg、77%)が得られた。
[α]=+20°(c0.6,CHCl)。ESI/MS C748626(M+H)の計算値;1475.56;実測値 1475.7。
化合物3の合成
Figure 2010527913
ピリジン(2mL)中の化合物3e(270mg、0.183mmol)の溶液に、無水酢酸(1mL)が加えられ、室温で24時間撹拌が維持された。水(10mL)が加えられ、沈殿産物が濾過された。水層が酢酸エチルで抽出され、飽和CuSO、塩水で洗浄され、有機層が無水NaSO上で乾燥された。有機層が沈殿産物と合わせられ、蒸発されて粗製物質が得られ、これから、カラムクロマトグラフィ後に化合物3(300mg、93%)が得られた。
[α]=+7.5°(c0.2,CHCl).ESI/MS C8810033(M+H)の計算値1768.63;実測値 1769.8。
(実施例3)
化合物4の合成
Figure 2010527913
化合物3(300mg、0.17mmol)が、20mLの酢酸/水混合液(4:1)中で、4日間室温で撹拌された。水が加えられ、沈殿産物が濾過された。水層が酢酸エチルで抽出され、水、塩水で洗浄され、有機層が無水NaSO上で乾燥された。有機層が沈殿産物と合わせられ、蒸発されて粗製物質が得られ、これから、カラムクロマトグラフィ後に化合物4(280mg、98%)が得られた。
[α]=+10.7°(c0.3,CHCl).HRMS C819733(M+H)の計算値1681.60911;実測値 1681.60830。
(実施例4)
化合物5の合成
Figure 2010527913
ピリジン(2mL)中の化合物4(290mg、0.17mmol)の溶液に、TsCl(36mg、0.19mmol)およびDMAP(5mg、0.041mmol)が加えられ、室温で12時間撹拌が維持された。追加的な1.1当量のTsCl(36mg、0.19mmol)が加えられ、反応物が室温でさらに8時間撹拌された。水が加えられ、沈殿産物が濾過された。水層が酢酸エチルで抽出され、水、塩水で洗浄され、有機層が無水NaSO上で乾燥された。有機層が沈殿産物と合わせられ、蒸発されて粗製物質が得られた。カラムクロマトグラフィ後、化合物5(300mg、96%)が得られた。
[α]=+14.8°(c0.25,CHCl).HRMS C8810235S(M+H)の計算値1835.61796;実測値 1835.61976。
(実施例5)
化合物6の合成
Figure 2010527913
乾燥DMF(3mL)中の化合物5(320mg、0.175mmol)の溶液に、NaN(113mg、1.74 mmol)が加えられ、70℃で24時間撹拌が維持された。水が加えられ、得られた混合物が酢酸エチルで抽出された後、水、続いて塩水で洗浄された。有機層が無水NaSO上で乾燥され、減圧下で蒸発された。カラムクロマトグラフィ後、化合物6(252mg、84%)が得られた。
[α]=+11.3°(c0.3,CHCl)。ESI/MS C819532(M+H)の計算値1705.61;実測値 1707.0。
(実施例6)
化合物7の合成
Figure 2010527913
ピリジン(2mL)中の化合物6(115mg、0.067mmol)の撹拌溶液に、10μLのMsCl(0.13mmol)が0℃で加えられ、反応混合物がゆっくり室温にされ、3時間撹拌された。反応物を急冷するために数滴の水が加えられ、酢酸エチルで抽出された。有機層が飽和CuSO、水、塩水で洗浄され、無水NaSO上で乾燥された後、溶媒が濃縮されて対応する粗生成物が得られた。粗生成物が、予め調製されたメタノール(pH=10〜11)中NaOMeに溶解され、12時間室温で撹拌された。反応物を急冷するためにドライアイスが加えられ、酢酸エチルで抽出された。有機層が水、塩水で洗浄され、無水NaSO上で乾燥された後、溶媒が濃縮されて対応する粗生成物が得られた。この材料が、ピリジン(2mL)および無水酢酸(2mL)に溶解され、12時間室温で撹拌された。反応混合物が、酢酸エチルで抽出された後、飽和NaHCO、水および塩水で洗浄された。溶媒の蒸発により粗製物質が得られ、これがフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製されて、化合物7(85mg、77%)が得られた。[α]=+30.5°(c0.8,CHCl).ESI/MS C799130(M+H)の計算値1646.61;実測値 1647.5。
(実施例7)
化合物8の合成
Figure 2010527913
