JP2010512920A - 作用領域、コイル装置内の磁性粒子に影響を及ぼし、及び/又は該磁性粒子を検出する装置並び方法 - Google Patents

作用領域、コイル装置内の磁性粒子に影響を及ぼし、及び/又は該磁性粒子を検出する装置並び方法 Download PDF

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Abstract

作用領域の磁性粒子に影響を及ぼし、及び/又は該磁性粒子を検出する装置によって実現される。当該装置は、選択用磁場を発生させる選択手段であって、前記選択用磁場は、該磁場強度空間内において、磁場強度の小さな第1サブ領域及び磁場強度の大きな第2サブ領域が前記作用領域内に生成されるようなパターンを有する、選択手段、駆動用磁場の手段によって前記作用領域内における前記第1領域及び第2領域の位置を変化させる駆動手段、並びに、信号を取得する受信手段であって、該信号は前記作用領域内の磁化に依存し、該磁化は前記第1サブ領域及び第2サブ領域の位置の変化による影響を受ける、受信手段を有する。当該装置は周囲を取り囲むコイル及び磁場発生装置を有する。前記周囲を取り囲むコイルはほぼ完全に前記磁場発生装置を取り囲む。

Description

本発明は、作用領域の磁性粒子に影響を及ぼし、及び/又は該磁性粒子を検出する装置に関する。さらに本発明はディスク形状のコイルの製造方法に関する。
この種類の装置は特許文献1から既知である。特許文献1に記載された方法の場合では、最初に、磁場強度の空間分布を有する磁場が、相対的に磁場強度の小さな第1サブ領域及び相対的に磁場強度の大きな第2サブ領域が前記検査領域内に生成されるような生成される。その後その検査領域内の領域空間内の位置は移動し、それによりその検査領域内での磁化が局所的に変化する。その磁化は前記サブ領域空間内での移動による影響を受けるその検査領域内の磁化に依存する信号が記録される。またその検査領域内での磁性粒子の空間分布に関する情報が前記信号から得られ、それにより前記検査領域内での像を生成することができる。当該装置及び方法は、非破壊的であって損傷を生じさせることなく、かつ高空間分解能で、任意の検査対象物-たとえば人体-を検査するのに用いることができる、という利点を有する。任意の検査対象物は表面付近であっても該表面から離れたところであっても上述したように検査可能である。
この種類の既知の装置は、磁場(成分)を発生させるのに用いられるコイル、及び/又は変化する磁場を検出するのに用いられるコイルが不十分であるという欠点を有する。その欠点とは具体的には、係るコイルが比較的小さな信号対雑音比を示すことである。
独国特許出願第10151778号明細書 独国特許出願第1304542号明細書
従って本発明の目的は、「背景技術」で述べた種類の装置を供することである。その種類の装置では、磁場発生手段の性質及び/又は磁場検出手段の性質が改善されている。さらに本発明の目的は、特に本発明に係る装置に用いられるディスク形状のコイルを製造する方法を供することである。
上記目的は、作用領域の磁性粒子に影響を及ぼし、及び/又は該磁性粒子を検出する装置によって実現される。当該装置は、選択用磁場を発生させる選択手段であって、前記選択用磁場は、該磁場強度空間内において、磁場強度の小さな第1サブ領域及び磁場強度の大きな第2サブ領域が前記作用領域内に生成されるようなパターンを有する、選択手段、駆動用磁場の手段によって前記作用領域内における前記第1領域及び第2領域の位置を変化させる駆動手段、並びに、信号を取得する受信手段であって、該信号は前記作用領域内の磁化に依存し、該磁化は前記第1サブ領域及び第2サブ領域の位置の変化による影響を受ける、受信手段を有する。当該装置は周囲を取り囲むコイル及び磁場発生装置を有する。前記周囲を取り囲むコイルはほぼ完全に前記磁場発生装置を取り囲む。
当該装置は、コイル装置の内部が磁場発生装置に用いることができることで、その磁場発生装置に必要な空間を減少させるという利点を有する。さらに、一方では周囲のコイルにより、他方では磁場発生装置による相互干渉を、本発明の装置によって大きく減少させることが可能である。具体的には、磁場発生装置を干渉する恐れのある渦電流が、周囲のコイル内部には誘起されない。磁場発生装置は永久磁石として供されることが好ましいが、たとえば超伝導構造として供されても良い。以降では、磁場発生装置と永久磁石は同義的に用いられる。
本発明によると、コイル装置はリング形状又は正方形のリング形状で供されることが好ましい。本発明においてリング形状とは、トーラス形状を意味する。トーラス形状とは、ある軸の周りを回転する円によって生成されるドーナツ型形状の表面であって、前記軸は常に前記円の面に対して垂直でかつ前記円と交わらない表面を意味する。本発明において正方形のリング形状とは、擬トーラス形状を意味する。つまり擬トーラス形状とはたとえば、ある軸の周りを回転する正方形又は長方形によって生成される表面であって、前記軸は常に前記正方形又は長方形の面に対して垂直でかつ前記正方形又は長方形と交わらない表面を意味する。しかも擬トーラス形状はまた図13に図示された形状にも対応する。その形状は、正方形によって近似可能な中心線を有し、かつ少なくともほとんどがその中心線に沿って、正方形によって近似される断面積を有する。