JP2010522105A - 液滴吐出器の空気力学的エラーの低減 - Google Patents

液滴吐出器の空気力学的エラーの低減 Download PDF

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Abstract

印刷用液滴の液体パターンを形成する方法は、単位時間t0に非印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって非印刷用液滴(84)を形成するステップと、大粒液滴時間tmに印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって印刷用液滴(87)を形成するステップであって、大粒液滴時間は単位時間のm倍、つまりtm=mt0、m≧2とするステップと、液体パターンデータに応じて非印刷用液滴と印刷用液滴を形成するように、これに対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスを形成するステップと、を含む。

Description

本発明は一般に、デジタル制御型印刷機器に関し、より詳しくは、単独基板に複数のノズルを搭載し、液体インクストリームの印刷用液滴への分裂が、液体インクストリームに擾乱を与えることによって引き起こされる連続式インクジェット印刷ヘッドに関する。
インクジェット印刷は、その非衝撃性、低ノイズという特性、普通紙が使用可能であること、トナーの転写と定着が不要であることから、デジタル制御型電子印刷分野において広く採用されている。インクジェット印刷機構は、技術によって、ドロップオンデマンドインクジェットまたは連続式インクジェットのいずれかに分類することができる。
1つ目の技術の「ドロップオンデマンド」インクジェット印刷では、加圧アクチュエータ(熱、圧電等)を使って記録面に衝突するインク小滴を供給する。一般に実践されている多くのドロップオンデマンド技術は、熱作動によってノズルからインク小滴を吐出させる。ノズル位置またはその付近に配置されたヒータがインクを沸騰するまで加熱して、蒸気の泡を形成し、これがインク小滴を吐出させるのに十分な内圧を生じさせる。この形態のインクジェットは一般に、「サーマルインクジェット(TIJ)」と呼ばれる。これ以外の良く知られたドロップオンデマンド小滴吐出機構には、1993年7月6日にバン・リンテルに発行された米国特許第5,224,843号で開示されているような圧電式アクチュエータ、2003年5月13日発行の米国特許第6,561,627号でジャロルド他により開示されているような熱機械式アクチュエータ、および2002年11月5日に発行された米国特許第6,474,784号でフジイ他により開示されているような静電式アクチュエータがある。
2つ目の技術の、一般に「連続式」インクジェット印刷と呼ばれるものは、ノズルからインク小滴の連続ストリームを生成する加圧インク源を利用する。ストリームに何らかの方法で摂動が与えられ、それによってストリームがノズルから名目上一定の距離、つまり破断長(break-off length)の位置で略均一の大きさの液滴へと分裂する。この名目上一定の距離の位置に帯電用電極構造が設置され、この電極構造が分裂の瞬間に液滴上にデータに応じた量の電荷を発生させる。帯電した小滴は、固定された静電領域を通って方向付けられ、その結果、各小滴がその電荷に応じて偏向する。破断開始地点において確立された電荷レベルにより、液滴は記録媒体上の特定の位置または、回収、再循環へと向かう溝へと移動する。
連続式インクジェット(CIJ)液滴発生器は、1878年出版の“Instability of jets," Proc. London Math. Soc. 10(4)の中でF.R.S.レイリー(卿)が初めて二次元で解析した非拘束流体噴流の物理的過程に基づくものである。レイリー卿の解析によれば、圧力Prを受けた液体は、穴、つまりノズルから流出し、径Djの噴流を形成し、速度vdで移動する。噴流の径Djは、ノズルの有効孔径Dnと略等しく、噴流速度は、タンクの圧力Prの平方根に比例する。レイリーの解析によれば、噴流は、πDjより長い波長λを有する、つまりλ≧πDjの表面波に基づいて変化する大きさの液滴へと自然に分裂する。またレイリーの解析によれば、特定の表面波長は、十分な大きさで起こされると卓越し、その結果、噴流を「同期」させて、単一の大きさの液滴を生成する。連続式インクジェット(CIJ)液滴発生器は、噴流上に特定の卓越した表面波を確立する効果を有する、ある周期的な物理的工程、いわゆる「擾乱(perturbation)」または「刺激」を利用する。表面波は成長し、それによって噴流は擾乱の周期に同期された単一の大きさの液滴に分裂する。
レイリーの刺激を与えた結果として得られる液滴ストリームは、本明細書おいて、自然に発生する、体積がばらばらに異なる液滴ストリームと区別するために、所定の体積の液滴ストリームと呼ぶことにする。先行技術によるCIJシステムでは、印刷またはパターニングされた層堆積のための関心対象となる液滴は、変化することなく、略単一の体積を有するが、本発明に関しては、刺激信号を操作して、単一の体積の所定の略倍数である体積の液滴を生成することもできることを後に説明する。したがって、「所定の体積の液滴ストリーム」との表現は、名目上同一の大きさの液滴に細断される液滴ストリームも、選択された(所定の)異なる体積を有する液滴に細断されるストリームも含む。
CIJシステムにおいて、所定の単位体積よりはるかに小さい体積の、通常「衛星」と呼ばれるいくつかの液滴が、ストリームが細くくびれて流体の細い帯(ligament)となるときに形成されることがある。このような衛星は完全に予測可能ではないかもしれないし、あるいは常に予測可能な方法で別の液滴と融合するとは限らないかもしれないため、印刷またはパターニング用に意図された液滴体積を若干変化させる。しかしながら、小さく、予測不能な衛星液滴の存在は、本発明にとっては重要ではなく、本発明で使われる、液滴の大きさは同期エネルギー信号によって予め決められているという事実を排除するものではないと考えられる。したがって、本発明を説明するために用いられる「所定の体積」という表現は、予測不能な衛星液滴の形成により、液滴体積が所期の目標値から若干変化することもあるという点も想定内であると理解すべきである。
商業的に実現されているCIJ印刷ヘッドは、印刷ヘッドに音響的に連結された圧電装置を使って、噴流上に卓越表面波を起こす。連結された圧電装置は、タンクの基準圧に周期的な圧力変化を加え、それによって速度擾乱または乱流を発生させ、これが同期表面波を起こす。圧電刺激方式のCIJ装置の先駆的な開示は、1971年7月27日発行の米国特許第3,596,275号でR.スイートにより行われており、同特許を以下、「スイートの‘275号特許」と呼ぶ。スイートの‘275号特許により開示されているCIJ装置は、単独噴流、つまり1つの液滴発生液体チャンバと1つのノズル構造で構成される。
スイートの‘275号特許は、液滴の破断を擾乱周波数に同期させるために噴流に必要な周期的擾乱を与えるいくつかの方法を開示している。スイートの‘275号特許は、電気コイルで包囲された毛細ノズルに付着された磁歪材料を開示しており、電気コイルは所望の液滴発生周期で電気的に駆動され、ノズルを振動させ、これによって噴流速度を介して噴流に卓越表面波擾乱を与える。スイートの‘275号特許はまた、ノズルのすぐ下流で、細断されていない流体噴流の周辺に、これに接触しないように配置された薄いリング電極を開示している。噴射された流体が導電性を有し、糸状流体(fluid filament)とリング電極の間に周期的な電界が印加されると、流体噴流は周期的に膨張し、これによって、噴流の破断を同期化できる表面波擾乱を直接発生させる。このCIJ技術は一般に、電気流体力学的(EHD)刺激と呼ばれる。
スイートの‘275号特許はさらに、噴流を形成する液体タンク基準圧に圧力変化を加えることにより、同期擾乱を与えるためのいくつかの技術を開示している。スイートの‘275号特許は加圧された流体チャンバを開示しており、これは所望の刺激周波数で機械的に振動させることが可能な液滴発生チャンバである。開示されている機械的振動手段では、磁歪または圧電トランスデューサドライバまたは電磁可動コイルが使用される。このような機械的振動法は、CIJ文献に置いて、しばしば「音響刺激」と呼ばれる。
スイートの‘275号特許により開示されているいくつかのCIJ刺激方法は、単独噴流系ではすべて実現可能である。しかしながら、多くの噴流を用いるCIJシステムのための実用的な刺激機構を選択するとなると、はるかに複雑である。噴流群型(multi-jet)CIJ印刷ヘッドの先駆的開示は、1968年3月12日発行の米国特許第3,373,437号においてスイート他により行われており、同特許を以下、「スイートの‘437号特許」という。スイートの‘437号特許は、液滴吐出ノズルの列(アレイ)と連通する共通液滴発生チャンバを有するCIJ印刷ヘッドを開示している。共通液滴発生チャンバの後方の壁は、磁歪装置によって振動され、これによってチャンバの圧力を変調させて、噴流アレイの各噴流に噴流速度擾乱を加える。
スイートの‘275号特許とスイートの‘437号特許による先駆的なCIJの開示以来、提案されてきた多くの噴流群型CIJ印刷ヘッドでは、両特許で開示された噴流破断擾乱手段の何らかの変形が採用されている。たとえば、1971年2月2日発行のテイラ他の米国特許第3,560,641号は、複数の噴流群アレイを有し、液滴破断刺激が、複数のCIJ印刷ヘッドにインクを供給する高圧インク供給ラインに取り付けられた振動装置によって与えられるCIJ印刷装置を開示している。1973年6月12日発行のリオン(Lyon)他の米国特許第3,739,393号は、複数のノズルが単独の薄いノズルプレートの穴として形成され、液滴破断のための擾乱がノズルプレートを振動させることによって起こされる噴流群型CIJアレイを開示しており、この手法はスイートの‘275号特許で開示された単独ノズル振動装置と似ている。1975年4月8日発行のレオフラ他の米国特許第3,877,036号は、圧電トランスデューサを共通液滴発生チャンバの内壁に接合させた噴流群型CIJ印刷ヘッドを開示しており、これはスイートの‘437号特許と‘275号特許により開示された刺激方式を組み合わせたものである。
残念ながら、印刷ヘッド構造の何らかの構成要素の振動または共通供給圧の変調を利用する刺激方法はいずれも、噴流群型CIJアレイの個別の噴流の各々に加えられる擾乱の大きさに多少の不均一性を生じさせる。刺激が不均一であると、破断の長さとタイミングがそのアレイの噴流ごとに変化する。そして、この破断特性の可変性により、共通の液滴帯電アセンブリを配置することや、あるいはアレイのすべての噴流に作用することが可能なデータタイミング方式を利用することができなくなる。
1つのアレイの噴流間で破断時間を制御するという問題に対処することに加え、液体パターンデータに基づいて異なる所定の体積の液滴を発生させる連続式液滴吐出システムには、液体パターンデータに応答して、個別の噴流の各々を個々に刺激する手段が必要となる。そこで、近年、個別の噴流に個別の刺激信号を印加することのできる現実的な「噴流別刺激」装置の開発に努力が注がれている。
スイートの‘275号特許により開示される電気流体力学的(EHD)噴流刺激方式は、吐出された糸状液体噴流に直接作用し、印刷ヘッド構造そのものの音響励振を最小限にし、それによって、上記のような印刷ヘッドと搭載構造の共鳴による複雑な影響を回避している。1980年9月2日発行のクローリの米国特許第4,220,958号は、小滴間隔の約半分の長さのポンプ電極で構成されるEHD励振器によって擾乱が起こされるCIJプリンタを開示している。複数のポンプ電極はノズルの下流において、小滴間隔または波長の約半分の倍数の間隔で離間される。この装置では、スイートの‘275号特許により開示される構成と比較して、液滴破断を実現するのに必要な電圧が大幅に低下されている。
EHD刺激は音響刺激の代替として研究されてきたが、商業的には利用されておらず、その理由は、噴流と電極の間隔と整合性が非常に緊密であることが求められ、その上で、静電破壊を発生せずに高い信頼性で動作する印刷ヘッド構造を製造するのが困難であるからである。また、電界効果の範囲が比較的長いため、EHDは緊密な間隔の噴流のアレイの中の個別の噴流に個別の刺激信号を供給するのに適していない。
音響またはEHD刺激の欠点のすべてを克服する、また別の噴流擾乱方式が、1975年4月15日発行のJ.イートンの米国特許第3,878,519号(以下、「イートン特許」という)において、単独噴流CIJシステムに関して開示された。イートン特許は、局所化された光エネルギーまたは、ノズル、つまり流体噴流形成地点に配置された抵抗ヒータによる糸状噴出流体の熱刺激を開示している。イートン特許は、噴流の被加熱部分の流体特性、特に表面張力が、加熱されていない部分と比較して十分に変化し、噴流の径を局所的に変化させ、それによって、好適な周波数で加えられていれば、卓越表面波を興すであろうと説明している。1987年1月20日発行のドレイク他の米国特許第4,638,328号(以下、「ドレイク特許」という)は、サーマルインクジェット装置と同様の方法で製造される熱刺激噴流群型CIJ液滴発生器を開示している。つまり、ドレイク特許は、高圧インクを供給し、同期された破断は実現するが、蒸気の気泡を発生させないようなエネルギーパルスをヒータに印加することによって、従来のサーマルインクジェット(TIJ)のエッジシュータまたはルーフシュータ装置をCIJモードで動作させることを開示している。
また、最近、作業を実行するための機械的エネルギーを発生するために電気機械的および熱機械トランスデューサを利用する微細電気機械構造(MEMS)が紹介されている。たとえば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、ジルコン酸チタン酸鉛ランタン(PLZT)またはマグネシウム・ニオブ酸鉛(PMNT)等の圧電、強誘電体または磁歪材料の薄膜を、スパッタリングまたはゾルゲル法によって堆積させ、印加された電界に応答して膨張または収縮する層としてもよい。たとえば、2002年5月14日発行のシマダ他の米国特許第6,387,225号、2003年1月28日発行のスミ他の米国特許第6,511,161号、2003年4月8日発行のミヤシタ他の米国特許第6,543,107号を参照のこと。また、熱膨張率の大きい電気抵抗材料、たとえばチタンアルミナイドを利用した熱機械装置が、半導体基板上に構築された熱アクチュエータとして開示されている。たとえば、2003年5月13日発行のジャロルド他の米国特許第6,561,627号を参照のこと。したがって、噴流ごとに刺激エネルギーを供給するために、マイクロエレクトロニック工程を利用して電気機械的装置を構成、製作することもできる。
2003年1月14日発行のシュワレック他の米国特許第6,505,921号は、熱によって偏向された複数の液体ストリームを大小の体積、したがって大小の断面積を有する液滴に分裂させる方法と装置を開示している(以下、「シュワレックの‘921号特許」という)。熱による偏向を利用して、より小さな液滴を複数の液滴ストリームの面から外に方向付け、大きな液滴は名目上「まっすぐな」経路に沿って飛翔させる。さらに、均一なガス流が、さまざまな断面積を有する液滴ストリームのアレイに垂直でアレイを横切る方向で加えられる。ガス流の垂直速度成分は、より大きな断面の液滴より、より小さな断面の液滴により大きな質量あたりの力をかけるため、小さな液滴の偏向加速度が大きくなる。
