JP2010508943A - 剛性特性を有する交換可能なコア構成要素を有する吸収性物品、及び該特性を評価する方法 - Google Patents

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Abstract

使い捨て吸収性物品と共に用いられる取り外し可能かつ交換可能な吸収性コア構成要素の様々な剛性特性を開示する。交換可能な吸収性コア構成要素は、曲げ剛性特性を有するように構築して、おむつのシャーシの中に、より取り付けやすくすることができる。別のケースでは、交換可能なコア構成要素をおむつのシャーシの中に挿入するのを補助するために、比較的剛性な挿入ツールを用いて、比較的可撓性の交換可能なコア構成要素を嵌合してもよい。本開示の態様は、本開示の態様は、交換可能なコア構成要素のみ、又は、交換可能なコア構成要素をおむつのシャーシに取り付けている間に座屈したり及び/若しくは折り重なったりする可能性を低下させる曲げ剛性特性を有する挿入ツールと組み合わせた交換可能なコア構成要素に関する。本開示は、交換可能なコア構成要素及び/又は挿入ツールを試験して、それらに付随する曲げ剛性特性を評価する方法も提供する。

Description

本開示は、使い捨て吸収性物品、更に詳細には、剛性特性を有する交換可能な吸収性コア構成要素を有する使い捨て吸収性物品、及び該特性を評価する方法に関する。
使い捨ておむつ、失禁パッド、トレーニングパンツ、及び生理用ナプキンのような使い捨て吸収性物品は一般に、排泄物を受容及び保持する吸収性コアを含む。日常使用においては、吸収性コアが排泄物で飽和状態になるまで、使い捨ておむつを着用する場合がある。コアが飽和状態になったら、使い捨ておむつを着用者から外して処分し、新しいおむつに交換することができる。製造技術の進歩及び新たな材料の活用によって、向上した吸収性及び着用者の快適性を有する使い捨ておむつの開発をもたらしてきた。改善された液体処理特性を有するコア材料の設計の更なる進化が、交換可能な吸収性挿入体を有し、それによって、潜在的に1回を超える使用に対応する形で利用できる吸収性物品の開発をもたらしてきた。例えば、2003年10月23日に公開された米国特許公開第2003/0199844 A1号(参照によって本明細書に組み込まれる)は、交換可能な吸収性コア構成要素を有する吸収性物品の様々な実施形態を開示しており、これらの吸収性物品では、着用者から吸収性物品を外す必要なしに、吸収性コア構成要素を交換できる。
米国特許公開第2003/0199844 A1号
交換可能なコア構成要素を有する吸収性物品が排泄物で飽和状態になったら、交換可能な吸収性コア構成要素を外して破棄し、新しい交換可能なコア構成要素と交換してよい。いくつかの形体では、吸収性物品を装着したまま、交換可能な吸収性コア構成要素を吸収性物品のシャーシ内のポケットの中に挿入する。このような交換可能なコア構成要素は、座屈したり又はそれ自体の上に折り重なったりすることなく、シャーシの中に挿入させる必要のある場合がある。交換可能な吸収性コア構成要素を有する吸収性物品の開発と共に、このような吸収性物品に付随する様々な機構を向上させるための継続的な取り組みが存在する。具体的に言うと、座屈したり折り重なったりすることなく、交換可能なコア構成要素を吸収性物品のシャーシの中に挿入する機能に影響する構成要素の特性を高めると同時に、着用者に快適性をもたらすための継続的な取り組みが存在する。
本開示の態様は、使い捨て吸収性物品と共に用いられる取り外し可能かつ交換可能な吸収性コア構成要素の剛性特性を含む。交換可能なコア構成要素は、曲げ剛性特性を有するように構築して、おむつのシャーシ内に交換可能なコア構成要素を、より取り付けやすくすることができる。別のケースでは、交換可能なコア構成要素をおむつのシャーシの中に挿入するのを補助するために、比較的剛性な挿入ツールを用いて、比較的可撓性の交換可能なコア構成要素を嵌合してよい。したがって、交換可能なコア構成要素は、挿入ツールの使用を必要とする場合のある可撓性材料で構築してよく、又は、挿入ツールの必要性を排除する選択的配向剛性を有する材料で構築してよいことを理解されたい。本開示の態様は、交換可能なコア構成要素のみ、又は、交換可能なコア構成要素をおむつのシャーシの中に取り付けている間に座屈したり及び/若しくは折り重なったりする可能性を低下させる曲げ剛性特性を有する挿入ツールと組み合わせた交換可能なコア構成要素に関する。また、本開示は、交換可能なコア構成要素及び/又は挿入ツールを試験して、それらに付随する曲げ剛性特性を評価する方法も提供する。
1つの態様では、本開示は、使い捨て吸収性物品のシャーシ内に選択的に配置されるように適合されており、約1900N/mを超える長手方向曲げ剛性、及び約1000N/mを超える横方向曲げ剛性を有する交換可能な吸収性コア構成要素を提供し、この長手方向曲げ剛性及び横方向曲げ剛性はそれぞれ、剛性試験によって測定する。
別の態様では、本開示は、使い捨て吸収性物品のシャーシ内に選択的に配置されるように適合された交換可能な吸収性コア構成要素と、この交換可能な吸収性コア構成要素を嵌合して、交換可能なコア構成要素を使い捨て吸収性物品のシャーシの中に挿入するのを補助するように適合された挿入ツールとを含むキットを提供する。挿入ツールと組み合わせた交換可能な吸収性コア構成要素は、約1900N/mを超える長手方向曲げ剛性、及び約1000N/mを超える横方向曲げ剛性を有し、この長手方向曲げ剛性及び横方向曲げ剛性はそれぞれ、剛性試験によって測定する。
更に別の態様では、本開示は、内側表面及び外側表面を有すると共に腰部開口部及び1対の脚部開口部を形成するシャーシを含む使い捨て吸収性物品(このシャーシは、長手方向で対向し合う第1及び第2の腰端縁部と、対応する腰端縁部に隣接して長手方向で対向し合う第1及び第2の腰領域と、腰領域の長手方向中間部にある股領域と、内側表面と外側表面との間に配置された開口可能なシャーシポケットとを有する)、並びに、開口可能なシャーシポケット内に選択的に配置されるように適合された交換可能な吸収性コア構成要素(この吸収性コア構成要素は、交換可能なコア構成要素を開口可能なシャーシポケット内に選択的に配置するのを補助するために曲げ剛性を交換可能なコア構成要素にもたらす手段を含む)を含むキットを提供する。曲げ剛性をもたらす手段は、約1900N/m〜約11850N/mの範囲内の長手方向曲げ剛性、及び約1000N/m〜約4200N/mの範囲内の横方向曲げ剛性を有し、この長手方向曲げ剛性及び横方向曲げ剛性はそれぞれ、剛性試験によって測定する。
本明細書では、本発明を特に指摘し、明確に請求する請求項で締めくくられるが、添付図面と併せて次の説明から更なる理解が得られると考えられる。図中、類似の参照番号は類似の要素を指す。
代表的なおむつを収縮させずに広げた状態、すなわち、弾性によって収縮する部分をすべて引き伸ばした状態にして、構造体の一部を切り取って、おむつの構造をより明瞭に示すと共に、おむつの着用者に接触する部分を観察者の方に向けた平面図。 物品の着用者に面する部分が上に向いた状態の代表的な吸収性物品を描いた分解斜視図。 吸収性物品の代表的なおむつの実施形態を部分的に分割して描いた斜視図。 図3の代表的な吸収性物品を部分的に横断面で示した側面図。 着用者に面するコア部分を上に向けた状態で、代表的な吸収性コアの要素間の関係を描いた分解斜視図。 吸収性物品で有用な代表的な吸収性コアの頂面図。 図6に示した吸収性コアと同様の代表的な吸収性コアを線7−7に沿って切断したものを、着用者に面するコア部分を上に向けた状態で示した断面図。 もう1つの別の代表的な吸収性コアを、着用者に面するコア部分を上に向けた状態で示した断面図。 もう1つの別の代表的な吸収性コアを、着用者に面するコア部分を上に向けた状態で示した断面図。 もう1つの別の代表的な吸収性コアを、着用者に面するコア部分を上に向けた状態で示した断面図。 別の代表的な吸収性物品を部分的に分割して描いた分解斜視図。 もう1つの別の代表的な吸収性物品を部分的に横断面で示した側面図。 バックシートを貫く開口部を有する代表的な吸収性物品の一部の横断面図。 取り外し可能かつ交換可能な吸収性コア層の代表的な形体の横断面詳細図。 取り外し可能かつ交換可能な吸収性コア構成要素の別の代表的な形体の横断面詳細図。 取り外し可能かつ交換可能な吸収性コア層の更なる別の代表的な形体の横断面図。 別の代表的なおむつを収縮させずに広げた状態、すなわち、弾性によって収縮する部分をすべて引き伸ばした状態にして、構造の一部を切り取って、おむつの構造をより明瞭に示すと共に、おむつの着用者に接触する部分を観察者の方に向けて、孔あきトップシートを示した平面図。 孔あきトップシートを有する代表的なパンツ型おむつの横断面図。 交換可能な吸収性コア構成要素に対する、シャーシ層及び取り外し不可能な吸収性コア層を示した部分断面図。 吸収性物品の股部点を判断する方法を示した簡略平面図。 交換可能な吸収性コア構成要素を、説明しやすいように4つの長手方向区画に分割して示した平面図。 交換可能な吸収性コア構成要素の吸収層を、説明しやすいように4つの長手方向区画に分割して示した平面図。 交換可能な吸収性コア構成要素の別の吸収層を、説明しやすいように4つの長手方向区画に分割して示した平面図。 挿入ポケット内に配置された挿入ツールを有する交換可能な吸収性コア構成要素を示した平面図。 図24の交換可能な吸収性コア構成要素を示した部分断面図。 袋様要素に取り付けられたカード様要素によって形成された挿入ツールを示した側面図。 袋様要素に取り付けられた2つのカード様要素によって形成された挿入ツールを示した側面図。 図27の挿入ツールの1つの主表面を示した側面図。 上部固定具アセンブリ及び下部固定アセンブリを備える剛性試験装置を示した正面平面図。 試験片を嵌め込む上部固定具アセンブリを備える剛性試験装置を示した正面平面図。 上部固定具アセンブリの正面平面詳細図。 上部固定具アセンブリの右側詳細図。 下部固定具アセンブリの正面平面詳細図。 交換可能なコア構成要素を含む試験片の頂面図であり、長手方向衝撃線及び横方向衝撃線が示されている。 交換可能なコア構成要素を含む試験片の頂面図であり、内部に配置された剛性化要素が示されている。 交換可能なコア構成要素を含む試験片の底面図であり、内部に配置された剛性化要素が示されている。 試料の剛性曲線。
本開示の態様は、使い捨て吸収性物品と共に用いられる取り外し可能かつ交換可能な吸収性コア構成要素の剛性特性を含む。使い捨て吸収性物品のデザインの進歩は、1つ以上の交換可能な吸収性コア構成要素を有する吸収性物品の開発をもたらしてきた。いくつかの形体では、着用者から吸収性物品を外す必要なしに、吸収性コア構成要素を交換できる。1つの例では、ヒトの身体の胴体下部周辺に装着させるように使い捨て吸収性物品を適合させてよい。この吸収性物品は、腰部開口部及び1対の脚部開口部を形成するシャーシを含んでよい。シャーシは、長手方向で対向し合う腰端縁部、長手方向で対向し合う腰領域、及び、腰領域の長手方向中間部にある股領域を有してよい。1つ以上の比較的吸収力の低い吸収性コア構成要素をシャーシ内(股領域内など)に配置してよい。いくつかの実施形態では、この低吸収力の吸収性コア構成要素を、取り外し不可能な吸収性コア構成要素として設計する。また、吸収性物品は、低吸収力の吸収性コア構成要素と毛管液体連通した状態で選択的に配置された交換可能な吸収性コア構成要素も1つ以上含んでよい。交換可能なコア構成要素は、着用者が吸収性物品を装着する前、又は、吸収性物品を装着している最中に、低吸収力の吸収性コア構成要素と毛管液体連通させて選択的に配置してよい。以下で更に詳細に論じられているように、交換可能なコア構成要素は、曲げ剛性特性を有するように構築して、交換可能なコア構成要素が座屈したり及び/又はそれ自体の上に折り重なったりすることなく、おむつのシャーシ内に交換可能なコア構成要素を、より取り付けやすくすることができる。
場合によっては、着用者が心地悪くならないように、比較的柔らかくて薄い吸収性材料で構築されている交換可能なコア構成要素を提供するのが望ましい場合がある。ただし、交換可能なコア構成要素をおむつのシャーシの中に挿入しているときに、交換可能なコア構成要素の外側表面とシャーシの隣接する表面との間の摩擦が原因で、交換可能なコア構成要素が滑動抵抗を受ける場合がある。このような場合には、交換可能なコア構成要素が、座屈したり及び/又はそれ自体の上に折り重なったりすることなく、かかる摩擦力を克服できるように、曲げに耐えるのに十分な剛性をもたらして、交換可能なコア構成要素を構築するのが望ましい場合がある。別のケースでは、交換可能なコア構成要素をおむつのシャーシの中に挿入するのを補助するために、また、比較的剛性な挿入ツールを用いて、比較的可撓性の交換可能なコア構成要素を嵌合してもよい。したがって、交換可能なコア構成要素は、挿入ツールの使用を必要とする場合のある可撓性材料で構築してよいか、又は、挿入ツールの必要性を排除する選択的配向剛性を有する材料で構築してよいことを理解されたい。本開示の態様は、交換可能なコア構成要素のみ、又は、交換可能なコア構成要素をおむつのシャーシの中に取り付けている最中に、交換可能なコア構成要素が座屈したり及び/若しくは折り重なったりする可能性を低下させる曲げ剛性特性を有する挿入ツールとの組み合わせを含む。本開示は、交換可能なコア構成要素及び/又は挿入ツールを試験して、それらに付随する曲げ剛性特性を評価する方法も提供する。
以下では、開示されている特性及び方法に従って構築及び試験してよい交換可能なコア構成要素を有する使い捨て吸収性物品の様々な実施形態の構造的態様の詳細な説明を提供する。交換可能なコア構成要素を有する使い捨て吸収性物品の他の形体も考えられることを理解されたい。
すべての特許、特許出願、及びそれに基づいて発行されたいかなる特許、並びに関連して発行されたいかなる外国特許出願、並びに本明細書において以下で列挙及び/又は参照したすべての刊行物の開示内容も、参照によって本明細書に組み込まれる。しかし、参考として本明細書に組み込まれた文献のいずれか又は文献のいかなる組み合わせも、本発明を教示又は開示することが認められないのは明らかである。
米国特許参考文献の一覧
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米国特許第3,860,003号(ブエル(Buell)、1975年1月14日発行)
米国特許第4,062,817号(ウエスターマン(Westerman)、1977年12月13日発行)
米国特許第4,076,663号(マスダ(Masuda)ら、1978年2月28日発行)
米国特許第4,081,301号(ブエル(Buell)、1978年3月28日発行)
米国特許第4,260,443号(リンゼイ(Lindsay)ら、1981年4月7日発行)
米国特許第4,467,012号(ペダーセン(Pedersen)ら、1984年8月21日発行)
米国特許第4,515,595号(キービット(Kievit)ら、1985年5月7日発行)
米国特許第4,625,001号(ツバキモト(Tsubakimoto)ら、1986年11月25日発行)
米国特許第4,666,983号(ツバキモト(Tsubakimoto)ら、1987年5月19日発行)
米国特許第4,681,580号(レイシング(Reising)ら、1987年7月21日発行)
米国特許第4,695,278号(ローソン(Lawson)、1987年9月22日発行)
米国特許第4,715,918号(ラング(Lang)、1987年12月29日発行)
米国特許第4,773,903号(ワイズマン(Weisman)ら、1988年9月27日発行)
米国特許第4,795,454号(ドラグー(Dragoo)、1989年1月3日発行)
米国特許第4,808,178号(アジズ(Aziz)ら、1989年2月28日発行)
米国特許第4,816,025号(フォアマン(Foreman)、1989年3月28日発行)
米国特許第4,822,453号(ディーン(Dean)ら、1989年4月18日発行)
米国特許第4,851,069号(パッカード(Packard)ら、1989年7月25日発行)
米国特許第4,888,093号(ディーン(Dean)ら、1989年12月19日発行)
米国特許第4,892,536号(デスマライス(DesMarais)ら、1990年1月9日発行)
米国特許第4,898,642号(ムーア(Moore)ら、1990年2月6日発行)
米国特許第4,923,454号(セイモア(Seymour)ら、1990年5月8日発行)
米国特許第4,950,264号(オズボーン(Osborn)、1990年8月21日発行)
米国特許第4,988,344号(レイシング(Reising)ら、1991年1月29日発行)
米国特許第4,988,345号(レイシング(Reising)、1991年1月29日発行)
米国特許第4,990,147号(フリーランド(Freeland)、1991年2月5日発行)
米国特許第4,994,037号(バーナーディン(Bernardin)、1991年2月19日発行)
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米国特許第5,176,668号(バーナーディン(Bernardin)、1993年1月5日発行)
