図1は、本発明の一実施形態によりIMに基づいたコールセンタ機能をサポートする通信ネットワーク環境の概略図である。この例では通信ネットワークが示され、公衆交換電話網(PSTN)101、インターネット102、およびコールセンタ103を含んでいる。
コールセンタ103は、PSTN101およびインターネット102への接続性を有する最新技術のコールセンタである。コールセンタ103は、消費者または顧客にサービスおよび製品を提供する企業によってホストされ、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなくPSTNおよびインターネット網を介して他の地域のコールセンタに接続することができる。この例ではただ1つのコールセンタを示しており、本発明者は、本発明を説明するのに十分であると考える。
コールセンタ103は、SIPに基づくメッセージングおよび通信などインターネット通信用に拡張されたローカルエリアネットワーク(LAN)111を有する。LAN111は、本明細書ではワークステーション121、ワークステーション122、ワークステーション123として示すいくつかのエージェントのワークステーションをサポートする。この例には、図示しているよりさらに多くのワークステーションがある可能性がある。ワークステーション121−123は、それぞれLAN接続されたパーソナルコンピュータ(PC)および電話交換機に接続された電話を有する。この実施形態では、電話は内部の電話配線120を通って中央局電話交換機(CS)124に接続されている。CS124は、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく構内電話交換機(PBX)または他の内部電話交換機とすることができる。
好ましい実施形態では、交換機124は、コンピュータと電話の統合(CTI)が可能であり、CTIリンク120によって高機能周辺装置、IVR107に接続されている。IVR107は、LAN111に接続されたインターネットルータ(IR)109へのネットワークリンクを有する。またIR109は、インターネットバックボーン112までのインターネットアクセス回線126を介してインターネット102に接続している。コールセンタ103は、インターネット102に接続している顧客に利用可能なインターネットサービスを維持する、またはホストすることができる。
CS124は、PSTN網の中のローカル電話交換機(LSW)113まで電話中継回線(114)の接続を有する。一実施形態では、コールセンタ103は、内部ルーティングについてはローカル電話交換機を保有せず、電話会社によって提供されるセントレックス(Centrex)システムに頼る。いずれにしても、センタ103は、内部ルーティング用のルーティングステーションを有することもできる。
LAN111は、インスタントメッセージサーバ(IMS)108をサポートしている。IMS108は、同じくLAN111に接続されたデータベース(DB)110を含んでいる。IMS108は、この例では企業がホストするコールセンタ103に保有されているが、IMS108は、SIPに基づく通信サービスをコールセンタ103に提供することができる第三者サービスによって提供されることも可能である。通常のコールセンタの活動では、エージェント121−123は接続された電話を使用してPSTN網からのPSTN呼に応答することができ、またLAN接続されたPCからの電子メールなどのIP対話を処理することができる。論理的に言えば、LAN111はインターネット102のセグメントであり、常に高速アクセスに備えて接続されている。
ステーション121−123で動作しているエージェントは、SIPに基づくIM機能、ならびに標準的にIMソフトウェアと同様にプレゼンスプロトコルを使用可能な機能を有する。コンタクトセンタ103はまた、それぞれ少なくともコンピュータおよび電話を備えて構成されたリモートエージェント105(1−n)を有する。この場合コンピュータはラップトップコンピュータであるが、コンピュータはいかなるタイプのインターネット利用可能な機器であってもよい。エージェント105(1−n)は、インターネットアクセス回線119によってインターネット102に接続している。この場合では、エージェント105(1−n)は電話の支線117を介してPSTN101への電話接続性を有する。
