JP2010510483A - サンプルを解析するための装置、配置および方法 - Google Patents

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Abstract

サンプルを解析する装置(100)であって、ビーム(102)によって、一部の電気的特性が局部的に変化するように適合されたビーム感応構造(101)であって、前記ビームは、前記ビーム感応構造の前記一部に照射される、ビーム感応構造(101)と、前記サンプルを収容するように適合された、サンプル収容ユニット(103)と、を有し、前記ビーム感応構造(101)および前記サンプル収容ユニット(103)は、前記ビーム感応構造(101)の前記一部の前記電気特性の前記局部的な変化によって、前記サンプル収容ユニット(103)の対応する部分において、前記サンプルの解析特性が局部的に変化するように配置され、前記ビーム感応構造(101)は、有機光伝導体を有することを特徴とする装置。

Description

本発明は、サンプルを解析する装置に関する。
また、本発明は、サンプルを解析する配置に関する。
さらに、本発明は、サンプルを解析する方法に関する。
バイオセンサは、生物学的部材と物理化学的もしくは物理的検出器部材とを組み合わせて、検体の検出を行う装置である。
Chiou,PY,Ohto,AT,Wu,MCの、「光結像法を用いた、単一セルおよび微小粒子の大量平行操作」、ネイチャー、436巻、p370-372、2005年には、光画像駆動式誘導泳動技術が示されており、この技術では、単一粒子の操作のため、光伝導性表面での電場の高解像度パターン処理が可能となる。
Dholakia,Kの「光電子ピンセット」、ネイチャー、4巻、p579-580、2005年には、光伝導性層上に投射された低出力光画像によって、大面積領域に不均一電場を発生させ、これにより、配線および電極を使用せずに、粒子の操作や分別を行うことができることが示されている。
国際公開第WO2000/14515号には、透明基板上に複数の試験サイトを有する生物分子解析器が示されており、各試験サイトは、それに設置されたプローブ分子を有する。対応する試験サイトと光学的な位置が揃うように、アドレス処理可能な光源の配列が配置される。複数の試験サイトと接するように、サンプル分子を含む溶液が配置される。アドレス可能な光源の配列と光学的に位置が揃うようにして、複数の光検出器を有する検出器配列が配置され、一つの光検出器は、各光源に対応し、検出器配列と複数の試験サイトの間には、光フィルタが配置され、これにより、光源からの光は、吸収され、試験サイトからの光は、検出器配列の方に透過される。
しかしながら、バイオセンサをアドレス処理する際の、複雑なアドレス処理方式のため、従来のバイオセンサのコストは、高くなってしまう。
国際公開第WO2000/14515号パンフレット
Chiou,PY,Ohto,AT,Wu,MC、「光結像法を用いた、単一セルおよび微小粒子の大量平行操作」、ネイチャー、436巻、p370-372、2005年
本発明の目的は、安価な方法で製造することのできる、サンプル解析システムを提供することである。
この目的の実現のため、独立請求項として、サンプルを解析する装置、サンプルを解析する配置、およびサンプルを解析する方法が提供される。
本発明の一例としての実施例では、サンプルを解析する装置が提供され、この装置は、
ビームによって、一部の電気的特性が局部的に変化するように適合されたビーム感応構造であって、前記ビームは、前記ビーム感応構造の前記一部に照射される、ビーム感応構造と、
前記サンプルを収容するように適合された、サンプル収容ユニットと、
を有し、
前記ビーム感応構造および前記サンプル収容ユニットは、前記ビーム感応構造の前記一部の前記電気特性の前記局部的な変化によって、前記サンプル収容ユニットの対応する部分において、前記サンプルの解析特性が局部的に変化するように配置される。
本発明の別の一例としての実施例では、サンプルを解析する配置が提供され、この配置は、
前述の特徴を有する装置と、
前記装置の前記ビーム感応構造の前記一部に照射される、前記ビームを発生するように適合されたビーム発生ユニットと、
を有する。
本発明のさらに別の一例としての実施例では、サンプルを解析する方法が提供され、この方法は、
ビーム感応構造の一部にビームを照射(誘導)するステップであって、前記ビームの照射により、前記ビーム感応構造の前記一部の電気的特性が局部的に変化する、ステップと、
サンプル収容ユニットに、前記サンプルを提供するステップと、
前記ビーム感応構造の前記一部の前記電気的特性の前記局部的変化によって、前記サンプル収容ユニットの対応する部分において、前記サンプルの解析特性が変化するように、前記ビーム感応構造および前記サンプル収容ユニットを配置するステップと、
を有する。
本願において、「サンプル」という用語は、特に、解析されるいかなる固体、液体、もしくは気体状の物質、またはこれらの組み合わせを表しても良い。例えば、物質は、液体またはサスペンションであっても良く、特に、生物学的物質であっても良い。そのような物質は、タンパク質、ポリペプチド、核酸、脂質、炭水化物、またはフルセル等を含んでも良い。
「ビーム感応構造」という用語は、特にいかなる材料を表しても良く、ビーム感応構造の電気的特性に関し、照射ビームによって選択的に影響される特性を有する、特に層として定形される材料を表しても良い。換言すれば、ビームがビーム感応構造の一部に照射されると、照射された位置の電気的挙動は、ビーム感応構造の被照射位置の電気的挙動とは異なるものとなる。
「電気的特性」という用語は、特に、オーム抵抗(または電気伝導性)、インピーダンス、キャパシタンス、誘導性等を表す。特に、光伝導体が光照射されると、オーム抵抗が低下しても良い。
「解析特性」という用語は、特に、(流体)サンプルの解析に関する特性、例えば物理的特性(例えば電荷誘導引力もしくは斥力、または濃度)、化学的特性(例えばpHの値)、生物的特性(例えば生物的活性度)等を表しても良い。