アセトン(5mL)中の化合物7(80mg、0.049mmol)の撹拌溶液に、NaI(36mg、0.24mmol)、NaOAc(2mg、0.024mmol)および0.1mLのAcOHが加えられ、75℃で24時間還流された。溶媒の蒸発後、酢酸エチルでの抽出、および水、飽和NaHCO、塩水での洗浄、無水NaSO上での乾燥が行われた。溶媒が濃縮により粗生成物が得られた。これがピリジンに溶解され、7μLのMsClが0℃で加えられた。反応混合物が、室温3時間撹拌された。そして、メタノールが一滴加えられ、70℃で24時間加熱された。通常の作業後フラッシュカラムクロマトグラフィが行われて純粋化合物8(56mg、76%)が得られた。[α]=+15.2°(c0.5,CHCl).ESI/MS C799129(M+H)の計算値1630.61;実測値 1631.5。
(実施例8)
化合物9の合成
Figure 2010527913
化合物8(56mg、0.034mmol)が、10mLの予め調製されたメタノール(pH=10〜11)中NaOMeに溶解され、12時間室温で撹拌された。反応物を急冷するためにドライアイスが加えられ、酢酸エチルで抽出された。有機層が水、塩水で洗浄され、無水NaSO上で乾燥された後、溶媒が濃縮されて、対応する粗生成物が得られた。この材料が、フラッシュカラムクロマトグラフィにより精製されて、純粋化合物9(31mg、66%)が得られた。[α]=+30.3°(c1,CHCl).ESI/MS C677923(M+H)の計算値1378.39;実測値 1379.1。
(実施例9)
化合物10の合成(3’,4’−ジ−デオキシ−N−1habaネオマイシン)
Figure 2010527913
2mLのAcOH/水(4:1)混合物中の化合物9(30mg、0.022mmol)の撹拌溶液に、20%Pd(OH)(30mg)が加えられ、水素バルーンを用いて水素大気下で3時間攪拌された。セライトで濾過後、凍結乾燥(lypholyzation)が行われて、化合物10(20mg、93%)が得られた。[α]=+10.1°(c0.3,HO)。
Figure 2010527913
ESI/MS C275313(M+H)の計算値683.75(M+H);実測値 684.6。
(実施例10)
化合物11の合成
Figure 2010527913
化合物9(50mg)が2mLの80%AcOH/水(v/v)に溶解され、炭素(20%Pd)上の10mgパラジウム水酸化物が加えられた。反応物が、LC/MSでよくモニタリングしながら、1atm水素下で、室温で撹拌された。LC/MSデータを待つ間、撹拌が周期的に止められた。大部分のベンジルカルバメートが脱保護されているが、二重結合が完全に還元されていないときに、反応が終了したと判断された。このポイントで、約1:1比(質量分析で)の還元対非還元二重結合があった。
触媒が濾過により除去されて、水で洗浄され、合わせられた洗浄物が凍結乾燥器で乾燥された。得られた固体が水に取り込まれ、アンモニア水で塩基性化され、逆相HPLCにより精製された。2mgの化合物11が得られた。ESI/MS C275113の計算値682.4(M+H);実測値:682.2。
(実施例11)
化合物13の合成(4’,6’−ジクロロ−ヘキサ−O−ベンゾイルペンタ−N−ベンジルオキシカルボニルパロモマイシン)
Figure 2010527913
化合物12が、Hanessian,S.;Vatele,J.M.,J.Antibiotics,1980,33(6),675−8に開示されるプロセスに従って調製された。26mlの乾燥DMF中の化合物12(2.55g、1.34mmol)および5.17g(75mmol、56eq.)イミダゾールの撹拌溶液に、2.57ml(30.82mmol、23eq.)のスルフリルクロリドが、−40℃で滴状に加えられた。反応混合物が1時間、そして、さらに2日間室温で撹拌された後、飽和NaHCO溶液に注がれた。層が分離され、有機層が減圧中で濃縮された。粗製物質が、フラッシュカラムクロマトグラフィにより精製されて、純粋化合物13(2.4g、1.23mmol、92%)が得られた。
Figure 2010527913
MS(ESI):m/z=1947.0[M+H]10597Cl28の計算値1947.58。
(実施例12)
化合物14の合成(6’−アジド−4’−デオキシ−ヘキサ−O−ベンゾイルペンタ−N−ベンジルオキシカルボニルパロモマイシン)
Figure 2010527913
37ml乾燥トルエン中の化合物13(1.8g、0.923mmol)および35mgのAIBNの撹拌溶液に、0.94ml(3.5mmol、3.79eq.)のトリブチルスズヒドリドが加えられた。反応混合物が、2時間還流された。溶媒蒸発およびフラッシュカラムクロマトグラフィの後、純粋な6’−クロロ−4’−デオキシ−ヘキサ−O−ベンゾイルペンタ−N−ベンジルオキシカルボニルパロモマイシン(1.7g、0.89mmol、96%)が得られた。
Figure 2010527913
LCMS C10599ClN28(M+H)の計算値:1912.62,1914.62:実測値 1912.3,1914.4。
