JP2010520499A - 第三高調波に基づく光ファイバー光源 - Google Patents

第三高調波に基づく光ファイバー光源 Download PDF

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Abstract

第三高調波の発生を通して光を発生する、光ファイバーをベースにした光源。光源は波長λの基本モードを有するポンプ光を供給するポンプ光源を備えている。また、光源はポンプ光源に光学的に接続された光ファイバーも備えている。光ファイバー・コアの屈折率プロファイルが(i)相対屈折率値Δを有する中央領域、(ii)中央領域を直接包囲し、相対屈折率値Δを有する第1環状領域、および(iii)第1環状領域を直接包囲し、相対屈折率値Δを有する第2環状領域を有している。光ファイバーは、条件Δ<Δ、Δ<Δ、および最大値{Δ、Δ}−Δ>1.2%を満足する。ポンプ光により、波長λTH=(1/3)λの高次モードを有する第三高調波光が発生し光ファイバーの出射端から出射される。ポンプ光の基本モードと第三高調波光の高次モードとが光ファイバーの長さにわたって重複することにより、1%以上の変換効率が得られる。

Description

関連出願の説明
本出願は2007年2月28日出願の米国特許出願番号11/712159の利益および優先権を主張するものであり、前記参照により前記出願の内容がすべてそのまま本出願に組み込まれたものとする。
本発明は非線形光ファイバーおよび光源に関し、特には光ファイバー内に第三高調波を発生させることにより効率よく光を発生する光源に関するものである。
非線形光学材料はその電気分極が入射光場に対し非線形応答する特性を有している。一般に、この光学材料の非線形性は、それぞれ線形および非線形二次および三次の感受性を表す感受性係数χ(1)、χ(2)、およびχ(3)を伴った全光場のべき級数展開で示される。
光の第三高調波の発生(単に、第三高調波の発生ともいう)は、光学材料の三次感受性χ(3)を利用して入射(ポンプ)光の周波数を三倍にした光を発生する非線形の光学的プロセスである。しかし、多くの光学材料において、三次非線形感受性は二次感受性と比較して桁違いに小さく、その三次効果も二次効果(例えば、光の第二高調波の発生)と比較してはるかに変換効率が低い。
異なる幾つかの材料において、第三高調波を直接発生させることは理論上可能であるが、第三高調波を直接発生する光源は変換効率が非常に低いため、実際にはあまり使われていない。現在、殆どすべての周波数三逓倍方式は、単一媒体において第三高調波を直接発生させることを避け、強いχ(2)係数を有する第1非線形結晶体に第ニ高調波を発生させ、次いで強いχ(2)係数を有する第2非線形結晶体において周波数を加算する二段階処理を用いている。
第三高調波を直接発生することが実際上有益となるためには、1%以上の変換効率が必要である。しかし、光学材料の通常の分散により、基本(ポンプ)波がその結果として生じる高調波と異なる速度で材料中を伝搬するとき、基本波と高調波との間で適切な位相が維持できない。その結果、第三高調波とポンプ波とが破壊的に干渉し合い変換効率が悪化する。それ故、非線形光学的過程の変換効率を向上させる1つの方法に「位相整合」と呼ばれる方法がある。位相整合法においては、高調波とポンプ波とが建設的に干渉し合うよう適切に位相が維持される。
光ファイバー内に第三高調波を発生させることは可能である。一般に、光ファイバーにおいては、ファイバーの結晶対称性が欠如しているため、三次感受性χ(3)の方が二次感受性χ(2)より強い。しかし、光ファイバーのガラス材料の分散特性により、ポンプ光の基本モードと発生した第三高調波との間の位相の整合性が妨げられる。更に、従来の光ファイバーにおいては、ポンプ光の光場と高調波の光場との重なりが非常に小さいため変換効率が低く過ぎて(<1%)商業用途として有用ではなかった。この欠点により、医療から材料加工やレーザー投影ディスプレイに至る各種用途に使用可能な第三高調波を直接発生する強固な商用光源が存在していない。
導波モードで第三高調波を発生させる微細構造ファイバーが提案されているが、その変換効率は1%をはるかに下回っている。第三高調波の発生にガラス・マイクロファイバーも提案されている。しかし、理論上良好な効率が得られるものの、直径がサブ波長の微細構造ファイバーを実際に製造することは非常に困難であり、またこのような細いファイバーを光学的に接続することも非常に困難である。
従って、商用に耐え得る充分に高い変換効率を有する第三高調波を直接発生させる光ファイバーをベースにした光源が必要とされている。
