JP2010509921A - 溶媒抽出トウモロコシ - Google Patents

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Abstract

油分濃度が約1.7wt%(無水基準で)未満で、しかも高濃度のタンパク質および必須アミノ酸を含む、改善された抽出トウモロコシ組成物が提供される。この組成物は、動物飼料成分として用いるのに有利な栄養プロフィールを有する。また、抽出トウモロコシ組成物の調製方法;抽出トウモロコシ組成物を含有する飼料;ならびにこのような飼料を調製する方法も提供される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、概して、油分濃度が低く、しかも動物飼料成分としての使用に有利な栄養プロフィールを有する溶媒抽出トウモロコシ組成物(「抽出コーンミール」と呼ばれることもある)、該抽出トウモロコシ組成物の調製方法、該抽出トウモロコシ組成物を含む飼料、ならびに、このような飼料の調製方法に関する。
トウモロコシ(Zea mays)は、食品および産業分野での使用を含む多くの理由から栽培されている。トウモロコシ油およびコーンミールは、トウモロコシから得られる多くの有用な製品の2種類である。
全粒トウモロコシからトウモロコシ油を抽出する従来の方法を用いた商業的加工工場では、まず、湿式または乾式製粉により、トウモロコシ種子をその構成部分(果皮、チップキャップ、胚芽および胚乳)に分離する。次に、トウモロコシ胚芽を圧搾して油を取り出すか、または胚芽をフレーキングした後、溶媒を用いて油を抽出することにより、トウモロコシ胚芽画分から油を抽出する。いずれの方法においても、油抽出は非効率的である。
米国特許第6,388,110号において、Ulrichらは、総油分含量が8重量%を超えるトウモロコシ粒からトウモロコシ油を抽出する方法を記載している。この方法は、トウモロコシ粒をフレーキングした後、フレーク状トウモロコシ粒から油を溶媒抽出することを含む。
WO 05/108533において、Van Houtenらは、トウモロコシ油抽出方法を開示しているが、この方法では、約8重量%〜約22重量%の水分含量を有するトウモロコシ粒を分別することにより、高油トウモロコシ画分と低油トウモロコシ画分を製造する。LOF(低油画分)からトウモロコシ油を溶媒抽出すると、溶媒抽出済の高油画分生成物が残るが、これは、一実施形態において、その後、エタノール発酵供給原料として用いることもあれば、別の実施形態では、他の成分と混ぜ合わせて、ブタ飼料、家禽飼料、畜牛飼料、ペットフードもしくはヒト用の食品として用いることもある。抽出前、ただし、分別後に、高油画分を随意に粗砕し、随意に熱および/または水分でコンディショニングした後、蒸気で膨化することにより、エキスパンデット(expandette)(「コレット」と呼ばれることもある)を製造する。
WO 05/108533に記載の方法は、トウモロコシ油および溶媒抽出トウモロコシの調製に有用ではあるが、油抽出効率が向上した方法、および、低油分、ならびに高タンパク質およびアミノ酸濃度のような、改善された栄養特性を有する溶媒抽出トウモロコシを製造する方法についてのニーズがある。
本発明は、油分含量が低く、しかも改善された必須アミノ酸およびタンパク質含量を有する溶媒抽出トウモロコシ組成物、ならびに、この溶媒抽出トウモロコシ組成物から動物飼料を調製する方法を提供する。また、溶媒抽出トウモロコシ組成物を調製するための改良方法も提供する。
本発明の一態様は、トウモロコシ粒から調製される抽出トウモロコシ画分組成物に関する。この抽出トウモロコシ画分は、無水基準で、デンプン、約9〜約25重量%のタンパク質、約12〜約24重量%の中性デタージェント繊維、および1.7重量%未満の油を含み、その際、タンパク質:デンプンの重量比は約0.15〜約0.8である。
本発明の別の態様は、トウモロコシ粒から調製されるトウモロコシエキスパンデットに関する。このエキスパンデットは、デンプン、タンパク質および油を含んでおり、該エキスパンデットは、1ミリリットル当たり約0.3〜約0.5グラムの充填密度(packed density)を有する。
本発明の別の態様は、トウモロコシエキスパンデットを調製する方法に関する。この方法は、トウモロコシ粒を高油画分と低油画分とに分別することを含み、その際、高油画分は、トウモロコシ粒より高い油分含量を有し、また低油画分は、トウモロコシ粒より低い油分含量を有する。高油画分は低油画分から分離され、この高油画分をエキスパンダー中、蒸気で膨化することにより、エキスパンデットを製造する。エキスパンダーに対する蒸気供給量は、高油画分1kg当たり蒸気約0.042〜0.075キログラムであり、エキスパンダー内の高油画分の温度は約140℃〜約180℃である。
本発明のさらに別の態様は、動物飼料の調製方法に関する。この方法は、動物のリジンおよびタンパク質必要量を決定し、その後、複数の天然および/または合成飼料成分、ならびに該成分各々の利用可能なリジンおよびタンパク質を同定することを含み、その際、上記成分の1つは、黄色#2トウモロコシより高い総リジン濃度と、約0.015〜約0.06の総リジン:総タンパク質比とを有する分別トウモロコシ部分である。動物について決定されたリジン必要量を満たすように、同定した成分から飼料を調製する。
他の目的および特徴は、一部は以下から明らかになるであろうし、一部は以下で示唆される。
対応する参照記号は、全図面を通して対応する部分を示す。
図1は、トウモロコシ胚芽および胚乳を分離する従来プロセスの概略的フローチャートである。 図2は、本発明の一実施形態の概略的フローチャートである。 図3は、本発明の二段階分別プロセスの一実施形態の概略的フローチャートである。 図4は、本発明のトウモロコシ粗砕プロセスの一実施形態の概略的フローチャートである。 図5は、本発明の別の実施形態の概略的フローチャートである。
本発明は、様々なトウモロコシ供給源から抽出コーンミール組成物を調製するための改良方法であって、より高い割合(%)のトウモロコシ油の抽出を可能にし、動物飼料の調製に適した望ましい栄養プロフィールを有する抽出コーンミール製品を製造する、上記方法に関する。
一般に、本発明の方法は、分別工程、膨化(expanding)工程、および溶媒抽出工程を含む。分別工程では、例えば、WO 05/108533に記載されているように、トウモロコシを、高油画分(「HOF」)および低油画分(「LOF」)をそれぞれ含む部分に分別する。HOFの作製に用いる分別装置により、粉末または微粉として特徴付けることができる流体(stream)を生じる。この粉末は、微粉が抽出装置を詰まらせる恐れがあること、および/または粉末床から溶媒を排液することができないことから、一般的には市販の抽出機に供給するのには適していない。エキスパンダー中で高油画分を蒸気で処理することにより、油抽出に適した膨化構造物(エキスパンデット)を製造し、そこに含まれるトウモロコシ油をエキスパンデットから溶媒抽出することにより、溶媒抽出高油画分(「SEHOF」)を製造する。
一実施形態では、本発明の改良された方法の作業条件は、限定するものではないが、以下の1つ以上を含んでいる:(i)膨化前のHOF水分および温度のコンディショニング(conditioning)、(ii)膨化蒸気添加量、(iii)膨化温度、(iv)膨化圧、(v)抽出前のエキスパンデット冷却、及び(vi)これらの組合せ。これにより、油分含量が低く、かつ出発トウモロコシと比較して、好ましい栄養特性(例えば、リジンおよびトリプトファン含量が高い、オレイン酸:リノール酸比が高い、ならびに、キサントフィル含量が低いなど)を有するSEHOFを調製することができる。
トウモロコシ
本発明の抽出方法のための典型的な出発原料は、多種のトウモロコシ植物から回収した全粒トウモロコシ種子又は粒でありうる。好適なトウモロコシの種類として、慣用のトウモロコシ(例えば、黄色#2);フリントコーン;ポップコーン;トウモロコシ粉;デントコーン;スイートコーン;ハイブリッド;同系繁殖体;高油分、硬質胚乳、栄養密度、高タンパク質、高デンプン、ワキシーコーンおよびホワイトコーンから選択される、トランスジェニック植物もしくは遺伝子的に改変した植物;またはこれらの組合せが挙げられる。
植物学的に、トウモロコシ粒は頴果と呼ばれ、乾いた一種子の堅果様漿果であり、果皮と種子とが融合して、単粒を形成している。成熟したカーネルは、4つの主要部分、すなわち、果皮(外皮またはブラン)、チップキャップ、胚芽(胚)および胚乳から構成されている。
果皮は、トウモロコシ粒の硬質な水不透過性の外側保護被覆である。これは、外皮の下にある成熟子房壁を含み、かつ、種皮に至るまでの外側細胞層を含む。果皮は、セルロース、ペントサンおよびヘミセルロースなどの非デンプン−多糖(例えば、繊維)を多く含む。カーネルが穂軸と結合する部位は、果皮の延長部であり、チップキャップと呼ばれている。チップキャップは、緩い海綿状の柔組織を含む。
胚芽は、カーネルがトウモロコシ植物に成長するのに必要な必須遺伝情報、酵素、ビタミンおよびミネラルを含む。胚芽は、高い油分含量を特徴とし、粗タンパク質、糖および灰分が豊富である。これは、2つの主要な成分、すなわち、胚盤と胚軸とを含む。発芽中、胚軸は苗木に成長する。胚盤の機能は、胚乳からのデンプンの消化および吸収である。胚盤は、胚芽の約90重量%を占め、発芽中に動員された栄養を貯蔵する部位である。
胚乳はトウモロコシ粒の大部分(重量で)を含む。いくつかのトウモロコシ品種では、胚乳は最大で、トウモロコシ粒の約85重量%(「wt%」)(無水基準で)を占める。胚乳は、デンプン、カロチノイド(例えば、カロチン)、キサントフィル(例えば、ルテインおよびゼアキサンチン)およびトコトリエノールに富んでおり、胚芽よりタンパク質、油および灰分が少ない。
