JP2010524769A - 部品を航空機胴体に取り付けるための取付配置構成品、航空機、および取付配置構成品を構成するための方法 - Google Patents

部品を航空機胴体に取り付けるための取付配置構成品、航空機、および取付配置構成品を構成するための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】部品を航空機胴体(3)に取付けるための取付配置構成品(1)および係る取付配置構成品を備える航空機が提案される。
【解決手段】この取付配置構成品(1)は航空機胴体に接続可能な細長の縦通材(5)およびこの部品に接続可能な取付具(11)を備える。縦通材はこの縦通材の長手方向へ延びる方向において並んで形成される複数の凹部(9)を備える。取付具は縦通材の凹部において押込式ロック係合に適合される少なくとも1つの係合部品を備える。縦通材および/または取付具はCFCを備えることができる。取付具はまた様々な他のプラスチックまたは金属を含んでもよい。重量軽減が達成され、同時に安定かつ多様に配置可能な取付けが提供される。さらに凹部に隣接して強化繊維を提供することで取付配置構成品のための縦通材を構築する方法が提供され、炭素のスクリムはその凹部周囲に局所的に強化される。
【選択図】図1

Description

[関連出願の参照]本出願は、2007年4月24日に出願の独逸国特許出願第10 2007 019 305.1−22号、および2007年4月24日に出願の米国仮出願第60/926 047号明細書の出願日の利益を主張し、これらの出願の開示は、本明細書において参照することにより援用される。
本発明は、部品を航空機胴体に取り付けるための柔軟な取付配置構成品、かかる取付配置構成品を備える航空機、およびかかる取付配置構成品のための縦通材を製造する方法に関する。
航空機において、例えば、トリム部品などの客室装備品、収納棚または乗客のシート、あるいはトイレ設備など客室設備全体は、航空機を構成する胴体に取付られる必要がある。
航空機胴体は、しばしば縦通材およびフレーム部品によって構築される。
この設計において、縦通材は、航空機胴体の長手方向に実質的に延在しており、他方でフレーム部品はこの縦通材をまたがって延材する。
従来、縦通材およびフレーム部品は、金属、例えばアルミニウムなどでできており、航空機全体の重量のかなりの部分を占めている。
さらに、従来、客室装備品はしばしば、リベット接続またはネジ接続によって、フレーム部品および/または縦通材に取り付けられる。
このため、フレーム部品/縦通材は、対応する位置にドリルで円形に穴を開けられて(spot drilled)、次いで、リベットまたはネジによってその開けられた孔に取付具が取り付けられる。
特に、強行着陸時において経験されるような、かなりの加速力(最大で9g(重力))が生じ得る状況において、フレーム部品および縦通材に取り付けられた部品は、胴体構造上の長手方向に、著しい力を及ぼし得る。
かかる力に確実に耐え得るために、指定された「X−負荷(load)」、つまり、X−方向、すなわち航空機の長手方向における客室装備品の取付けが、特に縦通材の必要要件に見合わなければならない。
従って、部品を航空機の胴体に取り付けるための取付配置構成品に対する必要性、取付配置構成品において、特に、従来の取付配置構成品の上述の弱点が少なくとも部分的に回避できる取付配置構成品に対する必要性が存在し得る。
特に、可変に配置可能な方法で、異なる大きさおよび異なる重量の客室装備品を取り付けることが可能な、構造的に安定した軽量の取付配置構成品に対する必要性が存在し得る。
さらに、対応の取付配置構成品を備える航空機、およびかかる取付配置構成品を構築するための方法に対する必要性が存在し得る。
この必要性は、独立請求項の主題によって満たされることが可能である。
本発明のさらに有利な展開は、従属請求項において述べられる。
本発明の第1の態様によれば、航空機の胴体に部品を取付けるための取付配置構成品が提供され、この取付配置構成品は、航空機の胴体に接続可能な細長の縦通材と、その部品に接続可能な取付具(11)とを備える。
この配置構成部品において、縦通材は、この縦通材の長手方向へ延びる方向において並んで形成される複数の凹部を備える。
取付具は、縦通材の凹部において、押込式ロック係合に適合される少なくとも1つの係合部品を備える。