コールセンタ103の顧客は、この例では顧客104(1−n)として示してある。顧客104(1−n)は、それぞれコンピュータおよび電話を有し、インターネットアクセス回線118を介したインターネットのアクセスおよび電話の支線116を介した電話のアクセスを有する。本明細書では、リモートエージェント105(1−n)および顧客104(1−n)は特定の順序または指定なしに示してあることに注意することが重要である。すなわち、エージェントおよび顧客は、企業がホストするコールセンタ103の代わりに第三者によって提供される、または企業がホストするコールセンタ103によって直接に提供される、固有のIMサービスに申し込むことができるIMユーザの大規模コミュニティの一部である可能性がある。同様に、物理的にコールセンタ103の物理領域内に配置されているエージェントは、ユーザの同じ全体的なコミュニティのメンバである可能性がある。そこで顧客、コンサルタント、エージェント、代表者などの指定は、コミュニティのメンバである各個人によって任意に設定することができる。
顧客104(1−n)の1人のマシン上に、IMソフトウェア(SW)127のインスタンスが示されている。同様のインスタンスが、この例で示したコンピュータのすべてに存在する可能性がある。IMソフトウェアは、SWの専有のインスタンスである可能性があり、あるいはこれは、本発明の特定の特性および機能の追加により強化することができるIMソフトウェアの既存のインスタンスである可能性がある。IMS108上には、IM管理ソフトウェア(SW)128のインスタンスが提供される。SW128は、ユーザが本発明の諸態様によるIMの特性およびサービスを申し込むことができるように構成されている。この例では、この場合IVRである高機能周辺装置107上に、IMのSW129のインスタンスが提供される。SW129は、ユーザによりアクセス可能である1つまたは複数の電話音声アプリケーションと統合される。統合により、1つまたは複数の音声アプリケーションと対話する発呼者に、IMルーティングおよびSIPセッション接続サービスを提供する。
本発明の一般的な実行では、ユーザは、ユーザの全体的なIMスペースまたはコミュニティに含まれている専門家、企業の代表者、販売エージェント、ならびに顧客および消費者などの一般ユーザのいかなる組合せとすることもできる。ユーザプロファイルは動的であって、企業のルールに従って作成し、更新することができる。ユーザは、他のコミュニティのメンバのプロファイルを検索し、カスタマサービス、販売、相談など特定の目的のために指定されたメンバの仮想グループを形成することができる。サービスが存在する企業の正規の代表者によって、または企業に代わって通信を管理する第三者サービスによって形成されるより静的なユーザの既存グループが存在する場合もある。
ユーザのグループは、個々のユーザのプロファイルのそれぞれにある類似の属性によって形成されることが可能である。例えば、企業がコンピュータハードウェアにおいて企業を代表する認可を受けた販売エージェントを有する場合、この属性はこうしたエージェントのプロファイルのそれぞれに含まれることが可能である。このようにして販売管理者は、企業のコンピュータハードウェア製品をコミュニティの他の人々に示すことができるエージェントの仮想グループ(VG)を速やかに形成することができる。エージェントは、内部エージェント(コールセンタ103内に配置されたもの)およびリモートのエージェント(他の会社の場所から、自宅から、または一時的な場所から動作するエージェント)のいかなる混合であることも可能である。IMのSW127に追加の特性として検索機能が提供され、キーワードまたはフレーズによりユーザプロファイルの検索が可能になる。場合によっては、製品情報を使用してユーザプロファイルを検索することもできる。例えばユーザは、製品のシリアル番号を入力し、プロファイルにその特定の番号を有するすべてのユーザの仮想仲間リストを獲得することができる。
企業代表者によって作成されるVGは、多くの目的を有する場合がある。1つの目的は販売である場合があり、別の目的は技術援助である場合があり、さらに別の目的はアウトバウンドセールスキャンペーンを行うことである場合がある。ある問題を解決するために、複数のVGを作成することがある。作成された2つ以上のVGを統合して、複雑なトランザクションを実行することができる。例えば、1つのVGは、抵当貸付申込者からの呼を受け取って、申込者の要望を入手するために形成することができ、別のVGは、クレジットを確認して、利率を見積もるもしくはこうした申込者へのサービスを断るために設置することができ、さらに別のものは、ふさわしい申込者にローンを周旋するために形成することができる。
