JP2010511987A - 補償型導光体 - Google Patents
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Abstract
本発明は、光源100からの可視光20を導くための補償型導光体10に関する。前記導光体は、第1の光路1OPに沿って前記光源からの光が導かれる第1の伝送領域1TRと、第2の光路2OPに沿って前記光源からの光が導かれる第2の伝送領域2TRと、を持つ。前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、第1のサブバンドにおいて大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着する。第1の伝送領域1TR及び第2の伝送領域2TRは、前記第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させるように光を伝送するように、光学的に配置される。第1の伝送領域1TRと第2の伝送領域2TRとの間の相対的な低下は、導光体10における吸収の差を心理視覚的に補償するように均衡したものとされ、観測者200により知覚されるときに、光源10から発せられる均一な色に帰着する。
Description
本発明は、可視光を導くための補償型導光体であって、略均一な色を発するように光学的に構成された補償型導光体に関する。本発明はまた、光源と補償型導光体とを備えた照明システムに関する。更に、本発明は、導光体を通して光を導くための方法に関する。
照明の分野における多くの実用的な用途のためには、大きな面積又は長さに亘って光が広げられる必要がある。このことは、照明されるべき領域から幾分かの距離に配置された集中光源(例えば白熱灯)によって、又は既に大きなサイズを持つ光源(TL管のような)を用いることによって、達成され得る。近年の発光ダイオード(LED)の進歩に伴い、集中光源の使用は恐らく著しく増大するであろう。LEDの特殊な特性のため、LEDは大きなサイズの光源を置き換えるために利用されることも予想され、それ故照明のために多くの新たな用途が出現するであろう。
遠い距離の位置に照明ユニットを配置する必要なく、集中光源の光を広げることを可能とする要望が増大することが予想される。また、多くの用途においては、照明システムの効率を増大させるため、また望ましくない光による混乱を低減するために、選択された領域又は方向に光を集中させることが好ましい。この目的のため、導光体が非常に適している。LEDの指向性の光、及び照明の間の限られた温度上昇は、LEDを導光体と組み合わせられるために理想的なものとしている。
特に光が導光体内の長い距離(例えば数メートル)を通過する必要がある場合には、高い透過性を持つ導光物質が必要とされる。光源に対して異なる光学的距離を持つ異なる位置で光が放出される(coupled out)場合には、この透過性は、可視光の帯域幅に亘って略均一である必要もある。このことは、多くの用途において受容可能ではない、異なる位置における色の差を回避するために必須である。
斯かる導光システムの一例は、テレビジョンシステムにおいて表示されている現在の内容に依存する周囲光を伴う、Philips社のAmbilight(登録商標)テレビジョンシステムのために開発されてきた、円筒形の導光設計である。現在、導光物質としてポリメチルメタクリレート(PMMA)が利用されている。なぜなら、該物質はこの用途のための透過性及び均一性要件を満たすからである。しかしながら、PMMAは、テレビジョンシステムに関連する他の幾つかの欠点を持つ。種々の種類のガラスのような代替物質も見出され得るが、一般に利用されるガラスの透過性は典型的に、可視光の帯域幅に亘って十分に均一ではなく、色に対する均一性の望ましくない欠如をもたらす。
それ故、改善された導光体が有利となり得、とりわけ更に効率的な及び/又は信頼性の高い導光体が有利となり得る。
従って、本発明は好適には、上述した欠点の1つ以上を単独で又はいずれかの組み合わせで緩和、軽減又は除去することを目的とする。とりわけ、本発明の目的は、光源から発せられる光の均一な色付けを伴う、先行技術の上述した問題点を解決する導光体を提供することにある。
該目的及び他の幾つかの目的は、関連する光源から発せられた可視光を導き、略均一な色を発するための補償型導光体であって、前記関連する光源は、第1のスペクトル分布の可視光を発することが可能であり、前記導光体は、可視光に対して略色に依存した吸収を持ち、前記導光体は、
第1の光路に沿って前記光源から導かれた光が前記導光体から送出される、第1の伝送領域と、
第2の光路に沿って前記光源から導かれた光が前記導光体から送出される、第2の伝送領域と、
を有し、前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、少なくとも前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着し、