「ビーム」という用語は、特に、横方向に制限された光子もしくは粒子の束、または特定の伝播方向を有する音響波を表しても良い。そのようなビームは、光ビーム、電子ビーム、音響ビーム、超音波ビームであっても良い。必要なことは、ビームが、ビーム感応構造との間で、相互作用を開始し得ることだけであり、これにより、ビーム感応構造の電気的特性が特徴的に変化する。
「ビーム発生ユニット」という用語は、特に、レーザ、X線管のようなビーム源、または超音波源、または電子源を表しても良い。
「基板」は、ガラス、プラスチック、または半導体のような、いかなる適当な材料で構成されても良い。一例としての実施例では、部分的にまたは(実質的に)完全に、ビームに対して透過性である基板を提供することが有意である。例えば、光ビームを使用する場合、ガラス基板が適正な選定である。従って、「基板」という用語は、全般に、関心部分または層の下側にある、層用の素子を表す際に使用されても良い。また、「基板」は、例えばガラスまたは金属層のような、上部に層が形成されるいかなる他の基部であっても良い。本発明の一例としての実施例では、ビームは、対応するビーム感応層への照射に使用され、この層の特定の部分に、選択的および局部的に照射されるビームによって、ビーム感応層の、特に電気伝導性のような電気的特性が改変される。従って、基板をビーム(例えば光ビーム)でアドレス処理することが可能となり、従来より基板に提供されてきた、高価な電気アドレス処理部材を排除することが可能となる(例えば集積回路部材のような)。基板は、接触配線をほとんど必要とせず、あるいは光電池層が導入される場合、配線は、完全に不要となる。従って、基板は、比較的容易に製造することができ、光ビーム(あるいは電子ビームのような、他の種類のビーム)を、高精度で、容易に制御することが可能となるため、アドレス処理方式は、極めて有効に行うことができる。従って、機能および資材は、(バイオセンサ)基板から、外部制御ユニットにシフトし、これにより使い捨て部材を提供することが可能となる。従って、使い捨て部材は、安価に製造され、複数の使用部材(外部アドレス処理装置など)に、より高価な部材を含めることができる。
従来の場合、高速の無機光伝導体材料は、(高周波数)の交流電流と組み合わせて使用され、これにより、中性粒子の誘導泳動が促進される。これに対して、本発明の一例としての実施例では、光ビームによる照射に対する電気的に応答に関して、十分に遅くなるように構成された有機光伝導体が使用される。換言すれば、有機光伝導体が照射を受けると、その電気伝導性に対応する電荷は、従来の無機光伝導体に比べて、十分に長い時間持続する。極めて迅速な応答の場合、照射の際に、印加電圧しか存在しない。光源および電圧は、いかなる位置でも、同時に存在する必要がある。前記位置で、電圧をサンプル容積に結合するためである。比較的ゆっくりとした応答特性では、有機光伝導体は、バイオチップの部分でのアドレス処理により、適正に作動するようになり、さらには、一つの光源を用いて、バイオチップの複数の位置で、同時にアドレス処理を行うことが可能となる。この有機光伝導体の有意な特徴が、本発明の一実施例に使用され、短光パルスを用いた場合であっても、サンプルの電圧は、比較的長時間の間、改変される。これにより、帯電分子の輸送のような用途が可能となる。これに加えて、有機光伝導体材料には、湿式処理プロセスを適用することが可能であり、この材料は、比較的安価となる。また、そのような有機光伝導体を結合する電極は、AC電圧よりも単純なDC電圧で駆動され得る。
その結果、恒久電気伝導線を介した粒子の駆動をなくすことが可能となり、高価なフォトリソグラフィ法を適用する必要性がなくなる。必要な場合、一時的な「バーチャルな」電極構造が形成されても良い。ビームは、小さな断面積で提供されるため、電極構造の寸法を小さくすることが可能となる。これにより、微小流体装置内で、電界の影響の下、DNA、セル、タンパク質等のような粒子を操作することが可能となる。そのような流体装置では、サンプルは、入口を介して供給され、出口を介して排出される。入口と出口の間には、流体構造(基板内に形成された溝、バルブ、タップ等)が提供されても良い。
従って、本発明の一例としての実施例では、低コスト使い捨てバイオカートリッジの光アドレス処理が可能となる。本発明の一例としての実施例では、分子診断に使用される、バイオチップまたはラボオンチップ(lab-on-chip)の価格を有意に抑制する方法が提供され、この方法では、低コストサンプル担体から、チップをアドレス処理する方法を分離することができる。サンプル担体が活性電子部材(例えばトランジスタ)を含むことは、必ずしも必要ではなく、代わりに、カートリッジ/バイオチップ解析器(例えば、ベンチトップマシン、または携帯装置)から、光信号を受信する手段を有しても良い。サンプル担体内の光受信機は、不飽和有機光伝導体層の形態であっても良く、この層の抵抗は、例えば走査レーザのような、光変調装置による照射により、局部的に低下する。時間依存性電圧パターンは、カートリッジ解析器から、光伝導体の照射により、光学的にサンプル担体に書き込まれる。この電圧プロファイルを用いて、電気速度論的に、あるいは電圧パターンを空間的に変化させ得る他の手段を用いて、帯電生物粒子が操作(例えば輸送、混合)される。
また、ビームを使用して、抵抗に対して負の温度係数を有する層を加熱しても良い。層の材料は、酸化マンガン、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化鉄、酸化銅、酸化チタン、半導体材料、およびドープされた半導体材料からなる群から選定されても良い。ラボオンチップカートリッジは、例えば、サンプルの相互コンタミネーションを回避するため、使い捨て形式であることが望ましい。
極めて低コストで利用可能な、いくつかの生物化学試験がある。例えば、妊娠検診は、尿内の特定のタンパク質を検出することにより行うことができる。これより高価な、他の診断試験があるものの、通常、使い捨てカートリッジは、できる限り安価である必要がある。基板上の部材の統合により、従来の検定に比べて、コストが抑制されるが、この場合でも、基板上の構造を定めるために必要な処理プロセス量による、顕著なコストが残る。マスクステップの数を抑制し、または完全になくした場合、使い捨て品のコストは、有意に抑制される。
