JP2010521976A - Stim2活性を決定するアッセイおよび方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、STIM2活性のレベルを決定するアッセイおよび方法を提供し、それにより、細胞内カルシウムレベルの調節を特徴付け、研究するためのツールを提供する。

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、参照によりすべての目的でその全体が本明細書に組み込まれている、2007年3月23日出願の米国特許仮出願第60/896581号の出願日の利益を主張する。
[0001] 本発明は概ね、CRACチャネル、ならびにSTIM1およびSTIM2とその会合に関する。詳細には、本発明は、細胞内のSTIM2活性を決定するアッセイおよび方法を包含する。
[0002] 細胞内遊離カルシウム濃度([Ca2+)の変化は、極めて多くの細胞反応を調節する最も広範かつ重要なシグナル事象の典型である。多くの細胞型が、Ca2+流入のためのそれらの主要経路として貯蔵作動性Ca2+流入を利用している。この機序は、貯蔵からのCa2+放出後に関与し、この貯蔵が枯渇すると、カルシウム放出活性化Ca2+(CRAC)チャネルの活性化が起こる。最近の研究によって、間質相互作用分子(STIM1)およびCRAC調節因子1(CRACM1またはOrai1)が、機能的貯蔵作動性Ca2+流入の必須成分として同定された。STIM1およびCRACM1は、異種発現系でCRAC電流を再構成および増幅するのに十分である。哺乳動物には、これらのタンパク質のいくつかの相同体が存在しており、すなわち、小胞体にSTIM1およびSTIM2、そして原形質膜にCRACM1、CRACM2およびCRACM3が存在している。貯蔵作動性Ca2+流入におけるSTIM2の役割は複雑であると思われ、いまだに完全には理解されていないままである。
[0003] したがって、CRACチャネルの活性に対するSTIM2のレベルおよび役割を評価できる方法の必要性が存在している。
[0004] したがって、本発明は、細胞内のSTIM2活性を決定するアッセイおよび方法を提供する。
[0005] 一態様では、本発明は、細胞内のSTIM2活性のアッセイであって、Icrac活性を測定するステップを含むアッセイを提供する。このアッセイの好ましい態様では、2−APBが細胞に適用され、2−APBのこの適用に反応したIcrac活性の増大が、前記細胞内のSTIM2活性のレベルを示す。さらなる態様では、Icrac活性の増大は、カルシウム貯蔵枯渇の非存在下で起こる。
[0006] 別の態様では、本発明は、細胞内のSTIM2活性のアッセイであって、アミノグリコシド抗生物質の適用後のIcrac活性を測定するステップを含むアッセイを提供する。このアッセイの一態様では、抗生物質によるIcrac活性の抑制は、細胞内のSTIM2活性のレベルを示す。
[0007] さらなる態様では、本発明は、免疫抑制特性を有するアミノグリコシド抗生物質のアッセイを提供する。
[0008](A)STIM1+CRACM1細胞、STIM2+CRACM1細胞、および2μM 2−APBによって刺激されたSTIM2+CRACM1細胞で、IP(20μM)によって誘導された平均CRAC電流密度を示す図である。(B)パネルAに示した、STIM1+CRACM1発現細胞でIP(20μM)によって、またはSTIM2+CRACM1発現細胞で2μM 2−APBによって誘導されたCRAC電流の代表的な電流−電圧(I/V)関係を示す図である。(C)STIM2単独(紫色、n=5)、CRACM1単独(黒色、n=3)、STIM1+CRACM1(青色、n=8)を発現するHEK293細胞、およびG418の存在下(赤色、n=9)または非存在下(緑色、n=6)で増殖させたSTIM2+CRACM1を発現するHEK293細胞の平均CRAC電流密度を示す図である。すべての細胞で、20mM BAPTAおよび8mM CaClを用いて、[Ca2+を150nMに緩衝化した。(D)G418の存在下(赤色、n=7)または非存在下(緑色、n=5)で増殖させたSTIM2+CRACM1細胞で、50μM 2−APBによって誘導された、−80mVでの高分解能の平均CRAC電流を示す図である。 [0009](A)20μM IPに応答したSTIM2+CRACM1細胞の平均CRAC電流密度の例を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。