すべてのユーザプロファイル情報およびユーザ識別情報は、DB110の中に保有され、IMS108を介してアクセス可能である。LAN111に接続されたステーション125で動作するモデレータを設けて、形成されるコミュニティおよびグループの一定の態様を管理するまたは調節することができる。グループは形成されて、その後解散されることが可能である。グループは、同様にいかなるユーザによっても動的に形成されることが可能である。
一実施形態では、ユーザ104(1−n)などのユーザは、VoIP呼またはPSTN呼をコールセンタ103に申し込むことができ、センタ103は、本発明の一実施形態によって処理するためにこれらの呼をIVR107にルーティングすることができる。例えばVoIPイベントは、IR109を経由してIVR107へルーティングすることができる。対話中、IVR107は、呼の目的を判断するために発呼者に一定の質問を行うことができ、その後複数の既存のVGからVGを選択してこの呼を処理することができる。発呼者は、仮の意味で1つのVGにルーティングされることが可能であり、発呼者のIMインターフェースから発呼者にプロファイルおよびオンライン状態が見えるVGの1人または複数のメンバと対話しながら必要なタスクを完了することができる。発呼者のSW127がVoIP電話をサポートしている場合は、対話のすべてを発呼者のコンピュータ装置上で行うことができる。発呼者のIM仲間リストに新しいVGが現れ、発呼者は加入するリストを単にダブルクリックして、リスト内の個々のプロファイルにアクセスすればよい。
通常の電話の対話については、発呼者はPSTN呼を申し込むことができ、このPSTN呼はCS124にルーティングされた後に呼処理のためにIVR107にルーティングされる。音声認識を備えたCTI音声アプリケーションが発呼者に挨拶して発呼者と対話し、呼の目的を判断することになる。このアプリケーションは、この対話の結果に基づいて発呼者にVGを選択することができる。この場合、発呼者は全体的コミュニティのメンバであるので、データベース110内の情報と相互に関連づけることができる何らかの情報を提供しなければならない場合がある。IVR107が発呼者に選択したVGは、IMサーバ108内の、発呼者がサービスに申し込んだときに取得した個人ページに表示されることが可能である。次に発呼者がこのインターフェースにログインするとき、このVGは新しいグループとして発呼者の仲間リストに表示される。その後発呼者は、メンバとしてこのグループと対話することができる。
上記の例では、IVRのルーティングは、呼に最も合うものを表す2人以上のIMコミュニティのメンバのVGを選択することに限定されている。この場合、発呼者は、所望であればそのグループの1人または複数のメンバと共にIMの活動を介してトランザクションを実行することができる。別の場合では、IVR107は、別のコミュニティのメンバまたはVGのメンバに直接呼をルーティングすることができる。この場合、発呼者の要望は、発呼者の過去の経験、または何らかの他の要件により特定のエージェントまたはメンバを要求する場合がある。その場合、SW129によって支援されるIVR107は、DB110の中でDB検索を実行して、呼をルーティングする特定のメンバを見つけ出すことができる。
本明細書では、IMの要求の通知は、IMコミュニティのメンバが現在システムにログインしていてもいなくても、IMコミュニティのメンバに送信可能であることに注意されたい。メンバがシステムにログインすると、保留中の要求があればサーバ108でメンバのキューに入られることが可能であり、メンバは、キューが自身のIMのSWのインターフェースに表示されるのを見て、直ちにこの要求の処理を開始することができる。本明細書では、何人かの要求の発信元は、要求の1つが処理されるときにオフラインである場合があることに注意されたい。その場合、要求を処理するエージェントまたはメンバは、サーバ108への応答をログ記録することができ、これを発呼者は、再びサーバに接続されたときに見る。要求のキューの中の現在の情報も、メンバの仮想グループの中の現在の情報も、常に他の相手に見えている。IMの要求のキューを作動させるエージェントは、オンラインである発信元からの要求を最初に処理するなど、要求をいかなる順序でも処理することができる。
本発明の一実施形態では、ユーザは1つまたは複数のIMの交信先と接触するのに、IVR107と対話する必要がない。IMコミュニティのメンバおよびメンバのオンライン/オフライン状態もしくは利用可能/利用不可状態のすべては、IMS108に知られている。したがって、どのユーザもプロファイルを閲覧するまたは検索することができ、見つけたものに要求を送信することができる。仮想グループのようなグループの中のプロファイルを検索してまとめることにより、ユーザは2人以上の専門家を集めて、例えばある問題に役立てる、または製品を買う前の最終的な判断を行う助けとすることができる。
