JP2010526585A - 体組織を処置するためのシステムおよび方法 - Google Patents
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Abstract
体組織(105)を治療するデバイス(114)は、遠位端と近位端とを有する細長い円筒状の誘導部(122);および細長い円筒状の誘導部(122)に確実に接続された1つまたは複数の発熱体(120)を備える。発熱体(120)は、外部から該発熱体(120)に印加された電磁場に応答して誘導的に熱エネルギーを発生させる働きをする。操作の間、発熱体(120)によって発生した熱エネルギーが、標的組織(105)の治療に使用されるように、1つまたは複数の発熱体(120)を標的組織(105)の近くに配置する。
Description
本開示は一般に、医療方法および装置、より具体的には、RF誘導加熱によるさまざまな種類の体組織を処置するための医療方法および装置に関する。
ヒトおよび/または動物は、乳癌および失禁など、さまざまな種類の組織に関連した疾病に罹患し得る。乳癌は、乳房の組織、通常は乳管(乳頭に乳汁を運ぶ管)および乳腺小葉(乳汁を作る腺)の組織に形成される最も一般的な癌であると考えられる。一般に乳癌には2つのタイプ:限局的なもの(in situ)と侵襲的なものがある。限局的な乳癌は、乳癌細胞が、発生母地内に留まったままである、すなわち、乳癌細胞が乳管および乳腺小葉の周囲の乳房組織にまで浸潤しないような癌種である。侵襲的(浸潤性)乳癌は、発生母地から離れ出て、乳管や乳腺小葉を支持している周囲組織を侵襲する。一部の事例では、癌細胞は、リンパ節など体の他の部位に移動し得る。
不随意的排尿と称される失禁は、通常、尿管の疾患、神経系機能不全、アレルギー応答、椎間板ヘルニア、または心理的ストレスに起因して膀胱の制御が困難である高齢者が経験するものである。女性は、出産、手術、または尿道炎症の後に不随意排尿を経験する傾向があり、一方、男性は、前立腺に問題がある場合に不随意排尿となる傾向がある。
異常組織を処置するためのさまざまな種類の技法が開発されている。例えば、乳癌を治療するための技法の1つは、乳房を除去して癌の再発に対して最良の保証を提供することであるが、これは外観を損ない、患者に非常に難しい選択を求めるものであり、また、多くの場合、その後に美容整形手術が必要である。(これ以降、癌という用語は、癌性、前癌性、および他の異常細胞または疾患状態を集合的に称する)。化学療法および放射線照射は別の技法であり得るが、再発に対して有効な保証を提供し得ない。腫瘤摘出術は代替的な手法であり得るが、再発の可能性がかなりある。別の例では、ホメオパシー療法が失禁を軽減する最も一般的な手法であり得るが、失禁の根本的な問題を解決するものではない。したがって、さまざまな種類の体組織を処置するのに有効な技法を提供することを目的とした技法が非常に必要とされている。
1つの実施の形態では、カテーテルは、遠位端および近位端を有する細長い円筒状の誘導部;および細長い誘導部に確実に接続された1つまたは複数の発熱体を含む。発熱体は、外部から印加された電磁場に応答して誘導的に熱エネルギーを発生させる働きをする。操作の間、発熱体によって生じた熱エネルギーが標的組織の治療に使用されるように、発熱体の少なくとも1つは、標的組織の近くに配置される。
別の実施形態では、組織を処置するためのシステムは、交流電磁場を発生させるためのコイル;ならびに細長い円筒状の誘導部を有するカテーテル;および細長い誘導部に確実に接続された1つまたは複数の発熱体を含む。発熱体は、外部から印加された電磁場に応答して誘導的に熱エネルギーを発生させる働きをする。操作の間、発熱体によって生じた熱エネルギーが標的組織の治療に使用されるように、発熱体の少なくとも1つは、標的組織の近くに配置される。
さらに別の実施形態では、組織を処置するための方法は、カテーテルの発熱体を処置される組織の近くに配置するステップ;および電磁場に応答して、前記発熱体に誘導的に熱エネルギーを発生させるために発熱体に外部電磁場を印加し、その熱エネルギーにより組織を処置するステップを有してなる。
本発明を実施する態様の現在予定されている最良のものについて、以下に詳細に説明する。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって最も良く定義されていることから、説明は限定的な意味と捉えられるべきではなく、単に本発明の一般的な原理を説明する目的でなされている。
