JP2010522751A - 下部尿路症状の治療のための併用療法 - Google Patents

下部尿路症状の治療のための併用療法 Download PDF

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Abstract

本発明は下部尿路症状(LUTS)、とりわけ、良性前立腺肥大症から生じるLUTSの治療のための組成物に関する。本発明の組成物は、本明細書記載のベータ−3アゴニストと、任意選択により、5−アルファ還元酵素インヒビター、又はNK−1アンタゴニスト、又はアルファ−1アドレナリンアンタゴニスト、又は抗ムスカリン剤とを組合わせて含有する。また本発明は、ベータ−3アゴニストと、5−アルファ還元酵素インヒビター、NK−1アンタゴニスト、アルファ−1アドレナリンアンタゴニスト又は抗ムスカリン剤から選択される2種のさらなる活性剤とを含有してなる組成物を包含する。

Description

本発明は下部尿路症状(LUTS)、とりわけ良性前立腺肥大症から生じるLUTSの治療のための組成物に関する。本発明の組成物は、下記のベータ−3アゴニスト(ベータ−3アドレナリン受容体アゴニスト)と、任意選択により、5−アルファ還元酵素インヒビター、又はNK−1アンタゴニスト又はアルファ−1アドレナリンアンタゴニスト又は抗ムスカリン剤とを組合わせて含有する。また本発明は、ベータ−3アゴニストと、5−アルファ還元酵素インヒビター、NK−1アンタゴニスト及びアルファ−1アドレナリンアンタゴニストから選択される2種のさらなる活性剤とを含有してなる組成物を包含する。
BPHは加齢男性における進行性の略普遍的な症状であり、尿道の閉鎖を経て、程度は変わり得るが膀胱出口の閉塞にまで至る前立腺組織の結節性拡大を特徴とする。この障害は主たる死亡原因ではないが、老齢男性において生活水準に有意に影響する病的状態の代表的原因である。BPHは多様な下部尿路症状と関係する。慢性状態となったBPHは、膀胱平滑筋の肥大、尿うっ滞、膀胱結石、尿路感染症の発生率増加、失禁、及び腎不全などを伴う。膀胱出口の閉塞に導く前立腺腫の具体的な生化学的、組織学的及び薬理学的性質は未だ未知である。しかし、BPHの発現は、老齢男性人口にとって回避し得ない現象であると考えられる。BPHは50歳を超えた男性に共通して認められ、70歳を超える男性では約70%で観察され、さらに年齢が進むと略普遍的となって、80歳ではその発症率が90%である[Berry et al,J.Urol.,132:474 479,1984]。
男性における下部尿路症状(LUTS)は、限定されるものではないが、閉塞性(排尿)及び刺激性(貯留又は充満)症候の複合したものであり、頻度増大、夜間頻尿、尿流減少、及び排尿開始の躊躇又は遅延などである。LUTSは前立腺の肥大化並びに前立腺平滑筋の収縮により誘発される尿道抵抗性の変化から生じるものであると認識されている。結果として生じる尿道抵抗性の増大は、尿の流出量を制限し、膀胱内で誘発される二次的変化を惹き起こす。不安定な膀胱収縮の特徴的なパターンは、刺激性膀胱としても知られ、形態学的BPHをもつ男性にしばしば観察される。
これら症状の起源についての確かな病因は明瞭ではないが、2つの要素、すなわち静的構成要素と動的構成要素が閉塞に寄与している。前立腺の前立腺肥大化又は過形成は、男性尿道を経由する液体の自由な流れに物理的に影響を及ぼし、様々な程度の膀胱障害に導く。この要素は静的構成要素と言われている[Caine M,J.Urol.,136:1 4,1986]。組織学的に、BPHは腺性(上皮)及び間質性(線維筋性)過形成を特徴とする。細胞数の観察される増加は、上皮性及び間質性増殖の結果、又は細胞蓄積に導く傷害性のプログラムされた細胞死の結果であり得る。初期BPH発症に際し、本疾患は主として結節数の増加を特徴とするが、その後の増殖は一般にゆるやかである(McNeal、1990)。進展の第二期においては、大型結節の優位な増加がある。第一期においては、腺性結節が間質性結節よりも大きくなる傾向がある。第二期においては、個々の結節のサイズが増大している場合、腺性結節のサイズが明らかに優勢である。
閉塞の動的構成要素は、前立腺及び尿道平滑筋の増大したアドレナリン神経支配に二次的であり、尿道の抵抗性を増大させる。刺激性の症状は尿道の機能不全と密接に関係しており、それが膀胱出口の閉塞の結果であると信じられた[Anderson K E,Brit.J.Urol.,85 Suppl:12−18,2000]。
BPHに対する標準的治療は、外科的又は薬理学的介入である。外科的介入は、開放“単純”前立腺切開術、内視鏡経尿道切除術、及び“最も侵襲の少ない”診療室手法などによる前立腺腫の除去である。外科手術は、一般に、患者が上記のBPHの重篤な症状又は続発症(再発性UTI、再発性の濃厚血尿、膀胱結石、腎不全、又は巨大膀胱憩室)を有する場合に推奨される(McConnell et al, 1994;Denis et al, 1998)。これらの外科的介入は、結果として閉塞性及び刺激性症状の永続と再発に至るため、それらの関連する罹患率が有意であること、又は有効性が限定されることにより制限される。従って、軽度ないし中度の症状を示す患者には、外科的介入よりもむしろ薬理学的介入が推奨される。
現行のBPH治療における薬理学的な介入は、2つの主要なカテゴリーに分類し得る:すなわち、アルファ−1アドレナリン受容体アンタゴニスト及び5−アルファ還元酵素インヒビターである。
前立腺の成長と肥大化は強力なアンドロゲン、5−アルファ−ジヒドロテストステロン(DTH)に依存している。5−アルファ−還元酵素は、前立腺、肝臓及び皮膚においてテストステロンをDHTに変換する。DTHはこれらの臓器の細胞核においてアンドロゲン受容体に結合してアンドロゲン作用を誘発する。フィナステリド及びデュタステリドはテストステロンからDHTへの変換の競合的インヒビターであり、従って、その変換を遮断する。フィナステリドは2型5α−還元酵素に対して選択的であり、一方、デュタステリドは1型及び2型5α−還元酵素インヒビター両方を阻害する。フィナステリド及びデュタステリドは共に血清DTH濃度を急速に低下させ、それが結果として前立腺サイズの縮小に導く(Wilde et al,Drugs,57:557−581,1999;.Roehrborn et al:Urology 2002;60:434−441)。最大の症状改善には治療の開始から6〜12ヶ月を要し、その後も継続して治療を必要とする。[Gormley et al.N Engl J Med 1992;327:1185−1191,Roehrborn et al:Urology 2004;63:709−715]。これらの投薬が前立腺の平滑筋又は膀胱出口閉塞の動的構成要素に影響を与えているとは思えない。
さらに最近の文献:良性前立腺過形成の処置における5アルファ還元酵素のインヒビター(TH Tarter and ED Vaughan,Jr.Curr Pharm Des.2006;12(7):775−83)を参照されたい。
第二のクラスの化合物は、アルファ−1アドレナリン受容体アンタゴニストとして知られ、BPHの治療に利用可能であり、症候性BPHの動的構成要素に向かうと信じられる。アルファ・アドレナリン受容体は、より大きなGタンパク質−カップル結合アドレナリン受容体ファミリーのメンバーであり、内在性カテコールアミン、ノルエピネフリン及びエピネフリンの作用を仲介し、結果として平滑筋を収縮させる。cDNAがエンコードする3種の別個のアルファ−1アドレナリン受容体のサブタイプ(アルファ−1a、アルファ−1b及びアルファ−1d)及び3種の別個のアルファ−2アドレナリン受容体のサブタイプ(アルファ−2a、アルファ−2b及びアルファ−2c)は、クローン化され、細胞中で安定的に発現されており、得られたタンパク質は薬学的に特徴づけられている[Schwinn et al,J.Pharmacol.Expel:Ther.,272:134−142,1995,Hieble et al Pharmacol.Rev.,47:267−70,1995]。