本発明の特徴、特性、利点、および代替の実施形態を以下に述べる。
本文書において、用語「取付構成部品」とは、少なくとも2つの部分を含み、1つの部分は、本文書においては「縦通材」として指定されており、航空機胴体に接続され、この航空機胴体の部分を形成するように適合されており、もう1つの部分は、本文書においては「取付具」として指定されており、例えば、トリム部分、積荷コンテナ、座席、または客室部品全体など、航空機胴体内に取付けられる部品に接続されるように設計され、あるいは、係る客室部品の部分を形成するように設計されている。
次に、縦通材および取付具は、それらがしっかりと相互接続でき、その結果、取付具から縦通材へ、少なくとも一方向に沿って、好ましくは航空機胴体のX−方向に力を伝達可能であるように設計される。
この目的のために、取付具は、押込式ロックの仕様で、縦通材において縦に並んで配置された複数の凹部のうちの1つの凹部と係合可能なようにその形状が適合された、少なくとも1つの係合部品を備える。
最もシンプルな場合において、縦通材は、一枚の金属薄板と類似する細長の平らな部品であってもよく、その両側端部において、例えば航空機胴体のフレーム部材に、リベットで留められるか、ネジで留められるか、溶接されるか、または他の方法で取付けられることができ、このフレーム部材は縦通材を横切って延びている。
その縦通材は、凹部(好ましくは貫通孔の形状で)を備える。
凹部を提供することによって、一方で、縦通材の重量は著しく軽減可能である。
他方で、これらの凹部は取付具上において1つまたは数個の係合部品に適合する役割を果たす。
縦通材の長手方向に延びる方向において、数個の凹部が並んで提供されているので、取付具は、異なる凹部を可変に係合するように配置可能であり、その結果、縦通材上において様々な位置に取付け可能である。
さらに、凹部は製造時に既に縦通材に組み込まれることが可能であるので、後の段階において部品が航空機胴体に設置される場合に、(リベットの)孔は必要ない。
それゆえ、縦通材もまた、その後の穴あけ(spot drilling)による著しい構造的脆弱性が生じる箇所に、例えば、繊維強化プラスチックなどの材料を含むことができる。
一実施形態によれば、縦通材における凹部は、隣接する凹部間の間隔Sで等距離となるように配置される。
この、並んで同じ間隔にて凹部を提供する工程は、一方で縦通材の製造を簡略化する。
他方で、さらなる実施形態において、取付具が少なくとも2つの係合部品を備えるように提供可能であり、ここで、隣接する係合部品は互いに間隔Sを有して配置される。
縦通材における凹部もまた、間隔Sにて等距離となるように形成される場合、係る取付具は、所望されるように、縦通材上に配置可能であり、各々の場合において、間隔Sだけオフセットされ、ここで、各々の場合において、2つの係合部品は縦通材において隣接する凹部を係合できる。
このようにして、取付具から縦通材への力の伝達のより良い方法が達成可能であり、他方で、同時に、間隔Sに従ったピッチで、縦通材上における取付具の位置を可変に定めることが可能である。
さらなる実施形態によれば、取付具は、この取付具の係合部品同士を接続する接続線から離れて位置するように配置された連結部分を備え、その結果、連結部分から接続線への垂線が2つの係合部品間において接続線と交差する。
言い換えると、組み立てられた状態において、係合部品は縦通材上の線上に位置付け可能であり、ここで、連結部分は、縦通材から側方向に間隔を取って離れており、係合部品間に位置決めされる(垂直に縦通材上で突き出ている)。
この配置構成において、連結部分は、例えば、単に孔であるか、または取付具中(または取付具上)のスタッドであってもよく、この孔またはスタッドへ、上記の部品が取付け可能である。
取付け部品は、係合部品の位置の間に配置されるので、上記部品もまた、係る中間位置において固定可能である。
さらに、連結部品が様々な位置で配置可能であるいくつかの異なる取付具を用いることで、上記部品が取付けられる位置に対して、その固定性をさらに改善することが達成可能である。
さらなる実施形態によれば、縦通材における凹部は円形である。
凹部の係る円形設計により、任意の力が局所集中してしまうピークを生じることなく、取付具の係合部品と、縦通材における凹部との間で首尾良く力を伝達することが可能となる。
さらに、円形の凹部は製造が容易である。
