JP2010513446A - 癌の治療に使用されるmek阻害剤とsrcキナーゼ阻害剤azd0530との組み合わせ - Google Patents
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Abstract
本発明は、MEK阻害剤とSrcキナーゼ阻害剤AZD0530とを含む、癌の治療に使用される組み合わせに関する。
Description
第1の側面では、本発明は、MEK阻害剤と非受容体型チロシンキナーゼのSrcファミリーのための特定の阻害剤とを含む組み合わせに関する。本発明の組み合わせは癌の治療方法に有用である。また、本発明は、そのような組み合わせを含む医薬組成物及び癌の治療に使用される薬剤の製造又は癌の進行を遅らせるために使用される薬剤の製造における上記組み合わせの使用にも関する。
癌を治療するための現在の選択肢としては、外科的切除、外照射療法及び/又は全身化学療法が挙げられる。これらはある種の癌では一部成功を収めているがその他の癌ではあまり成功していない。癌を治療するための新規治療法が明らかに必要とされている。
近年では、DNAの一部が癌遺伝子、すなわち活性化されると悪性の腫瘍細胞の形成を引き起こす遺伝子に形質転換されることによって細胞が癌化する可能性があることが見出されている(Bradshaw, Mutagenesis, 1986, 1, 91)。悪性細胞の主因の一つは遊走及び浸潤能力であり、周囲組織に遊走することにより宿主組織を破壊し、二次転移巣を形成する。これを達成するために、腫瘍細胞は、様々なシグナル伝達経路の成分の発癌活性化による運動性及び浸潤性表現型を獲得しなければならない。癌遺伝子は増殖因子の受容体であるペプチドの産生を引き起こす。次いで、増殖因子と受容体の複合体が活性化されると細胞の増殖、運動及び浸潤が促進される。癌遺伝子は、シグナル経路成分、例えば、受容体型チロシンキナーゼ類、セリン−スレオニンキナーゼ類、又はras遺伝子等の下流シグナル伝達分子の異常型をコード化することが多い。ras遺伝子は、グアノシン三リン酸(GTP)を経てグアノシン二リン酸(GDP)に加水分解する密接に関連する低分子のグアニンヌクレオチド結合タンパク質をコードする。rasタンパク質はGTPに結合すると活性化して細胞の増殖、形質転換及び浸潤を促進し、GDPに結合すると不活性化する。p21ras変異体の形質転換はそれらのGTPアーゼ活性において不完全であり、したがって活性GTP結合状態が維持される。ras癌遺伝子は、特定の癌で重要な役割を担うことが知られており、ヒトの癌の全症例の20%以上の発生に寄与していることが分かっている。
増殖因子等のリガンドによって活性化されると、分裂促進応答と共役した細胞表面受容体が連鎖反応を開始し、それによりrasタンパク質に対するグアニンヌクレオチド交換活性を活性化することができる。rasタンパク質が活性GTP結合状態にある場合、複数の他のタンパク質が細胞膜に存在するrasと直接相互作用し、その結果、複数の個別経路を経てシグナルが伝達される。特徴がもっとも明確なエフェクタータンパク質はraf癌原遺伝子の産物である。rafとrasの相互作用は細胞増殖の制御における主要な調節段階である。次いで、rafのセリン−スレオニンキナーゼのras媒介活性化によって二重特異性MEK(MEK1及びMEK2)が活性化される。このMEKはマイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(細胞外シグナル調節タンパク質キナーゼ又はERK1及びERK2として知られているMAPK)の直接上流の活性化因子である。今日まで、MEKの基質はMAPK以外には同定されていないが、最近の報告によればMEKがMEKK1及びCot/Tpl−2等の他の上流シグナルタンパク質によっても活性化され得る。活性化されたMAPKが核内に移動して蓄積し、そこでElk−1及びSap1a等の転写因子をリン酸化して活性化し、それによりc−fos等の遺伝子の発現を促進することができる。また、活性化されたMAPKは他のキナーゼ、例えば、p90RSK及び細胞骨格タンパク質もリン酸化する。
ras依存型raf−MEK−MAPKカスケードは、細胞表面から核へ分裂促進及び浸潤シグナルを伝達する役割を担う主要なシグナル伝達経路の一つであり、それにより遺伝子の発現及び細胞の運命が変わる。p21rasの変異体の形質転換は恒常的に活性であり、それによりraf、MEK及びMAPKが活性化し、細胞が形質転換する。アンチセンスraf、ドミナントネガティブMEK変異体又は選択的阻害剤PD098059のいずれかによるMEK活性の阻害により、ras形質転換線維芽細胞の増殖及び形態的形質転換、細胞の運動及び浸潤が阻害されることが示されている。
raf、MEK及びMAPKの活性化機序は、特異的セリン、スレオニン又はチロシン残基のリン酸化による。活性化されたraf及び他のキナーゼは、S218及びS222上でMEK1を、S222及びS226上でMEK2をリン酸化する。その結果、MEKが活性化され、次いで、二重特異性MEKによってT190及びY192上でERK1を、T183及びY185上でERK2がリン酸化及び活性化される。複数のタンパク質キナーゼによってMEKが活性化されると同時に、活性MAPKによって、転写因子、他のタンパク質キナーゼ及び細胞質タンパク質を含む複数の基質タンパク質がリン酸化及び活性化される。それらのいくつかは浸潤過程に関与するが、MEKがMAPKの特異的かつ唯一の活性化因子であり、クロスカスケード制御の中心として機能すると思われる。MEK1及びMEK2のアイソフォームは、異常な特異性を示し、また、触媒サブドメインIXとXの間に、他の既知のMEKファミリーメンバーのいずれにも存在しないプロリンに富むインサートも含む。増殖及び浸潤シグナル伝達における、MEKと他のタンパク質キナーゼとの間のこれらの差異は、MEK(MEK1、MEK2)及び、つい最近ではMEK5の既知の役割と共に、増殖性かつ浸潤性の疾患で使用される治療薬としての選択的MEK阻害剤を発見し使用することができる可能性を示唆している。
従って、MAPKキナーゼ経路阻害剤は、固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療に使用される抗増殖剤及び抗浸潤剤として有用なものでなければならないことが分かっている。
また、例えば、いくつかの癌遺伝子がチロシンキナーゼ酵素をコード化することや、特定の増殖因子受容体がチロシンキナーゼ酵素であることも知られている。同定された最初のチロシンキナーゼ類の群は、そのようなウイルス性癌遺伝子、例えばpp60v−Srcチロシンキナーゼ(別名v−Srcとして知られている)、及び正常細胞内の対応するチロシンキナーゼ類、例えばpp60c−Srcチロシンキナーゼ(別名c−Srcとして知られている)から生じた。