よって、本発明によると、周囲のコイルによって永久磁石をほぼ完全に取り囲むことが可能である。これは、磁場による妨害が全く周囲のコイルに入り込まないか、入り込むとしてのほんのわずかであることで、永久磁石の材料は時間変化する磁場の影響を受けない、という利点を有する。本発明によると、周囲のコイルはさらに他の形状をとることも可能である。たとえば、円又は正方形(つまり周囲のコイルの断面形状)がそれぞれ生成されて良い。たとえばその形状には、楕円、多角形、三角形、五角形、六角形、七角形、八角形や、1方向以上で歪みを有する他の形状が供されても良い。さらに生成される形状のこれらのバリエーションの各々については、中心線は円又は正方形以外の形状であってもよい。円又は正方形以外の形状とはたとえば、楕円、多角形、三角形、五角形、六角形、七角形、八角形や、1方向以上で歪みを有する他の形状である。
本発明の実施例によると、コイル装置の周囲のコイルは、少なくとも1つの分離したキャパシタ、及び/又は少なくとも1つの分布したキャパシタを有する。それによりそのコイル装置では、非常に低い電力消費で振動を発生させることのできるような共振を起こすことができる。
さらに本発明の好適実施例によると、コイル装置は、周囲のコイルと永久磁石との間に冷却チャネルを有することが好ましい。それにより、コイル装置を非常に効率的に冷却し、かつそのコイル装置の温度を容易に決めることすることが可能となる。冷却は、従来の冷却用流体-たとえば水(特に高電圧が存在しないため)又は油-を用いて行われて良い。
本発明の好適実施例によると、当該装置の周囲のコイルは少なくとも1層の導体ホイルを有する。本発明の別な好適実施例によると、コイル装置の周囲のコイルは少なくとも1層の伝導性材料を有する。そのため、これらの実施例によって、電流支持領域及び周囲のコイル表面を厳密に画定することが可能となる。
一の実施例によると、導体ホイル又は伝導性材料は1μmから50μmの厚さを有することが非常に好ましく、さらにその導体ホイル又は伝導性材料の厚さは外側の層から内側の層へ向かって増大することが好ましい。それにより、たとえば周囲のコイルに印加される様々な周波数で、電流支持面内の電流を非常に効率的に制御することが可能となる。一の好適実施例では、外側の層から内側の層へ向かって伝導性材料の厚さを増大させ、それにより他のどの層よりも厚い少なくとも1層の最も内側の層が供される。その実施例では、他の層(最も内側の層を除く)は異なる厚さを有して良いが、異なる厚さを有することが必要なわけではない。さらに、導体ホイル層及び/又は伝導性材料層の厚さ並びにキャパシタンスが、導体ホイル層の各々と伝導性材料層の各々がほぼ同一の電流密度を支持するように供される。本発明において、各異なる層において「ほぼ同一の電流密度」とは、電流密度が、たとえば2又は3倍未満で、好適には1.5倍未満の差異であることを意味する。本発明によると、各異なる層に電流支持材料を分配することによって、又はより一般的に電流支持材料を分割することによって、電流分布が1層中又は1種類の(分割されていない)材料中(主として表皮深さ)で「自然に」供される状況と比較して電流支持領域を増大させることが可能となる。それにより電流の最適分布が可能となる。電流の最適分布が実現されることで、周囲のコイル全体の抵抗が最小となり、コイル装置内での電力消費が減少し、かつ熱の進展が減少する。さらにこれにより、永久磁石への不必要な熱の輸送が防止されることで、永久磁石によって発生する磁場の安定性が増大する。本発明の実施例によると、最も内側の導体ホイルをより厚くすることが可能である。
非常に好適には、本発明の他の実施例によると、当該装置の周囲のコイルは少なくとも一部にリッツ線を有し、かつ/又はそのリッツ線は複数の独立したワイヤを有し、かつ各独立したワイヤは高電気抵抗の材料によって取り囲まれていることが好ましい。そのリッツ線はコイル装置のリング形状の周囲を取り囲むように-つまり中心線に対して平行に-配向していることが好ましい。これにより、コイル装置の電流支持経路を非常に効率的に実現することが可能となる。さらにリッツ線の内部にかなりの高電流支持表面を供することも可能となる。これは、相対的に高い周波数を有するAC電流が支持される場合にとって重要であるし、またディスク形状のコイルに入り込む静磁場及び/又は動的磁場の存在下で、DC電流又は相対的に低い高い周波数を有するAC電流が支持される場合にとっても重要である。本発明によると、リッツ線は、一の独立ワイヤが、たとえばそのリッツ線の延長方向に沿った一の位置においてそのリッツ線の中心にあり、かつ、たとえばリッツ線の延長方向に沿った他の位置においてはそのリッツ線の周辺に位置するに位置するように、紡がれる。よって、全ての独立したワイヤの各々は、たとえばリッツ線によって形成されるループ内において、各独立したワイヤによって同一のインピーダンスが実現されるように供されることが可能となる。
