JP2010513301A - Il−4若しくはil−13関連の線維症関連の病状を処置するための方法および組成物 - Google Patents

Il−4若しくはil−13関連の線維症関連の病状を処置するための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、治療的組成物、製剤、方法およびデバイスを包含する、最低1種のIL−4若しくはIL−13線維症関連の状態若しくは病状を処置するための組成物および方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、治療的組成物、製剤、投与およびデバイスを包含する、最低1種のIL−4またはIL−4若しくはIL−13線維症関連の病状を処置するための組成物および方法に関する。本出願は、2006年12月15日に出願された第US 60/870,105号明細書を引用することによりそっくりそのまま組み込む。
インターロイキン−4は、B細胞、T細胞、ならびに単球、内皮細胞および線維芽細胞を包含する多くの非リンパ系細胞に対する複数の生物学的影響をもつ、T細胞および肥満細胞由来の多面発現性サイトカインである。それはマウスB細胞によるIgG1およびIgGならびにヒトB細胞によるIgG4およびIgEの分泌を誘導する。IgEならびにおそらくIgG1およびIgG4のIL4依存性産生はIL4誘発性のアイソタイプスイッチングによる。ヒトにおいて、IL4はこの特性をIL13と共有する。IL4の三次元構造はNMRおよびX線結晶学により決定されている。それは主に疎水性コアを伴う小型の球状構造を有する。二本鎖反平行βシートを含有する2個のオーバーハンド結合(overhand connection)をもつ左巻き反平行束中にらせんが配置されている4本のαヘリックス束が該分子の大部分を構成する。該構造はGM−CSF、M−CSFおよびIL3に類似である。
インターロイキン13(IL−13)は活性化T細胞により分泌され、そしてLPSで刺激した単球による炎症性サイトカイン(IL1、IL6、TNF、IL8)の産生を阻害する。ヒトおよびマウスのIL13は、ヒトB細胞上のCD23発現を誘導し、抗Ig若しくはCD40抗体とともにB細胞増殖を促進し、ならびにIgM、IgEおよびIgG4の分泌を刺激する。IL13はまた、ヒト単球の生存を延長しかつMHCクラスIIおよびCD23の表面発現を増大させることも示された。該結晶構造は決定されていないが、しかし理論的分子モデルが構築されている。IL−4およびIL−4若しくはIL−13の双方がそれらの生物学的機能に基づき治療上重要なタンパク質である。IL−4は自己免疫疾患を阻害することが可能であることが示され、ならびにIL−4およびIL−4若しくはIL−13双方が抗腫瘍免疫応答を高める可能性を示した。他方、双方のサイトカインはアレルギー性疾患の病因に関与するため、これらのサイトカインに対するアンタゴニストはアレルギーおよびアレルギー性喘息に対する治療上の利益を潜在的に提供しうる。
非ヒト、キメラ、ポリクローナル(例えば抗血清)および/若しくはモノクローナル抗体(Mab)およびフラグメント(例えばそれらのタンパク質分解性消化産物)は、ある種の疾患を処置することを試みるためにいくつかの場合で開発されている潜在的治療薬である。しかしながら、非ヒトの部分を含んでなるこうした抗体はヒトに投与される場合に免疫応答を導き出す。こうした免疫応答は循環からの該抗体の免疫複合体媒介性の排除をもたらし得、そして反復投与を治療に不適にし、それにより患者に対する治療上の利益を低下させかつIg由来タンパク質の再投与を制限する。例えば、非ヒトの部分を含んでなる抗体の反復投与は血清病および/若しくはアナフィラキシーにつながり得る。これらおよび他のこうした問題を回避するため、当該技術分野で公知のところのキメラ化および「ヒト化」を包含するこうした抗体およびそれらの部分の免疫原性を低下させるための多数のアプローチがとられた。これらのアプローチは低下された免疫原性を有するがしかし他のより少なく望ましい特性をもつ抗体を生じた。
従って、最低1種のIL−4若しくはIL−13線維症関連の病状を処置するための方法および組成物を提供する必要性が存在する。
[発明の要約]
本発明は、最低1種のIL−4若しくはIL−13線維症関連の病状の処置における使用のための、当該技術分野で既知であるものと組合せの、本明細書で記述かつ可能にされるところの、免疫グロブリン、受容体融合タンパク質、切断生成物ならびにそれらの他の指定される部分およびバリアントを包含する最低1種の単離された抗IL−4若しくはIL−13ヒトIg由来タンパク質(Ig由来タンパク質)、ならびに、抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質の組成物、コードする若しくは相補的な核酸、ベクター、宿主細胞、組成物、製剤、デバイス、トランスジェニック動物、トランスジェニック植物を使用する最低1種のIL−4若しくはIL−13関連の線維症の病状を処置するための方法および組成物、ならびにそれらの作成および使用方法を提供する。
本発明は本明細書に記述されるいかなる発明もさらに提供し、そして本明細書に提供されるいかなる特定の記述、態様若しくは実施例にも制限されない。
[発明の詳細な記述]
本発明は、当該記述分野で既知かつ/若しくは本明細書に記述されるところの、治療的有効量で投与される場合に、細胞、組織、器官、動物若しくは患者における、および/または限定されるものでないが関連疾患若しくは処置条件の前、後、若しくは間を挙げることができる多くの異なる条件で必要とされるところの、最低1種のIL−4若しくはIL−13線維症関連の状態若しくは疾患の最低1徴候若しくは症状を調節のため、処置若しくは低下するための方法若しくは組成物中の最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントをさらに提供する。本発明により処置し得る線維症関連状態の制限しない例は、間質性肺疾患、強皮症、肝線維症、腎線維症、サルコイドーシス、肥厚性瘢痕、ケロイド瘢痕、心線維症、加齢黄斑変性若しくはコラーゲン血管疾患を包含する。
本発明はまた、最低1種のIL−4若しくはIL−13ヒトIg由来タンパク質の線維症関連状態を調節する有効量を細胞、組織、器官若しくは動物と接触若しくはそれらに投与することを含んでなる、前記細胞、組織、器官若しくは動物におけるIL−4若しくはIL−13線維症関連状態の最低1種の処置方法も提供し、場合によっては前記動物は霊長類であってよく、場合によってはサル若しくはヒトであってもよい。該方法は、さらに、前記有効量が前記細胞、組織、器官若しくは動物1キログラムあたり0.001〜100mgである場合を包含することができる。こうした方法は、さらに、前記接触すること若しくは前記投与することが、静脈内、筋肉内、ボーラス、腹腔内、皮下、呼吸、吸入、鼻、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内、皮下若しくは経皮から選択される最低1様式による場合を包含し得る。
本発明はまた、水性希釈剤中に最低1種のIL−4若しくはIL−13ヒトIg由来タンパク質、ならびに滅菌水、無菌緩衝水から選択される最低1種、またはフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウおよびチメロサールよりなる群から選択される最低1種の保存剤若しくはそれらの混合物を含んでなり、場合によっては、IL−4若しくはIL−13ヒトIg由来タンパク質の濃度は約0.1mg/mlないし約100mg/mlであり、最低1種の等張剤若しくは最低1種の生理学的に許容できる緩衝液をさらに含んでなる、最低1種の製剤も包含する。
本発明はまた、第一の容器中に凍結乾燥された形態で最低1種のIL−4若しくはIL−13ヒトIg由来タンパク質を含む少なくとも一つの製剤、ならびに滅菌水、無菌緩衝水の最低1種、または水性希釈剤中にフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウおよびチメロサールよりなる群から選択される最低1種の保存剤若しくはそれらの混合物を含んでなる任意の第二の容器を含んでなり、ここで、さらに、IL−4若しくはIL−13ヒトIg由来タンパク質の濃度が約0.1mg/mlないし約500mg/mlの濃度に再構成されており、等張剤をさらに含んでなるか、あるいは生理学的に許容できる緩衝剤をさらに含んでなる、製剤も包含する。
本発明はさらに、必要とする患者に本発明の製剤を投与することを含んでなる、最低1種のIL−4若しくはIL−13媒介性症状の最低1種の処置方法を提供する。
こうしたIg由来タンパク質は、IL−4若しくはIL−13のその受容体の最低1種への結合を阻害する抗体および受容体融合タンパク質を場合によっては包含し得、ならびに以下の基準の3、4、5、6若しくは7のような3若しくはそれ以上を含んでなる。
基準
1.最低1種のヒト野生型(wt)組換え若しくは精製されたIL−4若しくはIL−13、IL−4若しくはIL−13受容体、ならびに/または、限定されるものでないが配列番号42、43若しくは44の1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140および/若しくは14−145の最低1種を挙げることができる1〜145アミノ酸のような、限定されるものでないがIle48、Val48、Gln90、Glu90、Leu95、Ile95、Leu96、Ile96、Leu99、Ile99、Phe103、Tyr103、Asn130および/若しくはGln130の最低1種を挙げることができる他の指定されるIL−4若しくはIL−13ムテインに結合する(ELISAで)。
2.組換えwtヒトIL13またはIL−4若しくはIL−13受容体への結合に特異的であるがしかし構造的に関連するサイトカイン、ヒトGM−CSFに特異的でない(ELISAで)。
3.好ましくはヒトIL−4若しくはIL−13受容体または適当な動物のIL−4若しくはIL−13受容体とのヒト組換えwtヒトIL13相互作用をND50≦10nMで阻害する。
4.ヒト腫瘍TF−1細胞のヒト野生型ヒトIL−4若しくはIL−13依存性の増殖を陰性対照以上に阻害する。
5.ヒトIL13 wt若しくは特定の変異体について≦0.5nM(BIAcoreにより測定されるところの)の見かけのKdを有する。
6.新鮮ヒトB細胞中のヒトIL13wt組換えヒトIL−4若しくはIL−13依存性in vitro IgE産生を阻害し、陰性対照以上の阻害、ならびにB9アッセイ。7.B9アッセイおよび/若しくはELISAで測定され得るところの組換えIL−4若しくはIL−13に対するものに類似の効力で天然のwtヒトIL13と交差反応する。
本発明はさらに、治療および診断用途のためを包含するこうした抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質の組成物、製剤、方法、デバイスおよび用途を提供する。
本発明はさらに、その受容体の1種若しくはそれ以上へのIL−4若しくはIL−13結合を阻害することによる最低1種のIL−4若しくはIL−13線維症関連状態を処置
するのに適するIg由来タンパク質を提供する。
本発明は、単離された、組換えおよび/若しくは合成IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、ならびに最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質をコードする最低1種のポリヌクレオチドを含んでなる組成物およびコーディング核酸分子を提供する。本発明のこうしたIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、特定の完全長Ig由来タンパク質の配列、それらのドメイン、フラグメントおよび指定されるバリアント、ならびに治療的組成物、方法およびデバイスを包含する前記核酸およびIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの作成および使用方法を含んでなる。
本明細書で使用されるところの「抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質」、「抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質部分」、「抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質フラグメント」、「抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質バリアント」「IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質、」「IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質部分」または「IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質フラグメント」および/あるいは「IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質バリアント」などは、in vitro、in situおよび/若しくは好ましくはin vivoでIL−4若しくはIL−13タンパク質の活性、結合、またはIL−4若しくはIL−13タンパク質受容体の活性若しくは結合を減少、遮断、阻害、廃止若しくは妨害し、ならびに、上の基準の最低3〜7個をさらに含んでなる。
例えば、本発明の適するIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントは、最低1種のIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくは受容体を結合し得、そして、抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質、それらの抗原結合フラグメント、およびIL−4若しくはIL−13に特異的に結合するそれらの指定される部分、バリアント若しくはドメインを包含する。適するIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントはまた、例えば本明細書に記述されるか若しくは当該技術分野で既知のところの、IL−4若しくはIL−13タンパク質のRNA、DNA若しくはタンパク質合成、IL−4若しくはIL−13タンパク質の放出、IL−4若しくはIL−13タンパク質若しくは受容体シグナル伝達、膜IL−4若しくはIL−13タンパク質切断、IL−4若しくはIL−13関連活性、IL−4若しくはIL−13タンパク質産生および/または合成も減少遮断、廃止、妨害、予防および/若しくは阻害し得る。
本発明の方法および組成物で有用な抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質(抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質ともまた命名される)は、IL−4若しくはIL−13タンパク質への高親和性結合、および場合によってはかつ好ましくは低毒性を有することを特徴とする。とりわけ、可変領域、定常領域および枠組みのような個々の成分が、個々にかつ/若しくは集合的に、場合によってはかつ好ましくは低免疫原性を有する、本発明のIg由来タンパク質、指定されるフラグメント若しくはバリアントが、本発明で有用である。本発明で使用し得るIg由来タンパク質は、場合によっては、症状の良好ないし優れた軽減および低毒性を伴い延長された期間患者を処置するそれらの能力を特徴とする。低免疫原性および/若しくは高親和性ならびに他の適する特性が達成される治療結果に寄与し得る。「低免疫原性」は、処置される患者の約75%未満、若しくは好ましくは約50%未満で有意のHAHA、HACA若しくはHAMA応答を生じること、および/または処置される患者で低力価を生じる(二重抗原エンザイムイムノアッセイで測定される約300未満、好ましくは約100未満)ことと本明細書で定義する(Elliottら、Lancet 344:1125−1127(1994)(上の
参考文献のそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる))。
利用性
本発明の単離された核酸は、最低1種のIL−4若しくはIL−13状態を調節、処置、軽減する、その発生を予防するのを助ける、若しくはその症状を低下させることを細胞、組織、器官若しくは動物(哺乳動物およびヒトを包含する)で遂げるために使用し得る、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質、そのフラグメント若しくは指定されるバリアントの製造に使用し得る。
こうした方法は、症状、効果若しくは機構のこうした調節、処置、軽減、予防若しくは低下の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に最低1種の抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる組成物若しくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含み得る。有効量は、本明細書に記述されるか若しくは関連技術分野で既知のところの既知の方法を使用して行われかつ決定されるところの、単一若しくは複数投与あたり約0.001ないし500mg/kgの、または単一若しくは複数投与あたり0.01〜5000μg/ml血清濃度の血清濃度、あるいはその中のいずれかの有効範囲若しくは値を達成するための量を含み得る。
引用
本明細書で引用される全部の刊行物若しくは特許は、それらが本発明の時点での従来技術を示すためにかつ/若しくは本発明の記述および使用可能性を提供するために、引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる。刊行物は、いかなる学術的若しくは特許刊行物、または全部の録音・録画、電子若しくは印刷形式を包含するいずれかの媒体形式で利用可能ないかなる他の情報も指す。以下の参考文献は引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる:Ausubelら編、Current Protocols in Molecular Biology、John Wiley &
Sons,Inc.、ニューヨーク州ニューヨーク(1987−2006);Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1989);HarlowとLane、Ig derived proteins,a Laboratory Manual、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1989);Colliganら編、Current Protocols in Immunology、John Wiley & Sons,Inc.、ニューヨーク(1994−2006);Colliganら、Current Protocols in Protein Science、John Wiley & Sons、ニューヨーク州ニューヨーク(1997−2006)。
本発明のIg由来タンパク質
「Ig由来タンパク質」という用語は、Ig由来タンパク質模倣物を包含するか、あるいは一本鎖Ig由来タンパク質およびそれらのフラグメントを包含する、抗体またはその指定されるフラグメント若しくは部分の構造および/若しくは機能を模倣するIg由来タンパク質の部分を含んでなる、Ig由来タンパク質、それらの消化フラグメント、指定される部分およびバリアントを包含することを意図しており、ならびに、治療的タンパク質、抗体、ならびにそれらの消化フラグメント、指定される部分およびバリアントに対する模倣物を含有するタンパク質を包含することもまた意図しており、該タンパク質は、該Ig由来タンパク質、部分若しくはバリアントが由来する抗体の最低1個の相補性決定領域(CDR)を場合によっては置き換える最低1個の機能的IL−4若しくはIL−13タンパク質リガンド結合領域(LBR)を含んでなる。一態様において、Ig由来タンパク質は、最低1種の生物学的に活性の標的(例えば、IL−4若しくはIL−13またはI
L−4若しくはIL−13受容体)を特異的に結合する最低1個のCDR若しくは標的結合領域を含んでなり、ならびに、さらに、配列番号1〜41の最低1種の最低10ないし384〜500アミノ酸、または、2004年6月17日に出願され2005年1月20日に公開された第PCT WO 05/05604号明細書(引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)の図1〜41に記述されるところの最低1個の置換、挿入若しくは欠失を場合によってはさらに含んでなる、表1に記述されるところの対応するH若しくはL鎖アミノ酸配列の最低1領域の少なくとも一部分を含んでなる。こうしたIL−4若しくはIL−13 IgG由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントは、IL−4若しくはIL−13タンパク質抗体若しくは受容体またはリガンドタンパク質あるいはフラグメント若しくはアナログのような最低1種のIL−4若しくはIL−13タンパク質アンタゴニストの構造および/若しくは機能を模倣するものを包含する。機能的フラグメントは、ヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはそれらのフラグメントに結合する抗原結合フラグメントを包含する。例えば、限定されるものでないがFab(例えばパパイン消化による)、Fab’(例えばペプシン消化および部分還元による)ならびにF(ab’)(例えばペプシン消化による)、facb(例えばプラスミン消化による)、pFc’(例えばペプシン若しくはプラスミン消化による)、Fd(例えばペプシン消化、部分還元および再凝集による)、Fv若しくはscFv(例えば分子生物学技術による)フラグメントを挙げることができる、ヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはそれらのフラグメントに結合することが可能なIg由来タンパク質フラグメントが本発明により包含される(例えばColligan、Immunology、上記を参照されたい)。
こうしたフラグメントは、当該技術分野で既知かつ/若しくは本明細書に記述されるところの酵素的切断、合成若しくは組換え技術により製造し得る。Ig由来タンパク質は、1個若しくはそれ以上の終止コドンが天然の終止部位の上流に導入されたIg由来タンパク質遺伝子を使用して多様な切断型でもまた製造し得る。例えば、F(ab’)H鎖部分をコードするキメラ遺伝子を、H鎖のCHドメインおよび/若しくはヒンジ領域をコードするDNA配列を包含するように設計し得る。Ig由来タンパク質の多様な部分を慣習的技術により化学的に一緒に結合し得るか、若しくは遺伝子工学技術を使用して連続した1タンパク質として製造し得る。例えば、ヒトIg由来タンパク質鎖の可変および定常領域をコードする核酸を発現させて連続した1タンパク質を製造し得る。例えば、断片化についてColligan、Immunology、上記、セクション2.8および2.10、ならびに一本鎖Ig由来タンパク質に関してLadnerら、米国特許第4,946,778号明細書およびBird,R.E.ら、Science、242:423−426(1988)(それらの刊行物のそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
本明細書で使用されるところの「ヒトIg由来タンパク質」という用語は、該タンパク質の実質的にすべての部分(例えばCDR、LBR、枠組み、C、Cドメイン(例えばC1、C2、C3)、ヒンジ、(V、V))が、ただ小さな配列の変化若しくは変動を伴い実質的に非免疫原性であるIg由来タンパク質を指す。こうした変化若しくは変動は、場合によってはかつ好ましくは、改変されないヒトIg由来タンパク質に関してヒトでの免疫原性を保持若しくは低下する。従って、ヒトIg由来タンパク質はキメラ若しくはヒト化Igと異なる。機能的に再配列されたヒト免疫グロブリン(例えばH鎖および/若しくはL鎖)遺伝子を発現することが可能である非ヒトの動物または原核生物若しくは真核生物細胞によりヒトIg由来タンパク質を産生させ得る。さらに、ヒトIg由来タンパク質が一本鎖Ig由来タンパク質である場合、それは天然のヒトIg由来タンパク質中に見出されないリンカーペプチドを含み得る。例えば、Fvは、H鎖の可変領域およびL鎖の可変領域を結合する2ないし約8個のグリシン若しくは他のアミノ酸残基のようなリンカーペプチドを含み得る。こうしたリンカーペプチドはヒト起源のものである
とみなされる。最低1種のIL−4若しくはIL−13タンパク質リガンド若しくはその受容体を含んでなるIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質を、単離されたおよび/またはIL−4若しくはIL−13タンパク質あるいは(合成ペプチドのような合成分子を包含する)それらの部分のような適切なリガンドに対し設計し得る。こうしたIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質の製造は、最低1種のIL−4若しくはIL−13タンパク質またはその部分のリガンド結合領域若しくは配列を同定かつ特徴付けるための既知技術を使用して実施する。
p40サブユニットに特異的であるヒトIg由来タンパク質は、単離されたIL−4若しくはIL−13タンパク質または(合成ペプチドのような合成分子を包含する)それらの部分のような適切な免疫原性抗原に対し生じさせ得る。免疫原性抗原の製造およびモノクローナルIg由来タンパク質製造は、いずれかの適する技術を使用して実施し得る。多様な方法が記述されている(例えば、Kohlerら、Nature、256:495−497(1975)およびEur.J.Immunol.6:511−519(1976);Milsteinら、Nature 266:550−552(1977);Koprowskiら、米国特許第4,172,124号明細書;Harlow,E.とD.Lane、1988、Ig derived proteins:A Laboratory Manual、(Cold Spring Harbor Laboratory:ニューヨーク州コールドスプリングハーバー);Current Protocols In Molecular Biology、Vol.2(例えばSupplement
27、94年夏)、Ausubel F.M.ら編(John Wiley & Sons:ニューヨーク州ニューヨーク)、第11章(1991−2006)(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい)。一般に、ハイブリドーマは、適する不死細胞株(例えば、限定されるものでないが、Sp2/0、Sp2/0−AG14、NSO、NS1、NS2、AE−1、L.5、>243、P3X63Ag8.653、Sp2 SA3、Sp2 MAI、Sp2 SS1、Sp2 SA5、U937、MLA 144、ACT IV、MOLT4、DA−1、JURKAT、WEHI、K−562、COS、RAJI、NIH 3T3、HL−60、MLA 144、NAMAIWA、NEURO 2Aなどを挙げることができる骨髄腫細胞株、若しくはヘテロミエローマ、それらの融合生成物、またはそれら由来のいずれかの細胞若しくは融合細胞、あるいは当該技術分野で既知のところのいずれかの他の適する細胞株、例えばwww.atcc.org、www.lifetech.comなど(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい)を、限定されるものでないが単離若しくはクローン化された脾細胞、あるいは組換え若しくは内因性のウイルス、細菌、藻類、原核生物、両生類、昆虫、は虫類、魚類、哺乳動物、げっ歯類、ウマ、ヒツジ(ovine)、ヤギ、ヒツジ(sheep)、霊長類、真核生物のゲノムDNA、cDNA、rDNA、ミトコンドリアDNA若しくはRNA、葉緑体DNA若しくはRNA、hnRNA、mRNA、tRNA、一本鎖、二本鎖若しくは三本鎖、ハイブリダイズされたなど、またはそれらのいずれかの組合せのような内因性若しくは異種いずれかの核酸としてH若しくはL鎖定常若しくは可変または枠組みまたはCDR配列を発現するいずれかの他の細胞を挙げることができるIg由来タンパク質産生細胞と融合することにより製造する。例えば、Ausubel、上記、およびColligan、Immunology、上記、第2章(それぞれ引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
Ig由来タンパク質産生細胞は、目的の抗原で免疫したヒト若しくは他の適する動物の末梢血または好ましくは脾若しくはリンパ節から得ることができる。いずれの他の適する宿主細胞もまた、本発明のIg由来タンパク質、その指定されるフラグメント若しくはバリアントをコードする異種若しくは内因性核酸を発現するのに使用し得る。融合細胞(ハイブリドーマ)若しくは組換え細胞を、選択的培養条件若しくは他の適する既知の方法を
使用して単離し得、そして限界希釈若しくは細胞分取または他の既知の方法によりクローン化し得る。所望の特異性をもつIg由来タンパク質を産生する細胞を適するアッセイ(例えばELISA)により検出し得る。