一実施形態では、どのユーザも、目的のために提供された検索エンジンにテキストのキーワードまたはフレーズを入力することによって仮想グループを作成するまたは構築することができる。返される検索の結果は、入力した基準とのマッチ率に基づいて提案するグループのリストを示すことができる。ユーザは、集めたグループのいずれかを選択して、グループを構築するための対話アイコンをクリックすることによってこのグループを構築することができる。構築したグループの場合には、このグループについて新しいグループプロファイルを形成し、データベースに入力することができる。このグループが後にユーザの「仲間リスト」から削除される場合、このグループの中の交信先のすべてを識別するデータを含むグループプロファイルは、この同じグループが素早く再構築されるように、保管されることが可能である。一実施形態では、このグループに作成されたグループプロファイルを使用した仮想グループの再構築は、このVGが削除されてから後にシステムに入力された新しい交信先を含み、したがって更新バージョンの仮想グループを提供することができる。
上記の実施形態の変形では、あるユーザが新しいピックアップトラックを買いたいと思っている場合がある。このユーザに利用可能なIMスペースは、偶然自動車販売業者または販売員であるコミュニティの複数のメンバを含む場合がある。このユーザは、これらの自動車販売業者または販売員の仮想グループを形成し、その後様々なメンバと対話した後に1人を選択してそこからトラックを購入することができる。考えられる多くの様々な利用事例がある。一実施形態では、ユーザは、他のメンバのプロファイルにプロファイル情報を追加することができる。例えばユーザは、あるメンバのプロファイルに、情報を追加したユーザにしか見えないプロファイルキーワードまたは他の情報を追加することができる。この場合、追加する情報は、何らかの過去の対話に基づいてユーザにこのメンバを思い出させるか、選好インジケータとしてこのメンバをユーザに示すタグである。
電子商取引用の全IMスペースは、幅広い消費者候補と共に複数の競合する組織または業種からの人材を含むことができる。このモデルでは、顧客は、所与の必要を最もよく満たす可能性がある個人または個人群を分離するために要求される対話のすべてを実行することができる。
図2は、本発明の一実施形態による図1のSW127の例示的IM画面の平面図である。画面127は、本発明の一実施形態によるIM仲間リストを示している。画面127は、全IMスペースの中の交信先の全部または一部を表示することができる交信先リストのウィンドウ200を含んでいる。ウィンドウ200はスクロール可能であり、ユーザはアルファベットにより交信先を一覧表示することができる。例えば、aをクリックすると、名または姓が文字aから始まるすべての交信先のリストにすることができる。各交信先は、名前、交信先情報、および拡張可能なプロファイルのリンクを有する。各交信先はまた、オンライン、オフライン、オンラインであるが利用不可などのプレゼンス表示を有することもできる。全IMスペースは、交信先のすべてを含み、IMサーバへログインしているときだけインターフェースが利用可能である場合がある。個人の仲間は、本発明のサービスの全IMコミュニティのメンバを含んでいるか、または含んでいない場合があるが、ユーザがサーバにログオンでも、ログオフでもユーザのリスト中に見ることができる。
ユーザは、交信先の隣のチェックボックスにチェックをつけることによってグループに含める交信先を選択することができる。交信先のリストを作成する対話型の「フローティング」ボタンが、画面200の見えている部分の下部付近に表示される。ユーザは、画面200の中の交信先を手動で閲覧して、新しい交信先リストに表示する交信先を選択することができ、新しい交信先リストは仮想グループの形をとる。第2のウィンドウ201は、ユーザが作成した仮想グループを一覧表示している。グループA、グループB、グループCの3つのグループが表示されている。ユーザは、加入するをクリックすることによって、形成されたグループのいずれかに加入することを選ぶことができ、あるいは削除するをクリックすることによっていずれのグループも削除することができる。同様に、ユーザがサーバにログインするとき、ホストまたはホストによってサービスされる企業により形成されたいくつかの静的な仮想グループが、画面201の中の仮想グループのリストの中ですでに利用可能である場合がある。
