JP2010517758A - 磁性粒子の分離手段 - Google Patents

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Abstract

本発明は、磁性粒子1、2を、それらの特性、特にそれらの磁化率に従って分離する装置300及び方法に関する。装置は、磁界発生器320を有し、かかる磁界発生器によって、粒子1、2の優勢な移動に影響を与える磁気的作動力Fmが、磁性粒子1、2に及ぼされることができる。前記移動は、例えば熱エネルギー又は粘着抵抗Fhのような非磁気的影響によって引き起こされる。磁界発生器は、例えば、(i)変化する勾配αを有しながら、サンプル流体のフローを横切るワイヤ321、(ii)異なる粒子が異なるレートでブラウン運動によって磁位の極小から脱出する該磁位の極小を生成するワイヤ、又は(iii)最も速い磁性粒子が脱出することを可能にするように、1つのワイヤの引力が一時的に中断される、粒子を引き寄せるワイヤの対、を有することができる。

Description

本発明は、磁性粒子の物理的特性、特にそれらの磁化率に従って、磁性粒子を分離する装置及び方法に関する。更に、本発明は、このような装置の使用に関する。
微小な磁性粒子は、多くの化学的及び生物学的プロシージャにおいて、ますます使用されている。国際公開第2005/072855A1号パンフレットは、この点に関して、対応するコンテナに用意される複数の局所的な磁性素子と組み合わされて、回転する外部磁界を介して、磁性粒子を移動させることによって、サンプル流体にフローを引き起こす手段を記述している。しかしながら、それらの物理的特性による粒子の分離は達成されていない。
この状況に基づいて、本発明の目的は、磁性粒子の物理的特性に従って、磁性粒子、特に約1マイクロメートルより小さい直径を有する粒子、を分離する手段を提供することである。
この目的は、請求項1に記載の装置、請求項14に記載の方法及び請求項17に記載の使用によって達成される。好適な実施例は、従属請求項に開示される。
本発明による装置は、(排他的に又はとりわけ)例えば異なる磁化率、サイズ又は質量のようなそれぞれ異なる物理的特性をもつ磁性粒子を分離する働きをする。磁性粒子は、例えば磁気バイオセンサにおいて使用される上記文献に記述される種類の磁性ナノ粒子又はビーズでありうる。装置は、以下の構成要素を有する:
a)サンプルチャンバ。粒子は、サンプルチャンバ内において、ある非磁気的影響下で移動することができる。このような非磁気的影響の一般的な例は、帯電され又は分極された粒子に作用する電気力、粘性抵抗又は熱エネルギーである。
b)磁性粒子に磁気的作動力を及ぼす作動磁界を生成する磁界発生器。前記磁気的作動力は、異なる特性をもつ粒子の移動に異なる影響を与える。従って、磁気的作動力の影響下の粒子の連続した移動は、巨視的なスケールで、異なる特性をもつ粒子を分離する。
装置は、それが、ある非磁気的影響及び磁気的作動力の間の相互作用を利用して、磁性粒子の移動を生成し又は変化させ、最終的に磁性粒子を分離するという利点を有する。非磁気的相互作用と磁気的相互作用との間の相対強度を変えることによって、分離プロセスの閾値が、必要に応じて、調整されることができる。
本発明の第1の好適な実施例において、装置は、サンプルチャンバ内に、磁性粒子を含むサンプル流体のフローを生成する輸送装置を有する。輸送装置は、所望のフローを引き起こすことができるいかなる種類の装置であってもよい。輸送装置は、例えば、マイクロフルイディックポンプを含むことができ、又はサンプル流体の毛管力又は電気作動を適用することができる。装置が他の目的(例えばサンプルの診断)のために更に使用される場合、装置は、通常、サンプルの移動のための適切な輸送装置を既に有する。サンプル流体の強いられるフローは、磁性粒子に対する流体力学的な力(粘性抵抗)を生成し、かかる力は、サンプルチャンバ内で磁性粒子を能動的に移動させる上述の種類の非磁気的影響として働く。この力の大きさ及びゆえに粒子移動の速さは、輸送装置を介して調整されることができる。輸送装置の他の利点は、輸送装置が、異なる粒子の所望の巨視的な分離を迅速に達成することができる磁性粒子の基本的な比較的速い移動をもたらし、磁気力が、この移動のある初期値パラメータを変えるだけでよいことである。こうして、磁界は、例えば、特定の特性を有する粒子を、それらの「通常の」コースから偏らせるために使用されることができる。
本発明の任意の実施例において、装置のサンプルチャンバは、流れるサンプル流体を、磁性粒子の異なる組成を含む異なるフラクションに分割するための少なくとも1つの分岐部を有する。こうして、流れるサンプル中の磁性粒子の空間分離は、フローを所与の数の分岐部に分けることによって、達成されることができ、それらの分岐部は、装置の異なるセクションにおいて別個に処理されることができる。