米国特許第5,217,445号(ヤング(Young)ら、1993年6月8日発行)
米国特許第5,221,274号(ブエル(Buell)ら、1993年6月22日発行)
米国特許第5,260,345号(デスマライス(DesMarais)ら、1993年11月9日発行)
米国特許第5,268,224号(デスマライス(DesMarais)ら、1993年12月7日発行)
米国特許第5,269,775号(フリーランド(Freeland)ら、1993年12月14日発行)
米国特許第5,324,561号(レザイ(Rezai)ら、1994年6月28日発行)
米国特許第5,358,500号(ラボン(LaVon)ら、1994年10月25日発行)
米国特許第5,387,207号(ダイヤー(Dyer)ら、1995年2月7日発行)
米国特許第5,531,728号(ラッシュ(Lash)、1996年7月2日発行)
米国特許第5,549,589号(ホーニー(Horney)ら、1996年8月27日発行)
米国特許第5,550,167号(デスマライス(Des Marais)ら、1996年8月27日発行)
米国特許第5,554,145号(ロー(Roe)ら、1996年9月10日発行)
米国特許第5,562,646号(ゴールドマン(Goldman)ら、1996年10月8日発行)
米国特許第5,563,179号(ストーン(Stone)ら、1996年10月18日発行)
米国特許第5,569,234号(ブエル(Buell)ら、1996年10月29日発行)
米国特許第5,571,096号(ドブリン(Dobrin)ら、1996年11月5日発行)
米国特許第5,817,081号(ラボン(LaVon)ら、1998年10月6日発行)
米国特許第5,599,335号(ゴールドマン(Goldman)ら、1997年2月4日発行)
米国特許第5,650,222号(デスマライス(DesMarais)ら、1997年7月22日発行)
米国特許第5,800,416号(シーガー(Seger)ら、1998年9月1日発行)
米国特許第5,843,055号(シーガー(Seger)ら、1998年12月1日発行)
米国特許第5,865,823号(クーロ(Curro)、1999年2月2日発行)
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米国特許第6,120,487号(アシュトン(Ashton)、2000年10月19日発行)
米国特許第6,187,696号(リム(Lim)ら、2001年2月13日発行)
米国特許第6,251,097号(クライン(Kline)ら、2001年6月26日発行)
米国特許第6,432,098号(クライン(Kline)ら、2002年8月13日発行)
米国特許出願公開第2003/0199844 A1号(2003年10月23日公開)
定義
以下の用語の定義は、以下の開示内容を理解するのに有用であろう。
吸収性物品:吸収性コアを介して排泄物を吸収して収容する道具であって、より具体的には、装着者の身体に接触又は近接するように配置して、身体から排出される様々な排出物を吸収して収容する道具。吸収性物品の代表的な実施形態は、図面に示されているような使い捨て吸収性物品のおむつ60である。しかし、本開示は、失禁用ブリーフ、失禁用下着、おむつホルダー及びライナー、トレーニングパンツ、プルオンおむつ、水泳用おむつなどのような他の吸収性物品にも適用できることを理解されたい。
吸収性コア:排泄物のような水性液体を吸収、分配、及び蓄積するのに適した1つの材料又はこれらの材料の組み合わせを含む、吸収性物品の要素。
吸収性コア構成要素:吸収性コアの構造的構成要素、例えば、マルチピース型吸収性コア内の複数の断片のうちの1つのような、吸収性コアの1片。
吸収層:吸収性コア構造体の、別個かつ識別可能なシート様又はウェブ様要素を指す用語で、この要素は、別の同様の要素に対して分離したままで比較的移動可能であってよく、又は、別の同様の要素と恒久的に関連付けられたままであるように結合又は接合させてよい。各吸収層は、それ自体が、同じ又は異なる組成の複数のシート又はウェブのラミネート又はその組み合わせを含んでよい。「吸収部材」:吸収性コアの機能的構成要素。例えば、特有の機能に適した特定の液体処理特性を有する1つ又は複数の材料で形成される液体捕捉部材、液体捕捉/分配部材、又は液体蓄積/再分配部材。
吸収性挿入体:吸収性物品の中に挿入されるように適合されており、吸収性物品の中に挿入されると吸収性コア構成要素として機能する道具。交換可能な吸収性コア構成要素は吸収性挿入体であり、吸収性挿入体という用語は、その道具のみを指すときに特に記述される用語である。
シャーシ:吸収性物品の基礎的な構成要素で、シャーシの上には、物品の残りの構造体、例えばおむつでは、おむつが着用中の形体のとき、おむつをブリーフ又はショートパンツの形状にするための構造上の要素(バックシート、トップシート、又は、トップシートとバックシートとの組み合わせなど)が構築又は配置されている。
おむつ:一般に、幼児及び失禁症者がその胴体下部周辺に装着する吸収性物品。
使い捨て:使用後に、洗濯、又は別の方法で吸収性物品として復元若しくは再利用することを意図しない、すなわち、1回の使用後に廃棄することを意図する吸収性物品で、リサイクルするか、堆肥化するか、又は別の方法で環境に適合する形で処分してよい吸収性物品を表すのに用いる用語。ここで留意すべきなのは、本開示で説明されているように、シャーシ及び取り外し不可能なコア構成要素の1回の使用は、交換可能なコア構成要素の数回の使用及び交換に相当する。
毛管液体連通:液体が毛管移動によって1つの吸収要素から別の吸収要素へ流れること。また、液体の毛管移動を通じて液体が1つの吸収要素から別の吸収要素に流れるようにする吸収要素の構造的性質を表すのに用いる用語で、この場合、一般に、吸収要素は相互に直接対面接触しているか、親水性の中間層と各吸収要素が直接対面接触している必要があり、液体を1つの吸収要素から別の吸収要素へ毛管伝導させるか、又は、繊維性吸収要素の繊維を突出させ、多孔質及び/若しくは浸透性の中間層を介して別の吸収要素と接触させる。
接合する、接合された、接合している:ある要素を別の要素に直接固着することによって、その要素を別の要素に直接固定する形体と、ある要素を1つ又は複数の中間部材に固着し、次にその中間部材を別の要素に固着することによって、その要素を別の要素に間接的に固定する形体とを包含する用語。
主表面:概ね平面的であるか又はシート様の構造的要素の最大範囲の表面を表すと共に、端縁部及び側縁部の小さい表面とこれらの表面を区別するのに用いる用語で、すなわち、長さ、幅、及び厚みを有し、その厚みが3つの寸法の中で一番小さい要素においては、主表面は、長さと幅によって画定される面、ひいては最大範囲を有する面である。
交換可能:交換できる、吸収性物品の構成要素、すなわち、取り外すことができ、かつ、取り外した構成要素の代わりに同様の構成要素又は同様の機能を提供する構成要素を利用できる構成要素、例えば、交換可能な吸収性コア構成要素又は吸収性挿入体を表すのに用いる用語。
層、層状の:本明細書では、識別可能な形の様々な組成、密度、又はその他の材料特性を有する所定の層又は構造体が、一方の表面から反対側の表面まで及ぶ横断面を通じて不均一になるように、その層又は構造体内で、上に置かれるか又は重ねられた領域を指す用語。
着用者に面する層:シャーシの要素のうち、トップシート、レッグカフ、及びサイドパネルなどのように、それらの要素が存在するときに、吸収性物品の内側表面を形成する要素。
衣類に面する層:シャーシの要素のうち、バックシート、サイドパネル、腰部締結具などのように、それらの要素が存在するときに、吸収性物品の外側表面を形成する要素。
吸収性物品の概要
以下で詳細に説明されているように、本開示は、水性体液を吸収、及び保持するのに適した吸収性物品に関する。これらの吸収性物品は、実質的に液体不透過性の材料で形成されたバックシート、及び、バックシートに隣接して配置された吸収性コアを含んでよい。この吸収性コアは、少なくとも1つの比較的吸収力の低いコア構成要素と毛管液体連通した状態で配置された交換可能なコア構成要素を少なくとも1つ含んでよい。この低吸収力コア構成要素は、また、取り外し不可能であってもよい。交換可能なコア構成要素は、着用者が吸収性物品を装着する前、又は、吸収性物品を装着している最中に、吸収物品の中に挿入してよい。交換可能なコア構成要素又はその部材を取り外したら、取り外した構成要素又は部材の代わりに、交換可能なコア構成要素又は部材を挿入してよい。
いくつかの代表的な実施形態では、吸収性物品は、中央部分と毛管液体連通しているフロントパネル及びバックパネルといった複数の吸収性コア構成要素を含んでよい。各吸収性コア構成要素は、複数の吸収層を含んでよい。排泄物及び/又は水で飽和状態になったら、吸収性コアの取り外し可能又は交換可能な構成要素又は吸収層を吸収性コアから取り外してよい。続いて、取り外した飽和状態のコア構成要素又は吸収層の代わりに、新しい不飽和状態の吸収性コア構成要素又は吸収層を配置してよい。
いくつかの代表的な実施形態では、交換可能なコア構成要素は、バックシートの身体に面する表面に隣接して配置されており、バックシート内の開口を通じてアクセスすることができる。別の代表的な実施形態では、交換可能なコア構成要素は、バックシートの衣類に面する表面に隣接して配置されており、バックシートの外側表面に固着された1枚のシート材によって形成されたポケット内に収容されている。
いくつかの代表的な実施形態では、吸収性物品は、液体透過性トップシート、及び、吸収性物品の周辺部付近でトップシートに接合された実質的に液体不透過性のバックシートを含む。トップシートとバックシートとの間に配置された交換可能なコア構成要素にアクセスのための手段を提供すると共に、交換可能なコア構成要素の挿入を実現させる開口部を形成させるために、周辺部の所定の区域内で、トップシートとバックシートとを分離させてよい。
いくつかの代表的な実施形態では、中央の吸収性コア構成要素が、好適な液体捕捉特性及び/又は捕捉/分配特性を有してよい一方で、前側及び後側吸収性コアパネル又は構成要素は、好適な蓄積/再分配特性を有してよい。
代表的なおむつの実施形態
図1は、吸収性物品の代表的な実施形態の平面図であり、代表的なおむつ60を収縮させずに広げた状態、すなわち、弾性によって収縮する部分をすべて引き伸ばした状態にして、構造体の一部を切り取って、おむつの構造をより明瞭に示すと共に、おむつの着用者に接触する部分を観察者の方に向けて示している。図2も、また、着用者と接触する部分が上に向いた状態の代表的なおむつ60を分解斜視図で示している。これらの代表的な実施形態では、おむつは、おむつの外縁部によって画定される周辺部57を有するように示されており、この周辺部は、64という番号の付された長手方向縁部、及び、16という番号の付された腰端縁部を含む。おむつは更に、18という番号の付された横方向中心線、及び、17という番号の付された長手方向中心線を有する。前側腰領域12及び後側腰領域14は、それぞれ、腰端縁部16から横方向中心線18の方に、おむつの長さの約1/4〜約1/3の距離だけ延びている。これらの腰領域は、装着時に着用者の腰を取り囲むおむつ部分を形成する。股領域66は、これらの腰領域の間のおむつ部分であり、装着時に着用者の両脚の間に配置されて着用者の胴体下部を覆うおむつ部分を形成する。
吸収物品の実施形態である別の代表的な使い捨ておむつ60は、図3では、部分的に分割して描いた斜視図で、図4では、一部横断面を示した状態の側面図で示されている。中央部分50、フロントパネル20、及びバックパネル30のような複数の吸収性コア構成要素を含むマルチピース型吸収性コア10については、以下で更に詳しく図示及び説明する。マルチピース型吸収性コアは、ウェーバー(Weber)らの‘602号特許でも説明されている。
別個の構成要素を有するマルチピース型吸収性コアを有する吸収性物品は、様々な利点をもたらす場合がある。第1に、このコアは、吸収性材料からなる不連続的な吸収層又はパネルの利用により、吸収性物品内で用いると、望ましい審美性及びフィット性を示す場合がある。例えば、中央部分が、隣接する吸収層、並びに、フロント及びバックパネルからいくぶん独立して曲がったり座屈したりでき、それによって、ワンピース型吸収性コアによって典型的に得られるものよりも優れた、股領域内のフィット性及び快適性をもたらすように、この中央部分は別々の吸収層を含んでよい。
マルチピース型吸収性コアが提供する別の利点は、吸収性コア構成要素及び部材の特定の特性を個別に変更できることである。変更できる特性としては、吸収層又はパネルの捕捉速度、分配速度、蓄積容量、蓄積速度、液体界面移動速度、液体界面移動効率、厚み、機能性、及び、形状若しくは形体が挙げられる。例えば、吸収性物品の代表的な実施形態では、3つの吸収層が中央部分を形成してよく、この場合、着用者の身体に最も近い吸収層が、比較的優れた捕捉/分配特性を有する残りの2つの外側吸収層よりも、比較的優れた捕捉特性を有する。この形体では、捕捉部材として機能する身体側吸収層によって、尿のような排泄物を素早く捕捉してから、フロント及びバックパネル(これらのパネルは、より優れた蓄積/再分配特性を有してよい)に分配するための捕捉/分配部材として機能する隣接の吸収層の中に、前記排泄物を脱着させる。
吸収性物品内でマルチピース型吸収性コアを用いることから得られる更に別の利点は、吸収性コアの構成要素の取り外し及び/又は交換を行って、吸収性コアの蓄積/再分配力を再生できる点である。取り外し可能な吸収性コア構成要素、例えばバックパネルへのアクセス手段の提供によって、これらの吸収性コア構成要素の取り外し及び/又は交換が可能になる。本開示では、様々な代表的な実施形態において、バックパネル、バックパネルの取り外し及び交換、取り外し及び交換のためのバックパネルへのアクセス手段に関する説明のすべては、一般的に、フロントパネルにも適用可能であり、その逆もまた同様である。
吸収性コア構成要素、詳細には、主として蓄積/分配に適した吸収性コア構成要素を交換することによって、着用者の皮膚から水分を隔離させ続けながら、使い捨ておむつのような吸収性物品の使用期間を延ばしてよい。例えばフロントパネル及びバックパネル内の蓄積/再分配吸収性コア部材が飽和するにつれて、中央部分内の捕捉/分配部材から水分を吸収する効果が実質的に低下する場合がある。この結果、中央部分が更に飽和状態になり、それによって、できる限りの水分を着用者の皮膚から吸収する能力が妨げられる。しかし、バックパネルのような吸収性コア構成要素を交換すれば、その吸収性コア構成要素吸引力が再生され、再び、中央部分の捕捉/分配部材から水分を吸収できるようになる。したがって、使い捨ておむつを、より長く装着でき、着用者からおむつを外すことなく、吸収性コアの再生を行うことができる。本明細書に記載されている吸収性コアは、失禁用ブリーフ、失禁用パッド、トレーニングパンツなどのような他の吸収性物品でも有用である場合があることを理解されたい。
本開示を通じて説明されているように、マルチピース型吸収性コアの特有の構成要素は、吸収物品内で取り外し可能かつ交換可能である。例えば、フロントパネル20及び/又はバックパネル30は取り外し可能かつ交換可能であってよく、その一方で、中央部分50のような別の構成要素は、取り外し不可能な状態で、既知の形体のいずれかで配置し、それによって、吸収性物品から取り外し不可能にしてよい。つまり、吸収性物品は、取り外し不可能な吸収性コア構成要素、及び取り外し可能かつ交換可能である吸収性コア構成要素の両方を有してよい。
組み込まれた参考文献に記載されているように、吸収性コアの構成要素は、シャーシに固定するか、取り付けるか、固着するか、及び/又は挟み込むことによって、シャーシから取り外せないようにしてよい。例えばブエル(Buell)の‘003号特許に記載されているように、例えば、バックシートと吸収性コア構成要素を一緒に結合するか、吸収性コア構成要素をトップシートに結合し、そのトップシートをバックシートに結合するか、又は、吸収性コア構成要素をトップシートとバックシートとの間にしっかり挟むことによって、吸収性コア構成要素を不動にすることができる。また、ローソン(Lawson)の‘278号特許に記載されているように、吸収性コア構成要素をバックシートの上に重ねて、当該技術分野において周知のような取り付け手段によってバックシートに取り付けてよい。例えば、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様付き層、又は、接着剤の別個の線若しくは点の配列によって、吸収性コア構成要素をバックシートに固定してよい。いくつかの代表的な実施形態では、デスマライス(DesMarais)らの‘345号特許に記載されているように、吸収性コア構成要素をシャーシの股区域内に固着してよい。同様に、オズボーン(Osborn)の‘264号特許に記載されているように、噴霧接着、又は接着剤の線若しくは点など、当該技術分野において周知の手段のいずれかによって、吸収性コア構成要素を、コアの上部主表面又は下部主表面のそれぞれを覆うように、トップシート及びバックシートのような隣接部材に取り付けてよい。実際、このように取り付けると、使用中に、吸収性材料の一体性及び復元力を促進して、最適な程度の吸収力を保持するようになる場合がある。
