JP2010514910A - デンプンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、デンプンが得られることになる植物原料を使用するデンプンの製造方法に関し、ここでホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質は製造工程中に加えられる。したがって、未乾燥のトウモロコシの貯蔵のため、処理前にホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の形態の活性物質が前記トウモロコシに加えられる。この目的のために、特にアルファ酸、ベータ酸、イソアルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、コロフォニー、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物を使用することができる。図1Aから分かるように、貯蔵容器(1)にトウモロコシの充填中に活性成分(5)は前記容器にスプレー装置(2)を用いて噴霧される。
【選択図】図1A

Description

デンプン(ラテン名:Amylum)は有機化合物であり、グルコース単位から成る式(C6105nで表される多糖類である。この高分子はしたがって炭水化物に属する。デンプンは植物細胞の中で最も重要な構成要素の1つである。陸上植物及び緑藻類は自身の過剰なエネルギーを蓄え保存する。デンプンを形成する理由は、この状況において、不溶性形態でのグルコースの保存である。
穀物の種、塊茎、根、果実又はマローは、植物にとって貯蔵器官として働く。そこでは、それぞれの場合において、多くのデンプン分子が合わさりデンプン粒が形成される。デンプン分子は、グリコシド結合を通じて互いに結合したD−グルコース単位を含む。デンプンは下記のものから構成される。
・10〜30%のアミロース:α−1,4−グリコシド結合を通じてのみ結合される螺旋(ネジ)構造を有する直鎖状物、及び最大で
・70〜90%のアミロペクチン:α−1,4−グリコシド結合を有する高度に分岐した構造物。
デンプンは、ヒト及び動物の栄養において最も重要な炭水化物である。さらに、デンプンは技術工業においても非常に重要である。化石原料はますます切り替えられているので、デンプンもまた再生可能な原料の1つと考えられている。
今日、製造されるデンプンの約2/3が食品分野で使用され、残りが様々な技術工業において使用されていると考えられる。
デンプンは、地理的な産地に応じて最も多様な原料から単離される。デンプンを含む植物原料としては、トウモロコシ、米、大麦、小麦、サゴ、ライ麦、オート麦、キビ、マニオク、馬鈴薯、サツマイモ、ヤムイモの根、クズウコン、タロイモ、カンナ及びアメリカサトイモが挙げられる。
トウモロコシは、デンプンの製造にとって最も重要な植物原料である。世界中で製造されるデンプンの82%以上がトウモロコシから得られる。対照的に小麦デンプン及び馬鈴薯デンプンはそれぞれ世界中で製造されるデンプンの最大9%及び6%までしか占めていない。他の原料はすべてをあわせても、世界中で製造されるデンプンの2%というごく少量である。マニオクの根は、南アジア経済圏では最も重要なデンプンの原料である。
目的
トウモロコシからのデンプンの製造に関連しては、最大30%までの水分を含む新鮮なトウモロコシ(湿潤トウモロコシ)又は最大15%までの水分を含む乾燥トウモロコシのいずれかが原料として使用される。湿潤トウモロコシは乾燥トウモロコシよりも好ましいが、数日間しか貯蔵することができない。湿潤トウモロコシの貯蔵の際、保存されたトウモロコシ中の糖分を分解する乳酸菌が形成され貯蔵損失を生じる。さらに、貯蔵期間が長すぎる場合には、過度に高濃度の乳酸が後の処理工程に導入され、ここでは乳酸濃度をもはや制御することができず損害をもたらす。したがって、トウモロコシからのデンプンの製造に関連しては、湿潤トウモロコシの貯蔵期間は数日間のみである。
トウモロコシからのデンプンの製造過程において、さらに、処理工程における乳酸の産生を制御するため処理材料に二酸化硫黄を加えることが通常行われる。しかしながら、二酸化硫黄が植物原料によって吸収される可能性があり、これは好ましくない。さらに、例えば、いわゆるバイオデンプンは、吸収された二酸化硫黄の含有量があってはいけない。加えて、好熱性の乳酸菌による重度の感染の場合には、許容範囲の二酸化硫黄の添加は、所望の範囲内の乳酸の産生を制御するため、ならびに過剰な乳酸の産生から生じる歩留ロス及び後の工程への悪影響を防ぐためには必ずしも十分ではない。最後に、二酸化硫黄の添加は臭いの悪化を招き得る。
したがって、本発明の目的は、上記問題及び困難を回避する方法を提供することである。
発明
包括的な方法の範囲内では、上記目的は、生産工程中にホップ及び/又は樹木樹脂(ロジン)及び/又は脂肪酸及び/又はこれらの混合物に基づく活性物質を加えることで達成される。該活性物質は、乳酸の産生に影響し得、したがって本方法に特に適切な薬剤である。