データは、異なった形質移入から得られたものであり、観察された様々な電流表現型を実証するものである。支配的な表現型は、速い第1相と、遅い第2相とを有する小さな二相性のものであった(1)。他の形質移入は、2つの相の変動的な振幅および動態(速度論)を有した。(B)実験に入って120秒または300秒における、パネルAに示した代表的なSTIM2+CRACM1細胞から抽出されたCRAC電流の平均電流−電圧(I/V)関係を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。データは、−100mVから+100mVまでの50ms電位ランプ波で誘起された、漏出電流を差し引いて、細胞電気容量(pA/pF)に正規化された電流を表す。(C)CRACM1(1)、CRACM2(2)、およびCRACM3(3)で形質移入され、20mM BAPTAで[Ca2+がほぼゼロに固定されているSTIM2発現HEK293細胞で、20μM IPによって誘導された平均CRAC電流密度を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。(D)G418(黒塗りの円、n=34)非存在下、またはピペット中に300nM(白抜きの円、n=9)、1μM(黒塗りの四角、n=11)、3μM(白抜きの四角、n=8)、または10μM(黒塗りの三角、n=8)のG418存在下における、STIM2+CRACM1細胞の平均CRAC電流密度を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。(E)G418濃度の関数として、パネルDで示した記録から、300秒において抽出された平均CRAC電流密度の用量反応関係を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。データを用量反応曲線に適合させて、520nMというIC50値および1というヒル係数を得た。(F)20μM IPによって貯蔵枯渇を誘導し、かつ20mM BAPTAによって[Ca2+をほぼゼロに緩衝化するか(黒色、n=5)、IPを除外し、かつ[Ca2+を150nMに緩衝化することによって貯蔵枯渇を阻止し(赤色、n=7)、50μM 2−APBによって刺激したSTIM2+CRACM1細胞の平均CRAC電流密度を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。2つのデータセットにおける、50μM 2−APBの適用は、色分けされた横棒によって示されている。 [0010](A)貯蔵枯渇が、20μM IP+20mM BAPTAによって誘導されているか(3)、20mM BAPTA単独で受動的であるか(2)、IPの除外および[Ca2+を150nMに緩衝化することによって阻止されている(1)、STIM2+CRACM1細胞の平均CRAC電流密度を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。(B)Cs−グルタミン酸が等モルのKClで置換されているか、または20mM EGTAおよび8.9mM CaClを用いて[Ca2+を150nMに緩衝化することによって貯蔵枯渇が阻止されている溶液中の20μM IP+20mM BAPTAによって誘導された、STIM2+CRACM1細胞の平均CRAC電流を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。他の2つのデータセット用のピペット溶液は、[Ca2+を150nMに緩衝化するのにBAPTAおよび8mM CaClを用い、さらに3mM Mg−ATPおよび300μM Na−GTP、または100μMカルモジュリンを含有していた。(C)貯蔵枯渇が20μM IP+20mM BAPTAによって誘導されているSTIM2+CRACM1細胞の平均CRAC電流密度を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。軌跡は、ピペットの直列抵抗が、2〜4MΩ、5〜7MΩまたは7〜9MΩの範囲内にあった実験の集積データを表す。(D)1mMの細胞外Ca2+の非存在下(黒色)または存在下(赤色)において、空のベクターで形質移入されたSTIM2細胞で、340nmおよび380nmで励起されたfura−2蛍光の比率として測定された[Ca2+の変化を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。