JP2010511382A - 癌関連タンパク質キナーゼ - Google Patents

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Abstract

本発明は、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSFR1、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHA7、EPHA10、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FGFR3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、YES1、およびZAP70からなる群から選択される変異キナーゼポリペプチドおよびキナーゼ変異体、変異キナーゼポリペプチドおよびキナーゼ変異体をコードする核酸配列、ならびに新規タンパク質キナーゼ修飾因子の選別および同定を含む、種々のキナーゼ関連する疾患および状態の、診断および治療に有用な、種々の産生物および方法に関連する。

Description

関連適用の相互参照
本出願は、米国特許商標局に2006年12月1日に出願し、かつ正式に識別番号US60/868,173が割り当てられた“癌関連タンパク質キナーゼ"の出願についての優先権の利益に言及かつ主張する。2006年12月1日に出願した前記出願の内容は、任意の要素の包含、もしくは本出願に含まていないPCT規則4.18を準用するPCT規則20.5(a)で言及される明細書、特許請求の範囲または図面の一部を含むことにおいて、参照として本出願に包含される。
本発明は、変異体タンパク質キナーゼ、変異タンパク質キナーゼをコードする核酸配列、種々のキナーゼ関連疾患および健康状態の診断および治療のためのそれらの使用、および新規タンパク質キナーゼ阻害剤の設計および同定に関連する。
以下の背景技術の記載は、本発明の理解を補助するために提供されるものであり、本発明の先行技術を承認または記載するものではない。
癌は発展途上国において2番目に一般的な死因であり、かつ世界の発展途上地域で増加している健康問題である。癌の診断は、罹患者にとって重大な肉体的および精神的な苦しみに繋がり、かつ健康管理システム上に顕著な負担を課す。多くの腫瘍に対する外科手術、放射線療法および化学療法などの従来の管理戦略は、限られた有効性と高い毒性を有する。したがって、個々の悪性度の基礎をなしている分子遺伝学への深い理解が、癌治療の問題を大幅に容易にすることは、現在この分野における研究者の間で一般的に受け入れられている。
組織侵襲および転移をもたらす自律的な細胞増殖は、すべての悪性腫瘍を決定付ける特徴である。癌は、単なる加速的な細胞増殖の結果として必然的に起こるわけではない。むしろ、癌は、一方では細胞周期の進行(細胞分裂)および細胞増殖(細胞集団)間の比率の不均衡、ならびに他方ではプログラムされた細胞死(アポトーシス)と因果関係がある。研究者は、異常な細胞シグナル伝達経路が、この不均衡の駆動およびその結果としての悪性化に、極めて重要な役割を果たしていることを認識している。
細胞シグナル伝達は、様々な細胞プロセスを制御する外部刺激が細胞内部に中継される、基本的な機構である。シグナル伝達の主要な生化学的機構は、構造および機能を変化させることによって、成熟したタンパク質の活性を制御することが可能な、可逆的なタンパク質のリン酸化反応に関与する。
したがって、正常および異常な細胞制御に関与する最も重要なシグナル分子のグループは、種々の標的分子のアミノ酸残基のリン酸化反応を触媒する、酵素ファミリータンパク質キナーゼである。このプロセスは、細胞周期、遊走、代謝、増殖、分化、および生存を含む基本的な細胞プロセスを制御する。
タンパク質キナーゼは、数百の既知のメンバーを有する、真核生物のタンパク質の一つの大きなファミリーである。これらのタンパク質は、共通の触媒コア構造を含む、12個の特有のサブドメインに細分することができる250‐300アミノ酸長のキナーゼドメインを共有する。これらの保存されたタンパク質モチーフは、PCRに基づくクローニング戦略を用いて近年有効に活用されており、既知のキナーゼの顕著な拡大を導く。
真核生物のリン酸化タンパク質で最もよく特徴が分かっているタンパク質キナーゼは、セリン、スレオニンおよび/またはチロシン残基の水酸基の部分をリン酸化する。これらのキナーゼは、セリンおよびスレオニンを特異的にリン酸化するグループと、ならびにチロシンを特異的にリン酸化するグループとに大きくわけて2つのグループに分類される。「二重特異性」キナーゼと呼ばれるいくつかのキナーゼは、チロシン残基もセリン/スレオニン残基と同様にリン酸化することができる。
タンパク質キナーゼは、細胞内の位置によっても特徴付けることができる。いくつかのキナーゼは、リガンドの結合などの、外部環境に応答して触媒活性を直接変化させることができる膜貫通受容体型タンパク質である。他のキナーゼは、膜貫通ドメインを欠損している非受容体型タンパク質である。これらは細胞膜の内面から核までの様々な細胞コンパートメント中に見ることができる。
多くのキナーゼは、リン酸化反応状態によって活性が制御される他のキナーゼを基質として含み得る、調節カスケードに関与する。最終的には、いくつかの下流エフェクターの活性は、このような経路の活性化によるリン酸化反応によって調節される。
タンパク質チロシンキナーゼに媒介されるタンパク質のチロシンのリン酸化反応は、増殖、分化、運動性および細胞生存などの基本的な細胞プロセスを制御するシグナル伝達経路に内在する、鍵となる機構である。遺伝子変異、発現レベルの調節、または負の調節管理機構の欠失に起因するキナーゼ活性の調節解除は、種々のチロシンキナーゼファミリーメンバーによって説明され、かつ多くの場合、ヒトの癌の発生に関係があるとされる(Blume‐Jensen,P。&Hunter,T., Nature 411, 355‐365(2001))。その結果として、チロシンキナーゼは、モノクローナル抗体および低分子薬物の両方を用いた治療介入の合理的な標的となる。
遺伝子改変チロシンキナーゼが癌の発生に関与するための最初の手がかりは、いくつかの例で細胞受容体チロシンキナーゼの変化したバージョンを示すことを表示する、ウイルスの癌遺伝子によってもたらされた。例えば、トリ赤血球芽症遺伝子v‐erbBは、ヒト上皮増殖因子受容体EGFRの切断および変異バージョンとして同定され(例えば Downward, J. 等 Nature 311,483‐485,(1984))、初めて動物の癌遺伝子が細胞増殖を制御する膜タンパク質をコードするヒト遺伝子と繋がった。さらに、v‐fmsはマクロファージCSF‐1受容体の欠失型を示すものとして発見され(Coussens、 L.等、 Nature 320,277‐280(1986);Sherr,C.J.等、 細胞 41,665‐676(1985))、ならびに同定された切断、欠失および変異は、動物において悪性の癌を引き起こす、原癌遺伝子の癌遺伝子への変換の遺伝学的基礎を形成すると推測された。
これらの観察は、ヒトの癌におけるチロシンキナーゼの遺伝子変異の大規模探索を促した。いくつかの欠失および点変異は、EGFRの触媒活性の増加をもたらすことで説明された。腫瘍において最も一般的には、EGFR欠失変異体である、遺伝子再構成または選択的mRNAスプライシングに起因する、エキソン2‐7を欠損するEGFRvIIIとして発見される(Malden,L.T.等、Cancer Res 48,2711‐2714(1988))。EGFRファミリーの別のメンバーであるHER2遺伝子(Coussens,L.等、Science 230,1132‐1139(1985))の増幅は、浸潤型ヒト乳癌の30%に起こる遺伝子異常として発見され、かつ腫瘍におけるHER2の過剰発現と患者の生存率の低下との顕著な相関性が証明された(Slamon,D.J.等、Science 235,177−182(1987))。これらの発見は、HER2を予後マーカーとして確立し、かつ標的特異的な癌の治療の構想評価に導く。1998年には、HER2に対するヒト化モノクローナルおよび最初のゲノム調査に基づく抗キナーゼを標的とした治療薬として、ハーセプチンは米国食品医薬品局(FDA)より認可された。
それ以来、一つの遺伝子変化であっても、任意のキナーゼに発癌能を仲介することができることがますます明らかになっている。これはヒトHER2遺伝子のラットのホモログである、neuにおいて最初に発見され、膜貫通ドメイン中の一つのバリンがグルタミン酸に置換することで、p185の活性化および改変したneu原癌遺伝子の腫瘍化活性をもたらした(Bargmann,C.I.等、 細胞 45,649−657(1986))。他の非常によく知られた癌と関連するチロシンキナーゼ遺伝子における遺伝子変異はBCR‐ABL癌遺伝子であり、慢性骨髄性白血病(CML)における第9染色体と第22染色体間の相互転座、および消化管間質腫瘍(GISTs)におけるキット受容体の点変異(Corless、C.L.等、J Mol Diagn.6、366‐370(2004))は、両方共に低分子化合物であるイマチニブ(Gleevec、Novartis)の標的である (Demetri、G.D.,Eur.J_Cancer 38 Suppl 5,S52‐S59(2002);Peggs,K.&Mackinnon,S.,N.Engl.J Med. 348,1048‐1050(2003))。
疾患の惹起または進行における顕著な役割に加えて、特異的な変異は、イマチニブまたはゲフィチニブ(イレッサ(Iressa)、AstraZeneca社)などの特異的な低分子阻害剤に対する感受性の仲介かつそれによる予測を示すことができる。
最近、2つの独立したグループが、EGFRキナーゼドメインのATP結合ポケットの周辺に密集した変異の同定を記載し、かつ主としてイレッサ応答性の肺癌患者において発生することを立証した(Lynch,T. J.等、N.Eng.J Med.350、2129‐2139 (2004);Paez,J.G.等、Science 304、1497‐1500(2004))。
したがって、チロシンキナーゼをコードする遺伝子における変異をゲノムDNAレベルで選別するための有意な試みが取り組まれており、かつ大腸癌におけるキナーゼドメイン(Bardelli,A.等、Science 300、949 (2003))または選択した腫瘍型(Bignell,G.等、Genes,Chromosomes&Cancer 45:42−46 (2006)(2006);Davies,H.等、Cancer Res. 65:17、7591‐7595(2005);Stephens,P.等、Nature 431:525‐526(2004))に焦点を当てた包括的な研究が最近報告されている。
癌遺伝子を同定するための数十年来の従来の方法は、有力な候補を一本釣りした後、それらの中の変異を探索する。しかし、ヒトゲノム配列のドラフトが2000年に完成して以来、研究者は、より広範囲かつ組織的な方法で癌変異を追い求める道具を有している。
ポストゲノム時代の科学者は、癌細胞中の1000個の遺伝子の配列を調査することができる。しかし、現在の配列解析技術の費用および技術的な制限により、研究グループは、一度にそれらの全部を追い求めることを試みるより、特異的な一連の遺伝子に焦点を当てている。
DNA配列解析は主要な構成要件であるが、癌変異を見つけるプロセスのほんの一部でしかない。 確かに癌はDNA配列中の少しの変異、特異的な遺伝子のコピー中の変化の頻度、染色体全体に影響する再編、およびさらにヒト遺伝子の中または近傍に位置する腫瘍ウイルスにより生じることができる。さらに後成的な変化もまた、癌に関与すると考えられる。
しかしながら、ある腫瘍から次の腫瘍における、およびさらに同じ腫瘍内におけるある細胞から次の細胞における分子の変化における大きな変動は、長い間効果的な治療法の開発の障害である。最近の研究は、癌細胞に存在する無数の変異の最初の明確な実例を提供し、かつ肺腫瘍におけるタンパク質キナーゼ遺伝子中のほぼ200の変異を同定した。これは、多くの変異タンパク質キナーゼは肺癌の発生に寄与し得るが、任意のある遺伝子における変異はまれであることを示唆している。
いくつかの腫瘍に対する良好な薬剤標的になる高頻度の変異を発見することはまれであり、ほとんどが異なった低頻度の変異の混合物である。
このような大規模での正確なDNA配列の獲得を目指すことを超えて、研究者は任意の一連の遺伝子中に同定された数百の変化を取捨選択し、かつどれが癌に特異的で、どれが任意の個体のDNAにおいて起こる通常の変化(多型)であるかを測定しなければならない。
この問題は、それぞれの癌のDNA配列と、同じ患者の正常細胞から採取したDNAの配列とを比較することで、取り組むことができる。多型は両方のサンプルに存在しているが、癌特異的な変化は癌のDNA中にしか存在しない。
本発明は、ヒトにおける悪性度に一般的なタンパク質キナーゼ変異の同定、およびこのような変異タンパク質キナーゼを使用する方法に関連する。さらに本発明は、腫瘍の発生および進行に関連するキナーゼ遺伝子中の生殖系列の変化に関連する。
したがって、第1の態様において、本発明は核酸分子の単離、濃縮または精製を提供する。核酸分子は、タンパク質キナーゼポリペプチドの変異体をコードする。タンパク質キナーゼはFGFR4、FGFR1、TYRO3、TEC、CSKおよびAck1のうちの一つである。さらに、核酸分子にコードされるタンパク質キナーゼポリペプチドの変異体は、FGFR4 Y367C、FGFR1 P252S、TYRO3 S531L、TYRO3 P822L、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、CSK Q26X および ACK1 S985Nのうちの少なくとも1つの変異を含む。
第2の態様の発明は、アポトーシス誘導試薬に耐性の細胞、すなわち、化学療法耐性の細胞の同定方法を提供する。本方法は、細胞中のタンパク質キナーゼTyro3の発現の測定、または発現したタンパク質キナーゼTyro3のアミノ酸番号531および/または822の同定、または発現したタンパク質キナーゼTECのアミノ酸番号89、531および/または587の同定を含む。本方法は、細胞中のタンパク質キナーゼTyro3の発現の測定を含むが、得られた測定結果はさらに対照の測定結果と比較する。タンパク質キナーゼTyro3の発現の増加は、細胞がアポトーシス誘導試薬耐性であることを意味する。本方法は発現したタンパク質キナーゼTyro3のアミノ酸番号531および/または822の同定を含むが、アミノ酸番号531におけるセリンの代わりにロイシンが存在すること、および/またはアミノ酸番号822におけるプロリンの代わりにロイシンが存在することは、細胞のアポトーシス誘導試薬耐性の増加を意味する。本方法は発現したタンパク質キナーゼTecのアミノ酸番号89、531および/または587の同定を含むが、アミノ酸番号89におけるロイシンの代わりにアルギニンが存在すること、アミノ酸番号531におけるトリプトファンの代わりにアルギニンが存在すること、および/またはアミノ酸番号587におけるプロリンの代わりにロイシンが存在することは、細胞のアポトーシス誘導試薬耐性の増加を意味する。
第3の態様の発明は、癌細胞に形質転換する性質を有する細胞を同定する方法を提供する。本方法は、発現したタンパク質キナーゼFGFR4のアミノ酸番号367および/または発現したタンパク質キナーゼFGFR1のアミノ酸番号252の同定、または発現したタンパク質キナーゼTYK2のアミノ酸番号362の同定、または 発現したタンパク質キナーゼC末端Srcキナーゼ (CSK)のアミノ酸番号26の同定、および/または発現したタンパク質キナーゼAck1のアミノ酸番号985の同定、のいずれかを含む。本方法は、発現したタンパク質キナーゼFGFR4のアミノ酸番号367および/または発現したタンパク質キナーゼFGFR1のアミノ酸番号252の同定を含むが、発現したタンパク質キナーゼFGFR4のアミノ酸番号367においてチロシン代わりにシステインが存在すること、および/または発現したタンパク質キナーゼFGFR1のアミノ酸番号252においてプロリンの代わりにセリンが存在することは、癌細胞に形質転換する性質の増大を意味する。本方法は、発現したタンパク質キナーゼTYK2のアミノ酸番号362の同定を含むが、発現したタンパク質キナーゼTYK2のアミノ酸番号362においてバリンの代わりにフェニルアラニンが存在することは、癌細胞に形質転換する性質の増大を意味する。本方法は、発現したタンパク質キナーゼC末端Srcキナーゼ(CSK)のアミノ酸番号26の同定を含むが、発現したタンパク質キナーゼCSKのアミノ酸番号26においてグルタミンとは違うアミノ酸の存在は、癌細胞に形質転換する性質の増大を示す。本方法は、発現したタンパク質キナーゼAck1のアミノ酸番号985の同定を含むが、発現したタンパク質キナーゼAck1のアミノ酸番号985において、セリンの代わりにアスパラギンが存在することは、癌細胞に形質転換する性質の増大を意味する。
第4の態様において、本発明は、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択される変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子の単離、濃縮または精製を提供する。
本発明による核酸分子によってコードされる変異キナーゼポリペプチドは、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 1837N/1、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547NI、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fs16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vにおける少なくとも1つの変異を含む。
いくつかの態様において、本発明は、(a)変異位置または領域が保持されているという条件で、配列番号1-256に記載のアミノ酸配列もしくは任意の変異体、アイソフォームまたはそれらの断片を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)(a)核酸配列の相補体である核酸配列を含む、これらを基本的に含む、またはこれらからなる、変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子の単離、濃縮または精製を特徴とする。
他の態様において、本発明は、AATYK(AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチド変異体をコードする核酸分子の単離、濃縮または精製を対象とする。
本発明による核酸分子にコードされるキナーゼ変異体は、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delins‐PWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON R813_C814insQ、ROS C76fsX、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321Q、およびZAP70 K186fsXのうちの生殖系列の変化の少なくとも1つを含む。
いくつかの態様において、本発明は、(a)変化した位置または領域が保持されているという条件で、配列番号513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589−591、598、600−601、607、616、620−621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640−641に記載のアミノ酸配列もしくはそれらの任意の変異体、アイソフォームまたは断片を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)(a)の核酸配列の相補体である核酸配列を含むか、これらを基本的に含むか、またはこれらからなるキナーゼ変異体をコードする核酸分子の単離、濃縮または精製を特徴とする。
核酸は、cDNAクローニングまたはサブトラクティブハイブリダイゼーションによって、天然物より単離し得る。天然物は、例えば、マウス、ヒト、ブタ、イヌ、またはウシなどの哺乳類起源であり得る。ポリペプチドは、培養細胞、生検、血液、精液、または、例えばほんのわずかな例示的な実例として挙げられる、皮膚、肝臓、膵臓などの臓器由来の任意の組織を含む、あらゆる適切なサンプルから単離することができる。他の態様において、核酸は、トリエステル法または自動DNA合成器を用いて合成されうる。
他の態様において、本発明は、宿主細胞中で転写を開始するのに効果的なベクターまたはプロモーターをさらに含む、変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子の単離、濃縮または精製を特徴とする。
第5の態様の発明は、例えば細胞内または生体内の組換え核酸も特徴とする。組換え核酸は、配列番号257‐512、643‐646、649、654‐655、657‐658、663、667‐668、673、677‐680、692、701−703、713‐717、719−721、728、730−731、737、746、750−751、753‐754、756、760、762‐764、767、および770−771に記載の配列、またはそれらの機能的な派生物、および随意に、宿主細胞内で効果的に転写を開始するためのベクターまたはプロモーターを含むこと、これらを基本的に含むこと、またはこれらからなることができる。組換え核酸は、細胞内で機能的な転写開始領域、キナーゼポリペプチドをコードするRNA配列に相補的な配列および細胞内で機能的な転写終結領域を、選択的に含むことができる。特異的なベクターおよび宿主細胞の組み合わせは本明細書中に述べられている。
さらに他の態様において、核酸は、同定を容易にするためのハイブリダイゼーションプローブの設計および変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体のクローニング、変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体のクローニングを容易にするためのPCRプローブの設計、変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体に対する抗体の取得、およびアンチセンスオリゴヌクレオチドの設計に有用である。
第六の態様において、本発明は、サンプル中の変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸を検出するための核酸プローブを提供する。変異キナーゼポリペプチドは、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN FI30V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択される。核酸プローブは、配列番号257‐512のいずれかに記載の核酸配列変異領域、またはこれらの機能的な派生物にハイブリダイズするヌクレオチド塩基配列を含むこと、これらを基本的に含むこと、またはこれらからなることができる。
第7の態様において、本発明は、サンプル中のキナーゼ変異体をコードする核酸を検出するための核酸プローブも特徴とする。変化したキナーゼポリペプチドは、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3G466 Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON R813_C814insQ、ROS C76fsX、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 PI201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321Q およびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つの交互変化を含む、AATYK (AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70のうちの1つである。いくつかの態様において、核酸プローブは、配列番号643‐646、649、654‐655、657‐658、663、667‐668、673、677‐680、692、701−703、713‐717、719−721、728、730−731、737、746、750−751、753‐754、756、760、762‐764、767、および770−771のいずれかに記載の核酸配列の変異領域、またはこれらの機能的な派生物にハイブリダイズするヌクレオチド塩基配列を含むこと、これらを基本的に含むこと、またはこれらからなることができる。
本発明のプローブを使用する方法は、ハイブリダイゼーションが起こる条件下等でサンプルを核酸プローブと接触させることによる、サンプル中の変異または変化したキナーゼRNAの存在または量の検出、およびキナーゼRNAに結合したプローブの存在または量の検出を含む。プローブおよびキナーゼポリペプチドをコードする核酸配列との間で形成される二本鎖核酸は、検出された核酸の配列の同定に使用しうる。特定の態様において、このような方法を実施するキットは、中に核酸プローブの配置を有する収納方法を含むように構築されうる。
本発明は、本発明の一連の変異キナーゼポリペプチド、変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸、および核酸プローブの、患者における増殖性の病気または疾患の診断のための分子マーカーとしての使用にも関連する。このような方法は、高い予測精度での癌のリスク予想、および/または適切な治療の選択にも有用であり得る。さらに、このような方法は、治療計画の経過のモニター、および/または癌の再発のリスク予想にも有用であり得る。
したがって本発明は、(a)患者から生物学的サンプルを獲得するステップと、および(b)前記サンプルにおける1つ以上の本発明の変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子の発現を検出するステップとを含む、患者における癌などの増殖性の病気または疾患の予想または診断を可能にする方法も包含する。
本発明の一態様において、発現が検出されるこれらの二以上の核酸分子は、少なくとも1つの配列番号257‐512に記載の核酸配列、または相補体およびそれらの断片を含むこと、これらを基本的に含むこと、またはこれらからなることができる。このような、これらの分子マーカーの二以上の組み合わせは、患者における癌のリスク予測または診断に利用されうる。少なくとも二つの上記核酸分子の任意の組み合わせは、この解析に使用し得る。例えば、いくつかの態様において、少なくとも2、3、4、5、6、8、10、12、14、16、18、20、25、30、40、50、60、70、80、90またはそれ以上の、配列番号257‐512に記載の核酸配列の組み合わせは、前記診断目的に使用され得る。
他の態様において、本発明は、一連のキナーゼ変異体、すなわち一塩基多型などの生殖系列の変化を含むキナーゼ、これらのキナーゼ変異体をコードする核酸、および患者における増殖性の病気または疾患の診断のための分子マーカーとしてのこれらのキナーゼ変異体をコードする核酸に対する核酸プローブの使用も対象とする。このような方法は、癌の発生のリスク予測、および/または高い予測精度での転移の予測にも有用であり得る。さらに、このような方法は、適切な治療の選択、治療計画の経過のモニター、および/または癌の再発のリスク予測も可能にし得る。
適切なキナーゼ変異体は、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T31_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsX14、NTRK3 E402_F410delinsv、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R71_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813_C814insQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76fsX、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296 S301delを含むが、これらに限定されない。
したがって本発明は、患者における癌などの増殖性の疾患または病気の予想または診断を可能にする方法も包含する。本方法は、(a)患者から生物学的サンプルを獲得するステップと、および(b)前記サンプルにおいて1つ以上の本発明のキナーゼ変異体をコードする核酸分子の発現を検出するステップと、を含む。
本発明の一態様において、発現が検出されるこれらの1つ以上の核酸分子は、配列番号643‐772に記載の核酸配列または相補体およびこれらの断片のうちの少なくとも1つを含むか、これらを基本的に含むか、またはこれらからなる。このようなこれらの分子マーカーの二以上の組み合わせは、癌患者におけるリスク予測または診断に利用され得る。少なくとも二以上上記核酸分子の任意の組み合わせは、この解析に使用され得る。例えば、いくつかの態様において、少なくとも5、7、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90または91のすべての、配列番号643‐772に記載の核酸配列の組み合わせは、前記診断目的に使用され得る。
さらに別の態様では、本発明は、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、AATYK (AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチドをコードする核酸分子を含む、組換え細胞または組織を提供する。このような細胞内では、核酸はゲノム調節エレメント〜の支配下であり得、または非相同的なプロモーターを含む、1つ以上の非相同的な調節エレメントの支配下であり得る。特定の態様において、キナーゼポリペプチドは、配列番号1‐256に記載のアミノ酸配列、または前記断片が変異領域を含む対応する全長アミノ酸配列にコードされるタンパク質の断片である。
あるいは、本発明は、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813_C814insQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76fsX、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの交互変化を含む、AATYK (AATK)、ABL1 、ACK1、ALK、ARG、AXL、CCK4、CSFR1、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチドをコードする核酸分子を含む、組換え細胞または組織を提供する。このような細胞において、核酸はゲノム調節エレメントの支配下であり得、または非相同的なプロモーターを含む1つ以上の非相同的な調節エレメントの支配下であり得る。特定の態様において、キナーゼポリペプチドは、配列番号513~642に記載のアミノ酸配列、または前記断片が変異領域を含む対応する全長アミノ酸配列にコードされるタンパク質の断片である。
さらに別の態様では、本発明は、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 N1393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BN4X、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択される、単離、濃縮または精製され変異キナーゼポリペプチドを提供する。
いくつかの態様において、変異キナーゼポリペプチドは、配列番号1‐256に記載のアミノ酸配列、または変異が前記断片に含まれるという条件で対応する全長アミノ酸配列を有する、タンパク質の断片である。本発明の変異体キナーゼの変異体およびアイソフォームも含まれる。
本発明は、さらにAATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON R813_C814insQ、ROS C76fsX、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321Q、およびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つの交互変化を含む、AATYK(AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択される単離、濃縮または精製されたキナーゼ変異体を提供する。
特定の態様において、キナーゼ変異体は、配列番号513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641に記載のアミノ酸配列、または変異が前記断片に含まれるという条件で対応する全長アミノ酸配列およびそれらのアイソフォームを有する、タンパク質の断片である。
ポリペプチドは、当該技術分野で既知の方法により、天然物から単離される。天然物は、例えば、マウス、ヒト、ブタ、イヌ、またはウシなどの哺乳動物起源であり得る。ポリペプチドは、培養細胞、生検、血液、精液、または、例えばほんのわずかな例示的な実例として挙げられる、皮膚、肝臓、膵臓などの臓器由来の任意の組織を含む、あらゆる適切なサンプルから単離することができる。他の態様において、ポリペプチドは自動ポリペプチド合成器をもちいて合成され得る。
特定の態様において、本発明は変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体は組換え体起源である、上記の変異体キナーゼおよびキナーゼ変異体を含む。例えば、本発明の変異体キナーゼおよびキナーゼ変異体は、非相同的な発現系で発現し得る。
さらなる態様において、本発明は、ポリペプチドがAATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL N1569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390FSX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、_EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択される、変異キナーゼポリペプチドまたは変異キナーゼのポリペプチドドメインまたは断片に対してのみ特異的な結合親和性を有する抗体(例えば、モノクローナルまたはポリクローナル抗体)を提供する。
本発明はまた、キナーゼ変異体またはキナーゼ変異体ドメインまたは断片に対してのみ特異的な結合親和性を有する抗体(例えば、モノクローナルまたはポリクローナル抗体)も含み、ポリペプチドはAATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416FSX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813_C814insQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76fsX、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの交互変化を含む、AATYK (AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、CCK4、CSFR1、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択される。
本発明の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体のみに対して特異的な結合親和性を有する抗体または抗体断片は、適切なキナーゼ抗体の免疫複合体形成条件下で、サンプルを抗体でプローブすることによる、サンプル中の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体の存在、および/または量の検出する方法、ならびにキナーゼポリペプチドと接合した抗体の存在、および/または量を検出する方法に使用しうる。したがって本発明の抗体は、突然変異体/変異体および天然型キナーゼポリペプチドを区別する能力がある。
このような方法を実施する診断キットは、キナーゼならびに抗体の結合相手または抗体自身の接合体に特異的な抗体または抗体断片を含むように構築され得る。このような方法を実施する診断キットは、抗体を含む第1の容器、抗体の結合相手の接合体を有する第2の容器および、例え、放射性同位体などのラベルを含むように構築され得る。診断キットは、FDA認可の使用通知書およびそれらの取扱説明書も含み得る。