図1を参照すると、図1は、本発明の一実施形態に従ってヒトの乳癌を治療するためのシステムの概略図を示している。示されているように、ヒト乳房101は、乳頭106;および乳頭から内部へ、次いで分枝している網目構造へと伸びている管状の網目構造102を有する。網目構造102の各々は、三次元構造に配置されている一連の連続した、より小さな管腔を含む。乳汁を産生するための乳腺小葉104が、最も小さな管腔の末端に接続している。
乳癌のタイプの1つは、非浸潤性小葉癌(LCIS)である。LCIS105は、異常細胞が1つまたは複数の乳腺小葉内に含有されているが、周囲の乳房組織には浸潤していないことを意味する。LCIS105は、乳癌の早期形態であるか、または将来的な癌発現のマーカーである。LCISを有する患者は、将来、いずれかの乳房に乳癌を発現するリスクが増大している状態にある。LCIS105を有する乳房101では、患者は浸潤性小葉癌を発現する可能性が高い。癌が他方の乳房に発現する場合、それは同様に、浸潤性小葉癌または浸潤性乳管癌であり得る可能性が高い。
図1における処置システムは、カテーテル114ならびにRF電源112により電力供給される際にRF電磁場を発生する電気コイル110を備える。簡潔にするため図1には慣例的な回路を示していないが、コイル110を制御/操作するための慣例的な回路を本システムに使用することができる。図2は、先端部120および誘導部122を備えたカテーテル114の概略的な斜視図を示している。カテーテル114の先端部120は、外部のRF場に応答して熱エネルギーを誘導的に発生する材料で形成される。図1に示されるように、先端120により生じた熱エネルギーがLCIS105を壊死させるか、または切除するように、カテーテル114の先端部120がLCIS105内またはその近くに配置される。RF場の強度、コイル操作周波数、発熱体の組成、およびRF場を印加する時間間隔は、細胞のタイプおよび本システムによって処置される面積によって決定される。
カテーテル114は一般に、細長い円筒状の形状を有する。先端部120の直径Dは、とりわけ、処置される標的組織のサイズなど、意図される印加の大きさによって決定される。カテーテル114を使用して、従来のカテーテルの技術よりも高い精度で体組織を処置することができる。例えば、既存の技術は、標的とする小葉に連結した管状の網目構造の全体を流体で満たすこと、およびその流体を加熱して、LCIS、ならびに管状の網目構造に連結した健康な小葉をも壊死させることを含む。これとは対照的に、図1の処置システムは、医師が、標的とするLCIS105のみを処置できるようにする。図1のシステムはまた、浸潤性小葉癌(ILC)など、他のタイプの乳癌も処置することができることに留意されたい。ILCは、乳汁を産生する小葉104内で始まり、周囲の乳房組織に浸潤する。それは、体のさらに遠隔部分にも拡散し得る。カテーテル114の先端部120をILCの近くに適切に配置し、電磁場の強さおよびコイル110の操作時間を制御することによって、乳房の浸潤部分を正確な方法で処置することができる。
コイル110のRF場によって先端部120が誘導的に加熱されて、熱エネルギーを発生する。1つの典型的な実施の形態では、先端部120は、コイル110によって発生した電磁場に応答して熱エネルギーを発生できる材料で形成される。先端部120の材料としては、限定はしないが、金属、プラスチック、ポリマー、セラミック、またはそれらの合金が挙げられる。金属など、材料のいくつかは、材料が磁性を失うキュリー温度を有する場合がある。先端部120の材料の種類は、材料のキュリー温度が先端部分の予め決められた操作温度以下になるように選択される。また、先端部120の材料を適切に選択することによって、本処置システムは、処置の間、特定のタイプの異常細胞を選択的に処置できる一方、他のタイプの細胞は無傷のままにとどまる。例えば、特定の異常細胞の壊死温度は、健康な細胞の壊死温度よりも低い場合がある。このような場合、先端部120の材料のキュリー温度は2つの温度の間に設定され、このシステムが異常細胞を識別的に壊死させることを可能にする。