いくつかの代表的な実施形態では、中央部分のような取り外し不可能な吸収性コア構成要素は、トップシート若しくはバックシートに、又は、トップシートとバックシートの双方に固着することによって、股領域の部分内においてシャーシに接合してよい。例えば、取り外し不可能なコア構成要素は、股部点でシャーシに接合してよい。取り外し不可能なコア構成要素の末端部、すなわち、股領域から前側及び後側腰領域の方に延びている部分は、シャーシに取り付けられていないままにして、それによって、吸収性物品内で自由に「浮遊」するようにしてよい。あるいは、取り外し不可能なコア構成要素の前側部分をシャーシに固着して、後側部分のみを浮遊させてよい。この浮遊コア形体によって、着用者が吸収性物品を装着したときに、取り外し不可能なコア構成要素の取り付けられていない部分が、バックシート及び又はトップシートと相対的に滑動できるようにしてよい。また、浮遊コア形体によって、取り外し不可能なコア構成要素の取り付けられていない部分が、吸収性物品のレッグカフ領域内の弾性材によるシャーシの収縮に応じて滑動できるようにしてよい。取り外し不可能なコア構成要素の一部がシャーシと相対的に滑動できるようにすることによって、ゆがんだ及び/又は収縮したシャーシに固着された取り外し不可能なコア構成要素全体を有する吸収性物品において一般に発生する、取り外し不可能なコア構成要素の折り重りやしわを防げる。
吸収性物品のシャーシ
本開示を通じて記載されているように、尿、汗、経血、及び体外排泄物中の水のような体液をかなりの量吸収できる使い捨て吸収性製品内で、液体吸収性コアを用いることができる。これらの使い捨て吸収性物品は、使い捨ておむつ、成人向け失禁用ブリーフ、トレーニングパンツなどの形状で作製してよい。このような身体にフィットする物品は一般に、着用中の形体時にブリーフ又はショーツの形状のシャーシに構築される可撓性基材を含む。このような身体にフィットする物品のシャーシを形成する可撓性基材としては、布若しくは紙、又はその他の種類の不織布基材、又は成形フィルムを挙げてよく、この可撓性基材は、弾性を有するか、又はその他の形の延伸性を有してよい。シャーシはシャーシの上に、物品の残りの構造体が構築又は配置される基礎的な要素であってよい。
シャーシ及び吸収性コアのデザインは相互に関連付けられる場合があるため、これらの2つの間の構造的関係を明確にするために、吸収性コアについても以下の説明に含める。吸収性コア自体の更に詳細な説明は、本開示の次の項で見ることができる。
図1及び図2に示されている代表的な実施形態では、おむつは、実質的に液体不透過性の外層であるバックシート62を有する。このバックシートの上に配置されているのが吸収性コア10であり、吸収性コア10は、1つ以上の別個の吸収層を含んでよく、その1つ以上の吸収層の中に超吸収材を含んでよい。この吸収性コアの上にあり、バックシートに接合されているのが流体透過性の内層であるトップシート61である。トップシートは、着用者の皮膚の隣に配置される物品要素である。下に記載されているように、弾性部材、及びおむつを適切な位置で着用者の身体に固定するための締結手段(テープタブ締結具など)のような追加の構造的機構も含めてよい。
これらの代表的な実施形態では、トップシート及びバックシートは同一の広がりを持ち、吸収性コアよりも概ね大きい長さ及び幅寸法を有する。トップシートをバックシートと接合すると共に、バックシートの上に重ね、それによってシャーシを形成する。トップシート、バックシート、及び吸収性コアは様々な周知の形体で組み立てることができるが、代表的なおむつの形体は、ブエル(Buell)の‘003号特許に概ね記載されている。また、本明細書における使い捨ておむつの別の代表的な形体は、アジズ(Aziz)らの‘178号特許、ローソン(Lawson)の‘278号特許、フォアマン(Foreman)の‘025号特許に開示されている。
バックシートは、実質的に液体不透過性の材料で作製してもよく、薄いプラスチックフィルムから製造してよいが、他の可撓性の液体不透過性材料を用いてもよい。吸収性コア内に吸収、収容された排出物が、おむつと接触するベッドシーツ及び下着などの物品を濡らさないように、バックシートを適合させてよい。代表的なバックシートは、約0.013mm(0.5ミル)〜約0.051mm(2.0ミル)の厚みを有するポリエチレンフィルムで作製してよいが、他の可撓性の液体不透過性材料を用いることもできる。本明細書で使用する場合、「可撓性」という用語は、適合性があり、着用者の身体の全体的な形状及び輪郭に適合しやすい材料を指す。いくつかの実施形態では、バックシートは、液体不透過性バリアフィルム、及び織物様不織布という2つの材料を含む。バリアフィルムは、ポリオレフィンプラスチック及び炭酸カルシウムとの混合物を含んでよく、それは水蒸気は通れるが液体水は通れないように、伸張させて微小孔を開けてある。このような材料は、45040オハイオ州メーソン(Mason)、デュークブルバード(Duke Boulevard)8585のクロペイ(Clopay)から18gsm BR−124として市販されている。不織布は、ポリプロピレン製の点熱接着スパンボンド(spunbound)であってよい。このような材料は、18gsmの坪量を有してよく、29681サウスカロライナ州シンプソンビル(Simpsonville)、サウスイーストメインストリート(Southeast Main Street)844のファイバーウェブノンウーブンズ(Fiberweb Nonwovens)から、053MXXPO090ホワイトハイドロフォビック(White Hydrophobic)として、又は、27028ノースカロライナ州モックスビル(Mocksville)、アブゴルドライブ(Avgol Drive)178のアブゴルノンウーブンズ社(Avgol Nonwovens Ltd.)(USA)から70−015−126として市販されている。約1.5グラム/平方メートルのホットメルト接着剤を用いて、これらの2つの材料を一緒に接着ラミネートしてよい。
例えば弾性サイドパネルを形成するための「ゼロ歪」ストレッチラミネートをもたらすために、バックシートの少なくとも一部を機械的に伸張させて、伸張可能又は引張可能にしてよい。かかる機械的伸張、及び、かかる「ゼロ歪」ストレッチラミネートの形成に適した装置及びプロセスは、ウェーバー(Weber)らの‘679号特許、ブエル(Buell)らの‘793号特許、及びウェーバー(Weber)らの‘897号特許に記載されている。
更に、バックシートは、「通気性」にして、蒸気を吸収性コアから逃がせるようにする一方で、更に、排出物がバックシートを貫通するのを防ぐようにしてよい。通気性が高いが実質的に液体不透過性であるバックシートは、特定の吸収性物品に望ましいと考えられる。このような通気性複合材料は、リム(Lim)らの‘696号特許、カーディナル(Cardinal)らの名義のPCT国際公開特許WO 95/16746号(1995年6月22日公開)、及び、クーロ(Curro)の‘823号特許に、より詳細に記載されている。不織布ウェブ及び孔あき成形フィルムを含む他の通気性バックシートは、ドブリン(Dobrin)らの‘096号特許に記載されている。
吸収性コアの寸法、及び、選択されるおむつの厳密な設計によって、バックシートの寸法を定めてよい。代表的な実施形態では、バックシートは、吸収性コアを少なくとも約1.3センチメートル(約0.5インチ)〜少なくとも約2.5センチメートル(約1.0インチ)の最小距離で越えて、おむつ周辺部全体の周りに延びている変形型砂時計形状を有してよい。
トップシートは、適合性があり、柔らかな感触で、着用者の皮膚に刺激を与えないものでよい。更に、トップシートの少なくとも一部は液体透過性で、体液がトップシートの厚みを容易に貫通できるようにしてよい。好適なトップシートは、織布材料及び不織布材料、孔あき成形熱可塑性フィルム、孔あきプラスチックフィルム及びハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルムのようなポリマー材料、並びに多孔質発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、及び熱可塑性スクリムなどの広い範囲の材料から製造することができる。好適な織布材料及び不織布材料は、天然繊維(例えば木材繊維若しくは木綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、若しくはポリエチレン繊維のようなポリマー繊維)、又は天然繊維と合成繊維との組み合わせを含むことができる。トップシートは、吸収性コア内の液体から着用者の皮膚を隔離するために、疎水性材料で作製してよい。バックシートと同様に、例えば弾性サイドパネルを形成するための「ゼロ歪」ストレッチラミネートをもたらすために、トップシートの少なくとも一部を機械的に伸張させて、伸張可能又は引張可能にしてよい。
数多くの製造技術を利用して、トップシートを製造してもよい。例えば、織布、不織布、スパンボンド材、梳毛材、又は類似の材料でトップシートを形成できる。不織布トップシートでは、熱結合手順によって、又は、ポリアクリレートのようなポリマー結合剤によって、繊維を束ねてよい。このシートは、実質的に多孔質で、液体がそのシートを容易に貫通して、下にある吸収性コアに到達できるようになっていてよい。トップシートの材料は、トップシートと着用者の皮膚との間の接触区域内に水性体液を保持するための親和性を有さなくてよい。
本開示の吸収性物品内で、不織布及び孔あき成形フィルム製トップシートを用いてよい。いくつかの代表的な実施形態では、孔あき成形フィルムをトップシート用に用いてよく、それは孔あき成形フィルムが、体液を通すにもかかわらず吸収力がなく、また、吸収性コアから遠ざかる方向に液体を貫通させ、それによって着用者の皮膚を再湿潤させる傾向が低いためである。したがって、身体と接触している成形フィルムの表面は乾いた状態に保たれ、それによって、体の汚れが低減されて、着用者に更に快適な感触を与える。成形フィルムトップシートの身体に面する表面を親水性にして、それによって、体液がより速くトップシートを貫通するように助けると共に、体液が吸収性コアに流入して吸収性コアに吸収されずに、トップシートから流れ出る可能性を低下させることができる。
トップシートは、糞便が着用者から遠ざかる方向で貫通できるようにすると共に、股領域の部分及びシャーシの後側の部分内に取り付けられないように適合された弾性開口を有してよい。トップシートと取り外し不可能なコア構成要素との間に空隙をもたらすために、トップシートを完全に若しくは部分的に弾性にするか、又は収縮させてよい。弾性を有するか又は収縮したトップシートを含む代表的な構造体は、デスマライス(DesMarais)らの‘536号特許、フリーランド(Freeland)の‘147号特許、アレン(Allen)らの‘416号特許、及び、フリーランド(Freeland)らの‘775号特許に更に詳しく記載されている。
いずれかの好適な方法で、トップシートとバックシートを一緒に接合してよい。本明細書で使用する場合、「接合した」という用語は、トップシートをバックシートに直接固着することによって、トップシートをバックシートに直接接合する形体と、トップシートを中間部材に固着してから、その後中間部材をバックシートに固着することによって、トップシートをバックシートに間接的に接合する形体とを包含する。1つの代表的な実施形態では、トップシートとバックシートは、接着剤又は当該技術分野において既知のいずれかの他の取り付け手段のような取り付け手段(図示なし)によって、吸収性物品の周辺部内で、相互に直接固着されている。例えば、接着剤の均一な連続層、接着剤の模様付き層、接着剤の別々の線又は点の列を用いて、トップシートをバックシートに固着することができる。また、トップシートは、吸収性コアに付着させてもよい。
更に、トップシートのない好適な吸収性コア構造を用いて、快適性及び吸収力、並びに、製造作業の簡素化及び材料費節減といった所望の成果をもたらせることも考慮される。例えば、吸収性コアの身体側表面は、液体透過性で柔らかく、適合性があり刺激のない材料で作製でき、それによって別個のトップシートが不要になる。このような吸収性コアをバックシートと組み合わせて用いて、吸収性物品の所望の快適性及び吸収力をもたらすことができる。
おむつを着用者に固定するために、テープタブ締結具65のような締結手段をおむつのウエストバンド領域63に配置してよい。ウエストバンド領域は一般に、おむつの腰端縁部から、おおよそ吸収性コアの横方向に延びる縁部まで延びているおむつ部分であると考えられている。描かれているテープタブ締結具は代表的なものに過ぎず、締結手段は、ブエル(Buell)の‘594号特許に開示されている締結テープ、機械的締結具、フック・ループ式締結具、ジッパー、ボタンなどのように、当該技術分野において周知の締結具のいずれにもできる。これらのテープタブ締結具又はその他のおむつ用締結手段は、おむつの角部の近くに取り付けてよい。
吸収性物品は、図1に示されているように、「開いた」シャーシ形体を有してよく、このシャーシは、締結手段によって、着用者の胴体下部周辺で、合わせて締結されるように適合されている。開いたシャーシの好適な非限定例としては、ブエル(Buell)の‘092号特許、及びラボン(LaVon)らの‘500号特許に記載されている使い捨ておむつの実施形態が挙げられる。
開いたシャーシは、着用者に装着される前に、少なくとも部分的に事前に締結してよい。例えば、事前に締結してからプルオンの形で取り付けることのできる物品としては、クライン(Kline)らの‘097号特許、及び、クライン(Kline)らの‘098号特許に記載されているものが挙げられる。特定の実施形態では、物品は着用者の胴体下部を覆うように物品を着装した後、物品の腰部周囲の寸法又は張力を調節するための次の締結工程を必要とすることがある。例えば、このような2工程式の再締結/引張システムを有する物品としては、現在係属中の米国特許出願第09/994,191号(「吸収性物品用締結道具(An Absorbent Article Fastening Device)」、2001年11月26日出願、マギー(Magee)ら)に記載されているものが挙げられる。
あるいは、吸収性物品は、プルオンパンツ型おむつ又はトレーニングパンツの形体のように、「閉じた」シャーシ形体を有してもよく、このシャーシは、いかなる追加の締結工程をも行うことなく、着用者の脚及び胴体下部の上に引っ張って装着させるよう適合されている。閉じたシステムの好適な非限定例としては、ブエル(Buell)の‘234号特許、及びアシュトン(Ashton)の‘487号特許に記載されている使い捨ておむつ及びトレーニングパンツが挙げられる。
開いたシャーシ形体及び閉じたシャーシ形体のいずれにおいても、吸収性物品は、交換可能なコア構成要素の挿入及び取り外しやすさを最大にする延伸性サイドパネル210及び弾性的延伸性サイドパネルを有してよい。延伸性サイドパネルを有する使い捨て吸収性物品の好適な非限定例は、ブエル(Buell)らの‘092号特許、ブエル(Buell)らの‘274号特許、ロー(Roe)らの‘145号特許、ラボン(LaVon)らの‘500号特許、クライン(Kline)らの‘545号特許、及びロブレス(Robles)らの‘306号特許に記載されている。
脚部弾性部材69は、各長手方向縁部64沿いのように、おむつの周辺部に隣接させて配置して、弾性的収縮性レッグカフ又はサイドフラップを形成させ、弾性部材によって、おむつを着用者の脚に引き寄せて固定するようにしてよい。脚部弾性部材は、おむつの長さの一部に沿って延びていてよい。あるいは、脚部弾性部材は、おむつの全長、又は、弾性的収縮線をもたらすのに適したその他のいずれかの長さ分、延びるようにできる。脚部弾性部材の長さは、おむつのデザインによって決定してよい。
バリアレッグカフ弾性部材241を含むバリアレッグカフ240を、各長手方向縁部64に隣接させて、又は、おむつの長手方向縁部と長手方向中心線17との間に配置してよい。バリアレッグカフの好適な材料及び構造は、ローソン(Lawson)の‘278号特許、ヤング(Young)らの‘345号特許、デスマライス(DesMarais)らの‘345号特許、ダイヤー(Dyer)らの‘207号特許、フォアマン(Foreman)の‘025号特許、及びアジズ(Aziz)らの‘178号特許に記載されている。
更に、レッグカフに加えて、又は、レッグカフではなく、ウエストバンドをもたらすために、腰部弾性部材67をおむつのウエストバンド領域の前側、後側、又は前側と後側の双方に隣接させて配置できる。ウエストバンドは、使い捨ておむつの本体に固着された別の要素を構成することができるが、バックシート、トップシート、又はバックシートとトップシートの双方など、使い捨ておむつの他の要素の延長部分であってもよい。使い捨ておむつは、前側と後側という2つのウエストバンドを有するように構築される場合もある。
好適なウエストバンドは、キービット(Kievit)らの‘595号特許に開示されている。キービット(Kievit)らの‘595号特許に示されている1つの代表的な実施形態では、弾性腰部要素が、使い捨ておむつの横幅の実質的に全体にわたって延びている。いくつかの代表的な実施形態でこの構造を用いてよいが、同様のウエストバンドは、弾性腰部要素がおむつの横幅の一部分のみにわたって延びているデザインでも有用な場合がある。弾性腰部要素は、使い捨ておむつの横幅の大部分にわたって延びていてよい。