得られた6’−クロロ−4’−デオキシ−ヘキサ−O−ベンゾイルペンタ−N−ベンジルオキシカルボニルパロモマイシン(1.6g、0.837mmol)およびアジ化ナトリウム(113mg、1.67mmol、2eq.)が、40mlの乾燥DMFに溶解され、2日間90℃で撹拌された。反応混合物が減圧中で濃縮され、フラッシュカラムクロマトグラフィにより純粋化合物14(1.2g、0.626mmol、75%)が得られた。
Figure 2010527913
IR(CHCl,NaCl):2200cm−1
(実施例13)
化合物15の合成(6’−アジド−4’−デオキシ−3’,2’’,5’’,3’’’,4’’’−ペンタ−O−tert−ブチルジメチルシラニルオキシペンタ−N−ベンジルオキシカルボニルパロモマイシン)
Figure 2010527913
化合物14(1.2g、0.625mmol)が、40mlのメタノール性ナトリウムメトキシド溶液(pH=9)に溶解され、室温で撹拌された。5日後に、反応混合物が減圧中で濃縮された後、フラッシュカラムクロマトグラフィにより、純粋な6’−アジド−4’−デオキシ−ペンタ−N−ベンジルオキシカルボニルパロモマイシン(0.548g、0.422mmol、67%)が得られた。
Figure 2010527913
MS(ESI):m/z=1667.3[M+H]9314522Siの計算値1867.5。
得られた6’アジド−4’−デオキシ−ペンタ−N−ベンジルオキシカルボニルパロモマイシン(400mg、0.308mmol)の乾燥ジクロロメタン(10ml)中の撹拌溶液に、2,4,6−コリジン(0.407ml、3.08mmol、10eq.)およびTBSOTf(0.64ml、2.77mmol、9eq.)が0℃で加えられた。それから、反応混合物がゆっくりと室温にされ、12時間撹拌された。余剰TBSOTfを急冷するために数滴の水が加えられた後、ジクロロメタンで抽出された。有機層が塩水で洗浄され、NaSOで乾燥された後、溶媒が濃縮された。粗生成物が、フラッシュカラムクロマトグラフィにより精製されて、純粋化合物15(0.315g、0.169mmol、55%)が得られた。
Figure 2010527913
MS(ESI):m/z=1868.1[M+4H]9314422Si(M+4H)の計算値1868.93。
(実施例14)
化合物16の合成
Figure 2010527913
乾燥DMF(4ml)中の化合物15(315mg、0.169mmol)の撹拌溶液に、鉱油(7.7mg、0.169mmol)中の60%NaHが0℃で加えられ、さらに6時間撹拌が続けられた。数滴の飽和塩化アンモニウム溶液が加えられた後、酢酸エチルで抽出された。有機層が飽和塩水で洗浄され、無水NaSOで乾燥された後、減圧中で溶媒が濃縮された。粗製物質が、フラッシュカラムクロマトグラフィで精製されて、化合物16(141mg、0.0802mmol、47%)が得られた。
Figure 2010527913
MS(ESI):m/z=1760.1[M+H]8613821Siの計算値:1759.89。
(実施例15)
化合物17の合成(6’−アジド−4’デオキシ−3’,2’’,5’’,3’’’,4’’’−ペンタ−O−tert−ブチルジメチルシラニルオキシテトラ−N−ベンジルオキシカルボニルN−1habaパロモマイシン)
Figure 2010527913
3mlのDMF中の化合物16(141mg、0.0802mmol)の撹拌溶液に、0.5mlのLiOH水溶液(6mg、0.160mmol、2eq.)が加えられ、室温でさらに3時間撹拌が続けられた。数滴の飽和塩化アンモニウム溶液が加えられた後、酢酸エチルで抽出された。有機層が塩水で洗浄されて、NaSOで乾燥された後、減圧中で溶媒が濃縮された。粗生成物が、さらなる精製を伴わずに次のステップのために用いられた。
乾燥THF(7ml)中のベンジルオキシ4−ヒドロキシアミノ酪酸(98mg、0.4mmol、5eq.)およびN−ヒドロキシスクシンイミド(43mg、0.4mmol、5eq.)の撹拌溶液に、DCC(80mg、0.4mmol、5eq.)が加えられ、室温でさらに1時間攪拌が続けられた。この反応混合物に、乾燥THF(7ml)およびトリエチルアミン(54μl、0.4mmol、5eq.)中の上で合成した粗生成物(0.0802mmol)が加えられ、室温で12時間撹拌された。溶媒の蒸発後、フラッシュクロマトグラフィにより、化合物17(116mg、0.059mmol、74%)が得られた。
Figure 2010527913
MS(ESI):m/z=1969.1[M+3H]9715424Siの計算値1968.99。
(実施例16)
化合物18の合成(4’−デオキシ−N−1habaネオマイシン)
Figure 2010527913