本発明の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体に特異的な結合親和性を有する抗体または抗体断片は、原核生物または真核生物から単離、濃縮または精製することができる。当業者に既知の常法は、原核生物および真核生物の両方における抗体または抗体断片の産生を可能にする。ポリペプチド分子である抗体の精製、濃縮または単離は、上記による。
さらなる態様において、本発明は、(a)AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチドと、試験物質とを接触させるステップと、(b)前記ポリペプチドの活性を測定するステップと、および(c)前記ポリペプチドの活性を調節する前記物質が何であるかを特定するステップとを含む、キナーゼ活性を調節する化合物を同定する方法に関連する。
さらに上記の方法を本発明の変異キナーゼポリペプチドに適用する場合、このような方法は、本発明のキナーゼ変異体の活性に対して化合物を試験するのにも適している。これらのキナーゼ変異体は、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、CCK4、CSFR1、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70を含むが、これらに限定されない。これらのキナーゼは、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R。 FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813_C814insQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76fsX、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの交互変化を含む。
他の態様において、本発明は、(a)AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、AATYK (AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチドを細胞内で発現させるステップと、(b)前記細胞に試験物質を添加するステップと、および(c)細胞表現形の変化、または前記ポリペプチドと天然の結合相手との相互作用をモニターするステップとを含む、細胞内でキナーゼ活性を調節する物質を同定するための方法を参照する。
あるいは、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813_C814insQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76fsX、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの交互変化を含むキナーゼ変異体は、このような方法に使用され得る。
さらに別の態様において、本発明は、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択される変異体キナーゼの活性を調節する物質を、治療を必要とする患者に投与することによる、増殖性の病気または疾患の治療方法または予防方法を提供する。変異体キナーゼは、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む。いくつかの態様において、疾患は癌である。
他の態様において、増殖性の病気または疾患の治療方法または予防方法は、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、CCK4、CSFR1、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択される、このような病気または疾患と関連するキナーゼ変異体の活性を調節する物質を、治療を必要とする患者への投与を含む。これらのキナーゼは、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813_C814insQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76fsX、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの交互変化を含む。
本発明は、本発明の変異キナーゼポリペプチドまたは相当する配列を含む、ヒト細胞を選別する方法も提供する。本方法は、本明細書において本発明の変異体キナーゼを同定するための方法(例えば、クローニング、サザンブロットまたはノーザンブロット解析、in Situ ハイブリダイゼーション、PCR増幅など)として記載されている、当該技術分野において常法かつ標準である技術を用いたヒト細胞における変異体ポリペプチドの同定に関連する。
したがって、さらなる態様において、本発明は病気または疾患の診断ツールとしての、サンプル中の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体をコードする核酸を検出する方法を包含する。本方法は、(a)サンプルと、ハイブリダイゼーションアッセイ条件下で、(i)AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、AATYK (AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択される変異キナーゼポリペプチドの核酸標的領域、または、
(ii)AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813_C814insQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76fsX、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの交互変化を含む、AATYK (AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、CCK4、CSFR1、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼ変異体の核酸標的領域と、ハイブリダイズする核酸プローブとを接触させるステップを含む。プローブは変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体、それらの断片をコードする核酸配列、または配列および断片の相補体を含む、および(b)プローブの存在または量の検出:標的領域へのハイブリッドは疾患を示唆する。
本発明の特定の態様において、病気または疾患は、例えば、癌などの、増殖性の病気または疾患である。
特定の態様において、本発明の核酸プローブは、変異領域が含まれているという条件で、配列番号1‐256および513‐642に記載の、少なくとも6、12、75、90、105、120、150、200、250、300または350の連続的なアミノ酸配列をコードするキナーゼ標的領域、対応する全長アミノ酸配列、またはそれらの機能的な派生物とハイブリダイズする。ハイブリダイゼーション条件は、他の核酸分子の存在下でキナーゼ遺伝子にのみハイブリダイゼーションが起こる条件でなければならない。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下では、高度に相補的な核酸配列のみがハイブリダイズする。一般的にこのような条件は、連続的な20のヌクレオチド中に1つ以上のミスマッチを有する核酸のハイブリダイゼーションを妨げる。
サンプル中の変異または変化したキナーゼ核酸の検出によって診断された疾患は、癌を含み得る。本発明の核酸プローブ法に適切な試験サンプルは、例えば、細胞または細胞の核酸抽出物、または生体の体液を含む。上記の方法に使用したサンプルは、アッセイフォーマット、検出方法およびアッセイされる組織、細胞または抽出物の性質に基づいて変動する。細胞の核酸抽出物を準備する方法は、当技術分野において既知であり、本方法の利用と共存できるサンプルを獲得する目的で、容易に適合できる。
上記の本発明の要約は制限するものではなく、および本発明の他の特徴および利点は、下記の発明の詳細な説明、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
本発明は、制限されない実施例およびそれに伴う図面と併せて考慮した場合に、発明の詳細な説明を参照してより理解されるだろう。
図1Aは組織サンプルの起源およびそれらに由来する腫瘍細胞株の数を、図1Bは5つの皮膚由来の腫瘍細胞株の遺伝子変異のパターンを、および図1Cは、腫瘍細胞株のチロシンキナーゼトランスクリプトームの評価における体細胞性(塗りつぶしなし)または生殖系列(塗りつぶしあり)変化の数を、それぞれ示す。
図2は、腫瘍細胞株および対照サンプルで検出されたFGFR4遺伝子の遺伝子変異を図示する。
図3Aは、276の癌細胞株および対照サンプルのTKT中で同定された非同義多型の生殖系列の変化の比率を図示する(MS=ミスセンス置換、NS=ナンセンス置換、DEL=欠失、INS=挿入)。図3Bは、同定された多型のドメイン局在を示す。図3Cは、生殖系列の変化の組織分布を図示する(BL=膀胱;BS=骨および軟組織;BA=脳;BE=乳房;CV=頸部および外陰部;CO=大腸;EP=子宮内膜および胎盤;HN=頭部および頸部;HL=造血系およびリンパ系;KI=腎臓;LI=肝臓;LU=肺;OV=卵巣;PA=膵臓;PR=前立腺;SK=皮膚;ST=胃;TE=精巣;TY=甲状腺、NO=正常対照サンプル)。
図4は、異なる腫瘍型および/または対照サンプルにおける多型の出現頻度の相違を図示する。 ホモ接合型(HO;塗りつぶしあり)および(A)EGFR R521K、(B)TYK2 V362Fおよび(C)TNK1 M598delinsEVRSHxのヘテロ接合型(HE;塗りつぶしなし)のキャリアの頻度が測定された。少なくとも10サンプルにおける、対応する遺伝子の発現を有する組織起源(略号については、図1の説明、上記を参照)のみが、この解析のために選択された。
図5は、254の腫瘍細胞株由来のすべての転写PTK遺伝子中に同定された非同義体細胞変異の分布を示す。Aは体細胞変異の比率である。ミスセンス(MS)またはナンセンス(NS)置換、欠失(DEL)および挿入(INS)ならびに頻度カテゴリー(1、2‐5、6‐10または10以上の患者サンプル)への割り当てが示されている。Bは同定した変異のドメイン局在である。定義されたドメインまたは他のタンパク質領域における局在を意味する。Cは、弧発性変化の組織分布である。それぞれの体細胞変異について、組織分布(略号は図3の説明を参照)が測定され(図35)およびここに文字列に関連した(text−related)実施例のために表示する。組になっている数字は、変異の数および与えられた腫瘍型における発現陽性細胞株を意味する。新規の体細胞変異は太字で強調されている。
図6は、選択された遺伝子における既知のおよび新規の遺伝子変異の説明である。Aは、SYKである。ドメイン構成および遺伝子変異の配置が表示されている。Bは、FGFR1‐4の配列比較である。FGFR1‐4における、通常のドメイン構成(中段)およびIG‐D2とIG‐D3-ドメイン(上段)とをつなぐリンカー領域の配列比較、ならびに細胞外膜近傍領域の一部(下段)が例示されている。選択細胞株において同定された遺伝子変異は、下段に例示されており、既知の配列変異体はドメイン構造のグラフ表示で上段に示されている。多型は下線部で示され、体細胞変異は強調されていない。丸カッコ内の数字は、影響を受けた無関係の細胞株の数を意味する。(SH2:Srcホモロジー2ドメイン;TK:チロシンキナーゼドメイン;S:シグナルペプチド;TM:膜貫通ドメイン;IG:免疫グロブリン様ドメイン)。
図7は、リアルタイムPCRで測定した、肝細胞癌(HCC)患者(n=57)中の、腫瘍対近傍の正常組織中における、FGFR4の過剰発現を示す。
図8は、図7で示した検出されたFGFR4の過剰発現に対応するCt値を示す。
図9は、一塩基多型G388RはHCC患者を含むアジア人に高度に現れていることを示す。
図10は、HCC患者における肝細胞癌に対する診断マーカーである、癌胎児性タンパク質α‐フェトタンパク質(AFP)レベルを図示する。ヘパトーマの患者においては、AFPレベルの増加の頻度は腫瘍量と相関する(HCC患者の60‐70%がAFP亢進を示す)。図10は、ホモ接合型388Arg遺伝子型は腫瘍摘出箇所におけるAFP分泌の増加と相関することを示す。
図11は、50および100ng/mlの特異的リガンドFGF19を用いた、HCC細胞株HuH7におけるFGFR4刺激によって引き起こされたAFP産生の増加を示す。
図12は、50および100ng/mlの特異的リガンドFGF19を用いた、HCC細胞株HepG2におけるFGFR4刺激によって引き起こされたAFP産生の増加を示す。
図13は、siRNAによるFGFR4の遺伝子サイレンシングを図示する。A=対照siRNA、B=FGFR4 siRNA。
図14は、siRNAによるFGFR4の遺伝子サイレンシング後の、HuH7細胞におけるAFPの産生を示す。
図15は、0、1、5および10μMの市販の非選択的FGFR阻害剤PD173074への曝露後の、HuH7細胞におけるAFP産生を示す。SF=無血清である。
図16は、FGFR阻害剤PD173074に曝露されたHuH7の生存度を図示する。非常に強い非増殖性の効果が観測された。
図17は、TEC変異体のチロシンリン酸化反応の減少を図示する。チロシンリン酸化反応の減少はTEC L89R、TEC W531RおよびTEC P587Lで観測されたが、TEC R563Kでは観測されなかった(IP=免疫沈降、IB=免疫ブロット、α‐HA=抗ヘマグルチニン抗体、α‐PY=抗リン酸チロシン抗体)。
図18は、本発明者によって同定されたTEC-キナーゼの遺伝子変異を図示する(TEC L89R、TEC W531R、およびTEC P587L)。
図19は、MAPKリン酸化反応の減少で示される、TEC変異体のMAPKシグナリングの減少を示す。MAPK経路の活性化は、TEC L89R、TEC W531R、およびP587Lでは観測されなかった。
図20は、野生型TECとTEC変異体とを比較するために行った、c‐fos遺伝子レポーターアッセイ(HEK293細胞、18時間)を図示する。TECキナーゼは、B細胞受容体誘導性c‐fosプロモーター活性に関与する(Aoki,N.等、J Biol Chem. 2004 Mar 12; 279(11):10765‐10775(2004)、Epub 2003 Dec 16)。野生型TECおよびTEC R563Kの過剰発現は、ルシフェラーゼ発現の増加を示したが、TEC L89R、TEC W531R、TEC P589LおよびTEC KMは示さなかった。
図21は、TEC変異体の減少したStat3活性化を図示する。
図22は、myc‐ユビキチンおよび目的のFlag‐タンパク質が形質移入されたHek293の試験管内 ユビキチン化アッセイを示す。985番目のアミノ酸のセリンからアスパラギンへの交換は、タンパク質にユビキチン化に感受性の低い、高い安定性をもたらした。
図23は、HEK293細胞内でのTYK2変異体の過剰発現を示す。
図24は、腫瘍細胞株、対照細胞株、および健常者由来の組織を図示する。評価において解析された腫瘍細胞株、正常細胞株、および健常者由来の組織の名前、起源、参照番号、および供給者/供給源が特定されている。関連する腫瘍細胞株は、括弧でくくられたアステリスクおよび同じ数字で示される(ATCC: The American Type Culture Collection、Manassas(VA)、USA;DKFZ: Tumorbank Deutsches K.rebsforschungszentrum、Heidelberg、Germany;DSMZ:German Collection of Microorganisms and Cell Cultures、Braunschweig、Germany; ECACC: The European Collection of Cell Cultures、Porton Down、Salisbury、UK)。
図25は、使用した原発性腫瘍サンプルをリストしている。55の原発性腎臓癌、原発性前立腺癌および原発性乳癌サンプルの同定がリストされている。
図26は、PCR増幅に使用したプライマーおよび、PTK遺伝子の配列解析を示す。
図27は、PCR増幅に使用したプライマー、およびゲノムDNAを鋳型として用いたPTK遺伝子断片の配列解析を示す。
図28は、PTK参照配列のNCBI受入番号を意味する。配列比較の参照となるNCBIの受入番号(http://www.ncbi.nlm.nih.gov)配列ファイルが記載されている。
図29は、cDNAサンプル中で同定された遺伝子変異を記載している。解析されたすべてのcDNAサンプルにおける配列の違いを示す。先行文献に記載の変化は規定されている。ホモ接合性(HO)またはヘテロ接合性(HE)を示す。
図30は、PTK遺伝子の転写産物における体細胞性および生殖系列の変化に関する、それぞれの腫瘍および対照細胞株の評価を示す。体細胞変異は下線で示す。
図31は、276の腫瘍細胞株および対照サンプルの転写産物において同定された体細胞性および生殖系列の変化に関するPTK遺伝子の評価を図示する。それぞれのチロシンキナーゼ遺伝子に対して、同定された遺伝子変異のスペクトル、および対応する影響を受けた腫瘍細胞株または対照サンプルのパターンが示されている。受容体および非受容体チロシンキナーゼ遺伝子は、サブファミリーへの分類を反映し、癌細胞株は組織起源によって細分される。所定の配列変異体を有するサンプル数の全体を意味する。ヘテロ接合型は、シャープ(#:hash)で示される。
図32は、同定された体細胞の変化の、アミノ酸配列(「タンパク質」)および核酸配列(「nt」)の両方の配列番号を記載している。
図33は、同定された生殖系列の変化の、アミノ酸配列(「タンパク質」)および核酸配列(「nt」)の両方の配列番号を記載している。
図34は、フレームシフト変化および挿入を特定する。詳細なアミノ酸配列の情報は、選択したフレームシフト(fs)変化および挿入を提供する。 配列変化の用語は、Human Genome 変化ociety(HGVS;Kong‐Beltran,M等、Cancer Res,66:283‐289(2006))の提案に基づく。
図35は、同定された多型のドメイン局在および組織分布を図示する(Ig様ドメインの略語:[A]=H199_Q247delins48;[B]=T311_Q422del (Bounacer等、2002、上記を参照))。
図36は、原発性腫瘍サンプルから解析された遺伝子変異を示す。
図37は、同定された体細胞変異のドメイン局在および組織分布を図示する。
図38は、254の腫瘍細胞株由来の転写されたPTK遺伝子中の体細胞変異の絶対数を図示する。
図39は、転写されたPTK遺伝子の規準化した変異頻度を図示する。254の腫瘍細胞株間の発現状態に関して規準化した体細胞変異の頻度は、それぞれのPTK遺伝子へ提供され、かつ1MbのcDNAあたりの変異の数として示した。
[発明の詳細な説明]
本発明は、変化したキナーゼポリペプチド、このようなポリペプチドをコードする核酸、このような核酸を含む細胞、このようなポリペプチドに対する抗体、このようなポリペプチドを利用するアッセイ、および上記に関連した方法に関連する。本発明は、ヒト悪性腫瘍に関与する変異キナーゼポリペプチドおよびキナーゼ変異体の同定に基づく。本発明のポリペプチドおよび核酸は、所定の配列が本明細書中に示される場合、既知の、および標準的な合成技術を用いて産生し得る。
本明細書中で用いられる用語「核酸分子」は、一本鎖、二本鎖またはそれらの組み合わせなどのすべての可能な形態における任意の核酸を参照する。核酸は、例えばDNA分子、RNA分子、核酸アナログまたは核酸化学を用いて産生されたDNAまたはRNAのアナログ、ロックド核酸分子(LNA)、タンパク質核酸分子(PNA)およびtecto−RNA分子(例えば、Liu,B.等、J.Am.Chem.Soc.126,4076−4077(2004))を含む。LNAは、C4’とO2’間にメチレン架橋を有する、改変したRNA骨格を有し、それぞれの分子により高い二本鎖安定性およびヌクレアーゼ耐性を提供する。DNAまたはRNAは、ゲノムまたは合成物起源であり得る。それぞれの核酸は、さらに非天然型核酸アナログ含み得、および/またはアフィニティータグまたはラベルと連結し得る。
多くの核酸アナログが既知であり、かつ本発明の方法における核酸に使用することができる。ヌクレオチドアナログは、例えば塩基、糖、またはリン酸部分に修飾を含むヌクレオチドである。実施例で例示するように、siRNAの2’‐OH残基の、2’F、2’OMeまたは2’H残基への置換は、それぞれのRNAの生体内での安定性を改善することが知られている。塩基部分の修飾は、A、C、G、およびT/Uの天然型および合成による修飾、ウラシル−5−イル、ヒポキサンチン−9−イル、および2−アミノアデニン−9−イルなどの異なるプリンまたはピリミジン塩基、ならびに非プリンまたは非ピリミジンヌクレオチド塩基を含む。他の核酸アナログは一般的な塩基として振る舞う。一般的な塩基は、3−ニトロピロールおよび5−ニトロインドールを含む。一般的な塩基は、任意の他の塩基と塩基対を形成することができる。塩基修飾は、例えば二本鎖安定性の増加などの特有の性質を達成するために、例えば2’−O−メトキシエチルなどの糖修飾と、しばしば組み合わせることができる。
I.本発明の核酸
上記で述べたように、本発明は変異体タンパク質キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子にも関連する。いくつかの態様において、変異体タンパク質キナーゼポリペプチドは、AATYK (AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70のうちの一つである。これらの変異体キナーゼは、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの1つ以上の変異を含む。
他の態様において、本発明は、タンパク質キナーゼポリペプチド変異体をコードする核酸分子を対象とする。いくつかの態様において、タンパク質キナーゼポリペプチド変異体はAATYK (AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70のうちの一つであり、およびAATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON R813_C814insQ、ROS C76fsX、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321Q およびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つ生殖系列の変化を含む。
本発明の特定の態様において、核酸分子は単離、濃縮または精製され得る。前記核酸分子にコードされる変異キナーゼポリペプチドは、配列番号1‐256、513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641に記載のアミノ酸配列を含むか、これらを基本的に含むか、またはこれらからなることができる。変異または変異領域が保持されている限り、配列番号1‐256、513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641に記載の、前記アミノ酸配列の変異キナーゼポリペプチド断片をコードする核酸も含む。いくつかの態様において、これらの断片は、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも30または少なくとも35アミノ酸長である。
核酸に関連した「単離」とは、天然物から単離されたまたは合成されたDNAおよびRNAを含む、互いに接合したヌクレオチドのポリマーを意味する。本発明の単離された核酸は、自然界には純粋または分離状態では存在しない。用語「単離された」の使用は、自然発生的な配列が正常な細胞性(すなわち、染色体性)環境から除去されることを意味する。したがって、配列は、無細胞溶液内に存在し得、または異なる細胞環境に置かれ得る。この用語は、配列が存在するヌクレオチド鎖のみであることを意味しないが、基本的に自然界で核酸と関連する非ヌクレオチド物質がない状態(少なくとも純度約90−95%)であるため、単離された染色体とは区別される。
核酸に関連した用語「濃縮された」の使用は、特異的なDNAまたはRNA配列が、正常または疾患細胞、もしくは配列が取得された細胞内より顕著に高い(2−5倍)細胞内または目的の溶液に存在する全体DNAまたはRNA画分を構成することを意味する。これは、存在する他のDNAまたはRNAを減らすこと、または特異的なDNAまたはRNA配列の量を増やすこと、もしくはこれらの組み合わせによって達成することができる。しかしながら、濃縮することは他のDNAまたはRNA配列が存在しないことを意味せず、目的の配列の相対量が顕著に増加することを単に定義していることに留意されたい。
用語「顕著な」は、増加のレベルがこのような増加をもたらす個人にとって有益であること、かおよび一般的には少なくとも約2倍、少なくとも約5〜約10倍またはそれ以上のような、他の核酸との相対的な増加を意味するのに用いられる。この用語は、他の供給源由来のDNAまたはRNAの存在がないことも意味しない。説明に役立つ実例としては、DNAの別の供給源は、例えば、酵母または細菌ゲノム、もしくはクローニングベクターを含む。この用語は、あるmRNAのレベルが他のmRNA種と比較して自然発生的に増加し得る、ウイルス感染、または腫瘍型成長などの自然発生的な事象を区別する。つまり、この用語は、所望の核酸の比率の増加を干渉される状態のみにおよぶことを意味する。
核酸配列が精製された形態で存在することは、いくつかの目的において有利である。核酸に関連した用語「精製した」は、(均一な調製などの)絶対純度を必要としない。代わりに、この用語は配列が自然環境より比較的純度が高い(自然状態レベルと比較して、このレベルは、例えば、mg/ml単位で少なくとも2−5倍以上でなければならない)指標を表す。cDNAライブラリーから単離された個々のクローンは、電気泳動的な均一性で精製し得る。これらのクローンより得られた特許請求の範囲のDNA分子は、全体DNまたは全体RNAより直接得ることができる。cDNAクローンは自然発生的なものではなく、むしろ一般的には部分的に精製した自然発生物(メッセンジャーRNA)の処置を経て得られる。mRNAからのcDNAライブラリーの構築は、合成物質(cDNA)の創製に関連し、かつ純粋な個々のcDNAクローンは、cDNAライブラリーを有する細胞のクローン選択によって、合成ライブラリーから単離することができる。したがって、mRNAからのcDNAライブラリーの構築、および特有のcDNAクローンの単離を含むプロセスは、およそ10倍精製した天然メッセンジャーをもたらす。したがって、10または10倍を含む、さらに10または10倍を含む、少なくとも10倍の精製が、明確に意図される。
本明細書中で用いられる「変異キナーゼポリペプチド」は、体細胞変異を含むタンパク質キナーゼポリペプチドを意味する。このような変異は、1つ以上のアミノ酸の欠失、挿入または置換であり得る。いくつかの態様において、この用語は、所望の変異が前記アミノ酸配列に含まれているという条件で、配列番号1−256に記載のアミノ酸配列、または対応する全長アミノ酸配列の、少なくとも約50、約100、約200、または約300アミノ酸の連続的な配列を参照する。変異が、変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸配列において未熟な終止コドンを導く場合、配列は50アミノ酸より短くあり得る。すなわち、それぞれの遺伝子の完全コード配列、または全長核酸配列の任意の部分、ポリペプチドの変異が保持されている限り、キナーゼポリペプチドは全長核酸配列によってコードされることができる。
アミノ酸配列は、配列番号1−256に示す配列と、またはそれらの断片と実質的に類似するであろう。配列番号1−256の配列またはそれらの断片のうちのいずれか一つと実質的に類似する配列は、いくつかの態様において、所望の変異が保持されているという条件で、配列番号1−256の配列と、少なくとも約80、例えば少なくとも約90%同一である(いくつかの態様において、少なくとも約95%または99−100%)。
用語「キナーゼ変異体」または「タンパク質キナーゼポリペプチド変異体」は、生殖系列の変化を含むキナーゼポリペプチドに関連する。このような変化は1つ以上のアミノ酸の欠失、挿入または置換であり得、かつ一塩基多型(SNPs)を含み得る。このような変化それ自身が、病気によるものでなくとも、例えば、ヒト悪性腫瘍などの増殖性の疾患および病気の、性質、発生および進行に関与し得る本発明に関連する、いくつかの態様における用語「キナーゼ変異体」は、前記変化は前記アミノ酸配列に含まれているという条件で、配列番号513‐642に記載のアミノ酸配列、または対応する全長アミノ酸配列の、少なくとも約50、約100、約200、または約300アミノ酸の連続的な配列を参照する。変異が、変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸配列において未熟な終止コドンを導く場合、配列は50アミノ酸より短くあり得る。すなわち、それぞれの遺伝子の完全コード配列、または全長核酸配列の任意の部分、ポリペプチドの変異が保持されている限り、キナーゼポリペプチドは全長核酸配列によってコードされることができる。
アミノ酸配列は、配列番号513‐642に示す配列と、またはそれらの断片と実質的に類似するであろう。配列番号513‐642の配列またはそれらの断片のうちのいずれか一つと実質的に類似する配列は、いくつかの態様において、所望の変異が保持されているという条件で、配列番号513‐642の配列と、少なくとも約80、例えば少なくとも約90%同一である(いくつかの態様において、少なくとも約95%または99−100%)。
「同一性」は、類似度または関連性を測定する配列の特性を意味する。同一性は、同じ残基数を全体の残基数およびギャップ数で割った後、100を掛けることで測定される。
「ギャップ」とは、アミノ酸の付加または欠失の結果できた配列比較中の間隙である。したがって、まったく同じ配列の2つのコピーは100%の同一性を有するが、あまり高度に保存されていない、および欠失、付加、または置換を有する配列は、低度の同一性を有し得る。当業者は、例えば、Blast(Altschul等(1997)Nucleic Acids Res. 25:3389−3402)、Blast2(Altschul等(1990)J.Mol.Biol. 215:403‐410)、およびSmith−Waterman(Smith等(1981)J.Mol.Biol.147:195‐197)などのいくつかのコンピュータープログラムが、標準パラメータを用いて配列同一性の決定に利用できることを認識するだろう。
核酸またはポリペプチドに関連する用語「変異」または「変異体」は、自然発生的な核酸またはポリペプチドと比較して、1つ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸の置換、欠失、または挿入をそれぞれ参照する。
核酸またはポリペプチドに関連する用語「変化した」または「変異体」は、それぞれの核酸またはポリペプチドの優性型と比較して、1つ以上のヌクレオチドまたはアミノ酸のそれぞれの多型、すなわち、置換、欠失、または挿入を参照する。
上記核酸分子に実質上相補的な核酸分子も、本発明に包含される。本明細書中で用いられる「実質上相補的な」とは、所定の核酸分子が別の核酸と少なくとも90、少なくとも95、または99または100%相補的であるという事実を参照する。用語「相補的な」または「相補体」は、互いに好ましい複合的な相互作用を形成することができる、2つのヌクレオチドを参照する。このような好ましい相互作用は、ワトソン−クリック(Watson−Crick)塩基対を含む。もし第一の配列のすべてのヌクレオチドが第二の配列のすべてのヌクレオチドと相補的であるなら、核酸配列は別の核酸配列の相補体である。
本発明による核酸は、cDNAクローニング、サブトラクティブハイブリダイゼーションまたは当業者に既知の他の定法により、天然物より単離され得る。天然物は任意の生体であり得る。説明に役立つ実例としては、核酸は哺乳動物供給源より単離され得る。例えば、ヒト起源であり得る。 天然物は、血液、精液、または組織を含むことができる。
用語「哺乳動物」は、例えば、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ヒツジ、およびヤギ、ネコ、イヌ、サル、類人猿、およびヒトなどの種の、任意の哺乳動物を参照する。
本発明の核酸は合成されうるが、これはトリエステル法による合成、または自動DNA合成器を用いることを意味する。
変異体キナーゼポリペプチドをコードする本発明の上記核酸分子は、さらに宿主細胞内での転写開始に効果的なベクターまたはプロモーターを含み得る。組換え核酸はあるいは、細胞内で機能的な転写開始領域、キナーゼポリペプチドをコードするRNA配列に相補的な配列、および細胞内で機能的な転写終結領域を含むことができる。特異的なベクターおよび宿主細胞の組み合わせは、本明細書中に述べられている。したがって本発明は、細胞または生体などの組換え起源の核酸も包含する。
用語「ベクター」は、細胞内に形質移入し、かつその中で、または細胞ゲノムとは独立して複製することができる、一本鎖または二本鎖環状核酸分子に関連する。環状二本鎖核酸分子は切断、かつその結果制限酵素による処理で直線化することができる。核酸ベクター、制限酵素、および制限酵素による核酸配列の切断の知識の分類は、当業者に容易に利用される。キナーゼをコードする核酸分子は、ベクターを制限酵素で切断した後、2つの部分をライゲーションすることで、ベクター内に挿入することができる。
本明細書中で用いられる用語「プロモーター」は、遺伝子配列の発現に必要な核酸配列を参照する。プロモーター領域は生体から生体で変化するが、異なる生体について当業者には既知である。例えば、原核生物においては、プロモーター領域は、プロモーター(RNA転写の開始を命令する)およびRNAに転写された場合、合成開始をシグナルするDNA配列の両方を含む。このような領域は、通常はTATAボックス、キャッピング配列、CAAT配列のなどような転写および翻訳の開始に関連する5’−ノンコーディング配列を含む。
本発明による核酸は、配列番号257‐512に記載の核酸配列のいずれか一つを含むか、これらを基本的に含むか、またはこれらからなることができる。あるいは本発明の核酸は、配列番号643‐646、649、654‐655、657‐658、663、667‐668、673、677‐680、692、701−703、713‐717、719‐721、728、730‐731、737、746、750‐751、753‐754、756、760、762‐764、767、および770‐771に記載の核酸配列のいずれか一つを含むか、これらを基本的に含むか、またはこれらからなることができる
本明細書中に述べる、単離された核酸分子と機能的な等価物は、本発明の範囲に含まれる。遺伝暗号の縮重は、同じアミノ酸を特定し、かつそれによって同じタンパク質を生じさせる他のコドンによって、特定のコドンの置換を可能にする。メチオニンおよびトリプトファンを除いて、既知のアミノ酸は、一つ以上のコドンによってコードされることができるため、核酸配列は実質上変化することができる。したがって、本発明のキナーゼ遺伝子の部分または全部は、配列番号257‐512、643‐646、649、667‐668、673、677‐680、692、701−703、713‐717、719‐721、728、730‐731、737、746、750‐751、753‐754、756、760、762‐764、767、および770‐771に示すものと顕著に違う核酸配列を生み出すように合成することができる。コードされたアミノ酸配列自体は、しかしながら、保存される。
さらに、核酸配列は、配列番号257‐512、643‐646、649、654‐655、657‐658、663、667‐668、673、677‐680、692、701−703、713‐717、719‐721、728、730‐731、737、746、750‐751、753‐754、756、760、762‐764、767、および770‐771に示す核酸製剤またはその派生物の、5’末端および/または3’末端の少なくとも一つのヌクレオチドの付加、欠失または置換の結果である核酸配列を含み得る。任意のヌクレオチドまたはポリヌクレオチドはこの点において使用され得、付加、欠失または置換は核酸配列にコードされる配列番号1‐256、513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641のアミノ酸配列を変化させない。例えば本発明は、本発明の核酸配列またはその派生物の5’末端における開始コドンとしてのATGの付加、または本発明の核酸配列またはその派生物の3’末端における終止コドンとしてのTTA、TAGまたTGAの付加による任意の核酸配列を含むことを目的としている。さらに本発明の核酸分子は、必要ならば、5’末端および/または3’末端に付加された制限エンドヌクレアーゼ認識部位を有する。