さらなる実施形態によれば、凹部は、少なくとも、0.5cm、好ましくは、少なくとも1cm、より好ましくは、少なくとも2cmの断面積を有する。
円形の凹部の場合、凹部の直径は、少なくとも1cm、好ましくは、少なくとも2cmであるべきである。
凹部のより大きな断面積は、係合部品と凹部との間の力の伝達を改善し、その結果、その凹部の表面が磨耗を被るリスク、すなわち、係合部品によって及ぼされる側方向の力のために生じる、凹部の漸次的な拡大のリスクを低減する。
さらなる実施形態において、縦通材はT型縦通材として設計され、ここで、凹部は、T型縦通材のウェブ(web)において配置される。
T型縦通材は良い機械的安定性を提供し、しばしば航空機の工業技術において用いられる。
T型縦通材の上肢において、例えば、航空機胴体のトリムパネル(trim panel)を取付けることが可能である。
T型縦通材のウェブ(このウェブは、上肢から中間において突き出ている)において、凹部が一列の孔として形成可能であり、好ましくは、中立的な構造(neutral fibre)に従って(すなわち、航空機の使用時において、縦通材上に生じる張力および圧縮力が、実質的に互いに相殺される)、形成可能である。
T型縦通材はCFC薄膜でできた形成部分であってもよい。
さらなる実施形態によれば、取付具は射出成型部分として設計される。
射出成型技術により、取付具または縦通材において、力の流れと適合する、高度なフィリグリーのような(filigree)うねり模様が可能となる構造物を製造することができる(これは、粉砕された部分(milled part)の場合においては以前は非常にコストがかかるものであった)。
さらに、約0.5mm程度の厚さの壁が実現可能となり、重量を削減するさらなる可能性をもたらす。
射出成型技術を用いることで、取付具は、30%のガラス繊維を含有するPEI(ポリエーテルイミド)やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの最先端技術の熱可塑性物質を含む。
代替として、炭素繊維強化されたジュロプラスト(Duroplast、熱硬化性物質)の成型品として、取付具を製造することもまた可能である。
さらなる実施形態によれば、取付具は、ガラス繊維強化プラスチック(plastic)を含む。
係るプラスチックは経済的であるばかりでなく、軽い力から中程度の力を伝達するのに十分な強度を提供する。
さらなる実施形態によれば、取付具は、熱形成された炭素繊維強化プラスチック部分を備える。
係るプラスチックは高価である一方、それらは、非常に著しい力を伝達するのに適切にさせる、優れた強度を提供する。
さらなる実施形態によれば、取付具は粉砕された部分(milled part)であるか、または炭素繊維強化されたジュロプラスト成型部分である。
このようにして、非常に優れた強度が達成され、それは、例えば、トイレの部品または船舶や飛行機などの調理室の部品など、客室要素全体の取付けにおいて経験されるような最も強い力にも耐える。
本発明のさらなる態様は、上述の取付配置構成品を有する航空機を提供する。
航空機において、縦通材は耐荷重性の胴体構造の部分を形成することができる。
本発明に係る取付配置構成品、またはその取付配置構成品の所定の実施形態を使用すると、以下の結果が航空機において達成され得る。
縦通材上のX−加重に適合するために、X−取付具(x−fitting)のための柔軟な接続の構想が実施可能であり、他方で、同時に、重量およびコストが削減される。
この配置構成において、縦通材における凹部は、さらなる重量節約の可能性を満たす程度に十分に大きいように選択されるべきである。
取付具は、調和し、ぴったりと合った適合を想定すべきである。
意図された荷重により、異なる取付具が縦通材に取付け可能であり、この取付具は、好ましくは、取付けの目的のために、縦通材において2個から8個の凹部を用いる。
係合部品により、取付具は、押込式ロックの仕様にて、縦通材の凹部を係合するので、首尾良く恒常的に安定した力伝達が可能となるからである。
摩擦による力伝達は必要ではなく、この摩擦による力伝達は、磨耗の結果として、時が経つにつれて効果が低下してしまう場合がある。
さらに、縦通材への接続における表面の圧力は低く、というのも、その力は、高い圧力が集中してしまう場合を導いてしまう、縦通材を故障させてしまう可能性なく、押込式ロックの係合を提供する係合部品により伝達可能であるからである。