ヒトの下部尿路は、アルファ−1及びアルファ−2アドレナリン受容体両方を含んでいる。アルファ−1アドレナリン受容体は、前立腺及び膀胱三角部に優勢であり[Price et al J.Urol.,150:546−551,1993;Goopel et al,Urol.Res.,25:199−206,1997]、平滑筋収縮の仲介において機能的に重要であることが示されている[Forray et al,Mol.Pharmacol.,45:703−708,1994,Lepor et al J.Pharmacol.Exper.Ther.,270:722−727,1994;Hiebleet al,Eur.Pharmacol.,107:111−117,1985,Chappel et al,Br.J.Urol.,63.487−496,1989]。
アルファ−1アドレナリン受容体アンタゴニストは、内在する緊張力に対するアルファ−1仲介作用を遮断することにより、前立腺−尿道平滑筋を弛緩させ、その結果、前立腺平滑筋の弛緩を起こし、結果として尿道抵抗の低下と尿流量の増加に至らしめる。現在利用可能なアルファ−1アドレナリン受容体アンタゴニスト、例えば、プラゾシン、テラゾシン、ドキサゾシン及びアルフゾシンなどが、BPHと関連する閉塞性及び刺激性膀胱症状を改善する[Chapple,Brit J.Urol.,1:47−55,1995,Kawabe and Niijima,Urol.Int.,42:280−284,1987,Lepor et al,J.Urol.,148:1467 1474,1992,Reuther and Aagard,Urol.Int.,39:312−313,1984,Serels and Stein,Neurourol.Urodyn.,17:31−36,1998]。軽度ないし中度のBPHをもつ患者は緩和な症状の改善を経験する。効果の大きさは外科処置後に達成された効果よりもかなり低い。アルファブロッカーの共通の副作用は、排尿後血圧低下、めまい、失神、及び逆行性射精などである。
最近の文献を参照−−良性前立腺過形成について示唆的な下部尿路症状:アルファ−アドレナリン受容体アンタゴニストに関する最新の文献:S.Milani and B.Djavan British Journal of Urology International 2005 Jun;95 Suppl 4:29−36;アルフゾシン:良性前立腺過形成と関連する下部尿路症状治療のためのアルファ−受容体ブロッカー:MM Elhilali Expert Opin Pharmacother.2006 Apr;7(5):583−96;以下も参照:Thomas C.Westfall and David P.Westfall,アドレナリンアゴニスト及びアンタゴニスト:chapter 10,L.L.Brunton,J.S.Lazo and K.L.Parker,Goodman & Gilman’s The Pharmaceutical Basis of Therapeutics,11th edition,2006;McGraw−Hill:New York。
BPH及びLUTSに対する新しい治療法の必要性が存在する。男女双方において、LUTSと過剰活性膀胱に対して可能性を示す新規クラスの化合物は、β3アドレナリン受容体(βAR)アゴニスト及びニューロキニン1受容体アンタゴニストである。
β3ARはヒトの排尿筋平滑筋上で発現され、最も一般化しているβARのサブタイプである。参照:Takeda H,Yamazaki Y,Akahane M,Akahane S,Miyata H,Igawa Y,Nishizawa O;カニクリザルにおける膀胱平滑筋のβ−アドレナリン受容体サブタイプの特性化;Jap J.Pharmacol 2002;88:108−13。他のβARサブタイプ(すなわち、β1AR、β2AR)同様に、膜結合β3ARのアゴニスト促進刺激は、Gタンパク質及びアデニリルシクラーゼの活性化を経由するサイクリックアデノシン一リン酸(cAMP)の細胞内レベルを増大させる。単離したヒト膀胱平滑筋において、サブタイプ選択的アゴニストによりβ3ARを活性化すると、平滑筋が弛緩する。現在、頻尿、尿意逼迫及び失禁の治療の頼みの綱となっている抗コリン作用剤は、アセチルコリン促進平滑筋収縮の阻害を介して、平滑筋弛緩をも惹き起こす。従って、β3ARアゴニストなどの膀胱平滑筋を弛緩する他の薬剤が、尿意逼迫の治療に有効であり得ると仮定することは、理に適っている。
β2ARはヒトの排尿筋上でも発現され、また日本では、β2AR選択性アゴニストであるクレンブテロールが、頻尿、尿意逼迫などの処置用として承認されている。しかし、β2ARアゴニストは心臓β2ARの刺激を原因とする頻脈などの有意なメカニズムに基づく副作用と関連する。従って、β3AR選択的アゴニストの使用は、選択的排尿筋弛緩を促進しながら、抗コリン作用剤又はβ2ARアゴニストと関連する副作用など、有意なメカニズムに基づく副作用を最少とする治療上の有益性を提供し得る。
ヒト、ラット、モルモット、ウサギ、ケナガイタチ、イヌ、ネコ、ブタ及び非ヒト霊長類などの様々な種の排尿筋平滑筋にβアドレナリン受容体(βAR)が存在することは、放射性リガンド結合及び/又は機能的研究によりインビトロで研究されている。後者は典型的に、ムスカリンアゴニスト、エンドセリンアゴニスト又はKClにより予め収縮した膀胱組織のストリップにおいて弛緩を測定することからなる。両方法とも、β3ARを特性化するために使用する推定アゴニストとアンタゴニストの効力及び薬理学的特異性に強い影響を与えるβ3AR間の種差により複雑となる。それにもかかわらず、全体として、かかる薬理学的研究は、単離された排尿筋の弛緩を仲介する受容体のサブタイプには明瞭な種差が存在することを示しており、その場合、β1ARはネコとモルモットで優位を占め、β2ARはウサギで優位であり、またβ3ARはイヌ、ラット、ケナガイタチ、ブタ、カニクイザル及びヒトの排尿筋において寄与するか、又は優位を占める。ヒト及びラット排尿筋におけるβARサブタイプの発現は、種々の技法により試験されており、β3ARの存在がインシチューハイブリッド形成及び/又は逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)により確認された。根本的膀胱切除術を受けた患者からの膀胱組織におけるβ1AR、β2AR及びβ3ARのmRNAの実時間定量的PCR分析により、β3ARmRNAの重量の勝ることが明らかとなった(97%;比較、β1ARmRNAについては1.5%、またβ2ARmRNAについては1.4%)。さらに、β3ARmRNAの発現は対照において等価であり、ヒトの膀胱を遮断した;一方で、ヒトβ3ARアゴニストL−755507はインビトロで弛緩を呼び起こした。これらのデータは膀胱出口の閉塞がβ3ARのダウンレギュレーションに至らしめるものではなく、またβ3AR仲介排尿筋の弛緩を変更させるものでもないことを示唆する。β3ARの応答性は、正常な膀胱機能をもつと判断された患者から、また排尿筋の反射衰弱又は反射亢進をもつ患者から、膀胱切除術又は腸膀胱形成術に際し得られた膀胱ストリップによって比較されてもいた。β3ARアゴニスト仲介弛緩の程度又は効力に差異は認められず、β3ARの活性化が正常状態及び病的状態の排尿筋を弛緩する有効な方法であるとする考え方と矛盾しない。