ジョンメア他に発行された“Continuous ink-jet printing method and apparatus"と題する米国特許第6,588,888号(以下、「ジョンメアの‘888号特許」という)とジョンメア他に発行された“Continuous inkjet printhead with selectable printing volumes of ink"と題する米国特許第6,575,566号(以下、「ジョンメアの‘566号特許」という)は、経路に沿って移動する第一の体積を有する小滴を形成する第一の状態と、同じ経路に沿って移動し、第一の体積より大きい他の複数の体積を有する小滴を形成する第二の状態で動作可能な小滴形成機構を備える連続式インクジェット印刷装置を開示している。小滴偏向システムは、経路に沿って移動する小滴に力を加える。力は、第一の体積を有する小滴が経路から逸脱し、他の複数の体積を有する、より大きな小滴が引き続き経路に略沿って移動するか、若干逸脱して、印刷媒体に到達する前に回収されるように排出溝路に沿った移動を開始するように、ある方向に加えられる。第一の体積を有する小滴、つまり印刷用液滴は、これを受ける印刷媒体に当たることができ、他の複数の体積を有する、より大きな小滴は「非印刷用」液滴であって、排出溝または液滴キャッチャの中に形成されたインク排出チャネルを通ってリサイクルまたは処分される。
好ましい実施例において、可変液滴偏向手段は、空気またはその他のガス流を用いる。ガス流は、大きな液滴の軌道より小さな液滴の軌道により大きな影響を与える。一般に、異なる大きさの液滴を異なる軌道に追随させる上記のようなタイプの印刷装置は、印刷される液滴が大きな液滴か小さな液滴かに応じて、ジョンメアの‘888号特許またはジョンメアの‘566号特許で開示されている小粒液滴印刷モードと、やはりジョンメアの‘566号特許またはジョンメア他に発行された“Printhead having gas flow ink droplet separation and method of diverging ink droplets"と題する米国特許第6,554,410号(以下、「ジョンメアの‘410号特許」という)で開示されている大粒液滴印刷モードという2つのモードのうちの少なくとも一方で動作させることができる。以下で説明する本発明は、大粒液滴と小粒液滴のいずれの印刷モードでも採用できる方法と装置である。
個別噴流刺激と異なる大きさの液滴の空気力学的偏向を組み合わせることにより、所望の液体パターンを形成するために何らかの形態の液滴帯電と静電偏向に依存する従来のCIJの実施例の問題点を排除する連続式液滴吐出システムが実現する。従来型の方式の代わりに、液体パターンは、各噴流に入力液体パターン依存の液滴形成パルスシーケンスを印加することを通じて作られた液滴体積のパターンと、その後の非印刷用液滴の偏向と捕捉によって形成される。その他の利点は、発生される液滴が名目上帯電しないため、液滴が受容媒体または捕捉溝へと移動する際に、液滴間で静電相互作用力が生まれないことである。
しかしながら、このような液体パターン堆積方式でも、高速で高パターン品質の印刷が行われるときには、問題が残る。高速で高品質の液体パターン形成には、近距離で離間された比較的小さな体積の液滴を受容媒体に向けることが必要である。液滴のパターンが印刷ヘッドから受容媒体に横断する際、ガス流偏向ゾーンの中で、液滴は隣接する液滴周辺のガス流を、パターンに依存する方法で変化させる。すると変化されたガス流によって、印刷用液滴のパターン依存軌道と受容媒体上の着弾位置が変化する。言い換えれば、受容媒体へと横断する印刷用液滴の間隔を緊密にすることにより、空気力学的相互作用が生まれ、その後、液滴着弾位置エラーが発生する。これらのエラーは、所期の印刷液体パターンを外側に広げる効果を有するため、本明細書においては、「スプレイ(splay)」エラーと名付けることとする。
以上のことから、個別噴流刺激と空気力学的液滴偏向により実現される連続式液滴吐出印刷ヘッド構造の簡素化という利点を十分に享受するために、空気力学的相互作用のエラーを低減させるための現実的で効率的な方法が必要である。
米国特許第5,224,843号明細書 米国特許第6,561,627号明細書 米国特許第6,474,784号明細書 米国特許第3,596,275号明細書 米国特許第3,373,437号明細書 米国特許第3,560,641号明細書 米国特許第3,739,393号明細書 米国特許第3,877,036号明細書 米国特許第4,220,958号明細書 米国特許第3,878,519号明細書 米国特許第4,638,328号明細書 米国特許第6,387,225号明細書 米国特許第6,511,161号明細書 米国特許第6,543,107号明細書 米国特許第6,561,627号明細書 米国特許第6,505,921号明細書 米国特許第6,588,888号明細書 米国特許第6,575,566号明細書 米国特許第6,554,410号明細書
そこで、本発明の目的は、印刷用液滴間の空気力学的相互作用によるエラーを低減させて、高品質の液体パターンを高速で堆積させる方法を提供することである。
本発明の別の目的は、印刷用液滴間の空気力学的相互作用によるエラーを低減させて、高品質の液体パターンを高速で堆積させる装置を提供することである。
本発明のまた別の目的は、体積の異なる印刷用および非印刷用液滴を使い、また印刷用液滴間の空気力学的相互作用を低減させた連続式液滴吐出印刷の方法を提供することである。
本発明の上記および上記以外のさまざまな特徴、目的、利点は、本明細書に記載する詳細な説明、特許請求の範囲、図面を参照することで、容易に明らかとなろう。これらの特徴、目的、利点は、液滴吐出器を使って液体パターンデータに応じて受容媒体に衝突する印刷用液滴の液体パターンを形成する方法によって実現され、この液滴吐出器は、ノズルアレイの方向に沿ってノズル間隔Snで整列された有効径Dnの複数のノズルから、複数の連続する液体ストリームをストリーム速度vdで吐出し、液体ストリームは、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加される、これに対応する複数の液滴形成トランスデューサにより、印刷用および非印刷用液滴の複数のストリームに細分される。この方法は、単位時間τ0に非印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって非印刷用液滴を形成するステップと、大粒液滴時間τmに印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって印刷用液滴を形成するステップと、を含み、大粒滴時間は単位時間のm倍、つまりτm=mτ0、m≧2であり、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、液滴パターンデータに応じて非印刷用液滴と印刷用液滴を形成するように形成される。隣接する液滴形成トランスデューサに印加される、対応する液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、隣接する液滴ストリームの中で形成される印刷用液滴がノズルアレイの方向に沿って整列されないように、実質的に時間シフトされる。
本発明の他の実施例は、単位時間τ0に印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって印刷用液滴を形成し、大粒液滴時間τmに非印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって非印刷用液滴を形成し、大粒液滴時間は単位時間のm倍、つまりτm=mτ0、m≧2であり、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスを、液滴パターンデータに応じて非印刷用液滴と印刷用液滴を形成するように形成することによって実現される。隣接する液滴形成トランスデューサに印加される、対応する液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、時間シフト量tsだけ実質的に時間シフトされ、この時間シフト量は単位時間τ0の一部q、つまりts=qτ0、0.2≦q≦0.8である。
本発明のまた別の実施例は、パターニングされた液体層を受容基板の上に付着させるための液滴堆積装置によって実現され、この液滴堆積装置は、ノズルアレイの方向に沿ってノズル間隔Snで整列された有効径Dnの複数のノズルから、複数の連続する液体ストリームをストリームの方向にストリーム速度vdで吐出する液滴吐出器と、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加されて、実質的に異なる体積の非印刷用液滴と印刷用液滴を生成する、対応する複数の液滴形成トランスデューサを備える。この液滴堆積装置はさらに、液滴吐出器を印刷速度vPMで受容基板に関して印刷方向に移動させるようになされた相対移動装置と、液体パターンデータに応じて、非印刷用液滴時間τnp内の非印刷用液滴形成エネルギーパルスと印刷用液滴時間τp内の印刷用液滴形成エネルギーパルスからなる液滴形成エネルギーパルスシーケンスを発生するようになされ、非印刷用液滴時間が印刷用液滴時間と実質的に異なり、それによって非印刷用液滴の体積が印刷用液滴の体積と実質的に異なるようにするコントローラと、印刷用および非印刷用液滴の実質的に異なる体積に応じて、印刷用および非印刷用液滴を異なる飛翔経路に追随させるようになされた液滴偏向装置と、を備え、コントローラはさらに、隣接する液滴形成トランスデューサに印加される、対応する液滴形成エネルギーパルスシーケンスを実質的に時間シフトして、隣接する液滴ストリームの中で形成された印刷用液滴がノズルアレイの方向に整列しないようにするようになされている。
本発明の上記および上記以外の目的、特徴、利点は、本発明の実施例が示され、説明されている、以下の詳細な説明を図面と併せて読むことにより、当業者にとって明らかとなるであろう。
下記の本発明の好ましい実施例の詳細な説明では、添付の図面を参照する。
本発明にしたがって製作された液体パターン堆積装置の一例の簡略ブロック図である。 本発明の好ましい実施例による、ガス流液滴偏向を伴う連続式液滴吐出器の側方断面概略図である。 本発明の好ましい実施例による、周辺に熱刺激ヒータを備える単独液滴吐出ノズルおよびこのようなノズルと刺激装置のアレイの一部を示す平面概略図である。 本発明の好ましい実施例による、周辺に熱刺激ヒータを備える単独液滴吐出ノズルおよびこのようなノズルと刺激装置のアレイの一部を示す平面概略図である。 本発明による、それぞれ単一の大きさの液滴と大小の大きさの液滴で動作する液滴吐出器の側方断面図である。 本発明による、それぞれ単一の大きさの液滴と大小の大きさの液滴で動作する液滴吐出器の側方断面図である。 本発明の好ましい実施例による、ストリーム刺激ヒータ抵抗によって液体噴流の分裂を刺激して、異なる所定の体積を有する液滴を発生させるためのエネルギーパルスシーケンスを示す図である。 本発明の好ましい実施例による、ストリーム刺激ヒータ抵抗によって液体噴流の分裂を刺激して、異なる所定の体積を有する液滴を発生させるためのエネルギーパルスシーケンスを示す図である。 本発明の好ましい実施例による、ストリーム刺激ヒータ抵抗によって液体噴流の分裂を刺激して、異なる所定の体積を有する液滴を発生させるためのエネルギーパルスシーケンスを示す図である。 本発明の好ましい実施例による、ガス流液滴偏向を伴う連続式液滴吐出器の上面断面概略図である。 それぞれ入力液体パターンデータと、これに対応する出力液体パターンを示す図である。 それぞれ入力液体パターンデータと、これに対応する出力液体パターンを示す図である。 4つごとの画素位置のグリッドパターンが印刷される場合の、それぞれ入力液体パターンデータと、これに対応する出力液体パターンを示す図である。 4つごとの画素位置のグリッドパターンが印刷される場合の、それぞれ入力液体パターンデータと、これに対応する出力液体パターンを示す図である。 隔離された試験画素を有する試験グリッドパターンが印刷される場合の、それぞれ入力液体パターンデータと、これに対応する出力液体パターンを示す図である。 隔離された試験画素を有する試験グリッドパターンが印刷される場合の、それぞれ入力液体パターンデータと、これに対応する出力液体パターンを示す図である。 隔離された3つの試験画素の列を有する試験グリッドパターンが印刷される場合の、それぞれ入力液体パターンデータと、これに対応する出力液体パターンを示す図である。 隔離された3つの試験画素の列を有する試験グリッドパターンが印刷される場合の、それぞれ入力液体パターンデータと、これに対応する出力液体パターンを示す図である。 隔離され、印刷された3つの画素の列の液体パターンにおいて発生する空気力学的液滴着弾位置エラー、つまりスプレイエラーを示す図である。 隔離され、印刷された17の画素の列の液体パターンおいて発生する空気力学的液滴着弾位置スプレイエラーを示す図である。 隔離され、印刷された4×17の画素のグループの液体パターンにおいて発生する空気力学的液滴着弾位置スプレイエラーを示す図である。 それぞれ印刷された液体パターンの中の隔離された各種の線に関する、y方向とx方向に測定したスプレイエラーのグラフである。 それぞれ印刷された液体パターンの中の隔離された各種の線に関する、y方向とx方向に測定したスプレイエラーのグラフである。 受容媒体へ移動中の印刷用液滴ラインのガス流環境を示す図である。 ガスがその間と周辺を流れなければならない円柱のラインとして見た場合の、印刷用液滴周辺の気流の二次元モデルを適用するために用いられる構成を示す図である。 ガスがその間と周辺を流れなければならない円柱のラインとして見た場合の、印刷用液滴周辺の気流の二次元モデルを適用するために用いられる構成を示す図である。 液滴ラインの中の液滴間を通過するガス流の圧力降下の二次元モデリングの結果を示すグラフである。 数値液体力学的モデリングに基づく、受容媒体へと横断する液滴ラインの中の液滴のxy面における、それぞれガス流偏向ゾーンに入る前、ガス流偏向ゾーンの中および受容媒体に衝突したときの位置を示す図である。 数値液体力学的モデリングに基づく、受容媒体へと横断する液滴ラインの中の液滴のxy面における、それぞれガス流偏向ゾーンに入る前、ガス流偏向ゾーンの中および受容媒体に衝突したときの位置を示す図である。 数値液体力学的モデリングに基づく、受容媒体へと横断する液滴ラインの中の液滴のxy面における、それぞれガス流偏向ゾーンに入る前、ガス流偏向ゾーンの中および受容媒体に衝突したときの位置を示す図である。 選択された多数のレイノルズ数と正規化液滴間隔に関するy方向の空気力学的スプレイ力(splay force)の三次元数値液体力学的モデリングの結果を示すグラフである。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスを示す図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスを示す図である。 図20(a)のBの部分の拡大図である。 