射出成型されたCFCの取付具の使用により、接触による腐食のリスクがない点で、利点をさらに提供する。
取付具はまた、縦通材における凹部に着脱可能にはめ込む(snap)ことができる、いわゆるスナップおよびクリック(snap and click)係合を用いて形成可能である。
これは、縦通材において取付具の位置の迅速な交換オプションまたは可変性を提供する。
縦通材における複数の凹部のために、部品の設置のための様々な取付け位置が決定可能であり、その後に変更可能である。
本発明のさらなる態様によれば、以下の工程を含む取付配置構成品のための縦通材を製造する方法が提案され、炭素のスクリムを提供する工程と、上記炭素のスクリムにおいて凹部を作製する工程と、上記炭素のスクリムを浸透する工程と、上記凹部に隣接する強化繊維を提供する工程と、上記炭素のスクリムを、上記強化繊維と共にプレスする工程とを含む。
上述の方法において、例えば、織り交ぜられた炭素繊維を含む1つのマットまたは複数のマットが炭素のスクリムとして利用可能である。
凹部は打抜きによりマットに形成可能である。
炭素のスクリムは、後の処理工程において硬化可能である樹脂に浸透され得る。
凹部の領域に炭素のスクリムを機械的に強化し、かつ負荷を受けた場合に凹部からのその後の引き抜けを避けるために、強化繊維が凹部に隣接するように構成可能である。
例えば、斜めに横切って延びる(すなわち、炭素のスクリムの繊維に関連する角度において)強化繊維は、互いに対して実質的に直角に延びる繊維を含む炭素のスクリムに配置可能である。
斜めに横切って延びるこれらの強化繊維は、凹部周囲に巻かれるか、または巻き付けられるように配置可能であり、その結果、凹部の端部を強化する。
最後に、強化繊維と共に炭素のスクリムはプレスされ得、この処理において、樹脂は同時に硬化され得る。
マトリックスとそれに対応するダイが押圧のために利用可能であり、より好ましくは、それらのマトリックスとダイとの双方を用いて、加熱され、加圧され得る。
本発明の個々の実施形態を参照すると、上述の特徴は所望のように組み合わせ可能である。
特に、取付配置構成品の内容において記載された特性は、本発明に係る航空機の特性または構築方法と組み合わせ可能である。
本発明の上記およびさらなる態様、特性、および利点は、添付の図面を参照して、所定の実施形態の以下の記載において説明される。
本発明の第1の実施形態に係る取付配置構成品を示す斜視図である。 図1に示す取付け装置を示す上面図を示す。 スナップアンドクリック機構を備える本発明のさらなる実施形態に係る取付配置構成品を示す断面図である。 ネジ接続を含む本発明のさらなる実施形態に係る取付配置構成品を示す側面図である。 本発明のさらなる実施形態に係る取付配置構成品のための取付具の様々な例示的実施形態を示す図である。 中程度の負荷のために設計された、本発明のさらなる実施形態に係る取付配置構成品を示す斜視図である。 図6に示す取付配置構成品の代替の実施形態の2つを示す側面図である。 図6に示す取付配置構成品のための取付具の代替的な例示的実施形態を示す図である。 非常に著しい負荷のために設計された、本発明のさらなる実施形態に係る取付配置構成を示す斜視図である。 図9に示す取付配置構成品の側面図である。 図9に示す取付配置構成品の上面図である。 非常に著しい負荷を吸収するように設計された、本発明のさらなる実施形態に係る取付配置構成品の上面図である。 本発明のさらなる実施形態に係る取付配置構成品のための製造方法を説明する役割を果たす図である。
各々の場合において、図面は略図でしかない。
図面における同一または類似の参照文字は同一または類似の要素を示す。
図1は、取付配置構成品1を示し、これは、縦通材5およびフレーム部品7を備える航空機胴体3の部分を継ぎ合わす。
この縦通材5は、航空機胴体3の長手方向に延在し、T型縦通材として設計されている。
縦通材は、縦に並んだいくつかの円形凹部9を備え、これらは、T型縦通材のウェブ(web)のおよそ中ほど、すなわち、およそ縦通材の力中立位置(force−neutral)の構造に配置される。
縦通材5上には、取付具11が取付けられる。
取付具11は、円形で、上記凹部9と係合する2つの係合部品13を備え、凹部9もまた円形であり、これは押込式ロック(positive−locking)仕様である。