一実施形態では、本発明の実施に用いられるトウモロコシ粒は、乾燥物(すなわち、無水)基準で、少なくとも約6wt%以上の油分を含む高油トウモロコシである。しかし、油分含量が、例えば約3wt%〜約6wt%の通常の黄色トウモロコシも適している。高油トウモロコシは、例えば、Cargill Inc.(米国ミネソタ州ミネアポリス)、Monsanto(米国ミズリー州セントルイス)、Pfister Hybrid Corn Co.(米国イリノイ州エルパソ)、Wyffels Hybrids Inc.(米国イリノイ州ジェネセオ)、Galilee Seeds Research and Development(イスラエル、ロシュ・ピナ)およびDuPont Specialty Grains(米国アイオワ州ジョンストン)から購入可能である。その他の好適な高油トウモロコシとして、Illinois High Oil(IHO)およびAlexander High Oil(Alexo)として知られるトウモロコシ集団が挙げられ、そのサンプルは、イリノイ大学トウモロコシ遺伝学共同ストックセンター(米国イリノイ州ウルバーナ)から、または同所を通じて入手可能である。高油トウモロコシの例として、DuPont OPTIMUM(商標);AgriGoldハイブリッドA6453TCおよびA6490;Monsanto DK621TC;Asgrowハイブリッド748TCおよびRX730TC;Golden Harvest H9257;Burrus 560 TC3;Croplanハイブリッド6607EDおよび6611ED;TopCross(登録商標)ブレンド(ハイブリッド SK2550-19、SK2650-19、SK2652-19、SK2680-19、SK3001-19およびSK3049-19としてPfisterから入手可能);ならびにPioneer 34B25が挙げられる。油濃度の高い穀粒を産生するトウモロコシ植物を生産するトウモロコシ近交系、ハイブリッド、トランスジェニック種、ならびに集団を開発する方法は、当分野では公知であり、記載されている。例えば、Lambert、Specialty Corn, CRC Press Inc., ボカ・レイトン、フロリダ州、米国、第123-145頁(1994)および米国特許出願番号2003/0182697号を参照されたい。高油トウモロコシ粒は、無水基準で、約6wt%〜最大約22wt%、典型的には約6wt%〜約18 wt%の油を含む。油分含量は、当分野において公知である多数の方法のいずれかにより測定することができ、例えば、American Oil and Chemical Society Official Method Ba 3-38(第5版、1998年5月、を参照)、または近赤外線(NIR)油検出器を用いて測定することができる。
別の実施形態では、(a)硬質胚乳、ワックス性、白色性、高栄養濃度、高タンパク質もしくは高デンプンなどの形質を有するトウモロコシ品種、(b)高油分、硬質胚乳、ワックス性、白色性、高栄養濃度、高タンパク質および高デンプンのうち2つ以上から選択される形質の組合せを有するトウモロコシ品種、または(c)高油分、硬質胚乳、ワックス性、白色性、高栄養濃度、高タンパク質および/または高デンプンから選択される形質を有する2種以上のトウモロコシ品種の混合物、を本発明の方法により加工することができる。硬質胚乳品種として、例えば、AgriGoldハイブリッドA6427およびA6490、QTIC QC9664、LG Seeds C7847、Pioneerハイブリッド34K77および33P66、Burrus 442、LG Seed LG2587、Horizon Genetics 7460CL、およびTrisler T5313が挙げられる。ワックス性品種としては、例えば、Novartis N4342、Pioneerハイブリッド34H98および33A63、ならびにDeKalb 624WXが挙げられる。白色品種としては、例えば、Pioneerハイブリッド34P93および32Y52、Asgrow 776W、Trisler T4214、およびAgriGold 6530が挙げられる。高栄養濃度品種としては、例えば、Adler 4100、Diener 105、Lewis ND5000、Growmark 6581ND、Beck EX1924、BirdハイブリッドND70およびND74、CroplanハイブリッドTR1049ND、E557、E560およびE565、Exseed Nutridense(登録商標)ハイブリッド5109NDおよび5110ND、Mycogenハイブリッド2654および2655、Seed Consultants 11N00、Seedway 618HOC、ならびにWellmanハイブリッドWIN 109およびWIN 111が挙げられる。高タンパク質品種の一例としてDiener 108Sが、また高デンプン品種の一例としてNovartis N59-Q9が挙げられる。
分別
分別(脱胚芽(degermination)とも呼ぶ)工程では、トウモロコシを、胚芽を含む成分(高油画分)と、胚乳を含む成分(低油分かつ高デンプンの画分)とに分離する。一般に、平均粒径が約500〜約2,000ミクロン、好ましくは約1,000ミクロンの胚芽流体を形成するものであれば、当業者に公知のいずれの分別方法も本発明の実施に好適である。
分別の一実施形態では、図1に示すような、乾式製粉トウモロコシ胚芽を調製するための従来法によりトウモロコシ胚芽を製造することができる。この方法では、洗浄およびコンディショニング済(conditioned)トウモロコシ(1)(好ましくは、硬質胚乳黄色または白色トウモロコシ)を貯蔵庫からテンパリングのためにミキサーに供給する(2)。コンディショニングおよびテンパリングは、一般に、(i)胚乳から外皮を分離するのに有利であり、(ii)胚乳を軟質かつ弾性にし、脱胚芽中にそれが割れるのを防ぐことにより、胚乳からの胚芽の分離を容易にし、(iii)脱胚芽中に生じる粉末の量を低減し、そして(vi)高収量の高デンプン、低油分、低繊維胚乳を生じる。
再度図1を参照すると、テンパリング後、トウモロコシ粒を脱皮および脱胚芽装置に供給する(3)。このような装置の例として、Ocrim S.p.A.(クレモナ、イタリア)製の衝撃または円錐トウモロコシ脱胚芽装置、Satake Corporation製の直立型トウモロコシ脱胚芽装置、ならびにBeall脱胚芽装置(Beall Degerminator Company)が挙げられるが、このような装置において、衝撃、摩擦、もしくはせん断作用によって、テイルストック(tailstock)(4)と呼ばれる胚乳画分を、スルーストック(throughstock)(5)と呼ばれる胚芽および果皮画分から分離する。
このいくつかの画分の回収は、その物理的特徴、例えば、粒径および密度に従って行なう。典型的な分離方法として、篩分け、吸引および/または空気流動層分別などが挙げられる。最も粗い画分は、胚乳の大中小の粒子を含み、これらは、サイズが3.5ワイヤ〜14.0ワイヤのスクリーンを用いた収集により測定される。胚乳(テイルストック)は実質的に胚芽を含まず、典型的には、さらに吸引することにより、外皮および微粉が除去される。スルーストックは、テイルストックよりサイズが小さく、かつ重量が軽い。脱皮および脱胚芽装置からの胚乳の分離および回収が100%であることはめったになく、胚乳の破片や、胚芽にゆるく付着した胚乳(ほとんどは、粗挽き粉または粉末の形態で)は、最終的に、スルーストックに存在することになる。
スルーストックは、テンパリング工程中に大部分の水分を吸収する。スルーストックの水分は、典型的には、乾燥により22〜25%から12〜15%まで低下させて、乾燥済スルーストック(7)を製造する。
乾燥済スルーストック(7)を篩分け、吸引および重力分離(8)に付すことにより、さらなる量の胚乳(9)を除去し、一般に残留胚乳および繊維の微粒子をさらに含む胚芽流体(10)を生じる。随意に、篩分け、吸引および重力分離(8)操作中に、乾燥済スルーストックの流体(7)から繊維流体を除去して、実質的に繊維を含まない胚芽流体(10)を生じさせることができる。
次に、スルーストックの胚芽、または胚芽および繊維部分を約500〜約2,000ミクロン、好ましくは約1,000ミクロンの粒径まで磨砕してもよい。次いで、この粉末状の胚芽を以下に説明する膨化工程のエキスパンダーに供給することができる。
図2に示す本発明の好ましい一実施形態では、全粒トウモロコシ(1)が分別装置(2)に運搬される。このような分別装置として、例えば、Buhler-L装置(Buhler GmbH、ドイツ)、Satake VCW脱ブラン機(degranning machine)(Satake USA、テキサス州ヒューストン)、または、カーネルを磨砕装置と接触させて、トウモロコシ材料の外皮および胚芽成分の一部をトウモロコシ材料の残り部分(通常、胚乳を含む)から分離するその他の装置が挙げられる。本明細書で用いる胚芽成分とは、トウモロコシ胚芽、トウモロコシ胚芽の画分、胚芽成分、もしくは油体(oil bodies)を含むトウモロコシ材料の一部を指す。磨砕装置として篩いを用いる場合には、外皮および胚芽成分の一部が篩いを通過して、HOF(3)を形成する。HOF粒径は、一般に、American Standards for Testing and Materials 11(ASTME-11-61)仕様書に定義されているように、ほとんどが、1.00 mmの開口を有するサイズUS No.18メッシュ篩いより小さい。篩い上に残った材料は、LOF(4)といくらかの胚芽成分を含む。HOFは、トウモロコシ粒より油濃度が高いのに対し、LOFはトウモロコシ粒より油濃度が低い。HOFは、一般に、無水基準で、少なくとも約5重量%、8重量%、10重量%、12重量%、14重量%、16重量%、20重量%、または25重量%の油濃度を有する。黄色#2トウモロコシ、または他の非高油品種から調製したHOFは、典型的に、無水基準で、約10.5重量%未満の油分含量を有し、高油トウモロコシから調製したHOFは、典型的に、無水基準で、約10.5重量%以上の油分含量を有する。LOFは、一般に、無水基準で、約6重量%、3重量%、1重量%、または0.5重量%未満の油濃度を有する。分別機操作パラメーター、例えば、篩いサイズ、供給速度、粉砕速度、装置を介した空気流、篩いと回転部品(例:ホイール、ディスク、ローター、ローラー、もしくはニップのような接触点)との間の隙間、ならびにこれらの組合せを変更することにより、トウモロコシ粒磨砕の程度、およびLOF:HOF比に作用させることができる。LOF:HOF比は、約50:50〜約90:10、例えば、約55:45、約
60:40、約65:35、約70:30または約75:25であるのが好ましい。
別の好ましい分別実施形態では、LOFを吸引した後、1または2回の篩分け工程を含む第2の分別工程を実施する。図3を参照すると、トウモロコシ粒(1)が分別機(2)に運搬される。得られたLOF(4)を吸引した後、篩分ける(10)。吸引方法は当分野において公知である。吸引される材料は、典型的に、トウモロコシ粒(1)重量の約1〜約2重量%である。吸引された材料(15)は、一般に、HOFと比較して高い油含量を有し、典型的には、これをHOF流体(3)と一緒にする。篩分け方法は、当分野で公知の通りである。篩分け工程(10)は、振動篩分けおよび振盪装置を用いて実施するのが好ましく、このような装置として、Rotex製(Rotex, Inc.、米国オハイオ州シンシナティー、モデルNo. 201GP)またはBuhler製(Buhler GmBH、ドイツ、MPAD Pansifter)製のものなどがある。約4,000ミクロン〜約8,000ミクロン、約5,000ミクロン〜約7,000ミクロン、例えば、約6,000ミクロンの開口を有する篩いが好ましい。篩い上に残った粗粒材料(20)は、再循環させて、分別装置供給材料(2)と一緒にすることができる。篩いを通過した材料はLOF(25)であり、これを完成LOF流体と一緒にしてもよいし、開口が約800〜約1,600ミクロンの開口を有する細篩いを用いて、第2篩分けステップ(30)で加工することもできる。第2篩いを通過したHOF(40)材料は、典型的にはHOF(3)と一緒にする。ここで、篩い上に残った材料はLOF(35)である。
図4に示す別の分別実施形態では、トウモロコシ粒(1)を粗砕装置(10)に供給した後、分別装置(2)に導入する。当業者に公知の方法、例えば、Watson, S.A.およびRamstad, P.E., Corn: Chemistry and Technology, 第11章、American Association of Cereal Chemists, Inc.、米国ミネソタ州セントポール(1987)に記載されている方法などにより、トウモロコシ粒を粗砕することができる。