本発明のさらなる好適実施例によると、リッツ線の個々のワイヤは約1μm〜約50μmの直径を有し、好適には約10μm〜約25μmの直径を有する。それにより電流の最適分布が可能となり、周囲のコイルの全体抵抗が最小となる。本発明の実施例によると、リッツ線は複数の独立ワイヤを含む複数の1次リッツ線を有することが好ましい。リッツ線は複数の1次リッツ線を有する。本発明の好適実施例では、リッツ線は複数の1次リッツ線及び複数の2次リッツ線を有する。1次リッツ線は複数の独立したワイヤを有する。1次リッツ線は複数の複数の1次リッツ線を有する。リッツ線は複数の2次リッツ線を有する。それにより、電流支持表面の増大が可能となり、かつ処理要件の複雑さ-特に多数の独立したワイヤを有するリッツ線を曲げること-が緩和される。
本発明はさらに、周囲のコイル及び永久磁石を有するコイル装置に関する。前記コイル装置は、前記周囲のコイルがほぼ完全に前記永久磁石を取り囲むように供される。
当該コイル装置は、周囲のコイルの内部では少なくとも磁場の変化が起こらないという利点を有する。これにより、永久磁石は非常に安定な磁場を生成することが可能となる。本発明の装置に係る実施例による全ての好適な手段は本発明のコイル装置にも適用される。
本発明はさらに、作用領域内の磁性粒子に影響を及ぼし、かつ/又は該磁性粒子を検出する本発明の装置の使用、さらには本発明のコイル装置の使用、及び作用領域内の磁性粒子に影響を及ぼし、かつ/又は該磁性粒子を検出する方法に関する。当該方法は、磁場強度空間内においてパターンを有する選択用磁場を発生させる工程であって、磁場強度の小さな第1サブ領域及び磁場強度の大きな第2サブ領域が作用領域内に形成される、工程、駆動用磁場によって前記作用領域内の2つのサブ領域の空間での位置を変化させることで、磁性粒子の磁化を局所的に変化させる、工程、並びに、信号を取得する工程であって、該信号は前記作用領域内の磁化に依存し、該磁化は前記第1及び第2サブ領域の空間内での位置変化によって影響を受ける、工程、を有する。選択用磁場の発生は、少なくとも部分的には高抵抗永久磁石材料を有する永久磁石によって実行される。前記選択用磁場の発生及び/又は前記の2つのサブ領域の空間内での変化は少なくとも部分的には、周囲のコイル及び永久磁石を有するコイル装置によって実行され、それにより前記周囲のコイルはほぼ完全に前記永久磁石を取り囲む。
それにより、コイル装置内部での永久磁石の妨害が減少するという有利な効果が非常に効率的に実現可能となる。
選択手段は磁場発生手段を有する。その磁場発生手段は、静的な(勾配を有する)選択用磁場又は約1Hz〜約100Hzの範囲の周波数を有する比較的ゆっくりと変化する長距離選択用磁場のいずれかを供する。選択用磁場の静的成分と比較的ゆっくりと変化する成分のいずれも、永久磁石若しくはコイル、又はこれらの結合によって生成されて良い。駆動手段は磁場発生手段を有し、その磁場発生手段は、約1kHz〜約200kHz範囲で、好適には約10kHz〜約100kHz範囲の周波数を有する駆動用磁場を供する。
本発明のこれら及び他の特性、特徴、及び利点は、添付図面と共に以降の詳細な説明を参照することで明らかとなる。説明は例示のためだけに与えられるものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。以降の参照図は添付の図面を示す。
本発明による方法を実行する装置を図示している。 本発明による装置によって生成される磁場線のパターンの一例を図示している。 作用領域内に存在する磁性粒子の拡大図を示している。 a及びbは、当該粒子の磁気特性を表している。 リッツ線の構成例を概略的に図示している。 リッツ線の構成例を概略的に図示している。 リッツ線の構成例を概略的に図示している。 コイル装置又は部材例を概略的に図示している。 コイル装置又は部材例を概略的に図示している。 コイル装置又は部材例を概略的に図示している。 コイル装置又は部材例を概略的に図示している。 コイル装置又は部材例を概略的に図示している。 コイル装置又は部材例を概略的に図示している。 コイル装置又は部材例を概略的に図示している。 コイル装置又は部材例を概略的に図示している。
特定の図を参照しながら、具体的実施例について、本発明を説明する。しかし本発明は参照された具体的実施例によっては限定されず、「特許請求の範囲」に記載された請求項によってのみ限定される。示された図は単なる概略に過ぎず、非限定的である。図においては、例示目的のため、大きさが誇張され、かつ正しいスケールで描かれていない構成要素がある。
さらに、明細書及び特許請求の範囲に記載されている第1、第2、第3等の語は、同様の構成要素を区別するために用いられており、必ずしも生起順序又は時系列順序を表すものではない。よって用いられているそれらの語は適切な状況下では同義であり、本明細書で説明されている本発明は、説明すなわち例示されている順序以外の順序での動作が可能であることに留意すべきである。
しかも、明細書及び特許請求の範囲に記載されている上部、下部、上、下等の語は、説明目的で使用されており、必ずしも相対的位置を表すものではない。よって用いられているそれらの語は適切な状況下では同義であり、本明細書で説明されている本発明は、説明すなわち例示されている順序以外の順序での動作が可能であることに留意すべきである。