化合物17(55mg、0.028mmol)が、乾燥ピリジン(1.3ml)に溶解されて、0℃に冷却された。そして、HF−ピリジン(1.3ml)が滴下状に加えられ、反応物がゆっくり室温にされ、2日間撹拌された。反応混合物に重炭酸ナトリウムが慎重に加えられた後、酢酸エチルで抽出された。有機層が、NaSOで乾燥され、減圧中で濃縮された。フラッシュクロマトグラフィにより、純粋な6’−アジド−4’−デオキシ−テトラ−N−ベンジルオキシカルボニルN−1habaパロモマイシン(12mg、0.0086mmol、31%)が得られた。
Figure 2010527913
LCMS C678224(M+H)の計算値:1396.54;実測値 1397.2。
得られた6’−アジド−4’−デオキシ−テトラ−N−ベンジルオキシカルボニルN−1habaパロモマイシン(8mg、0.0057mmol)が、1mlの80%酢酸溶液に溶解された。木炭(10%)上の4mgのパラジウム水酸化物が加えられ、反応混合物が水素大気(バルーン)下で2時間撹拌された後、セライトで濾過され、凍結乾燥(lypholized)されて純粋化合物18(4mg、0.0057mmol、quant.)が得られた。
Figure 2010527913
MS(ESI):m/z=700.6[M+H]275414の計算値700.37.ESI−HRMS:700.37233;実測値:700.37219。
Figure 2010527913
(実施例17)
tert−ブチル−3−オキソシクロブチルカルバメートの調製
Figure 2010527913
500mlの混合物EtOH/HO(1/1、v/v)中の70gのKOHの溶液が、磁気攪拌棒およびコンデンサを備えた2L丸底フラスコに加えられた後、3−メチレンシクロブタンカルボニトリル(Maybrige)(25g、0.26mol)が加えられた。反応混合物が、油浴中で5〜6時間、撹拌を伴って還流された。TLCにより反応の終了がモニタされた。反応終了後、混合物が冷却され、HClによりpH3〜4に酸性化された。エタノールが蒸発され、残りの水層が200mLのEtOにより抽出された。合わせられた有機物が、水(2×20mL)、その後塩水(30mlで一回)で洗浄された。有機物がNaSOで乾燥され、濾過され、蒸発された。得られた産物、3−メチレンシクロブタンカルボン酸(上記)が、さらなる精製を伴わずに次のステップで使用された。
Figure 2010527913
1.0g(8.9mmol)の3−メチレンシクロブタンカルボン酸、2.0g(31.1mmol)のNaN、0.48g(1.5mmol)のテトラブチル臭化アンモニウム、0.1g(0.3mmol)のZn(OTf)および90mlの乾燥THFが、250mL丸底フラスコに加えられ、40℃に暖められた。反応混合物がこの温度に達したら、2.1g(9.8mmol)のBocOがすぐに加えられ、45℃で一晩反応させた。その後、反応混合物が氷浴中で冷却された。180mLの10%NaNO溶液が加えられ、THFが蒸発された。180mLのEtOAcが抽出に使用され、有機層が5%のNaHCO(2×20mL)、続いて塩水(30ml一回)で洗浄された。有機層がNaSO上で乾燥され、溶媒が蒸発されて黄色固体が得られた。産物が、溶出剤としてヘキサン/酢酸エチルを用いて、勾配: 0−90%で1時間、40グラムSiカラムで精製されて、0.57gの1−(N−Bocアミノ)−3−メチレンシクロブタンが得られた。
Figure 2010527913
磁気攪拌棒を伴う1L丸底フラスコに、9.8g、53.5mmolの1−(N−Bocアミノ)−3−メチレンシクロブタンと、各160mLのDCMおよび水が加えられた。アルケンが溶解するまで、この混合物がよく撹拌された。次に、3g、21.7mmolのKCOが撹拌混合物に加えられた後、35g、163.5mmolのNaCl、0.2g、0.72mmolのテトラブチルアンモニウム塩化物、および0.6g、7.6mmolのRuClが加えられた。反応器を閉じ、周囲温度でよく撹拌させた。反応が、TLC、70/30(v/v)ヘキサン/酢酸エチルによりモニタされた。反応終了後、反応混合物が、セライトのパッドで濾過されて、固体が除去された。濾過液が分離漏斗に移され、水層が50mLのDCMで二回抽出され、5%のNaHCO(2×30mL)、続いて塩水(30ml一回)で洗浄され、NaSO上で乾燥された。そして、有機物が濾過され、蒸発されてtert−ブチル−3−オキソシクロブチルカルバメートが得られた。最終産物が、120グラムカラムおよび大型カートリッジを用いて、Siゲル上でフラッシュクロマトグラフィにより精製された。使用された溶媒系は、酢酸エチル/ヘキサン、酢酸エチル0%〜60%の勾配を1時間で行った。
(実施例18)
α−ヒドロキシカルボン酸の合成のための一般的手順
Figure 2010527913
ステップ1.O−(トリメチルシリル)シアノヒドリン(cyanohydrines)