尿貯留におけるβ3ARの重要な役割を支持する機能的な証拠は、インビボの研究から生じる。ラットに静脈内投与の後、げっ歯類選択的β3ARアゴニストCL316243は膀胱圧を低下させ、膀胱圧の研究では膀胱の許容量を増加させ、残尿量を増加させることなく排尿の間隔を長引かせる。ラットの実験モデルにおいては、排尿筋の不安定さが出口の閉塞により発生し、その結果、膀胱の肥大と自発的収縮を伴う。膀胱の反射亢進は酢酸、PGE2又は他の刺激剤の膀胱内点滴注入により発生させることが可能である;これらの刺激剤は感覚求心性線維を活性化し、随伴して排泄間隔を短縮し、また充満に際して自発的に膀胱を収縮させる。また、反射亢進は脳梗塞(中脳動脈閉鎖)によっても誘発され、その影響は阻害性橋上制御の低下に寄与する。反射亢進パラダイムにおいて、静脈内投与したCL316243は、用量依存的に排尿間隔を正常化し、排尿振幅を低下させ、膀胱許容量と伸展性を増大させる。排尿筋不安定性のパラダイムにおいて、経口投与したCL316243は、自発的膀胱収縮の用量依存的阻害を生じる。参照:Takeda H,Yamazaki Y,Akahane M,Igawa Y,Ajisawa Y,Nishizawa O;ラットの尿貯留におけるβ3−アドレナリン受容体の役割:選択的β3−アドレナリン受容体アゴニスト、CL316,243、及び種々の平滑筋弛緩剤間の比較;J Pharm Exp Ther 2000;293:939−45。参照:Woods M,Carson N,Norton N,Wesley S,Jeffery H,Argentieri TM;ラットにおける実験膀胱反射亢進と排尿筋不安定性に対する[ベータ]3−アドレナリン受容体アゴニストCL−316243の効率:J Urol 2001;166:1142−7。参照:Takeda H,Yamazaki Y,Igawa Y,Kaidoh K,Akahane S,Miyata H,Nishizawa O,Akahane M,Andersson KE;覚醒ラットにおけるプロスタグランジンE2−誘発膀胱機能亢進に対しての、及び心臓血管系に対してのβ3−アドレナリン受容体刺激の影響;Neurology and Urodynamics 2002;21:558−65。Kaidoh K,Igawa Y,Takeda H,Yamazaki Y,Akahane S,Miyata H,Ajisawa Y,Nishizawa O,Andersson KE。覚醒脳梗塞ラットにおける排尿筋反射亢進に対する選択的[ベータ]2及び[ベータ]3−アドレナリン受容体アゴニストの影響;J Urol 2002;168:1247−52。
過敏性膀胱及びLUTSにおいて用途を有し得る第二の新しいクラスの化合物は、中枢神経系への膀胱感覚インプットを調節し得るニューロキニン1アンタゴニストである。適切な感覚インプットは、正常な膀胱制御にとっての必要条件であり、感覚メカニズムを変化させることは、膀胱機能に障害を惹き起こす可能性がある。従って、提案されていることは、切迫失禁が“膀胱センサーの疾患”であるということである。参照:Klein,L.A.:J Urol.,139:1010−10−14,1998。健常の脊髄において、膀胱からの求心性活性は、脊髄路を経由して脳幹と、さらに橋排尿中心に至る有髄Aδ−線維により主に仲介される。脊髄破壊後は、異なるタイプの求心性経路が生じ、このものはカプサイシンに感受性の無髄C−線維により仲介される。これらの一次求心性C−線維は、脊髄分節反射経路を駆動し、過敏性及び失禁を含む膀胱の病的症状に関与している可能性がある。
排尿反射に対してタキキニン(TK)と、とりわけNK受容体アンタゴニストに新たに関心がもたれたことは、原因不明の排尿障害、及び多発性硬化症、パーキンソン病と脊髄障害などの神経性機能不全に関係する障害、これら両者の治療のために、最近、泌尿器科学にC−線維神経毒(カプサイシン及びレシニフェラトキシン)が導入されたことに起因する。参照:Maggi,C.A.,Barbanti,G.,Santicioli,P.,Beneforti,P.,Misuri,D.,Meli,A.and Turini,D.:カプサイシン感受性神経はヒトの排尿反射の求心性枝を調節することの膀胱容量の証拠;J.Urol.,142:150,1989。Lazzeri,M.,Beneforti,P.,Spinelli,M.,Barbagli G.,Turini D;感覚過敏障害の治療のための膀胱内レシニフェラトキシン:ランダム化プラシーボ制御研究;J Urol.,164:676−679,2000。Dasgupta,P.and Fowler,C.J.:古代から泌尿器科学へのトウガラシ;Brit.J.Urol.,80:845,1997。Lecci A.,birder,L.,Meini,S.,Giuliani,S.,Tramontana,M.,Criscuoli,M.:カプサイシンと排尿反射:タキキニンと他の伝達物質の作用;Curr.Top.Pharmacol.,4;193−220.,1998。M.B.Chancellor and W.C.de Groat,膀胱内カプサイシンとレシニフェラトキシン療法:過敏性膀胱を治療する方法に香辛料を加える;J.Urol.162;3−11,1999。膀胱内に直接点滴注入したカプサイシンは、使用されたかかる薬剤の最初のものであり、患者の〜70%で有益な効果(すなわち、膀胱許容量の増加)を達成したと報じられている。レシニフェラトキシン(カプサイシンより〜100倍以上強力)は初期の刺激作用なしにC−線維の不活性化を長引かせる。参照:Avelino,A.,Cruz,F.,Coimbra,A.:膀胱内レシニフェラトキシンは強い有害な興奮を惹き起こさずにラットの膀胱感覚線維を脱感作する:C−fos研究;Eur J Pharmacol.,378;17−25,1999。これら薬剤のヒトへの導入はいくつもの動物での研究により支持されており、これらの研究では、カプサイシン又はレシニフェラトキシンでの局所的若しくは全身的処置が、膀胱内のサブスタンスP及びニューロキニンAを枯渇させる用量で、膀胱の許容能力を増加させ、膀胱過敏症を低下させることが示された。参照:Holzer−Petsche,U.and Lembeck,F.:全身性カプサイシン処置はラットにおいて排尿反射を低下させる;Br.J.Pharmacol.83;935−941,1984。Cheng,C.I.,Ma,C.P.and de Groat,W.C.:ラットにおける排尿と、関連する反射に対するカプサイシンの効果;Amer.J.Physiol.,part 2,34;R132,1993。Cheng,C.I.,Ma,C.P.and de Groat,W.;慢性脊髄ラットにおける排尿と、関連する反射に対するカプサイシンの効果;Brain Res.,678;40−48,1995。Maggi,C.A.,Santicioli,P.and Meli,A.:ラット泌尿膀胱運動性に対するインビボでの局所カプサイシンの効果;Eur.J.Pharmacol.,103;41−51,1984。Santicioli,P.,Maggi,C.A.and Meli,A.:尿道麻酔ラットの膀胱内圧測定図に対するカプサイシン前処理の効果;J.Urol.,133;700−708,1985。従って、排尿反射における感覚伝達物質としてタキキニンの可能な役割が仮定されており、NK及び/又はNK受容体アンタゴニストは、膀胱から脊髄への感覚インプットを阻害することにより、カプサイシンと同じ効果を誘発し得る;従って、排尿を開始する閾値を増大させる。
選択的NK及びNK受容体アンタゴニストの作用は、様々な動物モデルの膀胱機能において研究されている。膀胱過敏症のシクロホスファミド誘発モデルを用いて、2種類のNKアンタゴニスト(GR82334及びRP67580)がi.t.後の容積閾値を増加させるが、i.v.投与では増加させないことが示されている。このモデルにおける緩和な応答は、NKアンタゴニストSR48968(10nmol/ラット)でも観察されたが、NK及びNKアンタゴニストの同時i.v.投与では、媒体処理ラット又はシクロホスファミド処理ラットのいずれでも尿力学的変数を変化させることはなかった。参照:Lecci,A.,Giuliani,S.,Santicioli,P.,Maggi,C.A.麻酔ラットにおいて化学的膀胱炎とした際の排尿筋反射亢進における脊髄タキキニンNK1及びNK2受容体の関与;Eur J.Pharmacol.,259;129−135,1994。石川らは、RP67580及びSR48968を用いて、脊髄NK受容体が、流出障害に二次的な膀胱肥大をもつ動物において、膀胱充満により誘発される排尿反射に関与していることを見出した。参照:Ishizuka,O.,Igwana,Y.,Lecci,A.,et al.1994:膀胱出口障害をもつ無麻酔ラット及び障害をもたないラットにおける排尿に対する鞘内タキキニンの役割;Br.J.Pharmacol.113,111−123。別の研究では、ラットにおいてGR82334の髄腔内投与がカプサイシン誘発排尿反射を遮断することが判明した。重要なことは、化学的侵害受容反射に有効であると証明されている同じ用量で、GR82334は、膀胱充満により誘発される排尿反射又は会陰締め付けにより誘発される収縮力に影響しなかったことである。参照:Lecci,A.,Giuliani,S.,Maggi,C.A.;反射誘発された膀胱収縮に対するNK−受容体アンタゴニストGR82334の作用;Life Sciences,51;277−280,1992。