図1では、本発明による装置によって検査される任意の対象物が図示されている。図1の参照番号350は、患者テーブルに載せられた対象物-この場合ヒト又は動物の患者-を表す。図1では、患者テーブルの上部だけが図示されている。本発明による方法を用いる前に、磁性粒子100(図1には図示されていない)が、本発明に係る装置10の作用領域300内に備えられる。特に、たとえば腫瘍の治療及び/又は診断を行う前に、磁性粒子100は、その磁性粒子100を含む液体(図示されていない)を患者350の体内へ注入することによって、作用領域300に配置される。
本発明の実施例の一例として、選択手段210を形成する複数のコイルを有する装置10が図2に図示されている。前記選択手段210の範囲は作用領域300を画定する。その作用領域300は処置領域300とも呼ばれる。たとえば選択手段210は、患者350の上と下、又は患者テーブル上部の上と下に備えられる。たとえば、選択手段210は第1対のコイル210’,210’’を有する。各対は2つの同じように構築された巻線210’及び210’’を有する。その巻線210’及び210’’は患者350の上と下で同軸となるように配置され、その巻線210’及び210’’には等しい電流が-特に互いに反対方向に-流れる。以降では、第1コイル対210’及び210’’は共に選択手段210と呼ばれる。この場合では直流であることが好ましい。選択手段210は選択用磁場211を発生させる。選択用磁場とは一般的に、図2において磁場線によって表される磁場勾配である。選択用磁場は、選択手段210のコイル対の(たとえば垂直)軸方向にほぼ一定の勾配を有し、かつこの軸上のある一点でゼロの値に到達する。この磁場の存在しない点(図2では個別的に図示されていない)から開始して、磁場の存在しない点からの距離が増大することで、選択用磁場211の磁場強度は全空間方向において増大する。磁場が存在しない点の周りを取り囲む破線によって表された第1サブ領域301では、磁場強度があまりに小さいので、その第1サブ領域内に存在する粒子100の磁化は飽和しない。その一方で、第2サブ領域内(第1サブ領域の外側)に存在する粒子100の磁化は飽和状態となる。磁場の存在しない点すなわち作用領域300の第1サブ領域301は空間的にコヒーレントな領域であることが好ましい。その第1サブ領域301はまた点状の領域であるか、さもなければ線又は平坦領域であって良い。第2サブ領域302(つまり第1サブ領域301の外側である作用領域300の残りの領域)では、磁場強度は、粒子100を飽和状態に保持するのに十分な強さである。2つのサブ領域301と302の位置を作用領域300内で変化させることによって、作用領域300内での(全体の)磁化が変化する。作用領域300での磁化、又は磁化によって誘起される物理パラメータを測定することによって、作用領域内の磁性粒子の空間分布に関する情報を得ることができる。
更なる磁場-以降では駆動用磁場221と呼ぶ-が、作用領域300内で選択用磁場210(すなわち勾配を有する磁場210)上に重ね合わせられるとき、第1サブ領域301は、第2サブ領域302に対して、この駆動用磁場221の方向に移動する。駆動磁場221の強度が増大することで、この移動量も増大する。重ね合わせられた駆動用磁場221が時間変化するとき、第1サブ領域301の位置もそれに従って時間的にも空間的にも変化する。駆動用磁場221が変化する周波数帯ではなく(それよりも高い周波数にシフトした)別な周波数帯において、第1サブ領域301に設けられた磁性粒子100からの信号を検出又は受信することは有利である。このようなことは可能である。その理由は、磁化特性が非線形である結果、作用領域300内で磁化の変化が生じるために駆動用磁場221の周波数の高周波成分が発生するためである。
空間内での所与の方向にこれらの駆動用磁場221を発生させるため、さらに3つのコイル対が供される。これら3つのコイル対とは具体的には、第2コイル対220’、第3コイル対220’’、及び第4コイル対220’’’で、以降ではまとめて駆動手段220と呼ぶ。たとえば第2コイル対220’は、第1コイル対210’,210’’、すなわち選択手段210のコイル軸方向-つまりたとえば垂直方向-に延びる駆動用磁場221の成分を発生させる。このため、第2コイル対220’の巻線には同じ方向に電流が流れる。2つのさらに別なコイル対220’’,220’’’が、駆動用磁場221の磁場成分を発生させるために供される。この磁場成分は空間内の異なる方向-たとえば水平方向-に延びる。水平方向とは、たとえば作用領域300(すなわち患者350)の長手方向でかつその方向に垂直な方向である。(選択手段210及び駆動手段220のコイル対のような)ヘルムホルツ型の第3コイル対220’’及び第4コイル対220’’’がこの目的のために用いられた場合、これらのコイル対はそれぞれ、処置領域の左右、又はこの領域の前後に配置されなければならない。これは、作用領域300すなわち処置領域300のアクセスのしやすさに影響を及ぼす。従って第3磁気コイル対若しくは複数のコイル220’’及び/又は第4磁気コイル対若しくは複数のコイル220’’’もまた、作用領域300の上下に配置される。よってこれらの巻線の構成は第2コイル対の巻線の構成とは異なっていなければならない。しかしこの種類のコイルは、オープンマグネットを備えた磁気共振装置(オープンMRI)の分野では既知である。この磁気共振装置では、高周波コイル(RF)対が処置領域の上下に配置され、前記RFコイル対は水平であって時間変化する磁場を発生させることができる。従って係るコイルを構築することで、さらにコイルを精緻化する必要がなくなる。