弾性部材を弾性的収縮状態でおむつに固定して、通常の無拘束形体において、弾性部材がおむつの一部を効果的に収縮又はひだ寄せさせるようにする。弾性部材は、少なくとも2つの方法で弾性的収縮状態で固定できる。例えば、おむつが非収縮状態にある間に、弾性部材を伸張及び固定できる。あるいは、例えばひだ付けによっておむつを収縮でき、弾性部材が非弛緩又は非伸張状態である間に、弾性部材をおむつに固定及び連結できる。弾性的収縮性弾性部材を有する使い捨ておむつを製造するのに適した方法及び装置は、ブエル(Buell)の‘301号特許に記載されている。
使用中においては、開いたシャーシ型のおむつは、一方のウエストバンド領域を着用者の背中の下に配置して、着用者の両脚の間におむつの残部を引き寄せて、着用者の前側を横断するように他方のウエストバンド領域を配置するようにすることによって、着用者に装着する。続いて、テープタブ又はその他の締結具を、例えば図4に示されているように、例えばおむつの外側に面する区域に固定する。図4で見て取れるように、おむつが着用中の形体のとき、シャーシは、腰部開口部13及び脚部開口部15を形成する。
吸収性コア
使用中においては、本開示の使い捨ておむつ又はその他の吸収性物品は、吸収性コア構成要素の高い吸収力により、液体をより速くかつ効率的に分配及び蓄積し、乾いた状態に保つ傾向がある場合がある。本開示の吸収性コア構成要素が組み込まれている使い捨ておむつは、より薄く、より可撓性であることもできる。
図5は、吸収性物品で、例えば使い捨ておむつで使えるような成形吸収性コア10の代表的な実施形態の要素を描いた分解斜視図を示している。図6は、このような成形吸収性コア10の頂面図を示している。
図5及び図6に描かれているように、吸収性コア10は、フロントパネル20及びバックパネル30を含み、この双方とも、吸収性材料、例えば、液体の蓄積/再分配に適した材料で作られている。フロントパネルは、前側外端部21、前側内端部22、及び1対の側部23を有する。同様に、バックパネルは、後側外端部31、後側内端部32、及び1対の側部33を有する。この代表的な実施形態では、フロント及びバックパネルは、中央部分50と合わさって、一般には、使い捨ておむつ又は類似の吸収性物品で用いるのに適した細長い砂時計形状を形成する。
中央部分50、並びに、フロントパネル20及びバックパネル30は、別個の吸収性コア構成要素であるため、フロントパネル20若しくはバックパネル30、又はこれら双方が、おむつ60に対して取り外し可能かつ交換可能であってよい一方、中央部分50は取り外し不可能であってよい。したがって、フロントパネル20又はバックパネル30は、水及び/又は尿などの排泄物で飽和状態になったときに、吸収性物品を引き続き使用できるように、取り外して新しいパネルと交換できる。
中央部分は概ね直線であってよい。「概ね直線」という用語は、その長さに沿って概ね一定の幅を有する中央部分を指す。ただし、一般的に、中央部分は、その長さに沿って様々な幅を有してもよい。中央部分は、図6に示されているように、フロントパネルの前側外端部21の周辺から、バックパネルの後側外端部31の周辺まで延びていてよい。ただし、使用中においては、中央部分は、層の関係で重ねるなどすることによって、フロント及びバックパネルと毛管液体連通した状態であるだけでよく、前側外端部又は後側外端部まで延びていなくてもよい。
代表的な実施形態では、中央部分の幅53は、吸収性コアが使い捨ておむつのような吸収性物品に組み込まれているとき、着用者の股区域内に快適にフィットするのに適している。様々な着用者の寸法に合わせて適切なフィット性を提供するために、概ね直線の中央部分の長さを変えてよい。
図5及び図6に示されているように、概ね平らで折り畳まれていない状態において、フロントパネルの前側内端部22が、バックパネルの後側内端部32と対向すると共に、後側内端部32から隔置されるように、フロントパネル及びバックパネルを配置する。フロントパネルとバックパネルとの間の距離は、必要に応じて変えてよい。一般に、吸収性物品の寸法と共に股部の長さが増大すると、この距離も増大する。フロントパネルは一般に、前側腰領域内に位置し、前側外端部21は一般に、前側腰端縁部の近くに位置し、前側内端部22は股領域内に位置する。同様に、バックパネルは後側腰領域内に位置し、後側外端部31は一般に、後側腰端縁部の近くに位置し、後側内端部32は股領域内に位置する。いくつかの代表的な実施形態では、バックパネル30はフロントパネル20よりも長い。このような形体は、使い捨ておむつ内で吸収性コアを用いるとき、フィット性の向上に寄与する場合がある。
図2、図3、図5、及び図6に示されているように、フロントパネル20は、側部23と前側内端部22との交差部分に、切り取り区域40を有してよく、バックパネル30は、側部33と後側内端部32との交差部分に、切り取り区域40を有してよい。切り取り区域、又は刻み目部分は、側部と内端部を接合して、その結果得られる内端部22の幅が外端部21の幅よりも狭くなり、内端部32の幅が外端部31の幅よりも狭くなると共に、図に示されているように、内端部22及び23が中央部分の幅53に近づくようにし、この幅は、上記のとおり、吸収性コアが吸収性物品の中に組み込まれているとき、着用者の股区域内に快適にフィットするのに適している。「刻み目」という用語は、側部及び端部が概ね直角に合流するのではなく、側部と端部を接合する追加の縁部を作り出すようにいくらかの量の材料が角部から取り除かれている形状を指す。切り取り区域の追加の縁部は概ね真っ直ぐであってよいが、代表的な実施形態では、図6に示されているように、概ね弓状である。切り取り区域はまた、概ね真っ直ぐな側部を有してよいと考えられ、この非限定例では、実質的に台形の形状をしているバックパネル又はフロントパネルが得られる。
中央部分は、吸収性材料の多層を含んでよく、各層は、個別の液体捕捉特性、液体捕捉/分配特性、又は液体蓄積/再分配特性と共に、個別の形状特性、幅特性、長さ特性、及び厚み特性を有する。薄さ、柔らかさ、可撓性、又は、有益な液体捕捉速度、液体分配速度、及び液体蓄積速度のような特定の特性を実現させるために、中央部分の吸収層の数及び配置を変えてよい。例えば、中央部分の層は、一方の腰領域から股部を通って、反対側の腰領域まで延びている必要はない。具体的に言うと、中央部分は、一方の腰領域から股領域の中に延びている吸収層(この吸収層は股領域で終端する)、及び、反対側の腰領域から股領域の中に延びており股領域で終端する別の吸収層を含んでよい。有益な液体捕捉及び分配速度に加えて、容量及び蓄積速度、並びに着用者の快適性のような特定の特性を実現させるために、フロント及びバックパネルの吸収層の数も変えてよい。例えば、図3では、吸収性コアは、中央部分50、並びに、それぞれ1つの吸収層を有するフロントパネル20及びバックパネル30を含むように示されている。ただし、中央部分は、図2及び図5に示されている代表的な実施形態では、3つの吸収層を有し、このうち、2つの吸収層には51という番号が付されており、1つの吸収層には52という番号が付されている。また、バックパネルは、図12では、バックパネル吸収層34、35、及び36で構成されるコア構成要素として示されている。
図7の横断面図に示されていると共に、図6の頂面概略図に対応する代表的な実施形態では、1つの上部吸収層52及び1つの下部吸収層51の双方とも、フロントパネル20及びバックパネル30の上に配置されており、その結果、薄い可撓性の吸収性コアが得られる。この「上に」という用語は、使い捨ておむつのような吸収性物品内で用いたときに、着用者の身体に対応する吸収性コアの表面、すなわち、身体に面する表面を指す。ただし、図7は、単なる1つの実施形態を表すものであり、吸収層51又は52をフロントパネル20及びバックパネル30の下に配置するのが有益である場合もあることに留意されたい。この「下に」という用語は、生理用パッド又は使い捨ておむつのような吸収性物品内で用いたときに、衣類側に対応する吸収性コアの表面、すなわち衣類に面する表面を指す。また、「上部」という用語は、物品のトップシートに最も近く、かつトップシートに面する吸収性コアの吸収層を指し、これに対し、「下部」という用語は、物品のバックシートに最も近く、かつバックシートに面する吸収性コアの吸収層を指すことも理解されたい。
中央部分の吸収層、並びに、フロント及びバックパネルのその他の配列も可能である。例えば、図8は、図5の頂面概略図に対応する更なる代表的な実施形態を横断面図で示しており、この形態では、フロントパネル20及びバックパネル30の2つの吸収層が中央部分50の下に配置されている。ウェーバー(Weber)らの‘602号特許、及び図9に示されているように、1つの代替的な実施形態は、2つの吸収層51を有する中央部分50を有してよく、1つの吸収層は、フロントパネル20及びバックパネル30の上に配置され、1つは、フロント及びバックパネルの下に配置され、それによって、中央部分の吸収層の間にフロント及びバックパネルを挟み込んでいる。別の例として、ウェーバー(Weber)らの‘602号特許、及び図10に示されているように、フロントパネル20及びバックパネル30は、2つの吸収層を有してよく、1つの吸収層は、中央部分50の上に配置され、1つの吸収層は、中央部分50の下に配置され、それによって、フロント及びバックパネルの吸収層の間に中央部分の末端部を挟んでいる。
図7に示されているように、最上部吸収層52は一般に、使い捨ておむつのような吸収性物品の身体側に対応する側部の上にある。したがって、最上部吸収層52は一般に、使い捨ておむつのトップシート61と毛管液体連通しており、それによって、排泄物を素早く捕捉して、着用者の身体から離して、一般に、より吸収力の低い吸収層51、並びに、フロントパネル20及びバックパネル30に分割する働きをする。最上部吸収層52のトップシート61への接着剤結合は、界面結合をもたらすと共に、トップシートの分離が液体の流れを妨げないようにすることによって、毛管液体連通を高める場合がある。
吸収性コア材料
吸収性コアの構成要素又は部材は、必要なタイプの材料からなる複数のシート又はウェブのラミネート又はその組み合わせを含んでよい。一般に、各吸収性コア構成要素又は部材は、1つの別個の構成単位として扱うのに十分な構造的一体性を有するいずれかの吸収性材料、又は材料の組み合わせで作製してよい。
例えば、中央部分のような低吸収力のコア構成要素(取り外し不可能であってもよい)が特定の様式で機能するように、液体を吸収性物品の前側から吸収性物品の後側に、及び/又は、吸収性物品の股領域から腰領域に移送させる能力を維持させるために、その構成要素の構造的一体性を維持してよい。低吸収力のコア構成要素の吸収層が破れるか又は断裂すると、液体移送、及び、交換可能なコア構成要素との毛管液体連通が阻害される可能性がある。したがって、乾燥時には、低吸収力のコア構成要素の1つ又は複数の吸収層は、約1.96N(200グラム重量)を超える、又は約3.92N(400グラム重量)を超える、又は約9.81N(1000グラム重量)を超える破断引っ張り強度を有してよい。完全湿潤時には、低吸収力のコア構成要素の1つ又は複数の吸収層は、約0.98N(100グラム重量)を超える、又は約1.96N(200グラム重量)を超える、又は約3.92N(400グラム重量)を超える破断引っ張り強度を有してよい。構造的一体性は、所要の破断張力特性を有するキャリア層を、低吸収力のコア構成要素に、又は、その主表面沿いの吸収層に固着することによって、あるいは、この代わりに、取り外し不可能なコア構成要素又は吸収層をキャリア層で包むことによっても実現させることができる。
繊維性不織布材、繊維性エアレイド材、繊維性湿式ウェブ材、及び、繊維構造体の上又は中に分散された吸収性ゲル化材を有する繊維材の組み合わせなど、当該技術分野において既知の典型的な材料を吸収性コア構成要素及び/又は部材に使用してよい。ラッシュ(Lash)の‘728号特許、及び、ヤング(Young)らの‘345号特許、並びに、シーガー(Seger)らの‘416号特許に教示されているように、用いてよい不織布繊維性吸収性構造体の代表的な形状は、親水性の化学硬化セルロース繊維から構築されている。必要な場合、このような吸収性コア構成要素又は部材は、取り外し及び吸収性物品中への交換に備えて構造的一体性をもたらす液体透過性ウェブに実質的に包まれている繊維性材料を有する包みに形成させてよい。吸収性コア構成要素又は部材として用いられる吸収性材料は、発泡体ベースのものでもよい。例えば、吸収性コアの構成要素は、シート形状の1つの発泡体材、又は、複数の発泡体片若しくは発泡体粒子を含んでもよく、前記発泡体片又は粒子は、接着剤で一緒に結合してよく、又は、単に束ねて、包被ティッシュの上を包むことによって、若しくは吸収性物品のトップシート及びバックシートを介して一緒に保持される未結合の凝集体にしてよい。おむつのような吸収性物品に特に適した吸収性発泡体は、高内相エマルション(以下、「HIPE」という)から作製されている。例えば、デスマライス(DesMarais)らの‘345号特許、デスマライス(DesMarais)らの‘224号特許、及びストーン(Stone)らの‘179号特許を参照されたい。
本明細書に記載されている吸収性物品の吸収性コアは、従来の要素又は材料と1つ以上の発泡体吸収性構造体との組み合わせも含むことができる。例えば、吸収性物品は、発泡体吸収性構造体の粒子若しくは断片と、木材パルプ又はその他のセルロース繊維、及び/又はポリマーゲル化剤の粒子若しくは繊維のような従来の吸収性材料との組み合わせ、例えばエアレイド混合物を含む吸収性コアを用いてよい。
吸収性捕捉部材は、体液を迅速に捕捉するのに加えて、その液体を液体捕捉/分配部材又は蓄積/再分配部材に効率的に引き渡さなければならない。捕捉部材は、実質的に液体をトップシートから排出させるのに十分な毛管吸引力を有さなければならないうえに、過度な液体保持力を示してはならない(これは過度な液体保持力によって、下にある吸収層が捕捉部材を脱着させにくくさせる)ため、捕捉部材のこの液体移動機能は、特に重要な機能である場合がある。
具体的には、液体捕捉部材は、別の吸収性コア部材、特に液体蓄積を対象とした部材の吸収圧に対して、好適な毛管脱着圧を有してよい。吸収性物品の液体捕捉部材が、捕捉した液体をしっかり保持しすぎると、他の部材が液体を離れて分割する機能を阻害する場合があり、捕捉部材に液体が大量に充填されたままになり、吸収性物品が液漏れを更に起こしやすくなる可能性がある。
この原理に従って、1つの吸収要素の毛管吸収圧と別の吸収要素の毛管脱着圧との関係が、吸収性物品の液体の流れ、液体移動、及び毛管液体連通特性を規定するのだが、この原理は、毛管カスケードの原理である。例えば、吸収性物品の着用者に面する層、例えばトップシートは液体透過性であり、特定の毛管吸収圧及び脱着圧を有し、この毛管吸収圧及び脱着圧は、材料の飽和レベルによって決まる。このトップシートの毛管脱着圧は、取り外し不可能なコア構成要素の毛管吸収圧よりも低くてよく、具体的には、取り外し不可能なコア構成要素の最上部吸収層の毛管吸収圧よりも低くてよく、この最上部吸収層に、トップシートが接する。また、取り外し不可能なコア構成要素の中間又は最下部吸収層の毛管吸収圧は、トップシートの毛管脱着圧よりも大きくてもよい。これに加えて、取り外し不可能な構成要素の下部吸収層の吸収圧は、取り外し不可能なコア構成要素の最上部吸収層の毛管脱着圧より大きくてもよい。更には、交換可能なコア構成要素の蓄積/再分配部材の毛管吸収圧は、交換可能なコア構成要素と接する、取り外し不可能なコア構成要素の吸収層の毛管脱着圧より大きくてもよい。
吸収層は、隣接する吸収性構造体の毛管脱着圧を克服しなければならないのに加えて、液体源と、毛管移送による液体の移動先であることが望ましい吸収層部分との間の垂直高の相違を克服する必要がある場合がある。この垂直ヘッドの大きさは、いくつかの実施形態では、約15cm〜20cmでよく、この場合、液体は、立っている着用者が装着している吸収性物品の股領域の下部から上部腰領域に移動するか、うつぶせに寝ている着用者が装着している吸収性物品の前側部分からバックパネルに移動するか、又は、あおむけに寝ている着用者が装着している吸収性物品の後側部分からフロントパネルに移動する。
液体捕捉/分配部材は、捕捉部材で用いられる材料と同様の材料を含んでよいが、より優れた分配特性を有してよい。体から排泄される水性の液体、例えば尿は、噴出状態で排出されることが多いため、捕捉/分配部材は、この液体を素早く捕捉できなければならないと共に、最終的に隣接する液体蓄積/再分配部材へ液体を脱着するために、吸上作用又は別の機構によって初期液体充填点から捕捉/分配部材の別の部分に液体を移送しなければならない。したがって、排泄物が、捕捉区域から吸収性コアの蓄積部材に効率的に移送されるように、前記材料は、捕捉部材の材料よりも程度の高い分配力を有してよい。
いくつかの実施形態では、「偏倚した」吸収性コア構造体を有するのが望ましい場合があり、一方の表面に隣接する部分は、分散を最小限に抑えて液体を素早く捕捉でき、反対側の表面に隣接する部分は、より低い捕捉力で液体を素早く分散できる。「捕捉側」が着用者の方に配向され、「分配側」が着用者から離れるように配向されるように、吸収性物品内で配向させると、「外側下方」機能が提供され、それによって、着用者に面する側での分散を最小限に抑えた状態で、液体を吸収性コア構造体の中に素早く捕捉して、衣類に面する側の吸収性コア構造体部分の全体に素早く分配させる。この機能によって、着用者から離れるように配向された吸収性物品領域の吸収力を有効利用しながら、吸収性コア構造体、すなわち吸収性物品の清潔で乾いた視覚的かつ触覚的印象が維持可能になる。