電気コイル110は従来の導電性材料で形成される。コイル110は、一般に円筒の形状を有し、コイルの直径は、コイルの内面が、一般に乳房101の外側の輪郭に沿うことができるように、コイルの中心軸に沿って可変しうる。コイル110の操作周波数は、カテーテル114の先端部120のサイズおよび材料、ならびに発生させる熱エネルギーによって決まる。例えば、コイル110のインダクタンス(L)は、とりわけ、コイルによって包囲された面積の関数であり、LCタンク回路の共鳴周波数は、Lおよびキャパシタンス(C)の値によって決まる。所与のCでは、タンク回路の周波数は、Lの値が増加するにつれて減少する。機能的観点からは、コイルの直径が大きくなる(コイルを通る一定の電流に関して)ほど、コイル内の磁場の均一性が低くなる。磁場は、コイルの近くで最も強く、中心部ではきわめて弱い。したがって、図9に関連して述べるように、コイル110は、標的組織および標的組織周囲の器官の大きさ、ならびに先端部120に印加されるRF場の必要とされる強さに応じて、他の幾何学的形状を有し得る。
図3は、III−IIIの線に沿って切断された、図2のカテーテル114の概略的な断面図を示す。示されているように、先端部120は、好適な方法によって誘導部122に確実に接続されている。例えば、シアノアクリレートおよびUV系の接着剤などの粘着性の材料を用いて、先端部120を誘導部122に接着させることができる。他の方法としては、熱接着(先端部の周囲に誘導部分材料を溶融)、先端部の誘導部への機械的クリンピング、ワイヤを先端部にはんだ付けしてワイヤをカテーテルのシャフトに沿って遠隔の接続箇所まで延ばすこと、および、カテーテルのID(またはOD)をしっかりつかむため、先端に段差(barbs)またはネジ山(threads)などの特徴を有することが挙げられる。
典型的には、カテーテル114は、先端部120が標的組織に達するまで体内に挿入される。したがって、誘導部122は、医師による挿入過程または標的組織の方への先端部の進行の間、屈曲するように可撓性であり、先端部を支持するのに十分強靭な材料によって形成される。誘導部122の材料としては、限定はしないが、ナイロンおよびポリイミドが挙げられる。1つの典型的な実施の形態では、誘導部122は、コイル110によって発生させた電磁場に対して透過性の材料によって形成される。
図4は、カテーテル130の別の実施形態の概略的な断面図である。示されているように、カテーテル130は先端部132と誘導部134を備える。誘導部134からの先端部132の意図しない離脱を防ぐために、先端部132は、誘導部134内に伸びる段差133を有する。先端部132と誘導部134は、それぞれ先端部120、誘導部122と同一の材料で形成される。
図5A〜図5Bは、カテーテル114の先端部に関するさまざまな実施形態の概略的な断面図を示している。図5Aに示されているように、先端部135の遠位端は、管状の網目構造102または血管などの患者の体の細長い管腔内へのカテーテルの挿入を促進するために、丸みを帯びている。標的組織が狭い領域に局在する場合、先端部136は、図5Bに示されるように、鋭い円錐状の端部を有し得る。先端部135と136は双方とも誘導部に接着され、および/または図4の133と同様の段差を有することに留意されたい。
図5Cは、カテーテルの別の実施形態の概略的な断面図を示している。示されているように、先端部/誘導部と標的組織との直接接触を防ぐために、カテーテル137はコーティング138を有する。コーティング138はまた、組織または凝塊がカテーテルの先端部などの発熱体に付着することを防ぐと共に、潤滑性、熱伝達性または耐磨耗性を改善する。コーティングはまた、先端部/誘導部とカテーテル137が挿入される患者の体との直接接触を防ぎ、それによって、体に生じる損傷可能性を減少させる。コーティング138は、限定はしないが、陽極酸化層、保護層またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)層であり、コイル110によって発生したRF電磁線に対して透過性である。
図6Aは、カテーテル140の別の実施形態の概略的な側面図を示している。示されているように、カテーテル140は、3つのRF発熱体141a〜141cを有する先端部141;およびコーティングされた表面部148を有する誘導部150を備える。以後、RF発熱体(または、発熱体と略す)という用語は、コイルによって発生した外部RF電磁場に応答して熱エネルギーを発生させるカテーテルの部分を集合的にいう。また、RF発熱体は、先端部120の材料と同様の材料で形成される。同じように、以後、誘導部は、誘導部122の材料と同様の材料で形成される。3つのRF発熱体141a〜141cの大きさおよび材料は、印加の種類によって選択される。例えば、概ね均一な電磁場によって励起される場合に、先端部141がカテーテル140の縦軸に沿って予め設計された温度分布を有し得るように、RF発熱体は、さまざまなキュリー温度を有し得る。本開示の教示から逸脱することなく、カテーテルには他の好適な数の発熱体を含ませてもよいことを注記する。