非受容体型チロシンキナーゼ類のSrcファミリーは、細胞内に位置し、かつ腫瘍細胞の運動、転移、浸潤及びその後の転移性腫瘍の増殖に影響を与えるシグナル等の生化学的シグナルの伝達に関わる。Srcファミリーのメンバーとしては、特にc−Src、c−Yes、c−lck及びc−Fynが挙げられる。
さらに、非受容体型チロシンキナーゼ類のSrcファミリーは正常細胞内で高度に制御されているため、細胞外刺激が存在しない場合にも、キナーゼが不活性高次構造に維持されることも知られている。但し、いくつかのSrcファミリーメンバー、例えば、c−Srcチロシンキナーゼは、(正常細胞レベルと比較した場合)通常のヒトの癌では著しく活性化されることが多い。
従って、そのような非受容体型チロシンキナーゼ類の阻害剤は、腫瘍細胞の運動の選択的阻害剤並びに哺乳類の癌細胞の転移及び浸潤の選択的阻害剤として有用であり、転移性腫瘍増殖を阻害するものでなければならないことが分かっている。従って、c−Src非受容体型チロシンキナーゼの主な役割は、局所腫瘍が血流内への転移、他の組織の浸潤及び転移性腫瘍増殖の開始という段階を経て進行する際に必ず必要とされる細胞の運動を規制することである。c−Srcキナーゼは、転移中の腫瘍細胞の浸潤及び遊走能力を引き起こすシグナル伝達工程に関与する。
従って、Srcキナーゼ阻害剤は、抗腫瘍剤、特に哺乳類の癌細胞の運動、転移及び浸潤の選択的阻害剤として有用であり、転移性腫瘍増殖を阻害する。特に、Srcキナーゼ阻害剤は、固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療における抗浸潤剤として有用である。特に、そのような化合物は、転移中の腫瘍細胞の浸潤及び遊走能力を引き起こすシグナル伝達工程に関与するc−Srcキナーゼ等の多様な非受容体型チロシンキナーゼ類のうちの1つ又は複数の阻害に感受性を示す腫瘍の予防又は治療に有用であることが期待されている。さらに、そのような化合物は、c−Src酵素の阻害によって単独又は部分的に媒介されるこれらの腫瘍の予防又は治療に有用であることが期待されている。すなわち、本化合物は、そのような治療を必要とする温血動物においてc−Src酵素阻害作用を発現させるために使用してもよい。具体的には、そのような化合物は固形腫瘍性疾患の予防又は治療に有用であることが期待されている。
従って、そのような非受容体型チロシンキナーゼ類の阻害剤は、腫瘍細胞の運動の選択的阻害剤及び哺乳類の癌細胞の転移及び浸潤の選択的阻害剤として有用であり、転移性腫瘍増殖を阻害するものでなければならないことが分かっている。特に、そのような非受容体型チロシンキナーゼ類の阻害剤は、固形腫瘍性疾患の封じ込め及び/又は治療に使用される抗浸潤剤として有用なものでなければならない。
国際公開WO01/94341号によれば、特定の5位置換キナゾリン誘導体がSrcキナーゼ阻害活性を有しかつ様々な癌の治療に有用な抗浸潤剤であることが知られている。この化合物、4−(6−クロロ−2,3−メチレンジオキシアニリノ)−7−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)エトキシ]−5−テトラヒドロピラン−4−イルオキシキナゾリンはその明細書中の実施例14に化合物No.73として開示されている。上記化合物は強力なSrcキナーゼ阻害剤であり、本明細書ではコード番号AZD0530で識別されている。
本発明の組み合わせは、特定のSrcキナーゼ阻害剤AZD0530をMEK阻害剤と組み合わせることによって癌を処置するための改善された治療を提供することを目的とする。
また、本発明は、国際公開WO03/077914号、WO05/051301号及びWO07/044084号に開示されている、特定のN3アルキル化ベンゾイミダゾール、ピリドン、逆(reverse)ピリドン及びピリダジンのMEK阻害剤を利用する。
国際公開WO03/077914号には、そこに開示されているMEK阻害剤を単独療法として投与してもよいこと又はその発明の化合物に加えて1つ又は複数の他の抗腫瘍物質と組み合わせてもよいことが記載されている。しかし、本発明の特定の組み合わせや、そのような組み合わせが驚くべきほど効果的な結果をもたらすことについては開示されていない。
また、国際公開WO05/051301号には、そこに開示されているMEK阻害剤を単独療法として投与してもよいこと又はその発明の化合物に加えて従来の外科手術、放射線療法又は化学療法と組み合わせてもよいことが記載されている。そのような化学療法は、他の抗浸潤剤(例えば、マリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤及びウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能阻害剤)等の複数の異なるカテゴリーの抗腫瘍剤の1つ又は複数を含むことが記載されている。しかし、本発明の特定の組み合わせや、そのような組み合わせが驚くべきほど効果的な結果をもたらすことについては開示されていない。
また、国際公開WO01/94341号には、そこに開示されているSrcキナーゼ阻害剤を単独療法として投与してもよいこと又はそれらの発明のキナゾリン誘導体に加えて従来の外科手術、放射線療法又は化学療法と組み合わせてもよいことが記載されている。そのような化学療法は、他の抗浸潤剤(例えば、マリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤及びウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子受容体機能阻害剤)等の複数の異なるカテゴリーの抗腫瘍剤の1つ又は複数を含むことが記載されている。しかし、本発明の特定の組み合わせや、そのような組み合わせが驚くべきほど効果的な結果をもたらすことについては開示されていない。
本発明では、Srcキナーゼ及びMEKキナーゼの阻害によって細胞の浸潤が低下することが示されている。意外なことに、国際公開WO01/94341号、WO02/16352号、WO03/077914号、WO05/051301号及びWO2007/044084号に記載されている併用療法の包括的開示内容からの特定の選択が非常に有効であることが見出された。特に、MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩との組み合わせが驚くべきほど効果的な結果をもたらす。より具体的には、MEK阻害剤とSrcキナーゼ阻害剤AZD0530との組み合わせは、MEK阻害剤又はSrcキナーゼ阻害剤AZD0530の一方のみの投与によって得られる効果よりも高い効果をもたらす。