このような所定の核酸配列の機能的な変化は、外来の核酸配列が融合している非相同的なタンパク質の分泌および/またはプロセシングを促進する機会を与える。本発明のキナーゼ遺伝子の核酸配列、およびそれらの断片のすべての変化は、遺伝暗号によって可能になり、よって本発明に含まれる。
さらに、構造的に改変したポリペプチドを産生するために、コドンの削除または1つ以上のコドンを縮重コドン以外のコドンに置換することができるが、改変しない核酸分子によって産生されたポリペプチドと実質上同じ有用性または活性を有する。当技術分野で認識されているように、核酸分子間の違いが遺伝暗号の縮重に関係していなくとも、産生を生じさせる2つの核酸分子として、2つのポリペプチドは機能的に等価である。
II.核酸プローブ、方法、および変異体キナーゼの検出のためのキット
本発明の核酸分子は、変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体の同定およびクローニングを容易にするためのハイブリダイゼーションプローブの設計、変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体のクローニングを容易にするためのPCRプローブの設計、変異キナーゼポリペプチドおよびキナーゼ変異体に対する抗体の獲得、ならびにアンチセンスオリゴヌクレオチドの設計にも有用である。
したがって本発明は、サンプル中の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼポリペプチド変異体をコードする核酸分子を検出するための核酸プローブも対象とする。
変異キナーゼポリペプチドはいくつかの態様においてAATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択され得、およびAATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含み得る。
本発明の核酸プローブは、配列番号257‐512のいずれかに記載の、またはこれらと機能的に等価の標的領域にハイブリダイズする核酸配列を含むか、これらを基本的に含むか、またはこれらからなることができる。本発明の核酸プローブの標的領域は、図32で表される変異または変異領域を含むように、結合する。
他の態様において、核酸プローブはAATYK (AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群より選択されるキナーゼ変異体の検出に適切たり得、ならびにAATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON R813_C814insQ、ROS C76fsX、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321Q およびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つの生殖系列の変化を含み得る。
キナーゼ「標的領域」は、前記ヌクレオチド塩基配列が上記の変異または変化のいずれか一つを含む限り、核酸プローブが特異的にハイブリダイズする、配列番号257‐512、643‐646、649、654‐655、657‐658、663、667‐668、673、677‐680、692、701‐703、713‐717、719‐721、728、730‐731、737、746、750‐751、753‐754、756、760、762‐764、767、および770‐771に記載のヌクレオチド塩基配列、または対応する全長配列配列、それらの機能的な派生物、またはそれらの断片である。特異的なハイブリダイゼーションは、他の核酸プローブの存在下で、本発明の変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体の標的領域にのみ検出可能にハイブリダイズすることを意味する。
本発明の核酸プローブは、本発明の核酸分子の存在を検出するための、通常のハイブリダイゼーション法によるサンプルまたは染色体性/cDNAライブラリーのプロービングに使用し得る。染色体性DNAまたはcDNAライブラリーは、当該分野で確立した方法に従って適切な細胞から用意することができる。
目的のポリペプチドの変化したアミノ酸配列の部分に相当する核酸配列を有する核酸プローブを獲得するために、化学合成を実施することができる。合成された核酸プローブは、基本的に本発明のプローブを獲得するために適切な鋳型を利用する標準PCRプロトコールに従って、広く認められているPCR技術に従って実施される、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)におけるプライマーとして最初に用いられる。
当業者は、当該技術分野で既知のコンピューターによる整列化および配列解析の方法を用いて、本明細書に開示される配列に基づき、このようなプローブを容易に設計することができる。本発明のハイブリダイゼーションプローブは、放射標識、酵素標識、蛍光標識、ビオチン−アビジン標識、化学発光などの標準標識化技術によって、標識することができる。ハイブリダイゼーション後、プローブは既知の方法を用いて視覚化し得る。
本発明の核酸プローブはRNA、およびDNAプローブを含み、このようなプローブは当該技術分野で既知の技術を用いて産生される。核酸プローブは、固体の支持体上に固定され得る。このような固体の支持体の例としては、ポリカーボネートなどのプラスチック、アガロースおよびセファロースなどの複合糖質、およびポリアクリルアミドおよびラテックスビーズなどのアクリル樹脂を含むが、これらに限定されない。固体の支持体に核酸プローブをカップリングさせる技術は、当該技術分野で既知である。
本発明の核酸プローブ法に適切な試験サンプルは、例えば、細胞または細胞の核酸抽出物、もしくは生体液を含む。上記の方法に用いられるサンプルはアッセイフォーマット、検出方法およびアッセイされる組織、細胞または抽出物の性質に基づいて変動する。細胞の核酸抽出物を調製する方法は当技術分野において既知であり、かつ本方法の利用に適合するサンプルを獲得するために容易に適合させることができる。
サンプル中の本発明の核酸の存在を検出する一つの方法は、(a)ハイブリダイゼーションが起こる条件下で、前記サンプルと上記の核酸プローブとを接触させるステップと、および(b)前記核酸分子に結合した前記プローブの存在の検出するステップ、とを含む。当業者は上記のように、当該技術分野で既知の技術に従って核酸プローブを選択する。試験されるサンプルは、ヒト組織のRNAサンプルを含むが、これに限定されない。
上記の方法は、サンプル中の本発明の核酸の存在を同時に検出するために、本発明の一連の核酸プローブも利用し得る。このような方法は、患者における増殖性の疾患または病気の診断に対して有用であり得、かつ高い予測精度での癌のリスク予測および/または適切な治療の選択にも有用であり得る。
本発明のこのような方法に利用される一連の核酸プローブは、検出した条件を考慮して選択し得、かつ、癌の性質、発生および進行において、本発明に関係する、配列番号257−512および643−772に記載の核酸配列を含む、すべてのまたは任意のサブセットの核酸分子に対する核酸プローブを含み得る。このようなサブセットは、少なくとも2、例えば、少なくとも5、7、10、12、16、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、150、200、250、300、350、または例えば、上記配列のすべてなどの他の数を、含み得る。
上記の方法において、1つ以上の核酸プローブは固体の支持体上に結合または固定される。前記固体の支持体は、例えば、DNAマイクロチップなどのチップであり得る。
サンプル中の本発明の核酸の存在を検出するためのキットは、上記の核酸プローブを中に配置する少なくとも一つの収納方法を含む。キットはさらに、洗浄試薬および結合した核酸プローブの存在を検出することが可能な試薬の1つ以上を含む、他の容器を含み得る。検出試薬の例は、放射標識プローブ、酵素標識プローブ(セイヨウワサビペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ)、およびアフィニティーラベル化プローブ(ビオチン−アビジン、またはストレプトアビジン)を含むが、これらに限定されない。
詳細には、区分化されたキットは、試薬が個々の容器内に含まれた任意のキットを含む。このような容器は、小さなガラス容器、プラスチック容器、もしくはプラスチックまたは紙のストリップを含む。このような容器はある区画から別の区画への効率的な試薬の移動を可能にするため、サンプルおよび試薬は相互汚染されず、および各容器試薬または溶液は、ある区画から別の区画へと定量的な方法で加えることができる。このような容器は試験サンプルを受け入れる容器を含み、容器はアッセイで使用するプローブまたはプライマーを含み、洗浄試薬(リン酸緩衝食塩水、トリス緩衝液など)を含む容器と、およびハイブリダイズしたプローブ、結合した抗体、増幅産物等を検出するために使用する試薬を含む容器とを含む。当業者は、本発明で述べた核酸プローブが、当該技術分野で既知の確立したキットのフォーマットのうちの一つに容易に取り込ませることができることを容易に認識する。
III.本発明の核酸分子を含むDNA構築物およびこれらの構築物を含む細胞。
本発明はさらに、上記で詳細に説明された本発明による核酸分子を含む組換え細胞または組織について述べる。
このような細胞において、核酸はゲノム調節エレメントの支配下であり得、または非相同的なプロモーターを含む非相同的な調節エレメントの支配下であり得る。
用語「非相同的な」は、異なる供給源由来の二以上の核酸またはタンパク質配列間の関連性を参照する。例えば、もしこのような組み合わせが通常自然界で見つからない場合、プロモーターは転写可能なポリヌクレオチド配列に関して非相同的である。さらに、例えば、宿主細胞、組織、または種によって通常は発現しない組換えタンパク質などの、特有の配列がタンパク質をコードするまたはタンパク質内に含まれるという点において、特有の配列は、細胞または生体に関して「非相同的」であり得る。従って、このような非相同的なタンパク質は、通常はそれぞれの宿主細胞、組織、または種に挿入され、または挿入されている。従って、非相同的なプロモーターは、通常は、生体内でキナーゼポリペプチドのコード配列に転写的に結合していない。
従って本発明は、5’〜3’、宿主細胞内で効果的に転写を開始するためのプロモーターおよび上記の核酸分子を含む組換えDNA分子にも関連する。さらに本発明は、ベクターおよび上記の核酸分子を含む組換えDNA分子に関連する。本発明は、細胞内で機能的な転写領域、上記のポリペプチドに対応するアミノ酸配列をコードするRNA配列に相補的な配列、および前記細胞内で機能的な転写終結領域を含む核酸分子にも関連する。上記の分子は、単離されたおよび/または精製したDNA分子であり得る。
本発明はさらに、上記の核酸分子、およびそれによってポリペプチドを発現することができる細胞または生体に関連する。ポリペプチドは、ポリペプチドを発現するように変化した細胞より精製し得る。遺伝子処置を通して、細胞が、通常は産生しないまたは細胞が通常は低いレベルで産生するタンパク質を産生するように作成される場合、細胞は「所望のポリペプチドを発現するように変化した」と考えられる。当業者は、ゲノム、cDNA、または合成配列のいずれかを、真核生物または原核生物細胞のいずれかにおいて導入および発現する製法を容易に適合することができる。
核酸分子が転写および翻訳の制御情報を含む核酸配列を含み、およびこのような配列がポリペプチドをコードする核酸配列と「作動可能なように連結する」ならば、DNAなどの核酸分子は、ポリペプチドを「発現することができる」と考えられる。作動可能な連結は、遺伝子配列の発現を可能にするために、制御DNA配列および発現させようとするDNA配列をそのような方法で結合させるという連結である。遺伝子配列の発現に必要な制御領域の正確な性質は、生体から生体へと変化し得るが、プロモーター領域は通常、原核生物において、プロモーター(RNA転写の開始を指示する)およびRNAに転写された場合、合成開始のシグナルを送るDNA配列の両方を必ず含む。このような領域は通常、TATAボックス、キャッピング配列、CAAT配列等のような転写および翻訳の開始に関連する、5’−ノンコーディング配列を含む。
所望であれば、3’ノンコーディング領域から本発明の変異体キナーゼをコードする配列は、上記の方法で獲得し得る。この領域は、終結およびポリアデニル化などの、自身の転写終結制御配列によって保持され得る。したがって、本発明のキナーゼをコードするDNA配列に自然に連続的な3’−領域を保持することによって、転写終結シグナルが提供される。転写終結シグナルが発現宿主細胞において満足に機能的でない場合、宿主細胞において機能的な3’領域に置換し得る。
もし、2つのDNA配列間の連結の性質が、(1)フレームシフト変異の導入の結果、(2)本発明のキナーゼをコードする遺伝子配列の転写を指示するプロモーター領域配列の能力に干渉する、または(3)プロモーター領域配列によって転写される本発明のキナーゼの遺伝子配列の能力に干渉するのでないならば、2つのDNA配列(プロモーター領域配列および本発明の変異体キナーゼをコードする配列など)が作動可能なように連結すると考えられる
したがって、もしプロモーターがDNA配列の効果的な転写を可能にするならば、プロモーター領域はこのようなDNA配列に作動可能なように連結する。したがって、本発明の変異体キナーゼをコードする遺伝子を発現させるためには、適切な宿主において認識されている転写および翻訳シグナルが必要である。
本発明は、原核生物細胞または真核生物細胞のいずれかにおける、本発明キナーゼをコードする遺伝子の発現(またはそれらの機能的な派生物)を包含する。原核生物の宿主は、一般的に、組換えタンパク質の産生に大変効率的かつ利便的であるため、本発明の変異体キナーゼの発現系の一つの型である。最も頻度の高い原核生物は、種々の大腸菌株によって代表される。しかしながら、他の細菌株を含む他の微生物株も使用し得る。
原核生物系においては、宿主に適合する種由来の複製部位および制御配列を含むプラスミドベクターが使用し得る。適切なプラスミドベクターの例としては、pBR322、pUC118、pUC119などを含み得る;適切なファージまたはバクテリオファージベクターは、γgt10、γgt11などを含み得る;および適切なウイルスベクターは、pMAM−neo、pKRCなどを含み得る。いくつかの態様において、選択された本発明のベクターは、選択された宿主細胞において複製する能力を有する。
広く認められている原核生物宿主は、大腸菌(E.coli)、桿菌ストレプトマイセス属(Bacillus Streptomyces)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)、セラチア属(Serratia)などの細菌を含む。しかしながら、このような条件下では、ポリペプチドはグリコシル化されない。原核生物宿主は、発現プラスミド中のレプリコンおよび制御配列に適用しなければならない。
本発明のキナーゼ(またはそれらの機能的な派生物)を原核生物細胞内で発現させるために、本発明のキナーゼをコードする配列を機能的な原核生物プロモーターに作動可能なように連結する必要がある。このようなプロモーターは、恒常的または制御可能(すなわち、誘導性または抑制可能)のいずれかであり得る。恒常的プロモーターの例としては、バクテリオファージλのintプロモーター、pBR322のβ-ラクタマーゼ遺伝子配列のblaプロモーター、およびpPR325のクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子配列のcalプロモーター等を含む。誘導性原核生物プロモーターの例としては、バクテリオファージλの主要右および左プロモーター(PおよびP)、大腸菌のtrp、recA、λacZ、λacl、およびgalプロモーター、α-アミラーゼ(Ulmanen等、J.Bactcriol. 162:176−182、1985)および枯草菌ζ−28特異的プロモーター(Gilman等、Gene Sequence 32:11−20,1984)および桿菌のバクテリオファージのプロモーター、およびストレプトマイセスプロモーター(Ward等、Mol.Gen.Genet. 203:468−478、1986)を含む。原核生物プロモーターは、Glick(Ind.Microbiot. 1:277−282、1987)、Cenatiempo(Biochimie 68:505−516、1986)、およびGottesman(Ann.Rev.Genet. 18:415−442、1984)に概説されている。
原核生物の細胞における適切な発現は、遺伝子配列をコードする配列の上流にリボソーム結合部位の存在も必要とする。このようなリボソーム結合部位は、例えば、Gold等(Ann.Rev.Microbiol. 35:365−404,1981)によって述べられている。制御配列、発現ベクター、形質転換の方法などの選択は、遺伝子を発現するのに用いられる宿主細胞の型に依存する。本明細書において、「細胞」、「細胞株」、および「細胞培養」は、交互に用いられ得、およびこのような用語は子孫を含む。したがって、用語「形質転換物」または「形質転換された細胞」は、移行の回数を問わず、初代の対象細胞およびこれに由来する初代の対象培養物を含む。すべての子孫は、意図的なまたは意図的でない変異に起因してDNAの中身において正確に同一ではないと理解されている。しかしながら、定義されているように、変異体の子孫は最初に形質転換された細胞と同じ機能性を有する。
本発明の発現系で用いられる宿主細胞は、厳密に制限されておらず、目的のキナーゼポリペプチドの発現に用いられるのに適切なものが提供される。適切な宿主はしばしば真核生物の細胞を含み得る。真核生物の宿主の例としては、生体内、または組織培養のいずれかにおける酵母、菌類、昆虫細胞、哺乳動物細胞を含むが、これらに限定されない。宿主として有用であり得る哺乳動物細胞は、例えば、HeLa細胞、VEROまたはCHO−K1などの繊維芽細胞起源の細胞、またはリンパ系起源の細胞およびそれらの派生物を含む。いくつかの態様において、哺乳動物の宿主細胞は任意で、すべてのヒト癌細胞株を含む。
別の適切な宿主は、例えば、ショウジョウバエ幼虫の昆虫細胞である。宿主として昆虫細胞の使用する場合、ショウジョウバエのアルコールデヒドロゲナーゼプロモーターを使用することができる(Rubin,Science 240:1453−1459,1988)。あるいは、バキュロウイルスベクターは、昆虫細胞における本発明キナーゼの大量発現を設計することができる(Jasny、Science 238:1653,1987)。
一連の酵母発現系のいずれかは、酵母がグルコース豊富な培地中で生育された場合に大量に産生される糖分解酵素をコードする能動的に発現した、配列由来のプロモーターおよび終結要素を取り込んで、利用することができる。既知の糖分解遺伝子の配列も、大変効果的な転写制御シグナルを供給することができる。酵母は、翻訳後修飾も行うことができるという点において、実質的な利点を供給する。酵母における所望のタンパク質の産生に利用することができる、強力なプロモーター配列および高いプラスミドのコピー数を利用する、多くの組換えDNA戦略が存在する。酵母は、クローニングされた哺乳動物遺伝子上のリーダー配列を認識し、かつリーダー配列を有するペプチド(すなわち、前駆体ペプチド)を分泌する。いくつかの可能なベクター系が、哺乳動物宿主における本発明のキナーゼの発現に利用することができる。
宿主の性質に依存した、多種多様の転写および翻訳制御配列を用いることができる。転写および翻訳制御シグナルは、アデノウイルス、ウシパピローマウイルス、サイトメガロウイルス、サルウイルスなどのウイルス性供給源から生じさせることができ、制御シグナルは高い発現レベルを有する特有の遺伝子配列と関連する。あるいは、アクチン、コラーゲン、ミオシン、などの哺乳動物発現産生物由来のプロモーターなどを用いることができる。転写開始の制御シグナルは、抑制または活性化を可能にするように選択されるため、遺伝子配列の発現を調節することができる。目的とする制御シグナルは、発現を、温度を変えることによって、抑制または開始することができる温度感受性、または化学物質(代謝産物など)制御の影響を受けるものである。
真核生物宿主における本発明の変異体キナーゼの発現は、真核生物の制御領域の使用を必要とする。このような領域は通常、RNA合成の開始を指示するのに十分なプロモーター領域を含む。適切な真核生物のプロモーターの例としては、マウスメタロチオネインI遺伝子配列のプロモーター(Hamer等、J.Mol.Appl.Gen. 1:273−288,1982);ヘルペスウイルスのTKプロモーター(McKnight,Cell,31:355−365,1982);SV40初期プロモーター(Benoist等,Nature,290:304−31、1981);および酵母gal4遺伝子配列プロモーター(Johnston等、Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)79:6971−6975,1982;Silver等、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:5951−5955,1984)を含むが、これらに限定されない。
真核生物のmRNAの翻訳は、最初のメチオニンをコードするコドンから開始される。このため、真核生物のプロモーターと本発明のキナーゼをコードするDNA配列(またはそれらの機能的な派生物)との連結は、メチオニン(すなわちAUG)をコードすることができる、いかなる介入コドンをも含まないことを保障することが望まれる。このようなコドンの存在は、融合タンパク質中の形成(AUGコドンが本発明のキナーゼをコードする配列と同じリーディングフレーム内にある場合)またはフレームシフト変異(AUGコドンが本発明のキナーゼをコードする配列と同じリーディングフレーム内にない場合)のいずれかを生じる。
本発明のキナーゼをコードする核酸分子および作動可能なように連結されるプロモーターは、直鎖状の分子または閉じた共有結合性環状分子のいずれかである、非複製的なDNAまたはRNA分子のいずれかとして、レシピエントの原核生物または真核生物の細胞内に導入され得る。このような分子は自律的な複製ができないが、遺伝子の発現は導入される配列の一過性の発現を通じて起こる。あるいは、持続性の発現は、導入されたDNA配列の宿主の染色体内への組み込みを通じて起こる。
所望の遺伝子配列を宿主細胞の染色体内に組み込むことができるベクターを用いることができる。導入されたDNAが染色体内に安定に組み込まれた細胞は、発現ベクターを含む宿主細胞の選択を可能にする1つ以上のマーカーも導入することによって選択することができる。マーカーは、栄養要求性の宿主に対する原栄養性、例えば抗生剤、または銅などの重金属に対する殺生物剤耐性を供給しうる。選択的マーカーの遺伝子配列は、発現させるDNA遺伝子配列に直接連結するか、または同時形質移入によって同じ細胞に導入することのいずれかができる。付加要素もまた、最適なmRNAの合成に必要であり得る。これらの要素は、スプライスシグナル、ならびに転写プロモーター、エンハンサー、および終結シグナルを含みうる。このような要素が組み入れられたcDNA発現ベクターは、Okayama(Mol.Cell.Biol.3:280,1983)によって述べられたものを含む。
導入された核酸分子は、レシピエント宿主において自律的な複製ができるプラスミドまたはウイルス性ベクターに組み入れられることができる。この目的のために、いずれかの多種多様のベクターを用いることができる。特有のプラスミドまたはウイルス性ベクターを選択する際の重要な因子は:簡単にベクターを含むレシピエント細胞が認識され得、かつベクターを含まないレシピエント細胞から簡単に選択され得ること;特有の宿主における所望されるコピー数のベクター;および宿主細胞と、異なる種間でベクターを「シャトルする」ことができることが望ましいかどうか、を含む。
原核生物ベクターの説明に役立つ実例は、大腸菌において複製することができるプラスミド(例えば、pBR322、ColE1、pSC101、pACYC184、πVXなど)などである。桿菌プラスミドは、pC194、pC221、pT127等を含む。適切なストレプトマイセスプラスミドは、p1J101(Kendall等、J.Bacteriol 169:4177−4183,1987)、およびφC31などのストレプトマイセスバクテリオファージを含む。シュードモナスプラスミドは、John等(Rev.Infect.Dis.8:693−704,1986)およびIzaki(Jpn.J.Bacteriol.33:729−742,1978)に概説されている。
真核生物のプラスミドの例としては、BPV、ワクシニア、SV40、2ミクロンサークル(2−micron circle)など、またはこれらの派生物を含むが、これらに限定されない。このようなプラスミドは、当該技術分野で既知である(例えば、Broach,Cell 28:203−204、1982;Bollon等、J.Clin.Hematol.Oncol.10:39−48,1980)。
いったん構築物を含むベクターまたは核酸分子が発現のために作成されると、さまざまな適切な方法、すなわち、形質転換、形質移入、接合、原形質体融合、電気穿孔、粒子銃技術、リン酸カルシウム沈降、直接微量注入、などのいずれかで、DNA構築物は適切な宿主細胞内に導入され得る。ベクターの導入後、レシピエント細胞は、ベクター含有細胞の生育に選択的な選択性培地中で生育される。クローニングした遺伝子の発現は、本発明のキナーゼ、またはそれらの断片の産生をもたらす。これは形質転換された細胞内、または続くこれらの細胞の分化誘導で起こる。本発明のペプチドを形成させるために、さまざまな培養条件を使用することができる。生理学的条件を模倣した条件を用いることが望ましい。
用語「形質移入」は、核酸ベクターまたは他の核酸分子を細胞性生体内に挿入する、多くの方法を定義する。これらの方法は、目的の核酸分子を外膜または細胞壁を透過させるための高い塩濃度、電界、界面活性剤、またはDMSOなどによる細胞の処理、もしくは種々のウイルス性形質導入戦略の使用などの、さまざまな技術に関連する。
IV.本発明のタンパク質
本発明の変異キナーゼポリペプチドは、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択され得、ならびにAATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含み得、ならびに単離、濃縮または精製され得る。
AATYK(AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択され得る、ならびにAATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627FSX23、RON R813_C814insQ、ROS C76fsX、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321Q およびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つの生殖系列の変化を含む、キナーゼ変異体も含まれる。これらのキナーゼ変異体も単離、濃縮または精製され得る。
ポリペプチドに関連する「単離された」は、天然物から単離されたまたは合成されたポリペプチドを含む、互いに接合するアミノ酸のポリマー(2またはそれ以上のアミノ酸)を意味する。単離された本発明のポリペプチドは、自然界には純粋なまたは分離した状態で存在しないという意味では特有である。用語「単離された」の使用は、自然発生的な配列は通常の細胞環境から除去されたことを意味する。したがって、配列は非細胞溶液または異なる細胞環境内にあり得る。この用語は、配列が存在するアミノ酸鎖のみであることを意味しないが、必然的にそれと関連する非アミノ酸物質を基本的に含まない(純度は少なくとも約90−95%)。
ポリペプチドに関連する用語「濃縮された」の使用は、特異的なアミノ酸配列が、正常または疾患細胞内、もしくは配列が取得された細胞内より、目的の細胞内または溶液内に存在する全長アミノ酸配列の顕著に高い画分(2−5倍)を構成することを意味する。これは、他の存在するアミノ酸配列量の優先的な減少、または目的の特異的なアミノ酸配列量の優先的な増加、もしくはこれら2つの組み合わせに起因することができる。しかしながら、濃縮は他のアミノ酸配列が存在しないことを意味しないことに注目すべきである。用語「単に」は、目的の配列量比が顕著に増加することを定義する。ここで用語「顕著」は、増加レベルがこのような増加をもたらす個人に有用であることを意味するのに用いられ、および通常は他のアミノ酸配列と比較して少なくとも約2倍、例えば、少なくとも約5〜10倍またはそれ以上の増加を意味する。この用語は、他の供給源からのアミノ酸配列がないことも意味しない。他のアミノ酸配列の供給源は、例えば、酵母または細菌ゲノム、もしくはクローニングベクターにコードされるアミノ酸配列を含む。この用語は、所望のアミノ酸配列の比率の増加に干渉する状態のみを防ぐことを意味する。
精製型アミノ酸配列も、いくつかの目的において利点がある。ポリペプチドに関連する用語「精製した」は、(均一な調製などの)絶対純度を必要としない代わりに、配列が自然環境により比較的純度が高い目安を表す。自然レベルと比較して、このレベルは少なくとも2〜5倍以上(例えば、mg/ml単位で)でなければならない。例えば、約4または5桁を含む、約2または3桁などの、少なくとも1桁の精製が明確に意図される。例えば、純度約90%、約95%、または99%などの、少なくとも基本的に機能的に顕著なレベルでの混入がない状態で、物質を獲得することが所望される。
明確に本発明の範囲内であるものは、断片が図32に記載の変異のうちの1つを含む限り、配列番号1‐256に記載のアミノ酸配列のいずれか一つの変異体キナーゼポリペプチドの断片、またはそれに対応するアミノ酸配列である。変異キナーゼポリペプチド断片は、目的の変異が前記タンパク質断片内に含むことを供給する、配列番号1−256の少なくとも連続的な30、35、40、45、50、60、100、200、または300アミノ酸を含む。
断片が図33に記載の変化を含む限り、配列番号513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641に記載のいずれか一つのアミノ酸配列を有するキナーゼ変異体およびそれらの断片も、本発明に包含される。このような断片は、前記断片が変化した配列位置または領域を含むという条件で、配列番号513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641の、少なくとも連続的な30、35、40、45、50、60、100、200、または300アミノ酸長を有しえる。
変異または多型が未熟な終止コドンを導く場合、変異または変化したキナーゼは、30アミノ酸長以下であり得る。しかしながら、このような変異および変異体も、本発明の範囲であると考慮される。
上記変異キナーゼポリペプチドのスプライス変異体も、本発明の範囲であることを目的としている。前記スプライス変異体は上記のアミノ酸配列と顕著に異なるが、例えば、キナーゼドメイン、ならびに変異領域などの機能ドメイン構造は、このような変異体において保持されていなければならない。このようなスプライス変異体は、例えば、C−またはN−末端の伸長または短縮、もしくはアミノ酸配列ストレッチの挿入または欠失などの変異キナーゼまたはキナーゼ変異体のアイソフォームを導き、かつ既知の形状と異なる。しかしながら、スプライス変異体/アイソフォーム間の配列相同性および配列同一性は十分高いため、当業者は、問題となっているキナーゼは単なるアイソフォームであること、および同じファミリーの別のキナーゼでないことに容易に気づく。アイソフォームの異なる長さに起因して、変異または変化した位置は保存されうるが、番号は変わり得る。
ポリペプチドに関連する「断片」は、全長配列より短く、かつ検出される変化を含む限り、キナーゼポリペプチド内に存在する任意のアミノ酸配列を意味する。
当該技術分野で既知のさまざまな手法が、本発明のポリペプチドを獲得するために利用することができる。ポリペプチドは、ポリペプチドを自然に産生する組織または細胞より精製し得る。あるいは、上記の単離された核酸断片は、任意の生物において本発明の組換えキナーゼポリペプチドを発現するのに用いることができる。
「組換えキナーゼポリペプチド」は、配置(例えば、自然界で見られるものより、異なる細胞または組織により存在する)、純度または構造のいずれかが、自然界で獲得されるポリペプチドと異なる、組換えDNA技術によって産生されたポリペプチドを意味する。一般的に、このような組換えポリペプチドは、自然界で通常観察される量とは異なる量で、細胞内に存在する。
任意の真核生物の生体は、供給源の生体が自然にこのようなポリペプチドを含む限り、本発明のポリペプチドの供給源として用いることができる。本明細書中で用いられる「供給源の生体」は、生体サブユニットが発現、および最終的には単離されたかにかかわらず、サブユニットのアミノ酸配列が由来する固有の生体を参照する。
さらに別の本発明のポリペプチドは、自動ポリペプチド合成器を用いて合成されうる。
当業者は、天然混入物が入っていないポリペプチドを獲得するための、タンパク質を単離するための既知の方法を容易に理解することができる。これらは、分子ふるいクロマトグラフィー、HPLC、イオン交換クロマトグラフィー、および免疫アフィニティークロマトグラフィーを含むが、これらに限定されない。
V.抗体、抗体の使用方法、および変異体キナーゼポリペプチドの検出のためのキット
変異キナーゼポリペプチドがAATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択され、およびAATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、変異キナーゼポリペプチド、もしくはドメインまたはそれらの断片にのみ特異的な結合親和性を有する抗体も本発明に包含される。
さらに、キナーゼ変異体がAATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、CCK4、CSFRI、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3およびZAP70からなる群から選択され、およびAATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413FSX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins16、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813_C814insQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76fsX、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598fsX5、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの交互変化を含む、キナーゼ変異体、もしくはドメインまたはそれらの断片にのみ特異的な結合親和性を有する抗体も含まれる。
「特異的な結合親和性」は、抗体が特異的な条件下で、他のポリペプチドよりも標的キナーゼポリペプチドに高い親和性で結合することを意味する。抗体または抗体断片は、他のポリペプチドに結合することができる領域を含むポリペプチドである。用語「特異的な結合親和性」は、特異的な条件下で、例えば、天然型キナーゼなどの他のポリペプチドよりも顕著に高い親和性で、変異体キナーゼポリペプチドに結合する抗体について述べる。
用語「ポリクローナル」は、抗原またはそれらの抗原的に機能的な派生物で免疫化した動物の血清由来の抗体分子の不均一な集団の抗体を参照する。ポリクローナル抗体の産生のために、種々の宿主動物は抗原の注入によって免疫化される。種々のアジュバントは、宿主種に依存する免疫応答の増加に用いられ得る。
「モノクローナル抗体」は、特有の抗原に対する実質上均一な抗体の集団である。モノクローナル抗体は、培養中の継続的な細胞株による抗体分子の産生を供給する任意の技術によって獲得し得る。モノクローナル抗体は、当業者に既知の方法で獲得し得る(例えば、Koehler等、Nature 256:495‐497(1975)、および米国特許第4,376,110号を参照:両方ともに任意の図、表、図面を含むその全体が参照として本明細書中に組み入れられる。
用語「抗体断片」は、しばしば特有の分子に対する特異的な結合親和性を表示する超可変領域および周辺の重鎖および軽鎖の部分である、抗体の部分を参照する。超可変領域は、ポリペプチドの標的に物理的に結合する抗体の部分である。