輸送装置を有する装置の他の変形例において、磁界発生器は、サンプル流体の(輸送装置によって引き起こされる)フローが起こりうるサンプルチャンバ内の領域を横切る少なくとも1つの導体ワイヤを有する。前記導体ワイヤは、局所的なフロー方向に対してその勾配を変える。従って、流体フローによって導体ワイヤに直交する方向で磁性粒子に及ぼされる粘性抵抗のベクトル成分は、それに応じて、大きさが変わりうる。動作パラメータが最適に調整される場合、導体ワイヤに沿って、前記直交成分が、所与の粒子に関して、ワイヤを流れる電流によって生成される磁気力に打ち勝つポイントがある。結果として、考察される磁性粒子は、流体のフローによって、導体ワイヤから引き離される。これが起こるポイントは、流体力学及び粒子の磁気特性のほとんどすべてに依存する。導体ワイヤは、通常は、一様な平行な流体フローに対してカーブしたラインをたどることが好ましいが、流体フローが、例えばまっすぐな導体ワイヤに対してカーブしていてもよいことに注意すべきである、
上述した実施例の他の発展において、導体ワイヤは、局所的なフロー方向に対して、平行から直交まで、連続的にその勾配を変える。それゆえ、一様な平行のサンプルフローが、流体中の磁性粒子が最初に導体ワイヤの平行のセクションに遭遇するようなやり方で方向付けられる場合、磁性粒子は、ゼロから最大値までワイヤに沿って増加する、ワイヤに直交する粘性抵抗を経験する。従って、磁性粒子は、それらが粒子に特化した位置でワイヤから引き離されるまで、ワイヤに沿って進む。これは、異なる物理的特性を有する粒子の空間分離をもたらす。
他の本発明の好適な実施例において、サンプルチャンバ内で磁性粒子を移動させることができる非磁気的影響は、粒子の熱エネルギー、すなわち、それらの熱エネルギーに従って双方がランダムに移動する磁性粒子及び周囲媒体の粒子の間の微視的な衝突によって伝えられる力の下での移動、を含む。これらの衝突は、微視的に可視の粒子の「ブラウン運動」として知られるものをもたらす。
上述したアプローチの特定の実現において、磁界発生器は、それが少なくとも1つの極小を有する磁位を生成することができるように設計され、それぞれ異なる特性をもつ磁性粒子は、熱運動によって、その磁位から異なるレートで脱出することができる。こうして、磁位の極小において最初にトラップされる磁性粒子のある種の時間分離がある。
上述した実施例の特定の実現において、装置は、サンプルチャンバ内のそれらの上に起伏のある磁位を生成する複数の導体ワイヤを有する。こうして、異なる磁性粒子の異なる速さの移送のプロセスが、磁位の一連のウェルにおいて繰り返される。
特に磁位の少なくとも1つの極小を有する装置の、本発明の他の実現において、装置は、(「一様な電位」を減少させる)特定の方向の輸送が強化されるように、サンプルチャンバ中に非一様な磁界を生成する磁気源を更に有する。磁気源は、例えば、永久磁石又はコイルを有することができる。
他の実施例において、装置は、少なくとも2つの隣り合う導体ワイヤと、導体ワイヤの1つにトラップされる磁性粒子のフラクションのみが、そこから他の導体ワイヤに脱出することができるような時間パターンで、前記導体ワイヤに電流を供給するための関連する制御ユニットと、を有する。このアプローチは、作動磁界における粒子移動の速さが、例えばその磁化率及び周囲媒体に対する粘性抵抗係数のような粒子特性に依存するという事実に基づく。第1のワイヤを通る電流が、オフに切り替えられる場合、第1の導体ワイヤにおいて最初にトラップされる粒子は、隣りの第2の導体へ移動し始める;しばらくして第1のワイヤの電流が再びオンに切り替えられる場合、異なる特性をもつ粒子は、異なる距離を進む。粒子の一部は、隣り合う電流ワイヤの勢力範囲に入る十分な時間がなく、従って、第1のワイヤに戻る。こうして、異なる特性をもつ磁性粒子は、互いから空間的に分離されることができる。どの粒子がトラップされ、どの粒子が脱出することができるかは、例えば、導体ワイヤを通る電流、ワイヤ間の距離、及び/又は電流供給の時間パターンを変えることによって、調整されることができる。
上述した実施例の他の発展において、装置は、互いから異なる距離を有する少なくとも2対の平行な隣り合う導体ワイヤを有する。これらの対の導体ワイヤが同じ電流によって駆動されると、それらは、異なる閾値において磁性粒子を分離し、従って、組み合わせにおいて、少なくとも3つのクラスへの磁性粒子全体の細分割を可能にする。
上述の2つの実施例において、制御ユニットによって出力される電流は、大きさが等しくてよい。しかしながら、制御ユニットが、導体ワイヤに、異なる大きさを有する電流を供給することも可能である。それゆえ、それらの導体ワイヤが等しい間隔をおいて配置される場合であっても、導体ワイヤの異なる対は、異なる分離特性を有することができる。
上述された装置は、それらの異なる特性に従って磁性粒子を分離するためにのみ使用される自律装置でありうる。代替として、例えば、分離フィーチャがある既存の装置に追加される場合、装置の分離能力は、ある他の機能と組み合わせられることもできる。こうして、装置は、少なくとも1つの光学、磁気、機械、音響、熱及び/又は電気センサユニットを任意に有することができる。磁気センサユニットを有するマイクロエレクトロニクスセンサ装置は、例えば、国際公開第2005/010543A1号及び同第2005/010542A2号にある(それら内容は、参照によって本願明細書に組み込まれるものとする)。前記装置は、磁気ビーズによって標識化される生体分子を検出するためのマイクロフルイディックバイオセンサとして使用される。装置は、磁界生成用のワイヤ、及び磁化されたビーズによって生成される漂遊磁界の検出用の巨大磁気抵抗装置(GMR)を有するセンサユニットのアレイを備える。更に、光学、機械、音響及び熱センサの概念は、国際公開第93/22678号パンフレットに記述され、その内容は、参照によって本願明細書に盛り込まれるものとする。