本発明によると、周囲のコイル内部に少なくとも1つの永久磁石を有する選択手段210及び/又は駆動手段220が供されて良い。そのような永久磁石と周囲のコイルからなる装置はコイル装置とも呼ばれる。たとえばそのようなコイル装置の永久磁石は選択手段210の一部であって良く、周囲のコイルは駆動手段の一部であって良い。特に、磁性粒子に影響を及ぼし、及び/又は該磁性粒子を検出する本発明の装置には2つのコイル装置が-たとえば同心円状に-供される。そのようなコイル装置の例は後述し、図8〜15に図示する。
本発明による装置10は、図1において概略的にしか図示されていなかった受信手段230をさらに有する。その受信手段230は通常、作用領域300内の磁性粒子100の磁化パターンによって誘起される信号を検出することの可能なコイルを有する。しかしこの種類のコイルは、磁気共振装置の分野では既知である。この装置では、信号対雑音比を可能な限り高くするため、たとえば高周波(RF)コイル対が作用領域300の周辺に設けられる。従って係るコイルを構築することで、さらにコイルを精緻化する必要がなくなる。本発明によると、受信手段の抵抗は熱雑音によって支配され、特に作用領域内での熱雑音によって生じる。つまり作用領域内に磁性粒子が存在しないときの電流支持経路の抵抗は、その作用領域内に磁性粒子が存在するときの電流支持経路の抵抗以下である。これは特に、個々の電流路、電流強度、ワイヤ配線、及び受信手段の他の特性を慎重に決めることによって実現される。
磁性粒子を検出する当該装置及び方法は特許文献2から既知である。
図3は、本発明の装置10と共に用いられる種類の磁性粒子100の一例を図示している。磁性粒子100はたとえば球形基板101を有する。その球形基板は、軟磁性層102が供されたガラスで作られる。その軟磁性層102は、たとえば5nmの厚さを有し、かつ鉄-ニッケル合金(たとえばパーマロイ)で構成される。この層は、たとえば酸のような物理的又は化学的に侵襲性のある環境から粒子100を保護するコーティング層の手段によって覆われて良い。係る粒子100の磁化を飽和させるのに必要な選択用磁場の磁場強度は様々なパラメータ-たとえば粒子100の直径、磁性層102に用いられる磁性材料、及び他のパラメータ-に依存する。
たとえば直径10μmの場合では、約800A/m(1mTの磁束密度にほぼ相当する)の磁場が必要となる。他方直径100μmの場合では、約80A/mの磁場で十分である。小さな飽和磁化を有する材料からなるコーティング102が選ばれたとき、又は層102の厚さが減少するときには、はるかに小さな値が得られる。
好適な磁性粒子100についての更なる詳細については、特許文献1及び2を参照のこと。
第1サブ領域301のサイズは、一方で選択用磁場211の勾配の強度に依存し、他方で飽和するのに必要な磁場の磁場強度にも依存する。80A/mの磁場強度で磁性粒子が十分に飽和するため、及び選択用磁場211の磁場強度の(所与の空間方向における)勾配が160×103に達するため、粒子100の磁化が飽和しない第1サブ領域301は、(所与の空間方向において)約1mmの長さを有する。磁場強度、特に選択用磁場211の磁場強度を増大させることによって、本発明による装置10の空間分解能を改善することが可能となる。
選択手段210、駆動手段220、及び受信手段230の様々な成分に通常用いられる周波数範囲は大雑把には以下の通りである。選択手段210によって発生する磁場は全く時間変化しないか、又は比較的緩やかに変化する。好適には約1Hzから約100Hzである。駆動手段220によって発生する磁場は約25kHzから約100kHzの間で変化することが好ましい。受信手段が敏感であると考えられる磁場変化は、約50kHzから約10MHzの間の周波数範囲であることが好ましい。
図4a及び4bは磁化特性を図示している。つまり、粒子100(図4a及び4bには図示されていない)の懸濁物中において、その粒子100の位置での磁場強度Hの関数として、その粒子100の磁化変化が図示されている。磁化Mは、磁場強度が-Hc未満も大きい領域及び磁場強度が-Hc未満の領域ではもはや変化しないことが分かる。このことは、飽和磁化に到達していることを意味する。磁化Mは-Hcから-Hcの間の値では飽和しない。
図4aは、粒子100の位置での正弦磁場H(t)の効果を図示している。ここでは、その結果として生じる正弦磁場H(t)(つまり「粒子100によって見える」)の絶対値は、粒子100を磁気的に飽和させるのに必要な磁場強度よりも小さい。つまりさらに磁場が活性になることはない。この条件での(複数の)粒子100の磁化は、磁場H(t)の周波数の周期でその飽和値を反転させる。その結果生じる磁化の時間変化は、図4aの右側縦軸のM(t)で表される。磁化もまた周期的に変化し、かつ係る粒子の磁化は周期的に反転することが分かる。