任意に、加工及び/又は使用中に捕捉/分配部材の物理的一体性を保つために、液体透過性シート、例えば、ティッシュシート又はスクリム層を、捕捉/分配部材と蓄積/再分配部材との間に配置する。この液体透過性シートは、捕捉/分配部材の全部又は一部を包むか、捕捉/分配部材を必ずしも包む必要なしに、単に上記のように配置することができる。吸収性コアの中央部分が、捕捉部材及び捕捉/分配部材を含むと共に、バックパネルのような蓄積/再分配部材を含む交換可能な吸収性コア構成要素又は吸収性挿入体の上又は下に配置される実施形態では、上記液体透過性シートは1つで十分である場合がある。あるいは、中央部分の吸収層が、交換可能な吸収性コア構成要素又は吸収性挿入体を間に挟む実施形態では、上記液体透過性シートを2つ以上配置して、中央部分の吸収層と交換可能なコア構成要素を分離してよい。これらの複数の液体透過性シートは、中央部分の挟んでいる吸収層によって形成され、これらの吸収層の間に位置する開口可能なシャーシポケットの表面を形成するか、又はこのシャーシポケットを裏打ちするものとして評してよい。同様に、交換可能な吸収性コア構成要素又は吸収性挿入体の吸収層が、中央部分の末端部を間に挟む実施形態では、かかる液体透過性シートを2つ以上配置して、中央部分の吸収層と交換可能なコア構成要素を分離してよい。後者の実施形態では、複数の液体透過性シートは、2つの部分からなる開口可能なシャーシポケットの表面を形成するか、又はこのポケットを裏打ちするものとして評してよく、この2つの部分の中には、交換可能な吸収性コア構成要素又は吸収性挿入体が挿入され、1つの部分は、トップシート及び中央部分によって形成され、トップシートと中央部分との間に位置し、もう1つの部分は、中央部分及びバックシートによって形成され、中央部分とバックシートとの間に位置する。
吸収性コアは、液体蓄積/再分配部材を含む少なくとも1つの吸収性コア構成要素を含んでよく、このような構成要素を2つ、例えばフロントパネル及びバックパネルの形状で含んでよい。着用者に乾いた感覚を与えると共に、漏れを防ぐように、液体蓄積/再分配部材を有する各吸収性コア構成要素は、排泄物を着用者の身体から離して蓄積する働きをする。尿又は体から排泄されるその他の水性の液体を捕捉部材及び/又は捕捉/分配部材(単数又は複数)から脱着させて、液体蓄積/再分配部材に吸収させることができるように、液体蓄積/再分配部材を有する吸収性コア構成要素は、捕捉部材及び/又は捕捉/分配部材(単数又は複数)と毛管液体連通した状態に保つ。
蓄積/再分配部材は、主に液体蓄積特性を有する1つ又は複数の部材を含んでよい。このような蓄積部材は、限られた移送及び吸上力を有する一方で、高い蓄積又は保持力を有してよく、入ってくる液体を、より広い面積の蓄積/再分配部材の上に分配させるのは、液体分配部材に依存してよい。
液体が吸収性物品内に堆積されると、その液体が素早く吸収されて、取り外し不可能なコア構成要素から交換可能なコア構成要素に移送されるように、吸収性物品を構築してよい。吸収性物品の嵩を最小限に抑えると共に、皮膚の健康及び乾燥性に関する利点を最大限に高めるために、取り外し不可能なコア構成要素は、吸収性コアの総蓄積力と比べて、すなわち、取り外し不可能なコア構成要素の総蓄積力と交換可能なコア構成要素の総蓄積力の合計と比べて、低い液体蓄積力を有してよい。更には、交換可能なコア構成要素を取り外して、新しい乾いた構成要素に交換することによって、物品内に堆積した液体の大半を取り除くのが望ましい場合もある。したがって、交換可能なコア構成要素の液体吸収力は、取り外し不可能なコア構成要素の液体吸収力を大きく上回ってよい。交換可能なコア構成要素の液体吸収力は、取り外し不可能なコア構成要素の液体吸収力の少なくとも約1.5倍程度、少なくとも約2倍程度、又は少なくとも約4倍程度でよい。
交換可能なコア構成要素は、捕捉材料を含む吸収層を含んでよく、この捕捉材料は、取り外し不可能なコア構成要素の最上部吸収層と同じ材料でもよい。この捕捉材料は、交換可能なコア構成要素の外側表面の一部を形成してよく、又は、この代わりに、液体透過性材料からなる別の層の下に捕捉材料を配置してよい。捕捉材料を含む交換可能なコア構成要素の吸収層は、トップシートと毛管液体連通した状態、又は、取り外し不可能なコア構成要素の一部と毛管液体連通した状態で配置してよい。
いくつかの実施形態では、交換可能なコア構成要素は、分配材料を含む吸収層を含んでよく、この分配材料は、取り外し不可能なコア構成要素の中間又は下部吸収層内の材料と同じ材料でもよい。この分配材料は、交換可能なコア構成要素の外側表面の一部を形成してよく、又は、この代わりに、液体透過性材料からなる別の層の下に分配材料を配置してよい。分配材料は、交換可能なコア構成要素の着用者に面する表面、若しくは交換可能なコア構成要素の衣類に面する表面のいずれか、又はこれら双方に隣接させて配置してもよい。更には、分配材料は、トップシートと毛管液体連通した状態、又は、取り外し不可能なコア構成要素の一部と毛管液体連通した状態にしてよい。
交換可能なコア構成要素は、少なくとも液体蓄積部材及び/又は液体蓄積/再分配部材を含む複数の吸収層又は吸収片を含んでよい。交換可能なコア構成要素は、1つ又は複数の吸収層を部分的又は完全に収容する包みを形成する1つ以上の層も有してよい。この包み層は、液体透過性材料、液体不透過性材料、又はこれらの組み合わせを含んでよく、交換可能なコア構成要素の外側表面を形成する包み層の1つの少なくとも一部は、液体透過性領域を有さなければならない。いくつかの実施形態では、液体蓄積部材及び/又は液体蓄積/再分配部材が中に含まれている1つ以上の吸収層を収容するような形で配置された捕捉部材、分配部材、又は捕捉/分配部材によって、交換可能なコア構成要素の外側表面を形成させてよい。また、いくつかの実施形態では、交換可能なコア構成要素の外側表面を形成する包み層と蓄積又は蓄積/再分配部材との間に、追加的な上記吸収性部材を配置してよい。
要約すると、吸収性コア10は、別個の構成要素を複数含み、各構成要素は、別個の液体捕捉特性、捕捉/分配特性、又は蓄積/再分配特性を有する。吸収性コア構成要素を様々な形体で相互に対して配置して、捕捉部材、捕捉/分配部材、及び蓄積/再分配部材のそれぞれを、隣接する1つ又は複数の部材と毛管液体連通させて配置してよい。捕捉/分配部材と液体蓄積/再分配部材が相互と有効な毛管液体連通状態になり、吸収性物品の中に排泄されると見込まれる量の、身体からの水性液体を、各部材が有効に保持及び/又は移送できるようにするには、吸収性コア内の捕捉/分配部材と液体蓄積/再分配部材の位置関係に関しては、特に決定的なものはない。吸収性物品の様々な構造体は、本質的に概ね平面的であっても、平面的でなくてもよく、いずれかの所望の形体に成形又は輪郭形成してよいことに留意されたい。
コア構成要素の取り外し及び交換を可能にする構造体
図2、図3、及び図4に示されているように、吸収性物品のいくつかの代表的な実施形態のバックシート62は、フロントパネル20若しくはリヤパネル30、又はこれら双方の概ね近くに開口44を有してよい。
図4に示されているように、開口44は、開口可能なシャーシポケット5として称される場合のあるものにアクセスを提供し、おむつを装着しているときには、取り外し可能な吸収性コア構成要素、例えばバックパネル30が、開口可能なシャーシポケットの中に配置され、この構成要素は、開口を通じて開口可能なシャーシポケットから取り外し可能、かつ開口可能なシャーシポケット内に交換可能である。例えば、飽和状態のバックパネルを取り外した後、開口を通じて新しい未使用の吸収性コア構成要素を再び挿入してよい。フラップ42を設けて、開口を覆ってもよい。バックシートで用いられる材料をフラップとして用いてもよい。使い捨ておむつを装着しているとき、ベルクロストリップ又は接着剤ストリップ(図示せず)のような好適な締結具43によって、フラップを開口の上に固定してよい。例えば、図4は、フロントパネル20(図3に示す)に隣接している開口の上で閉鎖位置にあるフラップを示している。フラップを剥離可能な接着剤で閉じてよく、それによって、閉じたときに液体不透過性をもたらす一方で、複数回の開閉を可能にする。
図3及び図4に示されている代表的な実施形態では、バックパネル30は、上記の図7の説明にあるように、中央部分の下に配置されており、開口可能なシャーシポケット5は、中央部分50及びバックシート62によって形成されると共に、これらの間に位置する。中央部分及び1つ又は複数の取り外し可能なコア構成要素が異なる形で配列されている別の代表的な実施形態では、開口可能なシャーシポケットは異なる構成要素及び層によって形成されると共に、これらの間に位置してよい。例えば、バックパネルが中央部分の上に配置されている実施形態では、開口可能なシャーシポケットをトップシート及び中央部分によって形成させて、これらの間に置いてよい。同様に、図9のように、バックパネルを中央部分の吸収層の間に挟むときには、開口可能なシャーシポケットを、中央部分の挟んでいる吸収層によって形成させて、これらの吸収層の間に置いてよい。また、図10のように、中央部分をバックパネルの吸収層の間に挟むときには、開口可能なシャーシポケットを2つの部分で形成させ、それぞれ、トップシート及び中央部分によって形成させて、これらの間に置く、及び中央部分及びバックシートによって形成させて、これらの間に置いてよい。
一般に、フロントパネル、バックパネル、並びに、対応する開口及びフラップは、実質的に似ているが、必ずしもその必要はない。別の代表的な実施形態では、フロントパネルにアクセスするための同様の開口を提供することなく、例えば、バックパネルにアクセスするための1つの開口及びフラップのみを含めてよい。
あるいは、図11及び図12に示されているように、バックシートポケットシート45を、開口44に隣接するバックシートの衣類に面する表面の上に固着して、バックシートポケットシートとバックシートとの間に開口可能なシャーシポケット5を形成させてよい。これらの実施形態では、バックパネル30のような取り外し可能かつ交換可能なコア構成要素を開口に対して外側に配置し、吸収性物品内に留まるコア構成要素、すなわち、中央部分50のような取り外し不可能なコア構成要素を開口に対して内側に配置して、開口が、交換可能なコア構成要素と取り外し不可能なコア構成要素との間の毛管液体連通を可能にするようにしてよい。
バックシートポケットシート45によって形成される開口可能なシャーシポケット5は、隣接する腰端縁部に長手方向において最も近くに、開口可能な末端部41を有してよい。開口可能なシャーシポケットは、再閉鎖可能であってよく、かつ再密閉可能であってよく、バックパネルを中央部分と毛管液体連通状態にするように配置してよい。バックシートポケットシートは、弾力的かつ柔軟であってよく、開口の上に実質的に液体不透過性のバリアを形成して、開口可能なシャーシポケットを閉じたとき、機能上、バックシートの延長部分になる。
バックパネルは、図12では、個々のバックパネル吸収層34、35、及び36からなるコア構成要素として示されている。このような実施形態では、1つのバックパネル吸収層、例えば、最上部バックパネル吸収層34が排泄物又はその他の液体で飽和状態になったら、その吸収層を取り除き、それによって、隣接の事前に配置されたバックパネル吸収層、例えば、隣接するバックパネル吸収層35を露出させてよい。
図13は、バックパネル30の配列の代表的な実施形態を示しており、この場合も、開口44と隣接すると共に、中央部分50と毛管液体連通する層状関係の典型的なバックパネル吸収層34、35、及び36を示している。開口可能なシャーシポケット5の開口可能な末端部41を通じてのバックパネル吸収層を取り外しは、プルタブ46の使用によって容易にしてよく、このプルタブは、各バックパネル吸収層に付着されたプラスチックフィルムのストリップのように、当該技術分野において既知のいずれかのタイプのものであってよい。
これに加えて、液体不透過性遮断層47によってバックパネル吸収層を相互から分離させて、隣接するバックパネル吸収層が、相互と毛管液体連通しないようにしてよい。遮断層47は、液体不透過性バックシートとして用いるのに適したフィルムのような、いずれかの液体不透過性ポリマーフィルムであってよい。1つのバックパネル吸収層が、中央部分50から液体を吸収することによって飽和状態になると、その吸収層を取り外し、それによって、中央部分50からの更なる吸収が行われるように、実質的に乾いた新しい隣接するバックパネル吸収層を露出させてよい。この様式では、着用者から吸収物品を取り外す必要性なしに、吸収性物品を長期間にわたって回復又は再生できる。
図14は、バックパネル吸収層35と36との間に液体不透過性層を形成させるために配置された液体不透過性遮断層47と層状関係にあるバックパネル吸収層35及び36の代表的な配列を示す。遮断層の一部は、例えば取り付け点48で、取り外されるバックパネル吸収層に固着してよい。このバックパネル吸収層35を取り外すと、遮断層47も外れ、それによって、隣接するバックパネル吸収層36を、中央部分50と毛管液体連通状態になる位置に残す。
吸収性物品のバックパネル30の別の代表的な実施形態は、図15に断面図で示されており、バックパネル包被49が、バックシート62に取り付けられる位置で示されている。バックパネル包被は、実質的に液体不透過性の層54と実質的に液体透過性の層55との間に包まれた単一のバックパネル吸収層34を収容するものとして示されており、例えば、当該技術分野において既知の好適な剥離可能な接着剤39によって、開口44の外辺部38に隣接させて、剥離可能な形で固着してよい。剥離可能な形で固着されたこのようなバックパネル包被が、中央部分50から液体を吸収することによって飽和状態になると、その包被を取り外して、新しい乾いたバックパネル包被49に交換してよい。
図16に断面図で示されている吸収性物品のもう1つの別の代表的な実施形態では、開口可能なシャーシポケット5の開口可能な末端部41を、周辺部57の所定の区域に沿って、例えば、前側、後側のいずれか、又はこれら双方の腰端縁部16に沿って形成させてよく、この場合、取り外し可能な吸収性コア構成要素、例えば、バックパネル吸収層34及び35にアクセスするための手段を提供するように、トップシート61及びバックシート62は分離可能である。トップシートとバックシートを分離することによって形成される開口可能な末端部は、取り外し可能な吸収性コア構成要素の取り外し及び交換を可能にし、また、閉じたときにかなりの程度の液体不透過性をもたらすように、前記末端部は再密閉可能であってもよい。開口可能な末端部は、例えば、当該技術分野において既知の好適な剥離可能かつ再密閉可能な接着剤56によって、再密閉可能にしてよい。
図13及び図16で見て取れるように、開口可能なシャーシポケット5は一般に、バックパネル30の外端31に対応する外端27、及び、バックパネル30の内端32に対応する内端28を有する。図13及び図16に示されている代表的な実施形態では、開口可能なシャーシポケットの外端27は、その開口可能な末端部41と同一の空間を占める。開口可能なシャーシポケットの内端は、いくつかの様式で形成させてよい。例えば、図13に示されているように、バックポケットシート45をバックシートに取り付ける区域で、内端を形成させてよい。上記のように、様々な形体で、バックシート、トップシート、及び取り外し不可能な吸収性コア構成要素を相互に固定するか、取り付けるか、又は固着するかしてよい。したがって、開口可能なシャーシポケットの内端の形成法の別の例として、取り外し不可能な吸収性コア構成要素をシャーシに、例えば股領域内のバックシート、トップシート、又はこれら双方に取り付ける区域が、開口可能なシャーシポケットの内端を形成してよい。
図17及び18に示されているような別の実施形態では、トップシートポケットシート202を、トップシート61の着用者に面する表面の上に固着して、トップシートポケットシートとトップシートとの間に開口可能なシャーシポケット5を形成させてよい。トップシートポケットシート202によって形成される開口可能なシャーシポケット5は、最も近い腰端縁部16に隣接する開口可能な末端部41を有してよい。開口可能なシャーシポケットは、再閉鎖可能であってよく、かつ再密閉可能であってよく、挿入されるバックパネルを中央部分と毛管液体連通状態にするように配置してよい。トップシートポケットシートは、弾力的かつ柔軟で、液体透過性であってよく、トップシートと同じ材料で形成させてよい。