用語「ドメイン」は、特有の機能を含むポリペプチドの領域を参照する。例えば、シグナル伝達タンパク質のN末端またはC末端ドメインは、シグナル伝達分子を細胞の異なる領域に局在させる分子との結合と、または特有の細胞シグナルの伝播と直接関係する他のシグナル分子との結合とを含む機能を供給することができるが、これらに限定されない。いくつかのドメインは他のタンパク質およびそれらの機能より個々に発現することができるが、一方でその他は機能を維持するための無傷のタンパク質の一部として残っていなければならない。後者はタンパク質の機能的な領域と呼ばれ、ドメインにも関連する。
本発明の抗体は、本発明の変異キナーゼまたはキナーゼ変異体に対する結合親和性と、他のポリペプチドに対する結合親和性とを比較して、単離され得る。本発明の変異キナーゼまたはキナーゼ変異体に選択的に結合する抗体は、本発明のキナーゼと他のポリペプチド間の区別が必要な方法に用いるために選べる。このような方法は他のポリペプチドを含む組織におけるキナーゼ発現の変化の解析を含むことができるが、これらに限定されない。
本発明の変異体キナーゼおよびキナーゼ変異体は、抗体の産生のための、ならびに医薬組成物の同定のための使用などの、様々な製法および方法に用いることができる。当業者は、抗体を所望する場合、本発明による変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体を本明細書で述べているように産生することができ、かつ免疫源として用いることができることを認識する。本発明の抗体は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体、ならびにこれらの抗体の断片およびヒト化型を含む。本発明の抗体のヒト化型は、キメラ化またはCDR移植などの、当該技術分野で既知の製法のうちの一つを用いて産生し得る。
通常、モノクローナル抗体およびハイブリドーマを調製する技術は、当該技術分野で既知である。抗体を産生することが知られている任意の動物(マウス、ウサギ、など)は、選択されたポリペプチドで免疫化することができる。免疫化の方法は、当該技術分野で既知である。このような方法は、ポリペプチドの皮下または腹腔内への投与を含む。当業者は、免疫化に用いるポリペプチドの量は、免疫化する動物、ポリペプチドの抗原性、および投与部位に基づいて変動することを認識し得る。
ペプチド抗原性を増加するために、ポリペプチドは、改変またはアジュバント内に投与され得る。ポリペプチドの抗原性を増加する方法は、当該技術分野で既知である。このような製法は、抗原の非相同的なタンパク質(グロブリンまたはβ‐ガラクトシダーゼなど)とのカップリング、または免疫化時にアジュバンドの封入を介することを含む。
モノクローナル抗体に関しては、免疫化した動物由来の脾臓細胞は除去後、SP2/O‐Agl4ミエローマ細胞などのミエローマ細胞と融合され、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞を可能にする。当該技術分野で既知の多くの方法のうちのいずれか一つは、所望の特徴を有する抗体を産生するハイブリドーマ細胞の同定に用いることができる。これらは、ELISAアッセイによるハイブリドーマの選別、ウエスタンブロット解析、または放射性免疫アッセイを含む(Lutz等、Exp.Cell Res、175:109‐124、1988)。所望の抗体を分泌するハイブリドーマはクローン化され、ならびにクラスおよびサブクラスが当該技術分野で既知の方法を用いて測定される。
ポリクローナル抗体に関して、抗体含有抗血清は免疫化された動物から単離された後、上記の製法のうちの一つを用いて所望の特異性を有する抗体の存在について選別される。上記の抗体は、検出可能な程度にラベル化され得る。抗体は、放射性同位体、アフィニティーラベル(ビオチン−アビジンなど)、酵素ラベル(セイヨウワサビペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼなど)、蛍光ラベル(FITCまたはローダミンなど)、常磁性原子などを用いることによって、検出可能な程度にラベル化される。このようなラベル化を達成するための方法は、当該技術分野で既知である(例えば、Stemberger等、J.Histochem.Cytochem.18:315,1970;Bayer等、Meth.Enzym.62:308‐,1979;Engval等、Immunol.109:129‐,1972;Goding、J.Immunol.Meth.13:215‐,1976などを参照)。ラベル化される本発明の抗体は、特異的なペプチドを発現している細胞または組織の同定のための試験管内、生体内、およびin situアッセイに使用することができる。
上記の抗体は、固体の支持体上にも固定し得る。このような固体の支持体の例としては、ポリカーボネートなどのプラスチック、アガロースおよびセファロースなどの複合糖質、アクリル樹脂、ならびにポリアクリルアミドおよびラテックスビーズなどを含む。このような固体の支持体への抗体のカップリング技術は、当該技術分野で既知である。本発明の固定化された抗体は、試験管内、生体内、およびin situアッセイ、ならびに免疫クロマトグラフィーに用いることができる。
本発明は、(a)免疫複合体を形成するような条件下などで上記の抗体をサンプルに接触させる工程と、および(b)ポリペプチドに結合した前記抗体の存在を検出する工程と、を含むサンプル中の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体の検出方法にも関連する。詳細には、本方法は、試験サンプルを1つ以上の本発明の抗体と反応させる工程と、および抗体が試験サンプルに結合したかどうかをアッセイする工程と、を含む。サンプル中の本発明の変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体の存在は、疾患を意味する。
抗体と試験サンプルを反応させる条件は変動する。反応条件は、アッセイに採用されているフォーマット、採用されている検出方法、ならびにアッセイに用いられる抗体の型および性質に依存する。当業者は、通常利用可能な免疫学的アッセイフォーマット(放射性免疫アッセイ、酵素連結免疫吸着アッセイ、オクタロニーを基にした拡散、またはロケット免疫蛍光アッセイなど)のいずれか一つが、本発明の抗体の採用に容易に適合することができることを認識する。
本発明の免疫学的アッセイ試験サンプルは、細胞、タンパク質または細胞の膜抽出物、もしくは血液、血清、血漿、または尿などの生体の体液を含む。上記の方法に用いられる試験サンプルは、アッセイフォーマット、検出方法、およびアッセイにサンプルとして用いられる組織、細胞または抽出物の性質に基づいて変動する。
細胞のタンパク質抽出物または抽出物を調製する方法は当該技術分野で既知であり、かつ利用する系で試験可能なサンプルを獲得するために容易に適合することができる。
このような方法を実施するための診断キットは、上記で述べた検出方法を行うためのすべての必要な試薬を含み得る。キットは、変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体に対して特異的な抗体または抗体断片、ならびに、抗体または抗体自身の結合相手の接合体を含み得る。このような方法を実施するための診断キットは、抗体を含む第一の容器、ならびに抗体の結合相手の接合体および例えば放射性同位体などのラベルを有する第二の容器を含むように構築されうる。他の態様において、キットはさらに、洗浄試薬および結合した抗体の存在を検出することができる試薬のうちの1つ以上を含む、1つ以上の他の容器を含む。
検出試薬の例としては、ラベル化された二次抗体、または選択的に、一次抗体がラベル化される場合、ラベル化される抗体と反応することができる発色団、酵素、または抗体結合試薬を含むが、これらに限定されない。区分化されたキットは、核酸プローブキットとして上記に記載されている。当業者は、本発明で述べられている抗体は、当該技術分野で既知の確立したキットフォーマットのうちの一つに容易に組み入れることができることを容易に認識する。
VI.本発明の例示的なタンパク質キナーゼ変異体およびその使用
一態様において、本発明は、FGFR4、FGFR1、TYRO3、TEC、CSKおよびAck1のうちの一つのタンパク質キナーゼポリペプチドの変異体をコードする核酸分子の単離、濃縮または精製に関連する。
FGFR1およびFGFR4は、繊維芽細胞成長因子膜貫通型受容体ファミリーのメンバーである。FGF受容体は、多くの細胞型の成長を刺激し、かつとりわけ組織修復、創傷治癒および血管新生に関与する。FGF受容体は、さまざまなスプライス変異体を含む。それぞれの受容体および受容体スプライス変異体は、特定の一連の繊維芽細胞成長因子によって活性化される(参照としてその全体が本明細書に組み入れられるPowers,C.M.等、Endocr.Relat.Cancer 7:165‐197(2000)を参照されたい)。FGF受容体による細胞性シグナリング経路は最近Eswafakumar等によって概説された(参照としてその全体が本明細書に組み入れられるCyokine&Growth Factor Reviews 16,139‐149(2005))。繊維芽細胞成長因子受容体は、Ras‐MAPK、PLCγ‐PKC、PI3K‐Aktおよびp38 MAPK経路を活性化することが知られている。これらは腫瘍発生および進行に関与することも知られている。FGFR1およびFGFR4は臨床治療の前立腺癌に過発現し、およびFGFR4発現の抑制は前立腺癌の増殖を阻害する(参照としてその全体が本明細書に組み入れられるSahadevan,K.等、J.Pathology 213:82‐90(2007))。
一態様において、本発明はFGFR4 Y367Cをコードする核酸分子に関連する。この核酸は、従って、野生型タンパク質の場合に関しては、367番目がチロシンよりもシステインをコードするFGFRタンパク質である。このアミノ酸はFGFRファミリーを通して高度に保存されており、かつ受容体の細胞外ドメインに位置する。アミノ酸交換は受容体の二量体化を容易にし、それによって受容体の活性を増大させ、かつ基本的な受容体の活性化をもたらす。
本発明者等は、白色人種集団と比べてアジア人のHCC患者に高度に表示される一塩基多型として、FGFR4の388番目のアミノ酸交換をさらに同定した。それぞれのタンパク質は、388番目にグリシンの代わりにアルギニンを有する。さらに、388番目のアルギニンをコードするホモ接合型遺伝子型は、肝細胞癌に対する診断マーカーの分泌の増加と相関する。
他の態様において、本発明はFGFR1 P252Sをコードする核酸分子にも関連する。252番目のアミノ酸位置は高度に保存されている。本発明者らは、黒色腫細胞株MeWo中のこの位置におけるヘテロ接合性交換を発見した。このアミノ酸変化は、リガンド結合に影響することによって受容体の活性化を導き得る。理論に従った結合ではないが、水酸基を供給するセリン残基の存在は、さらなる水素結合の形成を誘導する可能性があると考えられている。
別の受容体タンパク質‐チロシンキナーゼであるTYRO3は、Axlファミリーのメンバーであり、精子形成、免疫調節、食作用において重要な役割を担う。TYRO3タンパク質は、哺乳動物の発生に必須であることも知られている。TYRO3のN‐末端Igドメイン対の結晶構造がHeiring等によって報告されている(J.Biol.Chem.,279,8,6952‐6958(2004))。本発明の一態様は、TYRO3 P822Lをコードする核酸分子に関連する。従ってこの核酸は、野生型タンパク質の場合、822番目がプロリンよりもロイシンである、TYRO3タンパク質をコードする。
本発明者等は、HEK293細胞におけるTYRO3過剰発現がTNFα/アクチノマイシン-D処理によるアポトーシス耐性を与えることを観測した。さらに、野生型TYRO3に代わる変異体S531LおよびP822Lの過剰発現は、抗アポトーシス効果を増幅する。TYRO3は、BCL2ファミリーメンバーの調節を通じてミトコンドリアのアポトーシスシグナリングを撹乱し得る。本発明はしたがって、Tyro3発現の検出、および特に化学物質耐性に対する遺伝子マーカーとしての変異体S531LおよびP822Lの発生に関連する。Tyro3シグナリングの阻害剤は、他の化学療法薬の有望なアジュバントであり得る。
さらなる本発明の態様は、TEC L89R、TEC W531RまたはTEC P587Lをコードする核酸分子にも関連する。従って第一のこれらの核酸は、野生型タンパク質の場合において、89番目がロイシンよりもアルギニンを有するTECタンパク質をコードする。この交換は、TECのプレクストリン相同性ドメインに位置する。従って第二のこれらの核酸は、野生型タンパク質の場合において、531番目がトリプトファンよりもアルギニンを有するTECタンパク質をコードする。この交換は、TECのキナーゼドメインに位置する。第3のこれらの核酸は、野生型タンパク質の場合において、587番目がプロリンよりもロイシンを有するTECタンパク質をコードする。この交換も、TECのキナーゼドメインに位置する。本発明者等は、野生型タンパク質と比較してチロシンリン酸化反応の減少を示す、これらの核酸にコードされた対応するタンパク質を同定した(図17を参照)。さらに、対応するタンパク質は、MAPKシグナリング(図19)、c−fbs(図20)およびStat3(図21)を活性化することができない。
TECは、Txk、Bmx、ltk、およびBtkを含む同じ名前の細胞内チロシンキナーゼのファミリーのメンバーである。TECは細胞の成長および分化に関与し、かつTおよびBリンパ細胞の抗原受容体シグナリングにおいて必須の役割を行う。ホスホリパーゼCγ活性化は、続く抗原受容体刺激作用において重要である。TECはホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3−キナーゼ)によるホスファチジルイノシトール3,4,5-三リン酸の産生、およびタンパク質のキナーゼドメインを活性化するSrcファミリーのPTKによるトランスリン酸化反応を介して活性化される。TECは、アクチンのポリマー化およびストレスファイバーの形成の増加による細胞骨格の再構築にも関与する。プロリン-リッチ配列との相互作用を仲介するTEC Src相同性3ドメインの溶液中の構造(分子内様式においても含む)はPursglove等によってNMR分光測定法を用いて測定された(J.Biol.Chem.,277,1,755‐762(2002))。このドメイン中のチロシンは、キナーゼ領域とのSH2‐仲介相互作用に依存する機構で、T細胞シグナリングの間にリン酸化される(Joseph,R.E.,Biochemistry、46,18,5595‐5603(2007))。TECは、リンパ細胞の細胞株において過発現した場合、恒常的なシグナルであることが知られている。
チロシンキナーゼ2(TYK2)はサイトカインのヤヌス(Janus)キナーゼ伝達シグナルである。TYK2は、pro‐B細胞のIFN誘導アポトーシスにおいて重要な役割を担うことが知られている。TYK2は、白血病誘発性細胞株RH/K34において恒常的にチロシンリン酸化されている(Samaana,A.,& Mahana,W.,Immunology Letters 109,2,113‐119(2007))。TYK2は、ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーター誘導性前立腺癌細胞侵襲において重要な役割を担うことが示されている(参照としてその全体が本明細書に組み入れられるIde,H.等、Biochem.Biophys.Res.Commun. doi:10.1016/j.bbrc.2007.08.160(2007))。本発明者等は、腫瘍細胞株が保有するTYK2 F362 対立遺伝子の出現の差異(図4B)を、対照サンプルにおけるTYK2 F362対立遺伝子の表示によって同定した。これらのデータは、TYK2 F362の癌促進機能を含む腫瘍促進機能を意味する。それぞれの腫瘍の説明に役立つ実例は、白血病、黒色腫、およびグリオーマを含むが、これらに限定されない。したがって本発明は、TYK2 F362の検出にも関連する。
Ack1は、排他的に活性化Cdc42−GTP、Rhoファミリー低分子量Gタンパク質に結合するが、RacまたはRhoには結合しない非受容体チロシンキナーゼである(生化学的な性質についての研究については、例えばYokoyama,N.等、J.Biol.Chem.,278,48,47713‐47723を参照されたい)。Ack1は、キナーゼドメイン、SH3ドメイン、Cdc42/Rac‐相互作用結合(CRIB)ドメイン、およびプロリン‐リッチなC末端を有する。C末端は、上皮増殖因子受容体との相互作用に関与することが示されている (参照としてその全体が本明細書に組み入れられるShen,F.等、Molecular Biology of the cell,18,732‐742(2007))。Ack1は、成長因子、細胞 接着、およびムスカリン受容体を介したシグナリングによりチロシンがリン酸化される。Ack1は、癌細胞の生存、ならびに腫瘍形成および転移において重要な役割を担うことが示されている(Mahian,N.P.等、Cancer Research 65,10514‐10523(2005);van der Horst,E.H.,Proc.Natl.Acad. Sci. U.S.A. 102,44,15901‐15906(2005))。MacKeigan等(Nat.Cell.Biol. 7、591‐600(2005))は、RNAi選別においてAck1が抗アポトーシス遺伝子であることを同定した。Ack1の活性化の持続は、腫瘍原性であることが報告されている(参照としてその全体が本明細書に組み入れられるMahajan,2005,上記を参照;MahEljan,N.P.等、Proc.Natl.Acad.Sci. U.S.A.104,20,8438‐8443(2007))。Ack1は、ユビキチン化後、プロテアソーム分解を導くユビキチン会合ドメインを自身のC末端に含むことも示されている(Shen等、2007,上記を参照)。本発明者等は、野生型タンパク質の場合において、985番目がアスパラギンよりセリンを有する、Ack1の体細胞性変異体は、ユビキチン化に感受性が低く、この発癌性キナーゼの安定性を示唆することを示す。
この点において、本発明は、癌細胞に癌化することを含む、腫瘍原性に変わる性質を有する細胞の同定方法も供給する。いくつかの態様において、細胞は、哺乳類、魚類、両生類、または鳥類などの生体由来であり得る。哺乳類の例としては、ラット、マウス、ウサギ、モルモット、オポッサム、イヌ、ネコ、チンパンジー、アカゲザル、ウシ(乳牛)、マーモセットおよびヒトを含むが、これらに限定されない。細胞は、例えば、培養され得る。細胞は、哺乳類(上記の例を参照されたい)、魚類、両生類、または鳥類などの生体中のものも含み得る。このような態様において本方法は、患者における腫瘍の発生リスクの診断であり得るか、または含み得る。本方法は、癌などの腫瘍の診断であり得るか、または含み得る。
それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼFGFR4の367番目のアミノ酸の同定を含み得る。367番目のシステインの存在は、癌細胞に癌化することを含む、腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼFGFR4の388番目のアミノ酸の同定も含み得る。388番目のグリシンに代わるアルギニンの存在は、癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。いくつかの態様において、このような細胞は肝臓細胞である。いくつかの態様において、発現したタンパク質キナーゼFGFR4の388番目のアミノ酸を同定する方法において、細胞におけるFGFR4受容体をコードする遺伝子の遺伝子型はさらに測定される。ホモ接合型遺伝子型FGFR4388Arg、すなわち、細胞がホモ接合型で388番目にアルギニンをコードするFGFR4は、癌細胞への癌化の性質の増加を意味する。
それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼFGFR1の252番目のアミノ酸の同定も含み得る。252番目のプロリンに代わるセリンの存在は、癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性に変わる性質の増加を意味する。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼFGFR4の388番目のアミノ酸の同定も含み得る。このような細胞は、一般的に肝細胞である。388番目のグリシンに代わるアルギニンの存在は、肝細胞癌細胞への癌化の性質の増加を意味する。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼTyro3の531および/または822番目のアミノ酸の同定も含み得る。531番目のセリンに代わるロイシンの存在および/または822番目のプロリンに代わるロイシンの存在は、癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼTECの89番目のアミノ酸の同定も含み得る。89番目のロイシンに代わるアルギニンの存在は、癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。いくつかの態様において、このような細胞は胃細胞である。それぞれの方法は、お発現したタンパク質キナーゼTECの531番目のアミノ酸の同定も含み得る。531番目のトリプトファンに代わるアルギニンの存在は、癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。いくつかの態様において、このような細胞はT細胞である。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼTECの587番目のアミノ酸の同定も含み得る。587番目のプロリンに代わるロイシンの存在は、癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。いくつかの態様において、このような細胞は肺細胞である。このような方法は、発現したタンパク質キナーゼTYK2の362番目のアミノ酸の同定も含み得る。362番目のバリンに代わるフェニルアラニンの存在は、癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。いくつかの態様において、このような細胞は脳細胞または造血系/リンパ系の細胞である。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼC末端Srcキナーゼ(CSK)の26番目のアミノ酸の同定も含み得る。26番目のグルタミンと異なるアミノ酸の存在は、癌細胞への癌化を含む腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。いくつかの態様において、このような細胞は腸細胞である。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼAck1の985番目のアミノ酸の同定も含み得る。985番目のセリンに代わるアスパラギンの存在は、癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性へ変わる性質の増加を意味する。いくつかの態様において、このような細胞は腎臓細胞である。
癌細胞への癌化を含む、腫瘍原性へ変わる性質を有する細胞の同定方法は、例えば癌の予想または診断方などの、他の診断または予想方法と組み合わせて用い得る。説明に役立つ実例としては、目的の細胞が肝臓細胞である場合、マーカータンパク質であるαフェトタンパク質のレベルが測定され得る(上記および下記を参照されたい)。本発明の方法は、他の所望の方法とも組み合わせ得る。いくつかの態様において、本発明による方法は、問題となっているそれぞれの組織型の細胞の1つ以上のマーカー遺伝子の発現の検出と組み合わせうる。任意のこのような組み合わせは、アポトーシス誘導試薬に耐性の、それぞれの細胞の同定方法と共に実行することもできる(下記を参照されたい)。
この点において、本発明はさらに、アポトーシス誘導試薬に耐性の細胞、すなわち、化学療法耐性の細胞の同定方法を供給する。それぞれの方法は、細胞中のタンパク質キナーゼTyro3の発現の測定を含み得る。このような方法は、さらに、対照の測定結果と共に得た測定結果とを比較することを含む。タンパク質キナーゼTyro3の発現の増加は、細胞のアポトーシス誘導試薬に対する耐性を意味する。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼTyro3の531番目のアミノ酸の同定を含み得る。531番目のセリンに代わるロイシンの存在は、細胞のアポトーシス誘導試薬に対する耐性の増加を意味する。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼTyro3の、822番目のアミノ酸の同定を含み得る。822番目のプロリンに代わるロイシンの存在は、細胞のアポトーシス誘導試薬に対する耐性の増加を意味する。さらにそれぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼTECの89番目のアミノ酸の同定を含み得る。89番目のロイシンに代わるアルギニンの存在は、細胞のアポトーシス誘導試薬に対する耐性の増加を意味する。いくつかの態様において、それぞれの細胞はT細胞である。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼTECの531番目のアミノ酸の同定も含み得る。531番目のトリプトファンに代わるアルギニンの存在は、細胞のアポトーシス誘導試薬の耐性の増加を意味する。いくつかの態様において、それぞれの細胞はT細胞である。それぞれの方法は、発現したタンパク質キナーゼTECの587番目のアミノ酸の同定を含み得る。587番目のプロリンに代わるロイシンの存在は、細胞のアポトーシス誘導試薬に対する耐性の増加を意味する。いくつかの態様において、それぞれの細胞はT細胞である。上記のアミノ酸交換のうちの一つは、例えば癌細胞を含む細胞内で抗アポトーシス効果を増幅させることによる化学療法耐性を与え得る。上記の本方法のいずれかを組み合わせ得ることが理解される。
VII.変異体キナーゼ活性を調節する化合物の同定
本開示では、本発明の変異体タンパク質キナーゼポリペプチドまたはタンパク質キナーゼポリペプチド変異体の活性を調節することができる化合物を同定する方法も包含される。前記変異キナーゼポリペプチドまたはタンパク質キナーゼ変異体は、上記で詳細に述べたものから選択される。
本明細書中で用いられる用語「キナーゼ活性」は、キナーゼの触媒活性に関連し、かつしたがってキナーゼ触媒ドメインが基質リン酸化する割合を定義する。触媒活性は、例えば、リン酸化物に変換された基質の量を時間の関数として決定することにより、比較することができる。触媒活性は、本発明の方法は、時間定数の維持、および一定時間後のリン酸化した基質の濃度の特定により測定することができる。基質のリン酸化反応は、タンパク質キナーゼの活性部位で起こる。活性部位は通常、基質がタンパク質キナーゼに結合し、かつリン酸化される空洞である。用語「キナーゼ活性」は、天然の結合相手へのキナーゼの結合にも関連するが、リン酸化反応を含むことはない。
用語「キナーゼ触媒ドメイン」は、一般的に25−300アミノ酸長を参照し、かつATPまたはGTPなどの高エネルギーリン酸供与体分子よりリン酸転移反応を自身に(自動リン酸化反応)または他のタンパク質に(非相同的なリン酸化反応)行う、タンパク質キナーゼの領域に関与する。タンパク質キナーゼの触媒ドメインは、12のサブドメインからなる高度に保存されたアミノ酸残基を含み、かつ適切なポリペプチドのフォールディングおよび触媒反応に関与する。触媒ドメインは例えば、非重複性タンパク質データベースに対するタンパク質配列のSmith‐Waterman配置などで、同定することができる。
本明細書中で用いられる用語「基質」は、本発明のキナーゼによってリン酸化された分子を参照する。キナーゼリン酸化の基質は、セリン/スレオニンまたはチロシンアミノ酸上にある。分子は別のタンパク質またはポリペプチドであり得る。
「機能的」ドメインによるとは、他のタンパク質とのアミノ酸配列の相同性より予測される、または特異的な立体構造を生じさせ得るアミノ酸配列の存在(すなわち、コイルド−コイル)による、制御的または触媒的役割を担うポリペプチドの任意の領域を意味する。
用語「調節する」は、本発明の変異キナーゼまたはキナーゼ変異体の機能の変化させる化合物の能力を参照する。修飾因子は、一般的にキナーゼに曝露した化合物の濃度に依存して、本発明の変異キナーゼまたはキナーゼ変異体の活性を活性化または阻害する。いくつかの態様において、修飾因子は本発明の変異キナーゼまたはキナーゼ変異体の活性を阻害する。化合物は、天然型と変異型を、および/または前記キナーゼの特有の変異型を区別し得る。
用語「活性化する」は、キナーゼの細胞性活性を増加させることを参照する。用語「阻害する」は、キナーゼの細胞性活性を減少させることを参照する。キナーゼ活性は、リン酸化反応を含む、天然の結合相手との相互作用であり得る。
用語「〜を調節する」は、キナーゼと天然の結合相手間で複合体が形成される可能性を増加または減少させることによって、本発明の変異体キナーゼの機能を変化させることも参照する。修飾因子は、キナーゼに曝露された化合物の濃度に依存して、キナーゼと天然の結合相手間でこのような複合体が形成される可能性を増加または減少し得る。いくつかの態様において、修飾因子はキナーゼと天然の結合相手間で複合体が形成される可能性を減少させる。
用語「複合体」は、互いに結合した少なくとも2つの分子の会合を参照する。シグナル伝達複合体は、互いに結合した少なくとも2つのタンパク質分子をしばしば含む。例えば、タンパク質チロシン受容体タンパク質キナーゼ、GRB2、SOS、RAF、およびRASは、分裂促進リガンドに応答して会合し、シグナル伝達複合体を形成する。
用語「天然の結合相手」は、細胞内でキナーゼと結合するポリペプチド、脂質、低分子量分子、または核酸を参照する。天然の結合相手は、ATPまたはGTP、もしくはこれらのアナログなどのヌクレオチド、もしくはタンパク質であり得る。いくつかの態様において、シグナル伝達経路に関与するタンパク質である。キナーゼと天然の結合相手との相互作用の変化は、相互作用を形成する可能性の増加または減少、またはキナーゼ/天然の結合相手複合体の濃度の増加または減少として自らを明示することができる。
このような方法は、(a)本発明の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体を試験物質と接触させるステップと、(b)前記ポリペプチドの活性を測定するステップと、および(c)前記物質が前記ポリペプチドの活性を調節するかどうかを特定するステップ、とを含む。
細胞内で変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体を調節する化合物の同定方法も、本発明の範囲に含まれる。前記方法は、(a)細胞内で変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体を発現するステップと、(b)試験物質を前記細胞に添加するステップと、および(c)細胞内で表現型または前記ポリペプチドと天然の結合相手との相互作用の変化をモニターするステップと、を含む。
一態様において、このような方法に用いられる細胞は、例えば癌細胞株などの癌細胞である。このような方法に適切な細胞の例としては、本発明の実施例の項目で同定されたもの、すなわち、変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体が最初に同定された細胞である。
本明細書中で用いられる用語「発現する」は、細胞内でキナーゼ遺伝子を含む核酸ベクターより産生された、本発明の変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体を参照する。核酸ベクターは、本明細書で述べられる当該分野で既知の技術を用いて、細胞内に形質移入される。
本発明の方法はしたがって、化合物の存在下で本発明の変異体キナーゼを産生する細胞の培養、およびキナーゼ活性のレベルの変化の検出を含む、変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体活性の、アゴニストまたはアンタゴニストの検出にも関連する。同定された化合物はしたがって、化合物の存在を示す活性の変化を産生する。化合物は、例えば、血清、体液、または細胞抽出物などの複合体混合物中に存在し得る。一旦化合物が同定されると、当該技術分野で既知の技術を用いて単離することができる。
本発明は、前記細胞および/または生体に本発明のキナーゼのアゴニストまたはアンタゴニストを、前記アゴニズムまたはアンタゴニズムを生じさせるのに十分な量で投与することを含む、細胞内および/または哺乳類(例として下記を参照されたい)などの生体内での、キナーゼ関連活性のアゴナイズ化(刺激化)またはアンタゴナイズ化する方法も包含する。説明に役立つ実例としては、合成低分子有機化合物の形であるタンパク質キナーゼ阻害剤(下記を参照)またはタンパク質キナーゼ活性化因子が、この目的に用い得る。タンパク質キナーゼ阻害剤の最近の概観は、例えばDanceyおよびSausville (Nature Reviews Drug Discovery 2,4,296‐313(2007))、Thaimattam等(Current Phamlaceutical Design 13,2751‐2765(2007))および Liao(J.Med.Chem 50,3,409‐424(2007))に記載されている。
いくつかの態様において、哺乳動物におけるアゴナイズ化(刺激化)またはアンタゴナイズ化キナーゼ関連活性は、それぞれのタンパク質キナーゼの発現または増幅の刺激化または減少を含む。タンパク質の発現または増幅の刺激化または減少する方法は、当該技術分野で既知である。説明に役立つ実例としては、アゴナイズ化キナーゼ関連活性は、いくつかの態様において、対応する非相同的なキナーゼの発現によって達成され得る。このような非相同的なキナーゼの組織選択性発現は、例えば、肝臓においてのみ発現することは、Brown等(Nature Biotechnology doi:10.1038/nbt1372(2007))に述べられているように、それぞれの細胞または発現が制御されている生体内に存在しているマイクロRNAを用いて達成し得る。
さらなる例示的な実施例として、本発明の方法のいくつかの態様において、それぞれのタンパク質キナーゼの発現は、例えば、アプタマーまたはシュピーゲルマー(Spiegelmer)(登録商標)(W0 01/92655に記載)などのノンコーディング核酸分子によって減少する。ノンコーディング核酸分子は、nc‐RNAであることもできる(天然型nc‐RNA分子の導入として、例えばCosta,FF,Gene (2005)、357、83‐94を参照されたい)。nc‐RNA分子の例としては、アンチセンスRNA分子、L‐RNAシュピーゲルマー、サイレンサーRNA分子(二本神経特異的サイレンサーなど)、マイクロRNA(miRNA)分子、ショートヘアピンRNA(shRNA)分子、低分子干渉RNA(siRNA)分子、反復関連低分子干渉RNA(rasiRNA)分子、またはPiwiタンパク質と相互作用するRNA(piRNA)を含むが、これらに限定されない(短レビューとして、例えばLin,H,Science(2007)316,397を参照されたい)。
低分子干渉RNAの使用は、特異的な遺伝子の「ノックダウン」ツールとなっている。合成低分子有機化合物とRNAiの違いの概要は、Weiss等(Nature Chem.Biol.3,12,739‐744(2007))に述べられている。低分子干渉RNAは、転写後レベルに起こり、かつmRNA分解に関連する、RNA干渉(RNAi)を通じた遺伝子サイレンシングまたは遺伝子抑制に使用される。RNA干渉は、ゲノムを保護する細胞性機構を意味する。siRNA分子は、siRNAと複合的な酵素複合体との会合による、RNA誘導サイレンシング複合体(RISC)と呼ばれる複合体の形成によって、それに相補的なRNAの分解を仲介する。siRNAはRISCの一部となっており、かつ次に切断される相補的なRNA種の標的となっている。このことは、それぞれの遺伝子の発現の欠失を導く(短レビューとして、Zamore,PD,&Haley,B.,Science 309,1519‐1524[2005]を参照されたい)。この技術は、例えば、米国特許出願第2005/0191618号に開示されているように、HIVのRNAを切断する、サイレンシング寄生DNA配列などに応用されている。