前記第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させ、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとなるように光を伝送するように、前記第1及び第2の伝送領域が光学的に配置された、補償型導光体を提供することにより、本発明の第1の態様において達成される。
第1の光路に沿って前記光源から導かれた光が前記導光体から送出される、第1の伝送領域と、
第2の光路に沿って前記光源から導かれた光が前記導光体から送出される、第2の伝送領域と、
を有し、前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、少なくとも前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着し、
前記第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させ、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとなるように光を伝送するように、前記第1及び第2の伝送領域が光学的に配置された、補償型導光体を提供することにより、本発明の第1の態様において達成される。
本発明は特に、限定するものではないが、光の種々の放出位置における吸収の差を補償することが可能な導光体を得るために有利である。このことは、第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低減させることにより達成され、それにより第1のサブバンドと第2のサブバンドとの間の心理視覚的なバランスを幾分再確立し、導光体からの改善された均一な色の知覚に帰着する。
本発明の導光体により提供される心理視覚的な補償に関しては、国際照明委員会(The International Commission on Illumination、通常フランス語の名称であるCIE、Commission internationale de l'eclairageとして知られる)の活動、とりわけ色知覚についての関連する規格に対して、参照が為される。一般に、CIE1931又はCIE1964の標準観測者(standard observer)が、本発明の技術的な効果を評価するために利用される。従って、CIE1931(1964年)においては、色マッチング関数が、三刺激値X、Y及びZが光のスペクトルからどのように導出され得るかを定義している。異なる人による色の知覚は異なるものとなり、上述の規格は比較的少ない人数の人間による実験に基づいたものであることは、留意されるべきである。しかしながら、同じ三刺激値を持つ光は、単に色を定義するための同じ光(同じ色及び明るさ)として知覚されることが仮定され、X、Y及びZから導出されたx及びyが利用される。
加えて、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下は、外部の観測者が、前記第1及び第2の伝送領域から知覚される略等しい色を体験するように均衡したものとされても良い。かくして、例えば上述した適切な規格に従って、「観測者」の意見が定義される。
有利にも、前記第1及び第2の伝送領域は更に、前記第1のスペクトル分布の第3のサブバンドを相対的に低下させるように光を伝送するように光学的に配置されても良く、前記第3のサブバンドは前記第2のサブバンドとは異なるものであり、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の前記第3のサブバンドの相対的な低下は、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとされても良い。このことは典型的に、サブバンドが鋭く定義されておらず隣接するサブバンドとオーバラップし得る実際的な実装において成り立つ。
典型的には、前記第1及び第2の伝送領域は、複数の伝送領域のサブセットであっても良く、前記複数の伝送領域は、前記第2のサブバンド及び/又は前記第3のサブバンドの段階的な相対的低下を提供し、前記段階的な相対的低下は、前記光源の各伝送領域に対するそれぞれの光路と均衡したものであっても良い。長さに対してのみならず、2次元及び3次元のオブジェクトに対しても、このことは実装され得る。
一実施例においては、前記第1及び第2の伝送領域は、吸収により前記第1のスペクトル分布の前記第2のサブバンド及び/又は前記第3のサブバンドを相対的に低下させるように光学的に配置されても良い。このことは例えば、光の特定のサブバンド以外のものを全て吸収する色素により達成され得る。前記第2の及び/又は第3のサブバンドの段階的な相対的低下と合わせて、段階的なパターンで複数の遷移領域に配置される吸収性色素により、段階的な相対的低下が提供されても良い。