ユーザは、編集するをクリックすることによって、画面200の中の表示された交信先のいずれかのプロファイルを編集することができる。ユーザプロファイルを編集することは、ユーザがプロファイルにはないある情報をプロファイルにタグ付けできるようにすることによって、ユーザに役立つことができる。このような情報には、リマインダ、選好情報、またはこの交信先をユーザ独自のものにすることができる他のタイプの情報が含まれる。このようにプロファイルを編集することは、ユーザがユーザのコメントまたは情報タグを公開することをプロファイルの所有者が許可しなければ他のユーザには見えない場合がある。
画面200の内容は、スクロール可能なリスト領域内に設けられた検索インターフェース203を使用して、交信先の全部または一部の検索を実行することにより、変更することができる。検索機能203を使用して、ユーザの要求に基づいたグループを迅速に集めることができる。例えば、ユーザがオペレーティングシステムの何らかの技術支援を必要としている場合、ユーザは検索インターフェースの中でオペレーティングシステムまたはOSという用語を使用することができる。プロファイルのどこかにOSを有するすべての交信先が、その後交信先の全リストに代わってリストに表示される。ユーザは、次にこれらの交信先の全部または一部のリストを作成することができる。例えばウィンドウ内で右クリックすると、すべて選択、すべて削除などのさらなるオプションを提示することができる。いずれかの交信先の上でダブルクリックすると、その交信先へのIMの要求を開始することができる。
IM画面127は、他のユーザからの保留中のIMの要求を保持することができるキューリスト(この例では見えない)を含むことができる。例えば、1人のコミュニティのメンバが人気のある販売エージェントである場合、このメンバのキューリストは保留中の要求で活況を呈している可能性がある。こうした要求はまた、このエージェントがサーバにログインしている限り、発信元がオンラインであるかどうかを示す。ユーザは、グループを展開して個人の交信先のリストにし、その後交信先を追加または削除することによって、グループを編集することができる。
図3は、本発明の一実施形態による動的なIMユーザプロファイルを示している例示的なウィンドウ300の平面図である。ウィンドウ300は、図2の画面200に一覧表示された交信先と関連するプロファイルを見るをユーザがクリックした結果としてユーザに表示されることが可能である。ユーザプロファイルは、標準的なプロファイル情報を含み、この場合はJohn Smith、セントレックス電話番号、建物所在地、コンピュータハードウェアのリモートエージェントの確認、このエージェントがABC Hardware,Inc.の代表者であることの確認を含んでいる。
第2のユーザプロファイルのウィンドウ302は、一実施形態では、ユーザが交信先をよりよくユーザ独自のものにする助けとすることができるカスタム特性を、ユーザがプロファイルに追加するために設けられている。例えば、交信先のJohn Smithと対話する経験の後に、ユーザはJohnがScussy(SCSI)の専門家であることを知ることがある。ユーザは、この事をカスタム特性としてユーザプロファイルに追加することができる。ユーザは、一実施形態では、カスタマサービスのチャットスケジュールのような情報をプロファイルに付け足すことができる。ウィンドウ302内の他の追加されたカスタム特性には、Johnが再利用ハードウェアプログラム管理者であるという情報、また彼がコンピュータ会社クラブのメンバであるという情報が含まれる。
一実施形態では、プロファイルの所有者ではないユーザによってプロファイルに加えられた追加情報は、情報を追加したユーザにのみ見える。その場合、情報は、ユーザが交信先をよりよく管理する助けとなるよう意図されている。別の実施形態では、プロファイルに追加された情報は、プロファイルの所有者によって、追加されたデータを公開する許可が与えられた場合、公開することができる。後者の場合、顧客からのコメントのような情報を、EBayの売り手のウェブサイトに掲載されたコメントと同様の評価目的で、エージェントのIMプロファイルに追加することができる。肯定的なコメントは、サービスと共にエージェントによりよい評価を与えるが、否定的なコメントは、エージェントの地位を損なう。