前記活性物質の使用は、特に未乾燥のトウモロコシ(新鮮なトウモロコシ又は湿潤トウモロコシ)の貯蔵において特に有利である。トウモロコシの貯蔵中にトウモロコシに前記活性物質を加えることによって、乳酸菌の発生を効果的に抑制することができる。このため、乳酸菌がもたらす糖分の分解による貯蔵損失を回避することができる。同様に、浸漬工程中の乳酸発酵を確実に制御するために、後の処理工程への乳酸菌の侵入を制限することができる。トウモロコシ、特に湿潤トウモロコシ(未乾燥のトウモロコシ)の貯蔵期間を延ばすことができる。貯蔵時の乳酸の発生の減少のため、後の製造工程(例えば、浸漬工程)において使用される二酸化硫黄の量を減少することができる。
好ましくは、貯蔵状態においてできるだけ完全に個々のトウモロコシ粒を活性物質で覆うため、前記活性物質は保存されるトウモロコシに噴霧される。
トウモロコシが貯蔵容器に充填中に前記活性物質が噴霧されると、有利にも、トウモロコシ粒が活性物質で覆われた層状構造が貯蔵容器内で達成され得る。
あるいは、トウモロコシは適切な浸漬浴に通され得る。
貯蔵時の添加に代わり又はそれに加えて、前記活性物質はまた貯蔵後に行われるさらなる処理工程において加えられ得る。
特に、トウモロコシの処理において、該活性物質の添加により二酸化硫黄又は二酸化硫黄を含む化合物の添加を減少させることができ、その減少された量のために二酸化硫黄の好ましい性質を利用することができる一方で過度の二酸化硫黄による悪影響が回避される。該活性物質はしたがって、二酸化硫黄と組み合わせて使用することが最も適している。
あるいは、必要であれば、前記活性物質はまた二酸化硫黄と完全に置き換わることができる。これは特に、いわゆるバイオデンプンの製造にとって非常に重要である。有利には、使用される活性化合物は特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物である。
本発明はさらに、次の処理ステップを有するトウモロコシからのデンプンの製造方法に関する:
(a)原料を準備すること、
(b)浸漬剤で前記原料を処理すること、
(c)前記原料が浸漬工程に供される容器中で前記浸漬剤と前記原料とを貯蔵すること、
(d)前記浸漬工程中の乳酸の産生を制御するために、ホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸及び/又はこれらの混合物に基づく活性化合物を添加すること、
(e)前記浸漬剤を取り出すこと、
(f)前記浸漬された原料を取り出すこと、
(g)前記浸漬された原料をさらに処理すること。
制御された乳酸発酵は、ホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質を有する浸漬水中で行うことができることが意外にも見出された。これにより、該活性物質の添加のため、前記浸漬工程が従来の方法と比べて顕著に少ない二酸化硫黄含有量で行うことができる。
あるいは、特にいわゆるバイオトウモロコシデンプンの製造に関して、二酸化硫黄の添加を完全になくすことができる。
前記活性物質は有利には、好ましくは浸漬工程を行うために容器に充填中に原料に噴霧される。
前記浸漬工程は、3.0〜5.5の範囲のpH値で行われる。温度は35℃〜65℃、好ましくは40℃〜60℃の範囲である。好熱性の乳酸菌は、該pH値範囲及び温度範囲中で増殖することができる。したがって、前記活性物質の使用はこの目的のために特に適している。
前記活性物質は、有利には浸漬剤導入口から容器に加えられる。あるいは、しかしながら、乳酸の産生に応じて個々の容器のバンクに沿った任意の位置でもまた実現可能である。前記活性物質の添加は、浸漬工程中のいかなる位置及びいかなる時点でも特にそして制御された方式で行うことができる、そしてこのようにして乳酸の産生は影響すなわち制御され得る。
本発明はさらに、デンプンの製造工程の一部として形成されるデンプンミルクの中間貯蔵における条件の改善のための前記活性物質の使用に関する。
ここでもまた、前記活性物質の添加は、二酸化硫黄及び二酸化硫黄を含む化合物に置き換わる又は少なくとも部分的に置き換わるものとして行われ得る。適切な活性物質は好ましくは、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物などの化合物である。
本方法のさらなる実施形態は、次の処理工程を有し、天然の穀物原料、特に大麦、ライ麦、オート麦又は小麦を使用するデンプンの製造に関する:
(a)原料、特にミルで粉砕された形態である原料を準備すること、
(b)ペーストを製造するために前記原料を水で処理すること、
(c)任意で前記ペーストを静止状態にすること、
(d)デンプン及びグルテンを分離すること、
(e)前記デンプンをさらに処理すること、
ここでホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質は一連の処理工程(a)〜(e)の中で加えられる。前記方法は、原料ペースト(例えば、小麦粉ペースト又は小麦粉スラリー)の調製及び/又はさらなる処理において乳酸の産生の阻害又は少なくとも制御を確実なものとする。
前記ホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質の添加は、必要に応じて処理工程(a)〜(e)いずれにおいても行うことができる。
特に、該活性物質の添加はまた、いわゆるB−デンプンの糖化中の乳酸の産生を阻害するために行うことができる。
前記活性物質の添加は、この分野において優先的に使用される二酸化塩素に置き換わり得る。二酸化塩素は侵食性があり、敷地内にある工場で(すなわちその場で)二酸化塩素生成のために訓練された人員を使用して通常は生成されなければならない。同様に、健康に有害なカルバメートの使用を回避することができる。