限定されるものでないが、ペプチド若しくはタンパク質ライブラリー(例えば、限定されるものでないがバクテリオファージ、リボソーム、オリゴヌクレオチド、RNA、cDNAなどのディスプレイライブラリー;例えばCambridge antibody Technologies、英国ケンブリッジシャー;MorphoSys、独国マルティンスライト/プラネック;Biovation、英国スコットランド・アバディーン;BioInvent、スウェーデン・ルント;Dyax Corp.、Enzon、Affymax/Biosite;Xoma、カリフォルニア州バークレー;Ixsysから入手可能なところの)から組換え抗体を選択する方法を挙げることができる、必須の特異性の抗体の他の適する製造若しくは単離方法を使用し得る。例えば、当該技術分野で既知かつ/若しくは本明細書に記述されるところのヒト抗体のレパートリーを産生することが可能である、欧州特許第EP 368,684号、第PCT/GB91/01134号;第PCT/GB92/01755号;第PCT/GB92/002240号;第PCT/GB92/00883号;第PCT/GB93/00605号;米国特許第US 08/350260号(5/12/94);第PCT/GB94/01422号;第PCT/GB94/02662号;第PCT/GB97/01835号;(CAT/MRC);第WO90/14443号;第WO90/14424号;第WO90/14430号;第PCT/US94/1234号;第WO92/18619号;第WO96/07754号;(Scripps);第WO96/13583号、第WO97/08320号(MorphoSys);第WO95/16027号(BioInvent);第WO88/06630号;第WO90/3809号(Dyax);米国特許第US 4,704,692号(Enzon);第PCT/US91/02989号(Affymax);第WO89/06283号;欧州特許第EP 371 998号;同第EP 550 400号;(Xoma);同第EP 229 046号;第PCT/US91/07149号明細書(Ixsys);または化学量論的に生成されたペプチド若しくはタンパク質−米国特許第US
5723323号、同第5763192号、同第5814476号、同第5817483号、同第5824514号、同第5976862号、第WO 86/05803号、欧州特許第EP 590 689号明細書(Ixsys、現在Applied Molecular Evolution(AME)(それぞれ引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)、あるいはトランスジェニック動物の免疫化に頼るもの(例えば、SCIDマウス、Nguyenら、Microbiol.Immunol.41:901−907(1997);Sandhuら、Crit.Rev.Biotechnol.16:95−118(1996);Erenら、Immunol.93:154−161(1998)(それぞれ引用することによりそっくりそのまま組み込まれる)ならびに関連する特許および特許出願)を参照されたい。こうした技術は、限定されるものでないが、リボソームディスプレイ(Hanesら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、94:4937−4942(1997年5月);Hanesら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、95:14130−14135(1998年11月));単一細胞抗体産生技術(例えば選択リンパ球抗体法(selected lymphocyte antibody method)(「SLAM」)(米国特許第5,627,052号明細書、Wenら、J.Immunol.17:887−892(1987);Babcookら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:7843−7848(1996));ゲル微小液滴およびフローサイトメトリー(Powellら、Biotechnol.8:333−337(1990);One Cell Systems、マサチューセッツ州ケンブリッジ;Grayら、J.Imm.Meth.182:155−163(1995);Kennyら、Bio/Technol.13:787−790(1995));B細胞選択(Steenbakkersら、Molec
.Biol.Reports 19:125−134(1994);Jonakら、Progress Biotech、Vol.5、In Vitro Immunization in Hybridoma Technology、Borrebaeck編、Elsevier Science Publishers B.V.、オランダ・アムステルダム(1988))(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を挙げることができる。
非ヒトのIg由来タンパク質のヒト化方法もまた使用することができ、そして当該技術分野で公知である。一般に、ヒト化抗体は非ヒトである供給源からそれに導入された1個若しくはそれ以上のアミノ酸残基を有する。これらの非ヒトのアミノ酸残基はしばしば「輸入」残基と称され、それらは典型的に「輸入」可変ドメインから採られる。ヒト化は、本質的に、ヒト抗体の対応する配列の代わりにげっ歯類CDR(1種若しくは複数)配列を用いることによりWinterらの方法(Jonesら、Nature 321:522(1986);Riechmannら、Nature 332:323(1988);Verhoeyenら、Science 239:1534(1988)(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる))に従って実施し得る。従って、こうした「ヒト化」Ig由来タンパク質は、実質的に無傷のヒト可変ドメイン未満が非ヒトの種からの対応する配列により置換されているキメラIg由来タンパク質(Cabillyら、上記)である。実務において、ヒト化Ig由来タンパク質は、典型的に、数個のCDR残基およびおそらく数個のFR残基がげっ歯類Ig由来タンパク質中の類似の部位からの残基により置換されているヒトIg由来タンパク質である。
ヒト化Ig由来タンパク質の作成において使用されるべきLおよびH双方のヒト可変ドメインの選択を使用して抗原性を低下させ得る。いわゆる「ベストフィット」法に従い、げっ歯類抗体の可変ドメインの配列を既知のヒト可変ドメイン配列のライブラリー全体に対しスクリーニングする。げっ歯類のものに最も近いヒト配列をその後ヒト化抗体のヒト枠組み(FR)として受け入れる(Simsら、J.Immunol.151:2296(1993);ChothiaとLesk、J.Mol.Biol.196:901(1987)(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる))。別の方法は、特定のサブグループのL若しくはH鎖の全部のヒトIg由来タンパク質のコンセンサス配列由来の特定の1枠組みを使用する。同一枠組みを数種の異なるヒト化Ig由来タンパク質に使用し得る(Carterら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.89:4285(1992);Prestaら、J.Immunol.151:2623(1993)(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる))。
Ig由来タンパク質は、場合によっては、抗原に対する高親和性および他の好都合な生物学的特性の保持を伴ってもまたヒト化し得る。好ましい一方法に従いこの最終目標を達成するため、ヒト化Ig由来タンパク質を、親およびヒト化配列の三次元モデルを使用する親配列および多様な概念的ヒト化生成物の解析の過程により製造する。三次元の免疫グロブリンモデルは一般に入手可能でありかつ当業者になじみがある。選択された候補免疫グロブリン配列のありそうな三次元コンホメーション構造を具体的に説明しかつ表示するコンピュータプログラムが利用可能である。これらの表示の検査は候補免疫グロブリン配列の機能における残基のありそうな役割の解析、すなわちその抗原を結合する候補免疫グロブリンの能力に影響する残基の解析を可能にする。こうして、標的抗原(1種若しくは複数)に対する増大された親和性のような所望の抗体の特徴が達成されるように、コンセンサスおよび輸入配列からFR残基を選択かつ組合せ得る。一般に、CDR残基は抗原結合に直接かつ最も実質的に影響することに関与する。
ヒトモノクローナルIg由来タンパク質はハイブリドーマ法により作成し得る。ヒトモ
ノクローナルIg由来タンパク質の製造のためのヒト骨髄腫およびマウス−ヒトヘテロミエローマ細胞株が、例えばKozbor、J.Immunol.133:3001(1984);Brodeurら、Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications、pp.51−63(Marcel Dekker,Inc.、ニューヨーク、1987);およびBoernerら、J.Immunol.147:86(1991)(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)により記述されている。
あるいは、ファージディスプレイ技術および上で提示されたところのを使用して、免疫化されていないドナーからの免疫グロブリン可変(V)ドメイン遺伝子レパートリーからin vitroでヒトIg由来タンパク質および抗体フラグメントを製造し得る。この技術の制限しない一例に従い、抗体Vドメイン遺伝子をM13若しくはfdのような糸状バクテリオファージのメジャー若しくはマイナーいずれかのコートタンパク質中にインフレームでクローン化し、そしてファージ粒子の表面上に機能的抗体フラグメントとして表示させる。該糸状粒子はファージゲノムの一本鎖DNAコピーを含有するため、該抗体の機能的特性に基づく選択はそれらの特性を表す抗体をコードする遺伝子の選択もまたもたらす。従って該ファージはB細胞の特性のいくつかを模倣する。ファージディスプレイは多様な形式で実施し得;それらの総説については、例えばJohnsonら、Current Opinion in Structural Biology 3:564(1993)(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。V遺伝子セグメントの数種の供給源をファージディスプレイに使用し得る。Clacksonら、Nature 352:624(1991)は、免疫したマウスの脾由来のV遺伝子の小型ランダムコンビナトリアルライブラリーから多彩な抗オキサゾロンIg由来タンパク質を単離した。免疫していないヒトドナーからのV遺伝子のレパートリーを構築し得、そして多彩な抗原(自己抗原を包含する)に対するIg由来タンパク質を、Marksら、J.Mol.Biol.222:581(1991)若しくはGriffithら、EMBO J.12:725(1993)(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)により記述される技術に本質的に従って単離し得る。
自然免疫応答において抗体遺伝子は突然変異を高率で蓄積する(体細胞突然変異)。誘導される変化のいくつかはより高い親和性を賦与することができ、そして、高親和性表面免疫グロブリンを表示するB細胞がその後の抗原攻撃の間に優先的に複製かつ分化される。この天然の過程は「鎖シャッフリング」(Marksら、Bio/Technol.10:779(1992))として知られる技術を使用することにより模倣し得る。この方法にで、ファージディスプレイにより得られる「一次」ヒトIg由来タンパク質の親和性は、免疫されないドナーから得られるVドメイン遺伝子の天然に存在するバリアントのレパートリー(レパートリー)でHおよびL鎖V領域遺伝子を順次置き換えることにより改良し得る。この技術はnM範囲の親和性をもつIg由来タンパク質および抗体フラグメントの製造を可能にする。非常に大型のファージ抗体レパートリーを作成するための一戦略はWaterhouseら、Nucl.Acids Res.21:2265(1993)により記述されている。遺伝子シャッフリングは、げっ歯類Ig由来タンパク質からヒトIg由来タンパク質を派生させるのにもまた使用し得、ここでヒト抗体は出発げっ歯類抗体に類似の親和性および特異性を有する。「エピトープ刷り込み(epitope imprinting)」ともまた称されるこの方法により、ファージディスプレイ技術により得られるげっ歯類Ig由来タンパク質のH若しくはL鎖Vドメイン遺伝子がヒトVドメイン遺伝子のレパートリーで置き換えられ、げっ歯類−ヒトキメラを創製する。抗原での選択は機能的抗原結合部位を回復することが可能なヒト可変の単離をもたらす(すなわちエピトープがパートナーの選択を支配する(刷り込む))。残存するげっ歯類Vドメインを置き換えるために該過程を反復する場合にヒト抗体が得られる(1993年4月1日
に公開された第PCT WO 93/06213号明細書を参照されたい)。CDR移植によるげっ歯類Ig由来タンパク質の伝統的なヒト化と異なり、この技術は、げっ歯類起源の枠組み若しくはCDR残基を有しない完全にヒトのIg由来タンパク質を提供する。
最低2種の異なる抗原に対する結合特異性を有するモノクローナル、好ましくはヒト若しくはヒト化Ig由来タンパク質である二特異性Ig由来タンパク質もまた使用し得る。本場合に、結合特異性の一方は最低1種のIL−4若しくはIL−13タンパク質に対し、他方はいずれかの他の抗原に対してである。例えば、IL−4若しくはIL−13タンパク質および最低1種の神経栄養因子または2種の異なる型のIL−4若しくはIL−13ポリペプチドを特異的に結合する二特異性Ig由来タンパク質は、本発明の範囲内にある。
二特異性Ig由来タンパク質の作成方法は当該技術分野で既知である。伝統的に、二特異性Ig由来タンパク質の組換え製造は、2種のH鎖が異なる特異性を有する2種の免疫グロブリンH鎖−L鎖対の共発現に基づく(MilsteinとCuello、Nature 305:537(1983))。免疫グロブリンHおよびL鎖の無作為の取り合わせのため、これらのハイブリドーマ(クアドローマ)は10種の異なる抗体分子の潜在的混合物を産生し、それらの1種のみが正しい二特異性構造を有する。アフィニティークロマトグラフィー段階により通常行われる正しい分子の精製はむしろ厄介であり、そして生成物収量は低い。類似の手順が、1993年5月13日に公開された第WO 93/08829号明細書およびTrauneckerら、EMBO J.10:3655(1991)(引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)に開示されている。
異なるかつより好ましいアプローチにより、所望の結合特異性(抗体−抗原結合部位)をもつ抗体可変ドメインを免疫グロブリン定常ドメイン配列に融合する。該融合は、好ましくは、ヒンジ、第二のH鎖定常領域(C2)および第三のH鎖定常領域(C3)の少なくとも部分を含んでなる免疫グロブリンH鎖定常ドメインとである。融合の少なくとも一方に存在するH鎖結合に必要な部位を含有する第一のH鎖定常領域(C1)を有することが好ましい。免疫グロブリンH鎖融合および所望の場合は免疫グロブリンL鎖をコードするDNAを別個の発現ベクターに挿入し、そして適する宿主生物体にコトランスフェクトする。これは、該構築に使用される3ポリペプチド鎖の等しくない比が最適の収量を提供する態様において、該3ポリペプチドフラグメントの相互比率の調節において大きな柔軟性を提供する。しかしながら、等しい比の最低2ポリペプチド鎖の製造が高収量で生じる場合、若しくは該比がとりわけ重要でない場合は、1個の発現ベクターに2若しくは全3ポリペプチド鎖のコーディング配列を挿入することが可能である。このアプローチの好ましい一態様において、二特異性Ig由来タンパク質は、一方のアームの第一の結合特異性をもつハイブリッド免疫グロブリンH鎖、および他方のアームのハイブリッド免疫グロブリンH鎖−L鎖対(第二の結合特異性を提供する)から構成される。この非対称構造は、二特異性分子の半分のみでの免疫グロブリンL鎖の存在が容易な分離方法を提供するため、不要な免疫グロブリン鎖の組合せからの所望の二特異性化合物の分離を容易にする。二特異性Ig由来タンパク質の製造のさらなる詳細については、例えばSureshら、Methods in Enzymology 121:210(1986)を参照されたい。
ヘテロ複合体(heteroconjugate)Ig由来タンパク質もまた本発明の範囲内にある。ヘテロ複合体Ig由来タンパク質は2種の共有結合されたIg由来タンパク質から構成される。こうしたIg由来タンパク質が、例えば免疫系細胞の標的を不要な細胞に向けるため(米国特許第4,676,980号明細書)およびHIV感染症の処置のため(第WO 91/00360号;第WO 92/00373号;および第EP 0
3089号明細書)に提案されている。ヘテロ複合体Ig由来タンパク質はいずれかの便宜的架橋法を使用して作成し得る。適する架橋剤は当該技術分野で公知であり、そして多数の架橋技術と一緒に米国特許第4,676,980号明細書に開示されている。
好ましい一態様において、本発明の最低1種の抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、細胞株、混合細胞株、不死化細胞若しくは不死化細胞のクローン集団により産生される。不死化IL−4若しくはIL−13産生細胞は、適する方法、例えばヒトIg由来タンパク質産生細胞およびヘテロミエローマの融合、若しくはエプスタイン・バーウイルスへの感染を介する活性化ヒトB細胞の不死化(Niedbalaら、Hybridoma、17(3):299−304(1998);Zanellaら、J Immunol Methods、156(2):205−215(1992);Gustafssonら、Hum Ig derived
proteins Hybridomas、2(1)26−32(1991))を使用して製造し得る。好ましくは、ヒト抗ヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質またはフラグメント若しくは指定される部分若しくはバリアントは、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところのヒトIg由来タンパク質のレパートリーを産生することが可能なトランスジェニック動物(例えばマウス、ラット、ハムスター、非ヒトの霊長類など)の免疫化により生成される。ヒト抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質を産生する細胞をこうした動物から単離し得、そして本明細書に記述される方法のような適する方法を使用して不死化し得る。
ヒト抗原に結合するヒトIg由来タンパク質のレパートリーを産生し得るトランスジェニックマウスを既知の方法により製造し得る(例えば、限定されるものでないが、Lonbergらに交付された米国特許第:5,770,428号、同第5,569,825号、同第5,545,806号、同第5,625,126号、同第5,625,825号、同第5,633,425号、同第5,661,016号および同第5,789,650号;Jakobovitsら 第WO 98/50433号、Jakobovitsら 第WO 98/24893号、Lonbergら 第WO 98/24884号、Lonbergら 第WO 97/13852号、Lonbergら 第WO 94/25585号、Kucherlapateら 第WO 96/34096号、Kucherlapateら 第EP 0463 151 B1号、Kucherlapateら 第EP 0710 719 A1号、Suraniら 米国特許第5,545,807号、Bruggemannら 第WO 90/04036号、Bruggemannら 第EP 0438 474 B1号、Lonbergら 第EP 0814 259 A2号、Lonbergら 第GB 2 272 440 A号明細書、Lonbergら Nature 368:856−859(1994)、Taylorら、Int.Immunol.6(4)579−591(1994)、Greenら、Nature Genetics
7:13−21(1994)、Mendezら、Nature Genetics 15:146−156(1997)、Taylorら、Nucleic Acids Research 20(23):6287−6295(1992)、Tuaillonら、Proc Natl Acad Sci USA 90(8)3720−3724(1993)、Lonbergら、Int Rev Immunol 13(1):65−93(1995)およびFishwaldら、Nat Biotechnol 14(7):845−851(1996)(それぞれ引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる))。一般に、これらのマウスは、機能的に再配列されるか若しくは機能的再配列を受け得る最低1種のヒト免疫グロブリン遺伝子座からのDNAを含んでなる最低1種の導入遺伝子を含んでなる。こうしたマウス中の内因性免疫グロブリン遺伝子座は、内因性遺伝子によりコードされるIg由来タンパク質を産生する該動物の能力を排除するように破壊若しくは欠失し得る。
本明細書で使用されるところの「機能的に再配列される」という用語は、V(D)J組換えを受けておりそれにより1免疫グロブリン鎖(例えばH鎖、L鎖)若しくはそのいずれかの部分をコードする免疫グロブリン遺伝子を生じる免疫グロブリン遺伝子座からのDNAの1セグメントを指す。機能的に再配列された免疫グロブリン遺伝子は、例えばヌクレオチド配列決定、遺伝子セグメント間のコーディング結合部にアニーリングし得るプローブを使用するハイブリダイゼーション(例えばサザンブロッティング、ノーザンブロッティング)、若しくは遺伝子セグメント間のコーディング結合部にアニーリングし得るプライマーを用いる免疫グロブリン遺伝子の酵素的増幅(例えばポリメラーゼ連鎖反応)のような適する方法を使用して直接若しくは間接的に同定し得る。細胞が、特定の1可変領域を含んでなるIg由来タンパク質を産生するか、若しくは特定の配列(例えば最低1種のCDR配列)を含んでなる可変領域を産生するかどうかもまた、適する方法を使用して決定し得る。一例において、mRNAをIg由来タンパク質産生細胞(例えばハイブリドーマ若しくは組換え細胞または他の適する供給源)から単離し得、そしてIg由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントをコードするcDNAを製造するのに使用し得る。該cDNAをクローン化しかつ配列決定し得るか、または、目的の可変領域の一部分(例えばCDR、コーディング結合部)に特異的にアニーリングする第一のプライマーおよび可変領域以外の配列(例えばC1、V)に特異的にアニーリングする第二のプライマーを使用して(例えばポリメラーゼ連鎖反応若しくは他の既知かつ適する方法により)増幅し得る。
類似のタンパク質若しくはフラグメントへの特異的結合についてIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをスクリーニングすることは、ペプチドディスプレイライブラリーを使用して便宜的に達成し得る。本方法は、所望の機能若しくは構造を有する個々のメンバーについてのペプチドの大型の集合物のスクリーニングを必要とする。ペプチドディスプレイライブラリーのIg由来タンパク質スクリーニングは当該技術分野で公知である。表示されるペプチド配列は、長さ3から5000若しくはそれ以上までのアミノ酸、頻繁に5〜100アミノ酸長から、およびしばしば約8から25アミノ酸長までであり得る。ペプチドライブラリーを生成するための直接化学合成法に加え、数種の組換えDNA法が記述されている。1つの型は、バクテリオファージ若しくは細胞の表面上でのペプチド配列の表示を必要とする。各バクテリオファージ若しくは細胞は、特定の表示されるペプチド配列をコードするヌクレオチド配列を含有する。こうした方法は、PCT特許公開第91/17271号、同第91/18980号、同第91/19818号および同第93/08278号明細書に記述されている。ペプチドのライブラリーを生成するための他の系はin vitro化学合成および組換え法の双方の局面を有する。PCT特許公開第92/05258号、同第92/14843号および同第96/19256号明細書を参照されたい。米国特許第5,658,754号;および同第5,643,768号明細書もまた参照されたい。ペプチドディスプレイライブラリー、ベクター、およびスクリーニングキットは、Invitrogen(カリフォルニア州カールズバッド)およびCambridge Ig derived protein Technologies(英国ケンブリッジシャー)のような供給元から商業的に入手可能である。例えば、Enzonに譲渡された米国特許第4704692号、同第4939666号、同第4946778号、同第5260203号、同第5455030号、同第5518889号、同第5534621号、同第5656730号、同第5763733号、同第5767260号、同第5856456号;Dyaxに譲渡された同第5223409号、同第5403484号、同第5571698号、同第5837500号、Affymaxに譲渡された同第5427908号、同第5580717号;Cambridge Ig derived protein Technologiesに譲渡された同第5885793号;Genentechに譲渡された同第5750373号、Xomaに譲渡された同第5618920号、同第5595898号、同第5576195号、同第5698435号、同第5693493号、同第5698417号明細書、Colligan、上
記;Ausubel、上記;若しくはSambrook、上記(上の特許および特許公開のそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
本発明のIg由来タンパク質、指定される部分およびバリアントは、それらの乳中でこうしたIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを産生するヤギ、ウシ、ウマ、ヒツジなどのようなトランスジェニック動物すなわち哺乳動物を提供するように、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする核酸を使用してもまた製造し得る。こうした動物は既知の方法を使用して提供し得る。例えば、限定されるものでないが米国特許第5,827,690号;同第5,849,992号;同第4,873,316号;同第5,849,992号;同第5,994,616号;同第5,565,362号;同第5,304,489号明細書など(それらのそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
本発明のIg由来タンパク質、指定される部分およびバリアントは、植物部分若しくはそれらから培養された細胞中でこうしたIg由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントを産生するトランスジェニック植物および培養植物細胞(限定されるものでないがタバコおよびトウモロコシを挙げることができる)を提供するように、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする核酸を使用して付加的に製造し得る。制限しない一例として、組換えタンパク質を発現するトランスジェニックタバコ葉が、例えば誘導可能なプロモーターを使用して、大量の組換えタンパク質を提供するのに成功裏に使用されている。例えばCramerら、Curr.Top.Microbol.Immunol.240:95−118(1999)およびその中に引用される参考文献を参照されたい。また、トランスジェニックトウモロコシが、他の組換え系で産生若しくは天然の供給源から精製されたものに同等な生物学的活性を伴い商業生産レベルで哺乳動物タンパク質を発現させるのに使用されている。例えばHoodら、Adv.Exp.Med.Biol.464:127−147(1999)およびその中に引用される参考文献を参照されたい。一本鎖Ig由来タンパク質(scFv)のようなIg由来タンパク質フラグメントを包含するIg由来タンパク質が、タバコ種子およびバレイショ塊茎を包含するトランスジェニック植物種子からもまた大量に産生されている。例えばConradら、Plant Mol.Biol.38:101−109(1998)およびその中に引用される参考文献を参照されたい。従って、本発明のIg由来タンパク質、指定される部分およびバリアントは既知の方法に従ってトランスジェニック植物を使用してもまた産生し得る。例えばFischerら、Biotechnol.Appl.Biochem.30:99−108(Oct.、1999)、Maら、Trends Biotechnol.13:522−7(1995);Maら、Plant Physiol.109:341−6(1995);Whitelamら、Biochem.Soc.Trans.22:940−944(1994);およびそれらの中で引用される参考文献もまた参照されたい。上の参考文献のそれぞれは引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる。
本発明のIg由来タンパク質は広範な親和性(K)でヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはフラグメントを結合し得る。好ましい一態様において、本発明の最低1種のヒト抗体は、場合によってはヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはフラグメントを高親和性で結合し得る。例えば、ヒト抗体は、約10−9Mに等しいか若しくはそれ未満のK、あるいはより好ましくは約0.10〜9.99(またはその中のいずれかの範囲若しくは値)×10−8、10−9、10−10、10−11、10−12、10−13、10−14、10−15またはその中のいずれかの範囲若しくは値に等しいか若しくはそれ未満のKで、ヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しく
はフラグメントを結合し得る。
抗原に対するIg由来タンパク質のアフィニティー若しくはアビディティーは、いずれかの適する方法を使用して実験的に測定し得る。(例えば、Fundamental Immunology、Paul,W.E.編、Raven Press:ニューヨーク州ニューヨーク(1984)中Berzofskyら、“Ig derived protein−Antigen Interactions,”;Kuby,Janis Immunology、W.H.Freeman and Company:ニューヨーク州ニューヨーク(1992);およびその中に記述される方法を参照されたい)。特定の1Ig由来タンパク質と抗原の相互作用の測定されるアフィニティーは、異なる条件(例えば塩濃度、pH)下で測定される場合に変動し得る。従って、アフィニティーおよび他の抗原結合パラメータ(例えばK、K、K)の測定は、好ましくはIg由来タンパク質および抗原の標準化溶液、ならびに本明細書に記述される緩衝液のような標準化緩衝液を用いて行う。
核酸分子
