JP2010514961A - 単一帯状体単一ウェブのｔ形格子部材 - Google Patents

Abstract

下部二重壁フランジと、上部中空補強バルブと、該フランジおよび該バルブの間を上方に延びるウェブを一体的に形成するように折り重ねられた長尺の板金帯状体を備え、上記フランジが、略水平な面内に位置し、離間して対向する縁部であって長手方向に平行に延びる縁部を有し、かつ上記ウェブに対し垂直であり、上記ウェブが、略垂直面内に位置し、上記帯状体が長手方向に延びる２つの辺縁帯を有し、上記辺縁帯が略垂直に配置され、少なくとも長手方向に離間した位置で上記ウェブの一部分を形成する帯状体の中心領域に固定され、かつ二重ウェブ層領域を形成し、上記帯状体の上記辺縁帯が、上記ウェブの一部を形成する上記帯状体の上記中心領域の部分が唯一の単一層となるように、垂直方向に互いに離間した、Ｔ形格子部材およびそれを作製する方法。
【選択図】 図１

Description

発明の背景

[0001]本発明は吊り天井格子に関し、詳しくは、改善されたＴ形格子部材の構造および方法に関する。

先行技術

[0002]吊り天井は一般的に、逆「Ｔ字形」断面を有する格子要素またはランナを使用する。Ｔ形格子部材は、最も頻繁に、それらの所望の形態に圧延された板金から作られる。逆Ｔ字形の下部フランジは通常、隣接するＴ形格子部材間の空間に水平方向に延びるシート材を担持し、少なくとも、目に見える天井面の主要領域を形成する。逆Ｔ字形断面の頂部の中空バルブは普通、Ｔ形格子部材を機械的に補強するために設けられる。負荷容量、剛性の点から性能を改善すべく、かつ／またはＴ形格子部材の製造コストを低減すべく、圧延成形された板金Ｔ形格子部材の基礎断面の変形例が何年にもわたり提案されてきた。例えば、Ｔ形格子部材の下部フランジと上部バルブとの間の部分であるウェブ領域を１層または複数層に作成することが公知である。ウェブが２層から成る場合、これらの層を離間位置に一緒に固定することが公知である。米国特許第５，９７９，０５５号および第６，０４７，５１１号は後者の型の構成を開示している。

[0003]Ｔ形格子部材の製造コストを低減し、かつ、特にそのような利点が材料容積の低減によって達成することができる場合に、その設置を容易にする必要性は残っている。

[0004]本発明は、高い負荷容量を達成しかつ同時により薄肉素材から形成され、それによって材料容積を低減することのできる、折り曲げられて相互連結された層の独自構成を組み込んだ単一金属帯状シート素材から形成される、吊り天井用のＴ形格子部材を提供する。驚くべきことに、ウェブ領域の内在的な左右非対称性にもかかわらず、フランジとバルブとの間のウェブの中間部分は単層として維持される一方で、２つの閉じた境界を、１つはバルブを包含する頂部に、かつ１つはフランジを包含する底部に形成するように帯状体が折り曲げられて固定される場合に、高い梁強度およびねじり強度を達成することができることが明らかになった。単層ウェブは材料を節約するが、梁強度がそれに比例して失われることはない。ウェブの単層中間部の材料を節約する以外に、本発明は断面全体におけるより軽量の型鋼素材の使用を可能にし、それによって材料容積のさらに大きい節約が達成される。加えて、より軽量の型鋼材は現場での切断が容易であり、したがって設置が容易である。

[0005]Ｔ字状断面を形成する折曲げ帯状体の長手方向周縁帯が連続ウェブ層に対し連続的に接合されるか、またはＴ形部材の長手方向に沿って適切に離間した局所的位置で接合される場合に、本発明の利点を得ることができる。

本発明に従って構築されたＴ形格子部材の部分斜視図である。 構造上の詳細を示す図１のＴ形格子部材の拡大端面図である。

好ましい実施形態の説明

[0008]図１および２は、本発明に従って構築されたＴ形格子部材１０の一例を示す。図示したＴ形格子部材１０は、下部水平フランジ１１、上部中空補強バルブ１２、およびフランジとバルブとの間に延びる略垂直ウェブ１３を提供する、全体としてはほぼ従来型である逆「Ｔ字形」断面プロファイルを有する。Ｔ形部材１０は、本技術分野で公知の従来のツーリングにより圧延成形することが好ましい。Ｔ形部材１０は、図示する形状または他の所望の形状に成形するのに充分な軟質または可鍛性の、一般的には鋼またはアルミニウムの１枚の金属帯状体から作製される。