図5に示す別の分別実施形態では、トウモロコシ粒(1)を粗砕装置(10)に供給して、大および中間サイズの粗砕トウモロコシ片(11)を製造するが、これらは、任意の好適な方法、例えば、篩分けおよび/または吸引(15)により小サイズの粗砕トウモロコシ片(12)から分離する。一実施形態では、5.46 mm孔の4メッシュミルグレードを備えたRotex篩い(Rotex, Inc.、米国オハイオ州シンシナティー、モデルNo. 201GP)を用いる。
大および中間サイズの粗砕トウモロコシ片(11)は、随意に、ミルで磨砕して、粗砕トウモロコシを製造することもできるし、または、フレーカーでフレーキングして、フレーキング済粗砕トウモロコシを製造することもできる。好適なミルの例として、0.6 cm(1/4インチ)の篩いを備えるFitzmill微粉砕機(Fitzpatrick Company、米国イリノイ州エルムハースト)が挙げられる。有用な商業規模の油糧種子フレーカーは、例えば、French Oil Mill Machinery Company(米国オハイオ州ピクウェー)、Roskamp Champion(米国アイオワ州ウォータールー)、Buhler AG(ドイツ)、Bauermeister, Inc.(米国テネシー州メンフィス)およびCrown Iron Works(米国ミネソタ州ミネアポリス)から入手することができる。磨砕またはフレーキング後、随意に、材料をHOF流体(35)に加えて、エキスパンダー(7)に供給することもできる。
篩分け工程において篩いを通過する小サイズの粗砕トウモロコシ片(12)は、一般に、これを製造するのに用いた全粒トウモロコシより油分含量が少ない。随意に、分別(2)の前にこれを吸引することにより、一般にブランを含む微粉を除去することができる。
流体(12)を分別装置(2)に供給することにより、LOF流体(20)とHOF流体(25)が生じる。HOF流体(25)は、随意にコンディショニングした後、エキスパンダー(7)に供給することにより、油抽出に適したエキスパンデットが製造される。
胚乳成分を含むLOFは、HOFよりデンプン含量が高い。LOF画分は、例えば、エタノールまたはブタノールを調製するための発酵工程の出発原料として用いるのに好適である(図2、(17)に示す)。LOFはまた、カルボン酸、アミノ酸、タンパク質およびプラスチック生産のための供給材料として、ならびに化粧品および食品用途でも、用いることができる。一実施形態では、発酵前に、LOFをさらに加工してトウモロコシタンパク質画分およびデンプン画分を生じさせる。次に、発酵工程においてデンプン画分を供給材料として用いるか、食品および/または工業用デンプンの生産に用いる。図2に示す別の実施形態では、動物飼料として用いるために、LOF(4)画分をSEHOF(16)と一緒にすることができる。
粗砕前のトウモロコシのテンパリングに加えて、随意に、前述した磨砕式分別の前にトウモロコシをテンパリングしてもよい。一般に、テンパリングによって、胚芽成分と残りのトウモロコシ材料との硬度差が大きくなり、分離が容易になる。テンパリングでは、トウモロコシ材料を直接または間接的に加熱する、および/または水を添加する。当分野で公知のあらゆるテンパリング方法が使用可能であり、このような方法として、限定するものではないが、水の噴霧または蒸気のスパージングなどが挙げられる。
コンディショニング
上記及び図2に示すように、HOFまたは胚芽(集合的にHOFと呼ぶ)をコンディショニング(5)した後、膨化に付すことにより、エキスパンデットを製造することができる。低水分HOFから調製したエキスパンデットは、水分がより高い材料と比較して、低い多孔性を呈示することができ、油抽出加工上の問題を招きうることがわかっている。さらに、約12wt%未満の水分含量を有する供給材料、および/または約9wt%(無水基準で約10.5wt%)未満の油分含量を有する供給材料は、エキスパンダー性能に有害な影響を及ぼす恐れがあることもわかっている。このようなHOFは、エキスパンダー内でブリッジングを起こし(すなわち、典型的に、流動性が不十分なため、混合さえできず、その結果、不均質な流体が加わることにより、「高温」箇所と「低温」箇所が生じ、加熱が不均一になる)、エキスパンダー圧力の変動および勾配を生じうる(すなわち、押出しが困難である;および/または過剰なせん断応力を発生させ、これによって、エキスパンダーの摩耗および保全上の問題が起こる恐れがある)。油分含量が約9(無水基準で約10.5)重量%未満のHOF、例えば、黄色#2トウモロコシから調製したHOFなどの場合には、特定の流動学的性質により、エキスパンダーの詰まりが起こるため、スループットが低下することが観察されている。特定の理論に拘束されるわけではないが、油分含量が低いと、約26バール〜35バールのエキスパンダー圧力条件下で、粘度が比較的低く、しかも流動性が増大したHOFが得られるため、エキスパンダースクリューとエキスパンダーハウジングとの間に漏れが発生して、エキスパンダー内でHOFを逆流させると考えられる。従って、望ましいエキスパンダー作業圧力を達成することができず、エキスパンダーは材料で詰まってしまう。
低油分および/または低水分HOFを処理する際、温度コンディショニングおよび/または水分調整により、エキスパンダー作業が改善されることが見いだされた。
油分含量が約10.5wt%(無水基準)未満のHOFの場合には、コンディショナーに蒸気を添加することにより、HOFの流動学的特徴を改変できることがわかった。熱と水(凝縮蒸気から供給される)を組み合わせて、HOFに粘性のパン生地様稠度を与え、これがエキスパンダー内で逆流するのを防ぐ。このようにして、好ましいエキスパンダー作業圧力およびスループットを達成することができる。HOF 1kg当たりの蒸気(kg)基準で、コンディショナーに対し約0.03〜約0.05の蒸気量が好ましく、約0.035〜約0.045がさらに好ましい。一般に、蒸気の全てがHOF中で凝縮するため、HOF水分は、約3重量%〜約5重量%増加する。最大約10%の水で蒸気を飽和させることができる。コンディショニング済HOFの温度は約60℃〜約80℃が好ましい。
水分が低いHOFの場合には、エキスパンダー処理の前に、エキスパンダー供給水分を約12重量%以上に調整することができる。一実施形態では、温度80℃、75℃、70℃、65℃、または60℃までHOFを蒸気で加熱することにより、上記水分を達成することができる。加熱の間、蒸気はHOF中で凝縮するため、水分が約3重量%〜約5重量%増加する。最大約10%の水分で蒸気を飽和させることができる。約12重量%以上の水分が好ましく、約12%〜約16%の範囲が好ましい。
好適なコンディショナーの例として、Buhler Model SPSDホモジナイザー(Buhler GmBH、ドイツ)が挙げられる。
別の実施形態では、HOFコンディショナーは、エキスパンターバレルと一体型であり、従って、第1段階のHOFコンディショニングゾーンと、第2段階の膨化ゾーンとを含む拡張バレルを形成する。例えば、拡張バレルと拡張内部スクリューとを有するエキスパンダーを用いることができる。HOFが供給されるエキスパンターバレル区間は第1ゾーンを形成し、ここで、コンディショニング蒸気を添加することにより、約60℃〜約80℃の所望の温度範囲、および約12wt%以上の所望の水分を達成する。以下にさらに詳しく説明するように、続いて、コンディショニング済HOFは、第2段階の膨化ゾーンへと進み、そこで、十分な蒸気を添加することにより、約140℃〜約180℃の好ましい範囲まで温度を上昇させる。
膨化
図2に示すように、高いせん断力、温度、及び圧力条件下、エキスパンダー(7)中でHOF供給材料(6)を処理することにより、油分含量が無水基準で1.7 wt%未満のSEHOFの調製を可能にする、固有の多孔性、密度、大きさ、形状および/または硬度の特徴を有するエキスパンデット(9)を製造する。
膨化は、一般に4つの段階を含む。第1段階では、スクリューコンベヤーのようなコンベヤーが、押出し機処理ゾーンにおける所望の滞留時間を達成するように選択した予定速度で、HOF供給材料(6)をエキスパンダー(7)に運搬する。第2段階では、調整済HOF材料が処理ゾーンに入り、そこで、高い圧力、温度およびせん断力条件下で蒸気により加熱される。第3段階では、ダイヘッドスロットを通して処理ゾーンから高温の加圧HOF材料が押出され、膨化ゾーンに入るが、このゾーンは、より低い(例えば、周囲)温度および圧力条件を特徴とする。膨化ゾーンでは、押出されたHOFの圧力が降下する。圧力の開放により、処理されたHOFの体積は膨脹し、その結果、含有水の一部が急速に蒸発、または気化すると同時に、温度の低下が起こる。第4段階では、エキスパンデットを回転ナイフアセンブリにより適当な長さに切断し、これによってエキスパンデットの大きさを整える。HOFに添加する蒸気の量は、コレットの品質に影響を及ぼす可能性がある。そして、コレットの品質は、コレットから油を抽出する能力に影響を及ぼすことになる。好適なエキスパンダーの一例は、Buhler Condex DFEA Expander Model 220(Buhler GmBH、ドイツ)である。
一般に、エキスパンダーにHOFを供給するいずれの容積式方法(positive displacement method)も好適であり、一般に、スクリューフィーダーが好ましい。供給量は、一般に、エキスパンダーにおける所望の滞留時間を達成するように選択および調節し、1時間当たりの絶対量(kg)は、主として、エキスパンダーバレル容積および供給量の関数である。エキスパンダーバレル滞留時間は、約10秒未満が好ましく、例えば、8秒、5秒または1秒である。
せん断力は、HOFがエキスパンダースクリューコンベヤー、パドル、遮断バーなどと接触した際、エキスパンダー排出で形成される背圧に対して発生する。HOFせん断力は、設計要素、例えば、リバーススクリュー、遮断バー(随意に、遮断バー同士の間で回転するパドルを含む)、固定ブレーカーボルト、圧力リング、エアロック、およびこれらの組合せを選択的に用いることにより調節することができる。また、圧力およびHOFの流動学的特徴(例えば、粘性)もせん断力の量に影響を及ぼし、高い圧力および高い粘性は、より高いせん断力をもたらす。HOF粘性は、部分的には、粒径および水分の関数である。
バレル圧力は、当分野で公知の多数の方法およびエキスパンダー設計のいずれかにより達成および制御することができる。一方法では、圧力制御ループにおいて、対合するコーンを備えた環状リングを油圧系に結合させるが、これは、既定の圧力設定点と比較したバレル内圧に応答して上記コーンを移動させることにより、オリフィスサイズを多様に変化させ、これによって比較的一定の内圧を維持する。別の方法では、材料が押出物として通過できる孔を備えたダイプレートに高温の加圧HOFを通過させる。この方法の圧力制御ループでは、既定の圧力設定点と比較したバレル内圧に応答して供給速度を変更することにより、比較的一定の内圧を維持する。35バール未満のエキスパンダー圧力が好ましい。圧力は、約26バール〜35バール、約27バール〜約34バール、約28バール〜約33バール、約28バール〜約32バール、または約29バール〜約31バールの範囲にあるのが好適である。