図22(a)のCの部分の拡大図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスを示す図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスを示す図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスを示す図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスを示す図である。 文字“Aa”の、それぞれ隣接するストリーム液滴形成パルスシーケンスが時間シフトされなかった場合と0.5τmだけ時間シフトされた場合の、印刷された液体パターンを示す図である。 文字“Aa”の、それぞれ隣接するストリーム液滴形成パルスシーケンスが時間シフトされなかった場合と0.5τmだけ時間シフトされた場合の、印刷された液体パターンを示す図である。 zy *とcy2 *の値と大粒液滴の体積Vdmの関数のグラフである。 噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンであって、小粒液滴分離距離がczy *>cy2 *となるように増加された場合のパターンを示す図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスであって、液滴形成パルスシーケンスが隣接およびその次のストリームに関してシフトされている場合のパルスシーケンスを示す図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスであって、液滴形成パルスシーケンスが隣接およびその次のストリームに関してシフトされている場合のパルスシーケンスを示す図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスであって、液滴形成パルスシーケンスが隣接およびその次のストリームに関して等しくシフトされている場合のパルスシーケンスを示す図である。 それぞれ、噴流アレイの12の噴流に関する印刷用および非印刷用液滴のパターンと、これらの噴流の液滴刺激手段に印加される、各々に対応する液滴形成パルスシーケンスであって、液滴形成パルスシーケンスが隣接およびその次のストリームに関して等しくシフトされている場合のパルスシーケンスを示す図である。 q=0.5とq=0.333の場合にczy *=cy2 *にするために必要なmLの値と大粒液滴の体積Vdmの関数のグラフである。 それぞれ、ノズルが隣接するノズルとその次のノズルに関してシフトされている液滴吐出器アレイの一部の正面図である。 それぞれ、ノズルが隣接するノズルとその次のノズルに関してシフトされている液滴吐出器アレイの一部の正面図である。
この説明は特に、本発明による装置の一部を形成する、またはこの装置とより直接的に協働する要素に関する。本発明を理解するために、図中の機能的要素と特徴には、これらが同じ要素である、または同じ機能を果たすものであれば、同じ番号を付した。特に図示されていない、あるいは説明されていない要素は、当業者にとって周知の各種の形態をとることができると理解されるべきである。
図1,2を参照すると、液体パターンを堆積させるための連続式液滴堆積装置10が示されている。一般に、このようなシステムはインクジェットプリンタであり、液体パターンは、受容シートまたはロール紙に印刷される画像である。しかしながら、図のシステムでは、たとえば製造工程のためのマスキングおび化学的開始剤の層等、画像以外の液体パターンも堆積させることができる。本発明を理解するために、「液体」と「インク」という用語は、インクが一般に本発明の応用分野の1つである画像印刷に関連していることを考慮して、互換的に使用される。液体パターン堆積システムは、各種の入出力コンポーネントと連結し、必要なデータ変換を計算し、必要なプログラムやアルゴリズムを実行するプロセスコントローラ400によって制御される。
液体パターン堆積システム10はまた、画像または液体パターンデータ源410を備え、これがラスタ画像データ、ページ記述言語の形態によるアウトライン画像データまたは他の形態のデジタル画像データを供給する。この画像データは、コントローラ400によってビットマップ画像データに変換され、印刷ヘッド電気インタフェース22に連結された複数の印刷ヘッドトランスデューサドライバ回路412を介して噴流群型液滴吐出印刷ヘッド11に転送されるのに備えて保存される。ビットマップ画像データは、所望のパターン解像度、つまり「ドット・パー・インチ」その他のパターンによって決定される、パターンラスタ距離だけ均等に離間された二次元位置マトリクスの画像要素(画素)への個別の液滴の堆積を特定する。ラスタ距離または間隔は、二次元パターンの中で等しくても、異なっていてもよい。
コントローラ400はまた、印刷ヘッドコントローラ426の中で液滴同期または形成信号を生成し、この信号は印刷ヘッドトランスデューサ駆動回路412に印加された後に、印刷ヘッド11に印加され、吐出された複数の液体ストリームを所定の体積を有する液滴に、予測可能なタイミングで分裂させる。印刷ヘッド制御およびトランスデューサ駆動回路の一部または全部を、印刷ヘッド11の中に集積させてもよい。印刷ヘッド11は、図1,2において、それが印刷ヘッド11を移動させることなく、媒体290の幅全体のすべての走査線を印刷するのに十分な数の複数の噴流を有する点で、「ページ幅」印刷ヘッドとして描かれている。
記録媒体290は、記録媒体輸送システムによって印刷ヘッド11に相対して移動され、輸送システムは媒体輸送コントローラ414によって電子的に制御され、輸送コントローラはコントローラ400によって制御される。図1に描かれている記録媒体輸送システムは概略図にすぎず、これとは異なるさまざまな機械的構成が可能である。たとえば、輸送ローラ213と輸送ローラ212と媒体支持ドラム210を記録媒体輸送システムに使用して、記録媒体290への液滴の輸送を容易にすることもできよう。このような媒体輸送技術は、当業界でよく知られている。図1に描かれているようなページ幅印刷ヘッドの場合、記録媒体290を、静止した印刷ヘッドを通過するように移動させるのが最も好都合である。記録媒体290は、速度vPMで輸送される。走査型印刷ヘッド印刷システムの場合、印刷ヘッドを1つの軸(主要走査方向)に沿って、また記録媒体を縦軸(副走査方向)に沿って、相対的ラスタ運動で移動させるのが一般的に最も好都合である。
パターン液は、加圧される液体タンク418に収容され、液体供給コントローラ424によって制御され、液体供給コントローラはコントローラ400によって制御される。最適な動作に適したパターン液正圧は、ノズルの形状や熱特性および液体のさまざまな特性等、多数の要因に依存する。
非印刷状態において、連続液滴ストリームは、印刷ヘッド11の中の、ストリームを捕捉して、この液体の一部を液体リサイクルユニット416によってリサイクルされるようにする液体排出溝部のために、記録媒体18に到達できない。液体リサイクルユニット416は、印刷されなかった液体を印刷ヘッド液体回収用排出口48から受け取り、液体を保存または再調整して、タンク418に戻す。液体リサイクルユニットはまた、液体の回収を助け、液滴偏向を目的として印刷ヘッド11を通過するガス流に影響を与えるために、液体回収用排出口48に負圧を加えるように構成してもよい。負圧供給源420は、液体リサイクル用経路を介して連結される。システムコントローラ400によって制御される負圧コントローラ422が、負圧を管理する。液体リサイクルユニットは、当業界で周知である。
印刷ヘッド11の要素のいくつかは、図2の断面図においてより明瞭に見ることができる。パターン液60は、液滴発生器本体12の中の液体給入ポート40で印刷ヘッド11に入る液体供給管を通じて導入される。連続式の噴流群型液滴吐出装置20が液滴発生器本体12に取り付けられている。液体は好ましくは、ガスケットシール44によって共通の供給タンク46に密着されたインレットフィルタ42を通って流れ、その後、液滴吐出装置20、好ましくは個々の噴流と液滴形成トランスデューサを高密度で備える半導体装置の中に入る。
図2に描かれている印刷ヘッド11の側方断面図は、噴流アレイの中の1つの噴流に関して描かれたもので、所定の体積を有する液滴の1本のストリーム100を示している。ストリーム100の液滴のいくつか、つまり非印刷用液滴は、図2において下方に偏向され、偏向液滴捕捉リップ152に当たる。それ以外の液滴、つまり印刷用液滴は、偏向量がずっと少なく、捕捉リップ152を越えて受容媒体290に当たり、所望の液体パターンを形成する。捕捉された非印刷用液滴液体156は、液滴偏向ガスおよび液体回収マニホルド150の中のプレナム154を経由して液体リサイクル用サブシステムへと戻される。非印刷用液滴は、液体回収用排出口48に負圧をかけることにより生じる気流160によって、液滴捕捉リップに向かって偏向される。
噴流群型液滴発生装置20は個別液滴形成刺激手段を設けて製作され、刺激手段は、印刷ヘッドの柔軟性電気接続部材22を介して印刷ヘッド制御用電子部品に接合される。保護カプセル28が、液体吐出装置20とフレキシブルコネクタ22との相互接続部分を被覆する。本発明のいくつかの好ましい実施例において、噴流刺激トランスデューサは抵抗ヒータである。別の実施例では、1つの噴流につき1つより多いトランスデューサを設けてもよく、これにはたとえば、抵抗ヒータ、電界電極、微細電気機械構造型流量弁のいくつかの組み合わせがある。液滴発生装置20が少なくとも部分的にシリコンで製作されている場合、印刷ヘッドトランスデューサ制御回路412の一部を印刷ヘッドと一体化し、印刷ヘッド電気コネクタ22を単純化させることが可能である。
印刷ヘッドの好ましい実施例の1つのノズル26の正面図を図3(a)に示す。このようなノズルの長いアレイの一部である5つのノズルを図3(b)に示す。わかりやすくするために、噴流群とコンポーネント要素を描く際、これらの要素の大きなアレイに沿って、同じ機能的要素を指示するのに、順番に末尾に“j”,“j+1”等々とつけることとする。
図3(a),3(b)は、印刷ヘッド11の液滴発生装置20の部分のノズル26を示し、このノズルは孔径Dnの円形で、ノズルアレイの方向、つまり軸Anに沿って、液滴ノズル間隔Snで均等に離間され、ノズル前面層14に形成されている。円形のノズルが描かれているが、別の形状の液体吐出オリフィスを使ってもよく、また有効径、つまり同等の開放面積を特定する円の直径を利用できる。一般に、ノズル孔径は、堆積される液体パターンにとって好適な液滴の大きさに応じて、6ミクロンから35ミクロンの範囲で形成される。一般に、液滴ノズル間隔Snは、300画素/インチから1200画素/インチのノズル軸方向へのパターンラスタ解像度に応じて、84から21ミクロンの範囲である。
包囲型の抵抗ヒータ30は、前面層にノズル孔を取り囲んで形成される。抵抗ヒータ30は、電極リード線38,36によってアドレスされる。電極の一方、たとえば電極36は、他の噴流を取り囲む抵抗器と共有されてもよい。しかしながら、少なくとも一方の抵抗器電極リード線、たとえば電極38は、その噴流に個別に電気パルスを供給し、当該の噴流を個別に刺激するようにする。あるいは、ある噴流に選択的に刺激パルスを印加するように、2つのアドレスリード線38,36を一緒に使用するマトリクスアドレシング方式を用いてもよい。これらの抵抗ヒータは、液体のジェットを同期化して、実質的に均一な径Dd0、体積V0、間隔λ0の液滴に分裂させるために適正な波長の表面波を起こさせるのに利用できる。抵抗ヒータのパルス供給は、融合してV0の倍数である体積Vmを有する液滴、つまり〜mV0の体積(mは1より大きい数、つまりm≧2)の液滴となる、液体のより大きな断片にストリームを分裂させるように設計することもできる。
本発明を理解するために、最小の所定の体積V0を有する液滴を「小さな(小粒)」液滴または「名目上」もしくは「基本的」体積の液滴と呼び、約mV0の体積を有する融合した液滴を「大きな(大粒)」液滴と呼ぶ。所望の液体出力パターンまたは画像は、小粒または大粒液滴のいずれからも受容媒体上に形成することができる。図2に描かれているシステムは、大粒液滴で液体パターンを形成するように操作されている。小粒、または名目上の大きさの液滴は下方に偏向され、液滴捕捉リップ152に当たる。以下に説明するように、本発明は、小粒液滴または大粒液滴印刷モード構成のいずれにも有益に応用することができる。
パルス式噴流刺激ヒータ30が連続液体ストリーム62に与える1つの影響が図4(a),4(b)の側面図に示されている。図4(a),4(b)は、複数のノズルの中の1つのノズル26の周辺にある液滴発生装置基板18の一部の側方断面図である。加圧された作用液60は、内部の液滴発生装置液体供給チャンバ19を通ってノズル26に供給される。ノズル26は、液滴ノズルの前面層14の中に形成され、またおそらくは断熱および電気絶縁層16ならびに液滴発生装置の生産に使用されるその他の層にも形成できる。図4(a),4(b)には、各噴流に関連付けられ、コンタクト25を介してリード線38に接続された集積型のパワートランジスタ24も描かれている。
図4(a)において、ノズルヒータ30には十分なエネルギーパルスを受けて波動し、卓越表面波を起こし、液柱62上に卓越した表面湾曲狭小部(necking)70を発生させ、ノズル面から作用距離BOL0の位置にある安定した動作破断開始地点74において、略均等な径Dd0と間隔λ0の液滴84のストリーム80の分裂を同期させる。液体ストリームと個々の液滴84は、液体供給タンク圧Pr、ノズル形状および流体特性に基づき、名目上の飛翔経路に沿って、速度vdで移動する。
連続する液体噴流の分裂を熱パルスで同期化することは、所定の体積の液滴ストリームの発生を可能にするとも知られており、一部の液滴は、単位体積V0の倍数の体積mV0で形成できる。たとえば、ジョンメア他に発行され、本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,588,888号を参照のこと。図5(a)−5(c)は、電気エネルギーパルスの数種の異なるシーケンス600による連続ストリームの熱刺激を描いたものである。エネルギーパルスシーケンス600は、ヒータ抵抗器を「オン」と「オフ」にして、持続期間τpの刺激エネルギーパルスを生成するように概略的に示されている。液滴形成パルスシーケンスによって形成される液滴パターンがパルスシーケンスの下に概略的に描かれている。
図5(a)において、刺激パルスシーケンスは、単位周期パルス610の列で構成される。このパルス列によって刺激される連続噴流ストリームは、すべて体積V0を有し、時間τ0だけ時間間隔が空けられ、その飛翔経路に沿ってλ0だけ離間された液滴84へと分裂する。図5(b)に描かれているエネルギーパルス列は、単位周期パルス610と、サブシーケンス612に関しては4τ0の周期とサブシーケンス616に関しては3τ0の周期を作るいくつかのパルスの消去で構成される。刺激パルスの消去により、噴流内の液体は集まり(融合し)、単位時間より長い周期のものと同じ体積の液滴となる。つまり、サブシーケンス612により約4V0の融合体積を有する液滴86が形成され、サブシーケンス616により約3V0の融合体積を有する液滴85が形成される。図5(c)は、約8V0の融合体積を有する液滴88を発生させる周期8τ0のサブシーケンスを有するパルス列を示している。複数の単位液体が1つの液滴に融合するには、破断開始地点からある程度の移動距離と時間が必要となる。融合した液滴は、液体が名目上の体積V0の複数の個別の液滴に細分されていれば占めていたであろう空間の中央付近に位置する傾向がある。