本発明のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質、指定されるフラグメント、バリアント若しくはそれらのコンセンサス配列の最低1種の連続するアミノ酸の最低90〜100%をコードするヌクレオチド配列のような本明細書に提供される情報、またはこれらの配列の最低1種を含んでなる寄託されたベクターを使用して、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする本発明の核酸分子を、本明細書に記述されるか若しくは当該技術分野で既知のところの方法を使用して得ることができる。
本発明の核酸分子は、mRNA、hnRNA、tRNA若しくはいずれかの他の形態のようなRNAの形態、または、限定されるものでないがクローニングにより得られるか若しくは合成で製造されるcDNAおよびゲノムDNAを挙げることができるDNAの形態、あるいはそれらのいずれかの組合せにあり得る。DNAは三本鎖、二本鎖若しくは一本鎖、またはそれらのいずれかの組合せであり得る。DNA若しくはRNAの最低1本の鎖のいずれの部分も、センス鎖としてもまた知られるコーディング鎖であり得るか、または、それはアンチセンス鎖ともまた称される非コーディング鎖であり得る。
本発明の単離された核酸分子は、限定されるものでないが最低1種のH鎖若しくはL鎖のそれぞれCDR1、CDR2および/若しくはCDR3のような最低1個のCDRの最低1個の指定される部分を挙げることができる、場合によっては1個若しくはそれ以上のイントロンを含むオープンリーディングフレーム(ORF)を含んでなる核酸分子;IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのコーディング配列を含んでなる核酸分子;ならびに、上述されたものと実質的に異なるヌクレオチド配列を含んでなるがしかし遺伝暗号の縮重により本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質をなおコードする核酸分子を包含し得る。もちろん遺伝暗号は当該技術分野で公知である。従って、本発明の特定のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするこうした縮重核酸バリアントを生成させることは当業者に慣例であろう。例えばAusubelら、上記を参照されたく、そしてこうした核酸バリアントは本発明に包含される。
本明細書に示されるとおり、IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする核酸を含んでなる本発明の核酸分子は、限定されるものでないが、Ig由来タンパク質フラグメントのアミノ酸配列を独力でコードするもの;Ig由来タンパク質全体若しくはその一部分のコーディング配列;Ig由来
タンパク質、フラグメント若しくは部分のコーディング配列、ならびに、限定されるものでないが、転写、スプライシングおよびポリアデニル化シグナルを包含するmRNAプロセシングにおいてある役割(例えばmRNAのリボソーム結合および安定性)を演じる転写され翻訳されない配列のような非コーディング5’および3’配列を挙げることができる付加的な非コーディング配列と一緒になった最低1種のイントロンのような前述の付加的なコーディング配列を伴う若しくは伴わない、最低1種のシグナルリーダー若しくは融合ペプチドのコーディング配列のような付加的な配列;付加的な機能性を提供するもののような付加的なアミノ酸をコードする付加的なコーディング配列を挙げることができる。従って、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする配列は、融合されたIg由来タンパク質、またはIg由来タンパク質フラグメント若しくは部分を含んでなる指定される部分若しくはバリアントの精製を容易にするペプチドをコードする配列のようなマーカー配列に融合させ得る。
本明細書に記述されるところのポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズするポリヌクレオチド
本発明は、本明細書のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質をコードするポリヌクレオチドに選択的ハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする単離された核酸を提供する。従って、本態様のポリヌクレオチドはこうしたポリヌクレオチドを含んでなる核酸を単離、検出かつ/若しくは定量するために使用し得る。例えば、本発明のポリヌクレオチドを使用して、寄託されたライブラリー中の部分的若しくは完全長のクローンを同定、単離若しくは増幅し得る。いくつかの態様において、該ポリヌクレオチドはヒト若しくは哺乳動物核酸ライブラリーから単離されたゲノム若しくはcDNA配列、またはそうでなければそれからのcDNAに相補的である。
好ましくは、cDNAライブラリーは最低80%完全長の配列、好ましくは最低85%若しくは90%完全長の配列、およびより好ましくは最低95%完全長の配列を含んでなる。該cDNAライブラリーは稀な配列の表示を増大させるよう正規化し得る。低若しくは中程度の緊縮性のハイブリダイゼーション条件は、典型的にしかし独占的にでなく相補配列に関して低下された配列の同一性を有する配列とともに使用する。中程度および高緊縮性の条件は場合によってはより大きな同一性の配列に使用し得る。低緊縮性条件は約70%の配列の同一性を有する配列の選択的ハイブリダイゼーションを可能にし、そしてオルソロガス若しくはパラロガス配列を同定するのに使用し得る。
場合によっては、本発明のポリヌクレオチドは、本明細書に記述されるポリヌクレオチドによりコードされるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの少なくとも一部分をコードすることができる。本発明のポリヌクレオチドは、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするポリヌクレオチドへの選択的ハイブリダイゼーションに使用し得る核酸配列を包含する。例えばAusubel、上記;Colligan、上記(それぞれ引用することより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
核酸の構築
本発明の単離された核酸は、当該技術分野で公知のところの(a)組換え法、(b)合成技術、(c)精製技術、若しくはそれらの組合せを使用して作成し得る。
核酸は便宜的に本発明のポリヌクレオチドに加えて配列を含み得る。例えば、1個若しくはそれ以上のエンドヌクレアーゼ制限部位を含んでなるマルチクローニング部位をポリヌクレオチドの単離で補助するように核酸に挿入し得る。また、翻訳可能な配列を本発明の翻訳されたポリヌクレオチドの単離で補助するために挿入し得る。例えば、ヘキサヒスチジンマーカー配列は本発明のタンパク質を精製するための便宜的手段を提供する。本発
明の核酸(コーディング配列を除外する)は、場合によっては本発明のポリヌクレオチドのクローニングおよび/若しくは発現のためのベクター、アダプター若しくはリンカーである。
付加的な配列を、クローニングおよび/若しくは発現においてそれらの機能を最適化するため、ポリヌクレオチドの単離で補助するため、または細胞へのポリヌクレオチドの導入を向上させるためにこうしたクローニングおよび/若しくは発現配列に付加し得る。クローニングベクター、発現ベクター、アダプターおよびリンカーの使用は当該技術分野で公知である。(例えばAusubel、上記;若しくはSambrook、上記を参照されたい)
核酸の組換え構築方法
RNA、cDNA、ゲノムDNA若しくはそれらのいずれかの組合せのような本発明の単離された核酸組成物は、当業者に既知のいずれかの数のクローニング方法論を使用して生物学的供給源から得ることができる。いくつかの態様において、緊縮性条件下で本発明のポリヌクレオチドに選択的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプローブを使用して、cDNA若しくはゲノムDNAライブラリー中の所望の配列を同定する。RNAの単離ならびにcDNAおよびゲノムライブラリーの構築は当業者に公知である。(例えばAusubel、上記;若しくはSambrook、上記を参照されたい)
核酸のスクリーニングおよび単離方法
cDNA若しくはゲノムライブラリーは、本明細書に開示されるもののような本発明のポリヌクレオチドの配列に基づくプローブを使用してスクリーニングし得る。プローブを使用して、同一若しくは異なる生物体中でゲノムDNA若しくはcDNA配列とハイブリダイズして相同な遺伝子を単離し得る。当業者は、多様な程度のハイブリダイゼーションの緊縮性を該アッセイで使用し得ることを認識することができ;そしてハイブリダイゼーション若しくは洗浄媒体いずれも緊縮性であり得る。ハイブリダイゼーションの条件がより緊縮性になる際に、二重鎖形成が起こるためにプローブと標的の間のより大きな程度の相補性が存在しなければならない。緊縮性の程度は、温度、イオン強度、pH、およびホルムアミドのような部分的変性溶媒の存在の1種若しくはそれ以上により制御し得る。例えば、ハイブリダイゼーションの緊縮性は、例えば0%ないし50%の範囲内のホルムアミドの濃度の操作により反応体溶液の極性を変えることにより便宜的に変動させる。検出可能な結合に必要とされる相補性(配列同一性)の程度は、ハイブリダイゼーション媒体および/若しくは洗浄媒体の緊縮性に従って変動することができる。相補性の程度は、至適には100%、若しくは90〜100%、またはその中のいずれかの範囲若しくは値であることができる。しかしながら、プローブおよびプライマー中の小さな配列の変動が、ハイブリダイゼーションおよび/若しくは洗浄媒体の緊縮性を低下させることにより補償され得ることが理解されるべきである。
RNA若しくはDNAの増幅方法は当該技術分野で公知であり、そして、本明細書に提示される教示および手引きに基づき、過度の実験を伴わずに本発明により使用し得る。
DNA若しくはRNAの既知の増幅方法は、限定されるものでないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および関係する増幅方法(例えば、Mullisらへの米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、同第4,800,159号、同第4,965,188号;Taborらへの同第4,795,699号および同第4,921,794号;Innisへの同第5,142,033号;Wilsonらへの同第5,122,464号;Innisへの同第5,091,310号;Gyllenstenらへの同第5,066,584号;Gelfandらへの同第4,889,818号;Silverらへの同第4,994,370号;Biswasへの同第4,766,067号;Ri
ngoldへの同第4,656,134号明細書を参照されたい)、ならびに二本鎖DNA合成の鋳型として標的配列に対するアンチセンスRNAを使用するRNA媒介性増幅(Malekらへの米国特許第5,130,238号明細書、商標NASBAをもつ)(これらの参考文献の内容全体は引用することにより本明細書に組み込まれる)を挙げることができる。(例えばAusubel、上記;若しくはSambrook、上記を参照されたい。)
例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術を使用して、本発明のポリヌクレオチドおよび関連する遺伝子の配列をゲノムDNA若しくはcDNAライブラリーから直接増幅し得る。PCRおよび他のin vitro増幅方法は、例えば、発現されるべきタンパク質をコードする核酸配列をクローン化するため、サンプル中の所望のmRNAの存在を検出するためのプローブとして使用するための核酸を作成するため、核酸配列決定のため、若しくは他の目的上もまた有用であり得る。in vitro増幅方法により当業者を指図するのに十分な技術の例は、Berger、上記、Sambrook、上記およびAusubel、上記、ならびにMullisら、米国特許第4,683,202号明細書(1987);およびInnisら、PCR Protocols A Guide to Methods and Applications、編、Academic Press Inc.、カリフォルニア州サンディエゴ(1990)に見出される。ゲノムPCR増幅のための商業的に入手可能なキットが当該技術分野で既知である。例えばAdvantage−GCゲノムPCRキット(Clontech)を参照されたい。T4遺伝子32タンパク質(Boehringer Mannheim)を、長いPCR産物の収量を向上させるために使用し得る。
核酸の合成構築方法
本発明の単離された核酸は既知の方法による直接化学合成によってもまた製造し得る(例えばAusubelら、上記を参照されたい)。化学合成は一般に一本鎖オリゴヌクレオチドを生じ、それを相補配列とのハイブリダイゼーションにより、若しくは鋳型として該一本鎖を使用するDNAポリメラーゼでの重合により二本鎖DNAに転化し得る。当業者は、DNAの化学合成は約100若しくはそれ以上の塩基の配列に制限され得る一方で、より長い配列をより短い配列の連結により得ることができることを認識するであろう。
組換え発現カセット
本発明は本発明の核酸を含んでなる組換え発現カセットをさらに提供する。本発明の核酸配列、例えば本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするcDNA若しくはゲノム配列を使用して、最低1種の所望の宿主細胞に導入し得る組換え発現カセットを構築し得る。組換え発現カセットは、典型的に、意図している宿主細胞中でのポリヌクレオチドの転写を指図することができる転写開始制御配列に作動可能に連結されている本発明のポリヌクレオチドを含むことができる。異種および非異種(すなわち内因性)双方のプロモーターを本発明の核酸の発現を指図するのに使用し得る。
いくつかの態様において、プロモーター、エンハンサー若しくは他の要素としてはたらく単離された核酸を、本発明のポリヌクレオチドの発現を上方若しくは下方制御するように非異種の形態の本発明のポリヌクレオチドの適切な位置(上流、下流若しくはイントロン中)に導入し得る。例えば、内因性プロモーターは突然変異、欠失および/若しくは置換によりin vivo若しくはin vitroで変えることができる。
本発明のポリヌクレオチドは所望のとおりセンス若しくはアンチセンスいずれの向きでも発現させ得る。センス若しくはアンチセンスいずれの向きの遺伝子発現の制御も観察可能な特徴に直接の影響を有し得ることが認識されるであろう。
別の抑制方法はセンス抑制である。センスの向きに構成された核酸の導入は、標的遺伝子の転写を阻害するための有効な手段であることが示されている。
本発明のポリヌクレオチド上のペンダント基としての多様な架橋剤、アルキル化剤およびラジカル生成種を、核酸を結合、標識、検出および/若しくは切断するのに使用し得る。Knorreら、Biochimie 67:785−789(1985);Vlassovら、Nucleic Acids Res.14:4065−4076(1986);IversonとDervan、J.Am.Chem.Soc.109:1241−1243(1987);Meyerら、J.Am.Chem.Soc.111:8517−8519(1989);Leeら、Biochemistry 27:3197−3203(1988);Homeら、J.Am.Chem.Soc.112:2435−2437(1990);WebbとMatteucci、J.Am.Chem.Soc.108:2764−2765(1986);Nucleic Acids Res.14:7661−7674(1986);Feteritzら、J.Am.Chem.Soc.113:4000(1991)。核酸を結合、検出、標識および/若しくは切断するための多様な化合物が当該技術分野で既知である。例えば、米国特許第5,543,507号;同第5,672,593号;同第5,484,908号;同第5,256,648号;および同第5,681941号明細書(それぞれ引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
ベクターおよび宿主細胞
本発明はまた、本発明の単離された核酸分子を包含するベクター、該組換えベクターで遺伝子的に工作されている宿主細胞、および当該技術分野で公知であるのところの組換え技術による最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製造にも関する。例えばSambrookら、上記;Ausubelら、上記(それぞれ引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
ポリヌクレオチドは、場合によっては宿主中での増殖のための選択可能なマーカーを含有するベクターに結合し得る。一般に、プラスミドベクターは、リン酸カルシウム沈殿のような沈殿物中で、若しくは荷電した脂質との複合体中で導入される。ベクターがウイルスである場合、適切なパッケージング細胞株を使用してそれをin vitroでパッケージングし得、そしてその後宿主細胞中に形質導入し得る。
DNA挿入断片は適切なプロモーターに効果的に連結すべきである。発現構築物は、転写開始、終止のための部位、および転写された領域中に翻訳のためのリボソーム結合部位をさらに含有することができる。該構築物により発現される成熟転写物のコーディング部分は、好ましくは翻訳されるべきmRNAの初めの翻訳開始および終わりに適切に配置された終止コドン(例えばUAA、UGA若しくはUAG)を包含することができ、UAAおよびUAGが哺乳動物若しくは真核生物細胞発現に好ましい。
発現ベクターは、好ましくは、しかし場合によっては最低1種の選択可能なマーカーを包含することができる。こうしたマーカーは、限定されるものでないが、真核生物細胞培養物のためのメトトレキサート(MTX)、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR、米国特許第4,399,216号;同第4,634,665号;同第4,656,134号;同第4,956,288号;同第5,149,636号;同第5,179,017号明細書、アンピシリン、ネオマイシン(G418)、ミコフェノール酸若しくはグルタミン合成酵素(GS、米国特許第5,122,464号;同第5,770,359号;同第5,827,739号明細書)耐性、ならびに大腸菌(E.coli)および他の細菌若しくは原
核生物中で培養するためのテトラサイクリン若しくはアンピシリン耐性遺伝子(上の特許はここに引用することによりそっくりそのまま組み込まれる)を挙げることができる。上述された宿主細胞に適切な培地および培養条件は当該技術分野で既知である。適するベクターは当業者に容易に明らかであろう。ベクター構築物の宿主細胞中への導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介性トランスフェクション、陽イオン性脂質媒介性トランスフェクション、電気穿孔法、形質導入、感染若しくは他の既知の方法により遂げることができる。こうした方法は、Sambrook、上記、第1〜4章および第16〜18章;Ausubel、上記、第1、9、13、15、16章のような当該技術分野で記述されている。
本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、融合タンパク質のような改変された形態で発現させ得、そして分泌シグナルのみならずしかしまた付加的な異種機能領域も包含し得る。例えば、付加的なアミノ酸、とりわけ荷電したアミノ酸の一領域を、宿主細胞中、精製の間、若しくはその後の取扱および貯蔵の間の安定性および難分解性を向上させるために、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのN末端に付加し得る。また、精製を容易にするために、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントにペプチド部分を付加し得る。こうした領域はIg由来タンパク質若しくはその最低1種のフラグメントの最終調製前に除去し得る。こうした方法は、Sambrook、上記、第17.29〜17.42章および第18.1〜18.74章;Ausubel、上記、第16、17および18章のような多くの標準的実験室手引書に記述されている。
当業者は、本発明のタンパク質をコードする核酸の発現に利用可能な多数の発現系を知っている。
あるいは、本発明の核酸は、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードする内因性DNAを含有する宿主細胞で(操作により)スイッチを入れることにより宿主細胞中で発現させ得る。こうした方法は、例えば米国特許第5,580,734号、同第5,641,670号、同第5,733,746号および同第5,733,761号明細書(引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)に記述されるとおり当該技術分野で公知である。
Ig由来タンパク質、それらの指定される部分若しくはバリアントの製造に有用な細胞培養物を具体的に説明するのは哺乳動物細胞である。哺乳動物細胞系はしばしば細胞の単層の形態にあることができるとは言え、哺乳動物細胞懸濁液若しくはバイオリアクターもまた使用し得る。無傷のグリコシル化タンパク質を発現することが可能な多数の適する宿主細胞株が当該技術分野で開発されており、そして、COS−1(例えばATCC CRL 1650)、COS−7(例えばATCC CRL−1651)、HEK293、BHK21(例えばATCC CRL−10)、CHO(例えばATCC CRL 1610)およびBSC−1(例えばATCC CRL−26)細胞株、Cos−7細胞、CHO細胞、hep G2細胞、P3X63Ag8.653、SP2/0−Ag14、293細胞、HeLa細胞などを包含し、これらは例えばAmerican Type Culture Collection、バージニア州マナサスから容易に入手可能である。好ましい宿主細胞は骨髄腫およびリンパ腫細胞のようなリンパ系起源の細胞を包含する。とりわけ好ましい宿主細胞は、P3X63Ag8.653細胞(ATCC受託番号CRL−1580)およびSP2/0−Ag14細胞(ATCC受託番号CRL−1851)である。とりわけ好ましい一態様において、組換え細胞はP3X63Ab8.653若しくはSP2/0−Ag14細胞である。
これらの細胞の発現ベクターは、限定されるものでないが複製起点;プロモーター(例
えば後期若しくは初期SV40プロモーター、CMVプロモーター(米国特許第5,168,062号;同第5,385,839号明細書)、HSV tkプロモーター、PGK(ホスホグリセリン酸キナーゼ)プロモーター、EF−1αプロモーター(米国特許第5,266,491号明細書)、最低1種のヒト免疫グロブリンプロモーター;エンハンサー、および/若しくはリボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位(例えばSV40ラージT抗原ポリA付加部位)のようなプロセシング情報部位、ならびに転写終止配列を挙げることができる発現制御配列の1種若しくはそれ以上を包含し得る。例えばAusubelら、上記;Sambrookら、上記を参照されたい。本発明の核酸若しくはタンパク質の製造に有用な他の細胞は、例えばAmerican Type
Culture Collectionの細胞株およびハイブリドーマのカタログ(Catalogue of Cell Lines and Hybridomas)(www.atcc.org)または他の既知の若しくは商業的供給源から既知かつ/若しくは入手可能である。
真核生物宿主細胞を使用する場合、ポリアデニル化若しくは転写終止配列が典型的にベクターに組み込まれる。終止配列の一例はウシ成長ホルモン遺伝子からのポリアデニル化配列である。転写物の正確なスプライシングのための配列もまた包含し得る。スプライシング配列の一例は、SV40からのVP1イントロン(Spragueら、J.Virol.45:773−781(1983))である。加えて、宿主細胞中での複製を制御する遺伝子配列を当該技術分野で既知のとおりベクターに組み込み得る。
Ig由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントの精製
IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、限定されるものでないがプロテインA精製、硫酸アンモニウム若しくはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオン若しくは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを挙げることができる公知の方法により組換え細胞培養物から回収かつ精製し得る。高速液体クロマトグラフィー(「HPLC」)もまた精製に使用し得る。例えばColligan、Current Protocols in Immunology、若しくはCurrent Protocols in Protein Science、John Wiley & Sons、ニューヨーク州ニューヨーク(1997−2006)、例えば第1、4、6、8、9、10章(それぞれ引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、天然に精製される産物、化学合成手順の生成物、ならびに組換え技術により例えば酵母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞を包含する真核生物宿主から製造される生成物を包含する。組換え製造手順で使用される宿主に依存して、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントはグリコシル化され得るか、若しくはグリコシル化されないことができ、グリコシル化が好ましい。こうした方法は、Sambrook、上記、第17.37〜17.42節;Ausubel、上記、第10、12、13、16、18および20章、Colligan、Protein Science、上記、第12〜14章(全部は引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)のような多くの標準的実験室手引書に記述されている。
IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質、フラグメントおよび/若しくはバリアント
本発明の単離されたIg由来タンパク質は、本明細書により完全に論考されるところの本発明のポリヌクレオチドのいずれか1種によりコードされるIg由来タンパク質または
指定される部分若しくはバリアント、あるいはいずれかの単離若しくは製造されたIg由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントを含んでなる。
好ましくは、ヒトIg由来タンパク質または抗原結合フラグメントはヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはフラグメントを結合し、そしてそれにより該タンパク質の生物学的活性を実質的に中和する。最低1種のIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはフラグメントの最低1種の生物学的活性を部分的に若しくは好ましくは実質的に中和するIg由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントは、該タンパク質若しくはフラグメントを結合し得、そしてそれにより、最低1種のIL−4若しくはIL−13受容体へのIL−4若しくはIL−13の結合、または他のIL−4若しくはIL−13依存性若しくは媒介性の機構により媒介される活性を阻害する。本明細書で使用されるところの「Ig由来タンパク質を中和すること」という用語は、ヒトp40若しくはp19タンパク質若しくはフラグメント関連の依存性の活性をアッセイに依存して約20〜120%、好ましくは最低約60、70、80、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100%若しくはそれ以上阻害し得るIg由来タンパク質を指す。ヒトIL−4若しくはIL−13関連の依存性の活性を阻害する抗ヒトIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの能力は、好ましくは、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1種の適するIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質若しくはタンパク質アッセイにより評価される。本発明のヒトIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、いずれかのクラス(IgG、IgA、IgM、IgE、IgDなど)若しくはサブクラス(例えばIgA1、IgA2、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4など)またはアイソタイプのものであり得、そしてκ若しくはλ L鎖を含み得る。一態様において、ヒトIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、IgG H鎖若しくは定義されるフラグメント、例えばアイソタイプIgG1、IgG2、IgG3若しくはIgG4の最低1種を含んでなる。この型のIg由来タンパク質は、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1種のヒトL鎖(例えばIgG、IgAおよびIgM(例えばγ1、γ2、γ3、γ4)導入遺伝子を含んでなるトランスジェニックマウス若しくは他のトランスジェニックの非ヒトの哺乳動物を使用することにより製造し得る。別の態様において、抗ヒトIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質またはその指定される部分若しくはバリアントはIgG1 H鎖およびIgG1 L鎖を含んでなる。