図2に示すように、取付具11は、実質的に三角形であり、この三角形の「角」(この角は縦通材から間隔を空けている)に、連結部分15が提供される。
図に示される実施形態において、連結部分15は、部品を取り付けることができる、シンプルな円形の孔である。
係合部品13は、縦通材の凹部9が有するよりも僅かに短い直径を有し、その結果、組み立てられた状態において、上記の係合部品13は、押込式ロック仕様で、この凹部と係合可能である。
縦通材において、凹部9は、間隔Sで、等距離となるように配置される。
取付具11の係合部品間の間隔もまた、間隔Sに対応するため、この取付具11は、縦通材5に沿って任意に所望される隣接の凹部に取り付けられることができ、この取付具11に取付け可能な部品を可変に配置できる。
図1および図2に示す取付配置構成部品は、例えば、取付られたトリム部品、絶縁部材、減圧パネル、および直線状の照明カバーなどによって及ぼされるような、小さな力に適応するために提供される。
これらの用途において、X−方向において及ぼされる力は、概して、200daN(デカニュートン)未満であり、他方で、Y−方向における力は、概して、60daN未満である。
また、縦通材5は凹部9が込み込まれる金属を備えることができる。
しかしながら、重量を減らすために、およびCFC胴体における材料の使用と調和させるために、CFCがラミネートされた構成で製造されたプラスチック(plastic)の縦通材の使用が好まれる。
2孔の取付具は、例えば30%のガラス繊維含有(短繊維)のPEI(ポリエーテルイミド)など、射出成形されたプラスチックから製造可能である。
例えば、短繊維または長繊維を有する、40%の炭素繊維含有のPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)を含む、高品質の射出成形された熱可塑性物質を用いることもまた可能である。
図3は、XY−方向に部品を取り付けるためのスナップおよびクリック式(snap−and−click)の取付具を示す。
取付具11の係合部品13は、2つの部分で設計されており、この係合部品13の上部21は孔23を備える。
この係合部品13の下部25は、上部21の孔23を介して到達可能なスタッド27を備え、折り重ね可能なロッキング部品29は、上記スタッド27の端部に取り付けられている。
各々の場合において、上部21および下部25は突起部31および33を有しており、これらの突起部は、取付具が取り付けられた状態において、上からおよび下から、縦通材5に支えられている。
図4は、限られた範囲で、Z−方向に作用し、好ましくは60daN未満である力を吸収するのに適した取付具11をさらに示す。
この取付具11は、ネジ35およびワッシャ37を用いてT型縦通材5の凹部に取り付けられる。
図5は、連結部分15が、係合部品13に関連して、様々な位置に配置される、様々な取付具を示す。
図5Iに示される例において、連結部分15を介して接続線Vを通る垂線nは、(左側の)係合部品13の中心において、2つの係合部品13間の通る接続線Vと交差する。
図5IIに示される例において、垂線nは、2つの係合部品13間の中央において、接続線Vと交差する。
図5IIIに示される例において、図5Iに示される取付具は、180度回転された位置において示される。
図に示される2つの取付具により、縦通材5の2つの凹部9間の距離の半分に対応するピッチに配置可能なように部品を取付けることが可能となる。
特定の用途では、例えば、2.54センチメートル(1インチ)の直径であるが、しかしながら、5.08センチメートル(2インチ)で互いにオフセットされている円形の凹部を提供可能である。
2つの異なる取付具を提供することによって、取付けられる部品の配置が2.54センチメートル(1インチ)の精度で達成可能である。
図6は、例えば、供給路(PSUチャネル)または乗客の頭上に配置された収納棚によって、例えば生じ得る中程度の力を吸収するように設計された取付配置構成品の実施形態を示す。
この配置構成品において、取付具11は、押込式ロックの仕様にて、T型縦通材5の対応の凹部9と係合する5つの係合部品13を備える。
この取付具は、例えば、熱可塑性の射出成型材料でできていてもよい。
例えば、40%の精密鋳造アルミニウム、炭素繊維強化成型プラスチック部品、またはそれらの組み合わせの長炭素繊維を含有するPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)が利用可能である。