本発明の1つの態様は第三高調波の発生を通して光を発生する、光ファイバーをベースにした光源(第三高調波光源)である。この第三高調波光源は波長λの基本モードを有するポンプ光を供給するポンプ光源を有している。第三高調波光源は更に入射端、出射端、長さL、および中心線の周囲に形成され屈折率プロファイル(Δ(%))を有するコアを備え、前記入力端が前記ポンプ光源に光学的に接続されて成る光ファイバーも有している。前記コアの屈折率プロファイルは、(i)中心線を中心とし、相対屈折率値Δおよび外半径rを有する中央領域、(ii)前記中央領域を直接包囲し、相対屈折率値Δ、内半径r、および外半径rを有する第1環状領域、および(iii)前記第1環状領域を直接包囲し、相対屈折率値Δ、内半径r、および外半径rを有する第2環状領域を有している。また、前記屈折率プロファイルは、条件Δ<Δ、Δ<Δ、および最大値{Δ、Δ}−Δ>1.2%を満足する。前記ポンプ光により、波長λTH=(1/3)λの高次モードを有する第三高調波光が発生する。この第三高調波光は前記光ファイバーの出射端から出射される。ポンプ光の基本モードと第三高調波光の高次モードとが前記光ファイバーの長さLにわたって重複することにより、1%以上のポンプ光から第三高調波光への変換効率が得られる。
本発明のもう1つ態様は、光ファイバーを用いて第三高調波光を高能率に発生させる方法である。前記方法は入射端、出射端、長さL、および中心線の周囲に形成され、屈折率プロファイル(Δ(%))を備えたコアであって、(i)中心線を中心とし、相対屈折率値Δおよび外半径rを有する中央領域、(ii)前記中央領域を直接包囲し、相対屈折率値Δ、内半径r、および外半径rを有する第1環状領域、および(iii)前記第1環状領域を直接包囲し、相対屈折率値Δ、内半径r、および外半径rを有する第2環状領域から成り、Δ<Δ、Δ<Δ、および最大値{Δ、Δ}−Δ>1.2%を満足するコアを備えた光ファイバーを用意するステップを含んでいる。更に、前記方法は、波長λの基本モードを有するポンプ光を前記光ファイバーに入射させ、波長λTH=(1/3)λの高次モードを有する第三高調波光を発生させ、前記ポンプ光の基本モードと前記第三高調波光の高次モードとを長さLにわたり重複させることにより、1%以上の前記ポンプ光から前記第三高調波光への変換効率を得ることを含み、前記出射端から前記第三高調波光を出射させるステップも含んでいる。
本発明の更に別の態様は、前記概略説明し以下に詳述する、第三高調波光源を有して成る送信機を備えた光伝送システムである。前記システムは、前記第三高調波光により形成された光信号を受信するよう構成された受信機も備えている。更に、前記システムは前記送信機と受信機とを接続すると共に、前記光信号を伝送するよう構成された光ファイバー・リンクも備えている。
本発明の別の態様は、前記概略説明し以下に詳述する、少なくとも1つの第三高調波光源を備えた光学処理システムである。前記システムは少なくとも1つの第三高調波光源に光学的に接続され、該光源からの第三高調波光を調整するよう構成された調整光学系も備えている。
本発明の更なる特徴および効果は以下の発明を実施するための形態に記載されおり、その一部は当業者にとって明らかであり、また以下の発明を実施するための形態、特許請求の範囲、および添付図面を含む本明細書に記載の本発明を実施することにより認識できる。
前記概要説明および以下の詳細な説明は本発明の実施の形態を説明するものであり、本発明の本質および特徴を理解するための要旨あるいは構造の説明を意図したものである。添付図面は本発明の理解を深めるためのものであり、本明細書の一部を構成するものである。本発明の各種実施の形態が図面に示されており、その説明と共に本発明の原理および動作を説明するものである。
本発明の第三高調波光源に適した光ファイバーの概略側面図 光ファイバーを第三高調波による能率的な光源として使用可能にする、一般化した屈折率プロファイルに関連した図1の光ファイバーの各領域を示す2−2線断面図 図2に断面を示す光ファイバーの構造に関連して、光ファイバーの半径r(μm)を関数とした理想的な相対屈折率プロファイルΔ(%)を示す図 光ファイバー製造時に発生する丸みを帯びた図3と同様の図 図1〜図4に示す光ファイバーを用いた本発明の光源の例示的な実施の形態の概略図 図3の一般化した相対屈折率プロファイルに対応した、相対屈折率プロファイルの第1の実施の形態を示す図 図3の一般化した相対屈折率プロファイルに対応した、相対屈折率プロファイルの第2の実施の形態を示す図 図3の一般化した相対屈折率プロファイルに対応した、相対屈折率プロファイルの第3の実施の形態を示す図 図3の一般化した相対屈折率プロファイルに対応した、相対屈折率プロファイルの第4の実施の形態を示す図 ポンプ光および第三高調波光の実効屈折率とファイバー半径のスケール係数との関係を示す図 ポンプ光および第三高調波光の実効屈折率と波長との関係を示す図 光ファイバーの実施例における、ポンプ光および第三高調波光のパワー変化の計算値を示す、ファイバーに沿ったパワー(W)と距離(m)との関係を示す図 最大変換効率(%)(左側の軸)および最適ファイバー長(右側の軸)とファイバー損失(dB/km)(横軸)との関係を示す図 本発明の第三高調波光源を用いた光伝送システムの概略図 本発明の第三高調波光源を少なくとも1つ用いた光学処理システムの概略図 複数の第三高調波光源を用いた加工対象物を照射するための光学処理システムの実施の形態例を示す図15と同様の概略図