磁気撹拌棒と乾燥管を備えた50mL一つ口フラスコに、10mmolのケトンまたはアルデヒド(N−Boc−3−ピロリドノン(Pyrrolidonone)、N−Boc−3−アゼチジノン、N−Boc−4−ピペリドン、N−Boc−3−アゼチジンカルボクス(carbox)アルデヒドまたはtert−ブチル−3−オキソシクロブチルカルバメート等)、1.39g、14mmolのトリメチルシリルシアニド(Aldrich)、90mg(0.28mmol)の無水ヨウ化亜鉛、および50mLの乾燥THFが充填された。溶液が、室温で24時間撹拌された。溶媒が回転乾燥機で除去され、残留物が、60mlのEtAcに取り込まれた。有機層が、5%NaHCO(2×30mL)、HO(1×30mL)、塩水(1×30mL)により順次洗浄され、無水NaSOで乾燥された。溶媒が蒸発され、残留物が精製を伴わずに次のステップで使用された。
ステップ2.α−ヒドロキシカルボン酸への酸加水分解
AcOH(25ml)および濃HCl(25ml)が、ステップ1からの未精製材料に加えられ、反応混合物が2〜3時間還流された。反応混合物が、濃縮乾燥されて白色固体が得られた。固体が、精製を伴わずに次のステップで使用された。
ステップ3.Boc保護
20mlの2M NaOH溶液および20mlのi−PrOHが、ステップ2からの固体に加えられた。フラスコが氷浴中に置かれ、BocO(6.6g、3mmol)が数回で加えられた。そして、反応混合物が、室温で4時間撹拌された。室温で撹拌後、i−PrOHが蒸発され、50mlのHOが加えられ、塩基性水相がEtO(2×30ml)で抽出された。エーテルでの抽出後、水相が希釈HPOにより酸性化(pH=3)され、EtOAc(2×60ml)で抽出された。有機相がHO(2×30mL)、塩水(1×30mL)で順次洗浄され、無水NaSOで乾燥された。有機相が濃縮されて、純粋なN−Boc−α−ヒドロキシカルボン酸が得られた。収率は、56〜72%であった。
(実施例19)
代表的なアミノグリコシド系化合物の合成のための一般的方法
式Iの代表的なアミノグリコシド系化合物は、以下のように様々なアルファ−ヒドロキシカルボン酸(例えば実施例18の一般的方法により調製されるN−Boc−アルファ−ヒドロキシカルボン酸等)を使用して調製されうる:
手順1
Figure 2010527913
手順2
Figure 2010527913
手順3
Figure 2010527913
(実施例20)
最小阻止濃度(MICs)のin vitro抗菌活性測定
MICアッセイが、96ウェルの透明平底プレートにおいて、150μL体積で二組行われた。適切な培地におけるオーバーナイト培養増殖物からの菌液が、水中の4%DMSO中のテスト化合物の溶液に加えられた。最終的植菌量は、約10〜10CFU/ウェルであった。24時間後に595nm(A595)で吸光度を測定することにより、化合物を含まないウェルで観察されるもの対する、テストウェル中の細菌の増殖率が決定された。MICが、高濃度で完全な成長阻害が観察され、低濃度で細胞が成育可能である、単一の化合物の範囲として決定された。アンピシリンおよびテトラサイクリンの両者が、E.coli、S.aureusおよびK.pneumoniaeの各スクリーニングアッセイにおいて、抗生物質陽性コントロールとして使用される。シプロフロキサシンが、P.aeruginosaの各スクリーニングアッセイにおいて、抗生物質陽性コントロールとして使用される。アミカシンが、A.baumanniiの各スクリーニングアッセイにおいて、抗生物質陽性コントロールとして使用される。一定の代表的化合物のデータが、下表1に示される。ATCC(www.atcc.org)から利用可能な各細菌培養が、そのATCC番号により識別される。
Figure 2010527913
(実施例21)
アミノグリコシド耐性Pseudomonas Aeruginosaに対する最小阻止濃度(MICs)のin vitro抗菌活性測定
一定のアミノグリコシド耐性Pseudomonas Aeruginosa株に対して、上記の実施例20に記載されるようにMICアッセイが行われた。一定の代表的な化合物のデータが、下表2に記載される。記載のように、化合物11は、化合物10および比較化合物AおよびBと比較して、一定のアミノグリコシド耐性Pseudomonas Aeruginosa株、特に排出ベースの耐性を単独で、またはアミノグリコシド修飾酵素(AMEs)と組み合わせて発現する株に対して、優れた活性を示した。
Figure 2010527913
本明細書において引用される全ての米国特許、米国特許出願刊行物、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物は、本記載と矛盾しない範囲で、参照により全体として本明細書に組み込まれる。
以上から、当然のことながら、本発明の特定の実施形態が例示のために本明細書に記載されているが、本発明の精神と範囲から逸脱せずに様々な変更がなされうる。したがって本発明は、添付の請求の範囲による場合を除いて、制限されない。