バレル温度は、摩擦による加熱と、エキスパンダーバレルへの直接的な蒸気注入との組合せにより達成する。一般に、蒸気添加により、HOFの温度を約100℃に上昇させ、残りの温度は、機械的エネルギー(例えば、せん断力および摩擦)によって達成する。この方法の一態様では、1以上の位置でエキスパンダーバレルに蒸気を注入することにより、HOFを直接加熱することができる。直接的な加熱の一態様では、エキスパンダーバレル排出近傍に位置する1以上のノズルから蒸気をほぼ均一に注入して、HOFが高温にさらされる時間と蒸気の使用を最小限にする。約140℃〜約180℃のエキスパンダー温度範囲が好ましい。HOFの油分が約9重量%(無水基準で10.5%)未満の場合には、約140℃〜約170℃の温度範囲がより好ましく、約140℃〜約160℃の範囲がさらに好ましい。また、HOFの油分が約10.5重量%(無水基準で)以上の場合には、約150℃〜約165℃の範囲がより好ましく、約155℃〜約165℃の範囲がさらに好ましい。
エキスパンダー温度は、典型的に、コンディショナーおよびエキスパンダーへのHOF 1kg当たり蒸気約0.042〜約0.075 kgの総蒸気インプットにより達成する。蒸気は、最大約10%の水分まで飽和させることができる。
蒸気でコンディショニングしたHOFの場合、エキスパンダーへの蒸気供給量は、HOF 1kg当たり約0〜約0.03 kgの蒸気、特に、HOF 1kg当たり0、0.001、0.005、0.01、0.015、0.02、0.025または0.03 kgの蒸気が好ましい。
油分が約9重量%(無水基準で10.5%)以上で、かつ、蒸気でコンディショニングしていないHOFの場合には、エキスパンダーバレルへの蒸気供給量は、HOF 1kg当たり約0.042〜約0.075 kgの蒸気が好ましく、HOF 1kg当たり約0.042〜約0.06 kgの蒸気、例えば、HOF 1kg当たり0.042、0.043、0.044、0.045、0.046、0.047、0.048、0.049、0.05、0.051、0.052、0.053、0.054、0.055、0.056、0.057、0.058、0.06、0.065、0.070、または0.075 kgの蒸気が好ましい。一実施形態では、高油分HOFは、随意にHOF 1kg当たり約0.001〜約0.02 kgの蒸気でコンディショニングすることができ、残りの蒸気をエキスパンダーに添加する。
一実施形態では、高油トウモロコシから調製したHOFは、エキスパンダーバレルへの蒸気供給量:HOF 1kg当たり約0.042〜約0.06 kgの蒸気で膨化し、その際、エキスパンダーダイ圧力は、約27バール〜約33バールに調節し、エキスパンダーバレル温度は約155℃〜165℃に調節する。
別の実施形態では、黄色#2トウモロコシから調製したHOFは、HOF 1kg当たり約0.03〜約0.05 kgの蒸気でコンディショニングし、コンディショナーおよびエキスパンダーに対して、HOF 1kg当たり蒸気約0.042〜約0.06 kgの総蒸気インプットを達成するように計算された、エキスパンダーバレルへの蒸気供給量で膨化する。例えば、コンディショナーへの蒸気供給量は、HOF 1kg当たり約0.03〜約0.05 kgの蒸気であり、エキスパンダーへの蒸気供給量は、HOF 1kg当たり約0.001〜約0.03 kgの蒸気である。エキスパンダーダイ圧力は、約27バール〜約33バールに調節し、エキスパンダーバレル温度は約140℃〜180℃に調節する。
別の一実施形態では、前述の拡張エキスパンダーバレルを用いて、エキスパンダー内でHOFコンディショニングを実施する。コンディショナーは、エキスパンターバレルと一体型であり、これにより、第1段階の供給材料コンディショニングゾーン、第2段階のエキスパンダー処理ゾーン(すなわち、膨化)、第3段階の押出しゾーン、および第4段階のエキスパンデット切断ゾーンを含む拡張バレルを形成する。コンディショニングゾーンでは、前記のように、HOF 1kg当たり蒸気約0.03〜約0.05 kgの好ましい蒸気供給量を用いて、約60℃〜約80℃の好ましい温度で、約12%〜約16%の好ましい水分にHOFを調節することができる。
有利なことには、約140℃〜180℃の好ましい温度範囲でのHOF加熱処理により、微粉が最小量で、格別な硬度および耐久性を有するエキスパンデットが得られる。ある理論によれば(しかし、特定の理論に拘束されるわけではない)、本発明の高温HOF膨化により、デンプンのゲル化およびグルテンの熱硬化が増加し、これによって硬質かつ耐久性のあるエキスパンデットが得られると考えられる。さらに、本発明の作業温度および圧力範囲は、有害な病原体、例えば動物飼料に一般に感染するサルモネラなど、の不活性化の程度(すなわち、殺菌率)を高め、また、含まれるあらゆる種子、例えば、野生オート麦などを非生産性にすることもわかった。
第3段階では、スロットダイを通して、加熱および加圧HOFを押出して、押出物を製造した後、この押出物を、より低い(例えば、周囲)圧力および温度条件に暴露して減圧することにより膨化および冷却してエキスパンデットを生じさせる。スロットは、好適な抽出効率をもたらす溶媒抽出床を産出するように選択した立体構造的および形態学的特徴を有するエキスパンデットを製造するように選択した任意の形状のものでよい。HOF油分はダイスロットサイズ要件に影響を与えることがわかった。高油トウモロコシから調製されたHOFの場合、小さいダイスロットサイズが好ましく、例えば、20 mm、18 mm、16 mm、14 mm、12 mm、10 mm、8 mm、または6 mmである。一実施形態では、8 mmのダイスロットサイズを用いる。黄色#2トウモロコシから調製したHOFの場合には、より大きいダイスロットサイズが好ましく、例えば、約20 mm、24 mm、28 mm、32 mm、36 mm、40 mm、44 mm、48 mm、52 mm、56 mm、または約60 mmである。一実施形態では、24 mmのダイスロットサイズを用いる。別の実施形態では、52 mmのダイスロットサイズを用いる。
第4段階では、エキスパンデットを適当な長さに切断する。エキスパンデットのサイズ(体積)および形状、ならびに、エキスパンデットに含まれる微粉材料の量は、抽出効率に影響を及ぼす。エキスパンデットのサイズは、一般に、押出機プレートのサイズ(すなわち、スロット表面積)、回転ナイフアセンブリのナイフ刃の数、およびナイフアセンブリの回転速度を組み合わせて調節する。エキスパンデットのサイズは、体積に対する表面積の比および形成されたエキスパンデット床の抽出浸透性の組合せによって、溶媒抽出効率に影響を及ぼす。エキスパンデットのサイズは、典型的には一定でなく、一般的にはエキスパンデットのサイズの範囲が存在する。エキスパンデットの代表的サンプルは、典型的に、約0.5 cm x 0.5 cm x 0.5 cm〜約8 cm x 4 cm x 2 cmの範囲の平均寸法を有するエキスパンデットを含むが、破断によりわずかな割合の微粉材料が発生する。代表的エキスパンデットサンプルの実験分析では、エキスパンデットは寸法約0.5 cm x 0.5 cm x 1 cm〜約3 cm x 3 cm x 1 cmの範囲にあり、18メッシュ未満のサイズの微粉を最大で約5%含むことを示した。代表的なエキスパンデットサンプルの別の実験分析では、約2.5 cm x 2.5 cm x 1 cmのサイズを有するエキスパンデット数が約19%、約1.3 cm x 1.3 cm x 1 cmのサイズを有するエキスパンデットの数が約59%、約1.3 cm x 1.3 cm x 1 cmより小さいサイズを有するエキスパンデットが約19%、ならびに18メッシュより小さいサイズを有する微粉が約3%未満であるであることが示された。好ましくは、エキスパンデットのサイズおよび形状によって、十分な溶媒滞留特性を有する充填(packed)エキスパンデット床が提供され、このような溶剤滞留特性により、油濃度が無水基準で約1.7 wt%未満の抽出脱溶媒エキスパンデットを産出するのに十分な抽出効率を達成するのに要する、適切なエキスパンデット-溶媒接触時間をもたらすことができる。問題なことには、微粉含量が低い大きなエキスパンデットは、比較的隙間の多い抽出床を製造できるが、溶媒滞留特性が乏しいため、非効率な抽出を生じる。反対に、小さなエキスパンデットは、溶
媒滞留が過剰な抽出床を生じうるため、抽出効率が悪くなる。
好ましい一実施形態では、エキスパンデットを約9重量%〜約12重量%、例えば、約10重量%の水分含量まで乾燥させた後、溶媒抽出および脱溶媒を実施する。具体的には、エキスパンデットの水分含量が約12重量%を超えると、脱溶媒操作での流体処理後、最終水分含量が約22重量%となり、これによって、エキスパンデット凝集が起こることがわかった。時間が経過すると、大きなエキスパンデット塊が形成される可能性があり、これは、脱溶媒化および乾燥装置の作業を妨害し、この装置から材料を除去する必要が生じる。一般に、エキスパンデットの乾燥は、温度約50℃〜約95℃、さらに好ましくは約52℃〜約93℃の空気をエキスパンデット床に通過させることにより実施する。一実施形態では、出口空気の相対湿度が約80%未満になり、これによりHOF水分含量が約9%〜約12%になるまで、温度約74℃の空気をエキスパンデット床に通過させる。エキスパンデットの乾燥は、当分野で公知の乾燥機において実施することができる。一実施形態では、熱および空気を加えるために、既存のエキスパンデット冷却装置を改変することができる。
前記の作業条件で、エキスパンダーにより、HOFから、固有の組成構成を有する高多孔性の硬質エキスパンデットに形成されるが、このエキスパンデットは、植物油抽出に用いられるような従来の浸出床溶媒抽出システムにおいて優れた抽出特性を有する。本発明のエキスパンデットは、従来のエキスパンデットと比較して、より多孔性であり、しかも、密度が低いため、より多量の油の抽出が可能であり、抽出機のスループットを高めることができると考えられる。多孔性エキスパンデットは、従来のエキスパンデットと比較して、溶媒をより自由に排出することができるため、溶媒キャリーオーバーおよびエネルギー必要量を低減することで脱溶媒化効率を高めることができる。一実施形態では、本発明のエキスパンデット床は、約0.3 g/cm3〜約0.45 g/cm3、例えば、0.3、0.35、0.4、または0.45 g/cm3の嵩密度を有することが好ましい。別の実施形態では、本発明のエキスパンデット床は、約0.3 g/cm3〜約0.50 g/cm3、さらに好ましくは約0.3 g/cm3〜約0.45 g/cm3、例えば、0.3、0.35、0.4、0.45 g/cm3、または0.5 g/cm3の充填密度を有することが好ましい。別の実施形態では、このエキスパンデットは、サンプル1 gにつき排出した軽鉱油の量(約0.85 g/mL)により決定される、排出密度(displacement density)が約1〜約1.3 g(サンプル)/mL(油)、さらに好ましくは約1〜約1.29、約1〜約1.28、約1〜約1.27、約1〜約1.26、または約1〜約1.25 g(サンプル)/mL(油)であることが好ましい。別の実施形態では、McElhiney、Robert R.(編)、Feed Manufacturing Technology III (1985)の方法に従い測定されるエキスパンデットの耐久性は、#6メッシュTyler標準篩い上で約50%〜約90%のエキスパンデット保持率、約60%〜約90%保持率、約70%〜約90%保持率、約50%〜約80%保持率、約60%〜約80%保持率、または#6メッシュTyler標準篩い上で約65%〜約75%保持率であることが好ましい。