本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、最低1種のIL−4若しくはIL−13タンパク質、サブユニット、フラグメント、部分若しくはそれらのいずれかの組合せに特異的な最低1種の指定されるエピトープを結合する。該最低1種のエピトープは、前記タンパク質の最低一部分を含んでなる最低1種のIg由来タンパク質結合領域を含み得、そのエピトープは好ましくは前記タンパク質の最低1種の細胞外、可溶性、親水性、外的若しくは細胞質部分から構成される。制限しない例として、(a)IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、ヒトIL−4若しくはIL−13の最低1サブユニットよりなる群から選択されるアミノ酸配列全体に対する最低1〜3個を含んでなる最低1エピトープで特異的に結合する。該最低1個の特異的エピトープは、限定されるものでないが配列番号42、43若しくは44の1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140、140−145の最低1種の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14アミノ酸を挙げることができるヒトIL−4若しくはIL−13のサブユニットの最低1アミノ酸のいずれかの組合せを含み得る。
一般に、本発明のヒトIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントは、最低1個のヒト相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)若しくは最低1個のH鎖可変領域のバリアント、ならびに最低1個のヒト相補性決定領域(CDR1、CDR2およびCDR3)若しくは最低1個のL鎖可変領域のバリアントを含んでなる抗原結合領域を含んでなることができる。制限しない一例として、Ig由来タンパク質または抗原結合部分若しくはバリアントはH鎖CDR3および/若しくはL鎖CDR3の最低1個を含み得る。特定の一態様において、Ig由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントは、対応するCDR1、2および/若しくは3のアミノ酸配列を有する最低1個のH鎖CDR(すなわちCDR1、CDR2および/若しくはCDR3)の少なくとも一部分を含んでなる抗原結合領域を有し得る。別の特定の態様において、Ig由来タンパク質または抗原結合部分若しくはバリアントは、対応するCDR1、2および/若しくは3のアミノ酸配列を有する最低1個のL鎖CDR(すなわちCDR1、CDR2および/若しくはCDR3)の最低1部分を含んでなる抗原結合領域を有し得る。こうしたIg由来タンパク質は、慣習的技術を使用してIg由来タンパク質の多様な部分(例えばCDR、枠組み)を化学的に一緒に結合することにより、組換えDNA技術の慣習的技術を使用してIg由来タンパク質をコードするある(すなわち1種若しくはそれ以上の)核酸分子を製造かつ発現することにより、またはいずれかの他の適する方法により製造し得る。
抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質は、定義されるアミノ酸配列を有するH若しくはL鎖可変領域の最低1種を含み得る。例えば、好ましい一態様において、抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質は最低1種のH鎖可変領域および/若しくは最低1種のL鎖可変領域の最低1種を含んでなる。ヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはフラグメントに結合しかつ定義されるH若しくはL鎖可変領域を含んでなるヒトIg由来タンパク質は、ファージディスプレイ(Katsube,Y.ら、Int J Mol.Med、1(5):863−868(1998))のような適する方法、または当該技術分野で既知かつ/若しくは本明細書に記述されるところのトランスジェニック動物を使用する方法を使用して製造し得る。例えば、機能的に再配列されたヒト免疫グロブリンH鎖導入遺伝子、および機能的再配列を受け得るヒト免疫グロブリンL鎖遺伝子座からのDNAを含んでなる導入遺伝子を含んでなるトランスジェニックマウスを、ヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはそれらのフラグメントで免疫化してIg由来タンパク質の産生を導き出し得る。所望の場合は、Ig由来タンパク質産生細胞を単離し得、そしてハイブリドーマ若しくは他の不死化Ig由来タンパク質産生細胞を本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のとおり製造し得る。あるいは、Ig由来タンパク質、指定される部分若しくはバリアントは、コードする核酸若しくはその部分を使用して適する宿主細胞中で発現させ得る。
本発明はまた、本明細書に記述されるアミノ酸配列と実質的に同一である配列中のアミノ酸を含んでなるIg由来タンパク質、抗原結合フラグメント、免疫グロブリン鎖およびCDRにも関する。好ましくは、こうしたIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメント、およびこうした鎖若しくはCDRを含んでなるIg由来タンパク質は、高親和性(例えば約10−9M未満若しくはそれに等しいK)でヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはフラグメントを結合し得る。本明細書に記述される配列と実質的に同一であるアミノ酸配列は、保存的アミノ酸置換ならびにアミノ酸の欠失および/若しくは挿入を含んでなる配列を包含する。保存的アミノ酸置換は、第一のアミノ酸の特性に類似である化学および/若しくは物理特性(例えば電荷、構造、極性、疎水性/親水性)を有する第二のアミノ酸による第一のアミノ酸の置換を指す。保存的置換は以下の群すなわちリシン(K)、アルギニン(R)およびヒスチジン(H);アスパラギン酸(D)およびグルタミン酸(E);アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、チロシン(Y)、K、R、H、DおよびE;アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、プロリン(P)、フェニルアラニン(F)、トリ
プトファン(W)、メチオニン(M)、システイン(C)およびグリシン(G);F、WおよびY;C、SおよびT内の別のものによる1アミノ酸の置換を包含する。
アミノ酸記号
本発明のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを構成するアミノ酸はしばしば略記される。アミノ酸の呼称は、当該技術分野で十分に理解されるところのその一文字記号、その三文字記号、名称、若しくは3ヌクレオチコドン(1種若しくは複数)によりアミノ酸を呼称することにより示し得る(Alberts,B.ら、Molecular Biology of The Cell、第3版、Garland Publishing,Inc.、ニューヨーク、1994を参照されたい)。
Figure 2010513301
本発明のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、本明細書に明記されるところの天然の突然変異若しくは人的操作のいずれかからの1個若しくはそれ以上のアミノ酸置換、欠失若しくは付加を包含し得る。
もちろん、当業者が行うとみられるアミノ酸置換の数は上述されたものを包含する多くの因子に依存する。一般的に言って、いずれかの所定のIL−4若しくはIL−13ポリペプチドのアミノ酸置換、挿入若しくは欠失の数は、本明細書に明記されるところの1〜30またはその中のいずれかの範囲若しくは値のような40、30、20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1を超えないことができる。
機能に不可欠である本発明のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント中のアミノ酸は、部位特異的突然変異誘発若しくはアラニンスキャニング突然変異誘発(例えばAusubel、上記、第8、15章;CunninghamとWells、Science 244:1081−1085(1989))のような当該技術分野で既知の方法により同定し得る。後者の処置は分子中のすべての残基で単一アラニン突然変異を導入する。生じる変異体分子をその後限定されるものでないが最低1種のIL−4若しくはIL−13中和活性を挙げることができる生物学的活性について試験する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの結合に重要である部位は、結晶化、核磁気共鳴若しくは光親和性標識(Smithら、J.Mol.Biol.224:899−904(1992)およびde Vosら、Science 255:306−312(1992))のような構造解析によってもまた同定し得る。
本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、あるいはそれらの指定されるバリアントは、本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントからのいずれかの数の連続するアミノ酸残基を含み得、その数は、IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント中の連続する残基の数の10〜100%からよりなる整数の群から選択される。場合によっては、連続するアミノ酸のこの下位配列は、長さが最低約10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250若しくはそれ以上のアミノ酸、またはその中のいずれかの範囲若しくは値である。さらに、こうした下位配列の数は、最低2、3、4若しくは5のような1から20までよりなる群から選択されるいずれかの整数であり得る。
当業者が認識するであろうとおり、本発明は、本発明の最低1種の生物学的に活性のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを包含する。生物学的に活性のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、天然の(非合成の)、内因性の若しくは関連したおよび既知のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの比活性の最低20%、30%若しくは40%、および好ましくは最低50%、60%若しくは70%、ならびに最も好ましくは最低80%、90%若しくは95%〜1000%の比活性を有する。酵素活性および基質特異性の尺度のアッセイおよび定量方法は当業者に公知である。
別の局面において、本発明は、有機部分の共有結合により修飾されている本明細書に記述されるところのヒトIg由来タンパク質および抗原結合フラグメントに関する。こうした修飾は、改良された薬物動態特性(例えば増大されたin vivo血清半減期)をもつIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントを生じ得る。該有機部分は、直鎖状若しくは分枝状の親水ポリマー基、脂肪酸基若しくは脂肪酸エステル基であり得る。特定の態様において、親水ポリマー基は約800ないし約120,000ダルトンの分子量を有し得、そしてポリアルカングリコール(例えばポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG))、炭水化物ポリマー、アミノ酸ポリマー若しくはポリビニルピロリドンであり得、また、脂肪酸若しくは脂肪酸エステル基は約8から約40個までの炭素原子を含み得る。
本発明の修飾Ig由来タンパク質および抗原結合フラグメントは、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントに直接若しくは間接的に共有結合されている1個若しくはそれ以上の有機部分を含み得る。本発明のIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントに結合されている各有機部分は、独立に親水ポリマー基、脂肪酸基若しくは脂肪酸エステル基であり得る。本明細書で使用されるところの「脂肪酸」という用語は
モノカルボン酸およびジカルボン酸を包含する。該用語が本明細書で使用されるところの「親水ポリマー基」は、オクタン中でよりも水中でより溶解性である有機ポリマーを指す。例えばポリリシンはオクタン中でよりも水中でより溶解性である。従って、ポリリシンの共有結合により修飾されたIg由来タンパク質が本発明により包含される。本発明のIg由来タンパク質を修飾するのに適する親水ポリマーは直鎖状若しくは分枝状であり得、そして例えばポリアルカングリコール(例えばPEG、モノメトキシポリエチレングリコール(mPEG)、PPGなど)、炭水化物(例えばデキストラン、セルロース、オリゴ糖、多糖など)、親水性アミノ酸のポリマー(例えばポリリシン、ポリアルギニン、ポリアスパラギン酸など)、ポリアルカンオキシド(例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシドなど)およびポリビニルピロリドンを包含する。好ましくは、本発明のIg由来タンパク質を修飾する親水ポリマーは、別個の分子実体として約800ないし約150,000ダルトンの分子量を有する。例えばPEG5000およびPEG20,000(ここで下付き数字はポリマーの平均分子量(ダルトン)である)を使用し得る。
親水ポリマー基は1ないし約6個のアルキル、脂肪酸若しくは脂肪酸エステル基で置換し得る。脂肪酸若しくは脂肪酸エステル基で置換されている親水ポリマーは適する方法を使用することにより製造し得る。例えば、アミン基を含んでなるポリマーを脂肪酸若しくは脂肪酸エステルのカルボキシレートに結合し得、そして脂肪酸若しくは脂肪酸エステル上の活性化カルボキシレート(例えばN,N−カルボニルジイミダゾールで活性化された)をポリマー上のヒドロキシル基に結合し得る。
本発明のIg由来タンパク質を修飾するのに適する脂肪酸および脂肪酸エステルは、飽和であり得るかまたは1個若しくはそれ以上の不飽和単位を含有し得る。本発明のIg由来タンパク質を修飾するのに適する脂肪酸は、例えばn−ドデカノエート(C12、ラウレート)、n−テトラデカノエート(C14、ミリステート)、n−オクタデカノエート(C18、ステアレート)、n−エイコサノエート(C20、アラキデート)、n−ドコサノエート(C22、ベヘネート)、n−トリアコンタノエート(C30)、n−テトラコンタノエート(C40)、cis−Δ9−オクタデカノエート(C18、オレエート)、全cis−Δ5,8,11,14−エイコサテトラエノエート(C20、アラキドネート)、オクタン二酸、テトラデカン二酸、オクタデカン二酸、ドコサン二酸などを包含する。適する脂肪酸エステルは直鎖状若しくは分枝状低級アルキル基を含んでなるジカルボン酸のモノエステルを包含する。該低級アルキル基は1から約12まで、好ましくは1ないし約6個の炭素原子を含み得る。
修飾ヒトIg由来タンパク質および抗原結合フラグメントは、1種若しくはそれ以上の修飾剤との反応によるような適する方法を使用して製造し得る。該用語が本明細書で使用されるところの「修飾剤」は、活性化基を含んでなる適する有機基(例えば親水ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)を指す。「活性化基」は、適切な条件下で第二の化学基と反応してそれにより修飾剤と該第二の化学基の間に共有結合を形成し得る化学部分すなわち官能基である。例えば、アミン反応性の活性化基は、トシレート、メシレート、ハロ(クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード)、N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル(NHS)などのような求電子基を包含する。チオールと反応し得る活性化基は、例えばマレイミド、ヨードアセチル、アクリロリル、ピリジルジスルフィド、5−チオール−2−ニトロ安息香酸チオール(TNB−チオール)などを包含する。アルデヒド官能基はアミン若しくはヒドラジドを含有する分子に結合させ得、また、アジド基は三価のリン基と反応してホスホルアミデート若しくはホスホルイミド結合を形成し得る。分子中への活性化基の適する導入方法は当該技術分野で既知である(例えば、Hermanson,G.T.、Bioconjugate Techniques、Academic Press:カリフォルニア州サンディエゴ(1996)を参照されたい)。活性化基は、有機基(例えば親水ポリマー、脂肪酸、脂肪酸エステル)に直接、または、リンカー部分、例えば1個若
しくはそれ以上の炭素原子が酸素、窒素若しくはイオウのようなヘテロ原子により置換され得る二価のC−C12基により結合し得る。適するリンカー部分は、例えばテトラエチレングリコール、−(CH−、−NH−(CH−NH−、−(CH−NH−および−CH−O−CH−CH−O−CH−CH−O−CH−NH−を包含する。リンカー部分を含んでなる修飾剤は、例えば、モノ−Boc−アルキルジアミン(例えばモノ−Boc−エチレンジアミン、モノ−Boc−ジアミノヘキサン)を1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)の存在下に脂肪酸と反応させて遊離アミンと脂肪酸のカルボキシレートの間でアミド結合を形成することにより製造し得る。Boc保護基は、一級アミンを露出させるためのトリフルオロ酢酸(TFA)での処理により生成物から除去することができ、一級アミンは別のカルボキシレートに記述されるとおり結合させ得るか、若しくは無水マレイン酸と反応させ得そして生じる生成物を環化させて脂肪酸の活性化マレイミド誘導体を生じさせ得る。(例えばThompsonら、第WO 92/16221号明細書(その教示全体は引用することにより本明細書に組み込まれる)を参照されたい。)
本発明の修飾Ig由来タンパク質は、ヒトIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントを修飾剤と反応させることにより製造し得る。例えば、アミン反応性の修飾剤、例えばPEGのNHSエステルを使用することにより有機部分を部位非特異的様式でIg由来タンパク質に結合し得る。修飾ヒトIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントは、Ig由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントのジスルフィド結合(例えば鎖内ジスルフィド結合)を還元することによってもまた製造し得る。還元されたIg由来タンパク質若しくは抗原結合フラグメントをその後チオール反応性の修飾剤と反応させて本発明の修飾Ig由来タンパク質を製造し得る。本発明のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの特定の部位に結合されている有機部分を含んでなる修飾ヒトIg由来タンパク質および抗原結合フラグメントは、逆タンパク質分解(Fischら、Bioconjugate Chem.、3:147−153(1992);Werlenら、Bioconjugate Chem.、5:411−417(1994);Kumaranら、Protein Sci.6(10):2233−2241(1997);Itohら、Bioorg.Chem.、24(1):59−68(1996);Capellasら、Biotechnol.Bioeng.、56(4):456−463(1997))のような適する方法、およびHermanson,G.T.、Bioconjugate Techniques、Academic Press:カリフォルニア州サンディエゴ(1996)に記述される方法を使用して製造し得る。
IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物
本発明はまた、天然に存在しない組成物、混合物若しくは形態で提供される、本明細書に記述されかつ/若しくは当該技術分野で既知のところの最低1、最低2、最低3、最低4、最低5、最低6種若しくはそれ以上のLI−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質またはそれらの指定される部分若しくはバリアントを含んでなる、最低1種のLI−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物も提供する。こうした組成物は、IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質のアミノ酸配列の最低1若しくは2種の完全長、Cおよび/若しくはN末端欠失バリアント、ドメイン、フラグメント若しくは指定される部分、またはそれらの指定されるフラグメント、ドメイン若しくはバリアントを含んでなる天然に存在しない組成物を含んでなる。こうした組成物のパーセンテージは、当該技術分野で既知若しくは本明細書に記述されるところの液体若しくは乾燥溶液(dry solution)、混合物、懸濁液、乳液またはコロイドとしての重量、容量、濃度、モル濃度若しくは重量モル濃度でである。
本発明のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若し
くはバリアントの組成物は、限定されるものでないが希釈剤、結合剤、安定剤、緩衝剤、塩、親油性溶媒、保存剤、アジュバントなどを挙げることができるいずれかの適する補助物質の最低1種をさらに含み得る。製薬学的に許容できる補助物質が好ましい。こうした無菌溶液の制限しない例および製造方法は、限定されるものでないが、Gennaro編、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Publishing Co.(ペンシルバニア州イーストン)1990を挙げることができる当該技術分野で公知である。当該技術分野で公知若しくは本明細書に記述されるところのIL−4若しくはIL−13組成物の投与様式、溶解性および/若しくは安定性に適する製薬学的に許容できる担体を慣例に選択し得る。
本組成物で有用な製薬学的賦形剤および添加物は、限定されるものでないが、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、脂質ならびに炭水化物(例えば、単糖、二、三、四およびオリゴ糖を包含する糖;アルジトール、アルドン酸、エステル化糖などのような誘導体化糖;ならびに多糖若しくは糖ポリマー)を挙げることができ、それらは単独で若しくは組合せで存在し得、単独若しくは組合せで1〜99.99重量若しくは容量%を含んでなる。例示的タンパク質賦形剤は、ヒト血清アルブミン(HSA)のような血清アルブミン、組換えヒトアルブミン(rHA)、ゼラチン、カゼインなどを包含する。緩衝能力においてもまた機能し得る代表的なアミノ酸/Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの成分は、アラニン、グリシン、アルギニン、ベタイン、ヒスチジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、システイン、リシン、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、フェニルアラニン、アスパルテームなどを包含する。1種の好ましいアミノ酸はグリシンである。
本発明での使用に適する炭水化物賦形剤は、例えば、果糖、麦芽糖、ガラクトース、ブドウ糖、D−マンノース、ソルボースなどのような単糖;乳糖、ショ糖、トレハロース、セロビオースなどのような二糖;ラフィノース、メレジトース、マルトデキストリン、デキストラン、デンプンなどのような多糖;およびマンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトールソルビトール(グルチトール)、ミオイノシトールなどのようなアルジトールを包含する。本発明での使用に好ましい炭水化物賦形剤はマンニトール、トレハロースおよびラフィノースである。
IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質組成物は緩衝剤すなわちpH調節剤もまた包含し得;典型的には緩衝剤は有機酸若しくは塩基から調製される塩である。代表的な緩衝剤は、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、炭酸、酒石酸、コハク酸、酢酸若しくはフタル酸の塩のような有機酸の塩;トリス、塩酸トロメタミン若しくはリン酸緩衝液を包含する。本組成物での使用に好ましい緩衝剤はクエン酸塩のような有機酸塩である。
加えて、本発明のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物は、ポリビニルピロリドン、フィコール(ポリマー糖)、デキストレート(dextrate)(例えば2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンのようなシクロデキストリン)、ポリエチレングリコールのようなポリマー性賦形剤/添加物、香味料、抗菌剤、甘味料、抗酸化剤、帯電防止剤、界面活性剤(例えば「TWEEN 20」および「TWEEN 80」のようなポリソルベート)、脂質(例えばリン脂質、脂肪酸)、ステロイド(例えばコレステロール)ならびにキレート剤(例えばEDTA)を包含し得る。
本発明のIL−4若しくはIL−13組成物での使用に適するこれらならびに付加的な既知の製薬学的賦形剤および/若しくは添加物は、例えば「Remington:The
Science & Practice of Pharmacy」、第19版、Wi
lliams & Williams、(1995)および「Physician’s Desk Reference」、第52版、Medical Economics、ニュージャージー州モントベール(1998)(それらの開示は引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)に列挙されるとおり当該技術分野で既知である。好ましい担体若しくは賦形剤物質は炭水化物(例えば単糖類およびアルジトール)ならびに緩衝剤(例えばクエン酸塩)若しくはポリマー剤である。
さらなる治療的成分を含んでなるIg由来タンパク質組成物
該組成物は、場合によっては、抗感染薬、心血管(CV)系薬、中枢神経系(CNS)薬、自律神経系(ANS)薬、気道薬、胃腸(GI)管薬、ホルモン薬、液体若しくは電解質バランスのための薬物、血液製剤、抗腫瘍薬、免疫調節薬、眼、耳若しくは鼻の薬物、局所薬、栄養薬などの最低1種から選択される最低1種の化合物若しくはタンパク質の有効量をさらに含み得る。本明細書に提示されるそれぞれの製剤、適応症、投薬および投与を包含するこうした薬物は当該技術分野で公知である(例えば、Nursing 2001 Handbook of Drugs、第21版、Springhouse Corp.、ペンシルバニア州スプリングハウス、2001;Health Professional’s Drug Guide 2001、Shannon、Wilson、Stang編、Prentice−Hall,Inc.、ニュージャージー州アッパーサドルリバー;Pharmcotherapy Handbook、Wellsら編、Appleton & Lange、コネチカット州スタンフォード(それぞれ引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい)。
抗感染薬は、殺アメーバ薬、または最低1種の抗原虫薬、駆虫薬、抗真菌薬、抗マラリア薬、抗結核薬若しくは最低1種の抗らい薬、アミノグリコシド、ペニシリン、セファロスポリン、テトラサイクリン、スルホンアミド、フルオロキノロン、抗ウイルス薬、マクロライド抗感染薬、雑多な抗感染薬から選択される最低1種であり得る。CV薬は、変力薬、抗不整脈薬、抗狭心症薬、降圧薬、抗高脂血症薬、雑多な心血管薬から選択される最低1種であり得る。CNS薬は、非麻薬性鎮痛薬から選択される最低1種、または解熱薬、非ステロイド性抗炎症薬、麻薬性若しくは最低1種のオピオイド鎮痛薬、鎮痛睡眠薬、抗痙攣薬、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬、中枢神経系刺激薬、抗パーキンソン病薬、雑多な中枢神経系薬から選択される最低1種であり得る。ANS薬は、コリン作動薬(副交感神経刺激薬)、抗コリン薬、アドレナリン作動薬(交感神経刺激薬)、アドレナリン遮断薬(交感神経遮断薬)、骨格筋弛緩薬、神経筋遮断薬から選択される最低1種であり得る。気道薬は、抗ヒスタミン薬、気管支拡張薬、去痰薬若しくは最低1種の鎮咳薬、雑多な呼吸器官用薬から選択される最低1種であり得る。GI管薬は、制酸剤若しくは最低1種の吸着剤若しくは最低1種の抗鼓腸薬、消化酵素若しくは最低1種の胆石溶解剤、止瀉薬、緩下剤、制吐剤、抗潰瘍薬から選択される最低1種であり得る。ホルモン薬は、コルチコステロイド、アンドロゲン若しくは最低1種の蛋白同化ステロイド、エストロゲン若しくは最低1種のプロゲスチン、ゴナドトロピン、抗糖尿病薬若しくは最低1種のグルカゴン、甲状腺ホルモン、甲状腺ホルモンアンタゴニスト、下垂体ホルモン、副甲状腺様薬物から選択される最低1種であり得る。液体および電解質バランスのための薬物は、利尿薬、電解質若しくは最低1種の補充液(replacement solution)、酸性化薬若しくは最低1種のアルカリ性化薬から選択される最低1種であり得る。血液製剤は造血剤、抗凝固薬、血液誘導体、血栓溶解酵素から選択される最低1種であり得る。抗腫瘍薬は、アルキル化剤、代謝拮抗薬、抗生物質性抗腫瘍薬、ホルモンバランスを変える抗腫瘍薬、雑多な抗腫瘍薬から選択される最低1種であり得る。免疫調節薬は、免疫抑制薬、ワクチン若しくは最低1種の類毒素、抗毒素若しくは最低1種の抗蛇毒、免疫血清、生物学的応答調節剤から選択される最低1種であり得る。眼、耳および鼻の薬物は、眼の抗感染薬、眼の抗炎症薬、縮瞳薬、散瞳薬、眼血管収縮薬、雑多な眼科用薬、耳用薬、鼻用薬から選択される最低1種であり得る。局所薬は、局所抗感染薬、抗疥癬薬若しく
は最低1種の殺シラミ薬、局所コルチコステロイドから選択される最低1種であり得る。栄養薬はビタミン、ミネラル若しくは熱素から選択される最低1種であり得る。例えばNursing 2001 Drug Handbook、上記の内容を参照されたい。