さらに別の実施形態では、プロファイルは、エージェントに関する利用経験のデータを公開する手段として、システムによって自動的に追加されることが可能である。この実施形態は、第1のまたは第三者の対話追跡システムおよび販売、顧客サービスのイベントなどのようなIMのトランザクション活動を文書化するように構成されたデータベースがあると仮定する。この実施形態では、交信先のプロファイルを展開すると、その交信先がシステムの中でどれだけの経験を積んできたかを、対話時間、作業日数、完結トランザクション数、完結イベント数、満足度などに関して明らかにすることができる。
一実施形態では、記載した対話プロファイル特性の組合せを行うことができる。例えば、それを追加するユーザにだけ見えるタグおよび他のデータを追加するために1つのウィンドウを設けることができ、一方システムが追加するパフォーマンスデータを含むように別個のウィンドウを設けることができ、さらに交信先との対話経験についてのユーザコメントを含む第3のウィンドウを追加することができる。
図4は、本発明の一実施形態によりIM通信ネットワークと対話するステップ400を示すプロセスフロー図である。ステップ401において、ユーザは、IMサーバにログインする。ステップ402において、ユーザは、全IMスペースの中のユーザのプロファイルを選択するまたは検索して選択することができる。あるいは、ステップ403でユーザは単に、すでに利用可能である既存のユーザの仮想グループに加入することができる。ステップ403において、ユーザが既存のグループに参加する場合は、ステップ404において、ユーザは、このグループを介して利用可能である活動に加入することができる。活動には、グループチャットセッション、1人または複数のグループのメンバとのトランザクション処理などが含まれる。本明細書では、ユーザはIMを使用して通信することだけに限定されないことに注意されたい。このネットワークは、IMに基づいているが、他の通信媒体を所望通りに許可することができる。他の通信ツールは、ユーザ、グループ、またはシステムルールによっていくらか調整することができる。Eメール、電話、VoIP、テキストメッセージング、その他が、IMに基づいたネットワーク内で実行可能である。ユーザはステップ404において活動に参加した後に、ステップ405においてログアウトすることができる。
ユーザがステップ403において既存のグループに加入しない場合は、ユーザはステップ402において選択した交信先からステップ406においてグループを作成することを決定することができる。ステップ406においてユーザが仮想グループを作成する場合、ユーザはこのグループに含まれ、ステップ407においてグループの活動に参加することができる。ユーザは、ステップ408においてグループからログアウトすることができる。ステップ405および408においてグループからログアウトすることは、サーバからログアウトすることと混同すべきではない。ユーザは、グループにログインおよびグループからログアウトし、多くの活動を実行した後に、最終的にサーバのセッションを終了することができる。
ユーザがステップ406においてグループを作成しないことを決定した場合、ステップ409において、ユーザは、単一プロファイルに接続することを決定することができる。ユーザが単一の交信先に接続しないことを決定した場合は、このプロセスはステップ410において終了し、ユーザはサーバからログアウトすることができる。プロセスのこの特定の分岐では、ユーザはステップ401においてIMサーバにログインしたが、このセッション中に、グループへの加入、グループの作成、または他のユーザとの対話の要求を開始しなかった。ユーザが単一プロファイルへのIMの要求を開始することを決定する場合、ステップ411において要求が受け入れられると仮定すると、ユーザは活動に参加することができる。サーバのセッションの終わりに、ユーザはステップ412においてシステムからログアウトすることができる。
図5は、本発明の一実施形態によりIMに基づいたルーティングアプリケーションと対話するステップ500を示すプロセスフロー図である。ステップ501において、対話を求めるIMの要求が受信される。このステップでは、IMの要求は、プロキシサーバによって受信されることが可能である。1つの態様では、プロキシサーバはIMサーバである可能性がある。ステップ502では、受信システムがIMの要求を分析して、要求をルーティングするのに十分な情報があるかどうかを判断する。ステップ503において、システムは、この要求の中で受信された情報に従って、この要求を既存のグループのプロファイル、または既存のメンバのプロファイルに合うものを見つけさせる。このプロセスの順序は、ユーザが、企業と何らかの取引に関わろうとしている顧客であると仮定している。このプロセスはまた、システムの中で利用可能な、エージェントまたはカスタマサービス員の既存の構成された仮想グループがあると仮定している。