最新の発明におけるこのようなsiRNAの一般的な態様は、試験管内または生体内で合成された10〜35ヌクレオチドの分子、いくつかの態様においては15〜25ヌクレオチドの分子を含む。それぞれのsiRNA分子は、目的の細胞内で直接合成され得る(微生物および動物の一部である細胞を含む)。siRNA分子は、それぞれの細胞にも導入および/または運搬され得る。選択された生体内の細胞内にsiRNA分子を運搬する説明に役立つ実例としては、重鎖抗体断片(Fab)の融合タンパク質および核酸結合タンパク質プロタミンへの非共有結合がある(Song,E等、Nature Biotech. 23,6,709‐717[2005])。本発明の一態様において、siRNA分子は目的のタンパク質キナーゼをコードするmRNA分子の分解を誘導するのに用いられる。
変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体に関連する機能を調節するのに十分な量の化合物を哺乳動物に投与することを含む、変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体活性の修飾因子による哺乳動物における疾患の治療方法も、本出願に包含される。
疾患に対する新規治療法を探索する目的で、生物医学研究者および化学者は、タンパク質キナーゼの機能を阻害する分子を設計、合成、および試験した。いくつかの低分子有機分子は、タンパク質キナーゼの機能を調節する化合物のクラスを形成する。タンパク質キナーゼの機能を阻害する分子として報告されている例としては、bis−単環式、二環式または複素環式アリール化合物 (1992年11月26日に公開されたMaguire等、PCT W0 92/20642)、ビニレン−アザインドール誘導体(1994年7月7日に公開された、Ballinari等、PCT W0 94/14808)、1‐シクロプロピル−4‐ピリジル−キノロン(米国特許番号第5,330,992号)、スチリル化合物(米国特許番号第5,217,999号)、スチリル置換ピリジル化合物(米国特許番号第5,302,606号)、特定のキナゾリン誘導体 (欧州特許出願番号第0566266AI号)、セレオインドールおよびセレニド(1994年2月17日に公開されたDenny等、PCT WO 94/03427)、三環系ポリヒドロキシル化合物(1992年12月10日に公開されたDow、PCT W0 92/21660)、およびベンジルホスホン酸化合物(1991年10月17日に出願されたDow、PCT WO 91/15495)を含むが、これらに限定されない。
細胞膜を超え、かつ酸性加水分解に耐性の化合物は、患者に経口投与後、高度に生物が利用可能な治療薬となることができる、潜在的な利点を有する。しかしながら、多くのこれらのタンパク質キナーゼ阻害剤は、タンパク質キナーゼの機能を弱く阻害するにすぎない。さらに、多くはさまざまなタンパク質キナーゼを阻害し、かつ疾患の治療薬として複合的な副作用を引き起こす。
キナーゼ活性を調節することができる物質の他の例としては、インドリノン(indolinone)、チロホスチン、キナゾリン、キノキサリン(quinoxoline)、およびキノリンを含むが、これらに限定されない。上記で参照されるインドリノン、キナゾリン、チロホスチン、キノリン、およびキノキサリンは、文献に記載されている既知の化合物などを含む。
例えば、インドリノン化合物が記載されている代表的な文献は、WO 96/22976号(Ballinari等によって1996年8月1日に出願)、Tang等による米国特許出願第08/702,232号および08/485、323,およびBallinari等による国際特許出願WO 96/22976号を含み、任意の図面を含むこれらの全体が、参考文献としてすべて本明細書に組み入れられる。
キナーゼの機能的修飾因子としてのキナゾリンの使用に関連する刊行物としては、Barker等、欧州特許出願第0520722A1号;Jones等、米国特許出願第4,447,608号;Kabbe等、米国特許第4、757、072号;KaulおよびVougioukas、米国特許番号第5,316,553号;KreighbaumおよびComer、米国特許番号第4,343,940号;PeggおよびWardleworth、欧州特許出願第0562734A1号;Barker等、Proc.of Am.Assoc.for Cancer Research 32:327(1991);Bertino,J.R.,Cancer Research 3:293‐304(1979);Bertino,J.R.,Cancer Research 9(2 part 1):293‐304(1979);Curtin等、Br.J.Cancer 53:361‐368 (1986);Fernandes等、Cancer Research 43: 1117‐1123 (1983);Ferris等、J.Org.Chem 44(2):173‐178;Fry等、Science 265:1093‐1095(1994);Jackman等、Cancer Research 51:5579‐5586 (1981);Jones等、J.Med.Chem.29(6):1114‐1118;LeeおよびSkibo、Biochemistry26(23):7355‐7362(1987);Lemus等、J.Org.Chem. 54:3511‐3518(1989);LeyおよびSeng、Synthesis 1975:415‐522(1975);Maxwell等、Magnetic Resonance in Medicine 17:189‐196(1991);Mini等、Cancer Research 45:325‐330 (1985);PhillipsおよびCastle、J.Heterocyclic Chem.17(19):1489‐1596(1980);Reece等、Cancer Research 47(11): 2996‐2999(1977);Sculier等、Cancer Immunol. and Immunother.23:A65 (1986);Sikora等、Cancer Letters 23:289‐295 (1984);Sikora等、Analytical Biochem.172:344‐355(1988);を含み、任意の図面を含むこれらの全体が、参考文献としてすべて本明細書に組み入れられる。
キノキサリンは、例えば、参照として任意の図面を含むその全体が本明細書に組み入れられるKaulおよびVougioukasによる米国特許第5,316,553号に記載されている。
キノリンは、任意の図面を含むこれらの全体が、参考文献としてすべて本明細書に組み入れられるDone等、J.Med.Chem.37:2627‐2629(1994);MaGuire,J.Med.Chem.37:2129‐2131(1994);Burke等、J.Med.Chem.36:425‐432(1993);およびBurke等、Bioorganic Med.Chem.Letters 2:1771‐1774(1992)に記載されている。
チロホスチンは、任意の図面を含むこれらの全体が、参考文献としてすべて本明細書に組み入れられるAllen等、Clin.Exp.Immunol.91:141‐156 (1993);Anafi等、Blood 82:12:3524‐3529(1993);Baker等、J.Cell Sci.102:543‐555(1992);Bilder等、Amer.Physiol.Soc.pp.6363‐6143:C721‐C730(1991);Brunton等、Proceedings of Amer.Assoc.Cancer Rsch.33:558(1992);Bryckaert等、Experimental Cell Research 199:255‐261 (1992);Dong等、J.Leukocyte Biology 53:53‐60(1993);Dong等、J.Immunol.151(5):2717‐2724(1993);Gazit等、J.Med.Chem.32:2344‐2352(1989);Gazit等、J.Med.Chem.36:3556‐3564(1993);Kaur等、Anti‐Cancer Drugs 5:213‐222(1994);Kaur等、King等、Biochem.J.275:413‐418(1991);Kuo等、Cancer Letters 74:197‐202(1993);Levitzki,A.,The FASEB J.6:3275‐3282(1992);Lyall等、J.Biol.Chem。264:14503‐14509(1989);Peterson等、The Prostate 22:335‐345(1993);Pillemer等、Int.J.Cancer 50:80‐85(1992);Posner等、Molecular Pharmacology 45:673‐683(1993);Rendu等、Biol.Pharmacology 44(5):881‐888(1992);SauroおよびThomas、Life Sciences 53:371‐376(1993);SauroおよびThomas、J. Pharm.and Experimental Therapeutics 267(3):119−1125 (1993);Wolbring等、J.Biol.Chem.269(36):22470‐22472(1994);およびYoneda等、Cancer Research 51:4430‐4435(1991);に記載されている。
修飾因子として使用することができる他の化合物は、参照としてその全体が任意の図面を含む、本明細書に組み入れられる、1996年8月23日に出願された米国特許出願第08/702,232号に記載されている、オキシンドリノン(oxindolinone)を含む。
変異体キナーゼの活性を調節する他の物質は、アンチセンスオリゴヌクレオチドおよび抗体を含み得る。
VIII.本発明の分子の使用方法
本発明は、本発明の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼポリペプチド変異体もしくはそれと等価な配列のものを含む、ヒト細胞を選別する方法も含む。本方法は、当該分野で通常かつ標準の技術(例えば、クローニング、サザンまたはノーザンブロット解析、in situハイブリダイゼーション、PCR増幅等)を用いた、ヒト細胞における変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体の同定に関連する。
本発明の変異体キナーゼまたはキナーゼ変異体の活性を調節する物質を、治療を必要とする患者に投与することによる、病気または疾患の治療または予防方法も提供される。このような化合物の同定方法は上記で述べた。いくつかの態様において、治療または予防すべき病気または疾患は、例えば、変異または生殖系列の変化に起因する異常なキナーゼ機能などの、異常なシグナル伝達経路に関連する。本発明の方法により治療または予防されるべき病気または疾患は、例えば、癌であり得る。
異常なキナーゼ機能が変異に起因する場合、変異は活性化変異、すなわち、恒常的なキナーゼの活性化を導く変異である。このような変異は、例えば、キナーゼの分子間または分子内制御を損なっている。
あるいは、上記で開示および述べたキナーゼ遺伝子における生殖系列の変化は、変化したキナーゼの機能も導く。この変化した機能は、キナーゼの調節解除、増幅活性、および天然の結合相手または既知のキナーゼ調節化合物などの薬剤に対する感受性の増加または減少も含むことができる。このような生殖系列の変化によるキナーゼの機能の変化は、とりわけ、キナーゼ機能の変化が一つの原因に過ぎない腫瘍の発生および必然的に多くの異常の蓄積に依存する進行としての、癌などの増殖性の疾患を発生するための性質を導き得る。
用語「予防」は、生体が収縮または異常な状態を発生する可能性の減少を参照する。
用語「治療」は、治療効果を有し、かつ少なくとも部分的に生体内の異常な状態を緩和または抑制することを参照する。
用語「投与する」は、生体の細胞または組織内に化合物を取り込ませる方法に関連する。
用語「シグナル伝達経路」は、細胞外シグナルを伝播させて、細胞膜を通じて細胞内シグナルになる分子を参照する。このシグナルは、よって細胞応答を刺激することができる。シグナル伝達プロセスに関与するポリペプチド分子は、一般的にタンパク質キナーゼ、より特異的には、受容体および非受容体タンパク質チロシンキナーゼ、セリン/スレオニンキナーゼならびに二重特異性キナーゼである。一般的に受容体および非受容体タンパク質フォスファターゼ、核酸交換因子、および転写因子にも関連する。シグナル伝達は、SRC相同性2および3ドメイン(SH2およびSH3)、ホスホチロシン結合ドメイン(PTB)、プレクストリン相同性ドメイン(PH)、プロリンリッチ領域、コイルド−コイル構造、WWドメインなどを含むがこれらに限定されない、これらのすべてが当業者にとって既知の、さまざまなシグナリングドメインを介して仲介し得る。
用語「治療効果」は、異常な状態を引き起こすか、または寄与する因子の阻害または活性化を参照する。治療効果は、ある程度1つ以上の異常な状態の兆候を軽減する。
シグナル伝達プロセスにおけるキナーゼの機能と併せた用語「異常」または「異常な」は、生体内で過剰発現または低発現した、野生型タンパク質キナーゼの活性よりも触媒活性は低下または上昇するように変化した等、もはや天然の結合相手と相互作用できないように変化した等、別のタンパク質キナーゼまたはタンパク質フォスファターゼによりもはや修飾できない、またはもはや天然の結合相手と相互作用しない、キナーゼを参照する。
本発明の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体によって引き起こされた異常な状態は、生体の細胞または組織が、生体内または生体外に存在する場合に、予防または治療され得る。生体外に存在する細胞は、細胞培養皿内で維持または生育できる。生体内にいる細胞に対して、当該分野では経口、非経口、経皮、注射、およびエアロゾル適用を含む(がこれらに限定されない)、化合物を投与する多くの技術が存在している。生体外の細胞に対して、当該分野では細胞マイクロインジェクション技術、形質転換技術、および担体技術を含む(がこれらに限定されない)化合物を投与する複数の技術が存在している。
異常な状態は、生体に対するシグナル伝達経路の異常を有する一群の細胞に化合物を投与することで、予防または治療することもできる。生体機能への化合物の投与の効果は、次にモニターすることができる。生体は、例えばマウス、ラット、ウサギ、モルモット、ヤギ、サルまたは類人猿などの哺乳動物であることができる。いくつかの態様において、生体はヒトである。
用語「異常な状態」は、その生体内の通常の機能から逸脱する、生体の細胞または組織における機能を参照する。異常な状態は、細胞増殖、細胞分化、または細胞の生存に関与する。
異常細胞生存状態は、癌、繊維性および糸球体間質性の病気、血管新生および血管形成異常、創傷治癒、乾癬、糖尿病、ならびに炎症を含む。さらに、前記増殖性の病気は、プログラムされた細胞死(アポトーシス)経路が抑制された状態に関連する。多くのタンパク質キナーゼがアポトーシス経路と関連し、いずれか一つのタンパク質キナーゼの機能の異常は細胞の不死化を導く。
本発明に含まれる他の方法は、疾患または病気に対する診断ツールとして、サンプル中の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体の検出に有用である。このような方法は、(a)サンプルと、本発明の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体またはその相補体をコードする核酸の標的領域とハイブリダイゼーションアッセイ条件下でハイブリダイズする核酸プローブとを接触させるステップと、(b)プローブの存在または量を検出するステップ(標的領域ハイブリッドは、病気または疾患の目安)、とを含み得る。
キナーゼ変異体またはキナーゼ変異体に関与する病気または疾患は、例えば、癌などの増殖性の病気または疾患である。
いくつかの態様において、核酸プローブは、標的領域が図32および33に記載の変異または変化のうちの一つを含むという条件で、配列番号1−256または513−642に記載の、少なくとも約10、約15、約20、約30、約40、約50、約75、約100、約150、約200、約250、約300または約350の連続的なアミノ酸配列、または対応する全長アミノ酸配列、またはそれらの機能的な派生物をコードする変異体キナーゼの標的領域とハイブリダイズする。ハイブリダイゼーション条件は、他の核酸分子の存在下でキナーゼ遺伝子とのみハイブリダイゼーションするものでなければならない。ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下では、高度に相補的な核酸配列のみがハイブリダイズする。約20の連続的なヌクレオチド配列中に、1つ以上のミスマッチを有する核酸とのハイブリダイゼーションを妨げるという条件の使用が所望される。
サンプル中のキナーゼの核酸の検出によって診断され得る疾患は、癌を含み得る。本発明の核酸プローブ法に適切な試験サンプルは、例えば、細胞または細胞の核酸抽出物、または生体の体液を含む。上記の方法で用いられるサンプルは、アッセイフォーマット、検出方法およびアッセイされる組織、細胞または抽出物の性質に基づいて変動する。細胞の核酸抽出物を調製する方法は当該技術分野で既知であり、かつ本方法の利用に適合するサンプルを獲得するために容易に適合する。
IX.製剤処方および投与経路
本明細書で述べる化合物はそれ自体がヒト患者に投与することができ、または医薬組成物においては他の有効な成分と、併用療法においては、もしくは担体または賦形剤と混合される。即時適用の化合物の剤形および投与に対する技術は、「Remington’s Medical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton、PA,最新版」で見つけることができる。例示的な経路は、経口、経皮、非経口配送を含むが、これらに限定されない。
適切な投与経路は、例えば、徐放性製剤、経口、直腸、経粘膜、または腸管投与;筋肉内、皮下、静脈内、髄内注射、および髄腔内、直接脳(心)室内、腹腔内、鼻腔内、または眼内注射を含む非経口配送を含み得る。
または、例えば、注射を介して化合物を直接固形腫瘍内に、しばしば徐放性製剤または持続解放剤形で、全身より局所に化合物を投与し得る。
さらに、例えば、腫瘍特異的な抗体で被覆されたリポソームなどの標的薬剤配送系で、薬剤を投与し得る。リポソームは標的化され、かつ腫瘍に対する選択性を利用する。
本発明の化合物を含む医薬組成物は、例えば、従来の混合、溶解、顆粒化、糖衣化、粉末化、乳化、カプセル化、封入または凍結乾燥化として知られる工程を用いて、この様式で製造され得る。
したがって本発明に従った医薬組成物の使用は、医薬的に用いることができる有効な化合物の製剤への加工を容易にする賦形剤および補助剤を含む、1つ以上の生理学的に許容される担体を用いて、従来の様式で処方され得る。適切な剤形は選択した投与経路に依存する。
注射用には、本発明の薬剤は、例えばハンクス液、リンゲル液、または生理学的食塩緩衝液などの生理学的に適合する緩衝液に、水溶液として処方され得る。経粘膜の投与用には、障壁への浸透に適切な浸透剤が剤形として用いられる。このような浸透剤は通常、当該技術分野で既知である。
経口投与用には、化合物は、有効な化合物と当該技術分野で既知の薬学的に許容される担体とを組み合わせることによって、容易に処方することができる。このような担体は、治療される患者の経口摂取のために、本発明の化合物を錠剤、丸剤、糖衣剤、カプセル、溶液、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液などに処方することを可能にする。
経口用の薬剤は、固体の賦形剤を添加し、得られた混合物を随意に粉砕後、顆粒混合物に加工し、所望であれば、錠剤または糖衣コアを獲得するために適切な補助剤の添加後、獲得することができる。適切な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロース、マンニトール、またはソルビトールを含む糖質など;例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、稲デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、ガムトラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン(PVP)などのセルロース製剤、などの賦形剤である。
所望であれば、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸またはアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの分解剤を添加し得る。
糖衣コアは適切な被覆と共に提供される。この目的において、濃縮糖質溶液が使用され、随意にアラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポルゲル(carbopol gel)、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、および適切な有機溶剤または溶媒混合物を含む。色素またはピグメントは、同定または有効な化合物の投与量の異なる組み合わせを特徴付けるために、錠剤または糖衣被覆に添加し得る。
経口で使用される薬剤は、ゼラチン製の押し込み型カプセル、ならびにゼラチンおよびグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤製の、軟性封入カプセルを含む。押し込み型カプセルは、ラクトースなどの賦形剤、デンプンなどの結合剤、および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤、および随意に安定剤との混合物とともに、有効成分を含むことができる。軟性カプセルにおいては、有効な化合物は、脂肪油、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコールなどの適切な液体中に溶解または懸濁され得る。さらに、安定剤を加えることができる。経口投与用のすべての剤形は、このような投与に適切な投与量でなければならない。頬側投与用には、組成物は従来の様式によって処方される錠剤またはトローチの形状を取りうる。
吸入投与用には、本発明による化合物の使用は、適切な噴霧剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロメタン、二酸化炭素または他の適切な気体の使用と共に、加圧されたパックまたはネブライザーによって表示されたエアロゾルスプレーの形態で簡便に配送される。加圧されたエアロゾルの場合、投与量単位は計量された量で配送するためのバルブを提供することにより、測定し得る。例えばインヘラーまたは吸入器に使用されるゼラチンのカプセルおよびカートリッジは、化合物の混合粉体、および適切なラクトースまたはデンプンなどの原料粉末を含んで処方され得る。
化合物は注射による非経口投与用に、例えば、ボーラス投与または持続注入に処方され得る。注射用の剤形は、例えば、保存剤が添加されたアンプルまたは複数回投与量の容器などの、投薬形態単位として示され得る。組成物は、油性または水性の賦型剤中の懸濁液、溶液または乳液として、このような形態を取り得、かつ懸濁剤、安定剤および/または分散剤などの賦形剤を含み得る。
非経口投与用の製剤処方は、水溶性型の有効な化合物の水溶液を含む。さらに、有効な化合物の懸濁液は、適切な油性注入懸濁液として提供され得る。適切な親油性溶媒または賦型剤は、ゴマ油などの脂肪油、またはオレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エステル、またはリポソームを含む。水溶性注入懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの、懸濁液の粘度を増加させる物質を含み得る。随意に、懸濁液は、高濃度の溶液の調製を可能にするため、化合物の溶解性を増加させる適切な安定剤または薬剤も含み得る。
あるいは、有効な成分は、例えば、使用前の滅菌無発熱物質水などの、適切な賦型剤を構成するための粉体形状であり得る。化合物は、例えば、ココアバターまたは他のグリセリド等の従来の坐薬基剤を含む、坐薬または停留浣腸などの直腸組成物として処方され得る。
上記で述べた処方に加えて、化合物は徐放性製剤としても処方され得る。このような長時間作用する剤形は、注入(例えば、皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与される。したがって例えば、化合物は、適切なポリマー性または疎水性物質(例えば、許容される油中に乳液として)またはイオン交換樹脂と共に、もしくは例えば、難溶性塩などの難溶性誘導体と共に、処方され得る。
本発明の疎水性化合物の医薬担体は、ベンジルアルコール、非極性界面活性剤、水混和性有機ポリマー、および水相を含む共溶媒系である。共溶媒系は、VPD共溶媒系であり得る。VPDは、3%w/vのベンジルアルコール、8%w/vの非極性界面活性剤ポリソルベート80、および65%w/vのポリエチレングリコール300の無水エタノール溶液である。VPD共溶媒系(VPD:D5W)は、5%デキストロース水溶液で1:1に希釈したVPDを含む。
この共溶媒系は疎水性化合物をよく溶解し、かつ全身投与において低毒性である。必然的に共溶媒系の比率は、溶解性および毒性の特徴を損なうことなく、大幅に変化し得る。
さらに、共溶媒の組成物の同一性も変化し得る:例えば、ポリソルベート80の代わりに他の低毒性非極性界面活性剤を用いうる;ポリエチレングリコールの粒径は変化し得る;他の生体適合性 ポリマーは、ポリエチレングリコール、例えば、ポリビニルピロリドンに置換され得る;および他の糖質またはポリサッカリドは、デキストロースに置換され得る。
あるいは、疎水性医薬化合物のための他の配送系が用い得られる。リポソームおよび乳液は、疎水性薬物用の配送賦型剤または担体の、既知の例である。ジメチルスフホキシドなどの特定の有機溶媒も用い得るが、通常毒性が増加することが犠牲となる。さらに化合物は、治療薬を含む固形疎水性ポリマーの半透性マトリックスなどの徐放系を用いて、配送され得る。種々の型の徐放物質が確立しており、かつ当業者に既知である。徐放カプセルは、化学的な特性に依存し得、化合物を数週間から100日の間放出する。治療薬の化学的な特性および生物学的な安定性に依存して、タンパク質の安定性に対するさらなる戦略が用い得る。
医薬組成物は、適切な固相およびゲル相担体または賦型剤も含む。
このような担体または賦形剤の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖質、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリエチレングリコールなどのポリマーを含むが、これらに限定されない。
本発明の多くのキナーゼ調節化合物は、薬剤的に適合する対イオンとの塩として提供され得る。薬剤的に適合する塩は、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸などを含む多くの酸と形成し得るが、これらに限定されない。塩は、遊離塩基型に対応する、水系または他のプロトン性溶媒により溶解する傾向がある。
本発明の使用に適切な医薬組成物は、本来の目的を達成するのに効果的な量の有効な成分を含む、組成物を含む。より特異的には、治療に効果的な量は、疾患の兆候を予防、緩和または改善するのに、もしくは治療を受けた患者の生存が延長するのに効果的な化合物の量を意味する。治療に効果的な量の特定は、当業者が好意的に許容する範囲で、特に本明細書で提供される発明の詳細な説明を考慮する。
本発明の方法において用いられる任意の化合物、治療に効果的な投与量は、最初に細胞培養アッセイより見積もることができる。例えば投与量は、細胞培養において測定されたIC50(すなわち、キナーゼ活性の最大阻害の半量を達成する、試験化合物の濃度)を含む、血中濃度の範囲を達成するために、動物モデルにおいて処方することができる。このような情報は、ヒトにおける有用な投与量をより正確に測定するために使用することができる。
本明細書中で述べている化合物の毒性および治療効果は、例えば、LD50(集団の50%が死滅する投与量)およびED50(集団の50%に治療効果がある投与量)を特定するなどの、細胞培養または実験動物における標準的な医薬方法で測定することができる。毒性効果と治療効果間の用量比は、治療指数であり、かつLD50とED50間の比として表される。高い治療指数を示す化合物を使用することが所望される。これらの細胞培養アッセイおよび動物実験より得られたデータは、ヒトにおいて使用する場合の投与量の範囲を公式化するのに用いることができる。このような化合物の投与量は、好ましくは弱毒性または無毒性のED50を含む、血中濃度の範囲中にある。投与量は、使用する投与量の形態および投与に利用する経路に依存する、この範囲内で変動し得る。正確な剤形、投与の経路および投与量は、患者の状態を考慮して、個々の医師が選ぶことができる(例えば、Fingl等、(1975)The Phamlacological Basis of Therapeutics,第1章第1ページを参照)。
投与量および投与間隔は、キナーゼ調節効果、または最小効果濃度(MEC)を維持するのに十分な、有効な部分の血漿レベルを提供するために、個々に調節しうる。MECはそれぞれの化合物によって変動するが、例えば、キナーゼの50‐90%阻害を達成するのに必要な濃度などの、試験管内データより見積もることができる。MECを達成するのに必要な投与量は、個々の特性および投与経路に依存する。しかしながら、HPLCアッセイまたはバイオアッセイは、血漿濃度を決定するのに使用することができる。
投与間隔は、MEC値を用いて測定することもできる。化合物は、投与時間の10‐90%、例えば、投与時間の約50〜約90%などの、投与時間の約30〜約90%で、MEC以上の血漿レベルを維持する投薬計画用いて投与されなければならない。
局所投与または選択的な吸収の場合、効果的な薬剤の局所濃度は血漿濃度に関連し得ない。投与された組成物の量は、当然、治療を受ける患者、患者の体重、苦痛の重篤度、投与の様式、および処方医師の判断に依存する。
組成物は、所望であれば、パックまたはディスペンサー装置、または1つ以上の有効な成分を含む投薬形態単位を含み得るディスペンサー装置とすることができる。パックは、例えば金属またはプラスチック箔、ブリスターパックなどを含み得る。パックまたはディスペンサー装置は、投与用の取扱説明書を添付し得る。パックまたはディスペンサーは、ヒトまたは動物への投与用の化合物の形態が政府機関による承認を反映する、製造、使用、または医薬の販売を制限する、政府機関によって規定される形式で、容器と関連する公示書も添付し得る。このような公示書は、例えば、米国食品医薬品局または他の政府機関によって承認された処方薬、または承認された生産物の挿入物を標識し得る。
適合する医薬担体に処方された本発明の化合物を含む組成物は、提供され、適切な容器内に入れられ、および表示された状態を治療するためにラベルされる。ラベルに表示された適切な状態は、例えば、癌の治療を含む。
本発明を容易に理解され得、かつ実用化するために、以下の限定されない実施例を用いて、特定の態様について述べる。
図1は、チロシンキナーゼトランスクリプトーム(TKT)における遺伝的な変化に関する腫瘍細胞株の特徴を図示する。図1A:サンプル。組織の起源およびそれらに由来する腫瘍細胞株の数が要約されている。図1B:遺伝子変異のパターン。254種の腫瘍株および7種の対照細胞株のそれぞれについて、チロシンキナーゼトランスクリプトーム内の非同義遺伝子変異の特異的なパターンが提供され(図30)、かつ見本として5種の皮膚由来の腫瘍細胞株が染まされている。生殖系列多型および体細胞変異は、青および黄色でそれぞれ強調されている。図1C:TKTあたりの遺伝子変異。検出された体細胞性(白)または生殖系列(黒)の変化を表示した数字と共に示した腫瘍細胞株の数が例示されている。
図2は、276種の腫瘍細胞株および対照サンプルの転写産物において検出された、遺伝子変異に関するタンパク質チロシンキナーゼ遺伝子の特徴を図示する。FGFR4に対して例示されているように、同定された遺伝子変異のスペクトル、および影響を受けた腫瘍細胞株または対照サンプルの対応するパターンが、それぞれのチロシンキナーゼ遺伝子について測定された(図31)。所定の配列変異体を有する全体のサンプル数が示され、かつ影響を受けた癌細胞株はそれらの組織の起源により細分される。体細胞変異は下線部で示され、残りの部分は生殖系列の多型である。ヘテロ接合型はシャープで示され、他のサンプルはそれぞれの変化を有するホモ接合型である。
図3は、276種の癌細胞株および対照サンプルのTKTにおいて同定された、非同義多型の分布を示す。図3A:生殖系列の変化の比率。4つの頻度分類に細分した、ミスセンス(MIS)またはナンセンス(NS)置換、欠失(DEL)および挿入(INS)の比率(1、2‐5、6‐10または10以上の影響を受けたサンプル)が要約されている。図3B:同定された多型のドメイン局在。特有のドメインまたは他のタンパク質領域において検出した多型の数が示されている。図3C:生殖系列の変化の組織分布。すべての多型に対して、組織分布(BL:膀胱;BS:骨および軟組織;BA:脳;BE:乳房;CV:頸部および外陰部;CO:大腸;EP:子宮内膜および胎盤;HN:頭部および頸部;HL:造血系およびリンパ系;KI:腎臓;LI:肝臓;LU:肺;OV:卵巣;PA:膵臓;PR:前立腺;SK:皮膚;ST:胃;TE:精巣;TY:甲状腺、NO:正常対照サンプル)が測定され(図33)、かつここに示すものは本明細書中に述べられている。数字の組は、その遺伝子型にかかわらず対応する遺伝子を発現する、同じ組織起源のすべての細胞株のサブセットとしての表示された変異体のキャリアの数を示す。新規の生殖系列の変化は太字で強調され、括弧の数字は、それぞれの多型が癌と関連する以下の引用文献に関連する:1:Ullrich、A.等、Nature,313:756‐761,1985;2: Galland,F.等、Oncogene,8:1233‐1240,1993;3:Schmidt,L.S.等、J Urol,172:1256‐1261,2004;4:Gimm,O.等、J Clin Endocrinol Metab,84:2784‐2787,1999;5:Greco,A.等、 Am J Hum Genet,64:1207‐1210,1999;6:Walter,J.W.等、Genes Chromosomes Cancer,33:295‐303,2002;7:Walters,D.K.等、Cancer Cell 10:65‐75,2006;8:Xie,D.等、J Natl Cancer Inst,92:412‐417,2000;9:Bange,J.等、Cancer Res,62:840‐847,2002;10:Tjin,E.P.等、Blood,107:760‐768,2006;11:Lee,J.H.、等、Oncogene,19:4947‐4953,2000;12:Bounacer,A.等、Br J Cancer,86:1929‐1936,2002;13:Sturla,L.M.等、Br J Cancer,89:1276‐1284,2003;14:Ma,P.C.等、Cancer Res,65:1479‐1488,2005;15:Moriai,T.等、Proc Natl Acad Sci USA,91:10217‐10221,1994;16:Collesi,C.等、Mol Cell Biol 16:5518‐5526,1996;17:Lynch,T.J.,Bell等、N Engl J Med,350:2129‐2139,2004;18:Huusko,P.等、Nat Genet,36:979‐983,2004;19:Beghini、A.等、Hematol J,3:157‐163,2002;20:Kong‐Beltran,M.等、Cancer Res,66:283‐289,2006;21:Reindl,C.等、Blood,107:3700‐3707,2006。
図4は、異なる腫瘍型および/または対照サンプルにおける多型の出現頻度の相違を図示する。EGFR R521K、TYK2 V362FおよびTNK1 M598delinsEVRSHXのキャリアのホモ接合型(HO;塗りつぶしあり)およびヘテロ接合性(HE;塗りつぶしなし)の頻度が測定された。少なくとも10サンプルにおいて、対応する遺伝子が発現する組織起源(略語は図1の説明を参照、上記)が、この解析に選択された。
図5は、254種の腫瘍細胞株由来の、すべての転写されたPTK遺伝子において同定された、非同義体細胞変異の分布を図示する。A:体細胞変異の比率。ミスセンス(MIS)またはナンセンス(NS)置換、欠失(DEL)および挿入(INS)ならびに頻度分布(1、2‐5、6‐10または10以上の影響を受けたサンプル)の分配が示されている。B:同定された変異のドメイン局在。規定されたドメイン内または他のタンパク質領域の局在が示されている。C:弧発性変化の組織分布。それぞれの体細胞変異に対して、組織分布(略語は図3の説明を参照)が測定され(図37)、かつここに示すのは本明細書の記載に関連した実施例である。数字の組は、所定の腫瘍型における変異および発現陽性細胞株の数を意味する。新規の体細胞変異は太字で強調され、丸カッコ内の数字は、それぞれの変異が癌と関連する、図3の説明で示した引用文献を参照する。