武田研究所の科学者は、モルモット及びネコにおける下部尿路機能に対するTAK−637の作用について検討していた。カモ及びドイは、除脳したネコにおいて、TAK−637(0.1、0.3、1及び3mg/kg、i.v.)は排尿効率を有意に減少させずに、膀胱許容量(最大の増加は94%であった)の用量依存的増大を生じたと報告した。TAK−637は3mg/kgのi.v.で、青斑近辺の吻側脳幹の電気刺激により誘発される排尿反射を阻害せず、排尿反射の求心性経路を損なうものではないことを示している。これらの結果は、TAK−637が下部尿路の排尿機能を阻害せずに、恐らく求心性経路よりもむしろ排尿反射の求心性経路を阻害することにより、膀胱の貯留許容量を増加させることを示唆している。TAK−637の全身投与はモルモットにおいて、拡張誘発律動的膀胱収縮の回数を減少させるが、その振幅は減少させない;その作用はまた脊髄を切断した動物でも観察された。また、TAK−637はカプサイシン(膀胱壁の一次求心性神経末端を刺激する)を膀胱円蓋に局所投与することで誘発される排尿反射を阻害した。これらの結果は、TAK−637が、略確実なこととして脊髄のレベルでタキキニンNK受容体を遮断することにより、生理的及び侵害受容刺激の両方によって発生する膀胱からの感覚の伝播を阻害することを示唆する。さらに、TAK−637は脊髄動物の骨盤神経の求心性切断末端を電気刺激することにより誘発される脊髄膀胱−膀胱反射を阻害するが、神経の遠心性切断端を電気刺激することにより誘発される膀胱収縮は阻害しない。組織浴での研究では、TAK−637が単離した膀胱ストリップのカルバコール若しくは電場刺激誘発した収縮に対し作用を有しないが、異常な頻度の排尿のために使用した他の薬物は両方の収縮を阻害することが示された。これらの結果は、TAK−637が脊髄のNK受容体上に少なくともその一部で作用することにより排尿反射を阻害するが、その作用メカニズムは抗ムスカリン剤又は鎮痙剤とは明らかに異なることを示唆する。
NK−1受容体アンタゴニスト、及びとりわけ、その使用が本明細書に特許請求されているものは、下部尿路症状(LUTS)の治療に有用であるとも信じられる。
参照:Moller,et.al.,BMJ 2000;320:1429−1432(27 May);Pinnock and Marshall,MJA 1997;167:72−75(21 July);Moller,et.al.,Obstetrics & Gyneology 2000;96:446−451;及びClinical Practice Guidelines:The Management of Uncomplicated Lower Urinary Tract Symptoms in Men(臨床実践指針:男性における複雑な下部尿路症状の取り扱い),UHMRC 2000。
さらに最新の参照文献:切迫尿失禁をもつ過敏性膀胱の閉経後女性におけるニューロキニン−1受容体アンタゴニストの有効性と安全性;SA Green,A Alon,J.Ianus,KS McNaughton,CA Tozzi,TF Reiss J Urol.2006 Dec;176(6Pt 1):2535−40及び上記引用文献ファイリング
さらなる文献は、WO2005/092342(2005年10月6日公開)、及びUS2005/0101607(2005年5月12日公開)である。
国際公開第2005/092342号 米国特許出願公開第2005/0101607号
Berry et al,J.Urol.,132:474 479,1984 Caine M,J.Urol.,136:1 4,1986 Anderson K E,Brit.J.Urol.,85 Suppl:12−18,2000 Wilde et al,Drugs,57:557−581,1999 Roehrborn et al:Urology 2002;60:434−441 Gormley et al.N Engl J Med 1992;327:1185−1191 Roehrborn et al:Urology 2004;63:709−715 良性前立腺過形成の処置における5アルファ還元酵素のインヒビター(TH Tarter and ED Vaughan,Jr.Curr Pharm Des.2006;12(7):775−83) Schwinn et al,J.Pharmacol.Expel:Ther.,272:134−142,1995 Hieble et al Pharmacol.Rev.,47:267−70,1995 Price et al J.Urol.,150:546−551,1993 Goopel et al,Urol.Res.,25:199−206,1997 Forray et al,Mol.Pharmacol.,45:703−708,1994 Lepor et al J.Pharmacol.Exper.Ther.,270:722−727,1994 Hiebleet al,Eur.Pharmacol.,107:111−117,1985 Chappel et al,Br.J.Urol.,63.487−496,1989 Chapple,Brit J.Urol.,1:47−55,1995 Kawabe and Niijima,Urol.Int.,42:280−284,1987 Lepor et al,J.Urol.,148:1467 1474,1992 Reuther and Aagard,Urol.Int.,39:312−313,1984 Serels and Stein,Neurourol.Urodyn.,17:31−36,1998 良性前立腺過形成について示唆的な下部尿路症状:アルファ−アドレナリン受容体アンタゴニストに関する最新の文献:S.Milani and B.Djavan British Journal of Urology International 2005 Jun;95 Suppl 4:29−36 アルフゾシン:良性前立腺過形成と関連する下部尿路症状治療のためのアルファ−受容体ブロッカー:MM Elhilali Expert Opin Pharmacother.2006 Apr;7(5):583−96 Thomas C.Westfall and David P.Westfall,アドレナリンアゴニスト及びアンタゴニスト:chapter 10,L.L.Brunton,J.S.Lazo and K.L.Parker,Goodman & Gilman’s The Pharmaceutical Basis of Therapeutics,11th edition,2006;McGraw−Hill:New York Takeda H,Yamazaki Y,Akahane M,Akahane S,Miyata H,Igawa Y,Nishizawa O;カニクリザルにおける膀胱平滑筋のβ−アドレナリン受容体サブタイプの特性化;Jap J.Pharmacol 2002;88:108−13 Takeda H,Yamazaki Y,Akahane M,Igawa Y,Ajisawa Y,Nishizawa O;ラットの尿貯留におけるβ3−アドレナリン受容体の役割:選択的β3−アドレナリン受容体アゴニスト、CL316,243、及び種々の平滑筋弛緩剤間の比較;J Pharm Exp Ther 2000;293:939−45 Woods M,Carson N,Norton N,Wesley S,Jeffery H,Argentieri TM;ラットにおける実験膀胱反射亢進と排尿筋不安定性に対する[ベータ]3−アドレナリン受容体アゴニストCL−316243の効率:J Urol 2001;166:1142−7 Takeda H,Yamazaki