図17及び図18にも示されているように、トップシートポケットシート202によって形成される上記のような開口可能なシャーシポケット5を有するいくつかの代表的な実施形態では、トップシート61は、トップシート開口200を有してよく、この開口は、開口可能なシャーシポケット内に配置された交換可能な吸収性コア構成要素(バックパネル30など)と、トップシートの反対側表面に隣接して配置された取り外し不可能な吸収性コア構成要素(中央部分50など)との間の対面接触及び毛管液体連通を可能にする。上記のようなトップシート開口は、約1cm以上の面積を有してよく、その長さと幅のうち小さい方の寸法は、約5mm以上であってよい。上記のようなトップシート開口は、概ね方形の形状、概ね円形の形状、又は、最小寸法の最大寸法に対する比率が1:1〜約1:100(中間の比率をすべて含む)である他のいずれかの幾何学的形状を有してよい。いくつかの代表的な実施形態では、上記のようなトップシート開口は、恒久的に親水性である繊維性材料の層で覆われていてよい。このトップシート開口被覆層201は、元々親水性である繊維、又は、シート構造の中で恒久的な親水性を持つように処理された繊維で形成させてよい。あるいは、トップシート開口は、トップシートのいずれかの側部の上に配置された吸収層の直接対面接触を可能にするほど十分に大きい開口部を有するメッシュで覆ってもよい。トップシート開口を覆うのに使用できる材料の好適な非限定例としては、英国スウィンドン(Swindon)のサイマット社(SciMAT Limited)から製品コード900/20として市販されている恒久的な親水性を持つ不織布、米国ニューヨーク州ニューヨーク(New York)のWYLA社(WYLA, Inc.)からRT80という製品名で市販されている100%ナイロンの網状織物のようなメッシュ材料、及び、米国ジョージア州アトランタ(Atlanta)のジョージア−パシフィック社(Georgia-Pacific Corporation)から65588という製品名で市販されているセルロースティッシュのようなティッシュが挙げられる。トップシート開口被覆層として用いるのに好適な別の材料は、縮れたセルロース繊維の結合構造体を含み、この構造体は、本明細書に記載されているような広表面積繊維も含んでよい。
シャーシの説明の部分に記載されているように、弾性ウエストバンド67を、図1及び図2に示されているように、腰端縁部16と、吸収性コアの隣接末端部との間のウエストバンド領域63に配置してよい。腰端縁部に沿ってトップシートとバックシートを分離することによって形成される開口部に隣接させて、上記のような弾性ウエストバンドを配置すると、このウエストバンドは、開口部を弾性的に開口可能にしかつ自己閉鎖させる働きをする場合がある。例えば、バックシートに固着された別個の要素、又は、ウエストバンド領域内でバックシートの延長部分のいずれかとして形成される上記のような弾性ウエストバンドは、解放されているとき、周辺部にあるバックシートの腰端縁部をトップシートの方に引っ張る傾向のある収縮力を及ぼし、その結果、開口可能なシャーシポケットの開口可能な末端部を閉じる傾向がある場合がある。
別の例として、トップシートに固着された別個の要素、又は、ウエストバンド領域内でトップシートの延長部分のいずれかとして形成される弾性ウエストバンドは、バックシートの腰端縁部をトップシートから引き離して開口部を形成させ、それによって開口可能なシャーシポケットの中にアクセスできるようにするときも含めて、常にトップシートの腰端縁部を着用者の身体に接する状態に保持する傾向のある収縮力を及ぼす場合がある。これに加えて、シャーシの説明の部分で上述したように、シャーシを形成する可撓性基材(バックシート及びトップシートなど)は、弾性を有するか、又はその他の形の延伸性を有してよい。したがって、腰端縁部沿いの開口可能な区域内のトップシート及びバックシート双方の重複部分又は層状部分は、ウエストバンド又はその他の手段のいずれかによって弾性的に収縮可能であってよい。このような実施形態では、開口可能なシャーシポケットにアクセスするためにバックシートを引き離したとき、トップシートの腰端縁部を着用者の身体に接する状態に弾性的に保持し、それによってアクセスしやすくしてよく、また、開口部も、解放したとき、バックシートの腰端縁部を弾性収縮させる手段によって自己閉鎖させてよい。
更に別の例では、第1の延伸性ウエストバンドを、着用者に面する層と衣類に面する層との間に挟んで、これらに取り付け、衣類に面する層のみに取り付けられるか又は衣類に面する層の延長部分を形成する第2の延伸性ウエストバンドを、第1の延伸性ウエストバンドに比べて、隣接する腰端縁部から遠い位置で、すなわち、股領域の方に向かう位置で、第1の延伸性ウエストバンドに隣接させて配置してよい。衣類に面する層、例えばバックシートは、このような実施形態では、2つの延伸性ウエストバンドの間に開口を含んでよく、第2の延伸性ウエストバンドを第1の延伸性ウエストバンドから分離したときに、この開口が、着用者に面する層と衣類に面する層との間に形成される開口可能なシャーシポケットの中にアクセスする手段を提供する。1つの状況においては、少なくとも第2の延伸性ウエストバンドは弾性的延伸性がある。いくつかの実施形態では、第2の延伸性ウエストバンドを取り囲む、衣類に面する層の部分も延伸性があってよい。
更に別の例では、延伸性ウエストバンドは、腰端縁部に隣接する腰領域部分で、着用者に面する層と衣類に面する層との間に挟まれて、これらに取り付けられた第1の部分と、衣類に面する層のみに取り付けられると共に、延伸性ウエストバンドの第1の部分に比べて、隣接する腰端縁部から遠くに、すなわち、股領域の方に配置された第2の部分とを含んでよい。延伸性ウエストバンド、及び衣類に面する層、例えばバックシートは、このような実施形態では、それぞれ、延伸性ウエストバンドの2つの部分の間に開口を含んでよく、第2の部分を第1の部分から分離したときに、この開口が、着用者に面する層と衣類に面する層との間に形成される開口可能なシャーシポケットの中にアクセスする手段を提供する。延伸性ウエストバンドは、弾性的延伸性があってよい。いくつかの実施形態では、延伸性ウエストバンドを取り囲む、衣類に面する層の部分も延伸性があってよい。
更なる例では、第1の延伸性ウエストバンドを衣類に面する層に取り付けてよく、衣類に面する層に取り付けられるか又は衣類に面する層の延長部分を形成する第2の延伸性ウエストバンドを、第1の延伸性ウエストバンドに比べて、隣接する腰端縁部に近い位置で、すなわち、股領域から遠い位置で、第1の延伸性ウエストバンドに隣接させて配置してよい。着用者に面する層及び衣類に面する層は、ウエストバンド領域内で分離可能であってよく、これによって、第2の延伸性ウエストバンド及びシャーシの衣類に面する層を、第1の延伸性ウエストバンド及びシャーシの着用者に面する層から分離したときに、着用者に面する層と衣類に面する層との間に形成される開口可能なシャーシポケットの中にアクセスする手段を提供する。いくつかの実施形態では、少なくとも第2の延伸性ウエストバンドは、弾性的延伸性がある。いくつかの実施形態では、第2の延伸性ウエストバンドを取り囲む、衣類に面する層の部分も延伸性があってよい。
図19に示されているように、取り外し不可能なコア構成要素の一部、例えば中央部分の最上部吸収層52を、シャーシの衣類に面する液体透過性層(トップシート61など)とシャーシの別の液体透過性層205との間に配置してよい。この液体透過性層の1つ又は双方は、交換可能な吸収性コア構成要素、例えばバックパネル30を受容するように適合された開口可能なシャーシポケット5の一部を形成してよい。取り外し不可能なコア構成要素の捕捉部材、分配部材、又は捕捉/分配部材を液体透過性層の間に配置してよい。いくつかの実施形態では、液体透過性層の少なくとも1つを、取り外し不可能なコア構成要素の2つの部材の間に配置してよい。
あるいは、取り外し不可能なコア構成要素の一部(図19に示されている中央部分の最下部吸収層51など)を、シャーシの液体透過性層205とシャーシの液体不透過性層(バックシート62など)との間に配置してよい。これらの液体透過性層及び液体不透過性層の1つ又は双方は、交換可能な吸収性コア構成要素、例えばバックパネル30を受容するように適合された開口可能なシャーシポケット5の一部を形成してよい。取り外し不可能なコア構成要素の分配部材、又は捕捉/分配部材を、液体透過性層と液体不透過性層との間に配置してよい。いくつかの実施形態では、液体透過性層を取り外し不可能なコア構成要素の2つの部材の間に配置してよい。
開口可能なシャーシポケット内に追加の空間をもたらすために、開口可能なシャーシポケットを形成する表面、例えばトップシート、バックシート、バリアレッグカフなどを延伸性材料又は弾性的延伸性材料から形成させて、ポケットの膨張を可能にしてよい。これらの材料は、少なくとも横方向、又は、横方向及び長手方向の双方への延伸性があってよい。この開口可能なシャーシポケットの膨張性は、交換可能なコア構成要素の取り外し及び/又は挿入を行いやすくする場合があり、交換可能なコア構成要素が液体を吸収すると膨張する吸収層を含む実施形態で有用な場合がある。
いくつかの代表的な実施形態では、開口可能なシャーシポケット及び交換可能なコア構成要素を相互に「施錠」して、交換可能なコア構成要素の設計時に意図した所定の配向以外のいずれかの配向で交換可能なコア構成要素が挿入されないように防いでよい。したがって、開口可能なシャーシポケットを成形してよく、これに対応するように交換可能なコア構成要素を成形して、開口可能な成形シャーシポケット内に適合するようにしてよい。
いくつかの実施形態では、開口可能なシャーシポケットは、腰領域から股領域内の股部点まで延びていてよい。具体的には、開口可能なシャーシポケットは、対応する腰領域から股領域の中まで、吸収性物品の股部点を越えずに延び、それによって、交換可能なコア構成要素の挿入深度が股部点を越えないように抑えるようにしてよい。吸収性物品及び吸収性物品の吸収性コアの「股部点」は、その吸収性物品が対象とする体格の着用者であって、足を肩幅に開いて完全に直立した姿勢の着用者に物品を装着し、図20に示されているように、延伸性フィラメント256を、脚255を囲むように8の字の形体で配置することによって決定する。このフィラメントの交点257に対応する、吸収性物品及び吸収性コアの点を、吸収性物品及び吸収性コアの股部点であるとみなす。吸収性物品に対応する正しい体格の着用者に立った姿勢で吸収性物品を、意図したとおりの方法で取り付け、交差したフィラメントが吸収性物品及び/又は吸収性コアと接触する場所を割り出すことによって、股部点を定めると理解される。
交換可能な吸収性コア構成要素
交換可能なコア構成要素の吸収層が、取り外し不可能なコア構成要素と毛管液体連通した状態になるように、交換可能なコア構成要素の1つの主表面の少なくとも一部は、液体透過性であってよい。主表面のこの透過性部分は、透過性液体移動領域を形成するものとして評してよい。代表的な実施形態では、この主表面の面積の少なくとも約20%が液体透過性である。いくつかの実施形態では、この主表面の少なくとも約50%、又は少なくとも約80%が液体透過性であってよい。透過性液体移動領域を液体透過性シートによって覆ってもよい。また、交換可能なコア構成要素は、両方の主表面内に透過性液体移動領域を有してよい。1つの例では、バックパネル30は、上部包み層によって形成される上部主表面内の透過性液体移動領域、及び、下部包み層によって形成される下部主表面内の透過性液体移動領域を有する。
1つ又は複数の透過性液体移動領域を除き、交換可能なコア構成要素の主表面は、液体不透過性であってよい。具体的に言うと、交換可能なコア構成要素の、外端区画、又は少なくとも外端のプルタブ区域の部分から液体が流出するか又は漏れるのを防ぐために、外端区画、又は少なくとも外端のプルタブ区域が液体不透過性であるのが望ましい場合がある。この区域からの漏れを防ぐことによって、介護人が、使用済みの交換可能なコア構成要素を取り外している最中に、その中に含まれる液体と接触するのを回避できるようになる場合がある。液体不透過性領域は、交換可能なコア構成要素の吸収層と、その表面を形成する層との間に配置された液体不透過性層によって、例えば、図19に示されているように、バックパネル30の吸収層34と包み層250との間に配置された液体不透過性層253によって、形成させてよい。あるいは、液体不透過性領域は、主表面を形成する液体不透過性層によって、又は、そうでなければ液体透過性の層を処理して、その層を所望の領域内において液体不透過性にすることによって、形成させてもよい。例えば、透過性液体移動領域の間の包み層部分、及びバックパネルの外端のいずれかが液体不透過性シート材料を含むか、又は、前記のいずれかを処理して液体不透過性になるようにしてよい。
交換可能なコア構成要素、例えば、図21に示されているバックパネル30は、内端32及び外端31を有し、説明する目的上、長手方向で、バックパネルの長さの4分の1ごとに画定される連続的な第1、第2、第3、及び第4の区画に分割させてよい。交換可能なコア構成要素は、実質的に等しい面積を有する2つの主表面を有してよく、説明する目的上、4つの長手方向区画のそれぞれの面積は、その区画の範囲内に入る、主表面の1つの部分の面積として表してよい。上記のように分割すると、第1の区画111(本明細書では内端区画ともいう)は内端を含み、第2、第3、及び第4の区画のいずれか1つの面積よりも小さい面積を有してよい。例えば、交換可能なコア構成要素の内端は、第2の区画112の幅116よりも小さい幅115を有してよく、収束側部117を有してよく、すなわち、内端区画は、内端に向かって、収束する形で先細になってよい。第4の区画114(本明細書では外端区画ともいう)は外端を含み、第2の区画又は第3の区画113の少なくとも1つの面積よりも小さい面積を有してよい。第2及び第3の区画の面積は実質的に等しくてもよく、又は、第2の区画が、第3の面積よりも小さい面積を有してもよい。いくつかの実施形態では、第4の区画は、下記の面積を有してよい。第1の区画は、10cm〜110cm、又は30cm〜70cmの面積を有してよい。第2の区画は、10cm〜110cm、又は30cm〜100cmの面積を有してよい。第4の区画は、10cm〜110cm、又は30cm〜100cmの面積を有してよい。第3の区画は、10cm〜110cm、又は30cm〜100cmの面積を有してよい。これらの面積に基づき、交換可能なコア構成要素の総表面積は、40cm〜440cm、又は120cm〜370cmであってよい。
同様に、交換可能なコア構成要素の吸収性構造体、例えばバックパネル30の吸収層34は、内端238及び外端239を有しており、説明する目的上、長手方向で、内端から外端までの4つの連続的な区画に分割してよく、これらの区画は、全体として交換可能なコア構成要素の4つの区画に対応する。交換可能なコア構成要素と同様に、この吸収性構造体は、実質的に等しい面積を有する2つの主表面を有してよく、説明する目的上、吸収性構造体の4つの長手方向区画のそれぞれの面積は、その区画の範囲内に入る、主表面の1つの部分の面積として表してよい。いくつかの実施形態では、吸収層は、図22のように、交換可能なコア構成要素の第1の区画111から交換可能なコア構成要素の第4の区画114まで延びていてよい。別の実施形態では、吸収層は、交換可能なコア構成要素の第1の区画111から第2の区画112まで、又は、図23のように、第3の区画113までだけ延びていてよい。第1の吸収層区画又は吸収層の内端区画は、吸収層の内端を含み、吸収層の他の区画のいずれか1つの面積よりも小さい面積を有してよい。例えば、吸収層の内端は、吸収層の第2の区画の最大幅よりも小さい幅を有してよく、収束側部を有してよい。すなわち、内端区画は、内端に向かって、収束する形で先細になっていてよい。吸収層は、全体として交換可能なコア構成要素の形状と類似の全体形状を有してよい。例えば、吸収層は、交換可能なコア構成要素の外辺部からいくらか内側に入った位置で適合するように、交換可能なコア構成要素と全く同一であるが、縮尺された形状を有してよい。あるいは、吸収層と交換可能なコア構成要素全体は、異なる形状を有してもよい。例えば、交換可能なコア構成要素全体は、実質的に方形の形状を有してよいが、その内側の吸収層は、先細の形状を有してよい。
以下で論じるように、交換可能なコア構成要素を様々な様式で設計し、交換可能なコア構成要素に様々な機構を搭載できることを理解されたい。このような機構は、交換可能なコア構成要素の配置及び破棄方法と関係がある場合がある。
例えば、交換可能なコア構成要素は、コア構成要素をシャーシから取り外すのに使用できるプルタブを含んでよい。別のシナリオでは、交換可能なコア構成要素は、交換可能なコア構成要素の1つの末端区画に取り付けられた延伸性被覆層を含んでよい。この延伸性被覆部は、シャーシから交換可能なコア構成要素を完全に引き出した時点で、交換可能なコア構成要素を覆うように適合させてよい。つまり、延伸性被覆部は、破棄中に、交換可能なコア構成要素の汚れた部分との接触を防ぐことができる。