本発明は、更に、例えば粒子の磁化率、粒子サイズ、粒子質量、質量密度又は電荷である、それぞれ異なる特性をもつ磁性粒子を分離する方法に関する。方法は、次のステップを有する:
a)サンプルチャンバ内において、非磁気的影響下で磁性粒子を移動させるステップ。ここで「させる」なる語は、能動的なプロセス(例えば、それらの移動を引き起こすために粒子に非磁気的力を能動的に及ぼす)及び受動的なプロセス(例えば、磁性粒子の常に存在する熱移動を可能にする)の両方を任意に含むべきである。非磁気的影響は、例えば、熱エネルギー、流体力学的な力又は電気力を有することができる。
b)磁性粒子に磁気力を及ぼすステップ。これらの磁気力は、異なる特性を有する粒子の上述の移動に、異なる影響を与える。
方法は、一般的な形で、上述される種類の装置により実行されることができるステップを有する。従って、その方法の詳細、利点及び改良に関する詳細な情報については、先行する説明を参照されたい。
本発明は更に、特に小分子の検出を目的とする、分子診断、生物学的サンプル解析及び/又は化学的サンプル解析のための上述された種類の装置の使用に関する。分子診断は、例えばターゲット分子に直接的又は間接的に付着される磁気ビーズの助けを借りて達成されることができる。
本発明のこれら及び他の見地は、以下に記述される(複数の)実施例から明らかであり、それらを参照して解明される。これらの実施例は、添付の図面の助けを借りて、例示によって記述される。
磁性粒子のクラスタがフローチャネルの底部に偏らせられる、磁性粒子を分離する装置の実施例を示す図。 磁性粒子のクラスタがフローチャネルの側方の分岐部に偏らせられる、一実施例を示す図。 カーブしたワイヤが、サンプル流体のフローに対して横方向へ磁性粒子を偏らせる、一実施例を示す図。 平行な導体ワイヤが、磁性粒子が異なるレートで脱出する起伏のある磁位を生成する、一実施例を示す図。 外部磁石が、粒子移動の優先方向を課すために使用される、図4の装置の変形例を示図。 フローチャネルに組み込まれる図4の装置の上面図。 1つのワイヤから隣りのワイヤまで磁性粒子のフラクションのみを引っ張るために、平行な導体ワイヤの特別な時間作動パターンを適用する一実施例における3つの連続的なステージを示す図。 隣り合う導体ワイヤの間の増加する距離を有する図7の装置の変形例の上面図。 異なる電流を供給される隣り合う導体ワイヤの間の等しい距離を有する図7の装置の変形例の上面図。 図8及び図9の設計を組み合わせる装置の上面図。 フローチャネルに組み込まれる図10の装置の上面図。 図7乃至図11による装置における導体ワイヤの作動パターンを示す図。
図面において、100の整数倍だけ異なる同様の参照数字は同じ又は同様の構成要素をさす。
磁気抵抗バイオチップ又はバイオセンサは、感度、特定性、集積化、使いやすさ及びコストに関して、生体分子診断のための有望な特性を有する。このようなバイオチップの例は、国際公開第2003/054566号、第2003/054523号、第2005/010542A2号、第2005/010543A1号、及び第2005/038911A1号パンフレットに記述されており、それらの内容は、参照によって本願明細書に盛り込まれるものとする。
上述した磁気バイオセンサは、検出されるべきターゲット分子用の標識として磁気ナノ粒子を使用する。これらの磁性粒子は小さいほど、生物学的プロセスにより期待される干渉が少なくなる。従って、200nm乃至300nmの一般的な直径を有するナノメートルサイズの超常磁性ビーズの使用が好ましい。多分散ビーズが、磁気バイオセンサにおいて標識として使用されるとき、センサ信号を複数の標識とユニークに関連づけることは不可能である。従って、システムにおける検出及び磁界によって支援される輸送のために、特に磁化率に関するそれらの磁性において単分散である良好に特徴付けられた粒子を有することが重要である。更に、磁性粒子イメージングのような他のアプリケーションのために、単分散磁気ナノ粒子が望ましい。
しかしながら、商業的に入手可能な大量の磁性粒子において、磁化率は、大きく異なりうる。磁化率は、粒子内部の磁性材料の量に依存し、ゆえに、粒子のボリュームに依存するので、これは、粒子直径の分布によって主に引き起こされる。ナノメートルサイズの大量の超常磁性ビーズは、しばしば最大50%の変動係数の大きいサイズ分布を示す。これは、1オーダーの大きさの磁化率の差をもたらすことがある。粒子ボリュームの次に、粒子の形状、比質量偏差及び微小構造のような更に他のファクタが、磁化率の差をもたらしうる。磁気バイオセンサにおいて商業的に入手可能な超常磁性ビーズを使用することが可能であるようにするために、それらの磁化率に関して粒子を分離する装置を有する必要がある。