カルバコール(100μM)は矢印で示されている時点で適用した。(E)パネルDと同じ実験条件であるが、STIM2+CRACM1細胞に関する、[Ca2+の変化を示す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。(F)Ca2+存在下で得られた[Ca2+シグナルから、Ca2+を含まない溶液中の[Ca2+シグナルを差し引き、正味のCa2+流入が得られている、パネルDおよびEから差し引いた結果の軌跡を表す図である。データは、G418なしで増殖させたHEK293細胞から得た。 [0011](S1)STIM1またはSTIM2を安定的に過剰発現している細胞における、20μM IPに反応した、−80mVでの平均CRAC電流密度を示す図である。[Ca2+]iは、20mM BAPTAでほぼゼロに固定した。データは、約0.5pA/pFの電流密度を発生するwt HEK293細胞と比較して、STIM1過剰発現はCRAC電流をわずかに増強し、STIM2過剰発現はCRAC電流をわずかに減弱することを実証している。(S2)G418の存在下で増殖させたSTIM1+CRACM1細胞(n=7)の平均CRAC電流を示す図である。ピペット溶液は、IP(20μM)および10μM G418を含有していた。これは、これらの細胞が細胞内G418にほとんど非感受性であることを実証している。10μM G418の細胞外適用は、CRAC電流の微小かつ可逆的な低減を引き起こした。(S3)G418の非存在下で増殖させたSTIM2+CRACM1細胞(n=7)の平均CRAC電流を示す図である。ピペット溶液は、二相性CRAC電流を活性化するために、IP(20μM)を含有していた。横棒は、様々な濃度のG418の細胞外適用を示す。これらはCRAC電流の微小かつ可逆的な低減を引き起こした。300nM(黒塗りの円、n=3)、1μM(白抜きの円、n=4)および10μM(黒塗りの四角、n=5)。
略語
[0012] 「2−APB」は、ホウ酸2−アミノエトキシジフェニルを指す。
[0013] 「IP」は、イノシトール1,4,5−三リン酸を指す。
[0014] 「STIM1」は、間質相互作用分子1を指す。同様に、「STIM2」は、間質相互作用分子2を指す。
[0015] 「CRACチャネル」は、カルシウム放出活性化Ca2+チャネルを指す。
定義
[0016] 文脈により別段明確に指示されていない限り、「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」には複数への言及が含まれる。したがって、例えば、「薬物」を送達するための組成物への言及は、1、2またはそれより多い数の薬物への言及が含まれる。
[0017] 「STIM2活性」は、CRACチャネル機能に対するSTIM2の作用を指し、これには、電流振幅、活性化および不活性化の動態(速度論)、ならびに薬理が含まれるが、これらに限定されない。
[0018] 「Icrac活性」は、カルシウム放出活性化カルシウムチャネルの活性を指す。かかる活性は、カルシウムレベルの蛍光イメージング、およびカルシウム電流を含めたイオン電流の電気生理学的測定を含めた、当技術分野で知られている方法で観察および定量化できる。
[0019] CRACM1、CRACM2およびCRACM3は、CRACチャネル相同体である。
緒言
[0020] CRACチャネルは、細胞内貯蔵、とりわけ小胞体からのカルシウム放出によって活性化される。これらのチャネルは、筋肉の収縮、タンパク質および液体の分泌ならびに細胞の成長および増殖の制御を含めた広範な細胞機能の調節における主要因子である。
[0021] 異種発現されたCRACチャネル相同体の研究によって、これらのチャネルの活性化は、STIM1およびSTIM2を含めた多くの細胞因子によって調節されていることが示された。STIM1は、貯蔵枯渇の後に、原形質膜に向けて移動して、CRACM1チャネルに結合し、それを活性化する小胞体内カルシウムセンサーとして作用する。STIM2の活性は、STIM1の活性ほど完全には特徴付けられていないが、STIM2は、CRACチャネル活性に対して、STIM1とは大きく異なった作用を有することが初期の研究によって示唆されている。本発明は、STIM2に関連するCRACチャネルの機能特性を利用した、細胞内のSTIM2活性のレベルを決定するアッセイおよび方法を提供する。
薬理