添付図面に例を示す本発明の現時点における好ましい実施の形態について詳細に説明する。同一あるいは同様の構成要素については、図面全体を通して可能な限り同一の番号または符号を付してある。
以下の説明において、「屈折率プロファイル」は屈折率または相対屈折率と導波ファイバーの半径との関係を示すものである。「相対屈折率パーセント」はΔ%=[(n −n )/2n ] ×100と定義される。ここで、nは別に定めのない限り、領域iにおける最大屈折率であり、nは以下に説明するクラッド領域の平均屈折率である。本明細書においては、別に定めのない限り、相対屈折率をΔ(%)(または単にΔ)で表しその値を“%”で示す。選択領域1、2、および3の相対屈折率をそれぞれΔ、Δ、およびΔで表す。領域の屈折率がクラッド領域の平均屈折率より小さい場合、その相対屈折率パーセントは負となり、その領域は陥凹領域または陥凹屈折率を有していると言い、別に定めのない限り、相対屈折率が最も負になる点において算出される。領域の屈折率がクラッド領域の平均屈折率より大きい場合、相対屈折率パーセントは正となり、その領域は隆起領域または正の屈折率を有していると言う。本明細書において「アップ・ドーパント」とは非ドープの純SiOに対し、屈折率を上昇させる性質を有するドーパントを意味する。また、本明細書において「ダウン・ドーパント」とは非ドープの純SiOに対し、屈折率を低下させる性質を有するドーパントを意味する。アップ・ドーパントは、1つ以上の非アップ・ドーパントを伴う場合、負の相対屈折率を有する光ファイバー領域に存在できる。同様に、1つ以上の非アップ・ドーパントは正の相対屈折率を有する光ファイバー領域に存在できる。ダウン・ドーパントは、1つ以上の非ダウン・ドーパントを伴う場合、正の相対屈折率を有する光ファイバー領域に存在できる。同様に、1つ以上の非ダウン・ドーパントは負の相対屈折率を有する光ファイバー領域に存在できる。
以下、まず本発明の第三高調波光源に適した光ファイバーについて説明し、次に本発明の第三高調波光源の概要について述べる。次いで、第三高調波光源に用いられる光ファイバーの相対屈折率プロファイルの数学的基礎について述べ、次に第三高調波光源に用いられる光ファイバーの相対屈折率プロファイルの実施例について説明し、最後に本発明の第三高調波光源を用いた光通信システムについて述べる。
第三高調波光源に適した光ファイバー
図1は、以下に説明する、本発明の第三高調波光源に適した光ファイバー10の概略側面図であり、図2は図1の2−2線断面図である。図2は第三高調波光源の一部として効率良く第三高調波を発生できる光ファイバー10の一般的構造(即ち、屈折率プロファイル)を示している。例示的な実施の形態において、光ファイバー10はステップ・インデックス型光ファイバーであり、中心線18を有するコア16を備えている。コア16は屈折率n(即ち、n、i=1)および外半径rを有する中央コア領域20、中央コア領域20を囲み屈折率n、内半径rおよび外半径rを有する第1環状コア領域30、および第1環状コア領域30を囲み、内半径rおよび外半径rを有する第2環状コア領域40の3つ異なる領域、即ちセグメントから成っている。従って、半径rがコア16の外半径である。
例示的な実施の形態において、コア16がドープ石英から成り、この場合中央コア領域20がゲルマニウム・ドープ石英、即ち酸化ゲルマニウムをドープした石英から成っている。ゲルマニウム以外のドーパントを単独または組み合わせてコア16内にド用いることができ、特に本発明の光ファイバーの中心線およびその近傍にドープすることにより、以下に説明する所望の相対屈折率プロファイルを得ることができる。本発明の好ましい実施の形態において、本発明の光ファイバーのコア16は負にならない屈折率プロファイル、即ち、中心線から外半径rにかけて負にならない屈折率プロファイルを有して成り、正の屈折率を有し、クラッドに直接包囲されて成ることが好ましい。一部の好ましい実施の形態において、光ファイバーは屈折率を低下させるドーパントをコアに含んでいない。別の好ましい実施の形態において、光ファイバーは1つ以上の屈折率を上昇させるドーパントおよび1つ以上の屈折率を低下させるドーパントをコアに含んでいる。