本発明の一例としての実施例では、サンプル担体に有機光伝導体層を導入することができ、カートリッジ解析器(例えば、ベンチトップマシン、携帯リーダ/装置)からの光信号の検出が可能となる。光信号は、カートリッジ内の有機光伝導体の抵抗を局部的に低下させ、結果的に、印加光パターンによって定まる電圧パターンが得られる。この電圧パターンは、サンプル(例えば流体)室/チャネル内に電場を形成し、これは、生物粒子の移動に関係する各種手段に利用することができる。
次に、本装置の別の一例としての実施例について説明する。しかしながら、これらの実施例は、配置および方法にも適用され得る。
本装置は、基板を有しても良く、ビーム感応構造は、基板上に構成されても良い(直接または1もしくは2以上の中間層を介して)。例えば、基板は、平坦表面を有しても良く、該平坦表面の上には、ビーム感応構造の層(例えば光伝導体)が設置または成膜される。これにより、化学気相成膜法(CVD)、原子層成膜法(ALD)、スパッタ法、または湿式処理プロセスの場合、スピン/スプレー/印刷法のような、標準的な成膜処理プロセスを用いて、安価で簡単な構造を得ることができる。
ビーム感応構造は、基板上に形成された非パターン化層であっても良い。換言すれば、ビーム感応構造は、連続層であっても良い。これにより、後工程で、フォトリソグラフィ法のような高価なパターン化処理プロセスを実施する必要がなくなり、単一の成膜工程で、ビーム感応構造または層を成膜することが可能となる。
あるいは、ビーム感応構造は、基板上に形成された、パターン化層であっても良い。ビーム感応構造をパターン化することにより、システムの空間解像度が向上する。そのようなパターン処理は、単一のリソグラフィ法およびエッチング工程を用いて実施され、従って、妥当な労力で実施することができる。あるいは、パターン処理は、湿式処理層の印刷処理プロセスの結果として、実施されても良い。
基板は、ビームに対して透明であっても良い。特に、基板は、光学的に透明であっても良く、例えばガラスまたはプラスチックで構成される。基板が透明な場合、ビームは、実質的に減衰または吸収されずに、基板を透過しても良い。
基板は、回転ディスクであっても良い。そのような構成では、基板は、回転可能であり、ビーム発生ユニット(例えば一次元ビーム配列の形態)を、空間的に固定した状態にして、後の走査の際に基板を動かすことが可能になる。あるいは、ディスクの回転方向に対してある角度の方向に走査されるように構成された、単一のビームも想定される。その後、ディスクの回転により、および回転ディスク上に光ビームを誘導することにより、回転ディスクのリング部が選定され、ここに周囲の位置とは異なる他の電気的特性が付与される。あるいは、ビームをパルス照射することにより、ディスク表面の微小部分のみが選定され、ここに周囲の位置とは異なる他の電気的特性が付与される。
本装置は、基板とビーム感応構造の間に、電気伝導性構造を有しても良く、該電気伝導性構造は、ビームに対して透明であっても良い。そのような電気伝導性構造では、例えばサンプルの帯電粒子に影響を及ぼす、例えば供給電圧のような電気信号を、ビーム感応構造に供給することが可能となる。そのような光透過性電気伝導性構造の例は、ITO(インジウムスズ酸化物)である。
ビーム感応構造は、該ビーム感応構造の一部に照射されるビームによって、ビーム感応構造の前記一部のオーム抵抗(R)が、局部的に変化するように適合されても良い。オーム抵抗または電気伝導性を変化させることにより、ビーム感応構造とサンプルチャンバに対する電圧分配を、そのような空間における帯電粒子の操作のため、選択的に使用することができる。そのような粒子は、DNA分子またはタンパク質であっても良い。従って、そのような粒子は、光ビームによって定まる走査方式に従って移動しても良い。
ビーム感応構造は、該ビーム感応構造の一部の電気的特性が、ビームによって局部的に(すなわち、照射部分においてのみ)変化するように適合されても良く、ビームは、電磁放射線ビーム、光ビーム、電子ビーム、または機械波ビームであっても良い。一例としての実施例では、光ビームが使用され、例えば通常の場合、発光ダイオード(LED)によって生じる光ビームが使用される。この場合、十分に高強度の単色の空間制限ビームが生じるという利点が得られる。ただし、別の方法として、電子ビーム、プロトンビーム、または他のいかなる帯電粒子のビームを、表面に誘導して、電気的特性を局部的に変化させることも可能である。
ビーム感応構造は、光伝導体であっても良く、特に有機光伝導体であっても良い。「光伝導体」という用語は、特に、光放射線の影響下において、オーム抵抗の値または電気的特性が変化する材料を表しても良い。そのような材料の一例は、トリニトロフルオレンオン(trinitrofluorenone)、またはPVK(ポリビニルカルバゾールマトリクス)におけるジリチウムフタロシアニンである。ただし、他の材料を使用しても良い。
装置(特に基板)は、いかなる活性電子部材を含んでいなくても良い。「活性電子部材」という用語は、特に、トランジスタ、ロジックゲート等のような電気回路特性を活性に制御する、いかなる電子部材(例えばモノリシックに一体化された部材)を表しても良い。基板は、そのようないかなる電子部材も有さず、この場合、基板は、低コストで製造され、装置は、使い捨てシステムに特に適したものとなる。電子部材の一部または全ては、光学的なアドレス処理装置から、外部走査ユニットにシフトされ、この外部走査ユニットの使用により、長時間使用が可能となる。従って、本システムは、経済的な方法で製造することができる。
装置は、ビーム感応構造と対極の間に電圧を印加するように適合された、電圧供給ユニット(電圧源など)を有しても良く、この場合、サンプル収容ユニットは、ビーム感応構造と対極の間に配置される。すなわち、ビーム感応構造と対極の間の隙間には、サンプルチャンバが配置されても良い。そのような配置構成により、サンプルチャンバに電場を発生することが可能となり、ビーム感応構造へのビーム照射によって、この部分が選択的に改変される。換言すれば、ビームが存在しない場合、ビーム感応構造層の全体にわたって、電圧低下が生じる。ビーム感応構造にビームが照射される別の構成では、電圧低下は、実質的にサンプルの全体で生じ、これにより、対応する電場により、サンプルの電気的に帯電した成分が影響を受ける。この場合、そのような帯電粒子のサンプルチャンバ内での移動、濃縮、収容、または排出が可能となる。従って、装置は、ある種の分子輸送装置として使用される。