前記活性物質の添加は、同様に二酸化硫黄もしくは二酸化硫黄を含む化合物の代替物又は部分的な代替物として行うことができる。
有利には、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物が活性物質として加えられる。
本発明はさらに、植物原料(特に馬鈴薯又はタピオカ植物又はキャッサバ植物)を使用するデンプンの製造方法に関し、ここでホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質が前記植物原料に加えられる。
前記活性物質の添加は、有利には、刻んだ馬鈴薯片(マッシュ)のポンプ圧送性の改善のために水を加えることの一部として、又はタピオカ植物又はキャッサバ植物の刻んだ塊茎片のポンプ圧送性の改善のために水を加えることの一部として行うことができる。
前記活性物質の添加は、馬鈴薯、馬鈴薯片又はタピオカ植物もしくはキャッサバ植物の塊茎片を保存する場合の汚染物質の減少方法である。
前記活性物質の添加は、グラム陽性の嫌気性汚染物質(クロストリジウム)、微好気性汚染物質及び/又は通性嫌気性汚染物質(乳酸菌、バチルス)の抑制をもたらす。
加えて、前記活性物質は、有利には乳酸の産生の制御のために加えることができる。
次に、本発明を個々の実施例によって説明する。
実施例1:湿潤トウモロコシの貯蔵
トウモロコシデンプン工場の経済規模では、1日当たり500〜200トンのトウモロコシを処理する。トウモロコシ及び小麦デンプン工場は、年に365日製造を行っている。対照的に、馬鈴薯デンプン又は砂糖工場はこれらの原料が限られた貯蔵寿命しか有さないので異なった長さの期間のみ稼動する。デンプンの製造では、主として品質等級がUS−黄色2等及び3等である黄色トウモロコシが使用される。数年間変質なく貯蔵できる可能性があるので大部分は含水率が15%の乾燥トウモロコシが原料として使用される。トウモロコシの栽培地域のデンプン工場はまたしばしば、より入手費用効率がよいので収穫期には含水率が最大30%までの新鮮な未乾燥のトウモロコシを処理する。このトウモロコシは貯蔵期間が数日のみである。
処理前の未乾燥のトウモロコシの貯蔵のため、未乾燥のトウモロコシは、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の形態の活性物質と混合される。このために、特にアルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物を使用することができる。
図1Aによれば、トウモロコシはエレベーター7に供給され、ここから貯蔵容器1の上方に位置するチェーンコンベヤー3まで移動される。エレベーター7からチェーンコンベヤー3までのトウモロコシが移動する領域において、チェーンコンベヤー3に落ちるトウモロコシに活性物質5を噴霧するスプレー装置2が備えられている。活性物質5が噴霧されたトウモロコシ粒は、チェーンコンベヤー3を通り、ここから貯蔵容器1内に落ちる。
その結果、入れられるトウモロコシ粒は周囲が活性物質で覆われ、結果として、貯蔵容器1内に活性物質で処理されたトウモロコシ粒による層状構造6が提供される。これは、乳酸菌の増殖の予防、かつこれにより冒頭に記載された問題を起こすことなく貯蔵期間を延ばす可能性、及び貯蔵損失の防止をもたらす。
あるいは、図1Bから分かるように、適切な浸漬浴を用いても活性物質5をトウモロコシ粒に塗布することができる。このために、スクリューコンベヤー8は、例えば、活性物質5が存在する浸漬浴4を貫いている。
前記活性物質は、例えば、アルカリ水溶液(例えば、ロジンのアルカリ水溶液)に導入される。
湿潤トウモロコシの貯蔵には、特にテトラヒドロ−イソ−アルファ酸が活性物質として非常に適していることが分かっている。
トウモロコシが充填された貯蔵容器(サイロ)の内部では、表面より下では、前記活性物質が有利には酸化プロセスに暴露されないように、通常は嫌気性の条件が広がっている。
実施例2:トウモロコシからのデンプンの製造
貯蔵可能な乾燥されたトウモロコシ粒は固すぎてその技術的な構成要素に分離できない。したがって、前清浄されたトウモロコシはまず、浸漬工程に供される。これは、トウモロコシ粒に存在する全ての物質の分離の成否がこれにより決まるのでトウモロコシデンプンの単離において最も重要で同時に最も複雑な工程である。
清浄されたトウモロコシは、48℃〜50℃まで温められた水で30〜50時間処理される。わずか8〜12時間後に42%〜45%というその最大の含水率になる。水の吸収と同時に、可溶性物質及び生化学的に可溶化された物質(糖分、ペプチド及びアミノ酸、フィチン酸塩(phytatea)、ミネラルならびに乳酸)は、トウモロコシから浸漬水中へ拡散する。好熱性の乳酸菌は、3.8〜4.5のpH値及び48℃〜50℃で増殖することができる。約0.8%〜1.5%の乳酸がトウモロコシ粒中に存在する糖分から好熱性の乳酸菌により製造される。制御されない分解過程が浸漬中に起こらないように、0.1%〜0.3%の二酸化硫黄が浸漬水(デンプン単離の後期からの処理水)に加えられる。この濃度では二酸化硫黄は浸漬水における制御された乳酸発酵を可能にするのみである。添加された二酸化硫黄及び微生物的に生成された乳酸は、浸漬工程中に起こる反応を制御する。前記反応には主に、胚乳の角質部におけるトウモロコシタンパク質の部分的な分解及びタンパク質マトリックスの緩和が含まれる。このマトリックスの緩和は、デンプン及びタンパク質の効果的な分離のために必要である。