図4(b)は、図5(b)に示される液滴形成パルスシーケンスにより形成されるような、大粒と小粒の両方の所定の体積を有する液滴のストリーム100を形成するように操作される連続式液滴吐出器を示している。図4(b)の液滴形成シーケンスは、図5(b)において右から左に時間が増加する場合に、図5(b)の液滴形成パルスシーケンスに対応する。液体が融合して単独の大きな液滴となるには、破断開始地点からある程度の移動距離と時間が必要であるかもしれない。融合した大きな液滴は、液体が名目上の体積V0の複数の個別の液滴に細分されていれば占めていたであろう空間の中央付近に位置する傾向がある。図4(b)は、融合がすぐに起こった場合に、複数の所定の体積を有する液滴のストリームがどのように現れるかを説明する図であると理解するべきである。
液滴形成パルスシーケンスを操作することによって大小両方の液滴を生成する能力は、印刷用および非印刷用液滴を区別する利点を得るために利用できる。液滴は、直交するガス流場においてこれらを付着(entrain)させることによって偏向させてもよい。大粒液滴は、抵抗対質量比がより小さいため、ガス流場において、より小さな体積の液滴より偏向量が少ない。したがって、ガス偏向ゾーンは、異なる体積の液滴を異なる飛翔経路に分散させるのに利用できる。液体パターン堆積システムは、大きな体積の液滴で印刷して小さな液滴を排出するように、あるいはその反対に構成できる。本発明は、いずれの構成にも応用可能である。
図6は、Vm=5V0の大きな体積の液滴85で印刷し、V0の小粒液滴84を排出させ、これらの小粒液滴に気流プレナム150により作られるx方向への偏向気流が加えられるように構成された液滴パターン堆積システムの断面図である。噴流群型アレイ印刷ヘッド11は、複数の噴流で形成される半導体液滴吐出装置20と、液滴発生器本体12に取り付けられた噴流刺激トランスデューサでなる。パターニング液60は、液体供給用給入口40と共通供給タンク46を通じて供給され、噴流アレイの長さにわたってスリットが設けられている。図6の大粒液滴85は全体を通じて「融合したもの」として描かれているが、実際には、大粒液滴85を形成する液体は、液体ストリーム破断開始地点からある程度の距離だけ離れるまで融合しないかもしれない点に注意されたい。
噴流アレイから吐出される液滴の密集体は、液滴吐出装置のノズル面と受容媒体の間の空間を横断する液体の「カーテン」を形成するものとして見ることができる。初期の液体カーテンは、入力液体パターンデータに従って実質的に異なる体積を有する印刷用および非印刷用液滴を形成し、その後、異なる径(体積)を有する液滴を差別的に偏向する直交ガス流に液体を曝すという複合的な効果により、非印刷用液滴カーテンと印刷用液滴カーテンに分離される。本発明は主に、この印刷用液滴カーテンの中の液滴間の空気力学的相互作用に焦点を当てている。
「空気(気)」流と「ガス」流という用語は、本明細書における本発明の説明の中で互換的に使用される。図1,6に描かれている偏向システムの構成では、印刷用および非印刷用液滴を偏向するのに使用される流動ガスとして、真空源により引き込まれる周辺空気を利用しやすい。しかしながら、本発明では、調整されたガス、つまり印刷ヘッドを取り囲む周辺空気とは異なる濃度と特性の成分を含むガスで偏向流場が形成されるような他の構成も利用できる。「ガス流」という用語は、連続式液滴吐出システムにおいて大小の体積の液滴を差別的に偏向するのに使用されるガスの具体的な組成に関係なく、本発明を適用できることを伝えるために用いられている。
次に、図7(a)から14を使って、印刷用液滴カーテンにおける液滴間の主要な空気力学的相互作用について説明するが、この相互作用を以下、「スプレイ」と呼ぶ。図8(a)から図14は印刷用液滴実験に基づいており、この実験では、表1に掲載のパラメータが図中のすべての実験結果について同じであった。
図7(a),7(b)はそれぞれ、入力液体パターンデータと非実験的な、エラーのない出力液体パターンを示す。図7(a)において、所望の液体データパターンは、使用されうる画素位置302のxyラスタグリッドの形に区画された入力画像面上の影付きの画素領域304で表される。画素は、それぞれx方向とy方向に沿って同等の間隔SpxとSpyを有する。液体で印刷される予定のない画素306は空白である。図7(b)は、受容媒体290上に印刷されたエラーのない液体パターンを描いたもので、液体パターンは上記と同様に、図7(a)に示されている入力液体パターンデータ画素位置302に対応する、使用されうる出力画素位置312のxyラスタグリッドの形に区画される。図7(b)の液体パターンは「完全な」液体パターンを示しており、実際に印刷されたパターン結果を描いているのではない。パターン液のドット314は、入力液体パターンデータにxy方向に完全に対応した状態で受容媒体290の上に堆積されているように描かれている。
本発明の発明者が発見したのは、多くの入力液体パターンは、印刷用液滴の多くが実質的に位置ずれした状態で出力媒体上に堆積され、この位置ずれは液滴が受容媒体へと横断する際の液滴間の空気力学的相互作用による、ということである。空気力学的な液滴の着弾位置を研究するためには、堆積された液滴の所期のxy位置からのずれを注意深く測定するのを助けるような、特別な試験パターンを構築することが有益である。図8(a),8(b)は、xおよびy方向に沿って4つずつの画素が書き込まれる試験パターンの構成を示している。図8(a)は入力液体パターンデータ330、図8(b)は表1に掲載のパラメータを使用した実験で印刷された、入力に対応する出力液体パターン350を示している。
すべての図面において、要素の参照番号は、以下に列挙する部品とパラメータに記されたものと同じ意味を有する。本発明の発明者は、二次元で4つずつの画素330を印刷する均一なパターンが液滴間の空気力学的相互作用によるエラーを実質的に生じることなく印刷されることを発見し、これは図8(b)において歪みのないグリッドの液体出力パターン350として示されている。出力パターン350に関連付けられる印刷用液滴カーテンは、液滴間の空気力学的相互作用が非常に小さく、(xとyの両方向に)バランスがとれた状態で、受容媒体へと横断する。
図9(a),9(b)は、すでに図示した4×4のグリッドパターンの中央部分を除去して、空隙試験エリア340を作った入力パターンと出力パターンを示し、空隙試験エリア340には、孤立した印刷画素と印刷用液滴カーテンの中の印刷用液滴を挿入することができる。グリッドパターンの中で入力パターン内に残っている部分は、図9(b)において破線で示されるグリッド線の外挿により、空虚化された中央部分の中の所期の画素位置の配置を決定するのに役立つ。入力パターンでは空隙とされた中央部分340の中で1つの入力画素332が指定されており、これは出力パターンの空隙エリア360内で隔離された印刷ドット352として印刷される。隔離された印刷画素332は、図9(b)の出力液体パターン画像の中の対応する位置352に正確に印刷されることがわかる。
Figure 2010522105
本発明の発明者は、図9(a)に描かれている入力画像により作られる液滴カーテンがパターン内のすべての液滴を空気力学的に十分に隔離することから、これらが実質的に歪みのない印刷を行うことを発見した。画素352を印刷する隔離された液滴は、次に最も近い液滴から、印刷用液滴分離距離の8倍、つまり8λmより離れた状態で移動している。以下でさらに詳しく説明するように、空気力学的相互作用力は、液滴間分離距離による影響を非常に受けやすく、1λmから8λmの分離で1桁以上低下する。
図10(a)は、3つの印刷画素の列334が中央の空隙領域340に挿入される入力液体パターンデータを示す。これに対応して印刷された液体パターンを図10(b)に示す。3つの印刷された液滴の列354は、直線から歪んでいるように見えるかもしれない。印刷された3つの液滴パターン354は、入力パターン334の複製の理念上の形から遠ざかるように広がる。印刷された液滴のこのような広がりは、本明細書において「スプレイ」エラーと呼ばれ、3つの液滴が各々の印刷ヘッドノズルから受容媒体へと横断する際のこれら3つの液滴間の空気力学的相互作用により、3つの液滴の各々が遭遇するガス流場が均一かつ対称ではないために液滴上に非対称の力がかかるという理由で発生する。
図10(b)の領域“A”を拡大したものを図11に示す。図11では3つの画素からなる入力パターン334を重ねて、空気力学的相互作用の影響によってスプレイエラーが生じていない場合に印刷液滴が着弾したはずの場所を示している。空隙領域360で省略されたグリッドドット314の位置は、破線のグリッド線の交点342によって示される。x方向の最大スプレイエラーδxとy方向の最大スプレイエラーδyは、印刷された液滴354が理想位置334から最も外れたものとして示されている。3つの画素のラインの中で測定された最大のyスプレイエラーはδy〜28μmであり、測定された最大のxスプレイエラーはδx〜72μmであった。つまり、隔離された3つの液滴のラインについて、y方向の最大のスプレイエラーは、大きさにおいて画素間隔(Spy=42.3μm)の半分より大きく、x方向の最大のスプレイエラーは、画素間隔(Spx=42.3μm)より大きかった。この大きさのエラーは、細いフォントによるテキスト印刷の場合のように、パターンが予想され、認識可能である画像で発生すれば、観察者にとって目に見えるかもしれない。たとえば、後に説明する図24(a)は、この大きさの空気力学的スプレイメカニズムが存在する場合に発生する可能性のある試験用文字の歪みを示している。
図12は、出力印刷画像エリアの図11と同様の部分を描いたものである。入力液体パターンデータには、w画素分の長さ(w=17画素)のライン336が含まれ、これらは空隙試験パターンエリア360の中で液滴パターン356として印刷される。図11と同様に、x方向とy方向の最大のスプレイエラーが示されている。受容媒体へと横断するこのような長い液滴ラインの場合、最大のyスプレイエラーはδy〜41μmに増し、ほとんど画素間隔分のエラーとなっている。最大のxスプレイエラーはδx〜92μmに増しており、これは画素間隔の2倍以上である。
図13もまた、出力印刷画像エリアの図11と同様の部分を描いたものである。入力液体パターンデータには、画素単位で幅h(h=4)、画素単位で長さw(w=17)の、より広い入力ラインパターン338が含まれており、これは空隙となった試験パターンエリア360の中で液滴パターン358として印刷された。4×17画素のラインの激しい歪みが観察される。図11−13に示される実験結果から、空気力学的スプレイエラーは大きさにおいて1つまたはそれ以上の画素間隔分の液滴着弾位置エラーを引き起こし、入力画素パターンに応じて大幅に変化するかもしれないことがわかるであろう。このようなエラーは、出力画像や液体パターンの品質を大きく低下させることがある。
図14(a),14(b)は、幅h=1,4、8画素、長さw=1,3,9,17,33画素の入力ラインパターンに関して測定された、それぞれ最大yスプレイエラーと最大xスプレイエラーをグラフに表したものである。最大yスプレイエラーは常に、試験対象となった各種の液滴ラインパターンの端にある液滴の着弾位置において見られた。この実験システムパラメータセット(表1)に対するδyとδxエラーは、長さ1画素(w=1)ではどのラインについてもゼロであった。つまり、高さ8画素(h=8)、長さ1画素(w=1)のラインでも、感知可能なxまたはy方向のスプレイエラーを生じることなく印刷された。
図14(a)をよく見ると、長さ3画素のラインが印刷されたとき、y方向のスプレイエラーは、ラインの幅に応じて、ゼロから28μm−38μmに跳ね上がることがわかるであろう。ラインの長さがさらに増しても、yスプレイエラーは微増するだけで、長さ33画素のラインの場合、約38μmに下降し、あるいはその周辺で飽和するように見える。ラインの幅は、yスプレイの大きさにあまり影響を与えない。図14(b)をよく見ると、x方向のスプレイエラーは、長さ1画素のラインのゼロから長さ3画素のラインで実質的な量まで跳ね上がる。さらに、xスプレイエラーの量は、図の範囲、つまりh=1から8のライン幅の影響を強く受ける。
図14(a)に示される最大y方向スプレイは常に、試験ラインパターンの端にある液滴について発生した。液滴間の空気力学的な力は、液滴ラインを外側に広げる効果を有するが、この効果は急速に飽和するようである。これは、発生されるy方向の力が画素距離の点で非常に「狭い範囲」であることを示唆する。つまり、液滴ラインパターンの終端にある液滴に及ぶ非対称の力は、ラインの長さが9液滴分になる時点までに十分に発生する。ラインがそれ以上長くなっても、終端の液滴が受ける非対称のy方向の力はそれほど変化しない。
最大x方向スプレイエラーは、印刷された液滴ラインの中央領域にある液滴に関して発生する。図14(b)に示されるデータから、x方向スプレイエラーは、試験対象となった600スポット/インチのシステムの場合、画素間隔Spx=42.3μmの2倍を超える距離まで及ぶかもしれないことがわかるであろう。
印刷液滴が吐出されるノズルアレイとその相対的軌道が最終的に「終結する」受容媒体の間の空間を横切る印刷液滴間の空気力学的相互作用は、きわめて複雑である。空気力学的相互作用は、標準的な三次元数値液体力学(CFD)モデリング技術を用いることによって含められ、解析された。しかしながら、三次元CFDモデルの結果を説明する前に、液滴間の空気力学的相互作用の二次元モデルの閉鎖域解析を調べることが有益である。
図15は、本発明による連続式液滴印刷ヘッドのガス偏向ゾーンの中央部分を横断する印刷用液滴のラインが受ける形状および空気力学的影響の理念上の図である。図15は、w=16、h=1のライン印刷用液滴の端の8つの液滴のxy面の断面図である。この分析例の場合、矢印で表される偏向ガス流160は、x方向に整列され(図6と同様)、大きさvxを有する。液滴ラインはy方向に沿って延びており、つまり、図中の飛翔する液滴ラインは、y方向に沿って整列されたノズルアレイの隣接する噴流群からの印刷用液滴として同時に生成されたものである。液滴ラインの速度は基本的に、マイナスz方向、大きさvdで、図15の「用紙面」に垂直である。
液滴が偏向ガス流場を横切る際、液滴はすべて、偏向ガス流場の空気力学的抵抗効果によって多少x方向に加速される。図6に戻ると、非印刷用液滴、この解析例では小粒液滴は、x方向への加速が大粒の印刷用液滴より実質的に大きいことがわかるであろう。小粒の非印刷用液滴は、x方向に大きく加速されるため、図6に示されるように液滴捕捉リップ152に衝突する軌道をたどる。本明細書の解析では、非印刷用液滴カーテンが印刷用液滴カーテンから十分に分離されているため、印刷用液滴への小粒液滴の空気力学的影響は無視できることを前提としている。