[0009]図示したＴ形格子部材１０は乾式壁吊り天井に使用することができ、フランジ１１の下面または下側１７に長手方向に延びる溝１６が形成される。そのような溝１６は、剛性の増大をもたらすことに加えて、乾式壁のシートをこの面に固定するためにフランジ１１内に上向きに打ち込まれるセルフドリリングねじおよびタッピングねじに設置者が大きな力を加えたときに、ねじがフランジを貫通する前に「滑って」フランジから外れ、それによってフランジが跳ね上がる傾向を制限するのに役立つ。

[0010]Ｔ形格子部材１０について、特にその断面形状またはプロファイルについてさらに詳細に説明すると、Ｔ形部材を形成する金属帯状体１９が折り重ねられる。折曲げはフランジ１１が２つの層２１および２２を含むように行なわれる。１つの層２１は下面１７を形成し、もう１つの層２２は、各々がウェブ１３の両側に側方に延びる２つの別個の部分２３、２４を備える。フランジ１１の外縁または遠位縁２６で、シートまたは帯状体１９はこれらの縁部のそれぞれの折曲げの内側に意図的な空き空間２７を残す適度な内側曲げ半径で折り返される。この空き折曲げ領域２７は、シートまたは帯状体１９が縁部２６で略平坦に折り曲げられかつ空き領域が存在しない場合に生じ得るものより剛性が高くかつうねりが少ないフランジ構造を生じる。上部フランジ層２２の側方部２３、２４は両方とも溝１６が存在する下部層または外側層２１の輪郭に追従する。

[0011]帯状体またはシート１９は両方の上部フランジ部分２３、２４をそれらがウェブ１３と合体する部分で９０度に折り曲げられる。図に照らして見ると、上部フランジ層２２の左側部分２３から突出する帯状体１９の材料は、フランジ１１からバルブ１２まで連続しており、一体である。対照的に、上部フランジ層２２の右側部分２４から突出する帯状体１９の材料は帯状体の周縁帯３２であり、帯状体またはシートの縁部３３が、好ましくはウェブ１３の中間高さより下に離れた高さで終端する。

[0012]略矩形断面を有する図示する実施形態の中空バルブ１２は、帯状体１９の切れ目のない巻回によって形成される。再び、図を参照してウェブ１３の右側で、帯状体の周縁帯３６がバルブ１２の下側から垂下し、縁部３７で終端する。

[0013]既述の通り、ウェブ１３は、帯状体１９の全幅における中間の部分によって形成される、フランジ１１とバルブ１２との間で連続している層３８を含む。層３８は、帯状体１９の側方縁部３３、３７の間の垂直空間にウェブ１３の単独で唯一の層３９を形成する。連続しているウェブ層３８には１対の垂直方向に離間したオフセットまたは曲げ４１、４２が形成される。オフセット４１、４２は、ウェブ３９の単層３９の大部分をＴ形部材１０の名目上の中間面内に、すなわちフランジ１１およびバルブ１２を横方向に二分する仮想の中心垂直面内に配置する。この曲げまたはオフセット４１、４２によってもたらされるこの幾何学的形状は、周縁帯３２、３６の縁部３３、３７の間のずれによる、Ｔ形部材１０の断面に存在する横方向の偏心を最小化する。

[0014]帯状体またはシート１９の周縁帯３２、３６、つまり部分的なウェブ二重層を形成する要素は両方とも、それらが当接する連続ウェブ層３８に固定される。これらの部分的ウェブ層または周縁帯３２、３６は、溶接、融着、結合、はんだ付け、機械的締結、および／または接着固定を含むが、それらに限定されない、任意の適切な公知の方法で固定することができる。周縁帯３２、３６は、連続層３８にＴ形部材１０の長さに沿って連続的に固定するか、あるいは図１に示す事例のように長さに沿って離間位置に固定することができる。ウェブ層３８、３２、および３６がスポット溶接によって一体に固定される、４６、４７に示された等間隔の位置が図１に示されている。これらの位置４６、４７の長手方向の配置は、周縁帯３２、３６の各々で同じである必要は無い。所与の断面形状のＴ形部材１０および帯状体またはシート１９の材料の物理的性質に対し、溶接または他の局所的固定手段の配置の最大間隔が存在し、それを超えると結果的に著しく脆弱な製品が生じることが明らかになった。位置４６、４７の最大長手方向間隔は、とりわけＴ形部材１０の幾何学的形状、帯状体またはシート１９の材料の強度、および帯状体のゲージまたは厚さに依存する。例として、Ｔ形部材１０が１−１／２インチの高さを持ち、かつ溶融亜鉛めっき（ＨＤＧ）軟鋼から作られ、かつ公称０．０１２インチの厚さである場合、Ｔ形部材の高さの約２倍の間隔では良好な結果を達成することができるが、Ｔ形部材の高さの４倍を超える距離では一般的に、格子が乾式壁吊り天井を敷設するために使用される場合、負荷容量が許容できないほど低くなる。