他の実施例においては、前記第1及び第2の伝送領域は、反射により前記第1のスペクトル分布の前記第2のサブバンド及び/又は前記第3のサブバンドを低下させるように光学的に配置されても良い。このことは、光を放出する導光体上の拡散塗料により達成され得る。このとき、ミラー層が、光を導光体内に保つ。
基本的に、該導光体は、B270、Duran又はARガラスのようなガラスから作成されても良い。典型的には、前記第1のサブバンドはこのとき赤色の光(約625乃至740nm)を有し、前記第2の及び第3のサブバンドは緑色(約500乃至565nm)及び青色(440乃至485nm)の光を有し得る。しばしば、一般に利用されるガラスは、ガラス中の鉄の痕跡又は不純物のために、赤色の周囲で吸収を呈する。
第2の態様においては、本発明は、前記第1の態様による補償型導光体と、第1のスペクトル分布の可視光を発することが可能な光源と、を有する、補償型照明システムに関する。
一実施例においては、前記第1及び第2の伝送領域は更に、前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドを相対的に低下させるように光学的に配置され、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとされても良い。加えて、前記光源は、前記第1のスペクトル分布の前記第1のサブバンドの強度を増大させることにより、前記導光体における吸収の差を少なくとも部分的に補償するように構成されても良い。前記光源は、ことによるとそれぞれが別個の色を持つ、1つ以上の発光ダイオード(LED)を有しても良い。原則として、白熱灯、冷陰極蛍光照明(CCFL)、TL管等のような、全ての種類の光源が利用されることができる。有利にも、本照明システムは、Ambilightディスプレイシステム又は同様のシステムのような表示又はテレビジョンシステムの少なくとも一部の周囲に配置されても良い。
第3の態様においては、本発明は、導光体における吸収の差を補償するための方法であって、前記導光体は、光源から発せられた可視光を導き、略均一な色を発するように構成され、前記光源は、第1のスペクトル分布の可視光を発することが可能であり、前記導光体は、可視光に対して略色に依存した吸収を持ち、前記方法は、
第1の光路に沿って前記導光体から光が送出される、第1の伝送領域に光を導くステップと、
第2の光路に沿って前記導光体から光が送出される、第2の伝送領域に光を導くステップと、
を有し、前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、少なくとも前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着し、前記方法は更に、
前記第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させることにより光を伝送し、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとなるように、前記第1及び第2の伝送領域を光学的に配置するステップを有する方法に関する。
第1の光路に沿って前記導光体から光が送出される、第1の伝送領域に光を導くステップと、
第2の光路に沿って前記導光体から光が送出される、第2の伝送領域に光を導くステップと、
を有し、前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、少なくとも前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着し、前記方法は更に、
前記第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させることにより光を伝送し、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとなるように、前記第1及び第2の伝送領域を光学的に配置するステップを有する方法に関する。
本発明の第1、第2及び第3の態様はそれぞれ、他のいずれかの態様と組み合わせられても良い。本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施例を参照しながら説明され明らかとなるであろう。
本発明は、添付図面を参照しながら、単に例として、以下に説明される。
図1は、本発明による導光体10及び光源100の模式的な図であり、光源100は、第1のスペクトル分布(以下の図2を参照)の可視光20を発することが可能である。導光体10は、可視光に対して略色に依存した吸収を持ち、即ち該導光体を通り伝送される光は拡散を受ける。