トウモロコシによる二酸化硫黄の吸収は、特にバイオデンプンの分野で望ましくなくかつ問題である。さらに、好熱性の乳酸菌による重度の汚染の場合には、許容できる二酸化硫黄の添加は、乳酸の産生を所望の範囲内に制御するため、ならびに過剰な乳酸形成に起因する歩留まり及び後の処理に対する干渉を避けるためには必ずしも十分であるとは限らない。
本発明によれば、トウモロコシの浸漬中の乳酸の産生の制御は、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の添加によって達成される。特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物を浸漬水に直接加える。
この方法で二酸化硫黄の量は減少されるか又は完全に置き換えられる可能性がある。
技術的には、前記浸漬は、排出口で先細りになっている大きく丸いステンレス鋼容器で行われる。半連続的な浸漬では通常複数の容器が使用される。トウモロコシは浸漬容器中に留まる。処理水は、最も長く浸漬されるトウモロコシを収容する浸漬容器に上方から入り、トウモロコシの浸漬時間に反する方向の流れで連続的に流れる。浸漬水は次いで浸漬容器の円錐部分のスクリーンパイプを通って外に流れ出し、次の容器にポンプで送り込まれる。一連の容器全体を通った後、浸漬水は、新しいトウモロコシを有する浸漬容器のスクリーンパイプを流れ、蒸発装置中で濃縮される。このいわゆる重浸漬水(heavy steeping water)は、トウモロコシグルテン試料の成分として畜牛に与えられる。所定時間後、浸漬が完了したトウモロコシを含む容器は浸漬ラインから取り出され、このトウモロコシはミルで粉砕される。この容器はこの時点で新たなトウモロコシで充填される。
連続的な浸漬では、トウモロコシ及び浸漬水の両方を容器中で向流の中で移動させる。新たなトウモロコシは上方から加えられ、浸漬されたトウモロコシとして底から取り出される。浸漬水は下方から供給され、使用済の浸漬水として上方から容器を出てゆく。
本発明によれば、バイオデンプンの製造時のトウモロコシの浸漬工程中の乳酸の産生の制御ならびにトウモロコシ浸漬工程中の乳酸の産生の制御及び二酸化硫黄添加の最小化は、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の使用により行われる。
半連続的な浸漬の場合、乳酸の産生に応じて特にアルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、 ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物を、浸漬容器を通る流れに沿った任意の所望の位置で定量ポンプを用いて浸漬水に加えることができる。連続的な浸漬の場合、ホップ樹脂を、定量ポンプを用いて浸漬容器の浸漬水導入口又は様々な位置で加えることができる。この方法で、浸漬工程のすべての位置及び全ての時点で特にそして制御された方法で乳酸の産生に影響を及ぼすことができる。
浸漬されたトウモロコシは、浸漬により柔軟になった胚芽ができるだけ損傷を受けずに放出されるように歯付きディスクミルで粗く粉砕される。分離された胚芽はデンプンミルク中で浮かび、直列の2機のハイドロサイクロンのヘッドウォーター中でトラップされる。対照的に、デンプン、ファイバー及びパルプは沈降しハイドロサイクロンのテールウォーター中に流出する。
残存するデンプンは、湾曲スクリーン上で洗浄することによりトウモロコシの胚芽から取り出される。トウモロコシの胚芽は次いで脱水され、乾燥され、かつ油分の単離に移される。
胚芽が取り除かれたトウモロコシ懸濁液は次いでミルで微細に粉砕される。ミルによる微細な粉砕により、細胞に包含されていたデンプンが放出される。より粗い殻及び繊維は次に、多段式の湾曲スクリーンステーション中でミルにより粉砕されたデンプンから分離される。繊維及び殻の物質は次いで、付着しているデンプンをできるだけ徹底的に洗い流すためスロットスクリーン中で再び処理水にて向流洗浄される。トウモロコシ飼料の製造のために、殻及び繊維はスクリュー式圧縮機で乾燥物含有率が45%まで脱水され、続いて濃縮されたトウモロコシ浸漬水はトウモロコシ繊維上で乾燥される。通常、乾燥時に含有物に起因する(主にトウモロコシ浸漬水の二酸化硫黄から)強い臭いが放たれる。結果として、臭いの形成を防ぐため技術的装置が通常必要である。本発明は、この臭いの形成を防ぐ又は少なくとも大幅に減少させることが可能である。
したがって本発明はまた、トウモロコシ浸漬工程中にホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の使用することにより二酸化硫黄の使用を最小限にすることができるという、臭いの除去のための技術の使用を減少させる方法を提供する。
殻及び繊維成分の分離後、ミルにより粉砕されたデンプンは次にディサンディングサイクロンに通され、比重を利用してマルチサイクロンで3つの相(デンプン、グルテン及び可溶物)に分離される。グルテン及び可溶物は軽量相としてヘッドウォーターに移り、デンプンミルクは重量相としてテールウォーター中に分離される。