図15の湾曲したガス流の矢印は、液滴ラインの外側の液滴182の周辺の非対称のガス流164を示している。湾曲した矢印の合流は、液滴ラインの内側の液滴180のように、液滴間でガス流162が密集することを示している。液滴ラインの下流のガス流166は、速度の点で当初の大きさから若干小さくなるかもしれない。このことは、液滴ラインの中央部分の下流側の矢印を短く描くことにより、誇張して示される。xy面における液滴への正味の非対称偏向力Fxyもまた、各液滴から発する力のベクトル168で描かれている。力のベクトル168の方向は、端部の液滴182が大きなy成分を持つ偏向力を受けることを示すように描かれている。液滴ラインの中の端の次の液滴184は、y成分が非常に弱い偏向力を受ける。内側の液滴180は、y成分の力がほとんど、またはまったくない状態で偏向される。
図15に示されているような液滴ラインの中の液滴周辺のガス流の二次元近似は、無限に長い離間された円柱のラインの周辺のガス流を調べることによって構成できる。この構成を図16(a),16(b)に示す。図は、xy面と円柱がz方向に無限に延びることを示している。図16(b)は図16(a)の領域174の拡大図であり、この中で、二次元計算を行い、円柱172の周辺のガス流をモデル化する。円柱172は、y方向に並べられた液滴ラインの中で飛翔する液滴を表しており、その直径Ddmは印刷用液滴の径で、離間距離Snは液滴吐出器のノズル間隔である。大きさvinの偏向ガス流は当初、x方向に整列され、二次元ガス噴流170の形で分割され、円柱間を横断するようにモデル化されている。液滴ラインを通じたガス流の圧力低下、ΔP=Pin−Poutは、ガス流ノズルがその間に開放分離部、つまり間隔cを置く2つの半円柱の形を有するものとしてモデル化されており、c=Sn−Ddmである。
質量流連続性方程式とベルヌーイ方程式を使って、円柱間を通過するガス流の圧力低下ΔPを計算する。簡単にするために、ガス流は安定しており、非粘性で、圧縮されず、流線に沿っており、重力の影響を受けず、ガス流噴流の入口と出口で均一であると仮定すると、質量流の連続性は以下の関係を有する。
inn=voutc…………………………………(1)
ただし、vinは初期のx方向偏向ガス流の正味の速度であり、voutは円柱間のギャップにおけるx方向ガス流の正味の速度である。さらに、ベルヌーイ方程式により、ガスが円柱間を流れる際の圧力変化ΔPについて、以下の関係が得られる。
Figure 2010522105
Figure 2010522105
Figure 2010522105
Figure 2010522105
Figure 2010522105
ただし、c*=c/Ddm=(Sn/Ddm−1)であり、ρは偏向ガス(空気)の質量密度である。c*は開放間隙分離部cの正規化数であり、つまり液滴径Ddmにより正規化されたものである。
Figure 2010522105
は正規化された圧力変化であり、圧力変化ΔPは単位
Figure 2010522105
で表される。正規化された間隙分離距離c*は、本発明の発明者により、高品質、高速の液体パターン印刷と堆積のための関心対象となる液滴の大きさと分離距離の範囲について、液滴間の空気力学的相互作用の大きさをモデル化するために計算するのに有益なパラメータであることが発見された。
式6により予測される正規化圧力変化
Figure 2010522105
は、図17において、c*の関数としての曲線620に描かれている。図17には、液滴分離(このモデル計算ではノズル間隔と同じ)が、600ジェット/インチの印刷ヘッドの好適なノズル間隔である42.3μである場合の、横座標のc*の値が得られる印刷用液滴の体積Vdmも示されている。印刷用液滴体積の関係624の単位は、ピコリットル(pL)である。液滴ライン中の液滴間にガス流が密集する結果として発じる圧力上昇が、y方向スプレイエラーの主要な原因である。上昇した圧力ΔPは、印刷用液滴ラインの内側の液滴については均衡がとれているが、端部の液滴については十分に均衡がとられず、その結果、この液滴への正味の力は外側、つまりy方向に向かう。
式5のc*の項と図17の曲線620をよく見ると、端部の液滴に作用する不均衡の圧力である
Figure 2010522105
は、c*の影響を非常に受けやすく、c*=0.1から2.1の範囲で2桁低下する。選択されたノズル間隔、たとえば600ジェット/インチのSn=42.3μmの場合、c*の値は、液滴の体積29.6pLから1.3pLに関して、この範囲内となる。図8(b),9(b),10(b),11,12,13,14に示されている実験結果は、図17において“Exp”の矢印で示される、11pLの液滴、c*が0.53に関するものであった。
上記の二次元モデル計算は、球状の液滴の代わりに二次元の円柱と仮定し、非粘性流を想定したため、大まかな概算にすぎない。それでもなお、このわかりやすいモデルは、スプレイエラーが正規化液滴間間隙長さc*による影響をどれだけ受けるかを示すのに役立つ。液滴ラインにそって42.3μmだけ離間された11pLの印刷用液滴を使った前述の実験に関して、印刷用液滴ラインの中の隣接する液滴は、正規化分離間隙長さc*=0.53を有し、対応する正規化圧力変化は、式6から
Figure 2010522105
である。実験印刷画像の中で、4画素分だけ離間されて印刷されたグリッド液滴については、隣接する印刷用液滴が受容体へと横断する際の液滴間の正規化液滴間間隙は、c*=4Sn/Ddm−1=5.13である。これに対応する式6による正規化済み圧力変化は、
Figure 2010522105
であり、これは1画素分のラスタ距離だけ離間された液滴の大きさの6%にすぎない。
上記の結果は、たとえば図10(b)または図11の試験パターンの空隙エリア360の辺と接するグリッド液滴314には、これらがy方向に沿った両側の同等に離間された印刷用液滴によって「均衡がとられていない」のに、なぜy方向スプレイエラーが見られないかを説明するのに役立つ。前述のように二次元モデルの結果によって定性的に確認されたこの実験結果は、c*を増大させると、スプレイエラーを発生させる空気力学的力を有効に減らすことができることを示している。
本発明の発明者はまた、市販の数値流体力学(CFD)ソフトウェアツールを使って、液滴間の空気力学的相互作用を解析するさまざまな三次元計算を実行した。これらの計算には非常に大量の演算資源が費やされたが、これらは閉鎖域の数学的手法より、液滴印刷実験で観察された効果の現実的なシミュレーションと解析を行うことができた。以下のパラグラフで説明する結果は、Flow−3D CFDモデリングソフトウェア(683 Harkle Road, Santa Fe, NM 87505のフロー・サイエンス社販売)を利用し、一般的な移動物体のモデルを使って、液滴を空気の周辺流体の中に埋め込まれた剛球としてモデル化して得られた。球は、印刷用液滴と同じ密度を有するようにモデル化し、自由に移動するが、周囲の流体と連結されるようにした。つまり、流体が液滴に力を及ぼして液滴を加速させ、その一方で、液滴は対応する反応力を流体に及ぼし、その推進力と流れのパターンを変化させた。球により変位する液体体積は液滴の大きさに相応し、これによっても流体の流れのパターンが変化した。
図18(a),18(b),18(c)は、図15に描かれたものと同様の印刷液滴ライン構成に関するCFD計算の結果を示しており、一部は二次元近似(式1−6)を使ってモデル化されている。図18(a)−18(c)において、CFDモデル印刷用液滴は4pL、径19.7μmで、y方向に沿った中心間間隔42.3μmで吐出される。したがって、y方向の正規化液滴分離間隙cy *は、cy *=(42.3μm/19.7μm−1)=1.14である。図18(a)から18(c)は、3つの異なる時点での印刷用液滴ラインのCFD計算による「スナップショット」を表しており、18(a)は印刷用液滴が最初に形成された時、18(b)は液滴ラインがガス流偏向ゾーンの中を、このゾーンの長さのほとんどにわたって通過した後、18(c)は受容媒体面に到達した時点をそれぞれ示す。液滴位置は、xy面において、相互に関して略同じ縮尺と位置で描かれている。
図18(c)では、内側の液滴380、端の液滴382および端の次の液滴384は、実際には紙等の受容媒体に衝突していないため、図12に描かれているような同様の実際の印刷された液滴ラインパターンのようには径が広がっていない点に注意されたい。また、図18(c)でシミュレートされた印刷用液滴は、図12に示された実験で使われたものより小さい。したがって、上記の両方の理由から、図18(a)に描かれた受容媒体面の印刷用液滴ラインは、図12における印刷されたラインのように「塗りつぶされて」いない。しかしながら、図18(c)と図12を比較すると、CFD計算により、印刷用液滴実験で観察された主要なスプレイエラーの効果が捕捉されることが容易にわかる。
図18(b)は、CFDモデルによって計算された空気流速度の等値線を示す。偏向気流160の初期速度の大きさvxは20m/秒である。等値線510は、若干低下した気流速度、〜19m/秒を表し、初期速度の大きさが、液滴ラインによって生じる流れの障害によって縮小し始めた箇所を示している。等値線510はまた、液滴ラインの中の印刷用液滴間の位置に見られる。続いて、等値線512,514,516は低下した空気速度の等値線で、それぞれ約15m秒、10m/秒、5m/秒である。液滴ラインの中心より後ろの下流領域166は、空気速度が〜17m/秒であり、初期速度160より若干低い。
端の印刷用液滴182と端の次の印刷用液滴184の周辺の気流速度等値線の形状は、特にy方向へのスプレイエラーの原因となる非対称性を示している。印刷用液滴ラインの中心に向かう空気速度の等値線510の一般的曲率は、x方向のスプレイの原因となる空気力学的効果を示しており、ラインの中央の液滴は、印刷用液滴ラインの端部の液滴よりx方向への偏向量が大きい。
図19は、異なる相対的気流速度vrelx、印刷用液滴径および正規化液滴間間隙c*の値を用いた印刷用液滴ラインの数多くのシミュレーションに関するCFD計算結果をまとめたものである。相対的気流速度vrelxは、全体的偏向気流速度vxと液滴の横速度vdropxの差、つまりvrelx=vx−vdropxである。多くのCFD計算結果についてバッキンガムのパイ定理による解析を実施し、スプレイエラーを低減させるために調整可能な、影響を受けやすい制御システムのパラメータを特定した。バッキンガムのパイ定理による解析の詳細な実行方法は、フォックス、マクドナルド、プリチャードの“Introduction to Fluid Mechanics", Wiley, 2004に掲載されている。
本発明を理解するために、印刷用液滴ラインの端部の液滴に対するy方向スプレイ力Fyedに関するバッキンガムのパイ定理による解析を実施した。Fyedは、前述のように、二次元パラメータであるレイノルズ数Reと正規化液滴間間隙の長さc*の関数として有益に説明できることがわかった。つまり、以下の計算によって、Fyedに関する1つの関係におけるすべてのCFD計算の結果をほぼ捕捉できることが判明した。
Figure 2010522105
Figure 2010522105
ただし、μは偏向ガス(空気)の粘性であり、他のパラメータは先に定義したとおりである。式8は、図9において直線626として示されている。CFDソフトウェアツールを用いたFyedの個々の計算結果は、図19で、ひし形の点で示される。
図19から捉えられるCFDモデリングの結果とバッキンガムのパイ定理によるパラメータ解析の結果は、y方向スプレイが主としてレイノルズ数Reの1.12乗と正規化液滴間間隙長さc*の1.45乗の逆数によって増大されることを示している。上記のようにスプレイエラーの力を解析的および数値的に理解したところで、本発明の発明者は、印刷用液滴カーテンの中の液滴の間の正規化液滴間間隙長さを増大させるような液滴印刷方法と装置を開発すれば、スプレイエラーを最も大幅に削減できることに気づいた。
噴流群型連続式液滴吐出器により生成される液滴カーテンの一部を図20(a)に示す。所定の体積を有する12本の液滴ストリーム100が描かれている。液滴カーテンの12の噴流、つまりノズルの部分が、ガス流偏向システムが非印刷用小粒液滴84を印刷用液滴87から分離する前の液滴カーテンによって形成されるyz面に描かれている。図の例における印刷用液滴は、小粒印刷用液滴の体積の3倍になるように形成される。つまり、m=3、Vm=3V0である。
図20(a)の液滴カーテンパターンを作るために12の噴流に関連付けられた12の液滴形成トランスデューサに印加される液滴形成パルスシーケンス600を図20(b)に示す。小粒液滴形成期間τ0だけ時間的に分離された持続時間τpの液滴形成エネルギーパルス610により、体積V0の小粒液滴が形成される。τmの大粒液滴形成時間616に印加される液滴形成パルスにより、流体ストリームが液体要素に分裂し、これらは融合して、その期間τmの間に吐出される体積を有する液滴となる。複数の所定の体積を有する液滴の形成については、先に図5(a)−5(c)に関して説明した。図20(a),20(b)の例では、τm=3τ0である。
図20(a)の“B”の部分を拡大したものを図21(a)に再現する。図21(a)ではいくつかの幾何学的パラメータが用いられているが、これらについては本発明の説明の中で論じる。液滴カーテンの異なるストリーム100の中の液滴は、y方向に印刷ヘッドアレイノズル分離距離Snだけ最小限に分離されている。印刷用液滴は、z方向に大粒液滴の分離距離λmだけ最小限に分離されている。非印刷用液滴は、小粒液滴分離距離λ0だけ最小限に分離されている。図21(a)の例では、λm=3λ0である。また、小粒液滴分離が基本的な連続式液滴発生工程の「波長」と呼ばれることも多い点にも注意されたく、λ0=vdτ0で、vdはノズルから吐出された後の流体および液滴ストリームの速度である。大粒印刷用液滴は直径Ddmである。
各印刷用液滴は、yz面において最も近い隣接液滴から液滴間隙分離距離cy,cz,czyだけ最小限に分離されていると考えることができる。正規化間隙cy *,cz *,czy *は、液滴間間隙を印刷用液滴径Ddmで割ることによって計算される。本明細書における本発明の説明をバランスのとれたものにするために、上記の解析結果に合わせて正規化間隙長さを使用する。
図21(a)から、印刷用液滴ラインの中の液滴について、3つの正規化液滴間間隙のうち正規化間隙cy *が最も小さいことがわかる。したがって、スプレイエラーの原因となる空気力学的相互作用の主要な影響は、ギャップcyで気流が圧縮されることから生じる。本発明の発明者は、液滴形成工程が印刷ヘッドの中で各噴流について個別に制御されるため、隣接するストリームの液滴形成工程を相互に関して時間シフトすることによってcy *を直ちに2倍以上に増大させることができるかもしれないことに気づいた。
そこで、本発明の好ましい実施例を図21(b)に示しており、この中では液滴ストリーム100j-2と100j-4が、ストリーム100j-3と100j-5に関して、z方向に量qλmだけ空間シフトされている。パラメータ“q”は、液滴形成のシフトを、印刷用液滴分離距離の一部qλmとして、また以下では印刷用液滴形成期間の一部qτmとして表すのに用いられる。隣接するストリームをz軸にシフトすると、cyは別の単位であるノズル間隔Snだけ増大し、cy *は2倍プラス1だけ増大する。たとえば、Sn=42.3μmだけ離間されたノズルから吐出された11pLの液滴(Ddm=27.6μm)の場合、図21(b)に描かれているように液滴形成工程をシフトすることにより、y方向の液滴間間隙はcy1 *=0.53からcy2 *=2.06に増大する。上記の解析から、cy *がこのように大幅に増加すると、y方向のスプレイ力は急激に、つまり式8により86%も減少することがわかるであろう。cyn *(n=1,2または3)との表記は、本明細書において、印刷用液滴カーテンの中の印刷用液滴がy方向に沿って距離nSnだけ分離されている場合に、y方向の正規化液滴間分離距離cyn *を指すのに用いられる。もちろん、図21(b)に描かれている液滴形成シフトにより、正規化対角間隙ギャップczy *が気流にとって「最も狭い」間隙となる。その結果、zy方向へのスプレイ力が空気力学的相互作用によるエラーの主原因となる。しかしながら、大粒液滴で印刷する構成の場合、隣接するストリームの液滴形成工程のシフトによってスプレイエラーの力は実質的に縮小され、これは、czy *の新たな値が「古い」シフトされていない値cy *より常に大きい、つまりczy *>cy1 *であるからである。