国際公開WO05/051301号には、そこに開示されているMEK阻害剤を抗浸潤剤と組み合わせて使用してもよいことが開示されているが、その併用や、任意のそのような組み合わせが驚くべきほど効果的な結果をもたらすことについては具体的には開示されていない。
国際公開WO01/94341号には、そこに開示されているSrcキナーゼ阻害剤を他の抗浸潤剤又は抗増殖剤と組み合わせて使用してもよいことが開示されているが、MEK阻害剤とSrcキナーゼ阻害剤AZD0530との併用や、任意のそのような組み合わせが驚くべきほど効果的な結果をもたらすことについては具体的には開示されていない。
本発明によれば、MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の治療での使用に適した組み合わせが提供される。
なお、「組み合わせ」という用語は、組み合わせの各成分の同時、連続的又は個別投与を想定している。本発明の一側面では、「組み合わせ」は、MEK阻害剤及びSrc阻害剤の同時投与を想定している。本発明のさらなる側面では、「組み合わせ」は、これらの薬剤の連続的投与を想定している。本発明の別の側面では、「組み合わせ」は、これらの薬剤の個別投与を想定している。これらの薬剤を連続的又は個別に投与する場合、2つ目の成分の投与の遅れは、併用療法の相乗効果の利益を喪失するようなものであってはならない。従って、誤解を回避するために述べるが、本発明は、癌の治療で同時、連続的又は個別に使用される、あるいは、癌の進行を遅らせる場合に同時、連続的又は個別に使用されるMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる組み合わせを提供する。
本発明は、癌の治療のために同時、連続的又は個別に使用される、MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の治療での使用に適した組み合わせをさらに提供する。
好適なMEK阻害剤としては、国際公開WO99/01426号、WO02/06213号、WO03/077914号、WO05/051301号及びWO2007/044084号に開示されている化合物が挙げられる。
特定のMEK阻害剤としては、下記化合物が挙げられる。
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−アミド;
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルメチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド;
1−[6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾル−5−イル]−2−ヒドロキシ−エタノン;
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エトキシ)−アミド;
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド;
6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド;及び
6−(2,4−ジクロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド。
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−アミド;
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルメチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド;
1−[6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾル−5−イル]−2−ヒドロキシ−エタノン;
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エトキシ)−アミド;
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメチル)−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド;
6−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド;及び
6−(2,4−ジクロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド。
さらに特定のMEK阻害剤としては、
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド(以下、MEK阻害剤1という);
2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(以下、MEK阻害剤2という);及び
4−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミド、又はそれらの薬理学的に許容される塩が挙げられる。
6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド(以下、MEK阻害剤1という);
2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(以下、MEK阻害剤2という);及び
4−(4−ブロモ−2−フルオロフェニルアミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−カルボキサミド、又はそれらの薬理学的に許容される塩が挙げられる。
従って、さらなる側面では、本発明は、MEK阻害剤1又はその薬理学的に許容される塩、あるいは、MEK阻害剤2又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の治療での使用に適した組み合わせを提供する。
MEK阻害剤又はAZD0530の好適な薬理学的に許容される塩は、例えば、薬理学的に許容される酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、マレイン酸又はフマル酸等の無機又は有機酸との酸付加塩(例えば、モノ又はジフマル酸塩)である。
MEK阻害剤がMEK阻害剤1である場合、好ましい塩は硫酸水素塩である。MEK阻害剤1の硫酸水素塩は、国際公開WO07/076245号に記載の方法に従って合成することができる。