前記グルテンは第二段階では前脱水され濃縮される。分離された処理水は、トウモロコシを浸漬させるための浸漬水として使用される。濃縮グルテンはさらに脱水され、乾燥され、適宜ペレットにされて、動物飼料混合物中のタンパク質成分として使用される。スープ香味料及びグルタミン酸製剤もまた、高割合のグルテンから製造される。
グルテンの一次分離後に形成されるデンプンミルクは、多段式マルチサイクロン装置における集中的な向流洗浄工程に供される。洗浄工程中にタンパク質含有率は0.3%までかつ灰分は0.1%まで減少されてデンプンは濃縮される。精製されたデンプンミルクは、40%〜42%の乾燥物を含み、多くのさらなる生成物、例えば、天然及び加工デンプン、デンプン糖化産物、発酵産物(例えば、アルコール、クエン酸)などの原料として使用される。したがって、前記デンプン製造からの副流は、乳酸菌がそれほど高度には含まれていないのでさらに処理をするのが容易である。
同時に本発明はまた、加工デンプン、デンプン糖化産物及び発酵産物へのさらなる処理の前及びその最中の、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物からの抽出物の使用によるデンプンミルクの中間貯蔵中の乳酸の産生の阻害方法を提供し、二酸化硫黄の使用を減少又は回避することができる。
したがって特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物は、十分な濃度で中間貯蔵タンクに加えられる。
実施例3:小麦デンプンからのデンプンの製造
小麦は、ミール部、胚芽、アリューロン細胞及び種子殻を含む。小麦では、ミール部は約83%を占め、トウモロコシと同程度である。小麦デンプンはミール部中に存在する。しかしながら、小麦タンパク質もまた大部分がミール部中に蓄えられている。したがって、デンプン単離のための原料としての小麦にはトウモロコシとは完全に異なる処理が必要である。
小麦はまずミルにより乾式粉砕される。ここで、繊維及びおそらく胚芽もミル粉砕技術により可能な限り除去される。生じる小麦ふすまは動物飼料の製造に使用される。
次いで湿式法がデンプン及びグルテンの単離のために使用される。小麦は、グルテンが水と共に粘弾性の塊を形成する唯一の種類の穀物である。小麦粉が水と生地にまで練られそしてこの生地がロールされながら水で水簸されると、デンプンは容易に除去される。小麦グルテンは粘弾性の塊として残留する。小麦グルテンは高価なタンパク質であり、トウモロコシグルテンよりもはるかに高額である。種々の技術的な処理方法がこのグルテンの形成及びその分離のために開発されている。トウモロコシデンプンと異なり、小麦デンプンの単離のための一様な処理方法はない。
昔のマーチン法では、21℃〜27℃の水約60%が小麦粉に加えられる。次いで、グルテンを完全に水和させるため生地を約30分間寝かせる。デンプン及びグルテンの分離は、様々な構造のいわゆる生地抽出器の中で行われる。水の中での生地の集中的な混練中に、デンプン全体が水簸される。マーチン法では相当な量の水が必要となる(小麦粉1トン当たり8m3〜12m3)。
現在の通常のスラリー法では、小麦粉は特殊な連続混合機中でスラリーに加工される。ここで、小麦粉は最高55℃の約90%の水と混合される。得られるスラリーは滑らかでペースト様の稠度を有する。グルテンの凝集のために生地を短時間寝かせた後、デンプン及びグルテンの分離はハイドロサイクロン又はデカンターの中で行われる。
本発明によれば、A−デンプンから小麦グルテンを分離するための小麦粉スラリーの調製における乳酸形成の抑制又は少なくとも乳酸形成の制御は、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の使用により行われる。
特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物は、十分な濃度で混合機に加えられる。
小麦は、デンプン粒に2つの画分がある唯一のデンプン原料である。大きなデンプン粒(25μm〜50μm)はA−デンプンと呼ばれ約90%を構成し、小さなデンプン粒(2μm〜15μm)はB−デンプンと呼ばれ約10%を構成する。加えて、B−デンプンはペントサン及びヘミセルロースを含む。スラリー法では、B−デンプンはしたがって、しばしばさらにいわゆるA−マイナスデンプン(小さなデンプン粒)とC−デンプン(ヘミセルロース及びペントサンを含む小さなデンプン粒)とに分けられる。工程を簡素化しかつよりよいデンプン収率を達成するため、酵素混合物(ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ、キシラナーゼ)はスラリーの製造においてしばしば使用される。
第1の分離段階では、A−デンプンは重量相を形成し、グルテン及びB−デンプンは軽量相として取り出される。
前記A−デンプンの分離後、残存するグルテン粒子及び繊維はA−デンプンミルクから洗い流され、ふるい分けされる。デンプンの精製中、A−デンプンミルク(小量の微細なコーンスターチ、タンパク質そして可溶物及び微細な繊維をいまだ含む)は、集中的な洗浄工程及び濃縮に供される。この洗浄工程では、タンパク質含有率は0.3%までかつ灰分は0.1%まで減少される。マルチサイクロン装置又はセパレータステーションの最終段階では、新たな水が加えられる。洗浄水の量は、小麦粉1トン当たり約2.5m3である。精製されたデンプンミルクは、40%〜42%の固形分濃度を有している。このA−デンプンミルクは、天然及び加工デンプン、デンプン糖化産物、発酵産物などの多くのさらなる生成物の原料となる。