さらに図22(a),22(b)は本発明による隣接ストリームの液滴形成シフトの好ましい実施例を紹介しており、図21(a),21(b)と同様の方法で液滴カーテンパターンとこれに関連する液滴形成パルスシーケンスを示す。図22(b)により、本発明の方法が、隣接するストリーム間の液滴形成パルスシーケンスのタイミングを時間シフト量tsだけシフトすることによって実行されることが明らかとなる、ts=qτm、qは時間シフト率である。現実問題として、本発明は、液滴形成シーケンスにおける実質的な相対的シフトを発生させるqの値について実行されるのが最も好ましい。本発明の目的のために、実質的シフトは20%かそれ以上のうちの一方と理解されるであろう。したがって、本発明の好ましい実施例は、qに0.2≦q≦0.8の範囲の値を使って実行される。
対角液滴間間隙czyの最大値はq=0.5で実現されることに注意すべきである。qの値の好ましい範囲である0.2≦q≦0.8には、どの液滴ストリームがどのストリームに関してシフトされるかの曖昧さを取り除くために、0.5以上の値も含まれる。たとえば、図21(b)の印刷用液滴カーテン構成を見ると、液滴ストリーム100j-4は、液滴ストリーム100j-3に関して約0.22λmだけシフトされており、つまり、q=0.22である。あるいは、図の同じ液滴カーテンの液滴間間隙は、液滴ストリームを(q−1)=0.78だけシフトすることによって作られたかもしれない。どちらの実施例も、本発明の範囲に含まれる。
図22(a),(b)に描かれている本発明の実施例は、印刷ヘッドの噴流を2つの相互にずれ合う(interdigitated)グループに分割することによって実現された。しかしながら、本発明を実施するためには、隣接するストリーム間の液滴形成シーケンス600のシフトに、隣接する液滴ストリーム100の間でqと(q−1)の反復する同じ値を使用する必要はない。最小の液滴間間隙c*を所望の量だけ実質的に増大させるのには、時間シフト率の値をいくつでも使用できる。しかしながら、システムの簡素化という他の理由のために、噴流を、相互に関して同じ時間量だけシフトされる1つまたは複数の相互にずれ合うブロックにまとめることが好ましいかもしれない。
図23(a),(b)に示される本発明の実施例では、隣接する液滴ストリーム100が2つの相互にずれ合うブロックにまとめられ、その後、液滴形成パルスシーケンス600の1つのブロックが、約q=0.5だけ時間シフトされ、つまりts=0.5τmとなっている。図23(a)をよく見ると、液滴形成パルスシーケンスの、相互にずれ合うブロックをq=0.5だけ時間シフトすることにより、時間シフトだけで実現できる最小の印刷用液滴間隙の値の増加が最大となることがわかるであろう。したがって、2つの相互にずれ合うブロックにまとめて、その液滴形成パルスシーケンスをqtsだけ時間シフトする場合、qを略(1/2)、つまり0.4≦q≦0.6となるよう選択することが好ましいであろう。
本発明の方法を適用することによって実現される液滴位置、つまり画像またはパターン品質の改善を、図24(a),24(b)で実証する。これらの図面はある画像の一部、つまり3ポイント活字の文字“Aa”を再現したもので、図24(a)は隣接するストリームの液滴形成工程を時間シフトせずに印刷したもの、図24(b)は同じ入力液体パターンデータファイルが、隣接する液滴ストリームの2つの相互にずれ合うブロックの液滴形成パルスシーケンスにq=0.5の時間シフトを与えて印刷したものである。図24(a),24(b)に再現された画像を作るのに用いられた実験条件は、上記のような各種の長さと幅を有する液滴ラインの試験画像を作るのに用いられた、表1に掲載の条件と同様であった。
隣接するストリームの液滴形成工程を時間シフトすることによって実現される最小液滴間間隙の増加量は、z方向に沿った印刷用液滴の離間に大きく依存しており、これは、シフトによって正規化対角間隙czy *が最小の間隙となり、したがってこれがスプレイエラーの最も重要な決定要素であるからである。そのため、スプレイエラーは、初期の液体吐出方向およびvdの方向でもあるz方向に沿った印刷用液滴分離距離λmを長くすることによってさらに減少させることができるかもしれない。印刷用液滴分離距離λm=mλ0は、(a)液滴期間の乗数mを大きくする、または(b)基準液滴分離距離λ0を延ばす、という2つの方法のうちのいずれかによって長くすることができる。これらのメカニズムは、いずれか一方でも両方でも、システム設計上の他の制約の範囲内で許容される。
一般に、印刷用液滴の体積Vmは印刷またはパターン品質に関する検討事項によって決定され、本発明により正規化液滴間隙の値を増大させるように設計を変更したときに、選択された値に保持しなければならない。しかしながら、印刷用液滴体積の目標値は、基準となる小粒液滴の体積を適正に縮小することにより、mの値を増大させながら保持できるかもしれない。たとえば、ノズル孔径Dnを若干小さくしながらストリーム速度または基準液滴形成期間を増大させることによって、同じ基準液滴体積を保ちながら、基準液滴分離距離λ0を延ばせるかもしれない。
大粒および小粒液滴生成可変値のいくつかの間に見られる関係には以下のような有益なものがある。
λ0=LDn……………………………………………(9)
Figure 2010522105
Figure 2010522105
Figure 2010522105
ただし、Lは小粒液滴生成比で、連続式インクジェットの分野においてレイリー励振波長比ともいわれるもので、その他の可変値は先に定義したとおりである。
上記の関係を利用して、各々の液滴形成パルスシーケンスをτs=qτm(q≦0.5)と時間シフトした(図23(a)参照)隣接するストリームの正規化印刷用液滴間隙の最小値を次のように表すことができる。
Figure 2010522105
Figure 2010522105
Figure 2010522105
Figure 2010522105
q≦0.5という制約は、czy *の最小値が必ず式15で計算されるようにするためにすぎない。式13から15のパラメータはすべて、先に定義したとおりである。
y2 *とczy *の値と大粒液滴の体積Vmの関係のグラフを図25に示す。曲線630は、Sn=42.3μmとしたときに式13から得られるcy2 *を表す。印刷用液滴体積の横座標は、ピコリットル(pL)で表される。曲線632,634は、q=0.5、m=3、Sn=42.3μm、L=4(曲線634)またはL=7(曲線632)としたczy *の値を表す。L=4とL=7の値は、小粒液滴生成比のための最も一般的な動作間隔の範囲を定めるために選択された。Lがこれらの2つ値より上または下であっても動作は可能であるが、液滴形成パルスエネルギーを大幅に増やすことが必要となろう。
図25に示されたcy2 *とczy *の値および式13,15から、選択された印刷用液滴体積Vmについて、正規化間隙czy *がy方向の間隙cy2 *を超えるq,m,Lの値があるかもしれないことがわかるであろう。たとえば、czy *曲線632(L=7)は、Vm〜5pLでcy2 *曲線630と交差する。従って、〜5pLより大きなすべての印刷用液滴体積について、m=3,Sn=42.3μm,L=7、隣接する液滴ストリームの間の時間シフト率、q=0.5とした場合にczy *>cy2 *となる。L=4でczy *とcy2 *が交差するのは、それより大きな印刷用液滴体積Vm〜17.5pLのときである。czy *=cy2 *の交差地点は、Lの値が4から7である場合に、〜5と17.5pLの範囲の体積について生じる。
空気力学的に誘発されるスプレイの要因を最大限に減らすためには、液滴形成シーケンスに時間シフトを加え、かつmを増やす、Lを増やす、または両方を増やすことによって“mL”の要素を長くすることが有利である。図26は、図23(a)と同じ液滴カーテンのパターンに、正規化対角液滴間間隙czy *がy方向への正規化液滴間隙cy2 *より大きくなるまで小粒液滴分離距離λ0を長くすることによる効果を追加したものを示している。Szyは、zy方向の液滴の中心から中心までの分離距離である。前述の解析から、最小液滴分離間隙を最大にするように印刷用液滴カーテンを構成した場合、特にこの行為で最小値がc*>2となるように変化すると、空気力学的スプレイ力と印刷用液滴の着弾位置エラーが大幅に削減されることがわかるであろう。
全体のシステム設計が、液滴カーテンをz方向に拡張し続けること、つまり“mL”要素を拡張することと両立する場合、隣接する液滴ストリームの液滴形成パルスシーケンスだけでなく、隣接ストリームの次のストリームの液滴形成パルスシーケンスも時間シフトすることが有利かもしれない。たとえば、ノズルと液滴ストリームは、相互に関して第一と第二の時間シフト率q1とq2だけシフトされた3つの相互にずれ合うグループにまとめてもよい。本発明のこの実施例を、図27(a),27(b)に示す。図27(a)では、12の液滴ストリーム100が、グループ1(100j-6,100j-3,100j,100j+3)とグループ2(100j-5,100j-2,100j+1,100j+4)とグループ3(100j-4,100j-1,100j+2,100j+5)の3つの相互にずれ合うグループにまとめられる。グループ2の液滴ストリームはグループ1に関してq1λmだけシフトされ、グループ3の液滴ストリームはグループ1に関してq2λmだけシフトされている。
図27(b)は、図27(a)の液滴カーテン構成を発生させる液滴形成パルスシーケンスの時間シフトを表す。12の液滴形成パルスシーケンス600は、グループ1(600j-6,600j-3,600j,600j+3)とグループ2(600j-5,600j-2,600j+1,600j+4)とグループ3(600j-4,600j-1,600j+2,600j+5)の3つの相互にずれ合うグループにまとめられる。グループ2の液滴ストリームは、グループ1に関してq1τmだけシフトされ、グループ3の液滴ストリームはグループ1に関してq2τmだけシフトされる。前述のように、本発明の実施には、液滴ストームのシフトを、0.2≦q1≦0.8および0.2≦q2≦0.8となるように大きくする必要がある。
図27(a)から、本発明のこの実施例の場合、y方向への正規化液滴間間隙長さは、分離距離に単位ノズル間隔をもう1単位加えることによって、また大幅に跳ね上がることがわかる。前に計算したVm=11pL,Ddm=27.6μm、Sn=42.3μmの例では、cy *がcy3 *=3Sn/Ddm−1=3.60となる。図27(a),27(b)に示されているように液滴形成工程をシフトすることにより、シフトしていない印刷用液滴ラインパターン(図20(a),20(b)参照)に関して、端部の液滴にかかるy方向のスプレイ力は、式8により94%減少する。
図27(b)に描かれている液滴形成のシフトにより、正規化対角間隙ギャップczy *は、再び、気流にとって「最も狭い」間隙となる。その結果、今度はzy方向へのスプレイ力が空気力学的相互作用によるエラーの主な原因となる。しかしながら、液滴ストリームの3つの相互にずれ合うグループをシフトする方法によれば、正規化対角間隙ギャップczy *が、前述の2つの相互にずれ合うグループをシフトする本発明の実施例に関して本明細書でcy2 *としたy方向の正規化間隙ギャップより大きいと、空気力学的スプレイ力とエラーが大幅に減少する。つまり、空気力学的スプレイエラーは、液滴ストリームを3つの相互にずれ合うグループにまとめ、これらのグループを相互に関して時間シフトして、最小の対角液滴間間隙czy *がcy2 *より大きくなる、つまりczy *>2Sn/Ddm−1となるようにすることによって、さらに減らすことができる。
図28(a),28(b)は、液滴ストリームの3つの相互にずれ合うグループを相互に関してシフトすることによって、最小の液滴間間隙をさらに増大させる印刷用液滴カーテンの設計を示している。図27(a),27(b)に関して説明したものと同じ液滴ストリーム100と液滴形成パルスシーケンス600のグループ分けを用いて、図28(a),28(b)に示す構成を構築した。相対的シフト率q1,q2には別の値も選択できるが、mL要素の具体的な値について、液滴カーテンの中の液滴の分離は、q1=(1/3)かつq2=(2/3)の時、またはその逆のときに最大となる。したがって、3つの相互にずれ合うブロックにまとめ、その液滴形成パルスシーケンスをq1sとq2sだけ時間シフトする場合、q1とq2は略(1/3)と(2/3)、つまり0.26≦q1≦0.4と0.6≦q2≦0.74になるように選択することが好ましいかもしれない。図28(a)に描かれている印刷用液滴カーテンの設計は、グループ2をグループ1に関してq1=1/3だけ時間シフトし、グループ3をグループ1に関してq2=2/3だけ時間シフトすることによって構築される。前述のように、最小液滴間間隙は、czy *>2Sn/Ddm−1であれば、図27,28に示される3つのストリームグループの実施例を用いてさらに増大させることができる。czy *は、式15から計算してもよい。Szyは、zy方向への液滴の中心から中心までの分離距離である。他のパラメータの所与の値について、czy *は印刷用液滴間の分離を最大にするようなq1とq2の値を選択する、つまりq1=(1/3)かつq2=(2/3)またはその逆にすることによって最大化される。したがって、mL要素の「交差」の値は、q=(1/3)を使い、「交差」試験のczy *=cy2 *を満たす式9−15により決定される。この等式が真実となるLの値をL1ということとし、これは最初の交差L値である。
Figure 2010522105
Figure 2010522105
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mL1のための式17を、Sn=42.3μmと印刷用液滴体積Vmの関数として、図29の曲線636で示す。図29ではまた、
Figure 2010522105
である時の式16について、mLの値mL3と印刷用液滴体積の関数である曲線638も示されている。この後者の曲線は、図25に示されるczy *=cy2 *の交差点と等しい。図29の2つの曲線は、“mL”の間隔を3つの型に分割するものとして見ることができる。印刷用液滴体積のある選択値について、mLの値を下側の曲線638より低く選択すると、液滴ストリームの相互にずれ合う2つのグループを相互に関してシフトしたときにczy *が液滴間間隙の最小値になるという結果が得られる。mLの値を下側の曲線より上に選択すると、qの値が十分に大きければ、y方向の正規化間隙cy2 *が最小となる。