Claims (57)

  1. 以下の式I:
    Figure 2010527913
    を有する化合物またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩であって、式中:
    は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
    は、
    Figure 2010527913
    であり;
    は、−OH、保護されたヒドロキシル、アミノまたは保護されたアミノ基であり;
    各RおよびRは独立して、Hまたはアミノ保護基であり;
    各Rは独立して、Hまたはヒドロキシル保護基であり;
    各R、RおよびRは独立して、HまたはC−Cアルキルであり、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し得、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成し得;
    nは、1〜3の整数であり;
    各ZおよびZは独立して、H、−OHまたは保護されたヒドロキシルであり、
    (i)ZおよびZの少なくとも一つが、Hであり、(ii) Qが−OHまたは保護されたヒドロキシルであるときには、ZはHであり、(iii)ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、必要に応じて二重結合を形成し得、(iv)ZおよびZがともにHであり、ZおよびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、二重結合を形成しないときには、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式または複素環式環を形成し、または、RおよびRは、それらが結合する原子とともに、4〜6の環原子を有する炭素環式環を形成する、
    化合物またはその立体異性体、プロドラッグまたは薬学的に許容可能な塩。
  2. およびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、二重結合を形成する、請求項1に記載の化合物。
  3. 各R、RおよびRは、Hである、請求項2に記載の化合物。
  4. は、アミノである、請求項3に記載の化合物。
  5. は、アミノである、請求項4に記載の化合物。
  6. は:
    Figure 2010527913
    である、請求項5に記載の化合物。
  7. およびZは、Hである、請求項6に記載の化合物。
  8. はHであり、Zは−OHである、請求項6に記載の化合物。
  9. は−OHであり、ZはHである、請求項6に記載の化合物。
  10. は−OHである、請求項4に記載の化合物。
  11. は:
    Figure 2010527913
    Figure 2010527913
    である、請求項10に記載の化合物。
  12. およびZは、Hである、請求項11に記載の化合物。
  13. はHであり、Zは−OHである、請求項11に記載の化合物。
  14. は、−OHである、請求項3に記載の化合物。
  15. は、アミノである、請求項14に記載の化合物。
  16. は:
    Figure 2010527913
    Figure 2010527913
    である、請求項15に記載の化合物。
  17. およびZは、Hである、請求項16に記載の化合物。
  18. はHであり、Zは−OHである、請求項16に記載の化合物。
  19. は−OHであり、ZはHである、請求項16に記載の化合物。
  20. は、−OHである、請求項14に記載の化合物。
  21. は:
    Figure 2010527913
    Figure 2010527913
    である、請求項20に記載の化合物。
  22. およびZは、Hである、請求項21に記載の化合物。
  23. はHであり、Zは−OHである、請求項21に記載の化合物。
  24. およびZが結合する二つの隣接する−CH−基が、二重結合を形成しない、請求項1に記載の化合物。
  25. およびZの一つがHである、請求項24に記載の化合物。
  26. 各R、RおよびRは、Hである、請求項25に記載の化合物。
  27. は、アミノである、請求項26に記載の化合物。
  28. は、アミノである、請求項27に記載の化合物。
  29. は:
    Figure 2010527913
    Figure 2010527913
    である、請求項28に記載の化合物。
  30. はHであり、Zは−OHである、請求項29に記載の化合物。
  31. は−OHであり、ZはHである、請求項29に記載の化合物。
  32. は、−OHである、請求項29に記載の化合物。
  33. は:
    Figure 2010527913
    Figure 2010527913
    である、請求項32に記載の化合物。
  34. はHであり、Zは−OHである、請求項33に記載の化合物。
  35. は、−OHである、請求項26に記載の化合物。
  36. は、アミノである、請求項35に記載の化合物。
  37. は:
    Figure 2010527913
    Figure 2010527913
    である、請求項36に記載の化合物。
  38. はHであり、Zは−OHである、請求項37に記載の化合物。
  39. は−OHであり、ZはHである、請求項37に記載の化合物。
  40. は、−OHである、請求項35に記載の化合物。
  41. は:
    Figure 2010527913
    である、請求項40に記載の化合物。
  42. はHであり、Zは−OHである、請求項41に記載の化合物。
  43. およびZは、いずれもHである、請求項24に記載の化合物。
  44. 各R、RおよびRは、Hである、請求項43に記載の化合物。
  45. は、アミノである、請求項44に記載の化合物。
  46. は、アミノである、請求項45に記載の化合物。
  47. は:
    Figure 2010527913
    である、請求項46に記載の化合物。
  48. は、−OHである、請求項45に記載の化合物。
  49. は:
    Figure 2010527913
    である、請求項48に記載の化合物。
  50. は、−OHである、請求項44に記載の化合物。
  51. は、アミノである、請求項50に記載の化合物。
  52. は:
    Figure 2010527913
    Figure 2010527913
    である、請求項51に記載の化合物。
  53. は、−OHである、請求項50に記載の化合物。
  54. は:
    Figure 2010527913
    である、請求項53に記載の化合物。
  55. 下記:
    Figure 2010527913
    の立体配置を有する、請求項1〜54のいずれか一項に記載の化合物。
  56. 請求項1〜55のいずれか一項に記載の化合物、またはその立体異性体、薬学的に許容可能な塩またはプロドラッグと、薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤とを含む、医薬組成物。
  57. 哺乳類の細菌感染症を治療する方法であり、請求項1〜55のいずれか一項に記載の化合物または請求項56に記載の組成物を、有効な量、該哺乳類に投与するステップを含む、方法。
JP2010503204A 2007-04-10 2008-04-10 抗菌性1,4,5置換アミノグリコシド類似体 Pending JP2010527913A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US91090907P 2007-04-10 2007-04-10
PCT/US2008/059904 WO2008124821A1 (en) 2007-04-10 2008-04-10 Antibacterial 1,4,5-substituted aminoglycoside analogs