本発明の癌治療は、奏功率(response rate)、疾患の進行時間及び/又は生存率等の従来の手段によって評価され得る抗腫瘍作用を含む。本発明の抗腫瘍作用としては、腫瘍増殖の阻害、腫瘍増殖の遅延、腫瘍の退行、腫瘍の収縮、治療停止時の腫瘍の再増殖までの時間の増大及び疾患の進行の遅延が挙げられるが、それらに限定されない。例えば、本発明の組み合わせを、固形腫瘍を含む癌の治療を必要とするヒト等の温血動物に投与する場合に、本治療が、例えば抗腫瘍作用の程度、奏功率、疾患の進行時間及び生存率のうちの1つ又は複数によって測定される有益な効果をもたらすことが期待されている。上述のように、本発明の組み合わせは、癌の治療又は予防に対して有益な効果又は相乗効果を与えるか、又は癌の「相乗的治療」を提供すると思われる。本発明によれば、併用療法は、併用療法の一方又は他方の成分を従来の用量で投与した際に達成可能な、例えば、応答の程度、奏功率、疾患の進行時間又は生存期間によって測定される効果が治療的に優れている場合、「相乗効果」又は「相乗的治療」を提供するものとして定義される。例えば、併用療法の効果は、単独のMEK阻害剤又はSrcキナーゼ阻害剤AZD0530によって達成可能な効果よりも治療的に優れている場合に相乗的である。さらに、組み合わせの効果は、単独のMEK阻害剤又はSrcキナーゼ阻害剤AZD05030に対して応答しない(又は応答が乏しい)患者群において有益な効果が得られる場合に相乗的である。また、併用療法の効果は、成分の一方を従来の用量で投与し、他方の成分を減らした用量で投与し、かつ、例えば、応答の程度、奏功率、疾患の進行時間又は生存期間によって測定される治療効果が併用療法の成分の一方を従来の量で投与した際に達成可能な効果と比べて同等又は優れている場合に相乗効果を与えるものとして定義される。特に、応答の程度、奏功率、疾患の進行時間及び生存データの1つ又は複数、特に応答持続期間に悪影響を与えずに、従来の用量で各成分を使用した際に生じる副作用よりも小さい副作用で、MEK阻害剤又はSrcキナーゼ阻害剤AZD0530の従来の用量を減らすことができる場合に相乗作用が存在すると見なされる。
従って、さらなる側面では、本発明は、MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の相乗的治療に使用される組み合わせを提供する。さらなる側面では、本発明は、MEK阻害剤1又はその薬理学的に許容される塩、あるいは、MEK阻害剤2又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の相乗的治療に使用される組み合わせを提供する。
本発明の治療の組み合わせは、好適な医薬組成物の形態で投与してもよい。本発明のこの側面によれば、薬理学的に許容される賦形剤又は担体と共に上記組み合わせを含んでなる、癌の治療での使用に適した医薬組成物が提供される。
本明細書に記載する組成物は、経口投与に適した形態、例えば、錠剤又はカプセル、経鼻又は吸入投与に適した形態、例えば、粉末又は溶液、注射剤(静脈、皮下、筋肉内、血管内注射又は輸液を含む)に適した形態、例えば、無菌溶液、懸濁液又は乳濁液、局所投与に適した形態、例えば、軟膏又はクリーム、直腸投与に適した形態、例えば、座薬であってもよく、又は、投与経路は、腫瘍内への直接注入あるいは領域内(regional)送達又は局所送達によるものであってもよい。本発明の他の態様では、併用療法のMEK阻害剤及びSrcキナーゼ阻害剤AZD0530は、内視鏡により、あるいは気管、病巣、経皮、静脈、皮下、腹腔内、又は腫瘍内を経て送達してもよい。好ましくは、MEK阻害剤を経口投与する。好ましくは、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530を経口投与する。一般に、本明細書に記載する組成物は、従来の賦形剤を使用して従来の方法で調製することができる。本発明の組成物は単一の剤形で提供すると有利である。
MEK阻害剤は、分割投与が必要な場合、通常1日量が例えば体重当たり0.1mg/kg〜75mg/kgとなるように投与する。
Srcキナーゼ阻害剤AZD0530は、分割投与が必要な場合、通常1日量が例えば体重当たり0.1mg/kg〜75mg/kgとなるように投与する。一般に、非経口投与を行う場合には低用量で投与する。従って、例えば、静脈内投与では、例えば体重当たり0.1mg/kg〜30mg/kgの用量を通常使用する。同様に、吸入投与では、例えば体重当たり0.05mg/kg〜25mg/kgの用量を通常使用する。
上述の投与量及び計画は、特定の病状及び患者の全身の状態に応じて異なってもよい。例えば、毒性を減らすために、併用療法の成分の上記用量を減らすことが必要又は望ましい場合もある。投与計画は、専門的技術及び知識を使用して、任意の特定の患者を治療中の医師によって決定することができる。
当然のことながら、本発明に係る医薬組成物は、MEK阻害剤と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530と、薬理学的に許容される賦形剤又は担体とを含んでなる組成物を含む。そのような組成物は、好都合には、癌の治療での同時投与のための本発明の併用治療薬を提供する。
本発明のこの側面によれば、MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩と、薬理学的に許容される賦形剤又は担体とを含んでなる、癌の治療での使用に適した医薬組成物が提供される。
また、本発明に係る医薬組成物は、MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩及び薬理学的に許容される賦形剤又は担体を含む第1の組成物と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩及び薬理学的に許容される賦形剤又は担体を含む第2の組成物とを含んでなる別々の組成物を含む。そのような組成物は、好都合には、癌の治療での連続投与又は個別投与のための本発明の治療の組み合わせを提供するが、該別々の組成物を同時に投与してもよい。
好都合には、本発明のそのような医薬組成物は、MEK阻害剤を含む好適な組成物を有する第1の容器と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530を含む好適な組成物を有する第2の容器をと含んでなるキットを含む。本発明のこの側面によれば、癌の治療に使用されるキットであって:
a)第1の単位剤形(例えば、錠剤又はカプセル)中に薬理学的に許容される賦形剤又は担体と共に含まれるMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩;