[0022] ホウ酸2−アミノエトキシジフェニル(2-APB)は、低用量(≦5μM)ではCRAC電流への亢進作用を有するが、高用量(≧10μM)ではそれらを抑制する化合物である。細胞がさらに高い濃度、例えば50μMの2−APBで刺激された場合、CRAC電流は、迅速に活性化され、その後直ちに2−APBの阻害作用によって縮小し、その結果、内向き電流の一過性サージをもたらす(図1C)。貯蔵枯渇を避けるために、IPを取り除き、[Ca2+を緩衝化した場合、2−APBの適用の際に電流を誘導することが可能である。しかし、この作用は、STIM2およびCRACM1を過剰発現する細胞に特異的であり、STIM2またはCRACM1のいずれかを単独で過剰発現する細胞でも、STIM1およびCRACM1の組合せを過剰発現する細胞でも観察されない(図1C)。したがって、STIM1に会合したCRACチャネルとSTIM2に会合したCRACチャネルとの間の薬理の相違を用いて、細胞内のSTIM2活性のレベルをアッセイすることが可能である(図1Cおよび1D)。
[0023] 一態様では、本発明は、これらの薬理特性を利用して、細胞内のSTIM2活性のアッセイを提供する。このアッセイは、2−APBに反応したIcrac活性を測定するステップを含む。2−APBに反応したIcrac活性の増大は、前記細胞内のSTIM2活性のレベルを示す。さらに別の態様では、2−APBに対するこの反応が、カルシウム貯蔵枯渇の非存在下で起こる。
[0024] STIM2活性は、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、アミカシン、シプロフロキサシン、アズトレオナム、セフタジジム、セホタキシム、トリメトプリム−スルファメトキサゾール、ピペラシリン−タゾバクタム、チカルシリン−クラブラン酸およびG418(ジェネテシンとしても知られている)などのアミノグリコシド抗生物質の薬理作用によっても調節されうる。
[0025] G418の存在は、CRACM1電流のSTIM1依存的活性化を損なわないようである。G418中で増殖させたSTIM1細胞は、抗生物質に曝露されていない細胞によって生成されたものに類似した特性を有するCRACM1電流を生成する。しかし、STIM2媒介のシグナル伝達は、G418によって損なわれる。G418の非存在下で増殖させたHEK293細胞は、2−APBに対する増強された反応を示す。さらに、STIM2細胞は、抗生物質に曝露された場合、IP誘導の貯蔵枯渇に反応しないが、G418の非存在下で増殖させた細胞は、貯蔵枯渇の際にCRACM1電流の活性化を示す。この影響は、STIM1およびCRACM1を同時発現する細胞では見られない。
[0026] したがって、別の態様では、本発明は、細胞内のSTIM2活性のアッセイであって、アミノグリコシド抗生物質の適用後のIcrac活性を測定するステップを含むアッセイを提供する。このアッセイの一実施形態では、抗生物質によるIcrac活性の抑制が、細胞内のSTIM2活性のレベルを示す。好ましい実施形態では、抗生物質によるIcrac活性の抑制が、STIM2を介したIcracの貯蔵枯渇誘導性活性化の阻害によって起こる。本発明の好ましい実施形態では、抗生物質活性の作用が2−APBの適用によって克服され、2−APBによるこの作用が細胞内のSTIM2活性に関するさらなる指標として働く。
[0027] ドキソルビシンなどのある種のアミノグリコシド抗生物質は、特にインターロイキン−2などのサイトカインと併用した場合、免疫抑制効果を有することが示されている(Ewens et al.、Cancer Res.、(2006)、66(10):5419-26)。したがって、本発明のアッセイは、Icrac活性を抑制するアミノグリコシド抗生物質を同定することによって、免疫抑制効果を有するアミノグリコシド抗生物質を得るためのスクリーニングに使用できる。
STIM2の過剰発現は脳悪性腫瘍に関連している
[0028] 多形膠芽腫などの脳悪性腫瘍は、複雑な構造的変化および遺伝的変化を特徴とする。多形膠芽腫における遺伝子コピー数変化の研究は、STIM2を含めた特定の遺伝子がこれらの悪性腫瘍で過剰発現されていることを示し、これらの腫瘍の発病機序におけるこれらの分子の潜在的役割を示した(Ruana et al.、Molecular Cancer、(2006)、5:39)。他の研究は、STIM2が小脳ニューロンの発生、特に脳橋神経突起の精密化における役割を演じていることを示した(Hansen et al.、Brain Res. Mol. Brain. Res.(2004)、124(2):165-77)。したがって、STIM2活性の同定を用いて、脳悪性腫瘍および神経発生のある種の側面を特徴付け、診断することができる。