最低1種の殺アメーバ薬若しくは抗原虫薬は、アトバクオン、塩酸クロロキン、リン酸クロロキン、メトロニダゾール、塩酸メトロニダゾール、イセチオン酸ペンタミジンから選択される最低1種であり得る。最低1種の駆虫薬はメベンダゾール、パモ酸ピランテル、チアベンダゾールから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗真菌薬は、アムホテリシンB、アムホテリシンB硫酸コレステリル複合体、アムホテリシンB脂質複合体、アムホテリシンBリポソーム製剤、フルコナゾール、フルシトシン、グリセオフルビン微粒子(microsize)、グリセオフルビン超微粒子(ultramicrosize)、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ナイスタチン、塩酸テルビナフィンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗マラリア薬は、塩酸クロロキン、リン酸クロロキン、ドキシサイクリン、硫酸ヒドロキシクロロキン、塩酸メフロキン、リン酸プリマキン、ピリメタミン、スルファドキシンを伴うピリメタミンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗結核薬若しくは抗らい薬は、クロファジミン、シクロセリン、ダプソン、塩酸エタンブトール、イソニアジド、ピラジナミド、リファブチン、リファンピン、リファペンチン、硫酸ストレプトマイシンから選択される最低1種であり得る。最低1種のアミノグリコシドは、硫酸アミカシン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸ネオマイシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸トブラマイシンから選択される最低1種であり得る。最低1種のペニシリンは、アモキシシリン/クラブラン酸カリウム、アモキシシリン三水和物、アンピシリン、アンピシリンナトリウム、アンピシリン三水和物、アンピシリンナトリウム/スルバクタムナトリウム、クロキサシリンナトリウム、ジクロキサシリンナトリウム、メズロシリンナトリウム、ナフシリンナトリウム、オキサシリンナトリウム、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGカリウム、ペニシリンGプロカイン、ペニシリンGナトリウム、ペニシリンVカリウム、ピペラシリンナトリウム、ピペラシリンナトリウム/タゾバクタムナトリウム、チカルシリン二ナトリウム、チカルシリン二ナトリウム/クラブラン酸カリウムから選択される最低1種であり得る。最低1種のセファロスポリンは、セファクロル、セファドロキシル、セファゾリンナトリウム、セフジニル、塩酸セフェピム、セフィキシム、セフメタゾールナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォタキシムナトリウム、セフォテタン二ナトリウム、セフォキシチンナトリウム、セフポドキシムプロキセチル、セフプロジル、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシムナトリウム、セフトリアキソンナトリウム、セフロキシムアキセチル、セフロキシムナトリウム、塩酸セファレキシン、セファレキシン一水和物、セフラジン、ロラカルベフの最低1種から選択される最低1種であり得る。最低1種のテトラサイクリンは、塩酸デメクロサイクリン、ドキシサイクリンカルシウム、ドキシサイクリンヒクラート(hyclate)、塩酸ドキシサイクリン、ドキシサイクリン一水和物、塩酸ミノサイクリン、塩酸テトラサイクリンから選択される最低1種であり得る。最低1種のスルホンアミドは、コトリモキサゾール(co−trimoxazole)、スルファジアジン、スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾール、アセチルスルフイソキサゾールから選択される最低1種であり得る。最低1種のフルオロキノロンは、メシル酸アラトロフロキサシン、シプロフロキサシン、エノキサシン、レボフロキサシン、塩酸ロメフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、メシル酸トロバフロキサシンから選択される最低1種であり得る。最低1種のフルオロキノロンは、メシル酸アラトロフロキサシン、シプロフロキサシン、エノキサシン、レボフロキサシン、塩酸ロメフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、スパルフロキサシン、メシル酸トロバフロキサシンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗ウイルス薬は、硫酸アバカビル、アシクロビルナトリウム、塩酸アマンタジン、アンプレナビル、シドフォビル、メシル酸デラビルジン、ジダノシン、エファビレンズ、ファムシクロビル、フォミビルセンナトリウム、ホスカルネットナトリウム、ガンシクロビル、
硫酸インジナビル、ラミブジン、ラミブジン/ジドブジン、メシル酸ネルフィナビル、ネビラピン、リン酸オセルタミビル、リバビリン、塩酸リマンタジン、リトナビル、サキナビル、メシル酸サキナビル、スタブジン、塩酸バラシクロビル、ザルシタビン、ザナミビル、ジドブジンから選択される最低1種であり得る。最低1種のマクロライン抗感染薬は、アジトロマイシン、クラリスロマイシン、ジリトロマイシン、エリスロマイシン塩基、エリスロマイシンエストレート、エチルコハク酸エリスロマイシン、ラクトビオン酸エリスロマイシン、ステアリン酸エリスロマイシンから選択される最低1種であり得る。最低1種の雑多な抗感染薬は、アズトレオナム、バシトラシン、コハク酸クロラムフェニコールナトリウム、塩酸クリンダマイシン、塩酸パルミチン酸クリンダマイシン、リン酸クリンダマイシン、イミペネムおよびシラスタチンナトリウム、メロペネム、ニトロフラントイン大結晶(macrocrystal)、ニトロフラントイン微結晶、キヌプリスチン/ダルホプリスチン、塩酸スペクチノマイシン、トリメトプリム、塩酸バンコマイシンから選択される最低1種であり得る。(例えばNursing 2001 Drug Handbookのpp.24〜214を参照されたい。)
最低1種の変力薬は、乳酸アムリノン、ジゴキシン、乳酸ミルリノンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗不整脈薬は、アデノシン、塩酸アミオダロン、硫酸アトロピン、トシル酸ブレチリウム、塩酸ジルチアゼム、ジソピラミド、リン酸ジソピラミド、塩酸エスモロール、酢酸フレカイニド、フマル酸イブチリド、塩酸リドカイン、塩酸メキシレチン、塩酸モリシジン、フェニトイン、フェニトインナトリウム、塩酸プロカインアミド、塩酸プロパフェノン、塩酸プロプラノロール、硫酸水素キニジン、グルコン酸キニジン、ポリガラクツロン酸キニジン、硫酸キニジン、ソタロール、塩酸トカイニド、塩酸ベラパミルから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗狭心症薬は、ベシル酸アムロジピン、亜硝酸アミル、塩酸ベプリジル、塩酸ジルチアゼム、硝酸イソソルビド、一硝酸イソソルビド、ナドロール、塩酸ニカルジピン、ニフェジピン、ニトログリセリン、塩酸プロプラノロール、ベラパミル、塩酸ベラパミルから選択される最低1種であり得る。最低1種の降圧薬は、塩酸アセブトロール、ベシル酸アムロジピン、アテノロール、塩酸ベナゼプリル、塩酸ベタキソロール、フマル酸ビソプロロール、カンデサルタンシレキセチル、カプトプリル、塩酸カルテオロール、カルベジロール、クロニジン、塩酸クロニジン、ジアゾキシド、塩酸ジルチアゼム、メシル酸ドキサゾシン、エナラプリラート、マレイン酸エナラプリル、メシル酸エプロサルタン、フェロジピン、メシル酸フェノルドパム、ホシノプリルナトリウム、酢酸グアナベンズ、硫酸グアナドレル、塩酸グアンファシン、塩酸ヒドララジン、イルベサルタン、イスラジピン、塩酸ラベタロール、リシノプリル、ロサルタンカリウム、メチルドパ、メチルドペート(methyldopate)塩酸塩、コハク酸メトプロロール、酒石酸メトプロロール、ミノキシジル、塩酸モエキシプリル、ナドロール、塩酸ニカルジピン、ニフェジピン、ニソルジピン、ニトロプルシドナトリウム、硫酸ペンブトロール、ペリンドプリルエルブミン、メシル酸フェントラミン、ピンドロール、塩酸プラゾシン、塩酸プロプラノロール、塩酸キナプリル、ラミプリル、テルミサルタン、塩酸テラゾシン、マレイン酸チモロール、トランドラプリル、バルサルタン、塩酸ベラパミルから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗高脂血症薬は、アトルバスタチンカルシウム、セリバスタチンナトリウム、コレスチラミン、塩酸コレスチポール、フェノフィブラート(微粒子化)、フルバスタチンナトリウム、ゲムフィブロジル、ロバスタチン、ナイアシン、プラバスタチンナトリウム、シンバスタチンから選択される最低1種であり得る。最低1種の雑多なCV薬は、アブシキシマブ、アルプロスタジル、塩酸アルブタミン、シロスタゾール、重硫酸クロピドグレル、ジピリダモール、エプチフィバチド、塩酸ミドドリン、ペントキシフィリン、塩酸チクロピジン、塩酸チロフィバンから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.215〜336を参照されたい。)
最低1種の非麻薬性鎮痛薬若しくは解熱薬は、アセトアミノフェン、アスピリン、コリ
ンマグネシウムトリサリチル酸、ジフルニサル、サリチル酸マグネシウムから選択される最低1種であり得る。最低1種の非ステロイド性抗炎症薬は、セレコキシブ、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、インドメタシンナトリウム三水和物、ケトプロフェン、ケトロラクトロメタミン、ナブメトン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジン、ピロキシカム、ロフェコキシブ、スリンダクから選択される最低1種であり得る。最低1種の麻薬性若しくはオピオイド鎮痛薬は、塩酸アルフェンタニル、塩酸ブプレノルフィン、酒石酸ブトルファノール、リン酸コデイン、硫酸コデイン、クエン酸フェンタニル、フェンタニル経皮系、フェンタニル経粘膜、塩酸ヒドロモルホン、塩酸メペリジン、塩酸メサドン、塩酸モルヒネ、硫酸モルヒネ、酒石酸モルヒネ、塩酸ナルブフィン、塩酸オキシコドン、ペクチン酸オキシコドン、塩酸オキシモルホン、塩酸ペンタゾシン、塩酸ペンタゾシンおよび塩酸ナロキソン、乳酸ペンタゾシン、塩酸プロポキシフェン、ナプシル酸プロポキシフェン、塩酸レミフェンタニル、クエン酸スフェンタニル、塩酸トラマドールから選択される最低1種であり得る。最低1種の鎮静睡眠薬は、抱水クロラール、エスタゾラム、塩酸フルラゼパム、ペントバルビタール、ペントバルビタールナトリウム、フェノバルビタールナトリウム、セコバルビタールナトリウム、テマゼパム、トリアゾラム、ザレプロン、酒石酸ゾルピデムから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗痙攣薬は、アセタゾラミドナトリウム、カルバマゼピン、クロナゼパム、クロラゼプ酸二カリウム、ジアゼパム、ジバルプロエクスナトリウム、エトスクシムド、ホスフェニトインナトリウム、ギャバペンチン、ラモトリジン、硫酸マグネシウム、フェノバルビタール、フェノバルビタールナトリウム、フェニトイン、フェニトインナトリウム、フェニトインナトリウム(徐放性(extended))、プリミドン、塩酸タイアガビン、トピラメート、バルプロ酸ナトリウム、バルプロ酸から選択される最低1種であり得る。最低1種の抗うつ薬は、塩酸アミトリプチリン、パモ酸アミトリプチリン、アモキサピン、塩酸ブプロピオン、臭化水素酸シタロプラム、塩酸クロミプラミン、塩酸デシプラミン、塩酸ドキセピン、塩酸フルオキセチン、塩酸イミプラミン、パモ酸イミプラミン、ミルタザピン、塩酸ネファゾドン、塩酸ノルトリプチリン、塩酸パロキセチン、硫酸フェネルジン、塩酸セルトラリン、硫酸トラニルシプロミン、マレイン酸トリミプラミン、塩酸ベンラファキシンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗不安薬は、アルプラゾラム、塩酸ブスピロン、クロルジアセポキシド、塩酸クロルジアゼポキシド、クロラゼプ酸二カリウム、ジアゼパム、塩酸ドキセピン、エンボン酸ヒドロキシジン、塩酸ヒドロキシジン、パモ酸ヒドロキシジン、ロラゼパム、メフロバメート、塩酸ミダゾラム、オキサゼパムから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗精神病薬は、塩酸クロルプロマジン、クロザピン、デカン酸フルフェナジン、エナント酸フルエフェナジン、塩酸フルフェナジン、ハロペリドール、デカン酸ハロペリドール、乳酸ハロペリドール、塩酸ロキサピン、コハク酸ロキサピン、ベシル酸メソリダジン、塩酸モリンドン、オランザピン、ペルフェナジン、ピモジド、プロクロルペラジン、フマル酸ケチアピン、リスペリドン、塩酸チオリダジン、チオチキセン、塩酸チオチキセン、塩酸トリフルオペラジンから選択される最低1種であり得る。最低1種の中枢神経系刺激薬は、硫酸アンフェタミン、カフェイン、硫酸デキストロアンフェタミン、塩酸ドキサプラム、塩酸メタンフェタミン、塩酸メチルフェニデート、モダフィニル、ペモリン、塩酸フェンテルミンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗パーキンソン病薬は、塩酸アマンタジン、メシル酸ベンズトロピン、塩酸ビペリデン、乳酸ビペリデン、メシル酸ブロモクリプチン、カルビドパ−レボドパ、エンタカポン、レボドパ、メシル酸ペルゴリド、塩酸プラミペキソール、塩酸ロピニロール、塩酸セレギリン、トルカポン、塩酸トリヘキシフェニジルから選択される最低1種であり得る。最低1種の雑多な中枢神経系薬は、塩酸ブプロピオン、塩酸ドネペジル、ドロペリドール、マレイン酸フルボキサミン、炭酸リチウム、クエン酸リチウム、塩酸ナラトリプタン、ニコチンポラクリレックス、ニコチン経皮系、プロポフォール、安息香酸リザトリプタン、塩酸シブトラミン一水和物、コハク酸スマトリプタン、塩酸タクリン、ゾルミトリプタンから選択される最低1種であり得る。(例え
ば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.337〜530を参照されたい。)
最低1種のコリン作動薬(例えば副交感神経刺激薬)は、塩化ベタネコール、塩化エドロホニウム、臭化ネオスチグミン、メチル硫酸ネオスチグミン、サリチル酸フィゾスチグミン、臭化ピリドスチグミンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗コリン作動薬は、硫酸アトロピン、塩酸ジシクロミン、グリコピロール酸、ヒヨスチアミン、硫酸ヒヨスチアミン、臭化プロパンテリン、スコポラミン、ブチル臭化スコポラミン、臭化水素酸スコポラミンから選択される最低1種であり得る。最低1種のアドレナリン作動薬(交感神経刺激薬)は、塩酸ドブタミン、塩酸ドーパミン、酒石酸水素メタラミノール、酒石酸水素ノルエピネフリン、塩酸フェニレフリン、塩酸プソイドエフェドリン、硫酸プソイドエフェドリンから選択される最低1種であり得る。最低1種のアドレナリン遮断薬(交感神経遮断薬)は、メシル酸ジヒドロエルゴタミン、酒石酸エルゴタミン、マレイン酸メチセルギド、塩酸プロプラノロールから選択される最低1種であり得る。最低1種の骨格筋弛緩薬は、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、塩酸シクロベンザプリン、ダントロレンナトリウム、メトカルバモール、塩酸チザニジンから選択される最低1種であり得る。最低1種の神経筋遮断薬は、ベシル酸アトラクリウム、ベシル酸シサトラクリウム、塩化ドキサクリウム、塩化ミバクリウム、臭化パンクロニウム、臭化ピペクロニウム、臭化ラパクロニウム、臭化ロクロニウム、塩化スクシニルコリン、塩化ツボクラリン、臭化ベクロニウムから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.531〜84を参照されたい。)
最低1種の抗ヒスタミン薬は、マレイン酸ブロムフェニラミン、塩酸セチリジン、マレイン酸クロルフェニラミン、フマル酸クレマスチン、塩酸シプロヘプタジン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸フェキソフェナジン、ロラタジン、塩酸プロメタジン、テオクル酸プロメタジン、塩酸トリプロリジンから選択される最低1種であり得る。最低1種の気管支拡張薬は、アルブテロール、硫酸アルブテロール、アミノフィリン、硫酸アトロピン、硫酸エフェドリン、エピネフリン、酒石酸水素エピネフリン、塩酸エピネフリン、臭化イプラトロピウム、イソプロテレノール、塩酸イソプロテレノール、硫酸イソプロテレノール、塩酸レバルブテロール、硫酸メタプロテレノール、オキシトリフィリン、酢酸ピルブテロール、キシナホ酸サルメテロール、硫酸テルブタリン、テオフィリンから選択される最低1種であり得る。最低1種の去痰薬若しくは鎮咳薬は、ベンゾナテート、リン酸コデイン、硫酸コデイン、臭化水素酸デキストラメトルファン、塩酸ジフェンヒドラミン、グアイフェネシン、塩酸ヒドロモルホンから選択される最低1種であり得る。最低1種の雑多な呼吸器官用薬は、アセチルシステイン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ベラクタント、ブデソニド、カルファクタント、クロモリンナトリウム、ドルナーゼα、エポプロステノールナトリウム、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、モンテルカストナトリウム、ネドクロミルナトリウム、パリビズマブ、トリアムシノロンアセトニド、ザフィルルカスト、ジロートンから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.585〜642を参照されたい。)
最低1種の制酸剤、吸着剤若しくは抗鼓腸薬は、炭酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、マガルドラート、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、ジメチコン、炭酸水素ナトリウムから選択される最低1種であり得る。最低1種の消化酵素若しくは胆石溶解剤は、パンクレアチン、パンクレリパーゼ、ウルソジオールから選択される最低1種であり得る。最低1種の止瀉薬は、アタパルジャイト、次サリチル酸ビスマス、カルシウムポリカルボフィル、塩酸ジフェノキシレート若しくは硫酸アトロピン、ロペラミド、酢酸オクトレオチド、アヘンチンキ、アヘンチンキ(カンファー入り(camphorated))から選択される最低1種であり得る。最低1種の緩下剤は、ビサコジル、カルシウムポリカルボフィル、カスカラサグラダ、カスカラサグラダ芳香流エキス、カ
スカラサグラダ流エキス、ヒマシ油、ドキュセートカルシウム、ドキュセートナトリウム、グリセリン、ラクツロース、クエン酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、メチルセルロース、鉱物油、ポリエチレングリコール若しくは電解質溶液、オオバコ、センナ、リン酸ナトリウムから選択される最低1種であり得る。最低1種の制吐剤は、塩酸クロルプロマジン、ジメンヒドリナート、メシル酸ドラセトロン、ドロナビノール、塩酸グラニセトロン、塩酸メクリジン、塩酸メトクロプロアミド、塩酸オンダンセトロン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、エジシル酸プロクロルペラジン、マレイン酸プロクロルペラジン、塩酸プロメタジン、スコポラミン、マレイン酸チエチルペラジン、塩酸トリメトベンズアミドから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗潰瘍薬は、シメチジン、塩酸シメチジン、ファモチジン、ランソプラゾール、ミソプロストール、ニザチジン、オメプラゾール、ラベプラゾールナトリウム、ランチジンクエン酸ビスマス、塩酸ラニチジン、スクラルファートから選択される最低1種であり得る。(例えばNursing 2001 Drug Handbookのpp.643〜95を参照されたい。)
最低1種のコルチコステロイドは、ベタメタゾン、酢酸ベタメタゾン若しくはリン酸ベタメタゾンナトリウム、リン酸ベタメタゾンナトリウム、酢酸コルチゾン、デキサメサゾン、酢酸デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、酢酸フルドロコルチゾン、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、シピオン酸ヒドロコルチゾン、リン酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、メチルプレドニゾロン、酢酸メチルプレドニゾロン、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、テブト酸プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、酢酸トリアムシノロンから選択される最低1種であり得る。最低1種のアンドロゲン若しくは蛋白同化ステロイドは、ダナゾール、フルオキシメステロン、メチルテストステロン、デカン酸ナンドロロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、テストステロン、シピオン酸テストステロン、エナント酸テストステロン、プロピオン酸テストステロン、テストステロン経皮系から選択される最低1種であり得る。最低1種のエストロゲン若しくはプロゲスチンは、エステル化エストロゲン、エストラジオール、シピオン酸エストラジオール、エストラジオール/ノルエチンドロン酢酸塩経皮系、吉草酸エストラジオール、エストロゲン(抱合)、エストロピペート、エチニルエストラジオール、エチニルエストラジオールおよびデソゲストレル、エチニルエストラジオールおよび酢酸エチノジオール、エチニルエストラジオールおよびデソゲストレル、エチニルエストラジオールおよび酢酸エチノジオール、エチニルエストラジオールおよびレボノルゲストレル、エチニルエストラジオールおよびノルエチンドロン、エチニルエストラジオールおよび酢酸ノルエチンドロン、エチニルエストラジオールおよびノルゲスチメート、エチニルエストラジオールおよびノルゲストレル、エチニルエストラジオールおよびノルエチンドロンならびに酢酸およびフマル酸鉄、レボノルゲストレル、酢酸メドロキシプロゲステロン、メストラノールおよびノルエチンドロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルゲストレル、プロゲステロンから選択される最低1種であり得る。最低1種のゴナドロプトロピンは、酢酸ガニレリックス、酢酸ゴナドレリン、酢酸ヒストレリン、メノトロピンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗糖尿病薬若しくはグルカオンは、アカルボース、クロルプロパミド、グリメピリド、グリピジド、グルカゴン、グリブリド、インスリン、塩酸メトフォルミン、ミグリトール、塩酸ピオグリタゾン、レパグリニド、マレイン酸ロシグリタゾン、トログリタゾンから選択される最低1種であり得る。最低1種の甲状腺ホルモンは、レボチロキシンナトリウム、リオチロニンナトリウム、リオトリックス、甲状腺製剤(thyroid)から選択される最低1種であり得る。最低1種の甲状腺ホルモンアンタゴニストは、メチマゾール、ヨウ化カリウム、ヨウ化カリウム(飽和溶液)、プロピルチオウラシル、放射活性ヨウ素(ヨウ化ナトリウム131I)、濃ヨウ素溶液(strong iodine solution)から選択される最低1種であり得る。最低1種の下垂体ホルモンは、コ
ルチコトロピン、コシントロピン、酢酸デスモフレシン、酢酸リュープロリド、持続性コルチコトロピン、ソマトレム、ソマトロピン、バソプレシンから選択される最低1種であり得る。最低1種の副甲状腺様薬物は、カルシフェジオール、カルシトニン(ヒト)、カルシトニン(サケ)、カルシトリオール、ジヒドロタキステロール、エチドロン酸ナトリウムから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.696〜796を参照されたい。)
最低1種の利尿薬は、アセタゾラミド、アセタゾラミドナトリウム、塩酸アミロリド、ブメタニド、クロルタリドン、エタクリン酸ナトリウム、エタクリン酸、フロセミド、ヒドロクロロチアジド、インダパミド、マンニトール、メトラゾン、スピロノラクトン、トルセミド、トリアムテレン、尿素から選択される最低1種であり得る。最低1種の電解質若しくは補充液は、酢酸カルシウム、炭酸カルシウム、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グルビオナートカルシウム、グルセプト酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸カルシウム(第二)、リン酸カルシウム(第三)、デキストラン(高分子量)、デキストラン(低分子量)、ヘタスターチ、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、酢酸カリウム、炭酸水素カリウム、塩化カリウム、グルコン酸カリウム、リンゲル液、リンゲル液(乳酸加)、塩化ナトリウムから選択される最低1種であり得る。最低1種の酸性化剤若しくはアルカリ性化剤は、炭酸水素ナトリウム、乳酸ナトリウム、トロメタミンから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.797〜833を参照されたい。)
最低1種の造血剤は、フマル酸鉄、グルコン酸鉄、硫酸鉄、硫酸鉄(乾燥)、鉄デキストラン、鉄ソルビトール、多糖−鉄複合体、グルコン酸第二鉄ナトリウム複合体から選択される最低1種であり得る。最低1種の抗凝固薬は、アルデパリンナトリウム、ダルテパリンナトリウム、ダナパロイドナトリウム、エノキサパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、ヘパリンナトリウム、ワルファリンナトリウムから選択される最低1種であり得る。最低1種の血液誘導体は、アルブミン5%、アルブミン25%、抗血友病因子、抗阻害剤血液凝固薬(anti−inhibitor coagulant)複合体、アンチトロンビンIII(ヒト)、第IX因子(ヒト)、第IX因子複合体、血漿タンパク質画分から選択される最低1種であり得る。最低1種の血栓溶解酵素は、アルテプラーゼ、アニストレプラーゼ、レテプラーゼ(組換え)、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.834〜66を参照されたい。)
最低1種のアルキル化剤は、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、イホスファミド、ロムスチン、塩酸メクロレタミン、メルファラン、塩酸メルファラン、ストレプトゾシン、テモゾロミド、チオテパから選択される最低1種であり得る。最低1種の代謝拮抗薬は、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、フロクスウリジン、リン酸フルダラビン、フルオロウラシル、ヒドロキシ尿素、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、チオグアニンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗生物質性抗腫瘍薬は、硫酸ブレオマイシン、ダクチノマイシン、クエン酸ダウノルビシンリポソーム製剤、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸ドキソルビシンリポソーム製剤、塩酸エピルビシン、塩酸イダルビシン、マイトマイシン、ペントスタチン、プリカマイシン、バルルビシンから選択される最低1種であり得る。ホルモンバランスを変える最低1種の抗腫瘍薬は、アナストロゾール、ビカルタミド、リン酸エストラムスチンナトリウム、エキセメスタン、フルタミド、酢酸ゴセレリン、レトロゾール、酢酸リュープロリド、酢酸メゲストロール、ニルタミド、クエン酸タモキシフェン、テストラクトン、クエン酸トレミフェンから選択される最低1種であり得る。最低1種の雑多な抗腫瘍薬は、アスパラギナーゼ、カルメット−ゲラン桿菌(BCG)(生菌、膀胱内)、ダカルバジン、ドセタキセル、エトポ
シド、リン酸エトポシド、塩酸ゲムシタビン、塩酸イリノテカン、ミトタン、塩酸ミトキサントロン、パクリタキセル、ペグアスパラガーゼ、ポルフィマーナトリウム、塩酸プロカルバジン、リツキシマブ、テニポシド、塩酸トポテカン、トラスツズマブ、トレチノイン、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、酒石酸ビノレルビンから選択される最低1種であり得る。(例えばNursing 2001 Drug Handbookのpp.867〜963を参照されたい。)