mLの値を上側の曲線より上に選択し、q1とq2の値を十分に高くして、隣接するものとその次の液滴形成パルスシーケンスの両方をシフトすると、液滴ストリームの相互にずれ合う3つのグループについてzy方向の間隙は最小となるが、それでもなお、相互にずれ合う2つのグループしかシフトしなかった場合のy方向の間隙より大きい。言い換えれば、曲線636より上のmL間隔で動作する場合、2つのシフトしたグループの代わりに3つのシフトした液滴形成パルスシーケンスグループを用いれば、空気力学的相互作用の影響をさらに減らすことができる。
以上の本発明の説明は、受容媒体上に液体パターンを形成するために、所定の体積の液滴のストリームの中の大粒液滴を使用するシステムに関するものであった。単位体積V0の小粒液滴は偏向ガス流によって差別的に偏向され、図2の液滴捕捉リップ152で捕捉された。本発明を有益、有効に使用できる別のシステムの例としては、「小粒液滴」印刷構成がある。この別の構成は、前述の大粒液滴システムとほとんど同じ方法であるが、小粒液滴が(図6において)マイナスx方向に上向きに偏向されるように液滴偏向ガスマニホルド150の中の偏向ガス流を逆転させ、液滴捕捉リップを大粒の非印刷用液滴カーテンだけを捕捉するのに十分な高さに上昇させれば実現できる。本発明のこの開示の用語において、大粒液滴印刷モードを使った場合、印刷用液滴形成時間τp=τmであり、非印刷用液滴形成時間τnp=τ0である。小粒液滴印刷モードを使用した場合は逆、つまりτp=τ0.τnp=τmとなる。
大粒および小粒液滴印刷モードについては、本発明の譲受人に譲渡された過去の開示において詳しく説明されている。たとえば、小粒液滴印刷モードは、ジョンメアの‘888号特許またはジョンメアの‘566号特許で開示され、大粒液滴印刷モードは、ジョンメアの‘566号特許またはジョンメアの‘410号特許で開示されている。スプレイ力と液滴着弾位置エラーは、大粒液滴印刷装置について先に説明し、解析したものと同じ理由で、小粒液滴印刷においても発生する。小粒液滴印刷モードでは、m=1、印刷用液滴形成時間をτ0として式9−15でも説明されたようなzy面の液滴間間隙の値を有する、小粒液滴体積V0の液滴で構成される印刷用液滴カーテンが作られる。隣接する液滴ストリームを量ts=qτ0(ただし、0.2≦q≦0.8)だけ時間シフトすることにより、同様に、y方向の液滴間間隙が増大する。q=0.5とすると、所与のLについての液滴間間隙の値は最大となる。
小粒液滴印刷はまた、隣接する液滴形成シーケンスを時間シフトし、Lを増大させることによってz方向に液滴ストリームを引き伸ばすことの複合的な効果によっても非常に有利となるかもしれない。事実、印刷用液滴がz方向に、大粒液滴印刷モードに適用されたmλ0の長さではなく、λ0しか分離されないため、z方向の正規化液滴間間隙cz *が小粒印刷用液滴カーテンの中で「最も狭い」液滴間間隙となるかもしれない。したがって、z方向の正規化液滴間間隙が少なくとも、y方向の名目上の正規化間隙cy1 *と同じ大きさになるまでλ0を延ばすことが有利である。cz *=cy1 *となるLの値を、本明細書において、第二の交差L値L2と呼ぶこととする。式9,13,14を使ってL2を決定する。
Figure 2010522105
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ただし、Dnはノズル孔径、Snはノズル間隔である。
Lの値が大きい、特にLの値が〜10より大きいと、連続式液滴吐出器を動作させる上で現実的な限界がある。Lの値が大きくなるにつれ、液滴形成を同期させるのに十分な刺激を与えるように液滴形成パルスエネルギーを大きくしなければならず、その結果、刺激トランスデューサの信頼性と廃棄エネルギー散逸という問題が生じる。しかしながら、液滴形成トランスデューサの今後の改良により、Lの実用的動作範囲は広がるであろう。それでもなお、小粒液滴印刷モードを用いる場合、式19で定義されるようにL=L2より大きな値のLで連続式液滴吐出装置を動作させることは、液滴間の空気力学的相互作用を減らし、従って、印刷された液体パターンにおけるスプレイエラーを減少させるのに有利である。
液滴ストリームを時間シフトして印刷すると、必然的に各ストリームにより印刷される走査線がシフトする。印刷ヘッドと受容媒体は相互に関して速度vPMで移動しているため、隣接する印刷用液滴に関して時間tsだけシフトされた印刷用液滴は、シフトされた印刷距離Sps、つまりSps=tsPMで受容媒体に衝突する。本発明によれば、tsは、印刷液滴モードに応じて、印刷用液滴形成時間τ0またはτmの一部分qであるため、シフトされた印刷距離は、x方向への液体パターン画素の間隔の同じ部分となる。つまり、Sps=qPpxである。本発明の発明者は、隣接する走査線の印刷において発生するこのシフト量は、液体パターン画素間隔全体より大きい空気力学的スプレイエラーを大幅に削減することから、容認できるであろうと考える。
しかしながら、本発明による特定の印刷用液滴カーテンの設計と併せて、噴射群型液滴吐出器を、液滴ストリームのタイミングシフトによって発生するx方向のシフトの一部または全部を物理的に相殺するような方法で設計することもまた有利かもしれない。図30(a),30(b)は、図3(b)に示されるものと同様の液滴吐出器の前面を示しているが、ノズルが、相互にずれ合う2つまたは3つのグループに分けられ、相互に関してx方向に物理的にシフトされている点が異なる。図30(a)は、相互に関してずれ合う1つのノズルグループの中のノズル全部に適用される同一のノズルシフト量Snsを示している。図30(b)は、ノズルが相互にずれ合う3つのグループに分けられ、相互に関して、2つのノズルシフト量Sns1とSns2だけシフトされている場合を示す。
本発明によれば、噴流群型液滴吐出器で採用されるノズルシフト量Snsには、正確にqPpxの量、またはこの量の実質的部分、またはこの量より幾分大きいものを選択できる。
印刷ヘッドと受容媒体の間の相対速度vPMは、印刷品質モード、画像の乾燥、エネルギーの制限、発熱性その他、システム面の各種検討事項に応じて変化させることができる。したがって、ノズルシフト量が一定であると、本発明による液滴形成パルスシーケンスの時間シフトのための補償量が変わるかもしれない。本発明の好ましい実施例において、ノズルシフト量は、システムの最高品質モードにおける時間シフトされた液滴形成パルスシーケンスについて、そのモードのための印刷ヘッドと媒体の相対速度vPMHQに基づいて、ほとんど完全に補償するように選択されるかもしれない。つまり、ノズルシフトSnsは、Sns=q3sPMHQ、0.8≦q3≦1.2(q3はノズルシフト率である)となるように選択されるであろう。同じ液体パターン堆積システムの、異なる速度で動作する別のモードの場合、ノズルシフト補償は、完全補償より小さいか、または過剰補償となる場合さえあるかもしれない。
しかしながら、本発明によれば、複数の印刷速度モードを有するシステムのために、一定のノズルシフト距離Snsについて均衡をとるための他のさまざまな方法が有利に採用されるかもしれない。本発明の目的のために、x方向の液滴ストリームのシフトのノズルシフト率q3は、Sns=q3sPMの場合に0.2≦q3≦1.2の範囲で選択でき、vPMは、液体パターン堆積中にシステムが採用する印刷ヘッドから受容媒体までの相対速度のいずれでもよい。したがって、ノズルシフト量Snsが一定であると、q3は、その液滴堆積装置がサポートしている各種の印刷ヘッド相対速度に応じて、異なる値となる。
10 連続式液滴堆積装置
11 連続式液滴吐出印刷ヘッド
12 液滴発生器本体
14 液滴ノズルの前面層
16 パシベーション層
18 液滴発生装置基板
19 内部液滴発生装置液体供給チャンバ
20 噴流群式液滴発生装置
22 印刷ヘッドの柔軟な回路用電気接続部材
24 熱エネルギーパルスを発生する、各噴流に対して1つの個別トランジスタ
25 駆動トランジスタのコンタクト
26 有効孔径Dnのノズル吐出口
28 液滴発生装置と相互接続された保護カプセル
30 ノズルを取り囲む熱刺激ヒータ抵抗
36 ヒータ抵抗アドレスリード線
38 ヒータ抵抗アドレスリード線
40 加圧液板供給用給入口
41 共通の液体供給経路
42 給入口フィルタ
44 給入口シール
46 液滴発生器共通供給タンク
48 空気偏向のための液体回収用排出口および負圧供給用給入口
60 正圧の加えられた液体
62 連続液体ストリーム
70 刺激を受けて発生する連続液体ストリームの表面くびれ
74 制御された刺激による動作破断長さ
80 均一な所定の小さな、または単位体積V0の液滴のストリーム
84 均一な小さな体積〜V0の液滴、単独体積の液滴
85 体積〜5V0を有する大きな体積の液滴
86 体積〜4V0を有する大きな体積の液滴
87 体積〜3V0を有する大きな体積の液滴
88 体積〜8V0を有する大きな体積の液滴
90 (マイナスX方向への)液滴偏向のための気流プレナム
100 複数の所定の体積を有する液滴のストリーム
150 液滴偏向ガスと液体回収マニホルド
152 偏向液滴捕捉リップ
154 偏向気流と捕捉された液体を戻すためのプレナム
156 リサイクルのために捕捉された液体
160 液滴偏向気流
162 飛翔する印刷用液滴の間で密集する偏向気流
164 飛翔する印刷用液滴ラインの外側の液滴を囲む偏向気流
166 飛翔する印刷用液滴ラインの下流の偏向気流
170 飛翔中の印刷用液滴の周辺の二次元気流
172 二次元気流モデルで印刷用液滴の代わりとなる円柱
174 二次元気流モデル計算エリア
180 多数の印刷用液滴の飛翔ライン内の内側の液滴
182 多数の印刷用液滴の飛翔ライン内の端部の液滴
184 多数の印刷用液滴の飛翔ライン内の端部の次の液滴
190 液滴間相互作用の影響を受けた正味気流偏向力のベクトル
210 媒体支持ドラム
212 媒体輸送のための供給排出駆動手段
213 媒体輸送のための供給排出駆動手段
245 液体リサイクルユニットへの連結部
290 印刷または液体パターン受容媒体
300 印刷または堆積面
302 液体パターンデータ内の画素位置(入力画像)
304 液体パターンデータ内の印刷予定画素
306 液体パターンデータ内の印刷されない画素
310 入力画像または液体パターン面
312 出力液体パターンまたは画像の画素位置
314 液体パターンまたは画像内に印刷された画素
316 液体パターンまたは画像内に印刷されていない画素
330 二次元で印刷された4つずつの画素からなる入力データ試験パターン
332 試験パターングリッドの空隙エリア内の1つの隔離された印刷画素の入力データ
334 試験パターングリッドの空隙エリア内の3つの画素の列の入力データ
336 試験パターングリッドの空隙エリア内の17の画素の列の入力データ
338 試験パターングリッドの空隙エリア内の4×17の画素のバーの入力データ
340 試験パターングリッド入力画像または液体パターンの空隙エリア
342 4×4のグリッド液滴のための所期の印刷画素位置
344 入力データパターンのための所期の印刷画素位置
350 二次元で印刷された4つごとの画素の出力印刷試験パターングリッド
352 試験パターングリッドの空隙エリア内に出力として印刷された1つの隔離された印刷画素
354 試験パターングリッドの空隙エリア内に出力として印刷された3つの画素の列
356 試験パターングリッドの空隙エリア内に出力として印刷された17の画素の列
358 試験パターングリッドの空隙エリア内に出力として印刷された4×17の画素のバー
360 試験パターングリッドの出力画像または液体パターンの空隙エリア
380 多数の印刷用液滴の飛翔ライン内の内側の液滴の媒体着弾点
382 多雨の印刷用液滴の飛翔ライン内の端部の液滴の媒体着弾点
384 多数の印刷用液滴の飛翔ライン内の端部の次の液滴の媒体着弾点
400 コントローラ
410 入力データ源
412 印刷ヘッドトランスデューサ駆動回路
414 媒体輸送制御回路
416 液体リサイクル用サブシステム
418 液体供給タンク
420 負圧源
422 空気サブシステム制御回路
424 液体供給サブシステム制御回路
426 印刷ヘッド制御回路
510 CFDにより計算された気流速度等値線 vx〜19m/秒
512 CFDにより計算された気流速度等値線 vx〜15m/秒
514 CFDにより計算された気流速度等値線 vx〜10m/秒
516 CFDにより計算された気流速度等値線 vx〜5m/秒
600 液滴形成パルスシーケンス
610 単位時間τ0のパルス
612 体積〜4V0の液滴を生成するための4τ0時間シーケンス
614 消去された液滴形成パルス
615 体積〜8V0の液滴を生成するための8τ0時間シーケンス
612 体積〜3V0の液滴を生成するための3τ0時間シーケンス
620 (2c*-1+c*-2)対c*のグラフ
624 Sn=42.3μmの場合のVdm対c*のグラフ
626 CFDとバッキンガムのパイの定理による解析、式8から得られたFyedのグラフ
630 Sn=42.3μmの場合のcy2 *対Vdmのグラフ
632 q=0.5、Sn=42.3μm、m=3、L=7の場合のczy *対Vdmのグラフ
634 q=0.5、Sn=42.3μm、m=3、L=4の場合のczy *対Vdmのグラフ
636 y間隔=2Sn、q=0.333でczy *=cy2 *となるmLの値のグラフ
638 y間隔=2Sn、q=0.5でczy *=cy2 *となるmL1の値のグラフ

A 図10(b)から図11への試験印刷パターン拡大部分
B 図20(a)から図21(a)への液滴カーテン拡大部分
C 図22(a)から図21(b)への液滴カーテン拡大部分
c 隣接する液滴の間の開放空間の長さ
* 隣接する液滴の間の開放空間の正規化された長さ c*=c/Ddm
y y方向の最小液滴間分離
y * y方向の正規化最小液滴間分離 cy *=c*/Ddm
y1 *y1 *=Sn/Ddm−1
y2 *y2 *=2Sn/Ddm−1
y3 *y3 *=3Sn/Ddm−1
zy yz方向の最小液滴間分離
zy * yz方向の正規化最小液滴間分離 czy *=czy/Ddm
z z方向の最小液滴間分離
z * z方向の正規化最小液滴間分離 cz *=cy/Ddm
d0 小粒液滴の径
dm 印刷用(大粒)液滴の径(大粒液滴印刷モード)
n ノズルの孔径
E 液滴形成パルスエネルギー
Exp 液滴ライン印刷実験のc*の最小値
xy xy面の正味気流力
0 小粒液滴V0形成周波数
p 印刷用液滴周波数
h 画素で表す試験ラインパターンの幅
L 小粒液滴生成比 L=λ0/Dn
2z *=cy *の場合の小粒液滴生成比 L2=Sn/Dn
1yz *=cy2 *の場合の小粒液滴生成比 L1=27(1/2)n/mDn
λ0 小粒液滴分離距離 λ0=LDn
λm 大粒液滴分離距離 λm=mλ0
m 印刷用液滴の中の小粒液滴の数 Vm=mV0
μ 偏向ガスの粘性
ΔP 二次元モデルの円柱間のギャップを通じた圧力低下

Figure 2010522105
二次元モデルの円柱間のギャップを通じた正規化圧力低下
in 二次元モデルの上流の圧力
out 二次元モデルの下流の圧力
r 流体供給タンクの圧力
ρ 偏向ガスの質量密度
q 時間シフト率
1 第一の時間シフト率
2 第二の時間シフト率
3 ノズルシフト率
Re レイノルズ数
px x方向の液体パターン画素間隔
py y方向の液体パターン画素間隔