抽出
WO 05/108533にさらに詳しく記載され、また図2に示すように、膨化した分別HOF(9)を溶媒で抽出することにより、抽出コーンミールを製造することができる。一実施形態では、膨化HOF(9)を溶媒抽出工程に付すことにより、湿潤溶媒抽出HOF(14)(「粗SEHOF」)およびミセラ(11)が産出される。油糧種子の溶媒抽出は当分野において周知である。様々な浸漬式またはパーコレーション式抽出装置のいずれかを用いて、抽出工程を達成することができる。一般に、溶媒を油含有エキスパンデットと接触させて、HOFからの油の十分な分離、それに続く、HOFからのミセラの十分な分離を可能にする任意の装置が本発明の実施に適している。典型的な抽出装置の具体的なタイプとして、回転床式抽出機、深床式抽出機、カルーセル式抽出機、水平ベルト式抽出機、連続ループ式抽出機、パーコレーション式抽出機、スクリュー型抽出機、オーガー型連続抽出機が挙げられる。典型的なパーコレーション式溶媒抽出方法として、例えば、回転深床、水平ベルトおよび連続ループなどが挙げられる。回転深床式抽出では、約5メートルまでの深さのHOF床を有する1シリーズの深いセルを新鮮な溶媒およびミセラによる向流抽出に付す。水平ベルト抽出の場合には、向流スキームにおいて一連の溶媒噴霧を施しながら、浅いHOF床を運搬する。連続ループ式抽出機は、向流スキームにおいて、閉じた垂直ループを通じてHOFを運搬する浅床式抽出機である。いずれの方法でも、ミセラは上記床に浸透し、これを回収して、溶媒除去/再循環および油の完成(finishing)を実施する。有用な溶媒として、例えば、炭化水素、アルカノールおよびアルカノール含有水溶液などが挙げられる。好適な溶媒の例として、限定するものではないが、C2-8炭化水素、C1-4アルカノール、およびこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、溶媒は、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、アセトンおよびヘキサンから選択される。溶媒とのHOF床滞留時間(すなわち、接触時間)は、少なくとも10分、少なくとも30分、少なくとも45分、または少なくとも60分であることが好ましい。
一態様の方法では、任意の抽出方法において、有機溶媒抽出の代わりに、超臨界二酸化炭素抽出を用いることができる。この方法では、HOFエキスパンデット床から油を抽出するのに用いる溶媒は、液化二酸化炭素である。抽出後、液体二酸化炭素と油混合物を回収し、減圧する。減圧時に、二酸化炭素は蒸発し、油が残る。
本発明のHOFエキスパンデットは、当分野で公知のSoxhlet法により測定される実験室抽出性が、少なくとも75%、80%、85%、または90%であるのが好ましい。実験室抽出性は、一般に、工業規模の抽出において材料がどのような挙動をするかを良好に指すものではなく、この場合、形成されるエキスパンデット床の密度およびパーコレーション速度の考察が抽出効率に影響を与える可能性がある。例えば、粉末は、高い実験室抽出性をもたらすこともあるが、溶媒パーコレーション速度が不十分であるため、工業規模で処理することはできない。しかし、実験室抽出性は、パーコレーション速度が適切であれば、商業的条件下でどのくらいの量の油を抽出することができるを良好に指す。現在までの実験的証拠によれば、本発明のエキスパンデットに含まれる油の少なくとも75%、88%、85%、または90%を抽出することができることがわかっている。
本発明のHOFエキスパンデットは、抽出機の詰まりまたは排液問題のリスクがなく、溶媒抽出による油の取出しに理想的に適している。HOF溶媒抽出の効率は、多くの手法で測定することができ、この効率は、一般に、HOFエキスパンデットの接触可能な表面積、浸透性、および形成されたHOFエキスパンデット抽出床の浸透性、パーコレーション速度、静的滞留および動的滞留特性の組合せの関数である。1つの効率測定では、HOF床のパーコレーション速度を測定する。パーコレーション速度とは、溶媒が前記床を通過して流れる速度である。パーコレーション速度は、HOFに含まれる油の少なくとも約50、55、60、65、70、75、80、85、90および95%の抽出を達成することにより、1.7 wt%未満(無水基準)のSEHOF油含量が得られるような、十分な接触時間をもたらすことができるように十分低くなければらないが、溶媒滞留およびキャリーオーバーを防止すべく十分に高くなければならない。現在までの実験的証拠は、本発明のエキスパンデットが、中程度のパーコレーション速度と、エキスパンデット床上でいくらかのヘキサンがプールされるという最適な抽出条件を提供することを示している。一実施形態では、約0.02〜約0.08リットル/cm2/分、約0.028〜約0.6リットル/cm2/分、または約0.04〜約0.05リットル/cm2/分のパーコレーション速度が本発明の実施に適している。当分野で公知の膨化トウモロコシ床と比較して、本発明のHOFエキスパンデット床は、より高いパーコレーション速度を呈示し、これにより、商業的油抽出法、例えば浸出床抽出法(leach bed extraction)において、HOFエキスパンデット床からのより効率的な油抽出が可能になると考えられる。特に、商業規模の抽出は、より高いスループット速度で実施することができるため、マルチパス(multi-pass)および/または向流抽出スキームが可能になり、その結果、ミセラ中の油濃度が増加し、および/または完成した製品ミール中の残留油が減少する。
本発明のHOFエキスパンデットから形成された抽出床は、当分野で公知のHOFエキスパンデットと比較して、改善されたパーコレーション速度および滞留量を有する。具体的には、WO 05/108533の実施例6に記載の方法に従い調製したHOFエキスパンデットから形成された充填抽出床を分析したところ、約0.04リットル/cm2/分のパーコレーション速度をもたらすことがわかった。
溶媒再生
WO 05/108533により詳しく記載され、また図2に示すように、粗SEHOF(14)(すなわち、湿潤量の溶媒を含むSEHOF)を脱溶媒化操作(15)において処理することにより、SEHOF(16)と再生溶媒とを取得し;ミセラ(11)を脱溶媒化操作(12)において処理することにより、トウモロコシ油(13)と再生溶剤とを取得する。上昇薄膜式蒸発、乾燥、放水(flashing)、またはこれらの任意の組合せ(例えば、当分野で公知の脱溶媒化/トースター装置など)など、典型的方法のいずれかを用いて、溶媒を粗SEHOFおよびミセラから再生する。一般に、粗SEHOFおよびミセラに熱を加えることにより、溶媒を蒸発させる。次に、溶媒を凝結させて、回収し、随意に脱水してから、抽出機に再循環させる。一実施形態では、脱溶媒化/トースター装置における粗SEHOFからの溶媒除去は、二段階操作で実施する。第1の前脱溶媒化ステップでは、粗SEHOFを典型的には約65℃〜約70℃に加熱して、約10%〜約25%の溶媒を除去する。前述したように、脱溶媒化操作におけるこのステップでの粗SEHOF凝集を防ぐために、エキスパンデットの水分濃度は12重量%未満であることが好ましい。第2のスパージングステップでは、第1ステップから得た加熱粗SEHOFを典型的には低圧蒸気で少なくとも約1時間、最終温度約70℃〜約105℃までスパージングすることにより、SEHOF(すなわち、脱溶媒化した粗SEHOF)を取得する。典型的には、粗SEHOFに含まれる溶媒の少なくとも約90 wt%、95 wt%、96 wt%、97 wt%、98 wt%、または99 wt%を除去し、SEHOFは、典型的に、少なくとも約10 wt%、11 wt%、12 wt%、13 wt%、14 wt%、15 wt%、16 wt%、17 wt%、または18 wt%の水分含量を有する。アルカノールまたはその溶液を抽出溶媒として用いる、ミセラ脱溶媒化の一実施形態では、希釈、pH調節および/または冷却のような手段により油溶性を低下させることによって、ミセラ相の分離を実施することができる。次に、得られた相を分離し、油相を随意に蒸留することにより、アルカノールを除去する。必要であれば、このアルカノール相を再濃縮することもできる。エタノール生産操作を含むトウモロコシ油
加工工場では、エタノールをHOF抽出溶媒として用いることができ、再濃縮は、発酵水溶液からのエタノール分離と組合せることができる。
脱溶媒化ミセラ(13)(粗油と呼ばれる)を貯蔵し、および/またはさらなる処理に付すことができる。粗油を精製して、最終油製品を製造することができる。粗油を精製して、最終油を取得する方法は、当業者には公知である。例えば、Hui、Bailey's Industrial Oil and Fat Products、第5版、第2巻、 Wiley and Sons, Inc.、第125-158頁(1996)(尚、その開示内容は、参照として本明細書に組み込む)には、トウモロコシ油組成物および加工方法が記載されている。本明細書に記載の方法を用いて分離した粗油は高品質であり、従来の油精製方法を用いて、これをさらに精製することができる。精製は、油の漂白および/または脱臭を含むもの、または混合物を形成するのに十分な時間、苛性アルカリ溶液と油を混合した後、この混合物を遠心分離して油を分離することを含むものなどがある。
本発明の膨化HOFにより、湿潤(粗)SEHOF床からの溶媒回収効率を改善することができる。具体的には、従来の膨化トウモロコシ床と比較して、溶媒のキャリーオーバーが少なく、湿潤SEHOFからストリッピングしなければならない溶媒が少量であるため、エネルギー必要量が減少し、かつ、加工設備によるスループットが高くなる。現在までの実験的証拠によれば、本発明の膨化HOFは、従来の方法と比較して、溶媒のキャリーオーバーを約25%まで低減することが確認されている。加えて、HOFエキスパンデットの多孔性も改善されているため、溶媒の除去効率も高くなる。
本発明の膨化HOFはまた、粗油重量基準で、溶剤回収効率の改善も可能にする。具体的には、従来の膨化トウモロコシ床と比較して、抽出効率が高くなり、しかも静的滞留量が少ないため、高油分含量のミセラが得られる。粗油重量基準で、ミセラからストリッピングしなければならない溶媒が少なくなるため、エネルギー必要量が減少すると同時に、加工設備によるスループットが高くなる。
SEHOF特性