Y,Igawa Y,Kaidoh K,Akahane S,Miyata H,Nishizawa O,Akahane M,Andersson KE;覚醒ラットにおけるプロスタグランジンE2−誘発膀胱機能亢進に対しての、及び心臓血管系に対してのβ3−アドレナリン受容体刺激の影響;Neurology and Urodynamics 2002;21:558−65 Kaidoh K,Igawa Y,Takeda H,Yamazaki Y,Akahane S,Miyata H,Ajisawa Y,Nishizawa O,Andersson KE;覚醒脳梗塞ラットにおける排尿筋反射亢進に対する選択的[ベータ]2及び[ベータ]3−アドレナリン受容体アゴニストの影響;J Urol 2002;168:1247−52 Klein,L.A.:J Urol.,139:1010−10−14,1998 Maggi,C.A.,Barbanti,G.,Santicioli,P.,Beneforti,P.,Misuri,D.,Meli,A.and Turini,D.:カプサイシン感受性神経はヒトの排尿反射の求心性枝を調節することの膀胱容量の証拠;J.Urol.,142:150,1989 Lazzeri,M.,Beneforti,P.,Spinelli,M.,Barbagli G.,Turini D;感覚過敏障害の治療のための膀胱内レシニフェラトキシン:ランダム化プラシーボ制御研究;J Urol.,164:676−679,2000 Dasgupta,P.and Fowler,C.J.:古代から泌尿器科学へのトウガラシ;Brit.J.Urol.,80:845,1997 Lecci A.,birder,L.,Meini,S.,Giuliani,S.,Tramontana,M.,Criscuoli,M.:カプサイシンと排尿反射:タキキニンと他の伝達物質の作用;Curr.Top.Pharmacol.,4;193−220.,1998 M.B.Chancellor and W.C.de Groat,膀胱内カプサイシンとレシニフェラトキシン療法:過敏性膀胱を治療する方法に香辛料を加える;J.Urol.162;3−11,1999 Avelino,A.,Cruz,F.,Coimbra,A.:膀胱内レシニフェラトキシンは強い有害な興奮を惹き起こさずにラットの膀胱感覚線維を脱感作する:C−fos研究;Eur J Pharmacol.,378;17−25,1999 Holzer−Petsche,U.and Lembeck,F.:全身性カプサイシン処置はラットにおいて排尿反射を低下させる;Br.J.Pharmacol.83;935−941,1984 Cheng,C.I.,Ma,C.P.and de Groat,W.C.:ラットにおける排尿と、関連する反射に対するカプサイシンの効果;Amer.J.Physiol.,part 2,34;R132,1993 Cheng,C.I.,Ma,C.P.and de Groat,W.;慢性脊髄ラットにおける排尿と、関連する反射に対するカプサイシンの効果;Brain Res.,678;40−48,1995 Maggi,C.A.,Santicioli,P.and Meli,A.:ラット泌尿膀胱運動性に対するインビボでの局所カプサイシンの効果;Eur.J.Pharmacol.,103;41−51,1984 Santicioli,P.,Maggi,C.A.and Meli,A.:尿道麻酔ラットの膀胱内圧測定図に対するカプサイシン前処理の効果;J.Urol.,133;700−708,1985 Lecci,A.,Giuliani,S.,Santicioli,P.,Maggi,C.A.麻酔ラットにおいて化学的膀胱炎とした際の排尿筋反射亢進における脊髄タキキニンNK1及びNK2受容体の関与;Eur J.Pharmacol.,259;129−135,1994 Ishizuka,O.,Igwana,Y.,Lecci,A.,et al.1994:膀胱出口障害をもつ無麻酔ラット及び障害をもたないラットにおける排尿に対する鞘内タキキニンの役割;Br.J.Pharmacol.113,111−123 Lecci,A.,Giuliani,S.,Maggi,C.A.;反射誘発された膀胱収縮に対するNK−受容体アンタゴニストGR82334の作用;Life Sciences,51;277−280,1992 Moller,et.al.,BMJ 2000;320:1429−1432(27 May) Pinnock and Marshall,MJA 1997;167:72−75(21 July) Moller,et.al.,Obstetrics & Gyneology 2000;96:446−451 Clinical Practice Guidelines:The Management of Uncomplicated Lower Urinary Tract Symptoms in Men(臨床実践指針:男性における複雑な下部尿路症状の取り扱い),UHMRC 2000 切迫尿失禁をもつ過敏性膀胱の閉経後女性におけるニューロキニン−1受容体アンタゴニストの有効性と安全性;SA Green,A Alon,J.Ianus,KS McNaughton,CA Tozzi,TF Reiss J Urol.2006 Dec;176(6Pt 1):2535−40
(発明の要旨)
本発明は下部尿路症状(LUTS)、とりわけ良性前立腺肥大症から生じるLUTSの治療のための組成物に関する。本発明の組成物は、以下に記載のベータ−3アゴニストと、任意選択により、5−アルファ還元酵素インヒビター、又はNK−1アンタゴニスト、又はアルファ−1アドレナリンアンタゴニストとを組合わせて含有する。また本発明は、式(I)で示されるベータ−3アゴニストと、5−アルファ還元酵素インヒビター、NK−1アンタゴニスト及びアルファ−1アドレナリンアンタゴニストから選択される2種のさらなる活性剤とを含有してなる組成物を包含する。
(発明の詳細な記載)
一態様において、本発明は下部尿路症状(LUTS)、とりわけ良性前立腺肥大症(BPH)から生じるLUTSの処置のための組成物を目的とし、当該組成物は、
−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(3−シクロペンチルプロピル)−5−テトラゾロン−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;及び
−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド
から選択されるベータ−3アゴニスト、及び薬学的に許容される担体、及び任意選択により5−アルファ還元酵素インヒビター、又はNK−1アンタゴニスト又はアルファ−1アドレナリンアンタゴニスト又は抗ムスカリン剤を含有してなる。
これらの化合物は、米国特許第5,561,142及び第6,011,048号明細書(これらを参照により本明細書の一部とする)において考察されており、また記載どおりに調製し得る。本発明のベータ−3アゴニストは、OABの閉経後女性において検討されており、またその集団において排尿の頻度、切迫エピソード及び失禁エピソードを改善することが判明している。
一般的に満足な結果は、本発明のベータ−3アゴニストを一日用量、動物体重1キログラムあたり約0.01ミリグラムないし約100ミリグラムを投与し、好ましくは単回投与若しくは1日2回ないし6回の分割投与で、又は持続性放出の形状で投与するときに得られる。70kgの成人の場合、一日あたりの総用量は、一般に、約0.7ミリグラムないし約500ミリグラムである。50mg又は125mg又は250mg又は375mgの投与量がしばしば好適である。この投与計画は最適の治療応答を提供するように調整し得る。
この態様内の属の組成物は、ベータ−3アゴニスト及び5−アルファ還元酵素インヒビターを含有してなる。
この属内の亜属において、5−アルファ還元酵素インヒビターは、フィナステリド、デュタステリド、ツロステリド及びエプリステリドから選択される。