磁気バイオセンサの関連する問題は、一般に、準備の間、磁気ビーズの小さいフラクションがクラスタを形成するという事実に起因する。このようなクラスタが検知表面で結合するとき、これは非常により高い信号を生じさせる。結果として、非常に高い読み取りが得られる。
以下において、上述の問題に対処する装置のさまざまな設計が記述されている。
磁性粒子の分離に関するバイオセンサ100の第1の実施例が、図1に示されている。バイオセンサ100は、フローチャネル111、反応チャンバ112、ターゲット物質のための結合部位でコーティングされる検知表面113、及び関心のある(バイオ)分子の標識として役立つ磁気ビーズ2の検出のためのセンサユニット101を有するサンプルチャンバ110を有する。更に、バイオセンサは、サンプルチャンバ110中にサンプル流体のフローを生成する手段130を有する。
すでに述べたように、サンプルは、単一ビーズ2を含むだけでなく、いくつかのビーズのクラスタ1も含む。ビーズクラスタ1の特性は、以下のように、単一ビーズ2の特性とは異なる:
−ビーズクラスタ1は、単一ビーズ2より大きい寸法及びゆえに大きい質量を有する;
−ビーズクラスタ1は、単一ビーズ2よりゆっくり拡散する;
−ビーズクラスタ1は、より高い磁化率を有し、従って、ビーズクラスタは、単一ビーズ2よりも強く磁石の方へ引き寄せられる。
これらの特性は、クラスタ1がセンサ表面113に到達しないようにするために、バイオセンサ100において使用される。バイオセンサ100は、このために、フローチャネル111の底部の近くに位置する、電磁石120のような磁界発生器を有する。電磁石120は、ビーズクラスタ1がセンサ表面113に達することができる前に、ビーズクラスタ1を磁気的にトラップする。磁石120の磁気力は、クラスタリングされたビーズ1を溶媒から引っ張り出し、チャネルの壁にそれらをトラップするために使用される。ビーズのクラスタ1は、単一ビーズ2より強く引き寄せられるので、単一ビーズ2がセンサ表面113に達することができる一方で、クラスタ1が一般にトラップされるように、磁気力を調整することが可能である。クラスタは更に、それらがセンサ表面に達する前に沈殿することを可能にすることによって、重力によってトラップされることができる。速く拡散する単一ビーズ2は、さほど迅速に沈殿しないので、センサ表面に達することができる。センサに向かう単一粒子の移動は、流体フローによって強化されることができる。
図2に示されるバイオセンサ200の代替実施例において、ビーズクラスタ1は、それらがセンサ表面213に達しないようにするために、フローチャネル211の異なる分岐部214へ磁気的に分流される。このために、単一ビーズ2及びビーズクラスタ1は、最初、チャネル211の一方の側に集中される。これは、前記一方の側の近くにおいて第1の磁石121によって生成される磁気力によって行われることができる;しかしながら、それは他のやり方で、例えば流体力学的な集中を使用して又は電界を使用して、達成されることもできる。磁性粒子1、2が集中されたのち、第2の磁石122によって生成される磁気力は、チャネル分岐部214の方へクラスタ1を引っ張り、クラスタ1はセンサ表面213には至らない。クラスタ1は、単一ビーズ2より強い磁性を有するので、この選択力は、単にクラスタを分流するために調整されることができ、それにより、単一ビーズ2がセンサ表面に達することを可能にする。
図3は、磁性粒子の磁化率に基づいて、磁性粒子1、2を分類するために使用されることができる装置300の原理を示す。これは、多分散サンプルから、磁性粒子の高度に単分散のサブ集団を得ることを可能にする。単分散磁性粒子は、例えば磁気バイオセンサの標識として使用されることができる。
装置300は、例えばポンプ330による能動的な輸送によって、多分散磁性粒子1、2の懸架が流れるマイクロチャネル311を有するサンプルチャンバ310を有する。チャネル311は、少なくとも1つのカーブした導体ワイヤ321を有する磁界発生器320を備える。制御ユニット(図示せず)は、前記ワイヤ321に電流Iを供給し、それにより磁性粒子1、2を引き寄せる磁界勾配を生成することができる。こうして、粒子は2つの力を経験する:
−式F=6πηrvに従う液体からの流体力学的な力F
(ηは、流体の粘性であり、rは、流体力学的な粒子半径であり、vは、液体に対する粒子の動きの相対速度である)、及び
−磁気力F=χ∇B/(2μ
(χは、粒子の磁化率であり、Bは、磁気誘導である)。
チャネル311の開始において、導体ワイヤ321は、フローの方向に沿ってそろえられる。液体による流体力学的な力Fは、導体ワイヤ321に沿って磁性粒子1、2を押す。磁性粒子に対する液体からの抵抗力は、ワイヤ321に沿った成分Fhp及びワイヤに直交する成分Fhoに分解されることができる。電流ラインに沿った成分Fhpは、前方に粒子を押し、直交成分Fhoは、導体から粒子を押し離すように方向付けられる。磁気力Fmが、流体力学的な力の直交成分Fhoより大きい限り、粒子は導体に沿って移動し続ける。