本発明のSEHOFは、油、タンパク質、アミノ酸、デンプン、および中性デタージェント繊維(「NDF」)を含み、これら成分の濃度は無水重量基準(%)で報告されている。油分含量は、1.7%未満であり、例えば、約1.6%、約1.5%、約1.4%、約1.3%、約1.2%、約1.1%、約1%、約0.9%、約0.8%、約0.7%、約0.6%、約0.5%、約0.4%、または約0.3%未満、ならびにこの範囲内が好ましい。タンパク質含量は、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%、約15%、約20%、または25%、ならびにこの範囲内が好ましい。総リジン含量は、約0.4%〜約0.6%、例えば、約0.4%、0.45%、0.5%、0.55%、または0.6%が好ましい。デンプン含量は、約30%〜約75%、約35%〜約75%、または約40%〜約75%が好ましい。NDF含量は、約12%、約13%、約14%、約15%、約16%、約18%、または約24%、ならびにこの範囲内が好ましい。タンパク質:デンプンの重量比は、約0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、または0.8、ならびにこの範囲内が好ましい。さらに別の実施形態では、SEHOF総リジン:総SEHOFタンパク質比は、約0.015、約0.02、約0.025、約0.03、約0.035、約0.04、約0.045、約0.05、約0.055、または約0.06、ならびにこの範囲内が好ましい。別の実施形態では、SEHOFトリプトファン:総SEHOFタンパク質比は、約0.007、0.008、0.009、0.01、0.011、0.012、0.013、0.014、または0.015、ならびにこの範囲内が好ましい。本発明のSEHOFはまた、酸性デタージェント繊維(「ADF」)も含み、その濃度は、3 wt%未満、2.9 wt%未満、2.8 wt%未満、2.7 wt%未満、2.6 wt%未満、2.5 wt%未満、2.4 wt%未満、2.3 wt%未満、2.2 wt%未満、2.1 wt%未満、または2 wt%未満、ならびにこの範囲が好ましい。
一実施形態では、約9 wt%〜約25 wt%のタンパク質、約0.4 wt%〜約0.6 wt%の総リジン、約12 wt%〜約24 wt%のNDF、約1.7 wt%未満の油分を含み、かつ、タンパク質:デンプンの重量比が約0.15〜約0.8であるSEHOFが提供される。
飼料
固有の栄養特性を有する動物飼料を本発明のSEHOFから調製することができ、これにより、タンパク質、アミノ酸および/または栄養成分などの補充成分の必要量が少ない飼料が得られる。
いくつかの動物飼料は、黄色#2トウモロコシを主要穀物源として含んでいる。ブタ食餌要件の場合、黄色#2は、特に、必須アミノ酸であるリジンおよびトリプトファンの十分な食餌必要量を提供できないと考えられる。一般に、動物の必須アミノ酸必要量を満たすために、ダイズミール、肉骨ミール、カノーラミール、粗挽きコムギなど、および/または合成物の形態で、リジンおよびトリプトファン補充物が黄色#2に添加されている。黄色#2トウモロコシ、または高油分、硬質胚乳、高栄養密度、高タンパク質、高デンプン、ワックス性トウモロコシ、および白色トウモロコシ、もしくはこれらの組合せを含む、1以上の改善された形質を有するトウモロコシから調製したSEHOFは、このSEHOFを調製するのに用いた全粒トウモロコシと比較して、タンパク質濃度、アミノ酸濃度が高く、しかも、改善されたアミノ酸プロフィールを有することがわかった。具体的には、現在までの実験的証拠から、本発明のSEHOFにおける各種アミノ酸の濃度は、黄色#2トウモロコシと比較して、10%、30%、50%、100%、150%、または200%高いことが示された。アミノ酸プロフィールの改善は、少なくとも部分的には、トウモロコシ品種および/または分別工程の関数であると考えられる。具体的には、分別工程において、リジンおよびトリプトファンが少ないトウモロコシのゼインタンパク質は、主に、HOF画分から分離したLOF画分に関連する。タンパク質およびアミノ酸濃度の増加はまた、少なくとも部分的には、トウモロコシ品種、分別工程および/または、効率的な油の取出しにより油抽出効率の改善を可能にする改善された膨化方法の関数であると考えられる。本発明の一実施形態では、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.1、2.2、2.3、2.4、または2.5のSEHOFタンパク質濃度:黄色#2タンパク質濃度比が好ましい。別の実施形態では、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、または1.7のSEHOF総リジン濃度:黄色#2総リジン濃度比が好ましい。さらに別の実施形態では、少なくとも1.1、1.5、2、2.5、または3のSEHOFトリプトファン濃度:黄色#2トリプトファン濃度比が好ましい。SEHOFにおける必須アミノ酸の濃度が高くなるため、他の供給源由来の必須アミノ酸を飼料に含有させる必要量が減少する。
SEHOFと比較して、黄色#2トウモロコシは、多価不飽和脂肪が高く、有意なレベルのキサントフィルを含んでいる。ブタ用飼料中の高レベルの多価不飽和脂肪は、不要な軟質屠体脂肪をもたらすという問題を招きうる。キサントフィルは、黄色屠体脂肪を生成する可能性がある。キサントフィル濃度が低ければ、特定の市場で価値のある白色屠体脂肪に好都合である。重量基準(%)で、約15 mg/kg、約14 mg/kg、約13 mg/kg、約12 mg/kg、約11 mg/kg、約10 mg/kg、約9 mg/kg、約8 mg/kg、約7 mg/kg、約6 mg/kg、または約5 mg/kg、ならびにこの範囲内のSEHOFキサントフィル濃度が好ましい。
また、SEHOFに残留する油は、抽出油と比較して、オレイン酸:リノール酸比が高いこともわかった。オレイン酸は、リノール酸より飽和度が高く、ブタなどの単胃動物では、より安定な屠体脂肪を促進するため、黄色#2と比較して、SEHOF脂肪酸比の方が、より安定な屠体脂肪に好都合である。この改善は、少なくとも部分的には、トウモロコシ品種の関数であると考えられる。さらに、この改善は、少なくとも部分的には、膨化の改善により増加した油抽出効率の関数であると考えられる。一実施形態において、約0.4以上、例えば、0.45、0.5、0.55、または0.60のオレイン酸:リノール酸比が好ましい。
従って、本発明のSEHOFの固有の化学的および栄養特性により、動物飼料におけるトウモロコシ、例えば、黄色#2の代わりにこれを用いれば、いくつかの有益な効果をもたらすと考えられる。このような効果として、アミノ酸補充量が減少すること、アミノ酸必要量を満たすための別のタンパク質供給源の使用が減少することなどが挙げられる。さらに、SEHOFにより、動物屠体中の軟質および黄色脂肪についての可能性も少なくなる。
SEHOFを他の成分と組み合わせて、動物飼料を製造することもできる。成分として、例えば、ビタミン、ミネラル、高油種子由来のミール、肉骨ミール、塩、アミノ酸、フェザーミール、脂肪、油糧種子ミール、トウモロコシ、モロコシ、コムギ副産物、コムギ粉砕副産物、オオムギ、タピオカ、コーングルテンミール、コーングルテン飼料、オオムギ副産物、全脂コメぬか、コメ籾殻などが挙げられる。動物飼料は、家禽用、ブタ用、畜牛用、ウマ用、水産養殖用、およびペット用飼料などの特定の用途に合わせ、動物の成長段階に合わせて調整することができる。
定義
本明細書で用いる用語「全粒(ホールカーネル)」または「全トウモロコシ(ホールコーン)」とは、その構成部分、例えば、外皮、胚乳、チップキャップ、果皮、に分離されておらず、かつ、胚芽が故意に分離されていないカーネルを意味する。
「可塑性」とは、以下のようなエキスパンデット特性の組合せを意味する:エキスパンデットが、構造的完全性、18メッシュの通過が約20%未満である少ない微粉含量、高い多孔性、ならびに、デンプンと油との間の低い複合体化、を維持する程度。構造的完全性は、Model 2 Crownパイロット抽出機で試験することにより測定することができる。許容可能な構造的完全性の結果は、一般に、抽出機再循環ポンプが詰まらず、排液が当業者により許容されるものであり、しかも、エキスパンデット中の残留油が約2.0 wt%を下回る、または約1.5 wt%を下回ることである。多孔性、複合体化、および抽出性は、Aguileraら、Laboratory and Pilot Solvent Extraction of Extruded High-Oil Corn, JOACS, 63(2):239-243(1986)に記載されているように決定することができる。
「微粉」とは、1 mmの開口を有するU.S. No.18篩(ASTME-11-61仕様書に定義されているように)を通過する粒子を意味する。
「主な」または「主に」とは、少なくとも約50重量%、好ましくは少なくとも約75重量%、およびさらに好ましくは約90重量%を意味する。
「総リジン」とは、タンパク質に含まれるリジンと遊離リジンの合計を意味する。
本発明を詳細に説明してきたが、添付の請求項に記載する本発明の範囲から逸脱することなく、改変および修飾が可能であることは明らかであろう。
以下に非制限的実施例を記載することにより、本発明をさらに詳しく説明する。
[実施例1]
高油分トウモロコシを本発明の方法に従い加工した。その際、約64〜36のLOF:HOF比で、トウモロコシをLOFおよびHOF画分に分別した。HOF画分を27℃で水分14%にコンディショニングした。コンディショニング済HOF画分を30バールおよび150℃で膨化し、HOFエキスパンデットを製造した。ヘキサンで抽出して、脱溶媒化/トースター装置で脱溶媒化することにより、HOFエキスパンデットからSEHOFを調製したが、その際、第1段階の加熱最終温度は65℃、第2段階の蒸気ストリッピング最終温度は105℃、そして第2段階の滞留時間は約1時間であった。SEHOF組成を分析し、その結果を無水基準で表1に記載する。また、表1には、黄色#2トウモロコシの典型的組成も併せて示し、各濃度を無水基準の重量%で記載する。
Figure 2010509921
[実施例2]
比較実施例では、WO 05/108533実施例6に記載の方法により調製したSEHOF画分の灰分、タンパク質、ADF、NDFおよび油分含量を決定するために試験を実施した。ここでは、エキスパンダーバレルに対しHOF 1kg当たり蒸気0.04 kg(すなわち、4%量)の蒸気スパージ量、30バールの圧力および143℃で、HOFを膨化した、次に、膨化HOFをヘキサンで抽出することにより、SEHOFを取得した。以下の表2にSEHOF 1、SEHOF 2および黄色#2の化学組成を示す。尚、この表に水分(%)を記載するが、灰分、タンパク質、ADF、NDFおよび油分の重量%の値は、無水基準で記載したものである。
Figure 2010509921
[実施例3]