最低1種の免疫抑制薬は、アザチオプリン、バシリキシマブ、シクロスポリン、ダクリズマブ、リンパ球免疫グロブリン、ムロモマブ−CD3、ミコフェノール酸モフェチル、塩酸ミコフェノール酸モフェチル、シロリムス、タクロリムスから選択される最低1種であり得る。最低1種のワクチン若しくは類毒素は、BCGワクチン、コレラワクチン、ジフテリアおよび破傷風類毒素(吸着)、ジフテリアおよび破傷風類毒素ならびに無細胞百日咳ワクチン吸着、ジフテリアおよび破傷風類毒素ならびに全細胞百日咳ワクチン、血友病b複合ワクチン、A型肝炎ワクチン(不活化)、B型肝炎ワクチン(組換え)、インフルエンザウイルスワクチン1999〜2000年三価AおよびB型(精製表面抗原)、インフルエンザウイルスワクチン1999〜2000年三価AおよびB型(サブビリオン若しくは精製サブビリオン)、インフルエンザウイルスワクチン1999〜2000年三価AおよびB型(全ビリオン)、日本脳炎ウイルスワクチン(不活化)、ライム病ワクチン(組換えOspA)、麻疹および流行性耳下腺炎および風疹ウイルスワクチン(生)、麻疹および流行性耳下腺炎および風疹ウイルスワクチン(生、弱毒化)、麻疹ウイルスワクチン(生、弱毒化)、髄膜炎菌多糖ワクチン、流行性耳下腺炎ウイルスワクチン(生)、ペストワクチン、肺炎球菌ワクチン(多価)、ポリオウイルスワクチン(不活化)、ポリオウイルスワクチン(生、経口、三価)、狂犬病ワクチン(吸着)、狂犬病ワクチン(ヒト二倍体細胞)、風疹および流行性耳下腺炎ウイルスワクチン(生)、風疹ウイルスワクチン(生、弱毒化)、破傷風類毒素(吸着)、破傷風類毒素(液体)、腸チフスワクチン(経口)、腸チフスワクチン(非経口)、腸チフスVi多糖ワクチン、水痘ウイルスワクチン、黄熱病ワクチンから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗毒素若しくは抗蛇毒は、クロゴケグモ抗蛇毒、マムシ科(Crotalidae)抗蛇毒(多価)、ジフテリア抗毒素(ウマ)、アメリカサンゴヘビ(Micrurus fulvius)抗蛇毒から選択される最低1種であり得る)。最低1種の免疫血清は、サイトメガロウイルス免疫グロブリン(静脈内)、B型肝炎免疫グロブリン(ヒト)、免疫グロブリン筋肉内、免疫グロブリン静脈内、狂犬病免疫グロブリン(ヒト)、RSウイルス免疫グロブリン静脈内(ヒト)、Rh(D)免疫グロブリン(ヒト)、Rh(D)免疫グロブリン静脈内(ヒト)、破傷風免疫グロブリン(ヒト)、水痘・帯状ヘルペス免疫グロブリンから選択される最低1種であり得る。最低1種の生物学的応答調節物質は、アルデスロイキン、エポエチンα、フィルグラスチム、注射用酢酸グラチラマー、インターフェロンアルファコン−1、インターフェロンα−2a(組換え)、インターフェロンα−2b(組換え)、インターフェロンβ−1a、インターフェロンβ−1b(組換え)、インターフェロンγ−1b、塩酸レバミソール、オプレルベキン、サルグラモスチムから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.964〜1040を参照されたい。)
最低1種の眼の抗感染薬は、バシトラシン、クロラムフェニコール、塩酸シプロフロキサシン、エリスロマイシン、硫酸ゲンタマイシン、オフロキサシン0.3%、硫酸ポリミキシンB、スルファセタミドナトリウム10%、スルファセタミドナトリウム15%、スルファセタミドナトリウム30%、トブラマイシン、ビダラビンから選択され得る。最低1種の眼の抗炎症薬は、デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、ジクロフェナクナトリウム0.1%、フルオロメトロン、フルルビプロフェンナトリウム、ケトロラクトロメタミン、酢酸プレドニゾロン(懸濁液)リン酸プレドニゾロンナトリウム(溶液)から選択される最低1種であり得る。最低1種の縮瞳薬は、塩化アセチルコリン、カル
バコール(眼内)、カルバコール(局所)、ヨウ化エコチオファート、ピロカルピン、塩酸ピロカルピン、硝酸ピロカルピンから選択される最低1種であり得る。最低1種の散瞳薬は、硫酸アトロピン、塩酸シクロペントラート、塩酸エピネフリン、ホウ酸エピネフリル、臭化水素酸ホマトロピン、塩酸フェニレフリン、臭化水素酸スコポラミン、トロピカミドから選択される最低1種であり得る。最低1種の眼血管収縮薬は、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸テトラヒドロゾリンから選択される最低1種であり得る。最低1種の雑多な眼科用薬は、塩酸アプラクロニジン、塩酸ベタキソロール、酒石酸ブリモニジン、塩酸カルテオロール、塩酸ジピベフリン、塩酸ドルゾラミド、フマル酸エメダスチン、フルオレセインナトリウム、フマル酸ケトチフェン、ラタノプロスト、塩酸レボブノロール、塩酸メチプラノロール、塩化ナトリウム(高張)、マレイン酸チモロールから選択される最低1種であり得る。最低1種の耳用薬は、ホウ酸、過酸化カルバミド、クロラムフェニコール、オレイン酸トリエタノールアミンポリペプチド縮合物(triethanolamine polypeptide oleate−condensate)から選択される最低1種であり得る。最低1種の鼻用薬は、プロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、硫酸エフェドリン、塩酸エピネフリン、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、塩酸ナファゾリン、塩酸オキシメタゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸テトラヒドロゾリン、トリアムシノロンアセトニド、塩酸キシロメタゾリンから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.1041−97を参照されたい。)
最低1種の局所抗感染薬は、アシクロビル、アムホテリシンB、アゼライン酸クリーム、バシトラシン、硝酸ブトコナゾール、リン酸クリンダマイシン、クロトリマゾール、硝酸エコナゾール、エリスロマイシン、硫酸ゲンタマイシン、ケトコナゾール、酢酸マフェ二ド、メトロニダゾール(局所)、硝酸ミコナゾール、ムピロシン、塩酸ナフチフィン、硫酸ネオマイシン、ニトロフラゾン、ナイスタチン、スルファジアジン銀、塩酸テルビナフィン、テルコナゾール、塩酸テトラサイクリン、チオコナゾール、トルナフテートから選択される最低1種であり得る。最低1種の抗疥癬薬若しくは殺シラミ薬は、クロタミトン、リンダン、ペルメトリン、ピレトリンから選択される最低1種であり得る。最低1種の局所コルチコステロイドは、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、プロピオン酸クロベタゾール、デソニド、デスオキシメタゾン、デキサメサゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、酢酸ジフロラゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルランドレノリド、プロピオン酸フルチカゾン、ハルシオニド、ヒドロコルチゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、吉草酸ヒドロコルチゾン、フロ酸モメタゾン、トリアムシノロンアセトニドから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.1098〜1136を参照されたい。)
最低1種のビタミン若しくはミネラルは、ビタミンA、ビタミンB群、シアノコバラミン、葉酸、ヒドロキソコバラミン、ロイコボリンカルシウム、ナイアシン、ナイアシンアミド、塩酸ピリドキシン、リボフラビン、塩酸チアミン、ビタミンC、ビタミンD、コレカルシフェロール、エルゴカルシフェロール、ビタミンDアナログ、ドキセルカルシフェロール、パリカルシトール、ビタミンE、ビタミンKアナログ、フィトナジオン、フッ化ナトリウム、フッ化ナトリウム(局所)、微量元素、クロム、銅、ヨウ素、マンガン、セレン、亜鉛から選択される最低1種であり得る。最低1種の熱素は、アミノ酸輸液(結晶)、ブドウ糖中アミノ酸輸液、電解質を含むアミノ酸輸液、ブドウ糖中電解質を含むアミノ酸輸液、肝不全のためのアミノ酸輸液、高代謝性侵襲のためのアミノ酸輸液、腎不全のためのアミノ酸輸液、ブドウ糖、脂肪乳剤、中鎖トリグリセリドから選択される最低1種であり得る。(例えば、Nursing 2001 Drug Handbookのpp.1137〜63を参照されたい。)
製剤
上に示されたとおり、本発明は、製薬学的に許容できる製剤中に最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる、製薬学的若しくは家畜の使用に適する生理的食塩水若しくは選ばれた塩を含む好ましくはリン酸緩衝液である安定な製剤、ならびに、保存剤を含有する保存される溶液および製剤ならびに多回使用の保存される製剤を提供する。保存される製剤は、水性希釈剤中に、最低1種の既知の若しくは最低1種のフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、硝酸フェニル水銀、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド、クロロブタノール、塩化マグネシウム(例えば六水和物)、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサールよりなる群から場合によっては選択される保存剤、またはそれらの混合物を含有する。限定されるものでないが0.001、0.003、0.005、0.009、0.01、0.02、0.03、0.05、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.3、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9またはその中のいずれかの範囲若しくは値を挙げることができる0.001〜5%またはその中のいずれかの範囲若しくは値のような当該技術分野で既知のところのいかなる適する濃度若しくは混合物も使用し得る。制限しない例は、保存剤なし、0.1〜2%m−クレゾール(例えば0.2、0.3.0.4、0.5、0.9、1.0%)、0.1〜3%ベンジルアルコール(例えば0.5、0.9、1.1.、1.5、1.9、2.0、2.5%)、0.001〜0.5%チメロサール(例えば0.005、0.01)、0.001〜2.0%フェノール(例えば0.05、0.25、0.28、0.5、0.9、1.0%)、0.0005〜1.0%アルキルパラベン(1種若しくは複数)(例えば0.00075、0.0009、0.001、0.002、0.005、0.0075、0.009、0.01、0.02、0.05、0.075、0.09、0.1、0.2、0.3、0.5、0.75、0.9、1.0%)などを包含する。
上に示されたとおり、本発明は、包装資材、ならびに場合によっては水性希釈剤中の処方された緩衝剤および/若しくは保存剤とともに最低1種のIL−4若しくはIL−13
Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの溶液を含んでなる最低1本のバイアルを含んでなる製品を提供し、前記包装資材は、こうした溶液を1、2、3、4、5、6、9、12、18、20、24、30、36、40、48、54、60、66、72時間若しくはそれ以上にわたり保持し得ることを示すラベルを含んでなる。本発明はさらに、包装資材、凍結乾燥した最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる第一のバイアル、および処方された緩衝剤若しくは保存剤の水性希釈剤を含んでなる第二のバイアルを含んでなる製品を含んでなり、前記包装資材は、該最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを水性希釈剤中で再構成して24時間若しくはそれ以上にわたり保持し得る溶液を形成することを患者に指図するラベルを含んでなる。
本発明で使用される最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、本明細書に記述されるか若しくは当該技術分野で既知であるとおり、哺乳動物細胞若しくはトランスジェニックの調製物からを包含する組換え手段により製造し得るか、または他の生物学的供給源から精製し得る。
本発明の生成物中の最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質また
は指定される部分若しくはバリアントの範囲は、再構成に際して生じる量、すなわち湿潤/乾燥系での場合は約1.0μg/mlから約1000mg/mlまでの濃度を包含するとは言え、より低いおよびより高い濃度が操作可能であり、そして意図される送達ベヒクルに依存し、例えば、溶液製剤は、経皮貼付剤、肺、経粘膜、または浸透圧若しくはマイクロポンプ法と異なることができる。
好ましくは、水性希釈剤は製薬学的に許容できる保存剤を場合によってはさらに含んでなる。好ましい保存剤は、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサール若しくはそれらの混合物よりなる群から選択されるものを包含する。製剤中で使用される保存剤の濃度は抗菌効果を生じるのに十分な濃度である。こうした濃度は選択した保存剤に依存し、そして当業者により容易に決定される。
他の賦形剤、例えば等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、保存増強剤を場合によってはかつ好ましくは希釈剤に添加し得る。グリセリンのような等張剤は一般に既知濃度で使用する。生理学的に耐えられる緩衝剤を、好ましくは改良されたpH制御を提供するために添加する。製剤は、約pH4から約pH10までのような広範囲のpH、および約pH5から約pH9までの好ましい範囲、および約6.0ないし約8.0の最も好ましい範囲を包括し得る。好ましくは本発明の製剤は約6.8と約7.8の間のpHを有する。好ましい緩衝剤はリン酸緩衝液、最も好ましくはリン酸ナトリウム、とりわけリン酸緩衝生理的食塩水(PBS)を包含する。
Tween 20(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート)、Tween 40(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート)、Tween 80(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレエート)、Pluronic F68(ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー)およびPEG(ポリエチレングリコール)のような製薬学的に許容できる可溶化剤、あるいはポリソルベート20若しくは80またはポロキサマー184若しくは188、Pluronic(R)ポリル(polyl)、他のブロックコポリマーのような非イオン性界面活性剤、ならびにEDTAおよびEGTAのようなキレート剤のような他の添加物を、凝集を低下させるために該製剤若しくは組成物に場合によっては添加し得る。これらの添加物は、ポンプ若しくはプラスチック容器を使用して製剤を投与する場合にとりわけ有用である。製薬学的に許容できる界面活性剤の存在はタンパク質が凝集する傾向を緩和する。
本発明の製剤は、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、ならびにフェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール、クロロクレゾール、ベンジルアルコール、アルキルパラベン、(メチル、エチル、プロピル、ブチルなど)、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、デヒドロ酢酸ナトリウムおよびチメロサールよりなる群から選択される保存剤若しくはそれらの混合物を水性希釈剤中で混合することを含んでなる方法により製造し得る。最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントおよび保存剤を水性希釈剤中で混合することは、慣習的溶解および混合手順を使用して実施する。適する製剤を製造するため、例えば、緩衝溶液中の測定された量の最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを、所望の濃度のタンパク質および保存剤を提供するのに十分な量の緩衝溶液中で所望の保存剤と組み合わせる。この方法の変形が当業者により認識されるであろう。例えば、成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは全部、使用される濃度および投与手段について最適化しうる因子である。
特許請求される製剤は、澄明な溶液として、あるいは、水性希釈剤中に水、保存剤ならびに/または賦形剤、好ましくはリン酸緩衝液および/若しくは生理的食塩水ならびに選ばれた塩を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥した最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのバイアルを含んでなる2本のバイアルとして、患者に提供し得る。単一の溶液バイアル若しくは再構成を必要とする2本のバイアルのいずれも複数回再使用し得、かつ、単一若しくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能よりも便宜的な処置レジメンを提供し得る。
本特許請求される製品は、即座ないし24時間若しくはそれ以上にわたり投与に有用である。従って現在特許請求される製品は患者に大きな利点を提供する。本発明の製剤は、場合によっては約2から約40℃までの温度で安全に保存し得かつタンパク質の生物学的活性を長期間保持し得、従って、6、12、18、24、36、48、72若しくは96時間またはそれ以上にわたり該溶液を保持かつ/若しくは使用し得ることを示す包装ラベルを可能にする。保存される希釈剤を使用する場合、こうしたラベルは1〜12か月、半年、1年半および/若しくは2年までの使用を包含し得る。
本発明の最低1種のLI−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの溶液は、最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを水性希釈剤中で混合することを含んでなる方法により製造し得る。混合することは慣習的溶解および混合手順を使用して実施する。適する希釈剤を製造するため、例えば、水若しくは緩衝液中の測定された量の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを、所望の濃度のタンパク質および場合によっては保存剤若しくは希釈剤を提供するのに十分な量で組み合わせる。この方法の変形が当業者により認識されるであろう。例えば、成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは全部、使用される濃度および投与手段について最適化しうる因子である。
特許請求される製品は、澄明な溶液として、あるいは、水性希釈剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥した最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのバイアルを含んでなる2本のバイアルとして、患者に提供し得る。単一の溶液バイアル若しくは再構成を必要とする2本のバイアルのいずれも複数回再使用し得、かつ、単一若しくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能よりも便宜的な処置レジメンを提供する。
特許請求される製品は、澄明な溶液、あるいは、水性希釈剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥した最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのバイアルを含んでなる2本のバイアルを薬局、診察室若しくは他のこうした施設(institution)および施設(facility)に提供することにより患者に間接的に提供し得る。この場合の澄明な溶液は大きさが1リットルまで若しくはより大きくさえあり得、最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの溶液のより小さい部分をより小さいバイアルへの移動のため薬局若しくは診察室により1回若しくは複数回取り出し得かつそれらの顧客および/若しくは患者に提供し得る大型のリザーバを提供する。
これらの単一バイアル系を含んでなる認識されるデバイスは、例えばBecton Dickensen(ニュージャージー州フランクリンレイクス、www.bectondickenson.com)、Disetronic(スイス・ブルクドルフ、www.disetronic.com;Bioject、オレゴン州ポートランド(www.bioject.com);National Medical Products、We
ston Medical(英国ピータースボロ、www.weston−medical.com)、Medi−Ject Corp(ミネソタ州ミネアポリス、www.mediject.com)により作成若しくは開発されたところの、BD Pen、BD Autojector(R)、Humaject(R)、NovoPen(R)、B−D(R)Pen、AutoPen(R)、およびOptiPen(R)、GenotropinPen(R)、Genotronorm Pen(R)、Humatro Pen(R)、Reco−Pen(R)、Roferon Pen(R)、Biojector(R)、Iject(R)、J−tip Needle−Free Injector(R)、Intraject(R)、Medi−Ject(R)のような溶液の送達のためのペン型注入器デバイスを包含する。二本のバイアルの系を含んでなる認識されるデバイスは、HumatroPen(R)のような、再構成した溶液の送達のために、凍結乾燥した薬物をカートリッジ中で再構成するためのペン型注入器デバイスを包含する。
現在特許請求される製品は包装資材を包含する。包装資材は、規制当局により必要とされる情報に加え該製品を使用し得る条件を提供する。本発明の包装資材は、2本のバイアルすなわち湿潤/乾燥製品について、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを水性希釈剤中で再構成して溶液を形成しかつ該溶液を2〜24時間若しくはそれ以上にわたり使用するための患者に対する説明書を提供する。単一バイアルの溶液製品について、ラベルはこうした溶液を2〜24時間若しくはそれ以上にわたり使用し得ることを示す。現在特許請求される製品はヒトの製薬学的製品の使用に有用である。
本発明の製剤は、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントおよび選択された緩衝液、好ましくは生理的食塩水若しくは選ばれた塩を含有するリン酸緩衝液を混合することを含んでなる方法により製造し得る。最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントおよび緩衝剤を水性希釈剤中で混合することは、慣習的な溶解および混合手順を使用して実施する。適する製剤を製造するため、例えば、水若しくは緩衝液中の測定された量の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを、所望の濃度のタンパク質および緩衝剤を提供するのに十分な量の水中の所望の緩衝剤と組み合わせる。この方法の変形が当業者により認識されるであろう。例えば、成分を添加する順序、付加的な添加物を使用するかどうか、製剤を製造する温度およびpHは全部、使用される濃度および投与手段について最適化し得る因子である。
特許請求される安定なすなわち保存される製剤は、澄明な溶液として、あるいは、水性希釈剤中に保存剤若しくは緩衝液および賦形剤を含有する第二のバイアルで再構成される凍結乾燥した最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのバイアルを含んでなる2本のバイアルとして、患者に提供し得る。単一の溶液バイアル若しくは再構成を必要とする2本のバイアルのいずれも複数回再使用し得、かつ、単一若しくは複数周期の患者処置に十分であり得、そして従って現在利用可能よりも便宜的な処置レジメンを提供する。
本明細書に記述される安定なすなわち保存される製剤若しくは溶液のいずれか中の最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、当該技術分野で公知のところの、SC若しくはIM注入;経皮、肺、経粘膜、植込物、浸透圧ポンプ、カートリッジ、マイクロポンプまたは当業者により認識される他の手段を包含する多様な送達方法を介して本発明により患者に投与し得る。
治療的応用
本発明はまた、限定されるものでないが間質性肺疾患、強皮症、肝線維症、腎線維症、
サルコイドーシス、肥厚性瘢痕、ケロイド瘢痕、心線維症、加齢黄斑変性若しくはコラーゲン血管疾患などの最低1種を挙げることができる、細胞、組織、器官、動物若しくは患者における最低1種のIL−4若しくはIL−13線維症関連状態若しくは病状の調節若しくは処置方法も提供する。例えば、Merck Manual、第12〜17版、Merck & Company、ニュージャージー州ローウェー(1972、1977、1982、1987、1992、1999)、Pharmacotherapy Handbook、Wellsら編、第2版、Appleton and Lange、コネチカット州スタンフォード(1998、2000)(それぞれ引用することによりそっくりそのまま組み込まれる)を参照されたい。
大多数の創傷は修復により治癒し、形成される新たな組織が元の組織と構造的および化学的に似ていない(瘢痕組織)ことを意味している。組織修復の早期段階で、ほとんど必ず関与する一過程は組織傷害の領域での一過性結合組織の形成である。この過程は線維芽細胞による新たな細胞外コラーゲンマトリックスの形成により開始する。この新たな細胞外コラーゲンマトリックスがその後、最終の治癒過程の間に結合組織の支持体となる。最終治癒は、大部分の組織において結合組織を含有する瘢痕形成である。例えば皮膚および骨のような再生特性を有する組織中では、最終治癒は元の組織の再生を包含する。この再生組織はいくつかの瘢痕の特徴、例えば治癒された骨折の肥厚もまた頻繁に有する。
創傷治癒の段階は通常炎症(通常1〜3日)、移動(通常1〜6日)、増殖(通常3〜24日)および成熟(通常1〜12か月)を包含する。治癒過程は、多様な細胞型の移動、増殖および分化、ならびにマトリックス成分の合成を必要とする、複雑ならびに十分に調整される生理学的過程である。治癒過程は以下の3期に分離しうる。
i)止血および炎症 血小板が循環系の外側に存在しかつトロンビンおよびコラーゲンに曝露される場合に、それらは活性化されたようになりかつそれらは凝集する。従って、血小板は、凝集しかつ一過性の栓を形成することにより修復過程を開始して止血を確保しかつ細菌からの侵入を予防する。活性化された血小板は凝固系を開始し、そして血小板由来増殖因子(PDGF)および表皮増殖因子(EGF)およびトランスフォーミング増殖因子(TGF)のような増殖因子を放出する。創傷領域に侵入する最初の細胞は好中球、次いでマクロファージにより活性化される単球である。
好中球の主要な役割は、汚染する細菌を創傷から一掃若しくはそれに対し創傷を防御していること、ならびに死細胞および血小板を除去することにより創傷の治癒を向上させることのようである。好中球の浸潤は最初の約48時間以内に終わるが、但し細菌汚染が創傷中に存在しない。過剰の好中球は、血液に運ばれる単球の循環プールから動員される組織マクロファージにより食作用される。マクロファージは、それらが病原性生物体の食作用および組織破片の除去の原因でもまたあるために効率的な創傷治癒に不可欠であると考えられる。さらに、それらは治癒過程の後の事象に関与する多数の因子を放出する。マクロファージはコラーゲンの産生を開始する線維芽細胞を誘引する。
ii)肉芽組織形成および再上皮化 創傷後48時間以内に線維芽細胞が創傷縁で増殖しかつ結合組織から創傷空間に移動することを開始する。線維芽細胞はコラーゲンおよびグリコサミノグリカンを産生し、ならびにとりわけ創傷での低酸素分圧は内皮細胞の増殖を刺激する。内皮細胞は新たな毛細管ネットワークの形成を生じさせる。
コラゲナーゼおよびプラスミノーゲンアクチベーターがケラチノサイトから分泌される。創傷が破壊されずかつ酸素および栄養素を十分に与えられて残される場合、ケラチノサイトは創傷の上を移動することができる。ケラチノサイトは生存可能組織の上を移動するとのみ考えられ、そして従ってケラチノサイトは死組織および創傷の表面の下の領域に移
動する。創傷領域は収縮によりさらに減少される。
iii)皮膚リモデリング 再上皮化が完了するや否や組織のリモデリングが開始する。数年間持続するこの期は創傷された組織に強度を復帰させる。
上述された治癒過程の全部はかなりの時間がかかる。治癒の速度は創傷の無感染、個体の全身的健康状態、異物の存在などにより影響される。感染、組織解離、脱水、全身性に不良な健康状態および栄養不良のようないくつかの病理学的条件が、例えば虚血性潰瘍のような慢性潰瘍の形成につながり得る。少なくとも表層的治癒が起こるまで、創傷は継続的若しくは新たな感染の危険にさらされたままである。従って、創傷が迅速に治癒し得るほど該危険は迅速に除去される。従って、創傷治癒の速度に影響し得る若しくは創傷の治癒に好都合に影響し得るいかなる処置も非常に価値がある。さらに、ほぼ全部の組織修復過程が早期の結合組織形成を包含するため、これおよびその後の過程の刺激が組織治癒を向上させるために企図される。
本状況で「臨床的治癒」という用語は、組織中断を視覚的に観察し得ずかつ軽度の発赤若しくは不連続的に腫脹した組織のような炎症の別個の徴候のみが存在する状況を示すのに使用する。加えて、器官が弛緩している若しくは触れられない場合は疼痛の訴えが存在しない。
上で挙げられたとおり、本発明は、創傷治癒剤、すなわち皮膚若しくは粘膜創傷の治癒を加速、刺激若しくは促進する剤としてのエナメル基質、エナメル基質誘導体および/若しくはエナメル基質タンパク質の使用に関する。従って、重要な一使用はまた組織再生および/若しくは修復剤としての使用でもある。さらに、創傷治癒効果により、エナメル基質、エナメル基質誘導体および/若しくはエナメル基質タンパク質は鎮痛効果を有する。
こうした方法は、場合によっては、こうした調節、処置若しくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる最低1種の組成物若しくは製薬学的組成物の有効量を投与することを含み得る。
治療的処置。本発明のいずれの方法も、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる組成物若しくは製薬学的組成物の有効量をこうした調節、処置若しくは治療の必要な細胞、組織、器官、動物若しくは患者に投与することを含んでなる、IL−4若しくはIL−13線維症媒介性の障害の処置方法を含み得る。