導体ワイヤ321の曲率のため、粒子が導体に沿って移動するにつれて、流体力学的な力Fの直交成分Fhoは増加する。装置300は、ここで、特定の角度αにおいて、粒子に対する流体力学的な力の直交成分Fhoが、磁気力Fより大きくなり、それにより磁性粒子が導体から押し離される状況において動作されるものとする。より高い磁化率χを有する磁性粒子1は、より大きい磁気力を経験し、従って、これらの粒子1は、より低い磁化率を有する粒子2より電流ラインに沿って遠くに移動し続ける。結果として、粒子は、それらの磁化率χの関数として、幾何学的に分類される。チャネル311を複数のより小さいチャネル分岐部314に分けることによって、磁化率の狭い分布を有する磁性粒子1、2のサブ集団が、得られることができる。
磁性粒子1、2は、導体ワイヤ321に沿って進みながら、チャネル311の分類セクションに入るべきである。これは、例えば粒子(図2を参照)の流体力学的な又は磁気的な集中によって、達成されることができる。
更に、導体ワイヤ321の曲率は、導体とフロー方向との間の角度αが連続的に増加するようなものであるべきである;導体の好適な形状は、y方向に沿って分類される粒子の位置が、粒子の磁化率χと線形に相関するようなものである。
厳密に言えば、粒子が、磁化率及びそれらの流体力学的な抵抗の組み合わせに基づいて分類されることに注意すべきである。磁気力が、rによってスケーリングし(磁気密度が一定に保たれる場合)、抵抗が、rによってのみスケーリングするので、分離は、粒子の磁化率によって支配される。分類される粒子の磁化率の単一分散を更に増加させるために、粒子は、サイズに関して、前もって又は後から、分類されることもできる。
これまで記述された実施例は、磁気力と流体力学的な力、すなわち流体フロー、との間の相互作用を利用した。一方、静止する流体における粒子移動は、磁界勾配によってのみ原則的に誘導されることができる。しかしながら、ナノ粒子の場合、結果として生じる磁気的に誘導される移動は、粒子のブラウン運動によって乱され、これにより、ブラウン運動より非常に大きい粒子速度を得るのに非常に高い磁界勾配が必要になる。これは、達成するのが技術的に困難である。一方、以下に記述されるアプローチは、分離の目的のために、ブラウン運動さえも利用する。
図4は、サンプルチャンバ410の底部において基板(例えばSi)に埋め込まれる一連の導体ワイヤ421を備える磁界発生器20を有する装置400の第1の特定の実施例を示す。一般に、流体内の磁気ナノ粒子1、2は、微小電流ワイヤ上に生成される磁位ウェル内にトラップされることができる。このようなワイヤの一般的な寸法は、数ミクロンの幅及び数百ナノメートルの高さである。ワイヤ上の磁位Uは、式、
Figure 2010517758
に従って、粒子磁化率χ(単位:m)及びワイヤを通る電流Iに依存する。
ここで、Bは、磁気誘導であり、(x,z)は、システムのジオメトリを考慮する解析関数であり、Aは、ワイヤの断面積である。複数の平行なワイヤが一緒に配置される場合、電位ウェルのアレイは、磁化率χ>χ>χの異なる値に対する3つの電位Uχ、Uχ、Uχについて、図4に示されるように生成される。
電位ウェルにおいて、磁性粒子1、2は、その熱エネルギーkT(kはボルツマン定数であり、Tは温度である)により、なお移動することができる。粒子が、電位ウェル間の障壁を横切ることができるかどうかは、粒子の熱エネルギーと比較した障壁の高さに依存する。ウェルからの脱出レートkescは、クラーマース式、
Figure 2010517758
によって与えられる。ここで、a及びbは、それぞれ最小及び最大の電位エネルギー(図4を参照)のポイントである。項6πηrは、流体内の粒子の抵抗係数であり、rは、粒子の流体力学的な半径であり、ηは、流体の粘性である。
図4に示されるように、磁位ウェル及び障壁は、粒子磁化率χに依存する。従って、より低い磁化率χを有する粒子2は、より高い磁化率χを有する粒子1より、障壁を横切るより大きい可能性及びゆえにより高い脱出レートを有する。これは、それらの磁化率に関して粒子を分離するために使用されることができる。ワイヤ421を通る電流Iを変えることによって、障壁の高さが変えられる。こうして、どの磁化率が容易に通ることを可能にされるかが、選択されることができる。
図4の構成において、粒子2(及びより少ない程度で、より高い磁化率を有する粒子1)の輸送は、ランダムな方向で生じる。固定の方向の輸送のために、追加の磁界が、一方向における勾配によって使用されることができる。これは、磁界発生器520が導体ワイヤ521に加えて外部磁石522を有する、代替装置500に関して図5に示されている。この磁石522の磁界は、サンプルチャンバ510内に電位Uχの勾配をもたらし、それにより、好適には粒子1、2を正のx方向に移動させる
図4及び図5において、すべてのワイヤ421、521及びこれらのワイヤを通る電流Iは等しいものと暗黙的に仮定された。結果として、すべての電位ウェルは、等しく急峻である。電流は、すべての粒子が、原則的に、最終的に終わりまでずっと進むことができるように調整されることができる。しかしながら、より低い磁化率を有する粒子は、より高い磁化率を有する粒子よりも迅速に横切って進むので、時間分離が達成されることができる。