[0029] 本発明の一実施形態では、STIM2活性のアッセイで使用される細胞は哺乳動物対象に由来する。好ましい実施形態では、細胞は、哺乳動物対象の脳に由来し、STIM2活性の存在が脳悪性腫瘍を示す。
STIM2と免疫系
[0030] CRACチャネルは、Tリンパ球およびB細胞を含めた、免疫系の細胞全体で見出されている。CRACチャネル機能の調節因子として、STIM1およびSTIM2も、これらの細胞の機能特性で重要な役割を演じている。したがって、本発明のアッセイを利用して、免疫系に影響を与える作用物質をスクリーニングすることができる。
[0031] 本発明を例示するものとして提供する以下の非限定的な実施例を参照することによって、本発明をよりよく理解することができる。本発明の好ましい実施形態をより完全に例示するために、以下の例を提示するが、それらは、いかなる意味においても、本発明の広範な範囲を限定するものと解釈すべきではない。
実施例I STIM1またはSTIM2とCRACM1との異種同時発現
[0032] ST1M1またはST1M2を安定的に過剰発現するHEK293細胞を用いた実験から、両方のタンパク質が内在性ICRACをわずかに改変することが確認された。イノシトール1,4,5−三リン酸(IP3)によるCa2+貯蔵枯渇に反応して、STIM2発現細胞は、低減したICRAC(約0.2pA/pF)を示し、STIM1発現細胞は、野生型細胞(約0.5pA/pF)と比較してわずかに増大したICRAC(約0.8pA/pF)を示した。(図4)。STIM1細胞は、大きなCRAC電流を発生させたが、STIM2細胞は発生させなかった(図1A)。以前の報告とは対照的に、ブレークイン時(at break-in)における<1pA/pFの小さな基底CRAC電流は見落とした可能性があるが、これらの条件下では、CRACチャネルの容易に識別可能ないかなる構成的活性も存在しなかった。しかし、平均して、−80mVで約−1pA/pFに達する極めて緩徐に発生する小さなCRAC電流が存在した。
[0033] パッチクランプ実験を21〜25℃、密封全細胞構成で行った。高分解能の電流記録は、EPC−9(HEKA社)を用いて取得した。−100Vから+100mVまでの範囲にまたがる時間50msの電位ランプ波を、0.5Hzの速度で100〜700秒の時間にわたって、0mVの保持電位から送達した。すべての電位は、10mV(主要内部陰イオンとしてClを用いた場合は3mV)の液間電位に関して補正した。電流を2.9kHzでフィルタリングし、100μs間隔でデジタル化した。容量性電流を決定し、各電位ランプの前に補正した。個々のランプ電流記録から−80mVの電流振幅を抽出することによって、低分解能の時間的な電流の発生を評価した。適用可能な場合には、平均データの統計誤差をn回の決定での平均±S.E.M.で示す。標準外部溶液は以下の通り、すなわち、NaOHを用いてpH7.2にした、300mOsmの、120mM NaCl、10mM CsCl、2.8mM KCl、2mM MgCl、10mM CaCl、10mM TEA−Cl、10mM HEPES、10mMグルコースであった。一部の実験では、2μMもしくは50μMのホウ酸2−アミノエチルジフェニル(2-APB)または10μM G418を標準外部溶液に添加し、先端の広いパフピペットを通して適用した。標準内部溶液は以下の通り、すなわち、CsOHを用いてpH7.2にした、300mOsmの、120mM Cs−グルタミン酸、8mM NaCl、10mM Cs・BAPTA、3mM MgCl、10mM HEPES、0.02mM IPであった。図の説明で示した通り、一部の実験には、20mM Cs・BAPTAおよび8mM CaCl、または20mM Cs・EGTAおよび8、9mM CaClによって、[Ca2+]iを150nMに緩衝化した。受動枯渇実験用には、IPおよびCa2+の非存在下で、内部溶液にCs・BAPTAを補足した。一部の実験では、Cs−グルタミン酸およびCs・BAPTAを等モルのKClおよびK・BAPTAで置換した。他では、G418、Na・ATPおよびNa・GTPまたはカルモジュリンを、図の説明で指定されている通りに細胞内溶液に添加した。すべての化学物質は、Sigma−Aldrich Co.から購入した。