装置への電圧印加が高周波数で振動する場合、非帯電粒子は、誘電泳動により操作される。装置への直流電流(DC)または直流電圧の印加は、装置への交流電流(AC)または交流電圧の印加よりも好ましい。分子またはセルの輸送の場合、比較的安定な電圧低下が可能となるからである。
装置は、ビーム感応構造からサンプル収容ユニットを分離する、生物互換性コーティングを有しても良い。「生物互換性」という用語は、特に、コーティング材料がサンプルとして解析される生物分子またはシステムにとって有害ではない、コーティングの材料特性を表しても良い。そのようなコーティングの一例は、ヒドロゲル、例えばポリアクリルアミドである。(ビーム感応構造の一実施例である)有機光伝導体層自身が生物互換性材料で構成される場合、そのようなコーティングは、省略しても良い。
装置は、粒子(例えば生物学的粒子)検知(すなわち、粒子の存在の定性的または定量的検出)、ラボオンチップの実施、電気泳動の実施、サンプル輸送(すなわち装置内への粒子の移動)の実施、サンプル混合の実施(すなわち、例えば化学反応を開始させる、2または3以上の成分の混合)、細胞溶解、サンプル洗浄、サンプル純化(例えばタンパク質純化)、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の開始、または混成解析の実施(すなわち、被検出分子と不動化捕獲分子の間の相互作用の開始)、からなる群の少なくとも一つに適合されても良い。
次に、本配置の別の一例としての実施例について説明する。ただし、これらの実施例は、装置および方法にも適用することができる。
本配置は、制御ユニットを有しても良く、この制御ユニットは、予め定められたサンプル解析手順に従って、ビーム発生ユニットを制御するように適合される。そのような制御ユニットは、例えば、マイクロプロセッサまたはCPU(中央演算処理ユニット)であっても良く、これにより、装置および/またはビーム発生ユニットの動作を中枢的に制御することができる。サンプル解析手順は、例えば入力インターフェースを介して、ユーザによって定められても良い。あるいは、そのようなサンプル解析手順は、自動工程であっても良く、所定の方法で、サンプルが解析されても良い。例えば、ラボオンチップ用途では、制御ユニットは、そのようなラボオンチップにおいて実施される、全ての個々の工程を集中制御しても良い。これには、成分の混合、基板に沿った成分の輸送、基板の特定の部分としての成分の収容、等が含まれる。
ビーム発生ユニットは、ビーム感応構造を走査するように適合されても良い。例えば、走査可能なレーザを用いることにより、空間抑制ビームに、高い光強度を発生させることができる。ビームを走査することにより、ビーム感応構造の電気伝導性部分は、空間的に移動し、これにより、いかなる所望の空間アドレス処理パターンをサンプルに適用することも可能になる。
ビーム発生ユニットは、可変強度を有するビームを発生するように適合されても良い。強度を変化させることにより、電気伝導度の値が同様に変化する。これにより、サンプル中の帯電粒子に付与される力の振幅および極性を変えることが可能となる。例えば、電圧の極性を変えることにより、引力または斥力を発生させることができる。これにより、分子は、各所望の方向に、効率的に輸送される。
ビーム発生ユニットは、複数の不連続なビーム部を有するビームを発生するように適合されても良い。換言すれば、ビーム発生ユニットは、それ自身が異なる部分を有する光ビーム、または分離サブビームのパターンを表す光ビームを発生しても良い。この場合、分子の移動方式の空間精度を高めることが可能となる。
本配置は、ビーム発生ユニットとビーム感応構造の間に配置された、ビームパターン処理部材を有しても良く、このビームパターン処理部材は、ビームをパターン化するように適合される。そのような構成では、透明および不透明部を有するパターン処理部材により、従来のいかなるレーザビーム等を使用して、パターン化を行うこともできる。
本配置は、ビーム発生ユニットとビーム感応構造の間に配置された、ビーム焦点化部材を有しても良く、このビーム焦点化部材は、ビームを焦点化または平行移動するように適合される。そのようなビーム焦点化部材は、レンズであっても良く、例えば可変焦点レンズを有するレンズであっても良い。そのようなレンズは、液晶レンズ、流体レンズ、または固体レンズであっても良い。
本発明の前述のおよび他の態様は、以下に示す実施例、およびこれらの実施例を参照した説明から明らかである。
本発明の一実施例による配置を示す図である。 本発明の一実施例による生物粒子を光アドレス処理する光アドレス装置の概略的な断面図である。 本発明の一実施例によるサンプルおよび装置の概略的な断面図である。 僅かな光しか存在しない場合に、図3の電極に電圧が印加された際に生じる状況を示した図である。 図3の電極に電圧が印加され、光が照射された際に、帯電粒子の移動が生じる状況を示した図である。 印加電場の影響下におけるDNAの移動を示す一連の画像である。暗いバンドは、DNA欠乏領域であり、明るいバンドは、DNA濃縮領域である。 印加電場の影響下におけるDNAの移動を示す一連の画像である。暗いバンドは、DNA欠乏領域であり、明るいバンドは、DNA濃縮領域である。 印加電場の影響下におけるDNAの移動を示す一連の画像である。暗いバンドは、DNA欠乏領域であり、明るいバンドは、DNA濃縮領域である。 時間の関数としてのレーザ強度を概略的に示した図である。レーザ束の中心は、この動作の間、固定される。 図9の手順によって得られた2次元電場プロファイルを示した図である。 放射状電場が生じるシャドーマスクのパターンを示した図である。 光伝導体へのレーザビームの走査を介した、帯電粒子の移動を概略的に示した図である。 光伝導体の表面の電位島を示した図である。 紙(ヒドロゲルでコーティングされた電極)の長手軸に沿った、直線電極配列によってパターン化されたサンプルの写真である。
以下、実施例を参照して、本発明についてより詳しく説明する。ただし、これらの実施例は、本発明を限定するものではない。