導光体10は、光源100から第1の光路1OPに沿って導かれた光20が導光体10の外へと送出される第1の伝送領域1TRと、光源100から第2の光路2OPに沿って導かれた光20が導光体10の外へと送出される第2の伝送領域2TRと、を有する。図1に示されるように、第2の光路2OPに沿って導かれる光は、長い距離のために、第1の光路1OPに沿って導かれる光に比べて、少なくとも第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持つ。このことは、第1の光路と第2の光路との間の吸収の差に帰着する。従って、該導光体が赤色をより多く吸収する場合には、第2の経路2OPの末端において赤色が少なくなる。
第1の伝送領域1TR及び第2の伝送領域2TRは、第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させ、第1の伝送領域1TRと第2の伝送領域2TRとの間の相対的な低下が、導光体10における吸収の差を、少なくとも色に対して、心理視覚的に補償するように均衡したものとなるように、それぞれ光T1及びT2を伝送するように光学的に配置される。
図2は、光源100からの第1のスペクトル分布20の模式的なグラフであり、水平軸に光の波長をナノメートル(nm)で、垂直軸に相対強度を示している。図2の連続的なスペクトル分布は代表的なスペクトル分布ではなく、単に本発明を簡単に説明するための例示的な分布を与えるために提供されるものである。しかしながら、本発明の教示は、他の光のスペクトル分布に容易に拡張されることができる。可視光は、400乃至700nm、代替としては350乃至750nm、又は更なる代替としては300乃至800nmの間隔内における電磁放射として定義され得る。
図3は、それぞれ2つの異なる光路1OP及び2OPの末端における、光が受ける吸収ABS1及びABS2、その結果の光21及び22の、図2に類似した模式的なグラフである。比較のため、導光体10に入射する光20の第1のスペクトル分布も、点線で示されている。より短い光路1OPは、より大きな吸収ABS2が存在するより長い光路2OPに比べて、比較的小さな吸収ABS1を持つ。本グラフの縦のスケールは相対的な透過(即ち強度)を%で示し、相対的な透過が最小となるときに吸収が最大となることを意味していることに留意されたい。この吸収の差の結果として、第1の光路1OPの末端における光21は、光20に比べて僅かな減衰を持ち、第2の光路2OPの末端における光22は、より大きな減衰を持つこととなる。光21と22との非常に異なるスペクトル形状のため、それぞれ第1の伝送領域1TR及び第2の伝送領域2TRから発せられる光T1及びT2は、本発明により補償されない場合には、互いとは異なる色を持つものとして知覚され得る。
図4は、それぞれ第1の伝送領域1TR及び第2の伝送領域2TRの2つの異なる遷移特性TC1及びTC2、及び本発明による導光体10から発せられた結果の光T1及びT2(図1を参照)の、模式的なグラフである。図4に示されるように、2つの遷移領域に到達する光の部分21及び22(図3を参照)は、異なる遷移特性TC1及びTC2を受け、その結果、光の部分T1及びT2が導光体10から射出される。光の部分T1及びT2は、図4のグラフにおいて示されるように、導光体へと発せられる光20と同じ相対スペクトル分布を持つ。従って、外部の観測者200(図1)により見られる知覚される色は同じとなるが、吸収の差の結果として、明るさの低下は1TRと2TRとで異なることとなる。T1及びT2の強度は互いと異なり、元の光20よりも低いことは、留意されるべきである。
図3と図4とを比較すると、遷移特性TC1及びTC2は、吸収ABS1及びABS2が最大(即ち、図3の相対伝送/強度グラフにおける最小値)となる位置において、同様に最大値を持つことが分かる。
相対的な低下が生じる、第1のスペクトル分布20のサブバンドに関しては、第1のサブバンドが、約630nm(即ち、ABS1及びABS2曲線の最小値)に中心を持ち、第2及び第3のサブバンドが、該中心より低く及び高く位置するとみなされ、本実施例の導光体10の吸収及び伝送特性に鋭い遷移が存在しないために、第2及び第3のサブバンドが、第1のサブバンドとオーバラップするものとみなされ得ることは、留意されるべきである。
本発明の変形例においては、2つの異なる遷移又は放出特性TC1及びTC2は、発せられる光T1及びT2の強度が略等しくとなるように、好適には観測者200によって知覚されるものと同一となるように、構成されても良い。
本発明の他の変形例においては、2つの異なる遷移又は放出特性TC1及びTC2は、発せられる光T1及びT2の知覚される色が略等しくなるが、導光体10へと発せられる光20の知覚される色とは異なるように、構成されても良い。
本発明の更に他の変形例においては、導光物質と光源との幾つかの組み合わせについては、TC2のみが本発明により実装され、従ってTC1は一定であるが、遷移領域1TR及び2TRが依然として、組み合わせて、吸収が最大となる第1のサブバンドとは異なる第2のサブバンドの相対的な低下を実行するものとみなされ得ることも可能であり得る。