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010527913A true JP2010527913A (ja) 2010-08-19
JP2010527913A5 JP2010527913A5 (ja) 2011-07-28

Family

ID=39473373

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010503204A Pending JP2010527913A (ja) 2007-04-10 2008-04-10 抗菌性1,4,5置換アミノグリコシド類似体

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20080300199A1 (ja)
EP (1) EP2148884A1 (ja)
JP (1) JP2010527913A (ja)
CN (1) CN101715455A (ja)
CA (1) CA2684957A1 (ja)
WO (1) WO2008124821A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013542992A (ja) * 2010-11-17 2013-11-28 アカオジェン インコーポレイテッド 抗菌性アミノグリコシド類似体

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2585253C (en) * 2004-11-05 2011-05-24 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antimicrobial 2-deoxystreptamine compounds
WO2007028012A2 (en) * 2005-09-01 2007-03-08 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antibacterial 6'-n-modified 4,5-substituted aminoglycoside analogs
EP1957507B1 (en) 2005-12-02 2018-10-24 Ionis Pharmaceuticals, Inc. Antibacterial 4,5-substituted aminoglycoside analogs having multiple substituents
AU2008326297B2 (en) 2007-11-21 2012-11-08 Cipla USA, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
AU2009234373B2 (en) * 2008-04-09 2015-09-24 Cornell University Coferons and methods of making and using them
WO2010030704A2 (en) 2008-09-10 2010-03-18 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010030690A1 (en) 2008-09-10 2010-03-18 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antibacterial 4,6-substituted 6', 6" and 1 modified aminoglycoside analogs
WO2010042851A1 (en) 2008-10-09 2010-04-15 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010042850A1 (en) 2008-10-09 2010-04-15 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010132765A2 (en) 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010132768A1 (en) 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial derivatives of sisomicin
WO2010132757A2 (en) 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010132760A1 (en) 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial derivatives of tobramycin
WO2010132759A1 (en) 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial derivatives of dibekacin
US9771345B2 (en) 2009-10-07 2017-09-26 Cornell University Coferons and methods of making and using them
WO2011044538A1 (en) * 2009-10-09 2011-04-14 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2011044503A1 (en) * 2009-10-09 2011-04-14 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
JP2013507391A (ja) 2009-10-09 2013-03-04 アカオジェン インコーポレイテッド 抗ウイルスアミノグリコシド類似体
WO2011044498A1 (en) * 2009-10-09 2011-04-14 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
CN105384673B (zh) * 2015-11-09 2017-11-14 南京富润凯德生物医药有限公司 3‑氟代‑氮杂环丁烷衍生物的合成方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4985048A (ja) * 1972-05-04 1974-08-15
JPS4992044A (ja) * 1972-12-06 1974-09-03