図面は、概略的なものである。異なる図面において、同じまたは同様の素子には、同じ参照符号が付されている。
以下、図1を参照して、本発明の一実施例によるサンプル解析用の配置150について説明する。
配置150は、サンプルを解析する装置100を有し、これについては、以降に詳細に説明する。また、ビーム発生ユニットを構成するレーザまたはLED110が提供され、これにより発生した光ビーム102は、装置100の光伝導体層101の部分130に照射される。
より詳細には、装置100は、ビーム感応構造として、光伝導体層101を有し、このビーム感応構造は、光伝導体層101の部分130に照射される光ビーム102により、光伝導体層101の照射部分130の電気伝導性が局部的に変化するように適合される。
また、例えば生物学的サンプルのような被解析サンプルを収容するため、サンプル収容ユニット103、特にサンプルチャンバが設けられる。本計画では、サンプルの帯電粒子113が示されている。帯電粒子113は、DNA分子であっても良く、コーティングまたは不動化層108の表面で不動化された分子114が捕獲される場合、帯電粒子113は、混成によって捕獲分子114に結合される。
図1から明らかなように、ビーム感応構造101およびサンプル収容ユニット103は、光伝導体層101の部分130の電気伝導性の局部的な変化によって、サンプル収容ユニット103の対応する部分140におけるサンプルの解析が局部的に変化するように配置される。換言すれば、レーザ110が光ビーム102を放射し、この光ビーム102が光伝導体層101の部分130に照射されると、この特定の部分130では、層101の周囲の部分に比べて、オーム抵抗が局部的に低下する。
電圧供給ユニット106によって、伝導性層201(基板104と光伝導体130の間に配置)と対極107との間に印加される電圧が生じ、その後、局部的に、照射部分130に対応する部分140において電圧が生じると、特に、空間的に割り当てられた部分140において、この電圧の電圧低下が生じる。特に、ビーム102における光伝導体101の表面は、適正に定められた電圧を有するが、この領域の下側の容積140は、図1に概略的に示すように、必ずしも「垂直」ではない。実際には、サンプル領域140の容積は、よりベル型となる。その結果、電気的な引力(または斥力である。電圧の極性、および帯電分子113の帯電の種類に依存する)が発生し、対応する領域140に収容される分子113が引き寄せられ、さらには捕獲分子114に接近する。従って、混成開始が助長され、解析が促進される。
より正確には、装置100は、上部に電極層201が形成されたガラス基板104を有し、この電極層の上には、光伝導体層101が設置される。本実施例では、光伝導体層101は、ガラス基板104上に形成された、非パターン化連続層である。基板104は、ガラスで構成されているため、光ビーム102に対して透明であり、部分130の電気伝導性の改変の際に、ビーム102の、実質的に最大限の強度を利用することができる。
装置100の選択部分130の光アドレス処理は、外部電磁放射線源110を介して定められるため、FETのような、いかなる活性集積回路部材も有さない基板104を製造することが可能となる。これにより、低コストで装置100を製造することが可能となる。
電圧供給ユニット106は、伝導性層201と対極107(ITO、インジウムスズ酸化物、電気伝導性および光透過性材料で構成されても良い)の間に、電圧(例えば60V)を供給するように適合される。サンプル収容ユニット103は、光伝導体層101と対極107の間の容積である。対極107は、必ずしも、光伝導体101を含む基板104の反対側に、直接設置される必要はない。これは、離して設置されても、光伝導体101と同じ基板104上に集積されても良い(ただし、光伝導体材料で被覆しないことが好ましい)。
必要な場合、層101上には、生物互換性コーティング層108が設置され、この層により、サンプル収容ユニット103がビーム感応構造101から分離されても良い。この場合、測定精度低下またはサンプル品質の低下のリスクを発生させることなく、より高感度の生物分子を検出することができる。図1には示されていないが、必要な場合、対極107も、生物互換性コーティングで被覆されても良い。生物互換性コーティング層108は、ヒドロゲル材料であっても良く、この中には、UV架橋によって、またはストレプトアビジン−ビオチン連鎖によって、混成サイトが容易に導入される。
レーザ110によって、装置100の部分130が照査されると同時に、電圧供給ユニット106によって、電極101、107の間に電圧が印加されると、図1から認められるように、サンプルチャンバ103の中央部140においてのみ、サンプルにわたる電圧低下が生じ、被検出分子113の大部分がここに収容される。これにより、選択部分130に接近配置された捕獲分子114と分子113の間で、特定の相互作用を助長させることができる。これにより、測定が迅速化される。
開口131が設けられ、これにより、レーザ110で生じたビーム102は、横方向において、特定の空間幅に抑制される。また、CPU111によって制御され得るレンズ112が示されているが、これは、調節可能な焦点長を有する。これにより、特定の測定仕様に合致するように、システム150の光特性を正確に調節することができる。また、システムは、ビームをサンプルに対して走査するように、適合されても良い。
次に、本発明の一例としての実施例による光アドレス処理カートリッジ200の構成について、より詳しく説明する。
構造は、単純であり、図2には断面を概略的に示す。
まず、透明(例えばガラス)基板104上に、透明導体の連続層201(例えばITOのような透明導電性酸化物)が設置される。次に、ITO上に、未構造化光伝導体材料101が設置される(トリニトロフルオレンオン(trinitrofluorenone)、またはPVKにおけるジリチウムフタロシアニン)(光伝導体は、生物互換性であることが好ましい)。サンプル担体202(基板104と一体化形成されても良い)の上部(内側)表面には、第2の伝導性層107が設置される。これは、透明であっても良く、あるいは不透明導体(例えば金属)を使用しても良い。実際には、これは、しばしば、反射性金属で構成された、一つの電極を有することが好ましい。底部基板を介して、照射が行われる場合、上部基板の内側の電極は、金属である必要がある。これは、未吸収光を、光伝導体を介して逆向きに反射するため、有効感度が向上する。逆に、照射が上部から行われる場合も、底部基板上の光伝導体の下側の反射性電極により、光伝導体の有効感度が向上する。