図6は、選択された遺伝子における既知のおよび新規の遺伝子変異を説明する。A:SYK。ドメイン構成および遺伝子変異配置が表示されている。B:FGFR1‐4の配列比較。FGFR1‐4について、通常のドメイン構成(中段)、およびIG−D2およびIG−D3−ドメインと結合するリンカー領域の配列比較(上段)、ならびに細胞外膜近傍領域の一部(下段)が例示されている。本発明者の細胞株選別において同定された遺伝子変異が下段に例示され、既知の配列変異体はドメイン構造のグラフ表示の上段に示されている。多型は下線部で示され、残りの印のある位置は体細胞変異である。丸カッコ内の数は、影響を受けた非関連細胞株の数を意味する(SH2:Src相同性2ドメイン;TK:チロシンキナーゼドメイン;S:シグナルペプチド;TM:膜貫通ドメイン;IG:免疫グロブリン様ドメイン)。
リアルタイムPCRで測定した場合、近傍の正常組織に対して、肝細胞癌(HCC)患者(n=57)の1/3の腫瘍では、FGFR4転写産物は過発現する(>2倍)(図7、図8)。図8に示す閾値サイクル(Ct)値は、蛍光レベルが前定義された閾値と交差する場所で、サイクル数としてスコア化する。特有のサンプルを指定するCt値はしたがって、基線より上の統計的に顕著な点ということにおいて、十分な数の単位複製配列が蓄積した反応の間の点を反映する。低いCt値は従って、高度に関連する遺伝子発現を反映する。
一塩基多型G388Rはアジア人集団(HCC患者を含む)において高度に表れており、およびホモ接合型388Arg遺伝子型は、腫瘍摘出の時点でそれぞれの患者におけるα−フェトタンパク質(HCCの診断マーカー)分泌の増加と相互に関連する(図9、図10)。続く試験管内での研究は、特異的リガンドFGF19を用いたHCC細胞株におけるFGFR4の刺激作用は、細胞によるAFPの産生を増加することを明らかにした(図11、図12)。市販の非選択的FGFR1阻害剤の投与と同様の遺伝子サイレンシング(図13、図14)、PD173074はAFP産生を阻害する(図15)。
さらにこの阻害剤は、HCC細胞株対非癌性細胞株HEK293に、非常に強い抗増殖性効果を表した(図示せず、LD50>50マイクロモル、図16も参照)。ゆえにFGFR4活性は、HCCの正常から腫瘍への進行に貢献し、かつ薬理学的介入に実行可能な標的であり得ると仮定される。
TECリン酸化反応はSCF、GM‐CSF、IL‐3、IL‐6刺激作用後に示される。TECキナーゼ(66kDa)は、アクチンポリマー化およびストレスファイバー (ファロイジン)の形成の増加による、細胞骨格の再構築に関与する。TEC PHドメインは、Vavに結合し、Rho、RacおよびCdc42に対する特異的なヌクレオチド交換因子として見つけられた(Machide、M.等、Oncogene,Aug 17;11(4):619−25(1995))。さらにTECは、プロリン-リッチモチーフ;SH3ドメインのアミノ末端を有する領域を通して、c-kitと物理的に結合する(Tang、B.等、Mol Cell Biol。 1994 Dec;14(12):8432‐8437)。TECは、NF‐KappaB、c‐Jun、c‐Fos、ElklおよびSRFなどの転写因子を活性化する。
本発明者によって行われた、細胞株の選別において同定された遺伝子変異は、図18に例示されている。
変異(すべて体細胞性起源)
→L89R AGS(ヘテロ接合性)、プレクストリン相同性ドメインにおける変異
→W531R Jurkat(ホモ接合型)、キナーゼドメインにおける変異
→P587L NCI‐H661(ヘテロ接合性)、キナーゼドメインにおける変異
R563K 公開されている体細胞性変化
続く試験管内での研究は、TEC L89R、W531RおよびP587Lは、TEC野生型と比較してチロシンリン酸化反応が減少することを立証した(図17)。さらに、これらの体細胞の変化は、MAPKシグナリング(図19)、c‐fbs(図20)およびStat3の活性化(図21)をすることができない。2つの刊行物は、W531Rの変化がキナーゼ活性を破壊するという研究成果を裏付ける:Jak2におけるW1020(TECのW531に対応する)の変換は、Jak2キナーゼ活性を破壊することが示されている(Sandberg、E.M.等、Mol.Cell.Biochem.Oct;265(1‐2):161‐169(2004))。さらに、CSKのW352(TECのW531に対応する)の破壊はCSK活性の90%減少を導く(Lee,S等、Biochemistry Oct 8;41(40):12107‐12114(2002)。
不活性TEC W531R体細胞変異を内部に持つ細胞リンパ腫の予想される利点は、以下であり得る:DNA損傷薬は、Tリンパ細胞におけるAP‐1の活性化、およびそれに続くアポトーシスを誘導する(Kasibhatla、S.、等、Mol. Cell 1998 Mar;1(4): 543−51(1988))。S.Kasibhatla等は、トポイソメラーゼII阻害剤(エトポシド、テニポシド)またはUV‐B照射でJurkat細胞を処理すると、FasL発現を仲介するc−fosの活性化と、続くアポトーシスの誘導を導くことを示した。エトポシド(エトポフォス、エポシン、ベプシド、VP‐16)は、リンパ腫を含むさまざまな悪性腫瘍の化学療法として用いられる。理論にとらわれずに、TEC W531RはFasリガンド発現の減少によって、T細胞リンパ腫(例えばJurkat細胞)のエトポシド処理耐性を導き得ると仮定される。TYRO3および変異体の発現は、抗アポトーシス効果の増大を表す。
HEK293におけるTYRO3の過剰発現は、TNFa/アクチノマイシン‐D処理によって、アポトーシス耐性を与える。さらに、野生型Tyro3の代わりの変異体S531LおよびP822Lの過剰発現は、抗アポトーシス効果を増強した。予備データは、TYRO3は、BCL2ファミリーメンバーの調節を通して、ミトコンドリアのアポトーシスシグナリングを撹乱し得ることを示唆する。したがって、TYRO3の発現、および特に変異体S531LおよびP822Lの発生は、化学療法耐性の遺伝子マーカーであり得ることが示される。TYRO3シグナリングの阻害剤は、他の化学療法薬との有望な免疫賦活剤であり得る。
Ack1における体細胞変異
活性化Cdc42関連キナーゼ1としても知られているAck1は、癌の進行に関係する非受容体チロシンキナーゼである。Singapore OncoGenome programmeによって始められた配列解析の試みによって、腎臓癌株A498の985番目のアミノ酸の、セリンからアスパラギンへのホモ接合型アミノ酸変化をもたらす、一塩基変異が同定された。Hek293細胞における試験管内ユビキチン化アッセイは、985番目のセリンからアスパラギンへの変異は、ユビキチン化に感受性が低い安定したタンパク質をもたらすことを示す(図22)。
TYK2における変化は、キナーゼ活性の減少を導く。TYK2 F362対立遺伝子キャリアの明確な発生の差が、対照組織(31%)または他の腫瘍型と比較して、脳(75%)および造血系/リンパ系(67%)由来腫瘍細胞株で観測された(図4B)。対照サンプルにおけるTYK2 F362対立遺伝子の提示不足は、白血病、黒色腫、およびグリオーマとの特定の関連性を有する腫瘍促進機能を意味する。
細胞質キナーゼTYK2およびTXK、TYK2 E971fsX67およびTXK Y414fsX15におけるエキソン全体の読み飛ばし、例えば、チロシンキナーゼドメインにおけるフレームシフトおよび未熟な翻訳終結の結果は、ほぼ活性化における触媒作用と関連する。触媒活性部位および活性化ループを含むキナーゼドメインの206アミノ酸を欠く切断TYK2変異体は、細胞シグナルに機能阻害効果も与え得る。興味深いことに、Stoiber等は、TYK2欠損マウスは、TYK2‐/‐NKおよびNKT細胞の細胞毒性能の減少の結果として、高頻度のBおよびTリンパ系白血病の発症および潜伏期の短縮が起こり、したがって腫瘍サーベイランスを損なうこと報告した(Stoiber,D.等、J Clin Invest 114:1650‐1658(2004))。自然免疫系の一部であるNK活性は、通常腫瘍拒絶反応を仲介するけれども、TYK2機能欠損の有意性は造血性悪性腫瘍では制限されないが、他の癌の型では重要であり得る。この可能性と一致して、本発明者は、乳房、頸部、大腸、子宮内膜、肺、および膵臓を含む種々の組織由来の癌細胞(図3C)ならびに33の乳房、前立腺、および腎臓癌の臨床標本より、TYK2 E971fsX67を検出した。対照細胞株BPH‐1におけるTYK2 E971fsX67の発生は、潜在的な生殖系列起源であることを示唆する。したがって、TYK2 E971fsX67スプライス変異体は、癌患者に対する予想マーカー、および治療決定をするための裏付けも表す。
FGFR4 Y367C
細胞外ドメインFGFR4 Y367C内で同定された体細胞性変異FGFR4 Y367Cは、受容体の二量体化により受容体の活性化をおそらく増強する。新規FGFR4 Y367C変異は乳癌細胞株MDA‐MB‐453におけるホモ接合型遺伝子型として検出され、および細胞外膜近傍ドメインにおいて影響を受けたY367残基は、FGFRファミリーを通して高度に保存されている。特に、FGFR1(Y372C)、FGFR2(Y375C)およびFGFR3 (Y373C)における相同的置換は、受容体の二量体化および活性化を強制する分子間ジスルフィド結合の形成を通じて、種々の骨原性欠損症候群を引き起こすことが示されている(Wilkie,A.O.,Cytokine Growth Factor Rev 16:187‐203(2005))。リガンド非依存的、恒常的受容体活性化は、FGFR1 Y372C(White,K.E.等、Am J Hum Genet 76:361‐367(2005))およびFGFR3 Y373C(d‘Avis,P.Y.等、Cell Growth Differ; 9:71‐78(1998))について、試験管内で確認されている。さらに、FGFR3 Y373C変異体の発癌能が立証され、かつ複合的な骨髄腫の腫瘍進行に貢献していることが示唆された〔Chesi,M.,Blood,97:729‐736(2001)〕。したがって、相同的FGFR4変異体としてのY367Cは、基本的な受容体の活性化ももたらし、癌においてこの変異体が重要な役割をすることを強く意味する可能性が高い。
FGFR1 P252S
FGFR1 P252Sは、リガンド結合に影響することによる受容体の活性化を導き得る。
本発明者は、黒色腫細胞株MeWoにおいて親水性のセリンにヘテロ接合性交換されていることが見出されている、高度に保存されたFGFR1 P252残基が、肺癌においてスレオニンに(Davies,H.等、Cancer Res;65:7591‐7595(2005))、およびパイフェル症候群の患者においてアルギニンに(Muenke,M.等、Nat Genet;8:269‐274(1994))置換されていることを、以前に示した。相同的活性化FGFR2変異体である、FGFR2 P252Rの結晶構造は、複合体化繊維芽細胞増殖因子2(FGF2)との、3つのさらなる水素結合の形成を明らかにした。これらは受容体自身の特異的リガンドとの親和性を増加し、かつ異なるセットのリガンドとの結合を可能にすると予想された(Ibrahimi,O.A.等、Proc Natl Acad Sci USA;98:7182‐7187(2001))。FGFR1中のP252−置換セリン残基の水酸基は、さらなる水素結合を形成する高い可能性も有するが、体細胞性FGFR1 P252S置換は、類似の機能的結果に関する機能獲得変異FGFR2 P252Rを表し得る。これは、FGFR1またはbFGF機能の妨害は、黒色腫細胞の増殖および生存の抑制と関連することを証明する研究との関連で、特に魅力的である(Wang,Y,&Becker,D.,Nat Med; 3:887‐893(1997))。
CSK Q26Xは、腫瘍抑制因子活性の下方制御を導き得る。
大腸癌細胞株 DLD−lおよびHCT−15で検出された、ヘテロ接合性CSK Q26Xナンセンス置換は、ヒト大腸癌の60%のケースにおいて、SRC活性の上昇が報告されている、SRC-ファミリーキナーゼの負の制御因子のタンパク質レベルの減少と一致する(Rengifo‐Cam,W.等、Oncogene;23:289‐297(2004))。これらのデータは、大腸細胞癌の発生および/または進行におけるCSKナンセンス変異の顕著な役割を意味し、かつ、そのため、この一般的な悪性腫瘍の治療的投薬計画におけるSRCキナーゼ阻害剤の封入を強く示唆する。
サンプル
原発性浸潤型乳癌のサンプルは、the Department of Pathology of the Technical university of Munich、Germany(H.Hoefler教授)、および the Department of Oncology of the university of Chieti、Italy(S.Iacobelli博士)の保存所より入手した。腫瘍の腎臓組織物および健常組織、ならびに前立腺癌組織は、the Urology Department of the Klinikum Darmstadt、Germany(S.Peter教授)より入手した。異なる個人由来の14種の正常組織(脾臓、精巣、卵巣、腎臓、骨格筋、大腸、前立腺、膀胱、頸部、膵臓、肝臓、脳、肺、胃)のcDNAは、Ambion社より購入した。
非癌患者由来の、90の血液サンプルのゲノムDNAは、Coriell Institute for Medical Research (Camden,NJ,USA)より購入した。
cDNA合成
全体RNAは、PuissantおよびHoudebineによって記載された方法に従って単離された。
癌細胞株は、American Type Culture Collection(ATTC、http://www.atcc.org)の条件に従って培養した。
培養したヒト癌細胞(培養密度80%)または原発性組織を、変性溶液(4M チオシアン酸グアニジン、25mM クエン酸ナトリウム、0.5% サルコシル、0.1M Β−メルカプトエタノール、10mM EDTA)中でホモジナイズした後、ホモジネートは順次2M 酢酸ナトリウム(pH 4.0)飽和フェノール、および最後にクロロホルムと混合した。混合物は遠心分離された後、上層はイソプロパノール沈殿され、変性溶液に再懸濁後、再度イソプロパノール沈殿した。エタノール洗浄後、沈殿物はHOに再懸濁され、65℃で5分間処理した。全体RNAの品質は、ゲル電気泳動で試験した。
poly(A)RNAの抽出に対しては、全体RNAは70℃(5分)で変性後、洗浄緩衝液(10mM Tris/HCl pH7.4、0.5M NaCl、1 mM EDTA、0.5%SDS)と共にオリゴ‐dT‐セルロースカラムに注入した。数回の洗浄ステップ後、poly(A)RNAは(10 mM Tris/HCl pH7.4、1 mM EDTA、0.5%SDS)は溶出され、エタノールで沈殿した。
poly(A)+RNAの相補的なDNA(cDNA)への変換は、AMV逆転写酵素(Promega AMV‐RT)、oligo(dT)ポリマー、およびオリゴヌクレオチド(dNTP)を用いて行った。合成後、cDNAはQiagen PCR精製カラムを用いて精製され、50μl中に溶出した。
PCRおよび配列解析
それぞれの細胞株および対照サンプルに対して、全体細胞cDNAが調整され、かつ完全PTKコード領域の増幅および直接配列解析に用いられた。PCR増幅(および配列解析)用のプライマーはプライマー3 プログラム(http://www.genome.wi.mit.edu/cgi‐bin/primer/primer3_www.cgi)を用いて設計された後、Proligo社(Singapore)で合成された。PCR増幅 、265の初期継代細胞株、胎盤および14の正常組織(Ambion社)由来のcDNAについて行った。PCR最適化は、96‐ウェル培養プレートに分注される前に、第一段階では異なる細胞株のcDNAプールと、第二段階では6/8異なる個々の細胞株と行った。直接配列解析は、96キャピラリー自動配列解析装置(AB13730XL)を用いて行った。
変異の解析
配列追跡は、Mutation Surveyor software package (SoftGenetics、State College、PA)を用いて、潜在的なゲノム変化を同定するために、集合および解析された。チロシンキナーゼの遺伝子配列はNCBI参照配列(図24)と共に配列され、および同定された変化は、文献またはNCBI SNP database(http://www.ncbi.nlm.nih.gov)、Ensemble.Genome.Browser (http://www.ensembl.org)、uniProtKB/Swiss‐Prot database(http://www.expasy.org)、SNP500 Cancer database、およびKinMutBase (http://bioinf.uta.fi/KinMutBase/main_frame.html)などの公共のデータベースと比較した。
確立した腫瘍細胞株における正常組織の対応物の欠損にもかかわらず、同定されたPTK転写物の変化は、体細胞性または生殖系列配列の違いとして規定することを試みた。これらの配列の違いは、本発明者の22の対照において検出されたか、もしくは上記に挙げたデータベース、または文献中に、遺伝性変異体として以前に報告されているものは、生殖系列多型として規定された。遺伝子変異が、16の正常組織または引用したデータベースのいずれにも存在しない場合、その遺伝子変異は体細胞変異と規定された。接合状態に加えて、細胞株特異的な変異体プロファイルは、したがって、個々のTKTの配列変化の、生殖系列または体細胞性起源を意味する。代表的な例は、皮膚由来腫瘍細胞株A‐375、BOW‐G、C‐32、C8161、およびColo‐16について表示されている(図1B)。すべての細胞株の特徴は図30に見出すことができる。
遺伝子同定
解析されたRTKおよびTK遺伝子のコード配列は、NCBI(www.ncbi.gov)で検索された。NCBI受入番号は図28に提供されている。
結果
すべての発現したチロシンキナーゼ遺伝子における非サイレント変化について、広く使用されている腫瘍細胞株を包括的に特徴付けるために、本発明者は、254の確立した癌細胞株の、チロシンキナーゼトランスクリプトーム全体の配列を評価した(図28)。これらの細胞株は、19の異なる組織起源(図1A)、7つの非腫瘍原性細胞株を含む対照、および健常者の異なる器官由来の15の組織に由来する。
258の癌細胞株のTKTにおける、422の非同義的遺伝子変異の同定
上記のデータに基づいて、TKT‐連結体細胞変異および生殖系列多型の絶対数および分布が全部の腫瘍細胞株パネル中で特定された。合計で、59の受容体チロシンキナーゼの全体タンパク質チロシンキナーゼ遺伝子ファミリー、および32の細胞質タンパク質チロシンキナーゼをコードする、72.08MbのcDNA配列が解析された。39.85Mbの逆転写されたmRNAは、得られたcDNAサンプルのいずれもからPCR産物がなかったIRR、MUSK、FGRおよびSRMSを別として、試験された280のサンプル中に表示された、全体タンパク質チロシンキナーゼを表すのに増幅された。この解析と共に、非常に多くのサイレントDNA配列の違い(図示されず、かつ以後解析されない)、および、増幅可能、かつ全てのサンプルの検出可能なTKTを表示する、389の非同義遺伝子変異が同定された。これらの大部分、すなわち359の配列の違いは、アミノ酸変化を引き起こすミスセンス一塩基置換であった一方で、たった2つの体細胞性塩基置換が、翻訳終結コドンの産生をもたらした。さらに、43の欠失および18の挿入を検出した。特に、解析した全てのcDNAサンプルにおいて起こった、NCBIデータベースとの65の配列の違いは、これらの変異体が実質的に遺伝子変異よりも野生型を表し(図示せず)、かつヒトゲノムデータベース中の配列解析エラー、またはデータベース全体が個々の配列変異体を表すという事実によって引き起こされる可能性を強く示す。
孤発的に発生した体細胞変異と、遺伝性の生殖系列変化または多型との識別の基準は、健常者由来の組織の22の対照サンプル、非腫瘍原性細胞株、およびNCBI SNP database (http://www.ncbi.nlm.nih.gov)、Ensemble Genome Browser(http://www.ensembl.org)、uniProtKB/Swiss‐Prot database(http://www.expasy.org)、またはSNP500Cancer database(http://snp500gov.nci.nih.gov)などの公共データベースから得られる、大規模な変異体情報より形成される。これらの対照サンプルにおいて同定された、または多型としてデータベースのどれか一つまたは文献に報告されている遺伝子変異は、生殖系列の変化と見なされた。
多型に対して、癌細胞株当たり平均して12.3の配列変化の、ガウス様分布が観測された。対照的に、体細胞変異は不規則に分布した(図1C)。119の癌細胞株におけるTKTでは、体細胞の変化は検出されず、最近選別された乳癌、肺癌様体、および精巣胚細胞性腫瘍サンプルのサブセットにおいて完全に欠損しているキノーム変異と一致する(Stephens等、Nat Genet 37:590‐592(2005);Davies等、Cancer Res 65:7591‐7595(2005);Bignen等、Genes Chromosomes Cancer 2006;45:42‐6)。対照的に、LNCaP、Jurkat、MeWo、MKNI、HCT‐15およびDLD‐1における転写産物チロシンキノームの、9〜14の高い頻度の体細胞変異は、突然変異誘発因子表現型を反映する(Stephens等、2005、上記を参照)。これらは、HCT‐15が最も頻繁に変異した腫瘍細胞株であることも示す、NCI‐60細胞株パネルにおける24の癌遺伝子の配列データと一致する(Ikediobi等、Mol Cancer Ther 5:2606‐12(2006))。他の腫瘍細胞株の中間変異率と共に、本発明者のデータは、特定の癌の進行特性に貢献する、種々の癌細胞株のPTK転写産物における体細胞変異の蓄積を意味する。
細胞株特異的な変異体プロファイルの分配の代替物として、これらの配列の違いは遺伝子およびPTKサブファミリーとしてグループ化された。よってそれぞれの変異は、影響を受けた細胞株の関連するスペクトル、ならびに接合状態および推定される体細胞性対生殖系列起源で特定される。これらのデータはFGFR4について示され(図2)、以下で説明する。全ての転写産物の変異体およびPTK遺伝子に対する全体の情報は、図31−図33より得られる。
癌細胞株TKT解析用のTykivaデータベース
さらに、同定されたPTK転写産物変異体の全てのデータは、「Tykiva」(Tyrosine Kinome Variant; http://tykiva.bii.a‐star.edu.sg)と指定したデータベース中にコンパイルした。転写産物変異体は、254の腫瘍細胞株、19の組織起源/腫瘍型、または90のPTK遺伝子のいずれかのそれぞれについて、特異的に検索することができる。体細胞性または生殖系列起源が示され、かつ同じ変異体を有する他の細胞株が参照される。図表の遺伝子表示において、全ての検出した変異体の局在は、参照アミノ酸配列およびSwissProtデータによる予測されるタンパク質ドメイン構造との関連で表示される。随意に、主要な既知のアイソフォームを表示可能なようにするため、これらの例示は、本発明者のデータと、NCBI SNP database10、Ensemble Genome Browser、Swiss‐ProtおよびGenBank databases、KinMutBase、IDbases、および文献からの変異体情報とを相互参照する。したがって、これらはPTK遺伝子における非サイレント遺伝子変異の現在の知識を含む。
発現したPTK変異体は、細胞株特異的なシグナリング特徴および癌関連細胞の性質を規定し得る。以下の項において、それぞれのタンパク質配列中の、それぞれの多型および体細胞変異の組織分布および局在が、取り組まれている。これらのデータおよび現在の文献に基づいて、いくつかの同定された遺伝的な変異体についての潜在的に機能的なおよび/または臨床関連性が論じられている。
原発性腫瘍サンプルにおける遺伝子変異の解析は、図36に示されている。乳癌、腎臓癌または前立腺癌のうちの少なくとも1つ由来の細胞株を含む、276の細胞株および対照サンプルのパネル中に少なくとも2つに見い出される、全ての非保存的な遺伝子変異は、55の原発性乳癌、55の前立腺癌標本、55の腎臓癌標本、50の健常腎臓組織より得られたcDNA、ならびに90の非癌提供者の血液由来のゲノムDNAにおける発生について解析された。サンプル群当たりのキャリアの数は、それぞれの変化を規定する。細胞株選別の結果として体細胞性と考えられる遺伝子変異は、星印で示す。
155のPTK遺伝子配列多型の評価
上記の体細胞性および生殖系列配列変異体の規定に従って、同定された変化の389のうちの155が、配列多型と分類された。これらは、131のSNPs、16の生殖系列欠失、および8の挿入を含む。これらの特有のタンパク質ドメインにおける全体頻度および局在は、図3Aおよび3Bに要約されている。さらに、個々の腫瘍型または対照サンプルにおけるそれぞれの多型の発生頻度が測定された。発生頻度は従って、所定の配列変異体のキャリアの画分、およびその遺伝子型にかかわらず、対応する遺伝子を発現する、同じ組織起源を有する細胞株の数 (図3Cおよび図35中の数の組)と規定される。発生頻度は従って、本発明者のcDNA解析として取り組まれている、それぞれの遺伝子の発現状況および変化を反映する。
131のミスセンス置換のうち、100は以前に報告されている。しかしながら、今までのところ、そのうちの12のみ、ならびに2つの欠失が、癌と関連する(図35)。特に、8のうちの5の新規欠失が全体エキソンに関連し(図35)、かつスプライス変異体を表していると思われる。配列解析の標的としてのcDNAの使用により、このような変異体は優先的に検出することができた。さらに、後成的な遺伝子サイレンシングまたはmRNA安定性などの他の転写関連機構も、cDNAに反映され、かつcDNA中に同定された遺伝子変異は、したがって、細胞内で発現した可能性がある。しかしながら本発明者の手法の欠点は、融合キナーゼ遺伝子-または増幅したキナーゼ転写産物を検出しないことである。
腫瘍細胞株において検出した配列変化の試験管内関連性を検証するために、165の原発性乳癌、腎臓癌および前立腺癌標本由来のcDNA、ならびに90の健常者由来の血液DNAが、本発明者が同定した遺伝子変異の代表的なサブセットの発生について解析された。このサブセットは、本発明者の細胞株のパネル中、および、乳癌、腎臓癌、または前立腺癌起源の少なくとも一つの細胞株を有する対照サンプルに少なくとも2つに見い出される、全ての非保存的な配列変化と規定された。これらの基準を満足する46の多型のうちの2つを除き、患者サンプルcDNAまたは血液DNAにおける検証ができ(図36)、したがって腫瘍細胞株における配列変化の試験管内関連性が確認できた。
特に、いくつかの新規多型は以前の文献において体細胞変異として報告されている。例えば、vEGFR2/KDRの触媒作用ドメイン中の非保存的な置換VEGFR2 P1147Sは、血管種検体における体細胞変異として記載されている(Walter等、(2002)Genes Chromosomes Cancer 33: 295‐303)。この変異体は健常対照個体由来の骨格筋組織において同定され、明確に生殖系列起源であることを立証し、かつ体細胞変異として報告された種々の変化は、事実上生殖系列多型を示すという仮説を裏付ける。
同定された多型の癌関連性
ここ何年間かで、遺伝的な多型がヒトの癌の臨床パラメータに顕著に影響することができることを意味する、より多くの証拠が集積されている。個々の多型の可能な構造的または機能的な意義上の一次情報を提供するために、それぞれのタンパク質配列内の全ての同定された型の配置が本明細書中に示されている。図37では、キナーゼ、膜貫通および膜近傍のドメインを含む、異なるドメインをコードするための、領域における生殖系列変化が表示されている。さらに、所定の多型が見出された組織起源が示されている(BL:膀胱;BS:骨および軟組織;BA:脳;BE:乳房;CV:子宮頸部および外陰部;CO:大腸;EP:子宮内膜および胎盤;HN:頭部および頸部;HL:造血系およびリンパ系;KI:腎臓;LI:肝臓;LU:肺;OV:卵巣;PA:膵臓;PR:前立腺;SK:皮膚; ST:胃;TE:精巣;TY:甲状腺、NO:正常対照サンプル)。
細胞質チロシンキナーゼTYK2およびTXK転写産物における2つの多型、TYK2 E971fsX67およびTXK Y414fsX15は、頻度および局在に関して、注目に値する。TYK2 E971fsX67およびTXK Y414fsX15は異なるcDNAで見い出されたため、したがって相対的に多い生殖系列変化を示す。両方の変化はチロシンキナーゼドメインに影響し、かつ両方の場合において、欠失は、フレームシフトおよび未熟な翻訳終結部位の産生と関連する、全体エキソンの欠如を示す。TYK2 E971fsX67では、N末端Glu971から始まるエキソン19が欠落し、かつ、別の67アミノ酸残基後の終止コドンを導くフレームシフト(fs)と連動して、触媒作用および活性化ループを含む、触媒作用ドメインの主要な部分の欠如をもたらす。TXK (TXK Y414fsX15)におけるエキソン13の欠失も、機能的なキナーゼ活性化ループおよび続くC末端領域が欠如している切断変異体をもたらすため、大抵の場合、触媒活性の崩壊とも関連する。
多型のインフレーム欠失NTRK3 G466_Y529delinsDは、2つの脳腫瘍、乳癌、および皮膚腫瘍細胞株、それぞれならびに3つの肺癌および1つの対照細胞株において、このRTKの膜近傍膜に影響することが見出された。膜貫通ドメインに最も近い12アミノ酸残基、およびキナーゼドメインに先行する8残基を除く、エキソン13のこの欠失は、膜近傍領域全体の欠損をもたらす。すべての欠失は、一つの対立遺伝子のみで検出された。
一塩基多型ACK1 P725Lは、新規生殖系列変異体間で高頻度のものの一つである。ACK1 P725Lは、80の異なる癌細胞株cDNAサンプルにおいて検出された。興味深いことに、Pro725は、プロリンリッチドメインとして、ACK1の影響を受けた領域として規定された、プロリン残基のうちの一つである。同様に、細胞質チロシンキナーゼFAKにおいて、プロリンリッチドメインはL926delinsPWRLによって影響を受けたもとのとして見出された。ACK1とは対照的に、Pro125 がイソロイシンに置換された場合、ポリペプチドPWRLによるFAK Lys926の置換は、さらなるプロリンの挿入を導く。両方の場合において、相互作用結合タンパク質の親和性および/または特異性は、調節される。
タンパク質内の局在に加えて、特有の腫瘍型における顕著に異なる頻度は、所定の配列変化の潜在的な癌関連性に対する別のヒントを提供する。本発明者は、よって参照配列の所定の生殖系列変化を有するcDNAサンプルおよび対応する遺伝子を発現する細胞株の分画の数を同定した(図37で数字の組みとして示される)。図37を見てもわかるように、いくつかの多型の代表的な頻度は、異なる組織起源の腫瘍細胞株において顕著に変化し、機能的な関連性のそれぞれの差の可能性を示す。
いくつかの同定された多型は、以前は非増殖性の疾患と関連付けられていた。多くのPTKの多面的な効果により、それぞれの機能的な調節も、癌と関連し得る。これは、頭部および頸部癌細胞株SCC−10AおよびSCC−10Bにおける稀なヘテロ接合性多型として、本発明者により同定された、JAK3の偽キナーゼドメインにおけるV722I塩基転換によって例示される(図3C)。常染色体劣性T‐B+SCID症候群の患者において最初の報告があり(Schumacher、R.F.等、Hum Genet 106:73‐79(2000))、急性巨核芽球性白血病(AMKL)患者における最近の検出、およびBa/F3細胞を形質転換する能力(Walters等、Cancer Cell10:65‐75(2006))は、癌における潜在的な役割を裏付ける。別の例は、それぞれ大腸、卵巣、ならびに頭部および頸部癌細胞株Caco2、SK−OV−8およびSCC−9(図3C)において本発明者が見いだした、NTRK1 R780Qである。このSNPは、プロリンへの置換が「先天的無痛無汗症(CIPA)」との関連、および試験管内での触媒作用チロシンキナーゼ活性の抑止を示す、同じアルギニン残基に影響する(Greco等、Am J Hum Genet 64:1207‐10(1999))。NTRK1 Q780アイソタイプの機能喪失と類似と仮定すれば、この変異体は、野生型NTRK1の発現は、アポトーシスの誘導および神経芽細胞種患者の有益な予後診断と関連するので、抗アポトーシス、および従って発癌性促進効果に影響し得る(Lavoie等、J Biol Chem 280:29199‐207(2005))。
癌関連性は、MET阻害剤効果のバイオマーカーを示すMET T1010Iについても確立し(Jagadeeswaran等、Cancer Res 66:352−61(2006))、ならびに小細胞肺癌および非小細胞肺癌(SCLC、NSCLC;Ma等、Cancer ReS 63:6272‐6281 (2003))および悪性胸膜中皮種(MPM; Jagadeeswaran等、2006、上記を参照)における体細胞性機能獲得変異として、最初に報告された。本発明者の90の血液対照DNAsのうちの4つにおけるこの検出(図36)は、しかしながら、潜在的な生殖系列発生に対する以前のヒントを確証する(Tengs等、Cancer Lett 239:227‐233(2006))。さらに、前立腺細胞癌細胞株TSU‐PR1および原発性前立腺腫瘍、ならびにそれぞれ脳、乳房、大腸、造血系および皮膚癌細胞株IHR‐32、DAL、LS‐123、U−266、およびColo−829におけるMET T1010Iの同定(図3Cおよび図36)は、これらの腫瘍細胞株における増強したMETシグナリングを示唆し、かつ現在報告されている影響を受けた腫瘍型のスペクトルを拡大する。
正常組織と対比した癌細胞における多型頻度
特定の癌の型および/または正常組織における配列多型の差分出現頻度は、腫瘍抑制性または促進効果を意味する。特定の腫瘍型に対するすべての多型の潜在的な関連性に取り組むために、組織型および対照サンプルにおけるこれらの発生頻度を比較した(図3Cおよび図35)。ほんのいくつかの例が図4に示されている。EGFR R521Kについて、正常対照サンプル(55%)、大腸(52%)、および頭部および頸部(69%)腫瘍細胞株のcDNAにおける、EGFR K521対立遺伝子の相対的な過剰出現が検出された(図4A)。これは、明らかに大腸癌および頭部および頸部癌と関連していないEGFR K521アイソタイプの、腫瘍抑制活性の可能性を示している。EGFRリガンドへの減弱した成長応答、EGFR R521発現細胞では起こらない、EGFR K521における癌原遺伝子FOS、JUN、およびMYCの誘導の減少、(Moriai等、 Proc Natl Acad Sci U S A 91:10217‐10221 (1994))、および少なくとも一つのEGFR R521対立遺伝子による、直腸癌患者に対する放射線化学治療処理後の局所再発のリスク増加(Zhang等、 Clin Cancer Res 11:600‐5(2005))は、これらの結論を裏付ける。同様に、TYK2 F362対立遺伝子キャリアの明確な差の発生が、対照組織(31%)または他の腫瘍型(図4B)と比べて、脳(75%)および造血系/リンパ系(67%)由来腫瘍細胞株において観測された。新規多型TNK M598delinsEVRSHxは、対照サンプル(5%)およびいくつかの組織起源の癌細胞において低頻度で見い出されたが、62%の血液由来腫瘍細胞株、55%の皮膚由来腫瘍細胞株、および、より突出して、80%の脳由来腫瘍細胞株で発生した(図4C)。EGFR R521Kとは対照的に、TYK2 F362対立遺伝子の提示不足、および対照サンプルにおけるTNK挿入は、白血病、黒色腫、およびグリオーマにおける腫瘍促進機能との特定の関連性を意味する。EGFR R521K(Zhang等、2005、上記を参照)またはFGFR4 G388R(Bange等、Cancer Res 62:840‐847(2002))に関連して、臨床パラメータとの相関性は、このような不均一に分配された対立遺伝子の多くに、治療値および/または予測値を指定すると予測することができる。
同定された多型のドメイン局在および組織分布は、図35で示されている。特有のタンパク質ドメイン、および組織分布(BL:膀胱;BS:骨および軟組織;BA:脳;BE:乳房;CV:子宮頸部および外陰部;CO:大腸;EP:子宮内膜および胎盤;HN:頭部および頸部LI:肝臓;LU:肺;OV:卵巣;PA:膵臓;PR:前立腺;SK:皮膚;ST:胃;TE:精巣;TY:甲状腺、NO:正常対照サンプル)における局在が、すべての多型に対して測定された。数字の組は、その遺伝子型にかかわらず対応する遺伝子を発現する所定の組織起源内の、全ての細胞株のサブセットとして示された、アイソタイプのキャリアの数を反映する。新規生殖系列の変化は太字で強調され、JAKファミリーメンバーの偽キナーゼドメインに局在する多型は(ps)として示され、および全体エキソンの読み飛ばしは星印で示されている。括弧でくくられた数字は、癌と共に示された多型と関連する、図3の説明における所定の引用文献を参照する。