別の例では、交換可能なコア構成要素は、図21に示されているように、腰領域若しくは股領域、又はこの双方の領域内に交換可能なコア構成要素をシャーシに剥離可能な状態で取り付けるなどによって、交換可能なコア構成要素を剥離可能な状態で、完全に挿入された位置に保持するように適合された位置安定化部材309を含んでよい。位置安定化部材は、交換可能なコア構成要素の上に配置されると共に、シャーシ上に配置された補足部材を嵌合するか、又はシャーシの不織布表面を嵌合するように適合されたフック又はループ部材のいずれかのような機械的な表面締結具を含んでよい。いくつかの実施形態では、位置安定化部材は、交換可能なコア構成要素の表面上に配置されると共に、シャーシの表面を剥離可能な状態で嵌合するように適合された接着剤を含んでよい。あるいは、シャーシは、交換可能なコア構成要素の表面を剥離可能な状態で嵌合するように適合された位置安定化部材を含んでよい。いくつかの実施形態では、位置安定化部材は、スロットの中に挿入されることによって、交換可能なコア構成要素を剥離可能な状態で完全に挿入された位置に保持するように適合されたタブを含んでよい。例えば、交換可能なコア構成要素上のタブは、シャーシの中のスロットの中に挿入可能であってよく、この逆もまた同様である。交換可能なコア構成要素が完全に挿入されている間、交換可能なコア構成要素の外端区画に配置されたそのようなタブを、対応するスロットの中に挿入して、位置安定化部材として働くようにし、続いて、交換可能なコア構成要素をシャーシから取り外すときに、タブをスロットから外して、取り外し用のプルタブとして使用してよい。
交換可能なコア構成要素のいくつかの実施形態は、交換可能なコア構成要素がシャーシに対して所定の位置に到達したときの指標を提供する挿入深度表示手段を含んでよい。1つの例では、挿入深度表示手段としては、触覚的なフィードバックを提供する機械的な挿入深度表示手段が挙げられる。いくつかの代表的な実施形態では、交換可能なコア構成要素の外側表面、又はこの外側表面の上に配置された要素は、シャーシの隣接表面に対する方向性摩擦係数を有し、それによって、意図したとおりの末端間の配向で、交換可能なコア構成要素が挿入されたか否かに関して触覚的なフィードバックを提供してよい。
いくつかの代表的な実施形態では、交換可能なコア構成要素の対向し合う外側表面は、シャーシの隣接表面に対する摩擦係数が異なっており、それによって、所定の着用者に面する表面及び衣類に面する表面が意図されたとおりに配向した状態で、交換可能なコア構成要素が挿入されたか否かに関して、触覚的フィードバックを提供してよい。上記の方向性摩擦特性を有する要素を様々な形で組み合わせて、意図されたとおりの末端間の配向で、交換可能なコア構成要素が挿入されているか否か、及び、所定の着用者に面する表面及び衣類に面する表面が意図されたとおりに配向した状態で、交換可能なコア構成要素が挿入されているか否かの双方に関して、触覚的なフィードバックを提供してよい。
いくつかの実施形態では、交換可能なコア構成要素は、開口可能な挿入ポケット260を含んでよく、このポケットの中には、意図したとおりの所定の配向で交換可能なコア構成要素をシャーシの中に挿入する力を加えるために、1本若しくは複数の指、又は挿入ツール270を挿入してよい。図24及び図25に示されているように、挿入力は、矢印320によって示されている、交換可能なコア構成要素の外端から内端の方に向かう方向で、例えば、バックパネル30の外端31から内端32の方に向かう方向で加えてよい。例えば、外端縁部265、内端264、及び、この外端縁部に位置すると共にバックパネル30の外端31の方に面する開口可能な末端部263を有する開口可能な挿入ポケットを形成するように、バックパネル30は、連続的な線状接着によって、若しくは一列の点状接着によって、又はこれらのいずれかの組み合わせによって、その外側表面に接合された1片のシート材料261を有してよい。開口可能な挿入ポケットは、1本又は複数の指のみを受け入れるのに十分な寸法のもの、介護人の手全体を受け入れるのに十分な寸法のもの、又は、挿入ツールを受け入れるのに十分な寸法のものであってよい。開口可能な挿入ポケットは、交換可能なコア構成要素の内部に形成させてもよい。これに加えて、内部挿入ポケットは、内部挿入ポケットの内側に配置された反転プルタブを含んでよい。反転プルタブを交換可能なコア構成要素の外端の方に引くと、交換可能なコア構成要素が反転、すなわち裏返しになり、交換可能なコア構成要素の元々の外層が内側に引き込まれ、内部挿入ポケットの元々の内層が、反転した交換可能なコア構成要素の外側に引き出されるようになる。
いくつかの実施形態では、交換可能なコア構成要素は、物品の股領域から腰領域の1つまでだけ延びている。しかし、交換可能なコア構成要素は、股領域から、腰領域の1つの腰端縁部を越えて延び、吸収性物品を装着しているときに、交換可能なコア構成要素の外端が露出されて、それによって目に見えるようになっていてもよい。腰端縁部を越えて延びている交換可能なコア構成要素の部分は、交換可能なコア構成要素の湿潤状態の指標を示すように適合された液体存在表示手段を含んでよい。液体存在表示手段は、吸上材料からなる複数のストリップを含んでよく、これらのストリップは、異なる特性(ストリップの長さ、ストリップの厚み、ストリップの形状及び面積、種々のストリップで用いられる吸上材料の孔径、ストリップの吸収力、ストリップの親水性の程度など)を有してよい。単一の吸上ストリップを用いてもよい。
いくつかの代表的な実施形態では、液体存在表示手段は、蓄積部材又は蓄積/再分配部材のような、交換可能なコア構成要素の吸収層の上に配置された表示組成物を含んでよい。このような表示組成物は、交換可能なコア構成要素の外端区画内の吸収層の上に配置してよい。表示組成物は、可視的な指標を提供してよく、pH活性化又は水分活性化材料を含んでよく、この材料は、いくつかの代表的な実施形態では、ホットメルト接着剤又は水溶性染料の形状で吸収層に塗布してよい。交換可能なコア構成要素を、シャーシ内の意図したとおりの所定の深さまで挿入したとき、可視的な液体存在表示手段は、シャーシの腰端縁部の上に配置されてよい。
ただし、いくつかの実施形態では、交換可能なコア構成要素を意図したとおりの所定の深さまで挿入したとき、可視的な表示手段は、腰端縁部の下、すなわち、バックシートと物品の腰領域内の着用者との間に配置されてよい。
いくつかの代表的な実施形態は、「計量棒」タイプの可視的な液体存在表示手段を有してよく、この手段内では、交換可能なコア構成要素の外層内のスリットを通じて、交換可能なコア構成要素内の完全に挿入される位置と部分的に挿入される位置との間で、吸収性ストリップを動かすことができ、それによって、可視的な液体存在表示用吸収性ストリップの内側部分を露出させて、交換可能なコア構成要素が湿潤した度合いの測定を容易にする。このような「計量棒」タイプの可視的な液体存在表示用吸収性ストリップの使用法は、自動車エンジン内の流体レベル、航空機の燃料タンク内の燃料レベル、又は地下式貯蔵タンク内のレベルを調べるのに計量棒を用いる方法と同様である。「計量棒」タイプの可視的な液体存在表示用吸収性ストリップは、湿潤区域内の色を変化させるリトマス紙のような基材を含むことができ、又は、一連の可視的な液体存在表示手段を含むことができ、この手段のそれぞれは、液体の存在に、又は表示手段に接触する液体のpHに応じて可視的変化を起こす。計量棒の手法によって、ユーザーは、液体の存在を判断することに加えて、交換可能なコア構成要素内の液体充填量の実際のレベルを見極められるようになる。
いくつかの実施形態では、液体存在表示手段は、水感受性拘束要素を含んでよく、この要素が水に接触すると、その寸法、引っ張り強度、圧縮耐性、曲げ耐性、又は座屈耐性が変化する。水感受性拘束要素は、水溶性材料、又は、セルロース材料のように、濡れると脆くなるが溶解はしない材料を含んでよい。
いくつかの実施形態では、同様の構造体を有する液体存在表示手段が、交換可能なコア構成要素内に液体が存在することの触覚的指標を提供してよい。例えば、解放されているとき、弾性要素は、可動式の触覚的表示ストリップを所定の位置に動かしてよく、この所定の位置では、前記ストリップの厚みが、持ち上がった区域又は突出部の触感をもたらす。別の例として、解放されているとき、弾性要素は、可動式の触覚的表示ストリップを、最初の位置から離すように動かしてよく、この最初の位置では、前記ストリップの厚みが、持ち上がった区域又は突出部の触感をもたらしていたため、動かすことで、その触感を取り除く。すなわち、当初、持ち上がるか又は突出していた区域の感触を滑らか又は平らにする。
挿入ツール
上記のとおり、シャーシの中に挿入している最中に交換可能なコアが座屈する可能性を低下させる十分な曲げ剛性をもたらす材料で、交換可能なコア構成要素を構築してよい。例えば、いくつかの実施形態は、交換可能なコア構成要素の曲げ剛性を増大させるために、板紙、PVCプラスチック、及び/又はこれらの組み合わせのような材料を含んでよい。このような材料は、様々な形状、寸法を有する1つ以上の要素又は部材として提供してもよく、交換可能なコア構成要素の外側表面の内側に、及び/又は、この外側表面の外側に隣接させて提供してもよい。装着中に更なる快適性をもたらすために、交換可能なコア構成要素は、比較的柔らかく、比較的薄く、かつ比較的可撓性であってよい。ただし、可撓性によって、交換可能なコア構成要素の挿入すること自体は困難になる場合がある。例えば、交換可能なコア構成要素の外端をつかんで、シャーシの中に押し込むことによって、交換可能なコア構成要素を挿入しようとすると、コア構成要素の外側表面とシャーシの隣接する表面との間の滑動抵抗が原因で、交換可能なコア構成要素がつぶれるか又は座屈する場合がある。同様に、交換可能なコア構成要素の内端をつかみ、つかんでいる手をシャーシの中に入れることによって、交換可能なコア構成要素を挿入しようとすると、交換可能なコア構成要素がしわになるか又は折り重なることになる場合がある。また、つかんでいる手が大きすぎて、交換可能なコア構成要素を挿入する空間に収まらない場合もあり、そのため、部分的な挿入しか行えない場合もある。
このため、好適な厚み、好適な曲げ剛性、及び好適な座屈耐性を有する挿入ツールの使用によって、交換可能なコア構成要素の挿入が容易になる場合がある。したがって、吸収性物品は、交換可能なコア構成要素をシャーシの中に、意図したとおりの所定の配向で挿入する力を加えるのに用いる挿入ツールを含んでよい。このような挿入ツールの使用によって、介護人が、交換可能なコア構成要素を挿入するときに、自らの手を吸収性物品の中に挿入する必要が無くなる場合がある。また、好適な挿入ツールは、ヒトの手よりもかなり薄く、そのため、シャーシ、又は開口可能なシャーシポケットの開口可能な末端部の縁部が、挿入作業を可能にするための延伸性に限られているときも含め、交換可能なコア構成要素をシャーシの中の更に深くまで挿入しやすくなる場合がある。異なる実施形態では、挿入ツールは、交換可能なコア構成要素の挿入後に引き抜いてよく、又は、シャーシ内に留めてもよい。また、挿入ツールは、交換可能なコア構成要素に取り付けることなく用いてもよく、交換可能なコア構成要素の挿入のために交換可能なコア構成要素に取り付けて、後に、交換可能なコア構成要素から取り外してもよく、又は、交換可能なコア構成要素に取り付けたままにしてもよい。
挿入ツール270は、図24及び図25に示されている代表的な実施形態のように、交換可能なコア構成要素の外側に取り付けられた挿入ポケット260の中に挿入してよく、又は、本開示の他の部分で説明されているように、吸収性コア構成要素の内部に形成された内部挿入ポケットの中に挿入してよい。いくつかの実施形態では、2つの挿入ツールを、交換可能なコア構成要素の対向し合う主表面の上に配置された2つの挿入ポケットの中に挿入してよい。この形で用いるとき、2つの挿入ツールは、例えば交換可能なコア構成要素を吸収性物品の中に挿入する介護人の手に、交換可能なコア構成要素が露出されるのを防ぐバリアとして働く場合がある。これに加えて、2つの挿入ツールの表面は、シャーシの隣接する材料に対する比較的低い摩擦係数を有してよく、それによって、交換可能なコア構成要素の挿入を容易にする。挿入ツール270は、挿入ポケット260の中に挿入されたら、矢印320によって示されている方向の挿入力を及ぼして、シャーシの中に交換可能なコア構成要素を挿入するのに用いてよい。続いて、挿入ツールをシャーシから、矢印321によって示されている反対側の方向に引き抜いてよい。
あるいは、交換可能なコア構成要素をシャーシの中に効果的に挿入するのに適した形で、挿入ツールを交換可能なコア構成要素に剥離可能な状態で取り付けてよい。このような実施形態では、交換可能なコア構成要素を挿入した後、挿入ツールがシャーシから引き抜かれるにつれて、挿入ツールが交換可能なコア構成要素から剥離されてよい。
挿入ツールを直接的に又は中間部材を通じて交換可能なコア構成要素に接合又は取り付けるのではなく、挿入ツールを交換可能なコア構成要素の外側表面に沿って第1の方向に滑らせると、その外側表面を形成する層を嵌合し、挿入ツールを外側表面に沿って反対の第2の方向に滑らせると、外れるか又は嵌合しなくなる1つ以上の突出部(傾斜歯又はフックなど)を挿入ツールが有してよい。あるいは、挿入ツールは、前記のような突出部を交換可能なコア構成要素の外側表面の上に嵌合させてよい。いずれの形体でも、第1の方向への挿入ツールの運動は、交換可能なコア構成要素の挿入力を与え、第2の方向への挿入ツールの運動は、挿入ツールを取り外し可能なコア構成要素から外して、交換可能なコア構成要素を挿入位置に残していく。交換可能なコア構成要素の外側表面層に対する方向性摩擦係数を有する挿入ツールの表面は、交換可能なコア構成要素の外側表面に沿って挿入方向に滑動するときには、より大きな抵抗をもたらし、反対方向に引き抜くときには、より小さな抵抗をもたらすことによって、突出部と同じ機能を果たしてよい。
挿入ツールは、シャーシに対する交換可能なコア構成要素の所定の位置に対応する、挿入ツールの所定の位置に到達したときに指標を提供する挿入深度表示手段を含んでよい。一般に、挿入ツールは、交換可能なコア構成要素との関連で記載されているいずれかの形状の挿入深度表示手段を含んでよい。例えば、挿入深度表示手段としては、所定の位置に到達したときにシャーシの腰端縁部とそろうように、挿入ツールの外端に隣接して配置された線のような可視的表示手段を挙げてよい。可視的な挿入深度表示手段の別の例では、本明細書において、交換可能なコア構成要素の上の同様のグラフィックオブジェクトがそろっていると評されるのと同様に、所定の位置に到達すると、挿入ツール上のグラフィックオブジェクトが、シャーシ上の隣接するグラフィックオブジェクトとそろって、複合的なグラフィックオブジェクトを形成させてよい。
いくつかの代表的な実施形態では、挿入ツールの挿入深度表示手段として、触覚的フィードバックを提供する機械的な表示手段を挙げてよい。例えば、挿入ツールの外側表面は、シャーシの隣接する表面に対する方向性摩擦係数を有してよく、それによって、意図したとおりの末端間の配向で、挿入ツール及び交換可能なコア構成要素が挿入されたか否かに関して触覚的フィードバックを提供してよい。別の例では、挿入ツールの対向し合う外側表面は、シャーシの隣接する表面に対する摩擦係数が異なっており、それによって、交換可能なコア構成要素の所定の着用者に面する表面及び衣類に面する表面が意図されたとおりに配向した状態で、挿入ツール及び交換可能なコア構成要素が挿入されたか否かに関して触覚的フィードバックを提供してよい。
挿入ツールは、図26に示されているように、平らなカード様要素271を含んでよい。このような挿入ツールは、図26に開いた状態で示されているように、開口可能な挿入ツールポケット273を形成する袋様要素272も含んでよい。袋様要素は、図26に示されているように、平らなカード様要素の一方の側部に接合させてよく、又は、この代わりに、図27に示されているように、袋様要素を2つの平らなカード様要素の間に配置して、これらの要素に接合させてよい。袋様要素は、延伸性シート材料で作製してよく、又は、開けるために拡張できるように折り目又はひだ277を有するシートで形成させてよい。開口可能な挿入ツールポケット273は、交換可能なコア構成要素を受け入れて保持するのに十分な寸法のものであってよい。したがって、交換可能なコア構成要素を使用する前に、未使用の交換可能なコア構成要素を収容するか、又は、交換可能なコア構成要素を破棄するために、使用済みの交換可能なコア構成要素を受け入れて収容するのに、開口可能な挿入ツールポケットを用いてもよい。挿入ツールの袋様構造体は、ひも式密閉具(図28に示されているような1つ以上の密閉タブ274を含んでよい)、引きひも密閉具、機械的締結具、ジッパー、ボタン、スナップ、接着剤密閉具、又は当該技術分野において既知の別の密閉具のような密閉手段を含んでよい。未使用の交換可能なコア構成要素が、開口可能なツールポケットの内側に配置される実施形態では、この密閉手段を用いて、交換可能なコア構成要素を吸収性物品の中に挿入する前に、そのコア構成要素をポケットの内側に固定してよい。また、この密閉手段を用いて、使用済みの交換可能なコア構成要素を吸収性物品から取り外した後に、そのコア構成要素を開口可能な挿入ツールポケットの内側に固定してもよい。
更に別の実施形態では、挿入ツールは、実質的に均一の厚みを有する実質的に平らな部分、及び、その内端に隣接し、前記部分よりも厚い厚みを有する部分を有してよく、それによって、挿入ツールを吸収性物品の中に挿入したときに、シャーシの分離可能な層を分離させる「すき(plow)」として機能する。
開口可能なシャーシポケット及び交換可能なコア構成要素を相互に「施錠」して、交換可能なコア構成要素の設計時に意図した所定の配向以外のいずれかの配向で交換可能なコア構成要素が挿入されないようにする実施形態では、それに対応するように、挿入ツールを開口可能なシャーシポケット及び交換可能なコア構成要素に施錠してよい。したがって、開口可能なシャーシポケットを成形してよく、これに対応するように挿入ツールを成形して、開口可能な成形シャーシポケット内に適合するように成形してよい。