単純な実施例(以降に示す)では、全ての層は、構造化されておらず、フォトリソグラフィ処理は、不要である。従って、サンプル担体202は、極めて低コストである。光伝導体101は、照射される際には、液体(サンプル)に比べて十分に小さな抵抗を有し、照射されない際には、十分に大きな抵抗を有するように設計されることが好ましい。これは、上部導体107と底部導体201の間に、電圧Vが印加されたときに(僅か2つの電気的接触で十分である)、印加電圧Vが、光伝導体101(照射なし)またはサンプル(照射)のいずれかに印加されることを意味する。サンプルが、DNAまたはタンパク質のような帯電粒子113を有する場合(これらは、等電点にはない)、サンプルにわたる電圧低下により、電場が形成され、粒子113の帯電および電場の極性に依存して、粒子113が収集され、あるいは排出される。
生物互換性コーティングまたは生物互換性コーティングのスタック(図2には、示されていない)は、光伝導体101および/または上部導体107の上部に設置されても良い。生物互換性コーティングの特性(例えば厚さ、導電性)は、光アドレス処理の提案された原理に、実質的に影響を及ぼさないようにされ、すなわち、この生物互換性コーティングにわたる電圧低下によって、湿式サンプル(例えば流体)にわたる所望の電圧低下の発生が妨害されないように選定される。これは、ヒドロゲル層によって満たされる。
以下、本発明の一例としての実施例による、帯電粒子113の光アドレス処理について説明する。
光伝導体101を照射するという概念により、帯電粒子113が移動することを示すため、非生物学的粒子を用いた実験を行った。この場合、図2に示す構成とは、僅かに異なる積層構造を使用した。
図3に示す装置300の断面から明らかなように、このシステムは、2つの垂直電極の代わりに、2つの水平電極301、302を有する。サンプル303は、図3に示されているものと同様である。
図4では、2つの電極301、302の間に印加される電圧は、60Vであるが、光伝導体101は、僅かの光にしか暴露されておらず、(実質的に)全ての電圧が、光伝導体101にわたって低下する。従って、粒子は、ブラウン運動により、容積を介して分散される。
しかしながら、光伝導体101が照射されると、サンプル303にわたる電圧が低下し、正に帯電された粒子は、図5に示すように、アース電位(0V)に維持された電極の方に移動する。
この図には、光アドレス処理を使用して、帯電粒子を操作することが示されている。
次に、DNAの電気的に誘導された移動について、説明する。
DNA断片(Eコイル)は、蛍光色素を用いてラベル化され、図3に示したものと同じサンプル構造内に配置される。ただし、この場合、光伝導体層101は、存在しない。電極間に電圧が印加され、DNA粒子113の動きが観察される。図6乃至図8には、観察結果を示すが、電圧極性は、各像間において、反転されている。
図6乃至図8において、黒い線のマトリクスは、画素構造であり、厚い水平な明るいおよび暗いバンドは、それぞれ、DNAの濃縮および欠乏領域である。この結果は、生物学的帯電粒子(例えば、PCR溶液中のDNA)が、電場を介して操作することができることを示している。
図6乃至図8において、左上の暗いパッチは、サンプルに起因するものである。図6乃至図8において、グリッド構造は、包囲層のため生じる。関連する構造は、図6乃至図8において、左から右に、サンプルを横断する線として走っている電極であり、これらは、左側(E1)と右側(E2)を接続している。示された実施例では、電極は、相互に交錯する櫛側電極である。一つの指摘すべき事項(図6乃至図8では、視認することは難しい)は、蛍光粒子の強度がE1(図7)およびE2(図8)の線上で最大となることである。
本発明の一例としての実施例では、基板に向って帯電粒子を引き寄せる方法は、分子(例えばDNA鎖、抗体)を捕獲するステップを有し、従って、ターゲット分子が捕獲分子と接触して、混成化する機会が増加する。これは、単に、光源(レーザスポット)を、捕獲分子層が設置された所定位置に維持することにより、行われても良い。これにより、光伝導体層の抵抗の局部的な低下により、垂直な電場が生じ、適正な電圧極性が提供されると、所与の帯電粒子が表面に引き寄せられるようになる。電圧を反転させると、電圧または光強度の変化によって、結合された分子の逼迫を評価することができる。この実施例では、粒子は、垂直場成分のみに感応し、水平な方向の集束効果は生じない。蛍光信号を励起させる際に使用されるものと同様のレーザビームを用いて、光伝導体を活性化させ、この垂直な方向の力を助長することも可能である。この場合、大きなストークスシフトを示す蛍光マーカを使用し、蛍光信号を吸収しない光伝導体を選定することが有意である。
本発明の一例としての実施例では、帯電粒子の水平方向の集束は、各種方法で行うことができる。一つの方法は、レーザ束に、可変焦点長のレンズ(例えば、液晶または流体焦点)を配置することである。ビームは、レーザと焦点が合うように配置され、その後レーザは、スイッチオフにされる必要がある。その後、レンズは、レーザが再度オンにされ、再度焦点化される前に、非焦点化される。
そのような実施例は、図9に示されており、これは、何度も繰り返される。その結果、図10に示すように、光伝導体の表面にわたって環状の電圧の分布が生じ、レーザビームの中心に向かって誘導された電場の分布が生じる。この電場の分布によって、粒子は、中央に向かって泳動し、ここに(分子)捕獲サイトが配置される。
本発明の一例としての実施例では、レーザビームを非焦点化する代わりに、粒子は、均一な光源により、内蔵式のシャドウマスクを介して、水平方向に焦点化される。この場合、サンプル担体に、光遮蔽層のパターン処理が必要となる。光遮蔽層は、フォトリソグラフィ法を用いてパターン処理され、または基板に印刷される。