コーティングされた表面部148の形状および大きさもまた、印加の種類、より具体的には、カテーテル140によって処置される組織の面積によって決まる。例えば、コーティングされた表面部148は、カテーテル140の縦軸に沿って延在し、概ね円筒殻の形状を有し、非浸潤性乳管癌(DCIS)を治療するために用いられる。DCISは、一般的な種類の乳癌であり、周囲の乳房組織を侵襲していない乳管壁の異常細胞のことである。これは、早期の乳癌であり、一部の専門家には、DCISは「前癌」状態と考えられている。DCISは、治療せずに放置しておくと、やがては侵襲的な乳癌に展開する可能性がある。すなわち、癌細胞は癌細胞が生じた位置から脱出して、乳房の乳管および小葉を支持する周囲組織を侵襲する可能性がある。カテーテル140のコーティングされた表面部を、DCISを有する乳管壁内に配置し、コーティングされた表面部に外部RF電磁場を印加することによって、DCISを治療することができる。
カテーテル140は、その縦軸に沿って、コーティングされた表面部の他の好適な数および分布を有していてもよい。先端部120の事例のように、操作の間、コイル110により形成されるRF場に応答した熱エネルギーを発生する材料で、コーティングを形成して差し支えない。
図6Aでは、典型的なカテーテル140は、カテーテルの遠位端149から始まり、連続して3つのRF発熱体141a〜141cおよびコーティングされた表面部148を備えていることが示されている。しかしながら、3つのRF発熱体141a〜141cの配置およびカテーテルの縦軸に沿ったコーティング表面部148は、印加の種類に依って可変しうることを注記する。図6Bは、カテーテル160のさらに別の実施の形態の概略的な側面図を示している。示されているように、カテーテル160は:3つのRF発熱体161a〜161c;コーティングされた表面部168;および誘導部162を備えており、カテーテル160の遠位端部は、発熱体、コーティングされた表面部、および誘導部が交互に配置された各セグメントを含んでいる。発熱体の各々は、カテーテルの遠位端164から適切な距離で間隔を空けることができる。カテーテル160の各要素の材料は、カテーテル140の対応する要素の材料と同様である。例えば、コーティングされた表面部168のコーティングは、部分148のコーティングと同様である。
図7は、カテーテル200のさらに別の実施形態の概略的な断面図を示している。示されているように、カテーテル200は、先端部202、誘導部204、カテーテルの長手方向にカテーテル200の遠位端から近位端へと延在する管状ルーメン206、および管状ルーメン206に連結されたポート116を備えている。管状ルーメン206を介し、ポート116を通じてさまざまな種類の流体を導入しかつ取り出すことができる。例えば、管状の網目構造102(図1)を洗浄するための流体を、ポート116を通して導入することができる。別の例として、管状の網目構造102を膨張させるための流体を、予め設定された圧力でポート116を通して注入することができる。さらに別の例では、医師が、処置すべき標的組織にカテーテル200を正確に進行させられるように、蛍光透視用のBaおよび/またはNiを含む液体などの色素または造影物質を、ポート116を通して注入することができる。カテーテル200の先端部202は、図6A〜6Bに示されるように、他の好適な数のRF発熱体およびコーティング領域を有し得ることを注記する。
カテーテル200は、随意的に、誘導部204内に配置される、少なくとも1つのRF発熱体203を備えていて構わない。発熱体203は、外部RF場に応答して管状ルーメン206内の流体を加熱するための熱エネルギーを発生する。発熱体203は、リング、細長いバー、中空管などの任意の好適な形状を有することができ、先端部120の材料と同様の材料で形成できることは当業者にとって明白なはずである。あるいは、発熱体203は、誘導部の内面に塗布され、部分148のコーティングと同様の材料から形成されたコーティングであり得る。