引き続き図2において、コア16は屈折率n、内半径r、および外半径rを有する環状クラッド領域(クラッド)50に包囲されている。例示的な実施の形態において、クラッド50は酸化ゲルマニウムまたはフッ素ドーパントを含んでいない。例示的な実施の形態において、クラッド50は純石英または実質的に純石英から成っている。別の例示的な実施の形態において、クラッド50はフッ素ドーパントを含んでいる。クラッド50は、例えば、蒸着プロセスにおいて蒸着されたクラッド材料、ロッド・イン・チューブ光学プリフォームにおけるチューブのようなジャケット状のもの、あるいは蒸着材料とジャケットとの組合せから成ることができる。クラッド50は1つ以上のドーパントを含むことができる。例示的な実施の形態において、クラッド50は一次被膜Pおよび一次被膜を包囲する二次被膜Sに包囲されている。
クラッド50の屈折率nを用いて相対屈折率パーセントΔ(%)が算出される。クラッド50の屈折率はnであるため、クラッド半径r(r>r)におけるクラッドの相対屈折率パーセントはΔ(r)=0%となる。例示的な実施の形態において、クラッド50は一次被膜Pおよび一次被膜を直接包囲する二次被膜Sに直接包囲されている。
図3は図2に断面を示す本発明の非線形光ファイバー10の光ファイバー半径r(μm)を関数とした理想的な相対屈折率プロファイルΔ(%)をプロットしたものである。図3に示すように、第1環状領域30は光ファイバー10全体の相対屈折率プロファイルΔ(%)における“窪み”を表す相対屈折率Δを有している、即ち、Δ<Δ、Δ<Δである。また、中央コア領域20および第2環状領域40にそれぞれ関連付けられている相対屈折率ΔとΔとは同一または異なる値を有することができる。従って、コア16の相対屈折率の最大値はΔまたはΔであり、最大値{Δ、Δ}と表記される。
例示的な実施の形態において、光ファイバー10は最大値{Δ、Δ}−Δ>1.2%、より好ましくは最大値{Δ、Δ}−Δ>1.5%という特性を有している。また、例示的な実施の形態において、光ファイバー10はΔ、Δ>1.5%、より好ましくはΔ、Δ>2.5%という特性を有している。更に、例示的な実施の形態において、中央コア領域20の半径rが0.5μm≦r≦1μmである。また、例示的な実施の形態において、光ファイバー10は1.5≦r/r1≦3.5という特性を有している。別の例示的な実施の形態において、光ファイバー10は2.5≦r/r1≦7という特性を有している。例示的な実施の形態において、光ファイバー10は(相互に矛盾しない範囲において)1つ以上の前記特性を有している。
図4は図3の理想的な相対屈折率プロファイルと同様のプロット図であり、実際上発生するより丸みを帯びた相対屈折率プロファイルの例を示している。その理想的なプロファイルが太点線で示してある。
例示的な実施の形態において、ここに開示した各種光ファイバー10が蒸着法によって製造される。各種光ファイバー10が外付け溶着法(OVD)によって製造されることがより好ましい。従って、例えば、既知のOVD法、厚密、および線引き技術を用いて本発明の導光ファイバーを製造できる。別の方法としては、修正化学気相蒸着法(MCVD)、気相軸付け法(VAD)、およびプラズマ化学蒸着法(PCVD)を単独または別の蒸着法と組み合わせて用いることができる。従って、本発明の導光ファイバーの屈折率および断面プロファイルは、OVD法、VAD法、MCVD法を含みこれに限定されない当業者周知の製造方法によって達成できる。
第三高調波光源
図5は本発明の第三高調波光源100の例示的な実施の形態の概略図である。第三高調波光源100は波長λのポンプ光112を発生するよう構成されたポンプ光源110を備えている。例示的な実施の形態において、ポンプ光源110は波長λTH=λ/3の単一波長第三高調波光180を発生させる単一波長レーザー源から成っている。以下、第三高調波光180の発生について詳細に説明する。例示的な実施の形態において、ポンプ光源110は同調可能なレーザー源から成り、ポンプ光の波長に応じて異なる波長の第三高調波光を発生させることができる。例示的なポンプ光源は半導体レーザーおよびエルビウム・ドープ・ファイバーやイッテルビウム・ドープ・ファイバーのようなファイバー・レーザーを備えている。ポンプ光源は連続波長レーザー源あるいはパルスレーザ源とすることができる。ポンプ光源は、レーザー源の他に、一段あるいはもう一段の光増幅器を備え、レーザーの出力、従って、ポンプ光を増幅できる。
また、第三高調波光源100は、長さL、入射端114、および出射端116を有する光ファイバー部分10を備えている。長さLは高い変換効率が得られるような長さであり、例示的な実施の形態においては、1m以下、50m以下、100m以下、あるいは100m以上である。長さLの例については、第三高調波光源の変換効率との関連で以下に詳述する。例示的な実施の形態においては、1m<L<60mである。