そのような層の形態は、図11に示されており、基本的に、これは、開口1100を変化させることにより、光伝導体の光量を半径方向に変化させる効果を有する。不透明部分は、参照符号1101で表されている。開口1100の数は、図11に示すように、必ずしも、半径方向において変化する必要はなく、直径は、中心に向かって変化しても良い。
この実施例の利点は、光源を局部的に調整することが、もはや不要となることであり、従って、サイドライトまたはバックライト(または他の光ガイド形態)を使用することができる。
本発明の一例としての実施例では、シャドウマスクを使用する代わりに、解析器に、OLEDディスプレイのような画素化光源を配置することにより、カートリッジ内の光伝導体に照射される光パターンが形成される。この場合、視差を避けるため、ディスプレイとカートリッジの間に、GRINレンズを配置する必要がある。光パターンは、ソフトウェアから再定義されても良い。
本発明の一例としての実施例では、レーザビームの解像度が許容範囲にあり、ビームを走査することができれば、レーザを走査し、レーザ振幅または滞留時間を調整することにより、光分布プロファイル、さらには電圧プロファイルが簡単に記録され、焦点領域の中心では、端部よりも強く光伝導体が暴露される。また、この結果、半径方向の電場および粒子の移動が生じる。
前述の実施例では、帯電粒子がどのように集束され、(垂直方向に)移動されるかについて説明した。しかしながら、粒子をある位置から別の位置に、横方向に移動させることにも関心がある場合がある。そのような動きは、前述のように実証され、この場合、これは、異なる電位に保持された水平電極を、パターン処理することによって行われる。サンプル容積に直接、電圧を印加することにより、および/または光伝導体に照射を行うことにより、横方向の電場が生じ、これにより、粒子の輸送が生じる。これらの両方の概念には、電極に印加される異なる電位が必要となり、このため、多くの電気的接続およびフォトリソグラフィ処理が必要となる。しなしながら、走査式レーザを使用した場合、これを回避することができる。
そのような場合、図2に概略的に示されるようなサンプル、すなわち、非構造化電極表面が使用されても良い。(図12に示されているように)位置AからBに帯電粒子が移動すると、レーザは、AからBに走査されるが、レーザの強度は、レーザが経路をトレースする期間中、変化させる必要がある。光伝導体からの応答が直線応答の場合、レーザ強度(またはパルス期間)は、AからBまで、均一な電場分布を形成するため、直線的に変化する必要がある。長いRC時間のため、この電場分布は、走査の後、通常、0.5秒から1秒の間、残存する。この時間は、粒子の輸送には十分である。ただし、そうでない場合、走査が繰り返されても良い。また、AとBの間の移動の際の、レーザ強度の勾配は、ゼロであっても良い。この場合、粒子をビームの動きに追随させるため、光伝導体は、光強度の変化に迅速に応答する必要がある。
経路A-Bは、直線である必要はなく、経路は、サンプル担体およびシステムに依存する。これは、単に、ソフトウェアによって制御され得るレーザビームの経路によって、定められる。従って、この経路は、異なる検体用に、別個にプログラム化することができる。また、これは、画素化光源によって得られても良い。
前述の実施例では、帯電粒子は、レーザビームによって、実質的に「ドラッグ」される。しかしながら、光伝導体の表面に、異なる電圧の領域を単に定めることもできる。この場合、誘導電場の影響下で、粒子を対応領域に移動させることが可能となる。
例えば、図13を参照すると、レーザは、サンプルの領域AおよびBにわたって走査される。領域Aにわたって、レーザパワーがフルパワーである場合、底部電極により、領域Aの全体に、等電位が形成される。その後、領域Aは、例えば15Vにされる。領域Bでは、レーザパワーは、半分にされ、領域Bは、低電圧(例えば7.5V)にされる。これらの「垂直電極」の間の電位差の結果、粒子の移動が生じる。
実際には、これは、電気泳動(溶液またはゲルのない)に適している。装置は、経路の両端に、2つ(の物理的電極)を有し、両者の間に直線電場を有するように限定される必要がなくなるからである。関心化学種に応じて、いかなる電場分布も、割り当てることができる。
高解像度電圧プロファイルが望ましい場合、水平方向の構造が有意であり、光伝導体は、水平方向の過度の伝導性を抑制する。これは、一つのマスクステップを有し、光伝導体は、分離島の配列に分割される。あるいは、光伝導体の表面に、電極が定められる。
2つの電圧接触しか必要ではないため、回転ディスクが使用されるラボオンディスクには、光アドレス処理は、魅力的である。ディスクに対して、2つのスリップ接触が形成され、レーザを介して、電圧プロファイルが定められる。
図14には、紙の長手軸(ヒドロゲルで被覆された電極)に沿った、直線電極配列によってパターン化されたサンプルの写真を示す。電極A(-ve)と電極B(+ve)の間には、DC電圧が印加される。蛍光ラベルE-coli-DNAを含むサンプルが、電極の上部に配置されると、図に示すように、DNAは、電極Bの上部に集中する。
「有する」という用語は、他の素子または特徴物を排斥するものではなく、「一つの」という用語は、複数の存在を排斥するものではないことに留意する必要がある。また、異なる実施例に関して記載された素子は、組み合わせることも可能である。
また、請求項内の参照符号は、請求項の範囲を限定するものと解してはならないことに留意する必要がある。

Claims (28)

  1. サンプルを解析する装置であって、
    ビームによって、一部の電気的特性が局部的に変化するように適合されたビーム感応構造であって、前記ビームは、前記ビーム感応構造の前記一部に照射される、ビーム感応構造と、
    前記サンプルを収容するように適合された、サンプル収容ユニットと、
    を有し、
    前記ビーム感応構造および前記サンプル収容ユニットは、前記ビーム感応構造の前記一部の前記電気特性の前記局部的な変化によって、前記サンプル収容ユニットの対応する部分において、前記サンプルの解析特性が局部的に変化するように配置され、
    前記ビーム感応構造は、有機光伝導体を有することを特徴とする装置。
  2. 基板を有し、