代替アプローチ(図示せず)において、電位ウェルは、例えば、一連の導体ワイヤ421又は521に沿って電流を増加させることによって、ますますより急峻にされる。特定の磁化率を有する粒子は、実際に、特定のポイントにおいてもはや移転(トランスファー、乗り換え)を行うことできない。このアプローチにおいて、粒子は、十分な時間が与えられる場合、幾何学的に分類される。
装置400及び500のブラウン運動分離原理における脱出レートは、磁性粒子及び粒子の流体力学的な半径の双方によって影響を与えられることに注意すべきである。この影響は、単調に変化する磁界のみ(例えば、ワイヤ521を通る電流Iがゼロである場合の図5の磁石522の磁界のみ)が、粒子に作用する「磁気泳動」分離プロセスにも存在する。ブラウン運動脱出レートkesc及び「磁気泳動速度」は、1/(6πηr)に比例する。しかしながら、粒子を加速する代わりに粒子を抑制するために磁気力を使用するブラウン運動原理は、2つの方法でより良好に機能する。
−多くの場合、より小さい粒子は、より小さい磁化率を有する。「磁気泳動分離」は、より小さい磁化率を有する粒子がより遅く移動するという事実に基づく。しかしながら、粒子半径がより小さい場合、抵抗力もより小さくなり、速度はより大きくなる。これは、分離効果が妨害されることを意味する。ブラウン運動分離において、より小さい磁化率を有する粒子は、より速く移動する。更に、より小さい粒子半径は、より速い脱出レートを意味し、従って、分離効果が強化される。
−更に、流体力学的な半径の絶対的な効果は、ブラウン運動分離の場合、非常により小さい。磁化率が、例えばχからn・χに増加される場合、ブラウン運動脱出レートは、kesc(n・χ)=(kesc(χ))によって変化される。「磁気泳動」速度vは、v(n・χ)=n・v(χ)によって変化される。こうして、磁化率の増加は、「磁気泳動」分離の場合よりもブラウン運動分離の場合、流体力学的な半径の変化より非常により大きい効果を有する。
記述される実施例400及び500は、連続フロー装置600に容易に集積化されることができ、それは、例示によって、図6に示されている。ここで、サンプルチャンバ610は、流体入口611、粒子入口612、分離領域613及び複数の出口614を有する。流体及び磁性粒子は、ある輸送装置(図示せず)によってもたらされる流体フローに従って、y方向(図中、左から右に)に押し進められる。同時に、粒子は、ブラウン運動及び外部磁石622の加速する影響下及び電流ワイヤ621の抑制する影響下で、粒子特有の速度を有する分離領域613において、y方向に直交方向に、x方向に、ドリフトする。従って、粒子1、2の別個のフラクションが、最終的に、異なる出口614に現れる。装置600は、明らかに、大量の磁気ビーズを、それらの磁化率に関して効率的に分離する可能性を提供する。
要するに、図4、図5及び図6に示される実施例は、ブラウン運動を利用する原理に基づいて、磁性粒子分離器を提案する。ワイヤのアレイ及び任意の外部磁石は、磁気ナノ粒子を、それらの磁化率に関して分離するために使用される。それは、より低い磁化率を有する粒子は、より高い磁化率を有する粒子よりも、障壁を横切るより大きい可能性を有し、ゆえにより高い脱出レートを有する。この分離器は、特に500nmより小さい粒子に適しており、連続フロー装置に集積化されることができる。
図7乃至図12を参照して以下で記述される他の分離アプローチが、(時間変化しない)磁界勾配の影響下において、磁性粒子を静止流体中で特定の時間の間単に移動させる「磁気泳動」粒子分離と比較して、再び最も良く説明されることができる。粒子の速度vは、式、
Figure 2010517758
に従って、その磁化率χに正比例する。
ここで、ηは流体粘度であり、rは、粒子の流体力学的な半径であり、Bは、磁気誘導である。上式は、より高い磁化率を有する粒子が、同じ磁界勾配において、低い磁化率を有する粒子より高い速度vを得ることを示す。しかしながら、この原理が、ナノメートルサイズの粒子を分離するために使用される場合、移動は、粒子のブラウン運動によって妨げられる。ブラウン運動より非常に大きい「磁気泳動」速度を得るために、以下の関係が、時間tに関して当てはまるべきである:
Figure 2010517758
ここで、Dは、粒子の拡散係数であり、それらの熱エネルギーkT(kは、ボルツマン定数であり、Tは温度である)を含む。この関係は、ナノメートルサイズの粒子の場合、高い磁界勾配が、十分に高い速度を得るために必要であることを示す。300nmの粒子について∇Bの一般的な値は、1T/mより高い。大きい領域にわたってこれらの勾配を得ることは、技術的に困難である。更に、磁化率に関する真の分離のために、10mT以下の低い磁界領域にとどまる必要がある。このレンジにおいて、十分に高い勾配を得ることは更に困難である。
これらの問題に関して、図7のさまざまな分離ステージについて概略的に示されるナノメートルサイズの粒子1、2に適した粒子分離器700が提案される。装置700は、サンプルチャンバ710の下の基板に埋め込まれた少なくとも2つの導体ワイヤ721、721'を有する磁界発生器720、及び関連する制御ユニット725を有する。このようなワイヤの一般的な寸法は、数ミクロンの幅及び数百ナノメートルの高さである。(何十マイクロメートルのオーダーで)ワイヤの近くに、非常に高い磁界勾配が得られ、その一方、10mT以下の磁界の大きさを維持する。より大きい磁界が望まれる場合、外部磁石が追加されることができる。