光ファイバーの入射端112は、当技術分野で知られている多くの光結合方法のうちの1つによってポンプ光源110に光学的に接続されている。例示的な実施の形態において、光学フィルター120が出射端116またはその近傍に配されている。光学フィルター120は波長λの非変換ポンプ光(任意としてその他の波長)を除去し、波長λTH=λ/3の第三高調波光を透過するよう構成されている。例示的な実施の形態において、外部光ファイバー130が、例えばフィルター120において、光ファイバー10に光学的に接続されている。例示的な実施の形態において、外部光ファイバー130は光ファイバー10の別の部分から成っている。
例示的な実施の形態において、第三高調波光源100は光ファイバー10に沿って配され、光ファイバー中を伝搬する第三高調波光180の一部を分岐するよう構成された光タップ140も備えている。タップ光ファイバー144の一端がタップ140に、他端が光検出器ユニット150にそれぞれ光学的に接続されている。光検出器ユニット150はタップ光ファイバー中を伝搬する分岐第三高調波光を受信検知するよう構成されている。光検出器ユニット150によって第三高調波周波数の光のみが検知される例示的な実施の形態において、光検出器ユニット150は、光検出器152および検出器152の前面に配され第三高調波周波数fTH以外の周波数を除去する光学フィルター154を備えている。例示的な実施の形態において、光学フィルター154は光学フィルター120と同種のフィルターである。別の例示的な実施の形態において、光タップ140が光学フィルター120の下流の外部光ファイバー130に配されるため、光学フィルター154を必要としない。
また、第三高調波光源100はポンプ光源110および光検出器ユニット150に操作可能に接続された制御装置160も備えている。制御装置160は、以下に説明するように、第三高調波光源100の動作を制御するよう構成されたマイクロプロセッサーから成っている。
第三高調波光源100の動作において、制御装置160はポンプ光源110に対し起動信号Sを送り、第三高調波の変換効率が最適になるようポンプ光の波長を制御すると共にポンプ光源に所定の光量のポンプ光112を発生させる。ポンプ光112は光ファイバー10に結合され、基本モードを有する導波としてファイバー中を伝搬する。
ポンプ光112により光ファイバー10が第三高調波光180を発生する。前記のように、光ファイバー10が特殊な特性を有しているため、以下に詳細に説明するように、ポンプ光の基本モードと第三高調波光180の1つの高次モード(例えば、LP04モード)とが良好に重複する。その結果、光ファイバー10の長さL全体にわたり第三高調波光180が発生し、比較的高い変換効率が得られる。例示的な実施の形態において、変換効率が1%を超え、別の例示的な実施の形態においては好ましくは5%を超え、更に別の例示的な実施の形態においては好ましくは15%を超えている。本発明の第三高調波光源の変換効率は、60%がより達成可能と思われる最大変換効率ではあるが、約30%〜約70%の理論上の最大変換効率とすることができる。
第三高調波光180は光ファイバー10の出射端116から出射される。出射端116またはその近傍に配置された任意の光学フィルター120により、非変換ポンプ光(光ファイバー10に存在している第三高調波光を除く他の光)が遮断され、第三高調波光源100からは第三高調波光180のみが出力される。
ところで、光タップ140において、少量の第三高調波光180が光ファイバー10から分岐され検出器ユニット150によって検出される。例示的な実施の形態において、光検出器152の前面に配されたフィルター154によって、光タップ140において分岐されたポンプ光112がすべて遮断される。光検出器152は入射した第三高調波光180を検出し、検出した第三高調波光の光量を表す検出器信号Sを生成する。生成された検出器信号Sは制御装置160に供給される。制御装置160は検出器信号Sを受信し、それを処理することにより、光ファイバー10に供給された所定光量のポンプ光112に対し発生した第三高調波光180の光量を評価するよう構成されている。制御装置160はポンプ光源110によるポンプ光112の波長λおよび/または光量を調整可能であり、第三高調波の変換効率を最適化できる。光ファイバー10の出射端116における第三高調波光の必要出射光量に応じてポンプ光112の光量を増減できる。
光ファイバーをベースにした第三高調波発生の数学的基礎
第三高調波光源100による効率的な第三高調波光の発生に関連する、図3に示す光ファイバー10の一般化した屈折率差プロファイルΔ(%)の数学的および物理的基礎について説明する。
第三高調波の発生は、ポンプ光源からのポンプ光(信号)の周波数を三逓倍(即ち、波長を1/3に)した光を発生させる非線形プロセスである。ポンプが枯渇しない小さなポンプ信号を仮定した場合、光ファイバーによって第三高調波のパワーPは下記式によって表される。