グルテン及びB−デンプンの分離は湾曲スクリーン上で行われる。グルテンはスクリーン表面上で典型的な粘弾性の塊を形成する一方、B−デンプンミルクはスクリーンを通り抜ける。
しばしば、A−マイナス(小さい穀物デンプン)及びC−デンプンへのB−デンプンの後処理は行われない。この場合、発酵によりアルコールを得るためペントサン及び繊維と共にB−デンプンは加水分解される。さらなるオプションとしては、動物飼料として小麦ふすま上で不純なデンプンシロップを乾燥させるため、不純なデンプンシロップの清澄及び蒸発がある。
本発明によれば、B−デンプン、ペントサン及び繊維の糖化における乳酸形成の阻害は、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の添加によって達成される。
特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物は十分な濃度で、1つ又は複数の糖化産物の流れ、又は糖化タンク(エタノール処理)にまでも加えられる。
含湿グルテンはほとんどが活性グルテンにまで乾燥される。デンプンと同様に、グルテンも酵素的に処理及び化学的に変性されて、スープ調味料産業における焼き物の材料、子牛飼育用の飼料、及び接着剤を含む種々の生成物に加工される。
マーチン法では、最大8%までの小麦粉物質を含み得る処理水は嫌気的排水処理を経なければならない。スラリー法では、可溶性物質の画分が非常に高いので、処理水は乾燥物が20%〜25%になるまで濃縮される。この濃縮物は貴重な液体飼料である。あるいは、処理水はミルによる粉砕工程からのふすま上で乾燥させることができる。
実施例4:馬鈴薯からのデンプンの製造
馬鈴薯デンプンに関しては稼動期間は約120日である。馬鈴薯にはデンプン原料源としての重要な役割がある。馬鈴薯デンプンは主にその独特の物理的及びコロイド化学的特性に基づいて製造される。馬鈴薯の化学組成は広い範囲にわたり異なる。馬鈴薯は平均してデンプンを19%含むが、デンプンの含有率は8%から30%まで異なり得る。デンプン製造用の工業用馬鈴薯は、17%〜19%の平均デンプン乾燥物含有率を有するはずである。このような馬鈴薯では、20%の商業用含水率(commercial moisture content)を有するデンプン20%〜25%の収率が得られる。
本発明によれば、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の添加によって馬鈴薯の貯蔵中の汚染の減少が達成される。
特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物は、馬鈴薯の貯蔵中にスプレー装置で噴霧される。
水路ならびにドラム又は水桶洗浄での馬鈴薯の清浄後、馬鈴薯はほぼ鋸刃摩砕のみで刻まれる。この方法で、デンプン粒を洗い流すことができるように細胞が開かれるはずである。
通常は、ポンプ圧送性を向上させかつ茶色に着色するのを防ぐため、二酸化硫黄を含む水がマッシュに繰り返し加えられる。植物性アミノ酸であるチロシンは、大気中の酸素が馬鈴薯の細胞中へ侵入することにより茶色の着色料であるメラニンに変換され得る。また、この変色は、すりつぶし、果汁の分離及びデンプンの水簸を真空下で行うことにより防ぐことができる。
馬鈴薯を刻んだ後、新たな水の消費及び結果としての水簸液の量を最小限に抑えるために、果汁はできるだけ完全に分離される。果汁の分離はしばしば単段デカンターで行われる。馬鈴薯マッシュは、馬鈴薯1トン当たりのデンプン精製から、400リットルの処理水で希釈される。希釈された果汁は、デンプンが含まれていない軽量相としてマッシュから分離される。二段デカンターが使用される場合、同様の高分離度(94%)は、15%少ない希釈液で達成される。
果汁は、pHによって凝結されかつ析出され得る可溶性タンパク質を含む。これは動物飼料として使用され、その高いアルカロイド含量のためにヒトの栄養素には適していない。タンパク質の単離後、果汁は逆浸透により濃縮され、濃縮された貯蔵可能な残留する果汁は、その高い窒素、リン及びカリウム含量(PPL、馬鈴薯タンパク液))のため液体肥料として使用される。
繊維(ポテトパルプ)からの馬鈴薯デンプンの水簸は、遠心スクリーン上で行われる。抽出されたデンプンミルクはろ液としてスクリーン本体から離れる一方、ポテトパルプはスクリーン残留物として取り出される。洗浄ステーションは通常多段に構成される。
デンプン粒に加えて、前記抽出からの粗デンプンミルクは、不溶性不純物(例えば、砂及び微細な繊維など)ならびに可溶性不純物(例えば、タンパク質、アミノ酸、脂質及び塩類など)を含む。砂は、まず最も重い成分としてディサンディングサイクロン中で分離される。
次に、粗デンプンミルクは、ジェットセパレーター又はマルチサイクロン装置中で濃縮される。デンプンを含んでいないヘッドウォーターは、可溶性成分のみを含んでおり、果汁分離の前に馬鈴薯マッシュを希釈するために使用される。
本発明によれば、グラム陽性の嫌気性汚染物質(クロストリジウム)、微好気性汚染物質及び通性嫌気性汚染物質(乳酸菌、バチルス)の抑制は、真空下での馬鈴薯マッシュへの馬鈴薯の加工においてホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物からの抽出物の添加により達成される。