Family Cites Families (42)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3897412A (en) * 1972-05-04 1975-07-29 Bristol Myers Co Paromomycin antibiotic derivatives
US3896106A (en) * 1972-06-26 1975-07-22 Bristol Myers Co Antibiotic derivatives
US3808198A (en) * 1972-09-07 1974-04-30 Bristol Myers Co Lividomycin b derivatives
US3860574A (en) 1972-12-06 1975-01-14 Bristol Myers Co Derivatives of neomycin b and neomycin c
JPS553358B2 (ja) * 1973-03-13 1980-01-24
US4170642A (en) * 1973-10-01 1979-10-09 Zaidan Hojin Biseibutsu Kagaku Kenkyu Kai Derivatives of kanamycin A
GB1454489A (en) * 1974-04-11 1976-11-03 Farmaceutici Italia Paromomycin derivatives
JPS5850235B2 (ja) * 1974-12-11 1983-11-09 明治製菓株式会社 3′,4′−α−エポキシ−リボスタマイシン又は−カナマイシンBの製造法
US4066753A (en) * 1976-05-27 1978-01-03 Canadian Patents And Development Limited Neomycin and paromomycin derivatives
US4347354A (en) * 1977-04-28 1982-08-31 Bristol-Myers Company Preparation of 1-N-[ω-amino-α-hydroxyalkanoyl]aminoglycoside polysilylated antibiotics and products obtained therefrom
US4424343A (en) * 1977-04-28 1984-01-03 Bristol Myers Company Preparation of 1-N- ω-amino-α-hydroxyalkanoyl!kanamycin polysilylates and products
ZA803031B (en) 1979-06-07 1981-05-27 Erba Farmitalia Paromomycin derivatives
US4247687A (en) * 1979-06-12 1981-01-27 Farmitalia Carlo Erba S.P.A. Aminoglycoside antibiotic derivatives and process for their preparation
DE3206725A1 (de) * 1981-05-13 1982-12-02 Merck Patent Gmbh, 6100 Darmstadt Schwer loesliche salze von aminoglykosidantibiotika
DE3431534A1 (de) * 1984-08-28 1986-03-13 Merck Patent Gmbh, 6100 Darmstadt Flavanonderivate
IT1225484B (it) * 1987-11-27 1990-11-14 Pierrel Spa Procedimento di sintesi dell'amikacina
US5470836A (en) * 1988-04-29 1995-11-28 Farmitalia Carlo Erba S.R.L. Paromomycin or its derivatives or salts thereof in combination with sodium stirogluconate for parenteral treatment of human parasitic diseases
US5534408A (en) * 1993-09-24 1996-07-09 University Of Massachusetts Medical Center 2-deoxystreptamine aminoglycoside inhibition of HIV RRE/Rev binding
JPH08502966A (ja) * 1992-10-23 1996-04-02 ユニバーシティー・オブ・マサチューセッツ・メディカル・センター Rna/リガンド結合の低分子抑制
US5942547A (en) * 1995-09-08 1999-08-24 Scriptgen Pharmaceuticals, Inc. 2-Deoxystreptamine derivatives, pharmaceutical compositions thereof and therapeutic methods using same
US6541456B1 (en) * 1999-12-01 2003-04-01 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antimicrobial 2-deoxystreptamine compounds
US7160992B2 (en) * 2003-04-28 2007-01-09 Yeda Research And Development Co., Ltd. Amino-modified polysaccharides and methods of generating and using same
US20050004052A1 (en) * 2003-07-03 2005-01-06 Technion Research & Development Foundation Ltd. Bifunctional antibiotics for targeting rRNA and resistance-causing enzymes
US7635685B2 (en) * 2003-07-03 2009-12-22 Technion Research & Development Foundation Ltd. Bifunctional antibiotics for targeting rRNA and resistance-causing enzymes and for inhibition of anthrax lethal factor
CA2585253C (en) * 2004-11-05 2011-05-24 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antimicrobial 2-deoxystreptamine compounds
WO2007028012A2 (en) * 2005-09-01 2007-03-08 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antibacterial 6'-n-modified 4,5-substituted aminoglycoside analogs
EP1957507B1 (en) * 2005-12-02 2018-10-24 Ionis Pharmaceuticals, Inc. Antibacterial 4,5-substituted aminoglycoside analogs having multiple substituents
AU2008326297B2 (en) * 2007-11-21 2012-11-08 Cipla USA, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010030690A1 (en) * 2008-09-10 2010-03-18 Isis Pharmaceuticals, Inc. Antibacterial 4,6-substituted 6', 6" and 1 modified aminoglycoside analogs
WO2010030704A2 (en) * 2008-09-10 2010-03-18 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010042850A1 (en) * 2008-10-09 2010-04-15 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010042851A1 (en) * 2008-10-09 2010-04-15 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
TW201100091A (en) * 2009-05-14 2011-01-01 Achaogen Inc Aminoglycoside dosing regimens
CA2761756A1 (en) * 2009-05-14 2010-11-18 Achaogen, Inc. Treatment of urinary tract infections with antibacterial aminoglycoside compounds
CA2948868A1 (en) * 2009-05-14 2010-11-18 Achaogen, Inc. Treatment of klebsiella pneumoniae infections with antibacterial aminoglycoside compounds
WO2010132760A1 (en) * 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial derivatives of tobramycin
WO2010132765A2 (en) * 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010132757A2 (en) * 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial aminoglycoside analogs
WO2010132768A1 (en) * 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial derivatives of sisomicin
WO2010132759A1 (en) * 2009-05-15 2010-11-18 Achaogen, Inc. Antibacterial derivatives of dibekacin
WO2010147836A1 (en) * 2009-06-17 2010-12-23 Achaogen, Inc. Combination therapies using antibacterial aminoglycoside compounds
TW201304784A (zh) * 2010-11-17 2013-02-01 Achaogen Inc 抗菌性胺基糖苷類似物

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4985048A (ja) * 1972-05-04 1974-08-15
JPS4992044A (ja) * 1972-12-06 1974-09-03

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6013011344; The Journal of Antibiotics Vol.34, No.2, 1981, p.240-242 *
JPN6013011346; The Journal of Antibiotics Vol.33, No.6, 1980, p.675-678 *

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013542992A (ja) * 2010-11-17 2013-11-28 アカオジェン インコーポレイテッド 抗菌性アミノグリコシド類似体

Also Published As

Publication number Publication date
EP2148884A1 (en) 2010-02-03
WO2008124821A1 (en) 2008-10-16
CN101715455A (zh) 2010-05-26
CA2684957A1 (en) 2008-10-16
US20080300199A1 (en) 2008-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010527913A (ja) 抗菌性1,4,5置換アミノグリコシド類似体
JP5256043B2 (ja) 複数の置換基を有する抗菌4,5−置換アミノグリコシドアナログ
USRE47741E1 (en) Antibacterial aminoglycoside analogs
AU2005304713B2 (en) Antimicrobial 2-deoxystreptamine compounds
US8481502B2 (en) Antibacterial aminoglycoside analogs
US8524675B2 (en) Antibacterial aminoglycoside analogs
US8658606B2 (en) Antibacterial aminoglycoside analogs
US20080214845A1 (en) Antibacterial 6'-modified 4,5-substituted aminoglycoside analogs
US8524689B2 (en) Antibacterial aminoglycoside analogs
US8653042B2 (en) Antibacterial aminoglycoside analogs
US20120283209A1 (en) Antibacterial aminoglycoside analogs

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110405

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20120719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130308

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130801