Figure 2010520499
Figure 2010520499
ここで、Pはポンプのパワー、kはポンプの波数、nは非線形屈折率、
Figure 2010520499
は実効屈折率差に起因する線形位相不整合Δβおよび自己および相互位相変調に起因する非線形不整合を含む位相不整合率、およびfijklは以下に定義される非線形重なり積分である。
Figure 2010520499
ここで、Ψ(i=p、s)はそれぞれポンプ(p)および高調波(s)の光場である。
式1および式2は光ファイバー内に効率良く第三高調波を発生させるには2つの条件を満足する必要があることを示している。1つの条件は位相整合条件であり、ポンプ光と高調波光との実効屈折率をほぼ等しくする必要がある。もう1つの条件は、ポンプ光と高調波光の重なり積分fspppの値を比較的大きして効率的な相互作用を確保することである。
ガラスの分散により、光ファイバーの屈折率は短波長において長波長よりはるかに高くなる。例えば、波長1550nmにおける純石英の屈折率は1.4440であるが、517nmの第三高調波の屈折率は1.4614である。この2つの波長間の相対屈折率差は1.2%である。コアとクラッドとの間の大きな屈折率変化(差)は位相整合条件を満足する上で必要である。しかし、ポンプの基本モードと第三高調波との間の位相整合は不可能である。第三高調波の高次モードを使う必要があり、それによってポンプ光と高調波光との間の重なり積分が非常に小さくなる。
例えば、単純なステップ・インデックス型ファイバーは第三高調波の発生に適していない。このような光ファイバーにおいては、ポンプのLP01モードと高調波のLP04モードとの間で位相整合が起きる。重なり積分値fpppsは僅か0.005%であり小さ過ぎる。効率的に第三高調波を発生させるためには1%を超える重なり積分値が必要である。
環状屈折率陥凹領域
光ファイバー10のコア16の重要な特徴は、コア16の屈折率プロファイルΔ(%)において窪みを成す環状コア領域30である。この窪みにより、屈折率が窪みの屈折率より低い第1LP0nモードの光パワーを増大する。
例示的な実施の形態において、ポンプの基本モードと屈折率陥凹領域より低い屈折率を有する高調波の第1LP0nモードとの間の位相を整合するため、屈折率陥凹領域30とコア16の最大屈折率とのΔ(%)における差が、以下に説明するように、1.2%を超えることが好ましく、1.5%を超えることが更に好ましい。また、例示的な実施の形態において、Δ(%)およびΔ(%)がΔ(%)より1.5%以上大きいことが好ましく、2.5%以上大きいことが更に好ましい。更に、例示的な実施の形態において、中央コア領域の半径r1が0.5〜1μmである。また、例示的な実施の形態において、r/rの比が約1.5〜約3.5であることが好ましく、r/rの比が約2.5〜約7であることが好ましい。
屈折率プロファイルの例
以下の表1は、図3に示す一般化した屈折率プロファイルに基づく相対屈折率プロファイルΔ(%)の22の例示的な実施の形態(実施例)をまとめたものである。実施例には、第1欄である“Ex” 欄(実施例欄)に1〜22の番号が付してある。表1は5つの重なり積分fijklを含む各種設計パラメータが示されている。表1の実施例における計算において、ポンプ波および高調波はそれぞれ1550nmおよび517nmと仮定した。Δ、Δ、およびΔの所定の屈折率値、並びにr/rおよびr/rの比に対し、ポンプモードの実効屈折率と高調波モードの実効屈折率とが略等しくなるように半径rを選択した。すべての実施例において、ポンプモードはLP01であり、高調波モードはLP04である。3%以上の高いΔについては、高次第三高調波モードLP03またはLP02を用いて高調波を発生させることもできる。しかし、従来のドーパントを用いてΔの高いファイバーを製造することは困難である。
Figure 2010520499
表1は重なり積分の絶対値fpppsが1〜5%であることを示しており、この値は単純なステップ・インデックス型ファイバーの値よりはるかに高い。実施例1、13、14、および21の屈折率プロファイルをそれぞれ図6〜9に示す。
本発明の所定の屈折率プロファイルΔ(%)に対し、位相整合条件を2つの方法によって微調整できる。1つの方法は、ファイバー全体の直径dF=2rを変える(スケーリングする)ことにより、コア16の半径rを変えることである。
図10は、実施例1(表1)の光ファイバー10に関連した実効屈折率がファイバーのスケール係数によってどのように変化するかを示したものである。(光ファイバーの長さ方向に沿った)部分がそれぞれの異なる直径を有するように線引きすることにより、位相整合条件を満足するファイバー部分を選択できる。