本明細書にて使用する場合、「フィナステリド」という用語は、(5α,17β)−N−(1,1−ジメチルエチル)−3−オキソ−4−アザアンドロスタ−1−エン−17−カルボキサミドと命名される化合物を意味する。フィナステリドについてFDAが承認している投与量は、1mg及び5mg、1日1回である。
本明細書にて使用する場合、「デュタステリド」という用語は、(5α,17β)−N−{2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル}−3−オキソ−4−アザアンドロスタ−1−エン−17−カルボキサミドと命名される化合物を意味する。フィナステリドについてFDAが承認している投与量は、1mg及び5mg、1日1回である。デュタステリドについてFDAが承認している投与量は、0.5mg、1日1回である。デュタステリドについてFDAが承認している投与量は、0.5mg、1日1回である。
この態様内の属の組成物は、ベータ−3アゴニスト及びアルファ−アンドロゲン受容体アンタゴニストを含有してなる。
この属内の亜属において、アルファ−アンドロゲン受容体アンタゴニストは、アムスロシン、テラゾシン、ドキサゾシン、アルフゾシン、インドラミン及びプラゾシンから選択される。
本明細書にて使用する場合、「アムスロシン」(例えば、フロマックス又はタムスロシン塩酸塩)という用語は、(−)−(R)−5−[2−[[2−(O−エトキシフェノキシ)エチル]アミノ]プロピル]−2−メトキシベンゼンスルホンアミドと命名される化合物及びその塩、水和物及び溶媒和物を意味する。アムスロシンは米国特許第4,703,063号明細書に開示されており、また下部泌尿管系機能不全の治療に有用であるとして、米国特許第4,987,152号明細書に特許請求されている。タムスロシン塩酸塩についてFDAが承認している投与量は、0.4mg、1日1回である。
本明細書にて使用する場合、「テラゾシン」という用語は、化合物、1−(4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−キナゾリニル)−4−[(テトラヒドロ−2−フロイル)カルボニル]ピペリジン及びその塩、水和物及び溶媒和物を意味する。テラゾシンは米国特許第4,251,532号明細書に開示されている。テラゾシン塩酸塩についてFDAが承認している投与量は、1、2、5及び10mg、1日1回である。
本明細書にて使用する場合、「ドキサゾシン」という用語は、化合物、1−(4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−キナゾリニル)−4−[(2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−2−イル)カルボニル]ピペリジン及びその塩、水和物及び溶媒和物を意味する。ドキサゾシンは米国特許第4,188,390号明細書に開示されている。ドキサゾシン・メシル酸塩についてFDAが承認している投与量は、1、2、4及び8mg、1日1回である。
本明細書にて使用する場合、「アルフゾシン」(例えば、ウロキサトラル)という用語は、化合物、N−[3−[(4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−キナゾリニル)メチルアミノ]プロピル]テトラヒドロ−2−フランカルボキサミド及びその塩、水和物及び溶媒和物を意味する。アルフゾシンは米国特許第4,315,007号明細書に開示されている。アルフゾシン塩酸塩についてFDAが承認している投与量は、10mg、1日1回である。
本明細書にて使用する場合、「インドラミン」という用語は、化合物、N−[[1−[2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−4−ピペリジニル]ベンザミンを意味する。インドラミンは米国特許第3,527,761号明細書に開示されている。
本明細書にて使用する場合、「プラゾシン」という用語は、式 1−(4−アミノ−6,7−ジメトキシ−2−キナゾリニル)−4−(2−フラニルカルボニル)ピペラジンの化合物及びその溶媒和物を意味する。プラゾシンは米国特許第3,511,836号明細書に開示されている。プラゾシン塩酸塩についてFDAが承認している投与量は、1、2及び5mg、1日1回である。
この態様内の属の組成物は、ベータ−3アゴニスト及びNK−1受容体アンタゴニストを含有してなる。
この態様内の属の組成物は以下を含有してなる:
(a)以下から選択されるNK−1受容体のアンタゴニスト;
Figure 2010522751
Figure 2010522751
Figure 2010522751
又はその薬学的に許容される塩;
(b)以下から選択されるNK−1受容体のアンタゴニスト;
Figure 2010522751
Figure 2010522751
Figure 2010522751
Figure 2010522751
又はその薬学的に許容される塩。
この属内には、NK−1受容体アンタゴニストが群(a)から選択される亜属組成物が存在する。
この亜属内のものは、その中に正確に2種類の活性剤:(R)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド又はその塩、及び群(a)から選択される1種のNK−1受容体アンタゴニスト;が存在するクラスのものである。
この亜属内のものは、その中に正確に2種類の活性剤、(R)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド又はその塩、及びNK−1受容体アンタゴニスト:
Figure 2010522751
又はその薬学的に許容される塩;
が存在するクラスのものである。
この属内には、NK−1受容体アンタゴニストが群(b)から選択される亜属組成物が存在する。
この亜属内のものは、その中に正確に2種類の活性剤:(R)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド又はその塩、及び群(b)から選択される1種のNK−1受容体アンタゴニスト;が存在するクラスのものである。
この亜属内のものは、その中に正確に2種類の活性剤、(R)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド又はその塩、及びNK−1受容体アンタゴニスト:
Figure 2010522751
又はその薬学的に許容される塩;
が存在するクラスのものである。
この態様内の属の組成物は、ベータ−3アゴニスト及び抗ムスカリン剤を含有してなる組成物である。
本明細書の目的上、抗ムスカリン剤は、限定されるものではないが、トルテロジン、オキシブチニン、トロスピウム、バミカミド、ソリフェナシン、プロピベリン、S−オキシブチニン、テミベリン、サンクチュラ、ステーブラ、フェソテロジン、SVT40776、グラクソ・スミスクライン202405、TD6301、RBX9841、DDP200、及びPLD179などである。参照例:米国特許第5,382,600;第3,176,019;第3,480,626;第4,564,621;第5,096,890;第6,017,927;第6,174,896;第5,036,098;第5,932,607;第6,713,464;第6,858,650;及びDD106643の各明細書。以下も参照:米国特許第6,103,747;第6,630,162;第6,770,295;第6,911,217;第5,164,190;第5,601,839;第5,834,010;第6,743,441;WO2002000652;WO200400414853の各明細書。これらはまた、塩化トロスピウム、ダリフェナシン及びイミダフェナシン(KRP−197)をも包含する。当業者も理解するように、これらの薬物は、徐放性トルテロジン、徐放性オキシブチニン及び経皮オキシブチニンなどの標準の又は徐放性剤形で経口的又は局所的に投与し得る。
従って、上記に考察した本発明の態様内には、抗ムスカリン剤がトルテロジン、オキシブチニン、トロスピウム、バミカミド、ソリフェナシン、プロピベリン、S−オキシブチニン、テミベリン、サンクチュラ、ステーブラ、フェソテロジン、SVT40776、グラクソ・スミスクライン202405、TD6301、RBX9841、DDP200、及びPLD179から選択される場合の属のものが存在する。