曲線の中心での線の破線部は、正弦磁場H(t)の磁場強度の関数としての磁化M(t)の近似的な平均変化を表す。この中心線からのズレとして、磁場Hが-Hcから+Hcに増大するときには磁化はわずかに右側へ延びて、磁場Hが+Hcから-Hcに減少するときには磁化はわずかに左側へ延びる。この既知の効果はヒステリシス効果と呼ばれる。この効果は、熱を発生する機構の基礎をなすものである。曲線経路間に形成され、かつ形状とサイズが材料に依存するヒステリシス表面は、磁化が変化する際の熱の発生の指標となる。
図4bは、上に静磁場H1が重ね合わせられる正弦磁場H(t)の効果を図示している。磁化が飽和状態にあるため、その磁化は正弦磁場H(t)による影響を実質的に受けない。磁化M(t)はこの領域では時間的に一定のままである。その結果磁場H(t)は磁化の状態に変化を生じさせない。
本発明の一の実施例では、コイル装置の少なくとも一部にリッツ線250を供することが提案される。このリッツ線250については図5〜7で詳細に説明する。図5から7では、リッツ線250が概略的に図示されている。図5から7の各々は係るリッツ線250の一実施例の断面図を示している。各リッツ線250は多数の独立したワイヤ255を有する。それにより、電流支持面を増大させることが可能であり、かつ処理要件の複雑さ-特に(ソレノイド又はコイルを形成するために)多数の独立したワイヤを有するリッツ線を曲げる恐れ-が減少する。様々な実施例は正しいスケールで表されていない。大きさは単純に表すことのみを目的として選ばれている。リッツ線の充填率は、各独立した線255の断面積を合計し、かつ完全なリッツ線250の断面積で除することによって容易に評価することができる。図5から7に表されたリッツ線250の実施例に対し、そのリッツ線250の延長する長手方向とは垂直な方向に圧力を加えることによって、充填率を改善することが可能である。各独立したワイヤ255は高電気抵抗材料256によって円周を取り囲まれることで、高電気抵抗材料256が各独立したワイヤ255のクラッド256として機能することが好ましい。本発明によると、係るクラッド材料256は各独立したワイヤ255に存在する。しかし、リッツ線250の各独立したワイヤ255が、第1端部250’と第2端部250’’との間の隣接する独立のワイヤ250から電気的に絶縁されている、という条件が満たされている場合には、係る連続的なクラッドは必要ではない。図5の右側の等価電気回路図に表されているように、リッツ線250の独立したワイヤ255は、独立した電流支持経路255として機能し、かつ並列接続して理想的には同一のインピーダンスを有する抵抗器とみなすことができる。従って本発明によると、リッツ線は、一の独立ワイヤが、たとえばそのリッツ線の延長方向に沿った一の位置においてそのリッツ線の中心にあり、かつ、たとえばリッツ線の延長方向に沿った他の位置においてはそのリッツ線の周辺に位置するに位置するように、紡がれる。図5に表されたリッツ線250のさらなる好適特徴が表されている。具体的にはプラスチック製のホイル絶縁体257が、独立したワイヤ255の周囲でそれらをまとめるように供される。係るプラスチック製(熱可塑性)は、リッツ線250の他の全ての実施例に供されて良いが、図示されていない。係る絶縁性ホイル、すなわちリッツ線250の独立したワイヤ255の周囲でそれらをまとめる絶縁材料257のさらに他の特徴は、そのリッツ線のより良好な高電圧特性が可能となるという利点を供する。
図6では、リッツ線250のさらなる実施例の断面が概略的に図示されている。ここでリッツ線250も(図5による実施例のように)複数の独立したワイヤ255を有するが、独立したワイヤ255は、複数の所謂1次リッツ線251にグループ化されている。これらの1次リッツ線251(各々は複数の独立したワイヤ255を有する)が1つとなるように合わせられることで、リッツ線250が形成される。図6では、連続的なクラッド256が各独立したワイヤ255の周囲に存在することが好ましいが、参照番号によっては示されていない。
図7では、リッツ線250のさらに他の実施例の断面が概略的に図示されている。ここでもリッツ線250は、(図5及び6による実施例のように)複数の独立したワイヤ255、及び複数の1次リッツ線251を有するが、1次リッツ線251は複数の所謂2次リッツ線252にグループ化されている。これらの2次リッツ線252(各々は1次リッツ線251を複数有する)が1つとなるように合わせられることで、リッツ線250が形成される。図6では、連続的なクラッド256が各独立したワイヤ255の周囲に存在することが好ましいが、参照番号によっては示されていない。
図8〜15では、コイル装置200の様々な実施例が図示されている。図8は係るコイル装置200の全体を概略的に表している。図8の左側では、コイル装置200の側面が図示されている。図8の右側では、コイル装置200の上面が図示されている。コイル装置200は、周囲のコイル260によってほぼ完全に取り囲まれた永久磁石270を有する。永久磁石270は図8の小さな破線の円で表されている。コイル装置200の形状は、トーラス形状とも呼ばれるリング形状であることが好ましい。この形状は、トーラスの中心線の周りで回転させることで生成された円(図示されていない)によって得られると考えられ得る。トーラスの中心線は、図8の右側で、参照番号264の長い破線の円によって表されている。その生成された円は中心線264に沿って移動し、中心線264の接線(図示されていない)は、常にその生成された円に対して垂直で、かつその生成された円の中心を突き抜ける。図8から分かるように、永久磁石270と周囲のコイル260は、冷却チャネル(参照番号によっては表されていない)によって隔てられて良い。さらに図8は、参照番号263で、切断線(図8の右側)及び長方形の断面(図8の左側)を表している。この長方形の断面の拡大図は図11と図12に図示されている。