もう1つの方法は、ポンプの波長を変えて屈折率を調整することである。図11はポンプ波長λを関数として光ファイバー10に関連した実効屈折率をプロットしたものである。第三高調波の波長λTH=λ/3であるので、図11はポンプ波長λのみを示している。図11はポンプ波長λを変えることにより適切な位相整合が図れ、変換効率を向上できることを示している。変換効率の向上が第三高調波光源100の第三高調波光の出力の増大につながる。
変換効率の理論的限界
ポンプ枯渇および信号波長とポンプ波長の両方におけるファイバー損失を考慮した数値モデルを用いた論理的に達成可能なパワー変換効率の計算を以下に示す。このモデルはポンプおよび高調波のパワーP、Pおよび位相係数φ、φの関係を表す以下の4つの微分方程式から成っている。
Figure 2010520499
Figure 2010520499
Figure 2010520499
Figure 2010520499
ここで、
Figure 2010520499
Figure 2010520499
Figure 2010520499
ここで、fijklは式(3)で定義、αおよびαはそれぞれ信号波長およびポンプ波長におけるファイバー損失である。
実施例1、12、13、および21についてパワー変換効率を算出した結果を表2に示す。
Figure 2010520499
fの算出におけるポンプ・パワーPは10wであり、ポンプおよび第三高調波それぞれの波長におけるファイバー減衰αおよびαを20dB/kmとした。前記数値モデルにより、ポンプ・ビームおよび高調波ビームのファイバーに沿ったパワー変化を算出できる。
図12は実施例12のポンプ光および第三高調波光のパワー変化の計算値を示す、ファイバーに沿ったパワー(W)と距離(m)との関係を示すプロット図である。ポンプのパワー変化を曲線190で示し、第三高調波のパワー変化を曲線192で示してある。これらのパワー変化曲線から、最大変換効率およびそれに対応する最適ファイバー長が決定される。前記4つの実施例の最大変換効率および最適ファイバー長が表2に示してある。
また、表1は重なり積分fspppの増加と共に変換効率が向上することも示している。また、ファイバーの減衰も変換効率に大きく影響している。図13は、ポンプ・パワー10Wにおける、光ファイバーの減衰(dB/kmで表したファイバー損失)を関数とする最大変換効率(%)(左側のY軸)を示す図である。また、最適ファイバイー長(メートル単位長L)も右側のY軸にプロットしてある。光ファイバーの損失が減少すると共に、ポンプ光と高調波光とがファイバーにおいてより長い距離にわたり相互作用することができるため、変換効率(最適ファイバー長)が増大する。図13が示すように、光ファイバーの減衰が10dB/kmであれば、本発明において最高67%の変換効率が理論的に可能である。
前記すべての実施例において、ポンプ光の波長λ=1550nm、第三高調波の波長λTH=1550nm/3=516.6nmである。しかし、本発明の原理を別のポンプ波長、例えば、λ=1060nmおよびλ=850nmの光ファイバーに適用して対応する波長の第三高調波を発生させることができる。
第三高調波光源に基づく光伝送システム
本発明の第三高調波光源は光伝送システムに大変適している。光伝送システムは光信号の送信機、光信号の受信機、および端部がそれぞれ送信機および受信機に光学的に接続され、その間に光信号を伝搬させる一定長の導光ファイバーまたは複数の導光ファイバーを含む光伝送リンクから成っている。光伝送リンクは端部同士を直列に接合または接続した短い複数のリンクから成っていてもよい。前記システムは、光増幅器、光減衰器、光アイソレーター、光スイッチ、光学フィルターのような光学装置、あるいは多重化装置や逆多重化装置を備えることができる。相互に接続された一連の光伝送システムを通信システムと呼ぶことができる。
例示的な実施の形態において、前記光伝送リンクが光装置間、例えば、2つの光増幅器間、あるいは多重化装置と光増幅器との間に延びる光ファイバー・スパンまたは直列に融着した複数の光ファイバーを備えている。スパンは目的とするシステム性能またはスパン終端における残留分散のようなパラメータを達成するために選択された1つ以上の光ファイバー・セクションを備えることができる。
例示的な実施の形態において、前記光伝送システムは光源100からの第三高調波の波長λTHに対応する1つ以上の波長帯域、波長領域、あるいは波長ウィンドウで動作する。