[0015]周縁帯３２および３６は、離間位置４６、４７で連続層３８に固定されること、すなわち、２つの閉鎖境界または閉鎖部分が連続的かつ構造的に生じることが、分かるであろう。閉鎖境界の１つは、バルブおよび連続層３８と帯３６との隣接領域によってもたらされる。境界のもう１つは、フランジ１１および層３８と帯３２とによってもたらされるウェブの隣接領域によって形成される。フランジ１１の縁部２６の中空領域２７は、それらがこの閉鎖境界の一部として存在する場合、Ｔ形部材に相応のねじり剛性を追加することができることが分かる。これらの２つの閉鎖境界は、特にねじり状態のＴ形部材を大幅に強化する。

[0016]開示するＴ形格子部材の構造は、主ランナおよびクロスランナに使用することができる。Ｔ形格子部材１０は、本技術分野で公知の通り一体的にまたは別個のクリップを用いて、適切な端部コネクタを設けることができる。ウェブ１３は、Ｔ形部材を交差するコネクタを受容するようにスロットを設けることができる。本発明は、レイインタイル（ｌａｙ−ｉｎ ｔｉｌｅｓ）等と共に使用するように意図されたＴ形格子部材に適用することができる。乾式壁吊り天井の用途では、開示するＴ形格子部材１０は、従来の市販されている従来技術の製品の材料の２８％も節約できる可能性がある。材料を節約する以外に、本発明によって可能になる薄肉の型鋼素材は、金切りばさみによって手動で切断することがより容易になり、よって開示するＴ形格子部材は設置が容易になる。

[0017]この開示は例示であって、この開示に含まれる教示の公正な範囲から逸脱することなく、細部を追加、修正、または除去することによって種々の変形を施すことができることは明白である。例えば、帯状体の周縁帯は連続ウェブ層の両側に配置することができると考えられる。したがって本発明は、以下の特許請求の範囲が必然的に限定される程度を除き、この開示の特定の細部に限定されない。

Claims (5)

1. 下部二重壁フランジと、上部中空補強バルブと、前記フランジおよび前記バルブの間を上方に延びるウェブとを一体的に形成するように折り重ねられた長尺の板金帯状体を備えるＴ形格子部材であって、
   前記フランジが、略水平な面内に位置し、離間して対向する縁部であって長手方向に平行に延びる縁部を有し、かつ前記ウェブに対し垂直であり、
   前記ウェブが、略垂直な面内に位置し、前記帯状体が長手方向に延びる２つの辺縁帯を有し、
   前記辺縁帯が、略垂直に配置され、少なくとも長手方向に離間した位置で前記ウェブの一部分を形成する前記帯状体の中心領域に固定され、かつ二重ウェブ層領域を形成し、
   前記帯状体の前記辺縁帯が、前記ウェブの一部を形成する前記帯状体の前記中心領域の一部分が唯一の単一層となるように、垂直方向に互いに離間する、Ｔ形格子部材。
2. 前記辺縁帯が、前記ウェブに沿って長手方向に離間した間隔でスポット溶接される、請求項１に記載のＴ形格子部材。
3. 前記辺縁帯が、スポット溶接、機械的締結具、および接着剤を含む１つ以上の手段によって固定される、請求項１に記載のＴ形格子部材。
4. 前記ウェブの中心の前記唯一の層の部分を形成する前記帯状体の中間部分が、前記バルブおよび前記フランジを横方向に二分する面内で中心に位置するように、シートの隣接部分から横方向にオフセットされている、請求項１に記載のＴ形格子部材。
5. 金属帯状体を準備するステップと、
   従来の圧延成形技術などによって前記帯状体を折り重ねるステップと
   を含む、Ｔ形格子部材を構築する方法であって、
   前記帯状体が、二重層フランジと、前記フランジから離間した中空補強バルブと、前記フランジおよび前記バルブを結合するウェブとを一体的に形成するように折り曲げられ、
   前記帯状体が、前記帯状体の辺縁部が垂直方向に互いに離間したウェブの領域内に位置し、かつ前記帯状体の中心領域が前記辺縁部の間の垂直帯に前記ウェブの唯一の単一層を形成するように折り曲げられ、
   前記辺縁部に関連付けられる前記帯状体の周縁帯が、前記単一層の部分を形成する領域に隣接する前記帯状体の当接中間領域に固定される、方法。

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