この取付配置構成品は、最大500daNのX−方向における力および最大150daNのY−方向における力に対して設計されている。
図7は、ネジ接続およびスナップおよびクリック接続(図3および図4のそれらと類似している)を有する図6に示される取付配置構成品の代替的な実施形態を示す。
図8は、部品をインチ毎で設置できる取付具11(図5に示したシステムの設置と類似している)による、図6に示した取付配置構成品のための代替的な変形を示す。
図9から図12は、取付配置構成品の代替的な実施形態を示し、これらの実施形態は、例えば、積荷コンテナ(stowage)、船舶や飛行機などの調理室(galley)、乗組員休憩部屋、またはトイレなどの取り付けにおいて直面する場合のある非常に著しい負荷を吸収するように設計されている。
この場合、この取付具は、押込式ロック仕様で、縦通材にある対応の凹部に係合する7つまたは8つの係合部品13を備える。
図9から図11に示すように、さらなる安定性を提供するために、取付具11もまたフレーム部品7に支えられ得、ネジまたはリベット41により、そのフレーム部品7に取付け可能である。
取り付けられる部品と取付具11との間で力を伝達させるために、連結部分15に取付けられる連結ロッド43が利用可能である。
図12に示すように、フレーム部品7の支えなしで、いくつかの隣接する凹部9において、係合させるように、取付具11は支持可能であり、このようにして、縦通材に非常に著しい力を伝達可能である。
部品のインチ毎の設置またはさらに細かく調整可能な位置決めでの取付けを可能にするために、さらなる取付け部分51が提供可能であり、この部分51は、縦に並んで配置された複数の孔49で、取付具11に取付けられる。
図13を参照すると、取付け装置のための縦通材の製造のための構築方法が説明可能である。
重量を軽減するために、縦通材は、繊維強化プラスチックでできていることが好ましい。
なぜならば、そのようなプラスチックの場合、凹部を任意に抜打ち(die−cutting)すると、この領域における材料が著しく脆弱になる場合があるからであり、この凹部周囲の領域は、その部分に的を絞って強化されるべきである。
図13は、炭素のスクリム(carbon scrim)61を示す。
このカーボンのスクリム61は、炭素繊維マット63および65を備え、各々のマットは、互いに直交して織り交ぜられた繊維を備えてもよく、互いに積み重ねられ、互いに45度でオフセットされたこれらの炭素繊維マット63および65が配置可能である。
炭素繊維のスクリム61において、凹部9は抜打ちで形成可能である。
凹部9周囲のエッジ67は、隣接する強化繊維69によって強化される。
これらの強化繊維69は、凹部9の周囲において巻かれるか、または巻き付けられて、その凹部9の周囲において、さらに強化された材料層となる。
炭素のスクリム61およびその上に配置されてもよい任意の強化繊維69が樹脂で前もって浸透された後、それらはダイ71およびマッチングマトリックス(matching matrix)73を用いてプレスされ、このプレスにおいて、それらは押圧され、その圧力および熱へ曝すことによって硬化される。
最後に、指摘しておくべきは、用語「含む、備える」(「comprising」)、「有する、持つ」(「having」)などは、さらなる要素、部材、部品などの存在を排除しない。
用語「1つの、ある」(「a」または「one」)は、複数の対象物を排除しない。
特許請求の範囲における部材番号は参照を容易にする目的で提供されており、すなわち、それらが、いかなる意味においてもその特許請求の範囲が保護する範囲を限定することを意図されてはいない。
1 取付配置構成品
3 航空機胴体
5 縦通材
7 フレーム部品
9 凹部
11 取付具
13 係合部品
15 連結部分
21 上部
23 孔
25 下部
27 スタッド
29 ロッキング部品
31、33 突起部
35 ネジ
37 ワッシャ
41 リベット
43 連結ロッド
49 複数の孔
51 部分
61 スクリム
63、65 炭素繊維マット
67 補強繊維
71 ダイ
73 マトリックス

Claims (17)

  1. 航空機の胴体(3)に部品を取付けるための取付配置構成品(1)であって、前記取付配置構成品は、
    前記航空機の胴体に接続可能な細長の縦通材(5)と、
    前記部品に接続可能な取付具(11)とを備え、