図5は、それぞれの遷移領域iTRが対応する光路iOPを持つ、複数の領域を持つ導光体10の模式的な図である。従って、第1の伝送領域1TR及び第2の伝送領域2TRは単に、複数の伝送領域のサブセットである。複数の伝送領域は、第2のサブバンド及びことによると第3のサブバンドの段階的な相対低下を提供し、該段階的な相対低下は、導光体10の各伝送領域iTRに対するそれぞれの光路iOPと均衡している。このことは基本的に、光源に対する長さが略導光体に沿った距離である、1次元の導光体について実装され得るが、2次元画面又は3次元オブジェクトに対しても実装され得る。
加えて、本発明の教示は、1つの光源100のみが導光体10に接続された用途に限られるものではない。本教示は、複数の光源が導光体に接続された、例えば各光源が別個の色を持つような用途に対しても、容易に拡張されることができる。
図6及び7は、色を持つ色素を用いた、本発明による段階的な相対低下を伴う、複数の遷移領域を提供するためのパターンの、模式的な図を有する。
図6aにおいては、ドットの範囲のサイズが増大し、それにより段階的な低下を提供する。図6bにおいては、一連の等間隔の線が増大する幅を持ち、それにより段階的な低下を提供する。
図6cは、線の長さに沿って増大する幅を持つ線を示す。図6dは同様に、面積当たりのドット密度に対する漸進的な充填効果が線の長さに沿って増大する線を示す。斯かる効果はとりわけ、導光体10の遷移領域TRの色付けにおいてインクジェット技術を利用することにより提供されても良い。
図7aは同様に、左から右へと増大する面積毎のドット密度を持つ、段階的な相対低下を提供することが可能な色ドットパターンを示す。図7bは、線間の距離が減少するパターンで等幅の線が配置され、該パターンが本発明による段階的な相対低下を提供することが可能な、他の変形例を示す。
図8は、導光体10における吸収の差を補償するための方法であって、前記導光体は、光源100から発せられる可視光を導き且つ略均一な色を発するように構成され、該光源は、第1のスペクトル分布の可視光20を発することが可能であり、該導光体は、可視光に対して略色に依存した吸収を持ち、前記方法は、
第1の光路1OPに沿って前記導光体から光が送出される、第1の伝送領域1TRへと光を導くステップS1と、
第2の光路2OPに沿って前記導光体から光が送出される、第2の伝送領域2TRへと光を導くステップS2と、
を有し、前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、少なくとも前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着し、前記方法は更に、
を有し、前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、少なくとも前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着し、前記方法は更に、
前記第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させることにより光を伝送し、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとなるように、前記第1及び第2の伝送領域を光学的に配置するステップS3と、
を有する方法のフロー図である。
を有する方法のフロー図である。
本発明は特定の実施例に関連して説明されたが、ここに示された特定の形態に限定されることを意図したものではない。本発明の範囲は、添付する請求項によってのみ限定される。請求項において、「有する(comprising)」なる語は、他の要素又はステップの存在を除外するものではない。加えて、個々の特徴は別の請求項に含められ得るが、これらはことによると有利に組み合わせられても良く、別の請求項に含まれていることは、特徴の組み合わせが利用可能でない及び/又は有利ではないことを示すものではない。加えて、単数の参照は複数を除外するものではない。従って、「1つの(a又はan)」、「第1の(first)」、「第2の(second)」等への参照は、複数を除外するものではない。更に、請求項における参照記号は、請求の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
Claims (14)
- 関連する光源から発せられた可視光を導き、略均一な色を発するための補償型導光体であって、前記関連する光源は、第1のスペクトル分布の可視光を発することが可能であり、前記導光体は、可視光に対して略色に依存した吸収を持ち、前記導光体は、
第1の光路に沿って前記光源から導かれた光が前記導光体から送出される、第1の伝送領域と、