装置700における分離は、磁性粒子1、2が、1つのワイヤ721から隣りのワイヤ721'まで進む必要がある移転時間に基づく。この移転時間は、得られる速度に依存し、従って、粒子の磁化率に依存する。図7に示される分離ステップの第1のステージa)において第1のワイヤ721に電流Iが供給され、隣りの第2のワイヤ721'
がオフにされるとき、すべての粒子1、2は、第1のワイヤ721に引き寄せられる。ステージb)において、第1のワイヤ721がオフにされ、その隣りの第2のワイヤ721'がオンにされると、粒子1、2は、第2のワイヤ721'へ進む。特定の時間後、ステージc)において、第1のワイヤ721が、オンに戻され、第2のワイヤ721'
の動作が、続けられる。高い磁化率χを有する粒子1は、ワイヤ721、721'の間の半分の距離より先に来るに十分速く進む。従って、これらの粒子1は、第2のワイヤ721'へ進み続ける。しかしながら、低い磁化率χを有する粒子2は、第1のワイヤ721へ戻るほうに進む。従って、この分離ステップ終了後、磁性粒子は、それらの磁化率によって空間的に分離される。電流I及びスイッチング周波数を調整することによって、どの最小の粒子磁化率が移転をもたらすために必要とされるが決定されることができる。
一群の磁性粒子の複数のフラクションへの分離は、ワイヤアレイ及び関連する制御ユニットを有する磁界発生器を使用することによって、有利に実施されることができる。このようなアレイの3つの実施例が、図8、図9及び図10に示されている。
図8において、ワイヤ821は、x方向に増加する距離d1、...d9を有し、それらは、制御ユニット825によって等しい電流Iを供給される。
図9において、ワイヤ921は、等しい距離dを有するが、それらは、制御ユニット925によって、x方向に減少する大きさをもつ電流I1、...I15を供給される。
図10において、上述した設計の組み合わせが、隣り合うワイヤ1021のグループによって実現される。グループ内のワイヤの距離は、等しく、これらの「グループ距離」d1、...d11は、x方向に増加する。すべてのワイヤは、一般に同じ電流を供給される。粒子は、プロセスを続けるために、同じ距離を超えていくつかの同様の移転を行う必要があるので、この実施例は、微小電流ワイヤの使用に関連する高い磁界勾配によって既に達成されるよりも多くブラウン運動の影響を抑制するのに特に適している。こうして、ブラウン運動による偶然の移転が回避される。
x方向において、ワイヤ間の距離を増加させ及び/又はワイヤを通る電流を減少させることによって、磁性粒子を、複数のフラクションに分離することが可能である。最大磁化率を有する粒子は、x方向においてすべての移転を行うことが可能であり、最小磁化率を有する粒子は、開始のところにとどまり、中間の磁化率を有するすべての粒子は、それらの間のどこかで終わる。
記述されている実施例700乃至1000は、例示によって図11に示されるように、連続フロー装置1100に容易に集積化されることができる。ここで、サンプルチャンバ1110は、流体入口1111、粒子入口1112、分離領域1113及び複数の出口1114を有する。流体及び磁性粒子は、ある輸送装置(図示せず)によってもたらされる流体フローに従って、y方向(図の左から右へ)に押し進められる。それと同時に、粒子は、粒子特有の速度で、電流ワイヤ1121の時間変化する引力下、分離領域1113において、y方向に直交して、x方向に、ドリフトする。従って、粒子1、2の別個のフラクションが、最終的に、異なる出口1114に現れる。装置1100は、明らかに、それらの磁化率に関して、大量の磁気ビーズを効率的に分離する可能性を提供する。
図8乃至図11に示されるようなワイヤアレイが使用される場合、それらの効果の相互の妨害を防止するために、特定の時間パターンでワイヤを作動させる必要がある。図12は、3つのグループで作動される6つのワイヤW1、...W6の作動パターンを示す(すなわち、パターンは、更なるワイヤに容易に拡張されることができる)。(「権利」を有し、すなわち、十分に高い磁化率を有する)粒子の移転は、矢印によって示される。粒子が、例えばワイヤW2からワイヤW3に進まなければならない場合、ワイヤW1に許容される電流はない。さもなければ、粒子は、戻って進む可能性がある。更に詳しくは、移転するのに十分高い磁化率を有する粒子1は、逐次的な時間tに以下のステージを通る:
:ワイヤW1はオンであり、粒子は、ワイヤW1に引き寄せられる;
:ワイヤW1はオフであり、ワイヤW2はオンである:粒子は、ワイヤW2へ移動し始める;
:ワイヤW1はオンに戻り、ワイヤW2はオンのままである:ワイヤW2により近い粒子1は、ワイヤW2へ移動し続け、ワイヤW1により近い粒子は、ワイヤW1に戻る;
:ワイヤW2はオフであり、ワイヤW3はオンである:粒子は、ワイヤW3へ移動し始める;粒子がワイヤW1へ戻ることを防ぐために、ワイヤW1もオフである;
:ワイヤW2はオンに戻り、W3はオンのままである:ワイヤW3により近い粒子1は、ワイヤW3へ移動し続け、ワイヤW2により近い粒子は、ワイヤW2に戻る;