    前記縦通材は、前記縦通材の長手方向へ延びる方向において並んで形成される複数の凹部(9)を備え、
    前記取付具は、前記縦通材の凹部において、押込式ロック係合に適合される少なくとも1つの係合部品を備えることを特徴とする、取付配置構成品(1)。
  2. 前記縦通材における凹部が、隣接する凹部間における間隔Sで等距離となるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の取付配置構成品(1)。
  3. 前記取付具が少なくとも2つの係合部品を備え、
    隣接する係合部品は互いに間隔Sを有して配置されることを特徴とする、請求項2に記載の取付配置構成品(2)。
  4. 前記取付具はさらに、前記係合部品同士を結ぶ接続線(V)から離れるように配置された連結部分(15)を備え、
    前記連結部分から前記接続線への垂線(n)は、2つの係合部品間の前記接続線と交差することを特徴とする、請求項3に記載の取付配置構成品。
  5. 前記凹部は円形であることを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の取付配置構成品。
  6. 前記凹部が、少なくとも1cmの断面積を有することを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の取付配置構成品。
  7. 前記縦通材はT型縦通材として設計され、前記凹部は前記T型縦通材のウェブに配置されることを特徴とする、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の取付配置構成品。
  8. 前記縦通材および/または前記取付具(複数/単数)は、射出成型部分として設計されることを特徴とする、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の取付配置構成品。
  9. 前記縦通材および/または前記取付具(複数/単数)は、ガラス繊維強化プラスチックを備えることを特徴とする、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の取付配置構成品。
  10. 前記縦通材および/または前記取付具は、炭素繊維強化プラスチックを備えることを特徴とする、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の取付配置構成品。
  11. 前記縦通材および/または前記取付具(複数/単数)は、粉砕された部分、または炭素繊維強化されたジュロプラストの成型部分であることを特徴とする、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の取付配置構成品。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の取付配置構成品を備えることを特徴とする、航空機。
  13. 前記縦通材が耐荷重性の胴体構造の部分を形成することを特徴とする、請求項12に記載の航空機。
  14. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載の取付配置構成品を製造する方法であって、
    炭素のスクリム(61)を提供する工程と、
    前記炭素のスクリムにおいて凹部(9)を作製する工程と、
    前記炭素のスクリムを浸透する工程と、
    前記凹部に隣接する強化繊維(69)を提供する工程と、
    前記炭素のスクリムを、前記強化繊維と共にプレスする工程を含むことを特徴とする、方法。
  15. 前記炭素のスクリムは樹脂で浸透され、前記樹脂をプレスする間に硬化することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 前記炭素のスクリムは、実質的に、互いに直角に延びる繊維を含み、前記強化繊維は、前記炭素のスクリムの繊維に対して斜めに横切って延びることを特徴とする、請求項14または請求項15の記載の方法。
  17. マトリックス(73)および対応のダイ(71)により、押圧を行うことを特徴とする、請求項14乃至請求項16のいずれか一項に記載の方法。
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