図8は、カテーテル210のさらに別の実施形態の概略的な断面図を示している。示されているように、カテーテル210は、先端部212、誘導部214、管状ルーメン216、および管状ルーメン216に連結されたポート218を備えている。先端部212は、心臓の狭窄血管または閉塞血管を開放させるための冠動脈形成術など、血管形成術のためのバルーンを備えている。先端部212は、膨張できる材料から形成され、管状ルーメン216と流体連通している空洞部213を有する。操作の間、血管を開放するための流体を、ポート218を通じて空洞部213に導入し、先端部212を膨張させる。コイルによって発生した外部RF電磁場に応答して熱エネルギーを発生させるために、先端部212もまた、金属などの強磁性材料215によりコーティングされる。誘導部214は、外部RF電磁場に対して透過性である材料から形成される。上部212は、誘導部に塗布されたコーティングのキュリー温度に耐えることができる、ナイロン11、12、66、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ビニル、塩化ポリビニル、アクリロニトリルブタジエンスチレン、Pebax(登録商標)、Hytrel(登録商標)、C−Flex(登録商標)、Texin(登録商標)、およびTecoflex(登録商標)などの可撓性材料から形成される。カテーテル210は、誘導部214上に形成される追加のコーティングおよびその縦軸に沿って配置される追加のRF発熱体を備えていてもよいことを注記する。
カテーテル210は、随意的に、誘導部214内に配置される少なくとも1つのRF発熱体220を備えていて差し支えない。発熱体220は、外部RF場に応答して管状ルーメン216内の流体を加熱するための熱エネルギーを発生する。発熱体220は、リング、細長いバー、中空管などの任意の好適な形状を有することができ、先端部120の材料と同様の材料から形成できることは当業者にとって明白なはずである。あるいは、発熱体220は、誘導部の内面に塗布され、かつ部分148のコーティングと類似の材料から形成されたコーティングであり得る。
図1では、コイル110は、概ね円筒殻の形状を有することが示されている。しかしながら、処置されるべき組織が体の皮膚に近く、そのため、カテーテル114の発熱体が体の皮膚近くに配置される場合、異なるタイプのコイルを使用して構わない。図9は、体の皮膚近くに配置されたカテーテルの発熱体を励起させるために使用することができる電気コイル230の典型的な実施形態の概略的な上面図を示している。示されているように、コイル230は、概ね円形の平面的な形状を有しており、コイルを制御/操作するための回路234を介してRF電源232に連結している。操作の間、発熱体が熱エネルギーを誘導的に発生して標的組織を処置できるように、コイル230は、カテーテルの発熱体の近くに移動させる。簡潔にするために、コイルの他の構造は、本明細書では詳述しない。しかしながら、このコイルは、標的組織の種類および標的組織周囲の体の構造に依って他の好適な構造を有し得ることは当業者にとって明白なはずである。
図1〜9に示されたカテーテルは、さまざまな種類の標的組織を処置するために使用できることを注記する。例えば、図2の114など、図1〜9におけるカテーテルのうちの1つを血管に挿入し、先端部120によって発生した熱エネルギーが血管の一部を縮小させ、それによって血管を閉塞させるように、先端部120を外部RF電磁場により励起させる。別の例として、図6Aの140など、カテーテルの使用により失禁を処置することができる。失禁を有する患者は、腹部に圧を加える物理的活動時に不随意に尿を漏らす。標的組織が尿制御を回復できるように、弱化した括約筋、膀胱頚部、または尿道など、適切に閉じない標的組織/筋を、カテーテル140により加熱して目的のサイズに縮小させることができる。簡潔にするために、他の種類の処置は、本明細書では詳述しない。しかしながら、図1〜9のカテーテルが、さまざまな種類の処置に適用できることは当業者にとって明白なはずである。
当然のことながら、前述のことは、本発明の例示典型的な実施形態に関するものであり、添付の特許請求の範囲に示された本発明の精神および範囲から逸脱することなく改変を行うことができることを理解されたい。
Claims (20)
- 遠位端と近位端とを有する細長い円筒状の誘導部;および
前記誘導部に確実に接続され、外部から印加された電磁場に応答して誘導的に熱エネルギーを発生させる働きをする1つまたは複数の発熱体
を備えたカテーテルであって、
操作の間、組織の処置に前記熱エネルギーが使用されるように、前記発熱体の少なくとも1つは、前記組織の近くに配置されることを特徴とする、