従って、上記に考察した本発明の態様内には、抗ムスカリン剤が、塩化トロスピウム、ダリフェナシン及びイミダフェナシンからなる群より選択される場合の属のものが存在する。
従って、上記に考察した本発明の態様内には、抗ムスカリン剤が、徐放性トルテロジン、徐放性オキシブチニン及び経皮オキシブチニンからなる群より選択される場合の属のものが存在する。
本明細書の目的上、抗ムスカリン剤の有効量は、当該クラスの患者のために本特許出願を出願した日に、FDAが承認した投与量と定義する。例えば、FDAは現在、5mgないし30mgの塩化オキシブチニンを(成人に)1日1回、長期にわたる放出剤は1日1回の投与を承認している。同様に、酒石酸トルテロジンの有効量は、1日あたり2mgである。
本発明の別の態様においては、下部尿路症状(LUTS)の治療方法を目的とし、当該方法は有効量の(R)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド又はその塩、及び任意選択により有効量の5−アルファ還元酵素インヒビター、又はNK−1アンタゴニスト又はアルファ−1アドレナリンアンタゴニスト又は抗ムスカリン剤とを投与することからなる。
この態様内には、有効量の(R)−N−[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(4−トリフルオロメチルフェニル)チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド又はその塩、及び有効量の群(a)及び(b)から選択される少なくとも1種のさらなる活性剤とを投与することからなる属の方法が存在する。
経口使用を意図する医薬組成物は、医薬組成物の製造の技術分野において既知の方法に従い、調製することが可能であり、またかかる組成物は、製剤の形のよい口内に違和感のない製剤を提供するために、甘味剤、芳香剤、着色剤及び保存剤からなる群より選択される1種以上の薬剤を含有し得る。錠剤は錠剤の製造に適する非毒性の薬学的に許容される添加剤と混合して、有効成分を含有する。これらの添加剤は、例えば、不活性の賦形剤(例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム)、顆粒化及び崩壊剤(例えば、コーンスターチ又はアルギン酸)、結合剤(例えば、デンプン、ゼラチン又はアラビアゴム)及び滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルク)などでよい。錠剤は未被覆であってもよいし、又は胃腸管での崩壊と吸収を遅延させ、それによって長期間の持続作用を提供するための既知技法により被覆してもよい。経口用組成物はハードゼラチンカプセルとしても提供可能であり、ハードゼラチンカプセル場合、有効成分は不活性の固形賦形剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合し、ソフトゼラチンカプセルの場合、有効成分を水又は油性媒体、例えば、落花生油、流動パラフィン若しくはオリーブ油などと混合する。水性懸濁液は水性懸濁液の製造に適する添加剤と混合した活性物質を含む。油性懸濁液は有効成分を適当な油に懸濁することにより製剤化するとよい。水中油型エマルジョンを採用してもよい。水の添加により水性懸濁液を調製するために適当な分散性散剤及び顆粒は、分散剤若しくは湿潤剤、懸濁剤及び1種以上の保存剤と混合した有効成分を提供する。
本発明の医薬組成物は、無菌の注射用水性又は油脂性懸濁液の形状であってもよい。本発明の化合物は直腸投与用の坐剤の形状でも投与し得る。局所用には、本発明化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液又は懸濁液などを採用してもよい。本発明化合物は吸入投与用に製剤化してもよい。また、本発明の化合物は当該技術分野で既知の方法により経皮パッチにより投与してもよい。
本発明化合物を含有する組成物は、単位投与形態で提供可能であり、薬剤学の技術分野で周知のいずれかの方法により調製し得る。「単位投与形態」という用語は、すべての活性及び不活性の成分が適切な系内で組合わさり、患者又は患者に当該薬物を投与する者が単一の容器若しくは包装を、そこに含まれる全用量とともに開き、2個以上の容器又は包装からのいずれの成分とも混合しないようにした単一の用量を意味するものと解釈する。単位投与形態の代表的な例は、経口投与用の錠剤若しくはカプセル、注射用の単回投与バイアル、又は直腸投与用の坐剤である。この単位投与形態のリストは如何なる方法でも限定しようとするものではなく、単位投与形態の薬剤学技術分野における典型的な例を提示するに過ぎない。本発明化合物を含有する組成物は、キットとして提供することも可能であり、その際、2種以上の成分(活性又は不活性の成分、担体、賦形剤などであってもよい)は、患者又は患者に当該薬物を投与する者が実際の投与形態を調製するための説明書とともに提供される。かかるキットはすべての材料及び成分をキットに含めて提供するか、又はキットは患者又は患者に当該薬物を投与する者が独立して得なければならない材料若しくは成分を使用若しくは作製するための説明書を含み得る。
「薬学的に許容される」とは、担体、賦形剤又は添加剤が製剤の他の成分と適合し、その受容者に有害であってはならないことを意味する。
化合物「の投与」又は「を投与する」という用語は、本発明の化合物を治療の必要な個体に、治療上有用な形状と治療上有効な量で、当該個体の身体に導入し得る形状で提供することを意味すると理解すべきである;当該形状は、限定されるものではないが、経口投与形状、例えば、錠剤、カプセル、シロップ、懸濁液など;注射投与形状(IV、IM、又はIPなど);経皮投与形状、例えば、クリーム、ゼリー、散剤、若しくはパッチ;口腔投与形状;吸入粉末、スプレー、懸濁液など;及び直腸坐剤;などである。「治療上有効な量」という用語は、認められる病状を治療又は予防するための、適切な組成物中、また適切な投与形態の、本発明化合物の十分な量をいう。
本明細書に記載の任意の組み合わせを使用する場合、本発明化合物及び他の活性剤の双方が合理的な時間内に患者に投与されるであろうことは理解されよう。当該化合物は同じ薬学的に許容される担体中に存在し得、従って、同時に投与し得る。それらは同時に服用される常套の経口投与形態など、別個の医薬担体中に存在してもよい。「組合わせ」という用語はまた、当該化合物が別個の投与形態で提供され、連続して投与される場合をいう。それ故、一例として、一方の活性成分を錠剤として投与し、次いで、合理的な時間内に、第二の活性成分を錠剤などの経口投与形態として、又は急速溶解経口投与形態として投与してもよい。「急速溶解経口製剤」とは、患者の舌に載せたとき、約10秒以内に溶解する経口送達の形状を意味する。「合理的な時間」とは、約1時間を超えない時間範囲を意味する。すなわち、例えば、第一の活性成分を錠剤として提供する場合、その1時間以内に、第二の活性成分を同じタイプの投与形態で投与するか、又は該医薬の効果的な送達を提供する別の投与形態で投与すべきである。
本発明化合物はかかる治療を必要とする患者(ヒト並びにイヌ、ネコ及びウマなどの愛玩動物を含む動物)に、最適な医薬的効果を提供する投与量で投与し得る。いずれか特定の適用に必要とされる投与量は、患者ごとに、選択した特定の化合物又は組成物によってのみならず、投与経路、処置すべき症状の性質、患者の年齢と状態、続いて患者によってなされる薬物治療、又は特別食事療法及び当業者が認知するその他の因子によっても変わり得ること、最終的に適切な投与量は参画した医師の裁量に委ねられることは理解されよう。
上記に考察したように、本発明のベータ3アゴニスト又はその薬学的に許容される塩の適当な投与量レベルは、1日あたり約25ないし750mgであり、それを単回投与又は1日2ないし3回の投与に分割して投与するとよい。好ましくは、投与量範囲は患者1日あたり約50.0mgないし375mgであり、より好ましくは、患者1日あたり約50.0ないし250mg又は100ないし375.0mgである。本発明化合物又はその薬学的に許容される塩の具体的な投与量は、10mg、25mg、50mg、100mg、125mg、200mg、250mg、及び375mgである。