要求をシステムの中のいずれかの既存のグループのプロファイルまたはメンバのプロファイルに合うものを見つけさせるのに、元の要求の中の情報が十分ではない場合、ステップ504において、システムは、要求者と対話して、要求の目的についてのさらなる何らかの情報を取得することができる。システムは、サーバに基づいた場合は、要求をルーティングする助けとなる何らかのさらなる情報を求めるために、1つまたは複数の質問を要求者に尋ねるインスタントメッセージまたは何らかの他の認可された通信ツールを用いて、ステップ204において要求に応答することができる。
一実施形態では、IMの要求をグループまたはコミュニティのメンバのプロファイルにルーティングするためのマッチング基準は、パーセンテージのマッチまたはパーセンテージのしきい値に基づく。1つの場合では、プロファイルによく合うものを見つけるだけの十分な情報がない場合、要求が最も密接に合うものを見つけるプロファイルが、デフォルトによってルーティングの目的のためにシステムに供給されることになる。元の要求は、ユーザが既存のグループに加入することを希望しているが、適切なグループにルーティングされることを望んでいると示す場合がある。一方では、要求は、ユーザが必ずしも既存のグループの一員ではない個人と接触することを希望していると示す場合がある。
ステップ503において、システムが、要求を既存のプロファイルにうまく合うものを見つけさせる場合、ステップ505において、システムは、それに応じて要求をルーティングする。本明細書では、ユーザが単にグループに加入しようとしている場合、システムはユーザをこのグループに自動的に結び付け、このグループがユーザのインターフェースに表示されることに留意することが重要である。ユーザは、その後このグループの1人または複数のメンバと対話することができる。ステップ505において、要求がある個人にルーティングされる場合、システムは要求をこの個人のインターフェースに転送することができる。ターゲットメンバがオンラインである場合は、要求は直ちにインターフェースに配信され、サービスに備えてキューに入れられることが可能である。メンバがオフラインである場合は、プレゼンス情報を利用することによって決められたように、ターゲットメンバが現在利用不可、オフライン、退席中、昼食で外出中、などの状態であることを通知されて、要求はさらにルーティングされることが可能である。
本発明の一実施形態では、システムは、要求のルーティングにおいてターゲットにされたメンバがステップ507で要求元と対話するときに、このメンバの実際の身元が保護されるように、このメンバに一時的なIDを発行することができる。ステップ506は、本発明を実施するために必要とされない。ルーティングが行われてメンバが要求を受け入れると、ユーザはこのメンバとのIMセッションまたはトランザクションを進めることができる。受け入れるメンバに一時的なIDが発行される場合には、ステップ508において、システムは、トランザクションが完了した後に一時的なIDを削除する。追跡の目的で、各要求および確立されるその後のセッションは、何らかの形態の発行されたIDタグまたはID番号を含むことができ、これを使用して、全IMスペースに関して行われる全活動の対話記録をソートすることができる。ロバストなシステムでは、単純なSIPセッションIDおよびタイムスタンプ情報以外の何らかの識別および追跡システムが望まれる場合がある。
図6は、本発明の一実施形態により音声使用可能IMのルーティングシステムと対話するステップ600を示すプロセスフロー図である。ステップ601では、音声電話発呼者から着呼を受信する。受信システムは、IVRまたはIVRシステムのVoIP版である場合がある。ステップ602では、システムは挨拶を再生して発呼者に典型的な音声オプションを提示する。ステップ603では、システムは発呼者からの応答を待つ。ステップ604では、システムはユーザの応答を受信して承認し、要求をある仮想グループにルーティングする。この場合、IVRのオプションは、デフォルトによって既存のグループにルーティングし、ユーザにこのグループへの加入を希望するかどうかを決定させると仮定する。この考慮は、発話の意図または選択されたオプションによる場合に限って便宜を図るものであり、より構造化された実施形態では、グループはすでに、これらの要求を処理するように設定されている場合がある。