n ノズル間隔
ns 時間シフトされた液滴形成パルスシーケンスに合わせるためのノズルシフト
ns1 時間シフトされた液滴形成パルスシーケンスに合わせるためのノズルシフト
ns2 時間シフトされた液滴形成パルスシーケンスに合わせるためのノズルシフト
τ0 小粒液滴または基準液滴形成時間
τm 大粒液滴形成時間
τp 液滴形成エネルギーパルス幅
τnpd 非印刷用液滴形成時間 τm/τ0は小粒/大粒液滴印刷
τpd 印刷用液滴形成時間 τ0/τmは小粒/大粒液滴印刷
τs 液滴形成パルスシーケンスの時間シフト
τs1 液滴形成パルスシーケンスの第一の時間シフト
τs2 液滴形成パルスシーケンスの第二の時間シフト
0 小粒非印刷用液滴の体積
d 液滴および液体ストリームの速度
dropx 横、つまりx方向の液滴速度
in 二次元モデルの用いられる初期偏向ガス速度
out 二次元モデルの円柱間の偏向ガス流速度
rel 偏向気流の正味相対速度
relx 偏向気流のx方向の正味相対速度
x 偏向気流のx方向の速度
m 大粒印刷用液滴の体積
PM 媒体輸送速度
PMHQ システムの最高品質印刷モードでの印刷ヘッド/媒体の相対速度
w 画素で表す試験ラインパターンの長さ

Claims (20)

  1. 対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加される、対応する複数の液滴形成トランスデューサによって印刷用および非印刷用液滴の複数のストリームに細断される複数の連続する液体ストリームを、ノズルアレイの方向に沿ってノズル間隔Snで並べられた、有効径Dnを有する複数のノズルから、ストリーム速度vdで吐出する液滴吐出装置を使って、液体パターンデータに応じて受容媒体に衝突する印刷用液滴の液体パターンを形成する方法であって、
    単位時間τ0に非印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって非印刷用液滴を形成し、大粒液滴時間τmに印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって印刷用液滴を形成し、前記大粒液滴時間は前記単位時間のm倍、つまりτm=mτ0、m≧2であるようにするステップと、
    前記液体パターンデータに応じて非印刷用液滴と印刷用液滴を形成するように、前記対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスを形成するステップと、
    隣接する液滴形成トランスデューサに印加される、前記対応する液滴形成エネルギーパルスシーケンスを、隣接する液滴ストリームの中で形成された前記印刷用液滴が前記ノズルアレイ方向に沿って整列しないように、時間的に実質的にシフトするステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    いずれかの隣接し合う1対の液滴形成トランスデューサに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、時間シフト量tsだけ時間的にシフトされ、前記時間シフト量は大粒液滴時間τmの一部qであり、ts=qτm、0.2≦q≦0.8であることを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法であって、
    いずれかの隣接し合う1対の液滴形成トランスデューサに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、大粒液滴時間の約半分である時間シフト量、つまりts=0.5τmだけシフトされることを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    前記対応する複数の連続液体ストリームと、ノズルと、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加される液滴形成トランスデューサは、第一と第二の相互にずれ合うグループに分けられ、前記第一のグループに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、前記第二のグループに関して時間シフト量tsだけ時間的にシフトされ、前記時間シフト量は前記大粒液滴時間τmの一部qであり、ts=qτm、0.2≦q≦0.8であることを特徴とする方法。
  5. 請求項2に記載の方法であって、
    前記乗数mは、2,3,4または5の整数であることを特徴とする方法。
  6. 請求項2に記載の方法であって、
    単位液滴時間にノズルから吐出される液体は小粒液滴生成比Lを有し、Lはストリーム速度vdに前記単位時間τ0を乗じて、有効ノズル孔径Dnで割ったものに等しい、つまりL=τ0d/Dnであり、隣接するストリームの中で形成される印刷用液滴の間の最小対角印刷用液滴分離距離Szyが、qが約3分の1に等しいときに、ノズル分離距離Snの2倍に等しくなる前記小粒液滴生成比の値として定義される第一の交差小粒液滴生成比L1がある、つまりL1=27(1/2)n/mDnであり、前記小粒液滴生成比は前記第一の交差小粒液滴生成比と等しい、またはこれより小さくなるように選択される、つまりL≦L1であることを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    さらに、隣接するものの次の液滴形成トランスデューサに印加される、前記対応する液滴形成エネルギーパルスシーケンスを時間的に実質的にシフトして、隣接するものとその次の液滴ストリームにおいて形成された前記印刷用液滴が前記ノズルアレイの方向に沿って整列しないようにするステップを含むことを特徴とする方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、
    いずれか3つの隣接し合う液滴形成トランスデューサに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、相互に関して、第一と第二の時間シフト量ts1とts2だけ時間的にシフトされ、前記第一と第二の時間シフト量は前記大粒液滴時間τmの第一と第二の部分q1とq2であり、ts1=q1τm、ts2=q2τm、0.2≦q1≦8と0.2≦q2≦0.8となることを特徴とする方法。
  9. 請求項7に記載の方法であって、
    前記対応する複数の連続液体ストリームと、ノズルと、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加される液滴形成トランスデューサは、第一と第二と第三の相互にずれ合うグループに分けられ、前記第二のグループに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、前記第一のグループに関して、第一の時間シフト量ts1だけ時間的にシフトされ、前記第三のグループに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、前記第一のグループに関して、第二の時間シフト量ts2だけ時間的にシフトされ、前記第一と第二の時間シフト量は前記大粒液滴時間τmの第一と第二の部分q1とq2であり、ts1=q1τm、ts2=q2τm、0.2≦q1≦8と0.2≦q2≦0.8となることを特徴とする方法。
  10. 請求項8に記載の方法であって、
    乗数mは整数2,3,4または5であることを特徴とする方法。
  11. 請求項8に記載の方法であって、
    単位液滴時間にノズルから吐出される液体は小粒液滴生成比Lを有し、Lはストリーム速度vdに前記単位時間τ0を乗じて、有効ノズル孔径Dnで割ったものに等しい、つまりL=τ0d/Dnであり、隣接するストリームの中で形成される印刷用液滴の間の最小対角印刷用液滴分離距離Szyが、q1が約3分の1に等しく、q2が約3分の2に等しいときに、ノズル分離距離Snの2倍に等しくなる前記小粒液滴生成比の値として定義される第一の交差小粒液滴生成比L1がある、つまりL1=27(1/2)n/mDnであり、前記小粒液滴生成比は前記第一の交差小粒液滴生成比と等しい、またはこれより大きくなるように選択される、つまりL≧L1であることを特徴とする方法。
  12. 対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加される、対応する複数の液滴形成トランスデューサによって印刷用および非印刷用液滴の複数のストリームに細断される、複数の連続する液体ストリームを、ノズルアレイの方向に沿ってノズル間隔Snで並べられた、有効径Dnを有する複数のノズルから、ストリームの方向に、ストリーム速度vdで吐出する液滴吐出装置を使って、液体パターンデータに応じて受容媒体に衝突する印刷用液滴の液体パターンを形成する方法であって、
    単位時間τ0に印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって印刷用液滴を形成し、大粒液滴時間τmに非印刷用液滴形成エネルギーパルスを印加することによって非印刷用液滴を形成し、前記大粒液滴時間は前記単位時間のm倍、つまりτm=mτ0、m≧2であるようにするステップと、
    前記液体パターンデータに応じて非印刷用液滴と印刷用液滴を形成するように、前記対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスを形成するステップと、
    隣接する液滴形成トランスデューサに印加される、前記対応する液滴形成エネルギーパルスシーケンスを、時間シフト量tsだけ時間的に実質的にシフトし、前記時間シフト量は単位液滴時間τ0の一部qであり、ts=qτ0、0.2≦q≦0.8となるようにするステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、
    いずれかの隣接し合う液滴形成トランスデューサに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、単位時間の約半分である時間シフト量、つまりts=0.5τ0だけシフトされることを特徴とする方法。
  14. 請求項12に記載の方法であって、
    前記対応する複数の連続液体ストリームと、ノズルと、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加される液滴形成トランスデューサは、第一と第二の相互にずれ合うグループに分けられ、前記第一のグループに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、前記第二のグループに関して時間シフト量tsだけ時間的にシフトされ、前記時間シフト量は前記単位液滴時間τ0の一部qであり、ts=qτ0、0.2≦q≦0.8であることを特徴とする方法。
  15. 請求項12に記載の方法であって、
    前記乗数mは2,3,4または5の整数であることを特徴とする方法。
  16. 請求項12に記載の方法であって、
    単位液滴時間にノズルから吐出される液体は単位ストリーム長λ0を有し、λ0はストリーム速度vdに前記単位時間τ0を乗じて、有効ノズル孔径Dnで割ったものに等しい、つまりλ0=vd/τ0であり、また、前記単位ストリーム長を前記有効ノズル孔径Dnで割ったものに等しい、つまりL=λ0/Dnの小粒液滴生成比Lを有し、前記単位ストリーム長が前記ノズル間隔と等しい、つまりL2=Sn/Dnである前記小粒液滴生成比の値として定義される第二の交差小粒液滴生成比L2がある、つまりL2=Sn/Dnであり、前記小粒液滴生成比は前記第二の交差小粒液滴生成比と等しい、またはこれより大きくなるように選択される、つまりL≧L2であることを特徴とする方法。
  17. ノズルアレイ方向に沿って、ノズル間隔Snで並べられ、有効孔径Dnを有する複数のノズルから、複数の連続液体ストリームを、ストリームの方向に、ストリーム速度vsで吐出する液滴吐出器と、
    実質的に異なる体積を有する非印刷用液滴と印刷用液滴を生成するために、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加される、対応する複数の液滴形成トランスデューサと、
    前記液滴吐出器を前記受容基板に関して、印刷方向に、印刷速度vPMで移動させるようになされた相対移動装置と、
    非印刷用液滴時間τnp内の非印刷用液滴形成エネルギーパルスと印刷用液滴時間τp内の印刷用液滴形成エネルギーパルスからなる液滴形成エネルギーパルスを、前記液体パターンデータに応じて生成するようになされ、前記非印刷用液滴時間は前記印刷用液滴時間と実質的に異なり、それによって非印刷用液滴体積が印刷用液滴体積と大幅に異なるようにするコントローラと、
    前記印刷用および非印刷用液滴の前記大幅に異なる体積に応じ、印刷用および非印刷用液滴を偏向して、異なる飛翔経路をたどらせるようになされた液滴偏向装置と、
    を備える、受容基板上にパターニングされた液体層を付着させるための液滴堆積装置であって、
    前記コントローラはさらに、隣接する液滴形成トランスデューサに印加される、対応する液滴形成エネルギーパルスシーケンスを時間的に実質的にシフトして、隣接する液滴ストリームの中で形成される前記印刷用液滴が前記ノズルアレイの方向に沿って整合されないようにするようになされていることを特徴とする液滴堆積装置。
  18. 請求項17に記載の液滴堆積装置であって、
    いずれかの隣接しあう1対の液滴形成トランスデューサに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、時間シフト量tsだけ時間的にシフトされ、前記時間シフト量は前記印刷用液滴時間τpの一部qである、つまりts=qτp、0.2≦q≦0.8であり、前記対応する1対のノズルは、印刷方向に沿ってノズルシフト距離Snsだけ相互に関して変位され、Snsは前記時間シフトtsの実質的部分q3に前記印刷速度vPMを乗じたものに等しい、つまりSns=q3sPM、0.2≦q3≦1.2であることを特徴とする液滴堆積装置。
  19. 請求項17に記載の液滴堆積装置であって、
    前記対応する複数の連続液体ストリームと、ノズルと、対応する複数の液滴形成エネルギーパルスシーケンスが印加される液滴形成トランスデューサは、第一と第二の相互にずれ合うグループに分けられ、前記第一のグループに印加される前記液滴形成エネルギーパルスシーケンスは、前記第二のグループに関して時間シフト量tsだけ時間的にシフトされ、前記時間シフト量は前記印刷用液滴時間τpの一部qであり、ts=qτp、0.2≦q≦0.8であり、前記第一と第二の相互にずれ合うグループは、前記印刷方向に沿って、相互に関して、ノズルシフト距離Snsだけ変位され、Snsは前記時間シフトtsの実質的部分q3に前記印刷速度vPMを乗じたものに等しい、つまりSns=q3sPM、0.2≦q3≦1.2であることを特徴とする液滴堆積装置。
  20. 請求項17に記載の液滴堆積装置であって、
    前記液滴偏向装置は、前記ストリーム方向に垂直な成分を有する気流を生成し、前記液滴形成トランスデューサは、対応する液体ストリームに熱エネルギーを加える抵抗ヒータを備えることを特徴とする液滴堆積装置。
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