b)第2の単位剤形中に薬理学的に許容される賦形剤又は担体と共に含まれるSrcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩;及び
c)該第1及び第2の単位剤形を含む容器手段
を含んでなるキットが提供される。
a)第1の単位剤形(例えば、錠剤又はカプセル)中に薬理学的に許容される賦形剤又は担体と共に含まれるMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩;
b)第2の単位剤形中に薬理学的に許容される賦形剤又は担体と共に含まれるSrcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩;及び
c)該第1及び第2の単位剤形を含む容器手段
を含んでなるキットが提供される。
本発明のさらなる側面によれば、癌の治療を提供するために温血動物に投与される薬剤の製造における、上に定義した組み合わせの使用が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の相乗的治療での使用に適した組み合わせが提供される。
本発明のさらなる側面によれば、癌の治療を必要とする温血動物への上に定義した組み合わせの成分の有効量の投与を含んでなる、癌の治療方法が提供される。
本発明のこの側面によれば、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与前、投与と同時又は投与後に、癌の治療を必要とする温血動物への上に定義したMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与を含んでなる、癌の治療方法も提供される。
本発明のこの側面によれば、癌の治療を必要とする温血動物への上に定義した組み合わせの成分の有効量の同時、連続的又は個別投与を含んでなる、癌の治療方法も提供される。
本発明のこの側面によれば、癌の治療を必要とする温血動物への上に定義したMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩の有効量の同時、連続的又は個別投与とを含んでなる、癌の治療方法も提供される。
本発明のさらなる側面によれば、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与前、投与と同時又は投与後に、ヒト等の温血動物への上に定義したMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与を含んでなる、該動物における悪性又は転移性黒色腫の治療方法が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与前、投与と同時又は投与後に、ヒト等の温血動物への上に定義したMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与を含んでなる、該動物における非小細胞肺癌(NSCLC)の治療方法が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与前、投与後又は投与と同時に、ヒト等の温血動物へのMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩の有効量の投与を含んでなる該動物における癌の治療方法であって、MEK阻害剤及びAZD0530をそれぞれ場合に応じて薬理学的に許容される賦形剤又は担体と共に投与し得る方法が提供される。
本発明のさらなる側面によれば、MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の治療に使用される組み合わせが提供される。
本発明の併用療法は、癌及びカポジ肉腫等の疾患の予防及び治療で特に有用であることが期待されている。特に、本発明のそのような併用療法は、白血病等の血液悪性腫瘍、多発性骨髄腫及びリンパ腫を含む、肺癌、頭頸部癌、脳腫瘍、結腸癌、直腸癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、胆道癌、甲状腺癌、腎臓癌、子宮頸部癌、卵巣癌、子宮癌、皮膚癌、乳癌、膀胱癌、前立腺癌、膵癌等の癌の治療に有用であることが期待されている。特に、本発明のそのような併用療法は、結腸、直腸、膵臓、脳、膀胱、卵巣、乳房、前立腺、肺、肝臓及び皮膚等の原発性及び再発性固形腫瘍の進行を有利に遅らせることが期待されている。本発明の併用療法は、悪性又は転移性黒色腫、結腸直腸癌、膵癌、肝細胞癌、及び非小細胞肺癌(NSCLC)を含む肺癌における腫瘍の進行を有利に遅らせることが期待されている。本発明の併用療法は、悪性又は転移性黒色腫、結腸直腸癌、膵癌、及び非小細胞肺癌(NSCLC)を含む肺癌における腫瘍の進行を有利に遅らせることが期待されている。特に、本発明の併用療法は、悪性又は転移性黒色腫における腫瘍の進行を有利に遅らせることが期待されている。特に、本発明の併用療法は、非小細胞肺癌(NSCLC)における腫瘍の進行を有利に遅らせることが期待されている。特に、本発明の併用療法は、肝細胞癌における腫瘍の進行を有利に遅らせることが期待されている。
上に定義した本発明の併用療法は、単独療法として投与してもよいし、外科手術又は放射線療法あるいは化学療法剤の投与と組み合わせてもよい。場合に応じて本発明の併用療法と共に使用される他の化学療法剤としては、国際公開WO07/076245号に記載されている薬剤が挙げられ、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。そのような化学療法は以下のカテゴリーの薬剤のうちの1つを含むことができる。
(i)血管新生阻害剤
(ii)血管標的薬剤
(iii)細胞増殖抑制剤
(iv)他の抗浸潤剤
(v)増殖因子機能阻害剤
(vi)抗増殖薬/抗腫瘍薬
(vii)生物応答調節剤
(viii)抗体
(ix)アンチセンス療法
(x)遺伝子療法
(xi)免疫療法
(i)血管新生阻害剤
(ii)血管標的薬剤
(iii)細胞増殖抑制剤
(iv)他の抗浸潤剤
(v)増殖因子機能阻害剤
(vi)抗増殖薬/抗腫瘍薬
(vii)生物応答調節剤
(viii)抗体
(ix)アンチセンス療法
(x)遺伝子療法
(xi)免疫療法
MEK阻害剤1(図ではMEK1で示す)は、6−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−7−フルオロ−3−メチル−3H−ベンゾイミダゾール−5−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミドである。本化合物は、国際公開WO03/077914号の実施例10に記載されている。