[0034] 蛍光測定には、NaOHを用いてpH7.2にした、107mM NaCl、7.2mM KCl、1mM CaCl、1.2mM MgCl、11.5mMグルコース、10mM HEPESを含有する外部溶液中に、カバーガラス上で増殖させた細胞を入れ、20℃で30分間、fura−2アセトキシメチルエステル(2μM)を添加した。細胞を洗浄し、20℃で最低30分間おいて、色素を脱エステル化させた。サポニン透過化処理後に残留しているシグナルによる決定では、色素の約95%が細胞質に限局していた。1mM CaClの非存在下または存在下で、カバーガラス上の細胞を外部溶液中に入れた。Ca2+測定は、InCyt二波長蛍光イメージングシステム(Intracellular Imaging Inc.)を用いて行った。505nmにおける蛍光発光を340nmおよび380nmの励起によってモニターし、単一細胞の群(35〜45細胞)から得られた340nm/380nmの比率で細胞内Ca2+の測定値を示した。これらのCa2+測定の詳細については、以前に記述されている。示したすべての測定値は、最低3回の独立した実験を代表するものである。
実施例II STIM1およびSTIM2存在下におけるCRACM1電流の薬理
[0035] 2μMのホウ酸2−アミノエトキシジフェニル(2-APB)の外部適用によって、IP誘導のCRACM1電流がないのにもかかわらず、通常は内向き整流性の電流−電圧関係を有する大きなCRACM1電流(図1、AおよびB)を誘導できる(図1A)。2−APBは、低用量(≦5μM)ではCRAC電流への亢進作用を有するが、高用量(≧10μM)ではそれらを抑制する化合物である、実際、50μM 2−APBというさらに高い濃度で細胞を刺激した場合、CRAC電流は、迅速に活性化され、そして直ちに2−APBの阻害作用によって縮小し、その結果、内向き電流の一過性サージをもたらした(図1C)。IPをパッチピペットから取り除き、[Ca2+を150nMに緩衝化して、いかなる種類の貯蔵枯渇も回避した。したがって、ここで観察された2−APBの作用は貯蔵枯渇を必要としていなかった。
[0036] さらに高い分解能でこの反応の動態(速度論)を分析するために、−80mVの固定膜電位で、2−APB作用の高分解能の記録を得た。図1Dで見ることができるように、2−APB誘導電流が数秒以内に活性化され、さらに迅速に遮断され、それによって、一過性の電流が生じた。この2−APB誘導作用は、STIM2およびCRACM1を過剰発現する細胞に特異的であり、STIM2もしくはCRACM1単独、またはSTIM1およびCRACM1の組合せを過剰発現するHEK293細胞では観察されなかった。(図1C)。
[0037] 上述の結果は、STIM2はIP誘導の貯蔵枯渇に反応してCRACM1チャネルを活性化することができないが、2−APBは有意なCRACM1活性化を引き起こし、この作用機序にはSTIM2の存在が必要であることを示唆している。
実施例III STIM1活性およびSTIM2活性へのアミノグリコシド抗生物質の作用
[0038] STIM2の挙動は、アミノグリコシド抗生物質であるG418によって引き起こされる薬理作用によって複雑化されていた。G418は、STIM1またはSTIM2で安定的に形質移入されている細胞の選択圧を維持するために、増殖培地中で慣行的に使用されていた。G418中で増殖させたSTIM1細胞は、G418に曝露されないままであったwt HEK293細胞内でのSTIM1およびCRACM1の同時発現によって生成されたものと類似した特性を有するCRACM1電流を生成させるので(図1Aを参照)、G418の存在は、STIM1依存的なCRACM1電流の活性化を損なっていなかった。しかし、事実上、STIM2媒介のシグナル伝達はG418によって損なわれていた。G418の非存在下で数日または数週間増殖させた、STIM2を過剰発現するHEK293細胞は、2−APBに対する増強された反応を示し、かつ貯蔵枯渇に対して著しく異なった反応を示した。図1CおよびDは、これらの細胞が、有意に、より速い動態(速度論)およびより大きな電流振幅で50μMの2−APBに対して反応することを実証している。しかし、最も重要な相違は、これらの細胞がこの場合には、様々な形および振幅の増幅されたCRAC電流を発生させることによってIP誘導の貯蔵枯渇に反応したことであった(図2A)。