15の試験からなる1シリーズにおいて、本発明の方法に従い、黄色#2トウモロコシを加工した。その際、約65〜35のLOF:HOF比で、LOFおよびHOF画分にトウモロコシを分別した。HOF画分を27℃で水分14%にコンディショニングした。コンディショニング済HOF画分を30バールおよび150℃で膨化し、HOFエキスパンデットを製造した。ヘキサンを用いて抽出し、脱溶媒化/トースター装置で脱溶媒化することにより、HOFエキスパンデットからSEHOFを調製したが、その際、第1段階の加熱最終温度は65℃、第2段階の蒸気ストリッピング最終温度は105℃、そして第2段階の滞留時間は約1時間であった。SEHOF組成物を分析し、15の個々の試験についての平均結果、関連する標準偏差(STDEV)、ならびに、最小および最大値を無水基準の重量%で表3に記載する。尚、ここで、SEHOFの平均水分含量は14.1%であり、数値の範囲は、標準偏差0.92で13.1%〜15.8%であった。
Figure 2010509921
Figure 2010509921
前記の条件に従い、15のSEHOF調製物試験からなる第2シリーズを実施した。SEHOF組成物を分析し、15の個々の試験についての平均結果、関連する標準偏差(STDEV)、ならびに、最小および最大値を無水基準の重量%で表4に記載する。尚、ここで、SEHOFの平均水分含量は14.5%であり、数値範囲は標準偏差1.41で13.5%〜17%であった。
Figure 2010509921
[実施例4]
HOFコンディショニングおよび膨化に対する様々な総蒸気添加量がエキスパンデット品質に及ぼす影響を明らかにするために、1シリーズの実験を実施した。黄色#2トウモロコシからHOFを調製した。
コンディショナーにおいてHOFに蒸気を添加した後、これをエキスパンダー、続いてBuhlerエキスパンダーのバレルに導入した。制御装置により、コンディショナー温度と、エキスパンダーへの蒸気添加量(HOF量の割合(%)として)を自動的に制御した。エキスパンデットのサンプルを回収し、油分含量、疎性密度(loose density)、充填密度、排出密度、細孔容積、耐久性、および実験室抽出性について試験した。以下の加工条件をモニターした:エキスパンダーナイフ駆動アンペア負荷、エキスパンダーアンペア負荷、エキスパンダーダイヘッド位置、抽出機排液、抽出機ミセラプロフィール、抽出機レベル制御可変周波数駆動出力。また、抽出したミールも油分含量について試験した。試験条件を以下の表5にまとめるが、この表では、蒸気量は、HOF 1kg当たりの蒸気kgを%ベースで記載している。
Figure 2010509921
サンプルセットA〜Eから、抽出に許容されるエキスパンデットが製造された。サンプルセットFからはエキスパンデットが製造されず、代わりに微粉が製造されたため、このセットに限っては完了しなかったが、上に記載した実験室試験のいくつかを完了するのに十分な材料は取得できた。
試験の実施過程で、HOFの流体の油分含量が増加することが観察された。油分の増加は、HOFを製造する分別装置の性能によるものであったと考えられる。しかし、エキスパンダーに供給されるHOF油分含量の範囲は典型的な作業パラメーター内であると考えられる。さらに、この試験におけるHOF油分含量の範囲は、観察される全体の傾向にわずかな影響しか与えなかったとも考えられる。HOF中の油分含量を以下の表6に示す。
Figure 2010509921
エキスパンデットの物理的特徴を以下の表7に示す。
Figure 2010509921
全体として、エキスパンデットの特徴は、蒸気添加量に応じて変動した。サンプルセットC、B、およびAから、非常に大きな塊状のエキスパンデットが製造され、この流体が含む微粉は最小量であった。これらのタイプのエキスパンデットは、「コーンチップ」に類似した稠度および形状により記載される。サンプルセットDおよびEからは、エキスパンデットと微粉の混合物である生成物が得られた。
エキスパンデットを疎性密度、充填密度、排出密度、および細孔容積について試験した。サンプルは様々な量の微粉および塊を含んでおり、これは代表的サンプルの回収を難しくした。試験精度を向上させるために、約150グラムのサンプルを500 mlのメスシリンダーに入れて計量することにより、疎性密度および充填密度試験を二重に行なった。占有する容積を記録し、これを用いて、疎性密度を計算した。メスシリンダーをカウンターで100回軽く叩き、新たな容積を記録した。この値を用いて、充填密度を計算した。結果を表8にg/mlで示す。
Figure 2010509921
一般的傾向として、蒸気供給量が増加するほどエキスパンデット密度は低下することが示されるが、強い相関はない。充填密度については、高い蒸気添加のエキスパンデットが、疎性密度の値から最小の密度変化を示している。全てが微粉であったサンプルFは、充填により、密度が最も増加した。
メスシリンダー中、約75グラムのエキスパンデットサンプルを添加した後、200 mlの鉱油の量的変化を記録することにより、排出密度を測定した。細孔容積は、10分の接触後に計量したサンプル量により吸収された鉱油の重量として測定した。余った油はペーパータオルで軽く叩いて除去した後、計量した。表に記載した値は、立方センチメートルであり、重量増加と、使用した軽鉱油の密度とを用いて計算した。軽鉱油については、密度0.845 g/mlを用いた(軽鉱油の密度は0.83〜0.86 g/ml)。排出密度(g/ml)および多孔容積(mL)を表9に記載する。
Figure 2010509921
上記データから、エキスパンダー蒸気量が増加するほど、排出密度が低下するようである。ここで得られたデータは、エキスパンダーに対する蒸気の増加に伴う細孔容積の傾向を示していないようである。
McElhiney, Robert R.(編)、Feed Manufacturing Technology III(1985)の方法に従い、試験A〜Eで調製したエキスパンデットを耐久性について試験した。エキスパンデットサンプルは、#6メッシュTyler標準篩いを介して、材料を前後に30回振盪させることにより、篩分けた。篩い上に残ったエキスパンデットを回収し、500グラムのサンプル(±10グラム)を寸法30.5 cm x 30.5 cm x 12.7 cmのタンブラーコンパートメント内に導入した。各サンプルを50rpmで10分タンブリングした。次に、#6メッシュTyler標準篩いを介して、材料を前後に30回振盪させることにより、各サンプルの篩分けを実施した。残留エキスパンデットと、篩分けた微粉をと回収し、計量した。結果を以下の表10に示すが、この表では、エキスパンデット耐久性を残留%ベースで記載する。
Figure 2010509921
上記データから、試験結果が86%前後であった試験C、BおよびAと、試験結果が70%を下回った試験DおよびEとの差が明らかにされた。商業的作業の場合、試験値の高いサンプルC、BおよびAの方が、試験値の低い2つのサンプルDおよびEより、機械的運搬、およびその他の機械的摩擦、例えばシールスクリュー、に対する耐性は高いであろう。一般に、高品質の商業用ペレットは、残留率が>90%の範囲にある。
エキスパンデット試験A〜Eを実験室規模の油抽出性について評価した。抽出分析のために、カラムの洗液からの微粉を防止すべく出口にSoxhlet円筒濾紙を備えた直径25mmのガラスクロマトグラフィーカラム(ACE glass, Inc. ビンランド、NJ)に、約40グラムのエキスパンデットを導入した。ヘキサンを55℃に予熱し、水(55℃で0.03 wt%)で飽和させ、ペリスタル型ポンプを用いて、30 ml/分の定速でカラムに供給した。熱水をカラムのジャケットに流すことにより、抽出の間、55℃の一定温度を保った。ヘキサンとトウモロコシ油を含むミセラ画分をカラムから定期的に回収し、容量と回収時間を記録した。風袋を計量した個別のアルミニウム皿にミセラ画分を各々移した。空気または窒素の軽い流れを用いて、上記皿中のヘキサンの大部分を蒸発させた。次に、これらの皿をオーブンに移し、105℃で30〜60分乾燥させた。その後、冷却した皿を計量することにより、回収した油の総量を決定した。時間経過による抽出油の量(ミセラの蒸発)を測定することにより、抽出速度を決定した。従来のsoxhletヘキサン抽出(6時間)およびSwedichチューブ法(AOCS法 Am 2-93)の両方により、フレーク中の油の総量を決定した。実験室抽出性の結果を表11に示す。
Figure 2010509921
データから全体的に認められるのは、エキスパンダーに加える蒸気の量が増加するにつれ、エキスパンデットからの油の抽出性は低下することである。サンプルFが最も高い実験室油抽出性をもたらしたが、この材料は微粉からなり、微粉は、深床の浸透性が、実用的であるには十分でなく、すなわち、溶媒が床表面でプールし、商業的に実用的な速度でこの床に浸透しないと考えられるため、商業規模の抽出には不適であることに留意されたい。従って、試験DおよびEが、最適な抽出性および商業規模のスループットを提供する。
カラムから溶離したミセラ量に対するエキスパンデット残留油分濃度を評価し、試験C(6.68%総蒸気量)、試験B(6.28%総蒸気量)、試験A(5.88%総蒸気量)、試験D(5.28%総蒸気量)、試験E(4.6%総蒸気量)、および試験F(4.15%総蒸気量)について、以下の表12に記載する。尚、この表において、エキスパンデット残留油分濃度は重量%で表示し、ミセラ量は油分値の後の括弧内にmLで示す。例えば、試験Cエキスパンデットは、2mlのミセラをカラムから溶離した後、5.7 wt%の油を含んでいた。
Figure 2010509921
各試験において、サンプルDおよびEは、サンプルC、BおよびAを超える、抽出性能の改善が認められた。
別の評価では、エキスパンデットに残留する油の割合(%)をカラムから溶離したミセラの量に対して測定した。残留油の割合(%)は、次の式に従って計算した:
((Xinit‐Xext)/Xinit)(100)
式中、Xinitは、抽出前のエキスパンデットにおける抽出可能な油の総量(soxhlet法により測定)であり、Xextは、回収された油の重量である。試験C(総蒸気量6.68%)、試験B(総蒸気量6.28%)、試験A(総蒸気量5.88%)、試験D(総蒸気量5.28%)、試験E(総蒸気量4.6%)、および試験F(総蒸気量4.15%)について、以下の表13に結果を記載するが、表中、エキスパンデットに残留する抽出可能な油を%で表示し、また、括弧内にミセラ総量をmLで示している。例えば、試験Cエキスパンデットは、32mlのミセラをカラムから溶離した後、92%の抽出可能な油を含んでいた。
Figure 2010509921
表12および13に示すデータから、試験DおよびEが、試験C、BおよびAを上回る抽出性能の改善を示したことがわかる。試験Fの微粉末状材料は、商業的規模の抽出方法における使用には適していないと考えられる。
膨化試験A〜Eにおけるエキスパンダーおよびナイフ駆動装置のアンペア負荷をモニターし、表14に記載する。膨化では、機械力によりHOFをダイヘッドを通して運搬するが、このダイヘッドは、油圧ポンプにより約30バールの一定圧力で維持した。ダイヘッドを通してHOFを運搬することにより、エキスパンダーモーターにアンペア負荷が生じるが、この負荷をモニターし、表14に記載する。回転式切断ナイフセットを用いて、コレットがダイヘッドから出るとき、エキスパンデットを所望の長さに切断する;また、ナイフ駆動装置に対するアンペア負荷も同様にモニターし、表14に記載する。