:ワイヤW3はオフであり、ワイヤW4はオンである:粒子は、ワイヤW4へ移動し始める;粒子がワイヤW2に戻ることを防ぐために、ワイヤW2もオフである;
低い磁化率をもつ粒子2が戻る方向(図12の破線矢印によって示される)に移動することができるワイヤ作動の組み合わせがあることに注意すべきである。しかしながら、提案される作動パターンは、このような状態が発生するとき、粒子1が、順方向において既に次のワイヤにあることを確実にする。こうして、粒子1は、一方向にのみ効果的に輸送される。
要するに、記述されている磁性粒子分離器700乃至1100は、低い総磁界大きさ(<10mT)を維持しながら、ナノメートルサイズの粒子の分離に適した高い磁界勾配(>1T/m)を得ることを可能にする、微小電流ワイヤのアレイに基づく。装置は、ブラウン運動の影響を最小限するために改善されることができ、連続フロー装置に集積化されることができ、それにより磁化率に関して大量の磁性粒子を効率的に分離する可能性を提供する。
最後に、本願明細書において、「有する、含む」なる語は、他の構成要素又はステップを除外せず、不定冠詞は、その複数性を除外せず、その単一のプロセッサ又は他のユニットは、いくつかの手段の機能を果たすことができることを述べておく。本発明は、それぞれのあらゆる新しい特性フィーチャ及び特性フィーチャのそれぞれのあらゆる組み合わせにある。更に、請求項における参照符号は、それらの範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。

Claims (17)

  1. それぞれ異なる特性をもつ磁性粒子を分離する装置であって、
    a)前記粒子が非磁気的影響下で移動することができるサンプルチャンバと、
    b)それぞれ異なる特性を有する粒子の動きに異なる影響を与えるように、前記粒子に磁気的作動力を及ぼす磁界発生器と、
    を有する装置。
  2. 前記サンプルチャンバ内に、前記磁性粒子を含むサンプル流体のフローを生成する輸送装置を有する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記サンプルチャンバが、流れるサンプル流体を、磁性粒子の異なる組成を含む異なるフラクションに分けるための少なくとも1つの分岐部を有する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記磁界発生器は、局所的なフロー方向に対して変化する勾配を有しながら、前記サンプルチャンバ内のサンプル流体の前記フロー領域を横切る導体ワイヤを有する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記導体ワイヤは、前記勾配を、前記フロー方向に対して平行から直交に連続的に変化させる、請求項4に記載の装置。
  6. 前記非磁気的影響が、熱エネルギーを含む、請求項1に記載の装置。
  7. 前記磁界発生器は、少なくとも1つの極小を有する磁位を生成し、それぞれ異なる特性をもつ磁性粒子は、熱運動によって、それぞれ異なるレートで前記磁位の前記極小から脱出することができる、請求項1に記載の装置。
  8. 前記サンプルチャンバ内に、起伏のある磁位を生成する複数の導体ワイヤを有する、請求項7に記載の装置。
  9. 前記サンプルチャンバ中に実質的に非一様な磁界を生成する磁気源を有する、請求項1に記載の装置。
  10. 少なくとも2つの隣り合う導体ワイヤと、
    前記導体ワイヤの1つにトラップされる磁性粒子のフラクションのみが、そこから他の導体ワイヤに脱出することができるような時間パターンで、前記導体ワイヤに電流を供給するための関連する制御ユニットと、
    を有する、請求項1に記載の装置。
  11. 互いから異なる距離を有する少なくとも2対の平行な隣り合う導体ワイヤを有する、請求項10に記載の装置。
  12. 前記制御ユニットは、それぞれ異なる大きさの電流を異なる導体ワイヤに供給するように適応される、請求項10に記載の装置。
  13. 前記サンプルチャンバ内のサンプルの特性を検出する光学、磁気、機械、音響、熱又は電気センサユニットを有する、請求項1に記載の装置。
  14. それぞれ異なる特性をもつ磁性粒子を分離する方法であって、
    a)前記サンプルチャンバ内において、非磁気的影響下で前記磁性粒子を移動させるステップと、
    b)それぞれ異なる特性を有する粒子の動きに異なる影響を与えるように、前記磁性粒子に磁気力を及ぼすステップと、
    を含む方法。
  15. 前記非磁気的影響は、熱エネルギー、流体力学的な力又は電気力を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記粒子の前記異なる特性は、磁化率、サイズ、質量、質量密度又は電荷を含む、請求項14に記載の方法。
  17. 分子診断、生物学的サンプル解析及び/又は化学的サンプル解析、特に小分子の検出のための、請求項1に記載の磁気センサ装置の使用。
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