特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物は、十分な濃度で馬鈴薯マッシュ又は粗デンプンミルクに加えられる。
さらに、本発明は、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物からの抽出物の使用により、馬鈴薯マッシュへの馬鈴薯の加工中の乳酸の形成を制御することを可能にする。
特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物は、十分な濃度で馬鈴薯マッシュ又は粗デンプンミルクに加えられる。
したがって、デンプンの水簸は、ジェットセパレーター又はマルチサイクロンを含む多段式向流システムで行われる。前記微細な繊維及び可溶性不純物は、ヘッドウォーター中で流去される。精製されたデンプンミルクは、40%の乾燥物濃度を有する。場合によっては、3相ジェットセパレーターにより、3:1の割合で粗い粒子及び微細な粒子のデンプンへの分粒が行われる。馬鈴薯デンプンの特定の特性はアミロペクチン画分のリン酸エステル基上の一価のカチオンに基づいているので、馬鈴薯デンプンの精製では軟水が使用されなければならない。この1価のイオンは、カルシウム又はマグネシウムイオンにより置き換えられてはならない。
前記ヘッドウォーターからの微細な繊維は、デンプンを得るために遠心スクリーンでふるい分けされ、もう一度水簸される。微細な繊維はパルプになり、水簸されたデンプンは、デンプン水簸の初期段階へ戻される。ポテトパルプは遠心スクリーン中で脱水される。これは、タンパク質が豊富な畜牛試料として直接使用されるか又は酸とサイロ貯蔵される。
実施例5:タピオカ植物からのデンプンの製造
タピオカ又はキャッサバデンプンは、熱帯及び亜熱帯で栽培されるマニオクすなわちキャッサバ植物の塊茎様の根から得られる。塊茎はデンプンの製造に使用され、最大で長さ1mまで及び厚さ20cmまでになり得る。塊茎は、厚みが2mm〜3mmの黄色味がかった果皮の下にある茶色の皮に囲まれている。塊茎は、苦い種類及び甘い種類のマニオクの基本的な種類に分けられる。より多くのデンプンを含んでいるので、苦いマニオクは工業目的で栽培される。苦いマニオクはまた、分解の際にシアン化水素酸が放出される青酸グリコシドリナマリンを含む。シアン化水素酸は、タピオカデンプンの製造工程中に蒸発する。今日、タピオカデンプンの処理は馬鈴薯デンプンの処理と本質的に同じである。
本発明によれば、マニオク塊茎の貯蔵中の汚染の減少は、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の添加によって達成される。
特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物は、馬鈴薯の貯蔵中にスプレー装置で噴霧される。
さらに、本発明は、ホップ樹脂、松脂、脂肪酸又はこれらの混合物の抽出物の添加によってまた、マニオクのタピオカデンプンへの加工中のグラム陽性汚染物質の抑制を可能にする。
特に、アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物は、十分な濃度でマニオクのマッシュ又は粗デンプンミルクに加えられる。
符号のリスト
1 貯蔵容器
2 スプレー装置
3 チェーンコンベヤー
4 浸漬浴
5 活性物質
6 層状構造
7 エレベーター
8 スクリューコンベヤー

Claims (28)

  1. デンプンが単離されることになる植物原料を使用するデンプンの製造方法であって、ホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質が前記製造の工程中に加えられることを特徴とする方法。
  2. トウモロコシが植物原料として準備されかつホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質がトウモロコシの貯蔵のために加えられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. トウモロコシが湿潤トウモロコシであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記活性物質が、保存されるトウモロコシに噴霧されることを特徴とする、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記活性物質の噴霧がトウモロコシを貯蔵容器に充填中に行われることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. 前記活性物質が、貯蔵されるトウモロコシに浸漬浴を用いて塗布されることを特徴とする、請求項2又は3に記載の方法。
  7. 前記活性物質の添加が二酸化硫黄又は二酸化硫黄を含む化合物に部分的に置き換わるものとして行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  8. 前記活性物質の添加が二酸化硫黄又は二酸化硫黄を含む化合物に完全に置き換わるものとして行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  9. 前記製造工程に関連する乳酸の産生が前記活性物質の添加により制御されることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記活性物質がアルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物であることを特徴とする、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 下記の方法ステップを有する、植物原料(特にトウモロコシ)を使用するデンプンの製造方法;