Figure 2010509921
蒸気添加量が変化しても、ベースラインのアンペア負荷からの有意な変化は認められなかった。試験中、蒸気添加が増加するほど、エキスパンデットを切断するのに高いアンペアを必要としたが、これは、エキスパンデット強度の増大を示している。
膨化試験A〜Eの間、ダイヘッド位置を連続的にモニターした。ダイヘッド位置は、バレルの末端からダイヘッドまでの距離の測定値である。0mm位置で、ダイヘッド間隙は、長さ約5 mmである。ダイヘッド位置が外側に移動するに従い、間隙も大きくなる。ダイヘッドは定圧で維持されているため、その位置は、HOF材料および流動学的特性に基づいて変動、または「浮動」する。試験A〜Eについてのダイヘッド位置を表15に記載する。
Figure 2010509921
このデータから、蒸気添加が増加するのに従い、ダイヘッド位置が増大する(外側に移動する)ことがわかる。その結果、間隙が広くなり、これによって形成されるエキスパンデットも大きくなる。大きくなったエキスパンデットは、前述した嵩密度に表れる。以下にさらに詳しく説明するように、エキスパンデットのサイズおよび密度は、抽出機の動作に影響を与えることになる。
エキスパンデットをCrownモデルIIシリーズ203抽出機に供給した。抽出試験中、エキスパンデット床を通したヘキサンの排液(すなわち、パーコレーション)の観察を行い、0〜5のスケールで、以下の表16に記載する。0級は、ヘキサンのほぼ全部がエキスパンデット床上部でプールし、この床に浸透しないことを示す。5級は、高いパーコレーション速度を示し、上記層上にヘキサンのプールが全くないことを表す。試験Fは、微粉材料は、適切な排液の材料床をもたらさないと考えられたため、抽出しなかった。
Figure 2010509921
試験C、BおよびAサンプルは、パーコレーション速度が非常に高く、しかも床上部のプールが最小であった。エキスパンダーへの蒸気添加が減少するほど、パーコレーション速度も低下した。これは、エキスパンデット床中に存在する微粉が多くなるためと考えられる。スループットを考慮すれば、高いパーコレーション速度が望ましいが、エキスパンデット床上にプールが存在しないということは、十分な油抽出を達成する上で、ヘキサンとエキスパンデットとの接触時間が不十分である可能性を示している。最適な条件は、エキスパンデット床上部にある程度のヘキサンのプールを伴う、中間のパーコレーション速度である。サンプルDおよびEにより最適なパーコレーション速度をもたらした。
抽出機から得た完全(すなわち、完成)ミセラ中の油分濃度を連続的にモニターした。完全ミセラは、最後の抽出段階で製造され、これを蒸発装置に移して、ヘキサンから油を分離する。データを表17に記載する。
Figure 2010509921
データから、エキスパンダーへの蒸気添加が増加するほど、最後の抽出洗浄段階でのヘキサン中の油の量は減少することがわかる。
抽出機を出た溶媒抽出高油画分(「SEHOF」)中の残留油含量を測定し、初期エキスパンデット油分(wt%)、およびエキスパンデットから抽出した油の割合(%)と共に表18に記載する。
Figure 2010509921
上記の結果から、エキスパンダーに対する蒸気添加が増加するほど、ミールに残る残留油も増加することがわかる。つまり、蒸気添加が増加するほど、抽出率は低下する。ミセラプロフィールおよび上記残留油データは、蒸気添加量が高いほど、エキスパンデットからの油の抽出能力が低下することを示している。パイロットプラントから収集されたデータは、実験室規模の抽出性データと一致する。
実施例4のデータから、エキスパンダーは、エキスパンデットを形成するのに最小量の蒸気を必要とすることがわかる。試験Fの膨化条件(HOF 100kg当たり蒸気4.15kgの蒸気添加量(すなわち4.15%))下では、エキスパンデットは形成されず、HOFは粉末および微粉状であった。蒸気添加量がそれぞれ5.41%および4.48%の試験DおよびFでは、微粉の混合物を含むエキスパンデットが製造された。試験C、BおよびAでは、最小量の微粉を含む大きなエキスパンデットが製造された。高い抽出性と高いスループットを両立しているため、試験DおよびEの作業条件が一般に好ましい。現在までの実験的証拠に基づき、高油トウモロコシから調製されたHOFのように、最大HOF油分含量が約7 wt%を超えると、エキスパンデットを形成するのに必要な蒸気の最小量が増加すると考えられる。
以上の記載を読めば、本発明の複数の目的が達成され、その他の有利な結果が得られることがわかるだろう。
本発明の範囲を逸脱することなく、前記組成物および方法に様々な変更を実施できることから、上記の説明に含まれかつ添付の図面に示す全ての事項は、例示として解釈すべきであり、限定的な意味ではないものとする。
本発明またはその好ましい実施形態の要素を記載する際、「1」、「1つの」、「その」および「上記」などの冠詞は、1以上の要素があることを意味するものとする。用語「含む」、「包含する」および「有する」は、包括的であることを意図し、記載した要素以外に別の要素がありうることを意味する。

Claims (27)

  1. トウモロコシ粒から調製された抽出トウモロコシ画分組成物であって、この抽出トウモロコシ画分は、デンプン、ならびに、無水基準で、約9〜約25重量%のタンパク質、約12〜約24重量%の中性デタージェント繊維、および1.7重量%未満の油を含み、タンパク質:デンプンの重量比が約0.15〜約0.8である、上記抽出トウモロコシ画分組成物。
  2. 約0.3〜約1.7重量%の油を含む、請求項1に記載の抽出トウモロコシ画分組成物。
  3. 無水基準で、約0.4〜約0.6重量%の総リジンをさらに含む、請求項1に記載の抽出トウモロコシ画分組成物。
  4. 前記トウモロコシ粒が、黄色#2トウモロコシである、請求項1に記載の抽出トウモロコシ画分組成物。
  5. 前記トウモロコシ粒が、高油トウモロコシ粒である、請求項1に記載の抽出トウモロコシ画分組成物。
  6. トウモロコシ粒から調製されたトウモロコシエキスパンデット(corn expandette)であって、このエキスパンデットは油を含んでおり、該エキスパンデットが、1ミリリットル当たり約0.3〜約0.5グラムの充填密度(packed density)を有する、上記トウモロコシエキスパンデット。
  7. 1ミリリットル当たり約1〜約1.3グラムの排出密度(displacement density)を有する、請求項6に記載のトウモロコシエキスパンデット。
  8. 少なくとも70%の実験室油抽出性を有する、請求項6に記載のトウモロコシエキスパンデット。
  9. 前記トウモロコシ粒が、黄色#2トウモロコシである、請求項6に記載のトウモロコシエキスパンデット。
  10. 前記トウモロコシ粒が、高油トウモロコシ粒である、請求項6に記載のトウモロコシエキスパンデット。
  11. トウモロコシエキスパンデットを調製する方法であって、以下:
    (i)トウモロコシ粒を高油画分および低油画分に分別する工程、その際、高油画分はトウモロコシ粒より高い油分含量を有し、低油画分はトウモロコシ粒より低い油分含量を有している、
    (ii)低油画分から高油画分を分離する工程、および
    (iii)エキスパンダー中で高油画分を蒸気で膨化することにより、エキスパンデットを製造する工程
    を含み、ここで、エキスパンターに対する蒸気供給量が、高油画分1 kg当たり約0.042〜約0.075キログラムであり、エキスパンターにおける高油画分の温度が約140℃〜約180℃である、上記方法。
  12. 前記エキスパンダー圧力を約26〜約35バールに調節する、請求項11に記載の方法。
  13. 前記高油画分は無水基準で約10.5重量%未満の油分含量を有しており、該高油画分は膨化前にコンディショニングされ、高油画分コンディショナーに対する蒸気供給量が、高油画分1キログラム当たり蒸気約0.03〜約0.05キログラムであり、エキスパンダーに対する蒸気供給量が、高油画分1キログラム当たり蒸気約0.001〜約0.03キログラムである、請求項11に記載の方法。
  14. 前記高油画分が、無水基準で、約10.5重量%以上の油分含量を有し、エキスパンダーにおける高油画分の温度が約150℃〜約165℃である、請求項11に記載の方法。
  15. 前記高油画分が、無水基準で、約10.5重量%以上の油分含量を有し、この高油画分は膨化前にコンディショニングされ、高油画分コンディショナーに対する蒸気供給量が、高油画分1キログラム当たり蒸気約0.001〜約0.02キログラムであり、残りの蒸気はエキスパンダーバレルに添加される、請求項11に記載の方法。
  16. 膨化前に、前記高油画分を少なくとも12重量%の水分含量にコンディショニングする、請求項11に記載の方法。
  17. 膨化前に、前記高油画分を約60℃〜約80℃の温度にコンディショニングする、請求項11に記載の方法。
  18. 少なくとも1種の溶媒で前記エキスパンデットから油を抽出することにより、抽出トウモロコシ画分を調製する、請求項11に記載の方法。
  19. 抽出前に、前記エキスパンデットを約12重量%未満の水分まで乾燥させる、請求項18に記載の方法。
  20. 前記抽出溶媒が、有機溶媒または二酸化炭素である、請求項18に記載の方法。
  21. 前記エキスパンデット中の少なくとも約80%の油を抽出する、請求項18に記載の方法。
  22. 動物飼料の調製方法であって、以下:(i)動物のリジンおよびタンパク質必要量を決定するステップ、(ii)複数の天然および/または合成飼料成分、ならびにこれらの成分各々の利用可能なリジンおよびタンパク質を同定するステップ、その際、上記成分の1つが、黄色#2トウモロコシより高い総リジン濃度と、約0.015〜約0.06の総リジン:総タンパク質比とを有する分別トウモロコシ部分である、および(iii)上記動物に関して決定されたリジン必要量を満たすように、同定した成分から飼料を調製するステップを含む、上記方法。
  23. 前記分別トウモロコシ部分を約140℃〜約180℃の温度で膨化する、請求項22に記載の方法。
  24. 前記膨化済分別トウモロコシ部分を抽出する、請求項23に記載の方法。
  25. (i)動物のトリプトファン必要量を決定するステップ、(ii)複数の天然および/または合成飼料成分、ならびにこれらの成分各々の利用可能なトリプトファンを同定するステップ、その際、上記成分の1つが、黄色#2トウモロコシより高いトリプトファン含量を有する分別トウモロコシ部分である、および(iii)上記動物に関して決定されたトリプトファン必要量を満たすように、同定した成分から飼料を調製するステップ、その際、上記分別トウモロコシ部分が、少なくとも約0.009〜約0.015のトリプトファン:総タンパク質比を有する、をさらに含む、請求項22に記載の方法。
  26. 前記分別トウモロコシ部分を約140℃〜約180℃の温度で膨化する、請求項25に記載の方法。
  27. 前記膨化済分別トウモロコシ部分を抽出する、請求項26に記載の方法。
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