図9及び図10では、コイル装置200の2つの異なる好適実施例が概略的に図示されている。図9の実施例では、コイル装置200の周囲のコイル260は分離したキャパシタ(discrete capacitor)261を有する。図10の実施例では、コイル装置200の周囲のコイル260は分布したキャパシタ(distributed capacitor)262を有する。図9及び図10では、永久磁石が周囲のコイル260内部に設けられていることが分かる。共振コイル装置200を供するためには、本発明のこれらの実施例によるとキャパシタ261と262が好ましい。それにより、相対的に電力消費の小さな周囲のコイルで比較的強い磁場を-たとえば選択用磁場211及び/又は駆動用磁場221の生成された成分として-供することが可能である。
分離したキャパシタ(図9)は周囲のコイル260の外側にマウントされることが好ましい。2つの端子は周囲のコイル260の2つの端部と電気的に結合する。その2つの端部は、周囲のコイル260の端部を電気的に絶縁するために周囲のコイル260に設けられたギャップ260’全体にわたって互いに対向する。ギャップ260’と該ギャップ260’と一緒になった分離キャパシタ261もまた2つ以上-具体的には周囲のコイル260の周囲を取り囲むように均一に分布させて-供されて良い。
分布したキャパシタ262(図10)は周囲のコイル260の重なった部分によって実現されることが好ましい。その重なった部分は互いに電気的に絶縁されていることで、キャパシタを形成する。たとえば周囲のコイル260が環状に曲がったパイプによって実現される場合には、分布したキャパシタ262は、そのパイプの端部を互いにはめ込む(それにより分布キャパシタ262の位置での直径が調節される)ことによって実現されて良い。このことは図10で概略的に図示されている。
図11及び図12では、本発明の2つの好適実施例による周囲のコイル260の構造を表すため、これらの好適実施例の場合についての、(図8に図示されている)矢印に沿って見た際の2つの断面263(図8に図示されている)が概略的に図示されている。図11による実施例では、導電性ホイル265からなる複数の層が、周囲のコイル260の全体がリング形状の表面に沿って形成されている。導電性ホイル265の各層は、図10に表されているような分布キャパシタ262を製造するため、導電性ホイル265の層の端部が重なっている重なり領域を形成する。導電性ホイル265の複数の層は、伝導性の小さな絶縁材料(図11には図示されていない)によって互いに絶縁されている。コイル装置200の中心線へ向かって、永久磁石270が概略的に図示されている。図12による実施例では、複数のリッツ線250は、周囲のコイル260の全体がリング形状の表面に沿って、かつコイル装置200の中心線(図示されていない)に対して平行に形成される。これらのリッツ線250の端部は、図9で概略的に図示されているように、1つ以上の分離キャパシタ261に対して並列に接続することが好ましい。コイル装置200の中心線(図示されていない)へ向かって、永久磁石270が概略的に図示されている。
図13〜15では、コイル装置200のさらなる実施例が概略的に図示されている。コイル装置200のこの実施例では、コイル装置200は、図13の斜視図で表されているように擬リング形状を有して良い。係るコイル装置200の形状は、図13において長い破線で表されている正方形の中心線264に沿って移動する正方形又は長方形によって生成されると考えられ得る。コイル装置200の擬リング形状は、平坦な長方形に形成された素子及び平坦な台形に形成された素子によって実現されて良い。台形に形成された素子は擬リング形状である周囲のコイル260の上面及び底面を構成する。長方形に形成された素子は擬リング形状である周囲のコイル260の垂直面(内側の正方形及び外側の正方形)を構成する。台形及び長方形に形成された素子は、少なくとも1層-好適には複数-の伝導性材料268を含むプリント回路基板材料267として供されることが好ましい。プリント回路基板材料267としての台形形状の素子の例は図14に上面図が示されている。図14では、プリント回路基板材料267内部の少なくとも1層の伝導性材料268が好適には重なるようにして備えられることが概略的に図示されている。これはさらに図15にも図示されている。プリント回路基板材料267の切断線L-Lに沿った断面図が図14に表されている。図15では、伝導性材料268の3つの異なる層が図示されている。その3つの層はそれぞれ、重なり領域を実現することで、(図1に図示された実施例のような)分布キャパシタ262を実現する。図15に表された厚さは正しい縮尺では描かれてなく、図14に図示されたプリント回路基板材料267の台形素子の上面図と比較して強調されている。伝導性材料268の複数の層の間には、それらの層を絶縁するための低伝導度の層が供される。図13〜15に図示された実施例による周囲のコイル260は、台形素子と長方形素子の接合部で少なくとも1層の伝導性材料層268を接合することによって1つに組み合わせられる。それにより伝導性材料268は永久磁石270周囲の各層内で閉じこめられる。