MEK阻害剤2(図ではMEK2という)は、2−[(2−フルオロ−4−ヨードフェニル)アミノ]−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドである。本化合物を以下の方法で調製した。
工程a:メチル 2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシラートの調製
2−フルオロ−4−ヨードベンゼンアミン(0.058g、0.31mmol)のTHF(2mL)溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.56mL、0.56mmol、1Mヘキサン溶液)を窒素下−78℃で滴下した。その反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。次いで、メチル 2−クロロ−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシラート(0.060g、0.28mmol)のTHF(1mL)溶液を滴下し、その反応混合物を−78℃で25分間撹拌した。その反応混合物をH2Oの添加によりクエンチし、pHを0.1MのHClで調整した後、EtOAc及び飽和NaClで希釈して層を分離した。水層をEtOAcで逆抽出した(1回)。一緒にしたEtOAc層を乾燥し(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:EtOAc=20:1)で精製して白色の結晶性固体として純粋な所望の生成物0.086g(84%)を得た。MS ESI (+) m/z 417 (M+1)を検出; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.56 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.49 (d, 1H), 7.36 (d, 1H), 6.43 (t, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.30 (s, 3H), 2.15 (s, 3H)。
2−フルオロ−4−ヨードベンゼンアミン(0.058g、0.31mmol)のTHF(2mL)溶液に、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(0.56mL、0.56mmol、1Mヘキサン溶液)を窒素下−78℃で滴下した。その反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。次いで、メチル 2−クロロ−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシラート(0.060g、0.28mmol)のTHF(1mL)溶液を滴下し、その反応混合物を−78℃で25分間撹拌した。その反応混合物をH2Oの添加によりクエンチし、pHを0.1MのHClで調整した後、EtOAc及び飽和NaClで希釈して層を分離した。水層をEtOAcで逆抽出した(1回)。一緒にしたEtOAc層を乾燥し(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:EtOAc=20:1)で精製して白色の結晶性固体として純粋な所望の生成物0.086g(84%)を得た。MS ESI (+) m/z 417 (M+1)を検出; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.56 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.49 (d, 1H), 7.36 (d, 1H), 6.43 (t, 1H), 3.85 (s, 3H), 3.30 (s, 3H), 2.15 (s, 3H)。
工程b:2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの調製
メチル 2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシラート(0.500g、1.20mmol)のTHF(60mL)溶液に、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(0.149g、1.44mmol)を添加した。その溶液を0℃に冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(4.81mL、4.81mmol)(1Mヘキサン溶液)を滴下した。その反応混合物を室温に温めた。10分間撹拌した後、その反応混合物を1MのHClの添加によりクエンチし、EtOAcと飽和NaCl間で分配した。その層を分離し、有機層を乾燥し(Na2SO4)、減圧下で濃縮して未精製の黄色固体を得た。その固体を、精製せずに次の工程に使用した。
メチル 2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキシラート(0.500g、1.20mmol)のTHF(60mL)溶液に、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(0.149g、1.44mmol)を添加した。その溶液を0℃に冷却し、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(4.81mL、4.81mmol)(1Mヘキサン溶液)を滴下した。その反応混合物を室温に温めた。10分間撹拌した後、その反応混合物を1MのHClの添加によりクエンチし、EtOAcと飽和NaCl間で分配した。その層を分離し、有機層を乾燥し(Na2SO4)、減圧下で濃縮して未精製の黄色固体を得た。その固体を、精製せずに次の工程に使用した。
工程c:2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミドの調製