キナーゼドメインに影響する多型
それぞれのタンパク質配列内の遺伝子変異の局在は、構造的および/または機能的な因果関係を示しうる。例えば、細胞質キナーゼTYK2および TXK、TYK2 E971fsX67および TXK Y414fsX15における全体エキソンの読み飛ばしは、チロシンキナーゼドメインにフレームシフトおよび未熟な翻訳終結をもたらし、よって触媒作用の不活性化と関連する可能性がある。触媒作用部位および活性化ループを含む、キナーゼドメインの206アミノ酸を欠落する切断TYK2変異体は、細胞シグナル上に機能阻害効果も強要し得る。興味深いことに、Stoiber等は、TYK2欠損マウスはBおよびTリンパ系白血病を高頻度で発症し、かつ潜伏期の短縮の結果としてTYK2‐/‐NKおよびNKT細胞の細胞毒性能が減少することによって、腫瘍サーベイランスを損なうことを報告した(Stoiber等、J Clin Invest 114:1650‐1658(2004))。自然免疫反応の一部としてのNK活性は、通常腫瘍拒絶反応を仲介し、TYK2機能喪失の有意性は造血悪性腫瘍では制限されないが、他の癌の型にも重要であり得る。この可能性と一致して、TYK2 E971fsX67は、乳房、頸部/膣、大腸、子宮内膜、肺、および膵臓を含む種々の組織由来の癌細胞(図3C)、ならびに33の乳房、前立腺、および腎臓癌臨床標本において検出された。対照細胞株BPH‐1におけるこの発生は、潜在的な生殖系列起源を示唆する。したがって、TYK2 E971fsx67スプライス変異体は、癌患者に対する予想、および治療の決定の裏付けも表し得る。
全体的に、これらの実施例は、患者特異的な疾患の性質の決定、進行の割合、または治療薬の反応性に貢献する遺伝的なパラメータとしての、配列多型の潜在的な役割に焦点を置く。血液サンプルにおける単純な検出能と関連して、これは患者評価の診断に高度に有益なバイオマーカーとなる多型を提供する。
癌細胞株における256の体細胞性変異の同定
全ての配列の違いについて、234箇所は対照サンプルまたは公共のデータベースのいずれかにおいて検出不能であったため、体細胞変異と規定された。しかしながら、細胞株特異的な正常組織対照を欠くため、実質的にまれな生殖系列多型を表す可能性は排除できない。体細胞変異は、210のミスセンス、および2つのナンセンス一塩基置換、ならびに19の欠失、および3つの挿入を含む。大部分(186)が1回発生するのに対して、53箇所は2〜5回、および3箇所が6〜10回、腫瘍細胞株で見い出された(図5A)。2回発生する体細胞変異間で、20箇所が同じ腫瘍提供者起源の細胞株において検出された(図24)。これらは単変異と考えられ、したがってこれらを加えて、全体として206の非再発変異発症とした。多型に対して、全ての体細胞性TKT変化は、それぞれのタンパク質ドメインおよび腫瘍型との関連が示されている。さらに、それぞれの組織起源に対する、影響を受けた、および発現陽性細胞株の比率が示されている(図5B、5Cおよび図37)。
同定された体細胞変異のドメイン局在および組織分布は、図37に要約されている。体細胞変異は、タンパク質内のそれらの局在、および影響を受けた細胞株の組織起源(BL:膀胱;BS:骨および軟組織;BA:脳;BE:乳房; CV:子宮頸部および外陰部;CO:大腸; EP:子宮内膜および胎盤;HN:頭部および頸部;HL:造血系およびリンパ系;KI:腎臓;LI:肝臓;LU:肺;OV:卵巣;PA:膵臓;PR:前立腺; SK:皮膚;ST:胃;TE:精巣;TY:甲状腺、NO:正常対照サンプル)に関して特徴付けられる。所定の体細胞変異および特定の腫瘍型用に提供された最初の数字の組は変異細胞株の数を意味し、次の数字は発現陽性細胞株の数を参照する。活性化ループ(a)、触媒作用ループ(c)、P-ループ(p)または偽キナーゼ(ps)ドメインに影響する体細胞変異が示されている。新規体細胞変異は太字で強調され、全体エキソンの読み飛ばしは星印で示される。丸カッコ内の数字は、図3の説明(上記を参照)と共に示された多型と関連する、図3の説明における所定の引用文献を参照する。
SYK A353Tと一致する、2つの最も一般的な変異のうちの一つを表すため、腫瘍抑制性チロシンキナーゼSYKは、本発明者の254の腫瘍細胞株のパネル中に最も頻出する変異キナーゼであることがわかった。体細胞変異の絶対数を比較した場合、SYKは11の非関連腫瘍細胞株において検出される変異の中で最も高い(図38)。正規化後のPTK転写状態に関して、SYKが1MBの発現したコード配列あたり30.3の弧発性変化で最も高い変異率を示し、NTRK1、EPHA2、およびFLT3が続く(図39)。SYKのドメイン構成、ならびに既知のおよび新規の遺伝子変異は、図6Aに例示されている。
潜在的に癌化の可能性のある体細胞性変異
EGFRキナーゼドメインにおいてクラスタリングしている体細胞変異(EGFR G719S、L858R、L861Q他)はゲフィチニブ応答性NSCLCの患者について最近報告され、かつチロシンキナーゼ活性を増幅、および試験管内でゲフィチニブに感受性であることが示されたPaez等、 Science 304:1497‐1500(2004);Lynch等、N Engl J Med 350:2129‐2139(2004);Pao等、Proc Natl Acad Sci USA 101:13306‐13311(2004))。本発明者は、EGFR G719S変異が、大腸癌細胞株SW−48においてヘテロ接合性で発現することを見い出した(図5C、図24および図25)。これは、癌におけるNSCLC以外のイレッサ感受性仲介変異の存在を示し、かつ、特に大腸癌におけるゲフィチニブ治療に対する別の潜在的な指標を示唆する。
EGFR L858Rおよびゲフィチニブに類似して、本発明者がAML細胞株KASUMI‐1(Beghjni等、Hematol:157‐163(2002))において確認したKIT N822K変異は、グリベックに対する感受性を仲介することが報告された(Heinrich等、J Clin Oncol 21:4342‐4349(2003))。これらのEGFRおよびKIT変異に対して示された、増強した試験管内受容体活性化(30、34)は、制御的活性化ループ内におけるこれらの配置に関連する。
この点において、本発明者が検出した、BM‐1604、SK‐MEL‐2、MM‐Leh、Caki‐2、およびJurkatにおいて、ホモまたはヘテロ接合性である、弧発性変化FLT3 R849H、TEK A1006T、ABL G417E、ARG K450R、および TEC W531R(図5C)は、その上活性化ループに位置しているため、特に興味深い。推論の結果として、これらの変異は、TK触媒活性および/またはそれぞれの腫瘍細胞株内において関連するシグナリング経路を調節する、高い可能性を有する。
細胞内膜近傍ドメイン中に本発明者に同定された18の体細胞性変異(図36)は、RTK活性の下方制御を仲介する、機能的に重要な要素に影響する。エキソン14の読み飛ばしの結果であるインフレーム欠失MET D981_E1027delは、例えば、c‐Cbl E3‐リガーゼ結合の損失、ユビキチン化の減少、ならびに試験管内および生体内におけるリガンド依存性細胞シグナリングの長期化を導く(Kong‐Beltran 等;Cancer Res 66:283‐289(2006))。MET D981J1027delがNSCLC細胞株NCI‐H596において確定された一方で、そのホモ接合型のそれぞれ乳房および胃癌細胞株MDA‐MB‐415およびHs746における検出(図5C)は、報告されているNSCLC(ibid;Ma等;Cancer Res 65:1479‐1488(2005))以外の腫瘍型における発生の証拠を供給する。MET D981J1027delが仲介することを示唆する(Kong‐Beltran等、2006、上記を参照)、抗MET治療に増強された感受性の推定から、本明細書に開示される発見は、この欠失に対する潜在的な臨床の関連性を広げる。
本発明者が2つのFGFRファミリーメンバーの細胞外ドメインで同定した体細胞変異FGFR1 P252SおよびFGFR4 Y367C(図5Cおよび6B)は、それぞれがリガンド結合および受容体の二量体化に影響することにより、おそらく受容体の活性化が増加する。本発明者が黒色腫細胞株MeWoにおいて親水性セリンにヘテロ接合性交換したことを見い出した、高度に保存されたFGFR1 P252残基は、以前は肺癌においてスレオニンに(Davies等、Cancer Res 65:7591‐7595(2005))、およびパイフェル症候群の患者においてアルギニンに(Muenke等、Nat Genet 8:269‐274(1994))置き換わっていることが示されていた。相同的な活性化FGFR2変異体であるFGFR2 P252Rの結晶構造は、複合体化した繊維芽細胞成長因子2(FGF2)との3つのさらなる水素結合の形成を明らかにする。これらは、受容体の特異的なリガンドとの親和性の増加、ならびに異なるリガンドのセットとの結合を可能にすることが予測される(Ibrahimi等、Proc Natl Acad Sci USA 98:7182‐7187(2001))。FGFR1中のP252‐置換セリン残基の水酸基は、さらなる水素結合を形成する可能性も高いが、体細胞性FGFR1 P252S置換は、FGFR2 P252Rに関して、類似の機能的な因果関係を有する機能獲得変異を表し得る。これは、FGFR1またはbFGF機能の妨害は、黒色腫細胞の抑制された増殖および生存と関連することを示す研究(Wang&Becker, Nat Med 3:887−93(1997))との関連で、特に興味深い。
新規FGFR4 Y367C変異は、乳癌細胞株MDA‐MB‐453においてホモ接合型遺伝子型として検出され、かつ細胞外膜近傍ドメインにおける影響されたY367残基は、FGFRファミリーを通して高度に保存されていた。特に、FGFR1(Y372C)、FGFR2(Y375C)およびFGFR3(Y373C)における相同的な置換は、受容体の二量体化および活性化を強要する、分子間ジスルフィド結合の形成を通して、種々の骨原性欠損症候群を引き起こすことが示されている(Wilkie、Cytokine Growth Factor Rev 16:187−203(2005))。リガンド非依存的、恒常的受容体活性化は、FGFR1 Y372C(White等、Am J Hum Genet 76:361−367(2005))およびFGFR3 Y373C(d’Avis等、Cell Growth Differ 9:71−78(1998))に対して、試験管内で確認された。さらに、FGFR3 Y373C変異体の発癌能が立証され、かつ複合的骨髄腫の腫瘍進行に貢献することが示唆された(Chesi等;Blood 97:729‐736(2001))。したがって、相同的なFGFR4変異体としてのY367Cは、癌におけるこの変異体の重要な役割を強く示す、基本的な受容体の活性化ももたらすことは確かなようである。
ナンセンス置換は腫瘍抑制活性を抑制する
腫瘍抑制活性の下方制御は、本発明者がEPHB2およびCSKにおいて検出した、2つのナンセンス置換と期待され(図5C)。2つの前立腺癌細胞株BM−1604およびDU−145におけるQ722X-仲介切断およびEPHB2のキナーゼ不活性化は、Huusko等によって提案された、前立腺癌の進行に関与する変異性不活性化を裏付ける。これらは、機能的なEPHB2との再構成における、DU‐145細胞の成長の抑制、およびコロニーの形成を示す(Huusko等、Nat Genet 36:979‐983(2004))。大腸癌細胞株DLD‐1およびHCT‐15において検出した、ヘテロ接合性CSK Q26Xナンセンス置換は、SRC活性の上昇と共に、ヒト大腸癌のおよそ60%の場合について報告されている、SRC‐ファミリーキナーゼの負の制御因子の、タンパク質レベルの減少と一致する(Rengifo‐Cam等、Oncogene 23:289−97 (2004))。これらのデータは大腸細胞癌の発生および/または進行におけるCSKナンセンス変異の顕著な役割を示し、ならびにこの一般的な悪性腫瘍の治療の投薬計画におけるSRCキナーゼ阻害剤の封入を、強く示唆する。
上記の実施例は、本発明者の全体のデータの部分的な抽出しか表していない。AATYK、DDR、EPH、ROR、ROSまたはFRKファミリーのメンバーなど、ならびにごく最近科学的な注意を引き付けた、HER3またはACK1等のチロシンキナーゼなどの、影響があまり調査されなかったPTKの他の遺伝子変異が見い出された(図25−29)。これらの同定は、これらのキナーゼの治療の価値を理解することに関して、新規の機能的な調査を裏付ける。
ヒト腫瘍におけるPTK遺伝子変異の低重複性
過去の研究の結果(Stephens等、2005,上記を参照;Davies等、2005,上記を参照;Bignen等、2006,上記を参照;Stephens等、2004,上記を参照;Bardelli等、2003,上記を参照;Thomas等、2007,上記を参照;Greenman等、2007,上記を参照;Sjoblom等、Science 314:268‐274(2006))と一致して、254の癌細胞株および、さらに本明細書に示す原発性腫瘍の解析は、変異パターンはヒト腫瘍の大部分に対して相当に特有であり、およびPTKにおける特異的な体細胞変異の頻度は低いこと、を意味する。公共のデータベースおよび文献のデータマイニングは、本発明者による研究において同定された全ての弧発性変化のうちの9つのみが、以前に報告されていたことを明らかにする(図37)。これに該当するものは、現在最も包括的なヒト癌サンプルの変異性キノーム解析(Greenman等、2007、上記を参照)で拾い上げられた、KIT N822KおよびVEGFR1 R781Qの2つだけである。体細胞変異の低重複性は、本発明者の腫瘍細胞株のパネル中の256の変異性現象から、本発明者が発見した206により、非再発をさらに反映する。
この概念と一致して、本発明者の例示的な非保存的サブセットの7つの体細胞性見本、および乳房、腎臓、または前立腺癌細胞株のうちの少なくとも一つにおいて見い出される、より頻繁な変化は、165の原発性乳房、腎臓および前立腺癌標本のいずれかにおいてどれも検出されない(図36)。事実、2つの遺伝子変異、YES K113QおよびTYRO3 E489Kは血液対照において見い出され、従ってまれな生殖系列の変化と考えなければならない。
個々の変異の低重複性にもかかわらず、70のチロシンキナーゼ遺伝子が少なくとも1つの体細胞変異を有するようになった。本発明者の変異のほとんどが、これらの癌関連性、およびいくつかの場合において「運転手(driver)」変異よりは、「乗客(passenger)」変異を表すようになることを測定する、さらなる実験的な評価を必要とするが、この弧発性変化の広い頻度は、癌遺伝子におけるPTKファミリー全体で最も重要であることを強調する。さらに、これは多標的化キナーゼ阻害剤の開発、または病理学的および個々の患者の遺伝的なパラメータに適合しうる癌の治療としての、相補的な治療の組み合わせに対する、さらなる説得力のある裏付けを供給する。この現在最も有望な癌標的ファミリーにおける遺伝子変異の転写プロファイルに関して確立した、腫瘍細胞株の大規模な特徴づけは、適切な細胞系の選択、データ解釈および標的の検証、ならびに新規標的化癌治療薬の前臨床開発の裏付けを助ける。
細胞培養、プラスミド
HEK293、Jurkat E61、HuH7、HepG2、MCF‐7およびMDA‐MB‐231細胞は、ATCC社(Manassas、VA)より購入した。HEK 293、HuH7およびMCF‐7は、ピルビン酸ナトリウムおよび10%FCSが添加されたDMEM(高グルコース)培地中に維持された。Jurkat E61およびMDA‐MB‐231は、L-グルタミン、ピルビン酸ナトリウムおよび10%FCSが添加されたRPMI中に維持された。HepG2は、非必須アミノ酸、L‐グルタミン、ピルビン酸ナトリウムおよび10%FCSが添加されたMEM中に維持された。特に指定のない限り、すべての細胞培養試薬はInvitrogen社(Carlsbad、CA)より購入した。
TECをコードする全長cDNAは、ヒト胎盤cDNAライブラリーよりPCRによって増幅後、pcDNA3(Invitrogen社、Carlsbad、CA)内にサブクローン化した。変異体の産生は、StataGene社(La Jolla、USA)のQuikChange Site−Directed Mutagenesis キットを用いて行った。ヒトAck1の発現構築物(pXJ40‐Ack1‐Flag)は、Edward Manser氏(IMCB、A*STAR、Singapore)より提供された。
サンプル調製
57の近傍正常組織は、National University Hospital の患者由来の摘出した肝臓より得た(組織の回収に対する患者の同意は、手術前に得た)。腫瘍および正常肝臓組織は、視覚的に分離した。 患者から摘出後、腫瘍および正常組織の両方は、小片に切除後、液体窒素中で迅速に瞬間凍結した。凍結組織はその後−80℃に保存した。凍結組織からのRNA抽出は、以前に述べられているTriZol法(Chomczynski、P.、&Sacchi、N.,Nat Protoc 1:581‐5[2006])によって行った。
mRNA精製
mRNAは、製造者のプロトコールに従って、Oligotex mRNAキット(Qiagen社、valencia、CA)を用いて、全体RNA(サンプル当たり50μg)より精製した。Oligotexカラムより得られたmRNAは、キット内に提供されている溶出緩衝液を2倍量の50μLで溶出した。溶出物を精製および濃縮ために、200μLの純粋エタノールと‐20℃で一晩沈殿させる前に、操作の視覚化を強調するため、溶出物は、2μLのpellet paint (Merck、Damlstadt、Germany)および10μLの3M酢酸ナトリウムを最初に加えた。得られたmRNAは13000rpmで30分遠心沈殿させた後、続いて80%エタノールで洗浄した。最終沈殿物は 風乾後、10μLのRNAseを含まない水に再溶解した。
第一鎖cDNA合成
上記で精製したmRNA(4μL)は、1.5mL微量遠心機チューブ内で、1μL のOligoDT15プライマー(100μM、Roche社、Basel、Switzerland)と穏やかに混合後、70℃で2分反応させた。氷上で冷却後、4μLの5X RT緩衝液、2.4μLのMgC1、1μLのdNTP(10mM)、1μLのRNase阻害剤、1μLのImProm−II RT(Promega社)、および5.6μL の水を含む、15μLの逆転写混合物を加えた。反応は42 ℃で1時間維持後、75 μLのTE緩衝液で反応を停止した。得られたcDNAは、QiaQuick PCR精製キット(Qiagen社)で精製した。
配列解析および変異解析:
cDNAサンプル(および配列解析)のPCR増幅用のプライマーは、primer3 プログラム (http://www‐genome.wi.mit.edu/cgi‐bin/primer/primer3_www.cgi)を用いて設計後、Proligo(SigmaAldrich社、Singapore)で合成された。PCR反応は、FGFR4についての以前の記載で最適化した。直接配列解析は、96キャピラリー自動配列解析装置(ABI 3730XL)を用いて行った。配列追跡は、潜在的なゲノム変化を同定するために、Mutation Surveyor software package(SoftGenetics社,State College,PA)を用いて、集積および解析された。FGFR4の全体コード配列は、NCBI参照配列(NM_02011.2)と整列後、同定された変化は、文献 (出版物中)またはNCBI SNP database (http://www.ncbi.nlm.nih.gov)、Ensemble Genome Browser (http://www.ensembl.org)、uniProtKB/Swiss‐Prot database (http://www.expasy.org)および KinMutBase(http://bioinfluta.li/KinMutBase/main_frame.html)などの公共のデータベース中の既知の変異と比較する。
定量的リアルタイムPCR
定量的なRT‐PCRは、 Applied Biosystems 7300 Real−time PCRシステム(ABI、Foster City、CA)と、ハウスキーピング対照としてのヒトFGFR4およびヒトGAPDHに対する前最適化TaqMan遺伝子発現アッセイを用いて実施した。温度サイクル条件は、95℃で10分の開始変性ステップ後、40サイクルの95℃で15秒および60 ℃で60秒を含む。サンプルは、4 μLの事前に希釈したcDNA(2−10 倍)サンプルをそれぞれ3組準備した。データは平均CT値として得られ、および続いてΔCTとして、GAPDH内在性対照に対して基準化した。正常および対応する腫瘍組織間のFGFR4転写における発現変化は、2^(組間のΔCTの違い)を用いた倍数変化で表した。
リガンド刺激アッセイ
HepG2またhHuH7細胞は、96ウェルプレートに播種後一晩付着させた。これらは、へパリン付加前に24時間血清欠乏状態にさせた。2時間後、FGF19(R&D Systems社、Minneapolis、MN、50‐100ng/mL 最終濃度)を投与した。8時間後、上清の分割量が、下記のAFP ELISA アッセイ用に回収された。類似のFGF19刺激作用は、ホスホ−FRS2αの免疫ブロット検出用に、10cm培養皿内で行った。
免疫沈降、イムノブロットアッセイ
全ての回収された画分は、BCAタンパク質アッセイキット(Pierce者、Rockford、IL)を用いて、タンパク質濃度をアッセイした。可溶化液は、4℃、10分、13000 r.p.m.の遠心分離により、不要物を除去した。免疫沈降用に、上清は等量のHNTG緩衝液(Seedorf,K.等、J Biol Chem. Jun 10; 269(23):16009‐16014(1994))で希釈後、続いてそれぞれの抗体および20μlのタンパク質A/G−セファロースを用いて4℃で4時間免疫沈降した。沈殿物は0.5mlのHNTG緩衝液で3回洗浄後、SDSサンプル緩衝液中に懸濁し、3分間煮沸した。
イムノブロットアッセイ用に、サンプルタンパク質(30−50μg)または免疫沈降サンプルは、7.5%SDS−PAGEを用いて変性電気泳動で分離した後、5Vで2時間、Trans‐Blot SD Semi‐Dry Transfer Cell(Bio‐Rad社)を用いて、ニトロセルロース膜に移動させた。免疫検出は、0.05%(V/v)Tween 20および5%(w/v)粉ミルクを含むPBSで希釈した特異的な抗体を用いて、化学発光(SuperSignal West Dura Extended、Pierce社)で行った。抗ホスホ‐FRS2α、抗HA、抗ホスホ‐MAPK、抗MAPK、抗ホスホStat3、抗Stat3はCell Signaling Technology社より(Beverly、MA)、抗Ack1、抗mycおよび抗FGFR4はSanta Cruz Biotechnology社(Santa Cruz、CA)より、抗β-アクチン対照および抗TECはAbcam社(Cambridge、UK)より、抗4G10および抗TYK2は、Upstate社(Lake Placid、New York、USA)より、ならびに抗Hsp60、抗FlagはSigma社(St Louis、USA)より購入した。二次抗マウス、および抗ウサギセイヨウワサビペルオキシダーゼ接合二次抗体(Pierce社)は、1:10000希釈で使用した。
AFPのELISAアッセイ
それぞれのFGF19刺激作用およびsiRNA実験で得られた上清は、製造者のプロトコールに従って、DELFIA hAFP キット (Perkin Elmer社、Boston、MA)を用いたAFP ELISA アッセイを行った。読み出しは、キット内に提供されている方法由来の標準曲線を用いて、濃度(ng/mL)に変換された。細胞によるAFP産生は続いて、それぞれのウェル当たりの細胞数で標準化される。細胞数は、製造者のプロトコールを用いて、ATP生物発光細胞タイターGloアッセイ(Promega、Madison,WI)で測定した。
siRNAによるジーンサイレンシング
HuH7細胞は、siRNA(低分子干渉RNA)で形質移入する前に、24ウェルプレート上で50%コンフルエンスまで生育された。FGFR4(受入番号: NM_002011)発現のサイレンシングに対して設計された、特注のON−TARGET plus siRNAは、Dharmacon社より購入した。1.3μLの20μM siRNA、および40.2μLの完全生育培地を含む微量遠心分離チューブ用意した(チューブA)。同時に、1μLのオリゴフェクタミン(Invitrogen社)、および7.5μLの生育培地を含む別のチューブも準備した(チューブB)。両方のチューブは含有物と組み合わせる前に室温で5分間反応させた後、組み合わせる後さらに20分反応させた。次に、HuH7細胞のそれぞれのウェルは、新鮮な無血清培地(200μL)で置換した。siRNA形質移入混合物(50μL)の組み合わせ量をウェルに添加後、37℃で培養した。4時間後、20%血清を含む別の250μLの生育培地をサンプルに添加した。免疫ブロットおよびAFP ELISAアッセイは、72時間のFGFR4サイレンシング複合体との細胞培養後に、続いて行なわれた。
c−fos遺伝子レポーターアッセイ
HEK‐293細胞 (2x10/96ウェル)は、0.2μgのpfos/luc レポータープラスミド(Yamashita等、BloQd91、1496‐1507(1998))、および0.1μgのTECまたはその変異体に対する発現プラスミドで、一過性で形質移入された。
24時間の形質移入後、ルシフェラーゼ活性は、デュアルルシフェラーゼアッセイ系(Promega社、Madison、WI)の使用と共に測定された。
ユビキチン化アッセイ
3.5×10のHek293細胞を10cm皿上に播種した。
細胞は、製造者の取扱説明書に従って、リポフェクタミン(登録商標)2000(Invitrogen社、San Diego、CA)を用いて、7.5μgのMycタグ化ユビキチン、ならびに10μgのFlagタグ化Ack1、Ack1 S985N、Mop1およびEphA5を同時導入された。
20時間の形質移入後、細胞は10μMのMG132(Sigma社、St Louis、MO)と8時間反応させた後、RIPA 緩衝液で溶解した。500μgのタンパク質可溶化液は、2μgの抗-myc抗体と共に、4℃で一晩、免疫沈降に用いた。IPサンプルは洗浄後、SDS溶解緩衝液(50 mM Tris‐HCl pH 6.8、100 mM DTT、2%SDS)で変性し、7.5%SDS‐PAGEゲルに添加した。共IPタンパク質は、抗Flag抗体を用いて検出した。
MG132処理
1x10のHepG2細胞は、処理日前に、6ウェルプレート上に播種された。細胞は、10μMのMG132(Sigma社、St Louis、MO)と反応後、経時的に回収した。30μgの細胞可溶化物は、7.5%SDS‐PAGEゲルに添加した。
本明細書における以前に出版された文献列挙または考察は、最先端の一部または通常の知識であるため、承認を必要としない。
本発明は広く、かつ一般的に、本明細書内に記載されている。一般的な開示に含まれるそれぞれの近縁の種および亜属分類も、本発明の一部を構成する。これは、存在する物質が本明細書中に特異的に列挙されているかどうかに関わらず、条件付で、または属から任意の対象を除く負の制限で本発明の一般的な記載を含む。
当業者は、本発明が対象の実行および結果の獲得により適合すること、ならびに本明細書中で固有の挙げられた利点を容易に理解するさらに当業者は、本明細書中に開示される発明によって作成されうる置換および修飾の変動は、本発明の範囲および精神から逸脱していないことを容易に理解する。本明細書中に記載される分子の複合体および本方法、製法、処理、分子、特異的な化合物は、例示的かつ本発明の範囲を限定することを意図しない、好ましい態様の現時点での見本である。本発明の精神に包含される、特許請求の範囲で規定されている、これに含まれる変化および他の使用は、当業者によって思いつかれるだろう。
説明に役立つように、適切に本明細書中に記載されている本発明は、本明細書中に特異的に開示されていない任意の要素または要素等、制限または制限等の非存在下で実行し得る。したがって、例えば、どの場合にも、本明細書中の用語「〜を含む(comprising)」、「基本的に〜からなる(consisting essentially of)」および「〜からなる(consisting of)」などのいずれも、拡張的にかつ制限なく読まなければならず、かつこれらが直接参照した列挙した構成物のみに制限されないが、他の非特定構成物または要素も含む。このようにして、これらは互いに交換し得る。さらに、使用された用語および表現は、記載の用語として用いられ、かつ制限の用語としては用いられず、かつ任意の等価物が示した特徴、および記載するまたはその部分を除くことにおける、このような用語および表現の使用の意図はないが、さまざまな修飾が本発明が主張する範囲内にあり得ることは広く認められている。
他の態様も以下の特許請求の範囲内にある。さらに、本発明の特徴または態様がマーカッシュ形式に関して記載されている場合、当業者は、本発明は、他のマーカッシュ形式の、任意の個々のメンバーまたはメンバーのサブグループに関しても記載されていることを理解するだろう。

Claims (74)

  1. タンパク質キナーゼポリペプチドの変異体をコードする核酸分子を単離、濃縮または精製する方法であって、前記タンパク質キナーゼポリペプチドは、FGFR4、FGFR1、TYRO3、TEC、CSKおよびAck1からなる群から選択され、および前記核酸分子によってコードされる前記タンパク質キナーゼポリペプチドの前記変異体は、FGFR4 Y367C、FGFR1 P252S、TYRO3 S531L、TYRO3 P822L、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、CSK Q26X および ACK1 S985Nからなる群から選択される少なくとも1つの変異を含む、方法。
  2. −タンパク質キナーゼTyro3の発現の増加は細胞のアポトーシス誘導試薬耐性を意味する、前記細胞内の前記タンパク質キナーゼTyro3の発現を測定し、かつ得られた測定値の結果を対照の測定値と比較するステップと、
    −アミノ酸番号531の位置でのセリンに代わるロイシンの存在、および/またはアミノ酸番号822の位置でのプロリンに代わるロイシンの存在が、前記細胞のアポトーシス誘導試薬耐性の増加を意味する、前記発現したタンパク質キナーゼTyro3の、前記アミノ酸番号531および/または前記アミノ酸番号822を同定するステップと、および/または
    −アミノ酸番号89の位置でのロイシンに代わるアルギニンの存在、アミノ酸番号531の位置でのトリプトファンに代わるアルギニンの存在、および/またはアミノ酸番号587の位置でのプロリンに代わるロイシンの存在が、前記細胞のアポトーシス誘導試薬耐性の増加を意味する、前記発現したタンパク質キナーゼTecの、前記アミノ酸番号89、531および/または587を同定するステップと、
    を含む、アポトーシス誘導試薬に耐性の(化学療法耐性)細胞を同定する方法。
  3. 前記発現したタンパク質キナーゼTECの前記アミノ酸番号531を同定し、かつ前記細胞がT細胞である、請求項2の方法。
  4. 前記発現したタンパク質キナーゼTECの前記アミノ酸番号89を同定し、かつ前記細胞が胃細胞である、請求項2の方法。
  5. 前記発現したタンパク質キナーゼTECの前記アミノ酸番号587を同定し、かつ前記細胞が肺細胞である、請求項2の方法。
  6. タンパク質キナーゼTyro3の発現の増加は、癌細胞への癌化への性質を意味する、癌細胞への癌化への性質を有する細胞の同定方法であって、前記方法が前記細胞内での前記タンパク質キナーゼTyro3の発現の測定、および得られた測定値の結果を対照の測定値と比較することとを含む、方法。
  7. −発現したタンパク質キナーゼFGFR4のアミノ酸番号367の位置でのチロシンに代わるシステインの存在、および/または発現したタンパク質キナーゼFGFR1のアミノ酸番号252の位置でのプロリンに代わるセリンの存在が、癌細胞への癌化への性質が増加したことを意味する、前記発現したタンパク質キナーゼFGFR4の前記アミノ酸番号367、および/または前記発現したタンパク質キナーゼFGFR1の前記アミノ酸番号252を同定するステップと、
    −アミノ酸番号388の位置でのグリシンに代わるアルギニンの存在が、肝細胞癌細胞への癌化への性質の増加を意味する、細胞が肝臓細胞であって、発現したタンパク質キナーゼFGFR4の前記アミノ酸番号388を、前記細胞内で同定するステップと、
    −発現したタンパク質キナーゼTYK2のアミノ酸番号362の位置でのバリンに代わるフェニルアラニンの存在が、癌細胞への癌化への性質の増加を意味する、前記発現したタンパク質キナーゼTYK2の前記アミノ酸番号362を同定するステップと、
    −発現したタンパク質キナーゼCSKのアミノ酸番号26の位置でのグルタミンではないアミノ酸の存在が、〜癌細胞への癌化の性質の増加を意味する、前記発現したタンパク質キナーゼC末端Srcキナーゼ(CSK)の前記アミノ酸番号26を同定するステップと、および/または
    −発現したタンパク質キナーゼAck1のアミノ酸番号985の位置でのセリンに代わるアスパラギンの存在が、癌細胞への癌化への性質の増加を意味する、前記発現したタンパク質キナーゼAck1の前記アミノ酸番号985を同定するステップ。
    を含む、癌細胞への癌化への性質を有する、細胞を同定する方法。
  8. 前記発現したタンパク質キナーゼTYK2の前記アミノ酸番号362が同定され、かつ前記細胞が脳細胞または前記造血系/リンパ系細胞である、請求項7の方法。
  9. 前記発現したタンパク質キナーゼCSKの前記アミノ酸番号26を同定し、かつ前記細胞が腸細胞である、請求項7の方法。
  10. 前記タンパク質キナーゼAck1のアミノ酸番号985の位置でのアスパラギンの存在が、ユビキチン化に低感受性の前記タンパク質キナーゼを提供することにより、985の位置でのセリンの存在を含むタンパク質キナーゼAck1より安定な前記タンパク質キナーを提供し、かつ前記細胞が腎臓細胞である、請求項7の方法。
  11. 前記発現したタンパク質キナーゼFGFR4の前記アミノ酸番号388が同定され、かつさらに前記肝臓細胞における前記FGFR4受容体をコードする遺伝子の遺伝子型が測定され、前記ホモ接合型遺伝子型FGFR4388Argは、肝細胞癌細胞への癌化の性質の増加を意味する、請求項7の方法。
  12. 変異体タンパク質キナーゼポリペプチドがAATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択され、かつ前記核酸分子にコードされる前記変異キナーゼポリペプチドはAATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、変異体タンパク質キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子の単離、濃縮または精製。
  13. 前記核酸分子が、(a)配列番号1‐256に記載のアミノ酸配列、または変異領域が保持されているという条件でアミノ酸残基の1つ以上の区域が欠損しているその任意の断片のポリペプチドをコードする、または(b)前記(a)の核酸配列の相補体である、請求項12に記載の核酸分子。
  14. 前記核酸分子が、配列番号257‐512のいずれかに記載の核酸配列、またはその相補体を含む、請求項12または13に記載の核酸分子。
  15. タンパク質キナーゼポリペプチド変異体がAATYK(AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択され、かつ前記核酸分子コードされる前記タンパク質キナーゼポリペプチド変異体は、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins14、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON R813delinsRQ、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598delinsEVRSHX、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321Q、およびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つの変化を含む、タンパク質キナーゼポリペプチド変異体をコードする核酸分子の単離、濃縮または精製。
  16. 前記核酸分子が、(a)前記配列番号513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641に記載のアミノ酸配列のポリペプチド、またはまたは変異領域が保持されているという条件でアミノ酸残基の1つ以上の区域が欠損しているその任意の断片のポリペプチドをコードする、または(b)前記(a)の核酸配列の相補体である、請求項15に記載の核酸分子。