NK−1受容体アンタゴニスト又はその薬学的に許容される塩の適当な投与量は、1日あたり約0.001ないし50mg/kg、とりわけ1日あたり約0.01ないし25mg/kg、例えば、約0.05ないし10mg/kgである。投与量範囲は、一般に、患者1日あたり約0.5ないし1000mgであり、これを単回又は複数回の用量で投与し得る。好ましくは、投与量範囲は患者1日あたり約0.5mgないし500mg;より好ましくは、患者1日あたり約0.5mgないし200mg;さらにより好ましくは、患者1日あたり約1mgないし10mg又は5mgないし50mgである。本発明化合物又はその薬学的に許容される塩の投与のための具体的用量は、1mg、5mg、10mg、30mg、100mg、及び500mgである。本発明の医薬組成物は約0.5mgないし1000mgの有効成分を含有してなる製剤;より好ましくは約0.5mgないし500mgの有効成分を含有してなる製剤;又は0.5mgないし250mgの有効成分、又は1mgないし10若しくは100mgの有効成分を含有してなる製剤として提供し得る。具体的な医薬組成物は約1mg、5mg、10mg、30mg、100mg、及び500mgの有効成分を含有してなる。
群(a)のNK−1受容体アンタゴニスト及びその製造法については、WO2006/00217(2006年1月5日公開)に開示されている。
群(b)のNK−1受容体アンタゴニスト及びその製造法については、WP2005/073191(2005年8月11日公開)に開示されている。
本発明についてその一部の特定の実施態様を参照しながら記載し、説明してきたが、当業者はその手法及びプロトコールについて、種々の改造、変形、修飾、置換、削除、又は追加が本発明の精神と範囲から逸脱することなくなし得ることを理解しよう。

Claims (16)

  1. 下部尿路症状(LUTS)の治療のための医薬組成物であって、
    −[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(3−シクロペンチルプロピル)−5−テトラゾロン−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;及び
    −[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド
    から選択されるベータ−3アゴニスト又はその薬学的に許容される塩の治療有効量、及び薬学的に許容される担体、及び任意選択により、5−アルファ還元酵素インヒビター、又はNK−1アンタゴニスト又はアルファ−1アドレナリンアンタゴニスト又は抗ムスカリン剤の治療有効量を含有してなる前記組成物。
  2. ベータ−3アゴニスト、及び5−アルファ還元酵素インヒビター、又はNK−1アンタゴニスト又はアルファ−1アドレナリンアンタゴニスト又は抗ムスカリン剤から選択される1種のさらなる活性剤を含有してなる請求項1記載の医薬組成物。
  3. ベータ−3アゴニスト及び5−アルファ還元酵素インヒビターを含有してなり、前記5−アルファ還元酵素インヒビターが、フィナステリド、デュタステリド、ツロステリド及びエプリステリドからなる群より選択されるものである請求項2記載の医薬組成物。
  4. 5−アルファ還元酵素インヒビターがフィナステリド又はデュタステリドである請求項2記載の医薬組成物。
  5. ベータ−3アゴニスト及びアルファ−1アドレナリンアンタゴニストを含有してなり、前記アルファ−1アドレナリンアンタゴニストが、アムスロシン、テラゾシン、ドキサゾシン、アルフゾシン、インドラミン及びプラゾシンから選択されるものである請求項2記載の医薬組成物。
  6. ベータ−3アゴニスト及びアルファ−1アドレナリンアンタゴニストを含有してなり、前記アルファ−1アドレナリンアンタゴニストがアムスロシン及びアルフゾシンから選択されるものである請求項5記載の医薬組成物。
  7. ベータ−3アゴニスト及びNK−1アンタゴニストを含有してなり、前記NK−1アンタゴニストが、
    (a)以下から選択されるNK−1受容体のアンタゴニスト;
    Figure 2010522751
    Figure 2010522751
    Figure 2010522751
    又はその薬学的に許容される塩;
    (b)以下から選択されるNK−1受容体のアンタゴニスト;
    Figure 2010522751
    Figure 2010522751
    Figure 2010522751
    Figure 2010522751
    又はその薬学的に許容される塩;
    から選択されるものである請求項2又は請求項5記載の医薬組成物。
  8. NK−1受容体のアンタゴニストが群(a)から選択されるものである請求項7記載の組成物。
  9. NK−1受容体のアンタゴニストが群(b)から選択されるものである請求項7記載の組成物。
  10. ベータ−3アゴニストが、
    −[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(3−シクロペンチルプロピル)−5−テトラゾロン−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;及び
    −[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド
    又はその薬学的に許容される塩から選択され;並びに
    NK−1受容体アンタゴニストが、
    Figure 2010522751
    及び
    Figure 2010522751
    又はその薬学的に許容される塩から選択されるものである請求項7記載の医薬組成物。
  11. ベータ−3アゴニスト及び抗ムスカリン剤を含有してなる請求項2又は請求項5記載の医薬組成物。
  12. 抗ムスカリン剤が、トルテロジン、オキシブチニン、トロスピウム、バミカミド、ソリフェナシン、プロピベリン、S−オキシブチニン、テミベリン、サンクチュラ、ステーブラ及びフェソテロジンから選択されるものである請求項11記載の医薬組成物。
  13. 抗ムスカリン剤が、トルテロジン、オキシブチニン及び徐放性オキシブチニンから選択されるものである請求項12記載の医薬組成物。
  14. 下部尿路症状を治療するための請求項1ないし13のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  15. 下部尿路症状を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、請求項1ないし13のいずれか一項に記載の組成物の治療有効量を投与することを含む前記方法。
  16. 下部尿路症状を治療する方法であって、かかる治療を必要とする患者に、
    −[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−(3−シクロペンチルプロピル)−5−テトラゾロン−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;及び
    −[4−[2−[[2−ヒドロキシ−2−(ピリジン−3−イル)エチル]アミノ]エチル]フェニル]−4−[4−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]チアゾール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド
    又はその薬学的に許容される塩から選択されるベータ−3アゴニストの治療有効量、及び任意選択により、5−アルファ還元酵素インヒビター、又はNK−1アンタゴニスト又はアルファ−1アドレナリンアンタゴニスト又は抗ムスカリン剤の治療有効量を投与することを含む前記方法。
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