未精製の2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(0.585g、1.20mmol)のエタノール(10mL)溶液に、2MのHCl(3mL)水溶液を添加した。その反応混合物を室温で45分間撹拌した。その反応混合物のpHを1MのNaOHでpH7に調整した。その反応混合物をEtOAc及びH2Oで希釈した。有機層を分離し、飽和NaClで洗浄した。一緒にした水層をEtOAcで逆抽出した(1回)。一緒にした有機層を乾燥し(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:MeOH=15:1)で精製して淡黄色固体として2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシル)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(0.421g、2段階で76%)を得た。MS ESI (+) m/z 462 (M+1)パターンを検出; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.77 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.47 (d, 1H), 7.36 (d, 1H), 6.43 (t, 1H), 4.04 (br s, 2H), 3.85 (br s, 1H), 3.74 (br s, 2H), 3.29 (s, 3H), 2.14 (s, 3H)。
未精製の2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−1,5−ジメチル−6−オキソ−N−(2−(ビニルオキシ)エトキシ)−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(0.585g、1.20mmol)のエタノール(10mL)溶液に、2MのHCl(3mL)水溶液を添加した。その反応混合物を室温で45分間撹拌した。その反応混合物のpHを1MのNaOHでpH7に調整した。その反応混合物をEtOAc及びH2Oで希釈した。有機層を分離し、飽和NaClで洗浄した。一緒にした水層をEtOAcで逆抽出した(1回)。一緒にした有機層を乾燥し(Na2SO4)、減圧下で濃縮した。シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン:MeOH=15:1)で精製して淡黄色固体として2−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−N−(2−ヒドロキシエトキシル)−1,5−ジメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−3−カルボキサミド(0.421g、2段階で76%)を得た。MS ESI (+) m/z 462 (M+1)パターンを検出; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.77 (s, 1H), 8.50 (s, 1H), 7.47 (d, 1H), 7.36 (d, 1H), 6.43 (t, 1H), 4.04 (br s, 2H), 3.85 (br s, 1H), 3.74 (br s, 2H), 3.29 (s, 3H), 2.14 (s, 3H)。
実施例
生物学的試験の手順
以下の試験方法を、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530と組み合わせて使用した際のMEK阻害剤の活性を示すために用いることができる。
生物学的試験の手順
以下の試験方法を、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530と組み合わせて使用した際のMEK阻害剤の活性を示すために用いることができる。
細胞浸潤
Srcキナーゼ阻害剤AZD0530、MEK阻害剤1、MEK阻害剤2、並びに、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530とMEK阻害剤1又はMEK阻害剤2との組み合わせによる、HT1080細胞の3Dマトリゲル及び3Dコラーゲン基質内への浸潤に対する阻害能力を以下の方法で測定した。
Srcキナーゼ阻害剤AZD0530、MEK阻害剤1、MEK阻害剤2、並びに、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530とMEK阻害剤1又はMEK阻害剤2との組み合わせによる、HT1080細胞の3Dマトリゲル及び3Dコラーゲン基質内への浸潤に対する阻害能力を以下の方法で測定した。
HT1080細胞は、1971年に35歳の白人男性から単離したヒトの線維肉腫細胞株である。使用したHT1080細胞はオルダリーパーク(Alderley Park)にあるTissue Culture Unitから入手したものである。その細胞を10%ウシ胎仔血清(FCS)及び2mMのL−グルタミンを添加したダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)中で通常に培養する。
線維性コラーゲン又はマトリゲル(商標)基底膜の一方からなる、浸潤アッセイに使用するマトリックス基質を以下のように調製した。
i)線維性コラーゲン
コラーゲン溶液を、以下の成分を室温で穏やかに混合することによって調製した。
Vitrogen100(コラーゲンI型):2mL
10倍ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM):0.525mL
無菌水:2.9mL
0.1規定NaOH:0.5mL
コラーゲン溶液を穏やかに混合し、80μlをトランスウェル(transwell)インサートの上部チャンバーに添加した。トランスウェルインサート(コーニング社(Corning Inorporated)製)は「24ウェル」プレートフォーマットであった。各インサートは8μmの細孔径を有するポリカーボネート膜からなり、膜の直径は6.5mmであった。次いで、これを37oCで24時間無菌環境内に放置した。
ii)マトリゲル(商標)
マトリゲルを一晩かけて冷蔵庫内の氷上で解凍した。80μlをトランスウェルインサート(24ウェルプレートフォーマット)の上部チャンバーに添加した。次いで、これを無菌環境内で37oCで90分間インキュベートした。
i)線維性コラーゲン
コラーゲン溶液を、以下の成分を室温で穏やかに混合することによって調製した。
Vitrogen100(コラーゲンI型):2mL
10倍ダルベッコ変法イーグル培地(DMEM):0.525mL
無菌水:2.9mL
0.1規定NaOH:0.5mL
コラーゲン溶液を穏やかに混合し、80μlをトランスウェル(transwell)インサートの上部チャンバーに添加した。トランスウェルインサート(コーニング社(Corning Inorporated)製)は「24ウェル」プレートフォーマットであった。各インサートは8μmの細孔径を有するポリカーボネート膜からなり、膜の直径は6.5mmであった。次いで、これを37oCで24時間無菌環境内に放置した。
ii)マトリゲル(商標)
マトリゲルを一晩かけて冷蔵庫内の氷上で解凍した。80μlをトランスウェルインサート(24ウェルプレートフォーマット)の上部チャンバーに添加した。次いで、これを無菌環境内で37oCで90分間インキュベートした。