典型的には、病理学的状態の処置は、組成物に含有されるの比活性に依存して、合計で平均して用量あたり患者1キログラムあたり最低約0.01から500ミリグラムまでの最低1種のIL−若しくはIL−13Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント、および好ましくは単回若しくは複数回投与あたり患者1キログラムあたり最低約0.1から100ミリグラムまでのIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの範囲になる最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig関連タンパク質組成物の有効量若しくは投薬量を投与することにより遂げられる。あるいは、有効血清濃度は単回若しくは複数回投与あたり0.1〜5000μg/mlの血清濃度を含み得る。適する投薬量は医学実務者に既知であり、そしてもちろん特定の疾患状態、投与されている組成物の比活性および処置を受ける特定の患者に依存することができる。いくつかの例において、所望の治療量を達成するために、反復投与、すなわち所望の毎日の用量若しくは効果が達成されるまで個々の投与を反復する特定のモニター若しくは計測された用量の反復個別投与を提供することが必要であり得る。
好ましい用量は、場合によっては、投与あたり0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99および/若しくは100mg/kgまたはそのいずれかの範囲、値若しくは画分を、あるいは、単回若しくは複数回投与あたり0.1、0.5、0.9、1.0、1.1、1.2、1.5、1.9、2.0、2.5、2.9、3.0、3.5、3.9、4.0、4.5、4.9、5.0、5.5、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、20、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14.0、14.5、4.9、5.0、5.5.、5.9、6.0、6.5、6.9、7.0、7.5、7.9、8.0、8.5、8.9、9.0、9.5、9.9、10、10.5、10.9、11、11.5、11.9、12、12.5、12.9、13.0、13.5、13.9、14、14.5、15、15.5、15.9、16、16.5、16.9、17、17.5、17.9、18、18.5、18.9、19、19.5、19.9、20、20.5、20.9、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、96、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500および/若しくは5000μg/mlの血清濃度またはそのいずれかの範囲、値若しくは画分の血清濃度を達成するように包含し得る。
あるいは、投与される投薬量は、特定の剤の薬動力学的特徴ならびにその投与様式および経路;受領者の齢、健康状態および重量;症状の性質および程度、付随する処置の種類、処置の頻度、ならびに所望の効果のような既知の因子に依存して変動し得る。通常、有効成分の投薬量は体重1キログラムあたり約0.1ないし100ミリグラムであり得る。投与あたり若しくは除放性の形態で1キログラムあたり通常0.1ないし50、および好ましくは0.1ないし10ミリグラムが所望の結果を得るのに有効である。
制限しない一例として、ヒト若しくは動物の処置は、単一、注入、若しくは反復用量を使用して、第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39若しくは40日の最低1つ、または、あるいは若しくは付加的に、第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51若しくは52週の最低1つ、または、あるいは若しくは付加的に1、2、3、4、5、6、、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19若しくは20年の最低1つ、あるいはそれらのいずれかの組合せに、本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの一時若しくは定期的投薬量として1日あたり0.5、0.9、1.0、1.1、1.5、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50
、60、70、80、90若しくは100mg/kgのような0.1ないし100mg/kgを提供し得る。
内的投与に適する投薬形態物(組成物)は、一般に単位若しくは容器あたり約0.1ミリグラムから約500ミリグラムまでの有効成分を含有する。これらの製薬学的組成物中で、有効成分は通常、組成物の総重量に基づき約0.5〜99.999重量%の量で存在することができる。
非経口投与のためには、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを、製薬学的に許容できる非経口ベヒクルとともに溶液、懸濁剤、乳剤若しくは凍結乾燥粉末として処方し得るかまたは個別に提供し得る。こうしたベヒクルの例は水、生理的食塩水、リンゲル液、ブドウ糖溶液および1〜10%ヒト血清アルブミンである。リポソーム、および不揮発性油のような非水性ベヒクルもまた使用しうる。ベヒクル若しくは凍結乾燥粉末は、等張性(例えば塩化ナトリウム、マンニトール)ならびに化学的安定性(例えば緩衝剤および保存剤)を維持する添加物を含有しうる。該製剤は既知の若しくは適する技術により滅菌する。
適する製薬学的担体は、この分野の標準的参照教科書、Remington’s Pharmaceutical Sciences、A.Osolの最新版に記述されている。
代替投与
製薬学的有効量の本発明の最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを投与するのに、多くの既知のおよび開発されたの様式を本発明により使用し得る。肺投与を以下の記述で使用する一方、他の投与様式を適する結果を伴い、本発明に従って使用し得る。
本発明のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質は、吸入またはこの中に(here within)記述されるか若しくは当該技術分野で既知の他の様式による投与に適する多様なデバイスおよび方法のいずれかを使用して、担体中で溶液、乳剤、コロイド若しくは懸濁剤としてまたは粉末として送達し得る。
非経口製剤および投与
非経口投与のための製剤は、共通の賦形剤として滅菌水若しくは生理的食塩水、ポリエチレングリコールのようなポリアルキレングリコール、植物起源の油、水素化ナフタレンなどを含有し得る。注入のための水性若しくは油性懸濁剤は、既知の方法に従って適切な乳化剤若しくは湿潤剤および懸濁化剤を使用することにより製造し得る。注入のための剤は、水性溶液または溶媒中の無菌の注入可能な溶液若しくは懸濁液のような非毒性の経口で投与可能でない希釈剤であり得る。使用可能なベヒクル若しくは溶媒として、水、リンゲル液、等張食塩水などが許容され;通常の溶媒若しくは懸濁化溶媒として無菌の不揮発性油を使用し得る。これらの目的上、天然のまたは合成若しくは半合成の脂肪油若しくは脂肪酸;天然のまたは合成若しくは半合成のモノ若しくはジ若しくはトリグリセリドを包含するいかなる種類の不揮発性油および脂肪酸も使用し得る。非経口投与は当該技術分野で既知であり、そして、限定されるものでないが慣習的注入手段、米国特許第5,851,198号明細書に記述されるところのガス加圧式無針注入デバイス、および米国特許第5,839,446号明細書(引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)に記述されるところのレーザー穿孔器デバイスを挙げることができる。
代替送達
本発明はさらに、最低1種のLI−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または
指定される部分若しくはバリアントの非経口、皮下、筋肉内、静脈内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内若しくは経皮手段による投与に関する。抗LI−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分またはバリアントの組成物は、非経口(皮下、筋肉内若しくは静脈内)投与のためとりわけ液体の溶液若しくは懸濁液の形態で;膣若しくは直腸投与での使用のためとりわけクリーム剤および坐剤のような半固形の形態で;頬側若しくは舌下投与のためとりわけ錠剤若しくはカプセル剤の形態で;あるいはとりわけ粉末、点鼻薬若しくはエアゾルまたはある種の剤の形態で鼻内で;あるいは、皮膚構造を改変するか若しくは経皮貼付剤中の薬物濃度を増大させるかのいずれかのためのジメチルスルホキシドのような化学的増強剤を含む(“Drug Permeation Enhancement”;Hsieh,D.S.編中Jungingerら、pp.59−90(Marcel Dekker,Inc.ニューヨーク 1994(引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)))か、あるいはタンパク質およびペプチドを含有する製剤の皮膚上への塗布(第WO 98/53847号明細書)または電気穿孔のような一過性の輸送経路を創製するか若しくはイオントフォレーシスのような皮膚を通る荷電した薬物の移動性を増大させるための電場の適用、あるいはソノフォレーシスのような超音波の適用(米国特許第4,309,989号および同第4,767,402号明細書)(上の刊行物および特許は引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)を可能にする酸化剤を含む、とりわけゲル剤、軟膏剤、ローション剤、懸濁剤若しくは貼付剤送達系の形態で経皮での使用のため製造し得る。
肺/鼻投与
肺投与のため、好ましくは最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物は、肺の下部気道若しくは洞(sinuses)に達するために有効な粒子径で送達される。本発明により、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントは、吸入による治療薬の投与のための当該技術分野で既知の多様な吸入若しくは鼻デバイスのいずれかにより送達し得る。患者の副鼻腔洞(sinus cavity)若しくは肺胞中でエアゾル化製剤を沈着させることが可能なこれらのデバイスは、定量噴霧式吸入器、ネブライザー、乾燥粉末発生デバイス、噴霧器などを包含する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの肺若しくは鼻投与を指図するのに適する他のデバイスもまた当該技術分野で既知である。全部のこうしたデバイスは、エアゾル中のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの分注のための投与に適する製剤の使用し得る。こうしたエアゾルは溶液(水性および非水性双方)若しくは固体粒子のいずれからも構成し得る。Ventolin(R)定量噴霧式吸入器のような定量噴霧式吸入器は典型的に噴射剤ガスを使用し、そして吸気の間の起動を必要とする(例えば第WO 94/16970号、同第WO 98/35888号明細書を参照されたい)。Inhale Therapeuticsにより市販されているデバイス、TurbuhalerTM(Astra)、Rotahaler(R)(Glaxo)、Diskus(R)(Glaxo)、SpirosTM吸入器(Dura)のような乾燥粉末吸入器およびSpinhaler(R)粉末吸入器(Fisons)は混合粉末の呼吸起動を使用する(米国特許第US 4668218号 Astra、欧州特許第EP 237507号 Astra、第WO 97/25086号 Glaxo、第WO 94/08552号 Dura、米国特許第US 5458135号 Inhale、第WO 94/06498号 Fisons(引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる))。AERxTM Aradigm、Ultravent(R)ネブライザー(Mallinckrodt)およびAcorn II(R)ネブライザー(Marquest Medical Products)(米国特許第US 5404871号 Aradigm、第WO 97/22376号明細書)(上の参考文献は引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)のようなネブライザーは溶液からエアゾルを生じさせる一方、定量噴霧式吸入器、乾燥粉末吸入器などは小粒子エアゾルを生成させる。商業的に入手可能な吸
入デバイスのこれらの特定の例は本発明の実務に適する特定のデバイスの代表例であることを意図しており、そして本発明の範囲を制限するとして意図していない。好ましくは、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを含んでなる組成物は乾燥粉末吸入器若しくは噴霧器により送達される。本発明の最低1種のIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを投与するための吸入デバイスのいくつかの望ましい特徴が存在する。例えば、吸入デバイスによる送達は有利に信頼でき、再現可能かつ正確である。吸入デバイスは、場合によっては、良好な呼吸可能性のため小乾燥粒子、例えば約10μm未満、好ましくは約1〜5μmを送達し得る。
IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物のスプレー剤としての投与
IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質を包含するスプレー剤は、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの懸濁液若しくは溶液に加圧下にノズルを通させることにより生じさせ得る。ノズルの大きさおよび構成、適用される圧ならびに液体フィード速度は、所望の出力および粒子径を達成するように選ぶことができる。例えばキャピラリー若しくはノズルフィードとともにの電場により電気スプレーを生じさせ得る。有利には、噴霧器により送達される最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の粒子は、約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの範囲の粒子径を有する。
噴霧器を用いる使用に適する最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤は、典型的に、例えば.1、.2.、.3、.4、.5、.6、.7、.8、.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、45、50、60、70、80、90若しくは100mg/ml若しくはmg/gmを挙げることができる、溶液1mlあたり約0.1mgないし約100mg若しくはmg/gmまたはその中のいずれかの範囲若しくは値の最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の濃度で水性溶液中にIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質を包含する。該製剤は賦形剤、緩衝剤、等張剤、保存剤、界面活性剤および好ましくは亜鉛のような剤を包含し得る。該製剤はまた、緩衝剤、還元剤、バルクタンパク質若しくは炭水化物のような、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の安定化のための賦形剤若しくは剤も包含し得る。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の処方において有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の処方において有用な典型的な炭水化物は、ショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などを包含する。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤はまた、エアゾルの形成における溶液の霧化により引き起こされるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の表面誘発性凝集を低下若しくは予防し得る界面活性剤も包含し得る。ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびアルコールならびにポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルのような多様な慣習的界面活性剤を使用し得る。量は一般に製剤の0.001と14重量%の間の範囲にわたることができる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのようなタンパク質の製剤について当該
技術分野で既知の付加的な剤もまた製剤中に包含し得る。
ネブライザーによるIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物の投与
Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質は、ジェットネブライザー若しくは超音波ネブライザーのようなネブライザーにより投与し得る。典型的には、ジェットネブライザー中では圧縮空気供給源を使用してオリフィスを通して高速空気ジェットを創製する。気体がノズルを超えて膨脹する際に低圧領域が創製され、それが液体リザーバに接続された毛細管を通してIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の溶液を引き出す。毛細管からの液体流はそれが管を出る際に不安定な糸状体および液滴に剪断されてエアゾルを創製する。ある範囲の構成、流速およびバッフル型を使用して所定のジェットネブライザーから所望の性能の特徴を達成し得る。超音波ネブライザーにおいては、高周波電気エネルギーを使用して、典型的には圧電トランスを使用して振動性の力学的エネルギーを創製する。このエネルギーが、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤に直接若しくはカップリング液を通してのいずれかで伝播されて、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質を包含するエアゾルを創製する。有利には、ネブライザーにより送達されるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の粒子は、約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの範囲の粒子径を有する。
ジェット若しくは超音波いずれかのネブライザーを用いる使用に適する最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製剤は、典型的には溶液1mlあたり約0.1mgないし約100mgの最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントタンパク質の濃度を包含する。該製剤は賦形剤、緩衝剤、等張剤、保存剤、界面活性剤、および好ましくは亜鉛のような剤を包含し得る。該製剤はまた、緩衝剤、還元剤、バルクタンパク質若しくは炭水化物のような、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の安定化のための賦形剤若しくは剤も包含し得る。最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の処方において有用なバルクタンパク質はアルブミン、プロタミンなどを包含する。最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの処方において有用な典型的な炭水化物は、ショ糖、マンニトール、乳糖、トレハロース、ブドウ糖などを包含する。最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント製剤は、エアゾルの形成において溶液の霧化により引き起こされる最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの表面誘発性凝集を低下若しくは予防し得る界面活性剤もまた包含し得る。ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびアルコールならびにポリオキシエチレンソルビタル脂肪酸エステルのような多様な慣習的界面活性剤を使用し得る。量は一般に製剤の0.001と4重量%の間の範囲にわたることができる。本発明の目的上とりわけ好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリソルベート80、ポリソルベート20などである。Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントタンパク質のようなタンパク質の製剤について当該技術分野で既知の付加的な剤もまた製剤中に包含し得る。
定量噴霧式吸入器によるIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物の投与
定量噴霧式吸入器(MDI)中では、噴射剤、最低1種のIL−4若しくはIL−13
Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントおよびいずれかの賦形剤
若しくは他の添加物が、液化圧縮ガスを包含する混合物としてキャニスター中に含有される。計量バルブの起動が、好ましくは約10μm未満、好ましくは約1μmないし約5μm、および最も好ましくは約2μmないし約3μmの大きさ範囲の粒子を含有するエアゾルとして該混合物を放出する。所望のエアゾル粒子径は、ジェットミル粉砕、噴霧乾燥、臨界点凝縮などを包含する当業者に既知の多様な方法により製造されるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアント組成物タンパク質の製剤を使用することにより得ることができる。好ましい定量噴霧式吸入器は、3M若しくはGlaxoにより製造されかつハイドロフルオロカーボン噴射剤を使用するものを包含する。
定量噴霧式吸入器デバイスを用いる使用のための最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製剤は、一般に、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを例えば界面活性剤の助けを借りて噴射剤中に懸濁した非水性媒体中の懸濁液として含有する微粉を包含することができる。噴射剤は、トリクロロフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタノールおよび1,1,1,2−テトラフルオロエタン、HFA−134a(ヒドロフルオロアルカン−134a)、HFA−227(ヒドロフルオロアルカン−227)などを包含するクロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン若しくは炭化水素のような本目的上使用されるいずれの慣習的物質でもあり得る。好ましくは噴射剤はヒドロフルオロカーボンである。界面活性剤は、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを噴射剤中の懸濁液として安定化させる、有効成分を化学的分解に対し保護する、などのために選ぶことができる。適する界面活性剤はソルビタントリオレエート、ダイズレシチン、オレイン酸などを包含する。いくつかの場合には、エタノールのような溶媒を使用する溶液エアゾルが好ましい。タンパク質のようなタンパク質の製剤について当該技術分野で既知の付加的な剤もまた該製剤に包含し得る。
当業者は、本発明の方法を、本明細書に記述されないデバイスを介する最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの組成物の肺投与により達成し得ることを認識するであろう。
経口製剤および投与
経口のための製剤は、腸壁の浸透性を人工的に増大させるための補助物質(例えばレゾルシノール、ならびにポリオキシエチレンオレイルエーテルおよびn−ヘキサデシルポリエチレンエーテルのような非イオン性界面活性剤)の共投与、ならびに酵素的分解を阻害するための酵素阻害剤(例えば膵トリプシンインヒビター、ジイソプロピルフルオロリン酸(DFF)およびトラシロール)の共投与に頼る。経口投与のための固体型投薬形態物の有効構成成分は、ショ糖、乳糖、セルロース、マンニトール、トレハロース、ラフィノース、マルチトール、デキストラン、デンプン、寒天、アルギン酸塩、キチン、キトサン、ペクチン、トラガカントガム、アラビアゴム、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、合成若しくは半合成のポリマーおよびグリセリドを包含する最低1種の添加物と混合し得る。これらの投薬形態物は他の型(1種若しくは複数)の添加物、例えば不活性希釈剤、ステアリン酸マグネシウムのような滑沢剤、パラベン、ソルビン酸、アスコルビン酸、α−トコフェロールのような保存剤、システインのような抗酸化剤、崩壊剤、結合剤、増粘剤、緩衝剤、甘味料、着香料、香料などもまた含有し得る。
錠剤および丸剤は腸溶コーティング製剤にさらに加工し得る。経口投与のための液体製剤は医学的使用に許容できる乳剤、シロップ剤、エリキシル剤、懸濁剤および溶液製剤を包含する。これらの製剤は前記技術分野で通常使用される不活性希釈剤、例えば水を含有しうる。リポソームもまたインスリンおよびヘパリンの薬物送達系として記述されている(米国特許第4,239,754号明細書)。より最近、混合アミノ酸の人工的ポリマー(プロテイノイド)のミクロスフェアが医薬品を送達するために使用されている(米国特許第4,925,673号明細書)。さらに、米国特許第5,879,681号および同第5,5,871,753号明細書に記述される担体化合物が、生物学的有効成分を経口で送達するために使用されるが当該技術分野で既知である。
粘膜製剤および投与
粘膜表面を通る吸収のため、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを投与する組成物および方法は、乳剤粒子の粘膜付着を達成することにより粘膜表面を通る吸収を促進する複数のサブミクロン粒子、粘膜付着性巨大分子、生物活性ペプチドおよび水性連続層を含んでなる乳剤を包含する(米国特許第5,514,670号明細書)。本発明の乳剤の適用に適する粘膜表面は、角膜、結膜、頬側、舌下、鼻、膣、肺、胃、腸および直腸の投与経路を包含し得る。膣若しくは直腸投与のための製剤例えば坐剤は、賦形剤として例えばポリアルキレングリコール、ワセリン、カカオバターなどを含有し得る。鼻内投与のための製剤は固体であり得、そして賦形剤として例えば乳糖を含有し得るか、または点鼻薬の水性若しくは油性溶液であり得る。頬側投与のためには、賦形剤は糖、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、糊化済デンプンなどを包含する(米国特許第5,849,695号明細書)。
経皮製剤および投与
経皮投与のためには、最低1種のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを、リポソームまたはポリマーナノ粒子、微小粒子、マイクロカプセル若しくはミクロスフェア(別の方法で述べられない限り集合的に微小粒子と称される)のような送達デバイス中に被包化する。ポリ乳酸、ポリグリコール酸およびそれらのコポリマーのようなポリヒドロキシ酸、ポリオルトエステル、ポリ無水物ならびにポリホスファゼンのような合成ポリマー、ならびにコラーゲン、ポリアミノ酸、アルブミンおよび他のタンパク質、アルギン酸塩ならびに他の多糖のような天然のポリマー、ならびにそれらの組合せから作成される微小粒子を包含する多数の適するデバイスが既知である(米国特許第5,814,599号明細書)。
長時間投与および製剤
本発明の化合物を単一投与から長時間にわたり、例えば1週ないし1年間被験体に送達することがときに望ましいことがあり得る。多様な徐放、デポー若しくは植込投薬形態物を利用し得る。例えば、投薬形態物は、体液中で低い程度の溶解性を有する化合物の製薬学的に許容できる非毒性の塩、例えば(a)リン酸、硫酸、クエン酸、酒石酸、タンニン酸、パモ酸、アルギン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンモノ若しくはジスルホン酸、ポリガラクツロン酸などのような多塩基性酸との酸付加塩;(b)亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウムなどのような多価金属陽イオン、または例えばN,N’−ジベンジル−エチレンジアミン若しくはエチレンジアミンから形成される有機陽イオンとの塩;あるいは(a)および(b)の組合せ、例えば亜鉛タンニン酸塩を含有し得る。加えて、本発明の化合物、若しくは好ましくはたった今記述されたもののような比較的不溶性の塩を、注入に適する例えばゴマ油とともにゲル例えばモノステアリン酸アルミニウムゲル中で処方し得る。とりわけ好ましい塩は、亜鉛塩、亜鉛タンニン酸塩、パモ酸塩などである。注入のための別の型の徐放デポー製剤は、例えば米国特許第3,773,919号明細書に記述されるところのポリ乳酸/ポリグリコール酸ポリマーのようなゆっくりと分解する非毒性の非抗原性ポリマー中に被包化されるために分散された化合物若しくは塩を含有することができる。該化合物、若しくは好ましくは上述されたもののような比較的不溶性の塩は、とりわけ動物での使用のためコレステロールマトリックスのシラスティックペレット中でもまた処方し得る
。付加的な徐放、デポー若しくは植込製剤、例えば気体若しくは液体リポソームが文献で既知である(米国特許第5,770,222号明細書、および“Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems”、J.R.Robinson編、Marcel Dekker,Inc.、ニューヨーク、1978)。
本発明を全般的に記述したので、それは、具体的説明として提供されかつ制限するとして意図していない以下の実施例を参照してより容易に理解されるであろう。
実施例1
哺乳動物細胞中での抗IL−4若しくはIL−13免疫グロブリン由来タンパク質の生成、クローニングおよび発現
抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質は、ヒトIL−4若しくはIL−13で免疫されている、ヒト抗体を発現するマウス若しくはトランスジェニックマウスのような既知の方法を使用して生成し、そしてそれのためにB細胞を単離し、クローン化し、そして例えば当該技術分野で既知かつ本明細書に記述されるところの既知の方法およびアッセイ(例えば、当該技術分野で既知のところのようなIL−4若しくはIL−13タンパク質、IL−4若しくはIL−13アッセイアッセイに対する記述および参考文献(引用することにより本明細書にそっくりそのまま組み込まれる)について、www.copewithcytokines.deのIL−4若しくはIL−13を参照されたい)を使用して、IL−4若しくはIL−13に対する特異性および阻害活性について選択する。
本発明の抗IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質のようなIL−4若しくはIL−13特異的抗体若しくは融合タンパク質を発現するクローンを、それらが最低1種のIL−4若しくはIL−13を中和若しくは阻害するように選択し、そしてそれらは当該技術分野で既知の方法を使用して、以下の基準の最低3〜7個に合致する。
基準
1.最低1種のヒト野生型(wt)組換え若しくは精製されたIL−4若しくはIL−13、IL−4若しくはIL−13受容体タンパク質、ならびに/または、限定されるものでないが配列番号42、43若しくは44の1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140および/若しくは14−145の最低1種を挙げることができる1〜145アミノ酸のような限定されるものでないがIle48、Val48、Gln90、Glu90、Leu95、Ile95、Leu96、Ile96、Leu99、Ile99、Phe103、Tyr103、Asn130および/若しくはGln130の最低1種を挙げることができる他の指定されるIL−4若しくはIL−13ムテインに結合する(ELISAで)。
2.組換えwtヒトIL13またはIL−4若しくはIL−13受容体への結合に特異的であるがしかし構造的に関連するサイトカイン、ヒトGM−CSFへの結合に特異的でない(ELISAで)。
3.好ましくはヒトIL−4若しくはIL−13受容体または適する動物IL−4若しくはIL−13受容体とのヒト組換えwtヒトIL13相互作用をND50≦10nMで阻害する。
4.ヒト腫瘍TF−1細胞のヒト野生型ヒトIL−4若しくはIL−13依存性の増殖を陰性対照以上に阻害する。
5.ヒトIL13 wt若しくは特異的変異体について≦0.5nM(BIAcoreにより測定されるところの)の見かけのKdを有する。
6.新鮮ヒトB細胞中のヒトIL13wt組換えヒトIL−4若しくはIL−13依存性in vitro IgE産生を阻害し、陰性対照以上の阻害、ならびにB9アッセイ。7.B9アッセイおよび/若しくはELISAで測定され得るところの組換えIL−4若しくはIL−13に対するものに類似の効力で天然のwtヒトIL13と交差反応する。
H鎖、L鎖CDR、可変領域、若しくは可変および定常領域をクローン化しかつ適切な発現ベクターに入れる。典型的な哺乳動物発現ベクターは、mRNAの転写の開始を媒介する最低1個のプロモーター領域、Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントのコーディング配列、ならびに転写の終止および転写物のポリアデニル化に必要とされるシグナルを含有する。付加的なエレメントは、エンハンサー、コザック配列、ならびにRNAスプライシングのドナーおよびアクセプター部位により隣接される介在配列を包含する。高度に効率的な転写は、SV40からの初期および後期プロモーター、レトロウイルス例えばRSV、HTLVI、HIVIからの末端反復配列(LTRS)、ならびにサイトメガロウイルス(CMV)の初期プロモーターで達成し得る。しかしながら細胞エレメントもまた使用し得る(例えばヒトアクチンプロモーター)。本発明の実施における使用に適する発現ベクターは、例えばpIRES1neo、pRetro−Off、pRetro−On、PLXSN若しくはpLNCX(Clonetech Labs、カリフォルニア州パロアルト)、pcDNA3.1(+/−)、pcDNA/Zeo(+/−)若しくはpcDNA3.1/Hygro(+/−)(Invitrogen)、PSVLおよびPMSG(Pharmacia、スウェーデン・ウプサラ)、pRSVcat(ATCC 37152)、pSV2dhfr(ATCC 37146)ならびにpBC12MI(ATCC 67109)のようなベクターを包含する。使用し得る哺乳動物宿主細胞は、ヒトHela 293、H9およびJurkat細胞、マウスNIH3T3およびC127細胞、Cos 1、Cos 7およびCV 1、ウズラQC1−3細胞、マウスL細胞ならびにチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を包含する。
あるいは、遺伝子は染色体中に組込まれた遺伝子を含有する安定細胞株中で発現させ得る。dhfr、gpt、ネオマイシン若しくはハイグロマイシンのような選択可能なマーカーとのコトランスフェクションは、トランスフェクトされた細胞の同定および単離を可能にする。
トランスフェクトされた遺伝子は、大量のコードされるIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントを発現させるためにまた増幅もし得る。DHFR(ジヒドロ葉酸還元酵素)マーカーは、数百若しくは数千コピーさえの目的の遺伝子を保有する細胞株を開発するのに有用である。別の有用な選択マーカーは酵素グルタミン合成酵素(GS)(Murphyら、Biochem.J.227:277−279(1991);Bebbingtonら、Bio/Technology 10:169−175(1992))である。これらのマーカーを使用して、哺乳動物細胞を選択培地中で増殖させ、そして最高の耐性を伴う細胞を選択する。これらの細胞株は染色体中に組込まれた増幅された遺伝子(1種若しくは複数)を含有する。チャイニーズハムスター卵巣(CHO)およびNSO細胞がIg由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの製造にしばしば使用される。
発現ベクターpC1およびpC4は、ラウス肉腫ウイルスの強力なプロモーター(LTR)(Cullenら、Molec.Cell.Biol.5:438−447(1985))およびCMV−エンハンサーの1フラグメント(Boshartら、Cell 41:521−530(1985))を含有する。例えば制限酵素切断部位BamHI、XbaIおよびAsp7l8を含むマルチクローニング部位が目的の遺伝子のクローニングを容易にする。ベクターは、3’イントロンに加えラットプレプロインスリン遺伝子のポリアデニル化および終止シグナルを含有する。
CHO細胞でのクローニングおよび発現
ベクターpC4をIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントの発現に使用する。プラスミドpC4はプラスミドpSV2−dhfr(ATCC受託番号37146)の誘導体である。該プラスミドはSV40初期プロモーターの制御下にマウスDHFR遺伝子を含有する。これらのプラスミドでトランスフェクトされるジヒドロ葉酸活性を欠くチャイニーズハムスター卵巣若しくは他の細胞は、化学療法剤メトトレキサートを補充した選択培地(例えばα−MEM、Life Technologies、メリーランド州ゲイタースバーク)中で細胞を増殖させることにより選択し得る。メトトレキサート(MTX)に耐性の細胞中でのDHFR遺伝子の増幅は十分に報告されている(例えば、F.W.Altら、J.Biol.Chem.253:1357−1370(1978);J.L.HamlinとC.Ma、Biochem.et Biophys.Acta 1097:107−143(1990);およびM.J.PageとM.A.Sydenham、Biotechnology 9:64−68(1991)を参照されたい)。増大する濃度のMTX中で増殖させた細胞は、DHFR遺伝子の増幅の結果として標的酵素DHFRを過剰産生することにより該薬物に対する耐性を発生する。第二の遺伝子がDHFR遺伝子に連結される場合、それは通常共増幅かつ過剰発現される。1,000コピー以上の増幅された遺伝子(1種若しくは複数)を保有する細胞株を開発するのにこのアプローチを使用し得ることが当該技術分野で既知である。その後、メトトレキサートを取り去る場合に、宿主細胞の1個若しくはそれ以上の染色体に組込まれた増幅された遺伝子を含有する細胞株が得られる。
プラスミドpC4は、目的の遺伝子を発現させるためにラウス肉腫ウイルスの末端反復配列(LTR)の強力なプロモーター(Cullenら、Molec.Cell.Biol.5:438−447(1985))およびヒトサイトメガロウイルス(CMV)の前初期遺伝子のエンハンサーから単離された1フラグメント(Boshartら、Cell
41:521−530(1985))を含有する。該プロモーターの下流に、遺伝子の組込みを可能にするBamHI、XbaIおよびAsp7l8制限酵素切断部位がある。これらのクローニング部位の後に該プラスミドは3’イントロンおよびラットプレプロインスリン遺伝子のポリアデニル化部位を含有する。他の高効率プロモーター、例えばヒトb−アクチンプロモーター、SV40初期若しくは後期プロモーターまたは他のレトロウイルス例えばHIVおよびHTLVIからの末端反復配列もまた発現に使用し得る。ClontechのTet−OffおよびTet−On遺伝子発現系ならびに類似の系を、IL−4若しくはIL−13を哺乳動物細胞中で調節された方法で発現させるのに使用し得る(M.GossenとH.Bujard、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:5547−5551(1992))。mRNAのポリアデニル化のため、例えばヒト成長ホルモン若しくはグロビン遺伝子からの他のシグナルを同様に使用し得る。染色体中に組込まれた目的の遺伝子を保有する安定細胞株は、gpt、G418若しくはハイグロマイシンのような選択可能なマーカーとのコトランスフェクションに際してもまた選択し得る。初めに1種以上の選択可能なマーカー、例えばG418およびメトトレキサートを使用することが有利である。
プラスミドpC4を制限酵素で消化し、そしてその後当該技術分野で既知の手順により仔ウシ腸ホスファターゼを使用して脱リン酸化する。ベクターをその後1%アガロースゲルから単離する。
本発明のIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質のHCおよびLC可変領域に対応する完全なIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質または指定される部分若しくはバリアントをコードするDNA配列を既知の方法の段階に従って使用する。適するヒト定常領域(すなわちHCおよびLC領域)をコードする単離された核酸もまた(
例えばベクターp1351中で提供されるように)本構築物中で使用する。
単離された可変および定常領域をコードするDNAならびに脱リン酸化したベクターをその後T4 DNAリガーゼを用いて連結する。大腸菌(E.coli)HB101若しくはXL−1 Blue細胞をその後形質転換し、そして例えば制限酵素分析を使用してプラスミドpC4に挿入されたフラグメントを含有する細菌を同定する。
活性のDHFR遺伝子を欠くチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞をトランスフェクションに使用する。5μgの発現プラスミドpC4を、リポフェクションを使用して0.5μgのプラスミドpSV2−neoとコトランスフェクトする。プラスミドpSV2neoは、支配的選択可能マーカー、すなわちG418を包含する抗生物質の一群に対する耐性を賦与する酵素をコードするTn5からのneo遺伝子を含有する。1μg/mlのG418を補充したα−MEMに細胞を播種する。2日後に細胞をトリプシン処理し、そして10、25若しくは50ng/mlのメトトレキサートおよび1μg/mlのG418を補充したα−MEM中でハイブリドーマクローニングプレート(Greiner、独国)に播種する。約10〜14日後に単一クローンをトリプシン処理し、そしてその後多様な濃度のメトトレキサート(50nM、100nM、200nM、400nM、800nM)を使用して6ウェルペトリ皿若しくは10mlフラスコに播種する。最高濃度のメトトレキサートで増殖するクローンをその後なおより高濃度のメトトレキサート(1mM、2mM、5mM、10mM、20mM)を含有する新たな6ウェルプレートに移す。100〜200mMの濃度で増殖するクローンが得られるまで同一の手順を反復する。所望の遺伝子産物の発現を例えばSDS−PAGEおよびウエスタンブロット若しくは逆相HPLC分析により分析する。
完全にヒトの抗IL−4若しくはIL−13タンパク質Ig由来タンパク質をさらに特徴付けする。生成されるIg由来タンパク質の数種は1×10と9×1012の間の親和性定数を有することが期待される。これらの完全にヒトのモノクローナルIg由来タンパク質のこうした高親和性は、IL−4若しくはIL−13タンパク質依存性の疾患、病状若しくは関連状態における治療的応用にそれらを適するようにする。
実施例3
線維症およびIL−13若しくはIL4
肺生検中のIL−13の検出
肺生検サンプルはミシガン大学のCory Hogaboam博士を含むMTAにより提供された。肺腫瘍のUIPおよび正常縁からの肺生検サンプルを、完全プロテアーゼ阻害剤(Complete Protease Inhibitor)(Roche)を含有するPBS中で均質化した。IL−13レベルは製造元のプロトコルに従いluminexにより測定した。総タンパク質はBCAアッセイを使用して各肺生検サンプル中で測定した。IL−13レベルを各患者サンプル中のタンパク質のミリグラムに対し正規化した。
線維芽細胞単離および精製:
細胞株はミシガン大学のCory Hogaboam博士により提供された。初代線維芽細胞株の全部を以前に記述された(21)とおり単離した。肺線維芽細胞をUIP患者(n=4)から採取した肺生検から単離し、そしてこれらを「線維性線維芽細胞」と称する。線維芽細胞はまた肺腫瘍切除(n=5)の間に採取した肺組織からも単離し、そしてこれらのサンプルは組織学的分析により非線維性であることを確認した。これらの非線維性組織由来線維芽細胞は「非線維性線維芽細胞」と称する。
線維芽細胞遺伝子発現
ヒト肺線維芽細胞を100,000細胞/ウェルで24ウェルプレート(Coster、Corning、ニューヨーク)にプレーティングしかつ8時間付着させた。細胞をその後PBSで洗浄しかつ無血清培地(l−グルタミン、Pen/Strepを含むDMEM)中一夜培養した。細胞をその後、TGFβ−1(1若しくは10ng/mL)、PDGF−AB(20若しくは200ng/mL)、IL−4(1若しくは10ng/mL)またはIL−13(1若しくは10ng/mL)の存在若しくは非存在下に24時間培養した。TGFβ1、PDGF−AB、IL−4およびIL−13はR&D Systemsから購入した。上清を除去し、そしてRNAをその後、製造元の説明書に従ってRNeasy Plusミニキット(QIAGEN、カリフォルニア州バレンシア)を使用して単離し、そしてRNAをTaqMan(R)逆転写試薬(Applied Biosystems、カリフォルニア州フォスターシティ)を使用してcDNAに逆転写した。前線維性(profibrotic)遺伝子発現を、Taqman(R)Universal PCRマスターミックス(Applied Biosystems)および予め開発されたTaqman(R)遺伝子発現アッセイ(Applied Biosystems)を製造元の説明書に従って使用するリアルタイムPCRにより測定した。
量的遺伝子発現は比較C法を使用して計算し、ここでC値は遺伝子発現が最初に検出される閾値周期番号として決定される。目的の遺伝子の遺伝子発現の倍数変化を最初にハウスキーピング遺伝子18Sに対し正規化してΔC値を生じた。線維性および前線維性線維芽細胞の間の発現の倍数変化は、ΔCT(non−fibrotic)−ΔCT(fibrotic)=ΔΔCとして計算し、ここで非線維性遺伝子発現がキャリブレーターとしてはたらいた。in vitro刺激による遺伝子発現の倍数変化はΔΔC=ΔCT(unstimulated)−ΔCT(stimulated)により計算され、ここで未刺激サンプルがキャリブレーターとしてはたらいた。計算2−ΔΔCTはその場合、キャリブレーターと比較した場合の最終倍数変化の相対値を示す。
非線維性およびUIP患者からの肺生検中のIL−13タンパク質レベル。
IL−13はUIP患者で上方制御されることが示されている(9)。われわれは、非線維性肺組織から得た生検と比較して、肺線維症を伴う患者からの肺生検中のタンパク質レベルのIL−13の増大されたレベルを検出した。(<0.05、Welchの補正を伴うStudentの対応のないt検定)。
非線維性肺部位から単離された線維芽細胞に比較してのUIP線維芽細胞中の線維症と関連する多様な遺伝子の発現の増加。
記号:
αSMA:α−平滑筋アクチン
PCOL1:プロコラーゲンI
PCOL3:プロコラーゲンIII
CTGF:結合組織増殖因子
TGFβ−1:トランスフォーミング増殖因子−1
TGFβR1:TGFβ受容体タイプI
TGFβR2:TGFβ受容体タイプII
IL13Rα1:インターロイキン−13受容体α1サブユニット
IL13Rα2:インターロイキン−13受容体α2サブユニット
前線維性遺伝子発現の基礎発現が非線維性(n=4)線維芽細胞に比較してUIP線維芽細胞(n=3)で異なったかどうかを確認するため、遺伝子発現を患者の双方のコホートからの未刺激細胞間で比較した。データはUIP線維芽細胞が分析した遺伝子の全部でより多い基礎線維性遺伝子発現を有することを示した。
αSMA発現に対するTGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4の影響
筋線維芽細胞は非線維性組織が相対的に非存在である(4)。筋線維芽細胞は、収縮性表現型をこれらの細胞に与え創傷を閉鎖することを供する平滑筋アクチン線維を含有する。α−平滑筋アクチン(αSMA)遺伝子発現は従って筋線維芽細胞のマーカーである。TGFβ1はαSMA発現を誘導することが以前に示された原型の前線維性増殖因子である(22)。ここで、われわれは、非線維性および線維性線維芽細胞中でαSMAを誘導するTGFβ1を観察し、誘導の大きさは線維性線維芽細胞中でより大きかった。PDGF、IL−13およびIL−4は線維性線維芽細胞中でのみαSMA発現の中程度の増加を誘導したのみであった。
プロコラーゲンI(A)およびプロコラーゲンIII(B)遺伝子発現に対するTGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4の影響。
コラーゲン沈着は線維症に重要な特質である。2種の遺伝子プロコラーゲンIおよびプロコラーゲンIIIがUIPと関連していることが以前に示されている。プロコラーゲンIおよびIIIは肺でおよび全身での双方のUIPサンプル中で上昇されていることが示された(23)(24)(25)。ここで提示されるデータはIL−13およびIL−4がUIP線維芽細胞中でプロコラーゲンIおよびプロコラーゲンIII双方を誘導することを示す。さらに、遺伝子誘導の程度は線維性線維芽細胞中でTGFβ1およびPDGF−AB双方に匹敵する。IL−4もまた非線維性線維芽細胞中でプロコラーゲンIIIの中程度の増加を誘導した。
TGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4誘発性のTGFβ1遺伝子発現
TGFβ1の前線維性の役割が示唆されている。TGFβ1は、TGFβ1がさらなるTGFβ1産生を誘導するためにオートクリン生成ループもまた有する(26、27)。この現象は非線維性および線維性双方の線維芽細胞中でここでもまた観察された。生成されるデータは、IL−13およびIL−4もまたTGFβ1遺伝子発現を高め得ることを示した。TGFβ1でと同様、PDGFおよび双方のタイプ2サイトカインによるTGFβ1遺伝子誘導の程度は線維性線維芽細胞中でより大きかった。
TGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4誘発性のCTGF遺伝子発現
結合組織増殖因子(CTGF)はコラーゲン産生を包含するTGFβ1の効果の多くを媒介することが示されている(28)(29)(30)。TGFβ1は線維性および非線維性双方の線維芽細胞でCTGF遺伝子発現の増大を誘導した。さらに、低用量PDGF(20ng/ml)ならびにIL−13およびIL−4はUIP線維芽細胞中でCTGF遺伝子発現の増大を誘導した。
TGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4誘発性のTGFβRI(A)およびTGFβRII(B)遺伝子発現
TGFβ1遺伝子発現を高めることと同様に、TGFβ1およびPDGFはUIP線維芽細胞中の双方のTGFβ受容体サブユニットの増大を誘導した。TGFβ受容体は強皮症の線維芽細胞中で上昇されることが見出されている(31、32)。生成されるデータは、IL−13およびIL−4が線維症細胞中のTGFβ受容体サブユニットの双方の増大を誘導したこともまた示し、IL−4がTGFβRIIの最大の遺伝子誘導を媒介した。
TGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4誘発性のIL13Rα1(A)およびIL13Rα2(B)遺伝子発現
文献にすでに報告されかつ本報告に記述されるとおり、IL−13はUIP患者の肺で高められたレベルで見出される。IL−13はin vitroでおよびin vivoモデルの間で前線維性である。IL−13はコラーゲン生成および線維芽細胞の増殖を誘導する(12−14)。さらに、IL−13活性の阻害は多様なマウス肺線維症モデルで
有益であることが示されている(17−20)。TGFβ1、PDGF、IL−4およびIL−13はUIP線維芽細胞中でIL13Rα1発現の上方制御を誘導する。全4種のメディエーターがIL13Rα2発現の上方制御を誘導し、それによりこれらの細胞をIL−13媒介性応答に対しより感受性にした。また、IL13Rα2によるシグナル伝達は最近、TGFβ1の誘導により前線維性であることが示された(15)。
TGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4誘発性のCD44遺伝子発現
線維芽細胞由来のヒアルロナンは、肺線維症の動物モデルを使用して線維症と相関することが以前に示されている(33)。線維芽細胞から遊離されるヒアルロナンは前炎症性であり、従って線維性応答を潜在的に悪化する。ヒアルロナンはCD44に結合する。ここで、われわれは、これらの細胞がヒアルロナンにより媒介される下流の事象に対し応答性亢進でありうることを示す、全部のメディエーターがUIP線維芽細胞中のCD44遺伝子発現の上方制御を誘導することを示した。
TGFβ1,PDGF、IL−13およびIL−4誘発性のフィブロネクチン遺伝子発現
フィブロネクチンは細胞外マトリックスの一成分である。ここで示される証拠は、全部のメディエーターがUIP線維芽細胞中のフィブロネクチン遺伝子発現の上方制御を直接誘導し、それは肺線維症と関連する過剰の細胞外マトリックス沈着に追加しうることを示唆する。
TGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4誘発性のPDGFRA(A)およびPDGFRB(B)遺伝子発現
PDGF(血小板由来増殖因子)は線維芽細胞の増殖を促進することが示されている増殖因子である。さらに、PDGF受容体シグナル伝達の阻害はin vivoで線維症を制限することが最近示された(34)。本研究で、TGFβ1、PDGF、IL−13およびIL−4はUIPの線維芽細胞中で双方のPDGF受容体鎖の増大を誘導した。これは、試験したメディエーターの全部が、増殖のようなPDGF誘発性の下流の事象に対するUIPの線維芽細胞の感受性を高めうることを示す。
利点
これはIL−4およびIL−13双方に対するUIPの線維芽細胞の前線維性の機能的応答性の最初の既知の報告された記述である。本研究は、線維症の潜在的治療薬の役割を評価する場合に非線維性線維芽細胞および線維性線維芽細胞を比較することの重要性もまた強調する。IL−4および/若しくはIL−13の阻害は有益であることが線維症の多様な動物モデルで示されている。機構的に、動物モデルでの線維症の阻害は低下された線維芽細胞増殖およびコラーゲン産生に帰されている。しかしながら本研究は、線維症の部位からの線維芽細胞を非線維性組織由来細胞と比較することによりトランスレーショナル医学のアプローチをより利用する。また、本研究は、IL−4若しくはIL−13いずれかでのin vitro刺激後に増強される多数の遺伝子を解明する。全体として、本発明は、IL−4および/若しくはIL−13を標的とすることが肺線維症を伴う患者でどのくらい有益でありうるかを記述する。これら2種のタイプ2サイトカインのいずれかでの刺激後に多数の遺伝子が誘導されるためである。さらに、前線維性メディエーターの数種の遺伝子上方制御の程度は古典的前線維性メディエーターTGFβ1およびPDGFにより誘導されるものに匹敵した。また、線維症組織で見出される原型の増殖因子の2種TGFβ1およびPDGFはIL−13受容体サブユニットの上方制御を誘導し、IL−13に対するUIPの線維芽細胞の応答性が線維症の組織環境でさらに高められることができることを示す。最後にさらに、IL−4およびIL−13により直接調節される遺伝子の数により、これらの遺伝子(例えばIL13Rα2、プロコラーゲンIおよびIII)は、治療への応答を暗示するとしてIL−4およびIL−13を阻害する治療で処置されている患者の臨床生体マーカーとしてはたらきうる。全体として、本発明は、IL−4お
よび/若しくはIL−13を標的とすることが間質性肺疾患を伴う患者でどのくらい有益でありうるかを記述する。多数の遺伝子がこれらのタイプ2サイトカインでの刺激後に誘導されるためである。さらに、IL−4および/若しくはIL−13を標的とすることは、限定されるものでないが間質性肺疾患、強皮症(局所性およびびまん性)、肝線維症、腎線維症、サルコイドーシス、肥厚性瘢痕、ケロイド瘢痕、心線維症、加齢黄斑変性、コラーゲン血管疾患および他の関連疾患を挙げることができる線維性の病状を伴う多数の他の疾患で有益でありうる。
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本発明は前述の記述および実施例にとりわけ記述されたところと別の方法で実施し得ることが明らかであろう。
本発明の多数の改変および変形が上の教示に照らして可能であり、そして従って付随する請求の範囲の範囲内にある。
Figure 2010513301

Claims (8)

  1. 治療的有効量の最低1種のアンタゴニストIL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質を細胞、組織若しくは動物に接触若しくは投与することを含んでなる、最低1種のヒトIL−4若しくはIL−13線維症関連の病状の処置方法であって、前記IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質がin vivo、in vitro若しくはin situで前記IL−4若しくはIL−13の最低1種の生物学的活性を阻害する、上記方法。
  2. 前記IL−4若しくはIL−13関連の病状が、間質性肺疾患、強皮症、肝線維症、腎線維症、サルコイドーシス、肥厚性瘢痕、ケロイド瘢痕、心線維症、加齢黄斑変性若しくはコラーゲン血管疾患の最低1種から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記Ig由来タンパク質が、生物学的活性のヒトIL−4若しくはIL−13タンパク質若しくはリガンドの最低1エピトープに結合する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記エピトープが、配列番号42、43若しくは44の1−10、10−20、20−30、30−40、40−50、50−60、60−70、70−80、80−90、90−100、100−110、110−120、120−130、130−140若しくは140−145の最低1種の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13若しくは14アミノ酸よりなる群から選択される最低1〜3ないしアミノ酸配列全体を含んでなる、請求項2に記載の方法。
  5. 前記IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質が、最低10−9M、最低10−10M、最低10−11M、若しくは最低10−12M、若しくは最低10−13M、若しくは最低10−14Mから選択される最低1種の親和性でIL−4若しくはIL−13またはIL−4若しくはIL−13受容体を結合する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記IL−4若しくはIL−13 Ig由来タンパク質が抗体および抗体融合タンパク質若しくは受容体融合タンパク質から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記有効量が、前記細胞、組織、器官若しくは動物1キログラムあたり0.001〜50mgである、請求項1に記載の方法。
  8. 前記接触させること若しくは前記投与することが、非経口、皮下、筋肉内、静脈内、動脈内、気管支内、腹腔内(intraabdominal)、嚢内、軟骨内、洞内、腔内、小脳内、脳室内、結腸内、頚管内、胃内、肝内、心筋内、骨内、骨盤内、心膜内、腹腔内(intraperitoneal)、胸膜腔内、前立腺内、肺内、直腸内、腎内、網膜内、髄腔内、滑液包内、胸腔内、子宮内、膀胱内、ボーラス、膣、直腸、頬側、舌下、鼻内若しくは経皮から選択される最低1様式による、請求項1に記載の方法。
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