    (a)原料を準備すること、
    (b)浸漬剤で前記原料を処理すること、
    (c)前記原料が浸漬工程に供される容器中で前記浸漬剤とともに前記原料を貯蔵すること、
    (d)前記浸漬工程中の乳酸の産生を制御するために、ホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸及び/又はこれらの混合物に基づく活性物質を添加すること、
    (e)前記浸漬剤を取り除くこと、
    (f)前記浸漬された原料を取り出すこと、
    (g)前記浸漬された原料をさらに処理すること。
  12. 前記活性物質が、乳酸の産生の制御のためのさらなる活性物質の添加を減少又は回避させるために加えられることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
  13. 前記さらなる活性物質が二酸化硫黄又は二酸化硫黄を含む化合物であることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 前記活性物質が前記浸漬剤に加えられることを特徴とする、請求項10〜13に記載の方法。
  15. 前記浸漬工程が約3.0〜5.5の範囲のpH値で行われることを特徴とする、請求項11〜14に記載の方法。
  16. 前記浸漬工程が35℃〜65℃、好ましくは40〜60℃の範囲の温度で行われることを特徴とする、請求項11〜15に記載の方法。
  17. 前記活性物質が浸漬剤導入口から前記容器に加えられることを特徴とする、請求項11〜16に記載の方法。
  18. 前記活性物質が前記浸漬工程中の中間点で加えられることを特徴とする、請求項11〜17に記載の方法。
  19. 前記デンプンの製造工程に関連して形成するデンプンミルクの中間貯蔵方法であって、ホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸及び/又はこれらの混合物に基づく活性物質が前記デンプンミルクに加えられることを特徴とする方法。
  20. アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物が活性物質として加えられることを特徴とする、請求項19に記載の方法。
  21. 天然の穀物原料、特に大麦、ライ麦、オート麦又は小麦を使用し、
    (a)特にミルで粉砕された形態である前記原料を準備すること、
    (b)ペーストを製造するために前記原料を水で処理すること、
    (c)任意で前記ペーストを静止状態にすること、
    (d)デンプン及びグルテンを分離すること、
    (e)前記デンプンをさらに処理すること、
    という処理ステップを有するデンプンの製造方法であって、
    ホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質を一連の処理工程(a)〜(e)の中で加える方法。
  22. 前記添加が二酸化塩素もしくはカルバメートに置き換わるもの又は部分的に置き換わるものとして行われることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
  23. アルファ酸、ベータ酸、イソ−アルファ酸、ジヒドロイソ−アルファ酸、テトラヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロイソ−アルファ酸、ヘキサヒドロ−ベータ酸、ロジン、脂肪酸、特にミリスチン酸又はこれらの混合物が活性物質として加えられることを特徴とする、請求項21又は22に記載の方法。
  24. 植物原料、特に馬鈴薯又はタピオカ植物又はキャッサバ植物(前記植物原料は処理段階の合間又は最中では貯蔵されている)を使用するデンプンの製造方法であって、ホップ及び/又は樹木樹脂及び/又は脂肪酸又はこれらの混合物に基づく活性物質を前記植物原料に加えることを特徴とする方法。
  25. 前記活性物質の添加が二酸化硫黄もしくは二酸化硫黄を含む化合物に置き換わるもの又は部分的に置き換わるものとして行われることを特徴とする、請求項24に記載の方法。
  26. 前記添加が、刻んだ馬鈴薯片(マッシュ)又はタピオカ植物又はキャッサバ植物の刻んだ塊茎片のポンプ圧送性の改善のために水を加えることの一部として行われることを特徴とする、請求項24又は25に記載の方法。
  27. 前記活性物質の添加が、グラム陽性の嫌気性汚染物質(クロストリジウム)、微好気性汚染物質及び/又は通性嫌気性汚染物質(乳酸菌、バチルス)の抑制のために行われることを特徴とする、請求項24〜26に記載の方法。
  28. 前記活性物質の添加が乳酸の産生の制御のために行われることを特徴とする、請求項24〜27に記載の方法。
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