細胞接着アッセイ
HT1080細胞を、DMEM(0.2%ウシ胎仔血清(FCS)+L−グルタミン)培地中で1×105細胞/mLとなるように細胞分離液(シグマ(Sigma)社)を使用して再懸濁した。化合物量(適量として、MEK1を0.1μM、MEK2を0.01μM及びAZD0530を1μM)を一定分量(1mL)の細胞懸濁液に添加した。ジメチルスルホキシド(DMSO)(0.1%)を一定分量(1mL)の細胞懸濁液に添加してコントロールを得た。
HT1080細胞を、DMEM(0.2%ウシ胎仔血清(FCS)+L−グルタミン)培地中で1×105細胞/mLとなるように細胞分離液(シグマ(Sigma)社)を使用して再懸濁した。化合物量(適量として、MEK1を0.1μM、MEK2を0.01μM及びAZD0530を1μM)を一定分量(1mL)の細胞懸濁液に添加した。ジメチルスルホキシド(DMSO)(0.1%)を一定分量(1mL)の細胞懸濁液に添加してコントロールを得た。
化合物量(0.01、0.1及び1μM)又は0.1%DMSO(コントロール)を添加したDMEM(10%FCS+L−グルタミン)750μlをトランスウェルインサートの下部チャンバーに添加した。細胞懸濁液で処理した一定分量(100μl)(1×104細胞)のコントロール及び化合物をマトリゲル及びコラーゲン含有トランスウェルインサートの上部チャンバーに添加した。次いで、トランスウェルインサートを37℃で72時間インキュベートした。
細胞核は、トランスウェルインサートを0.5mLのDMEM(10%FCS+L−グルタミン)+10μMのヘキスト(Hoechst)33342(インビトロジェン(Invitrogen)社製)を含有する24ウェルプレートに浸漬することによって標識した。次いで、0.5mLのDMEM(10%FCS+L−グルタミン)+10μMのヘキストを上部チャンバーに添加した後、トランスウェルインサートを含有するプレートを無菌条件下で37oCで30分間インキュベートした。次いで、プレートを−20oCのメタノール中に室温で10分浸漬することによってトランスウェルを固定した後、トランスウェルを傾けて(tipped)拭い、リン酸緩衝食塩水(PBS)中で2回洗浄した。次いで、それらを共焦点顕微鏡システムで分析するまで、4℃のPBS中に保存した。
共焦点及び画像分析
Bio-Rad Radiance 2000多光子共焦点顕微鏡の20倍対物レンズを使用して、コラーゲン(又はマトリゲル)のゲル表面の細胞及びコラーゲン(又はマトリゲル)のゲル内の連続する20μm断面に位置する浸潤した細胞の光学画像が得られた。画像をイメージプロプラス(Image-Pro-Plus)画像分析ソフトウェアにインポートし、各光学的断層像の画素を計算して各断層像における細胞数の相対値を得た。データをマイクロソフトのエクセルにエクスポートし、特定の距離(例えば、60〜200μm)を超えて又は特定の距離(例えば、60μm)に浸潤している試料当たりの、すべての光学的断層像中で計算した細胞の全数を割合で示した。3通りの試料からの平均値±標準偏差を計算した。Srcキナーゼ阻害剤AZD0530をMEK阻害剤1又は2の一方と組み合わせて使用した場合に、MEK阻害剤1又は2あるいはAZD0530のみを使用した場合に見られる活性よりも高い活性が示された。
Bio-Rad Radiance 2000多光子共焦点顕微鏡の20倍対物レンズを使用して、コラーゲン(又はマトリゲル)のゲル表面の細胞及びコラーゲン(又はマトリゲル)のゲル内の連続する20μm断面に位置する浸潤した細胞の光学画像が得られた。画像をイメージプロプラス(Image-Pro-Plus)画像分析ソフトウェアにインポートし、各光学的断層像の画素を計算して各断層像における細胞数の相対値を得た。データをマイクロソフトのエクセルにエクスポートし、特定の距離(例えば、60〜200μm)を超えて又は特定の距離(例えば、60μm)に浸潤している試料当たりの、すべての光学的断層像中で計算した細胞の全数を割合で示した。3通りの試料からの平均値±標準偏差を計算した。Srcキナーゼ阻害剤AZD0530をMEK阻害剤1又は2の一方と組み合わせて使用した場合に、MEK阻害剤1又は2あるいはAZD0530のみを使用した場合に見られる活性よりも高い活性が示された。
Claims (11)
- MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の治療での使用に適した組み合わせ。
- MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の相乗的治療に使用される組み合わせ。
- 薬理学的に許容される賦形剤又は担体と共に請求項1に記載の組み合わせを含んでなる、癌の治療での使用に適した医薬組成物。
- MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩と、薬理学的に許容される賦形剤又は担体とを含んでなる、請求項3に記載の医薬組成物。
- MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩及び薬理学的に許容される担体を含む第1の組成物と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩及び薬理学的に許容される賦形剤又は担体を含む第2の組成物とを含んでなる、請求項3に記載の医薬組成物。
- 癌の治療を提供するために温血動物に投与される薬剤の製造における請求項1に記載の組み合わせの使用。
- MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の相乗的治療での使用に適した組み合わせ。
- MEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と、Srcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩とを含んでなる、癌の治療に使用される組み合わせ。
- 治療的有効量のMEK阻害剤又はその薬理学的に許容される塩と治療的有効量のSrcキナーゼ阻害剤AZD0530又はその薬理学的に許容される塩との組み合わせの患者への投与を含んでなる、そのような治療を必要とする患者における癌の治療方法。
- 前記MEK阻害剤がMEK阻害剤1又はMEK阻害剤2から選択される、請求項1に記載の組み合わせ。
- 前記MEK阻害剤がMEK阻害剤1又はMEK阻害剤2から選択される、請求項3〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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