大部分の細胞で観察される支配的なCRAC電流表現型は、小さくて速い活性化相と、それに続く、約100秒後に始まり600秒後にさえ定常状態にめったに達しない、より遅い相とからなる二相性活性化パターンを特徴とする(図2Cおよび図3も参照)。この二相性表現型のため、実験に入って300秒で得られた−80mVの電流振幅は約−15pA/pFであった。しかし、一部の形質移入および細胞集団では、二次相が比較的小さいか、または存在しないかのごとく、最大−120pA/pFまでの、より大きな電流と、顕著に速い活性化動態(活性化速度論)が観察された(例えば図2Aを参照)。これらのすべての場合で、IPによって活性化された電流は、CRAC電流に典型的なI/V曲線を有していた。(図2B)。
[0039] G418の非存在下で増殖させた細胞はIP誘導の貯蔵枯渇に反応したので、細胞を特定の濃度のG418で灌流することによって、CRACM1のSTIM2媒介活性化におけるこの抗生物質の阻害作用を評価することができた。図2Dは、漸増濃度のG418によって、両相のIP誘導CRACM1電流の用量依存性阻害を示し、この結果、0.5μMという最大半量阻害濃度が得られた(図2E)。細胞内に10μMのG418を灌流させた同じ実験条件下では、それによって、STIM1およびCRACM1の同時発現細胞におけるIP誘導CRAC電流が改変されなかった(図5を参照)。G418の最も強力な作用は細胞内空間から媒介され、STIM2発現細胞に特異的に作用しているようであるが、細胞外側から10μMで適用された場合にも、アミノグルコシドによる何らかの阻害があった。しかし、この作用はSTIM1発現細胞およびSTIM2発現細胞の両方で同様であったので、それはSTIM2に特異的ではないようであった(図5および6)。これは、それがCRACM1への薬理効果である可能性があることを示唆している。細胞内G418(および潜在的に他のアミノグリコシド抗生物質)によって引き起こされるSTIM2媒介CRAC電流の特異的かつ強力な阻害は、それゆえ、天然の細胞系でSTIM2機能を評価する強力な薬理学的なツールである。
実施例IV CRACチャネル、STIM1およびSTIM2の活性に作用するサイトゾル因子の研究
[0040] 2−APBは、STIM2発現細胞およびCRACM1発現細胞のCRAC電流を活性化し、貯蔵の充填状態に関係なく、G418媒介の抑制を克服することができる。貯蔵枯渇を、IPによって能動的に誘導するか、またはIPを含まない溶液で細胞を灌流し、かつ[Ca2+を150nmに緩衝化することによって阻止する実験プロトコールを用いて、G418の非存在下で増殖させたSTIM2発現細胞およびCRACM1発現細胞における、2−APBの作用を評価した(図2F)。両方の場合とも、50μM 2−APBは大きな一過性のCRAC電流を活性化することができた。これはおそらく、貯蔵に依存しない予め連結されたSTIM2およびCRACM1複合体の動員によるものである(図1Cも参照)。興味深いことに、2−APBを洗い出した後に、CRAC電流が再活性化され、貯蔵が空であったか、または充填されたままであったかに関係なく、実験時間中、活性のまま残った。もしこの電流の第2相が貯蔵枯渇によるものだったならば、それは、IP灌流細胞の場合には再活性化されたが、充填された貯蔵を有する細胞では再活性化されなかったはずである。
[0041] 第2相が、実際に貯蔵枯渇によるものであったのか、または何らかの他の過程によって引き起こされたものであるか調査した。図3Aは、IPによる能動的貯蔵枯渇中([Ca2+を緩衝化するための20mM BAPTAの存在下からほぼゼロまで)に発生したCRAC電流がCRACM1電流の典型的な二相性活性化を有していたことを示す。20mM BAPTAのみを含有するピペット溶液で細胞を灌流して、受動的貯蔵枯渇を誘導した場合には、CRAC電流の速い相が消失し、第2相のみが観察された。これは貯蔵依存的な活性化と一致している。しかし、IPを含まない溶液で細胞を灌流し、[Ca2+を150nMに緩衝化して貯蔵枯渇を回避させても、依然として遅い第2相が生じた。これらの結果は、第1相は貯蔵枯渇によって引き起こされるが、第2相は細胞内貯蔵の充填状態に関係なく発生することを示唆している。したがって、第2相は、本発明者らのピペット充填溶液の何らかの成分によって活性化されるか、またはCRACチャネルを構成的に抑制する何らかのサイトゾル因子の減失によって引き起こされるものである。