    前記ビーム感応構造は、前記基板上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記ビーム感応構造は、前記基板上に形成された非パターン化層であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  4. 前記ビーム感応構造は、前記基板上に形成されたパターン化層であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  5. 前記基板は、前記ビームに対して透明であることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  6. 前記基板は、回転ディスクであることを特徴とする請求項2に記載の装置。
  7. 前記基板と前記ビーム感応構造の間に設けられた、電気伝導性構造を有することを特徴とする請求項2に記載の装置。
  8. 前記電気伝導性構造は、前記ビームに対して透明であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 前記電気伝導性構造は、連続層であることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  10. 前記電気伝導性構造は、構造化され、該構造化された電気伝導性構造の異なる部材は、異なる電圧に取付られることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  11. 前記ビーム感応構造は、前記ビーム感応構造の前記一部のオーム抵抗が、前記ビーム感応構造の前記一部に照射される前記ビームによって、局部的に変化するように適合されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  12. 前記ビームは、電磁放射線のビーム、光ビーム、粒子ビーム、電子ビーム、および機械的波のビームからなる群の一つであることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  13. 抵抗に対して負の温度勾配を有する層を有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  14. 前記基板は、いかなる活性電子部材も有さないことを特徴とする請求項2に記載の装置。
  15. 前記基板に統合された、光電池セルを有することを特徴とする請求項2に記載の装置。
  16. 対極、および
    前記電気伝導性構造と前記対極の間に、特に直流電圧のような電圧を印加するように適合された電圧供給ユニット
    を有し、
    前記サンプル収容ユニットは、前記ビーム感応構造と前記対極の間に配置されることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  17. 前記ビーム感応構造から前記サンプル収容ユニットを分離するように配置された、生物互換性コーティングを有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  18. 使い捨て装置として適合された、請求項1に記載の装置。
  19. センサ装置、バイオセンサ装置、バイオチップ、ラボオンチップ、電気泳動装置、サンプル輸送装置、サンプル混合装置、セル融解装置、サンプル洗浄装置、サンプル純化装置、ポリメラーゼ連鎖反応装置、および混成解析装置からなる群のうちの少なくとも一つに適合されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  20. サンプルを解析する配置であって、
    請求項1に記載の装置と、
    前記装置の前記ビーム感応構造の前記一部に照射される、前記ビームを発生するように適合されたビーム発生ユニットと、
    を有する配置。
  21. 所定のサンプル解析手順に従って、前記ビーム発生ユニットを制御するように適合された制御ユニットを有することを特徴とする請求項20に記載の配置。
  22. 前記ビーム発生ユニットは、所定のサンプル解析手順に従って、前記ビーム感応構造を走査するように適合されることを特徴とする請求項20に記載の配置。
  23. 前記ビーム発生ユニットは、可変強度を有するビームを発生するように適合されることを特徴とする請求項20に記載の配置。
  24. 前記ビーム発生ユニットは、複数の不連続ビーム部を有するビームを発生するように適合されることを特徴とする請求項20に記載の配置。
  25. 前記ビーム発生ユニットと前記ビーム感応構造の間に配置された、ビームパターン処理部材を有し、
    該ビームパターン処理部材は、複数の不連続ビーム部を得るため、前記ビームをパターン化するように適合されることを特徴とする請求項20に記載の配置。
  26. 前記ビーム発生ユニットと前記ビーム感応構造の間に配置されたビーム焦点化部材を有し、
    該ビーム焦点化部材は、前記ビームを焦点化させるように適合されることを特徴とする請求項20に記載の配置。
  27. サンプルを解析する方法であって、
    ビーム感応構造の一部にビームを照射するステップであって、前記ビームの照射により、前記ビーム感応構造の前記一部の電気的特性が局部的に変化する、ステップと、
    サンプル収容ユニットに、前記サンプルを提供するステップと、
    前記ビーム感応構造の前記一部の前記電気的特性の前記局部的変化によって、前記サンプル収容ユニットの対応する部分において、前記サンプルの解析特性が変化するように、前記ビーム感応構造および前記サンプル収容ユニットを配置するステップと、
    を有し、
    前記ビーム感応構造は、有機光伝導体を有することを特徴とする方法。
  28. 前記ビーム感応構造の前記一部の前記局部的に変化した電気的特性の影響下で、所定の軌跡に沿って、前記サンプルの電気的帯電粒子を移動させるステップ、および
    前記ビーム感応構造の前記一部の前記局部的に変化した電気的特性の影響下で、前記サンプルの電気的帯電粒子を収容するステップ、
    からなる群のうちの少なくとも一つを有することを特徴とする請求項27に記載の方法。
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