第2の光路に沿って前記光源から導かれた光が前記導光体から送出される、第2の伝送領域と、
を有し、前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、少なくとも前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着し、
前記第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させ、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとなるように光を伝送するように、前記第1及び第2の伝送領域が光学的に配置された、補償型導光体。 - 前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下は、外部の観測者が、前記第1及び第2の伝送領域から知覚される略等しい色を体験するように均衡したものとされる、請求項1に記載の補償型導光体。
- 前記第1及び第2の伝送領域は更に、前記第1のスペクトル分布の第3のサブバンドを相対的に低下させるように光を伝送するように光学的に配置され、前記第3のサブバンドは前記第2のサブバンドとは異なるものであり、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の前記第3のサブバンドの相対的な低下は、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとされる、請求項1に記載の補償型導光体。
- 前記第1及び第2の伝送領域は、複数の伝送領域のサブセットであり、前記複数の伝送領域は、前記第2のサブバンド及び/又は前記第3のサブバンドの段階的な相対的低下を提供し、前記段階的な相対的低下は、前記光源の各伝送領域に対するそれぞれの光路と均衡した、請求項1又は3に記載の補償型導光体。
- 前記第1及び第2の伝送領域は、吸収により前記第1のスペクトル分布の前記第2のサブバンド及び/又は前記第3のサブバンドを相対的に低下させるように光学的に配置された、請求項1又は3に記載の補償型導光体。
- 前記段階的な相対的低下は吸収性色素により提供され、前記色素は段階的なパターンで複数の遷移領域に配置される、請求項4又は5に記載の補償型導光体。
- 前記第1及び第2の伝送領域は、反射により前記第1のスペクトル分布の前記第2のサブバンド及び/又は前記第3のサブバンドを低下させるように光学的に配置された、請求項1又は3に記載の補償型導光体。
- 前記導光体はガラスから作成された、請求項1に記載の補償型導光体。
- 請求項1に記載の補償型導光体と、
第1のスペクトル分布の可視光を発することが可能な光源と、
を有する、補償型照明システム。 - 前記第1及び第2の伝送領域は更に、前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドを相対的に低下させるように光学的に配置され、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとされる、請求項9に記載の補償型照明システム。
- 前記光源は、前記第1のスペクトル分布の前記第1のサブバンドの強度を増大させることにより、前記導光体における吸収の差を少なくとも部分的に補償するように構成された、請求項10に記載の補償型照明システム。
- 前記光源は発光ダイオードを有する、請求項9乃至11のいずれか一項に記載の補償型照明システム。
- 前記システムは、ディスプレイシステムの少なくとも一部の周囲に配置された、請求項9に記載の補償型照明システム。
- 導光体における吸収の差を補償するための方法であって、前記導光体は、光源から発せられた可視光を導き、略均一な色を発するように構成され、前記光源は、第1のスペクトル分布の可視光を発することが可能であり、前記導光体は、可視光に対して略色に依存した吸収を持ち、前記方法は、
第1の光路に沿って前記導光体から光が送出される、第1の伝送領域に光を導くステップと、
第2の光路に沿って前記導光体から光が送出される、第2の伝送領域に光を導くステップと、
を有し、前記第2の光路に沿って導かれる光は、前記第1の光路に沿って導かれる光に比べて、少なくとも前記第1のスペクトル分布の第1のサブバンドにおいて、大きな吸収を持ち、前記第1の光路と前記第2の光路との間の吸収の差に帰着し、前記方法は更に、
前記第1のスペクトル分布の第2のサブバンドを相対的に低下させることにより光を伝送し、前記第1の伝送領域と前記第2の伝送領域との間の相対的な低下が、前記導光体における吸収の差を、少なくとも色に関して、心理視覚的に補償するように均衡したものとなるように、前記第1及び第2の伝送領域を光学的に配置するステップを有する方法。
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