図14は第三高調波光源100を用いて波長λTHの光信号210を生成する光ファイバー伝送システム200の例示的な実施の形態を示している。システム200は第三高調波光源100を有する送信機220および受信機230を備えている。少なくとも1つの光ファイバーを有する光ファイバー・リンク250の末端部がそれぞれ送信機および受信機に光学的に接続されている。光ファイバー・リンクにより、送信機と受信機との間で光信号210を伝送することができる。システム200は双方向通信が可能であることが好ましく、送信機220および受信機230は単に説明のために過ぎない。また、システム200は光ファイバー・リンク250の1つ以上のセクションまたはスパンに光学的に接続された再生器、増幅器、あるいは分散補償モジュールのような1つ以上の光学装置を備えることができる。少なくとも1つの好ましい実施の形態において、本発明の光ファイバー通信システムは再生器が介在しない光ファイバー・リンクによって接続された送信機および受信機を備えている。別の好ましい実施の形態において、本発明の光ファイバー通信システムは増幅器が介在しない光ファイバー・リンクによって接続された送信機および受信機を備えている。更に別の好ましい実施の形態において、本発明の光ファイバー通信システムは増幅器、再生器、および中継器が介在しない光ファイバー・リンクによって接続された送信機および受信機を備えている。
光学処理システム
図15は調整光学システム310に動作可能に接続された少なくとも1つの光源100を備えた光学処理システム300の概略図である。所定の用途に応じて第三高調波光180を調整する調整光学系310に第三高調波光180が供給される。光学処理システム300は、例えば、調整光学系310が第三高調波光180を受けて光通信または光データ記憶システム用として変調するよう構成されている光送信機であってよい。別の例において、光学処理システム300は装置検査、レーザー投影ディスプレイ、医療、材料加工、あるいはその他の用途に使用され、調整光学系310が第三高調波光180を受けて調整済み光ビーム320を形成する。
図16はそれぞれ光ファイバー・セクション130によって調整光学系310に光学的に接続された複数の光源100を有する光学処理システム300の例示的な実施の形態を示している。光源100を組み合わせることにより、所定の用途に対し比較的大きな光量の第三高調波光を提供できる。例示的な実施の形態において、調整済み光ビーム320は材料加工や医療用途等における加工対象物330の照射に用いられる。
本発明の精神および範囲を逸脱せずに、各種変更および変形が可能であることは当業者にとって明白である。従って、本発明は添付の特許請求の範囲およびその均等物に属する限りにおいて、かかる変更および変形を包含するものである。
10 光ファイバー
16 コア
20 中央コア領域
30 第1環状コア領域
40 第2環状コア領域
50 環状クラッド領域(クラッド)
100 第三高調波光源
110 ポンプ光源
112 ポンプ光
120 光学フィルター
140 光タップ
150 光検出器ユニット
152 光検出器
154 光学フィルター
160 制御装置
180 第三高調波光
200 光ファイバー伝送システム
220 送信機
230 受信機
250 光ファイバー・リンク
310 調整光学システム
330 加工対象物

Claims (5)

  1. 第三高調波の発生を通して光を発生する、光ファイバーをベースにした光源であって、
    波長λの基本モードを有するポンプ光を供給するポンプ光源と
    入射端、出射端、長さL、および中心線の周囲に形成され屈折率プロファイル(Δ(%))を有するコアを備え、前記入射端が前記ポンプ光源に光学的に接続されて成る光ファイバーと
    から成る光源において、
    前記コアの屈折率プロファイルが、(i)中心線を中心とし、相対屈折率値Δおよび外半径rを有する中央領域、(ii)該中央領域を直接包囲し、相対屈折率値Δ、内半径r、および外半径rを有する第1環状領域、および(iii)該第1環状領域を直接包囲し、相対屈折率値Δ、内半径r、および外半径rを有する第2環状領域を有し、
    Δ<Δ、Δ<Δ、および最大値{Δ、Δ}−Δ>1.2%であり、
    前記ポンプ光により、波長λTH=(1/3)λの高次モードを有する第三高調波光が発生し前記光ファイバーの出射端から出射されるとき、前記ポンプ光の基本モードと前記第三高調波光の高次モードとが前記光ファイバーの長さLにわたって重複することにより、1%以上の前記ポンプ光から前記第三高調波光への変換効率が得られる
    ことを特徴とする光源。
  2. 前記光ファイバーが、下記条件:
    最大値{Δ、Δ}−Δ>1.5%
    を満足することを特徴とする請求項1記載の光源。
  3. 前記光ファイバーが、条件Δ、Δ>1.5%を満足することを特徴とする請求項1記載の光源。
  4. 前記光ファイバーが、条件Δ、Δ>2.5%を満足することを特徴とする請求項1記載の光源。
  5. 前記光ファイバーが、下記条件:
    (a)1.5≦r/r≦3.5および(b)2.5≦r/r≦7
    の少なくとも1つを満足することを特徴とする請求項1記載の光源。
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