カテーテル。 - 前記発熱体が、前記遠位端に固定された先端部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記先端部が、複数の段差または接着剤によって前記誘導部に固定されていることを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。
- 前記先端部の遠位端が、尖っているかまたは丸みを帯びていることを特徴とする請求項2に記載のカテーテル。
- 前記発熱体の各々が、キュリー温度を有することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記カテーテルの一部が、前記組織と前記カテーテルとの直接的な接触を防ぐための材料でコーティングされていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記材料が、前記電磁場に対して透過性であることを特徴とする請求項6に記載されたカテーテル。
- 前記発熱体が、前記電磁場に応答して熱エネルギーを発生させる働きをする前記誘導部の1つまたは複数のコーティングされた表面部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記誘導部の長手方向に沿って前記遠位端から前記近位端へと延在する管状ルーメンをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記近位端において前記誘導部に連結され、前記管状ルーメンと流体連通するポートをさらに備えていることを特徴とする請求項9に記載のカテーテル。
- 前記管状ルーメンが、その内部に流体を有するように構成され、
前記発熱体の少なくとも1つが、前記流体を加熱する働きをすることを特徴とする請求項9に記載のカテーテル。 - 前記誘導部の長手方向に沿って前記遠位端から前記近位端へと延在する管状ルーメンをさらに備えたカテーテルであって、
前記発熱体は、遠位端に固定された先端部を備え、該先端部は、前記管状ルーメンと流体連通する空洞部を有し、前記空洞部は、前記管状ルーメンを介して適用される内圧に供される際に膨張するように適合されており、
前記先端部は、外面に塗付されたコーティングを有し、熱エネルギーを発生させる働きをする
ことを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。 - 前記電磁場が、RF電源に接続されたコイルによって発生することを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記発熱体が、前記誘導部に配置され、前記誘導部の長手方向に沿って分布されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記発熱体が、金属、プラスチック、ポリマー、セラミック、およびそれらの合金からなる群より選択される材料から形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 前記誘導部が、前記電磁場に対して透過性である材料から形成されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテル。
- 交流電磁場を発生させるためのコイル、および、
細長い円筒状の誘導部と、
前記細長い円筒状の誘導部に確実に接続され、前記電磁場に応答して誘導的に熱エネルギーを発生させる働きをする1つまたは複数の発熱体と、
を備えたカテーテル
を備えた、組織を処置するシステムであって、
操作の間、組織の処置に熱エネルギーが使用されるように、前記発熱体の少なくとも1つが前記組織の近くに配置されている、
システム。 - 組織を処置するための方法であって、
処置すべき組織の近くにカテーテルの発熱体を配置するステップと、
前記発熱体が電磁場に応答して熱エネルギーを誘導的に発生させ、それによって、前記熱エネルギーにより前記組織を処置するために、外部電磁場を前記発熱体に印加するステップと、
を有してなる方法。 - 前記組織が異常な組織を含み、前記組織を処置するステップが、前記異常組織を壊死させることを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
- 前記組織を処置するステップが、前記組織を目的のサイズに縮小させることを含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
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