対応するタイプ及び/又はサイズの吸収性物品及びその関連構成要素が確実に一緒に使われるよう手助けをするために、上記の様々な吸収性物品及びその関連構成要素を供給及び/又はパッケージ化してもよい。例えば、挿入ツールは、対応する交換可能なコア構成要素と共にキットの形状で供給してよい。例えば、キットは、1つの挿入ツール、及び複数の交換可能なコア構成要素を含んでよく、この場合、挿入ツールを再利用して、キットから出した1つ以上の交換可能なコア構成要素、及び/又は他の交換可能なコア構成要素を取り付けることができる。別の例では、キットは、対応する数の挿入ツール及び交換可能なコア構成要素を含んでよい。更に別の例では、キットは、1つ以上の吸収性物品、1つ以上の挿入ツール、及び1つ以上の交換可能なコア構成要素を含んでよい。
剛性試験
上記のとおり、座屈又は折り重なりなしに、交換可能なコア構成要素をシャーシの中に挿入可能にする曲げに耐えるのに十分な剛性を有するように、交換可能なコア構成要素を構築してよい。また、このような交換可能なコア構成要素は、挿入するのに十分な剛性がある一方で、比較的長い装着時間中に着用者に着心地悪さを与えないほど十分な可撓性もあってよい。いくつかの実施形態では、交換可能なコア構成要素の可撓性構造は、座屈又は折り重なりなしに吸収性挿入体を挿入するのを容易にする挿入ツールの使用を必要とする場合がある。この挿入ツールは、交換可能なコア構成要素の一部として一体的に形成させてよく、又は、吸収性挿入体を選択的に嵌合させ、交換可能なコア構成要素の挿入後に取り外されるように適合された別の部材にしてもよい。下記の説明では、挿入ツールへの言及なしに、交換可能なコア構成要素について言及している場合があるが、下記の試験、方法、及び特性は、挿入ツールを必要としないほど十分な曲げ剛性を有する交換可能なコア構成要素、及び、図21〜28を参照しながら上で論じたような、挿入ツールと組み合わせた比較的可撓性の交換可能なコア構成要素にも当てはまる場合があることを理解されたい。
図29A〜29Bは、剛性を測定するのに用いる剛性試験装置300を示している。剛性試験装置300は、コンピュータインターフェース内蔵の定速伸張引張試験機302(好適な計器は、ミネソタ州エデンプレイリー(Eden Prairie)のMTSシステムズ社(MTS Systems Corp.)から市販されている、テストワークス(Test Works)4というソフトウェアのもとでのMTSアライアンス(MTS Alliance)である)に100Nのロードセルを装着したものを備える。また、試験装置300は、上部の可動式試験固定具304、及び下部の固定式試験固定具306も備える。上部の可動式試験固定具304用にはプランジャブレード308を用い、下部の固定式試験固定具306として基部支持プラットフォーム310を用いる。すべての試験は、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度に維持された空調室で行う。以下で更に詳しく論じるように、剛性試験中は、上部固定具アセンブリ304は、図29Aに示されているような第1の位置から、図29Bに示されているような第2の位置に移動して、下部の固定式試験固定具306の上に配置された試験片312を嵌め込んで屈曲させる。
プランジャブレード308の構成要素をアルミニウムで作製して、利用可能なロードセル容量を最大化する。シャフト314は、引張試験機を嵌合するように機械加工されており、また、プランジャブレード308を安定化させると共に、基部支持プラットフォーム310と直交する整列を維持するために、ロッキングカラー316を有する。プランジャブレードは、長さ300mmの長さ318L、65mmの高さ318H、及び3.25mmの厚み318Tを画定すると共に、1.625mmの連続的半径322を備える材料接触縁320を有する。止めねじ326が取り付けられたブラケット324を用いて、プランジャブレード及び主要な止めねじ328を同じ高さにし、調節後にプランジャブレード308を適切な位置にしっかり保持する。
図29A、29B、及び31に示されているように、下部の試験固定具306は、シャフト330及びロッキングカラー332と共に、引張試験機302に取り付けられている。2つの支持プラットフォーム310は、移動可能な状態でレール334の上に取り付けられている。2つの支持プラットフォームはそれぞれ、85mmの幅336W及び300mmの長さ(図面の平面と垂直な長さ)を有する試験表面336を有する。試験表面336は、最小限の摩擦係数を有するように、研磨済みのステンレス鋼で作製されている。各プラットフォーム310は、個々のプラットフォームの位置を(四捨五入して0.01mm単位で)読み取るデジタル位置モニター338、及び、調節後にプラットフォーム310の位置を固定する止めねじ340を有する。2つのプラットフォームは、調整可能な間隙幅344を有する間隙342を形成する。2つのプラットフォーム310は、間隙の縁部において正方形をなしており、プレート縁部は前面から後面へと平行でなければならない。表面364は、同じ平面内に配置されるように、同じ高さでなければならない。
試験片312は、交換可能なコア構成要素、挿入ツール、又はこれらの組み合わせを含んでよい。図32は、長手方向軸346及び横方向軸348を有する交換可能なコア構成要素を含む試験片312の一例を示している。長手方向軸346は、長手方向に延びる側部350と352との間の試験片312の幅を二分する。横方向軸348は、横方向に延びる側部354と356との間の試験片312の長さを二分する。試験片312は、上側358及び下側360も含む。試験片312をおむつ内に配置すると、上側358は着用者の方に面し、下側360は着用者から離れる方に向く。このため、試験片312をおむつの中に挿入すると、長手方向軸346は、例えば図1に示されているようなおむつの長手方向中心線17とそろうか又は平行になる場合がある。
上記のとおり、試験片312は、交換可能なコア構成要素、挿入ツール、又はこれらの組み合わせを含んでよい。1つの例では、試験片312は、曲げ剛性を増大させる材料で構築された交換可能なコア構成要素を含んでよい。このような材料は、様々な形状、寸法、材料を有する1つ以上の要素又は部材として提供してもよく、交換可能なコア構成要素の外側表面の内側に、及び/又は、この外側表面の外側に隣接させて提供してもよい。例えば、図32A及び32Bは、図32の交換可能なコア構成要素試験片312の内側に配置された剛性化要素362の一例の頂面及び底面図を示している。この剛性化要素は、複数の長手方向剛性化部材370、及び曲線状の横方向剛性化部材372を含む。長手方向及び横方向剛性化部材は、同じ平面内に位置してよく、あるいは、非平面的で重なっていてもよい。図32A及び32Bに示されている剛性化要素362は、1つの例を示しているのに過ぎず、剛性化要素は、挿入ツールに関して上で説明した形状及び寸法を含め、別の形状及び寸法を有してよいことを理解されたい。別の例では、交換可能なコア構成要素は、座屈及び折り重なりを防ぐのに必要なレベルの剛性をもたらす吸収性コア材料を含んでよい。更に別の例では、試験片は、例えば、図24〜28を参照しながら上で説明したような挿入ツールを含んでよい。更に別の例では、試験片は、上記の挿入ツールのいずれかと組み合わせた上記の交換可能なコア構成要素のいずれかを含んでよい。
上述のように、交換可能なコア構成要素は、様々な材料から構築してよい。例えば、交換可能なコア構成要素の実施形態は、英国スウィンドン(Swindon)のサイマット社(SciMAT Limited)から製品コード900/20として市販されている、恒久的に親水性である不織布、オハイオ州メーソン(Mason)のクロペイ(Clopay)から製品コード70クリア120として市販されているEVAフィルム層、デスマライス(DesMarais)らの‘345号特許及び本明細書の参考文献であるその他の特許に記載されているHIPE(高内相エマルション)のような吸収性発泡体の連続層、及び、当業者に知られている吸収性ゲル化材料のような液体透過性層、並びに、クロペイ(Clopay)からブレーズ(Blaze)DH−245という商標名で市販されている液体不透過性層を含んでよい。交換可能なコア構成要素は、挿入ツールと共に使用するものとして構築してよい。このような挿入ツールの代表的な実施形態は、オハイオ州ペーンズビル(Painesville)のエイブリィデニソン(Avery Dennison)から仕様番号16845として市販されている、間にLEPDバッグが挟まれている12pt C1Sカロライナ(Carolina)板紙で作製できる。
以下では、試験片312の長手方向曲げ剛性及び横方向曲げ剛性を測定するための剛性試験を実行するために行う工程の説明を提供する。試験片の長手方向曲げ剛性を試験するには、プランジャブレードを正確にそろえて(±0.02mm)、プランジャブレードが、支持プラットフォーム310の上面364に直交すると共に、間隙縁部366に対して斜めにならないようにする。位置モニター338を用いて、支持プラットフォーム310の2つの間隙縁366の間が40.00±0.02mmになるように、間隙342の幅344を正確に設定し、プランジャブレード308を間隙342の中心に正確に置く(±0.02mm)。引張試験機を圧縮試験用にプログラムする。プランジャブレード308の材料接触縁320から、支持プラットフォーム310の上面364までが25mmになるように、標点距離を設定する。35mmの距離にわたって500mm/分で下がるようにクロスヘッドを設定する。データ収集速度を200Hzに設定する。試験前に、23℃±2℃、及び50%±2%の相対湿度で2時間、試験片を予め調整する。
長手方向曲げ剛性を試験するには、上側358を上に向けて、間隙342を覆うように、支持プラットフォーム310の上面364の上に未試験片312を水平に配置する。横方向軸348が支持プラットフォーム310の間隙縁366と平行になるように、試験片を、間隙342を横断するように配置する。ロードセルをゼロに合わせ、引張試験機及びデータ収集を始動させる。
横方向曲げ剛性を試験するには、上側358を上に向けて、間隙342を覆うように、支持プラットフォーム310の上面364の上に未試験片を水平に配置する。長手方向軸346が支持プラットフォーム310の間隙縁366と平行になるように、試験片を、間隙342を横断するように配置する。ロードセルをゼロに合わせ、引張試験機及びデータ収集を始める。
力(N)対変位(m)の曲線から最大ピーク力(N)及び剛性(N/m)を計算するようにソフトウェアをプログラムする。剛性は、この曲線の直線領域の力/変位曲線の傾き(図33を参照)として計算し、この傾きを計算するのには、総ピーク力の少なくとも25%の最小線分を用いる。ピーク力は、四捨五入して0.1N単位で記録し、剛性は、四捨五入して0.1N/m単位で記録する。
上記の試験手順(すなわち剛性試験)及びそれに関連する試験装置を用いて、交換可能なコア構成要素の剛性特性を判断してよい。既に述べたとおり、交換可能なコア構成要素と一体的に形成してもしなくてもよい挿入ツールと組み合わせて、交換可能なコア構成要素を試験してよい。当業者であれば、取り外し可能かつ交換可能な吸収性コア構成要素又は吸収性挿入体にアクセスするための手段を提供する吸収性物品の追加の代表的な実施形態が可能であることを認識するだろう。更には、最終的なデザインに影響を及ぼす機能的要件と共に、吸収性コア構成要素、吸収性コア部材、吸収性コア構成要素及び部材の配置、並びに、吸収特性の追加の組み合わせを用いてよいことも考えられる。具体的に言うと、図示した実施形態のみならず、開示した要素及び形体の組み合わせのうち、構造的に実現可能なあらゆる組み合わせも考えられる。吸収性物品及びコア構成要素の上記のような追加の代表的な実施形態の剛性特性も、開示した方法に従って試験を行ってよいことを理解されたい。
上で論じたように、座屈することなく、交換可能なコア構成要素をシャーシの中に挿入可能にするのに十分な曲げ剛性を有するように、交換可能なコア構成要素を構築してよい。更には、比較的可撓性のある交換可能なコア構成要素の挿入を補助するのに十分な曲げ剛性を挿入ツールにもたらしてもよい。交換可能なコア構成要素及び/又は挿入ツールの長手方向曲げ剛性値及び横方向曲げ剛性値の増大によって、交換可能なコア構成要素をおむつのシャーシの中に挿入しているときに、交換可能なコア構成要素が座屈したり及び/又はそれ自体の上で折り重なったりする可能性が低下する。この目的を達成するには、交換可能なコア構成要素及び/又は挿入ツールは、約1900N/mの長手方向曲げ剛性を有するのが好ましい場合があり、かつ、約1000N/mの横方向曲げ剛性を有するのが好ましい場合がある。別のケースでは、交換可能なコア構成要素及び/又は挿入ツールは、約5750N/m、又は約7650N/mの長手方向曲げ剛性を有するのが好ましい場合があり、かつ、約3500N/mの横方向曲げ剛性を有するのが好ましい場合がある。更に別の例では、交換可能なコア構成要素及び/又は挿入ツールは、約11400N/mの長手方向曲げ剛性を有するのが好ましい場合があり、かつ、約4200N/mの横方向曲げ剛性を有するのが好ましい場合がある。更に別の例では、交換可能なコア構成要素及び/又は挿入ツールは、約11850N/mの長手方向曲げ剛性を有するのが好ましい場合があり、かつ、約2800N/mの横方向曲げ剛性を有するのが好ましい場合がある。
本明細書で開示した寸法及び値は、列挙した厳密な数値に狭義に限定されるものとして理解されるべきではない。むしろ、特に指定されない限り、こうした寸法はそれぞれ、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。
本発明の「発明を実施するための形態」で引用したすべての文献は、関連部分において、本明細書に参考として組み込まれるが、いずれの文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを容認するものとして解釈されるべきではない。本明細書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれる文献における用語のいずれかの意味又は定義と対立する範囲においては、本明細書においてその用語に付与した意味又は定義を適用するものとする。
本発明の特定の諸実施形態を図示し、記載したが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることは当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるこのようなすべての変更及び修正を、添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (9)

  1. 使い捨て吸収性物品(60)のシャーシ内に選択的に配置されるように適合された交換可能な吸収性コア構成要素(30)であって、前記交換可能な吸収性コア構成要素が、約1900N/mを超える長手方向曲げ剛性と、約1000N/mを超える横方向曲げ剛性とを有し、前記長手方向曲げ剛性と前記横方向曲げ剛性がそれぞれ、剛性試験によって測定される、交換可能な吸収性コア構成要素。
  2. 前記長手方向曲げ剛性が約1900N/m〜約11850N/mの範囲内であり、前記横方向曲げ剛性が約1000N/m〜約4200N/mの範囲内である、請求項1に記載の交換可能な吸収性コア構成要素。
  3. 前記長手方向曲げ剛性が約5750N/m〜約7650N/mの範囲内である、請求項2に記載の交換可能な吸収性コア構成要素。
  4. 前記横方向曲げ剛性が約3500N/mである、請求項3に記載の交換可能な吸収性コア構成要素。
  5. 前記長手方向曲げ剛性が約11400〜約11850N/mの範囲内である、請求項2に記載の交換可能な吸収性コア構成要素。
  6. 前記横方向曲げ剛性が約2800N/m〜約4200N/mの範囲内である、請求項5に記載の交換可能な吸収性コア構成要素。
  7. 前記交換可能なコア構成要素が、内端(32)と、外端(31)と、長手方向で、その長さの各4分の1ごとに画定される連続的な第1、第2、第3、及び第4の区画(111、112、113、114)に分割された概ね平面的な本体とを有し、前記第1の区画(111)が、前記内端(32)を含むと共に、前記第2、第3、及び第4の区画(112、113、114)のいずれか1つの面積よりも小さい面積を有し、前記第4の区画(114)が、前記外端(31)を含むと共に、前記第2の区画(112)及び第3の区画(113)の少なくとも1つよりも小さい面積を有する、請求項1に記載の交換可能な吸収性コア構成要素。
  8. 前記交換可能な吸収性コア構成要素が、前記シャーシから前記交換可能な吸収性コア構成要素を取り外すための一体的なプルタブ(46)を形成するように成形された外端(31)を有する、請求項1に記載の交換可能な吸収性コア構成要素。
  9. 前記交換可能な吸収性コア構成要素が、マルチピース型吸収性構造体を含む、請求項1に記載の交換可能な吸収性コア構成要素。
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