[0042] 標準ピペット充填溶液の主要成分を交換することによって、これらの可能性を調査した。図3Bに示す通り、細胞内の主要な塩であるCs−グルタミン酸をKClで完全に置換しても、IPによって誘導された二次電流成分を抑制するのに効果がなかった。また、主要キレート剤であるBAPTAを等モル濃度のEGTAで置換しても、[Ca2+を150nMに緩衝化することによって貯蔵枯渇が阻止されている細胞における第2相を抑制しなかった。したがって、CRAC電流の第2相は、未だ同定されていない細胞因子を洗い出した結果である可能性が高い。
[0043] サイトゾル因子が二次電流成分を活性化していたことを確認するために、ピペットの先端の直径を変え、その結果得られる二相性電流を分析した。ピペットの先端が小さい(直列抵抗が高い)ほど、サイトゾル阻害因子の拡散逸脱率が低下する。図3Cは、これが実際に第2相の発生を遅延させたことを実証している。生理濃度のATP(3mM)およびGTP(0.3mM)を添加しても第2相が抑制されなかったので、このサイトゾル因子は、2種の主要サイトゾルヌクレオチドのいずれでもないようである。同様に、100μMカルモジュリンで灌流された細胞でも第2相が観察された(図3B)。
[0044] 無傷細胞では、内在性阻害因子が逸脱しえず、それゆえ、STIM2によるCRACチャネルの初期貯蔵作動性活性化の後に阻害が続き、その結果、一過性の貯蔵作動性Ca2+流入相がもたらされると予測される。Ca2+指示体であるfura−2を添加し、ムスカリン受容体を介して、カルバコールを用いて貯蔵作動性Ca2+流入を刺激した無傷細胞でこれを試験した。この実験は、細胞外Ca2+の存在下および非存在下の両方で、空のベクターまたはCRACM1で一時的に形質移入された安定なSTIM2発現HEK293細胞内で行った。図3DおよびEに示す通り、空のベクターで形質移入されている細胞およびCRACM1過剰発現細胞では、[Ca2+の一過性の上昇が生じた。これは、細胞外Ca2+に依存せず、IPに媒介された、細胞内貯蔵からのCa2+の放出によるものであった。予測通り、細胞外Ca2+の存在は、[Ca2+が上昇しているプラトー相を生成した。これは、両方の細胞集団における貯蔵作動性Ca2+流入によるものである。しかし、CRACM1発現細胞は、STIM2による貯蔵作動性活性化による一過性の放出の後に、より顕著な肩を示した。
[0045] 2つの集団間にあるCa2+流入の相違をさらに解明するために、Ca2+存在下で得られたシグナルから、Ca2+非存在下で得られたシグナルを差し引いて、2種の細胞集団における正味の流入成分に至った。図3Fで見ることができるように、CRACM1発現細胞は、貯蔵作動性カルシウム流入の一過性の上昇を生成し、この上昇は、空ベクター形質移入細胞内のレベルと同様なレベルまで減衰した。貯蔵作動性カルシウム流入のこの一過性の上昇は、貯蔵枯渇の後で、CRACM1チャネルに連結したSTIM2によって誘導される貯蔵作動性Ca2+流入を反映している。

Claims (8)

  1. 細胞内のSTIM2活性のアッセイであって、Icrac活性を測定するステップを含み、カルシウム貯蔵枯渇の非存在下での2−APBの適用に反応したIcrac活性の増大が、前記細胞内のSTIM2活性のレベルを示すアッセイ。
  2. 細胞内のSTIM2活性のアッセイであって、アミノグリコシド抗生物質の適用後のIcrac活性を測定するステップを含み、前記抗生物質によるIcrac活性の抑制が、前記細胞内のSTIM2活性のレベルを示すアッセイ。
  3. Icrac活性の前記抑制が2−APBの適用によって克服される、請求項1に記載のアッセイ。
  4. 前記細胞が哺乳動物対象に由来する、請求項1に記載のアッセイ。
  5. 前記細胞が前記哺乳動物対象の脳に由来する、請求項4に記載のアッセイ。
  6. STIM2活性の存在が脳悪性腫瘍を示す、請求項5に記載のアッセイ。
  7. Icrac活性の前記抑制により、前記アミノグリコシド抗生物質が免疫抑制因子としてさらに同定される、請求項3に記載のアッセイ。
  8. STIM2活性を調節する作用物質のアッセイであって、カルシウム貯蔵枯渇の非存在下での2−APBの適用に反応したIcrac活性を測定するステップを含み、前記Icrac活性を調節する作用物質が、STIM2活性を調節する作用物質として同定されるアッセイ。
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