プリント回路基板材料267内部の伝導性材料層268と導体ホイル265の層(図11)のいずれにも、約1μm〜約50μmの厚さが供されることが好ましく、複数の層の厚さの合計が通常の最高動作周波数での周囲のコイル260表皮厚さの大きさのオーダーで供されるような厚さであることが好ましい。導体ホイル265及び/又は伝導性材料268の層の厚さは、複数の層のうちの各層にて等しく供されず、外側の層から内側の層へ向かって増大している(図示されていない)。それにより(そしてキャパシタのキャパシタンスを調節することによって)、各異なる層の各々でほぼ同一の電流密度を供することが可能となる。それにより周囲のコイル260内を流れる電流を支持するのに、最も効率良く、利用可能な支持材料を有利に用いることが可能となる。

Claims (15)

  1. 作用領域の磁性粒子に影響を及ぼし、及び/又は該磁性粒子を検出する装置であって、
    当該装置は:
    選択用磁場を発生させる選択手段であって、前記選択用磁場は、該磁場強度空間内において、磁場強度の小さな第1サブ領域及び磁場強度の大きな第2サブ領域が前記作用領域内に生成されるようなパターンを有する、選択手段;
    駆動用磁場の手段によって前記作用領域内における前記第1領域及び第2領域の位置を変化させる駆動手段;並びに、
    信号を取得する受信手段であって、該信号は前記作用領域内の磁化に依存し、該磁化は前記第1サブ領域及び第2サブ領域の位置の変化による影響を受ける、受信手段;
    を有し、
    当該装置は周囲を取り囲むコイル及び磁場発生装置を有し、
    前記周囲を取り囲むコイルはほぼ完全に前記磁場発生装置を取り囲む、
    装置。
  2. 前記コイル装置の周囲のコイルは少なくとも1つの分離したキャパシタを有する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記コイル装置は前記周囲のコイルと前記磁場発生装置との間に冷却チャネルを有する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記コイル装置の周囲のコイルは少なくとも1つの分布したキャパシタを有する、請求項1に記載の装置。
  5. 前記コイル装置の周囲のコイルは少なくとも1層の導体ホイルを有する、請求項1に記載の装置。
  6. 前記コイル装置の周囲のコイルは少なくとも1層のプリント回路基板材料を有し、
    該少なくとも1層のプリント回路基板材料は少なくとも1層の伝導性材料層を有する、
    請求項1に記載の装置。
  7. 前記導体ホイル又は前記伝導性材料は1μmから50μmの厚さを有する、請求項5又は6に記載の装置。
  8. 前記導体ホイル又は前記伝導性材料の厚さは外側の層から内側の層へ向かって増大する、請求項5又は6に記載の装置。
  9. 前記導体ホイル層及び/又は前記伝導性材料層の厚さ並びにキャパシタンスが、前記導体ホイル層の各々と前記伝導性材料層の各々がほぼ同一の電流密度を支持するように供される、請求項5又は6に記載の装置。
  10. 前記コイル装置の周囲のコイルは少なくとも一部にリッツ線を有する、請求項1に記載の装置。
  11. 前記リッツ線は複数の独立したワイヤを有し、かつ
    各独立したワイヤは高電気抵抗の材料によって取り囲まれている、
    請求項1に記載の装置。
  12. 前記リッツ線の個々のワイヤは約1μm〜約50μmの直径を有し、好適には約10μm〜約25μmの直径を有する、請求項1に記載の装置。
  13. 周囲のコイル及び永久磁石を有するコイル装置であって、
    前記周囲のコイルがほぼ完全に前記永久磁石を取り囲むように供される、コイル装置。
  14. 作用領域内の磁性粒子に影響を及ぼし、かつ/又は該磁性粒子を検出する方法であって、
    当該方法は:
    磁場強度空間内においてパターンを有する選択用磁場を発生させる工程であって、磁場強度の小さな第1サブ領域及び磁場強度の大きな第2サブ領域が作用領域内に形成される、工程;
    駆動用磁場によって前記作用領域内の2つのサブ領域の空間での位置を変化させることで、磁性粒子の磁化を局所的に変化させる、工程;並びに、
    信号を取得する工程であって、該信号は前記作用領域内の磁化に依存し、該磁化は前記第1及び第2サブ領域の空間内での位置変化によって影響を受ける、工程;
    を有し、
    前記選択用磁場の発生及び/又は前記の2つのサブ領域の空間内での変化は少なくとも部分的には、周囲のコイル及び永久磁石を有するコイル装置によって実行され、それにより前記周囲のコイルはほぼ完全に前記永久磁石を取り囲む、
    方法。
  15. 作用領域内の磁性粒子に影響を及ぼし、かつ/又は該磁性粒子を検出するための、請求項1に記載の装置の使用、又は請求項13に記載のコイル装置の使用。
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