上記のシナリオを例証すると、金融システムは、例えば貸し付け、普通預金、当座預金、出納係、投資勘定などの様々なタスクを行うエージェントの様々なグループを有することができる。したがって、この銀行の顧客にサービスを行うために5つのグループが存在する場合がある。ステップ603におけるユーザの応答は、「貸し付け」であった可能性がある。さらに「新しい貸し付けまたは既存の貸し付け」?などさらなるオプションおよびグループの区分がある場合がある。いずれの場合にも、ステップ604において適切なグループがユーザに選択され、ユーザはステップ605においてグループに加入するよう促されることがある。
ユーザがステップ605においてグループに加入する場合、ユーザはステップ606においてグループの活動に参加することができる。ユーザは、グループの中の交信先、オンラインオフライン状態、およびオンラインの利用可能情報のすべてが見えるようになる。この実施形態では顧客はプライバシの関係で、また顧客のIMインターフェースの中のスペースを節約するために、互いに見えないようにすることができる。
ステップ606において、ユーザは、グループに加入しないことを決定する場合があり、この場合には、システムは、ステップ607において顧客からの要求を次の宛先にルーティングすることができる。次の宛先は、貸し付けで働いているグループのメンバの1人である可能性がある。この場合、ユーザは、IMインターフェースの中の貸し付け部門の交信先を見ない。要求が受け入れられると、ステップ608においてセッションを確立することができる。この交信先と対話した後に、システムは、さらなる所望のトランザクションがあるかどうかを確認するよう、ステップ609において発呼者に促すことができる。別の所望のトランザクションがある場合、それがユーザによってシステムに伝えられてプロセスはステップ607に戻り、そこでシステムはユーザを次の宛先にルーティングし、次の宛先は新しいグループまたは同じ部門の別のメンバである可能性がある。
ステップ609においてそれ以上のトランザクションがない場合は、ユーザは音声使用可能なIMルーティングシステムとの接続を切り、サーバからログアウトすることができる。ユーザは、引き続きIMサーバにログインしていることが可能であり、さらなるIM活動を行うことができる。システムがIVRであり、発呼者がPSTN電話を使用している場合、ユーザはまた、電話で話している間はIMサーバにログインしていなければならない。IVRのCTIリンクによりIMサーバのプロキシ制御が可能になる。音声システムがVoIPであり、IMサーバの一部とするか、IMサーバとは分離してデータリンクを介してIMサーバの制御を行う場合、ユーザは、VoIPソフトウェアを使用するIMインターフェースを通して直接システムと対話することができ、あるいは別の場合にはIP電話を使用してシステムと対話することができる。
本発明のシステムは、本発明の趣旨および範囲を逸脱することなく、IPセントレックス型サービスを企業に提供する第三者によって実施されることが可能である。企業に代わって本発明のシステムにより、かなりの量のコールセンタのトラフィックが処理されることが可能である。本発明は、インターネット利用可能なコンピュータ装置およびIMインターフェースを有するいかなるユーザによっても実施されることが可能である。既存のIMシステムについては、本発明は、既存のIMの顧客に提供される特性のバンドルとしてパッケージ化されることが可能であり、この場合銀行、商店、およびトラフィックの多いその他の団体を含む関与企業が、顧客を獲得するために参加することができる。SSLのような安全な接続によって実施されると、機密情報の送信などのトランザクションは、他のユーザが情報にアクセスするまたはトランザクションの本質を判定することができないように、非公開および安全なものとすることができる。カスタマサービスのチャットのような他のサービスについては、通常のチャネルを使用することができる。
例えば、サーバが実行する安全な接続は、IMインターフェースを使用する安全なトランザクションを行おうとしているいかなるユーザにも確立されることが可能である。同様に、他の通信ツールは、例えば電話のような安全な情報を送信するのに利用することができる。1つの場合では、IMインターフェースから実行するエージェントは、顧客をトランザクションに導いた後に、顧客を安全なWebサイトに転送することができ、顧客が安全上の問題を心配することなく、通常のWebに基づく順序で実行することができるようにする。多くの可能性がある。
本発明は、記載した実施形態に照らして最も広範な解釈を行われるべきである。本発明の趣旨および範囲は、次の特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。