  17. 前記核酸分子は、配列番号643‐646、649、654‐655、657‐658、663、667‐668、673、677‐680、692、701−703、713‐717、719‐721、728、730‐731、746、750‐751、753‐754、756、760、762‐764、767、および770‐771のいずれかに記載の核酸配列、またはその相補体を含む、請求項15または16に記載の核酸分子。
  18. 前記核酸分子が天然物より単離されたものである、請求項1および12〜17のいずれか一つに記載の核酸分子。
  19. 前記天然物が哺乳動物である、請求項18の核酸分子。
  20. 前記哺乳動物がヒトである、請求項19の核酸分子。
  21. 前記核酸分子が組換え起源である、請求項1および12〜17のいずれか1つに記載の核酸分子。
  22. 前記核酸分子がRNAまたはDNAである、請求項1および12〜21のいずれか一つに記載の核酸分子。
  23. 前記核酸分子が、さらに宿主細胞において転写を開始するのに効果的なベクターまたはプロモーターを含む、請求項1および12−22のいずれか1つに記載の核酸分子。
  24. 変異キナーゼポリペプチドがAATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、Arg、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択され、かつ核酸分子にコードされる前記変異キナーゼポリペプチドが、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含み、前記核酸プローブが、前記核酸配列の前記変異領域とハイブリダイズする核酸塩基配列を含む、サンプルにおいて変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子を検出するための、核酸プローブ。
  25. 前記核酸プローブが、配列番号257‐512のいずれかに記載の前記核酸配列、またはそれに機能的な派生物の前記変異領域にハイブリダイズするヌクレオチド塩基配列を含む、請求項24に記載の核酸プローブ。
  26. タンパク質キナーゼポリペプチド変異体がAATYK(AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択され、かつ核酸分子にコードされる前記タンパク質キナーゼポリペプチド変異体が、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins14、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON R813delinsRQ、ROS C76_R77ins9、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598delinsEVRSHX、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321QおよびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つの変化を含み、前記核酸プローブが、前記核酸配列の前記変異領域とハイブリダイズするヌクレオチド塩基配列を含む、サンプル中のタンパク質キナーゼポリペプチド変異体をコードする核酸分子を検出する核酸プローブ。
  27. 前記核酸プローブが、配列番号643‐646、649、654‐655、657‐658、663、667‐668、673、677‐680、692、701−703、713‐717、719‐721、728、730‐731、737、746、750‐751、753‐754、756、760、762‐764、767、および770‐771のいずれかに記載の前記核酸配列、またはその機能的な派生物の前記変異領域とハイブリダイズするヌクレオチド塩基配列を含む、請求項26の核酸プローブ。
  28. a)ハイブリダイゼーションが起こる条件下で、サンプルと、請求項12〜15のいずれか一つの核酸プローブを接触させるステップと、およびb)変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子と結合した、前記プローブの存在または量を検出するステップと、を含む、サンプル中の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼポリペプチド変異体をコードする核酸分子の存在または量を検出する方法。
  29. 前記方法は、サンプル中の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼ変異体をコードする、少なくとも2つの核酸分子の存在または量を同時に検出するための、請求項24〜27のいずれか一つの少なくとも2つの核酸プローブの使用を含む、請求項28に記載の方法。
  30. 少なくとも5、10、15、20、30、40、50またはそれ以上の核酸プローブのサブセットが、少なくとも5、10、15、20、30、40、50またはそれ以上の、サンプル中の変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼポリペプチド変異体をコードする核酸分子の存在または量を同時に検出するのに用いられる、請求項29に記載の方法。
  31. 前記核酸プローブが固体の支持体上に、または固体の支持体と結合して固定される、請求項28〜30のいずれか一つに記載の方法。
  32. 前記固体の支持体がDNAマイクロチップである、請求項31に記載の方法。
  33. 請求項24〜27のいずれか一つの1つ以上の核酸プローブをその中に配置する容器を含む、請求項28〜30のいずれか一つの前記方法を行うためのキット。
  34. 請求項24〜27のいずれか一つの、1つ以上の核酸プローブが固定化された、固体の支持体。
  35. 前記固体の支持体がDNAマイクロチップである、請求項34に記載の固体の支持体。
  36. 請求項1および12‐23のいずれか一つの、核酸分子を含む組換え細胞または組織。
  37. 前記核酸分子が、非相同的プロモーターを含む、ゲノム調節エレメントまたは非相同的な調節エレメントの制御下にある、請求項36の組換え細胞または組織。
  38. 変異キナーゼポリペプチドがAATYK (AATK)、ABL1、ACK1、ALK、Arg、AXL、BNIX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択され、前記変異キナーゼポリペプチドは、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 N1393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、変異キナーゼポリペプチドの単離、濃縮または精製。
  39. 断片が前記変異を含むという条件で、前記変異キナーゼポリペプチドは、配列番号1‐256に記載のアミノ酸配列またはその断片を含む、請求項38に記載の変異キナーゼポリペプチド。
  40. 前記ポリペプチドが変異を含むという条件で、前記変異キナーゼポリペプチドは、配列番号1〜256に記載のアミノ酸配列の、少なくとも30、35、40、45、50、60、100、200、または300の連続的なアミノ酸を含む、請求項38に記載の変異キナーゼポリペプチド。
  41. キナーゼポリペプチド変異体が、AATYK(AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70からなる群から選択され、前記キナーゼポリペプチド変異体は、 AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins14、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627FSX23、RON R813delinsRQ、ROS C76_R77ins9、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598delinsEVRSHX、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321QおよびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つの生殖系列の変化を含む、キナーゼポリペプチド変異体の単離、濃縮または精製。
  42. 断片が前記変異を含むという条件で、前記キナーゼポリペプチド変異体は、配列番号513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641に記載のアミノ酸配列またはその断片を含む、請求項41に記載のキナーゼポリペプチド変異体。
  43. 前記ポリペプチドが変異を含むという条件で、前記キナーゼポリペプチド変異体は、配列番号513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641に記載のアミノ酸配列の、少なくとも30、35、40、45、50、60、100、200、または300の連続的なアミノ酸を含む、請求項38に記載のキナーゼポリペプチド変異体。
  44. 前記ポリペプチドが天然物または組換え起源ものより単離された、請求項38‐43のいずれか1つに記載のキナーゼポリペプチド。
  45. 前記天然物が哺乳動物である、請求項44に記載のキナーゼポリペプチド。
  46. 前記哺乳動物がヒトである、請求項45に記載のキナーゼポリペプチド。
  47. 変異キナーゼポリペプチド、ポリペプチドドメインまたは断片がAATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70、および断片およびそれらのドメインからなる群から選択され、かつ前記変異キナーゼポリペプチド、ポリペプチドドメインまたは断片が、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、変異キナーゼポリペプチドまたは変異キナーゼポリペプチドドメインもしくは断片にのみ、特異的な結合親和性を有する、モノクローナルまたはポリクローナル抗体または抗体断片。
  48. 断片が前記変異を含むという条件で、前記抗体が配列番号1〜256のいずれか一つに記載のアミノ酸配列またはその断片を含む変異キナーゼポリペプチドに対して配向する、請求項47に記載の抗体または抗体断片。
  49. キナーゼポリペプチド変異体、ポリペプチドドメインまたは断片が、AATYK(AATK)、ACK1、AXL、CCK4、EPHA1、EPHA2、EPHA3、EPHB3、FAK、FES、HER2、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RON、ROS、RYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、およびZAP70、ならびにその断片およびドメインからなる群から選択され、かつ前記キナーゼポリペプチド変異体、ポリペプチドドメインまたは断片は、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ACK1 P725L、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 A777V、CCK4 S795R、EPHA1 S936L、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHB3 R514Q、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413FSX131、HER2 R1161Q、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins14、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON R813delinsRQ、ROS C76_R77ins9、RYK F516L、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598delinsEVRSHX、TXK R63C、TXK Y414fsX15、TYK2 E971fsX67、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 C482R、VEGFR3 R1321QおよびZAP70 K186fsXのうちの少なくとも1つの生殖系列の変化を含む、キナーゼポリペプチド変異体またはキナーゼポリペプチド変異体ドメインもしくは断片に対してのみ特異的な結合親和性を有する、モノクローナルまたはポリクローナル抗体または抗体断片。
  50. 断片が前記変異を含むという条件で、前記抗体は、配列番号513‐516、519、524‐525、527‐528、533、537‐538、543、547‐550、562、571−573、583‐587、589‐591、598、600‐601、607、616、620‐621、623‐624、626、630、632‐634、637、および640‐641のいずれか一つに記載の前記アミノ酸配列、またはその断片を含むキナーゼポリペプチド変異体に対して配向する、請求項49に記載の抗体または抗体断片。
  51. a)キナーゼ抗体の免疫複合体形成に適切な条件下でサンプルを、請求項47〜50のいずれか一つの抗体とプローブするステップと、およびb)前記キナーゼポリペプチドに結合した前記抗体の存在および/または量を検出するステップと、を含む、サンプル中の少なくとも1つの変異キナーゼポリペプチドまたはキナーゼポリペプチド変異体の存在および/または量を検出する方法。
  52. 請求項47〜50のいずれか一つの抗体および抗体断片を含む、請求項51の方法を実施するためのキット。
  53. さらに前記抗体または抗体断片の結合相手の接合体を含む、請求項52のキット。
  54. 前記抗体または抗体断片の前記結合相手の接合体は、検出可能な標識を含む、請求項53のキット。
  55. (a)断片が領域を含むという条件で、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、Arg、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチドを、試験物質と接触させるステップであって、前記キナーゼポリペプチドはAATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異、または任意の機能的なその断片を含み、(b)前記ポリペプチドの前記活性を測定するステップと、および(c)前記物質が、前記ポリペプチドの前記活性を調節するかどうかを特定するステップと、を含む、試験管内でキナーゼ活性を調節する化合物を同定する方法。
  56. 断片が前記変異領域を含むという条件で、前記キナーゼポリペプチドが、配列番号1〜256に記載のアミノ酸配列のいずれか一つ、または任意の機能的なその断片を含む、請求項55に記載の方法。
  57. (a)を含むという条件で、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、CCK4、CSFR1、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチドを、試験物質と接触させるステップであって、前記キナーゼポリペプチドは、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins14、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813delinsRQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76_R77ins9、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598delinsEVRSHX、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの生殖系列の変化、または任意の機能的なその断片を含み、(b)前記ポリペプチドの前記活性を測定するステップと、および(c)前記物質が前記ポリペプチドの前記活性を調節するかどうかを特定するステップと、を含む、試験管内でキナーゼ活性を調節する化合物を同定するための方法。
  58. 断片が前記変異領域を含むという条件で、前記キナーゼポリペプチドが、配列番号513‐642に記載のアミノ酸配列のいずれか一つ、または任意の機能的なその断片を含む、請求項57に記載の方法。
  59. (a)断片が変異領域を含むという条件で、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、ARG、AXL、BNIX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチドを細胞内で発現するステップであって、前記キナーゼポリペプチドが、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含み、または任意の機能的なその断片であって、(b)試験物質を前記細胞に添加するステップと、および(c)細胞表現型、または前記ポリペプチドと天然の結合相手間の相互作用の変化をモニターするステップと、を含む、生体内でキナーゼ活性を調節する化合物を同定するための方法。
  60. 断片が変異領域を含むという条件で、前記キナーゼポリペプチドは、配列番号1〜256に記載のいずれか一つのアミノ酸配列、または任意の機能的なその断片を含む、請求項59に記載の方法。
  61. (a)断片が変異領域を含むという条件で、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、Arg、AXL、CCK4、CSFR1、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2JREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼポリペプチドを細胞内で発現するステップであって、前記キナーゼポリペプチドが、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins14、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813delinsRQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76_R77ins9、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598delinsEVRSHX、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの生殖系列の変化を含み、または任意の機能的なその断片であって、(b)試験物質を前記細胞に添加するステップと、および(c)細胞表現型、または前記ポリペプチドと天然の結合相手間の相互作用の変化をモニターするステップと、を含む、生体内でキナーゼ活性を調節する化合物を同定するための方法。
  62. 断片が変異領域を含むという条件で、前記キナーゼポリペプチドが、配列番号513‐642に記載のアミノ酸配列のいずれか一つ、または任意の機能的なその断片を含む、請求項61に記載の方法。
  63. AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、Arg、AXL、BNIX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼの活性を調節する物質であって、前記キナーゼポリペプチドは、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077V、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938V、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、物質を治療を必要とする患者に投与することによる、増殖性の病気または疾患を治療または予防するための方法。
  64. 前記キナーゼポリペプチドが、配列番号1‐256に記載の前記アミノ酸配列のいずれか一つを含む、請求項63に記載の方法。
  65. AATYK (AATK)、ABL1、ACK1、ALK、Arg、AXL、CCK4、CSFRI、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3およびZAP70からなる群から選択されるキナーゼの活性を調節する物質であって、前記キナーゼポリペプチドは、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins14、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627FSX23、RON Y884_Q932del、RON R813delinsRQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76_R77ins9、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598delinsEVRSHX、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delのうちの少なくとも1つの生殖系列の変化を含む、物質を治療を必要とする患者に投与することによる、増殖性の病気または疾患を治療または予防するための方法。
  66. 前記キナーゼポリペプチドが、配列番号513‐642に記載の前記アミノ酸配列のいずれか一つを含む、請求項65に記載の方法。
  67. 患者における、増殖性の病気または疾患、もしくは増殖性の病気または疾患の発症のリスク予測を診断するための方法であって、前記病気または疾患は異常なタンパク質キナーゼ機能に起因するシグナル伝達経路の異常によって特徴付けられ、前記方法は、(a)生物学的サンプルを前記患者から取得するステップと、(b)前記サンプルと、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、Arg、AXL、BMX、BRK、BTK、CCK4、CSK、DDR1、DDR2、EGFR、EPHA2、EPHA3、EPHA4、EPHA5、EPHA6、EPHB1、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FER、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、HER4、IGF1R、INSR、ITK、JAK1、JAK2、JAK3、LCK、LMTK2(AATYK2/BREK)、LYN、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、SYK、TEC、TEK、TIE、TNK1、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、YES1、およびZAP70からなる群から選択される変異キナーゼポリペプチドであって、前記核酸分子でコードされる前記変異キナーゼポリペプチドは、AATYK F1195C、ABL1 G417E、ABL1 N789S、ABL1 G883fsX12、ACK1 H37Y、ACK1 E111K、ACK1 R127H、ACK1 M393T、ACK1 A634T、ACK1 S699N、ACK1 P731L、ACK1 R748W、ACK1 G947D、ACK1 S985N、ALK G1580V、ARG E332K、ARG V345A、ARG K450R、ARG M657I、ARG P665T、ARG R668C、ARG Q696H、ARG K930R、ARG S968F、ARG Q994H、AXL M569I、AXL M589K、AXL G835V、BMX A150D、BMX S254del、BMX N267I、BRK W78fsX58、BTK M489I、BTK W588C、CCK4 D106N、CCK4 T410S、CCK4 M746L、CCK4 Q913H、CSK Q26X、DDR1 R60C、DDR1 V100A、DDR1 R248W、DDR2 M117I、DDR2 R478C、EGFR N115K、EGFR A289V、EGFR P332S、EGFR I646L、EGFR T678M、EGFR P753S、EGFR E922K、EGFR A1118T、EPHA2 R315Q、EPHA2 H333R、EPHA2 G391R、EPHA2 P460L、EPHA2 H609Y、EPHA2 M631T、EPHA2 G662S、EPHA2 V747I、EPHA2 L836R、EPHA2 E911K、EPHA2 V936M、EPHA2 R950W、EPHA3 S46F、EPHA3 E53K、EPHA3 A777G、EPHA4 V234F、EPHA4 S803A、EPHA4 M877V、EPHA5 N81T、EPHA5 E85K、EPHA5 A672T、EPHA5 V891L、EPHA5 A957T、EPHA5 R981L、EPHA6 N291H、EPHA6 G513E、EPHA6 L622F、EPHB1 A39V、EPHB1 I837M、EPHB2 A83V、EPHB2 S98R、EPHB2 V136M、EPHB2 R270Q、EPHB2 P273L、EPHB2 R369Q、EPHB2 E686K、EPHB2 V762L、EPHB3 P6del、EPHB3 A517V、EPHB4 P231S、EPHB4 V547M、EPHB4 D576G、EPHB4 I610T、EPHB4 E890D、EPHB4 A955V、EPHB6 G353_E471del、EPHB6 A369T、EPHB6 L580F、EPHB6 E615K、EPHB6 A647V、EPHB6 S785R、EPHB6 R811C、FAK S329I、FAK Q440R、FAK A472V、FAK P901S、FER I240T、FER Q526L、FER Q599R、FES M323V、FES L690M、FES V724M、FGFR1 R78H、FGFR1 P252S、FGFR1 A268S、FGFR1 G539_K540del、FGFR2 I526T、FGFR4 Y367C、FLT3 V194M、FLT3 D358V、FLT3 V557I、FLT3 G757E、FLT3 R849H、FRK R64Q、FRK G119A、FRK R406H、FYN E521K、HER2 G518V、HER2 A830V、HER2 E930D、HER2 G1015E、HER2 A1216D、HER3 N126K、HER3 R611W、HER3 R667H、HER3 R1077W、HER3 R1089W、HER3 P1142H、HER3 L1177I、HER4 L753V、HER4 G936R、IGF1R T104M、IGF1R Y201H、IGF1R N209S、INSR L991I、ITK R448H、JAK1 I363V、JAK1 R494C、JAK1 N849fsX16、JAK2 F85S、JAK2 A377E、JAK2 L383P、JAK2 G571S、JAK2 E592K、JAK2 R1063H、JAK2 N1108S、JAK3 G62fsX47、JAK3 M511I、JAK3 P693L、JAK3 E698K、LCK L36fsX8、LCK F151S、LCK R484W、LMTK2 Q238P、LMTK2 A251T、LMTK2 G518V、LMTK2 D523Y、LMTK2 M758V、LMTK2 D793G、LMTK2 R828Q、LMTK2 L879M、LMTK2 A1008V、LYN F130V、MER E831Q、MET T17I、MET P366S、MET S691L、NTRK1 P453fsX15、NTRK1 L585fsX73、NTRK1 G595E、NTRK1 R748W、NTRK2 A586V、NTRK2 V622I、NTRK2 A647fsX54、NTRK3 V530fsX6、NTRK3 G608D、NTRK3 A631fsX33、PDGFRA G79D、PTK‐9 D258E、PTK‐9 K265R、PTK‐9 N333S、PYK2 S9I、PYK2 C395Y、PYK2 E404Q、PYK2 D424Y、PYK2 E798Q、PYK2 M885L、PYK2 T978M、RET A750T、RON F574fsX23、RON Q955H、RON A1022_K1090del、RON V1070fsX12、ROR1 R185H、ROR1 R429Q、ROR1 S870I、ROR1 P883S、ROR2 R302H、ROR2 C389R、ROR2 D390fsX46、ROR2 P548S、ROS R187M、ROS D709fsX16、ROS Q865fsX90、ROS A1443S、RYK H250R、RYK R504H、RYK A559T、SYK M34fsX3、SYK I262L、SYK E315K、SYK A353T、SYK R520S、SYK V622A、TEC L89R、TEC W531R、TEC P587L、TEK A615T、TEK A1006T、TIE S470L、TIE M871T、TNK1 A299D、TYK2 A53T、TYK2 S340fsX26、TYK2 R701T、TYK2 D883N、TYK2 R901Q、TYK2 A928V、TYK2 P1104A、TYRO3 S324C、TYRO3 E489K、TYRO3 S531L、TYRO3 N788T、TYRO3 P822L、VEGFR1 G203W、VEGFR1 S437L、VEGFR1 A673V、VEGFR1 R781Q、VEGFR1 M938Y、VEGFR2 E107K、VEGFR2 P1280S、YES1 K113Q、ZAP70 T155M、およびZAP70 M549Vのうちの少なくとも1つの変異を含む、変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子の標的領域と、ハイブリダイゼーションアッセイ条件下でハイブリダイズする核酸プローブとを接触させるステップと、および(c)標的領域のハイブリッドは前記病気または疾患の指標または性質である、前記プローブの存在または量を検出するステップと、を含む、方法。
  68. 前記核酸分子によってコードされる前記変異キナーゼポリペプチドが、配列番号1〜256に記載のアミノ酸配列の少なくとも一つを含む、請求項67に記載の方法。
  69. 断片が変異を有するという条件で、前記核酸プローブが、配列番号257〜512に記載のいずれか一つの前記核酸配列、もしくはその相補体または断片を含む、請求項67または請求項68に記載の方法。
  70. 患者における、増殖性の病気または疾患、もしくは増殖性の病気または疾患の発症のリスク予測を診断するための方法であって、前記病気または疾患は異常なタンパク質キナーゼ機能に起因するシグナル伝達経路の異常によって特徴付けられ、前記方法は、(a)生物学的サンプルを前記患者から取得するステップと、(b)前記サンプルと、AATYK(AATK)、ABL1、ACK1、ALK、Arg、AXL、CCK4、CSFRI、EGFR、EPHA1、EPHA10、EPHA2、EPHA3、EPHA7、EPHB2、EPHB3、EPHB4、EPHB6、FAK、FES、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、FLT3、FRK、FYN、HER2、HER3、JAK2、JAK3、LMTK2(AATYK2/BREK)、MATK、MER、MET、NTRK1、NTRK2、NTRK3、PDGRFA、PDGFRB、PTK‐9、PYK2、RET、RON、ROR1、ROR2、ROS、RYK、STYK、TEK、TNK1、TXK、TYK2、TYRO3、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3およびZAP70からなる群から選択される変異キナーゼポリペプチドであって、前記核酸分子でコードされる前記変異キナーゼポリペプチドは、AATYK G600C、AATYK G641S、AATYK F1163S、AATYK T1227M、ABL1 P829L、ABL1 S991L、ACK1 P725L、ACK1 R1038H、ALK K1491R、ALK D1529E、ARG K959R、AXL G517S、CCK4 P693L、CCK4 E745D、CCK4 A777V、CCK4 S795R、CSF1R H362R、EGFR R521K、EPHA1 A160V、EPHA1 V900M、EPHA1 S936L、EPHA10 L629P、EPHA10 V645I、EPHA10 G749E、EPHA2 R876H、EPHA3 I564V、EPHA3 R914H、EPHA3 W924R、EPHA7 I138V、EPHB2 P128A、EPHB3 R514Q、EPHB4 P231S、EPHB6 G107S、EPHB6 S309A、FAK T416fsX、FAK L926delinsPWRL、FES P397R、FES S72_K129del、FES E413fsX131、FGFR1 V427_T428del、FGFR2 M71T、FGFR2 H199_Q247del、FGFR3 T311_Q422del、FGFR4 V10I、FGFR4 L136P、FGFR4 G388R、FLT3 M227T、FRK G122R、FYN D506E、HER2 I655V、HER2 R1161Q、HER2 P1170A、HER3 S1119C、JAK2 L393V、JAK3 P132T、JAK3 P151R、JAK3 V722I、LMTK2 P30A、LMTK2 L780M、LMTK2 S910I、MATK A496T、MER E823Q、MER V870I、MET N375S、MET R988C、MET T1010I、MET V1238I、NTRK1 H604Y、NTRK1 G613V、NTRK1 R780Q、NTRK2 D466fsx14、NTRK3 E402_F410delinsV、NTRK3 G466_Y529delinsD、NTRK3 R711_V712ins14、PDGFRA L221F、PDGFRA S478P、PDGFRB P345S、PDGFRB T464M、PTK‐9 E195_V196insRPEDHIG、PYK2 G414V、PYK2 K838T、PYK2 V739_R780del、RET D489N、RET G691S、RET R982C、RON N440S、RON R523Q、RON Q473_D515del、RON R627fsX23、RON Y884_Q932del、RON R813delinsRQ、RON R1335G、ROR1 M518T、ROR2 T245A、ROR2 V819I、ROS T145P、ROS R167Q、ROS I537M、ROS S1109L、ROS D2213N、ROS K2228Q、ROS S2229C、ROS C76_R77ins9、RYK N96S、RYK F516L、STYK G204S、TEK P346Q、TEK V486I、TEK V600L、TNK1 D472_R473del、TNK1 M598V、TNK1 M598delinsEVRSHX、TXK R63C、TXK R336Q、TXK Y414fsX15、TYK2 V362F、TYK2 G363S、TYK2 I684S、TYK2 E971fsX67、TYRO3 I346N、VEGFR1 Y642H、VEGFR1 E982A、VEGFR1 P1201L、VEGFR2 V297I、VEGFR2 Q472H、VEGFR2 C482R、VEGFR2 P1147S、VEGFR3 Q890H、VEGFR3 R1321Q、ZAP70 K186fsX、およびZAP70 P296_S301delうちの少なくとも1つの生殖系列の変化を含む、変異キナーゼポリペプチドをコードする核酸分子の標的領域と、ハイブリダイゼーションアッセイ条件下でハイブリダイズする核酸プローブとを接触させるステップと、および(c)標的領域のハイブリッドは前記病気または疾患の指標または性質である、前記プローブの存在または量を検出するステップと、を含む、方法。
  71. 前記核酸分子にコードされる前記変異キナーゼポリペプチドは、配列番号513〜642に記載のアミノ酸配列の少なくとも一つを含む、請求項70に記載の方法。
  72. 断片が変異を有するという条件で、前記核酸プローブは、配列番号643〜772に記載の核酸配列のいずれか一つ、もしくはその相補体または断片を含む、請求項70または71に記載の方法。
  73. 前記患者がヒトである、請求項63〜72のいずれか一つに記載の方法。
  74. 前記増殖性の病気または疾患が癌である、請求項63〜73のいずれか一つに記載の方法。
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